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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-22
(54)【発明の名称】ウェハ位置検出装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/68 20060101AFI20240215BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
H01L21/68 F
H01L21/304 622Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553932
(86)(22)【出願日】2021-10-20
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 CN2021118651
(87)【国際公開番号】W WO2022188385
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】202110249025.5
(32)【優先日】2021-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520128152
【氏名又は名称】杭州▲衆▼硅▲電▼子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】徐 梟宇
【テーマコード(参考)】
5F057
5F131
【Fターム(参考)】
5F057AA03
5F057AA53
5F057BA11
5F057BA15
5F057BA21
5F057BB02
5F057CA12
5F057DA03
5F057FA33
5F057GB31
5F131AA02
5F131BA33
5F131CA09
5F131DA22
5F131DA42
5F131DB00
5F131DD03
5F131DD32
5F131DD43
5F131FA12
5F131FA32
5F131KA22
5F131KA47
5F131KA54
5F131KA63
5F131KA68
5F131KB05
5F131KB32
(57)【要約】
【課題】 ウェハ位置検出装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、ウェハ位置検出装置を開示し、取り付け座と、トリガアセンブリと、流体圧力検出アセンブリとを備え、取り付け座に設けられているトリガアセンブリは、取り付け座の表面から突出してウェハを支持するトップカバーと、トップカバーの内壁に形成された中空キャビティ内に設けられた流体輸送管路と、を含み、トップカバーにウェハが設けられた場合、トップカバーは、流体輸送管路に近づく方向に沿って移動して流体輸送管路の流体輸送口を塞ぐことができ、トップカバーにウェハが設けられていない場合、トップカバーは、流体圧力の作用により流体輸送管路から離れる方向に沿って移動して流体輸送管路の流体輸送口を導通させることができ、流体圧力検出アセンブリは、トップカバーを介してウェハと間接的に接触して、ウェハの位置決め状況を間接的に検出することで、直接接触によりウェハの表面で欠陥が生じて、歩留まりに影響を与えることが防止され、光学センサーに比較し、それは、光照射に感度が高いウェハの位置決め状況を検出することができ、適用範囲が広く、装置への汎用性が向上する。
【選択図】 図2


















【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記取り付け座に設けられているトリガアセンブリであって、前記取り付け座の表面から突出してウェハを支持するトップカバーと、前記トップカバーの内壁に形成された中空キャビティ内に設けられた流体輸送配管と、を含み、前記トップカバーにウェハが設けられた場合、前記トップカバーは、前記流体輸送配管に近づく方向へ移動して前記流体輸送配管の流体輸送口を塞ぐことができ、前記トップカバーにウェハが設けられていない場合、前記トップカバーは、流体圧力の作用により前記流体輸送配管から離れる方向に沿って移動して前記流体輸送配管の流体輸送口を導通することができるトリガアセンブリと、
