(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】保護マスクの開閉を制御する技法
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20240214BHJP
A61B 5/085 20060101ALN20240214BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A61B5/085
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561421
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(85)【翻訳文提出日】2023-08-14
(86)【国際出願番号】 EP2020087331
(87)【国際公開番号】W WO2022128136
(87)【国際公開日】2022-06-23
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523231347
【氏名又は名称】エリクソン テレコムニカティオン ゲーエムベーハー
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ショルツ, ハイケ
(72)【発明者】
【氏名】ニーメラー, イェルク
(72)【発明者】
【氏名】ミリチッチ, ミルカ
(72)【発明者】
【氏名】ミリチュ, ミラン
【テーマコード(参考)】
3B211
4C038
【Fターム(参考)】
3B211CA01
3B211CC01
3B211CE01
4C038SS01
4C038ST01
4C038SU01
4C038SV00
4C038SX01
(57)【要約】
呼吸保護のための閉止状態と開放状態とを選択的にとるように設定された、保護マスクのアクチュエータを制御する技法が記載される。開放状態の呼吸気流抵抗は、閉止状態の呼吸気流抵抗と比較して低減される。本技法の方法態様に関して、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号が受信される。少なくとも1つの情報信号に応じて閉止状態および開放状態を選択的にとるため、保護マスクのアクチュエータに制御信号が送出される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が前記閉止状態の呼吸気流抵抗と比較して低減される開放状態とを選択的にとるように設定された、保護マスク(200)のアクチュエータを制御する方法(300)であって、
前記保護マスク(200)の環境を示す少なくとも1つの情報信号を受信するステップ(302)と、
前記少なくとも1つの情報信号に応じて前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとるため、前記保護マスク(200)の前記アクチュエータに制御信号を送出するステップ(306)と
を含むかまたは始動する、方法(300)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの情報信号が、前記呼吸保護のためのローカル要件と関連付けられた前記環境を示し、
前記送出された(306)制御信号が、前記少なくとも1つの情報信号に応答して前記閉止状態または前記開放状態をとるように、前記アクチュエータを制御する、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項3】
前記呼吸保護のための前記ローカル要件に関連して、前記受信した(302)少なくとも1つの情報信号を評価するステップ(304)をさらに含み、
制御信号を送出する前記ステップ(306)が、前記評価するステップ(304)の結果に応じて前記開放状態および前記閉止状態を選択的にとるように、前記アクチュエータを制御する、請求項1または2に記載の方法(300)。
【請求項4】
前記評価するステップ(304)が、前記受信した(302)少なくとも1つの情報信号が、前記環境内における前記呼吸保護のための前記ローカル要件を指示および/または示唆するか否かを判定することを含み、前記ローカル要件が、前記呼吸保護のための要件を示す肯定的ローカル要件であるか、または前記ローカル要件が、前記呼吸保護のための要件を含まないことを示す否定的ローカル要件であり、
前記送出された(306)制御信号が、前記評価するステップ(304)の結果にしたがって、前記少なくとも1つの情報信号が前記肯定的ローカル要件を指示および/または示唆しない場合、前記開放状態をとるように、前記アクチュエータを制御し、ならびに/あるいは、
前記送出された(306)制御信号が、前記評価するステップ(304)の結果にしたがって、前記少なくとも1つの情報信号が前記否定的ローカル要件を指示および/または示唆する場合、前記開放状態をとるように、前記アクチュエータを制御し、ならびに/あるいは、
前記送出された(306)制御信号が、前記少なくとも1つの情報信号が前記肯定的ローカル要件を指示および/または示唆する場合、前記閉止状態をとるように、前記アクチュエータを制御する、請求項3に記載の方法(300)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの情報信号が、前記保護マスク(200)の位置、および前記保護マスク(200)の位置のタイプのうち少なくとも1つを示す、請求項3または4に記載の方法(300)。
【請求項6】
前記評価するステップ(304)が、前記保護マスク(200)の前記位置および前記保護マスク(200)の前記位置のタイプのうち少なくとも1つを前記肯定的ローカル要件と関連付けるマップを使用して、前記受信した(302)少なくとも1つの情報信号が、前記環境内における前記呼吸保護のための前記肯定的ローカル要件を示すか否かを判定することを含む、請求項5に記載の方法(300)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの情報信号が、前記保護マスク(200)の前記環境内における1人または複数の人および1つまたは複数のポータブル無線デバイスのうち少なくとも1つを示す、請求項3から6のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項8】
前記評価するステップ(304)が、前記保護マスク(200)の前記環境内における前記1人または複数の人および前記1つまたは複数のポータブル無線デバイスのうち少なくとも1つの数または密度に基づいて、任意に、前記1人または複数の人および前記1つまたは複数のポータブル無線デバイスのうち少なくとも1つの前記数または密度が、あらかじめ規定された閾値を超える場合、前記受信した(302)少なくとも1つの情報信号が、前記環境内における前記呼吸保護のための前記肯定的ローカル要件を示唆するか否かを判定することを含む、請求項7に記載の方法(300)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの情報信号が、前記保護マスク(200)が屋内に位置することを示す場合は、前記少なくとも1つの情報信号が前記呼吸保護のための前記肯定的ローカル要件を示唆し、ならびに/あるいは、
前記少なくとも1つの情報信号が、前記保護マスク(200)が屋外に位置することを示す場合は、前記少なくとも1つの情報信号が前記呼吸保護のための前記肯定的ローカル要件を示唆せず、ならびに/あるいは、
前記少なくとも1つの情報信号が、前記保護マスク(200)が屋外に位置することを示す場合は、前記少なくとも1つの情報信号が前記呼吸保護のための前記否定的ローカル要件を示唆する、請求項3から8のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの情報信号が、前記環境内における建物および無線デバイスのうち少なくとも1つの識別子を示し、前記評価するステップ(304)が、前記受信した(302)少なくとも1つの情報信号を、建物および無線デバイスのうち少なくとも1つの格納されたリストと比較することを含む、請求項3から9のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項11】
前記格納されたリストが、前記呼吸保護のための前記ローカル要件に関連する前記受信した(302)少なくとも1つの情報信号の前記評価(304)から除外される、無線デバイスの除外リストを含み、任意に、前記除外リストが、前記保護マスク(200)のユーザの家庭で使用される無線デバイスの識別子を含み、ならびに/あるいは、
前記格納されたリストが、前記送出された(306)制御信号が前記開放状態をとるように前記アクチュエータを制御する、建物の除外リストを含み、任意に、前記除外リストが、前記保護マスク(200)のユーザの家庭の住居建物の識別子を含む、請求項10に記載の方法(300)。
【請求項12】
前記格納されたリストが、無線デバイスの制限リストであって、前記無線デバイスの識別子に応答して、前記送出された(306)制御信号が前記閉止状態をとるように前記アクチュエータを制御する、無線デバイスの制限リストを含み、任意に、前記制限リストが、感染リスクグループの人によって使用される無線デバイスの識別子を含み、ならびに/あるいは、
前記格納されたリストが、前記送出された(306)制御信号が前記閉止状態をとるように前記アクチュエータを制御する、建物の制限リストを含み、任意に、前記制限リストが、感染リスクグループの人によって使用される建物の識別子を含む、請求項10または11に記載の方法(300)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの情報信号が、前記保護マスク(200)と前記保護マスク(200)の前記環境内における少なくとも1つのポータブル無線デバイスまたは人との間の距離を示し、前記評価するステップ(304)が、前記距離があらかじめ規定された閾値未満か否かを判定することを含む、請求項3から12のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項14】
前記送出された(306)制御信号が、前記距離が前記あらかじめ規定された閾値未満である場合、前記閉止状態をとるように前記アクチュエータを制御し、ならびに/あるいは前記送出された(306)制御信号が、前記距離が前記あらかじめ規定された閾値超過である場合、前記開放状態をとるように前記アクチュエータを制御する、請求項13に記載の方法(300)。
【請求項15】
前記少なくとも1つの情報信号によって示される前記距離が前記あらかじめ規定された閾値超過である場合、前記受信した(302)少なくとも1つの情報信号が、前記呼吸保護のための前記ローカル要件に関連して、前記評価するステップ(304)から除外される、請求項13または14に記載の方法(300)。
【請求項16】
前記受信した(302)少なくとも1つの情報信号が画像信号を含み、前記評価するステップ(304)が、前記画像信号に基づいて1人または複数の人を認識することを含む、請求項3から15のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項17】
前記少なくとも1つの情報信号が、前記呼吸保護の必要なレベルを指示および/または示唆する、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項18】
前記保護マスク(200)が、前記閉止状態において複数の異なるレベルの前記呼吸保護をとるように設定され、
前記保護マスク(200)の前記アクチュエータに送出された(306)前記制御信号が、前記少なくとも1つの情報信号に応じて前記呼吸保護の前記レベルのうち1つをとるように、前記アクチュエータを制御する、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項19】
前記少なくとも1つの情報信号が、任意に、無線アクセスネットワーク(RAN)もしくは無線基地局からダウンリンクで、または1つもしくは複数の無線デバイスからサイドリンクで受信される(302)、少なくとも1つの無線信号を含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項20】
前記保護マスク(200)の環境を示す前記少なくとも1つの情報信号が、無線ナビゲーション衛星サービス(RNSS)または全地球航法衛星システム(GNNS)の少なくとも1つの無線信号を含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項21】
前記少なくとも1つの情報信号が、無線自動識別(RFID)のための少なくとも1つの無線信号を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項22】
前記少なくとも1つの情報信号が、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の少なくとも1つの無線信号を含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項23】
前記少なくとも1つの情報信号が、デバイス間通信のための少なくとも1つの無線信号を含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項24】
前記閉止状態をとるように前記アクチュエータを制御する前記制御メッセージの前記送出に応答して、前記呼吸保護の前記ローカル要件と関連付けられた前記環境内の建物の施錠メカニズムに、さらなる制御メッセージを送出するステップをさらに含み、前記さらなる制御メッセージが、前記保護マスク(200)の前記閉止状態を示し、および/または前記施錠メカニズムを解錠する要求を含む、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項25】
前記保護マスク(200)の着用時間があらかじめ規定された閾値よりも長い場合に、前記着用時間を示す警告を出力するステップをさらに含むかまたは始動し、前記着用時間が、前記閉止状態をとる総時間である、請求項1から24のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項26】
前記開放状態または前記閉止状態のどちらかを示すコマンド信号を、ユーザインターフェースにおいて受信するステップと、
前記コマンド信号にしたがって、前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとるため、前記制御信号を前記保護マスク(200)の前記アクチュエータに送出するステップであって、任意に、前記コマンド信号が、あらかじめ定められた期間の間、前記少なくとも1つの情報信号を無効にする、送出するステップと
をさらに含むかまたは始動する、請求項1から25のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項27】
前記制御信号を前記アクチュエータに送出する前記ステップ(306)が、前記制御信号を制御機器(100)から前記保護マスク(200)に無線送信することを含む、請求項1から26のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項28】
前記保護マスク(200)がとっている前記状態を示すメッセージを、記憶ユニットに送出するステップをさらに含むかまたは始動する、請求項1から27のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項29】
呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が前記閉止状態の呼吸気流抵抗と比較して低減される開放状態とを選択的にとる、アクチュエータを備える保護マスク(200)によって実施される方法(400)であって、
前記保護マスク(200)の前記アクチュエータで、前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとるための制御信号を受信するステップ(406)と、
受信した(406)前記制御信号に応じて、前記アクチュエータを用いて、前記保護マスクの前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとるステップ(408)と
を含むかまたは始動する、方法(400)。
【請求項30】
前記保護マスク(200)で、前記保護マスク(200)の環境を示す少なくとも1つの情報信号を取得するステップ(402)と、
前記保護マスク(200)から制御機器(100)に、前記保護マスク(100)の前記環境を示す前記少なくとも1つの情報信号を送出するステップ(404)であって、前記制御信号が前記制御機器(100)から受信される(406)、送出するステップ(404)と
をさらに含む、請求項29に記載の方法(400)。
【請求項31】
前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとるステップ(408)が、
前記閉止状態でユーザの口および鼻を覆う、前記保護マスク(200)の少なくとも中央部の変位を制御するステップであって、任意に、変位が垂直および/または水平方向に沿った動きを含むこと、ならびに、
少なくとも1つのバルブの閉止および/または開放を制御すること
のうち少なくとも1つを含む、請求項29または30に記載の方法(400)。
【請求項32】
前記保護マスク(200)が、前記閉止状態において複数の異なるレベルの前記呼吸保護をとるように設定され、
前記保護マスク(200)の前記アクチュエータで受信された(406)前記制御信号が、前記少なくとも1つの情報信号に応じて前記呼吸保護の前記レベルのうち1つをとるように、前記アクチュエータを制御する、請求項29から31のいずれか一項に記載の方法(400)。
【請求項33】
請求項2から28のいずれか一項に記載の前記ステップおよび/または特徴、あるいは該請求項に対応するステップまたは特徴をさらに含むかまたは始動する、請求項29から32のいずれか一項に記載の方法(400)。
【請求項34】
任意にコンピュータ可読記録媒体(1504;1604)に格納された、コンピュータプログラム製品が1つまたは複数のコンピューティングデバイス(1502;1602)上で実行されたとき、請求項1から33のいずれか一項に記載のステップを実施するプログラムコード部分を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項35】
呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が前記閉止状態の呼吸気流抵抗と比較して低減される開放状態とを選択的にとるように設定された、保護マスク(200)のアクチュエータを制御する制御機器(100)であって、
前記保護マスク(200)の環境を示す少なくとも1つの情報信号を受信し、
前記少なくとも1つの情報信号に応じて前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとるため、前記保護マスク(200)の前記アクチュエータに制御信号を送出する
ように設定された、制御機器(100)。
【請求項36】
請求項2から28のいずれか一項に記載のステップを実施するようにさらに設定された、請求項35に記載の制御機器(100)。
【請求項37】
保護マスク(200)のアクチュエータを用いて、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が前記閉止状態の呼吸気流抵抗と比較して低減される開放状態とを選択的にとる、保護マスク(200)であって、
前記保護マスク(200)の前記アクチュエータで、前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとるための制御信号を受信し、
受信した前記制御信号に応じて、前記アクチュエータを用いて、前記保護マスク(200)の前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとる
ように設定された、保護マスク(200)。
【請求項38】
請求項30から33のいずれか一項に記載のステップを実施するようにさらに設定された、請求項37に記載の保護マスク(200)。
【請求項39】
呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が前記閉止状態の呼吸気流抵抗と比較して低減される開放状態とを選択的にとるように設定された、保護マスク(200)のアクチュエータを制御する制御機器(100)であって、命令を格納するように動作可能なメモリ(1504)と、前記命令を実行するように動作可能な処理回路(1502)とを備え、
前記保護マスク(200)の環境を示す少なくとも1つの情報信号を受信し、
前記少なくとも1つの情報信号に応じて前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとるため、前記保護マスク(200)の前記アクチュエータに制御信号を送出する
ように動作する、制御機器(100)。
【請求項40】
請求項2から28のいずれか一項に記載のステップを実施するようにさらに動作する、請求項39に記載の制御機器(100)。
【請求項41】
保護マスク(200)のアクチュエータを用いて、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が前記閉止状態の呼吸気流抵抗と比較して低減される開放状態とを選択的にとる、保護マスク(200)であって、命令を格納するように動作可能なメモリ(1604)と、前記命令を実行するように動作可能な処理回路(1602)とを備え、
前記保護マスク(200)の前記アクチュエータで、前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとるための制御信号を受信し、
受信した前記制御信号に応じて、前記アクチュエータを用いて、前記保護マスク(200)の前記閉止状態および前記開放状態を選択的にとる
ように動作する、保護マスク(200)。
【請求項42】
請求項30から33のいずれか一項に記載のステップを実施するようにさらに動作する、請求項41に記載の保護マスク(200)。
【請求項43】
基地局(1712a;1712b;1712c;1820)および/または保護マスク(200)と通信するように設定された、ユーザ機器(UE)(100;1791;1792;1830)であって、無線インターフェース(102;106;1837)と、請求項1から29のいずれか一項に記載のステップを実施するように設定された、処理回路(1502;1838)とを備える、ユーザ機器(UE)(100;1791;1792;1830)。
【請求項44】
ホストコンピュータ(1730;1810)を含む、通信システム(1700;1800)であって、
ユーザデータを提供するように設定された処理回路(1818)と、
ユーザ機器(UE)(100;1791;1792;1830)に送信するため、セルラまたはアドホック無線ネットワーク(1710)にユーザデータを転送するように設定された通信インターフェース(1816)であって、前記UE(100;1791;1792;1830)が、無線インターフェース(102;106;1837)と処理回路(1502;1838)とを備え、前記UE(100)の前記処理回路(1502;1838)が、請求項1から29のいずれか一項に記載のステップを実行するように設定された、通信インターフェース(1816)と
を備える、通信システム(1700;1800)。
【請求項45】
前記UE(100;1791;1792;1830)をさらに含む、請求項44に記載の通信システム(1700;1800)。
【請求項46】
請求項37、38、41、または42のいずれか一項に記載の保護マスク(200)をさらに含み、前記保護マスク(200)が、無線インターフェース(204;206)と処理回路(1602)とを備え、前記保護マスク(200)の前記処理回路(1602)が、請求項29から33のいずれか一項に記載のステップを実行するように設定された、請求項44または45に記載の通信システム(1700;1800)。
【請求項47】
前記無線ネットワーク(1710)が、前記UE(100)と通信するように設定された、基地局(1712a;1712b;1712c;1820)、またはゲートウェイとして機能する無線デバイスをさらに備える、請求項44から46のいずれか一項に記載の通信システム(1700;1800)。
【請求項48】
前記ホストコンピュータ(1730;1810)の前記処理回路(1818)が、ホストアプリケーション(1812)を実行し、それにより、前記ユーザデータを提供するように設定され、
前記UE(100;1791;1792;1830)の前記処理回路(1502;1838)が、前記ホストアプリケーション(1812)と関連付けられたクライアントアプリケーション(1832)を実行するように設定された、請求項44から47のいずれか一項に記載の通信システム(1700;1800)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、保護マスクのアクチュエータを制御する技法に関する。より具体的には、また非限定的に、呼吸保護のための閉止状態と開放状態とを選択的にとる保護マスクのアクチュエータを制御する方法およびデバイス、ならびにかかる状態をとる方法およびデバイスが提供される。
【背景技術】
【0002】
「フェイシャルマスク」または「コミュニティマスク」などの従来の保護マスクは、単純な一枚の布か、または例えば弾性の紐を用いて手でユーザの顔に着けて、少なくともユーザの口と鼻を覆うようにしなければならない、より複雑なフィルタリング材料である。
【0003】
文献US8,336,114B1は、ユーザの頭部サイズに合わせて手で調節可能なヘッドマウントを備える、さらなる従来の保護マスクについて記載している。ヘッドマウントは、頭部の両側に固着点を有する水平軸を中心にして手動で回転させることによって変位させることができる、透明スクリーンを枢動可能に支持する。閉止状態では、スクリーンはユーザの顔の前で垂直方向に位置付けられる。開放状態では、スクリーンはユーザの頭部の上方で水平方向に位置付けられる。
【0004】
フェースマスクはウェアラブル技術へと進化してきた。例えば、D.Rangelらは、科学文献「呼吸検出のための医療用マスクへの気流センサの実装(Implementing air flow sensor in a medical mask for breathing detection)」、Health Technol.10、405-410(2020)において、マスクを着用しているユーザの呼吸頻度を測定することによって低呼吸を検出するため、フェースマスクに気流センサを実装することについて記載している。マスクは手で着用し、また除去しなければならない。
【0005】
かかる従来のマスクのユーザは、手を使用しなければならず、マスクを一時的に着けたり外したりするのに前もって手を殺菌しなければならない。さらに、ユーザは、マスクの着用が義務であるエリアに入るときに保護マスクを着け忘れる場合があり、また、例えば緊急時など、ユーザが、保護マスクを顔に着ける前に手を殺菌する十分な時間がない場合があり、ならびに/あるいは、例えばストレッチャーに乗せた患者など重いものを持っているため、ユーザが手を使えない場合がある。さらに、ユーザがマスクを顔に着用していない間に、マスクが汚染されたり、または損傷する可能性がある。例えば、一部のユーザは、マスクが義務ではない場合に保護マスクを腕に着けておく習慣がついている。
【0006】
オンライン記事「このハイテクフェースマスクは、ボタンに触れると開閉する(This high-tech face mask opens and closes with the touch of a button)」、Ronny Koenig、2020年5月20日公開、ウェブページtoday.comは、Asaf Gitelisが設計したマスク装置のビデオを含んでいる。マスク装置は、マスクを手で鼻および口から除去することなく、飲食のために水平スリットに沿ってマスクを開閉するために、改良された手術用フェースマスクにボーデンケーブルで接続されたボタンを備える。しかしながら、かかるマスク装置を使用するには、ボタンのために片手が常にふさがれる。さらに、フェースマスクとボタンとが機械的に接続されているため、嵩高なマスク装置の重量が増加し、ユーザの移動性に相当の影響がある。
【0007】
オンライン記事「このロボットフェースマスクは、周りに人がいる場合は自動で開閉することができる(This Robotic Face Mask Can Automatically Open and Close If There Are People Around)」、Tyler Lee、2020年5月21日公開、ウェブページubergizmo.comは、オンライン映像共有プラットフォーム「ユーチューブ(YouTube)」において「デザインメーカー(DesignMaker)」の名前で公開されたビデオを参照している。マスクは、マスクに対する動きを検出し、検出に応じてマスクの前にあるフラップを開閉するため、モーションセンサを備える。結果として、マスクのいかなる動きもフラップを閉じるきっかけとなり、動きがなければ、マスクは常にフラップを開かせる。
【発明の概要】
【0008】
したがって、ユーザが保護マスクを一時的に除去したときに保護マスクの汚染または損傷を防ぐ技法が必要とされている。代替のまたはさらなる目的は、呼吸保護が必要なときにユーザが保護マスクを着け忘れるのを防ぐことである。
【0009】
第1の方法態様に関して、保護マスクのアクチュエータを制御する方法が提供される。保護マスクは、呼吸保護のための閉止状態と開放状態とを選択的にとるように設定される。呼吸気流抵抗は、開放状態では、閉止状態の呼吸気流抵抗と比較して低減される。方法は、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号を受信するステップを含むか、または始動する。方法はさらに、少なくとも1つの情報信号に応じて閉止状態および開放状態を選択的にとるため、保護マスクのアクチュエータに制御信号を送出するステップを含むか、または始動する。
【0010】
第1の方法態様は、制御機器によって実施されてもよい。制御機器は、ユーザ機器(UE)に含まれてもよく、ならびに/あるいはユーザ機器(UE)によって具現されてもよい。
【0011】
第2の方法態様に関して、呼吸保護のための閉止状態と開放状態とを選択的にとる方法が提供される。開放状態の呼吸気流抵抗は閉止状態と比較して低減される。方法は、閉止状態および開放状態を選択的にとるためのアクチュエータを備える保護マスクによって実施される。方法は、保護マスクのアクチュエータで、閉止状態および開放状態を選択的にとるための制御信号を受信するステップを含むか、または始動する。方法はさらに、受信した制御信号に応じて、アクチュエータを用いて、保護マスクの閉止状態および開放状態を選択的にとるステップを含むか、または始動する。
【0012】
別の態様に関して、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム製品が1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって実行されたとき、本明細書で開示される方法態様のステップのうちいずれか1つを実施するためのプログラムコード部分を備える。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記録媒体に格納されてもよい。コンピュータプログラム製品はまた、例えば、無線ネットワーク、RAN、インターネット、および/またはホストコンピュータを介してダウンロードするように提供されてもよい。別の方法としてまたは加えて、方法は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および/または特定用途向け集積回路(ASIC)において符号化されてもよく、あるいはハードウェア記述言語を用いてダウンロードするように機能が提供されてもよい。
【0013】
第1のデバイス態様に関して、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態の呼吸気流抵抗と比較して低減される開放状態とを選択的にとるように設定された、保護マスクのアクチュエータを制御する制御機器が提供される。制御機器は、第1の方法態様のステップのうちいずれか1つを実施するように設定されてもよい。別の方法としてまたは加えて、制御機器は、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号を受信するように設定された、情報信号受信ユニットを備えてもよい。
【0014】
第2のデバイス態様に関して、保護マスクが提供される。保護マスクは、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを、選択的にとるためのアクチュエータを備える。保護マスクは、第2の方法態様のステップのうちいずれか1つを実施するように設定されてもよい。別の方法としてまたは加えて、保護マスクは、保護マスクのアクチュエータにおいて、閉止状態および開放状態を選択的にとるための制御信号を受信するように設定された、制御信号受信ユニットを備えてもよい。保護マスクはさらに、受信した制御信号に応じて、アクチュエータを用いて、保護マスクの閉止状態および開放状態を選択的にとるように設定された、アクチュエータユニットを備えてもよい。
【0015】
さらなる第1のデバイス態様に関して、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態の呼吸気流抵抗と比較して低減される開放状態とを選択的にとるように設定された、保護マスクのアクチュエータを制御する制御機器が提供される。制御機器は、処理回路(例えば、少なくとも1つのプロセッサ)とメモリとを備える。上記メモリは、上記処理回路によって実行可能な命令を含んでもよく(例えば、格納するように動作可能であってもよく)、それにより、制御機器は、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号を受信し、少なくとも1つの情報信号に応じて閉止状態および開放状態を選択的にとるため、制御信号を保護マスクのアクチュエータに送出するように動作する。制御機器はさらに、第1の方法態様のステップのうちいずれかを実施するように動作してもよい。
【0016】
さらなる第2のデバイス態様に関して、保護マスクが提供される。保護マスクは、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを、選択的にとるためのアクチュエータを備える。保護マスクは、処理回路(例えば、少なくとも1つのプロセッサ)とメモリとを備える。上記メモリは、上記処理回路によって実行可能な命令を含んでもよく(例えば、格納するように動作可能であってもよく)、それにより、保護マスクは、保護マスクのアクチュエータにおいて、閉止状態および開放状態を選択的にとるための制御信号を受信し、受信した制御信号に応じて、アクチュエータを用いて、保護マスクの閉止状態および開放状態を選択的にとるように動作する。保護マスクはさらに、第2の方法態様のステップのうちいずれかを実施するように動作してもよい。
【0017】
さらなる別の態様に関して、ホストコンピュータを含む通信システムが提供される。ホストコンピュータは、例えば、少なくとも1つの情報信号に基づいて決定された、制御機器(例えば、ユーザ機器(UE))または保護マスクの位置に応じて、ユーザデータを提供するように設定された処理回路を備えてもよい。ホストコンピュータはさらに、制御機器(例えば、UE)に送信するため、ユーザデータをセルラネットワーク(例えば、無線ネットワーク)に転送するように設定された通信インターフェースを備えてもよく、制御機器は、無線インターフェースと、第1および/または第2の方法態様のステップのうちいずれか1つを実行するように設定された処理回路とを備える。
【0018】
通信システムはさらに、制御機器(例えば、UE)を含んでもよい。別の方法としてまたは加えて、セルラネットワークはさらに、第1の方法態様および/または第2の方法態様を使用して、制御機器と通信するように、ならびに/あるいは制御機器とホストコンピュータとの間にデータリンクを提供するように設定された、1つもしくは複数の基地局および/またはゲートウェイを含んでもよい。
【0019】
ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それにより、ユーザデータおよび/または本明細書に記載される任意のホストコンピュータ機能を提供するように設定されてもよい。別の方法としてまたは加えて、制御機器(例えば、UE)の処理回路は、ホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように設定されてもよい。
