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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】吸湿装置、電池及び電力消費装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/293 20210101AFI20240214BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20240214BHJP
【FI】
H01M50/293
H01M50/204 401Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550673
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2023-08-22
(86)【国際出願番号】 CN2022119427
(87)【国際公開番号】W WO2023065914
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】202122508116.4
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】廖 柏翔
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】谷 燕▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 嘉▲ウェイ▼
【テーマコード(参考)】
5H040
【Fターム(参考)】
5H040AA32
5H040AS04
5H040AS07
5H040AS14
5H040AS19
5H040AS26
5H040AT01
5H040AT02
5H040AT03
5H040AY05
5H040AY06
(57)【要約】
本願は吸湿装置、電池及び電力消費装置に関し、前記吸湿装置は吸湿層を備え、前記吸湿層は、前記吸湿層の厚さ方向に沿って積層して設置された上部フィルム、吸湿芯材及び基材を含み、前記上部フィルムは前記基材に接続されて前記吸湿芯材を両者の間に密閉する。本願は、吸湿層に対して密閉式の構造設計を採用することにより、吸湿芯材は電池内の水蒸気を吸収して液体の水を形成することができ、且つ吸湿芯材内の水が吸湿層の周辺から滲出することを防止して、吸湿装置内の水が再び滲出するリスクを低下させ、電池の電気絶縁性能を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸湿装置であって、
吸湿層(1)を備え、前記吸湿層(1)は、前記吸湿層(1)の厚さ方向(X)に沿って積層して設置された上部フィルム(11)と、吸湿芯材(13)と、基材(14)と、を含み、前記上部フィルム(11)は前記基材(14)に接続されて前記吸湿芯材(13)を両者の間に密閉する吸湿装置。
【請求項2】
前記上部フィルム(11)は防水通気性フィルムである、請求項1に記載の吸湿装置。
【請求項3】
前記基材(14)は非通気性密閉層である、請求項1又は2に記載の吸湿装置。
【請求項4】
前記上部フィルム(11)と前記基材(14)はホットメルト溶着で接続される、請求項1~3のいずれか一項に記載の吸湿装置。
【請求項5】
前記上部フィルム(11)に不織布が組み合わされる、請求項1~4のいずれか一項に記載の吸湿装置。
【請求項6】
前記吸湿芯材(13)は、繊維材料、樹脂材料、粉体材料のうちの1つである、請求項1~5のいずれか一項に記載の吸湿装置。
【請求項7】
前記吸湿層(1)は、前記上部フィルム(11)と前記吸湿芯材(13)との間に位置する非通気性防水層(12)をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の吸湿装置。
【請求項8】
前記非通気性防水層(12)は、プラスチックシート又は独立気泡構造発泡体である、請求項7に記載の吸湿装置。
【請求項9】
前記基材(14)の面積はS1であり、前記上部フィルム(11)の面積はS2であり、前記非通気性防水層(12)の面積はS3であり、前記吸湿芯材(13)の面積はS4であり、S1≧S2≧S3≧S4である、請求項7に記載の吸湿装置。
【請求項10】
前記上部フィルム(11)に接続された保温緩衝層(2)をさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の吸湿装置。
【請求項11】
前記保温緩衝層(2)は第1保温緩衝層を含み、前記吸湿層(1)と前記第1保温緩衝層との間には前記吸湿層(1)の周方向に沿って隙間(3)があり、水蒸気は前記隙間(3)を介して前記吸湿層(1)に入ることができる、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項12】
前記保温緩衝層(2)は第2保温緩衝層を含み、前記第2保温緩衝層に凹溝(21)が設置され、前記吸湿層(1)の少なくとも一部は前記凹溝(21)内に位置し、水蒸気は前記保温緩衝層(2)を介して前記吸湿層(1)に入ることができる、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項13】
前記基材(14)は剛性材質又は可撓性材質である、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項14】
前記基材(14)は剛性材質であり、前記保温緩衝層(2)と前記基材(14)との間は接続部材によって接続される、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項15】
前記保温緩衝層(2)と前記吸湿層(1)との間は接着される、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項16】
前記保温緩衝層(2)は発泡体である、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の吸湿装置(30)を含む電池。
【請求項18】
電力消費装置であって、前記電力消費装置へ電気エネルギーを供給するための請求項17に記載の電池(100)を含む電力消費装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電力消費装置の技術分野に関し、特に、吸湿装置、電池及び電力消費装置に関する。
【0002】
本願は2021年10月18日に出願された、出願番号202122508116.4、名称「吸湿装置、電池及び電力消費装置」の中国特許出願の優先権を主張し、該出願内容の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
