(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】ゴルフトレーニング装置
(51)【国際特許分類】
A63B 69/36 20060101AFI20240214BHJP
【FI】
A63B69/36 533Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555467
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-11-07
(86)【国際出願番号】 AU2022050168
(87)【国際公開番号】W WO2022187888
(87)【国際公開日】2022-09-15
(32)【優先日】2021-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523344278
【氏名又は名称】スパインライン・ゴルフ・ピーティーワイ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・フィリップ・バロウクリフ
(57)【要約】
ゴルファの胸に取り付けられる光源を備えるゴルフストロークトレーニング装置が記載されている。光が視認可能な表面に向けて輝き、それによって、光の観察が胸の動きについての情報を提供する。ゴルファが、脊椎の周りでの回転、または、肩もしくは手などの他の関節における動きなどの要素に関して、クラブの動きをどのように発生させるかが、推測され得る。本発明は、具体的には、パットすることについて有用であるが、他のゴルフのストロークにおける胸の動きを案内することもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤの胸部の前面について固定されるように適合された光源であって、実際のまたはシミュレーションのゴルフストロークを行う間、動きの最中に前記プレーヤの胸部の配向と胸椎の軸の周りでの胸部の回転との視覚的指示を提供するように構成される光源を備える指導装置。
【請求項2】
前記光源は、前記ストロークを行うとき、前記プレーヤに視認可能である表面を照らす、請求項1に記載の指導装置。
【請求項3】
前記表面は、地面、壁、前記プレーヤの手および/もしくは腕、またはそれらの組み合わせである、請求項2に記載の指導装置。
【請求項4】
前記光源は、前記ストロークの間、前記プレーヤによって保持されるゴルフクラブのクラブヘッドに隣接または近接する地面表面を照らす、請求項2に記載の指導装置。
【請求項5】
ストロークの間、前記プレーヤは、前記実際のまたはシミュレーションのゴルフストロークの最中に前記表面への前記光源の比較経路を観察する、請求項2に記載の指導装置。
【請求項6】
ストロークの間、前記プレーヤは、クラブヘッドの経路に対する、地面表面への前記光源の比較経路を観察する、請求項4に記載の指導装置。
【請求項7】
トレーニング支援が、前記光源を前記プレーヤに固定するように適合された光源支持部材を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の指導装置。
【請求項8】
前記支持部材は光源取り付け手段を備える、請求項7に記載の指導装置。
【請求項9】
前記取り付け手段は、前記光源を前記支持部材に固定するように適合されたネジ式連結手段または締め付け連結手段を備える、請求項7に記載のトレーニング装置。
【請求項10】
前記取り付け手段は、前記取り付け手段を前記光源に磁気的に結合するように構成された磁石を備える、請求項7に記載のトレーニング装置。
【請求項11】
1つまたは複数の肩ストラップをさらに備え、前記肩ストラップは、前記支持部材を前記プレーヤの肩の周りに固定するために、前記光源支持部材に固定されるように適合される、請求項7から9のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項12】
前記肩ストラップが前記プレーヤによって着用されて前記支持部材に取り付けられるとき、前記支持部材は実質的に胸骨の正中線にわたって位置する、請求項9に記載のトレーニング装置。
【請求項13】
前記肩ストラップは、後方で延び、背中の正中線に位置決めされる背中板に取り付けられる、請求項11に記載のトレーニング装置。
【請求項14】
前記プレーヤによって着用されるように適合されるベストまたはホルスタを備え、前記支持部材は前記ベストまたは前記ホルスタに取り付けられる、請求項7から9のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項15】
前記支持部材は、前記光源を前記プレーヤの身体に直接的に固定するように構成される、請求項7に記載のトレーニング装置。
【請求項16】
前記取り付け手段は、前記光源から放出された光の角度を変えるように適合された調整手段をさらに備える、請求項8に記載のトレーニング装置。
【請求項17】
前記調整手段は、前記プレーヤの正中線の周りでの光の角度を変えるように適合される、請求項16に記載のトレーニング装置。
【請求項18】
前記光源は平行ビームである、請求項1から13のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項19】
前記平行ビームはレーザである、請求項18に記載のトレーニング装置。
【請求項20】
前記光源は、1つまたは複数のレーザ線を照らすように構成されるレーザである、請求項1から13のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項21】
前記1つまたは複数のレーザ線は、
(i)ボールから目標への線に沿う1つまたは複数の第1のレーザ線と、
(ii)前記1つまたは複数の第1のレーザ線に対して実質的に横断する1つまたは複数の第2のレーザ線と
を備える、請求項20に記載のトレーニング装置。
【請求項22】
前記1つまたは複数の第1のレーザ線はボールから目標への線に実質的に沿う、請求項21に記載のトレーニング装置。
【請求項23】
ストロークの間の前記光源の運動に関する視覚的基準を提供するように適合された少なくとも1つの視覚的支援をさらに備える、請求項2から22のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つの視覚的支援は第1の水平の視覚的支援を備え、前記第1の視覚的支援は、前記ストロークの目標線と平行である位置において地面表面に配置される、請求項23に記載のトレーニング装置。
【請求項25】
前記光源は、前記プレーヤが前記ストロークを行っているとき、前記第1の視覚的支援と実質的に平行であるレーザ線、または、前記第1の視覚的支援の上に実質的にあるレーザ線を照らす、請求項24に記載のトレーニング装置。
【請求項26】
鉛直平面において支持される第2の鉛直の視覚的支援をさらに備える、請求項23から25のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項27】
前記取り付け手段は、それ自体に細長い剛性の棒または指示針を固定するようにさらに構成される、請求項8に記載のトレーニング装置。
【請求項28】
前記細長い棒または指示針は長さが調整可能である、請求項27に記載のトレーニング装置。
【請求項29】
プレーヤの胸部の前面について固定されるように適合された光源であって、ストロークの、動きの最中に胸椎の軸の周りでの前記プレーヤの胸部の回転の視覚的指示を提供するように構成される光源を備えるゴルフストロークトレーニング装置。
【請求項30】
前記光源は、前記ストロークを行うとき、地面表面を照らし、前記プレーヤに視認可能である、請求項29に記載のトレーニング装置。
【請求項31】
前記光源は、前記プレーヤによって使用されるゴルフクラブのヘッドに隣接または近接する地面表面を照らす、請求項30に記載のトレーニング装置。