【0020】
デバイス、制御機器(例えば、UE)、保護マスク、基地局、システム、または技法を具現する任意のノードもしくは局のうちいずれか1つは、方法態様のコンテキストにおいて開示される任意の特徴をさらに含んでもよく、その逆も同様である。特に、任意のユニットおよびモジュールは、方法態様のステップのうち1つもしくは複数を実施または始動するように設定されてもよい。
【0021】
技法の実施形態のさらなる詳細について、同封の図面を参照して記載する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとるように設定された、保護マスクのアクチュエータを制御する制御機器の一実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図2】呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとるための、アクチュエータを備える保護マスクの一実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図3】呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとるように設定された、保護マスクのアクチュエータを制御する方法であって、
図1の制御機器によって実現可能であってもよい、方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【
図4】呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとる方法であって、
図2の保護マスクによって実現可能であってもよい、方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【
図5】閉止状態および開放状態それぞれを制御し選択的にとるための、
図1および
図2それぞれの制御機器および保護マスクの実施形態を備えるシステムを示す概略ブロック図である。
【
図6】
図1の制御機器の一実施形態で受信されてもよく、ならびに/あるいは
図2の保護マスクの一実施形態で取得され転送されてもよい、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号の例を概略的に示す図である。
【
図7】保護マスクを開放または閉止するためのどの制御信号が、
図1の制御機器から
図2の保護マスクに送出され得るかに応じて、少なくとも1つの情報信号が
図6の少なくとも1つの情報信号を含んでもよい、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号の例を概略的に示す図である。
【
図8】組み合わせて様々なタイプの情報信号を含む決定木にすることができる、1つのタイプの情報信号に応じて、保護マスクのアクチュエータを制御するフローチャート例を示す図である。
【
図9】組み合わせて様々なタイプの情報信号を含む決定木にすることができる、1つのタイプの情報信号に応じて、保護マスクのアクチュエータを制御するフローチャート例を示す図である。
【
図10】組み合わせて様々なタイプの情報信号を含む決定木にすることができる、1つのタイプの情報信号に応じて、保護マスクのアクチュエータを制御するフローチャート例を示す図である。
【
図11】組み合わせて様々なタイプの情報信号を含む決定木にすることができる、1つのタイプの情報信号に応じて、保護マスクのアクチュエータを制御するフローチャート例を示す図である。
【
図12】
図12Aと
図12Bは、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとるための、アクチュエータを備える保護マスクの第1の実施形態をそれぞれ示す図である。
【
図13】
図13Aと
図13Bは、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとるための、アクチュエータを備える保護マスクの第2の実施形態をそれぞれ示す図である。
【
図14】
図14Aと
図14Bは、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとるための、アクチュエータを備える保護マスクの第3の実施形態をそれぞれ示す図である。
【
図15】
図1の制御機器を具現する制御機器の一実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図16】
図2の保護マスクを具現する保護マスクの一実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図17】少なくとも1つの情報信号を提供するための、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークの一実施形態を概略的に示す図である。
【
図18】一部無線接続を通じて、基地局、またはゲートウェイとして機能する無線デバイスの一実施形態を介して、
図1の制御機器を具現したものであってもよいユーザ機器の一実施形態と通信する、ホストコンピュータの一実施形態を示す一般化されたブロック図である。
【
図19】ホストコンピュータと、基地局、またはゲートウェイとして機能する無線デバイスと、ユーザ機器との実施形態を含む通信システムにおいて実現される方法の実施形態を示すフローチャートである。
【
図20】ホストコンピュータと、基地局、またはゲートウェイとして機能する無線デバイスと、ユーザ機器との実施形態を含む通信システムにおいて実現される方法の実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の説明では、限定ではなく説明の目的で、本明細書で開示される技法の完全な理解を提供するために、特定のネットワーク環境など、特定の詳細が記載される。技法は、これらの特定の詳細から逸脱した他の実施形態において実践されてもよいことが、当業者には明らかとなるであろう。さらに、以下の実施形態では、主に、新無線(NR)または5G実装形態について説明しているが、本明細書で説明される技法はまた、規格ファミリーIEEE802.11による無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における、3GPP LTE(例えば、LTEアドバンスト、またはMulteFireなどの関係する無線アクセス技法)を含む、他の任意の無線通信技法のため、Bluetooth Special Interest Group(SIG)、特にBluetooth低エネルギー、Bluetoothメッシュネットワーキング、およびBluetoothブロードキャスティングによるBluetoothのため、Z-Wave AllianceによるZ-Waveのため、またはIEEE802.15.4に基づくZigBeeのために、実装されてもよいことが容易に明らかである。
【0024】
さらに、本明細書で説明される機能、ステップ、ユニット、およびモジュールは、マイクロコントローラ、プログラムされたマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、または、例えば高度RISCマシン(ARM)を含む汎用コンピュータと併せて機能するソフトウェアを使用して実現されてもよいことを、当業者であれば理解するであろう。また、以下の実施形態は、主に、方法およびデバイスを伴うコンテキストにおいて説明されるが、本発明はまた、コンピュータプログラム製品において具現され、ならびに少なくとも1つのコンピュータプロセッサと少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリとを備えるシステムにおいて具現されてもよく、メモリは、機能およびステップを実施するか、または本明細書で開示されるユニットおよびモジュールを実現してもよい、1つもしくは複数のプログラムで符号化されることが理解されるであろう。
【0025】
図1は、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとるように設定された、保護マスクのアクチュエータを制御する制御機器の一実施形態のブロック図を概略的に示している。制御機器は、包括的に、参照符号100によって参照される。
【0026】
制御機器100は、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号を受信するように設定された、情報信号受信ユニット102を備える。
【0027】
制御機器100はさらに、少なくとも1つの情報信号に応じて閉止状態および開放状態を選択的にとるため、制御信号を保護マスクのアクチュエータに送出するように設定された、制御信号送出ユニット106を備える。
【0028】
保護マスクの環境を示す、受信した少なくとも1つの情報信号に応じて、閉止状態および開放状態を選択的にとるように保護マスクのアクチュエータを制御することで、少なくともいくつかの実施形態において、例えば、呼吸保護が必要な環境にいるときに、ユーザが保護マスクを着け忘れるのを防ぐことができる。
【0029】
同実施形態またはさらなる実施形態は、マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号に応答して、アクチュエータを用いて開放状態がとられるので、ユーザが保護マスクを外している間、保護マスクが汚染されるかまたは損傷するのを防ぐことができる。
【0030】
同実施形態またはさらなる別の実施形態は、例えば、マスク着用時間の間に保護マスクを通る空気をフィルタリングする総時間を最小限に抑えることにより、例えば、少なくとも1つの情報信号にしたがって必要な場合のみ閉止状態をとることによって、保護マスクの使用時間(即ち、寿命またはマスク着用時間)を増加させることができる。
【0031】
任意に、制御機器100は、呼吸保護のためのローカル要件に関連して、受信した少なくとも1つの情報信号を評価するように設定された、情報信号評価ユニット104を備える。
【0032】
受信側の制御機器100のユニットはいずれも、対応する機能を提供するように設定されたモジュールによって実現されてもよい。
【0033】
制御機器100は、ユーザ機器(UE)と呼ばれることもあってもよく、またはユーザ機器(UE)によって具現されてもよい。制御機器100、および保護マスクのアクチュエータは、少なくとも制御機器100において制御信号を送出するため、(例えば、無線または有線)通信状態にある。
【0034】
図2は、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとるための、アクチュエータを備える保護マスクの一実施形態のブロック図を概略的に示している。保護マスクは、包括的に、参照符号200によって参照される。
【0035】
保護マスク200は、保護マスクのアクチュエータにおいて、閉止状態および開放状態を選択的にとるための制御信号を受信するように設定された、制御信号受信ユニット206を備える。
【0036】
保護マスク200はさらに、受信した制御信号に応じて、アクチュエータを用いて、保護マスクの閉止状態および開放状態を選択的にとるように設定された、アクチュエータユニット208を備える。
【0037】
任意に、保護マスク200は、保護マスクにおいて、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号を取得するように設定された、情報信号取得ユニット202を備える。
【0038】
さらに任意に、保護マスク200は、保護マスクから制御機器100に、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号を送出するように設定された、情報信号送出ユニット204を備える。制御信号は、例えば、少なくとも1つの情報信号の送出に応答して、制御機器から受信されてもよい。
【0039】
保護マスク200のユニットはいずれも、対応する機能を提供するように設定されたモジュールによって実現されてもよい。
【0040】
保護マスク200および制御機器100は、少なくとも保護マスク200において制御信号を受信するため、(例えば、無線または有線)通信にあってもよい。
【0041】
制御信号および/または少なくとも1つの情報信号は、制御機器100のコンテキストで開示される任意の特徴を備えてもよい。
【0042】
閉止状態は呼吸保護を提供してもよい。開放状態は、マスクを外す代わりまたはマスクを外すことと同等であってもよい。
【0043】
保護マスクのアクチュエータは、閉止状態および開放状態を選択的にとるための手動入力なしに制御されてもよい。別の方法としてまたは加えて、保護マスクのアクチュエータは、閉止状態および開放状態を選択的にとるため、少なくとも1つの情報信号によって示される1つまたは複数の環境情報を考慮に入れて制御されてもよい。
【0044】
評価することは、環境内の物体(例えば、人および/または無線デバイス)を追跡することを含んでもよい。別の方法としてまたは加えて、評価することは、環境内の物体の物体リストを維持することを含んでもよい。制御信号は、例えば、マスクに対する何らかの動きに応答してアクチュエータをトリガする、マスク上の従来のセンサとは対照的に、物体リストの変化に応答してアクチュエータに送出されてもよい。
【0045】
少なくとも1つの情報信号は環境に関連してもよい。保護マスクの環境に関する情報に対する(例えば、無線シグナリングを介する)アクセスを有さない、従来の保護マスクとは対照的に、実施形態は、周囲環境からの条件に基づいて、手作業の介入なしに、アクチュエータを用いて保護マスクを開放および/または閉止するように保護マスクを制御することができる。
【0046】
少なくとも1つの情報信号は、無線信号(例えば、保護マスクもしくはその付近にあるアンテナを使用して受信される)、ならびに/あるいはカメラ信号(例えば、保護マスクもしくはその付近にあるカメラまたは赤外センサを使用して取得される)を含んでもよい。
【0047】
無線信号は、保護マスクの環境内にある保護マスクおよび/または物体(例えば、人もしくは無線デバイスもしくは建物)の地球座標(例えば、GPS座標)を示してもよい。別の方法としてまたは加えて、無線信号は、物体の識別子、例えば、基地局のサービスセット識別子(SSID)もしくはセル識別子(CID)、または無線デバイスのディスカバリ信号を含んでもよい。
【0048】
別の方法としてまたは加えて、制御信号は、例えばピアツーピアまたはサイドリンク通信の、無線信号を含んでもよい。
【0049】
少なくとも1つの情報信号に使用される無線チャネル(例えば、環境内の少なくとも1つの物体と制御機器または保護マスクとの間のチャネル)、ならびに/あるいは制御信号に使用される無線チャネル(例えば、制御機器と保護マスクとの間のチャネル)は、(周波数領域として)複数のサブチャネルまたはサブキャリアを備えてもよい。別の方法としてまたは加えて、チャネルは、(時間領域として)複数の変調シンボルのための1つまたは複数のスロットを備えてもよい。別の方法としてまたは加えて、チャネルは、(空間領域として)2つまたはそれ以上の空間ストリームをもつ、方向性送信(また、ビーム整形送信)、方向性受信(また、ビーム整形受信)、または多入力多出力(MIMO)チャネルを備えてもよい。
【0050】
いずれのシグナリングも、例えば、Bluetooth、Wi-Fi、赤外センサ、カメラ、および/またはモバイルネットワークを含む、1つまたは複数の既知の技術に基づいてもよい。
【0051】
デバイス100は、UE(また、「モバイル機器」)によって具現されてもよい。
【0052】
制御機器100および保護マスク200は、アクチュエータ(例えば、保護マスク200のメカニズム)を(例えば、電子的に)制御して、保護マスク200の開放状態および閉止状態を選択的にとるため、(例えば、無線もしくは有線)信号交換状態にあってもよい。
【0053】
保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号は、(例えば、ワイヤレスおよび/または無線で受信した)データ、例えば、GPS座標、カメラ画像、センサデータ、および/またはサービスセット識別子(SSID)を含んでもよい。
【0054】
制御機器100および保護マスク200の実施形態の組合せによって、手動入力の必要なしに保護マスク200を開閉する方法を提供することができる。方法は、保護マスク200のアクチュエータと、評価するステップ(例えば、決定アルゴリズム)を実施する制御機器100と、環境の1つまたは複数の情報信号(「データ」とも呼ばれる)との間の対話に基づいてもよい。
【0055】
少なくとも1つの情報信号は、例えば、モバイルネットワーク(即ち、無線ネットワーク)、ならびに/あるいは保護マスク200または(例えば、モバイル)制御機器100に、例えばUEおよび/もしくはスマートフォンに内蔵されたセンサによって、提供されてもよい。
【0056】
例えば、制御機器100を具現するUEは、第1の方法態様を実現するアプリケーション(例えば、UEのアプリケーション)を備えてもよい。別の方法としてまたは加えて、制御機器100は保護マスク200に統合されてもよい。例として、制御機器100の制御信号送出ユニット106、および保護マスク200の制御信号受信ユニット206は、保護マスク200内の(例えば、内部)インターフェースであってもよい。
【0057】
さらに別の方法としてまたは加えて、制御機器100は、(例えば、UEの一例としての)スマートウォッチに含まれてもよい。任意の実施形態では、制御機器100は、保護マスク200の開閉メカニズムの制御(例えば、フィードバック制御または調整)を担ってもよい。
【0058】
少なくとも1つの情報信号は、評価ステップにおいて、保護マスク200を開放もしくは閉止すべきか、または開放もしくは閉止する必要があるかを決定するのに必要な、部分情報または任意の情報を含んでもよい。少なくとも1つの情報信号は、ローカルセンサ、中央ネットワークサーバ、および/またはローカルネットワーク環境から収集されてもよい。別の方法としてまたは加えて、ユーザプロファイル情報(例えば、保護マスクを閉止する要件から除外されるべき家族および/または親しい友人および/または同僚に属するUEのホワイトリストを含む、ならびに/あるいは、例えばユーザによってあらかじめ定められた最小距離、および/または例えばユーザによってあらかじめ定められた、1人もしくは複数の人の最大数および/または密度を含む)が、部分情報および/または情報信号を評価するときに考慮に入れられてもよい。
