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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】針アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/158 20060101AFI20240214BHJP
【FI】
A61M5/158 500H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551236
(86)(22)【出願日】2022-02-23
(85)【翻訳文提出日】2023-10-17
(86)【国際出願番号】 EP2022054549
(87)【国際公開番号】W WO2022180111
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】21158801.7
(32)【優先日】2021-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523195175
【氏名又は名称】テルモ・ヨーロッパ・エン・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ルド・ダニエルズ
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・カステリン
(72)【発明者】
【氏名】ハンス・ヴァルケナーズ
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・フリポン
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066BB01
4C066CC01
4C066CC04
4C066DD07
4C066EE14
4C066FF05
4C066KK05
4C066QQ35
(57)【要約】
カニューレと、シリンジ本体に取り外し可能に接続するために構成され、近位端および遠位端を有するハブとを備える、針アセンブリであって、ハブには、近位端と遠位端との間の流体接続を確立するためのチャネルが設けられ、チャネルは、カニューレの近位端が取り付けられるカニューレチャネル部分と、シリンジ本体を取り外し可能に受容するように構成されたシリンジチャネル部分とを含み、針アセンブリは、カニューレチャネル部分に受容されるカニューレをさらに備え、カニューレは、カニューレの近位端が少なくとも部分的にカニューレチャネル部分の外に延在するように、カニューレチャネル部分に受容され、カニューレは、少なくとも18ゲージを有する、針アセンブリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カニューレと、シリンジ本体に取り外し可能に接続するために構成されかつ近位端および遠位端を有するハブと、を備える、針アセンブリであって、
前記ハブには、前記近位端と前記遠位端との間の流体接続を確立するためのチャネルが設けられ、
前記チャネルは、前記カニューレの近位端が取り付けられるカニューレチャネル部分と、シリンジ本体を取り外し可能に受容するように構成されたシリンジチャネル部分と、を含み、
前記針アセンブリは、前記カニューレチャネル部分に受容されるカニューレをさらに備え、
前記カニューレは、前記カニューレの前記近位端が少なくとも部分的に前記カニューレチャネル部分の外に延在するように、前記カニューレチャネル部分に受容され、前記カニューレは、少なくとも18ゲージを有する、針アセンブリ。
【請求項2】
前記カニューレは、ISO 9626:2016にしたがった、薄壁カニューレ、好ましくは極薄壁カニューレ、より好ましくは超薄壁カニューレである、請求項1に記載の針アセンブリ。
【請求項3】
前記カニューレの前記近位端は、0.5mmから2mmの間の距離にわたって、少なくとも部分的に前記カニューレチャネル部分の外に延在する、請求項1または2に記載の針アセンブリ。
【請求項4】
前記カニューレの前記近位端は、1mmの長さにわたって、少なくとも部分的に前記カニューレチャネル部分の外に延在する、請求項3に記載の針アセンブリ。
【請求項5】
前記カニューレは、最大で34ゲージを有し、好ましくは27~34ゲージを有し、前記カニューレは、最大で1.2mmおよび/または少なくとも0.2mmの外径を有し、好ましくは0.4~0.2mmの間の外径を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項6】
前記カニューレの前記近位端は、傾斜端であり、前記傾斜端の傾斜面と前記カニューレの長手軸の角度は、約10度から約70度の間である、請求項1から5のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項7】
前記傾斜端の傾斜面と前記カニューレの前記長手軸との間に形成される傾斜角度は、約45°である、請求項6に記載の針アセンブリ。
【請求項8】
前記シリンジチャネル部分は、先細チャネルであり、それにより、前記ハブの前記遠位端の近くの前記シリンジチャネル部分の内径は、前記ハブの前記近位端の近くの前記シリンジチャネル部分の内径より小さい、請求項1から7のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項9】
