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特表2024-508129オリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法、システム及び装置
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  • 特表-オリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法、システム及び装置 図1
  • 特表-オリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法、システム及び装置 図2
  • 特表-オリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法、システム及び装置 図3
  • 特表-オリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法、システム及び装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-22
(54)【発明の名称】オリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法、システム及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/38 20180101AFI20240215BHJP
【FI】
G06F8/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551198
(86)(22)【出願日】2022-09-05
(85)【翻訳文提出日】2023-08-23
(86)【国際出願番号】 CN2022116995
(87)【国際公開番号】W WO2023103491
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111504046.3
(32)【優先日】2021-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.MATLAB
(71)【出願人】
【識別番号】522308967
【氏名又は名称】シャンハイ トサン テクノロジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Shanghai TOSUN Technology Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room904,No.4801 Caoan RD.,Jiading District, Shanghai,201804 P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】リィゥ チュ
(72)【発明者】
【氏名】シェ ユェイン
(72)【発明者】
【氏名】ムォ マン
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376BC23
5B376BC32
(57)【要約】
本発明は、ソフトウェア派生の技術分野に属し、具体的にはオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法、システム及び装置に関する。オリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法は下記のとおりである。派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存すること、及び派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成することによって、ソフトウェアプラットフォームがその後にユーザモジュールをロードする過程において、異なるユーザモジュールの依存項目を区別することができ、必要なカーネルモジュールを選択的にロードし、システムのCPUを節約し、メモリ消費を低減し、ユーザがソフトウェアプラットフォームを使用する効率を向上させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存し、
前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成することを、
特徴とするオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法。
【請求項2】
前記派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存する方法は、
ソフトウェアプラットフォームの派生ソフトウェアインタフェース編集器により、前記派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存し、
前記ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールによって前記ソフトウェアプラットフォーム及び前記派生ソフトウェアを実行することを、含むことを、
特徴とする請求項1に記載のオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法。
【請求項3】
前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいて前記ユーザが設計するインタフェースを生成する方法は、
前記ソフトウェアプラットフォームはユーザモジュールの実行状態で、まず前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルを読み取り、前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルから現在の前記ユーザモジュールが依存するカーネルモジュールを取得し、
前記ソフトウェアプラットフォームは現在の前記ユーザモジュールが依存するカーネルモジュール及び派生ソフトウェアインタフェース表示モジュールのみをロードすることを、含むことを、
特徴とする請求項2に記載のオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法。
【請求項4】
前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいて前記ユーザが設計するインタフェースを生成する方法はさらに、
前記ソフトウェアプラットフォームにおける前記派生ソフトウェアインタフェース表示モジュールは前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルを読み取り、且つ前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイル中の情報に基づいて前記ユーザが設計するインタフェースを生成することを、含むことを、
特徴とする請求項3に記載のオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法。
【請求項5】
編集モジュールとインタフェース生成モジュールとを含み、
前記編集モジュールであって、派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存し、
前記インタフェース生成モジュールであって、前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成することを、
特徴とするオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築システム。
【請求項6】
ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュール、派生ソフトウェア管理モジュール、及び派生ソフトウェア表示モジュールを含み、
前記ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールは、前記派生ソフトウェア管理モジュールを制御して派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存することに適し、
