(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】マイクロ波エネルギーアプリケータ
(51)【国際特許分類】
E21C 37/20 20060101AFI20240214BHJP
H05B 6/62 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
E21C37/20
H05B6/62
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550290
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 US2022016933
(87)【国際公開番号】W WO2022178221
(87)【国際公開日】2022-08-25
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522154342
【氏名又は名称】オフワールド,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーレイ,ジェームズ ジェーソン
(72)【発明者】
【氏名】ヤズダニ,モーセン
(72)【発明者】
【氏名】エブラヒミ,ファーボッド
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ プレシス,ジャンドレ
(72)【発明者】
【氏名】カルト,ヒューゴ ジーン
【テーマコード(参考)】
2D065
3K090
【Fターム(参考)】
2D065AB05
2D065AB13
2D065EA26
3K090AB20
(57)【要約】
マイクロ波エネルギーアプリケータのためのシステム、デバイス、及び方法。アプリケータは、エネルギーを集束するように構成されるチャネル内に1つ以上の長手方向隆起部を有する内部チャネルを画定することができる。隆起部が移動できてもよい。反射器がアプリケータの出口付近に位置されてもよい。幾つかの実施形態において、アプリケータは、低誘電率材料から高誘電率材料へと移行するように作用する誘電性充填材を内部に伴う断面積の減少を有するチャネルを画定することができる。アプリケータの様々な実施形態は、マイクロ波発生器と取り付けられる回転可能な導波路セグメントを有する関節運動可能なロボットアームであってもよい導波路に取り付けられ得る。アプリケータは、例えば、鉱山現場の岩石面に印加するためのエネルギーを集中させるために、アプリケータを通じて移動するマイクロ波のエネルギーレベルを変更することができる。
【選択図】
図8A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムにおいて、
マイクロ波発生器と、
前記発生器と接続されるロボットアームであって、前記マイクロ波発生器によって発生されるマイクロ波をロボットアームを通じて誘導するように構成される導波路セグメントを備える、ロボットアームと、
前記ロボットアームの端部に位置されるアプリケータであって、前記アプリケータが、マイクロ波を前記アプリケータを通じて前記導波路セグメントから前記岩石への印加のための出口を通じて誘導するように構成される長手方向チャネルを画定し、前記チャネルの少なくとも一部が、前記チャネル内に突出して前記マイクロ波のエネルギーレベルを変更するように構成される少なくとも1つの長手方向隆起部を備える、アプリケータと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記隆起部が前記チャネルの少なくとも1つの内壁に当接する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記隆起部は、前記当接する内側チャネル壁から離れる方向を向く滑らかな外面を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記隆起部は、前記チャネルの入口付近に位置される近位部分と、前記チャネルの出口付近に位置される遠位部分と、前記近位部分と前記遠位部分との間に位置される中間部分とを備え、前記チャネル内に突出する前記隆起部の断面厚さは、前記近位部分から前記中間部分まで増大する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記チャネル内に突出する前記隆起部の前記断面厚さは、前記中間部分から前記遠位部分まで減少する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記遠位部分の少なくとも一部は、前記チャネルの前記出口に位置される平面を備え、前記出口が窓を備え、前記平面が、前記窓の少なくとも1つの縁部を形成する、請求項4又は5に記載のシステム。
【請求項7】
前記隆起部は、前記遠位部分又はその近くで内側に先細っている、請求項4又は5に記載のシステム。
【請求項8】
2つの前記長手方向隆起部を備える、請求項1、2、4、又は5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記2つの隆起部は、前記チャネルの対向する内壁に位置される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記隆起部が移動できる、請求項1、2、4、又は5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記隆起部が前記チャネルの長さに沿って移動できる、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記チャネルの出口に接続される反射器を更に備える、請求項1、2、4、又は5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記反射器に接続されて前記チャネルの前記出口を覆うダストカバーを更に備え、前記ダストカバーがマイクロ波透過性材料を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記ロボットアームは、関節運動可能であり、互いに回転可能に取り付けられる少なくとも2つの剛性導波路セグメントを備える、請求項1、2、4、又は5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記アプリケータの位置を制御するために前記ロボットアームを移動させるように構成される制御システムを更に備える、請求項1、2、4、又は5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
マイクロ波を岩石に印加する方法において、
マイクロ波を発生させるステップと、
導波路を介して前記マイクロ波を誘導するステップと、
前記導波路からのマイクロ波をアプリケータ内に受けるステップであって、前記アプリケータが、長手方向チャネルと、少なくとも1つの隆起部とを備え、前記少なくとも1つの隆起部が、前記マイクロ波のエネルギーレベルを変更するために、前記チャネルに沿う第1の位置において第1の距離で、及び前記チャネルに沿う第2の位置において前記第1の距離よりも大きい第2の距離で前記チャネル内に突出する、ステップと、
マイクロ波を前記岩石に集束させるステップと、
を含む方法。
【請求項17】
前記アプリケータを前記岩石に対して変向させるステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記チャネルの長手方向の長さに沿って前記少なくとも1つの隆起部の厚さを変えることにより、前記チャネルの断面積を狭くする、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記マイクロ波の前記エネルギーレベルは、前記チャネルの長手方向における前記少なくとも1つの隆起部の移動によって変更される、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項20】
マイクロ波を集束させるための装置であって、
入口から出口まで延在する長手方向チャネルを画定する本体と、
前記本体の内壁から前記チャネル内に突出する少なくとも1つの長手方向隆起部と、
を備える装置。
【請求項21】
前記隆起部は、前記チャネルの入口付近に位置される近位部分と、前記チャネルの出口付近に位置される遠位部分と、前記近位部分と前記遠位部分との間に位置される中間部分とを備え、前記チャネル内に突出する前記隆起部の断面厚さは、前記近位部分から前記中間部分まで増大する、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記チャネル内に突出する前記隆起部の前記断面厚さは、前記中間部分から前記遠位部分まで減少する、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記隆起部の少なくとも一部が翼形形状を含む、請求項20から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
2つの前記長手方向隆起部を備え、前記2つの隆起部が前記チャネルの対向する内壁に位置される、請求項20から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記隆起部が移動できる、請求項20から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記隆起部がチャネルの長さに沿って移動できる、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記チャネルの出口に接続される反射器と、前記反射器に接続されて前記チャネルの前記出口を覆うダストカバーとを更に備え、前記ダストカバーがマイクロ波透過性材料を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項28】
前記チャネルの前記入口の断面積は、前記チャネルの前記出口の断面積よりも大きい、請求項20から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムにおいて、
マイクロ波発生器と、
前記発生器と接続されるロボットアームであって、前記マイクロ波発生器によって発生されるマイクロ波をロボットアームを通じて誘導するように構成される導波路セグメントを備える、ロボットアームと、
前記ロボットアームの端部に位置されるアプリケータであって、前記アプリケータが、マイクロ波を前記アプリケータを通じて前記導波路セグメントから岩石への印加のための出口を通じて誘導するように構成されるチャネルを画定し、前記出口に向かって断面積が減少する前記チャネルの少なくとも一部が、前記マイクロ波のエネルギーレベルを変更するように構成されるインサートを備える、アプリケータと、
を備えるシステム。
【請求項30】