【請求項32】
ストロークの間、前記プレーヤは、地面表面への前記光源の比較経路を観察する、請求項30に記載のトレーニング装置。
【請求項33】
ストロークの間、前記プレーヤは、クラブヘッドの経路に対する、地面表面への前記光源の比較経路を観察する、請求項31に記載のトレーニング装置。
【請求項34】
トレーニング支援が、前記光源を前記プレーヤに固定するように適合された光源支持部材を備える、請求項29から33のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項35】
前記支持部材は光源取り付け手段を備える、請求項34に記載のトレーニング装置。
【請求項36】
前記取り付け手段は、前記光源を前記支持部材に固定するように適合されたネジ式連結手段または締め付け連結手段を備える、請求項34に記載のトレーニング装置。
【請求項37】
前記取り付け手段は、前記取り付け手段を前記光源に磁気的に結合するように構成された磁石を備える、請求項34に記載のトレーニング装置。
【請求項38】
前記装置は1つまたは複数の肩ストラップをさらに備え、前記肩ストラップは、前記支持部材を前記プレーヤの肩の周りに固定するために、前記光源支持部材に固定されるように適合される、請求項34から36のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項39】
前記肩ストラップが前記プレーヤによって着用されて前記支持部材に取り付けられるとき、前記支持部材は実質的に胸骨の正中線にわたって位置する、請求項38に記載のトレーニング装置。
【請求項40】
前記肩ストラップは、後方で延び、背中の正中線に位置決めされる背中板に取り付けられる、請求項39に記載のトレーニング装置。
【請求項41】
前記プレーヤによって着用されるように適合されるベストまたはホルスタを備え、前記支持部材は前記ベストまたは前記ホルスタに取り付けられる、請求項34から39のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項42】
前記支持部材は、前記光源を前記プレーヤの身体に直接的に固定するように構成される、請求項34に記載のトレーニング装置。
【請求項43】
前記取り付け手段は、前記光源から放出された光の角度を変えるように適合された調整手段をさらに備える、請求項35に記載のトレーニング装置。
【請求項44】
前記調整手段は、前記プレーヤの正中線の周りでの光の角度を変えるように適合される、請求項43に記載のトレーニング装置。
【請求項45】
前記光源は平行ビームである、請求項29から44のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項46】
前記平行ビームはレーザである、請求項45に記載のトレーニング装置。
【請求項47】
前記光源は、1つまたは複数のレーザ線を照らすように構成されるレーザである、請求項29から44のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【請求項48】
前記1つまたは複数のレーザ線は、
ボールから目標への線に沿う1つまたは複数の第1のレーザ線と、
前記1つまたは複数の第1のレーザ線に対して実質的に横断する1つまたは複数の第2のレーザ線と
を備える、請求項47に記載のトレーニング装置。
【請求項49】
前記1つまたは複数の第1のレーザ線はボールから目標への線に実質的に沿う、請求項48に記載のトレーニング装置。
【請求項50】
ストロークの間の前記光源の運動に関する視覚的基準を提供するように適合された少なくとも1つの視覚的支援をさらに備える、請求項31に記載のトレーニング装置。
【請求項51】
前記少なくとも1つの視覚的支援は第1の水平の視覚的支援を備え、前記第1の視覚的支援は、前記ストロークの目標線と平行である位置において地面表面に配置される、請求項50に記載のトレーニング装置。
【請求項52】
前記光源は、前記プレーヤが前記ストロークを行っているとき、前記第1の視覚的支援と実質的に平行であるレーザ線、または、前記第1の視覚的支援の上に実質的にあるレーザ線を照らす、請求項50に記載のトレーニング装置。
【請求項53】
鉛直平面において支持される第2の鉛直の視覚的支援をさらに備える、請求項50から52のいずれか一項に記載のトレーニング装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ゴルフは、様々なショットを行うために、調和したスイングまたはストロークを必要とする。ほとんどすべてのショットについて、必要とされる身体の動きの一部は、胸椎の上方部の周りでの上半身の制御された回転である。フルショットでは、脊椎の基部も動かされるように下半身が動く。しかしながら、パットなどの短いショットについては、必要とされ得るすべてのことは、上方の脊椎の軸の周りでの胸および四肢の比較的僅かな回転である。パットのストロークが単純に見えるにも拘らず、正しい方法についての専門家の意見は長年にわたって変わってきた。
【0002】
二十世紀の変わり目に、ゴルフの権威者であるDave Pelzは、パターのフェースが全体を通じて目標に向けて方向付けられて保持された状態で、比較的真っ直ぐなバックおよび真っ直ぐなスルーであるパットのストロークを奨励した。上から見たときのこのパターの動きのパターンが、
図1に示されている。パターのフェースはできるだけ目標へと一列にされるが、多くのプレーヤには明らかなように、ストロークが不自然に感じ、パターの操作を必要とする。
【0003】
このときから、ゴルフの分析は、動画およびコンピュータ撮像などの技術によって向上しており、より最近では、パターの動きを極めて正確に測定して表示するために超音波を使用するSAM PuttLabなどのシステム(https://www.scienceandmotion.com/puttlab/)によって向上している。
【0004】
上級者のゴルファの多くの観察の後、ゴルフの権威者らは、今では異なる動きのパターンを推薦している。上から見たとき、パターヘッドは円弧で動くべきであり、バックスイングで目標線の内側に入り、フォロースルーで再び内側に入る。目標に対して、パターフェースは、バックスイングにおいて開き、前方へのスイングにおいて閉じるように現れる。しかしながら、パターフェースは、パターヘッドの経路に対して垂直なままである。重要なこととして、パターフェースは、インパクトの瞬間において目標線に対して直角である。この動きのパターンは
図2に示されている。
【0005】
ビデオカメラ分析はゴルファの後方からの光景を示すこともでき、最も良いパターは、ストロークを通じて、パターのシャフトを、アドレスにおいて確立される「プレーン」において維持するように見られる。(プレーンという用語は、ゴルフストローク分析で広く使用されており、そのプレーンにおけるゴルファの後方の観察者またはカメラの視点から、クラブのシャフトが沿って動くように見られる仮想的な平坦の表面である)。
【0006】
この動きの理想的なパターンは、理論的には、上方の胸椎の軸の周りでの上半身の単純な回転によって作り出すことができる。肩甲骨(背板肩甲部)が後胸壁における定位置に留まる一方で胸が回転し、そのため、肩、腕、および手が胸に対して一定の位置で保持される。その間、頭、首、および下半身はじっと静止して保たれる。胸における上方の脊椎は、首における脊椎と連続しているため、軸でなければならない。
【0007】
しかしながら、多くのプレーヤが、この技術は適用するのが難しいと分かっている。これについての潜在的な理由が検討されている。最初に、分析は、ゴルファが正しいセットアップまたは姿勢になるのがどのように難しいかであり、分析の第二部は動きのパターンについてである。
【0008】
