(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】プロジェクタ用保護カバー構成体
(51)【国際特許分類】
G03B 21/14 20060101AFI20240214BHJP
G03B 21/16 20060101ALI20240214BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20240214BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G03B21/14 E
G03B21/16
G03B21/00 D
H04N5/64 571
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549065
(86)(22)【出願日】2022-02-09
(85)【翻訳文提出日】2023-09-19
(86)【国際出願番号】 EP2022053120
(87)【国際公開番号】W WO2022171666
(87)【国際公開日】2022-08-18
(32)【優先日】2021-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523307789
【氏名又は名称】アルトメ オイ
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ハウタラ ヨエル
(72)【発明者】
【氏名】パリッカ トニ
(72)【発明者】
【氏名】マルッティネン リク
【テーマコード(参考)】
2K203
【Fターム(参考)】
2K203KA07
2K203KA93
2K203KA94
2K203LA12
2K203LA22
2K203LA25
2K203MA12
2K203MA17
2K203MA23
(57)【要約】
プロジェクタ上部(202)から延在するレンズ及び/又はミラー系などの投影構造(201)を有するプロジェクタ(200)用保護カバー構成体(1)は、上壁(3)と、前記上壁(3)から延在する第1側壁(4)と、前記上壁(3)から、前記第1側壁(4)から一定の距離を置いて延在する第2側壁(5)と、前記プロジェクタ(200)を収容する第1カバー空間(8)を共に規定する前壁(6)及び後壁(7)とを有する第1部分(2)を含む。前記プロジェクタ上部から延在する投影構造(201)を収容するように構成された空間部分(9)は、前記第1カバー空間(8)の上部に配置され、該構成体は、前記プロジェクタ上部(202)から延在する投影構造(201)を収容するように構成された空間部分(9)から前記前壁(6)を貫通する開口(12)を含む。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロジェクタ上部(202)から延在するレンズ及び/又はミラー系などの投影構造(201)を有するプロジェクタ(200)用保護カバー構成体(1)であって、上壁(3)と、前記上壁(3)から延在する第1側壁(4)と、前記第1側壁(4)から一定の距離を置いて前記上壁(3)から延在する第2側壁(5)と、前記プロジェクタ(200)を収容する第1カバー空間(8)を共に規定する前壁(6)及び後壁(7)とを有する第1部分(2)を含み、前記プロジェクタ上部から延在する投影構造(201)を収容するように構成された空間部分(9)は、前記第1カバー空間(8)の上部に配置され、該構成体は、前記プロジェクタ上部(202)から延在する投影構造(201)を収容するように構成された空間部分(9)から前記前壁(6)を貫通する開口(12)を含む、プロジェクタ(200)用保護カバー構成体(1)。
【請求項2】
下側上壁(21)を含む第2部分(20)を含み、前記下側上壁(21)は、前記第1部分(2)の前壁(6)から、前記第1部分(2)の上壁(3)から一定の距離を置いて延在し、前記第1カバー空間(8)に接続する第2カバー空間を前記下側上壁の下方に規定し、前記第1カバー空間及び前記第2カバー空間は、一体化カバー空間を形成し、前記空間部分(9)が前記第1カバー空間の上部に形成される、請求項1に記載の保護カバー構成体。
【請求項3】
前記開口(12)は、前記第1部分(2)の上壁(3)と第2部分(20)の下側上壁(21)との間において、前記第1部分(2)の前壁(6)に配置される、請求項1又は2に記載の保護カバー構成体。
【請求項4】
第1筐体(17)は、前記第1側壁(4)から前記空間部分(9)に向かって延在するとともに、前記上壁(3)から前記第1カバー空間(8)内に一定の距離を置いて延在するように配置され、及び/又は、第2筐体(18)は、前記第2側壁(5)から前記空間部分(9)に向かって延在するとともに、前記上壁(3)から前記第1カバー空間(8)内に一定の距離を置いて延在するように配置され、前記空間部分(9)は、前記第1筐体(17)と前記第2筐体(18)との間に形成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項5】
第1筐体(17)は、前記上壁(3)の一部分と、前記第1側壁(4)の一部分と、第1支持壁(10)と、第1仕切壁(15)と、第1筐体前壁(171)と、第1筐体後壁(172)とから形成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項6】
第2筐体は、前記上壁(3)の一部分と、前記第2側壁(5)の一部分と、第2支持壁(11)と、第2仕切壁(16)と、第2筐体前壁(181)と、第2筐体後壁(182)とから形成される、請求項1~5のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項7】
第1筐体の第1仕切壁(15)は、前記空間部分(9)に隣接し、第1支持壁(10)から前記上壁(3)に延在するように配置され、第2筐体の第2仕切壁(16)は、前記空間部分(9)に隣接し、第2支持面(11)から前記上壁(3)に延在するように配置され、前記第1仕切壁(15)と前記第2仕切壁(16)とは、それらの間に前記空間部分(9)が形成されるように、互いに一定の距離を置く、請求項1~6のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項8】
スピーカ(19)は、第1筐体(17)及び/又は第2筐体(18)に配置される、請求項1~7のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項9】
湾曲移行領域(13)は、前記上壁(3)又は下側上壁(21)と前記第1側壁(4)との間の角領域、及び/又は前記上壁(3)又は前記下側上壁(21)と前記第2側壁(5)との間の角領域において、前記上壁(3)又は前記下側上壁(21)及び/又は前記第1側壁(4)及び/又は前記第2側壁(5)に配置される、請求項1~8のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項10】