前記インサートが互いに隣接する2つのピラミッド構造を備え、遠位部分が、前記出口に向かって断面積が減少し、近位部分が、前記出口から離れるにつれて断面積が減少する、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記インサートは、マイクロ波透過性材料を含む誘電性充填材を含む、請求項29に記載のシステム。
【請求項32】
前記導波路セグメントが第1の誘電率を有するチャネルを画定し、前記インサートは、前記第1の誘電率よりも大きい第2の誘電率を有し、前記岩石は、前記第2の誘電率よりも大きい第3の誘電率を有する、請求項29に記載のシステム。
【請求項33】
前記アプリケータが前記出口にフランジを備え、前記フランジは、前記出口の周りに全体的に延在する平板を備え、前記フランジの第1の外側プロファイルは、前記導波路セグメントの断面の第2の外側プロファイル以下である、請求項29から32のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項34】
前記ロボットアームは、関節運動可能であり、互いに回転可能に取り付けられる少なくとも2つの剛性導波路セグメントを備える、請求項29から32のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項35】
前記アプリケータの位置を制御するために前記ロボットアームを移動させるように構成された制御システムを更に備える、請求項29から32のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項36】
マイクロ波を岩石に印加する方法であって、
マイクロ波を発生させるステップと、
導波路を介して前記マイクロ波を誘導するステップと、
前記マイクロ波のエネルギーレベルを変更するために、前記マイクロ波の伝播方向で断面積が減少するインサートを有するアプリケータ内に前記導波路からの前記マイクロ波を受けるステップと、
前記マイクロ波を前記岩石に集束させるステップと、
を含む方法。
【請求項37】
前記アプリケータを前記岩石に対して変向させるステップを更に含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
マイクロ波を集束させるための装置において、
入口から出口まで延在するチャネルを画定する本体であって、前記入口が前記出口よりも大きい断面積を有する、本体と、
少なくとも部分的に前記チャネル内に位置されるインサートであって、マイクロ波透過性材料を含むインサートと、
を備える装置。
【請求項39】
前記出口が窓を備え、前記インサートの端部の平面が前記窓に位置される、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記インサートは、互いに隣接する2つのピラミッド構造を備え、遠位部分が、前記出口に向かって断面積が減少し、近位部分が、前記出口から離れるにつれて断面積が減少する、請求項38又は39に記載の装置。
【請求項41】
前記出口の周りで延在するフランジを更に備える、請求項38又は39に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年2月22日に出願された「MICROWAVE ENERGY APPLICATOR(マイクロ波エネルギーアプリケータ)」と題される米国仮出願第63/152253号、2021年2月22日に出願された「APPLICATION OF MICROWAVE ENERGY DIRECTLY TO A ROCK FACE UNDERGROUND(岩石表面に対するマイクロ波エネルギーの直接的な印加)」と題される米国仮出願第63/152294号、及び2021年2月22日に出願された「ARTICULATED WAVEGUIDE(関節型導波路)」と題される米国仮出願第63/152248号の利益を主張し、それぞれの仮出願の内容全体は、参照により本願に組み入れられ、全ての目的のために本明細書の一部を成る。
【0002】
開発は、一般に、エネルギーアプリケータ、特に、他の用途の中でも、岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムで使用することができるマイクロ波エネルギーアプリケータに関する。
【背景技術】
【0003】
マイクロ波エネルギーが材料に印加されると、マイクロ波のエネルギーが吸収され、マイクロ波のエネルギーは、それが材料を貫通するときに熱機械的効果をもたらすことができる。一般に、マイクロ波エネルギーは導波路を介して誘導され、マイクロ波は広い面積にわたって大きな反射を伴って印加され、それにより、他の欠点の中でもエネルギー損失をもたらす。したがって、既存の解決策のこれら及び他の欠点に対処するための改善されたマイクロ波エネルギーアプリケータが必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に開示された実施形態はそれぞれ幾つかの態様を有し、そのうちの1つだけが本開示の望ましい属性を単独で担うことはない。この開示の範囲を限定することなく、顕著な特徴を本明細書で簡単に説明する。この説明を考慮した後、特に「発明を実施するための形態」と題された節を読んだ後、本明細書に記載された実施形態の特徴が、マイクロ波エネルギーアプリケータに関連する既存のシステム、デバイス、及び方法を超える利点をどのように提供するかを理解することができる。
【0005】
以下の開示は、幾つかの実施形態の非限定的な例を説明する。例えば、開示されたデバイス、システム、及び方法の他の実施形態は、本明細書に記載の特徴を含んでも含まなくてもよい。更に、開示された利点及び利益は、本発明の特定の実施形態にのみ適用されてもよく、本開示を限定するために使用されるべきではない。
【0006】
マイクロ波エネルギーアプリケータのためのシステム、デバイス、及び方法が記載される。アプリケータは、エネルギーを集束するように構成されるチャネル内に1つ以上の長手方向隆起部を有する内部チャネルを画定することができる。隆起部が移動できてもよい。反射器がアプリケータの出口付近に位置されてもよい。幾つかの実施形態において、アプリケータは、低誘電率材料から高誘電率材料へと移行するように作用する誘電性充填材を内部に伴う断面積の減少を有するチャネルを画定することができる。アプリケータの様々な実施形態は、マイクロ波発生器と取り付けられる回転可能な導波路セグメントを有する関節運動可能なロボットアームであってもよい導波路に取り付けられ得る。アプリケータは、例えば、鉱山現場の岩石面に印加するためのエネルギーを集中させるために、アプリケータを通じて移動するマイクロ波のエネルギーレベルを変更することができる。
【0007】
一態様において、岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムは、マイクロ波発生器、ロボットアーム、及びアプリケータを含むことができる。ロボットアームは、発生器と接続されるとともに、マイクロ波発生器によって発生されるマイクロ波をロボットアームを通じて誘導するように構成される導波路セグメントを含む。ロボットアームの端部に位置されるアプリケータは、マイクロ波をアプリケータを通じて導波路セグメントから岩石への印加のための出口を通じて誘導するように構成される長手方向チャネルを画定する。チャネルの少なくとも一部は、チャネル内に突出してマイクロ波のエネルギーレベルを変更するように構成される少なくとも1つの長手方向隆起部を含む。
【0008】
様々な態様の様々な実施形態を実施することができる。例えば、幾つかの実施形態において、隆起部は、チャネルの少なくとも1つの内壁に当接してもよい。
【0009】
幾つかの実施形態において、隆起部は、チャネルの入口付近に位置される近位部分を含むことができ、隆起部は、チャネルの出口付近に位置される遠位部分、及び近位部分と遠位部分との間に位置される中間部分も含むことができ、チャネル内に突出する隆起部の断面厚さは、近位部分から中間部分まで増大し得る。
【0010】
幾つかの実施形態において、チャネル内に突出する隆起部の断面厚さは、中間部分から遠位部分まで減少してもよい。
【0011】
幾つかの実施形態において、遠位部分の少なくとも一部は、チャネルの出口に位置される平面を含むことができる。
【0012】
幾つかの実施形態では、出口が窓を含むことができ、平面は、窓の少なくとも1つの縁部を形成してもよい。
【0013】
幾つかの実施形態において、隆起部は、当接する内側チャネル壁から離れる方向を向く滑らかな外面を含むことができる。
【0014】
幾つかの実施形態では、隆起部の外面が湾曲していてもよい。
【0015】
幾つかの実施形態において、隆起部は、遠位部分又はその近くで内側に先細ってもよい。
【0016】
幾つかの実施形態では、隆起部の少なくとも一部が、翼形状を含むことができる。
【0017】
幾つかの実施形態では、マイクロ波ベースのシステムが2つの長手方向隆起部を含むことができる。
【0018】
幾つかの実施形態において、2つの隆起部は、チャネルの対向する内壁に位置されてもよい。
【0019】
幾つかの実施形態では、隆起部が内部間隙を含むことができる。
【0020】
幾つかの実施形態では、隆起部が移動可能であってもよい。
【0021】
幾つかの実施形態において、隆起部は、チャネルの長さに沿って移動できてもよい。
【0022】
幾つかの実施形態では、隆起部の移動が連続的であってもよい。
【0023】
幾つかの実施形態では、隆起部の移動が離散的であってもよい。
【0024】
幾つかの実施形態において、隆起部の移動は、隆起部を移動させるように構成される制御システムによって制御されてもよい。
【0025】
幾つかの実施形態において、隆起部の移動は、マイクロ波のエネルギーレベル変化を制御することができる。
【0026】
幾つかの実施形態において、アプリケータは、マイクロ波をビームに集束させるように構成されてもよい。
【0027】
幾つかの実施形態において、マイクロ波ベースのシステムは、チャネルの出口に接続される反射器を含むことができる。
【0028】
幾つかの実施形態において、マイクロ波ベースのシステムは、反射器に接続されてチャネルの出口を覆うダストカバーを含むことができる。
【0029】
幾つかの実施形態では、ダストカバーがマイクロ波透過性材料を含むことができる。
【0030】
幾つかの実施形態において、チャネルの断面積の少なくとも一部は、チャネルの入口からチャネルの出口まで狭くてもよい。
【0031】
幾つかの実施形態において、チャネルの出口の断面積は、導波路セグメントの断面積より小さくてもよい。
【0032】
幾つかの実施形態では、ロボットアームは、関節運動可能であってもよく、共に回転可能に取り付けられた少なくとも2つの剛性導波路セグメントを含んでもよい。及び/又は
【0033】
幾つかの実施形態において、マイクロ波ベースのシステムは、アプリケータの位置を制御するためにロボットアームを移動させるように構成される制御システムを含むことができる。