初めに、失敗についてのかなり明らかな理由は、身体、特には上方の胸および脊椎を、正確に位置合わせすることができないことであり得る。ゴルフは、身体が目標に対して「直角」にある状態でプレイされる競技であり、これは、解剖学的な意味において、身体の前頭面がゴルフクラブの意図されている経路と平行に位置合わせされるべきであり、実質的には、目標線と平行にも、または、ボールから目標への線と平行にも位置合わせされるべきである。これは、パットするときに穴に近いときであっても実現するのが驚くほど難しい可能性がある。これは、目が目標と一直線になることができないためであり得る。
【0009】
物理的にはすぐに理解されない可能性があるが、技術がなぜ失敗し得るのかの他のより繊細な理由もある。ゴルファがパットをストロークするためにセットアップするとき、矢状面における胸椎の角度がパターシャフトの角度と一致させられない場合、胴体が脊椎の周りで回るとき、ゴルファの手はパターシャフトのプレーンにおいて移動しないことになる。線図が、身体およびパターについての平均的なプロポーションを使用して、この相互作用を説明するために使用される。
【0010】
図3は理想的な姿勢を示している。パターシャフトは、地面に対して70度の典型的な「ライ角」を有する。上方の胸椎は、点線の角度によって示されているように、20度のライ角を有すると言うことができる。脊椎とパターシャフトとが互いに対して垂直であり、そのため、胴体が脊椎の周りで回るとき、手はパターシャフトと同じプレーンにおいて動くことになることは、留意されたい。パターは、胸椎の高さと、胸椎が地面と作る角度との両方によって決定される円弧において動くことになる。パターのフェースは、フェースをパターの経路に対して直角に維持しようとするために必要とされる操作のない場合、ストロークを通じて自然に開いたり閉じたりすることになる。ゴルファの手によって感じられ得るパターにおける望ましくない回転力がなくなることにも留意されたい。(上級者のプレーヤが言い表すような)軽量グリップを伴うパターヘッドの制御において感じることが可能なはずである。
【0011】
図4は、脊椎とパターシャフトとの角度の不一致を示している。ゴルファは曲がった姿勢となっており、そのため脊椎がパターシャフトに対して比較的平坦である。パターのライ角は70度であり、ゴルファは10度の脊椎ライ角を有すると言うことができる。胴体が脊椎の周りで回るとき、手は、パターシャフトより急な鉛直のプレーンにおいて動くことになる。
【0012】
図5は、脊椎とパターシャフトとの角度の不一致を示しているが、ここでは、ゴルファはより直立した姿勢を有し、そのため、上方の胸椎はパターシャフトに対して比較的鉛直である。脊椎は30度のライ角を有し、脊椎の周りで回るとき、手はパターシャフトより水平なプレーンで動くことになる。
【0013】
そのため、ゴルファは、短いパットなど、比較的簡単なストロークのように見えることを行うようにセットアップすることができる。しかし、上方の脊椎の枢動の位置ずれがある場合、前頭面または矢状面の一方または他方において、ストロークが力学的に損なわれることになる可能性がある。ゴルファは、上方の胸が前頭面において良好に位置合わせされていない状態で、パターを正しい経路で動かすことができるだろう。ゴルファは、上方の胸と上方の脊椎回転軸とが矢状面と適切に位置合わせされていない姿勢にも拘らず、パターを特定のプレーンにおいて移動させることもできる。しかしながら、(共存することができる)これらの例の両方において、脊椎の周りでの上方の胸の単純な回転以外に、何らかの手段によるパターの操作があることになる。
【0014】
ここまで、ゴルファが直面する問題は、ゴルファが正しい位置合わせで正しい姿勢にないために生じたとしてまとめることができる。問題の第二部は、ゴルファが、肩、腕、および手を他のゴルフストロークにおいて動かすことに非常に慣れてしまっていることであり、そのため、これらの動きは、特には繊細な短いショットについて、抑制するのが難しい可能性がある。
【0015】
パットのストロークは本質的には、プレーンにおける振り子のように、腕およびパターが肩の下で動くことを伴う肩の揺れる運動としてしばしば説明される。この動きのパターンは、正に明らかに、肩が胸と一定の関係にある間に、上方の胸が上方の脊椎の周りで回転する場合に起こることである。先に検討されているように、これは、上級者のパターの動きのパターンであると思われる。しかしながら、非常に似ているように見えるが、潜在的に非常に異なる結果を有する動きの他のパターンがある。これは、肩の揺れの動きであるが、胸壁における肩甲骨(背板肩甲部)の滑りによって発生させられるものである。これは、当然ながら胸の何らかの回転によって伴われ得る。動きを行う個人、または、観察者(ビデオカメラを伴ってさえ)の両方とも、胸壁において肩甲骨(背板肩甲部)の何らかの追加の動きがあるかどうかを見分けることは難しい可能性があることは、留意されたい。さらに、肩関節における上腕の動きは容易に見分けられない。手/手首および肘においてなど、望ましくないとされ得る動きの他の部位は、観察するのが概してより容易である。
【0016】
したがって、肩の揺れる動きが良好なパットのストロークの基本になると広く思われているが、それを実現するための2つの方法は、記載したように、パターが動く方法においてまったく異なる効果を有する。胸椎の周りでの回転に基づかれるストロークによってのみ、パターは、脊椎の位置によって定められる円弧において、パターフェースが全体を通じて円弧に対して直角なままで、動くことになる(これらは、先に検討されているように、非常に望ましい特性である)。しかしながら、ストロークが、必ずしも同期して動かない背板肩甲部の滑る動きに基づかれる場合、パターが特定の円弧において動く合理的な理由がなく、パターフェースがパターの経路に対して何らかの定められた関係で開いたり閉じたりする合理的な理由もない。
【0017】
したがって、様々なトレーニング支援が、繰り返し可能なパットのストロークを発展させるのを助けるために利用可能であるが、ゴルファの解剖学的特性に基づかれるもの、または、先に記されている力学的問題を考慮するものは、ないと思われる。
【0018】
ここまで、本発明の背景は、パットすることに傾注してきた。この分析は、競技の最も単純な部分のように見え得ることが、多くの物理的因子が相互作用し得るため、かなり複雑であり得ることを明らかにしている。パットのストロークが信頼できなくなるため、心理学的懸念が生じる可能性がある。多くのゴルファは、すべてのレベルにおいて、それが苛立たしく困難であることを見出す。ある者は、競技をあきらめるほど影響を受けてしまう。
【0019】
先行技術において多くのゴルフトレーニングデバイスの例があり、それらのほとんどは、ボールを目標に狙わせるときにプレーヤを支援すること、または、ボールを打つための最良の方法(つまり、正しいスイングの動き)を容易にすることのいずれかを目的としている。1つのこのような例は、欧州特許公開EP0427770に示されているデバイスであり、この特許は、グリップの上から外へ投射するレーザ光ビームを発生させるレーザ光発生機構をトレーニングデバイスのグリップ内に伴うゴルフトレーニングデバイスを記載している。このデバイスでは、グリップから放出する平行にされた光が、バックスイングおよびダウンスイングの間に視認可能である光の正確な線をゴルファに提供し、ゴルファフィードバックをボールとのインパクトの前に提供し、ゴルフボールを打つ前にゴルファにスイングを修正させることができる。
【0020】
他の例は、米国特許出願公開第2014/0221116号において提案されているデバイスであり、この特許は、クラブヘッドのヘッドおよびトーに対応する内側位置および外側位置に向けて方向付けられた光ビームを発生する光ビーム発生装置をシャフトに沿って伴うゴルフトレーニングクラブデバイスを教示している。レーザビーム28は、ゴルファがスイングを行うとき、地面32にレーザビーム経路30を描く。
【0021】