第1筐体(17)及び/又は第2筐体(18)を接続し形成する複数の壁(10、11、15、16、171、172、181、182)のうちの少なくとも1つの壁の端部又は複数の壁の端部を収容する1つの凹部(30)又は複数の凹部(30)は、前記上壁(3)及び/又は前記第1側壁(4)及び/又は前記第2側壁(5)に形成される、請求項1~9のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項11】
任意にカメラ(42)を含む操作パネル(41)は、前記配置(1)の上部、例えば、上壁(3)に配置される、請求項1~10のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項12】
操作パネル(41)は、前記空間部分(9)と位置合わせして前記空間部分(9)の反対側において、前記上壁(3)に配置される、請求項1~11のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項13】
少なくとも1つのスピーカ(19)は、前記第1部分の後壁(7)側に音響を向かわせるように作動的に配置される、請求項1~12のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項14】
少なくとも1つのファン(43)は、前記構成体内に配置され、前記構成体の第1側壁(4、54)及び/又は第2側壁(5、55)に配置された開口(44)を介して、前記カバー空間に空気を導入し、及び/又は、下側上壁(21)の下方のカバー空間(8)からプロジェクタ空間に空気を吸い込んで、前記カバー空間(8)を冷却するように構成される、請求項1~13のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項15】
前記構成体の上壁(3)と前記第1側壁(4)及び/又は前記第2側壁(5)との間の移行領域(13)は、屈曲した合板構造を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の保護カバー構成体。
【請求項16】
基部(50)と、複数のキャスター(51)と、前記基部(50)から延在する第1側壁(54)と、前記基部(50)から、前記第1側壁(54)から一定の距離を置いて延在する第2側壁(55)と、共にキャビネット空間を規定する前壁(56)及び後壁(57)と、を含む可動式プロジェクタキャビネットであって、前記キャビネットの上部に配置された請求項1~15のいずれか一項に記載の保護カバー構成体(1)を含む、可動式プロジェクタキャビネット。
【請求項17】
プロジェクタ支持板(60)は、プロジェクタ空間の下壁を規定して前記キャビネットの上部から一定の距離を置いて配置される、請求項16に記載の可動式プロジェクタキャビネット。
【請求項18】
前記プロジェクタキャビネットの外部からプロジェクタ空間(8)への空気の流路を提供するハンドル開口(58)は、前記側壁(54、55)のそれぞれに配置される、請求項16又は17に記載の可動式プロジェクタキャビネット。
【請求項19】
接続パネル(59)が配置される、請求項16~18のいずれか一項に記載の可動式プロジェクタキャビネット。
【請求項20】
前記構成体は、プロジェクタ上部(202)から延在するレンズ及び/又はミラー系などの投影構造(201)を有するプロジェクタを含む、請求項16~19のいずれか一項に記載の可動式プロジェクタキャビネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタ用保護カバー構成体(arrangement)に関する。本発明は、また、プロジェクタキャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
投影光をスクリーン又は壁又は他の反射面に投影することにより画像を表示するプロジェクタは、一般に知られており、広く用いられている。
【0003】
従来、プロジェクタは、様々な操作場所で固定設置(fixed installation)として組み立てられる。これは、操作場所での設置作業が多いことを意味する。固定設置は、設置場所での特定の空間が常にプロジェクタとオーディオ装置のために保留(reserve)されることを意味する。また、視聴覚技術(audiovisual technology)の設計、ケーブル敷設及び設置は、困難であり、特に大きい事象空間(large event space)において困難である可能性がある。操作場所のいくつかの位置でのプロジェクタのより柔軟な利用が求められている。
【0004】
可動式プロジェクタ又は他の関連機器でも、使える状態になる前に、設置及び設定作業が必要となる。これは、時間がかかり、ユーザにとって専門知識が必要となることが多い。また、プロジェクタ及び関連AV機器を保管場所から操作場所に移動させる際にそれらを損傷するリスクがある。
【0005】
近年、複数のプロジェクタタイプが開発されている。1つの興味深いタイプのプロジェクタは、投影構造の少なくとも一部、例えばレンズ及びミラー系(lens and mirror systems)が、プロジェクタの上部に延在する(extend)ように配置されたプロジェクタである。これらの種類のプロジェクタタイプの1つは、いわゆる短焦点又は超短焦点(UST)プロジェクタである。超短焦点プロジェクタは、特殊なレンズ及びミラーを用いることで、非常に短い距離からスクリーン又は壁に非常に大きな画像を作成することができる。投影する対角スクリーンサイズ1インチ(2.5cm)ごとに壁から約1インチ(2.5cm)離れている必要があるほとんどのプロジェクタとは異なり、USTプロジェクタは、壁際(または、壁から3インチ~4インチ(7.5cm~10cm))に設置(sit up)しても大きな画像を投影することができる。USTプロジェクタのスローレシオ(throw ratio)は、例えば、0.18~0.4であってもよい。スローレシオは、スロー距離(throw distance)(プロジェクタのレンズと投影画像との距離)と投影画像の幅との関係である。したがって、超短焦点技術により、プロジェクタが投影スクリーン、壁、又は他の反射面から短い距離のみ離れている場所に取り付けることができる。これは、特に小さな室内空間に有益である。超短焦点プロジェクタは、従来のプロジェクタと同等の空間を必要としないため、小さな室内空間でもインパクトが強く、大きなスクリーンを簡単に作成することができる。もう1つの利点は、超短焦点プロジェクタが実際にスクリーン上の陰影(shadow)の問題を解消することにより、投影との相互作用(interact)をより容易にすることである。超短焦点プロジェクタに加えて、通常のプロジェクタを超短焦点プロジェクタに変換するレンズ系(lens systems)がある。これらの変換された超短焦点プロジェクタシステムにおいて、レンズ構造は、プロジェクタの上部に延在してもよい。
【0006】
プロジェクタ構造では、レンズ及び/又はミラー系又はその一部がプロジェクタの上部に延在し、使用時又は操作場所への移動際にプロジェクタの投影構造を損傷するリスクを高める可能性がある。