制御装置に接続され、前記流体輸送配管における流体圧力を検出する流体圧力検出アセンブリと、を備えることを特徴とする、ウェハ位置検出装置。
【請求項2】
前記取り付け座には、前記トップカバーを取り付けるための取り付け溝が設けられ、前記取り付け溝の表面において、前記トップカバーの前記流体輸送配管から離れる方向への移動を制限するためのプレスカバーが設けられることを特徴とする、請求項1に記載のウェハ位置検出装置。
【請求項3】
前記取り付け溝の周向側壁には、前記トップカバーの移動を線形案内するための棒状案内溝が設けられ、前記棒状案内溝は、前記取り付け溝の中心線方向に平行して設けられ、前記トップカバーには、前記棒状案内溝と嵌合するための案内突起が設けられることを特徴とする、請求項2に記載のウェハ位置検出装置。
【請求項4】
前記取り付け座に設けられ、前記中空キャビティ内の流体を排出する出力孔をさらに含み、前記出力孔は、前記取り付け溝の底壁に設けられ、且つ前記トップカバーから離れる方向に沿って前記取り付け座を貫通することを特徴とする、請求項2に記載のウェハ位置検出装置。
【請求項5】
前記取り付け座に取り外し可能に固定的に接続されるノズルと、
一端が前記ノズルに接続され、他端が流体動力源に接続される入力配管と、を備えることを特徴とする、請求項2に記載のウェハ位置検出装置。
【請求項6】
前記取り付け座には、前記ノズルを取り付けるための取り付け貫通孔が設けられ、前記取り付け貫通孔が前記取り付け座の厚さ方向に沿って貫通し、前記取り付け貫通孔に雌ねじが設けられ、前記ノズルに前記雌ねじと嵌り合う雄ねじが設けられることを特徴とする、請求項5に記載のウェハ位置検出装置。
【請求項7】
前記制御装置は、
前記流体圧力検出アセンブリによって検出した流体圧力値が第1のプリセット圧力値に等しいか否かを判断し、そうであれば、現在ウェハが正確に配置されることを通知する情報を送信し、前記流体圧力検出アセンブリによって検出した流体圧力値が第2のプリセット圧力値に等しいか否かを判断し、そうであれば、現在の作業位置にウェハがないことを通知する情報を送信し、前記第1のプリセット圧力値が前記第2のプリセット圧力値より大きくなり、前記流体圧力検出アセンブリによって検出した流体圧力値が前記第2のプリセット圧力値より大きく、前記第1のプリセット圧力値未満であるか否かを判断し、そうであれば、現在ウェハが正確に配置されていないことを通知する情報を送信するように構成される流体圧力判断ユニットを含むことを特徴とする、請求項1に記載のウェハ位置検出装置。
【請求項8】
前記トップカバーは球状弧面のトップカバーであることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のウェハ位置検出装置。
【請求項9】
前記トリガアセンブリのグループ数は複数グループであり、全ての前記トリガアセンブリが前記取り付け座に均一に設けられることを特徴とする、請求項8に記載のウェハ位置検出装置。
【請求項10】
前記トリガアセンブリは3グループであり、3グループの前記トリガアセンブリが前記取り付け座の中心に沿って中心対称で設けられ、3グループの前記トリガアセンブリの流体輸送配管には、それぞれ1グループの前記流体圧力検出アセンブリが接続されることを特徴とする、請求項9に記載のウェハ位置検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体加工装置の分野に関し、より具体的には、ウェハ位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体業界の急速な成長に伴い、半導体チップの製造プロセスによる線幅が0.18umから10nm以下に減少され、金属層数が5~6層からそれ以上の層数へ増加し、銅プロセスによる多層配線がアルミニウム相互接続プロセスのボトルネックとなる問題を解決するとともに、全体平坦化にもより高く要求されている。CMPは、現在、最も良好な全体平坦化技術であり、銅相互接続プロセスに不可欠なプロセスの一環である。但し、銅(Cu)CMPプロセスには、蝶形、浸食、擦り傷のほかに、腐食も発生しやすいという欠陥がある。