省エネルギーと排出削減は自動車産業の持続可能な発展におけるキーポイントであり、電動車両は省エネルギーで環境に優しいというその利点から、自動車産業の持続可能な発展における重要な構成部分となっている。電動車両について言えば、電池は電気自動車における主なエネルギー貯蔵装置であり、電池の使用環境が劣悪であったり、密封性が不十分であったりする等の原因で水蒸気が電池に入ると、電池の絶縁性能が低下して電池の動作に影響を及ぼし、電池の耐用年数が短くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記課題に鑑みて、本願は電池の吸湿装置が吸収した水が再び滲出するという問題を解決することができ、電池の絶縁性能を向上させる吸湿装置、電池及び電力消費装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔技術的解決手段〕
第1態様によれば、本願は吸湿装置であって、吸湿層を備え、吸湿層は、吸湿層の厚さ方向に沿って積層して設置された上部フィルムと、吸湿芯材と、基材と、を含み、上部フィルムは基材に接続されて吸湿芯材を両者の間に密閉する吸湿装置を提供する。
【0006】
いくつかの実施例において、上部フィルムは防水通気性フィルムである。上部フィルムが防水通気性フィルムである場合、電池内の水蒸気は上部フィルムを通過して吸湿層に入り、吸湿層内の吸湿芯材に吸収されるだけでなく、吸湿芯材に吸収されて形成された液体の水は上部フィルムから滲出しにくくなり、吸湿装置内の水が電池内に再び滲出するリスクを低下させることができる。
【0007】
いくつかの実施例において、基材は非通気性密閉層である。基材が非通気性密閉層である場合、吸湿層内の水分は基材から滲出せず、吸湿層の密閉性が向上し、吸湿装置内の水が再び滲出するリスクをさらに低下させる。
【0008】
いくつかの実施例において、上部フィルムと基材はホットメルト溶着で接続される。上部フィルムと下部フィルムとのホットメルト溶着箇所にホットメルト溶着接続を採用することにより、ホットメルト溶着箇所の接続強度を増加して、吸湿層の密閉性を向上させ、吸湿層の吸湿芯材が吸収した水が電池内に再び滲出するリスクを低下させることができる。
【0009】
いくつかの実施例において、上部フィルムに不織布が組み合わされる。上部フィルムに不織布が組み合わされることにより、上部フィルムにおけるホットメルトフィルムの付着能力を向上させることができ、上部フィルムの材質と基材の材質との融点差が大きい時のホットメルト溶着接続の強度を増加して、ホットメルト溶着箇所が裂開しにくくなり、基材の選択性、及びホットメルト溶着の操作性を向上させる。
【0010】
いくつかの実施例において、吸湿芯材は、繊維材料、樹脂材料、粉体材料のうちの1つである。吸湿芯材が繊維類、樹脂材料類又は粉体類のうちの1つである場合、吸湿芯材は水蒸気を繰り返し吸収又は放出することができ、雨季に、水蒸気は電池のバランス弁を透過して筐体の内部に入り、吸湿芯材に吸着され且つその中に貯蔵され、乾季に、吸湿芯材内の液体の水は水蒸気の形態でバランス弁を透過して電池の外部に放出されて、吸湿芯材の吸湿特性を回復させ、これにより、該構造の吸湿装置は電池内で長期間役割を果たし、電池の耐用年数を延長させることができる。
【0011】
いくつかの実施例において、吸湿層は、上部フィルムと吸湿芯材との間に位置する非通気性防水層をさらに含む。上部フィルムと吸湿芯材との間に非通気性防水層を追加することによって、加圧された状況で液体の水が吸湿層から滲出することをさらに防止することができる。
【0012】
いくつかの実施例において、非通気性防水層は、プラスチックシート又は独立気泡構造発泡体である。非通気性防水層がプラスチックシート又は独立気泡構造発泡体である場合、液体の水の滲出を効果的に防止することができ、且つ生産コストを低下させることができる。
【0013】
いくつかの実施例において、基材の面積はS1であり、上部フィルムの面積はS2であり、非通気性防水層の面積はS3であり、吸湿芯材の面積はS4であり、S1≧S2≧S3≧S4である。S1≧S2≧S3≧S4である場合、上部フィルム及び基材はより効果的に吸湿芯材を吸湿層内に密閉することができ、吸湿芯材を保護する役割を果たすとともに、非通気性保護層は吸湿芯材内の液体の水が滲出することをさらに防止することができる。
【0014】
いくつかの実施例において、吸湿装置は、上部フィルムに接続された保温緩衝層をさらに含む。吸湿層の上部フィルム側に保温緩衝層を設置することにより、電池内外の温度差を減少させることができ、空気中の水蒸気が凝結して凝縮水になることを防ぎ、それにより電池内に凝縮水が発生することを防いで、電池の絶縁不良のリスクを回避するとともに、電池の耐押圧性能を向上させることができ、電池セル及び吸湿装置が押圧されて破損することを防ぎ、且つ保温緩衝層と吸湿層を結合した構造設計は、電池の筐体の空間利用率を向上させ、電池の筐体内の装置が多すぎるという問題を効果的に解決することができる。
【0015】
いくつかの実施例において、保温緩衝層は第1保温緩衝層を含み、吸湿層と第1保温緩衝層との間には吸湿層の周方向に沿って隙間があり、水蒸気は隙間を介して吸湿層に入ることができる。該構造により、保温緩衝層及び保温緩衝層と吸湿層との間の接続部材が水蒸気を遮断するという影響を防ぐことができ、それにより水蒸気は吸湿層内の吸湿芯材に吸収され又は吸湿芯材から放出されて、吸湿装置の吸湿性能を向上させる。
【0016】
いくつかの実施例において、保温緩衝層は第2保温緩衝層を含み、第2保温緩衝層に凹溝が設置され、吸湿層の少なくとも一部は凹溝内に位置し、水蒸気は保温緩衝層を介して吸湿層に入ることができる。該構造は吸湿装置の吸湿性能を向上させ、且つ吸湿層の突出した部分を凹溝内に収容することができるため、吸湿層の占有空間を減少させ、吸湿装置の小型化に役立ち、電池内の空間利用率をさらに向上させるとともに、保温緩衝層は吸湿層を保護する役割を果たし、上部フィルムが押圧されて破損することを防ぐことができる。
【0017】
いくつかの実施例において、基材は剛性材質又は可撓性材質である。基材が可撓性材質であれば、体積がより小さく、製造が簡単で、高速の大量生産ラインで製造することができる。基材が剛性材質であれば、上部フィルムと基材との接続強度がより高く、破損しにくく、吸湿層と保温緩衝層及び電池との取り付けもより強固である。
【0018】
いくつかの実施例において、基材は剛性材質であり、保温緩衝層と基材との間は接続部材によって接続される。保温緩衝層と吸湿層との間を接着する接続方法を採用し、吸湿層と保温緩衝層との間の接続強度を向上させることができ、それにより吸湿装置の構造安定性を向上させる。
【0019】
いくつかの実施例において、保温緩衝層と吸湿層との間は接着される。保温緩衝層と吸湿層の間を接着する接続方法を採用すると、製造が簡単であり、コストが低いなどの利点を有し、製造コストを低下させることができ、大量生産ラインでの製造がしやすい。
【0020】
いくつかの実施例において、保温緩衝層は発泡体である。保温緩衝層が発泡体であれば、電池の保温性能及び耐押圧性能を向上させ、電池の絶縁不良のリスクをさらに低下させ、電池の筐体内部空間の利用率を向上させ、製造コストを節約することができる。
【0021】
第2態様によれば、本願は、上記実施例に係る吸湿装置を含む電池を提供する。