最後に、国際PCT特許公報WO2015118465は、ストロークの間に使用者によって着用されるグローブに取り付けられるように意図されているレーザ経路案内部を開示している。グローブトレーニングデバイスを着用するとき、ゴルファは、練習表面に描かれる1つまたは複数の基準線に対してスタンスを取り、練習表面に描かれる基準点に向けられるレーザ経路案内部によって生成されるレーザビームを位置合わせし、そしてゴルフスイングを練習することができる。ゴルフスイングの練習の間、レーザビームは、練習表面に描かれた基準線に追従すべきである。レーザビームが基準線に追従するとき、適切なゴルフスイングが生成される。
【0022】
上記の先行技術の例は、ゴルファが自身のストロークを完璧にするのを支援するために、デバイスの興味深い例をそれぞれ提供しているが、これらのデバイスは、ストローク中の上方の胸および脊椎の相対的な運動の重要性を考慮していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】EP0427770
【特許文献2】米国特許出願公開第2014/0221116号
【特許文献3】WO2015118465
【非特許文献】
【0024】
【非特許文献1】https://www.scienceandmotion.com/puttlab/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
したがって、ゴルフストロークの技法を向上させるための便益および論拠があり、そのように行うことを支援するための新規の装置およびデバイスが記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の実施形態において、プレーヤの胸部の前面周りに固定されるように適合された光源であって、実際のまたはシミュレーションのゴルフストロークを行う間、動きの最中に胸椎の軸の周りでのプレーヤの胸部の回転の視覚的指示を提供するように構成される光源を備える指導装置が提供される。
【0027】
好ましくは、光源は、ストロークを行うとき、プレーヤに視認可能である表面を照らす。
【0028】
好ましくは、表面は、地面、壁、プレーヤの手および/もしくは腕、またはそれらの組み合わせである。
【0029】
好ましくは、光源は、ストロークの間、プレーヤによって保持されるゴルフクラブのクラブヘッドに隣接または近接する場所において地面を照らす。
【0030】
好ましくは、ストロークの間、プレーヤは、クラブヘッドの経路に対する、地面表面への光源の比較経路を観察する。
【0031】
好ましくは、トレーニング支援が、光源をプレーヤに固定するように適合された光源支持部材を備える。
【0032】
好ましくは、支持部材は光源取り付け手段を備える。
【0033】
好ましくは、取り付け手段は、光源を支持部材に固定するように適合されたネジ式連結手段または締め付け連結手段を備える。
【0034】
好ましくは、取り付け手段は、光源に磁気的に結合するように構成された磁石を備える。
【0035】
実施形態では、装置は1つまたは複数の肩ストラップをさらに備え、肩ストラップは、支持部材をプレーヤの肩の周りに固定するために、光支持部材に固定されるように適合される。
【0036】
好ましくは、肩ストラップは、プレーヤによって着用され、支持部材に取り付けられ、支持部材は実質的に胸骨の正中線にわたって位置する。
【0037】
好ましくは、肩ストラップは、後方で延び、背中の正中線に位置決めされる背中板に付着する。
【0038】
代替の実施形態では、トレーニング装置は、プレーヤによって着用されるように適合されるベストまたはホルスタを備え、支持部材はベストまたはホルスタに取り付けられる。
【0039】
代替の実施形態では、取り付け手段は、光源をプレーヤの身体に直接的に固定するように構成される。
【0040】
好ましくは、取り付け手段は、光源からの光の角度を筐体に対して変えるように適合された調整手段をさらに備える。
【0041】
より好ましくは、調整手段は、プレーヤの矢状面、前頭面、および横断面について、光源からの光の角度を変えるように適合される。
【0042】
好ましくは、光源は平行ビームである。
【0043】
より好ましくは、平行ビームはレーザである。
【0044】
好ましくは、トレーニング装置は、ボールから目標への線に実質的に沿う1つまたは複数の第1のレーザ線と、1つまたは複数の第1のレーザ線に対して実質的に横断する1つまたは複数の第2のレーザ線とを備える。
【0045】
好ましくは、1つまたは複数の第1のレーザ線は、プレーヤによって使用されるクラブのフェースに対して実質的に横断する。
【0046】
本発明のさらなる実施形態において、装置は、ストロークの間の光源の運動に関する視覚的基準を提供するように適合された少なくとも1つの視覚的支援をさらに備える。
【0047】
好ましくは、少なくとも1つの視覚的支援は第1の水平の視覚的支援を備え、第1の視覚的支援は、ボールからストロークの目標への線と平行である位置において地面表面に配置される。
【0048】
好ましくは、光源は、プレーヤがストロークを行っているとき、第1の視覚的支援と実質的に平行であるレーザ線、または、第1の視覚的支援の上に実質的にあるレーザ線を照らす。
【0049】
好ましくは、鉛直平面において支持される第2の鉛直の視覚的支援が提供される。
【0050】
さらなる実施形態において、取り付け手段は、それ自体に細長い剛性の棒または指示針を固定するようにさらに構成される。
【0051】
好ましくは、細長い棒または指示針は長さが調整可能である。
【0052】
本発明の実施形態において、プレーヤの胸部の前面について固定されるように適合された光源であって、ストロークの最中に胸椎の軸の周りでのプレーヤの胸部の回転の視覚的指示を提供するように構成される光源を備えるゴルフストロークトレーニング装置が提供される。
【0053】
好ましくは、光源は、前頭面における上方の胸のセットアップの正確性を指示し、この点における誤りを上方の胸および上方の脊椎の傾斜から識別するための手段を提供するように構成される。
【0054】
好ましくは、光源は、ストロークを行うとき、プレーヤに視認可能である表面を照らす。
【0055】
好ましくは、表面は、地面、壁、プレーヤの手および/もしくは腕、またはそれらの組み合わせである。
【0056】
好ましくは、光源は、ストロークの間、プレーヤによって保持されるゴルフクラブのクラブヘッドに隣接または近接する場所において地面を照らす。
【0057】
好ましくは、光源は、地面表面を照らし、ストローク位置で立つとき、プレーヤに視認可能である。
【0058】
好ましくは、光源は、プレーヤのクラブヘッドに隣接または近接する地面表面を照らす。
【0059】
好ましくは、ストロークの間、プレーヤは、クラブヘッドの経路に対する、地面表面への光源の比較経路を観察する。
【0060】
好ましくは、最適な回転の間の地面表面についての光源の経路が、パターの経路と実質的に平行である経路に追従する。
【0061】
好ましくは、トレーニング支援が、光源をプレーヤに固定するように適合された光源支持部材を備える。
【0062】
好ましくは、支持部材は光源取り付け手段を備える。
【0063】
好ましくは、取り付け手段は、光源を支持部材に固定するように適合されたネジ式連結手段または締め付け連結手段を備える。
【0064】
好ましくは、取り付け手段は、光源に磁気的に結合するように構成された磁石を備える。
【0065】
実施形態では、装置は1つまたは複数の肩ストラップをさらに備え、肩ストラップは、支持部材をプレーヤの肩の周りに固定するために、光支持部材に固定されるように適合される。
【0066】
好ましくは、肩ストラップは、プレーヤによって着用され、支持部材に取り付けられ、支持部材は実質的に胸骨の正中線にわたって位置する。
【0067】
好ましくは、肩ストラップは、後方で延び、背中の正中線に位置決めされる背中板に付着する。
