(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/0457 20230101AFI20240214BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20240214BHJP
【FI】
H04W72/0457 110
H04W88/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552131
(86)(22)【出願日】2021-02-26
(85)【翻訳文提出日】2023-10-25
(86)【国際出願番号】 CN2021078241
(87)【国際公開番号】W WO2022178859
(87)【国際公開日】2022-09-01
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ワン ダー
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE04
5K067EE10
(57)【要約】
本開示の実施形態は、通信方法、装置、及びコンピュータ可読媒体に関する。通信方法は、端末装置において、通信ネットワークのネットワーク装置から、ギャップのパターンと、ギャップの間に適用されて端末装置の通信ネットワークと通信する能力を低減するためのRRC再設定とを含む設定を受信することと、ギャップの開始時にRRC再設定を適用することと、を含む。これにより、端末装置の能力を柔軟に調整することができるため、USIMネットワークにおけるサービスをより柔軟かつ効率的に実行することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置において、通信ネットワークのネットワーク装置から、ギャップのパターンと、前記ギャップの間に適用されて前記端末装置の前記通信ネットワークと通信する能力を低減するための第1の無線リソース制御(RRC)再設定とを含む設定を受信することと、
前記ギャップの開始時に前記RRC再設定を適用することと、
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記ギャップのパターンは、
前記ギャップの長さと、
前記ギャップの周期性と、
前記ギャップの時間オフセット、又は
前記ギャップの開始時間と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のRRC再設定の適用を示す指示を前記ネットワーク装置に送信すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ギャップの開始前に適用されている第2のRRC再設定を記憶することと、
前記ギャップの終了後に前記第2のRRC再設定を適用することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記設定は、前記ギャップの終了後に適用される第3のRRC再設定をさらに含み、
前記方法は、
前記ギャップの終了後に前記第3のRRC再設定を適用すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第3のRRC再設定の適用を示す指示を前記ネットワーク装置に送信すること
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記設定を受信することは、
第1のギャップのパターンと、前記第1のギャップの間に適用される第4のRRC再設定とを含んで第1のアイデンティティを有する第1の設定と、第2のギャップのパターンと、前記第2のギャップの間に適用される第5のRRC再設定とを含んで第2のアイデンティティを有する第2の設定とを受信すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のアイデンティティと前記第1の設定のための再設定情報とを含む、前記第1の設定を再設定するためのメッセージを前記ネットワーク装置から受信することと、
前記再設定情報で前記第1の設定を更新することと、
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の設定の前記第1のアイデンティティを含む、前記第1の設定を解放するための要求を前記ネットワーク装置に送信すること
をさらに含む請求項7に記載の方法。
【請求項10】
端末装置において、第1のネットワーク装置に、第2のネットワーク装置におけるサービスの終了を示すメッセージを送信することを含み、
前記端末装置の低減された能力で前記端末装置と前記第1のネットワーク装置との無線リソース制御(RRC)接続が維持されたまま、前記サービスが実行され、
前記第1のネットワーク装置が前記端末装置の第1の加入者識別モジュールに関連付けられ、前記第2のネットワーク装置が前記端末装置の第2の加入者識別モジュールに関連付けられている、
通信方法。
【請求項11】
前記第1のネットワーク装置から、前記端末装置の前記能力を回復するためのメッセージを受信することと、
前記端末装置のRRC再設定を前記メッセージに基づいて更新することと、
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
通信ネットワークのネットワーク装置において、ギャップのパターンと、前記ギャップの間に適用されて端末装置の前記通信ネットワークと通信する能力を低減するための第1の無線リソース制御(RRC)再設定とを含む設定を生成することと、
前記設定を前記端末装置に送信することと、
を含む、通信方法。
【請求項13】
前記ギャップのパターンは、
前記ギャップの長さと、
前記ギャップの周期性と、
前記ギャップの時間オフセット、又は
前記ギャップの開始時間と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ギャップの開始時に前記第1のRRC再設定を適用することを示す指示を前記端末装置から受信すること
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記設定は、前記ギャップの終了後に適用される第3のRRC再設定をさらに含む
請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記ギャップの終了後に前記第3のRRC再設定を適用することを示す指示を前記端末装置から受信すること
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記設定を生成することは、
第1のギャップのパターンと、前記第1のギャップの間に適用される第4のRRC再設定とを含んで第1のアイデンティティを有する第1の設定と、第2のギャップのパターンと、前記第2のギャップの間に適用される第5のRRC再設定とを含んで第2のアイデンティティを有する第2の設定とを生成すること
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のアイデンティティと前記第1の設定のための再設定情報とを含む、前記第1の設定を再設定するためのメッセージを前記端末装置に送信すること
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の設定の前記第1のアイデンティティを含む、前記第1の設定を解放するための要求を前記端末装置から受信することと、
前記第1の設定を解放するためのメッセージを前記端末装置に送信することと、
をさらに含む請求項17に記載の方法。
【請求項20】
第1のネットワーク装置において、第2のネットワーク装置におけるサービスの終了を示すメッセージを端末装置から受信することを含み、
前記端末装置の低減された能力で前記端末装置と前記第1のネットワーク装置との無線リソース制御(RRC)接続が維持されたまま、前記サービスが実行され、
前記第1のネットワーク装置が前記端末装置の第1の加入者識別モジュールに関連付けられ、前記第2のネットワーク装置が前記端末装置の第2の加入者識別モジュールに関連付けられている、
通信方法。
【請求項21】
前記端末装置の前記能力を回復するためのメッセージを前記端末装置に送信すること
をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の方法を実行するように設定されたプロセッサを備える、
端末装置。
【請求項23】
請求項12から請求項21のいずれか一項に記載の方法を実行するように設定されたプロセッサを備える、
ネットワーク装置。
【請求項24】
少なくとも一つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも一つのプロセッサに、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶している、
コンピュータ可読媒体。
【請求項25】
少なくとも一つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも一つのプロセッサに、請求項12から請求項21のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶している、
コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、全体として電気通信の分野に関し、特に、マルチ汎用加入者識別モジュール(USIM:multi-universal subscriber identity module)のネットワーク内の通信のための方法、装置、及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、マルチUSIM端末装置が大きな市場シェアを占めている。2つのUSIMは、ロングタームエボリューション(LTE:long term evolution)、New Radio(NR)などの同じ又は異なる通信規格に準拠してもよく、端末装置の能力は、1つの送信ポート(Tx)/1つの受信ポート(Rx)、1Tx/2Rx、2Tx/1Rxなどであってもよい。Rx(デュアルRx)により、マルチUSIM端末装置が2つのネットワークから同時にトラフィックを受信することが可能になる。1Tx(シングルTx)により、マルチUSIM端末装置が一度に1つのネットワークにトラフィックを送信することが可能になる。2Tx(デュアルTx)により、マルチUSIM端末装置が2つのネットワークに同時にトラフィックを送信することが可能になる。シングルRx/Tx及びデュアルRx/Txという用語は、装置のタイプを指していない。例えば、単一の端末装置は、ある場合にはデュアルTxを使用してもよいが、別の場合にはシングルTxを使用してもよい。
【0003】
いくつかのシナリオにおいて、マルチUSIM端末装置は、USIM AのネットワークAで接続を確立し、USIM BのネットワークBでアイドル状態又は非アクティブ状態を維持することができる。従来、ネットワークBでのデータ送信の実行やページングオケージョンの監視などの操作が必要な場合、端末装置はネットワークAに通知せずにネットワークAとの接続を解放してネットワークBに切り替えるだけであった。これはネットワークAの性能に悪影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
全体として、本開示の実施形態はマルチUSIMのネットワーク内の通信の方法、装置及びコンピュータ記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、端末装置において、通信ネットワークのネットワーク装置から、ギャップのパターンと、前記ギャップの間に適用されて前記端末装置の前記通信ネットワークと通信する能力を低減するための無線リソース制御(RRC)再設定とを含む設定を受信することと、前記ギャップの開始時に前記RRC再設定を適用することと、を含む。
【0006】
第2の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、端末装置において、第1のネットワーク装置に、第2のネットワーク装置におけるサービスの終了を示すメッセージを送信することを含み、前記端末装置の低減された能力で前記端末装置と前記第1のネットワーク装置とのRRC接続が維持されたまま前記サービスが実行され、前記第1のネットワーク装置が前記端末装置の第1の加入者識別モジュールに関連付けられ、前記第2のネットワーク装置が前記端末装置の第2の加入者識別モジュールに関連付けられている。
【0007】
第3の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、通信ネットワークのネットワーク装置において、ギャップのパターンと、前記ギャップの間に適用されて端末装置の前記通信ネットワークと通信する能力を低減するためのRRC再設定とを含む設定を生成することと、前記設定を端末装置に送信することと、を含む。
【0008】
第4の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、第1のネットワーク装置において、第2のネットワーク装置におけるサービスの終了を示すメッセージを端末装置から受信することを含み、前記端末装置の低減された能力で前記端末装置と前記第1のネットワーク装置とのRRC接続が維持されたまま前記サービスが実行され、前記第1のネットワーク装置が前記端末装置の第1の加入者識別モジュールに関連付けられ、前記第2のネットワーク装置が前記端末装置の第2の加入者識別モジュールに関連付けられている。
【0009】
第5の態様において、端末装置が提供される。前記端末装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合されたメモリとを備える。前記メモリは、前記プロセッサにより実行された場合、前記端末装置に本開示の第1の態様又は第2の態様のうちの少なくとも1つに記載の方法を実行させる命令を記憶する。
【0010】
第6の態様において、ネットワーク装置が提供される。前記ネットワーク装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合されたメモリとを備える。前記メモリは、前記プロセッサにより実行された場合、前記ネットワーク装置に本開示の第3の態様又は第4の態様のうちの少なくとも1つに記載の方法を実行させる命令を記憶する。
【0011】
第7の態様において、命令を記憶したコンピュータ可読媒体が提供される。前記命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第1の態様又は第2の態様のうちの少なくとも1つに記載の方法を実行させる。
【0012】
第8の態様において、命令を記憶したコンピュータ可読媒体が提供される。前記命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第3の態様又は第4の態様のうちの少なくとも1つに記載の方法を実行させる。
【0013】
本開示のその他の特徴は、以下の説明により容易に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面において本開示のいくつかの実施形態をさらに詳細に説明することで、本開示の上述の及びその他の目的、特徴及び利点を、さらに明らかにする。
【
図1A】本開示のいくつかの実施形態を実施可能な例示的な通信シナリオを示す図である。
【
図1B】例示的な通信ネットワークにおけるネットワーク装置の例示的なコンポーネントを示す模式図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態にかかる、マルチUSIMのネットワーク内の通信のためのプロセスを示す模式図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態にかかる、マルチUSIMのネットワーク内の通信のための別のプロセスを示す模式図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置において実現される例示的な通信方法を示す図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置において実現される別の例示的な通信方法を示す図である。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置において実現される例示的な通信方法を示す図である。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置において実現される別の例示的な通信方法を示す図である。
【
図8】本開示の実施形態を実現するのに適した装置の概略ブロック図である。 図中、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここで、いくつかの実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。これらの実施形態は、説明のためにのみ記載され、当業者が本開示を理解し、実施するのを助けるものであり、本開示の範囲に関するいかなる限定も示唆しないことを理解すべきである。本明細書で説明される開示内容は、以下で説明される方法とは異なる様々な方法で実施することができる。
【0016】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義していない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本開示の当業者が一般に理解するものと同一の意味を有する。
【0017】
本明細書で使用されるように、用語「端末装置」は、無線又は有線の通信能力を有する任意の装置を意味する。端末装置の例としては、ユーザ装置(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯電話、セルラーフォン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブル装置、モノのインターネット(IoT)装置、あらゆるモノのインターネット(IoE)装置、マシンタイプ通信(MTC)装置、V2X通信のための車載装置などを含むが、これらに限定されず、V2Xの「X」は歩行者、車両又はインフラストラクチャ/ネットワーク、あるいはデジタルカメラなどの画像取得装置、ゲーム装置、音楽保存及び再生装置、あるいは無線又は有線のインターネットアクセス及び閲覧を可能とするインターネット家電などを表す。「端末装置」という用語は、UE、移動局、加入者局、移動端末、ユーザ端末、又は無線装置と互換的に使用することができる。また、「ネットワーク装置」という用語は、端末装置が通信可能なセル又はカバレッジを提供又はホストすることのできる装置を意味する。ネットワーク装置の例としては、ノードB(NodeB又はNB)、進化型ノードB(eNodeB又はeNB)、次世代ノードB(gNB)、送受信ポイント(TRP)、リモートラジオユニット(RRU)、ラジオヘッド(RH)、リモートラジオヘッド(RRH)、フェムトノード、ピコノードなどの低電力ノードを含むが、これらに限定されない。
【0018】