【0022】
第3態様によれば、本願は、電力消費装置であって、電力消費装置へ電気エネルギーを供給するための上記実施例に係る電池を含む電力消費装置を提供する。
【0023】
以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は例示的なものに過ぎず、本願を限定するものではないことを理解すべきである。
【発明の効果】
【0024】
本願の実施例の技術的解決手段において、吸湿層に対して密閉式の構造設計を採用することにより、吸湿芯材は電池内の水蒸気を吸収して液体の水を形成することができ、且つ吸湿芯材内の水が吸湿層の周辺から滲出することを防止して、吸湿装置内の水が再び滲出するリスクを低下させ、電池の電気絶縁性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本願のいくつかの実施例に係る車両の構造概略図である。
図2】本願のいくつかの実施例に係る電池の分解構造概略図である。
図3】本願のいくつかの実施例の吸湿層の具体的な実施形態に係る構造概略図であり、上部フィルムと基材はホットメルト溶着されていない。
図4図3におけるA部の部分拡大図である。
図5図3における吸湿層の正面図であり、上部フィルムと基材はホットメルト溶着されている。
図6図2における吸湿装置の具体的な実施形態に係る構造概略図である。
図7図6の底面図である。
図8】本願のいくつかの実施例の吸湿層の具体的な実施形態に係る分解図である。
図9図8の正面図である。
図10図8の側面図である。
図11】本願のいくつかの実施例に係る保温緩衝層の構造概略図である。
図12図11の別の角度から見た断面図である。
図13図2における吸湿装置の別の具体的な実施形態に係る構造概略図である。
【0026】
ここでの図面は明細書に組み込まれ且つ本明細書の一部を構成し、本願に適合する実施例を示し、且つ明細書と共に本願の原理を説明するために用いられる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に図面を参照しながら、本願の技術的解決手段の実施例を詳細に説明する。以下の実施例は本願の技術的解決手段をより明確に説明するためにのみ用いられ、例に過ぎず、これにより本願の保護範囲を限定するものではない。
【0028】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本願の当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、単に具体的な実施例を説明することが目的であり、本願を限定することを意図したものではない。本願の明細書と特許請求の範囲及び上記図面の説明における「含む」及び「有する」という用語及びそれらの類語は、排他的ではないものを意図している。
【0029】
本願の実施例の説明において、「第1」、「第2」等の用語は異なる対象を区別するためのものであるに過ぎず、相対的な重要性を示す又は暗示し又は示された技術的特徴の数量、特定の順序又は主従関係を暗示的に示すものと理解すべきではない。本願の実施例の説明において、特に明確に限定しない限り、「複数」は2つ以上である。
【0030】
本明細書における「実施例」への言及は、実施例に関連して説明される特定の特徴、構造又は特性が、本願の少なくとも1つの実施例に含まれ得ることを意味する。本明細書の各所に該「実施例」という語が出現しても、必ずしも全てが同じ実施例を指すわけではなく、他の実施例と相互に排他的で独立した又は代替的な実施例を指すものでもない。当業者は、本明細書に記載の実施例は他の実施例と組み合わせることができることを明示的かつ暗示的に理解する。
【0031】
本願の実施例の記載における「及び/又は」という用語は、単に関連対象の関連関係を説明しているに過ぎず、3種類の関係が存在可能であることを示し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在する、AとBが同時に存在する、Bが単独で存在する、という3つの状況を示すことができる。なお、本明細書において記号「/」は、一般的に前後の関連対象が「又は」の関係であることを示す。
【0032】
本願の実施例の説明において、「複数」という用語は2つ以上(2つを含む)を指し、同様に、「複数組」は2組以上(2組を含む)を指し、「複数枚」は2枚以上(2枚を含む)を指す。
【0033】
本願の実施例の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」等の用語が指示する方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づき、本願の実施例を説明しやすくし、説明を簡略化するためのものに過ぎず、対象の装置や素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成され及び操作されるべきであることを指示又は暗示するものではなく、従って本願の実施例を限定するものと理解すべきではない。
【0034】
本願の実施例の説明において、特に明確に規定及び限定しない限り、「取り付ける」、「つながっている」、「接続」、「固定」等の用語は広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体であってもよい。機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよい。直接つながっていてもよく、中間媒体を介して間接的につながっていてもよく、2つの素子内部の連通又は2つの部品の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本願実施例における具体的な意味を理解することができる。
【0035】
現在、市場形勢の発展から見ると、電池は主なエネルギー貯蔵装置として幅広く応用されており、水力、火力、風力及び太陽光発電所等のエネルギー貯蔵電源システムへの応用にとどまらず、電動自転車、電動バイク、電気自動車等の電動車両、及び軍事装備及び航空宇宙等の複数の分野に広く応用され、電池の応用分野が拡大するにつれて、その性能に対する要求も絶えず高まっている。
【0036】
本出願人は、電池の使用環境が劣悪であったり、密封性が不十分であったりする等の原因で水蒸気が電池に入り、凝結して水になることで、電池の絶縁性能が低下して、電池の動作に影響を及ぼし、電池の耐用年数が短くなることに注目した。電池内部に水が入るという問題を軽減するために、出願人の研究の結果、電池内に吸湿装置を設置し、吸湿装置によって電池内部に入った水を吸収できることに気付いた。例えば、電池内部に、被覆層、吸湿層(繊維材料)、吸着層(吸水性樹脂)及びベースフィルムを含む吸湿パッドを備え、且つ各層の間は熱接着する方法で結合され、該吸湿パッドが最終的に面ファスナーを介して取り付けられた発泡体マットを設置することができる。しかし、該吸湿パッドの周辺は開放構造であり、吸湿層が吸収した水が周辺から滲出するリスクが存在し、電池の絶縁不良を引き起こす安全上のリスクが存在する。
