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▶ メドス・インターナショナル・エスエイアールエルの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-22
(54)【発明の名称】多機能多軸ねじ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/70 20060101AFI20240215BHJP
   A61B 17/86 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
A61B17/70
A61B17/86
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553699
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-10-05
(86)【国際出願番号】 EP2022055328
(87)【国際公開番号】W WO2022184799
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】63/157,362
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/221,359
(32)【優先日】2021-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ミツキェビッチ・クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ワッサーバウアー・エレン
(72)【発明者】
【氏名】マンソン・アレック
(72)【発明者】
【氏名】ビースター・エリック
(72)【発明者】
【氏名】マグワイア・ポール・エス
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL24
4C160LL54
4C160LL55
4C160LL57
(57)【要約】
様々な脊椎外科処置にわたって利用されることができる単一の骨アンカー組立体を提供し、製造負担及びコストを低減し、外科処置中により大きな柔軟性を提供する骨アンカー組立体が、本明細書に開示される。本明細書に開示される骨アンカー組立体は、他の構成要素の中でも特に、埋め込み可能なシャンクと、ロッドを受容するためのU字型座部を形成する2つの離間したアームを有する受容部材とを含む。本明細書に開示される骨アンカー組立体はまた、能力及び有用性を高めるためのいくつかの特徴を提供する。例としては、シャンクのより良好な埋め込み、アンカーへの器具類のより良好な結合、ロッドなどの脊椎固定要素を受容部材座部内に整復することにおけるより良好な性能などを促進する特徴を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨アンカー組立体であって、
近位部分及び遠位ねじ山付き骨係合部分を有する骨アンカーと、
前記骨アンカーの前記近位部分に結合するように構成された係止球体と、
間にU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、前記係止球体を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端とを有する受容部材と、
前記受容部材内に配置され、前記係止球体に摩擦力を及ぼすように構成された抵抗リングと、
前記受容部材内に配置された圧縮部材と、を備え、
前記受容部材の遠位向き面は、第2の反対方向と比べて第1の方向において前記受容部材に対する前記骨アンカーの角形成のより大きな度合いを提供するために、前記受容部材の中心近位-遠位軸に対して斜めに角度付けられている、骨アンカー組立体。
【請求項2】
前記受容部材は、前記離間したアームの各々の外面において前記離間したアームの各々の近位端に形成された溝を含み、
前記受容部材は、各アームの前記外面に形成された第1の凹部であって、前記第1の凹部の少なくとも一部が前記溝と交差する、第1の凹部と、前記第1の凹部の遠位の位置で前記受容部材の外面に形成された第2の凹部とを含み、
前記第1の凹部及び前記第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されている、請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
各アームにおける前記第1の凹部の少なくとも一部は、前記溝を越えて近位に延在する、請求項2に記載の組立体。
【請求項4】
前記第2の凹部は、前記第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されている、請求項2に記載の組立体。
【請求項5】
前記第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項2に記載の組立体。
【請求項6】
前記第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項2に記載の組立体。
【請求項7】
前記U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されている、請求項1に記載の組立体。
【請求項8】
各離間したアームは、前記アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有し、前記横向き陥凹部分の各々は、前記受容部材の前記中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、前記横向き陥凹部分は、前記U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている、請求項1に記載の組立体。
【請求項9】
前記横向き陥凹部分の各々は、前記離間したアームの前記近位端から遠位に延在する、請求項8に記載の組立体。
【請求項10】
各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有する、請求項8に記載の組立体。
【請求項11】
各横向き陥凹部分は、第1の平面表面と、前記第1の平面表面に実質的に垂直な第2の平面表面と、それらの間の湾曲面とを有する、請求項10に記載の組立体。
【請求項12】
前記離間したアームの前記近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置する、請求項1に記載の組立体。
【請求項13】
前記受容部材の対向する横向き側面は、前記受容部材の前記近位端に向かって内向きに先細になっている、請求項1に記載の組立体。
【請求項14】
前記受容部材の第1の対の向かい合った側面は、前記受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有する、請求項1に記載の組立体。
【請求項15】
前記受容部材の第2の対の向かい合った側面は、前記近位-遠位軸を含み、前記第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有する、請求項14に記載の組立体。
【請求項16】
前記第1の平面は、前記第2の平面に対して垂直である、請求項15に記載の組立体。
【請求項17】
前記圧縮部材の近位部分は、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、請求項1に記載の組立体。
【請求項18】
前記第2の凹部の形成において変位された材料は、前記受容部材に対する前記圧縮部材の移動を制限するように構成されている、請求項17に記載の組立体。
【請求項19】
前記変位された材料は、前記圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されている、請求項18に記載の組立体。
【請求項20】
前記一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを更に備える、請求項1に記載の組立体。
【請求項21】
前記受容部材の前記離間したアーム間に受容されるように構成された雄角ねじを有する固定要素を更に備える、請求項1に記載の組立体。
【請求項22】
前記骨アンカーは、前記骨係合部分の遠位先端から近位に延在する穴を含む、請求項1に記載の組立体。
【請求項23】
前記穴は、前記骨アンカーの全長を通して延在する、請求項22に記載の組立体。
【請求項24】
前記骨アンカーは、前記穴と交差する前記骨アンカーの側方表面に形成された少なくとも1つの出口を含む、請求項23に記載の組立体。
【請求項25】
前記穴は、止まり穴である、請求項22に記載の組立体。
【請求項26】
前記遠位骨係合部分は、前記骨係合部分に沿って前記骨係合部分の遠位先端まで遠位に延在する雄ねじを更に備える、請求項1に記載の組立体。
【請求項27】
前記圧縮部材は、前記受容部材に対する前記圧縮部材の遠位前進時に、前記係止球体に力を及ぼすように構成されている、請求項1に記載の組立体。
【請求項28】
前記骨アンカーは、その第1の骨係合部分に沿って形成された第1のピッチのねじ山と、前記第1の骨係合部分の近位にある第2の骨係合部分に沿って形成された第2のピッチのねじ山とを含む、請求項1に記載の組立体。
【請求項29】
前記第1のピッチは、前記第2のピッチよりも大きい、請求項28に記載の組立体。
【請求項30】
前記骨アンカーは、その第1の遠位部分上に形成されたねじ山と、前記骨アンカーの前記第1の部分と前記近位部分との間に配置されたねじ山のない第2の部分とを含み、
ねじ山のない前記第2の部分の長さは、上に形成されたねじ山を有する前記第1の部分の長さの少なくとも約30%である、請求項1に記載の組立体。
【請求項31】
前記第2の部分の前記長さは、前記第1の部分の前記長さの約30%~約90%である、請求項30に記載の組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、改善された多軸骨アンカー組立体に関し、この多軸骨アンカー組立体は、例えば、手術器具、手術器具類、及び/又は骨との係合を最適化又は改善するための複数の特徴を含むことができ、少なくとも胸腰椎脊椎用途での使用に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
骨アンカー組立体は、治癒、癒合、又は他のプロセス中に骨を固定するために整形外科手術で用いることができる。例えば、脊椎手術では、骨アンカー組立体は、ロッド又は他の脊椎固定要素を1つ又は2つ以上の脊椎骨に固定し、脊椎を堅固に又は動的に安定化させるために使用され得る。骨アンカー組立体は、典型的には、脊椎骨内にねじ込まれるように適合されたねじ付きシャンクを有する骨ねじと、通常、ヘッド内に形成されたU字型スロットの形体のロッド受容要素とを含む。シャンク及びロッド受容組立体は、ロッド受容要素がシャンクに対して固定される一軸ねじ、又はロッド受容要素がシャンクに対して自由な角運動を有する多軸ねじとして提供されることができる。使用時には、各ねじのシャンク部分が脊椎骨にねじ込まれ、適切に位置決めされると、固定ロッドは、各ねじのロッド受容要素に着座されている。次いで、ロッドは、止めねじ、プラグ、又は同様のタイプの締結機構をロッド受容要素内に締め付けることによって、定位置に係止される。
【0003】
従来の骨アンカー組立体では、特定の用途に適した多種多様なアンカーが存在しており、このことは、ユーザが適切なアンカーを選択することを困難にし、供給業者が製造して在庫を維持することを困難にする場合がある。更に、従来のアンカーでは、アンカーを埋め込むとき、器具類をアンカーに結合するとき、脊椎固定要素をアンカーに向かって整復するときなど、使用が困難であり得る多くの方法がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、改善された骨アンカー組立体、特に、多種多様な状況にわたって使用されることができ、様々な有用性の課題に対する解決策を提供することができる組立体が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示される骨アンカー組立体、及びそれに関連する方法は、様々な脊椎外科処置にわたって利用されることができる単一の骨アンカー組立体を提供し、製造負担及びコストを低減し、外科処置中により大きな柔軟性を提供する。本明細書に開示される骨アンカー組立体は、他の構成要素の中でも特に、埋め込み可能なシャンクと、ロッドを受容するためのU字型座部を形成する2つの離間したアームを有する受容部材とを含む。本明細書に開示される骨アンカー組立体はまた、能力及び有用性を高めるためのいくつかの特徴を提供する。これらは、例えば、シャンクのより良好な埋め込み、アンカーへの器具類のより良好な結合、ロッドなどの脊椎固定要素を受容部材座部内に整復することにおけるより良好な性能などを促進する特徴を含む。
【0006】
一態様では、近位ヘッド部分及び遠位ねじ山付き骨係合部分を有する骨アンカーを含む骨アンカー組立体が、開示されている。骨アンカーは、受容部材であって、間にU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、骨アンカーのヘッド部分を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端と、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝と、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを有する、受容部材を更に含む。更に、第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されている。
【0007】
様々な代替的又は追加的な特徴のうちのいずれも含めることができ、それらは、本開示の範囲内であるとみなされる。例えば、いくつかの実施形態では、各アームにおける第1の凹部の少なくとも一部は、溝を越えて近位に延在することができる。特定の実施形態では、第2の凹部の各々は、第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されることができる。いくつかの実施形態では、第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されることができる。特定の実施形態では、一対の第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されることができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されることができる。
【0009】
特定の実施形態では、各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有することができ、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、横向き陥凹部分の各々は、離間したアームの近位端から遠位に延在することができる。特定の実施形態では、各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有することができる。いくつかの実施形態では、各横向き陥凹部分は、第1の平面表面と、第1の平面表面に実質的に垂直な第2の平面表面と、それらの間の湾曲面とを有することができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置することができる。
【0011】
特定の実施形態では、受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になることができる。いくつかの実施形態では、受容部材の第1の対の向かい合った側面は、受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有することができる。受容部材の第2の対の向かい合った側面は、近位-遠位軸を含み、第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有することができる。第1の平面は、第2の平面に対して垂直であることができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、組立体は、受容部材内に配置された抵抗リングであって、骨アンカーのヘッド部分に摩擦力を及ぼすように構成されることができる、抵抗リングを含むことができる。
【0013】
特定の実施形態では、組立体は、受容部材内に配置された圧縮部材であって、圧縮部材の近位部分が、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、圧縮部材を含むことができる。第2の凹部の形成において変位された材料は、受容部材に対する圧縮部材の移動を制限するように構成されることができる。変位された材料は、圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されることができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、組立体は、一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを含むことができる。
【0015】
特定の実施形態では、組立体は、受容部材の離間したアーム間に受容されるように構成された雄角ねじを有する固定要素を含むことができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、骨アンカーは、骨係合部分の遠位先端から近位に延在する穴を含むことができる。穴は、骨アンカーの全長を通して延在することができる。穴は、止まり穴であることができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、遠位骨係合部分は、骨係合部分に沿って骨係合部分の遠位先端まで遠位に延在する雄ねじを含むことができる。
【0018】
別の態様では、近位ヘッド部分及び遠位ねじ山付き骨係合部分を有する骨アンカーを含む骨アンカー組立体が、開示されている。組立体は、間に脊椎固定要素を受容するように構成されたU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、骨アンカーのヘッド部分を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端とを有する受容部材を更に含む。更に、受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になっている。
【0019】
