(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】BTK及び/又はBTK C481Sの低分子阻害剤及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 471/04 20060101AFI20240214BHJP
C07D 487/04 20060101ALI20240214BHJP
A61K 31/437 20060101ALI20240214BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20240214BHJP
A61K 31/5025 20060101ALI20240214BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20240214BHJP
A61K 31/444 20060101ALI20240214BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20240214BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20240214BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240214BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240214BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240214BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20240214BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20240214BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20240214BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20240214BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
C07D471/04 104Z
C07D471/04 CSP
C07D487/04 140
C07D471/04 106C
C07D487/04 141
A61K31/437
A61K31/519
A61K31/5025
A61K31/506
A61K31/444
A61P37/06
A61P35/02
A61P35/00
A61P29/00
A61P25/00
A61P29/00 101
A61P19/02
A61P17/00
A61P37/02
A61K45/00
A61P43/00 111
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551214
(86)(22)【出願日】2021-12-06
(85)【翻訳文提出日】2023-09-26
(86)【国際出願番号】 CN2021135698
(87)【国際公開番号】W WO2022179238
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】202110216191.5
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523318534
【氏名又は名称】安潤医薬科技(蘇州)有限公司
【氏名又は名称原語表記】ARROMAX PHARMATECH CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Floor 4, Building 6, Block C, Dongfang Industrial Park, 1 HuaYun Road, SIP, Suzhou city, Jiangsu 215123, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】謝 玲芝
(72)【発明者】
【氏名】喬 丹丹
(72)【発明者】
【氏名】デヴァシース ダス
(72)【発明者】
【氏名】洪 健
【テーマコード(参考)】
4C050
4C065
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA01
4C050BB04
4C050BB05
4C050CC08
4C050EE03
4C050EE04
4C050GG04
4C050HH01
4C050HH04
4C065AA04
4C065BB04
4C065BB05
4C065CC01
4C065DD02
4C065DD03
4C065EE02
4C065HH01
4C065JJ07
4C065KK04
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4C086NA14
4C086ZA01
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4C086ZA96
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4C086ZB08
4C086ZB11
4C086ZB15
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZB35
4C086ZC41
(57)【要約】
本発明は、式Iで表される構造を有する新規な化合物、そのエノール化合物、薬学的に許容される塩、重水素置換誘導体、水和物、溶媒和物、活性代謝物、多結晶体、エステル、光学異性体又はそのプロドラッグに関する。式Iで表される構造を有する化合物を含む医薬組成物、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、又はBTK変異体(C481S)に対して選択性を有して免疫関連疾患、自己免疫疾患又はがんを予防又は治療するための薬物の製造におけるその使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式Iで表される化合物、そのエノラート、薬学的に許容される塩、溶媒和物及びその組成物。
(式中、R、G、W
1、W
2、W
3、X、Yは、下記のように定義さ、
Rは、独立して、置換又は非置換のアルキル、アルケニル、アルキル置換又は非置換のアルコール、アルキル置換又は非置換のアミン、置換又は非置換の4~7員炭素環、置換又は非置換のヘテロ原子含有4~7員炭素環から選択され、ヘテロ原子は、N、S、Oを含むが、これらに限定されず、
Gは、独立して、5員又は6員の置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、ビフェニル、炭素環、ヘテロ原子含有飽和炭素環又は不飽和炭素環から選択され、
W
1、W
2、W
3は、原子価結合理論を満たすCH又はNから独立して選択され、
Xは、独立して、O、N、NHから選択され、
Yは、独立して、
から選択されるが、これらに限定されず、
Yが存在しない場合、G単位とヘテロアリール環との間に化学結合が存在する。)
【請求項2】
請求項1に記載の式Iで表される化合物のうちのいずれか1つの化合物、その立体異性体、互変異性体、その薬学的に許容される塩、水和物又は溶媒和物、及びその薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項3】
から選択されるいずれか1種を含む、請求項1に記載の式Iで表される化合物、そのエノラート、薬学的に許容される塩、立体異性体、重水素置換誘導体、水和物又は溶媒和物。
【請求項4】
化合物又はそのエノアート、異性体又は薬学的に許容される塩、立体異性体、重水素置換誘導体、水和物又は溶媒和物、請求項1から3のいずれか1項に記載のいずれかの化合物の溶媒和物、及び薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項5】
単独又は他の治療薬物と組み合わせて使用される、請求項1から3のいずれか1項に記載のいずれかの化合物又は請求項4に記載の医薬組成物の使用。
【請求項6】
ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤のキナーゼ活性を制御するか、又はBTK(C481S)変異体に対して選択性を有するか、又は被験体に治療有効量の請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物又は請求項5に記載の医薬組成物を投与することにより薬物治療による病状に罹患している被験体を治療する方法。
【請求項7】
ブルトン型チロシン又はBTK(C481S)変異体キナーゼ活性に関連するがんに対して薬剤耐性が発生した被験体を治療する方法であって、
治療有効量の請求項1から5のいずれか1項に記載のいずれかの化合物又は請求項6に記載の医薬組成物を被験体に投与することを含む、方法。
【請求項8】
BTK活性異常及びBTK変異体の活性異常に関連する疾患(例えば、C481S)を予防及び/又は治療する薬物の製造に使用される、請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物、又はその立体異性体、互変異性体、薬学的に許容される塩、請求項7に記載の水和物、溶媒和物又は医薬組成物。
【請求項9】
ブルトン型チロシン又はBTK(C481S)変異体キナーゼ関連疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患、又はB細胞由来の悪性腫瘍(MCL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性リンパ性白血病(ALL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、Waldenstromsマクログロブリン血症(WM)及び多発性骨髄腫(MM)、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、若しくはリンパ腫様肉芽腫を含むが、これらに限定されないがんを治療するために使用される、請求項7又は8に記載の薬物又は組成物。
【請求項10】
前記薬物は、経口、非経口、静脈注射又は経皮投与される、請求項5から9のいずれか1項に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な化合物に関する。より具体的には、本発明は、キナーゼ阻害剤である式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、活性代謝物、多結晶体、エステル、光学異性体、プロドラッグ及び/又はその医薬組成物に関する。具体的には、本発明は、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤に関し、及び/又はBTK(C481S)変異体を含む。
【背景技術】
【0002】
ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、B細胞受容体(BCR)によって媒介されるB細胞ライブラリのシグナル及び応答の維持(Hunter,cell,1987 50,823-829)及び初期B細胞発生および成熟B細胞活性化の調節因子に不可欠である。シグナルは、BCRを介して成熟抗体産生細胞の活性化、増殖及び分化を含む一連のエフェクター応答を制御する。BTKは、単球、マクロファージ、マスト細胞などの他の造血細胞でも発現し、Fc受容体の刺激によるTNF産生などの特定の免疫応答を調節する。従って、TNF媒介炎症は、低分子BTK阻害剤によって調節される可能性がある。ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、B細胞受容体(BCR)及びFcγ受容体(FcγR)のシグナル伝達経路において重要な作用を奏し、B細胞の活性化、増殖、分化及び生存を調節する。B細胞に起因する悪性腫瘍でBTK機能の異常(マントル細胞リンパ腫(MCL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性リンパ性白血病(ALL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)及び多発性骨髄腫(MM)を含む)が観察されている(Nature.2010;463(7277):88-92)。従って、BTKは、B細胞悪性腫瘍及び自己免疫疾患を治療するための重要な治療標的であると考えられている(Expert Opinion on Investigational Drugs.2017;26(8):909-915)。イブルチニブは、マンテル細胞リンパ腫(MCL)、慢性リンパ性白血病(CLL)及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)(New England Journal of Medicine.2013;369(6):507-516)を治療するためにFDAによって承認された最初の不可逆的なBTK阻害剤である(Future Oncology.2014;10(6):957-967)。イブルチニブは、特定のDLBCLの増殖を効果的に抑制することができる。イブルチニブの作用メカニズムは、細胞内でBTKタンパク質の481位のスルフヒドリル構造と共有結合で架橋され、それによってBTKリン酸化下流シグナル伝達タンパク質の機能を奪い、抗細胞増殖効果を発揮することである。イブルチニブはB細胞悪性腫瘍に対して顕著な臨床効果を有するが、一次耐性及び二次耐性の症例が現れ、予後が悪く、治療の選択肢は限られている。また、イブルチニブは、BTKキナーゼに対して強い阻害活性を有し、薬物自体は、高いオフターゲット効果を有し、多くの副反応(例えば、下痢と発疹)を引き起こし、これによって、ナチュラルキラー細胞の機能が失われ、凝固欠陥が引き起こされる。不可逆的なBTK阻害剤、例えば、イブルチニブに対して薬剤耐性が生じるほとんどのCLL患者には、BTK-C481S変異が発生する。再発性CLL患者の80%がC481S変異を有すると報告されている(Maddocks KJ,et al.JAMA Oncol.2015;1:80-87)。別の研究チームによって、4年目の時点でイブルチニブ患者の約20%に臨床症状が進行し、85%にC481S変異が発生したと報告されている(Journal of Clinical Oncology Vol 35,number 13,2017,page 1437)。さらに、これらの変異は再発までの平均9か月以内に検出された。BTKキナーゼC481S変異は、イブルチニブ感度の大幅な低下を引き起こす可能性があると報告されている。BTKは、B細胞リンパ腫、白血病及び自己免疫疾患を治療するための新しい分子標的となっている(Shinohara et al,Cell 132(2008)pp794-806;Gilfillan et al,Immunological Reviews 288(2009)pp 149- 169;Davis et al,Nature,463(2010)pp 88-94)。低分子阻害剤でBTKを標的とすることは、RAの生物学的療法と比較して優位性がより高い可能性がある。例えば、B細胞の応答および/または活性化を調節しながら、最適な免疫能力をより適切に維持する(Franks,S.E.,et al.,Current Opinion in Immunology(2016),43:39-45)。