前記シリンジチャネル部分は、シリンジ本体が前記ハブに取り外し可能に接続されているとき、前記シリンジチャネル部分の遠位端とシリンジ本体の遠位端との間で先細チャネルにデッドスペースが形成されるような長さを有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項10】
前記シリンジチャネル部分は、最大で7.5mmの長さを有し、好ましくは7.5mmの長さを有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項11】
前記ハブは、ISO 80369-7:2016に準拠している、請求項1から10のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項12】
前記ハブは、シリンジ本体に取り外し可能にねじ接続するために構成されたねじ山を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項13】
前記ハブは、前記カニューレの遠位端の向きを示すように構成されたインジケータをさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項14】
前記ハブは、ポリカーボネート製である、請求項1から13のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項15】
前記ハブは、射出成形によって製造されている、請求項1から14のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項16】
前記カニューレは、グルーコーンにより前記ハブに固定的に接続されている、請求項1から15のいずれか一項に記載の針アセンブリ。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に定義されるような針アセンブリを製造するための方法であって、
近位端および遠位端を有するハブを提供するステップであって、前記ハブは、前記近位端と前記遠位端との間に流体接続を確立するためのチャネルを含み、前記チャネルは、カニューレを受容するように構成されたカニューレチャネル部分と、シリンジ本体を取り外し可能に受容するように構成されたシリンジチャネル部分とを含む、ステップと、
前記ハブの前記シリンジチャネル部分にインサートを挿入して、前記インサートの遠位面と前記カニューレチャネル部分の近位開口との間の距離が約0.5mmから2mm、より好ましくは約1mmとなるようにするステップと、
カニューレを前記ハブの前記遠位端から前記カニューレチャネル部分内へ、前記カニューレの一端が前記インサートに接触するまで挿入するステップと、
前記カニューレを前記ハブに固定的に接続するステップと、
前記インサートを前記シリンジチャネル部分から取り外すステップと、
を含む、方法。
【請求項18】
前記カニューレは、グルーコーンを使用して前記ハブに固定的に接続されている、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記インサートは、金属インサートである、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
溶液を収容するためのシリンジ本体と、請求項1から16のいずれか一項に定義されるような針アセンブリとを備える、シリンジ。
【請求項21】
前記シリンジ本体によって収容される前記溶液は、皮膚充填剤である、請求項20に定義されるようなシリンジの使用。
【請求項22】
皮膚注射のための、請求項20に定義されるようなシリンジの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、医療器具に関し、より詳細には、医療用注入器具に使用される針アセンブリに関する。
【0002】
シリンジのような医療用注入器具は、一般に、薬液を患者に直接注入するために使用される。シリンジは、典型的には、シリンジ本体と、シリンジ本体に取り外し可能に取り付けられた針アセンブリとを備える。
【背景技術】
【0003】
近年、粘性薬液、高粘性薬液または非ニュートン性薬液の使用が、特に美容用途および/または皮下注射用途について増加してきた。粘性薬液または非ニュートン性薬液は、美容のような医療用途での使用に有利である。たとえば、ヒアルロン酸のような美容皮膚充填剤製品は高粘性液であり、よく使用される。従来の針アセンブリにおいては、針をハブ内で正確に位置決めするために、針の近位端が針止めに載っていることが多い。針止めは、針端が当接する管状止めであり、典型的には、針内径より小さい内径を有する。
【0004】
しかしながら、従来の針アセンブリでこのような粘性流体を適用するのは面倒なことがある。このような針止めを備えた従来の針アセンブリを使用する結果、医師がシリンジのプランジャを押すと、針止めの遮断効果により、使用中に圧力ピークが生じることが多い。このような圧力ピークにより、医師がプランジャを押すことが困難になり、医師がプランジャを押さなければならない力を予測することが困難であり、一定の押す力を保つことが事実上可能でない。大きな抵抗を感じると、医師はプランジャをより強く押すが、後で抵抗が少なくなり、このとき強く押しすぎたと感じることがある。したがって医師にとってこのような粘性流体を従来の針アセンブリにおいて使用することは非常に不便である。特に、医師が一日中同様の治療をするとき、粘性流体を含む従来の針アセンブリを扱うことによって手に痛みまたは苦痛を感じたり、さらには手を負傷したりする可能性がある。また、このような粘性流体はしばしば、またはほとんど、美容または審美的な治療に使用される。特に治療が患者の顔になされるとき、患者の顔におけるいかなるしみまたは治療の痕跡を減らすために、外径が小さい、より大きなゲージのカニューレを使用することが好ましい。しかしながら、高粘性流体を高ゲージ針に押し込むと、圧力ピークが増加し、医師がこれを使用するのが不便になる。圧力ピークが高すぎると、ユーザにとって不便であるだけでなく、ハブが抜けたり、ハブがシリンジから外れたりする可能性もある。これは治療中に非常に望ましくないことである。