【0007】
スクリーンなどに画像を投影するプロジェクタを収容するプロジェクタキャビネット又はスタンドが知られている。既知の解決手段では、プロジェクタは、キャビネット又はスタンドの上部に配置されて使用されることが多く、不使用時に埃付着又は盗難のリスクがある。いくつかの他の解決手段では、プロジェクタが使用されない時に、プロジェクタをキャビネット内に収納することができる。しかしながら、キャビネットは、プロジェクタを使用する時に、プロジェクタをキャビネットの内部からキャビネットの上部に移動させなければならないため、操作が煩雑であるという欠点を有する。キャビネットの上部には、プロジェクタ又はオーディオ装置への入力装置として必要なコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、メディアプレーヤなどの装置のための空間が存在する必要があることが多い。
【0008】
プロジェクタの冷却も重要な要素である。これは、プロジェクタをキャビネット内に配置することに実質的に制限されることが多い。
【発明の概要】
【0009】
〔発明の目的〕
本発明は、上記欠点を緩和することを目的とする。
【0010】
本発明は、プロジェクタ上部から延在するレンズ及び/又はミラー系などの投影構造を有するプロジェクタ用保護カバー構造体を提供する。第1態様では、該構造体は、上壁(top wall)と、上壁から延在する第1側壁と、上壁から、第1側壁から一定の距離を置いて延在する第2側壁と、プロジェクタを収容する第1カバー空間を共に規定(define)する前壁及び後壁とを有する第1部分を含む。本発明では、プロジェクタ上部から延在する投影構造を収容するように構成された空間部分は、第1カバー空間の上部に配置され、該構造体は、プロジェクタ上部から延在する投影構造を収容するように構成された空間部分から前壁を貫通する開口(opening)を含む。
【0011】
技術的効果は、プロジェクタを収容するカバー空間を配置し、プロジェクタ上部から延在する投影構造を収容するように構成された空間部分を有することにより、特殊なタイプのプロジェクタに対して効率的なカバーが得られることである。更に、プロジェクタ上部から延在する投影構造を収容するように構成された空間部分から前壁を貫通する開口を配置することにより、使用のためにプロジェクタを取り外す必要がないプロジェクタ用カバーの実現可能な解決手段が得られる。
【0012】
保護カバー構成体は、独立請求項に記載のものを特徴とする。他のいくつかの実施形態は、他の請求項に記載のものを特徴とする。保護カバー構成体の一実施形態では、該構成体は、下側上壁を含む第2部分を含んでもよく、下側上壁は、第1部分の前壁から、第1部分の上壁から一定の距離を置いて延在し、第1カバー空間に接続する第2カバー空間を下側上壁の下方に規定し、第1カバー空間及び第2カバー空間は、一体化カバー空間を形成し、空間部分が第1カバー空間の上部に形成されてもよい。これにより、上部の構造は、材料の使用に実現可能な階段状の構造(step-like structure)を形成し、プロジェクタ及びその上部から延在するプロジェクタ構造のための優れた保護カバーを提供する。一体化下側カバー空間は、寸法(幅及び長さ)が大きく、プロジェクタの本体部分を収容するのに適する。カバー空間の上側部分は、寸法(幅及び長さ)が小さくてもよく、プロジェクタ上部、すなわち、プロジェクタ本体の上部から延在する投影構造を収容するのに適する。また、投影カバー構成体は、家具の上に配置されてもよく、家具と組み合わされてもよい。
【0013】
保護カバー構成体の一実施形態では、開口は、第1部分の上壁と第2部分の下側上壁との間に第1部分の前壁に配置されてもよい。開口が第1部分の上壁と第2部分の下側上壁との間に第1部分の前壁に配置されることにより、投影構造、すなわち、プロジェクタのレンズ及びミラー系の良好な保護は、開口を介して、画像を効率的に投影する可能性を失わずに得られる。開口は、プロジェクタに適し、構成体をスクリーンの近傍に配置するとともに、スクリーンにおける投影画像のサイズ、特に投影画像の高さが比較的大きくなる可能性を維持することができる。いくつかの実施形態では、プロジェクタには、スクリーンに向けられたカメラが設けられてもよい。カバー構成体の開口は、インタラクティブなスクリーンでの使用など、開口を介したカメラの使用に適してもよい。
【0014】
保護カバー構成体の一実施形態では、第1筐体は、第1側壁から空間部分に向かって延在するとともに、上壁から第1カバー空間内に一定の距離を置いて延在するように配置されてもよく、及び/又は、第2筐体は、第2側壁から空間部分に向かって延在するとともに、上壁から第1カバー空間内に一定の距離を置いて延在するように配置されてもよく、空間部分は、第1筐体と第2筐体との間に形成されてもよい。第1筐体及び/又は第2筐体を構成体に配置することにより、構成体のための補強箱状構造(stiffening, box like structure)が得られる。同時に、プロジェクタ上部から延在する投影構造を収容するように構成された空間部分に対する良好な保護が得られる。
【0015】
保護カバー構成体の一実施形態では、第1筐体は、上壁の一部分と、第1側壁の一部分と、第1支持壁(support wall)と、第1仕切壁(partition wall)と、第1筐体前壁と、第1筐体後壁とから形成されてもよい。上壁と第1側壁との間の角領域(corner area)に第1筐体を配置することにより、構成体のための堅固な箱状構造(firm box like structure)が得られる。
【0016】
保護カバー構成体の一実施形態では、第2筐体は、上壁の一部分と、第2側壁の一部分と、第2支持壁と、第2仕切壁と、第2筐体前壁と、第2筐体後壁とから形成されてもよい。上壁と第2側壁との間の角領域に第2筐体を配置することにより、配置のための堅固な箱状構造が得られる。
【0017】
保護カバー構成体の一実施形態では、第1筐体の第1仕切壁は、空間部分に隣接し、第1支持壁から上壁に延在するように配置され、第2筐体の第2仕切壁は、空間部分に隣接し、第2支持面から上壁に延在するように配置され、第1仕切壁と第2仕切壁とは、それらの間に空間部分が形成されるように、互いに一定の距離を置く。この壁の配置により、プロジェクタに対して良好な保護を提供する筐体用の堅固な箱状構造が得られる。
【0018】
保護カバー構成体の一実施形態では、スピーカは、第1筐体及び/又は第2筐体に配置されてもよい。スピーカを第1筐体及び/又は第2筐体に配置することにより、良好な発音構造(structure for producing sound)が得られるとともに、構成が構成体のために実現可能である。上壁と第1側壁及び/又は第2側壁により少なくとも部分的に形成された筐体により、スピーカ筐体のための堅固な構造が得られる。
【0019】
