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特表2024-508087光エキスパンダ構造を有するディスプレイバックライト
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-22
(54)【発明の名称】光エキスパンダ構造を有するディスプレイバックライト
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20240215BHJP
   G02B 5/30 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02B5/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540894
(86)(22)【出願日】2022-02-09
(85)【翻訳文提出日】2023-08-31
(86)【国際出願番号】 US2022015840
(87)【国際公開番号】W WO2022173845
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】63/147,997
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517160525
【氏名又は名称】バルブ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハッドマン、ジョシュア マーク
(72)【発明者】
【氏名】ラウシュ、キャメロン ウェイド
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンダーウェル、ダグラス
【テーマコード(参考)】
2H149
2H199
【Fターム(参考)】
2H149AA02
2H149BA02
2H149DA05
2H149EA12
2H149EA19
2H199CA23
2H199CA29
2H199CA30
2H199CA37
2H199CA43
2H199CA58
2H199CA63
2H199CA64
2H199CA65
2H199CA66
(57)【要約】
方法およびシステムが、一般には、情報ディスプレイに関し、より詳細には、光エキスパンダ構造を含む情報ディスプレイ用のバックライトアセンブリについてのシステムおよび方法に関する。バックライトアセンブリは、複数の層セットを有する光エキスパンダ構造を備えることができ、ここで、各層セットは、反射偏光層および波リターダ層を含む。これらの層セットは合わさって、レーザ光ビームなどの点光源を、様々なタイプの情報ディスプレイ用のバックライトとして使用される面光源に変換するように動作可能になることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイモジュール;および
前記ディスプレイモジュールに光を提供するバックライトアセンブリ
を備えるディスプレイデバイスであって、
前記バックライトアセンブリが、
光源;および
光ガイドパネルアセンブリ
を有し、
前記光ガイドパネルアセンブリが、
前記光源から光を受け取るように位置決めされた第1の光エキスパンダ構造、前記第1の光エキスパンダ構造が、第1の複数の層セットを含み、前記第1の複数の層セットのそれぞれが、反射偏光層および波リターダ層を含む;および
前記第1の光エキスパンダ構造に隣接して、それから光を受け取り、前記ディスプレイモジュールに向けて光を発するように位置決めされた第2の光エキスパンダ構造、前記第2の光エキスパンダ構造が、第2の複数の層セットを含み、前記第2の複数の層セットのそれぞれが、反射偏光層および波リターダ層を含む
を含む、
ディスプレイデバイス。
【請求項2】
前記光源が、第1の偏光状態で直線偏光される光のコヒーレントビームを発し、前記第1の複数の層セット内の前記反射偏光層が、第2の偏光状態で直線偏光される光を反射するように構成されており、前記第2の偏光状態が、前記第1の偏光状態に直交している、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項3】
前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記波リターダ層のそれぞれが、半波長板を含む、請求項1または2に記載のディスプレイデバイス。
【請求項4】
前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記波リターダ層のそれぞれが、光の偏光方向を5から20度だけシフトする半波長板を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項5】
前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記波リターダ層のうちの少なくとも1つが、光の前記偏光方向を、前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記波リターダ層のうちの他の少なくとも1つによりもたらされるシフトの量とは異なる量だけシフトする、請求項4に記載のディスプレイデバイス。
【請求項6】
前記反射偏光層のそれぞれ、および、前記波リターダ層のそれぞれが、前記反射偏光層および前記波リターダ層に入射する光に対して45度の角度になるように向きを定められた、請求項1から5のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項7】