【0003】
低分子阻害剤でBTKを阻害することにより、免疫疾患、がん、心血管疾患、ウイルス感染、炎症、代謝/内分泌障害および神経疾患を治療する可能性を有する。そのため、BTK阻害活性を有する新しい低分子化合物及びBTK(C481S)変異体の阻害剤の開発は、依然として今後の研究における重点であり、必要とされている。
【0004】
本発明の一態様では、化合物を提供する。鋭意研究を行った結果、本発明者らは、式Iを代表とする化合物がBTK、特にBTK C481S変異体に対して阻害活性を有することを見出した。式Iの化合物、立体異性体、幾何異性体、互変異性体、窒素酸化物、水和物、溶媒和物、代謝物、薬学的に許容される塩又はプロドラッグは、がん、アレルギー疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患など、特にB細胞リンパ腫及び白血病について既存薬に耐性のあるがん患者の治療に適用でき、極めて高い治療効果を有する。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、新規で効果的な選択的BTK阻害剤に関する。このような阻害剤は、WT BTK及び/又はC481S変異体BTKを阻害するように合理的に設計されたものである。
【0006】
ここで、本発明は、式Iの化合物、そのエノラート、薬学的に許容される塩、溶媒和物及びその組成物を提供する。ここで、R、G、W
1、W
2、W
3、X、Yは、本明細書で定義される。
式中、Rは、独立して、置換又は非置換のアルキル、アルケニル、アルキル置換又は非置換のアルコール、アルキル置換又は非置換のアミン、置換又は非置換の4~7員炭素環、置換又は非置換のヘテロ原子含有4~7員炭素環から選択される。ヘテロ原子は、N、S、O原子を含むが、これらに限定されない。
【0007】
さらに、Rは、独立して、置換又は非置換のC1-C6アルキル、C2-C4アルケニル、アルキル置換又は非置換のC1-C6アルコール、アルキル置換又は非置換のC1-C6アミン、置換又は非置換の4~7員炭素環、置換又は非置換のヘテロ原子含有4~7員炭素環から選択される。ヘテロ原子は、N、S、O原子を含むが、これらに限定されない。
【0008】
ここで、置換基は、アミノ、エステル基、カルボキシル基、ヒドロキシル、アミド基(N-結合及びC-結合を含む)、スルホニル、スルホンアミド、C1-C4アルキル、C1-C4アミン、C1-C4アルコール、C1-C4エーテルから選択される。
【0009】
Gは、独立して、5員又は6員アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ビフェニル、炭素環、ヘテロ原子含有炭素環、不飽和炭素環から選択される。
【0010】
W1、W2、W3は、独立して、原子価結合理論を満たすCH又はNから選択される。
【0011】
Xは、独立して、O、N、NHから選択される。
Yは、独立して、
から選択されるが、これらに限定されない。
Yが存在しない場合、G単位とヘテロアリール環との間に化学結合が存在する。
【0012】
本発明は、一般式Iの本発明化合物、その薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体の混合物の使用方法をさらに提供する。
【0013】
本発明は、インビトロまたはインビボで細胞増殖を抑制する方法をさらに提供する。前記方法は、細胞と、有効量の式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは本明細書で定義される医薬組成物とを接触させることを含む。
【0014】
本発明の目的は、BTK阻害活性を有する低分子化合物を提供することである。本発明の化合物は、第一世代BTK阻害剤(イブルチニブやアカチニブなど)に耐性/抵抗性を有する患者、特にBTK C481S変異を有する患者を治療するために適用できる。本発明は、下式Iで表される化合物、薬学的に許容される塩;その立体異性体又は互変異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は溶媒和物;薬学的に許容される担体、その立体異性体又は互変異性体、及びその薬学的に許容される塩、水和物又は溶媒和物を提供する。本発明の第2の態様の医薬組成物の使用は、BTK異常活性化及びBTK変異体異常活性化に関連する疾患(例えば、C481S)を予防及び/又は治療する薬物の製造における使用であることを特徴とする。
【0015】
本発明の化合物は、自己免疫疾患、炎症性疾患又はがんなどの疾患の患者を治療するために使用することができる。B細胞由来の悪性腫瘍(MCL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性リンパ性白血病(ALL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)及び多発性骨髄腫(MM)を含むが、これらに限定されない。
【0016】
詳細な説明及び実施例
本発明の化合物は、一般式Iで表され、実施例、副実施例及び式Ia、式Ib、式Ic、式Id、式Ie、式Ifで表される構造が、本明細書に開示される。本明細書で使用される略語は、化学及び生物学分野では通常の意味を有する。本明細書で使用する場合、特に明記しない限り、次の定義および用語が適用される。
【0017】
異性体を示す「R」及び「S」は、非対称置換炭素原子の立体化学的配置の記述子である。非対称置換炭素原子の命名「R」又は「S」は、Cahn-Ingold Prelog優先順位ルールに従うものであり、当業者に知られており、国際純粋応用化学連合(lUPAC)の有機化学命名規則(セクションE、立体化学)に記載されている。
【0018】
本明細書で使用される用語Ci-jとは、この部分がi-j炭素原子を有することをいう。例えば、C1-10アルキルとは、アルキル単位が1-10の任意数の炭素原子を有することを意味する。
【0019】
本明細書で使用される「アルキル」又は「アルカン基」とは、完全に飽和した直鎖、分岐鎖、環状炭化水素鎖又はその組み合わせを指す。アルキルは、飽和、一価不飽和または多価不飽和であってもよく、二価または多価の基を含み、所定数の炭素原子を有する(即ち、C1-C10とは、1-10の炭素原子を有することを意味する)。いくつかの実施例において、アルキルは、1-6の炭素原子を含む。いくつかの実施例において、アルキルは、1-4の炭素原子を含む。いくつかの実施例において、アルキルは、1-3の炭素原子を含む。他の実施例において、アルキルは、2-3の炭素原子を含む。他の実施例において、アルキルは、1-2の炭素原子を含む。いくつかの実施例において、用語「アルキル」又は「アルカン基」とは、シクロアルキルを指し、炭素環とも呼ばれる。飽和炭化水素基の実施例は、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチルなどを含むが、これらに限定されない。不飽和アルキルとは、1つ又は複数の二重結合または三重結合を有するアルキルを指す。不飽和アルキルの実施例は、ビニル、2-プロペニル、クロチル、2-イソペンテニル、2-(ブタジエニル)、2,4-ペンタジエニル、3-(1,4-ペンタジエニル)、エチニル、1-プロピニル及び3-プロピニル、3-ブテニル、並びにより高級な同族体及び異性体を含むが、これらに限定されない。アルキルは、1つ又は複数のハロゲン原子で置換されてもよい。例えば、用語「フルオロアルキル」とは、上記のように定義したアルキルにおける1つ又は複数の水素原子がフッ素原子で置換されたものである。
【0020】
用語「アルコキシ」とは、示される数の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルコキシを指す。例えば、C1-6アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなどを含む。
【0021】
用語「アルケニル」とは、それ自体又は別の置換基の一部としてアルキルに由来する二価の基を指し、例えば、-CH2CH2CH2CH2-、-CH2CH=CH2-、-CH2C≡CCH2-、-CH2CH2CH(CH2CH2CH3)CH2-が挙げられるが、これらに限定されない。アルキル(又はアルキレン)は、通常、1から24個の炭素原子を有し、本発明において好ましくは10個以下の炭素原子を有する基である。
【0022】
用語「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合の炭素鎖を指し、直鎖、分岐鎖、またはそれらの組み合わせであってもよい。アルキニルの例には、エチニル、プロパルギル、3-メチル-1-ペンチニル、2-ヘプチルなどが含まれる。アルキニルは、1つ又は複数のハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0023】
用語「シクロアルキル」とは、単環式又は二環式の飽和炭素環を指し、各環は3~10個の炭素原子を有する。シクロアルキルの「縮合類似体」とは、アリールまたはヘテロアリールに縮合した単環を指し、結合点は非アリール部分にある。シクロアルキル及び縮合類似体の実施例は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロナフチル、デカヒドロナフチル、インデニルなどである。前記シクロアルキルは、任意に1つ又は複数のハロゲン原子によって置換される。「ヘテロアルキル」という用語は、単独で、又は別の用語と組み合わせて、少なくとも1つの炭素原子及びO、N、P、Si及びSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子、環状ヒドロカルビル、又はその組み合わせからなる安定した直鎖または分岐鎖であり、ここで、窒素原子、リン原子又は硫黄原子は、任意に酸素化されてもよく、窒素原子は、任意に四級化されてもよい。ヘテロ原子O、N、P、S及びSiは、ヘテロアルキル内の任意の位置又はアルキルと分子の他の部分との結合位置に配置することができる。例として、-CH2-CH2-O-CH3、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-CH2-N(CH3)-CH3、-CH2-S-CH2-CH3、-CH2-CH2-、-S(O)-CH3、-CH2-CH2-S(O)2-CH3、-CH=CH-O-CH3、-Si(CH3)3、-CH2-CH=N-OCH3、-CH=CH-N(CH3)-CH3、-O-CH3、-O-CH2-CH3及び-CNを含むが、これらに限定されない。最大2つ又は3つのヘテロ原子が、連続してもよい。例えば、-CH2-NH-OCH3及び-CH2-O-Si(CH3)3が挙げられる。
【0024】
用語「シクロアルコキシ」とは、上記定義のように、酸素原子と結合を形成するシクロアルキル(例えば、シクロプロポキシ)を指す。
【0025】
同様に、「ヘテロアルケニル」という用語は、単独で、又は他の用語と組み合わせて、ヘテロアルキルに由来する二価の基を指し、例えば、-CH2-CH2-S-CH2-CH2-及び-CH2-S-CH2-CH2-CH2-NH-CH2-が挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアルケニルにおいて、ヘテロ原子は、鎖のいずれか一端又は両端に位置する(例えば、アルキレンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノなど)。なお、アルキレン及びヘテロアルキレンとの連結基については、連結基の記載方向は、連結基の向きを示すものではない。例えば、分子式-C(O)R’-は、-C(O)R’-及び-R’OC(O)-を示す。本明細書で使用されるヘテロアルキルは、ヘテロ原子を介して分子の他の部分に結合した基を含み、例えば、-C(O)R’、-C(O)NR’、-NR’R’、-OR’、-SR’及び/又は-SO2R’が挙げられる。「ヘテロアルキル」に言及しかつその後に「-NR’R」などを限定する特定のヘテロアルキルが続く場合、用語ヘテロアルキルと-NR’Rは、反復的ではなく、かつ相互に他的ではないことを理解されたい。これに対し、明確にするために、これらの特定のヘテロアルキルを引用する。そのため、用語「ヘテロアルキル」は、本明細書において特定のヘテロアルキル、例えば、-NR’Rを除外するものとして解釈されるべきではない。
【0026】
本明細書では、用語「置換複素環」、「置換複素環アルキル」又は「置換複素環基」は、1~5個(例えば、1~3個)の置換基で置換された複素環基を指す。置換基は、置換されたシクロアルキルで定義された置換基と同義である。
【0027】
「芳香環」又は「アリール」とは、1つ又は複数の閉環を有する芳香族炭素環部分を指す。例として、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ベンズアントラセニル、ビフェニル及びピレニルを含むが、これらに限定されない。
【0028】
「ヘテロアリール」とは、酸素、窒素又は硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む単環又は二環部分を指し、前記環は、少なくとも1つの環を有する。前記環のうちの少なくとも1つは芳香環であり、前記1つ又は複数の環は、独立して、融合及び/又は架橋することができる。例として、ピリジル、ピロリル、ピラゾリル、キノリニル、イソキノリル、インドリル、フリル、チエニル、キノキサリニル、インドゾリル、チエノ[2,3-c]ピラゾリル、ベンゾフリル、チエノチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、トリアジニル、チエニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピリダジニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、フロ[2,3-b]ピリジル、キノリニル、インドリル、イソキノリルなどを含むが、これらに限定されない。
【0029】
特に断りのない限り、「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、単独で、又は別の置換基の一部として、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を指す。また、用語「ハロゲン化アルキル」とは、単一のハロゲン化アルキル及び複数のハロゲン化アルキルを含むことを意図している。例えば、用語「はハロゲン化(C1-C4)アルキル」とは、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、3-ブロモプロピルなどの光学異性体、ジアステレオマー、幾何異性体及び互変異性体を含むが、これらに限定されないことを意図している。いくつかの式Iの化合物は、1つ又は複数の環系を含んでもよいため、シスとトランス異性体が存在する可能性がある。本発明は、全てのこれらのシスとトランス異性体を含むことを意図している。オレフィン二重結合を含むことは、特に指定しない限り、E及びZ幾何異性体を含むことを意味する。
【0030】
本明細書に記載のいくつかの化合物は、1つ以上の非対称中心を有してもよく、ラセミ体及びラセミ混合物、単一のエナンチオマー、ジアステレオマー混合物及び単一のジアステレオマーとして使用することができる。
【0031】
本明細書に記載のいくつかの化合物は、水素原子に対して異なる結合位置を有する可能性があり、これは、互変異性体と呼ばれる。このような例は、ケト-エノール互変異性体と呼ばれるケト及びエノール形態である可能性がある。単一の互変異性体及びその混合物は、いずれも式Iの化合物に含まれる。