上述した組立体と同様に、本開示の範囲内であるとみなされる様々な追加的又は代替的な特徴が存在する。例えば、いくつかの実施形態では、受容部材の第1の対の対向する横向き側面は、受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有することができる。受容部材の第2の対の対向する横向き側面は、近位-遠位軸を含み、第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有することができる。第1の平面は、第2の平面に対して垂直であることができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、受容部材は、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝と、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを有する受容部材を含むことができる。第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されることができる。各アームにおける第1の凹部の少なくとも一部は、溝を越えて近位に延在することができる。第2の凹部の各々は、第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されることができる。第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されることができる。一対の第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されることができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されることができる。
【0022】
特定の実施形態では、各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有することができ、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている。横向き陥凹部分の各々は、離間したアームの近位端から遠位に延在することができる。各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有することができる。各横向き陥凹部分は、第1の平面表面と、第1の平面表面に実質的に垂直な第2の平面表面と、それらの間の湾曲面とを有することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置することができる。
【0024】
特定の実施形態では、組立体は、受容部材内に配置された抵抗リングであって、骨アンカーのヘッド部分に摩擦力を及ぼすように構成されている、抵抗リングを含むことができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、組立体は、受容部材内に配置された圧縮部材であって、圧縮部材の近位部分が、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、圧縮部材を含むことができる。第2の凹部の形成において変位された材料は、受容部材に対する圧縮部材の移動を制限するように構成されることができる。変位された材料は、圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されることができる。
【0026】
特定の実施形態は、組立体は、一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを含むことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、組立体は、受容部材の離間したアーム間に受容されるように構成された雄角ねじを有する固定要素を含むことができる。
【0028】
特定の実施形態では、骨アンカーは、骨係合部分の遠位先端から近位に延在する穴を含むことができる。穴は、骨アンカーの全長を通して延在することができる。穴は、止まり穴であることができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、遠位骨係合部分は、骨係合部分に沿って骨係合部分の遠位先端まで遠位に延在する雄ねじを含むことができる。
【0030】
別の態様では、近位ヘッド部分及び遠位ねじ山付き骨係合部分を有する骨アンカーを含む骨アンカー組立体が、開示されている。組立体は、間に脊椎固定要素を受容するように構成されたU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、骨アンカーのヘッド部分を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端とを有する受容部材を更に含む。更に、離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置する。
【0031】
様々な代替的又は追加的な特徴のうちのいずれも含めることができ、それらは、本開示の範囲内であるとみなされる。例えば、いくつかの実施形態では、受容部材は、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝と、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを有する受容部材を含むことができる。第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されることができる。各アームにおける第1の凹部の少なくとも一部は、溝を越えて近位に延在することができる。第2の凹部の各々は、第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されることができる。第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されることができる。一対の第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されることができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されることができる。
【0033】
特定の実施形態では、各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有することができ、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている。横向き陥凹部分の各々は、離間したアームの近位端から遠位に延在することができる。各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有することができる。各横向き陥凹部分は、第1の平面表面と、第1の平面表面に実質的に垂直な第2の平面表面と、それらの間の湾曲面とを有することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になることができる。受容部材の第1の対の向かい合った側面は、受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有することができる。受容部材の第2の対の向かい合った側面は、近位-遠位軸を含み、第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有することができる。第1の平面は、第2の平面に対して垂直であることができる。
【0035】
特定の実施形態では、組立体は、受容部材内に配置された抵抗リングであって、骨アンカーのヘッド部分に摩擦力を及ぼすように構成される、抵抗リングを含むことができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、組立体は、受容部材内に配置された圧縮部材であって、圧縮部材の近位部分が、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、圧縮部材を含むことができる。第2の凹部の形成において変位された材料は、受容部材に対する圧縮部材の移動を制限するように構成されることができる。変位された材料は、圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されることができる。
【0037】
特定の実施形態は、組立体は、一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを含むことができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、組立体は、受容部材の離間したアーム間に受容されるように構成された雄角ねじを有する固定要素を含むことができる。
【0039】
特定の実施形態では、骨アンカーは、骨係合部分の遠位先端から近位に延在する穴を含むことができる。穴は、骨アンカーの全長を通して延在することができる。穴は、止まり穴であることができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、遠位骨係合部分は、骨係合部分に沿って骨係合部分の遠位先端まで遠位に延在する雄ねじを含むことができる。
【0041】
別の態様では、近位ヘッド部分と、骨アンカーの遠位先端まで延在する雄ねじを有する遠位骨係合部分と、骨アンカーの遠位先端から近位に延在する遠位骨係合部分内の中心にある穴とを有する骨アンカーを含む骨アンカー組立体が、開示されている。組立体は、間に脊椎固定要素を受容するように構成されたU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、骨アンカーのヘッド部分を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端とを有する受容部材を更に含む。
【0042】
様々な代替的又は追加的な特徴のうちのいずれも含めることができ、それらは、本開示の範囲内であるとみなされる。例えば、いくつかの実施形態では、受容部材は、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝と、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを有する受容部材を含むことができる。第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されることができる。各アームにおける第1の凹部の少なくとも一部は、溝を越えて近位に延在することができる。第2の凹部の各々は、第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されることができる。第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されることができる。一対の第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されることができる。
【0043】
いくつかの実施形態では、U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されることができる。
【0044】
特定の実施形態では、各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有することができ、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている。横向き陥凹部分の各々は、離間したアームの近位端から遠位に延在することができる。各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有することができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置することができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になることができる。受容部材の第1の対の向かい合った側面は、受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有することができる。受容部材の第2の対の向かい合った側面は、近位-遠位軸を含み、第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有することができる。第1の平面は、第2の平面に対して垂直であることができる。
【0047】
特定の実施形態では、組立体は、受容部材内に配置された抵抗リングであって、骨アンカーのヘッド部分に摩擦力を及ぼすように構成される、抵抗リングを含むことができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、組立体は、受容部材内に配置された圧縮部材であって、圧縮部材の近位部分が、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、圧縮部材を含むことができる。第2の凹部の形成において変位された材料は、受容部材に対する圧縮部材の移動を制限するように構成されることができる。変位された材料は、圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されることができる。
【0049】
特定の実施形態は、組立体は、一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを含むことができる。
【0050】
別の態様では、近位ヘッド部分と、骨アンカーの遠位先端まで延在する雄ねじを有する遠位骨係合部分と、骨アンカーの遠位先端から近位に延在する遠位骨係合部分内の中心にある穴とを有する骨アンカーを含む骨アンカー組立体が、開示されている。組立体はまた、受容部材であって、間にU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、骨アンカーのヘッド部分を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端と、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝と、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを有する、受容部材を含む。組立体は、受容部材内に配置された抵抗リングであって、骨アンカーのヘッド部分に摩擦力を及ぼすように構成される、抵抗リングを更に含む。組立体は、受容部材内に配置された圧縮部材であって、圧縮部材の近位部分が、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、圧縮部材を更に含む。更に、受容部材の第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されている。更に、各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有し、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている。更に、受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になっている。
【0051】
様々な代替的又は追加的な特徴のうちのいずれも含めることができ、それらは、本開示の範囲内であるとみなされる。例えば、いくつかの実施形態では、離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置することができる。また、ある実施形態では、圧縮部材は、受容部材の内部から外れることに抗して係止されることができる。
【0052】
別の態様では、近位部分及び遠位ねじ山付き骨係合部分を有する骨アンカー、並びに骨アンカーの近位部分に結合するように構成された係止球体を含む骨アンカー組立体が、開示されている。組立体は、間にU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、係止球体を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端とを有する受容部材、並びに受容部材内に配置され、係止球体に摩擦力を及ぼすように構成された抵抗リングと、受容部材内に配置された圧縮部材と、を更に含む。更に、受容部材の遠位向き面は、第2の反対方向と比べて第1の方向において受容部材に対する骨アンカーの角形成のより大きな度合いを提供するために、受容部材の中心近位-遠位軸に対して斜めに角度付けられている。
【0053】
様々な代替的又は追加的な特徴のうちのいずれも含めることができ、それらは、本開示の範囲内であるとみなされる。例えば、いくつかの実施形態では、受容部材は、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝を含むことができる。更に、受容部材は、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを含むことができる。更に、第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、各アームにおける第1の凹部の少なくとも一部は、溝を越えて近位に延在する。第2の凹部は、第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されることができる。第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されることができる。第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されることができる。
【0054】
特定の実施形態では、U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されることができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有することができ、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている。横向き陥凹部分の各々は、離間したアームの近位端から遠位に延在することができる。各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有することができる。各横向き陥凹部分は、第1の平面表面と、第1の平面表面に実質的に垂直な第2の平面表面と、それらの間の湾曲面とを有することができる。
【0056】
特定の実施形態では、離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置することができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になることができる。受容部材の第1の対の向かい合った側面は、受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有することができる。受容部材の第2の対の向かい合った側面は、近位-遠位軸を含み、第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有することができる。第1の平面は、第2の平面に対して垂直であることができる。