前記ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールは、前記派生ソフトウェア表示モジュールを制御して前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成することに適することを、
特徴とする派生ソフトウェア装置。
【請求項7】
前記派生ソフトウェア装置はさらに、前記ソフトウェアプラットフォームの他のソフトウェアモジュールを含み、
前記ソフトウェアプラットフォームの他のソフトウェアモジュールは、前記ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールに依存して実行することに適することを、
特徴とする請求項6に記載の派生ソフトウェア装置。
【請求項8】
前記派生ソフトウェア管理モジュールは、派生ソフトウェアインタフェース編集器を含み、
前記派生ソフトウェアインタフェース編集器は、前記派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ前記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存することに適することを、
特徴とする請求項7に記載の派生ソフトウェア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソフトウェア派生の技術分野に属し、具体的にはオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法、システム及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
既存のソフトウェアプラットフォームは、ユーザがその上で二次開発をサポートし、それによりユーザの所望のユーザインタフェース及び機能、例えばMatlabソフトウェアを取得する。ユーザは二次開発が終了した後、既存のソフトウェアプラットフォームに基づいてロードされたソフトウェアモジュールを得る。ユーザは自分が設計したソフトウェアモジュールを実行したい場合、まずソフトウェアプラットフォームを実行する必要があり、ソフトウェアプラットフォームが支持する方式によりユーザソフトウェアモジュールをロードし、ユーザインタフェースを開き、ユーザが所望する機能を実行することができる。
【0003】
従来のソフトウェアプラットフォームは、機能が豊富であるため、完全なプラットフォームをロードするために大量のシステムリソースを占有する。ユーザのソフトウェアモジュールの規模が小さくても、ソフトウェアプラットフォーム全体自体が完全にロードされた後にロード及び実行することができる。複数のユーザソフトウェアのソフトウェアモジュールが同時に実行する必要がある場合、各ユーザソフトウェアモジュールが依存するソフトウェアプラットフォームによるシステムリソースの消費はオーバーレイされ、それによりシステムリソースの消耗を引き起こす。
そのため、上記技術的問題に基づき、新しいオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法、システム及び装置を設計する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、オリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法、システム及び装置を提供することである。
【0005】
上記技術的問題を解決するために、本発明はオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法を提供し、以下を含む:
派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存する、及び、
派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成する。
【0006】
さらに、上記派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存する方法は以下を含む:
ソフトウェアプラットフォームの派生ソフトウェアインタフェース編集器により、派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存する。
ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールによってソフトウェアプラットフォーム及び派生ソフトウェアを実行する。
【0007】
さらに、上記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成する方法は以下を含む:
ソフトウェアプラットフォームはユーザモジュールの動作状態で、まず派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルを読み取り、派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルから現在のユーザモジュールが依存するカーネルモジュールを取得する。
ソフトウェアプラットフォームは現在ユーザモジュールが依存するカーネルモジュール及び派生ソフトウェアインタフェース表示モジュールのみをロードする。
【0008】
さらに、上記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成する方法はさらに以下を含む:
ソフトウェアプラットフォームにおける派生ソフトウェアインタフェース表示モジュールは派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルを読み取り、且つ構成ファイル中の情報に基づいてユーザが設計するインタフェースを生成する。
【0009】
第二態様では、本発明はさらにオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築システムを提供し、以下を含む:
編集モジュールであって、派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存する、及び、
インタフェース生成モジュールであって、派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成する。
【0010】
第三態様では、本発明はさらに派生ソフトウェア装置を提供し、
ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュール、派生ソフトウェア管理モジュール、及び派生ソフトウェア表示モジュールを含む。
【0011】
上記ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールは上記派生ソフトウェア管理モジュールを制御して派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存することに適する。
上記ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールは上記派生ソフトウェア表示モジュールを制御して派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成することに適する。
さらに、上記派生ソフトウェア装置はさらに、ソフトウェアプラットフォームの他のソフトウェアモジュールを含む。
上記ソフトウェアプラットフォームの他のソフトウェアモジュールは上記ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールに依存して動作する。
【0012】
さらに、上記派生ソフトウェア管理モジュールは、派生ソフトウェアインタフェース編集器を含む。
上記派生ソフトウェアインタフェース編集器は派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存することに適する。