【0003】
化学機械研磨による平坦化装置の各部分はいずれもウェハの位置をリアルタイムで検出する必要がある。例えば、研磨過程において、ウェハは、まず、マニピュレーターによって載置台に配置され、ウェハが所定の位置にあることが検出されると、研磨ヘッダーは載置台からウェハを取って研磨する。ウェハの研磨が終了した後、研磨ヘッダーはウェハを載置台に戻し、マニピュレーターによってウェハを洗浄機構に搬送する。この過程では、載置台の移動中の振れ又はマニピュレーターの搬送中の振れにより、ウェハが載置台に正確に配置されていなければ、ウェハの取り戻しが失敗し、ひいてはウェハを破壊させることが起きる。
【0004】
従来のウェハを検出する技術的解決手段では、一般的に、ウェハの円周方向にレバーブレーキ型センサーを配置して間接検出を行うことを採用し、ウェハの位置がずれる場合、センサーの信号に差別が生じ、これを判断根拠とし、レバーブレーキ型センサーが間接検出を行うようになり、部品の摩擦により異物(Particle)が発生する可能性があり、構造が複雑であり、ブレーキレバーがウェハの表面を傷づけやすく、取り付けやメンテナンスが困難であり、間接検出の精度に影響を及ぼし、また、ウェハの周方向にセンサーを配置して直接検出を行う技術的解決手段もあるが、例えば、光学センサーの場合、それによる直接検出は、光照射に感度が高いプロセス(例えば、銅プロセス)に適せず、作動環境にも研磨液や液滴が飛散し、光学センサーが誤ってアラームを発しやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑み、本発明は、間接検出を行うセンサーによるウェハの表面への欠陥が発生しやすく、歩留まりに影響を及ぼすが、直接検出を行うセンサーの適用範囲が制限されるという問題を解決するウェハ位置検出装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は次の技術的解決手段を提供する。
取り付け座と、
前記取り付け座に設けられているトリガアセンブリであって、前記取り付け座の表面から突出してウェハを支持するトップカバーと、前記トップカバーの内壁に形成された中空キャビティ内に設けられた流体輸送配管と、を含み、前記トップカバーにウェハが設けられた場合、前記トップカバーは、前記流体輸送配管に近づく方向へ移動して前記流体輸送配管の流体輸送口を塞ぐことができ、前記トップカバーにウェハが設けられていない場合、前記トップカバーは、流体圧力の作用により前記流体輸送配管から離れる方向に沿って移動して前記流体輸送配管の流体輸送口を導通することができるトリガアセンブリと、
制御装置に接続され、前記流体輸送配管における流体圧力を検出する流体圧力検出アセンブリと、を備える、ウェハ位置検出装置。
【0007】
好ましくは、前記取り付け座に前記トップカバーを取り付けるための取り付け溝が設けられ、前記取り付け溝の表面において、前記トップカバーの前記流体輸送配管から離れる方向への移動を制限するためのプレスカバーが設けられる。
【0008】
好ましくは、前記取り付け溝の周向側壁に前記トップカバーの移動を線形案内するための棒状案内溝が設けられ、前記棒状案内溝は、前記取り付け溝の中心線方向に平行して設けられ、前記トップカバーに前記棒状案内溝と嵌合するための案内突起が設けられる。
【0009】
好ましくは、前記取り付け座に設けられ、前記中空キャビティ内の流体を排出する出力孔をさらに含み、前記出力孔は、前記取り付け溝の底壁に設けられ、且つ前記トップカバーから離れる方向に沿って前記取り付け座を貫通する。
【0010】
好ましくは、前記流体輸送配管は、
前記取り付け座に取り外し可能に固定的に接続されるノズルと、
一端が前記ノズルに接続され、他端が流体動力源に接続される入力配管と、を備える。
【0011】
好ましくは、前記取り付け座に前記ノズルを取り付けるための取り付け貫通孔が設けられ、前記取り付け貫通孔が前記取り付け座の厚さ方向に沿って貫通し、前記取り付け貫通孔に雌ねじが設けられ、前記ノズルに前記雌ねじと合わせる雄ねじが設けられる。