【0034】
他の態様において、マイクロ波を岩石に印加する方法は、マイクロ波を発生するステップと、マイクロ波を導波路を通じて誘導するステップと、導波路からのマイクロ波をアプリケータ内に受けるステップと、マイクロ波を岩石へと集束させるステップとを含むことができる。アプリケータは、長手方向チャネルと、少なくとも1つの隆起部とを含んでもよく、少なくとも1つの隆起部は、マイクロ波のエネルギーレベルを変更するために、チャネルに沿う第1の位置において第1の距離で、及びチャネルに沿う第2の位置において第1の距離よりも大きい第2の距離でチャネル内に突出する。
【0035】
様々な態様の様々な実施形態を実施することができる。例えば、幾つかの実施形態において、方法は、岩石に対してアプリケータを変向させるステップを含むことができる。
【0036】
幾つかの実施形態において、方法は、導波路内の誘導されたマイクロ波に対する集束マイクロ波のエネルギー密度を少なくとも5倍増大させるステップを含むことができる。
【0037】
幾つかの実施形態において、方法は、集束マイクロ波のビームを、ビームの波長のサイズの4分の1(1/4)以下である岩石の表面上のスポットに投影するステップを含むことができる。
【0038】
幾つかの実施形態において、方法は、アプリケータを通過するマイクロ波エネルギーの伝送損失を-30デシベル(dB)以下にするステップを含むことができる。
【0039】
幾つかの実施形態において、方法は、岩石内への深さの1波長内のエネルギー集約器として作用する反応性近接場にアプリケータを位置させるステップを含むことができる。
【0040】
幾つかの実施形態において、マイクロ波のエネルギーレベルは、チャネルの入口からチャネルの出口までのチャネルの断面積の縮小に起因して変化し得る。
【0041】
幾つかの実施形態では、チャネルの長手方向の長さに沿って少なくとも1つの隆起部の厚さを変化させると、チャネルの断面積が狭くなり得る。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの隆起部の変化する厚さは、マイクロ波発生器に戻るマイクロ波の反射を最小限に抑えることができる。
【0042】
幾つかの実施形態において、マイクロ波のエネルギーレベルは、チャネルの長手方向における少なくとも1つの隆起部の移動によって変更することができる。
【0043】
他の態様において、マイクロ波を集束させるための装置が、入口から出口まで延在する長手方向チャネルを画定する本体と、本体の内壁からチャネル内に突出する少なくとも1つの長手方向隆起部とを含むことができる。
【0044】
幾つかの実施形態において、隆起部は、チャネルの入口付近に位置される近位部分を含むことができ、隆起部は、チャネルの出口付近に位置される遠位部分、及び近位部分と遠位部分との間に位置される中間部分も含むことができ、チャネル内に突出する隆起部の断面厚さは、近位部分から中間部分まで増大し得る。
【0045】
幾つかの実施形態において、チャネル内に突出する隆起部の断面厚さは、中間部分から遠位部分まで減少してもよい。
【0046】
幾つかの実施形態において、遠位部分の少なくとも一部は、チャネルの出口に位置される平面を含むことができる。
【0047】
幾つかの実施形態では、出口が窓を含むことができ、平面は、窓の少なくとも1つの縁部を形成してもよい。
【0048】
幾つかの実施形態において、隆起部は、当接する内側チャネル壁から離れる方向を向く滑らかな外面を含むことができる。
【0049】
幾つかの実施形態では、隆起部の外面が湾曲していてもよい。
【0050】
幾つかの実施形態において、隆起部は、遠位部分又はその近くで内側に先細ってもよい。
【0051】
幾つかの実施形態では、隆起部の少なくとも一部が、翼形状を含むことができる。
【0052】
幾つかの実施形態では、装置が2つの長手方向隆起部を含むことができる。
【0053】
幾つかの実施形態において、2つの隆起部は、チャネルの対向する内壁に位置されてもよい。
【0054】
幾つかの実施形態では、隆起部が内部間隙を含むことができる。
【0055】
幾つかの実施形態では、隆起部が移動可能であってもよい。
【0056】
幾つかの実施形態において、隆起部は、チャネルの長さに沿って移動できてもよい。
【0057】
幾つかの実施形態では、隆起部の移動が連続的であってもよい。
【0058】
幾つかの実施形態では、隆起部の移動が離散的であってもよい。
【0059】
幾つかの実施形態において、隆起部の移動は、隆起部を移動させるように構成される制御システムによって制御されてもよい。
【0060】
幾つかの実施形態において、隆起部の移動は、マイクロ波のエネルギーレベル変化を制御することができる。
【0061】
幾つかの実施形態において、アプリケータは、マイクロ波をビームに集束させるように構成されてもよい。
【0062】
幾つかの実施形態において、装置は、チャネルの出口に接続される反射器を含むことができる。
【0063】
幾つかの実施形態において、装置は、反射器に接続されてチャネルの出口を覆うダストカバーを含むことができる。
【0064】
幾つかの実施形態では、ダストカバーがマイクロ波透過性材料を含むことができる。
【0065】
幾つかの実施形態において、チャネルの断面積は、チャネルの入口からチャネルの出口まで狭くなり得る。
【0066】
幾つかの実施形態において、チャネルの入口の断面積は、チャネルの出口の断面積より大きくてもよい。及び/又は
【0067】
幾つかの実施形態において、チャネルの入口は、導波路に取り付けられるように構成されてもよい。
【0068】
他の態様において、岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムは、マイクロ波発生器、ロボットアーム、及びアプリケータを含むことができる。ロボットアームは、発生器と接続されてもよく、マイクロ波発生器によって発生されたマイクロ波をロボットアームを通じて誘導するように構成される導波路セグメントを含んでもよい。アプリケータは、ロボットアームの端部に位置されてもよい。アプリケータは、マイクロ波をアプリケータを通じて導波路セグメントから岩石への印加のための出口を通じて誘導するように構成されるチャネルを画定することができる。出口に向かって断面積を減少させることができるチャネルの少なくとも一部は、マイクロ波のエネルギーレベルを変更するように構成されるインサートを含むことができる。
【0069】
様々な態様の様々な実施形態が含まれてもよい。例えば、幾つかの実施形態では、インサートがピラミッド形であってもよい。
【0070】
幾つかの実施形態において、インサートは、互いに隣接する2つのピラミッド構造を含むことができる。
【0071】
幾つかの実施形態において、インサートは、出口に向かって断面積が減少してもよい。
【0072】
幾つかの実施形態において、インサートは、出口に向かって断面積を減少させることができる遠位部分と、出口から離れるにつれて断面積を減少させることができる近位部分とを含むことができる。
【0073】
幾つかの実施形態では、インサートが誘電性充填材を含むことができる。
【0074】
幾つかの実施形態では、インサートがマイクロ波透過性材料を含むことができる。
【0075】
幾つかの実施形態では、インサートがポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含むことができる。
【0076】
幾つかの実施形態において、導波路セグメントは、第1の誘電率を有するチャネルを画定することができ、インサートは、第1の誘電率よりも大きい第2の誘電率を有することができる。
【0077】
幾つかの実施形態において、岩石は、第2の誘電率よりも大きい第3の誘電率を有することができる。
【0078】
幾つかの実施形態では、アプリケータが出口にフランジを含むことができる。
【0079】
幾つかの実施形態において、フランジは、出口の周りで全体的に延在する平板を含むことができる。
【0080】
幾つかの実施形態において、フランジの第1の外側プロファイルは、導波路セグメントの断面の第2の外側プロファイル以下であり得る。
【0081】
幾つかの実施形態において、アプリケータは、マイクロ波をビームに集束させるように構成されてもよい。
【0082】
幾つかの実施形態では、ロボットアームは、関節運動可能であってもよく、共に回転可能に取り付けられた少なくとも2つの剛性導波路セグメントを含んでもよい。及び/又は
【0083】
幾つかの実施形態において、マイクロ波ベースのシステムは、アプリケータの位置を制御するためにロボットアームを移動させるように構成される制御システムを含むことができる。
【0084】
他の態様において、マイクロ波を岩石に印加する方法は、マイクロ波を発生するステップと、マイクロ波を導波路を通じて誘導するステップと、導波路からのマイクロ波をアプリケータ内に受けるステップと、マイクロ波を岩石へと集束させるステップとを含むことができる。アプリケータは、マイクロ波のエネルギーレベルを変更するためにマイクロ波の伝播方向の断面積を減少させることができるインサートを有することができる。
【0085】
様々な態様の様々な実施形態を実施することができる。例えば、幾つかの実施形態において、方法は、岩石に対してアプリケータを変向させるステップを含むことができる。
【0086】
幾つかの実施形態において、方法は、導波路内の誘導されたマイクロ波に対する集束マイクロ波のエネルギー密度を少なくとも5倍増大させるステップを含むことができる。
【0087】
幾つかの実施形態において、方法は、集束マイクロ波のビームを、ビームの波長のサイズの4分の1(1/4)以下である岩石の表面上のスポットに投影するステップを含むことができる。
【0088】
幾つかの実施形態において、方法は、インサートを通過するマイクロ波エネルギーの伝送損失を-30デシベル(dB)以下にするステップを含むことができる。
【0089】
幾つかの実施形態において、方法は、岩石内への深さの1波長内のエネルギー集約器として作用する反応性近接場にアプリケータを位置させるステップを含むことができる。
【0090】
他の態様において、マイクロ波を集束させるための装置は、入口から出口まで延在するチャネルを画定する本体を含むことができ、入口は、出口よりも大きい断面積を有してもよく、インサートがチャネル内に少なくとも部分的に位置されてもよく、インサートはマイクロ波透過性材料を含むことができる。
【0091】
幾つかの実施形態では、出口が窓を含むことができ、インサートの端部の平面が窓に位置される。
【0092】
幾つかの実施形態では、入口が長方形断面プロファイルを有することができる。
【0093】
幾つかの実施形態において、インサートは、出口に向かって断面積が減少してもよい。
【0094】