【0013】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。本発明は、派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存し、そして派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成し、ソフトウェアプラットフォームがその後にユーザモジュールをロードする過程において、異なるユーザモジュールの依存項目を区別することができ、必要なカーネルモジュールを選択的にロードし、システムのCPUを節約し、メモリ消費を低減し、ユーザがソフトウェアプラットフォームを使用する効率を向上させる。
【0014】
本発明の他の特徴及び利点は以下の明細書に記載され、且つ、一部は明細書から明らかになり、又は本発明を実施することによって理解される。本発明の目的および他の利点は、明細書および図面において特に指摘された構造において実現および達成される。
本発明の上記目的、特徴及び利点をより分かりやすくするために、以下は好適な実施例を挙げ、且つ添付図面と合わせ、詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の具体的な実施形態又は先行技術の技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、具体的な実施形態又は先行技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に説明する。以下の説明に記載された図面は本発明の一部の実施形態であり、当業者にとって創造的な労力を払うことなく、これらの図面から他の図面を得ることができることは明白である。
図1図1は、本発明のオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法のフローチャートである。
図2図2は、本発明のソフトウェアプラットフォームが派生ソフトウェアを構築する原理概略図である。
図3図3は、本発明の派生ソフトウェアがソフトウェアプラットフォームにおける動作原理の概略図である。
図4図4は、本発明のソフトウェアプラットフォームに基づくCAN通信テストシステムの例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下は図面を参照しながら本発明の技術的解決手段を明瞭、完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者は創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0017】
図1に示すように、本実施例はオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法を提供し、派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存すること、及び派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成することを含む。ソフトウェアプラットフォームがその後にユーザモジュールをロードする過程において、異なるユーザモジュールの依存項目を区別することができ、必要なカーネルモジュールを選択的にロードし、システムのCPUを節約し、メモリ消費を低減し、ユーザがソフトウェアプラットフォームを使用する効率を向上させる。
【0018】
図2に示すように、本実施例において、構築されたオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアは、ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュール、ソフトウェアプラットフォームの他のソフトウェアモジュール、派生ソフトウェア管理モジュール、及び派生ソフトウェア表示モジュールを含む。ソフトウェアプラットフォームは、派生ソフトウェア管理モジュール、ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュール及び他のソフトウェアプラットフォームモジュールを含む。派生ソフトウェア管理モジュールは派生ソフトウェアインタフェース編集器を含む。
【0019】
本実施例において、上記派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存する方法は以下を含む:ユーザはソフトウェアプラットフォームの派生ソフトウェアインタフェース編集器によって派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存することができる。ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールによってソフトウェアプラットフォーム及び派生ソフトウェアを実行する。ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールはソフトウェアプラットフォーム自体及び派生ソフトウェアの実行に依存しなければならないソフトウェアモジュールであり、それはソフトウェアプラットフォームが実行する時に無条件でロードする。他のソフトウェアモジュールはソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュール実行に依存する他のモジュールであり、ソフトウェアプラットフォームは実行する時に該タイプのモジュールを動的にロード及びアンロードすることができる。
【0020】
図3に示すように、本実施例において、上記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成する方法は以下を含む:ソフトウェアプラットフォームはユーザモジュールの実行状態で派生ソフトウェアインタフェース表示モジュール及びソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールで構成することができる。ソフトウェアプラットフォームはユーザモジュールの実行状態で、まず派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルを読み取り、派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルから現在のユーザモジュールが依存するカーネルモジュールを取得する。ソフトウェアプラットフォームは現在ユーザモジュールが依存するカーネルモジュール及び派生ソフトウェアインタフェース表示モジュールのみをロードする。
【0021】
本実施例において、上記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成する方法はさらに以下を含む:ソフトウェアプラットフォームにおける派生ソフトウェアインタフェース表示モジュールは派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルを読み取り、且つ構成ファイル中の情報に基づいてユーザが設計するインタフェースを生成し、ユーザがインタフェース上でさらに操作できるようにする。ソフトウェアプラットフォームはユーザモジュールの実行状態で、ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールと派生ソフトウェアインタフェースの表示モジュールを選択的にロードし、他のソフトウェアモジュールをロードせず、それによりソフトウェアプラットフォームの起動速度を向上させ、リソース消費を低減させる。派生ソフトウェアをオリジナルシステムから離脱させて使用し、オリジナルシステムが占有するCPU及びメモリリソースを低減させ、ユーザソフトウェアモジュールの応答速度を向上させる。
【0022】