前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットのうちの各層セットが、透明プラスチックの層を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項8】
前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記それぞれが、3から50個の層セットを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項9】
前記反射偏光層のそれぞれが、反射偏光膜またはワイヤグリッド偏光子のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項10】
前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記波リターダ層のそれぞれが、4分の1波長板を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項11】
前記光源が、第1の方向に光を発し、前記第1の光エキスパンダ構造が、前記光源から受け取られる光を、前記第1の方向に直交する第2の方向に方向付けるように動作可能であり、前記第2の光エキスパンダ構造が、前記第1の光エキスパンダ構造から受け取られる光を、前記第1の方向および前記第2の方向に直交する第3の方向に方向付けるように動作可能である、請求項1から10のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項12】
前記第1の光エキスパンダ構造が、光学透明粘着剤により前記第2の光エキスパンダ構造に結合された、請求項1から11のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項13】
前記バックライトアセンブリおよび前記ディスプレイモジュールの間に位置決めされた拡散層をさらに備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項14】
前記光源が、異なる色の光をそれぞれが発する複数のレーザを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項15】
前記光源が、
コヒーレント光を作るレーザ;または
コリメーティングレンズアセンブリ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項16】
前記光ガイドパネルアセンブリの前記第1の光エキスパンダ構造に入る前の、前記光源により発される前記光を均質化するように、前記光源および前記光ガイドパネルアセンブリの間に位置決めされたレンズアレイ
をさらに備える、請求項1から15のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項17】
前記光ガイドパネルアセンブリの前記第1の光エキスパンダ構造に入る前の、前記光源により発される前記光を均質化するように、前記光源および前記光ガイドパネルアセンブリの間に位置決めされた拡散器
をさらに備える、請求項1から16のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
【請求項18】
光源から光を受け取るように位置決めされた第1の光エキスパンダ構造、前記第1の光エキスパンダ構造が、第1の複数の層セットを有し、前記第1の複数の層セットのそれぞれが、反射偏光層および波リターダ層を含む;および
前記第1の光エキスパンダ構造に隣接して、それから光を受け取り、ディスプレイモジュールに向けて光を発するように位置決めされた第2の光エキスパンダ構造、前記第2の光エキスパンダ構造が、第2の複数の層セットを有し、前記第2の複数の層セットのそれぞれが、反射偏光層および波リターダ層を含む
を備える光ガイドパネルアセンブリ。
【請求項19】
前記第1の複数の層セット内の前記反射偏光層が、前記光源により発される光の偏光状態に直交する偏光状態で直線偏光される光を反射するように構成された、請求項18に記載の光ガイドパネルアセンブリ。
【請求項20】
前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記波リターダ層のそれぞれが、半波長板または4分の1波長板のうちの1つを含む、請求項18または19に記載の光ガイドパネルアセンブリ。
【請求項21】
前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記波リターダ層のそれぞれが、光の偏光方向を5から20度だけシフトするように動作可能である、請求項18から20のいずれか一項に記載の光ガイドパネルアセンブリ。
【請求項22】
前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記波リターダ層のうちの少なくとも1つが、光の前記偏光方向を、前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記波リターダ層のうちの他の少なくとも1つによりもたらされるシフトの量とは異なる量だけシフトする、請求項21に記載の光ガイドパネルアセンブリ。