【0005】
また、従来の針アセンブリは、粘性流体が残るいくらかの量のデッドスペースを有する。このような薬液は非常に高価である可能性があるため、デッドスペースを減らすことが望ましい。
【0006】
シリンジ本体はISO 7886-1:2017に準拠していることが多いので、ハブおよびこれに挿入された針を含む針アセンブリもISO 80369-7:2016に準拠していることが有利である。このように、ハブは多くの異なるシリンジ本体を受容することができ、より汎用的に使用することができる。シリンジ本体と針アセンブリの両方がそれぞれのISO規格に準拠していると、これらが互いに適合することを保証することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、特性が改善された針アセンブリの必要性がある。特に、粘性流体のより便利な使用を可能にする針アセンブリの必要性がある。より具体的には、ISO 80369-7:2016に準拠しているこのような針アセンブリの必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様によれば、カニューレと、シリンジ本体に取り外し可能に接続するために構成され、近位端および遠位端を有するハブとを備える、針アセンブリが提供され、ハブには、近位端と遠位端との間の流体接続を確立するためのチャネルが設けられ、チャネルは、カニューレの近位端が取り付けられるカニューレチャネル部分と、シリンジ本体を取り外し可能に受容するように構成されたシリンジチャネル部分とを含み、針アセンブリは、カニューレチャネル部分に受容されるカニューレをさらに備え、カニューレは、カニューレの近位端が少なくとも部分的にカニューレチャネル部分の外に延在するように、カニューレチャネル部分に受容され、カニューレは少なくとも18ゲージを有する。
【0009】
カニューレの近位端が少なくとも部分的にカニューレチャネル部分の外に延在する針アセンブリを提供することによって、近位端は、近位端の外面で、ならびに近位端の内面で流体と接触することになる。カニューレの近位端は自由で、流体にさらされており、流体または液体がカニューレの近位端に自由に入ることが可能になっている。これによって、圧力ピークを低減することができ、シリンジ本体のプランジャを押す際に、より一定の圧力を加えることができる。小さなカニューレでは一般にチャネル直径が限定され、これにより粘性流体が通過することも困難になる可能性があるため、これは特に、18以上、好ましくは25以上、さらに好ましくは27以上のような比較的大きなゲージのカニューレにとって重要である。このような大きなゲージのカニューレは、外径が小さく、患者の顔のいかなるしみまたは跡をも減らすために美容治療によく使用される。好ましくは、カニューレは、0.4~0.2mmの間の外径に相当する27gから34Gの間のゲージを有する。外径がこのように小さいので、特に高粘性流体が使用されるとき、その外径が小さいにもかかわらず、比較的大きいカニューレ穴を有する薄壁、極薄壁または超薄壁の針が使用されることが多い。
【0010】
有利には、カニューレチャネル部分から延在するカニューレの露出端により、同じ流量を達成するために従来の針アセンブリよりさらに少ない圧力を加えることができる。カニューレの露出した近位端により、流体が妨げられることなくカニューレに入ることができるため、カニューレの長さにわたって圧力降下を小さくすることが可能になり得る。この針アセンブリを含むシリンジを使用する医師は、カニューレの露出した近位端への流体からのより一定の抵抗を経験することがあり、したがって、注入されるべき液体の同様の流速を達成するため、圧力ピークが少ない、より一定の圧力を加えなければならないことがある。したがって、手を疲れさせたり怪我したりすることなく、流体をより便利に投与し、同様の治療をより頻繁に繰り返すことができる。圧力ピークの減少の結果、考えられる圧力ピークの大きさも減少する可能性がある。したがって、ハブが折れたりシリンジから抜けたりする可能性が低くなる。
【0011】
任意選択で、カニューレは、薄壁カニューレとすることができる。薄壁カニューレを提供することによって、粘性流体はカニューレをより容易に通過することができる。薄壁カニューレは通常のカニューレと同じ外径を有するが、壁が薄いため、内径は大きくなる。カニューレの内径は、流体が流れなければならない最小断面積である。この最小断面積を増加させることによって、流体が流れなければならない断面積の全体的な範囲が増加し、その結果、カニューレに沿った圧力降下も低下する。さらに、内径が大きくなる結果、カニューレにおける円周対断面積の比率が小さくなり、標準内径のカニューレが使用されるときよりカニューレ内壁と流体との間の摩擦力の影響が少なくなる。任意選択で、または代替として、カニューレは、ISO 9626:2016にしたがった極薄壁カニューレ、より好ましくは超薄壁カニューレとすることができる。