【0012】
好ましくは、前記制御装置は、
前記流体圧力検出アセンブリによって検出した流体圧力値が第1のプリセット圧力値に等しいか否かを判断し、そうであれば、現在ウェハが正確に配置されることを通知する情報を送信し、前記流体圧力検出アセンブリによって検出した流体圧力値が第2のプリセット圧力値に等しいか否かを判断し、そうであれば、現在の作業位置にウェハがないことを通知する情報を送信し、前記第1のプリセット圧力値が前記第2のプリセット圧力値より大きくなり、前記流体圧力検出アセンブリによって検出した流体圧力値が前記第2のプリセット圧力値より大きく、前記第1のプリセット圧力値未満であるか否かを判断し、そうであれば、現在ウェハが正確に配置されていないことを通知する情報を送信するように構成される流体圧力判断ユニットを含む。
【0013】
好ましくは、前記トップカバーが球状弧面のトップカバーである。
【0014】
好ましくは、前記トリガアセンブリのグループ数が複数グループであり、全ての前記トリガアセンブリが前記取り付け座に均一に設けられる。
【0015】
好ましくは、前記トリガアセンブリは3グループであり、3グループの前記トリガアセンブリが前記取り付け座の中心に沿って中心対称で設けられ、3グループの前記トリガアセンブリの流体輸送配管には、それぞれ1グループの前記流体圧力検出アセンブリが接続される。
【0016】
本発明で提供されるウェハ位置検出装置は、取り付け座と、取り付け座に設けられているトリガアセンブリであって、取り付け座の表面から突出してウェハを支持するトップカバーと、トップカバーの内壁に形成された中空キャビティ内に設けられた流体輸送配管と、を含み、トップカバーにウェハが設けられた場合、トップカバーは、流体輸送配管に近づく方向に沿って移動して流体輸送配管の流体輸送口を塞ぐことができ、トップカバーにウェハが設けられていない場合、トップカバーは、流体圧力の作用により流体輸送配管から離れる方向に沿って移動して流体輸送配管の流体輸送口を導通することができるトリガアセンブリと、制御装置に接続され、流体輸送配管における流体圧力を検出する流体圧力検出アセンブリと、を備える。
【発明の効果】
【0017】
従来技術に比べて、本発明で提供されるウェハ位置検出装置の応用により、次の技術的効果が得られる。
1、流体圧力検出アセンブリは、トップカバーを介してウェハと間接的に接触して、ウェハの位置決め状況を間接的に検出し、レバーブレーキ型センサーに比べて、流体圧力検出アセンブリは直接ウェハと接触する必要がなく、直接接触によるウェハの表面への欠陥が生じて、歩留まりに影響を及ぼすことが防止され、光学センサーに比べて、それは、光照射に感度が高いウェハの位置決め状況を検出することができ、適用範囲が広く、装置への汎用性が向上する。
2、流体圧力検出アセンブリによる検出した圧力値とプリセット圧力値との比較に基づき、ウェハの配置正確さを判断するとともに、異なる位置での流体圧力検出アセンブリの圧力値の大きさにより、その後のウェハの位置調整をガイドすることができる。
3、トップカバーの頂部は球状弧面であり、ウェハの平面と点接触することで、両者間の接触面積が減少し、トップカバーとウェハの間に異物が存在することが防止され、トップカバーとウェハとの間に異物が存在する場合、相対的な滑りによる擦り傷の面積を小さくし、歩留まりをさらに向上させる。
4、取り付け溝内に棒状案内溝が設けられることにより、トップカバーは直線方向にのみ移動可能であり、流体の作用により生じられる回転自由度を制限し、トップカバーの回転でウェハとの間に擦り傷が生じることを防止し、トップカバーとウェハを相対的に固定し、装置の信頼性をさらに向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下において、実施例又は従来技術の説明に使用される図面を簡単に紹介するが、当然のことながら、以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的労力を要することなく、これらの図面に基づく他の図面をさらに得ることができる。