【0032】
式Iの化合物は、ジアステレオマーとエナンチオマーに分離することができ、例えば、適切な溶媒(例えば、メタノール又は酢酸エチル又はその混合物)から分離して結晶化することができる。これによって得られた1対のエナンチオマーは、常法により個別の立体異性体に分離することができる。例えば、光学活性アミン又は酸を分離試薬として使用するか又はキラルHPLCカラムで分離する。
【0033】
一般式Iの化合物のいずれかのエナンチオマーは、光学的に純粋な出発物質又は立体配置が既知の試薬を用いる立体特異的合成により得ることができる。
【0034】
また、式Iの化合物は、一連の安定同位体標識の類似体をさらに含む。例えば、式Iの化合物における1つ又は複数のプロトンは、重水素原子で置換されることで改良した薬理活性を有する重水素化類似体を提供する。
【0035】
「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の酸塩又は塩基塩を指し、この塩は、必要な薬理活性を有するとともに生物学的にも他の点でも有害ではない。塩は、酢酸塩、アジピン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、カンフル酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸塩、ラウリル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩を含んでもよいが、これらに限定されない。本発明の範囲内において、本発明の上記技術的特徴及び以下に説明される技術的特徴(例えば、実施例)は、互いに組み合わせて新しい又は好ましい技術スキームを形成できることが理解されるべきである。
【0036】
本明細書で開示される発明の実施例は、式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物及び組成物であり、R、G、W
1、W
2、W
3、X及びYは、本明細書で定義される。
式中、Rは、独立して、置換又は非置換のアルキル、アルケニル、アルキル置換又は非置換のアルコール、アルキル置換又は非置換のアミン、置換又は非置換の4~7員炭素環、置換又は非置換のヘテロ原子含有4~7員炭素環から選択され、ヘテロ原子としては、N、S、Oを含むが、これらに限定されない。
【0037】
Xは、独立して、O、NR、NH、COから選択される。W
1、W
2、W
3は、独立して、原子価結合理論を満たすCH又はNから選択される。
Yは、独立して、ケトカルボニル、メチレン、ジフルオロメチル及び下記の構造から選択されるが、これらに限定されない。
Yが存在しない場合、G単位と、式I中の選択された母体のヘテロアリール環との間に結合が存在する。
【0038】
R-Xは、下記の構造から独立して選択されるが、これらに限定されない。
【0039】
Gは、独立して、5又は6個の膜状アリール、置換アリール、ヘテロアリール、N、O及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む置換ヘテロアリール、ビフェニルから選択される。ここで、アリール及びヘテロアリールは、任意にR
1、R
2又はR
3で置換される。さらにGは、詳しく説明され、下記の構造から独立して選択されるが、これらに限定されない。
【0040】
R1、R2、R3は、独立して、水素、アミン、ヒドロキシル、ハロゲン、C1-C6アルキル、1つ以上のアルコキシで置換されたC1-C6アルコキシ、C1-C6ハロゲン化アルキル、C1-C6ハロゲン化アルコキシ、アミン、アルキルアミン、アミド、エーテル、チオエーテル、1~6員環又は炭素環を1つ又は2つ含むとともにN及び/又はOをヘテロ原子として含むヘテロ炭素環化合物、フェノキシ、置換フェノキシから選択される。構造式における環骨格原子は、一緒にC3-C8炭素環又は4-8員複素環を形成し、複素環ヘテロ原子は、S、O又はNRから選択され、Rは、H、C1-C10アルキル、C3-C10シクロアルキル、C6-C20アリールである。
【0041】
ここで、Mは、独立して、-O-、-NH-、-CH
2-、-CO-、-CONH-、-S-、-SO
2-から選択される。
【0042】
いくつかの実施例において、化合物は、式Ia,Ib,Ic及びそのエノアート又は薬学的に許容される塩及び溶媒和物を含む。
式中、Rは、独立して、C
1-10置換又は非置換のアルキル、アルケニル、アルキル又は置換されたアルコール、アルキル又は置換されたアミン、置換又は非置換の4~7員炭素環、置換又は非置換のヘテロ原子含有4~7員炭素環から選択され、ヘテロ原子は、N、S、O原子を含むが、これらに限定されない。
【0043】
Xは、独立して、O、NR、NH、COから選択される。Yは、独立して、ケトカルボニル、メチレン、ジフルオロメチル及び以下の構造から選択されるが、これらに限定されない。
Yが存在しない場合、G単位と、式I中の選択された母体のヘテロアリール環との間に化学結合が存在する。
【0044】
R-Xは、下記の構造から独立して選択され、一般式Iの説明と同様である。
【0045】
Gは、独立して、置換又は非置換の5員又は6員アリール、N、O及びSから選択される1~3のヘテロ原子を含む置換ヘテロアリール、ビフェニルから選択される。ここで、アリール及びヘテロアリールは、任意にR1、R2又はR3で置換されていてもよい。
【0046】
さらに、Gは、下記の構造から独立して選択され、式Iの説明と同様であるが、これに限定されない。
【0047】
式中、R1、R2又はR3は、独立して、水素、アミン、ヒドロキシル、ハロゲン、C1-C6アルキル、1つ以上のアルコキシで任意に置換されたC1-C6アルコキシ、C1-C6ハロゲン化アルキル、C1-C6ハロゲン化アルコキシ、アミン、アルキルアミン、アミド、エーテル、チオエーテル、1~6員環又は炭素環を1つ又は2つ含む複素環、N及び/又はOをヘテロ原子として含むヘテロ炭素環、フェノキシ、置換フェノキシから選択される。構造式における環骨格原子は、一緒にC3-C6炭素環又は4-8員複素環を形成する。ここで、複素環のヘテロ原子は、S、O又はNRから選択され、Rは、H、C1-C10アルキル、C3-C10シクロアルキル、C6-C20アリールである。
【0048】
Mは、独立して、-O-、-NH-、-CH2-、-CO-、-CONH-、-S-、-SO2-から選択される。
【0049】
いくつかの実施例において、化合物は、式Id、Ie、If及びエノアート又はその薬学的に許容される塩及び溶媒和物を含む。
式中、Rは、独立して、C
1-10置換又は非置換のアルキル、アルケニル、アルキル置換又は非置換のアルコール、アルキル置換又は非置換のチオール、置換又は非置換の4~7員炭素環、置換又は非置換のヘテロ原子含有4~7員炭素環から選択され、ヘテロ原子は、N、S、Oを含むが、これらに限定されない。
【0050】
Rは、独立して下記の構造式から選択されるが、これらに限定されない。
【0051】
Gは、独立して、5員又は6員の置換若しくは非置換のアリール、置換アリール、N、O及びSから選択される1~3のヘテロ原子を含む置換ヘテロアリール、ビフェニルから選択される。ここで、アリール及びヘテロアリールは、任意にR1、R2又はR3で置換されていてもよい。R1、R2又はR3は、独立して、水素、アミン、ヒドロキシル、ハロゲン、C1-C6アルキル、1つ以上のアルコキシ基で置換されていてもよいC1-C6アルコキシ、C1-C6ハロゲン化アルキル、C1-C6ハロゲン化アルコキシ、アミン、アルキルアミン、アミド、エーテル、チオエーテル、1~6員環又は炭素環を1つ又は2つ含む複素環、N及び/又はOをヘテロ原子として含むヘテロ炭素環、フェノキシ、置換フェノキシから選択される。構造式における環骨格原子は、一緒にC3-C6炭素環又は4-8員複素環を形成する。複素環のヘテロ原子は、S、O又はNRから選択され、Rは、H、C1-C10アルキル、C3-C10シクロアルキル、C6-C20アリールである。
【0052】
Gは、一般式Iの表から独立して選択されるが、これに限定されない。
【0053】
実施例1-90
概要
シリカゲル(100-200)及び上記の異なる溶離液を用いてカラムクロマトグラフィーを行う。Buchii回転蒸発器又はGenevac遠心蒸発器を用いて溶媒を除去する。酸性移動相の条件下で、Waters自動精製器及び19x100mm XTerra5ミクロンMS CI8カラムを用いて分取LC/MSを行う。Varian 400MHz分光計を用いてNMRスペクトルを記録する。用語「不活性」で反応器(例えば、反応容器、フラスコ、ガラス反応器など)を説明する場合、反応器中の空気にはほとんど水が含まれないこと、又は乾燥の不活性ガス(例えば、窒素ガス、アルゴンガスなど)で置換されていることを意味する。
【0054】
本明細書では、下記の略語が使用されている。
下記の略語の定義は、下記の通りである。
HATU:2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩
DPCI:N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド
DIEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
TEA:トリエチルアミン
DMAP:4-ジメチルアミノピリジン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
NMP:N-メチルピロリジン
THF:テトラヒドロフラン
DCM:ジクロロメタン
TFA:トリフルオロ酢酸
DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
TLC:薄層クロマトグラフィー
TMOF:オルトギ酸トリメチル
PTSA:p-トルエンスルホン酸
NIS:N-ヨードスクシンイミド
eq:等価物
mmol:ミリモル
mol:モル
mL:ミリリットル
L:リットル
MHz:メガヘルツ
δ:化学シフト
DMSO-d6:重水素化ジメチルスルホキシド
Hrs,hr,h,hours:時間
Ms:質量分析
m/z:質量電荷比
【0055】
スキーム1:
化合物(8a-8n,表1)をスキーム1に従って8aの製造プロセスにより製造した。
【0056】
(4-クロロ-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)メタノン(8a)の製造
ステップ1:窒素保護下で、化合物2a(25.5g,0.27mol)のDMF混合溶液を約0℃に降温し、NaH(18.0g,0.452mol,60% in oil)を上記の混合溶液に分割添加して30分間撹拌し、化合物1a(35g,0.226mol)を上記の混合溶液に分割添加し、反応混合物を室温に昇温して4時間撹拌し、TLCによる反応モニタリングで化合物1aが完全に消費されたことを確認した後、反応混合物を0℃の飽和塩化アンモニウム溶液で反応をクエンチし、酢酸エチル(200mlX3)で抽出し、水及び塩水で洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固して粗生成物(52g,100%)を得た。生成物3aの純度は次の合成で使用するのに十分であったため、さらなる精製は必要でなかった。
1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=7.95(d,1H),7.52-7.48(m,2H),7.34-7.30(m,2H),7.21-7.19(m,2H),7.05-7.02(m,1H)
【0057】
ステップ2:化合物3a(52g,0.227mol)のEtOH(200ml)とH2O(180ml)の混合溶液にKOH(228g,4.09mol)を加え、上記反応混合物を90℃で一晩撹拌し、TLCによる反応モニタリングで化合物3aが完全に消費されたことを確認した後、反応混合物を室温に冷却し、ほとんどのエタノールを蒸発除去した後、2Nの塩酸で反応系をpH4-5に調整し、固体を析出させ、濾過して固体を収集し、固体をトルエンで5回回転蒸発して水を除去して粗生成物4a(57g,100%)を得た。生成物を精製する必要がなく、次の反応に使用した。
1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=7.88(d,1H),7.50-7.46(m,2H),7.29-7.27(m,1H),7.17-7.15(m,2H),7.08(d,1H),6.98-6.95(m,1H)
【0058】
ステップ3:窒素保護下で、化合物4a(57g,0.257mol)及びK2CO3(106g,0.771mol)のDMF(360ml)溶液0℃に降温し、反応混合物にヨードメタン(40g,0.283mol)を滴下し、滴下後、前記反応混合物を室温に昇温し、TLCによる反応モニタリングで化合物4aが完全に消費されたことが示されるまで引き続き4-6h撹拌しながら反応させた後、反応混合物に水を加えて酢酸エチル(200mlx3)で抽出し、有機相を水及び塩水で洗浄し、有機層を合わせ、無水Na2SO4で乾燥し、蒸発乾固して組生成物を取得し、PEとEAの混合溶媒を溶出溶媒としてフラッシュクロマトグラフィーにより精製して油状物5a(40g,収率67%)を得た。
1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=7.88(d,1H),7.50-7.46(m,2H),7.30-7.28(m,1H),7.17-7.15(m,2H),7.11(d,1H),6.99-6.97(m,1H),3.84(s,3H)
【0059】
ステップ4:アルゴンガスの保護下で、化合物6(4.0g,17.3mmol)のTHF(50mL)溶液を-78℃に降温し、この混合溶液にn-ブチルリチウム(1.6M in hexane,23mL,36.3mmol)を滴下し、この混合溶液を引き続き-78℃で1時間撹拌しながら反応させ、その後、予め-78℃に冷却した化合物5a(4.8g,18.1mmol)のTHF(15ml)溶液に加えた。TLCによる反応モニタリングで化合物6が完全に消費されたことが示されるまで反応混合物を-78℃で3-5時間撹拌した後、1N HClで反応をクエンチした。反応混合物を室温に昇温した後、EAで抽出し、飽和塩水で洗浄し、有機相を無水Na2SO4で乾燥し、蒸発乾固して組生成物を取得し、組成生物を酢酸エチルで再結晶して化合物7a(2.9g,収率:43%)を得た。
1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=12.96(s,1H),8.31(d,1H),7.97(s,1H),7.56(d,1H),7.50-7.46(m,2H),7.38-7.37(m,1H),7.27-7.24(m,1H),7.19-7.15(m,3H),7.02-7.00(m,1H)
【0060】
ステップ5:窒素保護下で、化合物7a(2.8g,7.3mmol)のTHF(35mL)溶液を0℃に降温し、この溶液にNaH(0.35g,8.7mmol,60% in oil)を分割添加し、その後、引き続きこの混合物を30min撹拌し、SEMCl(1.8g,10.9mmol)を滴下し、この反応混合物を室温に昇温し、引き続き3-5時間撹拌し、TLCにより反応をモニタリングし、化合物7aが完全に消費されたことを確認した後、0℃で飽和NH4Clでこの反応をクエンチし、酢酸エチル(20mlx3)で抽出した後、水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を合わせ、有機相を無水Na2SO4で乾燥し、蒸発乾固して組生成物を取得し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物8a(2.1g,収率:57%)を得た。