【0037】
以上を鑑み、電池の吸湿装置が吸収した水が再び滲出するという問題を解決するために、発明者らは鋭意研究の結果、吸湿装置を設計し、その吸湿層は密閉式の構造設計であり、具体的には吸湿芯材を、通気性を有する防水通気性フィルム及び非通気性の基材の間に被覆して、吸湿芯材に吸収された水が吸湿層の周辺から滲出することを防止して、吸湿装置内の水が再び滲出するリスクを低下させ、電池の絶縁性能を向上させる。
【0038】
本願の実施例が開示する吸湿装置は車両、船舶又は航空機等の電力消費装置に用いることができるがこれに限定されない。本願に開示された吸湿装置、電池等を用いて該電力消費装置の電源システムを構成することができ、これにより、電池等のエネルギー貯蔵装置の絶縁性能を向上させ、電池等のエネルギー貯蔵装置の動作性能及び耐用年数を向上させることに有利である。
【0039】
本願は電池を電源とする電力消費装置を提供し、該電力消費装置は携帯電話、タブレット、ノートパソコン、電動玩具、電動工具、バッテリーカー、電気自動車、船舶、宇宙機等であってもよいがこれらに限定されない。電動玩具はゲーム機、電動自動車玩具、電動船舶玩具及び電動航空機玩具等の固定式又は移動式の電動玩具が含まれてもよく、宇宙機は航空機、ロケット、スペースシャトル及び宇宙船等が含まれてもよい。
【0040】
以下の実施例では説明の便宜上、本願のいくつかの実施例に係る電力消費装置について、車両1000を例として説明する。
【0041】
図1を参照し、図1は本願のいくつかの実施例に係る車両1000の構造概略図である。車両1000はガソリン自動車、天然ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は純粋な電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車等であってもよい。車両1000の内部に電池100が設置され、電池100は車両1000の底部又は前側又は後側に設置されてもよい。電池100は、車両1000へ電力を供給するために用いることができ、例えば、車両1000の動作電源として用いることができる。車両1000はさらにコントローラ200及びモータ300を含むことができ、コントローラ200は、電池100がモータ300へ電力を供給するように制御するために用いられ、例えば、車両1000の起動、ナビゲーション及び走行時の動作電力の必要を賄う。
【0042】
本願のいくつかの実施例において、電池100は車両1000の動作電源としてだけでなく、車両1000の駆動電源として、燃料又は天然ガスを代替又は部分的に代替して車両1000に駆動動力を提供することができる。
【0043】
図2を参照し、図2は本願のいくつかの実施例に係る電池100の分解図である。電池100は筐体10と、電池セル20と、吸湿装置30と、を含み、電池セル20は筐体10内に収容され、吸湿装置30は筐体10の内壁に取り付けられる。筐体10は電池セル20に収容空間を提供するために用いられ、筐体10は様々な構造を採用することができる。いくつかの実施例において、筐体10は第1部分10aと第2部分10bを含むことができ、第1部分10aと第2部分10bを相互に被せることにより、第1部分10aと第2部分10bは共に電池セル20を収容するための収容空間を画定する。第2部分10bは一端が開口した中空構造であっでもよく、第1部分10aは板状構造であってもよく、第1部分10aは第2部分10bの開口側に被せられて、第1部分10aと第2部分10bが共に収容空間を画定するようにする。又は、第1部分10a及び第2部分10bはいずれも片側が開口した中空構造で、第1部分10aの開口側が第2部分10bの開口側に被せられてもよい。なお、第1部分10aと第2部分10bで形成される筐体10は、円筒、直方体等の様々な形状であってもよい。
【0044】
電池100において、電池セル20は複数であってもよく、複数の電池セル20の間は直列接続又は並列接続又は直並列接続することができ、直並列接続とは複数の電池セル20に直列接続だけでなく並列接続もあることを指す。複数の電池セル20の間を直接、直列接続又は並列接続又は直並列接続し、次いで複数の電池セル20で構成された全体を筐体10内に収容することができる。なお、電池100は複数の電池セル20がまず直列接続又は並列接続又は直並列接続されて電池モジュールの形態を構成し、複数の電池モジュールがさらに直列接続又は並列接続又は直並列接続されて一体に形成され、筐体10内に収容されてもよい。
【0045】
各電池セル20は二次電池又は一次電池であってもよく、リチウム硫黄電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池であってもよいが、これに限定されない。電池セル20は円筒、扁平体、直方体、又は他の形状等であってもよい。
【0046】
電池100はさらに吸湿装置30を含み、吸湿装置30は1つ又は複数であってもよく、吸湿装置30は筐体10の内壁に取り付けることができ、電池100内の水蒸気を吸収して、液体の水が再び滲出することを防止し、電池100の絶縁性能を向上させ、電池100の正常な動作を保証することに用いられ、且つ該吸湿装置30はさらに緩衝及び保温の役割を有し、筐体10の空間を効果的に利用することができるとともに、電池100の筐体10内の装置が多すぎるという問題を解決し、電池モジュールの保温性及び耐押圧性能を向上させ、電池100内に凝縮水が発生することを防いで、電池100の絶縁不良を防止する。電池100は他の構造、例えば複数の電池セル20間の電気的な接続を実現するためのバス部材をさらに含んでもよい。
【0047】
吸湿装置30の取り付け方法は、裏面シール又はロック、スナップ等の接続部材による接続方法であってもよいが、これに限定されない。
【0048】
図3図4及び図5を参照し、本願の実施例は吸湿装置30であって、吸湿層1を備え、吸湿層1は、吸湿層1の厚さ方向Xに沿って積層して設置された上部フィルム11、吸湿芯材13及び基材14を含み、上部フィルム11は基材14に接続されて吸湿芯材13を両者の間に密閉する吸湿装置30を提供する。
【0049】
本実施例において、吸湿装置30は電池100内の湿度を調整するための装置であり、電池100内の水蒸気を吸収することができ、それにより電池100が良好な電気絶縁性能を有することを保証する。電池100の電気絶縁性能及び吸湿装置30の吸湿性能を保証するために、本願の吸湿装置30は多層構造設計を採用し、そのうち吸湿層1は密閉式の構造設計を採用する。吸湿層1は、吸湿層1の厚さ方向Xに沿って積層して設置される上部フィルム11、吸湿芯材13及び基材14を含み、該構造において、上部フィルム11は水蒸気を通過させ、且つ液体の水の滲出を防ぐことができ、吸湿芯材13は上部フィルム11を通過して吸湿層1に入った水蒸気を吸収し且つ貯蔵し又は乾季に水蒸気を放出することができ、それにより電池100内の湿度を調整し、基材14は上部フィルム11に接続されて吸湿層1を密閉構造に形成し、吸湿芯材13を吸湿層1内に密閉して、吸湿芯材13内の液体の水が吸湿層1から滲出することを防止する。