一実施形態において、端末装置は、第1のネットワーク装置及び第2のネットワーク装置に接続することができる。第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置の一方をマスターノードとして、他方をセカンダリ―ノードとしてもよい。第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置は、異なるRATを利用してもよい。一実施形態において、第1のネットワーク装置は第1のRAT装置であってもよく、第2のネットワーク装置は第2のRAT装置であってもよい。一実施形態において、第1のRAT装置はeNBであり、第2のRAT装置はgNBである。異なるRATに関する情報は、第1のネットワーク装置及び第2のネットワーク装置の少なくとも一方から端末装置に送信することができる。一実施形態において、第1の情報は、第1のネットワーク装置から端末装置に送信されてもよく、そして第2の情報は、第2のネットワーク装置から直接又は第1のネットワーク装置を介して端末装置に送信されてもよい。一実施形態において、第2のネットワーク装置により設定された端末装置の設定に関する情報は、第2のネットワーク装置から第1のネットワーク装置を介して送信されてもよい。第2のネットワーク装置により設定された端末装置の再設定に関する情報は、第2のネットワーク装置から直接又は第1のネットワーク装置を介して端末装置に送信されてもよい。
【0019】
本明細書で使用される単数形「1つ」、及び「前記」は、文脈に明示的に示されていない限り、複数形も含まれる。「含む」という用語及びその変型は、「含むが、これらに限定されるものではない」を意味するオープンエンド用語として理解されるべきである。「に基づく」という用語は、「に少なくとも部分的に基づく」と理解されるべきである。「一実施形態」及び「実施形態」という用語は、「少なくとも1つの実施形態」と理解されるべきである。「別の実施形態」という用語は、「少なくとも1つの別の実施形態」と理解されるべきである。「第1」、「第2」などの用語は、異なる又は同一の対象を指すことができる。以下では、その他の明示的及び暗黙的な定義を含む場合がある。
【0020】
いくつかの例において、値、プロシージャ、又は機器は、「最良」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などと称される。このような説明は、多くの使用される機能的代替案の中から選択することができることを示すことを意図されており、そして、このような選択は、他の選択より良く、より小さく、より高い必要がなく、又はそのほかの点でより好ましい必要はないことが、理解されるであろう。
【0021】
本明細書で使用されるように、用語「加入者識別モジュール(SIM:subscriber identity module)」は、端末装置で使用される汎用加入者識別モジュールを指す。SIMの例としては、SIMカード、USIMカード、ISIMカードなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。用語「SIM」は、USIM又はISIMと互換的に使用されてもよい。
【0022】
マルチUSIM端末装置がUSIM AのネットワークA内で既に接続を確立しており、USIM BのネットワークB内でアイドル状態又は非アクティブ状態を維持していると仮定する。この場合において、端末装置がネットワークBから到来するサービスを処理する必要があるならば、端末装置は、ネットワークBへの切替を行ってもよい。例えば、いくつかのシナリオにおいて、到来するサービスがLTEを利用した音声(VoLTE:voice over LTE)又はNRを利用した音声(VoNR:voice over NR)の音声コールなどの長時間サービスである場合、端末装置は長時間切替を行ってもよい。この長時間切替の間、端末装置は、ネットワークAとの接続を解放して、ネットワークBに切り替えてもよい。例えば、端末装置は、長時間切替の要求をネットワークAに送信し、ネットワークBからRRCReleaseメッセージを受信したことに応じて、ネットワークBに切り替えるために接続を解放してもよい。しかしながら、このRRC解放に基づく解決策は、特に2Rx/2Tx又は2Rx/1Txなど、十分な能力を有する端末装置に著しい中断をもたらすことになる。
【0023】
いくつかの他のシナリオにおいて、到来するサービスが、ページング受信、測定、追跡エリア更新(TAU:tracking area update)、無線アクセスネットワーク(RAN)に基づく通知エリア更新(RNAU:radio access network (RAN)-based notification area update)、携帯発信ショートメッセージサービス(MO MS:mobile-originated short message service)などの短時間サービスである場合、端末装置は短時間切替を行ってもよい。この短時間切替の間、端末装置は、ネットワークAとの接続を維持して、一時的にネットワークBに切り替えてもよい。例えば、端末装置は、短時間切替の要求をネットワークAに送信し、スケジュールギャップの設定をネットワークAから受信してもよい。このスケジューリングギャップの間、端末装置は、ランダムアクセス関連プロシージャを除いて、ネットワークAのサービングセル上でアップリンク(UL)又はダウンリンク(DL)送信及び物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)監視を行わない。そして、端末装置は、このスケジュールギャップの間にネットワークBに切り替えて到来するサービスを処理し、スケジュールギャップの終了時又は終了前にネットワークAに戻ってもよい。しかしながら、このスケジューリングギャップに基づく解決策は、セルレベルでデータ送信を停止することになるため、特に2Rx/2Tx又は2Rx/1Txなどの十分な能力を有する端末装置について、柔軟性や効率に欠ける可能性がある。
【0024】
これに鑑みて、本開示の実施形態の一態様は、マルチ入力マルチ出力(MIMO:multi-input and multi-output)/マルチ送信、受信ポイント(MTRP)、キャリアアグリゲーション(CA:carrier aggregation)、又はデュアル接続(DC:dual connectivity)関連の特徴についての引き下げ設定により、端末装置のネットワークAと通信する能力を低減する解決策を提供する。この解決策では、ギャップ(ここでは低減された能力ギャップ又は調整ギャップとも称される)が提案され、そのギャップの間、端末装置の能力が低減され、言い換えれば、Rx及び/又はTx能力の一部が使用される。こうして、端末装置は、ネットワークAにおいて全部又は一部のサービスを維持しながらネットワークBにおいてサービスを実行するための余分のRx及び/又はTx能力を有するため、ネットワークA及びネットワークBにおけるサービスをより柔軟かつ効率的に実行することができる。
【0025】
本開示の実施形態の別の態様は、端末装置が低減された能力で、すなわち、送信及び/又は受信能力の一部を使用して、ネットワークAからネットワークBへ切り替える間ネットワークBにおけるサービスの終了又はネットワークAへの復帰を示す解決策を提供する。こうして、端末装置の能力を柔軟に調整することができる。
【0026】
以下、添付図面を参照して、本開示の原理及び実施態様について詳細に説明する。
【0027】
通信シナリオの例
図1Aは、本開示の実施形態を実施可能な例示的な通信シナリオ100Aを示す模式図である。
図1Aに示すように、通信シナリオ100Aには、第1のネットワーク装置110を含む第1の通信ネットワーク101と、第2のネットワーク装置120を含む第2の通信ネットワーク102とが関与してもよい。なお、第1のネットワーク装置110は、第1の通信ネットワーク101内のネットワーク装置の一例にすぎず、実際には、第1の通信ネットワーク101は、より多くのネットワーク装置を含んでもよい。同様に、第2のネットワーク装置120は、第2の通信ネットワーク102内のネットワーク装置の一例にすぎず、実際には、第2の通信ネットワーク102は、より多くのネットワーク装置を含んでもよい。
【0028】
通信シナリオ100Aには、第1のUSIM131と第2のUSIM132とを保持する端末装置130が関与してもよい。第1のUSIM131は、第1の通信ネットワーク101を介して外部環境と通信し、第2のUSIM132は、第2の通信ネットワーク102を介して外部環境と通信する。すなわち、第1のUSIM131は、第1の通信ネットワーク101内のネットワーク装置によりサービングされ、第1のUSIM132は、第2の通信ネットワーク102内のネットワーク装置によりサービングされる。
【0029】
第1のUSIM131と第2のUSIM132とは、現在既存の又は将来開発される同じRAT又は異なるRATに準拠してもよい。すなわち、第1の通信ネットワーク101と第2の通信ネットワーク102とは、同じRAT又は異なるRATに準拠してもよい。なお、端末装置130が保持するUSIMの数は、2つに限らず、2つ以上のUSIMが適用されてもよい。したがって、通信シナリオ100Aには、USIMをサービングするより多くの通信ネットワークが関与してもよいことにも留意されたい。便宜上、以下では、2つのUSIM及び2つの対応する通信ネットワークを例として説明する。
【0030】
第1のネットワーク装置110が第2の通信ネットワーク102をサポートしてもよく、第2のネットワーク装置120が第1の通信ネットワーク101をサポートしてもよいことを理解すべきである。したがって、第1のネットワーク装置110は、第1のUSIM131と第2のUSIM132とのうちの少なくとも一つをサービングしてもよい。第2のネットワーク装置120は、第1のUSIM131と第2のUSIM132とのうちの少なくとも一つをサービングしてもよい。便宜上、以下では、特記しない限り、第1のネットワーク装置110が第1のUSIM131をサービングし、第2のネットワーク装置120が第2のUSIM132をサービングすると仮定して説明する。しかしながら、これは単に例示のための一例であり、本開示を限定するものではないことに注意すべきである。例えば、第1のUSIM131と第2のUSIM132とは、例えば第1のネットワーク装置110又は第2のネットワーク装置120など、同一のネットワーク装置によりサービングされてもよい。
【0031】
