(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-22
(54)【発明の名称】3,4位に7員複素環が縮合されたオキシインドレン化合物、及びその合成方法と使用
(51)【国際特許分類】
C07D 487/16 20060101AFI20240215BHJP
A61K 31/55 20060101ALI20240215BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240215BHJP
A61P 31/06 20060101ALI20240215BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20240215BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240215BHJP
A61P 25/08 20060101ALI20240215BHJP
A61P 25/18 20060101ALI20240215BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20240215BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20240215BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240215BHJP
B01J 31/02 20060101ALI20240215BHJP
C07B 61/00 20060101ALN20240215BHJP
【FI】
C07D487/16 CSP
A61K31/55
A61P35/00
A61P31/06
A61P9/10 101
A61P9/00
A61P25/08
A61P25/18
A61P25/16
A61P25/28
A61P43/00 123
B01J31/02 Z
B01J31/02 103Z
C07B61/00 300
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546411
(86)(22)【出願日】2021-12-30
(85)【翻訳文提出日】2023-08-01
(86)【国際出願番号】 CN2021142926
(87)【国際公開番号】W WO2023284262
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】202110788322.7
(32)【優先日】2021-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518193700
【氏名又は名称】青▲島▼▲農▼▲業▼大学
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】李 帥帥
(72)【発明者】
【氏名】胡 方芝
(72)【発明者】
【氏名】丁 占帥
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲しん▼瑶
【テーマコード(参考)】
4C050
4C086
4G169
4H039
【Fターム(参考)】
4C050AA02
4C050AA07
4C050BB04
4C050CC04
4C050DD03
4C050EE02
4C050FF02
4C050FF04
4C050FF05
4C050GG03
4C050HH01
4C050HH02
4C050HH04
4C086AA01
4C086AA03
4C086AA04
4C086CB11
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086NA15
4C086ZA06
4C086ZA15
4C086ZA16
4C086ZA18
4C086ZA36
4C086ZA45
4C086ZB26
4C086ZB35
4G169AA06
4G169BA21B
4G169BA43A
4G169BA44A
4G169BC39B
4G169BE22B
4G169BE25B
4G169BE29B
4G169BE34B
4G169CB38
4H039CA42
4H039CG10
(57)【要約】
【要約】
本発明は、3,4位に7員複素環が縮合されたオキシインドレン化合物、及びその合成方法と使用を開示する。本発明は、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の構造を提供する。本発明は、イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールと求核試薬とを一定の条件下で反応させ、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物を製造するステップを含む、前記3,4位に7員複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の合成方法を提供する。本発明は、医薬組成物を提供する。本発明は、癌を治療する薬物の製造における、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の使用をさらに提供する。本発明による構造が多様化された3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン系化合物を効率的に合成する方法は、水素移動戦略に基づく、ベンザゼピンと3,4-縮合オキシインドールの2つの構造を含有する生物学的活性分子の効率的な合成を初めて実現した。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式が式1、式2、又は式3で示されることを特徴とする、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
(式1中、R
1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、R
2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、R
3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、R
4は、アルキル、フェニル、チエニル、置換フェニルのうちのいずれか1つであり、R
5は、アルキル、重水素化メチル、プロパルギル、ブチニル、ベンジル、アリール、水素原子のうちのいずれか1つであり、R
6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つであり、Xは、酸素原子、又は硫黄原子のうちのいずれか1つである。
式2中、R
1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、R
2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、R
3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、R
4は、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、チオエーテル、カルボキシレート基、アリール、アリールエーテルのうちのいずれか1つであり、R
6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つである。
式3中、R
1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、R
2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、R
3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、R
6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つである。)
【請求項2】
式1中のR
1がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~5のアルキルであり、
式1中のR
2がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~10のアルキルであり、
式1中のR
3がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~10のアルキルであり、
式1中のR
4がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~8のアルキルであり、
式1中のR
5がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~10のアルキルであることを特徴とする、請求項1に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
【請求項3】
式1中、
R
1は、メチル、エチル、ベンジル、アリルのうちのいずれか1つであり、
R
2は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、
R
3は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、
R
4は、フェニル、2-チエニル、シクロプロピルのうちのいずれか1つであり、
R
5は、エチル、重水素化メチル、ハロエチル、プロパルギル、ブチニル、ベンジル、アリール、水素原子のうちのいずれか1つであり、
R
6は、水素原子であり、
Xは、酸素原子であることを特徴とする、請求項1に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
【請求項4】
式1中、隣り合うR
2、R
3の炭素が互いに連結して環を形成することを特徴とする、請求項1に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
【請求項5】
式2中のR
1がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~5のアルキルであり、
式2中のR
2がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~10のアルキルであり、
式2中のR
4がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~8のアルキルであり、
式2中のR
4は、カルボキシレート基であり、前記カルボキシレート基は、好ましくは、ベンゾエート基、フラン-2-ギ酸エステル基、フェニルプロピオレート基、サリシレート基、フェロセンカルボキシレート基、インドールアセテート基、ナプロキセンのカルボキシレート基、イブプロフェンのカルボキシレート基のうちのいずれか1つであることを特徴とする、請求項1に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
【請求項6】
式2中、
R
1は、ベンジルであり、
R
2は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、
R
3は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、
R
4は、ベンゾエート基、フラン-2-ギ酸エステル基、フェニルプロピオレート基、サリシレート基、フェロセンカルボキシレート基、インドールアセテート基、ナプロキセンのカルボキシレート基、イブプロフェンのカルボキシレート基のうちのいずれか1つであり、
R
6は、水素原子であることを特徴とする、請求項1に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
【請求項7】
式2中、隣り合うR
2、R
3の炭素が互いに連結して環を形成することを特徴とする、請求項1に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
【請求項8】
式3中のR
1がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~5のアルキルであり、