【0058】
特定の実施形態では、圧縮部材の近位部分は、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含むことができる。第2の凹部の形成において変位された材料は、受容部材に対する圧縮部材の移動を制限するように構成されることができる。変位された材料は、圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されることができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、組立体は、一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを含むことができる。
【0060】
特定の実施形態では、組立体は、受容部材の離間したアーム間に受容されるように構成された雄角ねじを有する固定要素を含むことができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、骨アンカーは、骨係合部分の遠位先端から近位に延在する穴を含むことができる。穴は、骨アンカーの全長を通して延在することができる。骨アンカーは、穴と交差するその側方表面に形成された少なくとも1つの出口を含むことができる。穴は、止まり穴であることができる。
【0062】
特定の実施形態では、遠位骨係合部分は、骨係合部分に沿って骨係合部分の遠位先端まで遠位に延在する雄ねじを含むことができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、圧縮部材は、受容部材に対する圧縮部材の遠位前進時に、係止球体に力を及ぼすように構成されることができる。
【0064】
特定の実施形態では、骨アンカーは、その第1の骨係合部分に沿って形成された第1のピッチのねじ山と、第1の骨係合部分の近位にある第2の骨係合部分に沿って形成された第2のピッチのねじ山とを含むことができる。第1のピッチは、第2のピッチよりも大きくすることができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、骨アンカーは、その第1の遠位部分上に形成されたねじ山と、骨アンカーの第1の部分と近位部分との間に配置されたねじ山のない第2の部分とを含むことができる。更に、ねじ山のない第2の部分の長さは、その上に形成されたねじ山を有する第1の部分の長さの少なくとも約30%であることができる。第2の部分はまた、第1の部分の長さの約30%~約90%であることができる。
【0066】
本明細書に説明される特徴又は変形例のいずれも、いくつかの異なる組み合わせで、本開示の任意の特定の態様又は実施形態に適用することができる。任意の特定の組み合わせの明確な記述はないが、それは単に、不必要に長くなること、又は繰り返すことを回避するためである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
本開示の態様及び実施形態は、添付図面と併せてなされる以下の詳細な説明によって、更に十分に理解することができる。
図1】一実施形態による、骨アンカー組立体の斜視図である。
図2図1の骨アンカー組立体の断面図である。
図3図1の骨アンカー組立体の近位部分の拡大断面図である。
図4図1の骨アンカー組立体の近位部分の拡大将来図である。
図5】骨アンカー組立体の一実施形態の側面図である。
図6図1の骨アンカー組立体の近位部分の部分透視正面図である。
図7図6に示された向きから90度オフセットされている向きにおける、図1の骨アンカー組立体の近位部分の部分透視側面図である。
図8図6に示された向きにおける図1の骨アンカー組立体の近位部分の正面図である。
図9図7に示された向きにおける図1の骨アンカー組立体の側面図である。
図10】一実施形態による、圧縮キャップの斜視図である。
図11図10の圧縮キャップの正面図である。
図12図11に示された圧縮キャップの正面断面図である。
図13A図1の骨アンカー組立体の斜視図である。
図13B図1の骨アンカー組立体のシャンクの近位端斜視図である。
図13C図1の骨アンカー組立体のシャンクの遠位端の詳細斜視図である。
図13D図13Cの部分透視図である。
図14】一実施形態による、止めねじの斜視図である。
図15A】骨アンカー組立体に導入される整復器具の例解である。
図15B】骨アンカー組立体にロッドを保持し、ロッドの位置を係止するために止めねじを導入する整復器具の例解である。
図16図1の骨アンカー組立体の上面図である。
図17図1の骨アンカー組立体の受容部材を二等分する斜視断面図である。
図18図1の骨アンカー組立体の受容部材の近位部分の詳細斜視図である。
図19図1の骨アンカー組立体の分解図である。
図20】一実施形態による、骨アンカー組立体の斜視図である。
図21図20の骨アンカー組立体の別の斜視図である。
図22図20の骨アンカー組立体の分解図である。
図23図20の骨アンカー組立体の斜視縦断面図である。
図24図20の骨アンカー組立体の近位部分の拡大部分透視斜視図である。
図25図20の骨アンカー組立体の近位部分の正面図である。
図26図20の骨アンカー組立体の近位部分の正面断面図である。
図27図20の骨アンカー組立体の近位部分の側面図である。
図28図27の反対側側面図である。
図29図20の骨アンカー組立体の上面図である。
図30図20の骨アンカー組立体の底面図である。
図31図20の骨アンカー組立体の受容部材を二等分する斜視部分断面図である。
図32図20の骨アンカー組立体の受容部材の近位部分の拡大斜視図である。
図33図20の骨アンカー組立体の受容部材の近位部分の部分透視側面図である。
図34A図20の骨アンカー組立体の骨シャンクの斜視図である。
図34B図34Aの部分透視図である。
図35図20の骨アンカー組立体の受容部材の斜視図である。
図36図35の受容部材の正面図である。
図37図35の受容部材の上面図である。
図38図35の受容部材の底面図である。
図39図20の骨アンカー組立体の係止球体の斜視図である。
図40図39の係止球体の斜視断面図である。
図41図20の骨アンカー組立体の抵抗リングの斜視図である。
図42図20の骨アンカー組立体の圧縮部材の斜視図である。
図43図42の圧縮部材の別の斜視図である。
図44図42の圧縮部材の正面図である。
図45図42の圧縮部材の正面断面図である。
図46】一実施形態による、骨アンカー組立体の斜視図である。
図47図46の骨アンカー組立体の別の斜視図である。
図48図46の骨アンカー組立体の分解図である。
図49図46の骨アンカー組立体の斜視縦断面図である。
図50】一実施形態による、骨アンカー組立体の斜視図である。
図51図50の骨アンカー組立体の別の斜視図である。
図52図50の骨アンカー組立体の分解図である。
図53図50の骨アンカー組立体の斜視縦断面図である。
図54】角度付けされた状態における図50の骨アンカー組立体の正面図である。
図55】一実施形態による、骨アンカー組立体の正面図である。
図56】一実施形態による、骨アンカー組立体の正面図である。
図57】一実施形態による、骨アンカー組立体の斜視図である。
図58図57の骨アンカー組立体の別の斜視図である。
図59A図57の骨アンカー組立体の近位部分の詳細斜視図である。
図59B】57の骨アンカー組立体の近位部分の詳細正面図である。
図60図60の骨アンカー組立体の部分透視正面図である。
図61図57の骨アンカー組立体の分解図である。
図62図57の骨アンカー組立体の正面断面図である。
図63図57の骨アンカー組立体の圧縮部材の斜視図である。
図64図63の圧縮部材の斜視図である。
図65図63の圧縮部材の正面図である。
図66図63の圧縮部材の正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
本明細書に開示されるデバイス、システム、及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理が総括的に理解されるように、特定の例示的な実施形態について、これから説明する。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に例解されている。本明細書に具体的に説明され、添付の図面に例解されるデバイス、システム、及び方法は、非限定的な実施形態である。一実施形態に関連して例解又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされ得る。かかる修正及び変形例は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。追加的に、直線寸法、円寸法、又は他の寸法が、開示されるデバイス及び方法の説明で使用される限りにおいて、かかる寸法は、かかるデバイス及び方法と併せて使用することができる形状のタイプを限定することを意図するものではない。かかる寸法に相当する寸法を、異なる幾何学形状などについて決定することができる。更に、実施形態の同様の番号が付された構成要素は、一般に、同様の特徴を有するものであり得る。なお更に、デバイスのサイズ及び形状、並びにその構成要素は、デバイスが使用される主体の解剖学的形態、デバイスがともに使用される物体のサイズ及び形状、並びにデバイスが使用される方法及び処置に少なくとも依存し得る。
【0069】
本明細書に開示される骨アンカー組立体、及びそれに関連する方法は、様々な脊椎外科処置にわたって利用されることができる単一の骨アンカー組立体を提供し、製造負担及びコストを低減し、外科処置中により大きな柔軟性を提供する。本明細書に開示される骨アンカー組立体は、埋め込み可能なシャンクと、他の構成要素の中でも特に、ロッドを受容するためのU字型座部を形成する2つの離間したアームを有する受容部材とを含む。本明細書に開示される骨アンカー組立体はまた、能力及び有用性を高めるためのいくつかの特徴を提供する。これらは、例えば、シャンクのより良好な埋め込み、アンカーへの器具類のより良好な結合、ロッドなどの脊椎固定要素を受容部材座部内に整復することにおけるより良好な性能などを容易にする特徴を含む。
【0070】
図1は、本開示の骨アンカー組立体100の一実施形態の斜視図を例解する。骨アンカー組立体は、受容部材102と、近位ヘッド部分106及び遠位骨係合部分108を有する骨シャンク104とを含むことができる。受容部材102は、脊椎ロッドなどの脊椎固定要素(図示せず)を受容するためのU字型凹部119(ロッド受容凹部又はスロットとも呼ばれる)を間に形成する一対の離間したアーム112及び114によって画定される近位部分110を有することができる。多軸座部608(図6参照)は、骨シャンク104のヘッド部分302(図2及び図3に示された)を多軸的に着座させるために、受容部材102の遠位端120に形成されている。以下で詳細に論じられるように、受容部材102は、使用中に受容部材102を外科用器具に結合することを容易にするために、複数の別個の係合又は取り付け特徴を有することができる。図2は、図1の骨アンカー組立体100の断面図であり、図3は、受容部材102の拡大断面図である。図2に示されたように、骨アンカー組立体100は、受容部材102の遠位端120内に配置された圧縮キャップ202及び抵抗リング204を更に含むことができる。圧縮キャップ202及び抵抗リング204は、シャンク104の近位ヘッド302に接触することができる。図3は、シャンク104の近位ヘッド302が受容部材102の遠位端120に着座していることを例解する。
【0071】
図4は、図1の骨アンカー組立体100の拡大部分斜視図であり、以下に詳細に論じられている受容部材102の特定の要素又は特徴を強調している。本開示の受容部材は、単独で、又は互いに組み合わせて、本明細書で論じられる特徴のいずれかを含むことができる。例えば、受容部材102は、外科用器具と骨アンカー組立体100との係合を容易にするための1つ又は2つ以上の特徴を含むことができる。溝又はチャネル402は、離間したアーム112、114の各々の近位端112’、114’の外面に形成されることができる。溝又はチャネル402は、受容部材102への器具の結合を促進するために、突起などの器具の対応する部分と係合されることができる、「上部ノッチ」特徴を画定することができる。そのような特徴に関する追加的な詳細は、米国特許第10,039,578号及び同第10,299,839号に見出すことができ、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0072】
図4はまた、ロッド(図示せず)を受容部材102のU字型凹部119内に遠位に整復することを容易にするために使用することができる、受容部材102の近位部分110に形成された近位ロッカー特徴(第1の凹部とも呼ばれる)404を示す。近位ロッカー整復特徴404は、ロッカー器具が、てこ作用又は揺動運動を使用して、受容部材102における脊椎固定要素の整復のために受容部材102に枢動可能に結合することを可能にすることができる。近位ロッカー特徴404は、上述の上部ノッチ特徴402と交差する両側円形細部又は凹部であることができる。換言すれば、離間したアーム112、114の各々は、アーム112、114の近位端112’、114’に形成された溝又はチャネル402と交差する近位ロッカー特徴404を含むことができる。近位ロッカー特徴404の一部は、溝402の近位に延在することができ、溝402の上方で離間したアーム112、114の材料と交差する(図9参照)。これは、受容部材102と手術器具との間のより強い接触を提供し、受容部材の製造におけるばらつきを低減することができる。
【0073】
追加的に又は代替的に、受容部材102は、遠位ロッカー特徴(第2の凹部とも呼ばれる)406を含むことができる。遠位ロッカー特徴406は、近位ロッカー特徴404に遠位の位置で受容部材102に形成されることができる。第2のロッカー特徴406は、近位/第1のロッカー特徴404に対する、整復ロッカーフォークなどのロッカー器具のための代替的な結合位置を提供することができる。第2のロッカー特徴406はまた、圧縮キャップ202を受容部材102内に保持するために使用されるスエージ特徴であることができる。組み立て中、例えば、スエージ加工プロセスは、第2のロッカー特徴406を形成し、圧縮キャップ(圧縮部材とも称される)(図3参照)に形成された凹部304内に受容部材102材料を変位させて、受容部材102内に圧縮キャップ202を拘束し、例えば、受容部材102の近位端110から圧縮キャップ202が外れることを防止することができる。第2のロッカー特徴406は、受容部材102の両側に形成されることができ、受容部材102の各アーム112、114における材料は、圧縮キャップ202の両側に形成された凹部304内にスエージ加工することによって変位されることができる。圧縮キャップ202内へのこの材料変位は、骨アンカー組立体100を一緒に保持することを補助し、圧縮キャップ202、骨アンカーシャンク104、及び受容部材102の分解を防止することができる。
【0074】
図4に示されたように、受容部材102は、例えば、受容部材102の1つのアーム112、114のみを係合することによって受容部材102への器具の取り付けを可能にすることによって、ロッド受容スロット119を遮られないままにする様式で、外科用器具が受容部材102に結合又は係合することを可能にすることができる、少なくとも1つの片側取り付け特徴408を含むことができる。一実施形態では、受容部材102は、受容部材102の4つの近位四分円上に片側取り付け特徴408を含むことができる。例えば、片側取り付け特徴は、離間したアーム112、114の各々の対向する横向き縁部上に形成されることができる。外科用器具は、受容部材102の近位端110から遠位に導入される脊椎固定ロッド及び/又は止めねじを受容するためにロッド受容スロット119を開いたままにして、受容部材102の一方の側の2つの隣接する片側特徴408に取り付けることができる。これは、受容部材102の操作、整復器具の取り付け、及び/又はロッド受容スロット119への脊椎固定要素若しくは係止要素の挿入を可能にすることができる。図4及び図17に示されたように、各横向き陥凹部分408は、凹状遠位表面409を有することができる。図59に示されたようないくつかの実施形態では、各片側取り付け特徴408は、側壁表面5713とほぼ90度の角度を有する平面遠位表面5711を有することができ、その間の凹面は、表面409よりも小さい半径を有する。そのような構成は、器具と結合するときに使用するための追加的な平面ブレーシング表面を提供することができる。片側取り付け特徴に関する追加的な詳細は、「Unilateral Implant Holders and Related Methods」と題された米国特許出願公開第2019/0183541号に見出すことができ、その全内容は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0075】
図4に示され、図10図12に関して以下で詳細に論じられるように、受容部材102は、複数のサイズの脊椎固定要素を受容することができる。例えば、約5.5mmの直径又は約6.0mmの直径を有する脊椎ロッドは、ロッド受容凹部119内に受容されることができる。受容部材102の離間したアーム112、114の近位部分は、受容部材102内に脊椎ロッドを係止するためにそれらの間に受容された止めねじ又は他の係止要素と係合することができるねじ切りされた内面410を含むことができる。いくつかの実施形態では、内部ねじ山付き部分410は、例えば、止めねじ(図14参照)の片割れの雄角ねじと係合するために、角ねじを有することができる。
【0076】
図5は、受容部材504の離間したアーム512、514から近位に延在する整復タブ502を有する、本開示の骨アンカー組立体500の別の実施形態の正面図である。図5の骨アンカー組立体500は、本明細書に記載される特徴のうちのいずれかを含むことができる。
【0077】
本開示の骨アンカー組立体100、500は、1つ又は2つ以上の方向にテーパを有する受容部材102、504を含むことができる。図6は、とりわけ、第1の方向における受容部材102の外面のテーパ602を示す、図1の骨アンカー組立体100の部分透視図である。より具体的には、離間したアーム112、114の外壁として図6に示された第1の対の向かい合った側面604、606は、受容部材102の近位-遠位軸A1を含む第1の平面(すなわち、図6のページの平面)に対して第1のテーパを有することができる。代替的に、図60は、第1の対の向かい合った側面6004、6006が、受容部材の近位-遠位軸A1を含む第1の平面に対してテーパを有しない、受容部材5702の実施形態を示す。すなわち、離間したアーム5712、5714の外壁の向かい合った側面6004、6006は、実質的に真っ直ぐな円筒形形状を有する。