【0050】
吸湿層1に対して密閉式の構造設計を採用することにより、吸湿芯材13は電池100内の水蒸気を吸収して液体の水を形成することができ、且つ吸湿芯材13内の水が吸湿層1の周辺から滲出することを防止して、吸湿装置30内の水が再び滲出するリスクを低下させ、電池100の電気絶縁性能を向上させる。
【0051】
具体的には、上部フィルム11は防水通気性フィルムである。
【0052】
本実施例において、防水通気性フィルムは均一な細孔構造を有し、この細孔構造は気体の水を容易に通過させるが、液体の水は通過しにくく、それにより防水と通気の効果を達成し、防水通気性フィルムの材質はPTFE又はPE等の高分子構造材質であってもよいが、これに限定されない。
【0053】
上部フィルム11が防水通気性フィルムである場合、電池100内の水蒸気は上部フィルム11を通過して吸湿層1に入り、吸湿層1内の吸湿芯材13に吸収されるだけでなく、吸湿芯材13に吸収されて形成された液体の水は上部フィルム11から滲出しにくくなり、吸湿装置30内の水が電池100内に再び滲出するリスクを低下させる。
【0054】
具体的には、基材14は非通気性密閉層である。
【0055】
本実施例において、非通気性密閉層は水蒸気及び液体の水の滲出を防止することができ、基材14の材質はPE、PP、PVC等のプラスチック材質であってもよいが、これに限定されない。
【0056】
基材14が非通気性密閉層である場合、吸湿層1内の水分は基材14から滲出せず、吸湿層1の密閉性が向上し、吸湿装置30内の水が再び滲出するリスクをさらに低下させる。
【0057】
具体的な実施例において、上部フィルム11と基材14はホットメルト溶着で接続される。
【0058】
本実施例において、ホットメルト溶着は2つの物体を高温によって一体に接続する接続方法であり、ホットメルト溶着を使用した接続方法は接続強度が高く、且つ溶着点は分子結合であり、劣化しにくく、接続箇所が浸食されにくく、密閉効果に優れ、同時にこの接続方法は扱いが簡単で、高速の大量生産ラインで製造することができる。上部フィルム11の材質と基材14の材質の融点が近い場合、高温によって上部フィルム11と基材14を直接ホットメルト溶着することができ、ホットメルトフィルムを追加する必要がない。上部フィルム11の材質と基材14の材質の融点の差が大きい場合、ホットメルトフィルムを追加することによってホットメルト溶着を行うことができる。
【0059】
図9に示す具体的な実施形態において、上部フィルム11の材質と基材14の材質の融点が近く、高温によって上部フィルム11と基材14をホットメルト溶着箇所4で直接ホットメルト溶着し、ホットメルトフィルムを追加する必要がなく、従って接続強度がより高く、密封効果に優れている。
【0060】
上部フィルム11と下部フィルム14とのホットメルト溶接箇所4にホットメルト接続を採用することにより、ホットメルト溶接箇所4の接続強度を増加して、吸湿層1の密閉性を向上させ、吸湿層1の吸湿芯材13が吸収した水が電池100内に再び滲出するリスクを低下させることができる。
【0061】
具体的な実施例において、上部フィルム11に不織布が組み合わされる。
【0062】
本実施例において、高温によって直接ホットメルト溶着するためには上部フィルム11と基材14の材質の融点が近くなければならず、それにより基材14の使用範囲が制限され、上部フィルム11の材質と基材14の材質の融点の差が大きい場合、上部フィルム11と基材14の間にホットメルトフィルムを追加し、ホットメルトフィルムを介して上部フィルム11と基材14をホットメルト溶着で接続する必要があるが、上部フィルム11と基材14の間に直接追加されたホットメルトフィルムは付着能力が弱く、上部フィルム11と基材14の間の接続強度を低下させ、ホットメルト溶着箇所4が裂開しやすく、吸湿層1の密封効果が低くなる。それに対して上部フィルム11に不織布が組み合わされることで、上部フィルム11におけるホットメルトフィルムの付着能力を向上させ、上部フィルム11と基材14の接続強度を増加させることができる。
【0063】
図5に示す具体的な実施形態においては、基材14の材質と上部フィルム11の材質の融点の差が大きく、不織布を組み合わせた上部フィルム11と基材14のホットメルト溶着箇所4にホットメルトフィルムを追加することにより、上部フィルム11と基材14をホットメルト溶着して接続する。
【0064】
上部フィルム11に不織布が組み合わされることにより、上部フィルム11におけるホットメルトフィルムの付着能力を向上させることができ、上部フィルム11の材質と基材14の材質との融点差が大きい時のホットメルト溶着接続の強度を増加して、ホットメルト溶着箇所4が裂開しにくくなり、これにより、基材14の選択性、及びホットメルト溶着の操作性を向上させる。
【0065】
具体的な実施例において、吸湿芯材13は、繊維材料、樹脂材料、粉体材料のうちの1つである。
【0066】
本実施例において、繊維類、樹脂材料類又は粉体類の吸湿材料はいずれも複数の材料による複合構造であり、十分な細孔構造を有し、吸湿能力が高く、且つ物理的方式(化学反応が発生しない)で水分を繋ぎ止め、水蒸気を吸収し又は水蒸気を放出することができ、それにより湿度調整を実現する。なお、吸湿芯材13は良好な吸湿、放湿性能を有する他の複合材料であってもよく、これに限定されない。
【0067】
吸湿芯材13が繊維類、樹脂材料類又は粉体類のうちの1つである場合、吸湿芯材13は水蒸気を繰り返し吸収又は放出することができ、雨季に、水蒸気は電池100のバランス弁を透過して筐体10の内部に入り、吸湿芯材13に吸着され且つその中に貯蔵され、乾季に、吸湿芯材13内の液体の水は水蒸気の形態でバランス弁を透過して電池100の外部に放出されて、吸湿芯材13の吸湿特性を回復させ、これにより、該構造の吸湿装置30は電池100内で長期間役割を果たし、電池100の耐用年数を延長させることができる。
【0068】
具体的な実施例において、図3及び図4に示すように、吸湿層1は、上部フィルム11と吸湿芯材13との間に位置する非通気性防水層12をさらに含む。
【0069】
本実施例において、吸湿層1の上部フィルム11の構造は既に初期防水を達成することができるが、加圧された場合に液体の水が上部フィルム11を透過して吸湿層1から滲出するリスクが存在し、吸湿装置30の液体の水が再び滲出するリスクが生じることから、吸湿装置30から再び滲出することをさらに防止するために、本願の吸湿装置30は上部フィルム11と吸湿芯材13との間に非通気性防水層12を追加し、加圧された場合に液体の水が吸湿層1から滲出することをさらに防止する。
【0070】
非通気性防水層12は水蒸気及び液体の水の通過を防止できる構造である。
【0071】
具体的には、非通気性防水層12の材質は、プラスチックシート又は独立気泡構造発泡体であってもよい。
【0072】