【0059】
図3は、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとるように設定された、保護マスクのアクチュエータを制御する方法300のフローチャート例を示している。方法300は、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号を受信するステップ302を含むか、または始動する。方法300はさらに、少なくとも1つの情報信号に応じて閉止状態および開放状態を選択的にとるため、保護マスクのアクチュエータに制御信号を送出するステップ306を含むか、または始動する。
【0060】
任意に、方法300はさらに、呼吸保護に対する(例えば、保護マスクの着用に対する)ローカル要件に関して、受信した少なくとも1つの情報信号を評価するステップ304を含むか、または始動する。送出(306)された制御信号は、評価(304)の結果に応じて、開放状態および閉止状態を選択的にとるように、アクチュエータを制御(例えば、トリガ)してもよい。
【0061】
方法300は、例えば制御機器を具現する、制御機器100によって実施されてもよい。例えば、ユニット102、104、および106はそれぞれ、ステップ302、304、および306を実施してもよい。
【0062】
図4は、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとる、アクチュエータを備える保護マスクによって実施される方法400のフローチャート例を示している。方法400は、保護マスクのアクチュエータで、閉止状態および開放状態を選択的にとるための制御信号を受信するステップ406を含むか、または始動する。方法400はさらに、受信した制御信号に応じて、アクチュエータを用いて、保護マスクの閉止状態および開放状態を選択的にとるステップ408を含むか、または始動する。
【0063】
任意に、方法400はさらに、保護マスクにおいて、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号を取得するステップ402を含むか、または始動する。
【0064】
さらに任意に、方法400はさらに、保護マスクから制御機器に、保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号を送出し、制御信号が制御機器から受信される、ステップ404を含むか、または始動する。
【0065】
方法400は、例えば保護マスクを具現する、保護マスク200によって実施されてもよい。例えば、ユニット202、204、206、および208はそれぞれ、ステップ402、404、406、および408を実施してもよい。
【0066】
保護マスク200は、例えば、閉止状態では、呼吸マスク、フィルタマスク、フェイシャルマスク、またはコミュニティマスクとも称されることがあり、あるいはそのように機能してもよい。保護マスク200は、人間のユーザ(簡潔に、ユーザ)の口および鼻のうち少なくとも一方を通して吸気および/または呼気された空気をフィルタリングするように設定された、フィルタリング区画を備えてもよい。フィルタリング区画は、閉止状態では、または少なくとも閉止状態では、人間のユーザの口および鼻のうち少なくとも一方を覆ってもよい。フィルタリング区画は、保護マスクの中央区画であってもよい。フィルタリング区画は布地を含んでもよい。布地は1つまたは複数のフィルタリング層を備えてもよい。布地は、任意のタイプの(例えば、織物および/または編物)生地を含んでもよい。
【0067】
ここで、呼吸保護は、保護マスクが、例えばフィルタリング区画が、閉止状態では、空気中の液滴および/またはエアロゾルを保持するかもしくは取り除くように設定されていることに基づいてもよい。呼吸保護は、フィルタリングフェースピース2(FFP2)、フィルタリングフェースピース3(FFP3)、N95、KN95に対する規格、または他の任意の規格に対応してもよい。
【0068】
別の方法としてまたは加えて、開放状態は、読唇(即ち、保護マスク200を着用している人間のユーザの唇を読むため)、飲食、またははっきりした発話もしくは発音を可能にしてもよい。開放状態は、例えば、開放状態において一切の布地が鼻および口の両方から除去された場合の、呼吸が妨げられない状態を含んでもよい。
【0069】
保護マスク200は、少なくとも1つのセンサを備えてもよい。少なくとも1つの情報信号は、保護マスク200の少なくとも1つのセンサによって取得されてもよい。少なくとも1つの情報は、制御機器に転送されてもよい。別の方法としてまたは加えて、少なくとも1つのセンサは、保護マスクから離隔されていてもよい、制御機器に含まれてもよい。
【0070】
少なくとも1つの情報信号は、環境が、呼吸保護に対するローカルの呼吸保護要件(簡潔に、「ローカル保護要件」またはさらに短く「ローカル要件」)と関連付けられていることを(例えば、明示的または暗示的に)示してもよい。例えば少なくとも1つの情報信号に基づいた、保護マスクを着用するローカル要件は、「肯定的ローカル要件」と称されることもある。例えば少なくとも1つの情報信号に基づいて、保護マスクを着用するローカル要件がない場合、「否定的ローカル要件」と称されることもある。
【0071】
送出された制御信号は、環境が呼吸保護のためのローカル要件と関連付けられていることを示す、少なくとも1つの情報信号に応答して閉止状態をとるように、アクチュエータをトリガしてもよい。別の方法としてまたは加えて、送出された制御信号は、環境を示す少なくとも1つの情報信号に応答して開放状態をとるように、アクチュエータをトリガしてもよい。
【0072】
呼吸保護に対するローカル要件は、例えば屋内エリアでは、保護マスクを着用する(例えば、肯定的)ローカル要件であってもよい。別の方法としてまたは加えて、呼吸保護に対する(例えば、否定的)ローカル要件は、例えば屋外エリアに基づいて、保護マスクを着用する必要がないことを含んでもよい。さらに別の方法としてまたは加えて、呼吸保護に対するローカル要件は、2つ以上の情報信号のそれぞれ1つに特異的であってもよい。例えば、第1の情報信号は、保護マスクを着用する必要を必ずしも示唆しない屋外エリアを示してもよく、第2の情報信号は、例えば、安全な距離を常に保つことが不可能であり、それによって保護マスクの着用が義務である、人込みを示してもよい。評価するステップ304は、複数の受信した情報信号からの少なくとも1つの情報信号が、保護マスクの着用が義務であることを指示および/または示唆する場合、呼吸保護に対する肯定的ローカル要件を判定することを含んでもよい。
【0073】
評価するステップ304は、受信した少なくとも1つの情報信号が、環境内での呼吸保護に対する(例えば、肯定的)ローカル要件を指示および/または示唆するか否かを判定してもよい。例えば、少なくとも1つの情報信号は、呼吸保護に対する(例えば、肯定的)ローカル要件を示してもよい。
【0074】
ここで、「(例えば、肯定的)ローカル要件を示す(指示する)こと」は、(例えば、肯定的)ローカル要件を、少なくとも情報信号のみから、例えば「マスク着用のこと!」を含むビーコンフレームから導き出すことを含んでもよい。別の方法としてまたは加えて、「(例えば、肯定的)ローカル要件を示唆すること」は、位置および/またはローカルの周囲環境の少なくとも1つの情報信号を受信することを含んでもよく、その情報信号は、さらなる情報(例えば、肯定的ローカル要件を有する位置を含むマップ、および/または肯定的ローカル要件を有するローカルの周囲環境における条件のリスト)と組み合わせて、呼吸保護に対する(例えば、肯定的)ローカル要件の指示につながる。
【0075】
呼吸保護に対するローカル要件と関連して、受信した少なくとも1つの情報信号を評価すること(304)は、閉止状態または開放状態のどちらをとるべきかを評価することを含んでもよく、例えば、マップ上の位置が、保護マスクの着用に関して格納された要件と比較されてもよい。
【0076】
マップは制御機器に格納されてもよい。別の方法としてまたは加えて、マップは制御機器によってアクセス可能であってもよい。マップは、リモート位置、例えば記憶ユニットによって提供されてもよく、ならびに/あるいはマップは、サーバ(クラウドとも呼ばれる)からアクセス可能またはダウンロード可能であってもよい。
【0077】
受信した少なくとも1つの情報信号を評価すること(304)は、決定木を一通り実行することを含んでもよい。決定木は、条件の階層的組合せを含んでもよく、例えば、条件の少なくとも1つまたはそれぞれは、受信した少なくとも1つの情報信号に応じて決まる。例えば、無線自動識別(RFID)のための無線信号が、保護マスクを着用するという(例えば、肯定的)ローカル要件を示す場合、例えば、他の人間のユーザの数および/または密度があらかじめ規定された閾値未満であることに基づいて、保護マスクを着用する要件がないことを示す任意のさらなる情報信号にかかわらず、決定木は、閉止状態をとるように評価を出力してもよい。
【0078】
別の方法としてまたは加えて、評価するステップは、受信した少なくとも1つの情報信号が、環境内における呼吸保護に対する肯定的ローカル要件(呼吸保護のための要件を含む)および否定的ローカル要件(呼吸保護のための要件を含まない)のうち少なくとも一方を指示および/または示唆するか否かを判定してもよい。例えば、少なくとも1つの情報信号は、位置を(例えば、肯定的)ローカル要件と関連付けるマップに基づいて、環境内における呼吸保護のための(例えば、肯定的)ローカル要件を示唆してもよく、少なくとも1つの情報信号は保護マスクの位置を示す。別の方法としてまたは加えて、少なくとも1つの情報信号は、保護マスクの環境内にいる1人または複数の人の密度に基づいて、環境内における呼吸保護のための(例えば、肯定的)ローカル要件を示唆してもよい。
【0079】
評価の結果は、環境が(例えば、肯定的)ローカル要件と関連付けられるか否かを示してもよい。送出された制御信号は、評価の結果、即ち、環境が(例えば、肯定的)ローカル要件と関連付けられるか否かに応じて、閉止状態または開放状態のどちらかをとるように、アクチュエータをトリガしてもよい。
【0080】
保護マスク200のアクチュエータに送出された制御信号は、少なくとも1つの情報信号に応じて、閉止状態および開放状態を選択的にとる(例えば、閉止状態または開放状態のどちらかをとる)ように、アクチュエータを制御してもよい。
【0081】
制御信号は制御機器100から受信されてもよい。制御機器100は保護マスク200から離隔されてもよい。
【0082】
制御信号は、ステップ406において無線で受信されてもよい。制御信号は無線信号であってもよい。
【0083】
方法300は、制御機器100によって実施されてもよい。制御機器100は保護マスク200から離隔されてもよい。例えば、制御機器100は、UE(例えば、保護マスク200のユーザの所有下にある)に含まれるか、またはUEによって具現されてもよい。
【0084】
任意に、保護マスク200は制御機器100を備えてもよい。別の方法としてまたは加えて、方法300は、保護マスク200によって、例えば保護マスクの制御機器によって、実施されてもよい。
【0085】
方法400は、保護マスク200によって実施されてもよい。
【0086】
従来の保護マスクは、不便な場合があり、呼吸の邪魔になる場合があり、また不快な場合がある。例えば、眼鏡の着用者にとっては、屋外エリアで眼鏡が曇る、および/または視界の妨げになるという問題がある。本技法の実施形態は、実際に必要な場合のみ保護マスク200を閉止することができる。
【0087】
保護マスクを開閉する方法300および400は、必要な場合は保護マスクが常に閉止されているという安全性を保証する。例えば、評価(「実装アルゴリズム」とも称される)によって、保護マスクは、着用者が混雑したエリアにいるとき、店内にいるとき、またはマスクの着用が義務であるエリア、例えば歩行者ゾーンにいるとき、閉止してもよい。
【0088】
別の方法としてまたは加えて、保護マスク200の制御機器100(「ロジック」と呼ばれることもある)は、保護マスク200の環境の状況において、保護マスク200の着用が必要であるかを判定してもよい。この(例えば、肯定的)ローカル要件は、上記状況ではユーザにとって明白ではないことがある。したがって、可能な場合は保護マスク200を開放することができるまま、手で適用される保護マスクと比較して、より高レベルの保護に達することができる。
【0089】
保護マスク200を開放することができ、したがって顔の上および/または近くにあるままにすることができるので、保護マスク200を手で着けたり外したりする必要がない。
【0090】
方法300および400の実施形態は、手作業で介入することなく、例えば、手を使用することなく、ならびに/あるいは保護マスク200に手を触れる必要なく、保護マスク200が開放および/または閉止するので、より衛生的な使用を可能にすることができる。方法400を実現する保護マスク200は、ユーザ(即ち、着用者)の手がふさがっている場合でも保護マスク200が閉止または開放するので、快適に使用および/または着用することができる。例えば、作業中、着用者は保護マスク200に触れる必要がない。別の方法としてまたは加えて、着用者は保護マスク200を着ける、および/または外す必要がない。これは、例えば、飲食のため、ケーブルまたはワイヤでマスクに接続されたボタンを押すことによって、手作業でしかトリガすることができない開閉メカニズムを有する、従来のマスクとは対照的であり得る。
【0091】
少なくとも1つの情報信号を環境内の物体から受信することによって、制御機器は、評価(304)のため、環境内の物体のリストを更新してもよい。これは、マスクの動きのみによって、一切のローカル呼吸保護要件とは独立して(例えば、公共ではない屋内の場所または混雑していない屋外エリアに独りでいるとき)、マスクに対する何らかの動きを検出するとマスクの閉止をトリガするモーションセンサを備える、従来のマスクとは対照的であり得る。
【0092】
ユーザに便利なように、保護マスク200のアクチュエータは、制御信号を用いて、例えば遠隔で制御機器100を使用してトリガされる。
【0093】
別の方法としてまたは加えて、保護マスク200の実施形態は、評価ステップ304で、制御機器100を使用して、保護マスク200のローカル環境に関する異なる条件および/またはパラメータを関連付けることが可能であり得る。
【0094】
保護マスク200は、制御機器100と双方向で、即ち、データ(例えば、1つもしくは複数の情報信号、および/または開閉のための制御信号を含む)を、制御機器100との間で受信および/または送出することによって、通信してもよい。
【0095】
いずれの態様においても、少なくとも1つの情報信号は、呼吸保護に対するローカル要件と関連付けられる環境を示してもよい。制御信号(ステップ306で、保護マスク200のアクチュエータに送出される、および/またはステップ406で、保護マスク200で受信される)は、少なくとも1つの情報信号に応答して閉止状態および/または開放状態をとるように、アクチュエータを制御(例えば、トリガ)してもよい。
【0096】
例えば、制御信号は、呼吸保護のための要件を示すビーコンフレームを含んでもよい。
【0097】
評価すること(304)は、受信した少なくとも1つの情報信号が、環境内における呼吸保護に対するローカル要件、例えば、肯定的ローカル要件(呼吸保護のための要件を含む)および否定的ローカル要件(呼吸保護のための要件を含まない)のうち少なくとも一方を、指示および/または示唆するか否かを判定してもよい。制御信号(例えば、ステップ306で送出される、および/または406で受信される)は、評価304の結果にしたがって、少なくとも1つの情報信号が(例えば、肯定的)ローカル要件を指示しない、および/または示唆しない場合、ならびに/あるいは少なくとも1つの情報信号が否定的ローカル要件を指示および/または示唆する場合、開放状態をとるように、アクチュエータを制御(例えば、トリガ)してもよい。別の方法としてまたは加えて、制御信号(例えば、ステップ306で送出される、および/またはステップ406で受信される)は、少なくとも1つの情報信号が(例えば、肯定的)ローカル要件を指示および/または示唆する場合、閉止状態をとるように、アクチュエータを制御(例えば、トリガ)してもよい。
【0098】
いずれの態様においても、少なくとも1つの情報信号は、保護マスクの位置、および/または保護マスクの位置のタイプを示してもよい。
【0099】
位置のタイプ(例えば、環境のタイプ)は、(例えば、密な)建物密集エリア(例えば、ショッピングゾーンまたは歩行者ゾーン)、田舎、建物がない区画(例えば、自然景観または荒地)のうち少なくとも1つを含んでもよい。別の方法としてまたは加えて、少なくとも1つの情報信号は、例えば、ISO/TC211の一連の規格にしたがった、地理情報(GI)または地理データおよび情報(GDI)を示してもよい。
【0100】
評価するステップ304は、保護マスク200の位置および/または保護マスクの位置のタイプを、(例えば、肯定的)ローカル要件と関連付けるマップを使用して、少なくとも1つの情報信号(例えば、ステップ302で受信されるもの、ステップ402で取得されるもの、および/またはステップ404で送出されるもの)が、環境内における呼吸保護のための(例えば、肯定的)ローカル要件を示唆するか否かを判定してもよい。
【0101】
いずれの態様においても、少なくとも1つの情報信号は、保護マスク200の環境内における1人もしくは複数の人、および/または1つもしくは複数の(例えば、ポータブル)無線デバイスを示すものであってもよい。ポータブル無線デバイスは、1つまたは複数のウェアラブル無線デバイスを含んでもよい。
【0102】
評価すること(304)は、保護マスクの環境内における1人もしくは複数の人の数および/または密度、ならびに/あるいは1つまたは複数のポータブル無線デバイスの密度に基づいて、受信した少なくとも1つの情報信号が環境における呼吸保護のための(例えば、肯定的)ローカル要件を示唆するか否かを判定してもよい。
【0103】
いずれの態様においても、少なくとも1つの情報信号は、保護マスク200が屋内または屋外のどちらに位置するかを示してもよい。
【0104】
制御信号は、保護マスク200が屋内または屋外のどちらに位置するかに応じて、それぞれ閉止状態および開放状態を選択的にとる(例えば、閉止状態または開放状態のどちらかをとる)ように、保護マスク200のアクチュエータを制御してもよい。衛星信号(例えば、ナビゲーション衛星システムからの信号)の不在または存在はそれぞれ、保護マスクが屋内または屋外のどちらに位置するかを示してもよい。