1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.38(d,1H),8.20(s,1H),7.49(d,1H),7.46-7.44(m,3H),7.28-7.24(m,1H),7.18-7.15(m,3H),7.02-7.00(m,1H),5.67(s,2H),3.55-3.51(m,2H),0.81-0.77(m,2H),0.12(s,9H)
【0061】
【0062】
同様に、中間体8o-8q(表1)は、スキーム2及びスキーム3に従って既知文献に記載の方法により製造した(8o-8q(WO2004056830)、8r-8t(MonatshChem 148305 314 2017))。
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
化合物8(0.39mmol)及び化合物21(0.59mmol)、Pd(OAc)2(18mg,0.078mmol)又はPd2(dba)3(71mg,0.078mmol)、Cs2CO3(509mg,1.56mmol)、tBu3PHBF4(23mg,0.078mmol)のTHF(5mL)又はTol(5mL)中の混合物を100-120℃で4-8h撹拌し、TLCにより化合物8が完全に消費されたことが示された後、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出し、有機相を水及び塩水で洗浄し、有機層を合わせ、無水Na2SO4で乾燥し、蒸発乾固して粗生成物を得た。シリカゲルカラムを用いてPEとEAの混合物を溶出溶媒としてフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、中程度から良好な収率で生成物22を得た。
【0067】
スキーム5:
化合物22(80mg)のDCM(1ml)溶液にTFA(0.5ml)を加え、TLCによる反応モニタリングで化合物22が完全に消費されたことが示されるまで反応混合物を室温で3-8時間撹拌し、溶媒を蒸発除去し、飽和NaHCO
3でpH7に調整し、酢酸エチル(8mLx3)で抽出し、有機相をそれぞれ水及び塩水で洗浄し、有機層を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を蒸発除去して粗生成物を得た。分取TLCにより精製して中程度から良好な収率で生成物を得た。
【0068】
実施例1:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(I-1)
中間体8a(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:504.2(M+H)+
【0069】
実施例2:(1s,4s)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(I-2)
中間体8a(表1)及び(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21b)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:504.2(M+H)+
【0070】
実施例3:(1s,3s)-3-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロブタン-1-カルボン酸メチル(I-3)
中間体8a(表1)及び(1s,3s)-3-アミノシクロブタン-1-カルボン酸メチル(21c)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:476.1(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.70(d,1H),7.93(d,1H),7.56-7.54(m,2H),7.49-7.45(m,2H),7.27-7.23(m,1H),7.19-7.17(m,3H),7.03-7.01(m,1H),6.23(d,1H),4.06-4.04(m,1H),3.62(s,3H),3.01-2.98(m,1H),2.78-2.76(m,2H),2.11-2.08(m,2H)
【0071】
実施例4:(1r,3r)-3-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロブタン-1-カルボン酸メチル(I-4)
中間体8a(表1)及び(1r,3r)-3-アミノシクロブタン-1-カルボン酸メチル(21d)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:476.1(M+H)+
【0072】
スキーム6:
化合物22a(100mg,0.158mmol)のEtOH(2ml)とH
2O(0.5ml)の混合溶液にLiOH(7.6mg,0.316mmol)を加えた。TLCによる反応モニタリングで化合物22aが完全に消費されたことが示されるまで反応混合物を60-80℃で1-3h撹拌し、その後、反応混合物を室温に冷却し、ほとんどの溶媒を蒸発除去し、1N HClで反応系のpHを約5に調整し、酢酸エチル(15mLx3)で抽出し、有機相を水及び塩水で洗浄し、有機層を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥し、蒸発乾固して粗生成物を得た。分取TLCにより精製して中程度から良好な収率で生成物を得た。
【0073】
実施例5:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-5)
中間体8a(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:490.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.74(d,1H),8.02(d,1H),7.65-7.55(m,4H),7.37-7.29(m,1H),7.29-7.26(m,3H),7.12-7.10(m,1H),6.48(d,1H),2.61-2.45(m,1H),2.24-2.20(m,2H),2.10-2.06(m,3H),1.66-1.63(m,2H),1.45-1.42(m,2H);13C NMR(DMSO,400MHz):δ=189.7,176.9,158.8,155.8,150.3,149.2,145.9,137.9,134.6,131.6,131.1,130.8,125.1,120.1,119.5,117.6,116.7,105.7,98.8,55.4,50.1,41.9,31.7,27.7
【0074】
実施例6:(1s,4s)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-6)
中間体8a(表1)及び(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21b)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:490.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.87(d,1H),7.93(d,1H),7.57-7.54(m,2H),7.49-7.45(m,2H),7.26-7.23(m,1H),7.19-7.17(m,3H),7.03-7.01(m,1H),6.38(d,1H),3.78-3.73(m,1H),2.47-2.43(m,1H),1.89-1.72(m,8H)
【0075】
実施例7:(1r,4r)-4-((3-(4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-7)
中間体8b(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:456.2(M+H)+
【0076】
実施例8:(1s,4s)-4-((3-(4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-8)
この化合物は、中間体8b(表1)及び(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21b)を用いて、一般スキーム4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:456.6(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.91(d,1H),7.89(d,1H),7.75(d,2H),7.69(s,1H),7.43-7.39(m,2H),7.20-7.19(m,1H),7.10(d,2H),7.02(d,2H),6.34(d,1H),3.73-3.71(m,1H),2.44-2.38(m,1H),1.82-1.76(m,4H),1.74-1.66(m,4H)
【0077】
実施例9:(1S,3R)-3-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロペンタン-1-カルボン酸(I-9)
中間体8a(表1)及び(1S,3R)-3-アミノシクロペンタン-1-カルボン酸メチル(21e)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:476.1(M+H)+
【0078】
実施例10:(1R,3S)-3-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロペンタン-1-カルボン酸(I-10)
中間体8a(表1)及び(1R,3S)-3-アミノシクロペンタン-1-カルボン酸メチル(21f)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:476.1(M+H)+
【0079】
実施例11:(1s,3s)-3-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロブタン-1-カルボン酸(I-11)
中間体8a(表1)及び(1s,3s)-3-アミノシクロブタン-1-カルボン酸メチル(21c)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:462.4(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.70(d,1H),7.94(d,1H),7.56-7.54(m,2H),7.49-7.45(m,2H),7.27-7.23(m,1H),7.19-7.17(m,3H),7.03-7.01(m,1H),6.23(d,1H),4.03-4.00(m,1H),2.92-2.88(m,1H),2.75-2.73(m,2H),2.08-2.06(m,2H)
【0080】
実施例12:(1r,3r)-3-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロブタン-1-カルボン酸(I-12)
中間体8a(表1)及び(1r,3r)-3-アミノシクロブタン-1-カルボン酸メチル(21d)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:462.1(M+H)+
【0081】
実施例13:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-(ピリジン-3-オキシ)ベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-13)
中間体8c(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:491.1(M+H)+
【0082】
実施例14:(1s,4s)-4-((3-(2-クロロ-4-(ピリジン-4-オキシ)ベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-14)
中間体8d(表1)及び(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21b)を用いて、一般スキーム4に従ってこの化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:491.1(M+H)+
【0083】
実施例15:(1r,4r)-4-((3-(3-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-15)
中間体8e(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:490.2(M+H)+
【0084】
実施例16:(1r,4r)-4-((3-(4-フェノキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-16)
中間体8f(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:524.2(M+H)+
【0085】
実施例17:(1s,4s)-4-((3-(4-フェノキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-17)
中間体8f(表1)及び(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21b)を用いて、一般スキーム4に従って、化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:524.2(M+H)+
【0086】
実施例18:(1r,4r)-4-((3-(2-メチル-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-18)
中間体8g(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:470.2(M+H)+
【0087】
実施例19:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(シクロペンチルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-19)
中間体8a(表1)及びシクロペンチルアミン(21g)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:432.1(M+H)+
【0088】
実施例20:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(シクロヘキシルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-20)
中間体8a(表1)及びシクロヘキシルアミン(21h)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:446.2(M+H)+
【0089】
実施例21:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-21)