本実施例において、プラスチックシート及び独立気泡構造発泡体はいずれも薄くて軽く、防水性、防湿性、耐液体浸透性に優れており、絶縁性が良好で、コストが低い等の利点を有し、加圧された場合に吸湿芯材13内の液体の水の通過を阻止し、吸湿層1の液体の水の滲出をさらに防止することができる。同時に、プラスチックシート及び独立気泡構造発泡体は硬質であり、耐衝撃性を有し、一定の緩衝作用を果たすことができる。また、非通気性防水層12の大きさ及び厚さを調整することにより、吸湿装置30の圧縮及び通気性の要件を満たすことができる。なお、非通気性防水層12は他の非通気性防水材料であってもよく、これに限定されない。
【0073】
非通気性防水層12がプラスチックシート又は独立気泡構造発泡体である場合、液体の水の滲出を効果的に防止することができ、且つ生産コストを低下させることができる。
【0074】
具体的には、基材14の面積はS1であり、上部フィルム11の面積はS2であり、非通気性防水層12の面積はS3であり、吸湿芯材13の面積はS4であり、S1≧S2≧S3≧S4である。
【0075】
本実施例において、吸湿層1の上部フィルム11、非通気性防水層12、吸湿芯材13、及び基材14の面積の大きさは完全に等しいわけではない。
【0076】
図3図5に示す具体的な実施形態において、上部フィルム11の面積S2は基材14の面積S1と同じであり、非通気性防水層12の面積S3は吸湿芯材13の面積S4と同じであり、且つ上部フィルム11と基材14の面積は非通気性防水層12と吸湿芯材13の面積より大きく、即ちS1=S2>S3=S4であり、上部フィルム11と基材14のホットメルト溶着箇所4をホットメルト溶着接続した後、吸湿芯材13を吸湿層1内に密閉することができる。
【0077】
図8に示す具体的な実施形態において、上部フィルム11の面積S2は基材14の面積S2より小さく、非通気性防水層12の面積S3は吸湿芯材13の面積S4と同じであり、且つ上部フィルム11と基材14の面積は非通気性防水層12と吸湿芯材13の面積より大きく、即ちS1>S2>S3=S4であり、上部フィルム11と基材14のホットメルト溶着箇所4をホットメルト溶着接続した後、吸湿芯材13を吸湿層1内に密閉することができる。
【0078】
S1≧S2≧S3≧S4である場合、上部フィルム11及び基材14はより効果的に吸湿芯材13を吸湿層1内に密閉することができ、吸湿芯材13を保護する役割を果たすとともに、非通気性保護層12は吸湿芯材13内の液体の水が滲出することをさらに防止することができる。
【0079】
具体的な実施例において、図7に示すように、吸湿装置30は、上部フィルム11に接続された保温緩衝層2をさらに含む。
【0080】
本実施例において、保温緩衝層2は電池100内の温度を保持することができ、且つ緩衝作用を有し、且つ保温緩衝層2は吸湿層1の上部フィルム11に接続されて、保温緩衝層2と吸湿層1を結合し、該吸湿装置30に保温、緩衝及び湿度調節の役割を与える。
【0081】
吸湿層1の上部フィルム11側に保温緩衝層2を設置することにより、電池100内外の温度差を減少させることができ、空気中の水蒸気が凝結して凝縮水になることを防ぎ、それにより電池100内に凝縮水が発生することを防いで、電池100の絶縁不良のリスクを回避するとともに、電池100の耐押圧性能を向上させることができ、電池100の電池セル20及び吸湿装置30が押圧されて破損することを防ぎ、且つ保温緩衝層2と吸湿層1を結合した構造設計は、電池100の筐体10の空間利用率を向上させ、電池100の筐体10内の装置が多すぎるという問題を効果的に解決することができる。
【0082】
具体的には、保温緩衝層2の材質は発泡体である。
【0083】
本実施例において、発泡体内に複数の気泡を有し且つ気泡間の構造が複雑であり、外力を受けると圧縮変形しやすく、外力が除かれると変形が容易に回復し、良好な緩衝性能を有するとともに、優れた保温断熱性を有する。また、発泡体は良好な電気絶縁性を有し、保温緩衝層2が吸湿層1に接続されたこのような層状構造により、吸湿装置30が電池100内で大量の水蒸気を吸収しても依然として良好な電気絶縁性能を保持して、電池100の絶縁不良のリスクをさらに低下させることができ、吸湿層1には吸湿量が大きい吸湿芯材13を選択し、吸湿芯材13の使用量を削減し、吸湿装置30の体積を減少させることができる。
【0084】
具体的には、必要に応じて連続気泡構造発泡体又は独立気泡構造発泡体を選択して使用することができるが、これに限定されず、連続気泡構造発泡体における気泡と気泡との間は互いに連通し、通気性がより高く、水蒸気を通過させることができるが、連続気泡構造発泡体は圧縮された後も水分が漏出せず、内部の水分が流失しにくく、良好な止水保水機能を有し、電池100内の凝縮水の発生をさらに防止することができる。独立気泡構造発泡体は独立気泡構造を有し、内部の気泡と気泡との間は隔離膜で隔てられ、互いに連通しておらず、良好な防湿性、防水性を有し、水蒸気を通過させない。
【0085】
従って、保温緩衝層2が発泡体であれば、電池100の保温性能及び耐押圧性能を向上させ、電池100の絶縁不良のリスクをさらに低下させ、電池100の筐体10の内部空間の利用率を向上させ、製造コストを節約することができる。
【0086】
いくつかの実施形態において、図6及び図7に示すように、保温緩衝層2は第1保温緩衝層を含み、吸湿層1と第1保温緩衝層との間には吸湿層1の周方向に沿って隙間3があり、水蒸気は隙間3を介して吸湿層1に入ることができる。
【0087】
本実施例において、図7に示す具体的な実施形態において、上部フィルム11と基材14はホットメルト溶着接続の高温下で変形するため、該実施形態における吸湿装置30は、厚さ方向Xに沿って中間が突出したホットメルト溶着箇所4が薄い構造を呈し、ホットメルト溶着箇所4は吸湿層1の厚さ方向Xに沿った中間部位に位置し、従って、保温緩衝層2が吸湿層1に接続されると、保温緩衝層2と吸湿層1との間に吸湿層1の周方向に沿って隙間3を有し(即ち保温緩衝層2とホットメルト溶着箇所4との間に隙間3を有する)、そのため水蒸気は該隙間3を通過して上部フィルム11を透過して吸湿層1内に入り、吸湿芯材13に吸収され、又は隙間3を通過して吸湿芯材13から放出される。
【0088】
該構造により、保温緩衝層2及び保温緩衝層2と吸湿層1との間の接続部材が水蒸気を遮断するという影響を防ぐことができ、それにより水蒸気は吸湿層1内の吸湿芯材13に吸収され又は吸湿芯材から放出されて、吸湿装置30の吸湿性能を向上させることができる。
【0089】
別の実施形態において、図11及び図12に示すように、保温緩衝層2は第2保温緩衝層を含み、第2保温緩衝層に凹溝21が設置され、吸湿層1の少なくとも一部は凹溝21内に位置し、水蒸気は保温緩衝層2を介して吸湿層1に入ることができる。
【0090】
本実施例において、上部フィルム11が基材14にホットメルト溶着されると、上部フィルム11が変形し、非通気性防水層12及び吸湿芯材13は上部フィルム11と基材14との間に密閉され、吸湿層1は基材14側が平坦で、上部フィルム11側が突出した構造を呈する。保温緩衝層2に吸湿層1と係合する凹溝21が設置され、吸湿層1と接続する時に吸湿層1の突出した部分を凹溝21内に収容することができる。図11及び図12に示す具体的な実施形態において、連続気泡構造発泡体を保温緩衝層2として用いることで、電池100内の水蒸気が保温緩衝層2を透過して吸湿層1に入り、吸湿芯材13に吸収され又は吸湿芯材13から放出され、それにより電池100の水分過多による絶縁不良のリスクをさらに低下させる。