保護カバー構成体の一実施形態では、湾曲移行領域(curved transition zone)は、上壁又は下側上壁と第1側壁との間の角領域、及び/又は上壁又は下側上壁と第2側壁との間の角領域において、上壁又は下側上壁及び/又は第1側壁及び/又は第2側壁に配置されてもよい。角領域に湾曲形態(curved form)を配置することにより、構造的に耐久性のある堅固な構造が得られるとともに、構成体の多くのとがった角を減らすことにより、構成体の安全性を強化してもよい。
【0020】
保護カバー構成体の一実施形態では、第1筐体及び/又は第2筐体を接続し形成する複数の壁のうちの少なくとも1つの壁の端部又は複数の端部を収容する1つの凹部又は複数の凹部は、上壁及び/又は第1側壁及び/又は第2側壁に形成されてもよい。壁の端部が凹部又は溝(groove)に配置されることにより、接合(joint)は、より固くて構造的に堅固になる。また、該構造は、省スペースである。また、該構造は、スピーカ筐体用の適切な構造を提供する。該構造がスピーカ用の筐体を良好に密封する(seal)のに役立つ可能性があるため、密封材料の使用と密封作業を最小限に抑えることができる。
【0021】
保護カバー構成体の一実施形態では、任意にカメラを含む操作パネルは、構成体の上部、例えば、上壁に配置されてもよい。これにより、操作者にとって使いやすくなる。カメラを該構成体に配置することにより、該構成体は、ウェビナ(webinar)、ビデオ通話、及び他の適切な用途に使用されてもよい。該構成体は、高品質なオーディオを発生するプロジェクタ、及び撮像装置、すなわち、ビデオを提供するカメラを保護するコンパクトな解決手段である。操作パネルにカメラを配置することにより、組み立て用に適切なモジュールが得られる。該構成体により、例えば、カバー構成体の内部に各種ケーブル及び接続部(connection)のための適切な空間を設けることで、良好なケーブル管理が可能となる。
【0022】
保護カバー構成体の一実施形態では、操作パネルは、空間部分と位置合わせして空間部分の反対側に上壁に配置されてもよい。該操作パネルを中央に配置することで、操作者にとって使いやすくなる。操作パネルの両側の上壁には、適切なワークトップ(worktop)が設けられる。
【0023】
保護カバー構成体の一実施形態では、少なくとも1つのスピーカは、第1部分の後壁側に音響を向かわせるように作動的に(operationally)配置されてもよい。該構成体は、観客の前方に配置されてもよく、少なくとも1つのスピーカは、観客に向けられてもよい。
【0024】
保護カバー構成体の一実施形態では、少なくとも1つのファンは、構成体に配置されてもよく、構成体の第1側壁及び/又は第2側壁に配置された開口を介して、カバー空間に空気を導入し、及び/又は、下側上壁の下方のカバー空間からプロジェクタ空間に空気を吸い込んで、カバー空間を冷却するように構成されてもよい。少なくとも1つのファンを配置し、開口を介してプロジェクタ空間内に空気を循環させて、プロジェクタ空間からの暖気を除去し、及び/又はプロジェクタ空間内に冷気を導入することにより、プロジェクタ空間内に効率的な冷気流が提供される。
【0025】
保護カバー構成体の一実施形態では、構成体の上壁と第1側壁及び/又は第2側壁との間の移行領域(transition zone)は、屈曲した合板構造(plywood board structure)を含んでもよい。上壁と第1側壁及び/又は第2側壁との間の移行領域のための屈曲した合板構造は、適切で耐久性のある解決手段である。
【0026】
第2態様では、該構成体は、家具の上に配置されてもよく、家具と組み合わされてもよい。第2態様では、本発明は、基部(base)と、複数のキャスターと、基部から延在する第1側壁と、基部から、第1側壁から一定の距離を置いて延在する第2側壁と、キャビネット空間を共に規定する前壁及び後壁と、を含む可動式プロジェクタキャビネットに関する。
【0027】
本発明では、可動式プロジェクタキャビネットは、キャビネットの上部に配置された、上記又は以下の実施形態のいずれか一に記載の保護カバー構成体を含んでもよい。
【0028】
技術的効果は、キャビネットの内部にプロジェクタ空間を配置することにより、可動式プロジェクタキャビネットのための効率的な解決手段が得られることである。適切なプロジェクタと組み合わせられると、可動式プロジェクタキャビネットは、工場で作られた解決手段(factory-made solution)となり、視聴覚技術の設計、ケーブル敷設及び設置が不要となる。AVシステムとプロジェクタを有する可動式プロジェクタキャビネットにより、操作場所にAV技術を設置する必要がなくなり、AVの設計に特別な専門知識が必要ではないため、構成の総コストが低減される。
【0029】
可動式プロジェクタキャビネットは、独立請求項に記載のものを特徴とする。
【0030】
他のいくつかの実施形態は、他の請求項に記載のものを特徴とする。
【0031】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、該キャビネットは、少なくとも1つのスピーカと、プロジェクタ又は他の音源装置(audio source device)を少なくとも1つのスピーカに接続する接続手段と、を更に含んでもよい。キャビネットに配置されたスピーカは、キャビネットをコンパクトなAV解決手段にし、外部スピーカシステムなしですぐに使える。
【0032】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、プロジェクタ支持板は、プロジェクタ空間の下壁を規定してキャビネットの上部から一定の距離を置いて配置されてもよい。
【0033】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、プロジェクタキャビネットの外部からプロジェクタ空間への空気の流路を提供するハンドル開口(handle opening)は、側壁のそれぞれに配置されてもよい。
【0034】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、接続パネルは、プロジェクタキャビネットに配置されてもよい。
【0035】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、該構成体は、プロジェクタ上部から延在するレンズ及び/又はミラー系などの投影構造を有するプロジェクタを含んでもよい。
【0036】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、少なくとも1つのスピーカは、キャビネットの後壁側に配置されてもよい。該可動式プロジェクタキャビネットは、観客の前方に配置されてもよく、スピーカは、観客に向けられてもよい。
【0037】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、少なくとも1つのファンは、キャビネットに配置され、キャビネットの側壁に配置された開口を介して、プロジェクタ空間に空気を吸い込んで該プロジェクタ空間を冷却し、プロジェクタ空間から空気を排出するように構成されてもよい。少なくとも1つのファンを配置し、開口を介してプロジェクタ空間内に空気を循環させることにより、プロジェクタ空間内に効率的な冷気流が提供される。