幾つかの実施形態において、インサートは、出口に向かって断面積を減少させることができる遠位部分と、出口から離れるにつれて断面積を減少させることができる近位部分とを含むことができる。
【0095】
幾つかの実施形態において、インサートは、第2の外面の反対側の第1の外面と、第4の外面の反対側の第3の外面とを含むことができ、第1の外面と第2の外面との間の第1の相対距離は、出口に向かって減少してもよく、第3の外面と第4の外面との間の第2の相対距離は、出口に向かって減少してもよい。
【0096】
幾つかの実施形態において、装置は、出口の周りで延在するフランジを含むことができる。及び/又は
【0097】
幾つかの実施形態において、入口は、導波路に取り付けられるように構成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0098】
本開示の前述の及び他の特徴は、添付図面と併せて以下の説明及び添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになる。これらの図面は、本開示に係る幾つかの実施形態を示しているにすぎず、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解して、本開示は、添付図面を使用することによって更なる具体性及び詳細を伴って説明される。以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付図面を参照する。図面では、文脈が別段指示しなければ、類似の記号が一般に類似の構成要素を特定する。詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定を意味するものではない。本明細書に提示される主題の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、他の変更を行なうことができる。本明細書で一般的に説明され、図面に示されている本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置、置換、結合、及び設計されてもよく、その全てが明示的に企図され、本開示の一部とされることが容易に理解され得る。
【0099】
【
図1A】アームの端部にアプリケータを伴う導波路セグメントから形成されたロボットアームを有する、岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムの一実施形態の斜視図である。
【0100】
【
図1B】
図1Aのロボットアーム及びアプリケータの一部を示すアプリケータスキッドの斜視図である。
【0101】
【
図1C】
図1Aのロボットアーム及びアプリケータの末端部分の拡大斜視図である。
【0102】
【
図1D】狭小化チャネル及びインサートを有する
図1Aのアプリケータの拡大斜視図である。
【0103】
【
図2】ロボットアームから分離して示される
図1Aのアプリケータの斜視図である。
【0104】
【0105】
【0106】
【
図5A】インサートを示す
図2のアプリケータの断面斜視図である。
【
図5B】インサートを示す
図2のアプリケータの断面斜視図である。
【0107】
【
図5C】周囲のアプリケータ構造から分離して示される
図2のアプリケータのインサートの斜視図である。
【
図5D】周囲のアプリケータ構造から分離して示される
図2のアプリケータのインサートの断面図である。
【0108】
【0109】
【
図7】
図1Aのシステムと共に使用することができる内部隆起部を有するマイクロ波エネルギーアプリケータの他の実施形態の斜視図である。
【0110】
【0111】
【0112】
【
図8B】
図7のアプリケータの内部隆起部の断面側面図である。
【0113】
【0114】
【0115】
【発明を実施するための形態】
【0116】
以下の詳細な説明は、マイクロ波エネルギーアプリケータ、システム、及び方法の特定の具体的な実施形態に関する。この説明では、図面を参照するが、明確にするために、同様の部分又はステップは全体を通して同様の符号で指定され得る。本明細書における「一実施形態」、「実施形態」、又は「幾つかの実施形態では」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所における「1つの実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、又は「幾つかの実施形態では(in some embodiments)」という語句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を参照しているわけではなく、必ずしも他の実施形態と相互排他的な別個の又は代替の実施形態でもない。更に、幾つかの実施形態によって示され、他の実施形態によって示されない可能性がある様々な特徴が記載される。同様に、幾つかの実施形態の要件であり得るが、他の実施形態の要件ではない可能性がある様々な要件が記載されている。本発明の実施形態は、その例が添付の図面に示されており、以下に詳細に説明される。可能な限り、同じ又は同様の部分を指すために図面全体を通して同じ参照番号が使用される。
【0117】
マイクロ波エネルギーアプリケータの様々な実施形態に関するシステム、デバイス、及び方法が本明細書に記載される。幾つかの実施形態では、アプリケータは、エネルギーを集束させるように構成されたチャネル内に1つ以上の長手方向隆起部を有する内部チャネルを画定することができる。隆起部が移動できてもよい。放物線状又は他の形状であってもよい反射器は、アプリケータの出口の近くに配置されてもよい。幾つかの実施形態では、アプリケータは、内部に誘電性充填材を伴う断面積の減少を有するチャネルを画定することができる。アプリケータの様々な実施形態は、マイクロ波発生器と取り付けられる回転可能な導波路セグメントを有する関節運動可能なロボットアームであってもよい導波路に取り付けられ得る。アプリケータは、アプリケータを通って移動するマイクロ波のエネルギーレベルを変更して、例えば鉱山現場の岩石面に印加するためのエネルギーを集中させることができる。
【0118】
図1Aは、岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステム100の一実施形態の斜視図である。システム100は、マイクロ波発生器103、アプリケータスキッド105、及び/又は処置室107を含むことができる。マイクロ波発生器103は、岩石109に印加するために、導波路システム200を通ってアプリケータに移動するマイクロ波を発生することができる。アプリケータスキッド105は、導波路システム200の一部及びアプリケータを含むことができる。導波路システム200は、発生されたマイクロ波を受信し、マイクロ波をアプリケータに導くように構成された剛性導波路又は導波路セグメントを含むことができる。導波路システム200は、静止部分及び移動部分を含むことができる。移動部分は、関節運動可能であってもよく、アプリケータスキッド105と共に配置された複数の回転可能なセグメントを含んでもよい。アプリケータスキッド105は、採掘のために、例えばマイクロ波エネルギーを使用して岩石109を事前調整及び/又は掘削するために、岩石109の層に面するように配置されてもよい。回転可能な導波路セグメントは、マイクロ波エネルギーを岩石に印加するために所望の態様でアプリケータを配置、位置決め、及び/又は移動させるように関節運動することができる。処置室107は、あらゆる漏れを収容するように構成された壁及び/又はシールドを含むことができる。本明細書で使用される「関節運動」は、その通常及び通例の意味を有し、回転、並進、及び向きを含むが、これらに限定されない。岩石109は、山、洞窟、採石場、又は他の場所にあってもよい。幾つかの実施形態では、マイクロ波発生器103、アプリケータスキッド105、及び/又は処置室107は移動可能であり、鉱山現場全体を移動するように構成されてもよい。
【0119】
図1Bは、
図1Aのロボットアーム及びアプリケータの一部を示すアプリケータスキッド105の斜視図である。アプリケータスキッド105は、導波路システム200を含むことができる。導波路システム200は、関節運動可能なロボットアーム104を含むことができる。ロボットアーム104は、複数の剛性導波路セグメント204によって形成されてもよい。ロボットアーム104は、マイクロ波発生器103と通信する、例えば接続することができる。マイクロ波発生器103は、ロボットアーム104の接続された導波路セグメント204によって画定された内部チャネルを通過するマイクロ波を発生することができる。ロボットアーム104は、導波路セグメントのうちの1つ以上を回転させることによって関節運動させることができる。任意の数のロボットアーム104があってもよい。
【0120】
マイクロ波ベースのシステム100は、1つ以上のマイクロ波アプリケータ108を含むことができる。アプリケータ108は、導波路システム200に接続されてもよい。例えば、アプリケータ108は、ロボットアーム104の遠位端に配置されてもよい。アプリケータ108は、ロボットアーム104の末端導波路セグメントに接続することができる。アプリケータ108は、岩石109に印加するために、アプリケータから出るマイクロ波を、例えばビームに集束及び/又は集中させるように構成することができる。岩石109に対するアプリケータの位置及び/又は移動は、ロボットアーム104の関節運動によって制御することができる。制御システムは、ロボットアーム104を制御して、アプリケータ108を所望の態様で位置決め及び/又は移動させることができる。ロボットアーム104は、アプリケータ108が岩石109に対して所望の向き、岩石109からの距離、岩石109に沿った移動速度、及び/又は岩石109に沿った移動方向などを有することができるように制御することができる。
【0121】
マイクロ波ベースのシステム100、導波路システム200、及びアプリケータ108には、様々な特徴、例えば、「APPLICATION OF MICROWAVE ENERGY DIRECTLY TO A ROCK FACE UNDERGROUND」と題される2021年2月22日に出願された米国仮出願第63/152,294号、「MICROWAVE-BASED MINING SYSTEMS AND METHODS WITH ROBOTIC ARM WAVEGUIDE」と題される本出願と同じ日に出願された米国特許出願公開第 号明細書(代理人整理番号No.:OFFW.006A)、「ARTICULATED WAVEGUIDE」と題される2021年2月22日に出願された米国仮特許出願第63/152,248号、「ARTICULATED WAVEGUIDE」と題される本出願と同じ日に出願された米国特許出願公開第 号明細書(代理人整理番号No.:OFFW.007A)、「MICROWAVE ENERGY APPLICATOR」と題される2021年2月22日に出願された米国仮特許出願第63/152,253号に記載される特徴のいずれかが含まれ得るものであり、これらのそれぞれの出願の全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれ、この明細書の一部を形成する。
