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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-22
(54)【発明の名称】電子装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/20 20060101AFI20240215BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20240215BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20240215BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
G06F1/20 C
G06F1/16 312F
G06F1/16 312G
G06F1/20 B
H04M1/02 C
H05K7/20 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022577215
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2022-12-14
(86)【国際出願番号】 KR2022001542
(87)【国際公開番号】W WO2022164248
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0013871
(32)【優先日】2021-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ジュヒ
(72)【発明者】
【氏名】アン,ジュンチョル
(72)【発明者】
【氏名】パク,ソンミン
【テーマコード(参考)】
5E322
5K023
【Fターム(参考)】
5E322AA03
5E322AB11
5E322FA04
5K023AA07
5K023DD08
5K023HH06
5K023LL01
5K023LL06
(57)【要約】
【課題】高い放熱性能を有するフォールディング可能な電子装置を提供する。
【解決手段】電子装置は、第1領域及び第2領域を含むディスプレイと、前記第1領域の背面に位置する第1空間を形成する第1ハウジングと、前記第2領域の背面に位置する第2空間を形成する第2ハウジングと、前記第1領域及び第2領域が同じ平面を形成する第1状態又は互いに対向している第2状態になるようにするヒンジアセンブリと、前記ヒンジアセンブリとディスプレイとの間の熱伝導(heat conduction)経路を形成する複数の前方放熱部材を含む。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置であって、
第1領域及び第2領域を含むディスプレイと、
前記第1領域の背面に位置する第1空間を形成する第1ハウジングと、
前記第2領域の背面に位置する第2空間を形成する第2ハウジングと、
前記第1領域及び前記第2領域が同じ平面を形成する第1状態又は互いに対向している第2状態になるようにするヒンジアセンブリと、
前記ヒンジアセンブリと前記ディスプレイとの間の熱伝導(heat conduction)経路を形成する複数の前方放熱部材と、
を含み、
前記ヒンジアセンブリは、
前記第1ハウジングに連結される第1ヒンジプレート、及び前記第2ハウジングに連結される第2ヒンジプレートを含むヒンジプレートセットと、
前記第1ヒンジプレート及び第2ヒンジプレートをフォールディング軸を中心に回動可能に連結するヒンジと、
前記ヒンジが固定されて前記ヒンジプレートセットを連結するヒンジハウジングと、
少なくとも一部が前記ヒンジプレートセットとヒンジハウジングとの間に配置され、両端が前記第1空間及び第2空間に延長されるフレキシブル回路基板と、
を含み、
前記複数の前方放熱部材は、前記ディスプレイに向かうように前記ヒンジプレートセットの表面に配置されることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記ディスプレイとヒンジプレートセットとの間に配置され、導電性材質を含むバックプレートセットをさらに含み、
前記バックプレートセットは、
前記第1領域の背面を支持する第1バックプレートと、
前記第2領域の背面を支持し、第1バックプレートと離隔して分離される第2バックプレートと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記前方放熱部材は、
両面が前記第1バックプレート及び前記第1ヒンジプレートにそれぞれ接触する第1前方放熱部材と、
両面が前記第2バックプレート及び前記第2ヒンジプレートにそれぞれ接触する第2前方放熱部材と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記前方放熱部材は、前記バックプレートセット及びヒンジプレートセットのいずれか1つにのみ断面接着(single sided adhesion)されることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記第1前方放熱部材及び第2前方放熱部材は、前記フォールディング軸を基準にして対称となるように配置されることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項6】
前記ディスプレイとバックプレートセットとの間に配置される放熱シートをさらに含み、
前記放熱シートは、
前記第1領域と第1バックプレートとの間に配置される第1シート部と、
前記第2領域と第2バックプレートとの間に配置される第2シート部と、
前記フォールディング軸を横切るように配置され、前記第1シート部及び第2シート部を連結する1つ以上の連結部を含み、
前記前方放熱部材は、前記バックプレートセットを挟んで前記連結部に対向するように配置されることを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
【請求項7】
前記前方放熱部材は、前記バックプレートセットを挟んで前記フレキシブル回路基板に対向される部位に配置されることを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
【請求項8】
前記ヒンジプレートセットとフレキシブル回路基板との間の熱伝導経路を形成する複数の後方放熱部材をさらに含み、
前記複数の後方放熱部材は、
前記第1ヒンジプレートとフレキシブル回路基板との間に配置される第1後方放熱部材と、
前記第2ヒンジプレートとフレキシブル回路基板との間に配置される第2後方放熱部材と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項9】
前記後方放熱部材は、前記ヒンジプレートセットを挟んで前記前方放熱部材とオーバラップ(overlap)されるように配置されることを特徴とする請求項8に記載の電子装置。
【請求項10】
前記後方放熱部材及び前方放熱部材は熱伝導性材質から形成され、
前記後方放熱部材は、前記前方放熱部材よりも大きい剛性を有することを特徴とする請求項8に記載の電子装置。
【請求項11】
前記後方放熱部材は、前記ヒンジプレートセット及びフレキシブル回路基板に両面がそれぞれ接着(double sided adhesion)されることを特徴とする請求項8に記載の電子装置。
【請求項12】
前記第2状態における第1バックプレートと第1ヒンジプレートとの間の第2間隔は、前記第1状態における第1バックプレートと第1ヒンジプレートとの間の第1間隔よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項13】
前記第1ヒンジプレート及び第2ヒンジプレートは、第1プレート領域及び第1プレート領域の材質とは異なる材質を含む第2プレート領域を含み、
前記フレキシブル回路基板は、前記第1プレート領域とヒンジハウジングとの間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項14】
前記第1プレート領域は、前記第2プレート領域よりも大きい厚さを有して前記フレキシブル回路基板に接触することを特徴とする請求項13に記載の電子装置。
【請求項15】
前記フレキシブル回路基板は、前記ヒンジハウジングの内部に折り曲げられる折曲領域を含み、前記折曲領域を除いた領域の少なくとも一部の表面にグラファイト材質を含む放熱層がコーティングされることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子装置は、消費者の購買ニーズを満足するために画一的な長手方向の形状のみならず、様々なデザイン及び機能を有する形状に変貌している。例えば、電子装置は、使用状態に応じて大きさが変形されるようにフォルダブル(foldable)タイプで研究されている。電子装置の性能が向上するにつれ、内部温度を低くするための放熱機能の向上が主な問題として浮かび上がっている。
【0003】
上述した情報は、本明細書の開示内容の理解を助けるための背景情報としてのみ提供される。上述した情報は、本明細書に開示されている内容の先行技術として適用されるか否に対するいかなる決定及び主張も行われていないことを明らかにする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子装置は、ディスプレイを介して外部に熱を放出するが、フォルダブルタイプの電子装置は、折り畳まれている状態ではディスプレイの露出面が減少するため、広げられた状態に比べて内部温度が上昇する。フォルダブルタイプの電子装置の場合、フォールディング動作に順応して折り畳まれるように剛性を有する部材がフォールディング軸を中心に分離して提供される。このような分離構造は、相互間の熱伝達率を減少させ得る。
【0005】
本発明の目的は、フォールディング可能な電子装置を提供することにある。
【0006】
本発明の目的は、電子装置の全体に熱を分散させることで、高い放熱性能を確保することにある。
【0007】
本発明の目的は、熱伝導を通した放熱効果を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様による電子装置は、第1領域及び第2領域を含むディスプレイと、前記第1領域の背面に位置する第1空間を形成する第1ハウジングと、前記第2領域の背面に位置する第2空間を形成する第2ハウジングと、前記第1領域及び第2領域が同じ平面を形成する第1状態又は互いに対向している第2状態になるようにするヒンジアセンブリと、前記ヒンジアセンブリとディスプレイとの間の熱伝導(heat conduction)経路を形成する複数の前方放熱部材と、を含み、前記ヒンジアセンブリは、前記第1ハウジングに連結される第1ヒンジプレート、及び前記第2ハウジングに連結される第2ヒンジプレートを含むヒンジプレートセットと、前記第1ヒンジプレート及び第2ヒンジプレートをフォールディング軸を中心に回動可能に連結するヒンジと、前記ヒンジが固定されて前記ヒンジプレートセットを連結するヒンジハウジングと、少なくとも一部が前記ヒンジプレートセットとヒンジハウジングとの間に配置され、両端が前記第1空間及び第2空間に延長されるフレキシブル回路基板と、を含み、前方放熱部材は、前記ディスプレイに向かうように前記ヒンジプレートセットの表面に配置されることを特徴とする。
【0009】