式3中のR
2がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~10のアルキルであることを特徴とする、請求項1に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
【請求項9】
式3中、
R
1は、ベンジル、アリルのうちのいずれか1つであり、
R
2は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、
R
3は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、
R
6は、水素原子であることを特徴とする、請求項1に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
【請求項10】
式3中、隣り合うR
2、R
3の炭素が互いに連結して環を形成することを特徴とする、請求項1に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
【請求項11】
構造式が式1-1~1-14、2-1~2-9、3-1~3-3のいずれか1つに示されることを特徴とする、請求項1に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
【請求項12】
互変異性体、幾何異性体、エナンチオマー、又はジアステレオマーを含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の立体異性体。
【請求項13】
イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールと求核試薬とを溶媒中で均一に混合し、触媒の存在下、25~90℃の条件で反応させ、前記3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物を製造するステップを含み、
前記イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールの構造式が式4で示され、
前記求核試薬は、アルコール類、メルカプタン、又は水であることを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物、又は請求項12に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の立体異性体の合成方法。
(式4中、R
1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、R
2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、R
3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、R
4は、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、チオエーテル、カルボキシレート基、アリール、アリールエーテル、トリメチルシリルのうちのいずれか1つであり、R
6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つである。)
【請求項14】
式4中のR
1がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~5のアルキルであり、
式4中のR
2がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~10のアルキルであり、
式4中のR
3がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~10のアルキルであり、
式4中のR
4がカルボキシレート基である場合、前記カルボキシレート基は、好ましくはベンゾエート基、フラン-2-ギ酸エステル基、フェニルプロピオレート基、サリシレート基、フェロセンカルボキシレート基、インドールアセテート基、ナプロキセンのカルボキシレート基、及びイブプロフェンのカルボキシレート基のうちのいずれか1つであり、
式4中のR
4がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~8のアルキルであることを特徴とする、請求項13に記載の合成方法。
【請求項15】
式4中、隣り合うR
2、R
3の炭素が互いに連結して環を形成することを特徴とする、請求項13に記載の合成方法。
【請求項16】
前記求核試薬がアルコール類である場合、前記アルコール類は、メタノール、エタノール、トリチウム化メタノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、2-ブロモエタノール、プロピニルアルコール、ブチニルアルコール、トリプトフォール、又はシトロネロールであることを特徴とする、請求項13に記載の合成方法。
【請求項17】
前記イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールと求核試薬とのモル比が、1:(10~50)であることを特徴とする、請求項13又は16に記載の合成方法。
【請求項18】
前記溶媒は、トルエン類、又はハロゲン化炭化水素であることを特徴とする、請求項13に記載の合成方法。
【請求項19】
前記溶媒の使用量は、イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコール1モルあたり溶媒10~25Lが添加されることを特徴とする、請求項13又は18に記載の合成方法。
【請求項20】
前記触媒は反応前に加えられ、前記触媒は、ブレンステッド酸、又はルイス酸であることを特徴とする、請求項13に記載の合成方法。
【請求項21】
前記触媒の使用量は5~50mol%であることを特徴とする、請求項13又は20に記載の合成方法。
【請求項22】
請求項1~11のいずれか1項に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、多結晶、共結晶、互変異性体、幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはプロドラッグと、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、又はこれらの組み合わせと、を含む、医薬組成物。
【請求項23】
癌、アテローム性動脈硬化症、結核、心血管疾患、てんかん、精神疾患、パーキンソン病、アルツハイマー病を治療する薬物の製造における、請求項1~11のいずれか1項に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物、又は請求項12に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の立体異性体の使用。
【請求項24】
癌、アテローム性動脈硬化症、結核、心血管疾患、てんかん、精神疾患、パーキンソン病、アルツハイマー病の治療における、請求項1~11のいずれか1項に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物、又は請求項12に記載の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の立体異性体の使用。
【請求項25】
癌、アテローム性動脈硬化症、結核、心血管疾患、てんかん、精神疾患、パーキンソン病、アルツハイマー病の治療における、請求項22に記載の医薬組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年07月13日に中国特許庁に提出された、出願番号がCN202110788322.7、発明の名称が「生物学的活性を有する3,4位に7員複素環が縮合されたオキシインドレン構造、及びその合成方法と使用」である中国特許出願の優先権を主張しており、その全内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本発明は、薬物中間体及び化学合成の技術分野に関し、特に、3,4位に7員複素環が縮合されたオキシインドレン化合物、及びその合成方法と使用に関する。
【背景技術】
【0003】
ベンザゼピンは多くの薬物の中核骨格であり、たとえば、ミアンセリン及びミルタザピンは二重の作用機序を持つ向精神薬であり、三環系阻害剤と比較して、ミアンセリンは、心血管毒性が低く、抗コリン作動性の副反応が軽く、また、世界の主要な8種類の抗うつ薬のうちの1つでもある。したがって、近年、ベンザゼピン構造を効率的に構築するためのいくつかの方法が開発されてきた。
【0004】
たとえば、2019年に、李帥帥教授のチームは、水素移動戦略によって、安価で入手しやすい出発原料を使用して、ベンザゼピン骨格を迅速かつ効率的に合成した。このチームは、出発原料としてインドールとo-アミノベンズアルデヒドを選択し、溶媒としてヘキサフルオロイソプロピニルアルコールを使用することでインドール環の脱芳香化をワンステップ反応により達成し、芳香族化を動力として、さらにp-トルエンスルホン酸により触媒されて芳香族化を動力とした環拡大反応を実現し、インドール構造を含むベンザゼピン化合物を効率的に合成し、これにより、このような薬物や類似物の効率的な合成のための新しい方法が提供された(Org.Lett.,2019,21,6225-6230)。
【0005】
また、3,4-縮合インドール/オキシインドールは多くの天然物や薬物の中核構造であり、薬物の構造活性相関において重要な役割を果たしている。しかし、このような構造の合成は、有機合成の分野において常に困難であり、現在では、高価な遷移金属触媒によって達成されることが多い。
【0006】
例えば、2013年に、祝介平教授の研究チームは、遷移金属パラジウムにより触媒されるC(sp
2)-HおよびC(sp
3)-H活性化反応を報告し、[1,4]-パラジウム移動過程を通じて3,4位に6員複素環が縮合されたオキシインドール系化合物の効率的な合成を実現した(Angew. Chem. Int. Ed., 2013, 52, 12385-12389)。
【0007】
2018年に、徐涛教授の研究チームは、遷移金属ロジウムによって触媒される張力環開環過程に基づく炭素-炭素結合の活性化反応を報告し、3,4位に6員複素環が縮合されたオキシインドール系化合物をワンステップで効率的に合成した(Org. Lett., 2018, 20, 7689-7693)。
【0008】
現在報告されている3,4-縮合オキシインドールの合成は遷移金属触媒が必要であることが多く、構築された構造の多くは3,4-縮合6員環に限られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、従来技術の欠陥に対して、3,4位に7員複素環が縮合されたオキシインドレン化合物、及びその合成方法と使用を提供することである。本発明による新規な3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物は、薬物の開発のための新しいモデル分子を提供する。
【0010】
本発明による3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の合成方法は、水素移動過程に基づいて該骨格をワンステップで効率的に合成し、操作されやすく、効率的かつ実用的であり、しかも、構築される骨格には複数の官能基が含まれているので、この骨格の後期合成応用に有利である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の技術的解決手段は以下のように達成される。
【0012】
構造式が式1、式2、又は式3で示される3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
(式1中、R
1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式1中のR
1がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~5のアルキルであり、
【0013】