【0012】
任意選択で、または代替として、カニューレの近位端は、約0.5mmから約2mmの間の距離にわたって、少なくとも部分的にカニューレチャネル部分の外に延在することができる。好ましくは、カニューレの近位端は、約1mmの距離にわたって、少なくとも部分的にカニューレチャネル部分の外に延在することができる。上記の範囲の結果、圧力ピークが最適に減少する。針が2mmを超えて延在しても圧力降下に大きな影響はなくなり、延在する針端とシリンジチャネル部分に挿入されているシリンジ端との間の望ましくない衝突を防止するためにハブの設計を適合させなければならないため、構造上の問題が生じる。
【0013】
有利には、カニューレチャネル部分は、シリンジチャネル部分との間にいかなる追加のチャンバまたは凹部もなく、シリンジチャネル部分と直接接触することができる。したがって、追加のデッドスペースを少なくすることができ、全体のデッドスペースをさらに削減することができる。
【0014】
任意選択で、または代替として、カニューレの露出端は、約0.5mmから約1mmとの間であるが、2.5mmまで延在することができる。好ましくは、露出端の長さは、シリンジ本体をシリンジチャネル部分に挿入する際、カニューレの近位端とシリンジ本体との間に接触が生じ得ないようなものである。そうでなければシリンジ本体がカニューレを損傷する、またはその逆の可能性がある。これはたとえば、誤って、非標準化シリンジが使用されたときに発生する可能性がある。このシリンジをシリンジチャネル部分に挿入する際、シリンジがカニューレの近位端を越えて擦れることがあり、シリンジ本体の粒子がシリンジ本体から掻き取られることがある。これらの粒子は最終的に患者に注入される可能性があり、これは患者に重大な損傷を引き起こす可能性がある。また、カニューレの近位端の周囲に形成されるデッドスペースを最小化しながら、カニューレチャネル部分の外に延在する近位端を有するカニューレの効果が達成される。
【0015】
任意選択で、または代替として、カニューレは、最大で34ゲージを有することができる。カニューレは、18Gで最大で1.2mm、および/または34Gで少なくとも0.2mmの外径を有することができる。内径は、通常壁、薄壁、超薄壁または極薄壁のいずれを使用するかに依存する。壁が通常壁、薄壁、超薄壁または極薄壁のいずれであるかは、ISO 9626:2016で定義されている。
【0016】
任意選択で、または代替として、カニューレの近位端は、傾斜端とすることができる。好ましくは、傾斜端の傾斜面とカニューレの長手軸との間に形成される傾斜角度は、10度から70度の間、好ましくは約45°とすることができる。傾斜端を提供することによって、流体がカニューレに入るときの断面積の変化がより細かくなる。これにより、圧力降下がさらに減少する可能性があり、その結果、ハブ内の圧力または圧力ピークの大きさが、真っ直ぐな端部を有するカニューレと比較したとき、特定の流量でより低くなる可能性がある。しかしながら、傾斜端は任意選択であり、カニューレチャネル部分の外に延在するカニューレの近位端によって圧力および関連する圧力ピークの大幅な減少をすでに達成することができるということが理解されるべきである。
【0017】
任意選択で、または代替として、シリンジチャネル部分は、先細チャネルとすることができ、それにより、ハブの遠位端の近くのシリンジチャネル部分の内径がハブの近位端の近くのシリンジチャネル部分の内径より小さくなっている。先細チャネル部分に挿入されるシリンジ本体の部分も先細であるため、先細チャネル部分はさまざまなサイズのシリンジ本体を受容することができる。そのため、先細シリンジチャネル部分を提供することにより、針アセンブリを広範囲の入手可能なシリンジ本体とともに使用することが可能になる。
【0018】
任意選択で、または代替として、シリンジチャネル部分は、シリンジ本体が針アセンブリのハブに取り外し可能に接続されているとき、シリンジチャネル部分の遠位端とシリンジ本体の遠位端との間の先細チャネルに、限定されたまたは最小のデッドスペースが形成されるような長さを有することができる。ハブは異なるサイズのシリンジ本体と組み合わせ可能であるため、デッドスペースは通常不可避である。シリンジ本体のサイズが大きくなると、シリンジ本体がシリンジチャネル部分の遠位端まで突出しないため、シリンジチャネル部分に形成されるデッドスペースが大きくなる。好ましくは、シリンジチャネル部分の長さは、組み合わせ可能な最小のシリンジが使用されるとき、シリンジチャネル部分内のデッドスペースがほぼゼロであるようなものである。好ましくは、ハブはISO 80369-7:2016に準拠するものとすることができる。したがって、ハブは多くの標準化されたシリンジ本体と組み合わせて使用することができる。ハブの使用には、したがって、特別に設計されたシリンジが要求されず、ユーザはシリンジ本体に関して柔軟なおよび/または幅広い選択の自由が可能になる。また、比較的広い範囲のハブの可能な用途も提供される。有利には、シリンジチャネル部分の長さは最大で7.5mmであり、好ましくは、シリンジチャネル部分の長さは7.5mmであり、ISO 80369-7:2016に準拠するとして可能な最も短い長さである。最小のISO準拠シリンジ本体がハブに結合されると、このとき最小のデッドスペースに達することができる。より大きなシリンジ本体はシリンジチャネル部分内へそれほど深く延在しない可能性があり、したがって、より多くのデッドスペースが提供される。ISO準拠のシリンジアセンブリ内で、本発明による針アセンブリは従来の針アセンブリより小さなデッドスペースを提供することができる。