【0068】
代替の実施形態では、トレーニング装置は、プレーヤによって着用されるように適合されるベストまたはホルスタを備え、支持部材はベストまたはホルスタに取り付けられる。
【0069】
代替の実施形態では、取り付け手段は、光源をプレーヤの身体に直接的に固定するように構成される。
【0070】
好ましくは、取り付け手段は、光源からの光の角度を変えるように適合された調整手段をさらに備える。
【0071】
より好ましくは、調整手段は、プレーヤの矢状面、前頭面、および/または横断面について、光源からの光の角度を変えるように適合される。
【0072】
好ましくは、光源は平行ビームである。
【0073】
より好ましくは、平行ビームはレーザである。
【0074】
好ましくは、トレーニング装置は、ボールから目標への線に実質的に沿う1つまたは複数の第1のレーザ線と、1つまたは複数の第1のレーザ線に対して実質的に横断する1つまたは複数の第2のレーザ線とを備える。
【0075】
好ましくは、1つまたは複数の第1のレーザ線は、プレーヤによって使用されるクラブのフェースに対して実質的に横断する。
【0076】
好ましくは、1つまたは複数の第1のレーザ線は、プレーヤの胸に対して実質的に横断する軸に沿って延びるように調整され、1つまたは複数の第2のレーザ線は矢状面に沿って延びる。
【0077】
本発明のさらなる実施形態において、装置は、ストロークの間の光源の運動に関する視覚的基準を提供するように適合された少なくとも1つの視覚的支援をさらに備える。
【0078】
好ましくは、少なくとも1つの視覚的支援は第1の水平の視覚的支援を備え、第1の視覚的支援は、ボールからストロークの目標への線と平行である位置において地面表面に配置される。
【0079】
好ましくは、光源は、プレーヤがストロークを行っているとき、第1の視覚的支援と実質的に平行であるレーザ線、または、第1の視覚的支援の上に実質的にあるレーザ線を照らす。
【0080】
好ましくは、鉛直平面において支持される第2の鉛直の視覚的支援が提供される。
【0081】
さらなる実施形態において、取り付け手段は、それ自体に細長い剛性の棒または指示針を固定するようにさらに構成される。
【0082】
好ましくは、細長い棒または指示針は長さが調整可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【
図1】パットのストロークの真っ直ぐなバックおよび真っ直ぐなスルーのスタイルの上面図である。
【
図2】円弧で動くパター、および、円弧に対して垂直に留まるパターのフェースの上面図である。
【
図3】上方の胸椎の角度がパターシャフトに対して直角である理想的な姿勢でのゴルファの線図である。
【
図4】脊椎の角度がパターシャフトと比べて平坦過ぎるゴルファの線図である。
【
図5】脊椎の角度がパターシャフトと比べて鉛直過ぎるゴルファの線図である。
【
図6】本発明のトレーニング装置の実施形態の図である。
【
図7】本発明のトレーニング装置の実施形態を着用するプレーヤの正面図である。
【
図8】本発明のトレーニング装置の実施形態を着用するプレーヤの背面図である。
【
図9】棒または指示針の要素を伴う、本発明のトレーニング装置を着用するプレーヤの側面図である。
【
図10】本発明の実施形態におけるゴルフストロークトレーニング装置と併せて使用される視覚的支援の描写の図である。
【
図11】上方の胸椎に対して直角でパターシャフトと平行に光を投射するレーザを示す線図である。
【
図12】パターの円弧経路を伴うが、地面における直線をボール-目標の線と平行にする胸部からのレーザ光を伴う、パターストロークを練習する図である。
【発明を実施するための形態】
【0084】
本明細書を通じて、使用中であるときに本発明の光源が動き得る様々な身体位置、クラブ位置、および線が参照されることになる。ゴルファおよび当業者には馴染みがあるボールから目標への線として参照される概念が参照される。ボールから目標への線は、ボールが打たれたときにボールが動き始めるはずであることが意図されている場所から戻り、ボールのいずれかの側方で延びる仮想的な線である。これは、ボールが最終的に静止することになり得る場所ではない可能性があり、特に、傾斜するグリーンにおけるパットについてはその可能性があり、したがって、穴は目標ではない可能性がある。クラブフェースは、ボールから目標への線に対して90度で配向されることになる(横断もしくは垂直、または直角と表現されることもある)。
【0085】
ここで、本発明が、様々な図を参照してさらに詳細に説明される。
図6をはじめとして、本発明のゴルフストロークトレーニング装置(10)の実施形態が示されている。トレーニング装置(10)は、1つまたは複数の肩ストラップ(70、72)によって、プレーヤの肩領域の周りで支持されるように適合されている光源支持部材(50)を備える。肩ストラップ(70、72)は、支持部材(50)をプレーヤの肩領域の周りに固定し、それによって、支持部材は実質的に胸骨の正中線にわたって位置し、これは
図7において最もよく示されている。肩ストラップは、後方へ延び、そこで、上方の胸椎の脊椎にわたって、背中の正中線に位置決めされる背中板(80)と連結もする。
【0086】
図8に示されているように、使用中、背中板(80)は、好ましくは背板肩甲部同士の間の正中線において、上方の背中の皮膚に対してぴったりと保持される。背中板(80)は、おおよそ2番目から7番目の胸椎の脊椎に重なり、そのため板はこれらの椎体と平行である。
【0087】
肩ストラップ(70、72)および背中板(80)が着用可能な支持部材(50)に適切な支持を提供するために使用できることが示されているが、1つまたは複数の胸ストラップは、同じ目的を達成するために代わりとして使用できる。しかしながら、使用しているときの着用可能な支持部材(50)が、ストロークを行うときの胸椎の軸の周りでのプレーヤの胸部の回転に追従する領域に位置すべきであることは、理解されるべきである。
【0088】
他の実施形態では、着用可能な支持部材(50)は、シャツ、ベスト、またはホルスタなど、プレーヤによって着用される特別に設計された衣類に取り付けられ得る。この実施形態では、支持部材(50)が、適切な取り付け手段を介して衣類の前部に固定されることが考えられる。代替で、支持部材は、単一の着用可能な品物として、着用可能な衣類自体の一部として組み込まれてもよい、または、適切な接続を使用することでプレーヤの皮膚に直接的に取り付けられてもよい。
【0089】
重要なこととしては、光源支持部材(50)は、実際、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な代替の手段を用いて実質的に胸骨の正中線にわたる位置で支持させることができ、したがって過度に限定されることはない。重要な考慮すべきことは、支持部材が、光源(60)のためのしっかりとした取り付けを提供することであり、これは後でさらに詳細に説明される。
【0090】
図9に示されているように、支持部材(50)は、細長い棒または指示針(90)のための取り付けを提供するように任意選択で構成され得る。この取り付けは、光源との組み合わせで、またはそれ自体の単独でのいずれかで、行うことができる。好ましくは、細長い棒または指示針(90)は、剛性の小さい重量の材料から製作され、調整可能な長さを有する。例えば、使用者に棒の長さを様々な長さの間で調整させることができる伸縮可能な棒が、使用され得る。つまり、細長い棒または指示針が調整可能となることは要件ではなく、本発明は、いくつかの異なる棒の大きさがキットの形態で提供されてもよい。
【0091】
細長い棒または指示針(90)の使用は、光源がデバイスに追加されるとき、光が上方の胸椎に対して直角に胸部から発することをゴルファが分かるように、プレーヤが支持部材を背中板(80)に対しておおよそ直角にするのを容易にする。第二に、指示針の使用は、パターシャフトが指示針と平行であることをプレーヤが確認するのを可能にする。