本発明の一実施形態による電子装置は、フォールディング軸を介してフォールディング可能な第1領域及び第2領域を含むディスプレイと、前記第1領域の背面方向に位置する第1支持プレートと、前記第2領域の背面方向に位置する第2支持プレートと、前記第1支持プレート及び第2支持プレートをフォールディング軸を中心に回動させるヒンジが固定され、フォールディング軸に沿って配置されて前記第1支持プレート及び第2支持プレートを連結するヒンジハウジングと、前記ヒンジハウジング及び第1支持プレートを連結する第1ヒンジプレートと、前記ヒンジハウジング及び第2支持プレートを連結する第2ヒンジプレートを含むヒンジプレートセットと、前記第1支持プレートを基準にして、前記第1領域の反対方向に配置される第1プリント回路基板と、前記第2支持プレートを基準にして、前記第2領域の反対方向に配置される第2プリント回路基板と、前記ヒンジプレートとヒンジハウジングとの間を介して前記第1領域及び第2領域を横切るように配置され、前記第1プリント回路基板及び第2プリント回路基板を連結するフレキシブル回路基板と、前記ヒンジプレートセットとディスプレイとの間に配置され、前記ディスプレイの第1領域と第2領域と前記ヒンジプレートセットとの間の熱伝導経路をそれぞれ形成する第1前方放熱部材及び第2前方放熱部材を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電子装置のフォールディング領域の間を連結するフレキシブル回路基板と、フレキシブル回路基板とディスプレイとの間に配置される熱伝導性部材を介して電子装置全体に等しく熱を分散させることで、電子装置の熱放熱性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態によるネットワーク環境内の電子装置のブロック図である。
図2A】本発明の一実施形態による電子装置の使用状態図である。
図2B】本発明の一実施形態による電子装置の使用状態図である。
図3A】本発明の一実施形態による電子装置の分解斜視図である。
図3B】本発明の一実施形態による電子装置の分解斜視図である。
図4A】本発明の一実施形態による電子装置で前方放熱部材の配置位置を示すための図である。
図4B】本発明の一実施形態による電子装置で後方放熱部材の配置位置を示すための図である。
図5A】本発明の一実施形態による電子装置でヒンジプレートに対する前方放熱部材及び後方放熱部材の配置関係を示す図である。
図5B図5Aに示すVb-Vbラインに沿った電子装置の断面図である。
図6A】本発明の一実施形態による電子装置が広げられた状態の断面図である。
図6B】本発明の一実施形態による電子装置が折り畳まれた状態の断面図である。
図7A】本発明の一実施形態による電子装置でディスプレイとバックプレートとの間に配置される放熱シートを示す部分分解斜視図である。
図7B】本発明の一実施形態による電子装置において、放熱シート及び前方放熱部材の相対的な配置状態を示す図である。
図7C図7Bに示すVIIc-VIIcラインに沿った電子装置の部分断面図である。
図8A】本発明の一実施形態によるヒンジプレートセットがヒンジアセンブリに配置された状態を示す図である。
図8B】本発明の一実施形態によるヒンジプレートセットがヒンジアセンブリに配置される状態を示す部分斜視図である。
図8C図8Aに示すVIIIc-VIIIcラインに沿った電子装置の部分断面図である。
図9A】本発明の一実施形態による電子装置の部分断面図である。
図9B】本発明の一実施形態によるフレキシブル回路基板の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態の具体例を詳細に説明する。図面を参照して説明するにあたり、図面符号に関係なく同じ構成要素には同じ参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態によるネットワーク環境内の電子装置のブロック図である。
【0014】
図1を参照すると、ネットワーク環境100における電子装置101は、第1ネットワーク198(例えば、近距離無線通信ネットワーク)を介して電子装置102と通信するか、又は第2ネットワーク199(例えば、遠距離無線通信ネットワーク)を介して外部電子装置104又はサーバ108のうちの少なくとも1つと通信する。一実施形態によると、電子装置101は、サーバ108を介して外部電子装置104と通信する。一実施形態によると、電子装置101は、プロセッサ120、メモリ130、入力モジュール150、音響出力モジュール155、ディスプレイモジュール160、オーディオモジュール170、センサモジュール176、インターフェース177、接続端子178、ハプティックモジュール179、カメラモジュール180、電力管理モジュール188、バッテリー189、通信モジュール190、加入者識別モジュール196、又はアンテナモジュール197を含む。いずれかの実施形態において、電子装置101には、この構成要素のうちの少なくとも1つ(例えば、接続端子178)が省略されたり、1つ以上の異なる構成要素が追加されてもよい。いずれかの実施形態において、この構成要素の一部(例えば、センサモジュール176、カメラモジュール180、又はアンテナモジュール197)は、1つの構成要素(例えば、ディスプレイモジュール160)に統合されてもよい。
【0015】
プロセッサ120は、例えば、ソフトウェア(例えば、プログラム140)を実行してプロセッサ120に接続された電子装置101の少なくとも1つの他の構成要素(例えば、ハードウェア又はソフトウェア構成要素)を制御し、様々なデータ処理又は演算を行う。一実施形態によれば、データ処理又は演算の少なくとも一部として、プロセッサ120は、他の構成要素(例えば、センサモジュール176又は通信モジュール190)から受信した命令又はデータを揮発性メモリ132に格納し、揮発性メモリ132に格納された命令又はデータを処理して結果データを不揮発性メモリ134に格納する。一実施形態によれば、プロセッサ120は、メインプロセッサ121(例えば、中央処理装置又はアプリケーションプロセッサ)又はこれとは独立的若しくは共に運用可能な補助プロセッサ123(例えば、グラフィック処理装置、ニューラルネットワーク処理装置(NPU:neural processing unit)、イメージ信号処理部、センサハブプロセッサ、又は、コミュニケーションプロセッサ)を含む。例えば、電子装置101がメインプロセッサ121及び補助プロセッサ123を含む場合、補助プロセッサ123は、メインプロセッサ121よりも低電力を使用するか、指定された機能に特化するように設定され得る。補助プロセッサ123は、メインプロセッサ121とは別個に、又はその一部として具現され得る。
【0016】
補助プロセッサ123は、例えば、メインプロセッサ121がインアクティブ(例えば、スリープ)状態にある間にメインプロセッサ121に代って、又は、メインプロセッサ121がアクティブ(例えば、アプリケーション実行)状態にある間にメインプロセッサ121と共に、電子装置101の構成要素のうちの少なくとも1つの構成要素(例えば、ディスプレイモジュール160、センサモジュール176、又は、通信モジュール190)に関する機能又は状態の少なくとも一部を制御する。一実施形態によれば、補助プロセッサ123(例えば、イメージ信号処理部又はコミュニケーションプロセッサ)は、機能的に関連する他の構成要素(例えば、カメラモジュール180又は通信モジュール190)の一部として具現され得る。一実施形態によれば、補助プロセッサ123(例えば、ニューラルネットワーク処理装置)は、人工知能モデルの処理に特化したハードウェア構造を含む。人工知能モデルは、機械学習を介して生成される。このような学習は、例えば、人工知能モデルが実行される電子装置101そのものとして実行され、別途のサーバ(例えば、サーバ108)を介して実行されてもよい。学習アルゴリズムは、例えば、教師あり学習(supervised learning)、教師なし学習(unsupervised learning)、半教師あり学習(semi-supervised learning)、又は強化学習(reinforcement learning)を含むが、上述した例に限定されない。人工知能モデルは、複数の人工ニューラルネットワークレイヤを含む。人工ニューラルネットワークは、深層ニューラルネットワーク(DNN:deep neural network)、CNN(convolutional neural network)、RNN(recurrent neural network)、RBM(restricted boltzmann machine)、DBN(deep belief network)、BRDNN(bidirectional recurrent deep neural network)、深層Q-ネットワーク(deep Q-networks)、又は上記のうちの2以上の組み合せのうちの1つであってもよいが、上述した例に限定されない。人工知能モデルは、ハードウェア構造の他に、追加的又は代替的にソフトウェア構造を含み得る。
【0017】
メモリ130は、電子装置101の少なくとも1つの構成要素(例えば、プロセッサ120又はセンサモジュール176)によって用いられる様々なデータを格納する。データは、例えば、ソフトウェア(例えば、プログラム140)及びこれに関する命令に対する入力データ又は出力データを含む。メモリ130は、揮発性メモリ132又は不揮発性メモリ134を含む。
【0018】
プログラム140は、メモリ130にソフトウェアとして格納され、例えば、運営体制(オペレーティングシステム)142、ミドルウェア144、又はアプリケーション146を含む。
【0019】
入力モジュール150は、電子装置101の構成要素(例えば、プロセッサ120)で使用される命令又はデータを電子装置101の外部(例えば、ユーザ)から受信する。入力モジュール150は、例えば、マイク、マウス、キーボード、キー(例えば、ボタン)、又は、デジタルペン(例えば、スタイラスペン)を含んでもよい。
【0020】
音響出力モジュール155は、音響信号を電子装置101の外部に出力する。音響出力モジュール155は、例えば、スピーカ又はレシーバーを含んでもよい。スピーカは、マルチメディア再生又は録音再生のように一般的な用途として使用される。レシーバーは、着信電話を受信するために使用される。一実施形態によれば、レシーバーは、スピーカとは別個に、又は、その一部として具現され得る。
【0021】
ディスプレイモジュール160は、電子装置101の外部(例えば、ユーザ)に情報を視覚的に提供する。ディスプレイモジュール160は、例えば、ディスプレイ、ホログラム装置、又は、プロジェクター、及び該当装置を制御するための制御回路を含む。一実施形態によれば、ディスプレイモジュール160は、タッチを検出するように設定されたタッチセンサ、又はタッチによって発生する力の強度を測定するように設定された圧力センサを含む。
【0022】
オーディオモジュール170は、音を電気信号に変換したり、反対に、電気信号を音に変換する。一実施形態によれば、オーディオモジュール170は、入力モジュール150を介して音を取得し、音響出力モジュール155又は電子装置101と直接又は無線で接続された外部電子装置(例えば、電子装置102)(例えば、スピーカ又はヘッドフォン)を介して音を出力する。
【0023】
センサモジュール176は、電子装置101の作動状態(例えば、電力又は温度)、又は、外部の環境状態(例えば、ユーザ状態)を検出し、検出された状態に対応する電気信号又はデータ値を生成する。一実施形態によれば、センサモジュール176は、例えば、ジェスチャーセンサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、マグネチックセンサ、加速度センサ、グリップセンサ、近接センサ、カラーセンサ、IR(infrared)センサ、生体センサ、温度センサ、湿度センサ、又は、照度センサを含んでもよい。
【0024】
インターフェース177は、電子装置101が外部電子装置(例えば、電子装置102)と直接又は無線で接続されるために使用される1つ以上の指定されたプロトコルを支援する。一実施形態によれば、インターフェース177は、例えば、HDMI(登録商標)(high definition multimedia interface)、USB(universal serial bus)インターフェース、SDカードインターフェース、又は、オーディオインターフェースを含んでもよい。
【0025】
接続端子178は、それを介して電子装置101が外部電子装置(例えば、電子装置102)と物理的に接続されるコネクタを含む。一実施形態によれば、接続端子178は、例えば、HDMI(登録商標)コネクタ、USBコネクタ、SDカードコネクタ、又は、オーディオコネクタ(例えば、ヘッドフォンコネクタ)を含む。
【0026】
ハプティックモジュール179は、電気的信号をユーザが触覚又は運動感覚を介して認知できる機械的な刺激(例えば、振動又は動き)又は電気的な刺激に変換する。一実施形態によれば、ハプティックモジュール179は、例えば、モータ、圧電素子、又は、電気刺激装置を含んでもよい。