【0038】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、ファンは、プロジェクタ空間から空気を吸い込んで空気をキャビネットの外部に吹き出すように配置されてもよい。ファンが開口を介して、プロジェクタ空間に冷気を吸い込み、該空間から暖気を吹き出すことにより、プロジェクタ空間を低圧(部分真空)にすることが効率的である。
【0039】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、プロジェクタキャビネットの外部からプロジェクタ空間への空気の流路を提供するハンドル開口は、側壁のそれぞれに配置されてもよい。ハンドル開口は、可動式プロジェクタキャビネットを移動させる時に把持ポイント(gripping point)として使用されてもよく、プロジェクタの動作時にプロジェクタ空間に追加冷気を導入してもよい。
【0040】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、操作パネルは、キャビネットの上部に配置されてもよい。これにより、操作者にとって使いやすくなる。
【0041】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、接続パネルは、プロジェクタキャビネットに配置されてもよい。一実施形態では、いくつかの共通接続部(common connection)は、操作パネルに配置されてもよく、いくつかの接続部は、可動式プロジェクタキャビネットの技術空間(technical space)に配置された接続パネルに配置されてもよい。
【0042】
可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、プロジェクタキャビネットのプロジェクタ空間は、レーザプロジェクタを収容するように構成されてもよい。
【0043】
構成体、可動式プロジェクタキャビネット及びそのプロジェクタ空間は、短距離又は超短距離でスクリーンにおいて大きな画像を生成できる適切なプロジェクタであってもよい。内蔵音響システムは、数百人に十分な音圧を発生させる。プロジェクタキャビネット及び構成体はまた、外部音響システムに適用できる。
【0044】
一実施形態では、構成体及び可動式プロジェクタキャビネットは、技術背景のないユーザに向けに設計される。一実施形態では、プロジェクタ及びAVシステムは、ボタンのタッチにより起動し、操作パネルは、最も一般的な操作ボタンのみを含む。ラップトップコンピュータ又はモバイル装置などのソース装置(source device)は、プロジェクタキャビネットの構成体に有線又は無線で接続されてもよい。
【0045】
本発明の実施形態は、本願の明細書及び図面に開示されている。
【0046】
本願の発明内容は、以下の特許請求の範囲に規定されている方法以外の他の方法で規定されてもよい。また、本発明内容は、特に、明確に表現された、若しくは暗黙されたサブタスク(sub-task)の観点で、又は達成される利点若しくはその範疇の観点から発明を考察するならば、いくつかの個別の発明からなるとも言える。特許請求の範囲に含まれる規定のうちのいくつかは、個々の発明の思想から不必要なこともある。本発明の異なる実施形態の特徴は、基本的な発明思想の範囲内にあり、他の実施形態にも適用されてもよい。
【0047】
上述した本発明の態様及び実施形態は、互いに組み合わせて用いられてもよいことを理解されたい。いくつかの態様及び実施形態を組み合わせて、本発明の更なる実施形態を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
本発明の更なる理解を提供するために含まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、説明と共に、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【0049】
【
図1】点線で示すプロジェクタ上の保護カバー構成体の一実施形態の正面概略図である。
【
図2】後壁が除去された保護カバー構成体の一実施形態の背面概略図である。
【
図3】プロジェクタ上の保護カバー構成体の一実施形態を第1方向から見た斜視概略図である。
【
図4】プロジェクタ上の保護カバー構成体の一実施形態を第2方向から見た斜視概略図である。
【
図5】保護カバー構成体の一実施形態の
図6のV-V断面を示す概略図である。
【
図6】保護カバー構成体の一実施形態の
図5のVI-VI断面を示す概略図である。
【
図7】保護カバー構成体の一実施形態を第1方向から見た斜視概略図である。
【
図8】保護カバー構成体の一実施形態を第2方向から見た斜視概略図である。
【
図9】保護カバー構成体の一実施形態の分解概略図である。
【
図10】可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態を第1方向から見た斜視概略図である。
【
図11】可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態を第2方向から見た斜視概略図である。
【
図12】後壁が開いた可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態を第2方向から見た斜視概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図中、明瞭化のために、いくつかの実施形態を簡略化して示す。図中、類似する部品には同一符号を付している。
【0051】
図1~
図4は、保護カバー構成体1の一実施形態を示す概略図である。一実施形態では、プロジェクタ200用保護カバー構成体1は、プロジェクタ上部202から延在するレンズ及び/又はミラー系などの投影構造201を有してもよい。プロジェクタは、本発明の一部でなくてもよい。
図1では、プロジェクタを破線で示す。保護カバー構成体1は、第1部分2を含んでもよい。第1部分2は、上壁3を含んでもよい。第1側壁4は、上壁3から下方に延在してもよい。第2側壁5は、上壁3から下方に、第1側壁4から一定の距離を置いて延在してもよい。第1部分2は、第1側壁4と第2側壁5との間に上壁3から下方に延在する前壁6を更に含んでもよい。第1部分2は、第1側壁4と第2側壁5との間に上壁3から下方に、前壁から一定の距離を置いて延在する後壁7を更に含んでもよい。上壁3と、第1側壁4と、第2側壁5と、前壁6と、後壁7とは共に、第1カバー空間8を規定する。第1カバー空間8は、プロジェクタ200を収容するように構成されてもよい。空間部分9は、第1カバー空間8の上部に配置されてもよい。空間部分9は、プロジェクタ上部202から延在してもよい投影構造201を収容するように構成されてもよい。該構成体は、空間部分9から前壁6を貫通して構成体の外部に至る開口12を含んでもよい。一実施形態では、該構成体は、プロジェクタ上部202から構成体の外部に延在する投影構造201を収容するように構成された空間部分9から前壁6を貫通する開口12を含んでもよい。
