(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-26
(54)【発明の名称】エアロゾル発生物品
(51)【国際特許分類】
A24B 15/28 20060101AFI20240216BHJP
A24B 15/12 20060101ALI20240216BHJP
A24D 3/14 20060101ALI20240216BHJP
A24D 3/06 20060101ALI20240216BHJP
A24D 1/20 20200101ALI20240216BHJP
【FI】
A24B15/28
A24B15/12
A24D3/14
A24D3/06
A24D1/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023523267
(86)(22)【出願日】2023-01-11
(85)【翻訳文提出日】2023-04-17
(86)【国際出願番号】 KR2023000489
(87)【国際公開番号】W WO2023149676
(87)【国際公開日】2023-08-10
(31)【優先権主張番号】10-2022-0015412
(32)【優先日】2022-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヒョン テ
(72)【発明者】
【氏名】チェ、サン ウォン
【テーマコード(参考)】
4B043
4B045
【Fターム(参考)】
4B043BB11
4B043BB22
4B043BB25
4B043BC02
4B043BC11
4B043BC19
4B043BC28
4B045AA21
4B045AA41
4B045AB11
4B045AB16
4B045BA02
4B045BB03
(57)【要約】
エアロゾル発生物品はセグメントを含み、前記セグメントは、カプセル、及び前記カプセルを取り囲む媒質を含み、前記カプセルは、塩基性物質を含むコア、及び前記コアを取り囲むシェルを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セグメントを含み、
前記セグメントは、カプセル、及び前記カプセルを取り囲む媒質を含み、
前記カプセルは、塩基性物質を含むコア、及び前記コアを取り囲むシェルを含むエアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記塩基性物質は約25℃でpH12以下である少なくとも1つの物質を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記塩基性物質は少なくとも1つの水溶性物質を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記塩基性物質は、前記媒質が100重量%であるとき12重量%以下である、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記塩基性物質は、
アルカリ金属及びアルカリ土類金属のいずれか1つと、
炭酸塩、炭酸水素塩及びリン酸塩のいずれか1つと、
の組み合わせを含む、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記シェルは、1barで40℃~130℃の溶融点を有する少なくとも1つの物質を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記シェルに含まれた少なくとも1つの物質は80℃以下の溶融点を有する、請求項6に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記カプセルは、1.0kgf~2.5kgfの破砕強度を有する、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記媒質は、刻みタバコ、シートタバコ、及び再構成タバコのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
前記セグメントを取り囲むラッパーをさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
塩基性物質を含むコアと、
前記コアを取り囲むシェルと、
を含む、カプセル。
【請求項12】
前記塩基性物質は、約25℃でpH12以下である少なくとも1つの物質を含む、請求項11に記載のカプセル。
【請求項13】
前記塩基性物質は少なくとも1つの水溶性物質を含む、請求項11に記載のカプセル。
【請求項14】
前記塩基性物質は媒質が100重量%であるとき12重量%以下である、請求項11に記載のカプセル。
【請求項15】
前記塩基性物質は、
アルカリ金属及びアルカリ土類金属のいずれか1つと、
炭酸塩、炭酸水素塩、及びリン酸塩のいずれか1つと、
の組み合わせを含む、請求項11に記載のカプセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はエアロゾル発生物品に関する。
【背景技術】
【0002】
生物内に含まれるニコチンは、一般的にニコチン塩の形で存在する。特定条件(例えば、高温)でニコチン塩内の化学的な結合が壊れることで、ユーザに充足感を感じることのできる形態にニコチンの形態が変化され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ニコチン塩は、塩基性物質と反応して「フリーニコチン(free nicotine)」と呼ばれる形態に転換され得る。フリーニコチン形態のニコチン塩は、相対的に低い温度でユーザが吸入するのに十分な揮発性を有する。本開示の一様態は、相対的に有利な環境(例えば、低温条件)でユーザに十分な充足感を与えるエアロゾル発生物品を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態によれば、エアロゾル発生物品はセグメントを含み、前記セグメントは、カプセル、及び前記カプセルを取り囲む媒質を含み、前記カプセルは、塩基性物質を含むコア、及び前記コアを取り囲むシェルを含む。
【0005】
一実施形態において、前記塩基性物質は約25℃でpH12以下である少なくとも1つの物質を含むことができる。
【0006】
一実施形態において、前記塩基性物質は少なくとも1つの水溶性物質を含むことができる。
【0007】
一実施形態において、前記塩基性物質は、前記媒質が100重量%であるとき12重量%以下であってもよい。
【0008】
一実施形態において、前記塩基性物質は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のいずれか1つと、炭酸塩、炭酸水素塩及びリン酸塩のいずれか1つの組み合わせを含むことができる。
【0009】