【0091】
該構造は吸湿装置30の吸湿性能を向上させ、且つ吸湿層1の突出した部分を凹溝21内に収容することができるため、吸湿層1の占有空間を減少させ、吸湿装置30の小型化に役立ち、電池100内の空間利用率をさらに向上させるとともに、保温緩衝層2は吸湿層1を保護する役割を果たし、上部フィルム11が押圧されて破損することを防ぐことができる。
【0092】
具体的な実施例において、基材14は剛性材質又は可撓性材質である。
【0093】
本実施例において、基材14が剛性材質である場合、アクリル板、プラスチックシート、プラスチックブロック等の硬質材料であってもよく、この場合に基材14は耐摩耗性、耐圧性を有し且つ壊れにくい。基材14が可撓性材質である場合、各種プラスチック材質で製造されたプラスチックフィルムであってもよく、コストが低く、且つ基材14と上部フィルム11との接続がより簡単である。
【0094】
図7に示す具体的な実施形態において、基材14は可撓性材質であり、上部フィルム11と基材14をホットメルト溶着接続した後、上部フィルム11と基材14は可撓性を有するため、上部フィルム11と基材14は高温下で吸湿層1の厚さ方向Xに沿って中間に変形が発生し、吸湿層1の体積を減少させ、それにより吸湿装置30の小型化に役立ち、電池100内の空間利用率をさらに向上させる。
【0095】
図9及び図10に示す具体的な実施形態において、基材14は剛性材質であり、基材14の硬度が大きいため、変形しにくく、吸湿層1の構造をより強固にして、破損しにくく、吸湿装置30の安定性を向上させる。
【0096】
基材14が可撓性材質であれば、体積がより小さく、製造が簡単で、高速の大量生産ラインで製造することができる。基材14が剛性材質であれば、上部フィルム11と基材14との接続強度がより高く、破損しにくく、吸湿層1と保温緩衝層2及び電池100との取り付けもより強固である。
【0097】
一実施形態において、図7に示すように、保温緩衝層2と吸湿層1との間は接着される。
【0098】
本実施例において、保温緩衝層2はシート状構造を呈し、吸湿層1の上部フィルム11側に裏面シール接着によって接続されるが、保温緩衝層2は吸湿層1に完全に貼り合わされず、保温緩衝層2と吸湿層1との間に隙間3が残される。接着に用いられる接続部材は接着剤、両面テープ、ホットメルト接着剤等であってもよいが、これに限定されない。また、保温緩衝層2と吸湿層1との結合は接続部材によるロック、係止等の他の接続形態であってもよいが、これに限定されない。
【0099】
図6及び図7に示す具体的な実施形態において、保温緩衝層2の面積は上部フィルム11の面積以下であるため、接着による接続方法を用いる場合、上部フィルム11と保温緩衝層2は十分に大きい接着面積を有し、保温緩衝層2を吸湿層1に固定することができ、従って、保温緩衝層2の面積が上部フィルム11の面積以下である場合、接着による接続方法を用いることで保温緩衝層2と吸湿層1をより容易に結合することができる。保温緩衝層2が独立気泡構造発泡体である場合、水蒸気は隙間3のみを通過して吸湿層1の吸湿芯材13に吸収され又は吸湿芯材13から放出され、保温緩衝層2が連続気泡構造発泡体である場合、水蒸気は保温緩衝層2及び隙間3を同時に通過して吸湿芯材13に吸収され又は吸湿芯材13から放出される。
【0100】
保温緩衝層2と吸湿層1の間を接着する接続方法を採用すると、製造が簡単であり、コストが低いなどの利点を有し、製造コストを低下させることができ、大量生産ラインでの製造がしやすい。
【0101】
別の実施形態において、基材14は剛性材質であり、保温緩衝層2と基材14との間は接続部材によって接続される。
【0102】
本実施例において、基材14の硬度が大きいため、変形しにくく、吸湿層1の構造をより強固にして、破損しにくく、吸湿装置30の安定性を向上させる。
【0103】
図13に示す具体的な実施形態において、保温緩衝層2の面積は上部フィルム11の面積よりはるかに大きく、接着による接続方法を用いると、上部フィルム11と保温緩衝層2の接着面積が小さすぎるため、接続が弱く、従って、保温緩衝層2の面積が上部フィルム11の面積より大きい場合、接続部材を用いて吸湿層1と保温緩衝層2を一体に接続することがより適切であり、それにより吸湿装置30の構造をより安定させる。接続部材を用いて接続する場合、吸湿層1及び保温緩衝層2を電池100と一緒に固定し、吸湿装置30と電池100との接続強度をさらに向上させることができる。また、接続部材による接続形態はロック、係止等の形態であってもよいが、これに限定されない。なお、保温緩衝層2及び基材14の間の裏面シール接着の方式で吸湿層1と保温緩衝層2を接続してもよい。
【0104】
保温緩衝層2と吸湿層1との間を接着する接続方法を採用し、吸湿層1と保温緩衝層2との間の接続強度を向上させることができ、それにより吸湿装置30の構造安定性を向上させる。
【0105】
本願は、上記いずれかの実施例に係る吸湿装置30を含む電池100をさらに提供する。
【0106】
本願は、電力消費装置であって、電力消費装置へ電気エネルギーを供給するための上記いずれかの実施例に係る電池100を含む電力消費装置を提供する。
【0107】
電力消費装置は、電池100を使用する上記いずれかの装置又はシステムであってもよい。
【0108】
一実施形態において、図3図7に示すように、該形態において、吸湿層1の上部フィルム11と基材14はいずれも可撓性材質であり、且つ上部フィルム11の面積S2は下部フィルムの面積S1と同じであり、上部フィルム11と基材14のホットメルト溶着箇所4は、ホットメルトフィルムを追加してホットメルト溶着接続された後、吸湿芯材13を吸湿層1内に密閉することができ、吸湿層1は厚さ方向Xに沿って図7に示すように中間が突出したホットメルト溶着箇所4が薄い構造を呈し、保温緩衝層2はシート状構造を採用し、吸湿層1の上部フィルム11側を保温緩衝層2とシール接着接続し、図6及び図7に示すように、保温緩衝層2と吸湿層1はシール接着で完全に貼り合わされず、保温緩衝層2と吸湿層1との間に隙間3が残され、水蒸気は接着剤の影響を受けずに吸湿層1に出入りし、それにより吸湿芯材13に吸収され又は吸湿芯材13から放出されることができ、且つ該吸湿装置30の全体を吸湿層1側のシール接着によって電池100内に取り付けることができる。この構造の吸湿装置30は製造が簡単で、コストが低く、高速の大量生産ラインで製造することができ、且つその構造体積が小さく、扱いが簡単で、固定しやすく、カバー等の使用空間が狭い又は接続部材による接続がしにくい位置に取り付けることができ、電池100の絶縁性能を向上させる。
【0109】