【0052】
一実施形態では、該構成体は、下側上壁21を含む第2部分20を含んでもよい。下側上壁21は、第1部分2の前壁6から延在してもよい。下側上壁21は、第1部分2の上壁3から下方に一定の距離を置いて配置されてもよい。第2部分2は、第1カバー空間8に接続する第2カバー空間を下側上壁21の下方に規定してもよい。一実施形態では、第1カバー空間8及び第2カバー空間は、一体化カバー空間(integrated cover space)を形成し、空間部分9が第1カバー空間8の上部に形成されてもよい。
【0053】
一実施形態では、開口12は、第1部分2の上壁3と第2部分20の下側上壁21との間の第1部分2の前壁6に配置される。一実施形態では、開口は、下側上壁21の平面から垂直に上へ、すなわち、該構成体の上壁3に向かって一定の距離を置いて延在してもよい。開口12の形状は、実質的に略矩形であってもよい。開口の形状は、円形であってもよい。一実施形態では、開口は、前壁の下側から上方に向かって一定の距離を置く切れ目によって形成されてもよい。一実施形態では、開口12の形状は、変更してもよい。また、実施形態によって開口のサイズが異なってもよい。一実施形態では、開口は、前壁6に非対称に配置されてもよい。一実施形態では、前壁に複数の開口12が配置されてもよい。
【0054】
該構成体の一実施形態では、第1側壁4及び/又は第2側壁5は、上壁3から下方に一定の距離を置いて延在してもよい。実施形態によって距離は、変更してもよい。
図1~
図4では、側壁は、上壁から下方に一定の距離を置いて延在してもよく、該距離は、プロジェクタ200の高さの一部であってもよい。本実施形態では、プロジェクタは、構成体1によって部分的に覆われてもよい。
【0055】
図5~
図9の一実施形態では、第1側壁4及び第2側壁5は、上壁3からプロジェクタ支持板60まで下方に延在する。本実施形態では、プロジェクタは、構成体1によって完全に覆われてもよい。カバー構成体の側壁4、5の下端部は、支持板60に配置されてもよい。一実施形態では、支持板は、固定手段によって側壁に配置される。
【0056】
図10~
図12の一実施形態では、第1側壁及び第2側壁は、プロジェクタキャビネット100の第1側壁54及び第2側壁55に接続されてもよい。
【0057】
一実施形態では、第1筐体17は、第1側壁4から空間部分9に向かって延在するとともに、上壁3から第1カバー空間8内に一定の距離を置いて延在するように配置されてもよい。一実施形態では、第2筐体18は、第2側壁5から空間部分9に向かって延在するとともに、上壁3から第1カバー空間8内に一定の距離を置いて延在するように配置されてもよい。一実施形態では、空間部分9は、第1筐体17と第2筐体18との間に形成されてもよい。
【0058】
一実施形態では、第1筐体17は、上壁3の一部分と、第1側壁4の一部分と、第1支持壁10と、第1仕切壁15と、第1筐体前壁171と、第1筐体後壁172とから形成されてもよい。
【0059】
一実施形態では、第2筐体18は、上壁3の一部分と、第2側壁5の一部分と、第2支持壁11と、第2仕切壁16と、第2筐体前壁181と、第2筐体後壁182とから形成されてもよい。
【0060】
一実施形態では、第1筐体の第1仕切壁15は、空間部分9に隣接してもよい。第1仕切壁15は、第1支持壁10から上壁3に延在するように配置されてもよい。一実施形態では、第2筐体18の第2仕切壁16は、空間部分9に隣接してもよい。第2仕切壁16は、第2支持面11から上壁3に延在するように配置されてもよい。一実施形態では、第1仕切壁15と第2仕切壁16とは、それらの間に空間部分9が形成されるように、互いに一定の距離を置いて配置されてもよい。
【0061】
一実施形態では、スピーカ19は、第1筐体17及び/又は第2筐体18に配置されてもよい。一実施形態では、スピーカ19は、第1筐体後壁172及び/又は第2筐体後壁182に配置されてもよい。
【0062】
該構成体の一実施形態では、少なくとも1つのスピーカ19は、第1部分の後壁7側に音響を向かわせるように作動的に配置される。
【0063】
一実施形態では、湾曲移行領域13は、上壁3と第1側壁4及び/又は第2側壁5との間に配置されてもよい。一実施形態では、湾曲移行領域は、上壁3と第1側壁4及び/又は第2側壁5との間の角領域に配置される。
【0064】
一実施形態では、湾曲移行領域13は、下側上壁21と第1側壁4及び/又は第2側壁5との間の角領域に配置される。
【0065】
一実施形態では、湾曲移行領域13は、上壁3又は下側上壁21と第1側壁4との間の角領域、及び/又は上壁3又は下側上壁21と第2側壁5との間の角領域において、上壁3又は下側上壁21及び/又は第1側壁4及び/又は第2側壁5に配置される。
【0066】
一実施形態では、第1筐体17及び/又は第2筐体18を接続し形成する複数の壁10、11、15、16、171、172、181、182のうちの少なくとも1つの壁の端部又は複数の壁の端部を収容する1つの凹部30又は複数の凹部30は、上壁3及び/又は第1側壁4及び/又は第2側壁5に形成されてもよい。凹部30は、
図5、
図6及び
図9における実施形態と共に示されるが、他の実施形態に適用されてもよい。一実施形態では、壁間の接合は、壁10、11、15、16、171、172、181、182の端部を凹部30に挿入することによってなされてもよい。一実施形態では、接合を形成する時に接着剤などの結合剤を使用してもよい。締結部材に加えて又は代えて、釘又はネジは、接合に使用されてもよい。
【0067】
一実施形態では、任意にカメラ42を含む操作パネル41は、構成体1の上部、例えば、上壁3に配置されてもよい。一実施形態では、カメラ42は、着脱可能であってもよい。一実施形態では、カメラ42は、調整可能であってもよい。カメラを該構成体に配置することにより、該構成体は、ウェビナ、ビデオ通話、及び他の適切な用途に使用されてもよい。操作パネル41にカメラ42を配置することにより、組み立て用に適切なモジュールが得られる。一実施形態では、複数のカメラ42は、配置されてもよい。一実施形態では、カメラ42は、コンテンツカメラ及び/又は会議用カメラであってもよい。一実施形態では、コンテンツカメラは、プレゼンター、ホワイトボード又はフリップチャートの別のテーマ又は別のビューなどのコンテンツの画像を作成するために配置されてもよい。一実施形態では、カメラ42は、パンチルトカメラであってもよい。一実施形態では、カメラ42は、パンチルトズームカメラであってもよい。一実施形態では、パンチルトズームカメラは、遠隔指向性とズーム制御(remote directional and zoom control)を行うことができる。
【0068】