第1のネットワーク装置110は、無線通信チャネルなどのチャネルを介して端末装置130と通信することができる。同様に、第2ネットワーク装置120も、無線通信チャネルなどのチャネルを介して端末装置130と通信することができる。第1のネットワーク装置110が第1の通信ネットワーク101をサポートし、第2のネットワーク装置120が第2の通信ネットワーク102をサポートするいくつかの実施形態において、第1のUSIM131は第1のネットワーク装置110と通信してもよく、第2のUSIM132は第2のネットワーク装置120と通信してもよい。第1のネットワーク装置110が第2の通信ネットワーク102をサポートし、第2のネットワーク装置120が第1の通信ネットワーク101をサポートするいくつかの実施形態において、第1のUSIM131は第2のネットワーク装置120と通信してもよく、第2のUSIM132は第1のネットワーク装置110と通信してもよい。第1のネットワーク装置110が第1の通信ネットワーク101と第2の通信ネットワーク102との両方をサポートするいくつかの実施形態において、第1のUSIM131と第2のUSIM132との両方が第1のネットワーク装置110と通信してもよい。第2のネットワーク装置120が第1の通信ネットワーク101と第2の通信ネットワーク102との両方をサポートするいくつかの実施形態において、第1のUSIM131と第2のUSIM132との両方が第2のネットワーク装置120と通信してもよい。
【0032】
図1Aにおける装置の数は説明の目的で与えられており、本開示に対するいかなる限定も暗示していないことを理解すべきである。通信シナリオ100Aは、本開示の実施態様を実施するのに適した任意の適切な数のネットワーク装置及び/又は端末装置を含んでもよい。
【0033】
通信シナリオ100Aにおける通信は、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE-Evolution、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)、マシンタイプ通信(MTC)などを含むが、これらに限定されない任意の適切な規格に準拠することができる。さらに、通信は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。
【0034】
図1Bは、例示的な通信シナリオ100Aにおけるネットワーク装置の例示的なコンポーネントを示す模式
図100Bである。例示のために、第1のネットワーク装置110に関連して
図1Bについて説明する。
図1Bについての説明は、示されている、又は示されていない通信シナリオ100Aの他のネットワーク装置にも適用可能であることを理解すべきである。
図1Bに示すように、第1のネットワーク装置110は、マスターノード(MN)111とセカンダリノード(SN)112とを含んでもよい。MN111とSN112とは、ネットワーク装置として実現されてもよいことを理解すべきである。MN111は、サービングセル111-1及び111-2を有してもよく、SN112は、サービングセル112-1及び112-2を有してもよい。MN111に関連付けられるサービングセルのグループ(すなわち、マスターセルグループ、MCG)は、プライマリーセル(PCell)と少なくとも1つのセカンダリーセル(SCell)を含んでもよく、SN112に関連付けられるサービングセルのグループ(すなわち、セカンダリーセルグループ、SCG)は、プラマリーセカンダリーセル(PSCell)と少なくとも1つのセカンダリーセル(SCell)とを含んでもよい。MCGとSCGとの各々は、より多くのサービングセル又はより少ないサービングセルを有してもよく、示されたサービングセルに限定されないことを理解すべきである。
【0035】
図1Aに戻り、端末装置130が、そのデュアルRx及びシングル/デュアルTx能力を利用して、第1のUSIM131と第1のネットワーク装置110との間で接続を確立し、第2のネットワーク装置120にキャンプすることにより、第2のUSIM132と通信ネットワーク102との間でアイドル状態又は非アクティブ状態を維持すると仮定する。いくつかのシナリオにおいて、端末装置130が第2のUSIM132と第2のネットワーク装置120との間で送受信を行う場合、すなわち、端末装置130が第2のネットワーク装置120においてサービスを実行する場合、端末装置130は、第2のネットワーク装置120に切り替えることを考えてもよい。例えば、このサービスは、VoLTE又はVoNR音声コール、ページング受信、測定、TAU、RNAU、MOSMSなどであってもよい。
【0036】
本開示の実施形態は、以上のシナリオについての改善された解決策を提供する。上記のシナリオは単に例示のためにのみ使用され、本開示を限定するものではないことに注意すべきである。本開示の実施形態にかかる解決策は、任意の適切なシナリオにも適用可能である。便宜上、これらの解決策について、上記のシナリオに関連して、
図2及び
図3を参照して説明する。
【0037】
能力調整の実現例
図2は、本開示の実施形態にかかる、マルチUSIMのネットワーク内の通信のためのプロセス200を示す模式図である。説明のために、
図1を参照してプロセス200を説明する。プロセス200には、
図1に示すような端末装置130と第1のネットワーク装置110が関与してもよい。端末装置130が、そのデュアルRx及びシングル/デュアルTx能力を利用して、第1のUSIM131と第1のネットワーク装置110との間で接続を確立し、第2のネットワーク装置120にキャンプすることにより、第2のUSIM132と通信ネットワーク102との間でアイドル状態又は非アクティブ状態を維持すると仮定する。この場合、端末装置130は、第2の通信ネットワーク102(例えば、第2のネットワーク装置120)においてサービスを実行することになる。
【0038】
図2に示すように、端末装置130は、切替を要求するため、又は第2のUSIM132に到達するサービス(すなわち、第2のネットワーク装置120におけるサービス)を示すためのメッセージを第1のネットワーク装置110に送信してもよい(201)。いくつかの実施形態において、メッセージは、第2のUSIM132におけるサービスのパターン(例えば、長さ、周期性、時間オフセット、開始時間など)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、このメッセージは、第2のUSIM132におけるサービスタイプを含んでもよい。もちろん、任意の他の適切な情報がメッセージに含まれてもよく、本開示はこれについて限定しない。
【0039】
メッセージを受信すると、第1のネットワーク装置110は、ギャップのパターンと、ギャップの間に適用されるRRC再設定(ここでは第1のRRC再設定とも称される)とを含む設定を生成する(202)。ギャップの間に適用されるRRC再設定は、端末装置130の受信及び/又は送信能力の一部のみを必要とするため、端末装置130は、第1のネットワーク装置110から第2のネットワーク装置120への「切替」部分UE能力とみなすことができる、第2のネットワーク装置120におけるサービスのための余分の能力を有する。こうして、ギャップの間第1の通信ネットワーク101と通信する端末装置130の能力を柔軟に調整することができる。
【0040】
いくつかの実施形態において、ギャップのパターンは、ギャップの長さ、ギャップの周期性、ギャップの時間オフセット、又はギャップの開始時間のうちの少なくとも1つを含んでもよい。上記の情報は一例にすぎず、ギャップのパターンは、任意の他の適切な情報を含んでもよいことを理解すべきである。いくつかの実施形態において、ギャップは1回限りである。いくつかの実施形態において、ギャップは周期的であってもよい。
【0041】
いくつかの実施形態において、RRC再設定は予め設定されてもよい。いくつかの代替実施形態において、RRC再設定は動的に設定されてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、この設定は、ギャップの終了後に適用される別のRRC再設定(本明細書では第3のRRC再設定とも呼ばれる)をさらに含んでもよい。こうして、ギャップの終了後に第1の通信ネットワーク101と通信する端末装置130の能力を柔軟に調整することができる。いくつかの実施形態において、該別のRRC再設定は予め設定されてもよい。いくつかの代替実施形態において、該別のRRC再設定は動的に設定されてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、各ギャップのパターンと、各ギャップの間に適用されるRRC再設定とを含む複数の設定を生成してもよい。例えば、これらのギャップは、第2のネットワーク装置120における異なるサービスに関連付けられてもよい。もちろん、これらのギャップは、任意の他の適切な方法で異なるように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、該複数の設定は、それぞれの識別子(ID)を有してもよい。
【0044】
図2を参照して、第1のネットワーク装置110は、設定を端末装置130に送信する(203)。複数の設定を生成するいくつかの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、該複数の設定を端末装置130に送信してもよい。
【0045】
このような設定を受信すると、端末装置130は、RRCReconfigurationCompleteメッセージを第1のネットワーク装置110に送信してもよい(203’)。いくつかの実施形態において、このような設定を受信すると、端末装置130は、該設定を記憶してもよい。例えば、端末装置130は、該設定をUE変数に記憶してもよい。もちろん、任意の他の適切な方法も可能である。
【0046】