【請求項23】
前記反射偏光層のそれぞれ、および、前記波リターダ層のそれぞれが、前記反射偏光層および前記波リターダ層に入射する光に対して45度の角度になるように向きを定められた、請求項18から22のいずれか一項に記載の光ガイドパネルアセンブリ。
【請求項24】
前記第1の複数の層セットおよび前記第2の複数の層セットの前記それぞれが、3から50個の層セットを含む、請求項18から23のいずれか一項に記載の光ガイドパネルアセンブリ。
【請求項25】
前記第1の光エキスパンダ構造が、前記光源からの第1の方向の光を受け取り、前記受け取られた光を、前記第1の方向に直交する第2の方向に方向付けるように動作可能であり、前記第2の光エキスパンダ構造が、前記第1の光エキスパンダ構造から受け取られる光を、前記第1の方向および前記第2の方向に直交する第3の方向に方向付けるように動作可能である、請求項18から24のいずれか一項に記載の光ガイドパネルアセンブリ。
【請求項26】
前記第1の光エキスパンダ構造が、光学透明粘着剤により前記第2の光エキスパンダ構造に結合された、請求項18から25のいずれか一項に記載の光ガイドパネルアセンブリ。
【請求項27】
光ガイドパネルアセンブリを製造する方法であって、
複数の積重ね層セットを形成する段階、前記複数の積重ね層セットのそれぞれが、反射偏光層、波リターダ層、および、プラスチック層を有する;
前記複数の積重ね層セットを45度の角度で切り込んで、中間光ガイドパネルアセンブリを生成する段階;
前記中間光ガイドパネルアセンブリの一部分を切断して、第1の光エキスパンダ構造および第2の光エキスパンダ構造を形成する段階;
前記第2の光エキスパンダ構造に対して前記第1の光エキスパンダ構造を回転させる段階;および
回転させられた前記第1の光エキスパンダ構造を前記第2の光エキスパンダ構造に結合して、前記光ガイドパネルアセンブリを形成する段階
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般には、ディスプレイ用のバックライトに関し、少なくともいくつかの実装形態では、クロースアイディスプレイまたはヘッドマウントディスプレイで使用されるバックライトに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(「LCD」)などのバックライト付き情報ディスプレイは、いくつかのコンポーネントを備える。それらのコンポーネントのうちの2つは、高粒度のサブピクセル基準で光を遮って表示画像を作成するディスプレイマトリクス、および、光源またはバックライトである。光源は、一般に、ディスプレイマトリクスの後ろに位置決めされ、表示画像を照らす。カラーディスプレイについては、バックライトは、一般に、広域スペクトル光、すなわち、白色光を発する。
【0003】
従来、バックライト付きディスプレイで使用される光源はしばしば、1つまたは複数の冷陰極蛍光ランプ(「CCFL」)であった。物理的には、CCFLは、商用オフィスビル内で使用される蛍光灯管の小型版のように多少は見える。しかし、CCFLは、それらの商用蛍光灯とは異なるやり方で光を作る。より最近では、CCFLの使用は、情報ディスプレイ内の光源としての1つまたは複数の発光ダイオード(「LED」)の使用に移行している。現在、LED技術は、LCDディスプレイについての最も一般的なバックライトタイプである。
【0004】
バックライトは一般に、2つのタイプ、すなわち、ディスプレイパネルの側面を通してディスプレイパネルに光を提供するエッジ型バックライト、および、ディスプレイパネルの底面を通してディスプレイパネルに光を提供するダイレクト型バックライトに分類することができる。エッジ型バックライトは、光を生成するための光源、および、光の伝搬方向を制御するための光ガイドパネルまたはパネルを有する。光源は、光ガイドパネルの一方側に置かれ、光ガイドパネルは、光源から送信される光をディスプレイパネルに導く。光源により生成される光ビームの形状に応じて、光源は、例えば、点光源、線状光源、および、面光源に分類される。
【0005】
クロースアイディスプレイ技術を使用して、仮想現実(「VR」)または拡張現実(「AR」)システムの一部分として、情報および画像をユーザに提示することができる。こうしたクロースアイディスプレイは、ヘッドマウントディスプレイ(「HMD」)デバイスまたはヘッドセットに組み込むことができる。HMDは、ヘルメット、バイザ、ゴーグル、マスク、眼鏡、および、他のヘッドまたはアイウェアを含めた多くの形態を取ることが可能である。いくつかの実施形態では、仮想現実および拡張現実システムは、仮想現実または拡張現実環境を動作させるための画像情報を生成するコントローラまたはコンピュータを含めた追加のコンポーネントを有する。こうした環境は、単一ユーザ向け、または、複数ユーザ向けのものであり得る。仮想現実システムおよび拡張現実システムでのHMDは、ユーザに画像を提示するために、単一の情報ディスプレイを使用すること、または、複数の情報ディスプレイを使用することが可能である。これらのクロースアイ情報ディスプレイは、直視式に適応させることが可能であるが、これらの情報ディスプレイは、しばしば、HMD内の1つまたは複数のレンズに結合される。こうしたレンズは、仮想現実または拡張現実体験を高めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図面において、同一の参照符号は、同様の要素または動作を識別する。図面中の要素のサイズおよび相対的な位置は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。例えば、様々な要素の形状および角度は、必ずしも縮尺通りに描かれておらず、これらの要素のうちのいくつかは、図面の読みやすさを改善すべく、任意に拡大および位置決めされてもよい。さらに、これらの要素の描かれている特定の形状は、それら特定の要素の実際の形状に関する何らかの情報を伝えることが必ずしも意図されるものではなく、図面中で認識されることを容易にするために選択されただけであってもよい。