【0019】
図1】本発明の実施例で提供されるウェハ位置検出装置の外観を示す構造概略図である。
図2図1の一部の断面構造を示す概略図である。
図3】本発明の実施例で提供されるウェハとウェハ位置検出装置との取り付けを示す構造概略図である。
図4図3の一部の断面構造を示す概略図である。
図5】本発明の実施例で提供されるトリガアセンブリの位置を示す構造概略図である。
図6】本発明の実施例で提供されるウェハが取り付け座に正確に配置されていない場合の位置を示す構造概略図である。
図7図6の軸側の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施例は、センサーとの直接接触により、ウェハの表面に欠陥が生じて、歩留まりに影響を及ぼすという問題を解決するウェハ位置検出装置を開示する。
【0021】
以下において、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然のことながら、説明される実施例は、全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例に過ぎない。本発明における実施例に基づき、当業者であれば創造的労力を要することなく得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0022】
図1図7を参照すると、図1は本発明の実施例で提供されるウェハ位置検出装置の外観を示す構造概略図である。図2図1の一部の断面構造を示す概略図である。図3は本発明の実施例で提供されるウェハとウェハ位置検出装置との取り付けを示す構造概略図である。図4図3のの一部の断面構造を示す概略図である。図5は本発明の実施例で提供されるトリガアセンブリの位置を示す構造概略図である。図6は本発明の実施例で提供されるウェハが取り付け座に正確に配置されていない場合の位置を示す構造概略図である。図7図6の軸側の構造概略図である。
具体的な一実施形態において、本出願におけるウェハ位置検出装置は、ウェハを配置するための取り付け座4とトリガアセンブリと、を備える。トリガアセンブリは取り付け座4に設けられ、取り付け座4はトリガアセンブリを介してウェハを間接的に載置する。
【0023】
図2図4を引き続いて参照し、トリガアセンブリはトップカバー1と流体輸送配管とを含み、トップカバー1は取り付け座4の表面から突出してウェハ6を支持し、トップカバー1は、柱体又は台体、例えば、円柱体、円錐台とすることができ、必要に応じてトップカバー1の具体的な構造を設定する。トップカバー1の内部は中空キャビティであり、流体輸送配管を覆うために用いられ、流体輸送配管は、トップカバー1の内壁に形成された中空キャビティ内に設けられ、トップカバー1は、流体輸送配管に近づく又はそれから離れる方向に沿って移動して流体輸送配管の流体輸送口を塞ぐ/導通することができ、トップカバー1にウェハ6が設けられる場合、トップカバー1は流体輸送配管に近づく方向に沿って移動して流体輸送配管の流体輸送口を塞ぐことができ、トップカバー1にウェハ6が設けられていない場合、トップカバー1は、流体圧力の作用により、流体輸送配管から離れる方向に沿って移動し、トップカバー1と流体輸送配管の流体輸送口との接触を切断し、流体輸送配管の流体輸送口を導通することができ、流体輸送配管と中空キャビティとが導通すると、流体輸送配管における流体は順に流体輸送口、中空キャビティ及び出力孔から流出し、出力孔は取り付け座4に設けられて中空キャビティ内の流体を排出する。
【0024】