【0105】
評価すること(304)は、少なくとも1つの情報信号が、保護マスク200が屋内に位置することを示す場合、少なくとも1つの情報信号が呼吸保護のための肯定的ローカル要件を示唆すると判定してもよい。別の方法としてまたは加えて、評価すること304は、少なくとも1つの情報信号が、保護マスクが屋外に位置することを示す場合、少なくとも1つの情報信号が、呼吸保護のための肯定的ローカル要件を示唆しない、および/または否定的ローカル要件を示唆すると判定してもよい。
【0106】
評価すること304は、受信した(302)少なくとも1つの情報信号を、格納された位置のリストおよび/または格納された無線デバイスのリストと比較することを含んでもよい。本明細書では、任意の無線デバイスはUEであってもよい。任意に、無線デバイスはポータブル無線デバイスを含んでもよい。
【0107】
リストは、方法300を実施する制御機器100に格納されてもよい。
【0108】
格納されたリストは、呼吸保護のためのローカル要件と関連して、受信した(302)少なくとも1つの情報信号を評価すること(304)から無線信号が除外されるべきである、無線デバイスの除外リストを含んでもよい。
【0109】
格納されたUEのリストはホワイトリストと呼ばれることがある。ホワイトリストは、例えば、連絡先人物の、特に家族および/または同居人のあらかじめ規定されたグループの所有下にあるUEのリストを含んでもよい。
【0110】
格納されたリストは、受信した(302)少なくとも1つの情報信号を評価(304)の際の考慮に入れるための、少なくとも1つのあらかじめ規定された閾値を含んでもよい。少なくとも1つのあらかじめ規定された閾値は、保護マスクの環境内における、ポータブル無線デバイスの最小距離、ポータブル無線デバイスの最大数、および/またはポータブル無線デバイスの最大密度に対応してもよく、ならびに/あるいはそれらを含んでもよい。
【0111】
あらかじめ規定された閾値は、別のユーザからの最小距離(例えば、1.5メートル~2メートル)を含んでもよく、その距離を下回ると閉止状態が選択的にとられるべきである。別の方法としてまたは加えて、あらかじめ規定された閾値は、例えば、保護マスクからあらかじめ規定された距離内における、他のユーザの最大数を含んでもよく、その数を上回ると閉止状態が選択的にとられるべきである。さらに別の方法としてまたは加えて、あらかじめ規定された閾値は、保護マスクの近傍における他のユーザの最大密度を含んでもよく、その密度を上回ると閉止状態が選択的にとられるべきである。
【0112】
少なくとも1つの情報信号(例えば、ステップ302で受信されるもの、および/またはステップ402で取得されるもの)は、画像信号を含んでもよい。評価すること(304)は、画像信号に基づいて1人または複数の人(即ち、人間)を認識することを含んでもよい。
【0113】
画像信号は、映像信号と呼ばれることもある。情報信号(例えば、ステップ302で受信されるもの、および/またはステップ402で取得されるもの)は、保護マスクの環境の少なくとも1つの画像を含んでもよい。方法300を実施する制御機器100および/または方法400を実施する保護マスク200は、画像信号をキャプチャするカメラモジュールを備えてもよい。人(例えば、人間)を認識することは、少なくとも1つの画像上で人(例えば、個人)を見つけることおよび/または識別することを含んでもよい。別の方法としてまたは加えて、画像信号を評価することは、人(例えば、人間)が保護マスクを着用しているかどうかを認識することを含んでもよい。さらに別の方法としてまたは加えて、画像信号に基づいて1人または複数の人を認識することは、1人もしくは複数の人の数および/または密度、ならびに/あるいは保護マスクからの1人もしくは複数の人の距離を認識することを含んでもよい。
【0114】
少なくとも1つの情報信号は、必要な呼吸保護のローカルレベルを指示および/または示唆してもよい。必要な呼吸保護のローカルレベルは、呼吸保護のローカル要件であってもよい。少なくとも1つの情報信号は、呼吸保護(即ち、保護マスクの閉止状態)が必要か否かを示してもよい。制御信号は、呼吸保護が不要な場合は常に開放状態をとるように、アクチュエータを制御してもよい。別の方法としてまたは加えて、制御信号は、呼吸保護が必要な場合は常に閉止状態をとるように、アクチュエータを制御してもよい。
【0115】
選択的に閉止状態をとることは、例えば、必要な呼吸保護のレベルが、保護マスク着用の要件なしから保護マスク着用へと変化した場合に、開放状態から閉止状態へと移行することを含んでもよい。別の方法としてまたは加えて、選択的に閉止状態をとることは、例えば、保護マスク着用の要件が不変のままである場合、閉止状態を維持することを含んでもよい。
【0116】
選択的に開放状態をとることは、例えば、必要な呼吸保護のレベルが、保護マスク着用の要件から保護マスク着用の要件なしへと変化した場合に、閉止状態から開放状態へと移行することを含んでもよい。別の方法としてまたは加えて、選択的に開放状態をとることは、例えば、保護マスク着用の要件なしが不変のままである場合、開放状態を維持することを含んでもよい。
【0117】
必要な呼吸保護のローカルレベルは、呼吸保護(即ち、閉止状態)が必要か否かを示してもよい。例えば、必要な呼吸保護のローカルレベルは、保護マスク(例えば、コミュニティマスクおよび/もしくは手術用マスク)を着用する要件、または保護マスクの着用に関する要件なしのうち少なくとも1つを含んでもよい。別の方法としてまたは加えて、必要な呼吸保護のローカルレベルは、認証済みおよび/または医療保護レベル、例えばFFP2および/またはFFP3の保護マスクを着用する要件を含んでもよい。
【0118】
必要な呼吸保護のローカルレベルは、保護マスクの標的状態であってもよい。コミュニティマスクおよび/または手術用マスクを着用する要件に対応する保護マスクの標的状態は、閉止状態を制御(例えば、トリガ)してもよい。別の方法としてまたは加えて、保護マスクの着用に関する要件なしに対応する保護マスクの標的状態は、開放状態を制御(例えば、トリガ)してもよい。
【0119】
保護マスクは、閉止状態において複数の異なるレベルの呼吸保護をとるように設定されてもよい。保護マスクのアクチュエータに送出された(306)制御信号、および/またはアクチュエータで受信された(406)制御信号は、少なくとも1つの情報信号に応じて呼吸保護のレベルのうち1つをとるように、アクチュエータをトリガしてもよい。
【0120】
例えば、保護マスクは、閉止状態においてコミュニティマスクおよび医療用フェースマスクとして選択的に機能するように設定されてもよい。別の方法としてまたは加えて、保護マスクは、閉止状態において、少なくとも1つの情報信号に応じて、液滴および/またはエアロゾルを選択的にフィルタリングするように設定された、フィルタリングフェースピース呼吸器として動作してもよい。別の方法としてまたは加えて、保護マスクは、少なくとも1つの情報信号に応じて、閉止状態において、空気中の粒子の第1の分率(例えば、粒子の少なくとも50%)を選択的にフィルタリングし、空気中の粒子の第1の分率よりも多い第2の分率(例えば、粒子の95%)をフィルタリングするように設定された、微粒子フィルタリングフェースピース呼吸器として動作してもよい。
【0121】
少なくとも1つの情報信号は、任意に、無線アクセスネットワーク(RAN)もしくは無線基地局からダウンリンクで、または1つもしくは複数の無線デバイスからサイドリンクで受信される、1つまたは複数の無線信号を含んでもよい。
【0122】
無線信号は、専用信号またはブロードキャスト信号を含んでもよい。
【0123】
ポータブル無線デバイスは、3GPPにしたがったユーザ機器(UE)、および/またはWi-Fi Allianceにしたがった移動局を含んでもよい。
【0124】
少なくとも1つの情報信号は、無線基地局の識別子(例えば、セル識別子(CID)もしくはサービスセット識別子(SSID))を含んでもよく、ならびに/あるいは識別子を示してもよい。無線基地局の識別子は、保護マスクの地球環境または対象環境を示してもよい。別の方法としてまたは加えて、少なくとも1つの情報信号は、1つまたは複数のUEそれぞれからのディスカバリ信号の識別子を含んでもよい。1つまたは複数のUEの識別子は、混雑環境または相対環境、例えば、ホワイトリストに含まれる人および/またはUEを示してもよい。
【0125】
RANは、例えば、3GPP LTEもしくは3GPP NRなどの第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)、および/または例えばIEEE802.11ファミリーの規格に基づいた、ローカルエリアネットワークによって指定される規格にしたがった、通信ネットワークまたはセルラネットワークを含んでもよい。
【0126】
保護マスクの環境を示す少なくとも1つの情報信号は、無線ナビゲーション衛星サービス(RNSS)または全地球航法衛星システム(GNNS)の1つもしくは複数の無線信号を含んでもよい。
【0127】
例えば、少なくとも1つの情報信号は、全地球測位システム(GPS)、GLObal’naya NAvigatsionnaya Sputnikovaya Sistema(GLONASS)、北斗衛星測位システム(BeiDou)、およびガリレオGNNSのうち少なくとも1つの無線信号を含んでもよい。
【0128】
少なくとも1つの情報信号は、無線自動識別(RFID)のための1つまたは複数の無線信号を含んでもよい。
【0129】
少なくとも1つの情報信号は、変調後方散乱を駆動する無線信号であってもよく、例えば、後方散乱アンテナにおける負荷変調によって、例えば、後方散乱アンテナに結合された異なるインピーダンス間での交番によって情報を送信する、受動デバイス(例えば、RFIDトランスポンダ)を駆動するソース信号であってもよい。例えば、変調後方散乱を駆動する無線信号は、任意に、呼吸保護(即ち、閉止状態)を必要とするエリア(例えば、チェックアウトエリアもしくは店舗の出口エリア)の入口を示す、保護マスクの環境を示してもよい。
【0130】
RFIDは近距離通信(NFC)を含んでもよい。
【0131】
少なくとも1つの情報信号は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の1つまたは複数の無線信号を含んでもよい。
【0132】
別の方法としてまたは加えて、少なくとも1つの情報信号は、無線ネットワークプロトコルにしたがった無線信号、例えば、Wi-Fi Allianceにしたがった、および/または米国電気電子学会(IEEE)にしたがったIEEE802.11ファミリーの規格に基づいた、Wi-Fi信号を含んでもよい。例えば、施設(例えば、店舗および/またはコミュニティ施設)のWi-Fi信号は、必要な呼吸保護のローカルレベル(例えば、呼吸保護のための要件)を任意に示す、保護マスクの環境を示してもよい。
【0133】
別の方法としてまたは加えて、少なくとも1つの情報信号は、無線ネットワークプロトコルのビーコンフレームを含んでもよい。ビーコンフレームは、必要な呼吸保護のローカルレベルを任意に示す、保護マスクの環境を示してもよい。
【0134】
少なくとも1つの情報信号は、D2D(device-to-device)通信のための1つまたは複数の無線信号を含んでもよい。
【0135】
D2D通信は、パーソナルエリアネットワーク(PAN)のための無線通信プロトコル、例えば、Bluetooth Special Interest Group(SIG)にしたがったBluetoothを使用してもよい。
【0136】
D2D通信のための1つまたは複数の無線信号は、無線デバイス間で交換されてもよく、任意に、無線デバイスのうち1つ(例えば、制御機器)が方法300を実施する。無線信号は、無線デバイス間の無接続状態または接続状態を使用してもよい。例えば、1つまたは複数の無線信号は、無接続サービスのための、例えば、低エネルギーBluetooth接続の位置関連ナビゲーションおよび/またはSIGにしたがったBluetooth5のための、無線プロトコルを使用してもよい。
【0137】
受信した少なくとも1つの情報信号は、2つ以上の受信情報信号を含んでもよい。例えば、受信した少なくとも1つの情報信号は、異なる所有下の複数のUEからのBluetooth信号を含んでもよい。別の方法としてまたは加えて、受信した少なくとも1つの情報信号は、GPS信号および1つまたは複数のBluetooth信号を含んでもよい。
【0138】
GPS信号は、例えば、保護マスクを着用する(例えば、肯定的)ローカル要件がない、建物がない区画を示してもよい。1つまたは複数のBluetooth信号は、保護マスク200のユーザの近傍における人(例えば、他の人間のユーザ)の数および/または密度を示してもよい。人の数および/または密度があらかじめ規定された閾値よりも多いことは、保護マスクを着用する要件(即ち、閉止状態)に対応してもよい。
【0139】
別の方法としてまたは加えて、サイドリンク、D2D通信のための無線信号、またはRFIDのための無線信号で受信された1つまたは複数の無線信号は、方法300を実施しているユーザおよび/または制御機器の近傍におけるポータブル無線デバイスからの信号を含んでもよい。例えば、ポータブル無線デバイスは、保護マスク200のユーザとは異なるユーザの所有下にあるUEを含んでもよい。UEは、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ、およびウェアラブルデバイスのうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0140】
方法300はさらに、閉止状態をとるようにアクチュエータを制御する制御メッセージの送出に応答して、環境内の建物(例えば、施設)の施錠メカニズムにさらなる制御メッセージを送出するステップを含んでもよい。環境内の建物は、呼吸保護の(例えば、肯定的)ローカル要件と関連付けられてもよい。さらなる制御メッセージは、保護マスクの閉止状態を示してもよく、ならびに/あるいは施錠メカニズムを解錠する要求を含んでもよい。
【0141】
方法300はさらに、保護マスクの着用時間があらかじめ規定された閾値よりも長い場合に、着用時間を示す警告を出力するステップを含むか、または始動してもよい。着用時間は閉止状態をとる総時間であってもよい。警告によって、保護マスクをきれいにすること、および/または保護マスクの交換式スクリーンを交換することを、ユーザに思い出させてもよい。別の方法としてまたは加えて、保護マスクは、複数層(例えば、交換式スクリーンまたはフィルタリング区画)を備えてもよく、警告は使用中の層の交換をトリガしてもよい。使用中の層の交換は、それぞれのアクチュエータ(1つまたは複数)によって実施されてもよい。別の方法としてまたは加えて、ユーザは層を手で交換してもよい。
【0142】
方法300はさらに、開放状態または閉止状態のどちらかを示すコマンド信号を、ユーザインターフェースにおいて受信するステップを含むか、または始動してもよい。方法300はさらに、コマンド信号にしたがって閉止状態および開放状態を選択的にとるため、保護マスクのアクチュエータに制御信号を送出するステップを含むか、または始動してもよい。例えば、コマンド信号は、あらかじめ定められた期間の間、少なくとも1つの情報信号を無効にしてもよい。別の方法としてまたは加えて、コマンド信号はアクチュエータを不活性化してもよい。アクチュエータを不活性化することによって、ユーザは、保護マスクの開放状態および閉止状態を手で切り替えてもよい。
【0143】
保護マスクの第1の実施形態では、保護マスクは、保護マスクを閉止状態で着用している人間のユーザの口および/または鼻を覆ってもよい。保護マスクは、例えば、
図12A、
図12B、および
図14A、
図14Bの実施形態に示されるように、保護マスクを開放状態で着用している人間のユーザの口および/または鼻を露出させてもよい。別の方法としてまたは加えて、フィルタリング区画、例えば布地は、開放状態では、人間のユーザの口および/または鼻のそばにずらされてもよい。フィルタリング区画は、開放状態では、鼻および/または口を覆わなくてもよい。例えば、フィルタリング区画は、開放状態ではプリーツ状に折り畳まれてもよい。フィルタリング区画のプリーツは、閉止状態では伸ばされてもよい。
【0144】
保護マスクは、閉止状態および開放状態を選択的にとるための、少なくとも1つのアーム(例えば、レバー、好ましくは2つのアーム)を備えてもよい。少なくとも1つのアームは、例えば、保護マスクの側部区画の固定位置にある1つの第1の端部を有してもよい。アームの第2の端部は、中央区画の布地の境界に取り付けられてもよい。例えば、閉止状態および開放状態を選択的にとることは、布地の可変の上側境界を上向きに(例えば、口および鼻を連続して覆うように)、および/または下向きに(例えば、鼻および口を連続して露出するように)移動させることを含んでもよい。布地の下側境界は、保護マスクに対して、例えば保護マスクのフレーム、および/または着用位置に対して、固定されてもよい。例えば、下側境界はユーザの顎またはその下方に配置されてもよい。
【0145】
第1の実施形態と組み合わされてもよい、保護マスクの第2の実施形態では、保護マスクは、バルブ、例えば電磁バルブを備えてもよい。保護マスクのバルブは、保護マスクの閉止状態では閉止されてもよい。保護マスクのバルブは、例えば、
図13Aおよび
図13Bの実施形態に示されるように、保護マスクの開放状態では開放されてもよい。開放されたバルブは、フィルタリング区画を迂回するように、口もしくは鼻を通して空気を吸気および/または呼気することを可能にしてもよい。
【0146】
第1または第2の実施形態と組み合わされてもよい、保護マスクの第3の実施形態では、保護マスクは、開放状態と閉止状態との間で枢動可能な、例えば水平軸を中心にして枢動可能な、シールドを備えてもよい。例えば、保護マスクは、ヘッドマウント(例えば、ヘッドストラップ)と枢動可能なシールドとを備えてもよい。ヘッドマウントはシールドを枢動可能に支持してもよい。シールドはフィルタリング区画を備えてもよい。シールドは(少なくとも部分的に)透明であってもよい。シールドは、保護マスクの閉止状態では顔を覆ってもよい。シールドは、顔に接触する、ならびに/あるいは顔の上のシールドを封止する、円周方向シール(例えば、弾性リムまたは発泡体)を備えてもよい。シールドは、保護マスクの開放状態では、頭の、即ちヘッドマウントの上方に位置してもよい。