【0078】
図7は、図6に示された向きから90度オフセットされている向きにおける、図1の骨アンカー組立体100の部分透視側面図である。図7は、とりわけ、第2の方向における受容部材102の外面のテーパ702を例解する。より具体的には、第1の対の向かい合った側面604、606から90度オフセットされた受容部材120の外壁として図7に示された第2の対の向かい合った側面704、706は、第2の平面(すなわち、図7のページの平面)に対して第2のテーパを有することができる。第2の平面は、受容部材の近位-遠位軸A1を含み、上述の第1の平面からオフセットされている。第1の平面及び第2の平面は、いくつかの実施形態では互いに垂直であることができるが、他のオフセット角度も可能である。したがって、患者の脊椎に埋め込まれたときに、受容部材102は、例えば、頭側-尾側方向及び内側-外側方向の両方に先細になる壁を有することができる。2つのオフセット平面に対する受容部材102のテーパは、受容部材102の角度付き特性、すなわち、2つの方向における受容部材102の外壁604、606、704、706又は外面のテーパ化が、受容部材への取り付け中に外科用器具を自己中心を取るように誘導することができるため、受容部材102への器具取り付けにおいて補助することができる。図57図62に示された実施形態のようないくつかの実施形態では、受容部材は、単一方向にのみテーパを付け得る。そのような構成は、受容部材への器具の取り付け中に自己中心誘導を依然として提供することができる。図8及び図9は、それぞれ、図6及び図7に示された向きにおける図1の骨アンカー組立体100の非透視正面及び側面図である。受容部材102の近位端に向かう受容部材102の内向きテーパ604、606、704、706は、これらの図において同様に見ることができる。図8及び図9は、いくつかの実施形態では、複数の平面における先細りが異なる表面形状を使用して達成されることができることを例解する。例えば、図8の正面図では、表面604、606は、円錐形の第1のテーパを生成する湾曲形状を有することができる。しかしながら、表面704、706は、第2のテーパを生成するように互いに向かって角度付けられた平面表面であることができる。上述したように、いくつかの実施形態では、これらのテーパのうちの1つのみが、利用され得る。例えば、図57図62に示された実施形態では、円筒形表面6004、6006は、先細になっていない一方で、平面表面7004、7006は、図7及び図9における表面704、706と同様のテーパを含む。
【0079】
図6及び図7に戻ると、骨アンカー組立体100は、受容部材102の遠位部分120に形成された凹部又は溝1702(図17参照)内に配置された抵抗リング204を含むことができる。抵抗リング204は、抵抗リング204の内面204’とシャンクヘッド302の外面との間に摩擦嵌めを生成することができ、これにより、骨アンカー組立体100の受容部材102は、例えば止めねじ又は他の係止要素で骨アンカー組立体100を完全に係止する前に、骨シャンク104に対する位置を暫定的に維持することができる。いくつかの実施形態では、抵抗リング204は、シャンクヘッド302の挿入前に受容部材102の遠位部分120内に配置されることができる。抵抗リングに関する更なる詳細は、米国特許第7,087,057号に見出すことができ、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。上述したように、受容部材102の遠位端120は、骨シャンク104の頭部302を多軸的に着座させるための多軸座部608を含むことができる。この多軸接続は、受容部材102に対する骨シャンク104の全可動域を可能にすることができる。例えば、受容部材102の遠位端120の球状凹部(図17の多軸座1704を参照)は、シャンクヘッド302の球状部分を受容することができる。
【0080】
図10図12は、本開示の圧縮キャップ202の一実施形態を例解する。図10は、圧縮キャップ202の一実施形態の斜視図であり、図11は、図10の圧縮キャップ202の正面図であり、図12は、図11に示された圧縮キャップ202の断面図である。上述したように、圧縮キャップ202の外面は、第2のロッカー特徴406を形成することができるスエージ加工中に変位される受容部材102からの材料を受容することができる窪み又は凹部304を含むことができる。圧縮キャップの近位部分は、脊椎ロッドを受容するための座部を形成することができる。より具体的には、圧縮キャップの2つの平面表面1002、1004は、様々な直径の脊椎ロッドを着座させることができる実質的に「V」字型の溝を形成するために、互いに角度を付けてオフセットされることができる。これは、単一の脊椎ロッド直径に一致する半径を有する湾曲した近位表面を含むことが多い従来の圧縮キャップと比較される。
【0081】
図13A図13Dは、本開示の骨シャンク104の一実施形態の様々な態様を例解する。図13Aは、図1の骨アンカー組立体100を示す。図13Bは、分離した骨シャンク104の上面斜視図を示す。図13Cは、骨シャンク104の骨係合部分108の遠位端の拡大図を示す。図13Dは、骨シャンク104の骨係合部分108の遠位端の部分透視拡大図を示す。雄ねじ1302は、シャンク104の骨係合部分108に沿って延在することができる。中実二重リード、中実皮質固定、カニューレ挿入二重リード、カニューレ挿入皮質固定、及びカニューレ挿入皮質固定有窓ねじ山を含む、様々なねじ山形体が、本開示のシャンクのために利用されることができる。骨シャンク104は、骨係合部分1310の遠位先端3410まで遠位に延在するねじ山を有するクイックスタート先端1304を有することができる。このようにして、ねじ山1302は、骨シャンク104と骨(図示せず)との間の接触面まで延在することができ、これは、骨へのねじ山の即時の食い込み(purchase)を提供することができる。多くの従来のねじでは、ねじ山の遠位に丸い先端が使用されることが多く、これは、ねじ山が骨を把持することができる前に、ねじを骨の中に軸方向にある距離だけ駆動することを必要とすることができる。
【0082】
凹部1306は、骨シャンク104の遠位先端部1310に中心を合わせて形成されることができる。センタリング凹部と呼ぶことができるこの凹部1306は、製造プロセス中にシャンク104の遠位骨係合部分108をセンタリングして支持するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、センタリング凹部は、骨係合部分108の遠位先端1310から近位に延在する止まり穴であることができる(例えば、図13Dの部分透視図に示されたように)。他の実施形態では、センタリング凹部は、骨シャンク104の近位端から遠位端まで延在する完全なカニューレ状凹部であることができる。そのような凹部は、例えば、ガイドワイヤ上でのシャンク104の導入、シャンク104を通した骨内へのセメント又は他の流動性材料の送達などを可能にすることができる。駆動特徴1308は、ドライバが埋め込み中などにアンカーの回転を制御することを可能にするために、骨シャンク104の近位ヘッド302において形成されることができる。正方形駆動、六角形駆動、ローブ付き駆動などを含む様々な駆動特徴設計のいずれも利用することができる。例解された実施形態は、T27駆動特徴を含む。
【0083】
図14は、本開示の止めねじ1400の一実施形態を例解する。止めねじ1400及び受容部材102の内面206(図2参照)の近位部分は各々、その上に形成された相補的な角ねじ1402(又は他のねじ山形体)を有することができる。上述したように、止めねじ1400は、上述したT27駆動特徴1404のような駆動特徴1404をその中に形成されることができる。図15A及び図15Bは、骨アンカー組立体1501の遠位ロッカー特徴1502と係合する、整復フォークの形体の整復器具1500の一実施形態を例解する。整復器具1500は、受容部材1503のいずれかの側の遠位ロッカー特徴1502を、例えば、整復器具1500のアーム上に形成された片割れの突起と係合させることによって骨アンカー組立体1501が骨に埋め込まれたときに、受容部材1503と結合させることができる。整復器具1500は、脊椎ロッド1506を受容部材1503の凹部の中へ遠位に移動させるように枢動又は揺動されることができる。更に、フォークアーム形状及び枢動運動によって生成された受容部材1503からの器具1500のオフセットは、止めねじ1400又は他の係止要素が、脊椎ロッド1506を受容部材1503に係止するためにドライバ1504を使用して挿入され得るように、受容部材1503の近位端を邪魔されないままにすることができる。
【0084】
図16図19は、骨アンカー組立体100の追加の詳細図を提供する。例えば、図16は、組立体100の上面図又は近位端図を示す。この図は、受容部材102の離間したアーム112、114が概して円1602に沿って位置することを例解する。例えば、離間したアーム112、114の横方向端部に見られる片側取り付け特徴408の各々は、組立体の中心線から等しい距離に、すなわち円1602の半径に等しい距離に位置決めされることができる。
【0085】
図17は、受容部材102の近位端110で離間したアーム112、114の間に形成されたU字型凹部119の中央を通って受容部材102を二等分する断面図を示す。本図は、受容部材アーム112の両側端部に形成された2つの片側取り付け特徴408、止めねじを受容するためにアーム112の内面の近位端に形成されたねじ山410、中間ねじ山なし部分1701、ばねクリップ又は抵抗リング204を受容する溝1702、及びシャンク104の球状ヘッド302を着座させることができる受容部材104の遠位端120に形成された多軸座1704を含む、受容部材102の内部のより良い図を提供する。
【0086】
図18は、受容部材102の離間したアーム112、114の外側側壁に形成されたノッチ又は溝402と、溝402と交差する第1のロッカー特徴404と、を含む、受容部材102の外部近位部分110の詳細図を示す。溝402と同様に、第1のロッカー特徴404は、アームの外面604の下方に凹んでいる。更に、第1のロッカー特徴404は、弧1802によって示されたように、溝402の上部又は近位表面の上方で近位に延在する。弧1802は、第1のロッカー特徴凹部404内に着座する円筒形ピンを、典型的には含むロッカーフォーク整復器具に結合されたときに、力伝達のためのより大きな表面積を提供する。弧1802がなければ、ロッカーフォーク器具の円筒形ピンは、溝402の実質的に平面な上面又は近位面と実質的に点又は線接触することになる。
【0087】
図19は、骨アンカー組立体100の分解図を例解する。図に示されたように、一実施形態では、骨アンカー100は、ばねクリップ又はリング204を上部から装填するか又は受容部材102に対して遠位に前進させ、ばねクリップ/リング204を溝1702内で拡張させることによって組み立てられることができる。次いで、シャンク104を、シャンク104の遠位骨係合部分108が受容部材102の底部に形成された貫通孔101(図17に示される)から延在し、シャンク104の球状ヘッド302が受容部材102の多軸座部1704に載置され、抵抗クリップ/リング204が球状ヘッド302に摩擦係合するように、上部から装填するか又は受容部材102の内部を通して遠位に前進させることができる。圧縮キャップ202もまた、受容部材102内に上部から装填されるか、又は遠位に前進させられることができ、圧縮キャップ202が受容部材102の内部から外れることに抗して圧縮キャップ202を係止するために、スエージ加工作業を実行することができる。スエージ加工後に完全には外れることに抗して係止されるにもかかわらず、圧縮キャップ202は、依然として、受容部材102及びシャンク104に対する可動域を通って並進することができ、シャンク104に対する受容部材102のそのような多軸運動は、骨シャンク球状ヘッド302の近位端と摩擦接触するように駆動する、圧縮キャップ202に印加される遠位力を変動させることによって、選択的に制御されることができる。
【0088】
図20図56は、本開示による骨アンカー組立体の追加の実施形態を例解する。これらの実施形態は、上述した特徴の多くを利用するが、より大きな直径のねじシャンクと共に使用するために構成されることができる。加えて、これらの実施形態に示された受容部材は、反対方向に対して1つの方向により大きい度合いのシャンク角形成を可能にする「好ましい角度」遠位部分を使用して、シャンク角形成を片側又は1つの方向に付勢するように構成されることができる。
【0089】
これらの実施形態の骨アンカー組立体は、概して、受容部材又はヘッドと、圧縮部材又はキャップと、係止球体と、シャンクとを含むことができる。骨アンカー組立体は、受容部材に形成された遠位孔を通ってねじシャンクの近位部分を上に挿入することによって組み立てられることができる。係止球体は、受容部材の近位端に落とし込まれ、ねじシャンク上に押し付けられることができる。球体は、係止球体の内側の凹部に嵌合するリブでシャンク上に係止されることができる。圧縮構成要素は、近位端から受容部材内に装填され、組立体をともに保持するように、例えば、スエージ加工によって定位置に保定されることができる。特定の実施形態では、抗力特徴はまた、ねじシャンクに対する受容部材の多軸運動に対抗する抗力を提供するために、受容部材内及び係止球体の周りに配置された抵抗リング、ばねクリップなどを含むことなどによって、組み込まれることができる。
【0090】
図20図34は、本開示による大径の好ましい角度の骨アンカー組立体2000の一実施形態の異なる図を例解し、図35図45は、組立体の構成要素の詳細図を例解する。より具体的には、図20及び図21は、骨アンカー組立体2000の対向する斜視図を提供する。図22は、骨アンカー組立体2000の分解図を提供する。図23は、骨アンカー組立体2000の断面図を提供する。図24は、骨アンカー組立体2000の近位部分の部分透視斜視図を提供する。図25は、骨アンカー組立体2000の近位部分の正面図を提供する。図26は、骨アンカー組立体2000の近位部分の正面断面図を提供する。図27及び図28は、骨アンカー組立体2000の近位部分の対向する側面図を提供する。図29及び図30は、骨アンカー組立体2000の上面図及び底面図を提供する。図31図34は、骨アンカー組立体2000の受容部材2002の様々な特徴を例解する。図35図38は、受容部材2002の斜視図、正面図、上面図、及び底面図を提供する。図39及び図40は、骨アンカー組立体2000の係止球体2006の斜視図及び断面図を提供する。図41は、骨アンカー組立体2000の抵抗リング2010の斜視図を提供する。最後に、図42図45は、骨アンカー組立体2000の圧縮部材2008の斜視図、正面図、及び断面図を提供する。
【0091】
図20図34に示されたように、大径の好ましい角度の骨アンカー組立体2000の一実施形態は、受容部材2002と、近位ヘッド部分2204及び遠位骨係合部分2007を有する骨アンカー又はシャンク2004とを含むことができる。受容部材2002は、脊椎ロッドなどの脊椎固定要素(図示せず)を受容するためのU字型凹部2019(ロッド受容凹部又はスロットとも呼ばれる)をその間に形成する一対の離間したアーム2013、2015によって画定される近位端2009を有することができる。多軸座部2602(図26参照)は、骨アンカー/シャンク2004の近位部分2204に結合された係止球体2006を多軸的に着座させるために、受容部材2002の遠位端2011に形成されることができる。骨アンカー組立体2000は、受容部材2002内に配置された圧縮部材又はキャップ2008及び抵抗リング2010を更に含むことができ、これらの各々は、係止球体2006に接触して、骨アンカー/シャンク2004に対する受容部材2002の任意の相対移動に選択的に抵抗及び/又は防止することができる摩擦力をその上に及ぼすことができる。
【0092】
骨アンカー組立体2000は、上述した骨アンカー組立体と多くの点で類似することができ、上述した様々な特徴のいずれかを任意の組み合わせで含むことができる。例えば、受容部材2002は、外科用器具と骨アンカー組立体との係合を容易にするための様々な特徴のいずれかを含むことができる。これらは、外面において受容部材2002の各離間アーム2013、2015の近位端に形成された溝又はチャネル2012を含むことができ、この溝又はチャネル2012は、突起のような器具の対応する部分と係合して、器具の受容部材への結合を容易にすることができる「上部ノッチ」特徴を画定することができる。
【0093】
他の実施形態では、受容部材2002は、ロッドを受容部材2002のU字型凹部2019内に遠位に整復することを容易にするために使用されることができる、受容部材2002の近位部分2009に形成された近位ロッカー特徴(又は第1の凹部)2014を含むことができる。近位ロッカー整復特徴2014は、ロッカー器具が、てこ作用又は揺動運動を使用して、受容部材2002内に脊椎固定要素の整復のために受容部材2002に枢動可能に結合することを可能にすることができる。近位ロッカー特徴2014は、上述のように、上部ノッチ特徴/溝2012と交差する両側円形細部又は凹部であることができる。しかしながら、他の実施形態では、異なる形状は、近位ロッカー特徴凹部について利用されることができる。
【0094】
いくつかの実施形態では、受容部材2002は、追加的又は代替的に、遠位ロッカー特徴(第2の凹部とも呼ばれる)2016を含むことができる。遠位ロッカー特徴2016は、近位ロッカー特徴2014の遠位の位置で受容部材2002に形成されることができる。第2の又は遠位ロッカー特徴2016は、近位ロッカー特徴2014に対する、整復ロッカーフォークなどのロッカー器具のための代替的な結合位置を提供することができる。第2のロッカー特徴はまた、圧縮部材2008を受容部材2002内に保持するために使用されるスエージ特徴であることができる。組み立て中、例えば、スエージ加工プロセスは、第2のロッカー特徴2016を形成し、圧縮部材2008に形成された凹部4202(図42参照)内に受容部材材料を変位させて、それを受容部材2002内に拘束し、例えば、受容部材2002の近位端2009から外れることを防止することができる。第2のロッカー特徴2016は、受容部材の両側に形成されることができ、受容部材2002の各アーム2013、2015内における材料は、圧縮キャップ2008の両側に形成された凹部内にスエージ加工することによって変位されることができる。
【0095】