【0007】
図1】1つの例証実装形態による、デュアルディスプレイパネルを備えるヘッドマウントディスプレイデバイスの一例の図である。
【0008】
図2】1つの例証実装形態による、ディスプレイパネルを備えるラップトップの一例の図である。
【0009】
図3】1つの非限定的な例証実装形態による、ディスプレイパネルを備えるスマートフォンの一例の図である。
【0010】
図4】1つの非限定的な例証実装形態による例示的バックライトアセンブリの態様を示す。
【0011】
図5】1つの非限定的な例証実装形態による例示的バックライトアセンブリの正面図の態様を示す。
【0012】
図6】1つの非限定的な例証実装形態によるバックライトアセンブリの斜視図である。
【0013】
図7】1つの非限定的な例証実装形態による、図6のバックライトアセンブリの上面図である。
【0014】
図8】1つの非限定的な例証実装形態による、図6のバックライトアセンブリの立面図である。
【0015】
図9】1つの非限定的な例証実装形態による、図6のバックライトアセンブリの第2の光エキスパンダ構造の一部分の拡大図である。
【0016】
図10】1つの非限定的な例証実装形態による、図6のバックライトアセンブリの第1の光エキスパンダ構造の一部分の拡大図である。
【0017】
図11】1つの非限定的な例証実装形態による、バックライトアセンブリを形成するために使用される複数の層セットを備えるスタックの立面図である。
【0018】
図12】1つの非限定的な例証実装形態による、図11の複数の層セットを備えるスタックの斜視図である。
【0019】
図13A】1つの非限定的な例証実装形態による、複数の層セットを有するスタックから形成される第1の光エキスパンダ構造および第2の光エキスパンダ構造を備えるバックライトアセンブリを製造するための例示的な一段階を示す。
図13B】1つの非限定的な例証実装形態による、複数の層セットを有するスタックから形成される第1の光エキスパンダ構造および第2の光エキスパンダ構造を備えるバックライトアセンブリを製造するための例示的な一段階を示す。
図13C】1つの非限定的な例証実装形態による、複数の層セットを有するスタックから形成される第1の光エキスパンダ構造および第2の光エキスパンダ構造を備えるバックライトアセンブリを製造するための例示的な一段階を示す。
【0020】
図14】1つの非限定的な例証実装形態によるバックライトアセンブリの斜視図であり、このバックライトアセンブリは、当該バックライトアセンブリの光エキスパンダに入る前の、光源からの光を均質化する光学コンポーネントを含む。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の説明において、様々な開示される実装の十分な理解を提供するために、特定の具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者であれば、これらの具体的な詳細のうちの1つまたは複数なしで、または他の方法、コンポーネント、材料などを用いて実装形態が実施されてもよいことを認識するであろう。他の例では、実装形態の説明を不必要に不明瞭にすることを回避するために、コンピュータシステム、サーバコンピュータ、および/または通信ネットワークに関連付けられた周知の構造については、詳細に図示または説明していない。
【0022】
文脈上別段の意味に解釈されるべきである場合を除き、本明細書およびそれに続く特許請求の範囲全体を通して、「備える」という用語は「含む」と同義であり、包括的またはオープンエンドである(すなわち、追加の列挙されていない要素または方法の動作を排除しない)。
【0023】
本明細書全体を通した「1つの実装形態」または「一実装形態」に対する言及は、その実装形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実装形態に含まれることを意味する。それゆえ、本明細書の全体にわたって様々な箇所に「一実装形態では」または「実装形態では」という語句が現れた場合、必ずしも全てが同じ実装形態に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実装形態において任意の適当な方式で組み合わされてもよい。
【0024】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、「a」、「an」、および「the」という単数形は、そうでないことを文脈が明確に規定している場合を除き、複数の指示対象を含む。文脈により別段の明確な規定のない限り、「または」という用語は概して、「および/または」を含む意味で利用されていることにも留意されたい。
【0025】
本明細書において提供される本開示の見出しおよび要約書は、単に利便性のためのものであり、実装形態の範囲または意味を解釈するものではない。