図2を参照して、端末装置130は、ギャップの開始時に第1のRRC再設定を適用する(204)。いくつかの実施形態において、端末装置130は、RRC再設定の適用を示す指示を第1のネットワーク装置110に送信してもよい(204’)。例えば、端末装置130は、RRCReconfigurationCompleteメッセージなどのRRCメッセージ又は任意の他の適切なメッセージを介してこの指示を送信してもよい。別の例として、端末装置130は、媒体アクセス制御 制御要素(MAC CE)を介してこの指示を送信してもよい。もちろん、指示を送信するには、任意の他の適切な方法も可能である。
【0047】
いくつかの実施形態において、端末装置130は、ギャップの開始前に適用されているRRC再設定(本明細書では第2のRRC再設定とも称される)を記憶してもよい(205)。いくつかの実施形態において、端末装置130は、ギャップの終了後に、記憶したRRC再設定を適用してもよい(205’)。これにより、端末装置130は、ギャップの終了後に、ギャップの前に使用されていたRRC再設定に戻るか、又は言い換えれば、それを復元する。
【0048】
設定が、ギャップの終了後に適用される第3のRRC再設定を含むいくつかの実施形態において、端末装置130は、ギャップの終了後に第3のRRC再設定を適用してもよい(206)。いくつかの実施形態において、端末装置130は、第3のRRC再設定の適用を示す指示を第1のネットワーク装置110に送信してもよい(206’)。例えば、端末装置130は、RRCReconfigurationCompleteメッセージなどのRRCメッセージ又は任意の他の適切なメッセージを介してこの指示を送信してもよい。別の例として、端末装置130は、MAC CEを介してこの指示を送信してもよい。もちろん、指示を送信するには、任意の他の適切な方法も可能である。
【0049】
いくつかの実施形態において、複数の設定が端末装置130に設定され、該複数の設定はそれぞれのIDを有する。便宜上、第1の設定と第2の設定とが設定され、第1の設定が第1のギャップのパターンと該第1のギャップの間に適用されるRRC再設定(本明細書では第4のRRC再設定とも称される)とを含んで第1のIDを有し、第2の設定が第2のギャップのパターンと該第2のギャップの間に適用されるRRC再設定(本明細書では第5のRRC再設定とも称される)とを含んで第2のIDを有すると仮定する。これらの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、第1の設定の第1のIDと、第1の設定のための再設定情報とを含む、第1の設定を再設定するためのメッセージを送信してもよい(207)。一部の実施形態において、再設定情報は、第1のギャップのパターンの更新された情報を含んでもよい。一部の実施形態において、再設定情報は、第4のRRC再設定の更新された情報を含んでもよい。メッセージを受信すると、端末装置130は、再設定情報を用いて第1の再設定を更新してもよい(207’)。該複数の設定のいずれも同様に再設定されてもよいことを、理解すべきである。
【0050】
いくつかの代替又は追加の実施形態において、端末装置130は、第1の設定の第1のIDを含む、第1の設定を解放するための要求を送信してもよい(208)。要求を受信すると、第1のネットワーク装置110は、第1の設定の第1のIDを含む、第1の再設定を解放するためのメッセージを送信してもよい(208’)。その後、第1の再設定は、端末装置130において解放されてもよい。該複数の設定のいずれも同様に解放されてもよいことを、理解すべきである。
【0051】
図2に関連して説明されたプロセスにより、ギャップの間及びギャップの終了後の端末装置の能力を柔軟に調整することができ、第1の通信ネットワークにおけるサービス中断を最小限に抑えることができる。
【0052】
能力調整の別の実現例
図3は、本開示の実施形態にかかる、マルチUSIMのネットワーク間の切替中の通信のための別のプロセス300を示す模式図である。説明のために、
図1を参照してプロセス300を説明する。プロセス300には、
図1に示すような端末装置130と、第1のネットワーク装置110と、第2のネットワーク装置120とが関与してもよい。端末装置130が、そのデュアルRx及びシングル/デュアルTx能力を利用して、第1のUSIM131と第1のネットワーク装置110との間で接続を確立し、第2のネットワーク装置120にキャンプすることにより、第2のUSIM132と通信ネットワーク102との間でアイドル状態又は非アクティブ状態を維持すると仮定する。この場合、端末装置130は、第2の通信ネットワーク102(例えば、第2のネットワーク装置120)においてサービスを実行することになる。
【0053】
図3に示すように、端末装置130は、切替を要求するため、又は第2のUSIM132に到達するサービスを示すためのメッセージを第1のネットワーク装置110に送信してもよい(301)。いくつかの実施形態において、このメッセージは、第2のUSIM132におけるサービスタイプを含んでもよい。もちろん、任意の他の適切な情報がメッセージに含まれてもよく、本開示はこれについて限定しない。
【0054】
メッセージを受信すると、第1のネットワーク装置110は、TX及び/又はRx能力の一部のみを必要とするRRCReconfigurationメッセージを端末装置130に送信して(302)、送信及び受信能力の一部を解放してもよい。したがって、端末装置130は、RRC再設定を適用し、RRCReconfigurationCompleteメッセージを用いて第1のネットワーク装置110に応答してもよい(303)。
【0055】
低減された能力で、端末装置130は、第1の通信ネットワーク101との接続を維持しながら、第2の通信ネットワーク102に切り替えてもよい(言い換えれば、第2のネットワーク装置120においてサービスを実行してもよい)(304)。
【0056】
切替の終了時に、第2のネットワーク装置120におけるサービスの終了時に、又は第1の通信ネットワーク101への復帰時に、端末装置130は、切替の終了、サービスの終了、又は復帰を示すメッセージを第1のネットワーク装置110に送信する(305)。いくつかの実施形態において、端末装置130は、切替の終了、サービスの終了、又は復帰を示すために、シグナリング無線ベアラ1(SRB1)メッセージを送信してもよい。例えば、端末装置130は、切替の終了、サービスの終了、又は復帰を示すために、UEAssistanceInformationメッセージを送信してもよい。もちろん、任意の他の適切なメッセージも可能である。
【0057】
メッセージを受信すると、第1のネットワーク装置110は、端末装置130の能力を回復するためのメッセージを送信してもよい(306)。例えば、第1のネットワーク装置110は、端末装置130の能力を回復するために、RRCReconfigurationメッセージを端末装置130に送信してもよい。もちろん、端末装置130の能力を回復するには、任意の他の適切な方法も可能である。
【0058】
端末装置130の能力を回復するためのメッセージを受信すると、端末装置130は、そのメッセージに基づいて、自身のRRC再設定を更新してもよい(307)。端末装置130は、RRCReconfigurationCompleteメッセージを用いて第1のネットワーク装置110に応答してもよい(308)。
【0059】
もちろん、ネットワーク側による実現によっては、第1のネットワーク装置110は、端末装置130の能力を回復するためのメッセージを送信しなくてもよい。
【0060】
図3に関連して説明されたプロセスにより、第2のネットワーク装置120におけるサービスの終了が第1のネットワーク装置110に示されるため、端末装置130の能力についての調整を効率的に行うことができる。
【0061】
なお、本開示の実施形態を実現するのに
図2及び
図3に示す動作が必ずしも必要ではなく、必要に応じて、より多くの動作又はより少ない動作を適用してもよいことに注意すべきである。
図2及び
図3で例示されるプロセスに対応して、本開示の実施形態は、端末装置及びネットワーク装置において実現される通信方法を提供する。
図4~
図7を参照して、以下にこれらの方法を説明する。
【0062】
方法の実現例
図4は、本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置において実現される例示的な通信方法400を示す図である。例えば、方法400は、
図1に示すような端末装置130において実行することができる。以下、説明のために、
図1を参照して方法400を説明する。方法400は、図示していない追加のブロックを含んでもよく、及び/又は図示しているいくつかのブロックを省略してもよく、本開示の範囲はこの点において限定されないことを理解すべきである。
【0063】
図4に示すように、ブロック410において、端末装置130は、通信ネットワークのネットワーク装置(例えば、第1の通信ネットワーク101の第1のネットワーク装置110)において、ギャップのパターンと、該ギャップの間に適用されて端末装置130の通信ネットワークと通信する能力を低減するための第1のRRC再設定とを含む設定を受信する。
【0064】
いくつかの実施形態において、ギャップのパターンは、ギャップの長さ、ギャップの周期性、ギャップの時間オフセット、又はギャップの開始時間のうちの少なくとも1つを含んでもよい。ギャップのパターンは、任意の他の適切な情報を含んでもよいことを理解すべきである。いくつかの実施形態において、第1のRRC再設定は予め設定されてもよい。いくつかの実施形態において、第1のRRC再設定は動的に設定されてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態において、端末装置130は、第1のギャップのパターンと、該第1のギャップの間に適用される第4のRRC再設定とを含んで第1のIDを有する第1の設定と、第2のギャップのパターンと、該第2のギャップの間に適用される第5のRRC再設定とを含んで第2のIDを有する第2の設定とを受信してもよい。端末装置130は、複数の設定(すなわち、ギャップとRRC再設定の複数のペア)を受信してもよく、第1の設定と第2の設定とは、該複数の設定のうちの任意の2つであってもよいことを理解すべきである。