一実施形態において、前記シェルは、1barで40℃~130℃の溶融点を有する少なくとも1つの物質を含むことができる。
【0010】
一実施形態において、前記シェルに含まれた少なくとも1つの物質は80℃以下の溶融点を有することができる。
【0011】
一実施形態において、前記カプセルは、1.0kgf~2.5kgfの破砕強度を有することができる。
【0012】
一実施形態において、前記媒質は、刻みタバコ、シートタバコ、及び再構成タバコのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0013】
一実施形態において、前記セグメントを取り囲むラッパーをさらに含むことができる。
【0014】
一実施形態において、カプセルは、塩基性物質を含むコアと、前記コアを取り囲むシェルとを含むことができる。
【0015】
一実施形態において、前記塩基性物質は、約25℃でpH12以下である少なくとも1つの物質を含むことができる。
【0016】
一実施形態において、前記塩基性物質は少なくとも1つの水溶性物質を含むことができる。
【0017】
一実施形態において、前記塩基性物質は媒質が100重量%であるとき12重量%以下であってもよい。
【0018】
一実施形態において、前記塩基性物質は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のいずれか1つと、炭酸塩、炭酸水素塩、及びリン酸塩のいずれか1つの組み合わせを含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
一実施形態によれば、エアロゾル発生物品が相対的に有利な環境(例えば、低温条件)で加熱するとき、エアロゾルの移行量が増加してユーザに十分な充足感を提供することができる。一実施形態によれば、エアロゾル発生物品が適用されるデバイスの大きさが減少し得る。一実施形態によれば、エアロゾル発生物品の初期予熱温度及び/又は可動温度が減少し得る。一実施形態に係るエアロゾル発生物品の効果は、以上で言及されたものなどに限定されず、言及されない異なる効果は、下記記載により当業者にとって明確に理解できるものである。
【0020】
本開示の特定実施形態の例の上述した他の態様、特徴、及び利点は、添付する図面を参照し、次の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】一実施形態に係るエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品(例えば、巻タバコ)が挿入された例を示す図である。
【
図2】一実施形態に係るエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品(例えば、巻タバコ)が挿入された例を示す図である。
【
図3】一実施形態に係るエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品(例えば、巻タバコ)が挿入された例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係るエアロゾル発生物品(例えば、巻タバコ)の例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係るエアロゾル発生物品(例えば、巻タバコ)の例を示す図である。
【
図6】一実施形態に係るエアロゾル発生装置のブロック図である。
【
図7】一実施形態に係るエアロゾル発生物品の図である。
【
図8】一実施形態に係るカプセルの断面を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら可能な限り現在に幅広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野の技術者の意図又は判例、新しい技術の出現などによって異なる。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合に該当する発明の説明部分において詳しくその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0023】
明細書の全体において、いずれかの部分がいずれかの構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことを意味する。また、明細書に記載されている「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア又はソフトウェアで具現されるかハードウェアとソフトウェアの結合で具現されることができる。
【0024】
以下では、添付の図面を参考して本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に実現され得るが、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0026】
図1~
図3は、エアロゾル発生装置に巻タバコが挿入された例を示す図である。
【0027】
図1を参照すると、エアロゾル発生装置1は、バッテリ11、制御部12及びヒーター13を含む。
図2及び
図3を参照すると、エアロゾル発生装置1は、蒸気化器14をさらに含む。また、エアロゾル発生装置1の内部空間には巻タバコ2が挿入されてもよい。
【0028】
図1~
図3に示されたエアロゾル発生装置1には、本実施形態に関する構成要素が図示されている。したがって、
図1~
図3に示された構成要素の他に異なる汎用的な構成要素がエアロゾル発生装置1にさらに含まれ得ることを本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できるのであろう。
【0029】
また、
図2及び
図3には、エアロゾル発生装置1にヒーター13が含まれていると図示されているが、必要に応じてヒーター13は省略されてもよい。
【0030】
図1には、バッテリ11、制御部12及びヒーター13が一列に配置されるものと図示されている。また、
図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14及びヒーター13が一列に配置されていると図示されている。また、
図3には、蒸気化器14及びヒーター13が並列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル発生装置1の内部構造は、
図1~
図3に示されたものに限定されない。言い換えれば、エアロゾル発生装置1の設計に応じて、バッテリ11、制御部12、ヒーター13及び蒸気化器14の配置は変更され得る。
【0031】