R2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式1中のR2がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~10のアルキルであり、
【0014】
R3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式1中のR3がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~10のアルキルであり、
【0015】
R4は、アルキル、フェニル、チエニル、置換フェニルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式1中のR4がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~8のアルキルであり、
【0016】
R5は、アルキル、重水素化メチル、プロパルギル、ブチニル、ベンジル、アリール、水素原子のうちのいずれか1つであり、好ましくは、式1中のR5がアルキルである場合、前記アルキルは、炭素数1~10のアルキルであり、
【0017】
R6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つであり、
【0018】
Xは、酸素原子、又は硫黄原子であり、
好ましくは、式1中、R
1は、メチル、エチル、ベンジル、アリルのうちのいずれか1つであり、R
2は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、R
3は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、R
4は、フェニル、2-チエニル、シクロプロピルのうちのいずれか1つであり、R
5は、エチル、重水素化メチル、ハロエチル、プロパルギル、ブチニル、ベンジル、アリール、水素原子のうちのいずれか1つであり、R
6は、水素原子であり、Xは、酸素原子である。ここで、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6は、互いに同一であってもよく、又は異なってもよく、それぞれ独立に置換基を表し、また、隣り合うR
2、R
3の炭素が互いに連結して環を形成してもよい。
【0019】
式2中、R
1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式2中のR
1がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~5のアルキルであり、R
2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式2中のR
2がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~10のアルキルであり、R
3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式2中のR
3がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~10のアルキルであり、R
4は、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、チオエーテル、カルボキシレート基、アリール、アリールエーテルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式2中のR
4がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~8のアルキルであり、好ましくは、式2中のR
4は、カルボキシレート基であり、前記カルボキシレート基は、好ましくは、ベンゾエート基、フラン-2-ギ酸エステル基、フェニルプロピオレート基、サリシレート基、フェロセンカルボキシレート基、インドールアセテート基、ナプロキセンのカルボキシレート基、イブプロフェンのカルボキシレート基のうちのいずれか1つであり、R
6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つであり、より好ましくは、式2中、R
1は、ベンジルであり、R
2は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、R
3は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、R
4は、ベンゾエート基、フラン-2-ギ酸エステル基、フェニルプロピオレート基、サリシレート基、フェロセンカルボキシレート基、インドールアセテート基、ナプロキセンのカルボキシレート基、イブプロフェンのカルボキシレート基のうちのいずれか1つであり、R
6は、水素原子である。ここで、R
1、R
2、R
3、R
4、R
6は、互いに同一であってもよく、又は異なってもよく、それぞれ独立に、置換基を示し、また、隣り合うR
2、R
3の炭素が互いに連結して環を形成してもよい。
【0020】
式3中、R1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式3中のR1がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~5のアルキルであり、R2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式3中のR2がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~10のアルキルであり、R3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式3中のR3がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~10のアルキルであり、R6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つである。好ましくは、式3中、R1は、ベンジル、アリルのうちのいずれか1つであり、R2は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、R3は、メチル、エチル、プロピルのうちのいずれか1つであり、R6は、水素原子である。ここで、R1、R2、R3、R6は、互いに同一であってもよく、又は異なってもよく、それぞれ独立に、置換基を示し、また、隣り合うR2、R3の炭素が互いに連結して環を形成してもよい。)
【0021】
本発明に係る化合物は、1種又は複数種の立体異性体の形態で存在してもよい。種々の異性体には、互変異性体、幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマーなどが含まれる。これらの異性体及びこれらの異性体の混合物は、すべて本発明の保護範囲内である。
【0022】
同一の発明構想に基づいて、本発明はまた、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の合成方法を提供し、本発明の合成プロセスのスキーム図は、
図1に示すように、
【0023】
イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールと求核試薬とを溶媒中で均一に混合し、触媒の存在下、25~90℃の条件で反応させ、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物を製造することを含み、
【0024】
ここで、前記イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールの構造式が式4で示される。
【0025】
(式4中、R1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、及びシクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式4中のR1がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~5のアルキルであり、R2は、アルキル、及びベンジルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式4中のR2がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~10のアルキルであり、R3は、アルキル、ベンジル、及びアリールのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式4中のR3がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~10のアルキルであり、R4は、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、チオエーテル、カルボキシレート基、アリール、アリールエーテル、及びトリメチルシリルのうちのいずれか1つであり、好ましくは、式4中のR4がカルボキシレート基である場合、前記カルボキシレート基は、好ましくは、ベンゾエート基、フラン-2-ギ酸エステル基、フェニルプロピオレート基、サリシレート基、フェロセンカルボキシレート基、インドールアセテート基、ナプロキセンのカルボキシレート基、及びイブプロフェンのカルボキシレート基のうちのいずれか1つであり、好ましくは、式4中のR4がアルキルである場合、前記アルキルは、好ましくは、炭素数1~8のアルキルであり、R6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、及び水素原子のうちのいずれか1つである。ここで、R1、R2、R3、R4、R6は、互いに同一であってもよく、又は異なってもよく、それぞれ独立に、置換基を表し、また、隣り合うR2、R3の炭素が互いに連結して環を形成してもよい。)
【0026】
上記の反応を薄層クロマトグラフィーで検出した結果、反応が完了すると、精製を行い、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の精製生成物を得る。
【0027】
上記反応過程は具体的には、以下の通りである。
【0028】
プロピニルアルコール活性分子は、酸触媒でアレンカチオンを生成し、次に、系中の求核試薬は攻撃してアレン中間体を生成し、電子不足アレンは、酸触媒で分子内の水素移動を起こし、両性イオン中間体を形成し、さらに、分子内の環化反応により、ベンゾ7員窒素複素環構造が生成され、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物が得られる。合成原理の経路は、具体的には、以下の通りである。
【0029】
好ましくは、前記の合成方法は、60℃の条件下で反応を行う。
【0030】
前記の成方法では、前記求核試薬は、アルコール類、メルカプタン、又は水である。好ましくは、前記求核試薬は、アルコール類、又は水である。より好ましくは、前記求核試薬は水であり、水は、汚染がなく、低コストで、求核試薬として使用されると、目的の製品の収率が高いためである。
【0031】
前記の合成方法では、前記イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールと求核試薬とのモル比は1:(10~50)である。好ましくは、前記イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールと求核試薬とのモル比は1:10である。
【0032】
前記の合成方法では、前記溶媒は、トルエン類、又はハロゲン化炭化水素である。好ましくは、前記溶媒は、トルエン、又はジクロロメタンである。より好ましくは、前記溶媒はジクロロメタンである。
【0033】
前記の合成方法では、前記溶媒の使用量は、イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコール1モルあたり溶媒10~25Lが添加される。好ましくは、前記溶媒の使用量は、イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコール1モルあたり溶媒20Lが添加される。
【0034】