受容部材2002は、例えば、受容部材2002の1つのアーム2013又は2015のみを係合することによって受容部材2002への器具の取り付けを可能にすることによって、ロッド受容スロット2019を遮らないままにする様式で、外科用器具が受容部材2002に結合又は係合することを可能にすることができる、少なくとも1つの片側取り付け特徴2018を含むことができる。一実施形態では、受容部材2002は、受容部材2002の4つの近位四分円上に片側取り付け特徴2018を含むことができる。例えば、片側取り付け特徴2018は、離間したアーム2013、2015の各々の対向する横向き縁部上に形成されることができる。外科用器具は、上で説明したように、受容部材2002の近位端2009から遠位に導入される脊椎固定ロッド及び/又は止めねじを受容するためにロッド受容スロット2019を開いたままにして、受容部材2002の一方の側の2つの隣接する片側特徴2018に取り付けることができる。
【0096】
上述したように、受容部材2002は、複数のサイズの脊椎固定要素を受容することができる。例えば、約5.5mmの直径又は約6.0mmの直径を有する脊椎ロッドは、ロッド受容凹部2019内に受容されることができる。受容部材2002の離間したアーム2013、2015の近位部分は、受容部材2002内に脊椎ロッドを係止するためにそれらの間に受容された止めねじ又は他の係止要素と係合することができるねじ切りされた内面2020を含むことができる。いくつかの実施形態では、内部ねじ山付き部分2020は、例えば、止めねじ(例えば、図14参照)の片割れの雄角ねじと係合するために、角ねじを有することができる。
【0097】
受容部材2002はまた、少なくとも一方向においてテーパを含むことができる。図33は、とりわけ、第1の方向における受容部材2002の外面のテーパ3302を示す、図20の骨アンカー組立体2000の部分透視図である。より具体的には、離間したアーム2013、2015の外壁として図33に示された第1の対の向かい合った側面3304、3306は、受容部材の近位-遠位軸A1を含む第1の平面(すなわち、図33のページの平面)に対して第1のテーパを有することができる。図7に上述したように、第2のテーパは、図33に示された向きから90度オフセットされた向き、すなわち、受容部材の近位-遠位軸A1を含み、第1の平面からオフセットされた、第2の平面に対する第2のテーパを含むことができる。しかしながら、この第2のテーパは、必須ではなく、とりわけ、図20図25、及び図36に示されたように、骨アンカー組立体2000は、第2のテーパを含まない。代わりに、平面テーパ表面3304、3306に隣接する表面2030、2031は、真っ直ぐな円筒形輪郭を有する。複数のテーパが含まれる実施形態では、第1の平面及び第2の平面は、いくつかの実施形態では互いに垂直であることができるが、他のオフセット角度も可能である。したがって、いくつかの実施形態では、患者の脊椎に埋め込まれたときに、受容部材2002は、例えば、頭側-尾側方向及び内側-外側方向の両方に先細になる壁を有することができる。1つ又は2つのオフセット平面に対する受容部材2002のテーパは、受容部材の角度付き特性、すなわち、1つ又は2つの方向における受容部材の外壁又は外面のテーパ化が、受容部材への取り付け中に外科手術器具を自己中心を取るように誘導することができるため、受容部材への器具取り付けにおいて補助することができる。
【0098】
受容部材2002の上述の特徴に加えて、受容部材は、第1の方向とは反対の第2の方向と比べて第1の方向に角形成のより大きな度合いを提供するように構成されることができる。例えば、受容部材2002は、受容部材の中心近位-遠位軸A1に対して斜めに角度付けられている遠位向き面2022を含むことができる。これは、受容部材2002の遠位向き面に形成された孔2202(図22参照)を一方の側に効果的に角度付けすることができ、それによって、反対側と比較して、その側に向かう骨アンカー2004の角形成のより大きな度合いを可能にする。これは、一方向における角形成を好都合にする(favor)ために、骨アンカー組立体2000を付勢することができる。図25は、中心近位-遠位軸A1と遠位向き面2022の平面との間に生成された角度αを例解する。
【0099】
骨アンカー又はシャンク2004は、同様に、上述した様々な特徴のいずれかを含むことができる。例えば、骨アンカー2004は、シャンク2004の骨係合部分2007に沿って延在する雄ねじ2024を含むことができる。中実二重リード、中実皮質固定、カニューレ挿入二重リード、カニューレ挿入皮質固定、及びカニューレ挿入皮質固定有窓ねじ山を含む、様々なねじ山形体が、本開示のシャンクのために利用されることができる。骨シャンク2004は、図34に示されたように、骨係合部分2007の遠位先端3410まで遠位に延在するねじ山を有するクイックスタート先端3402を有することができる。このようにして、ねじ山2024は、骨シャンク2004と骨との間の接触面まで延在することができ、これは、骨へのねじ山2024の即時の食い込みを提供することができる。
【0100】
加えて、図34にも示されている凹部3404は、骨シャンク2004の遠位先端部に中心を合わせて形成されることができる。センタリング凹部と呼ぶことができるこの凹部3404は、製造プロセス中にシャンク2004の遠位骨係合部分2007をセンタリングして支持するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、センタリング凹部3404は、骨係合部分の遠位先端から近位に延在する止まり穴であることができる(例えば、図34の部分透視図に示されたように)。他の実施形態では、センタリング凹部3404は、骨シャンク2004の近位端から遠位端まで延在する完全なカニューレ状凹部であることができる。そのような凹部は、例えば、ガイドワイヤ上でのシャンク2004の導入、シャンク2004を通した骨内へのセメント又は他の流動性材料の送達などを可能にすることができる。駆動特徴2302(図23及び図29参照)は、ドライバが埋め込み中などにアンカーの回転を制御することを可能にするために、骨シャンク2004の近位ヘッド2204において形成されることができる。正方形駆動、六角形駆動、ローブ付き駆動などを含む様々な駆動特徴設計のいずれも利用することができる。例解された実施形態は、T27駆動特徴を含む。
【0101】
骨アンカー組立体2000は、より大きな直径の骨アンカー又はシャンク2004と共に使用するように構成されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、上述した骨アンカー組立体100は、最大約7mmのシャンク直径を有する骨アンカー104を有することができる。そのサイズについて超えると、骨アンカーは、特に骨アンカーが球状形状の近位端を含むときに、受容部材の遠位表面に形成された孔を通って底部から装填するには大きすぎることがある。骨アンカー組立体2000は、孔2202を通って受容部材2002内に底部から装填され、受容部材内に上部から装填される係止球体2006に結合されることができる、比較的均一な直径又は柱形状の近位端を有する骨アンカーを利用することによって、より大きなサイズの骨アンカーを提供することができる。このモジュール構成は、いくつかの実施形態では、約7mm~約12mmの直径を有する骨アンカーの使用を可能にすることができるが、この構成はまた、図1の実施形態に示されるもののような単一構成要素骨アンカーの代わりに、任意のより小さい直径のためにも使用されることができる。
【0102】
図22に示されたように、骨アンカー2004は、係止球体2006と結合するように構成された近位部分2204を含むことができる。近位部分2204は、係止球体2006の内面上に形成された凹部又は他の相補的特徴4002(図40参照)と相互作用することができる、近位部分2204の外面上に形成されたリブ、突起、又は他の特徴2206を含むことができる。この構成は、係止球体2006が受容部材2002の多軸座部2019に配置されたときに骨アンカー2004が受容部材2002に対して多軸的に移動することができるように、骨アンカー2004に対して係止球体2006を固定することができる。更に、受容部材2002に対する骨アンカー2004の移動は、以下でより詳細に説明するように、係止球体2006に及ぼされる摩擦力を使用して制御されることができる。
【0103】
図39及び図40に示されたように、係止球体2006は、骨アンカー2004の近位端部分2204を受容するように構成された球状外面及び柱状内面を有することができる。係止球体2006はまた、骨アンカー2004と結合するときに係止球体2006の変形を可能にするために、係止球体2006に形成された1つ又は2つ以上の逃げスリット3902を含むことができる。例解された実施形態では、2つの異なる形状の逃げスリット3902、3904が、係止球体2006の円周の周りに交互パターンで設けられている。係止球体2006の内面は、結合されたときに2つの構成要素を互いに対して固定するのを助けるために、骨アンカー2004の近位部分2204の外面上に形成されたリブ2206を受容することができる凹部4002を含むことができる。
【0104】
図22図24図26、及び図41に示されたように、骨アンカー組立体2000は、受容部材2002の遠位部分2011に形成された凹部又は溝2208(図22図26、及び図35参照)内に配置された抵抗リング2010を含むことができる。抵抗リング2010は、抵抗リング2010の内面と係止球体2006の外面との間に摩擦嵌めを生成することができ、これにより、骨アンカー組立体の受容部材2002は、例えば止めねじ又は他の係止要素で骨アンカー組立体を完全に係止する前に、骨シャンク2004に対する位置を暫定的に維持することができる。抵抗リング2010は、係止球体2006の赤道又は最も広い直径の上に位置決めされることができる。これは、いくつかの実施形態では、係止球体2006が受容部材の遠位部分内に上部から装填された後に、抵抗リング2010が受容部材2002の遠位部分2011内に配置されることができることを意味することができる。
【0105】
図42図45は、本開示の圧縮部材又はキャップ2008の一実施形態を例解する。図42及び図43は、圧縮部材2008の一実施形態の斜視図であり、図44は、圧縮部材2008の正面図であり、図45は、圧縮部材2008の断面図である。上述したように、圧縮キャップ2008の外面は、第2のロッカー特徴を形成することができるスエージ加工中に変位される受容部材2002からの材料を受容することができる窪み又は凹部4202を含むことができる。圧縮部材2008の近位部分は、脊椎ロッドを受容するための座部4210を形成することができる。より具体的には、圧縮部材の2つの平面表面4204、4206は、様々な直径の脊椎ロッドを着座させることができる実質的に「V」字型の溝を形成するために、互いに角度を付けてオフセットされることができる。圧縮部材2008の底面4208は、圧縮部材2008が受容部材2002に対して遠位に前進させられるときに(例えば、ユーザが受容部材の近位部分に形成されたねじ山に止めねじを締め付けることによって)、係止球体2006に接触し、係止球体2006に摩擦力を及ぼすように構成された実質的に球状の表面を含むことができる。
【0106】
図46図49は、本開示による大径の好ましい角度の骨アンカー組立体4600の別の実施形態の異なる図を例解する。より具体的には、図46及び図47は、骨アンカー組立体4600の対向する斜視図を提供する。図48は、骨アンカー組立体4600の分解図を提供する。図49は、骨アンカー組立体4600の断面図を提供する。
【0107】
図46図49の実施形態では、受容ヘッド2002、係止球体2006、圧縮部材2008、及び抵抗リング2010は、図20の実施形態に関連して上述したものと同じであることができるが、異なる構成の骨アンカー又はシャンク4602が、提供されることができる。骨アンカー4602は、骨内での骨アンカー組立体4600の固定を高めるように構成されることができる複数のねじ山付きセクションを含むことができる。例えば、骨アンカー4602は、第1のピッチ及び第1の数のねじ山開始部を有する第1の遠位ねじ山付きセクション4604と、第1のピッチよりも小さい第2のピッチ及び第1の数のねじ山開始部よりも大きい第2の数のねじ山開始部を有する第2の近位ねじ山付きセクション4606とを含むことができる。異なるねじ山付きセクション又は部分4604、4606は、一定のリード(ねじ山開始部にねじ山ピッチを乗じたものに等しい)を有することができ、すなわち、一回り(360°)回転されたときに骨アンカーシャフトの長手方向軸に平行な方向に等しい距離だけ骨アンカー4602を並進させることができる。
【0108】
例えば、脊椎骨の椎弓根を通って埋め込まれるように設計された骨アンカー組立体に関して、ねじ山付き遠位セクション4604は、脊椎骨の前方椎体において海綿骨に係合するように構成されることができ、ねじ山付き近位セクション4606は、脊椎骨の椎弓根の皮質骨に係合するように構成さることができる。一定のリードを有するねじ山セクションの使用は、アンカー4602の脊椎骨への挿入を容易にし、椎弓根壁の剥離を防止することができる。骨アンカー4602及びその複数のねじ山付きセクションに関する更なる詳細は、「Multi-threaded Cannulated Bone Anchors」と題された米国特許第9,155,580号に見出すことができ、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0109】
図50図54は、本開示による大径の好ましい角度の骨アンカー組立体5000の更に別の実施形態の異なる図を例解する。より具体的には、図50及び図51は、骨アンカー組立体5000の対向する斜視図を提供する。図52は、骨アンカー組立体5000の分解図を提供する。図53は、骨アンカー組立体4600の断面図を提供する。図54は、角度付けされた状態における骨アンカー組立体5000の正面図を提供する。
【0110】
図50図54の実施形態では、受容ヘッド2002、係止球体2006、圧縮部材2008、及び抵抗リング2010は、図20及び図46の実施形態に関連して上述したものと同じであることができるが、異なる構成の骨アンカー又はシャンク5002が、提供されることができる。骨アンカー5002は、第1の遠位ねじ山付き部分又はセクション5004と、骨アンカー5002の第1の部分5004と近位部分5007との間に配置されたねじ山のない第2の部分又はセクション5006とを含むことができる。第2の部分5006は、ねじ山付き部分5004の最大外径よりも小さい直径、すなわち、骨アンカー5002の遠位端5011に近づいて直径が先細りし始める前の、第1の部分5004の近位端5009付近の外径よりも小さい直径を有する滑らかな外面を有することができる。いくつかの実施形態では、第2の部分5006の直径は、骨アンカー5002の強度を最大にするために、ねじ山付き部分5004の最大外径に近くてもよい。いくつかの実施形態では、第2の部分5006の直径は、ねじ山付き部分5004の最大内径と最大外径との間にあることができる。
【0111】
第2の部分5006は、骨アンカー5002の所望の全長による様々な長さを有することができる。いくつかの実施形態では、第2の部分5006の長さは、第1の部分5004の長さの少なくとも約30%とすることができ、いくつかの実施形態では、第2の部分の長さは、第1の部分5004の長さの約30%~約90%とすることができる。
【0112】
骨アンカー5002は、最大強度を有するより長いねじが望ましい特定の用途において有用であることができる。そのような用途の1つは、「SAI」軌道、すなわち、骨アンカーが、骨アンカーの遠位端が腸骨に到達するように仙骨翼を通って導入される処置である。そのような処置では、ねじ山を有さず、及ぼされる力に抵抗するための最大強度を有する延長された第2の部分5006を提供することが望ましくあることができる。したがって、ねじ山付き第1の部分5004の最大外径の直径をほんの少し下回る直径を有するねじ山なし第2の部分5006が提供されることができる。
【0113】
図54は、受容部材2002の近位-遠位軸A1が骨アンカー5002の近位-遠位軸A2に対して斜めに角度付けられている、角度付けされた状態における骨アンカー組立体5000を例解する。これは、軸A1及びA2が整列され、互いに同軸である、図50図53に示された位置決めとは対照的である。上述したように、受容部材2002の「好ましい角度」構成は、第2の反対方向と比べて一方向における角形成のより大きな度合いを可能にすることができる。例えば、軸A2の遠位部分が図の平面において軸A1の左側に配置される図54に示された方向における角形成のより大きな度合いは、軸A2の遠位部分が図の平面において軸A1の右側に配置される角形成の反対方向と比較して可能である。
【0114】
図55は、本開示による大径の好ましい角度の骨アンカー組立体5500の更に別の実施形態を例解する。この実施形態では、受容部材2002、係止球体2006、圧縮部材2008、及び抵抗リング2010は、図20図46、及び図50の実施形態に関連して上述したものと同じであることができるが、異なる構成の骨アンカー又はシャンク5502が、提供されることができる。特に、骨アンカー組立体5500は、有窓骨アンカー5502を含むことができる。すなわち、骨アンカー5502は、骨アンカー5502の近位端から遠位端に向かって骨アンカー5502の長手方向軸に沿って延在するカニューレ又は通路を含むことができる。加えて、骨アンカー5502は、骨アンカーに形成されたカニューレ又は通路と交差することができる、骨アンカーの長さに沿って形成された1つ又は2つ以上の出口5504を含むことができる。1つ又は2つ以上の出口5504は、流動性物質、例えば骨セメント又は他の物質を、骨アンカーの近位端でカニューレ又は通路に注入することによって、骨アンカーを取り囲む領域に導入することを可能にすることができる。1つ又は2つ以上の出口5504は、骨アンカー5502の任意の部分に沿って配置されることができる。例解された実施形態では、出口5504は、骨アンカー内に形成された中央カニューレ又は通路と交差する骨アンカーにおける貫通穴を形成する、対向する出口を有する骨アンカー5502の遠位部分に沿って配置されて示されている。いくつかの実施形態では、横向き出口5504は、骨アンカー5502が、骨アンカー5502の近位端5508及びその遠位端5506に形成された開口部から延在する単一のカニューレを含むように、省略されることができる。
【0115】
骨アンカー5502のねじ山の形体は、図46に示された実施形態と同様であるが、骨アンカーの例解された開窓はまた、本明細書に開示される様々な骨アンカー構成のいずれかに組み込まれることができる。例えば、図20又は図50のいずれかの実施形態に示された形体を有する有窓ねじシャンクを提供することも、本開示の範囲内である。これは、本開示が、いわゆる「二重リード」ねじ山(図20の実施形態に示されたような)、「皮質固定」ねじ山(図46の実施形態に示されたような)、及び/又は「部分」ねじ山(図50の実施形態に示されたような)を有する中実、カニューレ状、及び/又は有窓骨アンカーの任意の組み合わせを包含することを意味する。
【0116】