【0122】
図1Cは、ロボットアームに取り付けられたマイクロ波エネルギーアプリケータ108の一実施形態を有するロボットアームの末端部分の拡大斜視図である。
図1Dは、
図1Cのアプリケータ108の拡大斜視図である。マイクロ波ベースのシステム100のアプリケータスキッド105は、導波路システム200又はその一部を含むことができる。導波路システム200は、関節運動可能なロボットアーム104を形成する複数の剛性導波路セグメント204を含むことができる。
図1C及び
図1Dに示す導波路セグメント204は、ロボットアーム104の端部に配置された末端導波路セグメントであってもよい。アプリケータ108は、この末端導波路セグメント204に接続することができる。ロボットアーム104は、発生器103に接続されてもよく、そうでなければ発生器103と電磁的に通信してもよい。アプリケータ108は、ロボットアーム104を形成する導波路セグメント204を介して発生器103からマイクロ波を受信し、岩石109内及び/又は岩石上に印加するためにマイクロ波を、例えばビームに集束させるように構成することができる。
【0123】
図2は、導波路システム200の残りの部分から分離して終端導波路セグメント204に取り付けられたアプリケータ108の斜視図である。導波路セグメント204は、矩形断面、又は他の形状を有することができる。したがって、導波路セグメント204によって画定される内部チャネルは、長方形であってもよい。導波路セグメント204は、ロボットアーム104の端部に配置されてもよく、アプリケータ108の第2のフランジ237に取り付けられた第1のフランジ236を含んでもよい。複数の導波路セグメント204のうちの1つ以上は、導波路セグメント204を互いに及び/又はマイクロ波発生器103に取り付けるために、同様のフランジ又は同様の取り付け具を有する導波路システム200に含まれてもよい。
【0124】
図3は、アプリケータ108の断面斜視図である。
図4は、アプリケータ108の前端図である。導波路セグメント204は、その近位端に導波路入口230を、その遠位端に導波路出口231を含むことができる。本明細書で使用される「近位」及び「遠位」は、それらの通常の慣習的な意味を有し、複数の導波路セグメント204に沿ったマイクロ波発生器に向かう方向及びマイクロ波発生器から離れる方向をそれぞれ含むが、これらに限定されない。導波路セグメント204は、長方形、円形、楕円形、及び多面を含むがこれらに限定されない異なる断面プロファイルを有することができる。マイクロ波は、導波路入口230で導波路セグメント204に入り、導波路チャネル150を介して導波路セグメント204を通って進み、導波路出口231で導波路セグメント204を出て、アプリケータ108内に、又はアプリケータに向かって進むことができる。
【0125】
マイクロ波エネルギーアプリケータ108は、アプリケータ入口232からアプリケータ出口233まで延在するチャネル250を画定する本体234を含むことができる。アプリケータ出口233は、ロボットアーム及び/又はアプリケータ233の遠位終端部であってもよく、それにより、アプリケータ出口233の遠位に位置されるのは、システム100及びアプリケータ108とは別個の外部環境又は空間、例えば大気又は岩石面を有する洞窟である。チャネル250は、ロボットアーム104を形成する導波路セグメント204の導波路チャネル150と電磁的に連通してもよい。導波路チャネル150内の空間は、チャネル250内の空間と連続していてもよい。幾つかの実施形態では、導波路チャネル150は、アプリケータ108のインサートと連通してもよい。アプリケータ入口232及びアプリケータ出口233は、長方形、円形、楕円形、及び多角形を含むがこれらに限定されない同じ又は異なる断面プロファイルを有することができる。アプリケータ入口232は、アプリケータ出口233よりも大きい断面積を有することができる。チャネル250の断面積は、アプリケータ入口232からアプリケータ出口233まで狭くてもよい。
【0126】
アプリケータ入口232及び導波路出口231は、同じ又は同様の断面積を有することができる。アプリケータ入口232及び導波路出口231は、アプリケータ108が導波路セグメント204に接続され得るように位置合わせされてもよい。側壁の滑らかな内面を有する連続チャネルが、導波路入口230とアプリケータ出口233との間に形成されてもよい。
【0127】
幾つかの実施形態では、アプリケータ入口232からアプリケータ出口233までのチャネル250は狭くてもよい。このような狭小化は、例えば、末端導波路セグメント204に向かう近位方向へのマイクロ波エネルギーの反射を最小限に抑える。幾つかの実施形態では、アプリケータ入口232からアプリケータ出口233へのチャネル250の狭小化の角度は、送信されたマイクロ波ビームの異なるレベルのコリメーションを可能にする狭小化の角度を含むことができる。
【0128】
角度は、上流方向に導波路をバックアップするマイクロ波エネルギーの反射を最小にするように選択することができる。岩石に向かうテーパは、ビームを岩石/材料にコリメートする方法に影響を与える可能性がある。角度は、放出されるエネルギーの周波数、アプリケータのサイズ、アプリケータの質量、予想される又は検出されたエネルギー反射、アプリケータの遠位端におけるビームの所望の集中量、環境パラメータ、及び岩石/材料の特性のうちの1つ以上に基づいて選択することができる。最適な角度は、数値シミュレーション及び試験のプロセスによって選択することができる。チャネルの角度は、その中のインサート260の当接面の角度と同じ又は同様であってもよい。例えば、幾つかの実施形態では、約916MHzのマイクロ波周波数の場合、遠位ピラミッド構造260aの2つの対向する壁の間に形成される角度は、約116度であってもよく、これはまた、アプリケータ108の本体の狭窄チャネルの対向する内面間の角度であってもよい。更に、幾つかの実施形態では、約916MHzのマイクロ波周波数の場合、インサート260の近位ピラミッド構造260aの2つの対向する壁の間に形成される角度は、例えば
図5Dに関して本明細書で更に説明するように、約26度であってもよい。
【0129】
アプリケータ出口233は、マイクロ波ビームを伝送することができるビーム窓235を形成することができる。導波路セグメント204から狭ビーム窓235を介して受信されたマイクロ波エネルギーの伝送は、導波路チャネル150内のエネルギーに対して最大で2、3、4、5、6、7、8、9、10倍以上の受信エネルギーの集中を可能にすることができる。幾つかの実施形態では、ビーム窓235の寸法は、送信されるマイクロ波ビームの異なるレベルのコリメーションを可能にする寸法を含むことができる。アプリケータ108及び/又はビーム窓235の寸法は、伝送エネルギーの周波数に基づいて選択することができる。例えば、916MHzの周波数では、ビーム窓235の寸法は、約144mmの幅及び約44mmの高さを含むことができ、この寸法はインサートの特定の角度に対応することができる。幾つかの実施形態では、窓235の幅は、約130mm~約160mm、約135mm~約155mm、約140mm~約150mm、又は約145mmであってもよい。幾つかの実施形態では、窓235の高さは、約30mm~約60mm、約35mm~約55mm、約40mm~約50mm、又は約45mmであってもよい。導波路寸法は、業界標準寸法を含むことができる。アプリケータ108及び/又はビーム窓235の寸法は、マイクロ波ビームのシングルモード伝送の維持に基づいて選択することができる。更に、例えば
図5Dに関して本明細書で更に説明するように、上記で提供されたビーム窓サイズは、インサート260の特定の角度及び/又はチャネル壁の角度に対応することができる。
【0130】
アプリケータ108は、フランジ240を含むことができる。フランジ240は、ビーム窓235の周囲に延びることができる。フランジ240は、径方向外側に延在してもよい。フランジ240の断面積は、導波路204及び/又は導波路チャネル150の断面積より小さくてもよい。フランジ240は、アプリケータ108の外側のエネルギー漏れを低減するためのシールドとして作用することができ、総エネルギー伝達を増大させることができる。
【0131】
図5A及び
図5Bは、インサート260を有するアプリケータ108の断面斜視図である。アプリケータ108は、チャネル250内に少なくとも部分的に配置することができるインサート260を含むことができる。インサート260は、チャネル250を完全に充填することができる。インサート260の外側部分と、アプリケータ108の側壁の内面などのチャネル250の内面との間に隙間がない場合がある。インサート260は、チャネル250の断面部分にわたって完全に延在してもよい。インサート250は、チャネル250の一部、大部分、又は全てにわたって長手方向に延びることができる。インサート260dの端部の表面は、ビーム窓235に配置されてもよい。表面は平面であってもよい。表面は、窓235及び/又はフランジ240と同一平面上にあってもよい。幾つかの実施形態では、インサート260は、アプリケータチャネル250内に嵌合して、チャネル側壁とインサート260との間に空間又は隙間を有さなくてもよい。幾つかの実施形態では、インサート260は、チャネル250の全体積を充填することができる。
【0132】
インサート260は、マイクロ波透過性材料から作製することができる。マイクロ波透過性材料は誘電体であってもよい。幾つかの実施形態では、インサート260は、異なる誘電率値を有するマイクロ波透過性材料を含むことができる。インサート260の材料の誘電率値は、1~15ファラド/mを含むことができるが、これに限定されない。幾つかの実施形態では、インサートは、空気の誘電率値(1ファラド/m)と硬質岩の誘電率値(15ファラド/m)との間の誘電率値を有する材料を含むことができる。幾つかの実施形態では、インサート260の材料は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含むことができる。PTFEは、低損失及び空気(1)よりも高い比誘電率(2.1)を与え、5~12の比誘電率を有する岩石への移行をもたらすことができる。幾つかの実施形態では、インサートの材料は、高いマイクロ波透過性を有する材料の組み合わせを含むことができる。インサート260は、単一の固体塊であってもよい。インサート260は、固体誘電体であってもよい。インサート260は、レンズ効果を与えることができる。幾つかの実施形態では、インサート260は、メタマテリアルなどのレンズを使用することができる。インサート260の材料は、高いマイクロ波透過性を有することができる。幾つかの実施形態では、別の誘電材料片などの窓を追加することができる。