【0027】
カメラモジュール180は、静止画及び動画を撮影する。一実施形態によれば、カメラモジュール180は、1つ以上のレンズ、イメージセンサ、イメージ信号プロセッサ、又は、フラッシュを含んでもよい。
【0028】
電力管理モジュール188は、電子装置101に供給される電力を管理する。一実施形態によれば、電力管理モジュール188は、例えば、PMIC(power management integrated circuit)の少なくとも一部として具現されてもよい。
【0029】
バッテリー189は、電子装置101の少なくとも1つの構成要素に電力を供給する。一実施形態によれば、バッテリー189は、例えば、再充電不可能な1次電池、再充電可能な2次電池、又は燃料電池を含んでもよい。
【0030】
通信モジュール190は、電子装置101と外部電子装置(例えば、電子装置102、電子装置104、又は、サーバ108)との間の直接(例えば、有線)通信チャネル又は無線通信チャネルの樹立、及び樹立された通信チャネルを通した通信実行を支援する。通信モジュール190は、プロセッサ120(例えば、アプリケーションプロセッサ)とは独立的に運営され、直接(例えば、有線)通信又は無線通信を支援する1つ以上のコミュニケーションプロセッサを含んでもよい。一実施形態によれば、通信モジュール190は、無線通信モジュール192(例えば、セルラー通信モジュール、近距離無線通信モジュール、又はGNSS(global navigation satellite system)通信モジュール)又は有線通信モジュール194(例えば、LAN(local area network)通信モジュール、又は電力線通信モジュール)を含んでもよい。この通信モジュールのうちの該当する通信モジュールは、第1ネットワーク198(例えば、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(登録商標)(wireless fidelity)direct、又はIrDA(infrared data association)のような近距離通信ネットワーク)又は第2ネットワーク199(例えば、レガシーセルラーネットワーク、5Gネットワーク、次世代通信ネットワーク、インターネット、又は、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)のような遠距離通信ネットワーク)を介して外部の電子装置104と通信する。このような様々な種類の通信モジュールは、1つの構成要素(例えば、単一チップ)に組み込まれるか、又は、互いに別途の複数の構成要素(例えば、複数のチップ)で具現される。無線通信モジュール192は、加入者識別モジュール196に格納された加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を用いて、第1ネットワーク198又は第2ネットワーク199のような通信ネットワーク内で電子装置101を確認又は認証する。
【0031】
無線通信モジュール192は、4Gネットワーク以後の5Gネットワーク及び次世代通信技術、例えば、NR連結技術(new radio access technology)を支援する。NR連結技術は、大容量データの高速送信(eMBB(enhanced mobile broadband))、端末電力最小化と複数端末の接続(mMTC(massive machine type communications))、又は、高信頼度と低遅延(URLLC(ultra-reliable and low-latency communications))を支援する。無線通信モジュール192は、例えば、高いデータ送信率達成のために、高周波帯域(例えば、mmWave帯域)を支援する。無線通信モジュール192は、高周波帯域における性能確保のための様々な技術、例えば、ビームフォーミング(beamforming)、大規模配列多重入出力(massive MIMO(multiple-input and multiple-output))、全次元多重入出力(FD-MIMO:full dimensional MIMO)、アレイアンテナ(array antenna)、アナログビーム形成(analog beam-forming)、又は、大規模アンテナ(large scale antenna)のような技術を支援する。無線通信モジュール192は、電子装置101、外部電子装置(例えば、電子装置104)、又はネットワークシステム(例えば、第2ネットワーク199)に規定されている様々な要求事項を支援する。一実施形態によれば、無線通信モジュール192は、eMBB実現のためのピーク・データ・レート(Peak data rate)(例えば、20Gbps以上)、mMTC実現のための損失カバレッジ(例えば、164dB以下)、又はURLLC実現のためのU-plane latency(例えば、ダウンリンク(DL)及びアップリンク(UL)それぞれ0.5ms以下、又はラウンドトリップ1ms以下)を支援する。
【0032】
アンテナモジュール197は、信号又は電力を外部(例えば、外部の電子装置)に送信したり外部から受信する。一実施形態によれば、アンテナモジュール197は、サブストレート(例えば、PCB)上に形成されている導電体又は導電性パターンからなる放射体を含むアンテナを含む。一実施形態によれば、アンテナモジュール197は、複数のアンテナ(例えば、アレイアンテナ)を含んでもよい。このような場合、第1ネットワーク198又は第2ネットワーク199のような通信ネットワークで使用される通信方式に適切な少なくとも1つのアンテナが、例えば、通信モジュール190によって複数のアンテナから選択され得る。信号又は電力は、選択された少なくとも1つのアンテナを介して通信モジュール190と外部の電子装置との間で送信されたり受信される。ある実施形態によれば、放射体以外に他の部品(例えば、RFIC(radio frequency integrated circuit))がさらにアンテナモジュール197の一部として形成されてもよい。
【0033】
様々な実施形態によれば、アンテナモジュール197は、mmWaveアンテナモジュールを形成してもよい。一実施形態によれば、mmWaveアンテナモジュールは、プリント回路基板、プリント回路基板の第1面(例えば、下面)に、又はそれに隣接して配置され、指定された高周波帯域(例えば、mmWave帯域)を支援するRFIC、及びプリント回路基板の第2面(例えば、上面又は側面)に、又はそれに隣接して配置され、上記指定された高周波帯域の信号を送信又は受信する複数のアンテナ(例えば、アレイアンテナ)を含んでもよい。
【0034】
上記構成要素のうちの少なくとも一部は、周辺機器間の通信方式(例えば、バス、GPIO(general purpose input and output)、SPI(serial peripheral interface)、又はMIPI(mobile industry processor interface))を介して互いに接続され、信号(例えば、命令又はデータ)を互いに交換する。
【0035】
一実施形態によれば、命令又はデータは、第2ネットワーク199に接続されたサーバ108を介して電子装置101と外部の電子装置104との間で送信又は受信される。外部の電子装置102又は104のそれぞれは、電子装置101と同一又は異なる種類の装置であってもよい。一実施形態によれば、電子装置101で実行される動作の全て又は一部は、外部の電子装置102、104、又は108のうちの1つ以上の外部の電子装置において実行され得る。例えば、電子装置101がいずれかの機能やサービスを自動に、又はユーザ若しくは他の装置からの要求に反応して実行しなければならない場合、電子装置101は、機能又はサービスを自主的に実行させる代わりに、又は追加的に、1つ以上の外部の電子装置にその機能又はそのサービスの少なくとも一部を実行するよう要求する。要求を受信した1つ以上の外部の電子装置は、要求された機能又はサービスの少なくとも一部、又は要求に関する追加機能又はサービスを実行し、その実行の結果を電子装置101に伝達する。電子装置101は、結果をそのまま又は追加的に処理し、要求に対する応答の少なくとも一部として提供する。そのために、例えば、クラウドコンピューティング、分散コンピューティング、モバイルエッジコンピューティング(MEC:mobile edge computing)、又はクライアントサーバコンピューティング技術が利用される。電子装置101は、例えば、分散コンピューティング又はモバイルエッジコンピューティングを用いて超低遅延サービスを提供する。他の実施形態において、外部の電子装置104は、IoT(internet of things)機器を含んでもよい。サーバ108は、機械学習及び/又はニューラルネットワークを用いた知能型サーバであってもよい。一実施形態によれば、外部の電子装置104又はサーバ108は、第2ネットワーク199内に含まれてもよい。電子装置101は、5G通信技術及びIoT関連技術に基づいた知能型サービス(例えば、スマートホーム、スマートシティ、スマートカー、又はヘルスケア)に適用され得る。
【0036】
本明細書に開示されている様々な実施形態に係る電子装置は、様々な形態の装置である。電子装置は、例えば、携帯用通信装置(例えば、スマートフォン)、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、携帯用医療機器、カメラ、ウェアラブル装置、又は家電装置を含んでもよい。本発明の実施形態による電子装置は、上述した機器に限定されない。
【0037】
本明細書の様々な実施形態及びこれに使用された用語は、本明細書に記載された本発明の技術的特徴を特定した実施形態に限定するためのものではなく、該当の実施形態の様々な変更、均等物、又は、代替物を含むものとして理解されなければならない。図面の説明に関連して、類似又は関連する構成要素に対しては同様の参照符号が使用される。アイテムに対応する名詞の単数型は、関連する文脈上、明白に相違すると指示しない限り、当該アイテムの1つ又は複数を含む。本明細書において、「A又はB」、「A及びBのうちの少なくとも1つ」、「A又はBのうちの少なくとも1つ」、「A、B又はC」、「A、B及びCのうちの少なくとも1つ」、及び「A、B、又は、Cのうちの少なくとも1つ」のような文面のそれぞれは、その文面のうちの該当する文面と共に羅列された項目のいずれか1つ、又はその全ての可能な組み合せを含む。「第1」、「第2」、又は「最初」若しくは「2番目」のような用語は、単に当該構成要素を他の構成要素と区分するために使用され、当該構成要素を他の側面(例えば、重要性又は順序)で限定しない。いずれかの(例えば、第1)構成要素が他の(例えば、第2)構成要素に、「機能的に」又は「通信的に」という用語と共に、又はこのような用語なしに、「カップルド」又は「コネクテッド」のように言及された場合、それはいずれかの構成要素が他の構成要素に直接的(例えば、有線で)、無線で、又は、第3構成要素を介して接続されることを意味する。
【0038】
本明細書の様々な実施形態において使用された用語の「モジュール」は、ハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアで具現されたユニットを含んでもよく、例えば、ロジック、論理ブロック、部品、又は、回路のような用語と互いに互換的に使用されてもよい。モジュールは、一体に構成された部品、又は1つ又はそれ以上の機能を行う部品の最小単位又はその一部となる。例えば、一実施形態によれば、モジュールは、ASIC(application-specific integrated circuit)の形態で具現することができる。
【0039】