中間体8a(表1)及びテトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン(21i)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:448.1(M+H)+
【0090】
実施例22:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(ピペリジン-4-イルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-22)
中間体8a(表1)及び4-アミノピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(21j)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:447.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.75(d,1H),8.06(d,1H),7.66(s,1H),7.60-7.56(m,3H),7.37-7.33(m,1H),7.29-7.26(m,3H),7.14-7.11(m,1H),6.53(d,1H),3.96-3.94(m,1H),3.46-3.42(m,2H),3.24-3.19(m,2H),2.34-2.30(m,2H),1.85-1.80(m,2H)
【0091】
実施例23:(R)-(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(ピペリジン-3-イルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-23)
中間体8a(表1)及び(R)-3-アミノピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(21k)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:447.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=9.00(s,1H),8.60(d,1H),7.99(d,1H),7.54-7.46(m,4H),7.27-7.23(m,1H),7.19-7.17(m,3H),7.04-7.01(m,1H),6.46(d,1H),3.96-3.94(m,1H),3.27-3.24(m,2H),2.97-2.92(m,1H),2.86-2.81(m,1H),2.16-2.13(m,1H),1.98-1.95(m,1H),1.87-1.83(m,1H),1.72-1.67(m,1H)
【0092】
実施例24:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((1r,4r)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-24)
中間体8a(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-アルコール(21l)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:462.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.52(d,1H),7.90(d,1H),7.53(d,1H),7.50-7.46(m,4H),7.27-7.23(m,1H),7.19-7.16(m,3H),7.03-7.00(m,1H),6.33(d,1H),4.61-4.60(m,1H),3.54-3.53(m,1H),2.09-2.06(m,2H),1.90-1.87(m,2H),1.39-1.32(m,4H)
【0093】
実施例25:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-25)
中間体8a(表1)及び(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-アルコール(21m)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:462.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=7.77(d,1H),7.44-7.40(m,3H),7.24-7.20(m,2H),7.13-7.11(m,2H),6.78-6.77(m,1H),6.63-6.61(m,1H),6.34(d,1H),5.61-5.59(m,1H),5.13-5.10(m,1H),3.66-3.63(m,1H),1.86-1.84(m,4H),1.56-1.54(m,4H)
【0094】
実施例26:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-((6-ヒドロキシスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-26)
中間体8a(表1)及び6-アミノスピロ[3.3]ヘプタン-2-アルコール(21n)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:474.2(M+H)+
【0095】
実施例27:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-((2-(2-エトキシエトキシ)エチル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-27)
中間体8a(表1)及び2-(2-エトキシエトキシ)エタン-1-アミン(21o)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:480.2(M+H)+。
【0096】
実施例28:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-((2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-28)
中間体8a(表1)及び2-(2-アミノエトキシ)エタン-1-アルコール(21p)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:452.1(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.65-8.63(m,1H),7.94(d,1H),7.54-7.45(m,4H),7.28-7.24(m,1H),7.19-7.17(m,3H),7.03-7.01(m,1H),6.33(d,1H),4.57-4.54(m,1H),3.72-3.70(m,2H),3.55-3.51(m,4H),3.45-3.41(m,2H)
【0097】
実施例29:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-29)
中間体8a(表1)及び2-アミノエタン-1-アルコール(21q)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:408.1(M+H)+
【0098】
実施例30:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-30)
中間体8a(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造して所望の生成物を得た。
MS m/z:476.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=9.08(d,1H),7.98(d,1H),7.61(s,1H),7.57(d,1H),7.51-7.47(m,2H),7.28-7.25(m,1H),7.20-7.18(m,3H),7.05-7.02(m,1H),6.53(d,1H),4.45-4.43(m,1H),3.33-3.28(m,2H),2.15-2.13(m,2H),1.85-1.82(m,2H),1.45-1.43(m,1H),1.33-1.30(m,2H),1.18-1.14(m,2H)
【0099】
実施例31:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((1s,4s)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-31)
中間体8a(表1)及び((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21s)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:477.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.88(d,1H),7.92(d,1H),7.57-7.53(m,2H),7.48-7.46(m,2H),7.31-7.26(m,1H),7.19-7.17(m,3H),7.04-7.02(m,1H),6.84(d,1H),4.46-4.45(m,1H),3.88-3.87(m,1H),3.29-3.27(m,2H),1.80-1.76(m,2H),1.65-1.63(m,2H),1.55-1.52(m,2H),1.38-1.32(m,2H)
【0100】
実施例32:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((3R,6S)-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-32)
中間体8a(表1)及び((2S,5R)-5-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール(21t)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:478.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.46(d,1H),7.93(d,1H),7.55-7.53(m,2H),7.50-7.46(m,2H),7.27-7.23(m,1H),7.20-7.17(m,3H),7.03-7.00(m,1H),6.42(d,1H),4.70(s,1H),4.13-4.10(m,1H),3.61-3.57(m,1H),3.38-3.37(m,1H),3.15-3.10(m,2H),2.25-2.21(m,1H),1.80-1.76(m,1H),1.55-1.52(m,1H),1.23-1.15(m,1H),1.18-1.14(m,2H)
【0101】
実施例33:(4-(((1s,4s)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(4-フェノキシフェニル)メタノン(I-33)
中間体8b(表1)及び((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21s)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:442.2(M+H)+
【0102】
スキーム7:
化合物23a(150mg,0.24mmol)のTHF(3ml)混合溶液にDMFを3滴加え、反応混合物を0℃に冷却し、その後、塩化オキサリル(34mg,0.27mmol)を滴下した。TLCによる反応モニタリングで化合物23aが完全に消費されたことが示されるまで反応混合物を0℃で1-2時間撹拌した後、溶媒を蒸発除去し、残留物をTHFに溶解し、それぞれ24a-c(0.73mmol)のTHF(3ml)溶液に加え、反応混合物を引き続き0.5-1h撹拌し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出し、有機相をそれぞれ水及び塩水で洗浄し、有機層を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を蒸発除去して粗生成物を得た。分取薄層クロマトグラフィーを用いて生成物25a-cを精製し、収率は中程度から良好であった。
【0103】
実施例34:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-ホルムアミド(I-34)
この化合物は、中間体23a及びアンモニア水(24a)を用いて、一般スキーム7に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:489.2(M+H)+
【0104】
実施例35:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)-N-メチルシクロヘキサン-1-ホルムアミド(I-35)
中間体23a及びメチルアミン(24b)を用いて、一般スキーム7に従ってこの化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:503.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.66(d,1H),7.93(d,1H),7.73-7.71(m,1H),7.55-7.52(m,2H),7.49-7.46(m,2H),7.27-7.23(m,1H),7.19-7.17(m,3H),7.03-7.00(m,1H),6.41(d,1H),3.49-3.46(m,1H),2.58(d,3H),2.20-2.14(m,3H),1.83-1.80(m,2H),1.63-1.53(m,2H),1.33-1.22(m,2H);13C NMR(DMSO,400MHz):δ=189.8,175.6,158.8,155.8,150.3,149.3,134.6,131.6,131.1,130.8,125.1,120.1,119.5,117.6,116.7,105.8,98.8,55.4,50.3,43.6,32.1,28.4,25.9
【0105】
実施例36:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)-N-(メタンスルホニル)シクロヘキサン-1-ホルムアミド(I-36)
この化合物は、中間体23a及びメタンスルホンアミド(24c)を用いて、一般スキーム7に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:567.1(M+H)+
【0106】
スキーム8:
ステップ1:化合物22j(200mg)のDCM(5ml)溶液にTFA(0.5ml)を加えた。TLCによる反応モニタリングで化合物22jが完全に消費されたことが示されるまで反応混合物を室温下で0.5-1h撹拌した後、ほとんどの溶媒を蒸発除去し、飽和NaHCO
3でpH7に調整し、酢酸エチル(15mLx3)で抽出し、有機相を水及び塩水で洗浄し、有機相を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥し、蒸発乾固して粗生成物を得た。分取TLCにより精製して生成物を得た(収率:中程度~良好)。
【0107】