図56は、本開示による大径の好ましい角度の骨アンカー組立体5600の別の実施形態を例解する。この実施形態では、係止球体2006、圧縮部材2008、抵抗リング2010、及び骨アンカー2004は、図20の実施形態に関連して上述したものと同じであるが、異なる構成の受容ヘッド5602が、提供されている。特に、受容部材5602は、受容ヘッドの操作と、ロッドを受容部材5602に対して所定の位置に整復及び固定するのを助ける止めねじ又は他の器具若しくは構成要素などの構成要素の導入とを容易にするために、受容ヘッドの近位端から突出する1つ又は2つ以上の延長タブ5604を含むことができる。1つ又は2つ以上のタブ5604は、受容部材5602と一体的に形成されることができるか、さもなければ受容部材5602に結合されることができる。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上のタブは、所望されるときに、例えば、ロッドが受容部材に対して固定された後の埋め込み処置の終了時に、受容部材5602から分離するように構成されることができる。これは、いくつかの実施形態では、ユーザが所定の位置でタブを破断するか、さもなければ受容部材5602の残りの部分からタブを分離することによって達成されることができる。
【0117】
上述の開窓特徴と同様に、延長タブの利用は、本明細書に記載される様々な実施形態のいずれかに含まれることができる。例えば、1つ又は2つ以上の延長タブは、図46及び図50のいずれかの実施形態の受容部材にも含まれることができる。
【0118】
図57図66は、本開示による骨アンカー組立体の追加の実施形態を例解する。これらの実施形態は、上述の特徴の多くを利用する。上記で説明した実施形態と同様に、これらの実施形態の骨アンカー組立体は、概して、受容部材又はヘッドと、圧縮部材又はキャップと、シャンクとを含むことができる。特定の実施形態では、抗力特徴はまた、ねじシャンクに対する受容部材の多軸運動に対抗する抗力を提供するために、受容部材内及びシャンクの球状近位ヘッドの周りに配置された抵抗リング、ばねクリップなどを含むことなどによって、組み込まれることができる。
【0119】
図57図62は、本開示による骨アンカー組立体5700の一実施形態の異なる図を例解し、図63図66は、組立体の圧縮キャップの詳細図を例解する。より具体的には、図57及び図58は、骨アンカー組立体5700の対向する斜視図を提供する。図59A図59B、及び図60は、組立体の近位部分の詳細図を提供し、図61は、骨アンカー組立体5700の分解図を提供し、図62は、骨アンカー組立体5700の断面図を提供する。
【0120】
図57に目を向けると、骨アンカー組立体5700の受容部材5702は、脊椎ロッドなどの脊椎固定要素(図示せず)を受容するためのU字型凹部5719(ロッド受容凹部又はスロットとも呼ばれる)をその間に形成する一対の離間したアーム5712、5714によって画定される近位端5703を有することができる。多軸座部6202は、骨アンカー/シャンク5704の近位部分5706を多軸的に着座させるために、受容部材5702の遠位端5711に形成されることができる。骨アンカー組立体5700は、受容部材5702内に配置された圧縮部材又はキャップ5708及び抵抗リング5710を更に含むことができ、これらの各々は、近位部分5706に接触して、骨アンカー5704に対する受容部材5702の任意の相対移動に選択的に抵抗及び/又は防止することができる摩擦力をその上に及ぼすことができる。
【0121】
受容部材102と同様に、受容部材5702は、例えば、受容部材5702の1つのアーム5712又は5714のみを係合することによって受容部材5702への器具の取り付けを可能にすることによって、ロッド受容スロット5719を遮られないままにする様式で、外科用器具が受容部材5702に結合又は係合することを可能にすることができる、少なくとも1つの片側取り付け特徴5718を含むことができる。一実施形態では、受容部材5702は、受容部材5702の4つの近位四分円上に片側取り付け特徴5718を含むことができる。片側取り付け特徴408と同様に、片側取り付け特徴5718は、離間したアーム5712、5714の各々の対向する横向き縁部上に形成されることができる。外科用器具は、上で説明したように、受容部材5702の近位端5703から遠位に導入される脊椎固定ロッド及び/又は止めねじを受容するためにロッド受容スロット5719を開いたままにして、受容部材5702の一方の側の2つの隣接する片側特徴5718に取り付けることができる。
【0122】
図59A及び図59Bにも示されたように、各片側取り付け特徴5718は、平面側壁表面5713とほぼ90度の角度を有する遠位平面表面5711を有することができ、小半径凹面5902が2つの平面表面を接続する。片側取り付け特徴5718はまた、平面表面5711及び5713とほぼ90度の角度で配置された内部平面表面5904を含むことができる。そのような構成は、片側取り付け特徴5718を使用して、受容部材5702に結合する器具のための改善されたブレーシングオプションを提供することができる。これは、食い込みのために比較的小さい面積のみを使用しても、器具が受容部材5702に確実に結合することを可能にすることができる。
【0123】
図59A及び59Bはまた、ロッドスロット5719の更なる特徴を例解する。特に、受容部材5702のアーム5712、5714を分離するU字型切欠きの水平平面中心又は底面5905は、湾曲面5906によって各アームの平面垂直面5908に接続されている。平面中心表面5905を含むことは、より小さい半径の湾曲面5906の使用を可能にすることができ、これは、ロッドが収容されることができる最大サイズであるとき、例えば、垂直表面5908間のスロット5719の全幅を占めるときであっても、湾曲面5906が、圧縮キャップ5708を押す際に脊椎ロッドと干渉しないことを確実にすることができる。
【0124】
図59Bは、受容部材5702のロッドスロット5719の中へ遠位に整復される場合の、第1の位置5910aにおける脊椎固定ロッドの外形を例解する。第1の位置では、ロッドは、圧縮キャップ5708の平面上面6104、6106に接触することができる。それはまた、最大サイズで、各アーム5712、5714の垂直面5908に接触することができる。ロッドが、例えば、上述したロッカー整復器具又は止めねじのような器具を使用して更に整復されると、矢印5911によって示されたように、第2の位置5910bに移動することができる。そうすることで、圧縮キャップ5708を遠位方向に付勢することができ、それによってシャンク5704に係止力を及ぼす。ロッドは、第2の位置5910bで、中心平面表面5905に接触する最大遠位位置に達することができる。示されたように、中心平面表面5905を含むことは、より小さい半径の湾曲面5906の使用が垂直面5908に移行することを可能にし、これは、受容部材5702に対する最大遠位前進の第2の位置5910bにおいてさえ、湾曲面5906とロッドとの間に隙間5912があることを確実にすることができる。より大きな半径、例えば、垂直面5908を接続する単一の湾曲底面が使用された場合、ロッドは、最大遠位前進の所望の位置に達する前に、側方位置で湾曲面に衝突する可能性があり、それによって、圧縮キャップ5708に及ぼされる係止力が低減する。
【0125】
上述したように、図60は、受容部材5702が、受容部材5702の長手方向軸に沿って直径にいかなるテーパもない実質的に真っ直ぐな円筒形輪郭を有する、第1の組の向かい合った側面6004、6006を含むことを例解する。第1の側面6004、6006からオフセットされた第2の組の向かい合った側面は、平面であることができ、第2の組の向かい合った側面間の距離が受容部材5702の長手方向軸に沿って近位に移動するにつれて減少するようなテーパを含むことができる。第1の対向側面7004(対向側面7006は、対向側面7004から隠れている)は、図59A及び図59Bに見られることができ、それらの構成は、図7に示されたものと同様である。
【0126】
図63図66は、組立体5700の圧縮部材又はキャップ5708を例解する。図63及び図64は、圧縮部材5708の一実施形態の斜視図であり、図65は、圧縮部材5708の正面図であり、図66は、圧縮部材5708の正面断面図である。圧縮キャップ202と同様に、圧縮キャップ5708の外面は、第2のロッカー特徴5722を形成することができるスエージ加工中に変位される受容部材5702からの材料を受容することができる。しかしながら、圧縮キャップ5708の構成は、凹部304ではなく対向平坦面6102を含む点で、圧縮キャップ202とは異なる。対向平坦面6102は、製造を単純化し、接触のためのより大きな表面積を可能にすることができる。対向平坦面6102は、圧縮キャップ5708の最大外径に対して凹むことができ、突出リップ6103は、対向平坦面の遠位に形成されることができる。したがって、スエージ作業中に内向きに移動される受容部材5702から変位された材料は、対向平坦面6102に当接し、リップ6103と干渉することによって、圧縮キャップ5708が受容部材から近位に外れることを防止することができる。圧縮キャップ5708の遠位方向への前進は、例えば、止めねじがスロット5719内に配置されたロッド上に締め付けられる係止の間、可能なままである。対向平坦面6102及び受容部材5702の構成は、図62の断面図に見られることができる。
【0127】
圧縮キャップ5708の近位部分は、キャップ202と同様に、脊椎ロッドを受容するための座部を形成することができる。より具体的には、圧縮キャップ5708の2つの平面表面6104、6106は、実質的に「V」字型の溝を形成するために、互いに角度的にオフセットされることができる。実質的に平坦な平面表面6104、6106は、様々な直径の脊椎ロッドを収容するための座部を提供することができる。圧縮部材5708の底面6108は、圧縮部材5708が受容部材5702に対して遠位に前進させられるときに(例えば、ユーザが受容部材の近位部分に形成されたねじ山に止めねじを締め付けることによって)、係止球体5706に接触し、その上に摩擦力を及ぼすように構成された実質的に球状の表面を含むことができる。
【0128】
本明細書に開示される様々なデバイス及び方法は、低侵襲手術及び/又は切開手術で使用されることができる。本明細書に開示される様々なデバイス及び方法は、概して、ヒト患者における手術の文脈で説明されているが、本明細書に開示される方法及びデバイスは、任意のヒト若しくは動物の対象との様々な外科処置のいずれかで、又は非外科処置で使用することができる。
【0129】
本明細書に開示される様々なデバイスは、様々な既知の材料のうちのいずれかから構成されることができる。例示的な材料としては、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、コバルトクロム、又はそれらの合金及び組み合わせなどの金属、PEEKなどのポリマー、セラミックス、炭素繊維などを含む、外科用途で使用するのに適した材料が挙げられる。更に、3D印刷又は他の付加製造技法、並びに成形、スタンピング、鋳造、機械加工などを含むより従来的な製造技法を含む、様々な製造方法が、利用されることができる。
【0130】
本明細書に開示される様々なデバイス又は構成要素は、1回の使用の後に廃棄されるように設計されることができ、又は、これらは、複数回使用されるように設計されることができる。しかしながら、いずれの場合も、様々なデバイス又は構成要素は、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整されることができる。再調整は、分解、それに続く特定の部品の洗浄又は交換、及びその後の再組立のステップの任意の組み合わせを含むことができる。特に、デバイス若しくは構成要素は、分解されることができ、また、任意の数の特定部片若しくは部品が、任意の組み合わせで選択的に交換され、又は外されることができる。特定の部品の洗浄及び/又は交換に際して、デバイス又は構成要素は、その後の使用のために、再調整施設で、又は外科処置の直前に外科チームによって再組立されることができる。デバイス又は構成要素の再調整は、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用することができる。そのような技術の使用、及びその結果として得られる再調整されたデバイス又は構成要素は、本開示の範囲内である。
【0131】
本明細書に説明される様々なデバイス又は構成要素は、外科処置に使用される前に処理されることができる。例えば、新品又は使用済みのデバイス又は構成要素は、入手され、必要に応じて洗浄されることができる。デバイス又は構成要素は、滅菌されることができる。1つの滅菌技術では、デバイス又は構成要素は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖及び密封された容器に配置されることができる。容器及びその内容物は、ガンマ線、X線、又は高エネルギー電子などの、容器を透過することができる放射線場の中に配置されることができる。放射線は、デバイス又は構成要素上及び容器内の細菌を死滅させることができる。滅菌されたデバイス又は構成要素は、滅菌容器内に保管されることができる。密封された容器は、医療施設において開封されるまでデバイス又は構成要素を滅菌状態に保つことができる。ベータ線又は他の放射線、酸化エチレン、蒸気、又は液体浴(例えば、寒冷浸漬)を含む他の形態の滅菌も可能である。滅菌技術の特定の形体は、利用される材料、電気部品の存在などに起因して、異なるデバイス若しくは構成要素又はその一部で使用するのにより好適であり得る。
【0132】
本開示では、「~のうちの少なくとも1つ」又は「~のうちの1つ又は2つ以上」などの語句は、その前に記載される要素又は特徴の接続的なリストと共に用いられ得る。「及び/又は」という用語もまた、2つ又は3つ以上の要素又は特徴のリストで用いられる場合がある。それが使用される文脈によって別途暗黙的又は明示的に矛盾しない限り、そのような語句は、列挙された要素若しくは特徴のうちのいずれかを個別に、又は列挙された要素若しくは特徴のうちのいずれかを他の列挙された要素若しくは特徴のいずれかと組み合わせて意味することが意図されている。例えば、「A及びBのうちの少なくとも1つ」、「A及びBのうちの1つ又は2つ以上」、並びに「A及び/又はB」という語句は各々、「A単独、B単独、又はA及びBを一緒に」を意味することが意図されている。また、3つ又は4つ以上の項目を含むリストについても同様の解釈が意図されている。例えば、「A、B、及びCのうち少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうち1つ又は2つ以上」、及び「A、B、及び/又はC」という語句は各々、「A単独、B単独、C単独、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、又はA及びB及びCを一緒に」を意味することが意図されている。加えて、「~に基づいて」という用語の使用は、列挙されていない特徴又は要素も許容可能であるように、「~に少なくとも部分的に基づいて」を意味することが意図されている。
【0133】
上で説明される実施形態に基づく更なる特徴及び利点が可能であり、それらは、本開示の範囲内である。したがって、本開示は、具体的に示され、かつ説明されている内容によって限定されるものではない。本明細書で引用された全ての刊行物及び参考文献は、いかなる定義、主題の放棄又は否定も除いて、かつ組み込まれた資料が本明細書の明示的な開示と矛盾する場合を除いて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、この場合、本開示の文言が優先される。
【0134】
上で説明される実施形態の実施例は、以下を含むことができる。
1.骨アンカー組立体であって、
近位ヘッド部分及び遠位ねじ山付き骨係合部分を有する骨アンカーと、
受容部材であって、間にU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、骨アンカーのヘッド部分を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端と、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝と、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを有する、受容部材と、を備え、
第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されている、骨アンカー組立体。
2.各アームの第1の凹部の少なくとも一部は、溝を越えて近位に延在する、請求項1に記載の組立体。
3.第2の凹部の各々は、第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されている、請求項1又は2に記載の組立体。
4.第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の組立体。
5.一対の第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の組立体。
6.U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の組立体。
7.各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有し、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の組立体。
8.横向き陥凹部分の各々は、離間したアームの近位端から遠位に延在する、請求項7に記載の組立体。
9.各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有する、請求項7に記載の組立体。
10.各横向き陥凹部分は、第1の平面表面と、第1の平面表面に実質的に垂直な第2の平面表面と、それらの間の湾曲面とを有する、請求項7に記載の組立体。
11.離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置する、請求項1~10のいずれか一項に記載の組立体。
12.受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になる、請求項1~11のいずれか一項に記載の組立体。
13.受容部材の第1の対の向かい合った側面は、受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の組立体。
14.受容部材の第2の対の向かい合った側面は、近位-遠位軸を含み、第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有する、請求項13に記載の組立体。
15.第1の平面は、第2の平面に対して垂直である、請求項14に記載の組立体。
16.受容部材内に配置された抵抗リングを更に備え、抵抗リングは、骨アンカーのヘッド部分に摩擦力を及ぼすように構成されている、請求項1~15のいずれか一項に記載の組立体。