本明細書の様々な実施形態は、機器(machine)(例えば、電子装置101)により読出し可能な格納媒体(storage medium)(例えば、内装メモリ136又は外装メモリ138)に格納された1つ以上の命令語を含むソフトウェア(例えば、プログラム140)として実現することができる。例えば、機器(例えば、電子装置101)のプロセッサ(例えば、プロセッサ120)は、格納媒体から格納された1つ以上の命令語のうちの少なくとも1つの命令を呼び出し、これを実行する。これは、機器が呼び出された少なくとも1つの命令語に応じて、少なくとも1つの機能を行うように運営されることを可能にする。1つ以上の命令語は、コンパイラによって生成されたコード又はインタープリタによって実行され得るコードを含む。機器で読出し可能な格納媒体は、非一時的(non-transitory)格納媒体の形態で提供されてもよい。ここで、「非一時的」は、格納媒体が実在(tangible)する装置であり、信号(signal)(例えば、電磁波)を含んでいないことを意味するだけであって、この用語は、データが格納媒体に半永久的に格納される場合と臨時的に格納される場合とを区分しない。
【0040】
一実施形態によれば、本明細書に開示された様々な実施形態による方法は、コンピュータプログラム製品(computer program product)に含まれて提供される。コンピュータプログラム製品は、商品として販売者と購買者との間で取引される。コンピュータプログラム製品は、機器で読出し可能な格納媒体(例えば、compact disc read only memory(CD-ROM))の形態で配布されたり、又は、アプリケーションストア(例えば、プレーストア)を介して又は2つのユーザ装置(例えば、スマートフォン)間で直接、オンライン配布(例えば、ダウンロード又はアップロード)される。オンライン配布の場合、コンピュータプログラム製品の少なくとも一部はメーカーのサーバ、アプリケーションストアのサーバ、又は、中継サーバのメモリのような機器で読出し可能な格納媒体に少なくとも一時格納されたり、臨時的に生成され得る。
【0041】
様々な実施形態によれば、上述した構成要素のそれぞれの構成要素(例えば、モジュール又はプログラム)は、単数又は複数の個体を含んでもよく、複数の個体のうちの一部は他の構成要素に分離配置されてもよい。様々な実施形態によれば、上述した当該の構成要素のうちの1つ以上の構成要素又は動作が省略されたり、又は1つ以上の他の構成要素又は動作が追加されてもよい。代替的に又は追加的に、複数の構成要素(例えば、モジュール又はプログラム)は1つの構成要素に統合され得る。このような場合、統合された構成要素は、複数の構成要素のそれぞれの構成要素の1つ以上の機能が、統合以前に複数の構成要素のうちの当該の構成要素によって実行されるものと同一又は同様に行われる。様々な実施形態によれば、モジュール、プログラム又は他の構成要素によって実行される動作は、順次に、並列的に、繰り返し、又は、ヒューリスティックに実行されたり、動作のうちの1つ以上が異なる順に実行されたり、省略されたり、又は1つ以上の他の動作が追加されてもよい。
【0042】
図2A及び図2Bは、本発明の一実施形態による電子装置の使用状態を示す図であり、図3A及び図3Bは、本発明の一実施形態による電子装置の分解斜視図である。
【0043】
図2図3A及び図3Bを参照すると、一実施形態による電子装置20(例えば、図1の電子装置101)は、使用状態に応じて形態が変形され得る。例えば、電子装置20は、ユーザによって任意に折り畳まれたり広げられるフォルダブルタイプ(foldable type)で提供される。
【0044】
一実施形態において、電子装置20は、ディスプレイ210、バックプレートセット350、第1ハウジング220、第2ハウジング230、ヒンジアセンブリ240、プリント回路基板360、前方放熱部材370、及び後方放熱部材380を含む。一方、本明細書において、ディスプレイ210が外部に露出される面は、電子装置20及びディスプレイ210の前面として定義され、前面の反対面は電子装置20及びディスプレイ210の背面として定義される。また、電子装置20の前面と背面との間の空間を取り囲む面は、電子装置20の側面に定義される。
【0045】
ディスプレイ210は、ユーザに視覚的な情報(例えば、テキスト、映像及び/又はイメージ)を表示する。一実施形態において、ディスプレイ210は、電子装置20の形態変形に対応してそれ自体の形態が変形されるよう、少なくとも一部領域が平面又は曲面に変形されてもよい。一実施形態において、ディスプレイ210は、フォールディング軸Aが位置する軸領域213、軸領域213の一側(例えば、図2Aの軸領域213の左側領域)に配置される第1領域211、軸領域213の他側(例えば、図2Aの軸領域213の右側領域)に配置される第2領域212を含む。この場合、ディスプレイ210は、軸領域213の形態変形を介して第1領域211及び第2領域212が形成する角度が調整されることで、電子装置20の開閉動作に応じて全体的な形態が変形される。例えば、ディスプレイ210は、第1領域211及び第2領域212が実質的に同じ平面を形成する第1状態(例えば、図2Aの広げられた状態)、第1領域211及び第2領域212が互いに対向している第2状態(例えば、図2Bの折り畳まれている状態)又は、第1領域211及び第2領域212が第1状態と第2状態との間で所定の角度を形成している中間状態になるように形態が変形されてもよい。
【0046】
一実施形態において、ディスプレイ210の第1領域211及び第2領域212は、軸領域213を中心に全体的に対称となる形状を有する。但し、第1領域211又は第2領域212は、電子装置20の前面に他の構成(例えば、カメラ、センサなど)を露出できるように、一部がカッティングされたノッチ領域を含むことによって、一部非対称の形状を有してもよい。
【0047】
一方、上述したディスプレイ210の領域区分は例示的なものであって、ディスプレイ210は、電子装置20に要求される機能及び構造により複数の領域に区分される。例えば、図2では、y軸に平行なフォールディング軸A又は中央領域を基準にしてディスプレイ210の領域を区分したが、他の実施形態におけるディスプレイ210は、異なるフォールディング軸A(例えば、x軸に平行な領域)を基準にして領域が区分されてもよい。
【0048】
一実施形態において、ディスプレイ210は、ディスプレイパネル、タッチパネル、偏光フィルム、及びウィンドウ層を含む。ディスプレイパネル、タッチパネル、偏光フィルム、及びウィンドウ層は、減圧接着剤(PSA、pressure sensitive adhesive)によって付着されてもよい。一実施形態において、ディスプレイパネルの後面には、ディスプレイ210に加えられる衝撃を吸収するためのクッション層(cusion layer)が付着されてもよい。
【0049】
一実施形態において、ディスプレイパネルは、ディスプレイ基板、ディスプレイ基板上に結合される複数のディスプレイ素子、ディスプレイ基板に結合して複数のディスプレイ素子と電気的に接続される1つ以上の導電性ライン及び薄膜シール層を含む。
【0050】
ディスプレイ基板は、フレキシブルな素材、例えば、ポリイミド(PI、polyimide)のようなプラスチック素材から形成されるが、ディスプレイ基板の材料はこれに限定されることなく、フレキシブルな性質を有する様々な素材を含んでもよい。複数のディスプレイ素子は、ディスプレイ基板上に配置され、多少の画素(pixel)を形成する。例えば、複数のディスプレイ素子は、ディスプレイ基板上にマトリックス(matrix)状に配列され、ディスプレイパネルの画素を形成する。この場合、複数のディスプレイ素子は、色を表現できる蛍光物質又は有機蛍光物質を含んでもよい。例えば、ディスプレイ210の素子は、有機発光ダイオード(OLED、organic light emitting diode)を含む。導電性ラインは、1つ以上のゲート信号ライン又は1つ以上のデータ信号ラインを含む。例えば、導電性ラインは、複数のゲート信号ラインと複数のデータ信号ラインを含んでもよく、複数のゲート信号ライン及び複数のデータ信号ラインは、マトリックス状に配列されてもよい。この場合、複数のディスプレイ素子は、複数のラインが交差する地点に隣接して配置され、各ラインに電気的に接続される。薄膜シール層は、ディスプレイ基板、複数のディスプレイ素子、及び導電性ラインをカバーすることによって、外部からの酸素及び水分流入を防止する。一実施形態において、薄膜シール層は、1つ以上の有機膜層と1つ以上の無機膜層が互いに交互するように積層形成され得る。
【0051】
一実施形態において、タッチパネルは、ディスプレイパネルに一体に形成されるか、付着されてもよい。例えば、タッチパネルは、ディスプレイパネルの薄膜シール層にアルミニウムメタルメッシュセンサがパターニング(patterning)される方式で形成されてもよい。
【0052】
一実施形態において、偏光フィルムは、ディスプレイパネルとタッチパネルとの間に積層されてもよい。偏光フィルムは、ディスプレイ210の視認性を向上させ得る。偏光フィルムは、ディスプレイ210を透過する光の位相を変化させる。例えば、偏光フィルムは、線偏光を円偏光に切り替えたり、円偏光を線偏光に変化させることでディスプレイパネルに入射された光の反射を防止する。
【0053】
ウィンドウ層は、高い柔軟性、高い硬度を有する透明プラスチックフィルムで形成されてもよい。例えば、ウィンドウ層は、ポリイミド(PI、polyimide)又はポリエチレンテレフタラート(PET、polyethylene terephthalate)フィルムで形成されてもよい。一実施形態において、ウィンドウ層は、複数のプラスチックフィルムを含む多層レイヤで形成されてもよい。
【0054】
バックプレートセット350は、ディスプレイ210の背面を支持する。一実施形態において、バックプレートセット350は薄いシートで形成され、ディスプレイ210に対応する形状に形成されてもよい。一実施形態において、バックプレートは、ディスプレイ210の第1領域211の背面を支持する第1バックプレート351、及びディスプレイ210の第2領域212の背面を支持する第2バックプレート352を含む。一実施形態において、第1バックプレート351及び第2バックプレート352は離隔をあけて分離される。例えば、第1バックプレート351及び第2バックプレート352は、フォールディング軸Aに沿って互いに接触しないように、ディスプレイ210の第1領域211及び第2領域212の背面に分けて付着される。このような構造によると、バックプレートセット350がディスプレイ210に付着された状態であっても、フォールディング軸Aを基準とするディスプレイ210のフォールディング動作に干渉することを防止することができる。
【0055】
一実施形態において、第1バックプレート351及び第2バックプレート352は、導電性材質、例えば、銅(copper)又は銅を含む合金素材で形成されてもよい。この場合、第1バックプレート351及び第2バックプレート352のそれぞれは、ディスプレイ210の耐衝撃性を向上させると同時に、ディスプレイ210の第1領域211及び第2領域212に熱を伝達する熱伝達経路の役割を果たす。
【0056】
第1ハウジング220及び第2ハウジング230は、電子装置20の外観を形成する。一実施形態において、第1ハウジング220及び第2ハウジング230は、ヒンジアセンブリ240と共に連結されて電子装置20の背面を形成している。第1ハウジング220及び第2ハウジング230は、それぞれ前面、背面、及び前面と背面との間の空間を一部カバーする側面を含む。この場合、第1ハウジング220及び第2ハウジング230の前面は、ディスプレイ210が露出されるように多くの領域が開放された状態に形成されている。一方、第1ハウジング220及び第2ハウジング230の構造は、図3Aに示された形態及び結合に限定されず、他の形状や部品の組み合せ及び/又は結合によって具現される。例えば、図3Aでは、各ハウジングの側面及び背面が一体に形成されるように示されているが、各ハウジングは、電子装置20の側面及び背面をそれぞれカバーする個別部材が結合して提供されてもよい。
【0057】
一実施形態において、第1ハウジング220及び第2ハウジング230は、電子装置20の内部構成要素を固定及び支持する。例えば、第1ハウジング220及び第2ハウジング230は、ディスプレイ210、ヒンジアセンブリ240、プリント回路基板360などが載置される空間を形成し、載置された構成要素を固定及び支持する。一実施形態において、第1ハウジング220は、ディスプレイ210の第1領域211の背面に位置する第1空間221を形成し、第2ハウジング230は、ディスプレイ210の第2領域212の背面に位置する第2空間231を形成する。第1空間221及び第2空間231は、第1ハウジング220及び第2ハウジング230の結合により、ディスプレイ210の全体が載置される1つの空間を形成する。