【0092】
図9において最良に示されているように、細長い棒または指示針(90)の角度は、細長い棒または指示針(90)が背中板に対して垂直に見えるように調整されている。細長い棒または指示針(90)はパターのシャフトと平行でもある。これは、この姿勢において、脊椎の角度とパターシャフトの角度との最適な一致があることの視覚的な確認を提供する。これは、パターをゴルファに「合わせる」ことができ、ゴルファは、胸椎の回転に基づいて、パットのストロークをより良く発展または使用することができる。
【0093】
図示されている実施形態では、支持部材(50)は、光源(60)を固定する剛性体(52)を備えるように示されている。図では詳細に示されていないが、光源(60)は、適切な取り付け手段(54)を介して支持部材(50)に取り外し可能に取り付けられる。光源のための取り付け手段の構造および種類は、過度に限定されることはなく、光源(60)を適切に固定するように意図されているだけである。しかしながら、好ましい実施形態では、取り付け手段は、光源(60)を留め付けるネジ式の連結、または、光源を着用可能な支持部材に留める締め付け機構である。他の適切な取り付け手段には、限定されることはないが、磁石またはVelcro(商標)がある。
【0094】
図に示されているように、光源(60)はレーザなどの平行光源である。様々な光条件において良好な視認性を提供するためレーザは好ましいとされるが、本発明において使用される光源の種類は、過度に限定されず、単一の点、パターン、または1つもしくは複数の線を、プレーヤのクラブまたはパターヘッドの近くで地面表面に生成することができる任意の光源とできる。理解を高めるために、パターンまたは1つもしくは複数の線が好ましいとされる。
【0095】
光源が、すべての室内および室外の光条件においてプレーヤに視認可能であるパターンを生成し、したがって十分な強度を有することは、好ましい。レーザによって生成されるパターンは格子または十字とでき、それによって、レーザは、実質的にボールから目標への線に沿うかまたは平行である線を地面に生成するように構成される。この実施形態では、地面表面においてレーザ(60)によって生成される格子または十字のパターンの1つまたは複数の第1の線が、「目標線」と一般的に称されるボールから目標への線と実質的に平行に位置合わせされる。結果として、地面表面においてレーザ(60)によって生成される格子または十字のパターンの1つまたは複数の第2の線が、クラブフェースと等しくなる、または実質的に平行になり、あるいは別の言い方をすれば、1つまたは複数の第1の線に対して横断する。
図7および
図8に示されている実施形態では、単一のレーザ線(500)が、クラブヘッドに隣接する地面に形成されており、クラブフェース(600)のフェースと実質的に平行になるようにセットアップされるように示されている。
【0096】
光源が地面表面にパターンを生成することは、本発明の好ましい実施形態であるが、いくつかの実施形態では、レーザは使用者の前腕または手に入射するように案内され得る。この実施形態では、パットのストロークの間のプレーヤは、例えば、胸椎の好ましい単独の回転の外側の望ましくない動きを監視することができる。より力強いストロークでは、プレーヤは、何らかの追加の動き、および胸回転へのこのタイミングを許容および観察したい可能性がある。
【0097】
支持部材(50)の取り付け手段(54)は、コーチまたはプレーヤに光源の方向を調整または枢動させることができる。光源が、プレーヤのクラブヘッドに隣接または近接する地面表面を照らすために調整され、プレーヤに視認可能であることは、好ましいとされる。これは、プレーヤにストロークの間の地面における光源をはっきりと見せるだけでなく、プレーヤに打たれるボールとの良好なアイコンタクトを保持させることもできる。
【0098】
本発明の好ましい実施形態では、取り付け手段は、プレーヤに光源の方向を調整させることができる。ゴルフは、プレーヤがプレイの意図された線の側方に、またはその線に対して実質的に90度に、ほとんど常にいる競技である。プレーヤがこの点において自身の配向を意識していることが、概して望ましい。この目的のために、第1のレーザ線は、プレーヤの姿勢に依存して、レーザからの光が壁または地面に表示され得るように調整され得る。そのため、プレーヤが、目標線と平行である壁を直に向いて立つ場合、第1のレーザ線は、壁において水平となり、レーザが矢状面において下にされるとき、または、ゴルファがゴルフストロークのための姿勢を取るために単純に臀部から曲がるとき、ボール目標線と平行になる。同じ状況の下で、第2の線(第1の線に対して90度にある)は、壁における場合には鉛直線となり、地面における場合には上方の脊椎の下方における線となる。
【0099】
使用中、特にはパットのために、トレーニングの間にストロークを行うためにセットアップするとき、プレーヤは、1つまたは複数の第1のレーザ線を、ボールから目標への線と実質的に平行に位置合わせすることになる。レーザの第1の線が、矢状面において胸から90度で上方の脊椎へと投射するように設定される場合、この脊椎の軸の周りでの胸の回転に基づかれるストロークの間、第1の線は、ゴルファからある距離で離れて、ボール目標線と平行な同じ線において後方および前方に動くことになる。しかしながら、レーザが脊椎に対して90度でなく、70度だけといった場合(そのため、第1の線がプレーヤの足により近くなる)、胸椎の回転により、第1の線はプレーヤの足の方へ凹んだ楕円で動くことになる。
【0100】
また、ストロークの間、プレーヤは、クラブヘッドに対する1つまたは複数の第1の線の関連した運動を観察することになり、それによって、1つまたは複数の第1の線は、クラブヘッドと同期して動くままになるはずである。これは、脊椎の回転が動きの元の発生源であることを意味する視覚的指示となる。
【0101】
プレーヤがストロークを行うときに光源によって照らされる1つまたは複数の第2の線は、パター、および、パターグリップ、手、または腕などの他の部品において輝くことができる。線がストロークを通じて位置が留まらない場合、これは、追加の動きの発生源が存在することを指示している。これは、特にはパットについて、デバイスの重要な機能である。また、目標線に対して横断している1つまたは複数の第2のレーザ線は、パターフェースがストロークを通じてどのように開いたり閉じたりすべきであるかに視覚的な案内を提供する。脊椎回転に基づかれるストロークがある場合、これは自然に起こるはずであり、手などによる操作を必要としない。これらの1つまたは複数の第2のレーザ線とパターのリーディングエッジとの比較は、肩などの追加の部位における動きの有りまたは無しの場合で、この操作を明らかにすることができる。第2のレーザ線の上記の機能について、矢状面における上方の脊椎へのレーザの設定が何であるかに拘わらずそうなることは、留意されたい。
【0102】
1つまたは複数の第2のレーザ線は、1つまたは複数の第1のレーザ線に対して実質的に横断するように設定される。この手法では、
図7および
図8において最も良く示されているように、1つまたは複数の第2のレーザ線はクラブフェースと平行になるように設定される。ここでも、
図7および
図8は本発明の1つの実施形態だけを示しており、それによって、クラブフェースと実質的に平行である単一のレーザ線が提供されていることは、留意されるべきである。
【0103】
上記に鑑みて、地面における光源の相対的な動きは、クラブを使用するときに視覚化するのがより容易であることは理解されよう。しかしながら、トレーニング装置を使用するとき、プレーヤがクラブを使用することは本発明の要件ではない。装置は、胸椎の軸の周りでのプレーヤの胸部の回転を監視するために、単純で使用するのが容易な機構を提供する。これによって、プレーヤは、ストロークの間に自身の動きを相当に高めることができ、それによって、コースにおける自身の競技の正確性を相当に向上することができる。