【0147】
制御信号をアクチュエータに送出するステップ306は、制御信号を制御機器100から保護マスク200に無線送信することを含んでもよい。
【0148】
方法300はさらに、メッセージを記憶ユニットに送出するステップを含むか、または始動してもよい。メッセージは、保護マスクがとっている状態を示してもよい。加えて、メッセージは、保護マスクの位置、その状態がとられた瞬間、および/またはその状態をとってからの持続時間を示してもよい。
【0149】
閉止状態および開放状態を選択的にとるステップ408は、閉止状態でユーザの口および鼻を覆う、保護マスクの少なくとも中央部の変位を制御することを含んでもよい。例えば、変位は、垂直および/または水平方向に沿った動きを含んでもよい。別の方法としてまたは加えて、閉止状態および開放状態を選択的にとるステップ408は、少なくとも1つのバルブの閉止および/または開放を制御することを含んでもよい。
【0150】
制御機器および保護マスクは、同じユーザが携帯する別個のデバイスであってもよい。制御機器および保護マスクは、無線通信を用いて(例えば、排他的に)制御信号を通信していてもよい。あるいは、保護マスクは制御機器を備えてもよい。制御機器および保護マスクは、有線通信を用いて(例えば、排他的に)制御信号を通信していてもよい。
【0151】
保護マスクの環境は制御機器の環境に対応してもよい。例えば、保護マスクおよび制御機器は協同させてもよい。
【0152】
制御機器および/または保護マスクは、環境内の少なくとも1つの物体(例えば、人および/または無線デバイス)それぞれから離隔されてもよい。制御機器および/または保護マスクは、少なくとも1つの情報信号を少なくとも1つの物体から無線で受信または取得してもよい。
【0153】
いずれの態様においても、制御機器および/または無線デバイスは、例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)にしたがって、または規格ファミリーIEEE802.11(Wi-Fi)にしたがって、無線ネットワークを形成してもよく、または無線ネットワークの一部であってもよい。無線ネットワークは、1つまたは複数の基地局を備える、無線アクセスネットワーク(RAN)であってもよい。別の方法としてまたは加えて、無線ネットワークは、車両、アドホック、および/またはメッシュネットワークであってもよい。第1の方法態様は、無線ネットワークに無線アクセスするように設定されたユーザ機器(UE)によって実施されてもよい。
【0154】
無線デバイスのいずれか(例えば、第1の方法態様を実施する制御機器、および/または環境内の少なくとも1つの物体)は、モバイルまたは無線デバイス、例えば、3GPPユーザ機器(UE)またはWi-Fi基地局(STA)であってもよい。無線デバイスは、移動局またはポータブル局、マシン型通信(MTC)のためのデバイス、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)のためのデバイス、あるいはそれらの組合せであってもよい。UEおよび移動局に関する例としては、モバイルフォン、タブレットコンピュータ、および自動運転車両が挙げられる。ポータブル局に関する例としては、ラップトップコンピュータ、およびテレビ受像機が挙げられる。MTCデバイスまたはNB-IoTデバイスに関する例としては、例えば、製造、自動車通信、およびホームオートメーションにおける、ロボット、センサ、および/またはアクチュエータが挙げられる。MTCデバイスまたはNB-IoTデバイスは、製造工場、家庭用器具、およびコンシューマエレクトロニクスにおいて実装されてもよい。
【0155】
無線デバイスのいずれかが、基地局のいずれかと、(例えば、無線リソース制御(RRC)状態またはアクティブモードにしたがって)無線で接続されるかまたは接続可能であってもよい。本明細書では、基地局は、無線デバイスのいずれかに対する無線アクセスを提供するように設定された任意の局を包含してもよい。基地局は、送信受信ポイント(TRP)、無線アクセスノード、またはアクセスポイント(AP)と呼ばれることもある。基地局、あるいは(例えば、無線ネットワークとRANおよび/またはインターネットとの間の)ゲートウェイとして機能する無線デバイスの1つは、データを提供するホストコンピュータへのデータリンクを提供してもよい。基地局に関する例は、3G基地局またはノードB、4G基地局またはeノードB(eNB)、5G基地局またはgノードB(gNB)、Wi-Fi AP、および(例えば、Bluetooth、ZigBee、またはZ-Waveにしたがった)ネットワークコントローラを含んでもよい。
【0156】
RANは、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、3GPP Long Term Evolution(LTE)、および/または3GPP新無線(New Radio:NR)にしたがって実現されてもよい。
【0157】
本技法のいずれの態様も、無線通信のためのプロトコルスタックの物理レイヤ(PHY)、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、および/または無線リソース制御(RRC)レイヤ上で実現されてもよい。
【0158】
本明細書では、任意の無線通信は、無線デバイス間のアップリンク(UL)、ダウンリンク(DL)、または直接通信、例えば、D2D(device-to-device)通信またはサイドリンク(SL)通信を使用してもよい。例えば、少なくとも1つの情報信号は、ネットワークノードからのDLで、および/またはD2Dで、および/または他の無線デバイス、例えば保護マスクの着用者以外の人(例えば、人間のユーザ)に関与するUEからのSLで、制御機器100および/または保護マスク200で受信および/または取得されてもよい。
【0159】
制御機器100は無線デバイスであってもよい。本明細書では、任意の無線デバイスは、基地局またはRANに、あるいは別の無線デバイスに無線で接続可能な、モバイルもしくはポータブル局および/または任意の無線デバイスであってもよい。無線デバイスは、UE、マシン型通信(MTC)のためのデバイス、または(例えば、狭帯域)モノのインターネット(IoT)のためのデバイスであってもよい。2つ以上の無線デバイスが、例えば、アドホック無線ネットワークにおいてまたは3GPPサイドリンク接続を介して、互いに無線で接続するように設定されてもよい。さらに、任意の基地局は、無線アクセスを提供する局であってもよく、無線アクセスネットワーク(RAN)の一部であってもよく、ならびに/あるいは無線アクセスを制御するためにRANに接続されたノードであってもよい。さらに、基地局は、アクセスポイント、例えばWi-Fiアクセスポイントであってもよい。
【0160】
制御機器100、保護マスク200、ならびに方法300および400の例示的実施形態について、
図5~
図11のコンテキストにおいて記載する。
【0161】
図5は、保護マスクを具現する保護マスク200の例示的実施形態から離隔されてもよい、制御機器100の例示的実施形態を示している。制御機器100は、例えば、以下の信号源または情報信号のうち少なくとも1つに基づいて、着用者の環境にしたがってアクチュエータ208を制御することによって、保護マスク200を開閉するように設定される。
【0162】
保護マスク200は、複数のローカルセンサ202-1、202-2、および/または202-3、ならびに保護マスク200において少なくとも1つの情報信号を取得する(402)ための信号源として配置されたローカルカメラ202-4を備える。保護マスク200はさらに、方法ステップ306および406による、制御機器100との無線通信のための、ならびに/あるいは例えばBluetoothまたはWi-Fi技術を使用する、さらなる無線デバイスとの無線通信のための、通信ユニット(例えば、ユニット204および206のうち少なくとも1つを備える)を備える。
【0163】
図5に概略的に示されるように、制御機器100は保護マスク200から離隔されてもよい。制御機器100は、情報信号受信ユニット102と制御信号送出ユニット106とを含む、通信ユニットを備える。
図5の例示的実施形態における制御機器100の設定(簡潔に、制御機器設定)は、
図1の情報信号評価ユニット104を備える。
【0164】
制御機器100、保護マスク200、およびローカル環境の間の通信は、
図6のブロック図によって例証される。
【0165】
図6自体の例における保護マスク200は、例えば、赤外センサ入力606またはカメラ入力608に基づいて、他の人を検出するように設定された赤外カメラおよび/またはカメラなど、ローカルセンサを装備する。
図6の保護マスク200はさらに、さらなるセンサ検出入力606を提供する、距離センサおよび/または湿度センサを備えてもよい。
【0166】
カメラ、例えば
図5のカメラ202-4は、環境内の1人または複数の人を画像ベースで識別するのに使用されてもよい。例えば、1人または複数の人は、画像認識を使用して識別されてもよい。画像認識はまた、少なくとも1人の他の人、例えば保護マスクを着用していない別の人(例えば、画像信号に基づいて評価される)が周りにいるかを検出し警告してもよい。
【0167】
画像認識は、知っている人、例えば家族を識別するのを可能にしてもよい。例えば、知っている人の(例えば、あらかじめ定められた)グループの存在および/または近接は、評価304から除外されてもよく、即ち、保護マスクを着用する(例えば、肯定的)ローカル要件を課す必要はない。知っている人のグループの存在および/または近接において、マスクの着用に関する要件がないことは、
図6に概略的に示されるように、例えば、ユーザ入力604で取得されるホワイトリストに基づいて、評価ステップ304で判定されてもよい。ホワイトリストは、例えば、
図5に概略的に示されるように、制御機器設定104で格納されてもよい。
【0168】
中央および/またはネットワークベースの情報システムは、呼吸保護の必要性を評価すること(304)に関与していてもよい。例えば、常に保護マスクを着用する(例えば、肯定的)ローカル要件を有する位置は、ステップ304で判定されてもよい。
図6の例における制御機器100は、GPSデータベース612(例えば、マップ)および/またはGPSローカライゼーション(例えば、GPS信号)を評価304の考慮に入れてもよい。
【0169】
さらに、例えば、
図6の例に概略的に示されるように、少なくとも1つの情報信号はローカル無線ビーコンを含んでもよい。ローカル無線ビーコンは、呼吸保護のための(例えば、肯定的)ローカル要件(即ち、ローカルマスク要件)を判定してもよい。この情報信号は、ローカルのWi-Fi信号610、Bluetooth信号602、および/またはNFC信号を使用して実現されてもよい。例えば、ローカルWi-Fi基地局またはサービスセットのSSIDは、保護マスクを着用する(例えば、肯定的)ローカル要件を示すストリングに設定されてもよい。これは1つもしくは複数のローカル無線システム(例えば、基地局および/または無線デバイス)が、好ましくは、制御機器100が実際に無線ネットワークとの(例えば、基地局との)接続状態を登録するかまたは接続状態に入る必要なしに、(例えば、肯定的)ローカル要件をブロードキャストできることを意味する。
【0170】
保護マスクのアクチュエータを制御する技法は、例えば、
図5および
図6のいずれか1つによる、制御機器100および保護マスク200を備える、システムを含んでもよい。制御機器100は、スマートフォンまたはスマートウォッチによって具現される、ポータブル無線デバイス、例えばUEに実装されてもよい、アプリケーション機能(簡潔に、「アプリ」)を含んでもよい。制御機器100を保護マスク200から離隔させることによって、保護マスクは軽量であってもよい。軽量であることによって、保護マスク着用の適合性および/または利便性を増加させてもよい。
【0171】
別の方法としてまたは加えて、制御機器100は保護マスク200自体に含まれてもよい。
【0172】
図7は、制御機器100と、保護マスク200のアクチュエータ、入力606および/または608を提供するセンサおよび/またはカメラ202、無線デバイス(例えば、1人もしくは複数の他の人の1つもしくは複数のUEおよび/または屋内位置のWi-Fiステーション、またはさらなる任意のローカル環境のインフラストラクチャ)、ならびに/あるいは無線ベースのナビゲーションシステム(例えば、ローカル環境のマップを備える)との、例示的な通信を示している。
【0173】
制御機器100および保護マスク200に対する、センサ、カメラ、および/またはさらなる任意のデバイスの配置は、
図5および
図6に例証されるようなものであってもよい。
【0174】
参照符号706では、少なくとも1つの情報信号のGPS座標は、(例えば、呼吸保護のためのローカル要件を示すマップと組み合わせて)GPSデータベース入力612に基づいて、保護マスクが現在位置で必要とされているか(即ち、(例えば、肯定的)ローカル要件)を示唆してもよい。例えば、GPS位置、および保護マスクが必要とされる位置のリストを含む中央データベースは、合同で評定、例えば比較されてもよい。GPS座標は、建物内の歩行者エリアおよび/または屋内エリアを識別(例えば、区別)するのに使用されてもよい。
【0175】
例えば、
図7に概略的に示されるような、ステップ302の少なくとも1つの情報信号の一例は、ピアツーピア無線通信602(例えば、Bluetooth入力)を含んでもよい。ピアツーピア無線通信は、参照符号702で示される制御機器100による要求に応答して、ステップ302で受信されてもよい。別の方法としてまたは加えて、入力608を提供するカメラインフラストラクチャは、環境内の1人または複数の人(即ち、近くの1人または複数の人)を識別するのに使用されてもよい。
【0176】
別の方法としてまたは加えて、少なくとも1つの情報信号は、
図7のステップ302のさらなる例として、マスクを着用する必要性(即ち、(例えば、肯定的)ローカル要件を示してもよい)を通信するのに使用されてもよい、Wi-Fiベースのビーコン610を含んでもよい。例えば、SSIDまたはビーコンを、(例えば、肯定的)ローカル要件を示すテキストメッセージ(例えば、「マスクを着用のこと!」などの単純なテキスト)に設定することによって、既存のWi-Fiインフラストラクチャを使用して、少なくとも1つの情報信号を実現してもよい。例えば、標準化されたSSIDの存在は、(即ち、(例えば、肯定的)ローカル要件としての)保護マスク着用の命令と解釈されてもよい。(例えば、Wi-Fiベースの)ビーコンは、特に、混雑した公共の場所、例えばショッピングモールおよび/または電車内に対して、非常に有用な機能を提供する。別の方法としてまたは加えて、(例えば、Wi-Fiベースの)ビーコンを使用して、呼吸保護のための(例えば、肯定的)ローカル要件と関連付けられた建物(例えば、店舗)の入口および/または出口を識別または判定してもよい。
【0177】
ステップ302で、例えば、
図7の参照符号702で示されるように、制御機器100は、Bluetooth技術が活性化された近くの無線デバイス(即ち、環境内の無線デバイス)を感知する。感知は、1つまたは複数の無線デバイスからのステップ302の少なくとも1つの情報信号の一例として、Bluetooth入力602を提供してもよい。別の方法としてまたは加えて、参照符号704で示されるように、感知は、保護マスクの環境内の任意の無線デバイス(例えば、Bluetooth機能が活性化された無線デバイスがないこと)の検出につながらないことがある。
【0178】
環境内の1人または複数の人の識別、例えば、無線デバイス(例えば、個人デバイス)のピアツーピア通信の識別子(例えば、Bluetooth ID)、および/または少なくとも1つの情報信号の一例としての入力602に基づいたモバイル番号は、少なくとも1つの情報信号と人のホワイトリストとを比較するのに使用されてもよい。ホワイトリスト上の人は、同じ家庭の人としてマークされてもよい。ホワイトリストは、制御機器100で規定および/または格納されてもよい。
【0179】
制御機器100は、以下の機能のうち少なくとも1つを包含してもよい。
【0180】
保護マスク200(例えば、保護マスク100のスクリーンおよび/または中央区画)の開放および/または閉止はさらに、例えば、制御機器100(例えば、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)、および/またはスマートフォンもしくはスマートウォッチなどの画面)にあるボタンを用いて、ならびに/あるいは保護マスク上のボタンを用いて、手で活性化されてもよい。
【0181】
任意の実施形態では、保護マスク200の開放状態および閉止状態はそれぞれ、保護マスク200のスクリーンまたは中央区画の開放状態および閉止状態であってもよい。
【0182】
保護マスク200の開放状態および閉止状態は、制御機器100の評価304によってトリガされてもよい。評価304(また、「決定アルゴリズム」)は、センサ(例えば、保護マスク200のセンサ)、カメラ(例えば、保護マスク200のカメラ)、および環境内の1つまたは複数の物体(例えば、他の人の無線デバイスおよび/または環境インフラストラクチャ)のうち少なくとも1つから取得(402)される、ならびに/あるいはステップ302で受信される、1つまたは複数の規則(例えば、規則のセット)、および少なくとも1つの情報信号(「データ」とも呼ばれる)に基づいて、保護マスク200が開放されるべきか、または閉止されなければならないかを決定してもよい。
【0183】
方法300の一例は、無線デバイス(例えば、アクセスポイント)から、保護マスク200の近傍、即ち環境内にある無線ビーコン(例えば、ビーコンフレーム)に関する情報信号を受信すること(302)を含む。無線ビーコンは、呼吸保護のための(例えば、肯定的)ローカル要件、例えば、「マスクを着用のこと!」を含むメッセージを示す。別の方法としてまたは加えて、受信(302)した情報信号は、例えば位置によって識別される、一般的データベース(例えば、マップを含む)にしたがって保護マスクが常に必要とされる(即ち、例えば、GPS位置に基づいてステップ304で評価される、(例えば、肯定的)ローカル要件)ゾーン内にユーザがいることを示す。
【0184】