【0133】
インサート260は、長方形、円形、楕円形、及び多面を含むがこれらに限定されない異なる断面プロファイルを有することができる。幾つかの実施形態では、インサート260は、構造がピラミッド状であってもよい。インサート260の断面積は、アプリケータ入口232からアプリケータ出口233への出口に向かって遠位方向に増大し、その後減少することができる。
【0134】
インサート260を有するアプリケータ108は、インピーダンス又は誘電率整合設計であってもよい。アプリケータ108は、例えば、空気の誘電率及び岩石の種類に基づいて誘電率を有するように構成することができる。
【0135】
図5Cは、明確にするために分離して示されているインサート260の斜視図である。
図5Dは、インサート260の断面斜視図である。幾つかの実施形態では、インサート260は、中間部分260cに隣接する第1のピラミッド構造260aを画定してもよい。幾つかの実施形態では、インサート260は、中間部分260cに隣接する第2のピラミッド構造260bを画定してもよい。
図5A及び
図5Bは、2つのピラミッド構造260a及び260b並びにそれらの間の中間部分260cを含むインサート260を示すアプリケータ108の断面斜視図である。
図5Cは、2つのピラミッド構造260a及び260b並びにそれらの間の中間部分260cを含む、明瞭にするために分離して示されているインサート260の斜視図である。
【0136】
図5C及び
図5Dに示すように、インサート260の形状は、第1のピラミッド構造260aの底面が中間部分260cに隣接するように画定されてもよい。中間部分260cは、第2のピラミッド構造260bの底面に隣接していてもよい。ピラミッド構造260a、260bの底面は、矩形であってもよい。中間部分260cの断面積は、矩形であってもよい。第1のピラミッド構造260aの底面の断面積は、中間部分260cの断面積と同一又は同様であってよい。第2のピラミッド構造260bの底面の断面積は、中間部分260cの断面積と同一又は同様であってよい。幾つかの実施形態では、第1のピラミッド構造260aは、第2のピラミッド構造260bに隣接していてもよく、例えば、中間部分260cがなくてもよい。
【0137】
インサート260の形状は、第1のピラミッド構造260a、中間部分260c、及び第2のピラミッド構造260bが連続した中実構造を形成し得るように画定され得る。インサート260の形状は、第1のピラミッド構造260aが中間部分260cから離れる第1の方向で内向きに先細ることができ、及び/又は第2のピラミッド構造260bが第1の方向とは反対の中間部分260cから離れる第2の方向で内向きに先細ることができるように画定されてもよい。第1のピラミッド構造260aは、アプリケータ出口233に向かって遠位方向に中間部分260cから離れるように内向きに先細っていてもよい。第2のピラミッド構造260bは、アプリケータ入口232に向かって近位方向に中間部分260cから離れるように内向きに先細ってもよい。幾つかの実施形態では、アプリケータ260は、第1のピラミッド構造260aを含まなくてもよい。幾つかの実施形態では、アプリケータ260は、第2のピラミッド構造260bを含まなくてもよい。
【0138】
インサート260は、アプリケータチャネル250内に嵌合するか、そうでなければアプリケータチャネル内に配置されてもよい。中間部分260cは、導波路の第1のフランジ236(
図2参照)及び/又はアプリケータ108の第2のフランジ237(
図2参照)に隣接することができる。インサート260の第1のピラミッド構造260aの断面積は、遠位方向、例えば、アプリケータ入口232からアプリケータ出口233に向かう方向で徐々に減少してもよい。インサート260の第2のピラミッド構造260bの断面積は、近位方向、例えば、導波路出口231から導波路入口230に向かう方向で徐々に減少してもよい。幾つかの実施形態では、例えば、約1GHzの周波数のマイクロ波と共に使用するために、インサート260は、230mmの全長及び/又は248mmの最大幅を有することができる。
【0139】
幾つかの実施形態では、インサート260のピラミッド構造260aの2つの対向する壁の間の第1の相対距離は、遠位方向、例えば、アプリケータ入口232からアプリケータ出口233に向かうチャネルに沿った方向で減少する。幾つかの実施形態では、インサート260のピラミッド構造260aの他の2つの対向する壁の間の第2の相対距離は、遠位方向、例えば、アプリケータ入口232からアプリケータ出口233へのチャネルに沿った方向で減少する。幾つかの実施形態では、ピラミッド構造260aの対向する2つの壁の間の第1の相対距離の減少は、導波路セグメント204に戻るマイクロ波エネルギーの反射を最小限に抑える減少を含んでもよい。幾つかの実施形態では、ピラミッド構造260aの他の対向する壁の間の第2の相対距離の減少は、導波路セグメント204に戻るマイクロ波エネルギーの反射を最小限に抑える減少を含み得る。図示のように、第1及び/又は第2の距離の減少は連続的であってもよい。幾つかの実施形態では、第1又は第2の距離の減少は、連続的でなくてもよく、例えば、段階的であってもよく、変曲点を有するように湾曲していてもよく、部分的に一定であってもよい。
【0140】
幾つかの実施形態では、インサート260のピラミッド構造260bの2つの対向する壁の間の第3の相対距離は、近位方向、例えば、導波路出口231から導波路入口230に向かう長手方向チャネルに沿った方向で減少する。幾つかの実施形態では、インサート260のピラミッド構造260bの他の2つの対向する壁の間の第4の相対距離は、近位方向、例えば、導波路出口231から導波路入口230に向かう長手方向チャネルに沿った方向で減少する。幾つかの実施形態では、ピラミッド構造260bの対向する2つの壁の間の第3の相対距離の減少は、導波路セグメント204に戻るマイクロ波エネルギーの反射を最小限に抑える減少を含み得る。幾つかの実施形態では、ピラミッド構造260bの他の対向する壁の間の第4の相対距離の減少は、導波路セグメント204に戻るマイクロ波エネルギーの反射を最小限に抑える減少を含み得る。図示のように、第3及び/又は第4の距離の減少は連続的であってもよい。例えば、幾つかの実施形態では、916MHzのマイクロ波周波数の場合、ピラミッド構造260bの2つの対向する壁の間に形成される角度は、116度であってもよい。幾つかの実施形態では、第1又は第2の距離の減少は、連続的でなくてもよく、例えば、段階的であってもよく、変曲点を伴って湾曲していてもよく、部分的に一定であってもよい。
【0141】
アプリケータ108は、インサート260の様々な表面間に様々な角度を有することができる。
図5Dに示すように、表面261及び262は、インサート260の近位端においてそれらの間に第1の角度を形成することができる。第1の角度は、約90度~約140度、約95度~約135度、約100度~約130度、約105度~約125度、又は約110度~約120度であってもよい。第1の角度は、約115度であってもよい。表面263及び264は、インサート260の遠位端においてそれらの間に第1の角度より小さくてもよい第2の角度を形成してもよい。第2の角度は、約90度~約140度、約95度~約135度、約100度~約130度、約105度~約125度、又は約110度~約120度であってもよい。第1の角度は、約115度であってもよい。第1及び第2の角度は、約850MHz~約950MHz、約875MHz~約925MHz、約910MHz~約920MHz、又は約915MHzの放出エネルギーの周波数に対応し得る。更に、角度及び/又は周波数は、
図4に関して本明細書で説明したものなど、ビーム窓235の幅及び高さの寸法の特定の寸法又は範囲に対応することができる。
【0142】
図6は、明確にするために導波路204を伴うことなく示され、導波路出口231から導波路入口230に向かって狭くなるインサート260の近位ピラミッド構造を示すアプリケータ108の側面図である。したがって、インサート260は、導波路チャネル内、例えば末端導波路セグメント204内に近位方向に突出してもよい。
【0143】
導波路出口231で導波路セグメント204を出るマイクロ波は、アプリケータ入口232でアプリケータ108に入ることができる。マイクロ波は、アプリケータチャネル250を通って出口233に向かって進み続けることができ、そこでマイクロ波は、材料に印加するためにビーム窓235を通るビームとして伝送され得る。
【0144】
採掘システム100の幾つかの実施形態によれば、発生器103によって発生されたマイクロ波は、導波路システム200を通って導波路セグメント204に誘導され得る。マイクロ波は、導波路入口230を通って導波路セグメント204に入ることができる。次いで、マイクロ波は、導波路チャネル150を介して導波路出口231に向かって導波路セグメント204を通過することができ、そこでそれらのマイクロ波はインサート260によって受信され得る。
【0145】
マイクロ波は、マイクロ波透過性材料インサート260を通ってアプリケータ出口233に向かって移動することができる。マイクロ波の伝播方向におけるインサート260の減少する断面積は、マイクロ波のエネルギーレベルを変化させることができる。マイクロ波の伝播方向におけるアプリケータ108の減少する断面積及びインサート260の減少する断面積はまた、導波路セグメント204内のマイクロ波に対する集束マイクロ波のエネルギー密度を少なくとも5倍増大させることができる。集束された高エネルギーマイクロ波は、アプリケータ出口233に移動することができ、そこでビーム窓235を介して岩石面に印加するために送信することができる。
【0146】
空気の誘電率値(1ファラド/m)とマイクロ波透過性材料の岩石の誘電率値(5~15ファラド/m)との間のインサート260の誘電率値は、インサートを通過するマイクロ波エネルギーの伝送損失を-30デシベル(dB)以下にすることができる。集束されたマイクロ波のビームは、ビームの波長のサイズの4分の1(1/4)以下であり得る岩石の表面上のスポットに投影され得る。集束マイクロ波ビームが岩石の表面上のスポットに投射されると、テーパ状接触面の周りのフランジは、透過損失を更に低減することができ、50キロワット(kW)を超えて岩石内に投射することができる。
【0147】
図7は、
図1Aのシステムと共に使用することができるマイクロ波エネルギーアプリケータ308の別の実施形態の斜視図である。アプリケータ308は、例えば
図1A~