巻タバコ2がエアロゾル発生装置1に挿入されると、エアロゾル発生装置1はヒーター13及び/又は蒸気化器14を作動させ、エアロゾルを発生させることができる。ヒーター13及び/又は蒸気化器14によって発生したエアロゾルは、巻タバコ2を通過してユーザに伝達される。
【0032】
必要に応じて、巻タバコ2がエアロゾル発生装置1に挿入されていない場合にもエアロゾル発生装置1はヒーター13を加熱することができる。
【0033】
バッテリ11は、エアロゾル発生装置1が動作するために使用される電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒーター13又は蒸気化器14が加熱できるように電力を供給し、制御部12が動作するために必要な電力を供給する。また、バッテリ11は、エアロゾル発生装置1に設置されたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するために必要な電力を供給してもよい。
【0034】
制御部12は、エアロゾル発生装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12は、バッテリ11、ヒーター13、及び蒸気化器14のみならずエアロゾル発生装置1に含まれている他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル発生装置1の構成それぞれの状態を確認して、エアロゾル発生装置1が動作可能な状態であるか否かを判断してもよい。
【0035】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイとして実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行され得るプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されてもよい。また、別の形態のハードウェアで実現されることを、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0036】
ヒーター13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱される。例えば、巻タバコがエアロゾル発生装置1に挿入されると、ヒーター13は、巻タバコの外部に配置されてもよい。したがって、加熱されたヒーター13は、巻タバコ内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0037】
ヒーター13は、電気抵抗性ヒーターであってもよい。例えば、ヒーター13には電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることによりヒーター13が加熱される。しかし、ヒーター13は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱できるものであれば制限されずに該当する。ここで、希望温度は、エアロゾル発生装置1に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望する温度に設定されてもよい。
【0038】
一方、異なる例として、ヒーター13は誘導加熱式ヒーターであってもよい。具体的に、ヒーター13には、巻タバコを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含んでもよく、巻タバコは、誘導加熱式ヒーターによって加熱され得るサセプタを含んでもよい。
【0039】
例えば、ヒーター13は、管タイプの加熱要素、板タイプの加熱要素、針タイプの加熱要素、又は棒タイプの加熱要素を含んでもよく、加熱要素の形状に応じて巻タバコ2の内部又は外部を加熱してもよい。
【0040】
また、エアロゾル発生装置1には、ヒーター13が複数配置されてもよい。ここで、複数のヒーター13は、巻タバコ2の内部に挿入されるように配置されてもよく、巻タバコ2の外部に配置されてもよい。また、複数のヒーター13のうち一部は巻タバコ2の内部に挿入されるように配置され、残りは巻タバコ2の外部に配置されてもよい。また、ヒーター13の形状は、
図1~
図3に示された形状に限定されることなく、様々な形状に製造されてもよい。
【0041】
蒸気化器14は液相組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは巻タバコ2を通過してユーザに伝達されることができる。言い換えれば、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置1の気流通路に沿って移動し、気流通路は蒸気化器14によって生成されたエアロゾルが巻タバコを通過してユーザに伝達されるように構成されることができる。
【0042】
例えば、蒸気化器14は、液体格納部、液体伝達手段、及び加熱要素を含むが、これに限定されない。例えば、液体格納部、液体伝達手段、及び加熱要素は、独立的なモジュールとしてエアロゾル発生装置1に含まれてもよい。
【0043】
液体格納部は、液相組成物を格納する。例えば、液相組成物は、揮発性タバコの香り成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。液体格納部は、蒸気化器14から脱着/付着できるように製造されてもよく、蒸気化器14と一体に製造されてもよい。
【0044】
例えば、液相組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、又は、ビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メンソール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種の果物の香り成分などを含んでもよいが、これに制限されることはない。香味剤は、ユーザに様々な香味又は風味を提供できる成分を含む。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも1つが混合されたものであるが、これに制限されることはない。また、液相組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0045】
液体伝達手段は、液体格納部の液相組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックのようなウィク(wick)であってもよいが、これに限定されない。