前記の合成方法では、前記触媒は反応前に加えられ、前記触媒は、ブレンステッド酸、又はルイス酸である。好ましくは、前記触媒は、トリフルオロメタンスルホン酸塩、リン酸ジフェニル、又はリン酸ビナフトール(binaphthol phosphate)である。
【0035】
前記の合成方法では、前記触媒の使用量は、5~50mol%である。好ましくは、前記触媒の使用量は、30mol%である。
【0036】
同一の発明構想に基づいて、本発明はまた、前記の3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、多結晶、共結晶、互変異性体、幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはプロドラッグと、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、又はこれらの組み合わせと、を含む、医薬組成物を提供する。本発明では、前記担体、希釈剤、賦形剤について特に限定されないが、当業者によく知られている医薬組成物に適用する担体、希釈剤、賦形剤としてもよい。
【0037】
同一の発明構想に基づいて、本発明はまた、癌、アテローム性動脈硬化症、結核、心血管疾患、てんかん、精神疾患、パーキンソン病、アルツハイマー病を治療する薬物の製造における、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の使用を提供する。
【発明の効果】
【0038】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
1.本発明は、温和な温度条件下で、ワンステップ反応により3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン骨格を効率的に合成するものである。本発明の技術的解決手段は、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン骨格を便利で簡単に合成する方法を提供し、水素移動過程を通じて3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン骨格を効率的に構築することを初めて実現した。
【0039】
2.本発明は、複数の官能基を含む多様な構造を有する3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン系化合物を効率的に合成する方法を開発し、多様な構造を有する3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン骨格を含む化合物ライブラリーを提供し、薬物開発に新しいモデル分子を提供する。
【0040】
3.この方法は、反応条件が温和で、多種のプロピニルアルコール原料に適用可能であり、また、このようなプロピニルアルコール原料は種々の末端アルキンを用いてIn-situで製造することができ、入手しやすい。本発明は、良好な生物学的活性を有する3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン骨格を効率的に構築するための実験的根拠を提供し、良好な実践的意義と応用価値がある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本発明の合成プロセスの経路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の実施例の内容を参照して、本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明するが、説明される実施例は本発明の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な努力を必要とせずに取得した他のすべての実施例は、本発明の保護範囲に属する。
【0043】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、当業者が通常理解する意味と同じである。本発明の明細書において使用される用語は、具体的な実施形態を説明する目的のためにのみ使用されるものであり、本発明を限定するために使用されるものではない。本明細書で使用される用語「および/または」は、1つまたは複数の関連する、列挙された項目の任意およびすべての組み合わせを含む。
【0044】
以下の実施例において使用される実験方法は、特に断らない限り、いずれも通常の方法である。以下の実施例で使用される試薬、材料、機器などは、特に断らない限り、商業的に入手することができる。下記の実施例で用いる反応容器は、25mLの厚肉耐圧管である。
実施例1
【0045】
本実施例は、以下のステップを含む3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の合成方法を提供する。
イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコール0.1mmolを反応管に入れて、トルエン1mL、求核試薬1mmolを順次加え、実施例では、H
2Oは求核試薬である。最後に、触媒としてリン酸ビナフトール0.03mmolを加えた。系の反応温度を25℃に制御して、持続的に撹拌し、原料が完全に反応されるまで、TLCプレートに試料をスポットすることにより反応を追跡した。反応完了後、シリカゲルカラムを用いて分離と精製を行い、精製した生成物を回転蒸発し、目的の生成物として式1-1を収率50%で得た。反応式は以下の通りである。
実施例2
【0046】
反応温度が40℃、収率が58%である以外、本実施例の方法は、実施例1とほぼ同様であった。
実施例3
【0047】
反応温度が60℃、収率が70%である以外、本実施例の方法は、実施例1とほぼ同様であった。
実施例4
【0048】
反応温度が80℃、収率が67%である以外、本実施例の方法は、実施例1とほぼ同様であった。
実施例5
【0049】
反応溶媒がジクロロメタン1mL、反応温度が60℃、収率が88%である以外、本実施例の方法は、実施例1とほぼ同様であった。
実施例6
【0050】
反応溶媒がジクロロメタン2mL、反応温度が60℃、収率が90%である以外、本実施例の方法は、実施例1とほぼ同様であった。
実施例7
【0051】
触媒としてトリフルオロメタンスルホン酸スカンジウム0.03mmolを加え、反応温度が60℃、収率が20%である以外、本実施例の方法は、実施例1とほぼ同様であった。
実施例8
【0052】
触媒としてリン酸ジフェニル0.03mmolを加え、反応温度が60℃、収率が85%である以外、本実施例の方法は、実施例1とほぼ同様であった。
実施例9
【0053】
触媒としてリン酸ビナフトール0.01mmolを加え、反応温度が60℃、収率が29%である以外、本実施例の方法は、実施例1とほぼ同様であった。
実施例10
【0054】
触媒としてリン酸ビナフトール0.02mmolを加え、反応温度が60℃、収率が58%である以外、本実施例の方法は、実施例1とほぼ同様であった。
実施例11
【0055】
触媒としてリン酸ビナフトール0.05mmolを加え、反応温度が60℃、収率が82%である以外、本実施例の方法は、実施例1とほぼ同様であった。
以上の平行試験の結果を分析したところ、本発明の合成反応が実施例6の条件で行われる場合、目的の生成物の収率が最も高いことが分かった。
【0056】
以下の実施例12~36では、実施例6の操作ステップに従って反応を行った。すなわち、イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコール0.1mmolを反応管に入れて、ジクロロメタン2mL、求核試薬1mmolを順次加え、最後に、触媒としてリン酸ビナフトール0.03mmolを加えた。系の反応温度を60℃に制御して、持続的に撹拌し、原料が完全に反応されるまで、TLCプレートに試料をスポットすることにより反応を追跡した。反応完了後、シリカゲルカラムを用いて分離と精製を行い、精製した生成物を回転蒸発し、目的の生成物をそれぞれ得た。
実施例12
【0057】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
27H
24N
2O
2
分子量:408.1838
【0058】
【0059】
収率:90%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.29 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 7.23 (t, J = 11.6 Hz, 8H), 7.15 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 7.0, 3.0 Hz, 1H), 6.46 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.30 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 3.62-3.39 (m, 1H), 3.36-3.23 (m, 2H), 3.09 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 2.39 (dd, J = 13.4, 7.4 Hz, 1H), 1.95 (dd, J = 14.5, 6.1 Hz, 1H), 1.53-1.43 (m, 1H), 0.47- 0.31 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 168.4, 143.6, 143.3, 141.6, 138.3, 136.4, 130.2, 128.7, 127.4, 127.3, 127.3, 127.1, 126.8, 126.1, 108.2, 106.6, 99.0, 76.5, 66.8, 49.7, 43.8, 27.8, 22.8. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C27H25N2O2 409.1911; found: 409.1922.
実施例13
【0060】
原料:
求核試薬:CH
3OH
生成物:化学式:C
38H
26N
2O
2
分子量:422.1994
【0061】
【0062】
収率:70%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.38 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.32 (dd, J = 14.4, 6.7 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 7.23-7.18 (m, 4H), 7.17-7.11 (m, 3H), 6.44 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.30 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 3.52 (s, 3H), 3.49 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 3.33 (m, 1H), 3.05 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 2.40 (dd, J = 13.2, 7.5 Hz, 1H), 2.02-1.92 (m, 1H), 1.55-1.46 (m, 1H), 0.44 (dd, J = 7.5, 4.4 Hz, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 167.8, 143.6, 143.4, 141.0, 136.6, 136.3, 130.3, 129.1, 128.7, 127.5, 127.5, 127.2, 127.2, 127.2, 108.1, 106.8, 98.9, 80.5, 63.7, 51.4, 49.8, 43.9, 26.9, 22.9. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C28H27N2O2 423.2067; found: 423.2074.