【0026】
本開示の1つまたは複数の実装形態は、ヘッドマウントディスプレイデバイス、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、テレビ、スマートフォン、ウェアラブルコンピュータ、コンピュータモニタなどのような電子デバイス用のディスプレイを対象とする。そのようなディスプレイを含み得る電子デバイスの非限定的な例が、図1から図3において示されている。
【0027】
液晶ディスプレイ(LCD)は、バックライトユニットまたはアセンブリと称される、独立した光源を必要とする非発光ディスプレイの共通の例である。バックライトアセンブリは、そのようなディスプレイに、適切な色特性を有する均質でかつ明るい光を提供する。バックライト技術は、ディスプレイを従来のディスプレイよりもはるかに薄くすることを可能にし、それと同時に電力消費も削減するエッジ照明型発光ダイオード(LED)バックライトの登場に起因して、近年より重要になった。エネルギー規制を満たすかまたは他の要件を満たすために、バックライトアセンブリを可能な限り効率的にすることが重要である。下記でさらに議論されるように、本開示は、コリメートビーム光を複数の次元で拡大して、既存の技術と比較して非常に効率的な拡大面光源を作るビームエキスパンダ構造を含むバックライトアセンブリを提供することにより、バックライトアセンブリの性能を改善する。
【0028】
図1は、ヘッドマウントディスプレイデバイス100の形態の電子デバイスの非限定的な例を示しており、このデバイスは、有線または無線接続を介してビデオレンダリングコンピューティングシステムに任意選択で結合されて、人間のユーザに仮想現実ディスプレイを提供することができる。動作中、ユーザは、1つまたは複数のストラップ101を介して固定して、自身の頭部にHMDデバイス100を装着し、コンピューティングシステムから、HMDデバイスの支持構造116によって支持されるディスプレイ102aおよび102bを介して各眼において、実際の物理的環境とは異なる模擬環境の表示された情報を受け取り、コンピューティングシステムは、コンピューティングシステム上で実行されるゲームプログラム(図示せず)および/または他のソフトウェアプログラム(図示せず)によって生成される画像など、ユーザへの表示のためにHMDデバイスに模擬環境の画像を供給する画像レンダリングシステムとして機能する。ユーザは、この例では実際の物理的環境を動き回ることがさらに可能であり、有線または無線接続を介してコンピューティングシステムに通信可能に結合されるハンドヘルドコントローラなど、ユーザが模擬環境とさらにインタラクトすることを可能にする1つまたは複数のI/O(「入力/出力」)デバイスをさらに有してよい。HMDデバイスは、HMDデバイス100に、または、そのHMDデバイスに結合されるコンピューティングシステムにユーザが入力を提供することを可能にする1つまたは複数のユーザインタフェース104および106を含み得る。ユーザがロケーションを移動し、および/または、HMDデバイス100の向きを変更するに従い、HMDデバイスの位置は、例えば、模擬環境の対応する部分をHMDデバイス上でユーザに表示することを可能にするために、追跡されてよく、コントローラは、コントローラの位置を追跡する際に使用するために(および任意選択で、その情報をHMDデバイスの位置を決定、および/または、検証する際に支援するのに使用するために)類似の技法をさらに利用してよい。HMDデバイス100の追跡位置が知られた後、対応する情報は、コンピューティングシステムに送信され、コンピューティングシステムは、この追跡位置情報を使用して、ディスプレイ102aおよび102bを介してユーザに表示するための模擬環境の1つまたは複数の次の画像を生成する。
【0029】
図2は、上部ハウジング202および下部ハウジング204を有するラップトップコンピュータ200の形態の例示的な電子デバイスを示しており、上部ハウジング202および下部ハウジング204は、これらのハウジングが互いに対して回転することを可能にするヒンジ206を介してともに結合される。下部ハウジング204は、キーボード208を備え、他の構造(例えば、タッチパッド、様々なポート)を含み得る。上部ハウジング202は、ユーザにコンテンツを表示するために使用され得るディスプレイパネル210を含む。
【0030】
図3は、スマートフォン300の形態の例示的な電子デバイスを示している。スマートフォン300は、ディスプレイパネル304および複数の入力コンポーネント306(例えば、ボタン)を含むハウジング302を含む。少なくともいくつかの実装形態では、ディスプレイパネル304は、例えば、タッチスクリーンディスプレイであってよい。
【0031】
より一般的には、本開示のディスプレイは、図1から図3において示されているデバイス、または、ミュージックプレイヤ、ゲーミングデバイス、ナビゲーションユニット、車両ディスプレイ、ウェアラブルデバイス、キオスク、または、1つまたは複数のディスプレイを備える他のタイプのデバイスを含む他のデバイスなどの任意のタイプの電子デバイスにおいて実装されてよい。
【0032】