17.受容部材内に配置された圧縮部材を更に備え、圧縮部材の近位部分は、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の組立体。
18.第2の凹部の形成において変位された材料は、受容部材に対する圧縮部材の移動を制限するように構成されている、請求項17に記載の組立体。
19.変位された材料は、圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されている、請求項18に記載の組立体。
20.一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを更に備える、請求項1~19のいずれか一項に記載の組立体。
21.受容部材の離間したアーム間に受容されるように構成された雄角ねじを有する固定要素を更に備える、請求項1~20のいずれか一項に記載の組立体。
22.骨アンカーは、骨係合部分の遠位先端から近位に延在する穴を含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の組立体。
23.穴は、骨アンカーの全長を通して延在する、請求項22に記載の組立体。
24.穴は、止まり穴である、請求項22に記載の組立体。
25.遠位骨係合部分は、骨係合部分に沿ってその遠位先端まで遠位に延在する雄ねじを更に備える、請求項1~24のいずれか一項に記載の組立体。
26.骨アンカー組立体であって、
近位ヘッド部分及び遠位ねじ山付き骨係合部分を有する骨アンカーと、
受容部材であって、間に脊椎固定要素を受容するように構成されたU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、骨アンカーのヘッド部分を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端とを有する受容部材と、を備え、
受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になる、骨アンカー組立体。
27.受容部材の第1の対の対向する横向き側面は、受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有する、請求項26に記載の組立体。
28.受容部材の第2の対の対向する横向き側面は、近位-遠位軸を含み、第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有する、請求項27に記載の組立体。
29.第1の平面は、第2の平面に対して垂直である、請求項28に記載の組立体。
30.受容部材は、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝と、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを有する受容部材と、を更に備え、
第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されている、請求項26~29のいずれか一項に記載の組立体。
31.各アームにおける第1の凹部の少なくとも一部は、溝を越えて近位に延在する、請求項30に記載の組立体。
32.第2の凹部の各々は、第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されている、請求項30又は31に記載の組立体。
33.第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項30~32のいずれか一項に記載の組立体。
34.一対の第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項30~33のいずれか一項に記載の組立体。
35.U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されている、請求項26~34のいずれか一項に記載の組立体。
36.各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有し、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている、請求項26~35のいずれか一項に記載の組立体。
37.横向き陥凹部分の各々は、離間したアームの近位端から遠位に延在する、請求項36に記載の組立体。
38.各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有する、請求項36に記載の組立体。
39.各横向き陥凹部分は、第1の平面表面と、第1の平面表面に実質的に垂直な第2の平面表面と、それらの間の湾曲面とを有する、請求項38に記載の組立体。
40.離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置する、請求項26~39のいずれか一項に記載の組立体。
41.受容部材内に配置された抵抗リングを更に備え、抵抗リングは、骨アンカーのヘッド部分に摩擦力を及ぼすように構成されている、請求項26~40のいずれか一項に記載の組立体。
42.受容部材内に配置された圧縮部材を更に備え、圧縮部材の近位部分は、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、請求項26~41のいずれか一項に記載の組立体。
43.第2の凹部の形成において変位された材料は、受容部材に対する圧縮部材の移動を制限するように構成されている、請求項42に記載の組立体。
44.変位された材料は、圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されている、請求項43に記載の組立体。
45.一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを更に備える、請求項26~44のいずれか一項に記載の組立体。
46.受容部材の離間したアーム間に受容されるように構成された雄角ねじを有する固定要素を更に備える、請求項30~45のいずれか一項に記載の組立体。
47.骨アンカーは、骨係合部分の遠位先端から近位に延在する穴を含む、請求項30~46のいずれか一項に記載の組立体。
48.穴は、骨アンカーの全長を通して延在する、請求項47に記載の組立体。
49.穴は、止まり穴である、請求項47に記載の組立体。
50.遠位骨係合部分は、骨係合部分に沿ってその遠位先端まで遠位に延在する雄ねじを更に備える、請求項30~49のいずれか一項に記載の組立体。
51.骨アンカー組立体であって、
近位ヘッド部分及び遠位ねじ山付き骨係合部分を有する骨アンカーと、
受容部材であって、間に脊椎固定要素を受容するように構成されたU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、骨アンカーのヘッド部分を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端とを有する受容部材と、を備え、
離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置する、骨アンカー組立体。
52.受容部材は、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝と、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを有する受容部材と、を更に備え、
第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されている、請求項51に記載の組立体。
53.各アームにおける第1の凹部の少なくとも一部は、溝を越えて近位に延在する、請求項52に記載の組立体。
54.第2の凹部の各々は、第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されている、請求項52又は53に記載の組立体。
55.第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項51~54のいずれか一項に記載の組立体。
56.一対の第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項51~55のいずれか一項に記載の組立体。
57.U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されている、請求項51~56のいずれか一項に記載の組立体。
58.各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有し、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている、請求項51~57のいずれか一項に記載の組立体。
59.横向き陥凹部分の各々は、離間したアームの近位端から遠位に延在する、請求項58に記載の組立体。
60.各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有する、請求項58に記載の組立体。
61.各横向き陥凹部分は、第1の平面表面と、第1の平面表面に実質的に垂直な第2の平面表面と、それらの間の湾曲面とを有する、請求項60に記載の組立体。
62.受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になる、請求項51~61のいずれか一項に記載の組立体。
63.受容部材の第1の対の向かい合った側面は、受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有する、請求項51~61のいずれか一項に記載の組立体。
64.受容部材の第2の対の向かい合った側面は、近位-遠位軸を含み、第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有する、請求項63に記載の組立体。
65.第1の平面は、第2の平面に対して垂直である、請求項64に記載の組立体。
66.受容部材内に配置された抵抗リングを更に備え、抵抗リングは、骨アンカーのヘッド部分に摩擦力を及ぼすように構成されている、請求項51~65のいずれか一項に記載の組立体。
67.受容部材内に配置された圧縮部材を更に備え、圧縮部材の近位部分は、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、請求項51~66のいずれか一項に記載の組立体。
68.第2の凹部の形成において変位された材料は、受容部材に対する圧縮部材の移動を制限するように構成されている、請求項67に記載の組立体。
69.変位された材料は、圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されている、請求項67に記載の組立体。
70.一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを更に備える、請求項51~69のいずれか一項に記載の組立体。
71.受容部材の離間したアーム間に受容されるように構成された雄角ねじを有する固定要素を更に備える、請求項51~70のいずれか一項に記載の組立体。
72.骨アンカーは、骨係合部分の遠位先端から近位に延在する穴を含む、請求項51~71のいずれか一項に記載の組立体。
73.穴は、骨アンカーの全長を通して延在する、請求項72に記載の組立体。
74.穴は、止まり穴である、請求項72に記載の組立体。
75.遠位骨係合部分は、骨係合部分に沿って骨係合部分の遠位先端まで遠位に延在する雄ねじを更に備える、請求項51~74のいずれか一項に記載の組立体。
76.骨アンカー組立体であって、
近位ヘッド部分と、骨アンカーの遠位先端まで延在する雄ねじを有する遠位骨係合部分と、骨アンカーの遠位先端から近位に延在する遠位骨係合部分内の中心にある穴とを有する骨アンカーと、
間に脊椎固定要素を受容するように構成されたU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、骨アンカーのヘッド部分を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端とを有する受容部材と、を備える、骨アンカー組立体。
77.受容部材は、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝と、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを有する受容部材と、を更に備え、
第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されている、請求項76に記載の組立体。
78.各アームにおける第1の凹部の少なくとも一部は、溝を越えて近位に延在する、請求項77に記載の組立体。
79.第2の凹部の各々は、第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されている、請求項77又は78に記載の組立体。
80.第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項77~79のいずれか一項に記載の組立体。
81.一対の第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項77~80のいずれか一項に記載の組立体。
82.U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されている、請求項76~81のいずれか一項に記載の組立体。
83.各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有し、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている、請求項76~82のいずれか一項に記載の組立体。
84.横向き陥凹部分の各々は、離間したアームの近位端から遠位に延在する、請求項83に記載の組立体。
85.各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有する、請求項83に記載の組立体。
86.離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置する、請求項76~85のいずれか一項に記載の組立体。
87.受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になる、請求項76~86のいずれか一項に記載の組立体。
88.受容部材の第1の対の向かい合った側面は、受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有する、請求項76~86のいずれか一項に記載の組立体。
89.受容部材の第2の対の向かい合った側面は、近位-遠位軸を含み、第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有する、請求項88に記載の組立体。
90.第1の平面は、第2の平面に対して垂直である、請求項89に記載の組立体。
91.受容部材内に配置された抵抗リングを更に備え、抵抗リングは、骨アンカーのヘッド部分に摩擦力を及ぼすように構成されている、請求項76~90のいずれか一項に記載の組立体。
92.受容部材内に配置された圧縮部材を更に備え、圧縮部材の近位部分は、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、請求項76~91のいずれか一項に記載の組立体。
93.第2の凹部の形成において変位された材料は、受容部材に対する圧縮部材の移動を制限するように構成されている、請求項92に記載の組立体。
94.変位された材料は、圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されている、請求項93に記載の組立体。
95.一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを更に備える、請求項76~94のいずれか一項に記載の組立体。
96.骨アンカー組立体であって、
近位ヘッド部分と、骨アンカーの遠位先端まで延在する雄ねじを有する遠位骨係合部分と、骨アンカーの遠位先端から近位に延在する遠位骨係合部分内の中心にある穴とを有する骨アンカーと、
受容部材であって、間にU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、骨アンカーのヘッド部分を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端と、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝と、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを有する、受容部材と、を備え、
受容部材内に配置された抵抗リングであって、骨アンカーのヘッド部分に摩擦力を及ぼすように構成された、抵抗リングと、
受容部材内に配置された圧縮部材であって、圧縮部材の近位部分が、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、圧縮部材と、を備え、
受容部材の第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されており、
各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有し、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されており、
受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になる、骨アンカー組立体。
97.離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置する、請求項96に記載の組立体。
98.圧縮部材は、又は受容部材の内部から外れることに抗して係止されている、請求項96又は97に記載の組立体。
99.骨アンカー組立体であって、
近位部分及び遠位ねじ山付き骨係合部分を有する骨アンカーと、
骨アンカーの近位部分に結合するように構成された係止球体と、
間にU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、係止球体を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端とを有する受容部材と、
受容部材内に配置され、係止球体に摩擦力を及ぼすように構成された抵抗リングと、
受容部材内に配置された圧縮部材と、を備え、
受容部材の遠位向き面は、第2の反対方向と比べて第1の方向において受容部材に対する骨アンカーの角形成のより大きな度合いを提供するために、受容部材の中心近位-遠位軸に対して斜めに角度付けられている、骨アンカー組立体。
100.