トップカバー1を取り付け座に取り付ける方式として、好ましくは、取り付け座4にトップカバー1を取り付けるための取り付け溝を設け、トップカバー1が取り付け溝から外すことを防止するために、トップカバー1の頂端が取り付け溝から突出して設けられ、トップカバー1の末端が取り付け溝に係着されており、理解できるように、トップカバー1と取り付け溝との隙間嵌めにより、トップカバー1は、取り付け溝の中心線方向に沿って移動し、流体輸送配管に近づく又はそれから離れる方向へ移動することができる。さらに、トップカバー1が流体圧力の作用によりその自体の軸線の周りに回転し、ウェハ6との間に相対的に回転運動を行い、さらにウェハ6の表面に摩損又は擦り傷が生じることを防止するために、好ましくは、取り付け孔の周向側壁にトップカバー1の移動を線形案内するための棒状案内溝を設け、棒状案内溝は取り付け溝の中心線方向に平行して設けられ、より好ましくは、棒状案内溝は流体輸送配管の軸線方向に平行であり、トップカバー11の移動が線形移動であることを確保するために、トップカバーには、棒状案内溝と嵌合するための案内突起が設けられる。このようにすると、トップカバー1の回転自由度が制限され、トップカバー1が流体輸送配管における流体圧力の作用によりその自体の中心線の周りに回転し、ウェハと相対移動して擦り傷が生じることが防止され、歩留まりがさらに向上し、装置の信頼性が向上する。
【0025】
流体圧力検出アセンブリは、制御装置に接続されて、流体輸送配管における流体圧力を検出し、これにより、流体輸送配管における流体圧力に基づいてウェハの位置決め状況及び配置正確さを検出する。流体は、一般的に脱イオン水とし、必要に応じて空気又は他の不活性ガス等としてもよく、且つ流体の種類に応じて対応する流体圧力検出アセンブリを設けることは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
【0026】
作業の際に、トップカバー1にウェハがない場合、流体輸送配管における流体は、流体輸送口を介して中空キャビティ内に入り、トップカバー1は圧力の作用で棒状案内溝に沿って流体輸送配管から離れる方向へ移動し、取り付け孔の端壁によってトップカバー1の最大滑り位置を制限し、この時、流体圧力検出アセンブリによって流体輸送配管における圧力を検出し、検出した圧力値に基づいき、現在、トップカバー1にウェハが存在するか否かを判断することができ、トップカバー1にウェハが取り付けられる場合、トップカバー1は、ウェハの重力作用で流体輸送配管に近づく方向へ移動して流体輸送配管の流体輸送口を塞ぎ、この時、流体は流体輸送口を介して中空キャビティに入って流出することができず、流体の圧力が大きくなり、検出した圧力値に基づき、現在ウェハが正確に配置されているか否かを判断する。上述のように、流体圧力検出アセンブリによって、流体輸送配管における圧力に対して、ウェハが位置決めされるか否かの検出を行い、別の実施例において、トップカバー1にウェハが配置される場合、流体圧力検出アセンブリにより検出した流体圧力値とプリセット圧力値を比較し、ウェハが正確に配置されるか否かを検出し、一例として、ウェハが正確に配置される場合、システムのプリセット流体圧力が3Mpaとなり、よって、配置正確さの検出過程において、流体圧力検出アセンブリにより検出した流体圧力に基づいて判断を行い、3Mpaでない場合、現在ウェハが正確に配置されていないと考えられ、実際の応用において、必要に応じて一定の誤差範囲が設けられてもよい。
【0027】
また、上記トリガアセンブリは、ウェハの位置決め状況及び配置正確さを検出するために、他の機械構造又はセンサーと組み合わせて使用してもよく、例えば、レバー機構、変位センサー又は対射式センサー等は、必要に応じて配置することができる。
【0028】
具体的には、取り付け座4には、トップカバー1を取り付けるための取り付け溝が設けられ、取り付け溝の表面において、トップカバー1の流体輸送配管から離れる方向への移動を制限するためのプレスカバー5が設けられる。プレスカバー5と取り付け溝は取り外し可能に固定的に接続され、例えば、ねじ付き締結部材で固定される。トップカバー1の取り付け溝と適合する底部縁部に外縁部が設けられ、外縁部とプレスカバー5との係合により、トップカバー1を制限し、外縁部はトップカバー1の底部縁部の周りに連続的に設けられ、ここで、プレスカバー5は、好ましくは取り付け溝の周向縁部の周りに連続的に設けられ、又は、間隔をおいて設けられてもよく、それらはいずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
【0029】