図6に関して本明細書で説明したようにすることができる導波路セグメント204に接続することができる。したがって、導波路セグメント204は、長方形の断面、又は他の形状を有することができ、及び/又は導波路セグメント204によって画定される内部チャネルは、したがって長方形であることができ、及び/又は導波路セグメント204は、ロボットアーム104の端部に配置され、アプリケータ308の第2のフランジ337に取り付けられた第1のフランジ236を含むことができ、及び/又は複数の導波路セグメント204のうちの1つ以上は、導波路セグメント204を互いに及び/又はマイクロ波発生器103に取り付けるためにフランジ又は同様の取り付け具を有する導波路システム200に含まれることができ、及び/又はマイクロ波は、導波入口230で導波路セグメント204に入り、導波路チャネル150を介して導波路セグメントを通過し、導波路出口231で導波路セグメントを出て、アプリケータ308などに向かって移動することができる。
【0148】
アプリケータ入口332及び導波路出口231は、同じ又は同様の断面積を有することができる。アプリケータ入口332及び導波路出口231は、アプリケータ308が導波路セグメント204に接続され得るように位置合わせされてもよい。側壁の滑らかな内面を有する連続チャネルが、導波路入口230とアプリケータ出口333との間に形成されてもよい。
【0149】
図8Aは、
図7のマイクロ波エネルギーアプリケータ308の断面斜視図である。マイクロ波エネルギーアプリケータ308は、アプリケータ入口332からアプリケータ出口333まで長手方向に延びるチャネル350を画定する本体334を含むことができる。チャネル350は、ロボットアーム104を形成する導波路セグメント204の導波路チャネル150と電磁的に連通してもよい。導波路チャネル150内の空間は、チャネル350内の空間と連続していてもよい。アプリケータ入口332及びアプリケータ出口333は、長方形、円形、楕円形、及び多角形を含むがこれらに限定されない同じ又は異なる断面プロファイルを有することができる。アプリケータ入口332は、アプリケータ出口333よりも大きい断面積を有することができる。チャネル350又はその一部の断面積は、更に説明するように、例えば、チャネル内に内側に突出する様々な構造のために、アプリケータ入口332からアプリケータ出口333まで狭くなり得る。
【0150】
アプリケータ308は、1つ以上の隆起部338を含むことができる。アプリケータ308は、アプリケータ108内などに誘電体インサートを有していなくてもよい。したがって、アプリケータ308は、誘電体の必要性を排除することができる。隆起部338は、インピーダンス整合を提供することができる。隆起部338を有するアプリケータ308は、広範囲の岩石誘電率の整合を維持することができるという点で、「広帯域」設計とすることができる。
【0151】
図示のように、2つの隆起部338が存在してもよい。2つの隆起部338は、互いに対向して、例えば180度離れて配置されてもよい。2つの隆起部338は、他の角度位置に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10又はそれ以上の隆起部338が存在してもよい。複数の隆起部338は、チャネル350の周りに等しい角度間隔を隔てて配置されてもよい。1つ以上の隆起部338は、チャネル350内で長手方向に延びてもよい。幾つかの実施形態では、1つ以上の隆起部338は、チャネル350の1つ以上の内壁350fからチャネル350内に径方向内向きに突出してもよい。更に説明するように、1つ以上の隆起部338は、チャネル350に沿った様々な位置で径方向内側に様々な距離で突出してもよい。1つ以上の隆起部338は、チャネル350の1つ以上の内壁350fに当接するチャネル350内に配置されてもよい。1つ以上の隆起部338は、1つ以上の隆起部338に当接するチャネル350の1つ以上の内壁350fと平行であってもよい。幾つかの実施形態では、アプリケータ入口332からアプリケータ出口333までのチャネル内への1つ以上の隆起部338の断面厚さを変化させることにより、チャネル350又はその一部を狭くすることができる。このような狭小化は、例えば、末端導波路セグメント204に向かう近位方向へのマイクロ波エネルギーの反射を最小限に抑える。幾つかの実施形態では、アプリケータ入口332からアプリケータ出口333へのチャネル350の狭小化の角度は、送信されたマイクロ波ビームの異なるレベルのコリメーションを可能にする狭小化の角度を含むことができる。
【0152】
図8Bは、一例の1つ以上の隆起部338の長手方向の断面側面図である。幾つかの実施形態では、隆起部338は、アプリケータ入口332の近くに配置することができる近位部分338aと、アプリケータ出口333の近くに配置することができる遠位部分338cと、近位部分338aと遠位部分338cとの間に配置された中間部分338bとを含むことができる。幾つかの実施形態では、隆起部338の断面厚さは、近位部分338aから中間部分338bまで遠位方向で増大してもよい。幾つかの実施形態では、隆起部338の断面厚さは、中間部分338bから遠位部分338cへの遠位方向で減少してもよい。幾つかの実施形態では、隆起部338の中間部分338bの少なくとも一部は湾曲している。幾つかの実施形態では、隆起部338は、アプリケータ出口333の近くに配置され得る遠位部分338c又はその近くで内側に先細ってもよい。幾つかの実施形態では、隆起部338は、
図8Bにおいて方向付けられた上面であってもよく且つチャネル350の内側に面することができる滑らかな外面338´を含むことができる。滑らかな外面338´は、隆起部338が当接するチャネル壁350fから外方を向いてもよい。幾つかの実施形態では、隆起部338は、内部間隙338´´を含むことができる。間隙338´´は、隆起部338の空き領域であってもよく、隆起部338の重量を減少させることができる。間隙338´´は、例えば図示のような段差を有する複数の表面を含むことができ、チャネル壁350fに面することができる。
【0153】
幾つかの実施形態では、1つ以上の隆起部338は、アプリケータ出口333の近くの外側領域に位置する材料の上及び/又は中にマイクロ波エネルギーを効率的に伝達するように構成されてもよい。幾つかの実施形態では、材料は岩石であってもよい。幾つかの実施形態では、1つ以上の隆起部338は、隆起部338の少なくとも一部が翼形状を有する形状を含むことができる。幾つかの実施形態では、1つ以上の隆起部338は、マイクロ波の集束を可能にする形状を含むことができる。幾つかの実施形態では、1つ以上の隆起部338は、マイクロ波のエネルギーレベルの変更を可能にする形状を含むことができる。
【0154】
幾つかの実施形態では、1つ以上の隆起部338は、移動するように構成されてもよい。1つ以上の隆起部338は、アプリケータチャネル350の長さに沿って長手方向に移動するように構成されてもよい。幾つかの実施形態では、アプリケータチャネル350の長さに沿った1つ以上の隆起部338のこの移動は、アプリケータ出口333の近くの外側領域内の材料上及び/又は材料内へのマイクロ波エネルギーの伝送を最適化するように構成されてもよい。センサは、チャネル350内に加えられた、又は他の様態で加えられたエネルギーに関連する1つ以上のパラメータを検出することができ、そのような検出に基づいて、複数の隆起部338のうちの1つを移動させることができる。
【0155】
図9は、マイクロ波エネルギーアプリケータ308の断面側面図である。
図10は、マイクロ波エネルギーアプリケータ308の正面図である。アプリケータ出口333は、マイクロ波ビームを伝送することができる中央部分335を形成することができる。導波路セグメント204から中央部分335を介して受信されたマイクロ波エネルギーの伝送は、導波路チャネル150内のエネルギーに対する受信エネルギーの集中を可能にし得る。幾つかの実施形態では、中央部分335の寸法は、送信されるマイクロ波ビームの異なるレベルのコリメーションを可能にする寸法を含むことができる。幾つかの実施形態では、1つ以上の隆起部338の遠位部分338cの少なくとも一部は、アプリケータ出口333に配置された表面338dを含むことができる。表面は平面であってもよい。幾つかの実施形態では、中央部分335の少なくとも一方の縁部は、1つ以上の隆起部338の表面338dの縁部によって形成される。
【0156】
幾つかの実施形態では、アプリケータ308は、フランジ240(
図4参照)を含むことができる。フランジ240は、中央部分335の周囲に延びることができる。フランジ240は、径方向外側に延在してもよい。フランジ240の断面積は、導波路204及び/又は導波路チャネル150の断面積より小さくてもよい。フランジ240は、アプリケータ308の外側のエネルギー漏れを低減するためのシールドとして作用することができ、総エネルギー伝達を増大させることができる。
【0157】
幾つかの実施形態では、アプリケータ308は、アプリケータ出口333の近くに配置された反射器339を含むことができる。反射器339は、アプリケータ出口333を囲むことができる。反射器339は、図示のように、矩形の切り欠き内側セクションを有する外側円形形状を有することができる。反射器339は、反射面を有する。幾つかの実施形態では、反射器339は放物面形状を有してもよい。幾つかの実施形態では、反射器339は、球形、丸みを帯びた形状、円錐形状、セグメント化された形状、又は他の形状を有することができる。幾つかの実施形態では、アプリケータ308は、反射器309の中央に吊り下げられてもよい。幾つかの実施形態では、アプリケータ308は、ポスト及びクランプを使用して反射器309の中央に吊り下げられてもよい。幾つかの実施形態では、ポストは誘電材料を含む。幾つかの実施形態では、アプリケータ308は、反射器339から電気的に絶縁されてもよい。
【0158】
幾つかの実施形態では、反射器339は、マイクロ波エネルギーアプリケータ308の伝送効率を高めるように構成されてもよい。幾つかの実施形態では、反射器339は、送信されたマイクロ波エネルギーの反射を最小限に抑え、及び/又は漏れを最小限に抑えるように構成することができる。幾つかの実施形態では、反射器339は、送信されたマイクロ波ビームの異なるレベルのコリメーションを可能にするように構成されてもよい。幾つかの実施形態では、反射器は、材料への透過マイクロ波ビームの侵入深さを最大にするように構成されてもよい。
【0159】
幾つかの実施形態では、アプリケータ308は、ダストカバー337を含むことができる。幾つかの実施形態では、ダストカバー337は、反射器339に取り付けられてもよい。幾つかの実施形態では、ダストカバー337は、マイクロ波透過性材料を含むことができる。幾つかの実施形態では、ダストカバー337は、誘電レドームを含むことができる。幾つかの実施形態では、ダストカバー337は、アプリケータ308への損傷を低減することができる。ダストカバー337は、円形であり、アプリケータ308の遠位端を覆うことができる。ダストカバー337は、エネルギー伝送のためにアプリケータ308を使用する前に除去することができる。