【0058】
ヒンジアセンブリ240は、電子装置20のフォールディング動作を実現する。一実施形態において、ヒンジアセンブリ240は、ディスプレイ210の第1領域211及び第2領域212をフォールディング軸Aを中心にフォールディングさせることで、第1領域211及び第2領域212が同じ平面上に位置する第1状態又は互いに対向している第2状態になるようにする。ヒンジアセンブリ240は、支持プレート343(第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432)、ヒンジ341、ヒンジハウジング342、ヒンジプレートセット344、第1プリント回路基板361、第2プリント回路基板362、及びフレキシブル回路基板345を含む。
【0059】
一実施形態において、第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432は、それぞれディスプレイ210の第1領域211の背面方向及び第2領域212の背面方向に配置される。例えば、第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432は、ディスプレイ210の背面に位置するように第1ハウジング220及び第2ハウジング230にそれぞれ連結される。この場合、第1支持プレート3431は、第1ハウジング220が形成する第1空間221内に挿入されるよう第1ハウジング220に連結され、第2支持プレート3432は、第2ハウジング230が形成する第2空間231内に挿入されるよう第2ハウジング230に連結される。第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432のそれぞれは、ヒンジハウジング342に連結される部位に形成され、後述するフレキシブル回路基板345が通過するための貫通口3431a、3432aを含む。
【0060】
ヒンジ341は、第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432をフォールディング軸Aを中心に回動させることができる。一実施形態において、ヒンジ341は、1つ以上備えられてもよい。例えば、ヒンジ341は、図3Aに示すように2つ備えられてもよい。この場合、1つ以上のヒンジ341は、第1支持プレート3431と第2支持プレート3432との間に配置されてもよい。一実施形態において、ディスプレイ210の前面に向かっている状態で、1つ以上のヒンジ341は、フォールディング軸Aとオーバーラップされる位置に配置される。第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432がそれぞれ第1ハウジング220及び第2ハウジング230に連結された状態で、ヒンジ341は、第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432を介して第1ハウジング220及び第2ハウジング230をフォールディング軸Aを中心に回動させることができる。
【0061】
ヒンジハウジング342は、第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432を回動可能に連結し、1つ以上のヒンジ341を固定させる。ヒンジハウジング342は、前面、背面、及び前面と背面との間の空間を一部取り囲む側面を含む。この場合、ヒンジハウジング342は、前面の一部が後面に向かって陥没した収容空間を含む。一実施形態において、ヒンジハウジング342の側面及び後面は曲面形態を含む。この場合、ヒンジハウジング342が形成している曲面形態は、ヒンジハウジング342の長手方向(例えば、図3Aのy軸)から見ると一直線の形態を有するが、幅方向(例えば、図3Aのx軸)に垂直な断面から見ると、実質的に半円に類似する形態を有する。
【0062】
一実施形態において、ヒンジハウジング342は、フォールディング軸Aに沿って第1ハウジング220と第2ハウジング230との間に配置されてもよい。ヒンジハウジング342は、第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432を回動可能に連結する。例えば、フォールディング軸Aを基準にして、ヒンジハウジング342の一側(例えば、図3Bのヒンジハウジング342の左側)には、第1支持プレート3431が回動可能に連結され、ヒンジハウジング342の他側(例えば、図3Bのヒンジハウジング342の右側)には、第2支持プレート3432が回動可能に連結される。一実施形態において、ヒンジハウジング342は、ヒンジ341をはじめとするヒンジアセンブリ240の各構成要素が外部に露出しないように電子装置20の外面をカバーする。例えば、ヒンジハウジング342は、第1ハウジング220と第2ハウジング230との間の空間をカバーする。一実施形態において、ヒンジハウジング342は電子装置20の作動状態により、第1ハウジング220及び第2ハウジング230によってカバーされるか(例えば、図2Aの広げられた状態)、第1ハウジング220と第2ハウジング230との間の空間をカバーするように外部に露出(例えば、図2Bの折り畳まれた状態)されてもよい。
【0063】
ヒンジプレートセット344は、第1ハウジング220に連結される第1ヒンジプレート3441及び第2ハウジング230に連結される第2ヒンジプレート3442を含む。例えば、第1ヒンジプレート3441は、第1ハウジング220に連結された第1支持プレート3431をヒンジハウジング342に連結し、第2ヒンジプレート3442は、第2ハウジング230に連結された第2支持プレート3432をヒンジハウジング342に連結する。一実施形態において、ヒンジプレートセット344は、ヒンジハウジング342の前面に配置されている。この場合、第1ヒンジプレート3441及び第2ヒンジプレート3442は、フォールディング軸Aを基準にして対称となる位置、言い換えれば、電子装置20が折り畳まれている状態で互いに対面する位置に配置されてもよい。例えば、第1ヒンジプレート3441は、ディスプレイ210の第1領域211の背面方向に位置し、第2ヒンジプレート3442は、ディスプレイ210の第2領域212の背面方向に位置するよう領域を分離してヒンジハウジング342に連結される。
【0064】
一実施形態において、ヒンジプレートセット344は、第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432とヒンジハウジング342の連結部位をカバーすると共に、ヒンジハウジング342に配置されたフレキシブル回路基板345を保護する機能を果たす。
【0065】
一実施形態において、第1プリント回路基板361及び第2プリント回路基板362は、それぞれ第1ハウジング220が形成している第1空間221及び第2ハウジング230が形成している第2空間231に配置される。この場合、第1プリント回路基板361は、第1支持プレート3431を基準にしてディスプレイ210の第1領域211とは反対方向に配置され、第2プリント回路基板362は、第2支持プレート3432を基準にしてディスプレイ210の第2領域212とは反対方向に配置される。それぞれのプリント回路基板360には、電子装置20の機能を実現するための要素が実装される。
【0066】
一実施形態において、フレキシブル回路基板345は、第1空間221及び第2空間231に配置された部品素子を連結する。例えば、フレキシブル回路基板345は、第1空間221及び第2空間231を横切るように配置され、第1プリント回路基板361及び第2プリント回路基板362を連結する。一実施形態において、フレキシブル回路基板345の少なくとも一部は、ヒンジプレートセット344とヒンジハウジング342との間に配置されてもよい。例えば、フレキシブル回路基板345は、ヒンジハウジング342の収容空間に設けられる折曲領域を含む。この場合、フレキシブル回路基板345は、折曲領域の一端に延びる部位は、第1ヒンジプレート3441とヒンジハウジング342との間を通過して第1空間221に延び、折曲領域の他端に延びる部位は、第2ヒンジプレート3442とヒンジハウジング342との間を通過して第2空間231に延びる。一実施形態において、第1空間221及び第2空間231に延びたフレキシブル回路基板345の両端は、それぞれ第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432に形成された貫通口3431a、3432aを介して第1プリント回路基板361及び第2プリント回路基板362に連結される。
【0067】
一実施形態において、1つ以上のフレキシブル回路基板345が備えられてもよい。例えば、電子装置20は、図3A及び図3Bに示すように、2つのフレキシブル回路基板345を含む。フレキシブル回路基板345が複数提供される場合、複数のフレキシブル回路基板345は、互いに離隔して第1プリント回路基板361及び第2プリント回路基板362をそれぞれ連結する。
【0068】
前方放熱部材370及び後方放熱部材380は、電子装置20内で発生した熱を電子装置20の全体に放熱できるように、電子装置20内部における熱伝達経路を形成する。例えば、前方放熱部材370及び後方放熱部材380は、電子装置20の内部部品で発生した熱がディスプレイ210を介して放出されるよう、電子装置20の内部で熱伝導(heat conduction)経路を形成する。一実施形態において、前方放熱部材370及び後方放熱部材380は、熱を効率よく伝達できるよう熱伝導性の高い素材を含む。
【0069】
一実施形態において、前方放熱部材370は、ヒンジプレート3441、3442を基準にしてディスプレイ210に向かっている方向(例えば、+z軸方向)への熱伝導経路を形成し、後方放熱部材380は、ヒンジプレート(第1ヒンジプレート3441、第2ヒンジプレート3442)を基準にしてディスプレイ210の反対方向(例えば、-z軸方向)への熱伝導経路を形成する。
【0070】
図4Aは、本発明の一実施形態による電子装置で前方放熱部材の配置位置を示すための図であり、図4Bは、本発明の一実施形態による電子装置で後方放熱部材の配置位置を示すための図である。
【0071】
図4A及び図4Bを参照すると、一実施形態による前方放熱部材370及び後方放熱部材380は、熱伝導によって電子装置20の内部に収容された部品で発生した熱をディスプレイ210に放熱する。一実施形態において、前方放熱部材370及び後方放熱部材380は、フレキシブル回路基板345からディスプレイ210まで繋がる熱伝導経路を形成する。
【0072】
一実施形態において、前方放熱部材370は、ヒンジプレートセット344とディスプレイ210との間の熱伝導経路を形成する。前方放熱部材370は、ディスプレイ210に向かうようにヒンジプレートセット344の表面に配置される。一実施形態において、前方放熱部材370は、第1ヒンジプレート3441の表面に配置される第1前方放熱部材371、及び第2ヒンジプレート3442表面に配置される第2前方放熱部材372を含む。この場合、第1前方放熱部材371は、ディスプレイ210の第1領域211と第1ヒンジプレート3441との間に配置され、第2前方放熱部材372は、ディスプレイ210の第2領域212と第2ヒンジプレート3442との間に配置されてもよい。
【0073】
一実施形態において、ディスプレイ210の背面をバックプレートセット350が支持する場合、前方放熱部材370は、ヒンジプレートセット344とバックプレートセット350との間に配置されてもよい。この場合、前方放熱部材370は、ヒンジプレートセット344及びバックプレートセット350を物理的に連結して熱伝導経路を形成する。例えば、第1前方放熱部材371は、第1ヒンジプレート3441及び第1バックプレート351に両面がそれぞれ接触し、第2前方放熱部材372は、第2ヒンジプレート3442及び第2バックプレート352に両面がそれぞれ接触する。このような構造によると、前方放熱部材370は、ディスプレイ210の第1領域211及び第2領域212のそれぞれに対する熱伝導経路を形成する。バックプレートセット350は、ディスプレイ210のフォールディングに対する干渉を最小化するように、互いに分離している第1バックプレート351及び第2バックプレート352を介して第1領域211及び第2領域212に分けて支持する。この場合、第1前方放熱部材371は第1バックプレート351に熱を伝達し、第2前方放熱部材372は第2バックプレート352に熱を伝達することで、ディスプレイ210の第1領域211及び第2領域212に熱を均等に伝達することができる。