実施例14
【0063】
原料:
求核試薬:CH
3CH
2OH
生成物:化学式:C
29H
28N
2O
2
分子量:436.2151
【0064】
【0065】
収率:72%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.38 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.31 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.27 - 7.16 (m, 7H), 7.13 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.43 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.29 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.87 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 3.69 (dt, J = 15.5, 8.5 Hz, 2H), 3.46 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.32 (m, 1H), 3.05 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 2.41 (dd, J = 13.1, 7.5 Hz, 1H), 1.96 (m, 1H), 1.54 - 1.44 (m, 1H), 1.33 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 0.42 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 167.9, 143.6, 143.4, 141.4, 137.2, 136.7, 130.2, 128.7, 128.7, 127.5, 127.5, 127.2, 127.2, 127.1, 108.1, 106.9, 98.9, 80.4, 64.1, 58.8, 49.9, 43.9, 27.1, 22.9, 16.4. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C29H29N2O2 437.2224; found: 437.2235.
実施例15
【0066】
原料:
求核試薬:CD
3OD
生成物:化学式:C
28H
23D
3N
2O
2
分子量:425.2183
【0067】
【0068】
収率:71%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.38 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.32 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.26 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.22 - 7.18 (m, 4H), 7.17 - 7.12 (m, 3H), 6.43 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.30 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.88 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 3.48 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.38 - 3.27 (m, 1H), 3.04 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 2.40 (dd, J = 13.2, 7.5 Hz, 1H), 2.05 - 1.91 (m, 1H), 1.56 - 1.46 (m, 1H), 0.49 - 0.37 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 167.8, 143.6, 143.4, 143.4, 141.1, 136.6, 136.4, 130.3, 130.2, 129.1, 128.7, 127.5, 127.5, 127.2, 127.2, 127.2, 108.1, 106.8, 98.9, 80.4, 63.8, 49.8, 43.9, 26.8, 22.9. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C28H24D3N2O2 426.2255; found: 426.2263.
実施例16
【0069】
原料:
求核試薬:CF
3CH
2OH
生成物:化学式:C
29H
25F
3N
2O
2
分子量:490.1868
【0070】
【0071】
収率:62%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.38 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.33 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.25-7.13 (m, 6H), 7.08 (s, 1H), 6.46 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.32 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.86 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.09 (m, 1H), 4.03-3.90 (m, 1H), 3.49-3.31 (m, 2H), 3.09 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 2.42 (dd, J = 13.4, 7.5 Hz, 1H), 2.01 (m, 1H), 1.57-1.49 (m, 1H), 0.51-0.36 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 167.5, 143.6, 143.4, 139.8, 136.4, 132.9, 130.8, 129.8, 128.7, 127.6, 127.5, 127.4, 126.9, 124.0 (q, J = 276.3 Hz), 108.3, 106.5, 99.3, 80.5, 63.8, 61.9 (q, J = 34.7 Hz), 49.9, 43.9, 27.1, 22.8. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C29H26F3N2O2 491.1941; found: 491.1950.
実施例17
【0072】
原料:
求核試薬:2-ブロモエタノール
生成物:化学式:C
29H
27BrN
2O
2
分子量:514.1256
【0073】
【0074】
収率:62%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.37 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.32 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.29 - 7.22 (m, 2H), 7.20 (d, J = 7.7 Hz, 4H), 7.15 (dd, J = 10.8, 5.1 Hz, 2H), 6.44 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.31 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.87 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.88 (m, 1H), 3.72 - 3.48 (m, 2H), 3.44 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.34 (m, 1H), 3.07 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 2.46 (dd, J = 13.2, 7.5 Hz, 1H), 1.99 (m, 1H), 1.60 - 1.46 (m, 1H), 0.42 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 167.6, 143.6, 143.3, 140.8, 136.5, 135.6, 130.4, 129.1, 128.7, 127.5, 127.5, 127.3, 127.2, 127.1, 108.1, 106.7, 99.1, 80.1, 63.8, 63.4, 49.9, 43.9, 31.6, 27.1, 22.8. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C29H28BrN2O2 515.1329; found: 515.1338.
実施例18
【0075】
原料:
求核試薬:プロピニルアルコール
生成物:化学式:C
30H
26N
2O
2
分子量:446.1994
【0076】
【0077】
収率:67%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.38 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.34 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.32 - 7.26 (m, 2H), 7.21 (dd, J = 7.0, 2.9 Hz, 3H), 7.20 - 7.13 (m, 3H), 6.44 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.31 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.88 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.42 (dd, J = 15.5, 2.4 Hz, 1H), 4.34 (dd, J = 15.5, 2.3 Hz, 1H), 3.49 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.34 (m, 1H), 3.06 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 2.49 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 2.49 - 2.43 (m, 1H), 2.10 - 1.96 (m, 1H), 1.55 - 1.45 (m, 1H), 0.48 - 0.28 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 167.7, 143.7, 143.5, 140.4, 136.5, 134.6, 130.5, 129.4, 128.8, 127.5, 127.5, 127.4, 127.3, 127.2, 108.2, 106.7, 99.1, 81.2, 80.6, 74.5, 64.1, 52.4, 49.9, 43.9, 27.9, 22.9. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C30H27N2O2 447.2067; found: 447.2090.
実施例19
【0078】
原料:
求核試薬:ブチニルアルコール
生成物:化学式:C
31H
28N
2O
2
分子量:460.2151
【0079】
【0080】
収率:68%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.38 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.32 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.30-7.26 (m, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.19 (d, J = 7.3 Hz, 5H), 7.14 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.44 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.30 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.87 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 3.85-3.78 (m, 1H), 3.73 (dd, J = 15.2, 6.9 Hz, 1H), 3.46 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.34 (m, 1H), 3.06 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 2.60 (m, 2H), 2.44 (dd, J = 13.2, 7.5 Hz, 1H), 2.04 (dd, J = 5.9, 3.4 Hz, 1H), 1.98 (m, 1H), 1.57-1.46 (m, 1H), 0.42 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 167.7, 143.7, 143.4, 141.0, 136.6, 136.2, 130.3, 129.0, 128.7, 128.6, 127.5, 127.2, 127.2, 127.2, 126.9, 108.1, 106.8, 99.0, 81.4, 80.3, 69.6, 63.9, 61.7, 49.9, 43.9, 27.1, 22.8, 20.9. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C31H29N2O2 461.2224; found: 461.2232.