【0019】
任意選択で、または加えて、ハブは、シリンジ本体に取り外し可能にねじ接続するために構成されたねじ山を含むことができる。ねじ接続はハブとシリンジ本体との間により強固で確実な接続を提供することができる。ねじ山はハブ上のねじ山とシリンジ本体のねじ山との間の摩擦によってハブをシリンジ本体に固定することができる。ねじ接続の利点は、ハブ内の圧力が増加する結果、ハブのねじ山がシリンジ本体のねじ山に押し付けられ、これによりねじ山間の摩擦が増加する可能性があることである。このように、ハブ内の圧力が増加するにつれて、ハブをシリンジ本体から取り外すのに要求される力が増加する。ハブがシリンジ本体から偶発的に分離する可能性がしたがって低くなり、針アセンブリの機能的安全性が向上する。さらに、本発明による針アセンブリにより、使用中に発生する圧力ピークが少なくなり、および/または圧力が低減され、ハブがシリンジ本体から偶発的に外れる危険性も減少する。
【0020】
任意選択で、または加えて、ハブは、カニューレの遠位端の向きを示すように構成されたインジケータをさらに含むことができる。カニューレの遠位端は典型的には、患者の皮膚に穿刺するために斜めになっている。医師は、皮膚に正確に穿刺するために、遠位端がどのように向き付けられているかを知らなければならない。しかしながら、ゲージ18以上ではカニューレはその遠位端の向きを視覚的に検査するには小さすぎることがある。医師はこのとき、患者の皮膚に穿刺するときにカニューレの正しい向きを保証するためにインジケータに頼ることができる。
【0021】
ハブは、ポリカーボネートもしくはポリメチルメタクリレート(PMMA)製、または1800~2600MPaの間の弾性率を持つ他の非晶質材料製とすることができる。ポリカーボネートは、PMMAと同様、ハブとシリンジ本体との間に形成される接触面を通して、またはハブとシリンジ本体との間に形成されるねじ接続を通して加えられる高い摩擦力にハブが耐えることが可能になる硬い材料である。PMMAはポリカーボネートよりいくらか耐衝撃性であるかもしれないが、両材料とも、ハブが折れることまたはシリンジから抜けることを防止するように粘性流体と組み合わせて使用可能とするには弱すぎる従来のポリプロピレン材料より優れた性能を有する。
【0022】
任意選択で、または好ましくは、ハブは、射出成形によって製造することができる。射出成形は、ハブを大量生産するときでも、コスト効率的および時間効率的なハブの製造が可能になる製造プロセスである。任意選択で、または好ましくは、カニューレは、ハブの遠位端にあるグルーコーンによりハブに固定的に接続することができる。グルーコーンは、カニューレとハブとの間に確実な接続を提供し、ハブに対するカニューレの並進または回転移動を防止する。さらに、グルーコーンを適用することは比較的簡単な製造ステップである。また、ハブの遠位端にグルーコーンを適用することによって、グルーが偶発的にカニューレに入ってカニューレの内部チャネルを塞ぐことを回避することができる。針アセンブリを形成するハブとカニューレの組み立ては、したがって、針アセンブリを大量生産するときでも、コスト効率的および/または時間効率的に行うことができる。
【0023】
一態様によれば、上述のような針アセンブリを製造するための方法が提供され、この方法は、近位端および遠位端を有するハブを提供するステップであって、ハブは、近位端と遠位端との間に流体接続を確立するためのチャネルを含み、チャネルは、カニューレを受容するように構成されたカニューレチャネル部分と、シリンジ本体を取り外し可能に受容するように構成されたシリンジチャネル部分と、を含む、ステップと、ハブのシリンジチャネル部分にインサートを挿入して、インサートの遠位面とカニューレチャネル部分の近位開口との間の距離が約0.5mmから2mm、より好ましくは約1mmとなるようにするステップと、カニューレをハブの遠位端からカニューレチャネル部分内へ、カニューレの一端がインサートに接触するまで挿入するステップと、カニューレをハブに固定的に接続するステップと、インサートをシリンジチャネル部分から取り外すステップとを含む。任意選択で、カニューレは、グルーコーンを使用してハブに固定的に接続することができる。有利には、インサートは金属インサートとすることができる。製造プロセス中に金属インサートを提供することによって、カニューレは依然として、先行技術のハブのようなカニューレ止めの必要性なく、要求される距離および/または位置でカニューレチャネル部分に配置することができる。カニューレ止めがないことにより、たとえばカニューレの直径において、より多様なカニューレを使用することができるという点において、ハブのより多目的な使用が提供される。また、カニューレ止めがないことにより、カニューレのより最適なおよび/またはより効率的な使用が提供される。製造後、針を所定の位置に固定したままで、シリンジチャネル部分の近位端を介して金属インサートをハブから取り外すことができる。
【0024】