【0066】
ブロック420において、端末装置130は、ギャップの開始時に第1のRRC再設定を適用する。いくつかの実施形態において、端末装置130は、第1のRRC再設定の適用を示す指示を第1のネットワーク装置110に送信してもよい。
【0067】
いくつかの実施形態において、端末装置130は、ギャップの開始前に適用されている第2のRRC再設定を記憶し、ギャップの終了後に第2のRRC再設定を適用してもよい。
【0068】
いくつかの実施形態において、この設定は、ギャップの終了後に適用される第3のRRC再設定をさらに含んでもよい。これらの実施形態において、端末装置130は、ギャップの終了後に第3のRRC再設定を適用してもよい。いくつかの実施形態において、端末装置130は、第3のRRC再設定の適用を示す指示を第1のネットワーク装置110に送信してもよい。
【0069】
複数の設定が設定されるいくつかの実施形態において、端末装置130は、第1のIDと第1の設定のための再設定情報とを含む、第1の設定を再設定するためのメッセージを受信し、該再設定情報で第1の設定を更新してもよい。いくつかの実施形態において、端末装置130は、第1の設定の第1のIDを含む、第1の設定を解放するための要求を送信してもよい。端末装置130は、該複数の設定のうちのいずれを再設定又は解放してもよいことを理解すべきである。
【0070】
図5は、本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置において実現される別の例示的な通信方法500を示す。例えば、方法500は、
図1に示すような端末装置130において実行することができる。以下、説明のために、
図1を参照して方法500を説明する。方法500は、図示していない追加のブロックを含んでもよく、及び/又は図示しているいくつかのブロックを省略してもよく、本開示の範囲はこの点において限定されないことを理解すべきである。
【0071】
図5に示すように、ブロック510において、端末装置130は、第1のネットワーク装置110に、第2のネットワーク装置120におけるサービスの終了を示すメッセージを送信してもよい。いくつかの実施形態において、このサービスは、端末装置130と第1のネットワーク装置110とのRRC接続が端末装置130の低減された能力で維持されているときに実行される。いくつかの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、端末装置130の第1の加入者識別モジュール(例えば、第1のUSIM131)に関連付けられ、第2のネットワーク装置120は、端末装置130の第2の加入者識別モジュール(例えば、第2のUSIM132)に関連付けられている。
【0072】
いくつかの実施形態において、端末装置130は、第1のネットワーク装置110から、端末装置130の能力を回復するためのメッセージを受信し、このメッセージに基づいて端末装置130のRRC再設定を更新してもよい。
【0073】
図6は、本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置において実現される例示的な通信方法600を示す。例えば、方法600は、
図1に示すような第1のネットワーク装置110において実行することができる。以下、説明のために、
図1を参照して方法600を説明する。方法600は、図示していない追加のブロックを含んでもよく、及び/又は図示しているいくつかのブロックを省略してもよく、本開示の範囲はこの点において限定されないことを理解すべきである。
【0074】
図6に示すように、ブロック610において、第1の通信ネットワーク101の第1のネットワーク装置110は、ギャップのパターンと、該ギャップの間に適用されて端末装置130の第1の通信ネットワーク101と通信する能力を低減するための第1のRRC再設定とを含む設定を生成する。
【0075】
ギャップのパターンは、任意の他の適切な情報を含んでもよいことを理解すべきである。いくつかの実施形態において、第1のRRC再設定は予め設定されてもよい。いくつかの実施形態において、第1のRRC再設定は動的に設定されてもよい。いくつかの実施形態において、この設定は、ギャップの終了後に適用される第3のRRC再設定をさらに含んでもよい。
【0076】
ブロック620において、第1のネットワーク装置110は、この設定を端末装置130に送信する。いくつかの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、端末装置130から、ギャップの開始時に第1のRRC再設定を適用することを示す指示を受信してもよい。
【0077】
設定が、ギャップの終了後に適用される第3のRRC再設定を含むいくつかの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、端末装置130から、ギャップの終了後に第3のRRC再設定を適用することを示す指示を受信してもよい。
【0078】
いくつかの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、第1のギャップのパターンと、該第1のギャップの間に適用される第4のRRC再設定とを含んで第1のIDを有する第1の設定と、第2のギャップのパターンと、該第2のギャップの間に適用される第5のRRC再設定とを含んで第2のIDを有する第2の設定とを生成してもよい。これらの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、第1のIDと第1の設定のための再設定情報とを含む、第1の設定を再設定するためのメッセージを端末装置130に送信してもよい。いくつかの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、端末装置130から、第1の設定の第1のIDを含む、第1の設定を解放するための要求を受信し、端末装置130に、第1の設定を解放するためのメッセージを送信してもよい。
【0079】
図7は、本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置において実現される別の例示的な通信方法700を示す図である。例えば、方法700は、
図1に示すような第1のネットワーク装置110において実行することができる。以下、説明のために、
図1を参照して方法700を説明する。方法700は、図示していない追加のブロックを含んでもよく、及び/又は図示しているいくつかのブロックを省略してもよく、本開示の範囲はこの点において限定されないことを理解すべきである。
【0080】
図7に示すように、ブロック710において、第1のネットワーク装置110は、端末装置130から、第2のネットワーク装置120におけるサービスの終了を示すメッセージを受信する。いくつかの実施形態において、このサービスは、端末装置130と第1のネットワーク装置110とのRRC接続が端末装置130の低減された能力で維持されているときに実行される。いくつかの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、端末装置130の第1の加入者識別モジュール(例えば、第1のUSIM131)に関連付けられ、第2のネットワーク装置120は、端末装置130の第2の加入者識別モジュール(例えば、第2のUSIM132)に関連付けられている。
【0081】
いくつかの実施形態において、第1のネットワーク装置110は、端末装置130の能力を回復するためのメッセージを端末装置130に送信してもよい。こうして、端末装置130のRRC再設定をこのメッセージに基づいて更新することができる。
【0082】
方法400~方法700におけるステップの動作は、
図2及び
図3に関連して説明されたプロセスと似ており、そのため、他の詳細の重複した説明をここで省略する。
【0083】
装置の実現例
図8は、本開示の実施形態を実現するのに適した装置800の概略ブロック図である。装置800は、
図1に示す第1のネットワーク装置110、第2のネットワーク装置120、又は端末装置130の別の例示的な実施態様として考えられる。したがって、装置800は、第1のネットワーク装置110、第2のネットワーク装置120、又は端末装置130において、あるいは、それらの少なくとも一部として実現することができる。
【0084】
図示するように、装置800は、プロセッサ810と、プロセッサ810に結合されたメモリ820と、プロセッサ810に結合された適切な送信機(TX)及び受信機(RX)840と、TX/RX840に結合された通信インターフェースとを備える。メモリ810は、プログラム830の少なくとも一部を記憶する。TX/RX840は双方向通信に用いられる。TX/RX840は、通信を容易にするために少なくとも一つのアンテナを有するが、本明細書で言及したアクセスノードは、実際には複数のアンテナを有してもよい。通信インターフェースは、eNB/gNB間の双方向通信のためのX2/Xnインターフェース、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)/アクセス及びモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility Management Function)/SGW/UPFとeNB/gNBとの間の通信のためのS1/NGインターフェース、eNB/gNBと中継ノード(RN:relay node)との間の通信のためのUnインターフェース、又はeNB/gNBと端末装置との間の通信のためのUuインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表してもよい。
【0085】
プログラム830は、
図1~