実施例20
【0081】
原料:
求核試薬:トリプトフォール
生成物:化学式:C
37H
33N
3O
2
分子量:551.2573
【0082】
【0083】
収率:77%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.10 (s, 1H), 7.62 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.36 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 7.34 - 7.27 (m, 3H), 7.23 (dd, J = 16.4, 7.0 Hz, 3H), 7.16 (t, J = 6.1 Hz, 5H), 7.14 - 7.08 (m, 2H), 7.07 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 6.41 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 6.28 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.85 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 3.92 (dd, J = 15.5, 7.2 Hz, 1H), 3.85 (dd, J = 15.6, 7.3 Hz, 1H), 3.42 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.28 (m, 1H), 3.15 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.02 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 2.32 (dd, J = 13.1, 7.5 Hz, 1H), 1.83 (m, 1H), 1.52 - 1.35 (m, 1H), 0.36 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 167.9, 143.6, 143.4, 141.4, 136.9, 136.6, 136.2, 130.2, 128.8, 128.7, 127.7, 127.5, 127.3, 127.2, 127.1, 126.8, 122.3, 121.9, 119.3, 118.9, 112.9, 111.2, 108.1, 106.9, 98.9, 80.4, 63.9, 63.8, 49.9, 43.9, 26.9, 26.9, 22.9. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C37H34N3O2 552.2646; found: 552.2655.
実施例21
【0084】
原料:
求核試薬:シトロネロール
生成物:化学式:C
37H
42N
2O
2
分子量:546.3246
【0085】
【0086】
収率:72%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.31 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.25 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.18 (dd, J = 8.9, 5.5 Hz, 2H), 7.15 - 7.09 (m, 5H), 7.08 - 7.04 (m, 1H), 6.36 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.23 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.03 (dd, J = 15.7, 8.4 Hz, 2H), 4.86 - 4.74 (m, 1H), 3.71 - 3.51 (m, 2H), 3.43 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 3.32 - 3.19 (m, 1H), 2.99 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 2.32 (dd, J = 13.0, 7.5 Hz, 1H), 2.04 - 1.83 (m, 3H), 1.73 - 1.64 (m, 2H), 1.62 (s, 3H), 1.55 (s, 3H), 1.53 - 1.46 (m, 2H), 1.46 - 1.37 (m, 2H), 1.37 - 1.28 (m, 1H), 1.17 - 1.09 (m, 1H), 0.94 - 0.85 (m, 3H), 0.44 - 0.25 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 167.8, 143.6, 143.3, 141.6, 137.4, 137.4, 136.7, 131.3, 130.2, 128.7, 128.6, 127.5, 127.5, 127.2, 127.2, 127.1, 124.9, 108.0, 106.9, 98.9, 80.1, 80.0, 63.9, 61.3, 49.9, 43.9, 37.8, 37.8, 37.5, 37.0, 29.5, 29.4, 27.1, 25.8, 25.5, 25.5, 22.9, 19.9, 19.6, 17.7, 17.7. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C37H43N2O2 547.3319; found: 547.3330.
実施例22
【0087】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
23H
20N
2O
2
分子量:356.1525
【0088】
【0089】
収率:64%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.28 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.24 - 7.17 (m, 5H), 7.01 (s, 1H), 6.58 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.54 (dt, J = 17.7, 8.9 Hz, 2H), 3.35 (m, 1H), 3.28 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.15 (s, 1H), 3.11 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 2.40 (dd, J = 13.4, 7.4 Hz, 1H), 2.23 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 2.07 - 1.94 (m, 1H), 1.55 - 1.45 (m, 1H), 0.39 (d, J = 11.9 Hz, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 167.4, 143.6, 142.3, 141.5, 138.3, 130.3, 127.4, 127.2, 126.7, 125.9, 108.5, 106.7, 99.0, 76.5, 72.1, 66.8, 49.8, 29.3, 27.9, 22.8. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C23H21N2O2 357.1598; found: 357.1606.
実施例23
【0090】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
31H
30N
2O
2
分子量:462.2307
【0091】
【0092】
収率:72%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.25 - 7.18 (m, 7H), 7.17 - 7.12 (m, 2H), 7.10 (dd, J = 12.8, 4.7 Hz, 3H), 6.45 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.27 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 4.17 (d, J = 30.6 Hz, 1H), 3.40 (dd, J = 11.7, 8.9 Hz, 1H), 2.96 - 2.84 (m, 2H), 2.48 (m, 1H), 1.62 - 1.50 (m, 2H), 1.38 (d, J = 14.2 Hz, 2H), 1.28 - 1.12 (m, 3H), 0.90 (dd, J = 13.8, 9.1 Hz, 2H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 168.6, 144.1, 143.1, 141.9, 139.3, 136.3, 130.0, 128.7, 127.3, 127.0, 126.9, 126.6, 125.5, 108.2, 106.6, 98.8, 75.1, 50.4, 43.7, 39.7, 33.3, 29.2, 26.9, 25.4, 24.0, 21.3. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C31H31N2O2 463.2380; found: 463.2408.
実施例24
【0093】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
22H
19BrN
2O
分子量:406.0681
【0094】
【0095】
収率:80%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.56 (s, 1H), 7.25 - 7.20 (m, 4H), 7.19 - 7.14 (m, 1H), 6.97 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.57 (s, 1H), 6.24 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.10 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.95 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 4.80 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 3.94 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.47 - 3.34 (m, 2H), 2.51 (dd, J = 13.5, 5.9 Hz, 1H), 2.17 - 2.07 (m, 1H), 2.03 (dt, J = 11.5, 5.8 Hz, 1H), 1.90 (td, J = 11.9, 6.0 Hz, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 168.1, 144.4, 143.5, 140.4, 136.5, 130.9, 130.1, 129.8, 128.7, 127.5, 127.3, 112.3, 108.3, 107.2, 99.5, 61.3, 49.7, 43.8, 27.9, 24.6. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C22H20BrN2O 407.0754; found: 407.0764.
実施例25
【0096】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
24H
24N
2O
2
分子量:372.1838
【0097】
【0098】
収率:72%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.21 - 7.10 (m, 5H), 7.00 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.34 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.11 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.92 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 4.75 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 3.45 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 3.40 - 3.31 (m, 1H), 3.14 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 2.80 (dd, J = 48.4, 6.7 Hz, 1H), 2.51 (t, J = 9.7 Hz, 1H), 2.14 - 1.99 (m, 1H), 1.91 (td, J = 15.3, 8.5 Hz, 2H), 0.79 (m, 1H), 0.73 - 0.63 (m, 1H), 0.41 - 0.27 (m, 2H), 0.24 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 168.7, 144.3, 143.6, 140.7, 136.9, 130.6, 129.1, 127.9, 127.7, 126.5, 108.4, 106.8, 99.3, 74.6, 66.9, 50.4, 44.2, 28.5, 24.5, 17.5, 0.65. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C24H25N2O2 373.1911; found: 373.1922.
実施例26
【0099】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
29H
24N
2O
3
分子量:448.1784
【0100】
【0101】
収率:80%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.13 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.83 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.57 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.25 - 7.21 (m, 3H), 7.18 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.97 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.12 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.97 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.46 (dd, J = 10.2, 5.9 Hz, 2H), 2.61 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 2.21 (s, 1H), 2.12 - 1.98 (m, 2H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 168.2, 163.1, 144.9, 143.3, 136.6, 136.3, 134.0, 130.3, 130.3, 128.8, 128.7, 128.4, 127.4, 127.3, 126.9, 123.4, 108.6, 107.2, 99.4, 77.3, 77.0, 76.8, 59.6, 49.8, 43.8, 27.9, 24.8. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C29H25N2O3 449.1860; found: 449.1871.