そのうち、流体輸送配管はノズル2と入力配管を含む。ノズル2は取り付け座4に取り外し可能に固定的に接続され、一実施例において、取り付け座4にノズル2を取り付けるための取り付け貫通孔が設けられ、取り付け貫通孔は取り付け座4の厚さ方向に沿って貫通し、取り付け貫通孔に雌ねじが設けられ、ノズル2に雌ねじと嵌り合う雄ねじが設けられ、スレッド接続によりノズル2と取り付け座4の固定が実現され、入力配管は、一端がノズル2に接続され、他端が流体動力源に接続され、流体圧力検出アセンブリは、好ましくは、流体輸送配管に設けられ、その流体の流速が安定し、流体圧力検出への干渉が低下し、流体圧力の検出精度が向上する。
【0030】
一実施例において、流体の飛散によるウェハの損傷が発生し、歩留まりに影響を及ぼすことを防止するために、出力孔は、取り付け座4の他側面に向かって設けられ、出力孔は、取り付け溝の底壁に設けられ、且つトップカバー1から離れる方向に沿って取り付け座4を貫通し、取り付け空間を最適化し、出力孔と出力配管との接続を容易にするために、出力孔の軸線は、好ましくは、流体輸送配管の軸線に平行して設けられる。
【0031】
好ましくは、流体圧力検出アセンブリは水圧センサー3であり、流体は脱イオン水であり、水圧センサー3は構造が簡単で配置しやすく、且つ脱イオン水の清浄度が高く、ウェハの表面への干渉が低下する。
【0032】
具体的には、制御装置は、
流体圧力検出アセンブリにより検出した流体圧力値が第1のプリセット圧力値に等しいか否かを判断し、そうであれば、現在ウェハ6が正確に配置されたことを通知する情報を送信し、流体圧力検出アセンブリにより検出した流体圧力値が第2のプリセット圧力値に等しいか否かを判断し、そうであれば、現在の作業位置にウェハ6がないことを通知する情報を送信し、第1のプリセット圧力値が第2のプリセット圧力値より大きくなり、流体圧力検出アセンブリにより検出した流体圧力値が第2のプリセット圧力値より大きく、第1のプリセット圧力値未満であるか否かを判断し、そうであれば、現在ウェハ6が正確に配置されていないことを通知する情報を送信し、これにより、ウェハの位置決め状況及び配置正確さの検出が実現されるように構成される流体圧力判断ユニットを含む。
【0033】
図6、7を参照すると、理解できるように、トリガアセンブリが複数グループである場合、全ての流体圧力検出アセンブリにより検出した流体圧力値がそれぞれ第1のプリセット圧力値に等しい時、取り付け座4にウェハがないと判断し、ウェハを配置する操作を行うことができ、全ての流体圧力検出アセンブリにより検出した流体圧力値がそれぞれ第2のプリセット圧力値に等しい時、取り付け座4にウェハがあり、且つウェハが正確に配置されると判断し、ウェハを取る操作を行うことができ、いずれか1グループの流体圧力検出アセンブリにより検出した流体圧力値が第1のプリセット圧力値と第2のプリセット圧力値との間にある時、取り付け座4にウェハがあるが正確に配置されていないと判断するとともに、アラームを発し、上記した前の2種類の場合では、各トリガアセンブリの流体圧力検出アセンブリにより検出した流体圧力値は、それぞれ第1のプリセット圧力値/第2のプリセット圧力値に等しい必要があり、これにより、検出精度をさらに向上させると共に、ウェハを取る/戻す操作を行う前に、取り付け座4の載置状況をモニタリングし、装置の安全性を向上させることができる。
【0034】
上記各実施例に基づき、トップカバー1とウェハとの間の接触面積を小さくし、擦り傷を防止するために、トップカバー1は球状弧面トップカバー1とし、これにより、ウェハとトップカバー1との相対移動による擦り傷が防止され、歩留まりがさらに向上し、また、トップカバー1は、同じ技術効果が得られれば、弧形トップカバー1又は他の形態のトップカバーとしてもよく、理解できるように、トップカバーが球状弧面のトップカバー/弧形トップカバーである場合、それに応じて、ノズルの構造を球状弧面型ノズル/弧形ノズルにしてもよく、これにより、トップカバーの内壁と嵌合することができ、よって、塞ぐ時に、塞ぎ効果が高まり、流体圧力の検出誤差が低下する。
【0035】