図7を参照して本明細書で説明したように、関連するプロセッサ810により実行された場合、装置800が本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと仮定する。本明細書の実施形態は、装置800のプロセッサ810により実行可能なコンピュータソフトウェアにより、又はハードウェアにより、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現することができる。プロセッサ810は、本開示の様々な実施形態を実施するように設定されてもよい。さらに、プロセッサ810とメモリ820との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実現するのに適したプロセッシング手段850を形成してもよい。
【0086】
メモリ820は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、また、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、半導体に基づくメモリ装置、磁気メモリ装置及びシステム、光学メモリ装置及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現されてもよい。装置800内には1つのメモリ820のみが示されているが、装置800内にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ810は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの一つ又は複数を含んでもよい。装置800は、複数のプロセッサ、例えば、メインプロセッサを同期化するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有してもよい。
【0087】
いくつかの実施形態において、端末装置は回路を備え、前記回路は、通信ネットワークのネットワーク装置から、ギャップのパターンと、前記ギャップの間に適用されて前記端末装置の前記通信ネットワークと通信する能力を低減するための第1のRRC再設定とを含む設定を受信し、前記ギャップの開始時に前記第1のRRC再設定を適用するように設定される。
【0088】
いくつかの実施形態において、ギャップのパターンは、ギャップの長さ、ギャップの周期性、ギャップの時間オフセット、又はギャップの開始時間のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0089】
いくつかの実施形態において、前記回路はさらに、前記ネットワーク装置に、前記第1のRRC再設定の適用を示す指示を送信するように設定されてもよい。
【0090】
いくつかの実施形態において、前記回路はさらに、前記ギャップの開始前に適用されている第2のRRC再設定を記憶し、前記ギャップの終了後に前記第2のRRC再設定を適用するように設定されてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態において、この設定は、ギャップの終了後に適用される第3のRRC再設定をさらに含んでもよい。これらの実施形態において、前記回路はさらに、前記ギャップの終了後に前記第3のRRC再設定を適用するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、前記回路はさらに、前記ネットワーク装置に、前記第3のRRC再設定の適用を示す指示を送信するように設定されてもよい。
【0092】
いくつかの実施形態において、前記回路は、第1のギャップのパターンと、前記第1のギャップの間に適用される第4のRRC再設定とを含んで第1のアイデンティティを有する第1の設定と、第2のギャップのパターンと、前記第2のギャップの間に適用される第5のRRC再設定とを含んで第2のアイデンティティを有する第2の設定とを受信することにより、前記設定を受信するように設定されてもよい。
【0093】
いくつかの実施形態において、前記回路はさらに、前記ネットワーク装置から、前記第1のアイデンティティと前記第1の設定のための再設定情報とを含む、前記第1の設定を再設定するためのメッセージを受信し、前記再設定情報で前記第1の設定を更新するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、前記回路はさらに、前記ネットワーク装置に、前記第1の設定の第1のアイデンティティを含む、前記第1の設定を解放するための要求を送信するように設定されてもよい。
【0094】
いくつかの実施形態において、端末装置は回路を備え、前記回路は、第1のネットワーク装置に、第2のネットワーク装置におけるサービスの終了を示すメッセージを送信するように設定される。前記端末装置の低減された能力で前記端末装置と前記第1のネットワーク装置とのRRC接続が維持されたまま前記サービスが実行される。前記第1のネットワーク装置が前記端末装置の第1の加入者識別モジュールに関連付けられ、前記第2のネットワーク装置が前記端末装置の第2の加入者識別モジュールに関連付けられている。
【0095】
いくつかの実施形態において、前記回路はさらに、前記第1のネットワーク装置から、前記端末装置の能力を回復するためのメッセージを受信し、前記メッセージに基づいて前記端末装置のRRC再設定を更新するように設定されてもよい。
【0096】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は回路を備え、前記回路は、通信ネットワークのネットワーク装置において、ギャップのパターンと、前記ギャップの間に適用されて端末装置の前記通信ネットワークと通信する能力を低減するための第1のRRC再設定とを含む設定を生成し、前記設定を前記端末装置に送信するように設定される。
【0097】
いくつかの実施形態において、ギャップのパターンは、ギャップの長さ、ギャップの周期性、ギャップの時間オフセット、又はギャップの開始時間のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0098】
いくつかの実施形態において、前記回路はさらに、前記端末装置から、前記ギャップの開始時に前記第1のRRC再設定を適用することを示す指示を受信するように設定されてもよい。
【0099】
いくつかの実施形態において、この設定は、ギャップの終了後に適用される第3のRRC再設定をさらに含んでもよい。これらの実施形態において、前記回路はさらに、前記端末装置から、前記ギャップの終了後に前記第3のRRC再設定を適用することを示す指示を受信するように設定されてもよい。
【0100】
いくつかの実施形態において、前記回路は、第1のギャップのパターンと、前記第1のギャップの間に適用される第4のRRC再設定とを含んで第1のアイデンティティを有する第1の設定と、第2のギャップのパターンと、前記第2のギャップの間に適用される第5のRRC再設定とを含んで第2のアイデンティティを有する第2の設定とを生成することにより、前記設定を生成するように設定されてもよい。
【0101】
いくつかの実施形態において、前記回路はさらに、前記端末装置に、前記第1のアイデンティティと前記第1の設定のための再設定情報とを含む、前記第1の設定を再設定するためのメッセージを送信するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、前記回路はさらに、前記端末装置から、前記第1の設定の第1のアイデンティティを含む、前記第1の設定を解放するための要求を受信し、前記端末装置に、前記第1の設定を解放するためのメッセージを送信するように設定されてもよい。
【0102】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は回路を備え、前記回路は、端末装置から、第2のネットワーク装置におけるサービスの終了を示すメッセージを受信するように設定される。前記端末装置の低減された能力で前記端末装置と前記ネットワーク装置とのRRC接続が維持されたまま前記サービスが実行される。前記ネットワーク装置が前記端末装置の第1の加入者識別モジュールに関連付けられ、前記第2のネットワーク装置が前記端末装置の第2の加入者識別モジュールに関連付けられている。
【0103】
いくつかの実施形態において、前記回路はさらに、前記端末装置の能力を回復するためのメッセージを前記端末装置に送信するように設定されてもよい。
【0104】
本明細書で使用される用語「回路」は、ハードウェア回路及び/又はハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせを意味してもよい。例えば、回路は、アナログ及び/又はデジタルハードウェア回路とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせであってもよい。さらに別の例として、回路は、端末装置又はネットワーク装置のような装置に様々な機能を実行させるために協働する、デジタル信号プロセッサ、ソフトウェア及び一つ又は複数のメモリを含むソフトウェアを有するハードウェアプロセッサの任意の部分であってもよい。さらに別の例において、回路は、オペレーションのためにソフトウェア/ファームウェアを必要とするハードウェア回路及び/又はマイクロプロセッサ又はその一部のようなプロセッサであってもよいが、オペレーションのために必要でない場合、ソフトウェアは存在しなくてもよい。本明細書で使用されるように、用語「回路」は、ハードウェア回路又は1つ又は複数のプロセッサのみ、又はハードウェア回路又は1つ又は複数のプロセッサの一部、及びその(又はそれらの)付随するソフトウェア及び/又はファームウェアの実装も含む。
【0105】