実施例27
【0102】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
27H
22N
2O
4
分子量:438.1580
【0103】
【0104】
収率:81%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.76 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.38 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.23 (q, J = 7.5 Hz, 4H), 7.18 - 7.14 (m, 1H), 6.96 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.51 (dd, J = 3.5, 1.6 Hz, 1H), 6.26 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.11 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.89 (dd, J = 59.0, 15.8 Hz, 2H), 3.99 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.44 (dd, J = 9.6, 5.8 Hz, 2H), 2.58 (dd, J = 13.4, 5.8 Hz, 1H), 2.26 - 2.12 (m, 1H), 2.00 (m, 2H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 168.2, 154.9, 147.9, 144.8, 143.3, 142.9, 136.6, 135.6, 130.4, 128.7, 128.5, 127.4, 127.3, 126.9, 123.5, 120.4, 112.4, 108.5, 107.2, 99.4, 59.4, 49.8, 43.7, 27.9, 24.8. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C25H23N2O4 439.1652; found: 439.1659.
実施例28
【0105】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
31H
24N
2O
3
分子量:472.1787
【0106】
【0107】
収率:75%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.76 (s, 1H), 7.63 - 7.59 (m, 2H), 7.57 (s, 1H), 7.43 - 7.38 (m, 1H), 7.32 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.24 - 7.20 (m, 4H), 7.17 - 7.13 (m, 1H), 6.94 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.24 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.10 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 4.82 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 3.95 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.48 - 3.34 (m, 2H), 2.51 (dd, J = 13.4, 5.7 Hz, 1H), 2.14 (m, 1H), 2.05 - 1.86 (m, 2H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 168.3, 150.3, 144.8, 143.4, 136.6, 135.8, 132.9, 131.2, 130.5, 128.7, 128.7, 128.7, 127.4, 127.3, 126.9, 123.6, 119.1, 108.5, 107.3, 99.4, 89.6, 79.8, 59.3, 49.8, 43.8, 27.8, 24.7. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C31H25N2O3 473.1860; found: 473.1870.
実施例29
【0108】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
29H
24N
2O
4
分子量:464.1736
【0109】
【0110】
収率:63%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 10.31 (s, 1H), 8.00 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.50 - 7.43 (m, 1H), 7.26 - 7.21 (m, 3H), 7.18 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 7.02 - 6.85 (m, 3H), 6.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.13 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.96 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 4.01 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.46 (dd, J = 9.5, 5.9 Hz, 2H), 2.59 (dd, J = 13.4, 5.8 Hz, 1H), 2.27 - 2.16 (m, 1H), 2.08 (dd, J = 11.9, 5.7 Hz, 1H), 2.03 - 1.93 (m, 1H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 168.2, 166.6, 162.3, 144.8, 143.4, 136.9, 136.5, 135.2, 130.6, 130.4, 128.9, 128.7, 127.5, 127.3, 126.3, 124.1, 119.9, 117.8, 111.0, 108.5, 107.3, 99.5, 59.4, 49.9, 43.8, 27.9, 24.8. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C29H25N2O4 465.1809; found: 465.1825.
実施例30
【0111】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
33H
28FeN
2O
3
分子量:556.1449
【0112】
【0113】
収率:70%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.78 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.24 (q, J = 7.5 Hz, 4H), 7.18 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.97 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.28 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.13 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.99 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 4.91 (s, 2H), 4.83 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 4.45 (s, 2H), 4.20 (s, 5H), 4.02 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.51 - 3.40 (m, 2H), 2.59 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 2.18 (dd, J = 16.9, 10.1 Hz, 1H), 2.00 (dd, J = 17.6, 11.8 Hz, 2H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 168.8, 168.3, 144.9, 136.6, 136.4, 130.2, 128.7, 127.9, 127.4, 127.3, 122.7, 107.2, 99.4, 72.4, 70.8, 70.7, 70.2, 59.6, 49.9, 43.8, 27.8, 24.8. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C33H29FeN2O3 557.1522; found: 557.1533.
実施例31
【0114】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
32H
27N
2O
3
分子量:501.2052
【0115】
【0116】
収率:80%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.26 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.57 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.27 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.25 - 7.20 (m, 4H), 7.19 - 7.15 (m, 1H), 7.14 - 7.06 (m, 3H), 6.94 (dd, J = 11.7, 4.3 Hz, 1H), 6.23 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.10 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.96 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 4.82 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 3.91 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.87 (s, 2H), 3.44 - 3.32 (m, 2H), 2.45 (dd, J = 13.1, 5.0 Hz, 1H), 2.17 - 2.04 (m, 1H), 2.01 - 1.79 (m, 2H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 168.4, 168.3, 144.8, 143.3, 136.6, 136.4, 136.2, 130.3, 128.7, 128.1, 127.4, 127.3, 127.2, 127.1, 123.6, 122.9, 122.3, 119.9, 118.8, 111.4, 108.5, 107.2, 107.1, 99.4, 59.4, 49.8, 43.7, 31.2, 27.8, 24.7. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C32H28N3O3 502.2125; found: 502.2134.
実施例32
【0117】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
36H
32N
2O
4
分子量:556.2362
【0118】
【0119】
収率:52%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.73 - 7.61 (m, 4H), 7.47 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.44 - 7.36 (m, 1H), 7.23 - 7.20 (m, 3H), 7.21 - 7.12 (m, 2H), 7.10 - 6.99 (m, 2H), 6.92 (dt, J = 11.4, 8.0 Hz, 1H), 6.20 (dd, J = 14.3, 8.4 Hz, 1H), 6.08 (dd, J = 9.9, 7.7 Hz, 1H), 4.95 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 4.81 (dd, J = 15.7, 4.6 Hz, 1H), 3.98 (dd, J = 15.1, 7.4 Hz, 1H), 3.92 - 3.85 (m, 1H), 3.82 (d, J = 7.4 Hz, 3H), 3.37 (m, 2H), 2.50 - 2.41 (m, 1H), 2.09 (dt, J = 13.1, 6.2 Hz, 1H), 2.01 - 1.79 (m, 2H), 1.60 (dd, J = 7.1, 3.0 Hz, 3H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 171.3, 171.3, 168.3, 168.2, 157.8, 157.8, 144.8, 143.3, 143.2, 136.6, 136.3, 134.2, 133.9, 133.9, 130.3, 130.3, 129.5, 128.9, 128.9, 128.7, 128.2, 128.2, 127.5, 127.5, 127.4, 127.3, 127.1, 127.1, 126.3, 126.2, 126.2, 123.1, 122.9, 119.2, 119.1, 108.5, 107.2, 105.6, 105.6, 99.4, 59.4, 55.4, 49.8, 49.8, 45.3, 45.3, 43.7, 27.8, 27.7, 24.7, 24.7, 18.3, 18.3. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C36H33N2O4 557.2435; found: 557.2445.