【0160】
図11は、
図7のマイクロ波エネルギーアプリケータ308の分解斜視図である。アプリケータ308は、図示のように、長方形の形状を有することができる。2つの隆起部338は、アプリケータのチャネル350内で互いに正反対に配置されてもよい。反射器339は、出口333からアプリケータ入口332に向かって近位方向に延びる放物線状などの外側円形形状を有することができる。反射器339の外周形状は、切り欠き内側セクション339aを有してもよい。切り欠き内側セクション339aは、図示のように長方形であってもよい。反射器339の切り欠き内側セクション339aは、アプリケータ出口333の断面積と同じ又は同様の断面積を有することができる。反射器339は、切り欠き内側セクション339aが、内部にチャネルを画定する矩形部分の上など、アプリケータ出口333の周りに嵌合することができるように構成することができる。反射器339は、反射器339がアプリケータチャネル本体の長手方向に摺動することによってアプリケータ出口333の周りに取り付けられ得るように構成されてもよい。
【0161】
様々な実施形態では、導波路出口231で導波路セグメント204を出るマイクロ波は、アプリケータ入口332でアプリケータ308に入ることができる。マイクロ波は、アプリケータチャネル350を通って出口333に向かって移動し続けてもよく、マイクロ波は、材料に印加するために中央部分335を通るビームとして送信されてもよい。
【0162】
採掘システム100の幾つかの実施形態によれば、発生器103によって発生されたマイクロ波は、導波路システム200を通って導波路セグメント204に導かれてもよい。マイクロ波は、導波路入口230を通って導波路セグメント204に入ることができる。次いで、マイクロ波は、導波路チャネル150を介して導波路セグメント204を通って導波路出口231に向かって進み、そこでアプリケータ入口332によって受信され得る。
【0163】
マイクロ波は、アプリケータチャネル350を通ってアプリケータ出口333に向かって移動することができる。幾つかの実施形態では、マイクロ波の伝播方向におけるアプリケータチャネル350の狭窄及び1つ以上の隆起部338によって引き起こされるインピーダンス変化は、マイクロ波のエネルギーレベル及び/又はパターンを変化させることができる。マイクロ波の伝播方向におけるアプリケータ308の減少する断面積はまた、導波路チャネル150内のエネルギーに対して最大で2倍、3倍、4倍、5倍以上、導波路セグメント204内のマイクロ波に対する集束マイクロ波のエネルギー密度を増大させることができる。集束された高エネルギーマイクロ波は、アプリケータ出口333に移動することができ、アプリケータ出口で中央部分335の岩石面に印加するために送信することができる。幾つかの実施形態では、アプリケータ308は、異なる周波数スペクトルのマイクロ波エネルギーの集束及び/又は透過を増大させるように構成されてもよい。幾つかの実施形態では、アプリケータ308は、他の従来のアプリケータ設計と比較して、材料の空隙及び/又は表面粗さに対する感度が低くなるように構成されてもよい。
【0164】
集束されたマイクロ波のビームは、ビームの波長のサイズの4分の1(1/4)以下であり得る岩石の表面上のスポットに投影され得る。集束マイクロ波ビームが岩石の表面上のスポットに投射されると、テーパ状接触面の周りのフランジは、透過損失を更に低減することができ、50キロワット(kW)を超えて岩石内に投射することができる。
【0165】
幾つかの実施形態によれば、導波路システム200によって伝送されているエネルギーは、導波路システム200に取り付けられたセンサによってリアルタイムで測定することができる。導波路セグメント204には、1つ以上のセンサが取り付けられてもよい。マイクロ波発生器から放出されているエネルギーを測定することができる。アプリケータ108を通って岩石に伝達されるエネルギーを測定することができる。エネルギーは、導波路システム200内の両方向(例えば、入口エネルギー及び出口エネルギー)で測定することができる。送信及び/又は反射パワーも測定することができる。周囲環境に入るパワーが測定されてもよい。
【0166】
エネルギー及び/又はパワーを追跡及び/又は測定することにより、ユーザは、どのようなパワー及び/又はエネルギーが岩石及び/又は材料に印加されているかを見ることができる。更に、エネルギー透過及び反射測定値を使用して、温度を決定することができる。これは、岩石の電磁特性が温度とともに変化し得るため、有益であり得る。
【0167】
また、1つ以上のセンサは、岩石又は材料の表面及び/又は内部の亀裂の可聴及び/又は視覚的指標を追跡するように構成されてもよい。また、地上貫通レーダが、リアルタイム及び/又は劣化後判定に使用されてもよい。
【0168】
本開示に記載された実施形態に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で論じられる実施形態に限定されることを意図するものではなく、特許請求の範囲、原理、及び本明細書に開示される新規の特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。「例」という用語は、本明細書では「例、事例、又は例示としての役割を果たす」を意味するために排他的に使用される。本明細書で「例」として説明される実施形態は、特に明記しない限り、必ずしも他の実施形態よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。
【0169】
別個の実施形態の文脈で本明細書に記載される特定の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて具現化されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴はまた、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切な部分的組み合わせで具体化されてもよい。更に、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして前述され、最初にそのように特許請求されてもよいが、特許請求される組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合によっては、組み合わせから削除されてもよく、特許請求される組み合わせは、部分的な組み合わせ又は部分的な組み合わせの変形に向けられてもよい。
【0170】
同様に、動作は特定の順序で図面に示されているが、これは、所望の結果を達成するために、そのような動作が示された順序又は順次の順序で実行されること、又は全ての示された動作が実行されることを必要とすると理解されるべきではない。更に、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。場合によっては、特許請求の範囲に記載された動作は、異なる順序で実行されてもよく、依然として望ましい結果を達成し得る。
【0171】
一般に、本明細書で使用される用語は、一般に、「オープン」用語として意図されることが当業者によって理解され得る(例えば、「含む(including)」という用語は、「含むがこれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は、「含むがこれに限定されない(includes but not limited to)」と解釈されるべきである、などである)。特定の数の導入された請求項の記載が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが当業者によって更に理解され得る。例えば、理解を助けるために、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求の範囲の記載を導入するための導入句「少なくとも1つ」及び「1つ以上」の使用を含むことができる。しかしながら、そのような語句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項列挙の導入が、そのような導入された請求項列挙を含む任意の特定の請求項を、同じ請求項が導入句「1つ以上」又は「少なくとも1つ」及び「a」又は「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、1つのそのような列挙のみを含む実施形態に限定することを意味すると解釈されるべきではなく(例えば、「1つの(a)」及び/又は「1つの(an)」は、一般に、「少なくとも1つの(at least one)」又は「1つ以上の(one or more)」を意味すると解釈されるべきである)、特許請求の範囲の記載を導入するために使用される定冠詞の使用についても同じことが当てはまる。更に、たとえ特定の数の導入された請求項記載が明示的に記載されているとしても、当業者は、そのような記載が一般に少なくとも記載された数を意味する(例えば、他の修飾語を含まない「2つの列挙」の裸の列挙は、一般に、少なくとも2つの列挙、又は2つ以上の列挙を意味する)と解釈されるべきであることを認識する。更に、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも1つ」に類似した慣例が使用される場合、一般に、そのような構成は、当業者がその慣例を理解するであろう意味で意図される(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとを一緒に、AとCとを一緒に、BとCとを一緒に、及び/又はAとBとCとを一緒に有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。「A、B、又はCなどのうちの少なくとも1つ」に類似した慣例が使用される場合、一般に、そのような構成は、当業者が慣例を理解するであろうという意味で意図される(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとを一緒に、AとCとを一緒に、BとCとを一緒に、及び/又はAとBとCとを一緒に有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。2つ以上の代替的な用語を提示する実質的に任意の選言的な単語及び/又は句は、明細書、特許請求の範囲、又は図面のいずれかにかかわらず、用語の1つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を考慮すると理解されるべきであることが当業者によって更に理解され得る。例えば、「A又はB」という語句は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解される。
【国際調査報告】