【0074】
一実施形態において、第1前方放熱部材371及び第2前方放熱部材372は、フォールディング軸Aを基準にして対称となるように配置されてもよい。例えば、第1前方放熱部材371及び第2前方放熱部材372は、ディスプレイ210の前面に向かっている状態で、フォールディング軸Aに対して同じ間隔だけ離隔した距離に配置されてもよい。一実施形態において、第1前方放熱部材371及び第2前方放熱部材372は、電子装置20に備えられるフレキシブル回路基板345の個数に対応してそれぞれ複数備えられる。例えば、図4Aに示すように、第1ヒンジプレート3441の前面には2つの第1前方放熱部材371が配置され、第2ヒンジプレート3442の前面には2つの第2前方放熱部材372が配置されている。この場合、複数の第1前方放熱部材371及び第2前方放熱部材372は、フォールディング軸Aを基準にして互いに対称となるように、言い換えれば、電子装置20が折り畳まれた状態で互いに対面するように配置される。
【0075】
一実施形態において、後方放熱部材380は、フレキシブル回路基板345及びヒンジプレート3441、3442の間の熱伝導経路を形成する。後方放熱部材380は、ヒンジプレートセット344の背面、言い換えれば、前方放熱部材370が配置されているヒンジプレートセット344面の反対面に配置される。一実施形態において、後方放熱部材380は、ヒンジプレートセット344とヒンジハウジング342との間に配置されてもよい。この場合、後方放熱部材380は、少なくとも一部がフレキシブル回路基板345をカバーするよう配置されることで、フレキシブル回路基板345及びヒンジプレートセット344を連結する。一実施形態において、後方放熱部材380は、第1ヒンジプレート3441とフレキシブル回路基板345との間に配置される第1後方放熱部材381と、第2ヒンジプレート3442とフレキシブル回路基板345との間に配置される第2後方放熱部材382を含む。一実施形態において、第1後方放熱部材381は、両面が第1ヒンジプレート3441及びフレキシブル回路基板345に接触し、第2後方放熱部材382は、両面が第2ヒンジプレート3442及びフレキシブル回路基板345に接触する。このような構造によると、フレキシブル回路基板345は、第1ヒンジプレート3441及び第2ヒンジプレート3442とヒンジハウジング342との間を通過するように配置され、第1後方放熱部材381及び第2後方放熱部材382を介して第1ヒンジプレート3441及び第2ヒンジプレート3442にそれぞれ連結されていることから、第1ヒンジプレート3441及び第2ヒンジプレート3442のそれぞれに同時に熱を伝達することができる。
【0076】
一実施形態において、フレキシブル回路基板345は、第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432に固定されるための一対の固定部材4451を含み得る。一対の固定部材4451はフレキシブル回路基板345の表面の一部をカバーし、外部に突出したフランジを介して支持プレート3431、3432にねじ固定される。一実施形態において、第1ヒンジプレート3441及び第2ヒンジプレート3442は、背面、言い換えれば、フレキシブル回路基板345に向かっている面に陥没形成されるスロット4443を含んでもよい。この場合、一対の固定部材4451は、対応するそれぞれのヒンジプレート3441、3442に形成されているスロット4443にそれぞれ挿入される。このような構造によると、ヒンジプレートセット344及びフレキシブル回路基板345がスロット4443及び固定部材4451を介して結合されることで、より堅固に連結される。一実施形態において、後方放熱部材380は、スロット4443内に配置されてもよい。例えば、第1後方放熱部材381は、第1ヒンジプレート3441のスロット4443内に配置され、第2後方放熱部材382は、第2ヒンジプレート3442のスロット4443内に配置される。
【0077】
一実施形態において、第1後方放熱部材381及び第2後方放熱部材382は、フォールディング軸Aを基準にして対称となるように配置される。例えば、第1後方放熱部材381及び第2後方放熱部材382は、フォールディング軸Aを基準にして同じ間隔だけ離隔された距離に配置されてもよい。一実施形態において、電子装置20に複数のフレキシブル回路基板345が備えられる場合、第1後方放熱部材381及び第2後方放熱部材382のそれぞれは、フレキシブル回路基板345の個数に対応して複数備えられてもよい。
【0078】
図5Aは、本発明の一実施形態による電子装置において、ヒンジプレートに対する前方放熱部材及び後方放熱部材の配置関係を示す図であり、図5Bは、図5AのVb-Vbラインに沿った電子装置の断面図である。
【0079】
図5A及び図5Bを参照すると、一実施形態による電子装置50(例えば、図1の電子装置101)は、フレキシブル回路基板545、後方放熱部材580、及び前方放熱部材570を介して多方向への熱分散機能を実現することができる。
【0080】
一実施形態において、電子装置50は、第1空間(例えば、図2Aの第1空間221)と第2空間(例えば、図2Bの第2空間231)との間の熱伝達をフレキシブル回路基板545を介して行う。電子装置50の第1空間及び第2空間は、フォールディング軸(例えば、図2Aのフォールディング軸A)を基準にして区分されており、各空間に配置されている第1プリント回路基板(例えば、図3Aの第1プリント回路基板361)又は第2プリント回路基板(例えば、図3Bの第2プリント回路基板362)には主な発熱源となる部品、例えば、AP(application processor)、GPU(graphics processing unit)、PMIC(power management IC)などが実装される。フレキシブル回路基板545は、第1空間及び第2空間を横切るように配置され、両端が第1プリント回路基板及び第2プリント回路基板に連結されることで、第1空間及び第2空間の熱伝導経路の役割を行う。例えば、第1空間の温度が第2空間の温度よりも高い場合、フレキシブル回路基板545を介して第1空間から第2空間に熱が分散される。
【0081】
一実施形態において、電子装置50は、ディスプレイ510を通した熱放出機能を後方放熱部材580及び前方放熱部材570を介して具現される。電子装置50の内部で発生した熱は、ディスプレイ510を介して外部に放出される。一実施形態において、後方放熱部材580及び前方放熱部材570は、電子装置50の背面から前面方向(例えば、図5Bのz軸)に熱を伝達する機能を行う。
【0082】
一実施形態において、後方放熱部材580は、フレキシブル回路基板545及びヒンジプレートセット544に接触するよう連結され、熱伝導経路を形成する。この場合、第1プリント回路基板及び第2プリント回路基板で発生した熱は、フレキシブル回路基板545に伝達され、フレキシブル回路基板545に伝達された熱は、後方放熱部材580を介してヒンジプレートセット544に伝達される。一実施形態において、ヒンジプレートセット544は、電子装置50のフォールディング動作の実現のために、フォールディング軸を基準にして第1ヒンジプレート5441及び第2ヒンジプレート5442に分けられる。この場合、フレキシブル回路基板545の熱は、第1前方放熱部材571及び第2前方放熱部材572を介して第1ヒンジプレート5441及び第2ヒンジプレート5442にそれぞれ伝達される。
【0083】
一実施形態において、前方放熱部材570は、ヒンジプレートセット544とディスプレイ510との間の熱伝導経路を形成する。例えば、前方放熱部材570は、ヒンジプレートセット544及びバックプレートセット550に物理的に接触し、ヒンジプレートセット544の熱をバックプレートセット550に伝達する。一実施形態において、バックプレートセット550は、ディスプレイ510のフォールディング動作に干渉しないように、ディスプレイ510の第1領域及び第2領域をそれぞれ支持する第1バックプレート551及び第2バックプレート552に分けられる。この場合、第1前方放熱部材571は、第1ヒンジプレート5441の熱を第1バックプレート551に伝達し、第2前方放熱部材572は、第2ヒンジプレート5442の熱を第2バックプレート552にそれぞれ伝達する。一実施形態において、第1バックプレート551及び第2バックプレート552に伝達された熱は、第1領域及び第2領域にそれぞれ伝導して外部に放出される。
【0084】
一実施形態において、後方放熱部材580及び前方放熱部材570は、ヒンジプレートセット544を挟んで互いにオーバラップ(overlap)されるように配置されてもよい。言い換えれば、図5Aに示すように、ディスプレイ510の前面から見た状態を基準にして、後方放熱部材580及び前方放熱部材570は互いにオーバーラップされる位置に配置されてもよい。例えば、第1前方放熱部材571及び第1後方放熱部材581は、第1ヒンジプレート5441を挟んでオーバーラップされるように配置され、第2前方放熱部材572及び第2後方放熱部材582は、第2ヒンジプレート5442を挟んでオーバーラップされるように配置される。このような構造によると、前方放熱部材570と後方放熱部材580との間でヒンジプレートを通した熱伝導経路が最短距離を有するため、フレキシブル回路基板545の熱がディスプレイ510に向かって効率よく伝達され得る。
【0085】
図6Aは、本発明の一実施形態による電子装置が広げられた状態の断面図であり、図6Bは、本発明の一実施形態による電子装置が折り畳まれた状態の断面図である。
【0086】
図6A及び図6Bを参照すると、一実施形態による電子装置60(例えば、図1の電子装置101)は、フォールディング過程でディスプレイ610とヒンジプレートセット644との間の間隔が変化し得る。一実施形態において、ディスプレイ610は、電子装置60の状態に応じて図6Aに示すように広げられたり、図6Bに示すように折り畳まれている。このようなディスプレイ610のフォールディング動作は、フォールディング軸(例えば、図2Aのフォールディング軸A)が配置されているフォールディング領域(例えば、図2Aのフォールディング領域213)の形態変形を介して実行することができる。この場合、フォールディング領域の形態変形により、ディスプレイ610は、フォールディング状態に応じてヒンジプレートセット644との間隔が微小に変化される。一実施形態において、バックプレートセット650がディスプレイ610の背面に接触した場合、バックプレートセット650とヒンジプレートセット644との間の間隔も電子装置60のフォールディング動作に応じて微小に変化される。例えば、図6Aに示すように、電子装置60が広げられた状態における第1バックプレート651と第1ヒンジプレート6441との間の第1間隔d1よりも、図6Bに示すように、電子装置60が折り畳まれた状態における第1バックプレート651と第1ヒンジプレート6441との間の第2間隔d2が小さい。
【0087】
一実施形態において、前方放熱部材671は、バックプレートセット650及びヒンジプレートセット644のいずれか1つにのみ断面接着(single sided adhesion)される。例えば、前方放熱部材671は、ヒンジプレートセット644の表面に接着連結されるが、バックプレートセット650の表面には分離可能に連結され得る。このような構造によると、バックプレートセット650とヒンジプレートセット644との間の間隔が増加する場合にも、バックプレートセット650が前方放熱部材671によってヒンジプレート方向に引っ張られることを防止できる。したがって、フォールディング過程で後方放熱部材681によりディスプレイ610の形態が変形される問題が予防される。
【0088】