全体として、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、論理、又はそれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。いくつかの態様は、ハードウェアで実現されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティング装置により実行することができるファームウェア又はソフトウェアで実現されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート又は他の何らかの視覚表現を用いて図示及び説明されているが、本明細書に記載されたブロック、機器、システム、技術、又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又は論理、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティング装置、又はそれらの何らかの組み合わせで実装できることを理解すべきである。
【0106】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に有形的に記憶された少なくとも一つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、
図2~
図7を参照して上述したプロセス又は方法を実行するために、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上の装置内で実行される、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能な命令を含む。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じて、プログラムモジュール間で結合又は分割されてもよい。プログラムモジュールのマシンが実行可能な命令は、ローカル又は分散型装置内で実行されてもよい。分散型装置において、プログラムモジュールは、ローカル記憶媒体及びリモート記憶媒体内の両方に配置されていてもよい。
【0107】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、一つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータプロセッシング機器のプロセッサ又はコントローラに提供され、プロセッサ又はコントローラにより実行された場合、プログラムコードで、フローチャート及び/又はブロック図に指定された機能/動作を実現させる。プログラムコードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上で、又は完全にリモートマシン又はサーバ上で実行してもよい。
【0108】
上述のプログラムコードは、マシン可読媒体上で実装することができ、マシン可読媒体は、命令実行システム、機器、又は装置により利用されるか、又はそれらに関連するプログラムを含むか又は記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。マシン可読媒体は、マシン可読信号媒体又はマシン可読記憶媒体であってもよい。マシン可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線若しくは半導体のシステム、機器若しくは装置、又は前述の媒体の任意の適切な組み合せを含むことができるが、これらに限定されない。マシンが読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、一つ又は複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は上述の任意の適切な組み合わせを含んでもよい。
【0109】
なお、動作について特定の順序で説明を行ったが、所望の結果を得るために、こうした動作を、示された特定の順序で実行するか若しくは連続した順序で実行し、又は、説明されたすべての動作を実行することが求められると理解されるべきではない。場合によっては、マルチタスクや並列処理が有利になることもある。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有となり得る特徴の説明として解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わされて実現されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションで実装されてもよい。
【0110】
本開示は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本開示は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されないことを理解すべきである。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置において、通信ネットワークのネットワーク装置から、ギャップのパターンと、前記ギャップの間に適用されて前記端末装置の前記通信ネットワークと通信する能力を低減するための第1の無線リソース制御(RRC)再設定とを含む設定を受信することと、
前記ギャップの開始時に前記RRC再設定を適用することと、
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記ギャップの開始前に適用されている第2のRRC再設定を記憶することと、
前記ギャップの終了後に前記第2のRRC再設定を適用することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記設定は、前記ギャップの終了後に適用される第3のRRC再設定をさらに含み、
前記方法は、
前記ギャップの終了後に前記第3のRRC再設定を適用すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第3のRRC再設定の適用を示す指示を前記ネットワーク装置に送信すること
をさらに含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記設定を受信することは、
第1のギャップのパターンと、前記第1のギャップの間に適用される第4のRRC再設定とを含んで第1のアイデンティティを有する第1の設定と、第2のギャップのパターンと、前記第2のギャップの間に適用される第5のRRC再設定とを含んで第2のアイデンティティを有する第2の設定とを受信すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のアイデンティティと前記第1の設定のための再設定情報とを含む、前記第1の設定を再設定するためのメッセージを前記ネットワーク装置から受信することと、
前記再設定情報で前記第1の設定を更新することと、
をさらに含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
端末装置において、第1のネットワーク装置に、第2のネットワーク装置におけるサービスの終了を示すメッセージを送信することを含み、
前記端末装置の低減された能力で前記端末装置と前記第1のネットワーク装置との無線リソース制御(RRC)接続が維持されたまま、前記サービスが実行され、
前記第1のネットワーク装置が前記端末装置の第1の加入者識別モジュールに関連付けられ、前記第2のネットワーク装置が前記端末装置の第2の加入者識別モジュールに関連付けられている、
通信方法。
【請求項8】
前記第1のネットワーク装置から、前記端末装置の前記能力を回復するためのメッセージを受信することと、
前記端末装置のRRC再設定を前記メッセージに基づいて更新することと、
をさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
通信ネットワークのネットワーク装置において、ギャップのパターンと、前記ギャップの間に適用されて端末装置の前記通信ネットワークと通信する能力を低減するための第1の無線リソース制御(RRC)再設定とを含む設定を生成することと、
前記設定を前記端末装置に送信することと、
を含む、通信方法。
【請求項10】
前記設定は、前記ギャップの終了後に適用される第3のRRC再設定をさらに含む
請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記ギャップの終了後に前記第3のRRC再設定を適用することを示す指示を前記端末装置から受信すること
をさらに含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記設定を生成することは、
第1のギャップのパターンと、前記第1のギャップの間に適用される第4のRRC再設定とを含んで第1のアイデンティティを有する第1の設定と、第2のギャップのパターンと、前記第2のギャップの間に適用される第5のRRC再設定とを含んで第2のアイデンティティを有する第2の設定とを生成すること
を含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のアイデンティティと前記第1の設定のための再設定情報とを含む、前記第1の設定を再設定するためのメッセージを前記端末装置に送信すること
をさらに含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
第1のネットワーク装置において、第2のネットワーク装置におけるサービスの終了を示すメッセージを端末装置から受信することを含み、
前記端末装置の低減された能力で前記端末装置と前記第1のネットワーク装置との無線リソース制御(RRC)接続が維持されたまま、前記サービスが実行され、
前記第1のネットワーク装置が前記端末装置の第1の加入者識別モジュールに関連付けられ、前記第2のネットワーク装置が前記端末装置の第2の加入者識別モジュールに関連付けられている、
通信方法。
【請求項15】
前記端末装置の前記能力を回復するためのメッセージを前記端末装置に送信すること
をさらに含む、請求項
14に記載の方法。
【国際調査報告】