【0104】
ここまで、ほとんどの言及がレーザ線について行われてきた。しかしながら、単一の点のレーザが使用でき、明るい条件においてより良好な視認性を提供することができることは、理解されるべきである。レーザが胸椎に対して直角に設定される場合、点は、脊椎の回転が最適である場合、ボールから目標への線と平行な線において動くことになる。代替で、レーザの点は、パターヘッド、または手などの身体部分へとより向かって方向付けられ得る。例えばパターヘッドとレーザ点との非同期の動きは、胸椎の回転に加えて起こる何らかの動きの発生源があるかどうかを指示することになる。レーザ点と手との非同期の動きは、肩領域において最もあり得る動きを指示することになる。
【0105】
本発明のなおもさらなる実施形態において、1つまたは複数の視覚的支援が提供され、本発明のゴルフストロークトレーニング装置と共に使用される。視覚的支援は、プレーヤがストロークの間に光源の運動を監視および観察するのを容易にするのを助ける。具体的には、視覚的支援は、光源の動きの素早い視覚的基準を提供し、そのためいくつかの例では、プレーヤが、ストロークの間に起こる胸椎の周りでの正しい回転を特定することを相当に容易にする。
【0106】
図10に示されているように、本発明のこの実施形態は、第1の水平の視覚的支援(700)と第2の鉛直の視覚的支援(702)とを含む。視覚的支援(700)および(702)は、互いとの組み合わせで、または単独で使用され得るが、本明細書の前述の段落においてより詳細に記載されている着用可能な光源と併せて使用されるように意図されている。
【0107】
第1の水平の視覚的支援(700)は、地面など、プレーヤが自身のストロークまたは回転を練習している表面に配置されるように示されている。この例では、第1の水平の視覚的支援(700)は、ストロークの目標線と平行である位置に配置され、目標線は、点線(20)として
図1~
図2でも描写されている。第1の水平の視覚的支援(700)が、それが配置される表面における実質的に真っ直ぐな線を形成する能力を有する限り、柔軟性または剛性であり得る様々な異なる材料から製作できることは、理解されるものである。例えば、材料は、細長い金属またはプラスチックの管または棒であり得るが、実際には、ロープなどの柔軟性の材料であってもよい。代替でこれは、適切なマーカを使用して地面表面に引かれる1つまたは複数の線であってもよい。プラスチックの位置合わせ棒材が市場において容易に入手可能であり、広く使用されている。
【0108】
プレーヤが、視覚的支援を伴う本発明を使用して自身のストロークおよび回転を練習するためにセットアップするとき、使用者によって着用されるとき、光源の1つまたは複数の第2の線のレーザ線が、第1の水平の視覚的支援(700)と平行になるように、または、第1の水平の視覚的支援(700)の上に実質的にあるように、セットアップされる。この例では、ストロークの間、正しい胸椎の回転および動きは、地面表面における視覚的支援(700)と平行である、または視覚的支援(700)の上にある経路にレーザ線が追従することで指示される。
【0109】
図9にも示されているように、第1の水平の視覚的支援(700)の横断の平面に対して、横断面において角度(A)にある第2の鉛直の視覚的支援(702)が提供される。鉛直の視覚的支援(702)は、それが配置される表面において実質的に真っ直ぐな線を形成する能力を有する限り、柔軟性または剛性であり得る様々な材料から製造することができる。図に示されているように、視覚的支援(702)は、壁または鉛直な表面(750)に接触して支持される。第2の鉛直の視覚的支援(702)が、それが支持される表面における実質的に真っ直ぐな線を形成する能力を有する限り、柔軟性または剛性であり得る材料の変形から製造することができることは、理解されるものである。
【0110】
視覚的支援(702)をセットアップするとき、角度(A)は、アドレスにおけるクラブシャフトと実質的に等しくなるべきであり、プレーヤのスタンスに依存して変化する。この点において、プレーヤがストロークを行い、正しい胸椎の回転を呈するとき、地面表面における第1の水平の視覚的支援(700)に追従するレーザ線は、鉛直平面においてリセットする視覚的支援(702)に追従し続けるか、または実質的に平行になり続ける。鉛直平面が、デバイスが室内で使用されるとき、実際には隣接の壁であり得ることは、留意されるべきである。
【0111】
先に記載されているように、本発明は、プレーヤの胸骨に取り付けられ得るデバイスに主に関し、それによって、このデバイスの動きは胸椎の動きと非常に密に相関させられる。これは回転について特にあてはまる。脊椎は、各椎体の間の配向における小さい変化を用いて回転する。頭および首が静止したままでのストロークが行われる場合、最も上の胸椎も定位置で留まらなければならないが、その軸において回転する。胸椎および頸椎における椎間関節が、回転を許容する方法で位置合わせされ、まさにこれは、デバイスが強調することができるゴルフストロークにおける動きである。
【0112】
図11は、ゴルファの胸に固定された本発明のゴルフストロークトレーニング装置(10)を伴う、パターを保持する姿勢でのゴルファの描写を示している。点線は、この例ではレーザである、光源から放出された光を表している。レーザ線は、上方の胸椎に対して垂直で、パターのシャフトと平行になるように位置合わせされる。パターのライ角は70度であり、レーザ線は70度で地面に入射し、上方の胸椎は20度のライ角を有し、そのため、これは、先に記載されているように、パターシャフトのプレーンと脊椎との角度の理想的な一致である。胸部がこの軸の周りで回転させられる場合、レーザは地面において線を作ることになり、その線は、ボール-目標の線と平行であるが、ゴルファからより遠くに離れた真っ直ぐな線となる。レーザ線の動きを観察しながら、ボールの有りまたは無しでのパットのストロークが、後方および前方において練習できる。平らな地面において、線は真っ直ぐなままになるべきであり、常にボール-目標の線と平行に延びる。これは
図12に示されている。点線はボールから目標への線であり、実線は、レーザ光が動くべき線である。
【0113】
本発明が様々なゴルフストロークで使用できることは、理解されるべきである。ショートチップのショットが、脊椎の周りでの回転を用いて、腕または手首の動作をほとんど用いず、例えばウェッジで行うことができる。ボール目標線と平行な位置における第1のレーザ線または点は、胸椎の回転を示すことになる。第2のレーザ線は、腕が胸にどのように関連付けられるかを示すことになる。短いショットについて、胸壁における背板肩甲部、または、背板肩甲部との上腕の関節などの部位における動きを最小限にすることが望ましい可能性がある。しかしながら、ゴルフのストロークがより力強くなるにつれて、上方の脊椎の周りでの胸の回転に加えて、これらの領域において動きがあることが望まれる可能性がある。腕における第2の線の動きのパターンの観察は、これらのストロークにおける腕のスイングのタイミングおよび度合いの有用な情報を提供することができる。
【0114】
明確には、本発明は、すべてのゴルフショットのためのトレーニングによる分析および向上を可能にする。フルスイングを必要とする長いショットについて、本発明は、一部のゴルファにおいて、両腕の全体での使用を起きないようにすることができるが、本発明は、身体の回転運動、腕なしでスイングを行うこと、または、「トレーリング」アーム、つまり、右打ちのゴルファについては右腕だけを使用することを練習するために使用でき、ボールを練習においてこの方法で打つことができる。これらの状況における正しい身体の動きは、次のように習熟することができる。
【0115】