一実施形態では、操作パネル41は、構成体の上部に配置されてもよい。一実施形態では、操作パネル41は、構成体1の上壁3に配置されてもよい。一実施形態では、操作パネルは、該構成体の上部の上壁に組み込まれてもよい。一実施形態では、操作パネル41の前面は、該構成体の上部の上壁3の平面から内側に一定の距離を置く箇所に組み込まれてもよい。操作パネルは、オンオフスイッチ、音量アップ/ダウンボタン、ビデオ信号入力、HDMI(登録商標)、Mic/Line入力、SPDIF入力/出力、いくつかのプログラマブルユーザボタン、例えばソース、フリーズ、ミュート、一時停止のうちの少なくとも1つ又は複数を含んでもよい。操作パネルは、電源コンセントを有してもよい。
【0069】
一実施形態では、操作パネル41は、タッチスクリーンを含んでもよい。一実施形態では、操作パネル41は、着脱可能な操作パネルであってもよい。一実施形態では、プロジェクタ用カバー構成体又は可動式プロジェクタキャビネットは、コンピュータを含んでもよい。一実施形態では、コンピュータは、操作パネル41に配置されてもよい。
【0070】
一実施形態では、操作パネル41は、空間部分9と位置合わせして上壁3の空間部分9の反対側に配置されてもよい。
【0071】
一実施形態では、少なくとも1つのファン43は、該構成体に配置されてもよい。ファン43は、該構成体の第1側壁4及び/又は第2側壁5に配置された開口44を介して、下側上壁21の下方のカバー空間8、すなわちプロジェクタ空間に空気を吸い込んで、カバー空間8を冷却するように構成されてもよい。
【0072】
一実施形態では、構成体の上壁3と第1側壁4及び/又は第2側壁5との間の移行領域13は、屈曲した合板構造を含んでもよい。一実施形態では、上壁及び/又は第1側壁4及び/又は第2側壁5は、合板構造を含んでもよい。
【0073】
図10~
図12は、プロジェクタキャビネットを備えた構成体の一実施形態を示す概略図である。プロジェクタキャビネット100は、基部50を含む。一実施形態では、基部50は、基部板状部材(base board-like member)であってもよい。キャスター51は、基部50の底面に配置されてもよい。プロジェクタキャビネットは、キャスターの支持面上に左右、前後、斜め方向に移動されるとともに、360度の全方向に回転してもよい。一実施形態では、キャスター51は、基部50の底面の四隅に設けられてもよい。キャスター51は、キャビネット100をプロジェクタ200と共に移動させることを可能にする。
【0074】
ブレーキは、キャスター50に設けられてもよい。ブレーキは、必要なときに、例えば、プロジェクタ200を使用するときに、キャビネット100の移動を防止してもよい。
【0075】
可動式プロジェクタキャビネット100は、キャビネットの上部に配置された保護カバー構成体1を含んでもよい。
【0076】
一実施形態では、キャビネット100は、基部50に垂直であり、かつ基部50から上方に延在する第1側壁4、54を含んでもよい。一実施形態では、キャビネット100は、第1側壁4から一定の距離を置いて、基部50に垂直であり、かつ基部50から上方に延在する第2側壁5、55を含んでもよい。
【0077】
一実施形態では、キャビネットは、基部50から一定の距離を置いて、基部50に実質的に平行である上壁3、21を含んでもよい。一実施形態では、上壁3、21は、天板又は他の板状部材であってもよい。
【0078】
プロジェクタキャビネット100の一実施形態では、プロジェクタ空間8、9は、基部50と上壁3、21との間、及び第1側壁4、54と第2側壁5、55との間のキャビネット空間に配置されてもよい。プロジェクタ支持板60は、第1側壁4、54と、第2側壁5、55との間に、基部50の上面から一定の距離を置いて配置されてもよい。プロジェクタ200は、プロジェクタ200の上部200から延在するレンズ及び/又はミラー系の一部などの投影構造201がプロジェクタ用カバー空間8の上側部分9に収容されるように、プロジェクタ支持板60に配置されてもよい。画像の投影は、空間部分9から前壁6を貫通する開口12を介して実現されてもよい。空間部分9は、プロジェクタ上部202から延在する投影構造201を収容するように構成されてもよい。
【0079】
一実施形態では、プロジェクタ空間8は、プロジェクタ支持板60の上面、下側上壁21の下面、第1側壁4、54の内面、及び第2側壁5、55の内面によって規定されてもよい。プロジェクタキャビネット200の前側には、前壁56が配置されてもよい。前壁56は、基部50の前縁と下側上壁21の前縁との間に延在してもよい。一実施形態では、前壁56は、基部50の平面から下側上壁21に向かって垂直方向に延在するように配置されてもよい。前壁56は、基部に平行な平面において、第1側壁4、54から第2側壁5、55に延在してもよい。一実施形態では、前壁56は、プロジェクタ10のレンズのための開口9を有してもよい。一実施形態では、前壁56は、接続パネル59を含んでもよい。接続パネル59は、外部システム用接続部又は電源接続部(mains connection)などを含んでもよい。
【0080】
開口44は、キャビンの外部からキャビネットのプロジェクタ空間8、9に亘って配置されてもよい。一実施形態では、開口44は、スロット形態(form of slots)であってもよい。一実施形態では、開口44は、第1側壁54及び/又は第2側壁5、55に配置されてもよい。一実施形態では、開口44は、スロットアレイ(array of slots)として配置されてもよい。一実施形態では、スロットは、プロジェクタ支持板60及び/又は基部50の平面に平行に配置されてもよく、プロジェクタ支持板60及び/又は基部50の上記平面に垂直に、一定の距離を置いて配置されてもよい。一実施形態では、開口は、他の適切な形態及びパターンで配置されてもよい。一実施形態では、エアフィルタは、開口44に接続するように配置されてもよい。一実施形態では、メッシュは、開口44に接続するように配置されてもよい。
【0081】
プロジェクタ支持板60は、前壁8からプロジェクタキャビネット100の後壁57に向かって延在するように配置されてもよい。一実施形態では、プロジェクタ用カバー空間8、9の高さは、少なくとも前壁56から後壁57に向かって延在するプロジェクタ空間の距離の一部において増加するように配置されてもよい。これは、プロジェクタとプロジェクタ空間の頂壁(上壁)との間に、後壁の付近の部分において前壁の付近のプロジェクタ空間の部分よりも多い自由空間が配置されることを意味する。
【0082】
プロジェクタ支持板60は、プロジェクタ空間8、9の下壁を規定してキャビネットの上部から一定の距離を置いて配置されてもよい。
【0083】
ハンドル開口58は、側壁54、55のそれぞれに配置されてもよい。ハンドル開口58は、開口44を有するモジュールに配置されてもよい。該モジュールはまた、ファン43を含んでもよい。ハンドル開口58はまた、プロジェクタキャビネットの外部からプロジェクタ空間8への空気の流路を提供してもよい。