一態様によれば、溶液を収容するためのシリンジ本体と、上述のような針アセンブリとを備える、シリンジが提供される。使用時、シリンジ本体によって収容される溶液は、皮膚充填剤とすることができ、および/または、シリンジは、皮膚注射に使用することができる。
【0025】
さらなる有利な実施形態は、従属請求項において提示されている。
【0026】
本開示は、概略図によってさらに説明される。図面において、以下の図が示されている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本開示による針アセンブリの断面図である。
図2A図1のカニューレの露出端の詳細を示す図である。
図2B図2Aのカニューレの露出端の代替例を示す図である。
図3A】従来の針アセンブリの射出力対伸長のグラフである。
図3B】本開示による針アセンブリの射出力対伸長のグラフである。
図4】シリンジ本体に接続された、図1の針アセンブリを示す図である。
図5図1の針アセンブリの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図は、本開示の実施形態の概略図として与えられている。同様の特徴は、同じまたは類似の参照番号で示されている。図は必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、概略として見られるべきである。
【0029】
図1は、本開示による針アセンブリ1の断面図を示す。針アセンブリ1は、遠位端2aおよび近位端2bを有するハブ2を含む。ハブ2は、近位端2bと遠位端2aとの間に流体接続を確立するためのチャネル4を含む。チャネル4はカニューレチャネル部分6およびシリンジチャネル部分8を含む。遠位端10aおよび近位端10bを有するカニューレ10が、カニューレチャネル部分6に固定的に受容されている。カニューレ10は長手軸Aを有する。ハブ2は長手軸A’を有する。カニューレ10がハブ2に挿入されているとき、カニューレ10の長手軸Aは好ましくはハブ2の長手軸A’と一致する。カニューレ10はカニューレチャネル部分6内にその遠位端2aで、たとえばグルーコーン14で固定することができる。カニューレ10の近位端10bは部分的にカニューレチャネル部分6の外に、そしてシリンジチャネル部分8内へ延在する。図2Aは、部分的にカニューレチャネル部分6の外に、そしてシリンジチャネル部分8内へ延在するカニューレ10の近位端10bの詳細を示しており、以下でより詳細に議論する。
【0030】
カニューレ10は、概略的に示されており、したがって、図1のカニューレ10に関して具体的なパラメータが定義されていない。しかしながら、カニューレ10は、18ゲージ以上を有するカニューレのいずれかとすることができ、カニューレ10は、標準壁カニューレ、薄壁カニューレ、極薄壁カニューレ、または超薄壁カニューレのいずれか1つとすることができるということが理解されるべきである。
【0031】
ここで、図2Aを参照すると、図1の詳細が示されている。カニューレ10の近位端10bは部分的にカニューレチャネル部分6の外に、そしてハブ2のシリンジチャネル部分8内へ延在する。近位端10bは部分的に長さLにわたってシリンジチャネル部分8内へ延在する。長さLはたとえば約0.5mmから約1mmの間とすることができる。カニューレ10の近位端10bが少なくとも部分的にカニューレチャネル部分6の外に延在することによって、カニューレ10の近位端10bの縁が、ハブ2に存在する液体に露出することが達成される。露出端10bは、針アセンブリ1を通過する液体の流れパターンに影響する。より具体的には、露出端10bにより、ハブ2の遠位端2aと近位端2bとの間で測定される圧力降下が減少する。したがって、一定の流量を達成するために加えなければならない圧力が少なくなる。さらに、カニューレ10の端部10bが露出しているため、注入中の圧力ピークが少なくなること、ならびに最終的な圧力ピークの大きさが小さくなることが観察される。したがって、ハブ2が折れるまたはシリンジ本体から抜ける可能性は低い。シリンジ本体に収容された液体の注入中、圧力ピークが発生する可能性がある。シリンジ本体に収容された液体は、シリンジ本体に内蔵されたプランジャによってシリンジ本体から押し出される。プランジャはシリンジ本体の遠位端に向かって押されて液体をシリンジ本体から、ハブ2のシリンジチャネル部分8内へ、さらにはカニューレ10内へ押し出し、流体がカニューレ10をその遠位端10aで出るようにする。特に、液体が、たとえばゲル状の液体のようにかなり高い粘性を有するとき、高粘性液体を小径のカニューレに押し込むことは困難である可能性があるため、圧力ピークが発生する可能性がある。カニューレの近位端10bがシリンジチャネル部分8内に露出しているため、圧力ピークを低減することができる。
【0032】