別の実施形態において、図8図13に示すように、上部フィルム11は可撓性材質であり、基材14は剛性材質であり、且つ上部フィルム11の面積S2は基材14の面積S1より小さく、上部フィルム11と基材14がホットメルト溶着されると、上部フィルム11は変形し、非通気性防水層12及び吸湿芯材13を上部フィルム11と基材14との間に密閉し、吸湿層1は基材14側が平坦で、上部フィルム11側が突出した構造を呈し、保温緩衝層2に吸湿層1と係合する凹溝21が設置され、吸湿層1と接続する時に吸湿層1の突出した部分を凹溝21内に収容することができ、且つ接続部材による接続方法を採用して保温緩衝層2と吸湿層1の基材14を接続し、連続気泡構造発泡体を保温緩衝層2として採用することで、電池100内の水蒸気は保温緩衝層2を透過して吸湿層1に出入りし、吸湿芯材13に吸収され又は吸湿芯材13から放出され、接続部材を使用して保温緩衝層2と吸湿層1を接続する場合、接続部材によって該吸湿装置30の全体を電池100と一緒に固定することができ、吸湿装置30と電池100との接続強度をさらに向上させる。この構造の吸湿装置30において上部フィルム11と剛性の基材14は直接ホットメルト溶着され、ホットメルト溶着箇所4にホットメルトフィルムを追加する必要がなく、より高い接続強度を有し、且つ吸湿装置30と電池100は接続部材を介して接続され、その安定性がより高く、また、保温緩衝層2は連続気泡構造発泡体であり、より優れた圧縮性能を有し、その緩衝性能がより良好であり、該構造の吸湿装置30は電池100の筐体10の内壁に大面積で取り付けることができ、電池100の側面を保温することに用いられる。
【0110】
以上の記載は本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を限定するものではなく、当業者にとって、本願は様々な修正及び変更が可能である。本願の主旨及び原則の範囲内でなされる任意の修正、等価置換、改良等は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0111】
1000 車両
100 電池
10 筐体
10a 第1部分
10b 第2部分
20 電池セル
30 吸湿装置
200 コントローラ
300 モータ
1 吸湿層
11 上部フィルム
12 非通気性防水層
13 吸湿芯材
14 基材
2 保温緩衝層
21 凹溝
3 隙間
4 ホットメルト溶着箇所
X 厚さ方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-08-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
いくつかの実施例において、基材の面積はS1であり、上部フィルムの面積はS2であり、非通気性防水層の面積はS3であり、吸湿芯材の面積はS4であり、S1≧S2≧S3≧S4である。S1≧S2≧S3≧S4である場合、上部フィルム及び基材はより効果的に吸湿芯材を吸湿層内に密閉することができ、吸湿芯材を保護する役割を果たすとともに、非通気性防水層は吸湿芯材内の液体の水が滲出することをさらに防止することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
図8に示す具体的な実施形態において、上部フィルム11の面積S2は基材14の面積Sより小さく、非通気性防水層12の面積S3は吸湿芯材13の面積S4と同じであり、且つ上部フィルム11と基材14の面積は非通気性防水層12と吸湿芯材13の面積より大きく、即ちS1>S2>S3=S4であり、上部フィルム11と基材14のホットメルト溶着箇所4をホットメルト溶着接続した後、吸湿芯材13を吸湿層1内に密閉することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0078】
S1≧S2≧S3≧S4である場合、上部フィルム11及び基材14はより効果的に吸湿芯材13を吸湿層1内に密閉することができ、吸湿芯材13を保護する役割を果たすとともに、非通気性防水層12は吸湿芯材13内の液体の水が滲出することをさらに防止することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸湿装置であって、
吸湿層を備え、前記吸湿層は、前記吸湿層の厚さ方向に沿って積層して設置された上部フィルムと、吸湿芯材と、基材と、を含み、前記上部フィルムは前記基材に接続されて前記吸湿芯材を両者の間に密閉する吸湿装置。
【請求項2】
前記上部フィルムは防水通気性フィルムである、請求項1に記載の吸湿装置。
【請求項3】
前記基材は非通気性密閉層である、請求項1又は2に記載の吸湿装置。
【請求項4】
前記上部フィルムと前記基材はホットメルト溶着で接続される、請求項1又は2に記載の吸湿装置。
【請求項5】
前記上部フィルムに不織布が組み合わされる、請求項1又は2に記載の吸湿装置。
【請求項6】
前記吸湿芯材は、繊維材料、樹脂材料、粉体材料のうちの1つである、請求項1又は2に記載の吸湿装置。
【請求項7】
前記吸湿層は、前記上部フィルムと前記吸湿芯材との間に位置する非通気性防水層をさらに含む、請求項1又は2に記載の吸湿装置。
【請求項8】
前記非通気性防水層は、プラスチックシート又は独立気泡構造発泡体である、請求項7に記載の吸湿装置。
【請求項9】
前記基材の面積はS1であり、前記上部フィルムの面積はS2であり、前記非通気性防水層の面積はS3であり、前記吸湿芯材の面積はS4であり、S1≧S2≧S3≧S4である、請求項7に記載の吸湿装置。
【請求項10】
前記上部フィルムに接続された保温緩衝層をさらに含む、請求項1又は2に記載の吸湿装置。
【請求項11】
前記保温緩衝層は第1保温緩衝層を含み、前記吸湿層と前記第1保温緩衝層との間には前記吸湿層の周方向に沿って隙間があり、水蒸気は前記隙間を介して前記吸湿層に入ることができる、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項12】
前記保温緩衝層は第2保温緩衝層を含み、前記第2保温緩衝層に凹溝が設置され、前記吸湿層の少なくとも一部は前記凹溝内に位置し、水蒸気は前記保温緩衝層を介して前記吸湿層に入ることができる、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項13】
前記基材は剛性材質又は可撓性材質である、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項14】
前記基材は剛性材質であり、前記保温緩衝層と前記基材との間は接続部材によって接続される、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項15】
前記保温緩衝層と前記吸湿層との間は接着される、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項16】
前記保温緩衝層は発泡体である、請求項10に記載の吸湿装置。
【請求項17】
請求項1又は2に記載の吸湿装置を含む電池。
【請求項18】
電力消費装置であって、前記電力消費装置へ電気エネルギーを供給するための請求項17に記載の電池を含む電力消費装置。
【国際調査報告】