図4は、仮想現実または拡張現実ヘッドセット内など、ヘッドマウントディスプレイ構成内のバックライトアセンブリを有する例示的なバックライト付きLCDディスプレイ400を示している。図4は、LCD410を通過し、これにより、可視画像を表示する光430をバックライトアセンブリ402が発する様を示している。LCDディスプレイは、より多くの均一な光を作るための拡散層404を任意選択で含んでもよく、少なくともいくつかの実装形態では、光をリサイクルして効率を改善するための反射偏光層406を任意選択で含んでもよい。LCD410を出る光440は、次いで、1つまたは複数のレンズを備えるレンズアセンブリ420を通過する。特定の実施形態では、レンズアセンブリ420内のレンズは、従来型の球面、非球面、フレネル、または、他の任意のタイプの撮像レンズであり得る。レンズアセンブリ420は、単一タイプのレンズ面を有してもよく、または、複数のレンズタイプの組み合わせでもあり得る。いくつかの実装形態では、レンズアセンブリ420は、パンケーキ構成を備え得、この構成は、偏光ベースの反射光学系または屈折光学系を有し得る。このケースでは、レンズアセンブリ420は、光の偏光に少なくとも部分的に基づいた軸上光学的折れ曲がりを使用して、LCD410からの光をユーザの眼460に向けて方向付けるように構成された光学要素のアセンブリを備え得る。レンズアセンブリ420は、レンズ以外の様々な光学要素も含み得る。例えば、レンズアセンブリ420は、少なくとも1つの偏光ビームスプリッタ、および、ねじれ液晶要素を有する基板を備え得る。ねじれ液晶要素は、レンズアセンブリ420内の光の位相を修正するように構成され得る。光450が、ユーザの眼460に向けて方向付けられてレンズアセンブリ420を出る。いくつかの実施形態では、光450が、約10ミリメートル(例えば、5から25mmなど)のアイボックスを作る。当業者であれば、図4がHMDシステムの物理的な設計またはレイアウトを示すことを意図したものではなく、いくつかの実施形態での図示されたコンポーネントの間の光の一般的な流れを示すことを理解するであろう。
【0033】
特定の実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、ユーザの左右両方の眼で見られるように設計される。これは、左右別々のLCDディスプレイを使用して成し遂げることが可能であり、または、単一のLCDディスプレイを使用して成し遂げることも可能である。同様に、仮想現実または拡張現実ヘッドセットは、単一のレンズアセンブリを備えることができ、または、それは、左右個々のレンズアセンブリを使用することもできる。
【0034】
図5は、本開示の特定の実施形態による例示的バックライトアセンブリ500の正面図の態様を示す。バックライトアセンブリ500は、細長い第1の光エキスパンダ構造502、および、矩形形状(例えば、正方形)の第2の光エキスパンダ構造504を含み得る。第2の光エキスパンダ構造は、バックライトアセンブリを自体のパーツとするディスプレイの長さおよび幅とほぼ同じ長さおよび幅を有し得る。第1の光エキスパンダ構造502は、光源506(例えば、1つまたは複数のレーザ光源)からの入って来る光508を受け取ることができ、その入って来る光508を、第2の光エキスパンダ構造504に向けて再方向付けすることができる。この構成では、入って来る光508は、第1の光エキスパンダ構造502の端部で受け取られ、第1の光エキスパンダ構造の平面から、再方向付けされた光510として出力される。次いで、再方向付けされた光510を、第2の光エキスパンダ構造504の端部で受け取ることができ、第2の光エキスパンダ構造は、光510を上方へと(図ではページの外へと)、ピクセル化されたディスプレイパネルに向かう(例えば、図4のLCD410に向かう)光512として再方向付けすることができる。したがって、発される光512が、第2の光エキスパンダ構造504の平面から出力される。これにより、この光512は、バックライトアセンブリ500から発せられる。いくつかの実施形態では、光512は、その光がピクセル化されたディスプレイパネルにより受け取られる前に追加のコンポーネントを通過してもよい。
【0035】
図6は、本開示の1つまたは複数の実装形態による、バックライトアセンブリ用の例示的な光ガイドパネルアセンブリ600の斜視図を示す。光ガイドパネルアセンブリ600の他の様々な図が、図7から図10で示されている。光ガイドパネルアセンブリ600は、本明細書で議論されるディスプレイなどの様々なタイプのディスプレイのうちのいずれかの中のコンポーネントであり得る。
【0036】
光ガイドパネルアセンブリ600は、第1の光エキスパンダ構造602および第2の光エキスパンダ構造604を含む。第1および第2の光エキスパンダ構造602および604は、それぞれ、第1および第2の光エキスパンダ構造502および504と同様または同一であり得る。第1および第2の光エキスパンダ構造602および604は、適当な光学透明粘着剤(OCA)により互いに結合することができる。第1の光エキスパンダ構造602は、第2の光エキスパンダ構造604の端部に隣接し、かつ、その端部と並列に配置される帯板状の細長い導波路を備え得る。第1の光エキスパンダ構造602は、光源614から放射される光616を受け取り、第1の光エキスパンダ構造602の縦(「x」)方向に再方向付けするように動作可能である。光源614は、特定の寸法(例えば、1から5mm×1から5mmの正方形、ガウシアンなど)を有する光の偏光ビーム616を発する1つまたは複数のレーザ光源(例えば、赤色、緑色、および、青色半導体レーザ)であり得る。光源614は、異なる色(例えば、赤、緑、青)を有する光をそれぞれが発する複数のレーザ源を備えることもできる。光源614は、第1の偏光状態(例えば、水平偏光)の直線偏光を有するコヒーレント光を発し得る。光源614は、光エキスパンダ構造602にコリメート光を提供する1つまたは複数の他の光源および任意選択のレンズを備えてもよい。