ステップ2:化合物26(100mg,0.17mmol)のDCM(3ml)混合溶液にDIPEA(67mg,0.52mmol)を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、その後、化合物27a(30mg,0.26mmol)を分割添加し、TLCによる反応モニタリングで化合物26が完全に消費されたことが示されるまで反応混合物を0℃-室温下で1-2時間撹拌した後、ほとんどの溶媒を蒸発除去し、酢酸エチル(15mLx3)で抽出し、有機相を水及び塩水で洗浄し、有機層を合わせ、無水Na2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発除去して粗生成物を得た。分取薄層クロマトグラフィーにより精製して生成物28(80mg,収率70%)を得た。
【0108】
実施例37:4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-1-スルホンアミド(I-37)
中間体22j及びアミノスルホニルクロリド(27a)を用いて、一般スキーム8に従ってこの化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:526.1(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.62(d,1H),7.94(d,1H),7.55-7.53(m,2H),7.50-7.46(m,2H),7.27-7.23(m,1H),7.19-7.17(m,3H),7.03-7.01(m,1H),6.82(s,2H),6.41(d,1H),3.65-3.63(m,1H),3.47-3.44(m,2H),2.90-2.85(m,2H),2.14-2.12(m,2H),1.63-1.54(m,2H)
【0109】
実施例38:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-38)
中間体22j及びメタンスルホニルクロリド(27b)を用いて、一般スキーム8に従ってこの化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:525.1(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.69(d,1H),7.95(d,1H),7.56-7.54(m,2H),7.50-7.46(m,2H),7.27-7.23(m,1H),7.20-7.18(m,3H),7.05-7.01(m,1H),6.41(d,1H),3.75-3.73(m,1H),3.54-3.52(m,2H),3.10-3.05(m,2H),2.91(s,3H),2.14-2.11(m,2H),1.64-1.59(m,2H)
【0110】
実施例39:3-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロペンタン-1-スルホンアミド(I-39)
中間体22u及びアミノスルホニルクロリド(27a)を用いて、一般スキーム8に従ってこの化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:511.1(M+H)+
【0111】
スキーム9:
ステップ1:N
2保護下で、化合物7a(0.5g,1.31mmol)のEtOH(15mL)混合溶液にNaBH
4(498mg,13.1mmol)を分割添加し、TLCによる反応モニタリングで化合物7が完全に消費されたことが示されるまで反応混合物を室温下で一晩撹拌した後、反応液を飽和NH
4Clでクエンチし、酢酸エチル(20mLx3)で抽出し、有機相をそれぞれ水及び塩水で洗浄し、有機相を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥し、蒸発乾固して粗生成物29(500mg,収率:100%)を得た。さらに精製する必要がなく、そのまま次の合成に使用可能である。
【0112】
ステップ2:化合物29(500mg,1.30mmol)のDCM(8ml)混合溶液にTFA(594mg,5.21mmol)及びEt3SiH(606mg,5.21mmol)を加え、TLCによる反応モニタリングで化合物29が完全に消費されたことが示されるまでこの反応混合物を室温下で撹拌した後、ほとんどの溶媒を蒸発除去し、有機相を飽和NaHCO3でpH7に調整し、酢酸エチル(15mLx3)で抽出し、有機相をそれぞれ水及び塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、蒸発乾固して組生成物を取得し、シリカゲルカラムにより精製して化合物30(300mg,収率:63%)を得た。
【0113】
ステップ3:N2保護下で、化合物30(300mg,0.815mmol)のTHF(8mL)溶液を約0℃に降温し、上記の溶液にNaH(49mg,1.22mmol,60%inoil)を分割添加し、その後、反応混合物を30min撹拌し、次に、SEMCl(203mg,1.22mmol)を滴下し、滴下後、室温で1-3h撹拌し、TLCによる反応モニタリングで反応化合物30が完全に消費されたことが示された後、0℃で飽和NH4Clで反応をクエンチし、酢酸エチル(10mlx3)で抽出し、合わせた有機層を水及び塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、蒸発乾固して組生成物を取得し、シリカゲルカラムにより精製して化合物31(360mg,収率:89%)を得た。
【0114】
実施例40:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンジル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-40)
中間体31及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム9に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:476.5(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=11.41(s,1H),7.87(d,1H),7.43-7.39(m,2H),7.20-7.16(m,2H),7.05-7.01(m,3H),6.94-6.92(m,1H),6.90(s,1H),6.34(d,1H),4.91-4.89(m,1H),4.25(s,2H),2.13-2.07(m,1H),1.89-1.85(m,4H),1.50-1.42(m,2H),1.06-1.01(m,2H)
【0115】
実施例41:(1s,4s)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンジル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-41)
この化合物は、中間体31及び(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21b)を用いて、一般スキーム9に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:476.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=11.61(s,1H),7.89(d,1H),7.42-7.38(m,2H),7.19-7.15(m,1H),7.14-7.13(m,1H),7.04-7.02(m,2H),6.99-6.96(m,1H),6.91(s,1H),6.88-6.85(m,1H),6.37(d,1H),5.24-5.22(m,1H),4.26(s,2H),3.59-3.57(m,1H),2.42-2.41(m,1H),1.64-1.60(m,6H),1.45-1.41(m,2H)
【0116】
実施例42:((1s,4s)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンジル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)メタノール(I-42)
この化合物は、中間体33及び((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21s)を用いて、一般スキーム9に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:462.2(M+H)+
【0117】
実施例43:((1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンジル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)メタノール(I-43)
この化合物は、中間体33及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム9に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:462.2(M+H)+
【0118】
実施例44:((1s,4s)-4-((3-(4-フェノキシベンジル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)メタノール(I-44)
この化合物は、中間体33及び(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21b)を用いて、一般スキーム9に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:428.2(M+H)+
【0119】
実施例45:(4((4(ヒドロキシメチル)フェニル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(4-フェノキシフェニル)メタノン(I-45)
中間体8a(表1)及びp-アミノベンジルアルコール(21z)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:436.2(M+H)+
【0120】
実施例46:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-(ピリジン-3-オキシ)ベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-46)
中間体8c(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:491.1(M+H)+
【0121】
実施例47:(1s,4s)-4-((3-(2-クロロ-4-(ピリジン-3-オキシ)ベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-47)
中間体8c(表1)及び(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21b)を用いて、一般スキーム4に従って、この化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:491.1(M+H)+
【0122】
実施例48:(1s,4s)-4-((3-(2-クロロ-4-(ピリジン-4-オキシ)ベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-48)
中間体8d(表1)及び(1s,4s)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21b)を用いて、一般スキーム4に従って、この化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:491.1(M+H)+
【0123】
実施例49:(2-クロロ-4-(ピリジン-3-オキシ)フェニル)(4-((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-49)
中間体8c(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:477.2(M+H)+
【0124】
実施例50:(2-クロロ-4-(ピリジン-3-オキシ)フェニル)(4-(((1s,4s)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-50)
中間体8c(表1)及び((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21s)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:477.2(M+H)+
【0125】
実施例51:(2-クロロ-4-(ピリジン-4-オキシ)フェニル)(4-((1s,4s)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-51)
中間体8d(表1)及び((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21s)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:477.2(M+H)+
【0126】
実施例52:(2-クロロ-4-((5-メトキシピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)(4-(((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-52)
中間体8h(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:507.2(M+H)+
【0127】
実施例53:(2-クロロ-4-((2-メトキシピリジン-4-イル)オキシ)フェニル)(4-(((1s,4s)-4)-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-53)
中間体8i(表1)及び((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21s)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:507.2(M+H)+
【0128】
実施例54:(2-クロロ-4-((5-メチルピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)(4-((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-54)
中間体8j(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:491.2(M+H)+
【0129】
実施例55:(2-クロロ-4-((5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)(4-(((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-55)
中間体8k(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:545.2(M+H)+
【0130】
実施例56:(2-クロロ-4-((5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)(4-((1s,4s)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-56)