一実施形態において、後方放熱部材681は、フレキシブル回路基板645及びヒンジプレートセット644に両面がそれぞれ接着(double sided adhesion)されてもよい。この場合、後方放熱部材681は熱伝導性材質から形成されるが、前方放熱部材671よりも大きい剛性(rigidity)を有するように形成される。一実施形態において、フレキシブル回路基板645は、電子装置60のフォールディング過程で形態が変化し得る。フレキシブル回路基板645は弾性力を有するため、フレキシブル回路基板645は、形態が変化する過程でディスプレイ610に外力を加える。この場合、後方放熱部材681は、フレキシブル回路基板645の形態変形による力を吸収すると共に、フレキシブル回路基板645とヒンジプレートセット644との間の間隔変化を減少させ、フレキシブル回路基板645がディスプレイ610方向に及ぼす影響を最小化できる。
【0089】
一実施形態において、図6Bに示すように、電子装置60が折り畳まれている場合、熱が放出され得るディスプレイ610の外部露出領域が減少し、電子装置60内部の温度が上昇する。この場合、電子装置60は、フレキシブル回路基板645が形成している熱伝導経路を介して折り畳まれた両空間の間の放熱機能を果たし、前方放熱部材671及び後方放熱部材681を介してフレキシブル回路基板645とディスプレイ610との間の放熱機能を行うことで、電子装置60の全体で熱を分散させることができる。したがって、電子装置60の位置による温度差を最小化できる。
【0090】
図7Aは、本発明の一実施形態による電子装置において、ディスプレイとバックプレートとの間に配置される放熱シートを示す部分分解斜視図であり、図7Bは、本発明の一実施形態による電子装置において、放熱シート及び前方放熱部材の相対的な配置状態を示す図であり、図7Cは、図7BのVIIc-VIIcラインに沿った電子装置の部分断面図である。
【0091】
図7A図7Cを参照すると、一実施形態による電子装置70(例えば、図1の電子装置101)は、ディスプレイ710、バックプレートセット750、ヒンジプレートセット744、フレキシブル回路基板745、前方放熱部材770、後方放熱部材780、及び放熱シート790を含む。
【0092】
ディスプレイ710は、フォールディング軸を基準にして折り畳まれる第1領域711及び第2領域712を含む。バックプレートセット750は、ディスプレイ710の背面に付着してディスプレイ710を支持する。バックプレートセット750は、ディスプレイ710の第1領域711を支持する第1バックプレート751及びディスプレイ710の第2領域712を支持する第2バックプレート752を含む。第1バックプレート751及び第2バックプレート752は、ディスプレイ710のフォールディング動作を妨害しないようにフォールディング軸Aを中心に分離配置される。
【0093】
放熱シート790は、ディスプレイ710とバックプレートセット750との間に配置されてもよい。放熱シート790は、接着剤を用いてディスプレイ710の背面に付着される。放熱シート790は、バックプレートセット750を介してディスプレイ710に伝達された熱が面の方向に均等に広がるようにする。一実施形態において、放熱シート790は、高い伝導性を有する材質、例えば、グラファイト(graphite)材質を含んでもよい。
【0094】
一実施形態において、放熱シート790は、ディスプレイ710の第1領域711と第1バックプレート751との間に配置される第1シート部791、ディスプレイ710の第2領域712と第2バックプレート752との間に配置される第2シート部792、及び、第1シート部791と第2シート部792を連結する1つ以上の連結部793を含む。一実施形態において、連結部793は、第1シート部791及び第2シート部792に比べて狭い幅(例えば、フォールディング軸Aに並んでいる方向)を有する。一実施形態において、複数の連結部793が第1シート部791及び第2シート部792を連結する場合、複数の連結部793の間には開放されている空間が形成される。このような構造によると、連結部793は、ディスプレイ710のフォールディング動作に対する干渉を最小化しながらも、第1シート部791と第2シート部792との間の熱伝導機能を行うことができる。
【0095】
一実施形態において、前方放熱部材770は、ヒンジプレートセット744とバックプレートセット750との間に配置されてもよい。例えば、前方放熱部材770は、第1ヒンジプレートと第1バックプレート751との間に配置される第1前方放熱部材771と、第2ヒンジプレートと第2バックプレート752との間に配置される第2前方放熱部材772を含む。一実施形態において、前方放熱部材770は、バックプレートを挟んで連結部793に対向するように配置されてもよい。言い換えれば、図7Bに示すように、ディスプレイ710の前面に向かっている状態で、前方放熱部材770は、放熱シート790の連結部793とオーバーラップされる位置に配置される。例えば、第1前方放熱部材771は、連結部793及び第1シート部791が連結される部位に配置され、第2前方放熱部材772は、連結部793及び第2シート部792が連結される部位に配置される。一実施形態において、放熱シート790が複数の連結部793を含む場合、第1前方放熱部材771及び第2前方放熱部材772は、複数の連結部793それぞれの位置に対応するように複数備えられる。例えば、図7Bに示すように、放熱シート790が3つの連結部793を含む場合、第1前方放熱部材771及び第2前方放熱部材772は3個ずつ設けられ、バックプレートセット750を挟んでそれぞれの連結部793に対応する位置に配置される。このような構造によると、放熱シート790は、前方放熱部材770を介して連結部793に隣接している部位で熱が伝達されるため、第1シート部791と第2シート部792との間の熱伝達がさらに迅速に行われる。したがって、ディスプレイ710の全領域で熱が分散して放出される。
【0096】
図8Aは、本発明の一実施形態によるヒンジプレートセットがヒンジアセンブリに配置された状態を示す図であり、図8Bは、本発明の一実施形態によるヒンジプレートセットがヒンジアセンブリに配置される状態を示す部分斜視図であり、図8Cは、図8AのVIIIc-VIIIcラインに沿った電子装置の部分断面図である。
【0097】
図8A図8Cを参照すると、一実施形態による電子装置80(例えば、図1の電子装置101)は、ディスプレイ810、バックプレートセット850、ヒンジプレートセット844、ヒンジハウジング842、フレキシブル回路基板845、及び前方放熱部材870を含む。一実施形態において、バックプレートセット850は、ディスプレイ810の背面に付着してディスプレイ810を支持する。一実施形態において、ヒンジプレートセット844は、ディスプレイ810の第1領域(例えば、図2Aの第1領域211)の背面に配置されている第1ヒンジプレート8441、及びディスプレイ810の第2領域(例えば、図2Bの第2領域212)の背面に配置されている第2ヒンジプレート8442を含む。一実施形態において、フレキシブル回路基板845は、ヒンジハウジング842とヒンジプレートセット844との間を通過するように配置される。一実施形態において、フレキシブル回路基板845は、ヒンジプレートセット844に向かっている固定部材8451a、8451bを含む。
【0098】
一実施形態において、第1ヒンジプレート8441及び第2ヒンジプレート8442のそれぞれは、第1プレート領域A1及び第2プレート領域A2を含む。この場合、それぞれのヒンジプレートは、第1プレート領域A1を介してフレキシブル回路基板845との熱伝導を行う。一実施形態において、第1プレート領域A1及び第2プレート領域A2は、互いに異なる材質を含んでもよい。この場合、第1プレート領域A1は、第2プレート領域A2に比べて熱伝導性の高い素材を含んでもよい。例えば、第1プレート領域A1は、アルミニウム(Aluminum)、銅(copper)のような素材を含み、第2プレート領域A2は、スチール(steel)、ステンレス鋼(steel use stainless)のような素材を含んでもよい。
【0099】
一実施形態において、それぞれのヒンジプレート8441、8442は、第1プレート領域A1を介してフレキシブル回路基板845に直接接触する。例えば、フレキシブル回路基板845は、第1固定部材8451aを介して第1ヒンジプレート8441の第1プレート領域A1と接触し、第2固定部材8451bを介して第2ヒンジプレート8442の第1プレート領域A1と接触する。一実施形態において、第1プレート領域A1は、第2プレート領域A2よりも大きい厚さを有し得る。例えば、それぞれのヒンジプレート8441、8442は、第2プレート領域A2と比較して第1プレート領域A1がフレキシブル回路基板845方向に突出するように形成されてもよい。この場合、ヒンジプレート8441、8442の前面、即ち、バックプレートセット850に向かっている面は、第1プレート領域A1と第2プレート領域A2との間の段差がないように形成され得る。
【0100】
一実施形態において、前方放熱部材870は、ヒンジプレート8441、8442の前面に接触するように配置されてもよい。前方放熱部材870は、第1ヒンジプレート8441の前面に配置される第1前方放熱部材871、及び第2ヒンジプレート8442の前面に配置される第2前方放熱部材872を含む。一実施形態において、それぞれの前方放熱部材871、872は、ヒンジプレート8441、8442がフレキシブル回路基板845と接触する部位の反対面に配置される。フレキシブル回路基板845の熱は、ヒンジプレート8441、8442を介して前方放熱部材870に伝達される。
【0101】
図9Aは、本発明の一実施形態による電子装置の部分断面図であり、図9Bは、本発明の一実施形態によるフレキシブル回路基板の斜視図である。
【0102】
図9A及び図9Bを参照すると、一実施形態による電子装置90は、ディスプレイ910、バックプレートセット950、ヒンジプレートセット944、前方放熱部材970、後方放熱部材980、及びフレキシブル回路基板945を含む。
【0103】
一実施形態において、フレキシブル回路基板945は、一対の接触領域B1及び一対の接触領域B1を連結してヒンジハウジングの内部に折り曲げられる折曲領域B2を含む。一実施形態において、一対の接触領域B1は、ヒンジハウジング942とヒンジプレートセット944との間に配置されてもよい。フレキシブル回路基板945は、接触領域B1を介してヒンジプレートセット944に熱を伝達する。一実施形態において、フレキシブル回路基板945は、一対の接触領域B1にそれぞれ配置されている一対の固定部材9451a、9451bを含む。この場合、フレキシブル回路基板945の接触領域B1は、固定部材9451a、9451bを介してヒンジハウジング942とヒンジプレートセットとの間944に位置するよう位置が固定される。例えば、固定部材9451a、9451bは、ヒンジハウジング942の両側に連結されてプレート(例えば、図4Bの支持プレート3431,3432)に固定され得る。
【0104】
一実施形態において、折曲領域B2は、ヒンジハウジング942の内部収容空間9421に折り曲げられる。この場合、折曲領域B2は、電子装置90のフォールディング動作により形態が変化し得る。折曲領域B2は、形態変化を受容するように十分に余裕のある長さを有してもよい。一実施形態において、折曲領域B2には、電子装置90のフォールディング動作による形態変化に応じて接触領域B1に比べて相対的に高く持続的な応力(stress)が加えられる。
【0105】
一実施形態において、フレキシブル回路基板945は、折曲領域B2を除いた領域の少なくとも一部の表面にグラファイト材質を含む放熱層9452がコーティングされてもよい。折曲領域B2には、持続的に応力が加えられるため、放熱層9452は、折曲領域B2を除いた領域、例えば、接触領域B1の表面にコーティングされる。この場合、放熱層9452は、接触領域B1とヒンジプレートセット944との間の熱伝達効率を向上させる。一実施形態において、折曲領域B2の少なくとも一部は、ヒンジハウジング942の収容空間9421の内周面に接触する。この場合、折曲領域B2は表面に放熱層9452が省略されるため、外部に露出された金属層を介してヒンジハウジング942と熱伝達を行う。
【0106】