【0037】
図7および図10に示されるように、第1の光エキスパンダ構造602は、第1の複数の層セット(例えば、3から50個の層セット)を備え得、ここで、各層セットは、基板608(例えば、プラスチック)、および、反射偏光層611および波リターダ層613を含む層606を有する。反射偏光層611および波リターダ層613は、光源614から受け取られる光616に対して45度の角度になるように向きを定められ、その光は、第1の光エキスパンダ構造を通過する(構造602内で光618として示されている)。
【0038】
反射偏光層611のそれぞれは、光源614により発される偏光に直交する第2の偏光状態(例えば、垂直偏光)を有する直線偏光された光を反射するように構成され得る。反射偏光層611は、本明細書で議論される機能性を実現するように動作可能な偏光膜(例えば、DBEF)、ワイヤグリッド偏光子(WGP)、または、他の任意の適当な反射偏光子を備え得る。
【0039】
反射偏光層611は理想的な反射偏光子ではないので、それらは単純に、垂直偏光される光の100%を反射し、垂直偏光されない光の100%を透過するわけではない。むしろ、純粋な水平偏光についてさえも、反射偏光層611は、小さな割合の光(例えば、5から15パーセント)を反射し、残りの光(例えば、85から95パーセント)を通す。
【0040】
波リターダ層613は、光の偏光の向きを、決められた回転量(例えば、5から20度)だけシフトするように構成される。波リターダ層613のそれぞれは、半波長板、4分の1波長板、または、光の偏光の向きを、決められた量だけシフトまたは回転させるように動作可能な他の任意の適当な波リターダであり得る。波リターダ層613がそれぞれ、偏光の向きを同じ量だけシフトしてもよく、または、異なる波リターダ層が、偏光の向きを様々な量シフトしてもよい。非限定的な例として、波リターダ層613の第1のセットが、10度の回転シフトをもたらしてもよく、波リターダ層の第2のセットが、15度のシフトをもたらしてもよく、波リターダ層の第3のセットが、20度のシフトをもたらしてもよい。各セットのリターダ層の数は、同じであってもよく、または、異なっていてもよい。
【0041】
図7図8および図9に示されるように、第2の光エキスパンダ構造604は、第2の複数の層セット(例えば、3から50、または、それより多くの層セット)を備え得、ここで、各層セットは、基板612(例えば、アクリルプラスチックまたは他のプラスチック)、および、反射偏光層611および波リターダ層613を含む層610を有する。反射偏光層611および波リターダ層613は、下記でさらに議論されるように、第1の光エキスパンダ構造602から受け取られる光620に対して45度の角度になるように向きを定められる。
【0042】
動作においては、1つの非限定的な例によれば、光源614からの水平偏光616のコリメートビームが、第1の光エキスパンダ構造602の端部に入る。光618が各反射偏光子611、および、それに続く波リターダ層613に達すると、その光のうちの小部分(例えば、5から15パーセント)(矢印620で示されている)が、「y」方向へと第2の光エキスパンダ構造604に向かって反射され、残りの部分(例えば、85から95パーセント)が、続く波リターダ層613により回転させられて、決められた量(例えば、10度、15度、20度)だけ回転させられた光618a(図10)が作られる。よって、光618が「x」方向に第1の光エキスパンダ構造602に沿って進行する際には、第1の光エキスパンダ構造602の各反射偏光子611により、その光の一部分が第2の光エキスパンダ構造604に向かって、第2の光エキスパンダ構造の「y」方向に沿うように方向付けられる。
【0043】
第2の光エキスパンダ構造604の動作も同様である。第1の光エキスパンダ構造602から「y」方向に進行する光620は、第1の光エキスパンダ構造602の反射偏光層611の位置により決まる間隔で第2の光エキスパンダ構造604により受け取られる。光620が、第2の光エキスパンダ構造604の各反射偏光子611、および、それに続く波リターダ層613に達すると、その光のうちの小部分(例えば、5から15パーセント)(矢印622で示されている)が、「z」方向へとディスプレイモジュール(図6では示されていない)に向かって反射され、残りの部分(例えば、85から95パーセント)が、続く波リターダ層613により回転させられて、決められた量(例えば、10度、15度、20度)だけ回転させられた光620a(図9)が作られる。よって、光620が「y」方向に第2の光エキスパンダ構造602に沿って進行する際には、その光の一部分が上方へと(図示のように)ディスプレイモジュールに向かって、第2の光エキスパンダ構造604の「z」方向に沿うように方向付けられる。第1の光エキスパンダ構造602からの光620は第2の光エキスパンダ構造604の「x」次元に沿って分散されるので、第2の光エキスパンダ構造604により発される光622は、「z」方向の実質的に均一な表面照明をディスプレイモジュールに提供する。
【0044】