ゴルファは、先に記載されているように、脊椎に対して90度で設定されたレーザで、ショットのための通常の姿勢を取る。レーザの点、または第1もしくは第2の線のいずれかが、ゴルファからいくらか離れた距離で地面において下に輝くことができ、クラブがより短くなり、延いては姿勢がより深く曲がると、より近くになる。
【0116】
ゴルファが脚および骨盤をしっかりと静止させたまま胸椎だけを回転させ、一定の軸を保つ場合、地面に入射するレーザ光は、ボール目標線と平行に留まる真っ直ぐな線で動くことになる。代替で、ゴルファが、骨盤を回すために代わりに脚を使用しつつ、胴体を受動的に回し、同じ高さおよび同じ脊椎軸を維持する場合、異なるパターンの線の動きが見られることが可能である。例えば、レーザ線が円弧で内側へとゴルファの周りでより大きく動くことがあり得る。脊椎自体の巻き付くことと、骨盤における脊椎の回転との間での、光の動きのパターンにおけるこの起こり得る差は、概して、骨盤が脊椎と同じ急激さで軸において脚によって回すことができないためである。ダウンスイングにおいて、地面における光の動きの同様のパターンが、胴体の動きのパターンについてゴルファに教育するために使用され得る。
【0117】
両方のレーザ線が横断または水平の平面において移動するように、レーザ筐体が回転自在とされ得ることは、留意されるべきであり、この方法では、両方の線が、ゴルファのいずれかの側方への壁においても表示させるために、地面から動かすことができる。第1の線は、壁を上へと延び、壁へと投射すると共に壁における上方の脊椎の角度を映す第2の線に対して90度となる。これらの線の動きのパターンは、これらの線が地面にあるときと同様の方法で観察することができるが、人の気持ちは、視覚的に若干異なる方法で提示された同じデータにより良好に関係することができる。
【0118】
潜在的に、多くの欠陥が特定でき、修正した動きが実施され得る。例えば、ダウンスイングにおいて、臀部が正しくない動きをする場合、これは、ゴルファが特定の経路に沿ってレーザ光を後退させることができないことによって明示されるように、ゴルファが正しい胸の動きを行うことができないという結果をもたらす可能性がある。したがって、ゴルファは、レーザ線を特定の道筋で移動させることができることを練習することができ、身体の動きの適切なパターンを学ぶことができる。
【0119】
詳細な記載を通じて、本発明の好ましい実施形態が、トレーニング装置を伴うゴルフクラブの使用に関して記載されてきた。これは、本発明の要件ではなく、特にはいくつかの実施形態において、トレーニング装置は、使用者がゴルフクラブを保持することなく、指導支援として使用できる。この手法において、本発明は、プレーヤに、シミュレーションされたストロークの動きの間に自身の脊椎の回転を修正するように指導するために使用できる。指導デバイスは、使用者に、脊椎がどのように動いているかを可視化し、動きにおける欠陥を修正するためにリアルタイムでフィードバックすることを可能にする。プレーヤは、先の段落において記載されているように、ゴルフストロークの間に必要とされ得る回転の動きまたは他の動きを行うとき、地面に発する光源の経路を監視することになる。
【0120】
ゴルフは、プレーヤがボールを進めようとする方向(一般的に目標線と呼ばれる)における側方に立つ、または、そのような方向に対して「直角」に立つ競技である。したがって、胸の配向を知ることは、非常に有用な情報となるが、ゴルファが、ショットのための姿勢になるときに、ほとんどは股関節において、前方へ曲がるとき、視覚的支援なしで行うことは容易ではない。また、先に記載されているような関節の多くにおける可動性のため、胸および上方の脊椎の位置合わせは、肩の位置合わせ、または、脚および骨盤の位置合わせによって、容易に案内することはできない。そのため、本発明は、使用者が自身の解剖学的運動をリアルタイムで容易に監視することができる方法を提供する。
【0121】
本発明は、使用者に、ストロークを行うことを通じて脊椎の回転を監視することを可能にするために、視覚的案内を主に提供する。しかしながら、理解されるように、ゴルフの競技における一部のストロークは、実際には、目標から離れるような脊椎のいくらかの傾斜を必要とする可能性がある。これは、一般的にはボールが「ティーアップ」される場合であり、ゴルファは、最大距離のためのより高い軌道でボールを放つために、上向きに打とうとする。そのため、任意のゴルフショットのための理想的な姿勢またはセットアップになる重要な部分は、ショットを行う前に上方の胸および上方の脊椎の配向を知ることである。枢動位置または回転の軸が正しい位置にない場合、正しい動きを行うことはより難しい。
【0122】
本発明のトレーニングデバイスが、胸の前の中心骨、すなわち胸骨において所定の固定された位置にあるため、デバイスによって生成される1つまたは複数のレーザ線は、胸骨、胸郭、および上方の胸椎の相対的な位置合わせを示すことができる。これは、トレーニングデバイスの使用に関して以下でさらに詳細に説明され、それによって、参照の容易性のために、デバイスは、光源(つまり、レーザ)が実質的にTの形で地面に2つの個別の線を放出する場合で例示される。筐体に対するレーザの傾斜および回転が取り付け手段を介して可能にされるため、プレーヤは、使用の前に発するレーザ線を確認および修正するために、この調整を使用する。この点において、使用の容易性のために、このステップが鉛直表面(つまり、壁など)に向かって行われることが好ましい。使用者は、直立のスタンス(つまり、脊椎の曲げがない)にあるとき、第1のレーザ線は実質的に水平であり、第2の線は実質的に鉛直であることを確認する。
【0123】
使用者は、デバイスを身に着け、直前の段落に記載されているようにレーザ調整を確認すると、光源によって形成されたレーザ線が地面に現れるように、腰において、または、下方の脊椎において、曲がるように動く。脊椎および胸が標的に対して直角のままである場合、第1のレーザ線はボール-目標の線(つまり、「目標線」)と平行になる。本発明のトレーニングデバイスによって形成された第2のレーザ線は、上方の脊椎の下で中央にある。これを前提として、本発明を使用すると、上方の胸の位置合わせが目標に対して直角でない場合に起こることを見ることは、比較的簡単である。第1のレーザは、側方への上方の脊椎の目標または傾斜のいずれかを指示することになる。第2のレーザ線の位置は、目標または傾斜のいずれかで変化する。第2のレーザ線の位置は、目標だけが一方の側にある場合は中央にあり、上方の胸が傾斜される場合には正中線から離れるように斜めにされる。
【0124】
それによって、本発明のトレーニング装置が、ストロークの間に使用者に自身の動きを監視させることを可能にするだけでなく、人に完璧なストロークおよび目標のためのセットアップを指導させることができることは、理解されるものである。
【0125】
本明細書、および後に続く請求項を通じて、文脈が他に要求していない場合、「備える」という言葉、および、「備えている」などの変化形は、述べられた整数または整数もしくはステップの群の包含の意味を含むが、任意の他の整数または整数の群の排除の意味を含まないことは、理解されるものである。本明細書で使用されているように、他に述べられていない場合、「おおよそ」という用語は±20%を意味する。
【0126】
当業者は、数多くの変形および変更が明らかになることを理解するものである。当業者には明らかになるすべてのこのような変形および変更は、本発明が記載される前に広く明らかにしている趣旨および範囲の中にあると見なされるべきである。
【符号の説明】
【0127】
10 ゴルフストロークトレーニング装置
50 光源支持部材
52 剛性体
54 取り付け手段
60 光源、レーザ
70、72 肩ストラップ
80 背中板
90 細長い棒または指示針
500 単一のレーザ線
600 クラブフェース
700 第1の水平の視覚的支援
702 第2の鉛直の視覚的支援
750 壁、鉛直な表面
A 角度
【国際調査報告】