【0084】
接続パネル59は、プロジェクタキャビネットに配置されてもよい。
【0085】
構成体1又はプロジェクタキャビネット100は、プロジェクタ上部202から延在するレンズ及び/又はミラー系などの投影構造201を有するプロジェクタ200を含んでもよい。
【0086】
一実施形態では、ファン43は、プロジェクタ空間から空気を吸い込んで空気をキャビネットの外部に吹き出すように配置されてもよい。一実施形態では、ファン43は、空気をキャビネットの外部からプロジェクタ空間に吹き出すように配置されてもよい。一実施形態では、プロジェクタ空間からの空気をプロジェクタ空間の外部に送るために、開口44は、ファン43の部位で第1側壁に配置されてもよい。一実施形態では、ファンは、動作中にプロジェクタ空間から空気を取り込む。
【0087】
一実施形態では、ファンは、外部からプロジェクタ空間に空気を吹き出す。一実施形態では、ファンは、冷気をプロジェクタに導入するために、開口44を通過する気流を得るように構成されてもよい。
【0088】
一実施形態では、空気は、プロジェクタの冷却システムを通過する流れであってもよく、プロジェクタの冷却段階に暖められる可能性のある空気は、プロジェクタ空間の他の側壁に隣接する部分に排出されてもよい。プロジェクタからの暖気流は、第1側壁4及び第2側壁5のハンドル開口58からの冷気の流れと混合されてもよい。
【0089】
一実施形態では、構成体は、複数のファン43を含んでもよい。
図9の一実施形態では、2つのファン43は、カバー空間8、すなわちプロジェクタ空間に接続されたキャビネットの側壁に配置されてもよい。一実施形態では、カバーパネル、格子、グリル又はメッシュは、後壁及び/又は前壁に配置されてもよい。一実施形態では、カバー、格子、グリル又はメッシュは、クイックリリースカップリングによって構成体に配置されてもよい。一実施形態では、カバーパネルのクイックリリースカップリングは、磁石及びそれらのカウンタ部(counter parts)によって配置されてもよい。
【0090】
一実施形態では、操作パネル41は、プロジェクタキャビネットに配置されてもよい。一実施形態では、操作パネルは、プロジェクタキャビネットの上部に配置されてもよい。一実施形態では、上部は、下側上壁21の平面から垂直に一定の距離を置いて延在する。上部1は、上部前壁6及び上壁3を有する。第1側壁と第2側壁のそれぞれは、上部の上壁3に延在する頂部(top portion)を有してもよい。構成体又はプロジェクタキャビネットの後壁7は、上部の上壁3に延在してもよい。一実施形態では、一対のスピーカ19は、構成体/プロジェクタキャビネットに配置されてもよい。一実施形態では、スピーカ19は、プロジェクタキャビネットの後壁7に配置されてもよい。一実施形態では、スピーカ19又は複数のスピーカは、プロジェクタキャビネットの上部に配置されてもよい。
【0091】
一実施形態では、操作パネル41は、プロジェクタキャビネットの上部に配置されてもよい。一実施形態では、操作パネル41は、構成体1の上壁3及びプロジェクタキャビネットの上部に配置されてもよい。一実施形態では、操作パネルは、該構成体及び/又はプロジェクタキャビネットの上部の上壁に組み込まれてもよい。一実施形態では、操作パネル41の前面は、プロジェクタキャビネットの上部の上壁3の平面から内側に一定の距離を置く箇所に組み込まれてもよい。操作パネルは、オンオフスイッチ、音量アップ/ダウンボタン、ビデオ信号入力、HDMI、Mic/Line入力、SPDIF入力/出力、いくつかのプログラマブルユーザボタン、例えばソース、フリーズ、ミュート、一時停止のうちの少なくとも1つ又は複数を含んでもよい。操作パネルは、電源コンセントを有してもよい。一実施形態では、操作パネル41は、タッチスクリーンを含んでもよい。一実施形態では、操作パネル41は、着脱可能な操作パネルであってもよい。一実施形態では、プロジェクタ用カバー構成体又は可動式プロジェクタキャビネットは、コンピュータを含んでもよい。一実施形態では、コンピュータは、操作パネル41に配置されてもよい。
【0092】
一実施形態では、第2接続パネル62は、プロジェクタキャビネットに配置されてもよい。一実施形態では、第2接続パネルは、電源接続部を含んでもよい。一実施形態では、接続パネルは、電力、音響及び情報のための他の入力/出力接続点を更に含んでもよい。一実施形態では、第2接続パネル62は、プロジェクタキャビネットにおいて技術空間64に配置されてもよい。一実施形態では、技術空間64は、プロジェクタキャビネットにおいて基部2とプロジェクタ支持板60との間に配置されてもよい。一実施形態では、接続パネルは、技術空間に配置された接続レールに配置されてもよい。一実施形態では、プロジェクタキャビネット100の後壁57は、ヒンジ61を介して第1側壁54又は第2側壁55に回動可能に(pivotable)配置されてもよい。一実施形態では、後壁57は、ドアである。一実施形態では、開口は、電力ケーブルのためにキャビネットに配置されてもよい。一実施形態では、開口は、基部50を貫通するように配置されてもよい。
【0093】
一実施形態では、更なる保管空間は、プロジェクタキャビネットに配置されてもよい。一実施形態では、引き出し63は、プロジェクタキャビネットに配置されてもよい。
【0094】
一実施形態では、仕切壁は、プロジェクタキャビネットの異なる空間を仕切るように配置されてもよい。
【0095】
図中、図面の明瞭化のために、操作パネル41、接続パネル59、第2接続パネル62、スピーカ19、プロジェクタ200、可能な他の装置など、キャビネットの各種装置のケーブル敷設の図示は、省略される。
【0096】
一実施形態では、プロジェクタキャビネットのプロジェクタ空間は、レーザプロジェクタ、好ましくは、短焦点又は超短焦点レーザプロジェクタを収容するように構成されてもよい。一実施形態では、異なるサイズの空間に対して画像と音響を最適化することができる。一実施形態では、可動式プロジェクタキャビネットのAV技術及びジム(gym)に対して最適化されたプロジェクタは、再プログラミング又は設置を必要とせずに会議用に変換されてもよい。
【0097】
一実施形態では、可動式プロジェクタキャビネットは、ジムをお祝いの使用のために変換し、ロビーを展示空間に変換してもよい。可動式プロジェクタキャビネットは、いくつかの異なる目的に用いることができるため、AV技術の利用率が高い。
【0098】
設計段階では、室内輝度と画像サイズの要求に従ってレーザプロジェクタの光出力を決定することができる。可動式プロジェクタキャビネットの一実施形態では、解決手段に適切な接続部及び特徴(feature)を選択することにより、事象(event)のニーズを満たすようにその音響システムを拡張することができる。
【0099】
技術の進歩に伴い、本発明の基本的な考え方を様々な方法で実施できることが当業者に明らかである。したがって、本発明及びその実施形態は、上述の例に限定されず、代わりに、特許請求の範囲内で変更してもよい。
【国際調査報告】