中間体8k(表1)及び((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21s)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:545.2(M+H)+
【0131】
実施例57:(2-クロロ-4-(ピリミジン-5-オキシ)フェニル)(4-((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-57)
中間体8l(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:478.2(M+H)+
【0132】
実施例58:N-(3-クロロ-4-(4-(((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボニル)フェニル)-2-メトキシベンズアミド(I-58)
中間体8o(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:533.2(M+H)+
【0133】
実施例59:N-(3-クロロ-4-(4-(((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボニル)フェニル)-5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド(I-59)
中間体8p(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:551.2(M+H)+
【0134】
実施例60:N-(3-クロロ-4-(4-(((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボニル)ベンジル)-5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド(I-60)
中間体8q(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:565.2(M+H)+
【0135】
【0136】
実施例61:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)-N-(2-ヒドロキシエチル)シクロヘキサン-1-ホルムアミド(I-61)
化合物I-5及び2-アミノエタン-1-アルコールを用いて、一般スキーム10に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:533.2(M+H)+
【0137】
実施例62:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-(2-メトキシフェノキシ)ベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-62)
中間体8m(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:520.2(M+H)+
【0138】
実施例63:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-(5-フルオロ-2-メトキシフェノキシ)ベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-63)
中間体8n(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:538.2(M+H)+
【0139】
実施例64:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1Hピラゾロ[3,4-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-64)
中間体8r(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:491.1(M+H)+
【0140】
実施例65:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-65)
中間体8r(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:477.2(M+H)+
【0141】
実施例66:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((3R,6S)-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-66)
中間体8r(表1)及び((2S,5R)-5-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール(21t)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:479.1(M+H)+
【0142】
実施例67:(1r,4r)-4-((5-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-7H-ピロロ[2,3-c]ピリダジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-67)
中間体8s(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:491.1(M+H)+
【0143】
実施例68:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-c]ピリダジン-5-イル)メタノン(I-68)
中間体8r(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:477.2(M+H)+
【0144】
実施例69:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((3R,6S)-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-c]ピリダジン-5-イル)メタノン(I-69)
中間体8s(表1)及び((2S,5R)-5-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール(21t)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:479.1(M+H)+
【0145】
実施例70:(1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-70)
中間体8t(表1)及び(1r,4r)-4-アミノシクロヘキサン-1-カルボン酸メチル(21a)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:492.1(M+H)+
【0146】
実施例71:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((1r,4r)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル)メタノン(I-71)
中間体8t(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メタノール(21r)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:478.2(M+H)+
【0147】
実施例72:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((3R,6S)-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル)メタノン(I-72)
中間体8t(表1)及び((2S,5R)-5-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール(21t)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:480.1(M+H)+
【0148】
実施例73:(4-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)メタノン(I-73)
この化合物は、中間体8a(表1)及び((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)カルバミン酸tert-ブチル(21v)を用いて一般式4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:461.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.68(s,1H),8.04(s,2H),7.94(d,1H),7.55-7.53(m,2H),7.50-7.46(m,2H),7.27-7.24(m,1H),7.20-7.18(m,3H),7.03-7.00(m,1H),6.45(d,1H),3.49-3.45(m,1H),3.13-3.11(m,1H),2.18-2.15(m,2H),2.04-2.01(m,2H),1.56-1.53(m,2H),1.45-1.42(m,2H)
【0149】
実施例74:(4-(((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)メタノン(I-74)
この化合物は、中間体8a(表1)及び((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)カルバミン酸tert-ブチル(21w)を用いて、一般スキーム4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:461.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.72(s,1H),8.00(s,2H),7.93(d,1H),7.56-7.54(m,2H),7.50-7.46(m,2H),7.27-7.24(m,1H),7.19-7.17(m,3H),7.04-7.01(m,1H),6.32(d,1H),3.75-3.71(m,1H),3.17-3.15(m,1H),1.88-1.78(m,4H),1.76-1.72(m,4H)
【0150】
実施例75:(S)-(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(ピロリジン-3-イルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-75)
中間体8a(表1)及び(S)-3-アミノピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(21x)を用いて、一般スキーム4に従って化合物を製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:433.1(M+H)+
【0151】
実施例76:(R)-(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(ピロリジン-3-イルアミノ)-1Hピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-76)
この化合物は、中間体8a(表1)及び(R)-3-アミノピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(21y)を用いて、一般式4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:33.1(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=8.89(d,1H),8.11(d,1H),7.71(s,1H),7.64-7.56(m,3H),7.37-7.33(m,1H),7.29-7.28(m,3H),7.14-7.11(m,1H),6.49(d,1H),4.47-4.46(m,1H),3.72-3.70(m,1H),3.16-3.14(m,4H),2.54-2.50(m,1H),2.10-2.09(m,1H)
【0152】
実施例77:(R)-(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-3-イル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-77)
この化合物は、中間体26及びメタンスルホニルクロリド(29b)を用いて、一般式8に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:554(M+H)+
【0153】
実施例78:(4-(((1r,3r)-3-アミノシクロブチル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)メタノン(I-78)
この化合物は、中間体8a(表1)及びtert-ブチル((1r,3r)-3-アミノシクロブチル)カルバメート(21aa)を用いて一般式4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:433.2(M+H)+
【0154】
実施例79:(4-(((1s,3s)-3-アミノシクロブチル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)メタノン(I-79)
この化合物は、中間体8a(表1)及びtert-ブチル((1s,3s)-3-アミノシクロブチル)カルバメート(21bb)を用いて、一般式4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:433.2(M+H)+
【0155】
実施例80:(4-(((1R,3R)-3-アミノシクロペンチル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)メタノン(I-80)
この化合物は、中間体8a(表1)及びtert-ブチル((1R,3R)-3-アミノシクロペンチル)カルバメート(21cc)を用いて、一般式4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:447.2(M+H)+
【0156】
実施例81:(4-((1S,3R)-3-アミノシクロペンチル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)メタノン(I-81)
この化合物は、中間体8a(表1)及びtert-ブチル((1R,3S)-3-アミノシクロペンチル)カルバメート(21dd)を用いて、一般式4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:447.2(M+H)+
【0157】
実施例82:(4-(((1R,3R)-3-アミノシクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)メタノン(I-82)
この化合物は、中間体8a(表1)及びtert-ブチル((1R,3R)-3-アミノシクロヘキシル)カルバメート(21ee)を用いて一般式4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:461.2(M+H)+