様々な実施形態において、電子装置20は、第1領域211及び第2領域212を含むディスプレイ210、第1領域211の背面に位置する第1空間221を形成する第1ハウジング220、第2領域212の背面に位置する第2空間231を形成する第2ハウジング230、第1領域211及び第2領域212が実質的に同じ平面を形成する第1状態又は互いに対向する第2状態になるようにするヒンジアセンブリ240、及びヒンジアセンブリ240とディスプレイ210との間の熱伝導(heat conduction)経路を形成する複数の前方放熱部材370を含む。様々な実施形態において、ヒンジアセンブリ240は、第1ハウジング220に連結される第1ヒンジプレート3441及び第2ハウジング230に連結される第2ヒンジプレート3442を含むヒンジプレートセット344、第1ヒンジプレート3441及び第2ヒンジプレート3442をフォールディング軸Aを中心に回動可能に連結するヒンジ341、ヒンジ341が固定されてヒンジプレートセット344を連結するヒンジハウジング342、及び少なくとも一部がヒンジプレートセット344とヒンジハウジング342との間に配置され、両端が第1空間221及び第2空間231に延びるフレキシブル回路基板345を含み、複数の前方放熱部材370は、ディスプレイ210に向かうようにヒンジプレートセット344の表面に配置される。
【0107】
様々な実施形態において、ディスプレイ210とヒンジプレートセット344との間に配置され、導電性材質を含むバックプレートセット350をさらに含み、バックプレートセット350は、第1領域211の背面を支持する第1バックプレート351、及び第2領域212の背面を支持し、第1バックプレート351と離隔して分離する第2バックプレート352を含む。
【0108】
前方放熱部材370は、両面が第1バックプレート351及び第1ヒンジプレート3441にそれぞれ接触する第1前方放熱部材371と、両面が第2バックプレート352及び第2ヒンジプレート3442にそれぞれ接触する第2前方放熱部材372を含む。
【0109】
様々な実施形態において、前方放熱部材370は、バックプレートセット350及びヒンジプレートセット344のいずれか1つにのみ断面接着(single sided adhesion)される。
【0110】
様々な実施形態において、第1前方放熱部材371及び第2前方放熱部材372は、フォールディング軸Aを基準にして対称となるように配置されてもよい。
【0111】
様々な実施形態において、電子装置70は、ディスプレイ710とバックプレートセット750との間に配置される放熱シート790をさらに含み、放熱シート790は、第1領域711と第1バックプレート751との間に配置される第1シート部791、第2領域712と第2バックプレート752との間に配置される第2シート部792、及びフォールディング軸Aを横切るように配置され、第1シート部791及び第2シート部792を連結する1つ以上の連結部793を含み、前方放熱部材770は、バックプレートセット750を挟んで連結部793に対向するように配置されてもよい。
【0112】
様々な実施形態において、前方放熱部材370は、バックプレートセット350を挟んで、フレキシブル回路基板345に対向する部位に配置されてもよい。
【0113】
様々な実施形態において、ヒンジプレートセット344とフレキシブル回路基板345との間の熱伝導経路を形成する複数の後方放熱部材380をさらに含み、複数の後方放熱部材380は、第1ヒンジプレート3441とフレキシブル回路基板345との間に配置される第1後方放熱部材381、及び第2ヒンジプレート3442とフレキシブル回路基板345との間に配置される第2後方放熱部材382を含んでもよい。
【0114】
様々な実施形態において、後方放熱部材380は、ヒンジプレートセット344を挟んで、前方放熱部材370とオーバラップ(overlap)されるように配置されてもよい。
【0115】
様々な実施形態において、後方放熱部材380及び放熱部材370は、熱伝導性材質から形成され、後方放熱部材380は、前方放熱部材370よりも大きい剛性(stiffness)を有してもよい。
【0116】
様々な実施形態において、後方放熱部材380は、ヒンジプレートセット344及びフレキシブル回路基板345に両面がそれぞれ接着(double sided adhesion)されてもよい。
【0117】
様々な実施形態において、第1ヒンジプレート3441及び第2ヒンジプレート3442は、フレキシブル回路基板345に向かっている面に陥没形成されるスロット4443をそれぞれ含み、フレキシブル回路基板345は、第1ヒンジプレート3441及び第2ヒンジプレート3442のスロット4443にそれぞれ挿入される一対の固定部材4451を含み、後方放熱部材380はスロット内4443に配置されてもよい。
【0118】
様々な実施形態において、第2状態における第1バックプレート651と第1ヒンジプレート6441との間の第2間隔d2は、第1状態における第1バックプレート6441と第1ヒンジプレート651との間の第1間隔d1よりも小さくてもよい。
【0119】
様々な実施形態において、第1ヒンジプレート8441及び第2ヒンジプレート8442は、第1プレート領域A1及び第1プレート領域の材質とは異なる材質を含む第2プレート領域A2を含み、フレキシブル回路基板は、第1プレート領域A1とヒンジハウジング842との間に配置されてもよい。
【0120】
様々な実施形態において、第1プレート領域A1は、第2プレート領域A2よりも大きい厚さを有し、フレキシブル回路基板845に接触してもよい。
【0121】
様々な実施形態において、フレキシブル回路基板945は、ヒンジハウジング942の内部に折り曲げられる折曲領域B2を含み、折曲領域B2を除いた領域の少なくとも一部の表面にグラファイト材質を含む放熱層9452がコーティングされてもよい。
【0122】
様々な実施形態による電子装置20は、フォールディング軸Aを介してフォールディング可能な第1領域211及び第2領域212を含むディスプレイ210、第1領域211の背面の方向に位置する第1支持プレート3431、第2領域212の背面の方向に位置する第2支持プレート3432、第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432をフォールディング軸Aを中心に回動させるヒンジ341が固定され、フォールディング軸Aに沿って配置されて第1支持プレート3431及び第2支持プレート3432を連結するヒンジハウジング342、ヒンジハウジング342及び第1支持プレート3431を連結する第1ヒンジプレート3441と、ヒンジハウジング342及び第2支持プレート3432を連結する第2ヒンジプレート3442を含むヒンジプレートセット344、第1支持プレート3431を基準にして、第1領域211の反対方向に配置される第1プリント回路基板361、第2支持プレート3432を基準にして、第2領域212の反対方向に配置される第2プリント回路基板362、ヒンジプレートセット344とヒンジハウジング342との間を介して第1領域211及び第2領域212を横切るように配置され、第1プリント回路基板361及び第2プリント回路基板362を連結するフレキシブル回路基板345、及びヒンジプレートセット344とディスプレイ210との間に配置され、ディスプレイ210の第1領域211及び第2領域212とヒンジプレートセット344の間の熱伝導経路をそれぞれ形成する第1前方放熱部材371及び第2前方放熱部材372を含んでもよい。
【0123】
様々な実施形態において、第1ヒンジプレート3441とフレキシブル回路基板345との間で熱伝導経路を形成する第1後方放熱部材381、第2ヒンジプレート3442とフレキシブル回路基板345との間で熱伝導経路を形成する第2後方放熱部材382をさらに含んでもよい。
【0124】
様々な実施形態において、第1前方放熱部材371及び第1後方放熱部材381は、第1ヒンジプレート3441を挟んで、少なくとも一部がオーバーラップされるように配置され、第2前方放熱部材372及び第2後方放熱部材382は、第2ヒンジプレート3442を挟んで、少なくとも一部がオーバーラップされるように配置されてもよい。
【0125】
様々な実施形態において、ディスプレイ210の背面を支持するバックプレートセット350をさらに含み、バックプレートセット350は、ディスプレイ210の第1領域211が載置される第1バックプレート351、及びディスプレイ210の第2領域212が載置し、第1バックプレート351と離隔して分離する第2バックプレート352を含み、第1前方放熱部材371及び第2前方放熱部材372は、両面がバックプレートセット350及びヒンジプレートセット344に接触してもよい。
【0126】
様々な実施形態において、第1前方放熱部材371及び第2前方放熱部材372は、バックプレートセット350及びヒンジプレートセット344のいずれか1つにのみ一面が接着されてもよい。
【0127】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、上記実施形態に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法とは異なる順に実行されたり、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法とは異なる形態に結合又は組み合せられたり、他の構成要素又は均等物によって代替及び置換されても適切な結果を達成することができる。
【符号の説明】
【0128】
20、50、60、70、80、90、101、102 電子装置
100 ネットワーク環境
104 (外部)電子装置
108 サーバ
120 プロセッサ
121 メインプロセッサ
123 補助プロセッサ
130 メモリ
132 揮発性メモリ
134 不揮発性メモリ
136 内装メモリ
138 外装メモリ
140 プログラム
142 運営体制
144 ミドルウェア
146 アプリケーション
150 入力モジュール
155 音響出力モジュール
160 ディスプレイモジュール
170 オーディオモジュール
176 センサモジュール
177 インターフェース
178 接続端子
179 ハプティックモジュール
180 カメラモジュール
188 電力管理モジュール
189 バッテリー
190 通信モジュール
192 無線通信モジュール
194 有線通信モジュール
196 加入者識別モジュール
197 アンテナモジュール
198 第1ネットワーク
199 第2ネットワーク
210、510、610、710、810、910 ディスプレイ
211、711 第1領域
212、712 第2領域
213 軸領域
220 第1ハウジング
221 第1空間
230 第2ハウジング
231 第2空間
240 ヒンジアセンブリ
341 ヒンジ
342、842、942 ヒンジハウジング
343 支持プレート
3431 第1支持プレート
3431a 貫通口
3432 第2支持プレート
3432a 貫通口
344、544、644、744、844、944 ヒンジプレートセット
3441、5441、6441、8441 第1ヒンジプレート
3442、5442、8442 第2ヒンジプレート
345、545、645、745、845、945 フレキシブル回路基板
350、550、650、750、850、950 バックプレートセット
351、551、651、751 第1バックプレート
352、552、652、752 第2バックプレート
360 プリント回路基板
361 第1プリント回路基板
362 第2プリント回路基板
370、570、671、770、870、970 前方放熱部材
371、571、771、871 第1前方放熱部材
372、572、772、872 第2前方放熱部材
380、580、681、780、980 後方放熱部材
381、581 第1後方放熱部材
382、582 第2後方放熱部材
4443 スロット
4451 固定部材
790 放熱シート
791 第1シート部
792 第2シート部
793 連結部
8451a、9451a (第1)固定部材
8451b、9451b (第2)固定部材
9421 (内部)収容空間
9452 放熱層
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
【国際調査報告】