具体的には、トリガアセンブリのグループ数は複数グループであり、全てのトリガアセンブリは取り付け座4に均一に設けられる。「均一に設けられる」とは、例えば、マトリックス式配列、横方向又は縦方向に沿った配列等の形態であり、各グループのトリガアセンブリのノズル2は、それぞれ流体圧力検出アセンブリに接続されて、独立して給水し、異なる位置でのトリガアセンブリに接続された流体圧力検出アセンブリの検出圧力を判断することにより、ウェハの位置や姿勢の判断及び調整を行うことができ、よって、制御装置が駆動アセンブリを制御して、それに対応するウェハの位置調整を駆動することを指導し、正確配置操作を簡略化する。別の実施例において、各グループのトリガアセンブリのノズル2は、それぞれ同一のメイン配管に接続されて給水してもよく、各メイン配管に同一の流体圧力検出アセンブリが接続され、このような配置方式では、部品及び配管の接続が簡単であり、コストが低い。理解できるように、トリガアセンブリのグループ数は、取り付け座4の大きさ及びウェハ6の重量を参照し、それに応じて設けられる。
【0036】
好ましくは、トリガアセンブリは3グループであり、3グループのトリガアセンブリは取り付け座4の中心に沿って中心対称で設けられ、3グループのトリガアセンブリの流体輸送配管には、それぞれ1グループの流体圧力検出アセンブリが接続される。3グループのトリガアセンブリは構造が同じであり、生産や加工しやすく、取り付け座4は好ましくは円形取り付け座4であり、全てのトリガアセンブリは、円形取り付け座4の円心に沿って中心対称で設けられることで、取り付け座4の構造がさらに最適化される。
【0037】
従来技術に比べて、本発明で提供されるウェハ位置検出装置の応用により、次の技術的効果が得られる。
1、流体圧力検出アセンブリは、トップカバーを介してウェハと間接的に接触して、ウェハの位置決め状況を間接的に検出し、レバーブレーキ型センサーに比べて、流体圧力検出アセンブリは直接ウェハと接触する必要がなく、直接接触によるウェハの表面への欠陥が生じて、歩留まりに影響を及ぼすことが防止され、光学センサーに比べて、それは、光照射に感度が高いウェハの位置決め状況を検出することができ、適用範囲が広く、装置への汎用性が向上する。
2、流体圧力検出アセンブリによる検出した圧力値とプリセット圧力値との比較に基づき、ウェハの配置正確さを判断するとともに、異なる位置での流体圧力検出アセンブリの圧力値の大きさにより、その後のウェハの位置調整をガイドすることができる。
3、トップカバーの頂部は球状弧面であり、ウェハの平面と点接触することで、両者間の接触面積が減少し、トップカバーとウェハの間に異物が存在することが防止され、トップカバーとウェハとの間に異物が存在する場合、相対的な滑りによる擦り傷の面積を小さくし、歩留まりをさらに向上させる。
4、取り付け溝内に棒状案内溝が設けられることにより、トップカバーは直線方向にのみ移動可能であり、流体の作用により生じられる回転自由度を制限し、トップカバーの回転でウェハとの間に擦り傷が生じることを防止し、トップカバーとウェハを相対的に固定し、装置の信頼性をさらに向上させる。
【0038】
最後に、さらに説明しておきたいのは、本明細書において、第1や第2のような関係に関する用語は、1つのエンティティ又は操作を別のエンティティ又は操作と区別するためのものに過ぎず、必ずしもこれらのエンティティ又は操作の間に任意のこのような実際の関係又は順序が存在することを要求又は暗示しないという点である。また、用語の「含む」、「備える」又はその任意の他の形態は非排他的包含を意図し、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素だけでなく、明確に例示されていない他の要素も含まれ、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含まれる。それ以上制限されていない限り、「……を含む」という文で定義される要素は、その要素を含むプロセス、方法、物品又は装置にさらに別の同じ要素が存在することを除外しない。
【符号の説明】
【0039】
1 トップカバー
2 ノズル
3 水圧センサー
4 取り付け座
5 プレスカバー
6 ウェハ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】