【0158】
実施例83:(4-(((1S,3R)-3-アミノシクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)メタノン(I-83)
この化合物は、中間体8a(表1)及びtert-ブチル((1R,3S)-3-アミノシクロヘキシル)カルバメート(21ff)を用いて、一般式4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:461.2(M+H)+
【0159】
実施例84:N-((1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)メタンスルホンアミド(I-84)
この化合物は、生成物I-73及びメタンスルホニルクロリド(27b)を用いて、一般式8と同様の方法に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:539.2(M+H)+
【0160】
実施例85:N-((1s,4s)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)メタンスルホンアミド(I-85)
この化合物は、生成物I-74及びメタンスルホニルクロリド(27b)を用いて、一般式8と同様の方法に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:539.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=12.5(s,1H),8.85-8.83(d,1H),7.94-7.92(d,1H),7.57-7.55(m,2H),7.50-7.46(m,2H),7.27-7.23(m,1H),7.19-7.14(m,4H),7.04-7.01(m,1H),6.38-6.36(d,1H),3.69(s,1H),3.36(s,1H),2.918(s,3H),1.79-1.75(m,8H)
【0161】
実施例86:N-((1r,4r)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)アセトアミド(I-86)
この化合物は、生成物I-73和塩化アセチル(27c)を用いて、一般式8と同様の方法に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:503.2(M+H)+
【0162】
実施例87:N-((1s,4s)-4-((3-(2-クロロ-4-フェノキシベンゾイル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)アセトアミド(I-87)
この化合物は、生成物I-74及び塩化アセチル(27c)を用いて、一般式8と同様の方法に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:503.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=9.52(s,1H),7.79(d,1H),7.42-7.37(m,4H),7.27-7.23(m,1H),7.10-7.06(m,3H),6.96-6.93(m,1H),6.27(d,1H),5.66(d 1H),5.30(s,1H),3.96-3.94(m,1H),3.81-3.80(m,1H),1.962(s,3H),1.95-1.86(m,2H),1.87-1.80(m,4H),1.76-1.71(m,2H)
【0163】
実施例88:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-(((1r,4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-88)
この化合物は、中間体8a(表1)及びtert-ブチル((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)カルバメート(21gg)を用いて、一般式4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:475.2(M+H)+
【0164】
実施例89:(2-クロロ-4-フェノキシフェニル)(4-((1s,4s)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)メタノン(I-89)
この化合物は、中間体8a(表1)及びtert-ブチル((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)カルバメート(21hh)を用いて、一般式4に従って製造し、所望の生成物を得た。
MS m/z:475.2(M+H)+;1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ=12.5(s,br,1H),8.73-8.71(M,1H),8.51(s,br,1H),7.94-7.92(d,1H),7.56-7.53(m,2H),7.50-7.46(m,2H),7.27-7.23(m,1H),7.19-7.17(m,3H),7.04-7.01(m,1H),6.33-6.32(d,1H),3.78(s,1H),3.11(s,1H),2.55(s,3H),1.93-1.91(m,4H),1.77-1.75(m,4H)
【0165】
実施例90:生物活性についての研究
BTKキナーゼ及びBTK C481Sキナーゼの活性測定
本発明のいくつかの化合物の阻害活性は、下記のスキームによって測定した。
【0166】
移動度シフトアッセイによってBTKキナーゼ及びBTK C481Sキナーゼの活性を測定した。
【0167】
2倍濃度のキナーゼ緩衝液を準備した。ジメチルスルホキシドで化合物を3倍に段階希釈し、合計10の濃度(100000,33333.33,11111.11,3703.70,1234.57,411.52,137.17,45.72,15.24,5.08nM)で100倍濃度の最終溶液を調製した。試験化合物の最終初期濃度は1μM(1000nM)であった。
【0168】
ディスペンサーEcho550を用いて384マイクロプレートに250nLの100倍最終濃度の化合物を移した。1倍濃度のキナーゼ緩衝液で希釈して2.5倍最終濃度のキナーゼ溶液を調製した。384マイクロプレートに10μLの2.5倍最終濃度のキナーゼ溶液を加えた。陰性対照ウェルに10μLの1倍濃度のキナーゼ緩衝液を加えた。室温下で酵素及び化合物を10分間前培養した。1倍キナーゼ緩衝液で5/3倍最終濃度のATPと基質の混合溶液を調製した。15μLの5/3倍最終濃度のATPと基質の混合溶液を384ウェルプレートに入れ、室温下で反応させた。30μLの停止緩衝液を加えて反応を停止させた。
【0169】
Caliper EZ ReaderIIを用いて転化率を読み取り、データを分析した。
(1)%Inh=(最大シグナル-複合シグナル)/(最大シグナル-最シグナル)×100
(2)化合物がない場合、最大シグナルが得られた。
(3)酵素作用なしでMinシグナルが得られた。
【0170】
下表1に、化合物の各酵素のIC50値を示す。
【0171】
表1:キナーゼBTK及びBTK C481Sに対する異なる化合物のインビトロ阻害試験の試験結果(単位:nM)
【0172】
細胞測定実験
プレート接種:細胞を無血清培地に再懸濁し、自動セルカウンターを用いて計数した。接種密度に応じて細胞懸濁液を必要な密度に希釈した。各ウェルに95μL細胞(2000個の細胞/ウェル)を加え、5%CO2、37℃で培養し、安定化、平衡化した。
【0173】
化合物の調製:ジメチルスルホキシドで化合物を最終濃度1000倍の希釈溶液に調製した。化合物の測定最終濃度は10000、3333.33、1111.11、370.37、123.46、41.15、13.72、4.57、1.52、0.51nMであった。さらに、培地で化合物を希釈し、最終濃度20倍の化合物を調製し、各ウェルに5uL化合物を加え、同体積のジメチルスルホキシドを加えたウェルを対照とし、37℃、5%CO2で72時間培養した。
【0174】
検出:細胞プレートを室温に平衡化し、各ウェルに40μLのCellTiter-Glo(登録商標)試薬を加え、2分間振盪し、10分間静置し、SpectraMax Paradigmで検出した。
データ分析
(1)GraphPad Prism 5を用いてIC50を計算した。
(2)%Inh=(Max signal-Compound signal)/(Max signal-Min signal)x100
(3)Max signalは、化合物と同体積のDMSOのみを含む陽性対照ウェルとした。
(4)Min signalは、培地のみを含む陰性対照ウェルとした。
【0175】
測定結果を表2に示す。
【0176】
表2:細胞TMD8及びBa/F3-BCR-BTK-C481Sに対する異なる化合物のインビトロ阻害試験の試験結果(単位:nM)
【0177】
以上の説明は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明を制限するものではない。本発明の技術的原理から逸脱しない限り、当業者が種々の改良及び変形を加えることができる。これらの改良及び変形も本発明の保護範囲とみなされるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式Iで表される化合物、
又はそのエノラート、
立体異性体、互変異性体、重水素置換誘導体、水和物、溶媒和物
又は薬学的に許容される塩。
(式中、R、G、W
1、W
2、W
3、X、Yは、下記のように定義され、
Rは、独立して、置換又は非置換のアルキル、アルケニル、アルキル置換又は非置換のアルコール、アルキル置換又は非置換のアミン、置換又は非置換の4~7員炭素環、置換又は非置換のヘテロ原子含有4~7員炭素環から選択され、ヘテロ原子は、N、S、Oを含むが、これらに限定されず、
Gは、独立して、5員又は6員の置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、ビフェニル、炭素環、ヘテロ原子含有飽和炭素環又は不飽和炭素環から選択され、
W
1、W
2、W
3は、原子価結合理論を満たすCH又はNから独立して選択され、
Xは、独立して、O、N、NHから選択され、
Yは、独立して、
から選択されるが、これらに限定されず、
Yが存在しない場合、G単位とヘテロアリール環との間に化学結合が存在する。)
【請求項2】
前記式Iで表される化合物は、
から選択されるいずれか1種を含む、請求項1に記載の式Iで表される化合物、
又はそのエノラート
、立体異性体、
互変異性体、重水素置換誘導体、水和物
、溶媒和物
又は薬学的に許容される塩。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の式Iで表される化合物
、又はその
エノラート、立体異性体、
互変異性体、重水素置換誘導体、水和物
、溶媒和物
又は薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項4】
前記医薬組成物は、単独又は他の治療薬物と組み合わせて使用される、請求項
3に記載
の医薬組成
物。
【請求項5】
BTKの活性異常を予防及び/又は治療する薬物の調製、及び/又はBTK変異体C481Sの活性異常に関連する疾患を予防及び/又は治療する薬物の調製のための、請求項1又は2に記載の式Iで表される化合物、又はそのエノラート、立体異性体、互変異性体、重水素置換誘導体、水和物、溶媒和物又は薬学的に許容される塩の使用。
【請求項6】
治療有効量の前記化合物を、ブルトン型チロシン又は変異体BTKC481Sキナーゼ活性に関連する疾患を有する被験体に投与することを含む、請求項5に記載の使用。
【請求項7】
前記疾患は、自己免疫疾患、炎症性疾患又はがんである、請求項5に記載の使用。
【請求項8】
前記がんは、B細胞由来の悪性腫瘍
、慢性リンパ性白血病
、急性リンパ性白血病
、非ホジキンリンパ腫
、Waldenstromsマクログロブリン血症
、多発性骨髄腫
、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫
、白血病
若しくはリンパ腫様肉芽腫を含
む、請求項
5に記載の
使用。
【請求項9】
前記自己免疫疾患又は炎症性疾患は、多発性硬化症、関節リウマチ、エリテマトーデス、又はアトピー性皮膚炎である、請求項7に記載の使用。
【請求項10】
前記薬物は、経口、非経口、静脈注射又は経皮投与される、請求項
5に記載の使用。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
ここで、本発明は、式Iの化合物、
又はそのエノラート、
立体異性体、互変異性体、重水素置換誘導体、水和物、溶媒和物
又は薬学的に許容される塩を提供する。ここで、R、G、W
1、W
2、W
3、X、Yは、本明細書で定義される。
式中、Rは、独立して、置換又は非置換のアルキル、アルケニル、アルキル置換又は非置換のアルコール、アルキル置換又は非置換のアミン、置換又は非置換の4~7員炭素環、置換又は非置換のヘテロ原子含有4~7員炭素環から選択される。ヘテロ原子は、N、S、O原子を含むが、これらに限定されない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明は、インビトロまたはインビボで細胞増殖を抑制する方法をさらに提供する。前記方法は、細胞と、有効量の式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは本明細書で定義される医薬組成物とを接触させることを含む。
好ましくは、前記式Iで表される化合物は、
から選択される。
本発明は、医薬組成物をさらに提供する。前記組成物は、前記式Iで表される化合物、又はそのエノラート、立体異性体、互変異性体、重水素置換誘導体、水和物、溶媒和物又は薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む。
好ましくは、前記医薬組成物は、単独又は他の治療薬物と組み合わせて使用することができる。
本発明は、BTKの活性異常を予防及び/又は治療する薬物の調製、及び/又はBTK変異体C481Sの活性異常に関連する疾患を予防及び/又は治療する薬物の調製のための、前記式Iで表される化合物、又はそのエノラート、立体異性体、互変異性体、重水素置換誘導体、水和物、溶媒和物又は薬学的に許容される塩の使用をさらに提供する。
好ましくは、前記使用は、治療有効量の前記化合物を被験体に投与することを含む。
好ましくは、前記疾患は、自己免疫疾患、炎症性疾患又はがんである。
好ましくは、前記がんは、B細胞由来の悪性腫瘍(MCL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性リンパ性白血病(ALL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、Waldenstromsマクログロブリン血症(WM)、多発性骨髄腫(MM)、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫、白血病若しくはリンパ腫様肉芽腫である。
好ましくは、前記自己免疫疾患又は炎症性疾患は、多発性硬化症、関節リウマチ、エリテマトーデス、又はアトピー性皮膚炎である。
好ましくは、前記薬物は、経口、非経口、静脈注射又は経皮投与される。
【国際調査報告】