図4に示すように、具体的には、本実施例はソフトウェアプラットフォームに基づくCAN通信テストシステムの例を提供し、それは自動車ネットワークソフトウェアプラットフォーム及び派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルという二つの部分で構成される。そのうち自動車ネットワークソフトウェアプラットフォームはオリジナルシステムであり、ユーザのソフトウェアモジュールに基礎的なサポートを提供する。派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルはユーザがソフトウェアプラットフォームに基づいて設計したソフトウェアモジュールである。上記ソフトウェアプラットフォームは派生ソフトウェア管理モジュール及び複数の基本モジュールを含む:カーネル通信モジュール、カーネルシミュレーションモジュール、カーネルテストモジュール、及び他のソフトウェアモジュールなどである。上記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルはカーネル通信モジュールに依存して実行し、カーネルシミュレーションモジュール、カーネルテストモジュール及び他のソフトウェアモジュールに依存しない。上記派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルはソフトウェアプラットフォームによりロードされ、ロード過程において、ソフトウェアプラットフォームは派生ソフトウェアが依存するカーネルモジュールを分析し、カーネル通信モジュールがその依存するモジュールであることを知り、他のモジュールは依存項ではない。ソフトウェアプラットフォームは依存項目に基づいてカーネルモジュールをロードし続け、それにより派生ソフトウェアのロード及び初期化を完了する。上記ソフトウェアプラットフォームはカーネル通信モジュールを選択的にロードし、他のモジュールのロードを回避し、それによりソフトウェアプラットフォームの起動速度を向上させ、システムリソースの占有を低減させる。
【0023】
本実施例において、さらにオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法に基づいてオリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築システムを提供することができ、編集モジュールとインタフェース生成モジュールを含む。編集モジュールであって、派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存する。インタフェース生成モジュールであって、派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成する。
【0024】
本実施例において、オリジナルシステムに基づく派生ソフトウェアの構築方法に基づいて派生ソフトウェア装置を構築し、ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュール、派生ソフトウェア管理モジュール、及び派生ソフトウェア表示モジュールを含む。上記ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールは上記派生ソフトウェア管理モジュールを制御して派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存することに適する。上記ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールは上記派生ソフトウェア表示モジュールを制御して派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成することに適する。ソフトウェアプラットフォームをモジュール化し、ユーザモジュールにソフトウェアプラットフォームの関連モジュールの依存項目を保存し、それによりユーザモジュールを単独で起動する時にソフトウェアプラットフォーム全体をロードすることを回避し、システムのリソース占有を低減させ、ユーザ派生ソフトウェアの起動速度を向上させる。ソフトウェアプラットフォームがその後にユーザモジュールをロードする過程において、異なるユーザモジュールの依存項目を区別することができ、必要なカーネルモジュールを選択的にロードし、システムのCPUを節約し、メモリ消費を低減させ、ユーザがソフトウェアプラットフォームを使用する効率を向上させる。
【0025】
本実施例において、上記派生ソフトウェア装置はさらにソフトウェアプラットフォームの他のソフトウェアモジュールを含む。上記ソフトウェアプラットフォームの他のソフトウェアモジュールは上記ソフトウェアプラットフォームのカーネルモジュールに依存して実行する。
【0026】
本実施例において、上記派生ソフトウェア管理モジュールは派生ソフトウェアインタフェース編集器を含む。上記派生ソフトウェアインタフェース編集器は派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存することに適する。
【0027】
以上説明したように、本発明は、派生ソフトウェアのユーザインタフェースを編集し、且つ派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに保存すること、及び派生ソフトウェアインタフェース構成ファイルに基づいてユーザが設計するインタフェースを生成することによって、ソフトウェアプラットフォームがその後にユーザモジュールをロードする過程において、異なるユーザモジュールの依存項目を区別することができ、必要なカーネルモジュールを選択的にロードし、システムのCPUを節約し、メモリ消費を低減し、ユーザがソフトウェアプラットフォームを使用する効率を向上させる。
【0028】
本願の提供するいくつかの実施例において、当然のことながら、開示された装置及び方法は、他の方式によって実現することもできる。上記で説明した装置の実施例は単なる例示であり、例えば、図面におけるフローチャート及びブロック図は本発明の複数の実施例による装置、方法及びコンピュータプログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能及び操作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、所定の論理機能を実行するための一つ以上の実行可能命令を含むモジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部を表すことができる。なお、いくつかの代替的な実現方式において、ブロックに表記された機能は図面に表記された順序と異なる順序で発生してもよい。例えば、二つの連続するブロックは、実際には実質的に並行して実行することができ、関連する機能に応じて、時には逆の順序で実行することもできる。また、ブロック図及び/又はフローチャートの各ブロック、並びにブロック図及び/又はフローチャートのブロックの組み合わせは、所定の機能又は動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実現されてもよく、又は専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせで実現されてもよいことに留意されたい。
【0029】
また、本発明の各実施例における各機能モジュールは一体に集積して一つの独立した部分を形成してもよく、各モジュールが単独で存在してもよく、二つ又は二つ以上のモジュールを集積して一つの独立した部分を形成してもよい。
【0030】
上記機能はソフトウェア機能モジュールの形式で実現し且つ独立した製品として販売又は使用する場合、一つのコンピュータの読み取り可能な記憶媒体に記憶することができる。このような理解に基づき、本発明の技術的解決手段は本質的に又は従来技術に寄与する部分又は当該技術的解決手段の部分はソフトウェア製品の形式で表すことができる。該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、複数のコマンドを含んで一つのコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させる。前述の記憶媒体は以下を含む:Uディスク、リムーバブルディスク、リードオンリーメモリ(ROM,Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM,Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等の各種のプログラムコードを記憶できる媒体。
【0031】
上述した本発明による好ましい実施例を啓発して、上述した説明内容から、当業者は本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な変更及び修正を行うことができる。本発明の技術的範囲は明細書の内容に限定されず、特許請求の範囲に基づいてその技術的範囲を確定しなければならない。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】