さらに別の方法としてまたは加えて、受信(302)した情報信号は、ユーザが混雑したエリアにいること、および/またはユーザの環境(即ち、ローカルの近傍)内にいるすべての人がホワイトリストに載っているわけではないことを示してもよい。ステップ302で情報信号のいずれか1つを受信すると、また任意にステップ304で情報信号のいずれかを評価すると、アクチュエータを制御して保護マスク200の閉止状態をとるように設定された制御信号が、ステップ306にしたがって送出されてもよい。別の方法としてまたは加えて、受信した少なくとも1つの情報信号を評価するステップ304は、少なくとも1つの受信した情報信号のうち1つが呼吸保護のための(例えば、肯定的)ローカル要件を指示または示唆するとすぐに終了されてもよく、それにより、閉止状態をとる制御信号が保護マスク200のアクチュエータに送出される(306)。
【0185】
方法300の実施形態のフローチャートが
図8~
図11に提供される。方法の実施形態はそれぞれ、1つのタイプの少なくとも1つの情報信号を使用する。方法の実施形態は、組み合わされてもよく、例えば、論理的に組み合わされ、および/または決定木を使用してもよい。
【0186】
方法300は、参照符号802で始動されてもよい。例えば、ユーザは、保護マスク200を着け、制御機器100を活性化させてもよい。参照符号302で、少なくとも1つの情報信号が受信される。
【0187】
図8、
図9、
図10、および
図11の方法の実施形態では、少なくとも1つの情報信号は、センサのデータ、ならびに/あるいはカメラのデータ、位置情報、Wi-Fi SSID、および近くの無線デバイスからのBluetooth信号をそれぞれ含む。ステップ304で、受信した少なくとも1つの情報信号が評価される。
【0188】
参照符号806で、評価304が、(例えば、肯定的)ローカル要件を、即ち呼吸保護の必要性を示す場合、閉止状態をとる制御信号が、参照符号822で保護マスク200のアクチュエータに送出される。
【0189】
参照符号808で、評価結果が、ローカル要件なし(例えば、否定的ローカル要件)を、即ち呼吸保護の不要を示す場合、制御信号は送出されない(例えば、保護マスク200が既に開放状態の場合)か、または開放状態をとる制御信号が参照符号824で送出される。方法の実施形態のいずれか、または方法の実施形態の任意の組合せでは、方法300は、例えば参照符号826で示されるように、新しい情報信号が受信されると繰り返されてもよい。
【0190】
評価ステップ304のさらなる詳細について、
図8を参照して記載する。
【0191】
図8のフローチャートの方法の実施形態では、ステップ302で受信した少なくとも1つの情報信号は、参照符号804で、保護マスク200のローカル環境内に1人もしくは複数の人がいること、または人がいないことを示す。少なくとも1つの情報信号が1人または複数の人の存在を示す場合、評価ステップ304のさらなるサブステップ810で、ローカル環境内の1人もしくは複数の人の数および/または密度が、閾値を上回ると呼吸保護が必要になるあらかじめ規定された閾値を超えているかが検証される。さらなるサブステップ816で、1人もしくは複数の人の数および/または密度があらかじめ規定された閾値を超える場合、1人または複数の人の識別情報がホワイトリストと比較されてもよい。ホワイトリストにある1人または複数の人は、サブステップ810における、1人もしくは複数の人の数の計数および/または密度の計算から除外されてもよい。
【0192】
別の方法としてまたは加えて、サブステップ810は、任意に、閾値を下回ると呼吸保護が必要になるあらかじめ規定された閾値、例えば別の人に対する最小許容距離の観点で、混雑したエリア内において、(例えば、少なくとも1つの情報信号の信号強度に基づいて)感度または距離を判定することを含んでもよい。1人または複数の人に対する距離が最小値を下回る場合、閉止状態をとる制御信号822が保護マスク200のアクチュエータに送出される。
【0193】
1人または複数の人の密度の閾値は、例えば、ステップ302で受信した少なくとも1つの情報信号におけるカメラデータの画像認識に基づいて、最小距離および/または環境内の人の最大数として、ならびに/あるいは最小距離および/または環境内で保護マスクをしていない人の数として規定されてもよい。
【0194】
別の方法としてまたは加えて、例えば、環境(例えば、場所もしくは施設)が非常に混雑していること、1人もしくは複数の人が安全な距離を維持できないこと、および/またはローカル環境内の1人もしくは複数の人が保護マスクを着用していないことを、(例えば、少なくとも1つの情報信号を受信すること(302)によって)制御機器100が検出した場合、制御機器100は、任意に、保護マスクの閉止状態を制御することなく、ならびに/あるいは制御する前に、ユーザに警告するのに使用されてもよい。
【0195】
保護マスク200の例示的実施形態について、
図12Aおよび
図12B、
図13Aおよび
図13B、ならびに
図14Aおよび
図14Bをそれぞれ参照して記載する。
図12A~
図14Bにそれぞれ示される特徴に加えて、実施形態はいずれも、
図2に概略的に示されるように、少なくとも制御信号受信ユニット206およびアクチュエータユニット208を、また任意に、情報信号取得ユニット202および情報信号送出ユニット204を備えてもよい。
【0196】
第1の実施形態によれば、保護マスク200は、例えば一枚の生地および/または布地で作られた、保護スクリーン1202と、
図12Aおよび
図12Bに示されるように、スクリーン1202を移動させる(例えば、引き上げ、引き下げる)アクチュエータ208(また、「作動メカニズム」、例えば、1つもしくは複数のレバーアーム)とを使用して実現されてもよい。1つまたは複数のレバーアーム208は、保護マスク200の(例えば、固定の)側部部分1204で回転可能(1210)および/または摺動可能に支持された第1の端部を有してもよい。1つまたは複数のレバーアーム208は、スクリーン1202の(例えば、上)縁部1208に取り付けられた、例えば、スクリーン1202の境界を定めるレール1208に摺動可能に取り付けられた、第2の端部(例えば、第1の端部の反対側の端部にある)を有してもよい。スクリーンのさらなる境界は、アクチュエータ208によって作動される開放および/または閉止の間のスクリーン1202の移動をガイドしてもよい、側部部分1204に固着されてもよい。
【0197】
保護マスク200はさらに、例えば、紐および/またはループを用いてユーザの頭に、例えば耳に、保護マスク200を固着する固着手段1206を備えてもよい。別の方法としてまたは加えて、側部部分1204は、1つまたは複数のセンサ(例えば、
図5の実施形態のセンサ202-1、202-2、202-3、および/またはカメラ202-4のいずれか1つ)を備えてもよい。さらに別の方法としてまたは加えて、側部部分1204は制御機器100を備えてもよい。
【0198】
図12Aは、スクリーン1202がユーザの口および鼻を覆う、閉止状態の保護マスク200の第1の実施形態を概略的に示している。スクリーン1202は、例えば、閉止状態ではピンと延びる一枚の生地または布地(例えば、フィルタリング区画)を備えてもよい。
図12Bは、スクリーン1202の縁部1208が鼻および口から引き下げられ、呼吸が妨げられない、開放状態の保護マスク200の第1の実施形態を概略的に示している。開放状態では、スクリーン1202、例えば、一枚の生地および/または布地は、ユーザの顎の下の最下位置で折り畳まれてもよい。第1の実施形態による開放状態は、ユーザが飲食するのを可能にすることができる。
【0199】
スクリーン1202(例えば、フィルタリング区画)は、きれいにするためまたは交換のため、保護マスク200から、例えば固定された側部部分1204から分離可能であってもよい。スクリーン1202が分離可能であることで、保護マスク200の持続可能性を提供および/または増加することができる。
【0200】
第2の実施形態によれば、保護マスク200は、
図13Aおよび
図13Bに示されるような1つまたは複数のバルブ1302を備えてもよい。
図13Aに示される保護マスク200の閉止状態は、参照符号1304のスクリーン1202~1204を通る弱いまたは分散された気流によって示されるように、高い呼吸気流抵抗値を備える。
図13Bに示される保護マスク200の開放状態は、参照符号1306の開いたバルブ1302を通る強いまたはガイドされる気流によって示されるように、低い呼吸気流抵抗値を備える。
【0201】
第2の実施形態によれば、スクリーン1202~1204、例えば一枚の布地は、保護マスク200の1つまたは複数のバルブ1203の開放状態および閉止状態の両方において、鼻および口を覆う。フィルタリング区画として作用するスクリーン1202~1204は、開放状態では、気流1306が開いたバルブを通ることによって迂回されてもよい。
【0202】
第3の実施形態によれば、保護マスク200は、
図14Aおよび
図14Bに表示されるように、固着手段1206(例えば、ヘッドマウント)に枢動可能および/または回転可能に装着された、(少なくとも部分的に)透明のスクリーン1402を備えてもよい。第3の実施形態による固着手段1206は、例えば、ユーザの頭の長さおよび/または(例えば、半分の)幅に沿って延在する、1つまたは複数のストラップ1206を備えてもよい。スクリーン1402を回転および/または枢動させる固着点1404は、ユーザの頭のそれぞれの側に位置してもよい。
図14Aは、スクリーン1402が垂直位置にあり、ならびに/あるいはユーザの顔に平行に延在して、鼻および口を覆う、保護マスク200の閉止状態を示している。
図14Bは、スクリーン1402がユーザの頭の上方で水平に配置される、保護マスク200の開放状態を示している。第3の実施形態による開放状態は、例えば、ユーザが飲食するのを可能にする。
【0203】
任意の実施形態では、保護マスク200の開放および/または閉止の作動は、制御信号を用いて制御機器によってトリガされてもよい。
【0204】
この技法の実施形態は、特に、複数の異なる保護レベルを考慮した保護マスク200の、追加の方法ステップおよび/または特徴を備えてもよい。
【0205】
例えば、
図12Aおよび
図12Bの第1の実施形態の延長上にある保護マスク200は、複数層の、例えば、複数層の生地および/または複数層の布地のスクリーン1202を備えてもよい。
【0206】
複数層を有する保護マスク200は、異なるレベルの呼吸保護要件および/または異なる環境に合わせて調節することができる。例えば、保護マスク200の異なる層が異なる各環境で使用されてもよい。例えば、複数層のスクリーン1202を備える保護マスク200は、廊下、病室、診察室、および/または手術室で異なるレベルの呼吸保護が必要とされる、病院で使用することができる。別の方法としてまたは加えて、保護マスク200の異なる層は、例えば、混雑した歩行者ゾーンにおける呼吸保護要件を備える屋外環境と比較して、屋内で使用されてもよい。
【0207】
別の方法としてまたは加えて、例えば生地の複数層を有する保護マスク200は、1つの層の使用期限が切れた場合、例えば、人が運動(例えば、休息状態と比較して呼吸気流の増加を引き起こすランニングおよび/または他の何らかのスポーツ)をしていたとき、ならびに/あるいはスクリーン1202の層のうちいずれか1つを使用する推奨最大持続時間よりも長い期間にわたって保護マスク200が着用されていた場合、(例えば、生地の)1つの層を別の層に交換することが可能であってもよい。
【0208】
スクリーン1202の複数層は、保護レベルを増加および/または減少させるため、ならびに/あるいは例えば制御機器100によってトリガされる、きれいな層への交換のため、保護マスク200が層を切り替えることができるようにしてもよい。
【0209】
保護マスクの層の切替えは、人間および/または手作業での介入なしに実施されてもよい。制御機器100は、保護マスク200から離隔されてもよく、層のうち任意の1つの(例えば、許容される)使用のあらかじめ定められた最大持続時間、層を最初に身に着けてから、および/または使用してから経過した期間、指定の環境(例えば、屋内および/または屋外)における所与の層の使用の推奨、所与の層が指定の環境(例えば、屋内および/または屋外)で使用されたことの追跡記録、ならびに呼吸保護要件のレベル、例えば保護レベル1にしたがった層の分類のうち少なくとも1つを含む、複数の異なるパラメータを格納してもよい。
【0210】
別の方法としてまたは加えて、保護マスク200の層は、例えば、保護マスク200のフレーム上の(例えば、
図12A、
図12Bの側部部分1204のいずれか1つにある)ボタンを押すことによって、手で切り替えられてもよい。ユーザは、例えば、着用されている層の期間と最大許容持続時間との比較によって、ならびに/あるいはローカル環境の変化に基づいて、層の切替えが推奨される場合、制御機器100によって警告されてもよい。
【0211】
複数層を有する保護マスク200の例示的実施形態は、1層当たり1つのアクチュエータ208、例えば、
図12Aおよび
図12Bのような一対の薄いレバーアーム208を備える。各アクチュエータ208は、それぞれの層の開放状態または閉止状態を選択的にとる手段を提供してもよい。
【0212】
保護マスク200は、例えば、
図5のセンサ202-1、202-2、または202-3の1つとして、気流センサを備えてもよい。気流センサは、呼吸を検出するように、例えば「悪い」空気について警告するように設定されてもよい。新鮮な空気は、(例えば、呼吸に関連する健康障害に関して)安全なエリアおよび/または環境のための重要な基準であり得る。
【0213】
制御機器100の通信ユニット(例えば、制御信号送出ユニット106)はさらに、保護マスク200の環境内の少なくとも1つの無線デバイスおよび/または基地局に制御信号を送出するように設定されてもよい(参照符号302および/または402で受信される少なくとも1つの情報信号と比較して、「反対方向」とも称されることがある)。例えば、環境内の少なくとも1つの無線デバイスおよび/または基地局に対する制御信号は、保護マスク200が閉止状態(または異なるレベルの場合、閉止状態のうち適切な1つ)にあることの通知を含んでもよい。環境内の少なくとも1つの無線デバイスおよび/または基地局は、入場制限エリアに関連付けられてもよい。保護マスク200の閉止状態の通知は、入場の要求および/またはドアを開くことのトリガに対応してもよく、ならびに/あるいは要求および/またはトリガを含んでもよい。
【0214】
制御機器100はクラウド環境に実装されてもよい。クラウド環境に実装することによって、別個のユニットおよび/または制御機器100の必要性が取り除かれてもよい。クラウド実装の場合、保護マスク200上に位置する1つまたは複数のセンサによって収集された少なくとも1つの情報は、例えば、Wi-Fiまたはモバイルネットワークデータ接続を介して、クラウドベースのアプリケーションに無線で送出されてもよい。同じおよび/またはさらなる無線通信インフラストラクチャが、閉止状態および開放状態を選択的にとるため、保護マスク200のアクチュエータにおいて制御信号を受信する(406)のに使用されてもよい。
【0215】
図15は、制御機器100の一実施形態の概略ブロック図を示している。制御機器100は、方法300を実施するための1つまたは複数のプロセッサ1502と、プロセッサ1502に結合されたメモリ1504とを備える。例えば、メモリ1504は、ユニット102、104、および106のうち少なくとも1つで実現する命令を用いて符号化されてもよい。
【0216】
1つまたは複数のプロセッサ1502は、単体で、またはメモリ1504などの制御機器100の他の構成要素と併せてのいずれかで、UEまたは制御機器の機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または他の任意の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうち1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、マイクロコード、および/または符号化された論理の組合せであってもよい。例えば、1つまたは複数のプロセッサ1502は、メモリ1504に格納された命令を実行してもよい。かかる機能は、本明細書で開示される利益のいずれかを含む、本明細書で説明される様々な特徴およびステップを提供することを含んでもよい。「デバイスはアクションを実施するように動作可能である」という表現は、制御機器100がアクションを実施するように設定されることを示してもよい。
【0217】
図15に概略的に示されるように、制御機器100はUEによって具現されてもよい。制御機器100は、保護マスク200、ならびに例えば、基地局および/またはさらなるUEと無線通信するため、プロセッサ1502およびメモリ1504に結合された無線インターフェース102および/または106を備える。
【0218】
図16は、保護マスク200の一実施形態の概略ブロック図を示している。保護マスク200は、方法400を実施するための1つまたは複数のプロセッサ1602と、プロセッサ1602に結合されたメモリ1604とを備える。例えば、メモリ1604は、モジュール202、204、206、および208のうち少なくとも1つを実現する命令を用いて符号化されてもよい。
【0219】
1つまたは複数のプロセッサ1602は、単体で、またはメモリ1604などの保護マスク200の他の構成要素と併せてのいずれかで、保護マスクの機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または他の任意の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうち1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、マイクロコード、および/または符号化された論理の組合せであってもよい。例えば、1つまたは複数のプロセッサ1602は、メモリ1604に格納された命令を実行してもよい。かかる機能は、本明細書で開示される利益のいずれかを含む、本明細書で説明される様々な特徴およびステップを提供することを含んでもよい。「デバイスはアクションを実施するように動作可能である」という表現は、保護マスク200がアクションを実施するように設定されることを示してもよい。
【0220】
図16に概略的に示されるように、保護マスク200は、例えばUEによって具現される、制御機器100、ならびに任意に、例えば基地局および/またはさらなるUEと無線通信するため、プロセッサ1602およびメモリ1604に結合された無線インターフェース204、206を備える。