反射偏光層の数、波リターダ層の数、および、各波リターダ層によりもたらされる回転の量は、第2の光エキスパンダ構造604の領域全体にわたって均一な光が提供されるように設計され得る。さらに、図示されていないが、様々なコンポーネントが、光をリサイクルするように1つまたは複数の端部に隣接して位置決めされた1つまたは複数の追加の反射層を有することもでき、これにより、効率を改善することができる。
【0045】
図11から図13Cは、図6から図10に示される光ガイドパネルアセンブリ600などの光ガイドパネルアセンブリを製造する方法について非限定的な例を示す。
【0046】
初めに、複数の積重ね層セット1102からなるセット1100を形成することができる。複数の積重ね層セットのそれぞれは、基板層1108(例えば、アクリルプラスチックまたは他のプラスチック)、波リターダ層1104、および、反射偏光層1106を含み得る。この例示的な実施形態では10個の層セット1102が示されているが、積重ね層セットの数は、個々の用途に基づいて選択することができることを理解されたい。例えば、3個の層セット、5個の層セット、10個の層セット、20個の層セット、25個の層セット、50個の層セット、100個の層セットなどが存在し得る。
【0047】
次いで、図11および図12に示されるように、複数の積重ね層セットを角度45度で切り込むことにより中間光ガイドパネルアセンブリ1110を形成することができる。図12では明瞭化のために、スタック1100の1つの端部のみで層セット1102が示されていることに留意されたい。
【0048】
図13Aから図13Cは、図11および図12に示される中間光ガイドパネルアセンブリ1110から、第1の光エキスパンダ構造602および第2の光エキスパンダ構造604を製造する方法の様々な段階を示す。
【0049】
図13Aに示されるように、中間光ガイドパネルアセンブリ1110の一部分を切断して、第1の光エキスパンダ構造602および第2の光エキスパンダ構造604を形成することができる。図13Bに示されるように、第1の光エキスパンダ構造602を、「z」軸周りで回転させ、第2の光エキスパンダ構造604に対して移動させて、第2の光エキスパンダ構造の右底端部(図示されている)に近接させることができる。図13Cに示されるように、また、第1の光エキスパンダ構造602を「x」軸周りで時計方向に(図示のように)回転させ、第2の光エキスパンダ構造604に結合させて(例えば、OCAによって)、本明細書で議論される光ガイドパネルアセンブリ600を形成することができる。
【0050】
図14は、図6にも示されるバックライトアセンブリ600の斜視図であり、このバックライトアセンブリは、バックライトアセンブリの第1の光エキスパンダ構造602に入る前の、光源614からの光を均質化する光学コンポーネント1400を含む。光学コンポーネント1400は、複数のマイクロレンズ1402を有するマイクロレンズアレイ(図示のもの)(例えば、5×5アレイ、10×10アレイなど)を備え得る。少なくともいくつかの実装形態では、さらに、または、上記の代わりに、光学コンポーネント1400は、光源614により発される光616を均質化して、バックライトアセンブリ600の第1の光エキスパンダ構造602に均質化された光1404を提供するように動作可能な拡散器、他のタイプの光学コンポーネント、または、2つまたはそれより多くのコンポーネントの組み合わせを含み得る。
【0051】
マイクロレンズアレイ1400は、レーザダイオード、高出力LEDなどを含めた現代の様々な光源614を均質化するのに有用であり得る。有利なことに、マイクロレンズアレイ1400は、高効率で非ガウシアンの均一性を光にもたらすことができる。
【0052】
光源614からの光をガウシアンパターンからスポットパターンまたは正方形の「フラットトップ」パターンに変えるために、マイクロレンズアレイ1400をビーム均質化および成形に使用することができる。よって、光を本明細書で議論されるように拡大すると、光がガウシアンパターンのままのケースよりも、光は実質的により均一になる。非限定的な例として、マイクロレンズアレイ1400は、複数の正方形のマイクロレンズアレイを含み得る。さらに、上記のように、光学コンポーネント1400は、バックライトアセンブリ600の光エキスパンダ構造602および604に均質化された光を提供するための1つのコンポーネントまたは複数の光学コンポーネント(例えば、マイクロレンズアレイおよび第2のレンズ、マイクロレンズアレイおよび拡散器など)を含み得る。
【0053】
当業者であれば、本明細書において記載された方法またはアルゴリズムのうちの多くが、追加の動作を利用してよく、いくつかの動作を省略してよく、および/または、指定された順序と異なる順序において動作を実行してよいことを認識するであろう。先で説明された様々な実装形態を組み合わせて、さらなる実装形態を提供することも可能である。上記の詳細な説明を考慮して、これらの変更および他の変更が実装形態に対して行われ得る。概して、以下の特許請求の範囲において、使用されている用語は、本明細書および特許請求の範囲において開示されている特定の実装形態に特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲の対象となる均等物の範囲全体とともに全ての可能な実装形態を含むように解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図14
【国際調査報告】