実施例33
【0120】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
35H
36N
2O
3
分子量:532.2726
【0121】
【0122】
収率:60%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.63 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.27 - 7.19 (m, 7H), 7.05 (dd, J = 15.0, 7.9 Hz, 2H), 6.94 (dd, J = 14.2, 7.9 Hz, 1H), 6.23 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.10 (dd, J = 7.3, 5.9 Hz, 1H), 4.96 (dd, J = 15.7, 2.3 Hz, 1H), 4.81 (dd, J = 15.8, 3.2 Hz, 1H), 3.92 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 3.87 - 3.80 (m, 1H), 3.46 - 3.35 (m, 2H), 2.53 - 2.44 (m, 1H), 2.37 (dd, J = 12.0, 7.1 Hz, 2H), 2.12 (dd, J = 14.0, 5.9 Hz, 1H), 2.03 - 1.88 (m, 2H), 1.77 (m, 1H), 1.52 (dd, J = 7.1, 4.0 Hz, 3H), 0.82 (dd, J = 9.4, 6.7 Hz, 6H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 171.4, 168.2, 144.8, 143.3, 141.1, 136.6, 136.3, 130.3, 129.6, 129.6, 128.7, 127.4, 127.3, 127.3, 123.0, 122.9, 108.5, 107.1, 99.4, 99.3, 59.4, 49.8, 45.1, 44.9, 43.7, 30.2, 27.8, 24.7, 22.4, 18.3. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C35H37N2O3 533.2799; found: 533.2810.
実施例34
【0123】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
21H
18N
2O
2
分子量:330.1368
【0124】
【0125】
収率:70%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.36 - 7.27 (m, 5H), 7.22 - 7.15 (m, 2H), 6.52 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.25 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 3.70 - 3.58 (m, 2H), 3.56 - 3.48 (m, 1H), 3.02 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 2.11 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 2.01 - 1.90 (m, 2H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 186.4, 168.2, 144.9, 144.7, 138.4, 135.9, 133.6, 128.8, 127.7, 127.4, 126.9, 108.9, 108.3, 99.9, 65.3, 50.1, 43.9, 25.3, 24.6. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C21H19N2O2 331.1441; found: 331.1430.
実施例35
【0126】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
17H
16N
2O
2
分子量:280.1212
【0127】
【0128】
収率:78%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.24 (s, 1H), 7.14 (s, 1H), 6.55 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.34 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.87 (m, 1H), 5.30 - 5.20 (m, 2H), 4.52 - 4.42 (m, 1H), 4.35 - 4.24 (m, 1H), 3.64 (m, 2H), 3.58 - 3.49 (m, 1H), 3.02 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 2.11 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 2.04 - 1.90 (m, 2H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 186.4, 167.8, 144.9, 144.7, 138.4, 133.6, 131.7, 126.8, 117.6, 108.8, 108.3, 99.7, 65.4, 50.1, 42.5, 25.3, 24.6. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C17H17N2O2 281.1285; found: 281.1302.
実施例36
【0129】
原料:
求核試薬:H
2O
生成物:化学式:C
25H
20N
2O
2
分子量:380.1525
【0130】
【0131】
収率:66%
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.59 (dd, J = 14.4, 7.4 Hz, 4H), 7.31 - 7.19 (m, 3H), 7.05 (d, J = 20.5 Hz, 1H), 6.96 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.31 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.09 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.03 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 4.80 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 3.42 (dd, J = 16.2, 8.9 Hz, 2H), 3.36 - 3.28 (m, 1H), 2.83 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 1.89 (dd, J = 17.3, 12.2 Hz, 1H), 1.80 - 1.70 (m, 2H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 186.4, 168.3, 144.9, 144.7, 138.4, 133.6, 133.5, 133.3, 132.9, 128.8, 127.8, 127.7, 126.9, 126.4, 126.2, 126.1, 125.3, 108.9, 108.4, 100.0, 65.4, 50.1, 44.2, 25.3, 24.6. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C25H21N2O2 381.1598; found: 381.1607.
【0132】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を制限するものではなく、本発明の趣旨及び原則を逸脱することなく行われるすべての修正、同等置換、改良などは、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式が式1、式2、又は式3で示されることを特徴とする、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物。
*****62
(式1中、R
1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、R
2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、R
3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、R
4は、アルキル、フェニル、チエニル、置換フェニルのうちのいずれか1つであり、R
5は、アルキル、重水素化メチル、プロパルギル、ブチニル、ベンジル、アリール、水素原子のうちのいずれか1つであり、R
6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つであり、Xは、酸素原子、又は硫黄原子のうちのいずれか1つである。
*****63
式2中、R
1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、R
2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、R
3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、R
4は、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、チオエーテル、カルボキシレート基、アリール、アリールエーテルのうちのいずれか1つであり、R
6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つである。
****64
式3中、R
1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、R
2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、R
3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、R
6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つである。)
【請求項2】
イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールと求核試薬とを溶媒中で均一に混合し、触媒の存在下、25~90℃の条件で反応させ、3,4位に7員窒素複素環が縮合されたオキシインドレン化合物を得るステップを含み、
前記イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールの構造式は式4で示され
ることを特徴とする、請求項
1に記載の3,4位に7員複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の合成方法。
****67
(式4中、R
1は、アルキル、ベンジル、アリル、プロパルギル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルのうちのいずれか1つであり、R
2は、アルキル、ベンジルのうちのいずれか1つであり、R
3は、アルキル、ベンジル、アリールのうちのいずれか1つであり、R
4は、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、チオエーテル、カルボキシレート基、アリール、アリールエーテル、トリメチルシリルのうちのいずれか1つであり、R
6は、メチル、エチル、ハロゲン原子、水素原子のうちのいずれか1つである。)
【請求項3】
前記求核試薬は、アルコール類、メルカプタン、又は水であることを特徴とする、請求項2に記載の合成方法。
【請求項4】
前記イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコールと求核試薬とのモル比が1:(10~50)であることを特徴とする、請求項
2に記載の合成方法。
【請求項5】
前記溶媒は、トルエン類、又はハロゲン化炭化水素であることを特徴とする、請求項
2に記載の合成方法。
【請求項6】
前記溶媒の使用量は、イサチン骨格を含有するプロパルギルアルコール1モルあたり溶媒10~25Lが添加されることを特徴とする、請求項
2又は5に記載の合成方法。
【請求項7】
前記触媒は反応前に加えられ、前記触媒は、ブレンステッド酸、又はルイス酸であることを特徴とする、請求項
2に記載の合成方法。
【請求項8】
前記触媒の使用量は5~50mol%であることを特徴とする、請求項
2又は7に記載の合成方法。
【請求項9】
請求項
1に記載の3,4位に7員複素環が縮合されたオキシインドレン化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、多結晶、共結晶、互変異性体、幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはプロドラッグと、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、又はこれらの組み合わせと、を含む、医薬組成物。
【請求項10】
癌、アテローム性動脈硬化症、結核、心血管疾患、てんかん、精神疾患、パーキンソン病、アルツハイマー病を治療する薬物の製造における3,4位に7員複素環が縮合されたオキシインドレン化合物の使用。
【国際調査報告】