【0221】
図17を参照すると、一実施形態によれば、通信システム1700は、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク1711とコアネットワーク1714とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク1710を含む。アクセスネットワーク1711は、対応するカバレッジエリア1713a、1713b、1713cをそれぞれ規定する、NB、eNB、gNB、または他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局1712a、1712b、1712cを備える。各基地局1712a、1712b、1712cは、有線接続または無線接続1715を通じてコアネットワーク1714に接続可能である。カバレッジエリア1713cに位置する第1のUE 1791は、無線によって、対応する基地局1712cに接続するか、または基地局1712cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア1713a内の第2のUE 1792は、対応する基地局1712aに無線で接続可能である。この例では、複数のUE 1791、1792が示されているが、開示されている実施形態は、単独のUEがカバレッジエリア内にある状況、または、単独のUEが対応する基地局1712に接続している状況に等しく適用可能である。
【0222】
通信ネットワーク1710自体は、ホストコンピュータ1730に接続され、ホストコンピュータ1730は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアで、あるいはサーバファーム内の処理リソースとして具現されてもよい。ホストコンピュータ1730は、サービスプロバイダの所有下または制御下にあってもよく、あるいはサービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダに代わって操作されてもよい。通信ネットワーク1710とホストコンピュータ1730との間の接続1721、1722は、コアネットワーク1714からホストコンピュータ1730まで直接延在してもよく、または任意選択の中間ネットワーク1720を介して通じてもよい。中間ネットワーク1720は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、またはホストされたネットワークのうち1つ、または2つ以上の組合せであってもよく、中間ネットワーク1720が存在する場合、バックボーンネットワークまたはインターネットであってもよく、特に、中間ネットワーク1720は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備えてもよい。
【0223】
図17の通信システム1700は、全体として、接続されたUE 1791、1792のうち1つとホストコンピュータ1730との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT:over-the-top)接続1750として記載されてもよい。ホストコンピュータ1730および接続されたUE 1791、1792は、アクセスネットワーク1711、コアネットワーク1714、任意の中間ネットワーク1720、および可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続1750を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続1750は、OTT接続1750が通っている関与する通信デバイスが上りリンク通信および下りリンク通信のルーティングを認識していないという意味で透明であってもよい。例えば、基地局1712は、接続されたUE 1791に転送(例えば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ1730から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、通知されていないことがあるかまたは通知される必要がない。同様に、基地局1712は、UE 1791から発生してホストコンピュータ1730に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識している必要はない。
【0224】
方法300および400が、UE 1791または1792のいずれか1つ、ならびに/あるいは基地局1712のいずれか1つによって実施されることによって、OTT接続1750の実施が、例えば、スループットの増加および/またはレイテンシの低減に関して改善されてもよい。
【0225】
ここまでの段落において説明されているUE、基地局、およびホストコンピュータの一実施形態による例示的な実施態様について、
図18を参照して以下に記載する。通信システム1800では、ホストコンピュータ1810は、通信システム1800の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線または無線接続をセットアップし維持するように設定された、通信インターフェース1816を含むハードウェア1815を備える。ホストコンピュータ1810はさらに、記憶および/または処理能力を有してもよい、処理回路1818を備える。特に、処理回路1818は、命令を実行するように適応された、1つもしくは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または上記の組合せ(図示せず)を備えてもよい。ホストコンピュータ1810はさらに、ホストコンピュータ1810に格納されるか、またはホストコンピュータ1810によってアクセス可能であって、処理回路1818によって実行可能である、ソフトウェア1811を備える。ソフトウェア1811はホストアプリケーション1812を含む。ホストアプリケーション1812は、UE 1830およびホストコンピュータ1810で終端するOTT接続1850を介して接続するUE1830など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。リモートユーザにサービスを提供する際、ホストアプリケーション1812は、OTT接続1850を使用して送信されるユーザデータを提供してもよい。ユーザデータは、UE 1830の(例えば、呼吸保護の要件に関連する)位置に応じて決まってもよい。ユーザデータは、UE 1830に送達される補助情報または高精度広告(precision advertisements)(また、広告)を含んでもよい。位置は、例えばOTT接続1850を使用して、UE 1830によってホストコンピュータに報告されてもよく、ならびに/あるいは例えば接続1860を使用して、基地局1820によって報告されてもよい。
【0226】
通信システム1800はさらに、通信システム内に提供され、ホストコンピュータ1810およびUE 1830と通信できるようにするハードウェア1825を備える、基地局1820を含む。ハードウェア1825は、通信システム1800の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線または無線接続をセットアップし維持するための通信インターフェース1826、ならびに基地局1820によってサーブされるカバレッジエリア(
図18に図示せず)内に位置するUE 1830との少なくとも無線接続1870をセットアップし維持するための無線インターフェース1827を含んでもよい。通信インターフェース1826は、ホストコンピュータ1810への接続1860を容易にするように設定されてもよい。接続1860は、直接であってもよく、あるいは通信システムのコアネットワーク(
図18に図示せず)、および/または通信システム外部の1つもしくは複数の中間ネットワークを通してもよい。図示される実施形態では、基地局1820のハードウェア1825はさらに、命令を実行するように適応された、1つもしくは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または上記の組合せ(図示せず)を備えてもよい、処理回路1828を含む。基地局1820はさらに、内部的に格納されるかまたは外部接続を介してアクセス可能な、ソフトウェア1821を有する。
【0227】
通信システム1800はさらに、既に言及したUE 1830を含む。UE 1830のハードウェア1835は、UE 1830が現在位置するカバレッジエリアにサーブしている基地局との無線接続1870をセットアップし維持するように設定された、無線インターフェース1837を含んでもよい。UE 1830のハードウェア1835はさらに、命令を実行するように適応された、1つもしくは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または上記の組合せ(図示せず)を備えてもよい、処理回路1838を含む。UE 1830はさらに、UE 1830に格納されるか、またはUE 1830によってアクセス可能であって、処理回路1838によって実行可能である、ソフトウェア1831を備える。ソフトウェア1831はクライアントアプリケーション1832を含む。クライアントアプリケーション1832は、ホストコンピュータ1810のサポートを伴って、UE 1830を介して人間または人間以外のユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。ホストコンピュータ1810では、実行中のホストアプリケーション1812は、UE 1830およびホストコンピュータ1810において終端するOTT接続1850を介して、実行中のクライアントアプリケーション1832と通信してもよい。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション1832は、ホストアプリケーション1812から要求データを受信し、その要求データに応答してユーザデータを提供してもよい。OTT接続1850は、要求データおよびユーザデータの両方を転送してもよい。クライアントアプリケーション1832は、ユーザと対話して、提供するユーザデータを生成してもよい。
【0228】
図18に示されるホストコンピュータ1810、基地局1820、およびUE 1830はそれぞれ、
図17のホストコンピュータ1730、基地局1712a、1712b、1712cのうち1つ、およびUE 1791、1792のうち1つと同一であってもよいことに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部作業は
図18に示されるようなものであってもよく、またそれとは別に、周囲のネットワークトポロジーは
図17のものであってもよい。
【0229】
図18では、OTT接続1850は、中間デバイスと中間デバイスを介したメッセージの正確なルーティングについての明示的な言及なしに、基地局1820を介したホストコンピュータ1810とユーザ機器1830との間の通信を示すように、抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャは、UE 1830から、またはホストコンピュータ1810を動作させるサービスプロバイダから、または両方からルーティングを隠すように設定されてもよい、ルーティングを判定してもよい。OTT接続1850がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャはさらに、(例えば、負荷分散の考慮またはネットワークの再設定に基づいて)ネットワークインフラストラクチャがルーティングを動的に変更する決定を下してもよい。
【0230】
UE 1830と基地局1820との間の無線接続1870は、本開示全体を通して記載される実施形態の教示にしたがう。様々な実施形態のうち1つまたは複数は、無線接続1870が最後のセグメントを形成するOTT接続1850を使用して、UE 1830に提供されるOTTサービスの実施を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、レイテンシを低減し、データレートを改善し、それにより、より良好な応答性などの利益を提供してもよい。
【0231】
1つまたは複数の実施形態が改善するデータ転送速度、レイテンシ、および他の要因をモニタリングする目的で、測定手順が提供されてもよい。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ1810とUE 1830との間のOTT接続1850を再設定する、任意選択のネットワーク機能がさらにあってもよい。測定手順、および/またはOTT接続1850を再設定するネットワーク機能は、ホストコンピュータ1810のソフトウェア1811に、またはUE 1830のソフトウェア1831に、または両方に実装されてもよい。実施形態では、センサ(図示せず)は、OTT接続1850が通る通信デバイス内に、あるいは通信デバイスと関連付けて配備されてもよく、これらセンサは、上記で例示したモニタリング量の値を供給することによって、またはソフトウェア1811、1831がモニタリング量を計算または推定する元であってもよい他の物理量の値を供給することによって、測定手順に関与してもよい。OTT接続1850の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含んでもよく、再設定は、基地局1820に影響を及ぼす必要がなく、また再設定は、基地局1820にとって未知または知覚不能であってもよい。かかる手順および機能は、当技術分野で知られているかまたは実践されていてもよい。特定の実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ1810による測定を容易にする、プロプライエタリUEシグナリングを伴ってもよい。測定は、ソフトウェア1811、1831が、伝搬時間、誤りなどをモニタリングしながら、メッセージを、特に空メッセージまたは「ダミー」メッセージを、OTT接続1850を使用して送信するという点で実現されてもよい。
【0232】
図19は、一実施形態による、通信システムにおいて実現される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図17および
図18を参照して記載したものであってもよい、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを含む。本開示を単純にするため、
図19の図面参照のみをこのセクションに含める。方法の第1のステップ1910で、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。第1のステップ1910の任意選択のサブステップ1911で、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。第2のステップ1920で、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を開始する。任意選択の第3のステップ1930で、基地局は、本開示全体を通して記載される実施形態の教示によれば、ホストコンピュータが開始した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。任意選択の第4のステップ1940で、UEは、ホストコンピュータによって実行されたホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する。
【0233】
図20は、一実施形態による、通信システムにおいて実現される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図17および
図18を参照して記載したものであってもよい、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを含む。本開示を単純にするため、
図20の図面参照のみをこのセクションに含める。方法の第1のステップ2010で、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。任意選択のサブステップ(図示せず)で、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。第2のステップ2020で、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を開始する。送信は、本開示全体を通して記載される実施形態の教示によれば、基地局を介して渡してもよい。任意選択の第3のステップ2030で、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0234】
上述の記載から明らかなように、本技法の実施形態は、呼吸保護のための閉止状態と、呼吸気流抵抗が閉止状態と比較して低減される開放状態とを選択的にとるように、保護マスクのアクチュエータを制御することを可能にする。好ましくは、保護マスクのアクチュエータは、保護マスクの環境を示す1つまたは複数の情報信号に基づいて、アルゴリズムを実施する制御機器と制御信号を交換している。1つまたは複数の情報信号は、保護マスクの開放および/または閉止を決定および/または評価するために、無線および/またはモバイル技術に基づいて、制御機器で受信されてもよい。
【0235】
保護マスクは、選択的に開閉するアクチュエータおよび/または作動メカニズムを備えてもよい。別の方法としてまたは加えて、保護マスクはセンサおよび/またはカメラを装備してもよい。さらに別の方法としてまたは加えて、制御機器は、マスクを選択的に開閉する論理を備えてもよい。さらにまた別の方法としてまたは加えて、制御機器の通信ユニットと環境との対話は、無線および/またはモバイル技術に基づいて、決定アルゴリズムのための情報および/またはデータを集めてもよい。
【0236】
本発明の多くの利点は上記の説明から十分に理解され、また本発明の範囲から逸脱することなく、ならびに/あるいは本発明の利点のすべてを犠牲にすることなく、ユニットおよびデバイスの形態、構造、および構成において様々な変更が行われてもよいことが明らかとなるであろう。本発明は多くの手法で変更することができるので、本発明は以下の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきであることを認識されよう。
【国際調査報告】