受容部材は、離間したアームの各々の外面において離間したアームの各々の近位端に形成された溝を含み、
受容部材は、各アームの外面に形成された第1の凹部であって、第1の凹部の少なくとも一部が溝と交差する、第1の凹部と、第1の凹部の遠位の位置で受容部材の外面に形成された第2の凹部とを含み、
第1の凹部及び第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されている、請求項99に記載の組立体。
101.各アームにおける第1の凹部の少なくとも一部は、溝を越えて近位に延在する、請求項100に記載の組立体。
102.第2の凹部は、第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されている、請求項100又は101に記載の組立体。
103.第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項100~102のいずれか一項に記載の組立体。
104.第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、請求項100~103のいずれか一項に記載の組立体。
105.U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されている、請求項99~104のいずれか一項に記載の組立体。
106.各離間したアームは、アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有し、横向き陥凹部分の各々は、受容部材の中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、横向き陥凹部分は、U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている、請求項99~105のいずれか一項に記載の組立体。
107.横向き陥凹部分の各々は、離間したアームの近位端から遠位に延在する、請求項106に記載の組立体。
108.各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有する、請求項106に記載の組立体。
109.各横向き陥凹部分は、第1の平面表面と、第1の平面表面に実質的に垂直な第2の平面表面と、それらの間の湾曲面とを有する、請求項108に記載の組立体。
110.離間したアームの近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置する、請求項99~109のいずれか一項に記載の組立体。
111.受容部材の対向する横向き側面は、受容部材の近位端に向かって内向きに先細になっている、請求項99~110のいずれか一項に記載の組立体。
112.受容部材の第1の対の向かい合った側面は、受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有する、請求項99~111のいずれか一項に記載の組立体。
113.受容部材の第2の対の向かい合った側面は、近位-遠位軸を含み、第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有する、請求項112に記載の組立体。
114.第1の平面は、第2の平面に対して垂直である、請求項113に記載の組立体。
115.圧縮部材の近位部分は、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、請求項99~114のいずれか一項に記載の組立体。
116.第2の凹部の形成において変位された材料は、受容部材に対する圧縮部材の移動を制限するように構成されている、請求項115に記載の組立体。
117.変位された材料は、圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されている、請求項116に記載の組立体。
118.一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを更に備える、請求項99~117のいずれか一項に記載の組立体。
119.受容部材の離間したアーム間に受容されるように構成された雄角ねじを有する固定要素を更に備える、請求項99~118のいずれか一項に記載の組立体。
120.骨アンカーは、骨係合部分の遠位先端から近位に延在する穴を含む、請求項99~119のいずれか一項に記載の組立体。
121.穴は、骨アンカーの全長を通して延在する、請求項120に記載の組立体。
122.骨アンカーは、穴と交差するその側方表面に形成された少なくとも1つの出口を含む、請求項121に記載の組立体。
123.穴は、止まり穴である、請求項120に記載の組立体。
124.遠位骨係合部分は、骨係合部分に沿ってその遠位先端まで遠位に延在する雄ねじを更に備える、請求項99~123のいずれか一項に記載の組立体。
125.圧縮部材は、受容部材に対する圧縮部材の遠位前進時に、係止球体に力を及ぼすように構成されている、請求項99~124のいずれか一項に記載の組立体。
126.骨アンカーは、その第1の骨係合部分に沿って形成された第1のピッチのねじ山と、第1の骨係合部分の近位にある第2の骨係合部分に沿って形成された第2のピッチのねじ山とを含む、請求項99~125のいずれか一項に記載の組立体。
127.第1のピッチは、第2のピッチよりも大きい、請求項126に記載の組立体。
128.
骨アンカーは、その第1の遠位部分上に形成されたねじ山と、骨アンカーの第1の部分と近位部分との間に配置されたねじ山のない第2の部分とを含み、
ねじ山のない第2の部分の長さは、その上に形成されたねじ山を有する第1の部分の長さの少なくとも約30%である、請求項99~127のいずれか一項に記載の組立体。
129.第2の部分の長さは、第1の部分の長さの約30%~約90%である、請求項128に記載の組立体。
【0135】
〔実施の態様〕
(1) 骨アンカー組立体であって、
近位部分及び遠位ねじ山付き骨係合部分を有する骨アンカーと、
前記骨アンカーの前記近位部分に結合するように構成された係止球体と、
間にU字型凹部を形成する一対の離間したアームによって画定された近位端と、前記係止球体を多軸的に着座させるために内部に形成された多軸座部を有する遠位端とを有する受容部材と、
前記受容部材内に配置され、前記係止球体に摩擦力を及ぼすように構成された抵抗リングと、
前記受容部材内に配置された圧縮部材と、を備え、
前記受容部材の遠位向き面は、第2の反対方向と比べて第1の方向において前記受容部材に対する前記骨アンカーの角形成のより大きな度合いを提供するために、前記受容部材の中心近位-遠位軸に対して斜めに角度付けられている、骨アンカー組立体。
(2) 前記受容部材は、前記離間したアームの各々の外面において前記離間したアームの各々の近位端に形成された溝を含み、
前記受容部材は、各アームの前記外面に形成された第1の凹部であって、前記第1の凹部の少なくとも一部が前記溝と交差する、第1の凹部と、前記第1の凹部の遠位の位置で前記受容部材の外面に形成された第2の凹部とを含み、
前記第1の凹部及び前記第2の凹部は、外科用器具に結合するように構成されている、実施態様1に記載の組立体。
(3) 各アームにおける前記第1の凹部の少なくとも一部は、前記溝を越えて近位に延在する、実施態様2に記載の組立体。
(4) 前記第2の凹部は、前記第1の凹部のうちの1つと長手方向に整列されている、実施態様2に記載の組立体。
(5) 前記第1の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、実施態様2に記載の組立体。
【0136】
(6) 前記第2の凹部は、外科用器具に枢動可能に結合するように構成されている、実施態様2に記載の組立体。
(7) 前記U字型凹部は、様々なサイズの脊椎固定要素を受容するように構成されている、実施態様1に記載の組立体。
(8) 各離間したアームは、前記アームの両側縁部に形成された横向き陥凹部分を有し、前記横向き陥凹部分の各々は、前記受容部材の前記中心近位-遠位軸から離れる方向に面しており、前記横向き陥凹部分は、前記U字型凹部が遮られないままであるように外科用器具と係合するように構成されている、実施態様1に記載の組立体。
(9) 前記横向き陥凹部分の各々は、前記離間したアームの前記近位端から遠位に延在する、実施態様8に記載の組立体。
(10) 各横向き陥凹部分は、凹状遠位表面を有する、実施態様8に記載の組立体。
【0137】
(11) 各横向き陥凹部分は、第1の平面表面と、前記第1の平面表面に実質的に垂直な第2の平面表面と、それらの間の湾曲面とを有する、実施態様10に記載の組立体。
(12) 前記離間したアームの前記近位端は、共通の円形円周経路に沿って位置する、実施態様1に記載の組立体。
(13) 前記受容部材の対向する横向き側面は、前記受容部材の前記近位端に向かって内向きに先細になっている、実施態様1に記載の組立体。
(14) 前記受容部材の第1の対の向かい合った側面は、前記受容部材の近位-遠位軸を含む第1の平面に対して第1のテーパを有する、実施態様1に記載の組立体。
(15) 前記受容部材の第2の対の向かい合った側面は、前記近位-遠位軸を含み、前記第1の平面からオフセットされている第2の平面に対して第2のテーパを有する、実施態様14に記載の組立体。
【0138】
(16) 前記第1の平面は、前記第2の平面に対して垂直である、実施態様15に記載の組立体。
(17) 前記圧縮部材の近位部分は、脊椎固定要素を受容するための座部を形成する、互いに角度的にオフセットされている対向する平面表面を含む、実施態様1に記載の組立体。
(18) 前記第2の凹部の形成において変位された材料は、前記受容部材に対する前記圧縮部材の移動を制限するように構成されている、実施態様17に記載の組立体。
(19) 前記変位された材料は、前記圧縮部材に形成された対応する凹部内に受容されている、実施態様18に記載の組立体。
(20) 前記一対の離間したアームから近位に延在する一対の整復タブを更に備える、実施態様1に記載の組立体。
【0139】
(21) 前記受容部材の前記離間したアーム間に受容されるように構成された雄角ねじを有する固定要素を更に備える、実施態様1に記載の組立体。
(22) 前記骨アンカーは、前記骨係合部分の遠位先端から近位に延在する穴を含む、実施態様1に記載の組立体。
(23) 前記穴は、前記骨アンカーの全長を通して延在する、実施態様22に記載の組立体。
(24) 前記骨アンカーは、前記穴と交差する前記骨アンカーの側方表面に形成された少なくとも1つの出口を含む、実施態様23に記載の組立体。
(25) 前記穴は、止まり穴である、実施態様22に記載の組立体。
【0140】
(26) 前記遠位骨係合部分は、前記骨係合部分に沿って前記骨係合部分の遠位先端まで遠位に延在する雄ねじを更に備える、実施態様1に記載の組立体。
(27) 前記圧縮部材は、前記受容部材に対する前記圧縮部材の遠位前進時に、前記係止球体に力を及ぼすように構成されている、実施態様1に記載の組立体。
(28) 前記骨アンカーは、その第1の骨係合部分に沿って形成された第1のピッチのねじ山と、前記第1の骨係合部分の近位にある第2の骨係合部分に沿って形成された第2のピッチのねじ山とを含む、実施態様1に記載の組立体。
(29) 前記第1のピッチは、前記第2のピッチよりも大きい、実施態様28に記載の組立体。
(30) 前記骨アンカーは、その第1の遠位部分上に形成されたねじ山と、前記骨アンカーの前記第1の部分と前記近位部分との間に配置されたねじ山のない第2の部分とを含み、
ねじ山のない前記第2の部分の長さは、上に形成されたねじ山を有する前記第1の部分の長さの少なくとも約30%である、実施態様1に記載の組立体。
【0141】
(31) 前記第2の部分の前記長さは、前記第1の部分の前記長さの約30%~約90%である、実施態様30に記載の組立体。
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【国際調査報告】