これを説明するため、図3Aにおいて従来の針アセンブリについて力のグラフが示され、図3Bにおいて本開示による針アセンブリについて力のグラフが示されている。射出力とは、針アセンブリのカニューレを通してシリンジ本体から流体を押し出すためにシリンジ本体のプランジャに加えられるべきNでの力である。これは実際、ユーザがプランジャに加えなければならない力である。伸長とは、シリンジ本体のプランジャが注入中に変位するmmでの経路または長さである。両方の試験について、ISO 9626:2016による、薄壁を備えた、端が真っ直ぐで斜めになっていない29Gのカニューレが使用されている。また、両方の試験について同じ流体、すなわちヒアルロン酸(HA)が使用されている。ヒアルロン酸皮膚充填剤は堅固に架橋されたヒアルロン酸充填剤であり、非ニュートン性流体である。使用された試験流体は同じサンプルからのものであり、試験が実行された流体がまったく同じであるようになっている。各グラフにおいて、5本の線が示されており、同じ試験が、互いに独立して、5回実行されたことを示している。試験はISO 7886-1:2017「シリンジを空にするのに要求される力の決定」にしたがって実行されている。手動の、すなわちユーザの手による注射をシミュレートするため、試験中のプランジャの速度は10~15mm/分であった。図3Aに見られるように、従来の針アセンブリでは、55Nそしてさらには60Nまでの高圧ピークが発生する。また、平均圧力は5回の試験実行にわたって約17Nである。図3Bにおいて、同じHA流体、同じ29G、薄壁針で5回の試験が実行されているが、ここでカニューレは、シリンジチャネル部分内へ1mm延在する露出した近位端を有する。圧力ピークは大幅に少なくなり、観察される最大圧力ピークは約20Nである。また、5回の試験実行にわたる平均圧力は約8Nである。圧力ピークが少なくなって平均圧力が低くなることにより、針アセンブリの使いやすさが大幅に向上する。これは、ユーザがより少ない力で押すことができ、そしてより一定の圧力を経験することを意味する。端が露出しているため、流体はカニューレの入口に向かってより有益な流路に押し込まれ、これによって抵抗が減少し、したがって、圧力および/または圧力ピークが低下する。
【0033】
図2Aに示すように、近位端10bの突出の長さLは、近位端10bがシリンジチャネル部分8内のみに延在するようなものである。カニューレ10の露出した近位端10bの長さLは、有利には露出端10bとシリンジチャネル部分8に挿入されているシリンジ本体との間に偶発的な接触がないように十分に短い。さらに、間にいかなる追加のチャンバまたは凹部もなく、カニューレチャネル部分6をシリンジチャネル部分8と直接接触させることによって、追加で形成されるデッドスペースが少なくなり、全体のデッドスペースを限定することができる。上述した図2Aにおいて、カニューレ10の近位端10bは、端面11がカニューレ10の長手軸Aに対して垂直であるカニューレ端である。
【0034】
図2Bは、カニューレ10が長さLにわたってシリンジチャネル部分8内へ延在し、カニューレ10の露出した近位端10bが斜めになっている一実施形態の詳細を示す。端面11は、カニューレの長手軸Aに対して傾斜している。
【0035】
傾斜端10bは、カニューレ10の長手軸Aと傾斜端10bの傾斜面11との間に形成される傾斜角αを有する。傾斜角αは典型的には45°とすることができるが、有利には10度から70度の間である。傾斜端10bにより、ハブの内径からカニューレ10の内径へのより連続的な移行が提供される。そのため、ハブ2の遠位端2aと近位端2bとの間で測定される圧力降下はさらに減少することができ、圧力ピークが少なくなることも観察されている。したがって、近位端10bを斜めにすることにより、近位端10bがカニューレチャネル部分6の外に延在する効果が強化される。
【0036】
再び図1を参照すると、この実施形態においてシリンジチャネル部分8が先細になっていることが示されている。ハブ2の遠位端2aに向かうカニューレチャネル部分6の近くのシリンジチャネル部分8の内径D1は、ハブ2の近位端2bの近くのシリンジチャネル部分8の内径D2より小さい。さらに、シリンジチャネル部分8はハブ2の長手方向に長さL1を有する。内径D1、D2および長さL1は好ましくはISO 80369-7:2016に準拠している。ISOに準拠しているとき、ハブ2は、広範囲のシリンジ本体で使用可能であるように構成されている。そのため、ハブ2、そして特にシリンジチャネル部分8は、ISO 7886-1:2017に準拠しているシリンジ本体と互換性があるように構成されている。有利には、シリンジチャネル部分の長さL1は7.5mmである。この長さで、シリンジチャネル部分8は、ISO準拠のシリンジ本体の最小から最大まで、広範囲のシリンジ本体を受容することができる。ハブ2は、シリンジ本体へ取り外し可能にねじ接続するためにその外側に配置されたねじ山12をさらに含む。
【0037】
図4は、シリンジ本体20が接続されている図1の針アセンブリ1を示す。シリンジ本体20は、シリンジチャネル部分8内へ挿入されるように構成されているシリンジ端22と、ハブ2のねじ山12とのねじ接続を形成するように構成されたシリンジねじ山24と、を含む標準化された雄ルアーロックを含む。シリンジねじ山24は、ハブ2の雄ねじ12と協働することができるようにシリンジ本体20の内部に設けられている。シリンジチャネル部分8、そしてより具体的には内径D1、D2および長さL1は、標準化されたシリンジサイズの一定範囲のシリンジ端をシリンジチャネル部分8内へ受容することができるようなものである。シリンジ端22をシリンジチャネル部分8に受容すると、デッドスペース26が形成される。好ましくは、長さL1は7.5mmである。シリンジ本体20を使用して注入された液体のいくらかはデッドスペース26に残ることになる。デッドスペース26が形成される唯一のデッドスペースではないことが留意されるべきである。薬液のいくらかは、カニューレ10自体内だけでなく、シリンジ端22内にも残る可能性がある。しかしながら、デッドスペース26は典型的には、関係するデッドスペース全体の最大部分を形成する。したがって、できるだけ小さいデッドスペース26が有利である。したがって、薬液の損失が最小化されるようにデッドスペース26を最小化することが重要である。シリンジチャネル部分8の長さL1はしたがって、最小の組み合わせ可能な標準ISOシリンジ本体がハブ2に接続されているとき、デッドスペース26がゼロに近く、典型的には20μlとなるように選択することができる。
【0038】
シリンジ本体20に存在する液体を注入するため、シリンジ本体20のプランジャ(図示せず)に圧力が加えられる。圧力は液体に伝達され、液体はシリンジ本体からハブ2へ、そしてカニューレ10を通して噴射される。しかしながら、圧力の結果、ハブ2のねじ山とシリンジ20のねじ山24との間に形成されるねじ接続に作用する力も増大する。圧力が高くなりすぎれば、ハブが変形する、抜ける、または折れることにより、ねじ接続が破損する可能性があり、ハブがシリンジから外れる原因となる。上述したように、カニューレ10の近位端10bが部分的にカニューレチャネル部分6の外に延在することにより、圧力が減少する。これとは別に、ハブ2は、一般に使用されるポリプロピレンと比較して、PMMAまたはポリカーボネートのような、比較的硬い材料から作製されている。ハブ2がポリカーボネート、PMMAまたは1800~2600MPaの間の弾性率を持つ他の非晶質材料から作製されているため、ハブ2が耐えることができる圧力上限は増加する。この圧力上限の増加とカニューレの延在端による圧力の減少が組み合わさることにより、ハブが折れる、またはシリンジ本体から抜ける危険性が大幅に減少する。これらの材料のさらなる利点は、射出成形を使用してハブを製造することが可能になるということである。
【0039】
ハブ2を射出成形することによって、針アセンブリ1をわずか数ステップで製造することができるということが達成される。針アセンブリ1のための一例の製造方法は次のとおりとすることができる。ステップ1:ハブ2を射出成形する。ステップ2:シリンジチャネル部分8内へ金属インサート(図示せず)を挿入する。ステップ3:カニューレの近位端が金属インサートに当接するまでカニューレ10をカニューレチャネル部分6内へ挿入し、露出端の長さが決定される。ステップ4:カニューレの遠位端10aでグルーコーン14を使用してカニューレ10をハブ2に固定的に接続する。この製造方法において、金属インサートはカニューレ10のための止めとして機能し、カニューレ10の露出端10bの長さLを決定する。金属インサートは、カニューレの近位端10bが金属インサートに当接するとき、近位端10bが部分的にカニューレチャネル部分の外に延在するようにシリンジチャネル部分8内へ挿入される。インサートはここで金属インサートとして説明している。しかしながら、他の材料のインサートも上述のような製造方法に適し得ることが明らかであろう。
【0040】
図5図1の針アセンブリ1の外側の概略斜視図を示す。ねじ山12は螺旋状であることが分かる。さらに、ハブ2にいくらかの剛性を加えるためにリブ24が設けられている。ハブ2はインジケータ16をさらに含む。インジケータ16は遠位端10aの向きを示す。カニューレ10の遠位端10aは、たとえば患者の皮膚に穿刺するために斜めになっている。好ましくは、医師のような使用者は、皮膚に正確に穿刺するために遠位端10aがどのように向き付けられているかを知っている。しかしながら、ゲージ18以上では遠位端10aの向きを確実に視覚的に検査するにはカニューレが小さくなりすぎる。医師はこのとき、患者の皮膚に穿刺するときにカニューレ10の正しい向きを保証するためにインジケータ16に頼ることができる。
【0041】
本明細書において、本発明の実施形態の具体的な例を参照して本発明を説明している。しかしながら、本発明の本質から逸脱することなく、さまざまな修正、変形、代替および変更をその中で行うことができるということが明らかであろう。明確さおよび簡潔な説明という目的のために同じまたは別個の実施形態の一部として特徴を本明細書で説明しているが、これらの別個の実施形態において説明された特徴のすべてまたはいくつかの組み合わせを有する代替実施形態も、請求項によって概説されたような本発明の枠組み内に入るように想定および理解される。明細書、図面および例は、したがって、限定的な意味ではなく、例示的な意味において考えられるべきである。本発明は、添付の請求項の精神および範囲内に入るすべての代替例、修正例および変形例を包含するように意図されている。さらに、説明している要素の多くは、別個のもしくは分散された構成要素として、または他の構成要素と併せて、任意の適切な組み合わせおよび場所で実装することができる機能的実体である。
【0042】
多くの変形が可能であり、以下の特許請求の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0043】
1 針アセンブリ
2 ハブ
2a 遠位端
2b 近位端
4 チャネル
6 カニューレチャネル部分
8 シリンジチャネル部分
10 カニューレ
10a 遠位端
10b 近位端
11 端面
12 ねじ山
14 グルーコーン
16 インジケータ
20 シリンジ本体
22 シリンジ端
24 シリンジねじ山
24 リブ
26 デッドスペース
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
【国際調査報告】