【0046】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液相組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒーターなどが挙げられるが、これに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成されてもよく、液体伝達手段に巻かれる構造に配置されてもよい。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触した液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成され得る。
【0047】
例えば、蒸気化器14は、カートマイザ(cartomizer)又はアタマイザ(atomizer)のように称されるが、これに限定されない。
【0048】
一方、エアロゾル発生装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒーター13及び蒸気化器14の他に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル発生装置1は、視覚情報の出力可能なディスプレイ及び/又は触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル発生装置1は、少なくとも1つのセンサ(パフ検出センサ、温度検出センサ、巻タバコ挿入検出センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル発生装置1は、巻タバコ2が挿入された状態でも外気が流入したり、内部気体が流出できる構造で製造されることができる。
【0049】
図1~
図3には図示していないが、エアロゾル発生装置1は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル発生装置1のバッテリ11の充電に用いられてもよい。又は、クレードルとエアロゾル発生装置1が結合された状態でヒーター13が加熱されてもよい。
【0050】
巻タバコ2は、一般的な燃焼型の巻タバコに類似している。例えば、巻タバコ2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分される。又は、巻タバコ2の第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒又はカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0051】
エアロゾル発生装置1の内部には第1部分の全体が挿入され、第2部分は外部に露出されている。又は、エアロゾル発生装置1の内部に第1部分の一部のみが挿入されてもよく、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口でくわえている状態でエアロゾルを吸入することができる。ここで、エアロゾルは、外気が第1部分を通過することにより生成され、生成されたエアロゾルは第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0052】
一例として、外気は、エアロゾル発生装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入されることができる。例えば、エアロゾル発生装置1に形成された空気通路の開閉及び/又は空気通路の大きさはユーザによって調整され得る。そのため、煙霧量、喫煙感などがユーザによって調整され得る。異なる例として、外気は、巻タバコ2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介して巻タバコ2の内部に流入されてもよい。
【0053】
以下、
図4及び
図5を参照すると、巻タバコ2の例を説明する。
【0054】
【0055】
図4を参照すると、巻タバコ2は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。
図1~
図3を参照して上述した第1部分21はタバコロッド21を含み、第2部分22はフィルタロッド22を含む。
【0056】
図4には、フィルタロッド22が単一のセグメントで図示されているが、これに限定されない。言い換えれば、フィルタロッド22は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却するセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングするセグメントを含んでもよい。また、必要に応じて、フィルタロッド22には、他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0057】
巻タバコ2の直径は約5mm~約9mmの範囲以内であり、長さは約48mmであってもよいが、これに限定されない。例えば、タバコロッド21の長さは約12mm、フィルタロッド22の第1セグメントの長さは約10mm、フィルタロッド22の第2セグメントの長さは約14mm、フィルタロッド22の第3セグメントの長さは約12mmであってもよいが、これに限定されない。
【0058】
巻タバコ2は、少なくとも1つのラッパー24によって包装される。ラッパー24には、外気が流入したり内部気体が流出する少なくとも1つの孔(hole)が形成されてもよい。一例として、巻タバコ2は1つのラッパー24によって包装されてもよい。異なる例として、巻タバコ2は2以上のラッパー24によって重複的に包装されてもよい。例えば、第1ラッパー241によってタバコロッド21が包装され、ラッパー242,243,244によってフィルタロッド22が包装されてもよい。そして、単一ラッパー245によって巻タバコ2の全体が再包装されてもよい。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントから構成されれば、それぞれのセグメントがラッパー242,243,244によって包装されてもよい。
【0059】
第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、一般的なフィルタ巻紙で製造されることができる。例えば、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、多孔質の巻紙又は無多孔質の巻紙であってもよい。また、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、耐油性を有する紙類及び/又はアルミニウムアルミニウム合紙包装材で製造されてもよい。
【0060】
第3ラッパー243は、ハード巻紙で製造されてもよい。例えば、第3ラッパー243の秤量は約88g/m2~約96g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは約90g/m2~約94g/m2の範囲内に含まれてもよい。また、第3ラッパー243の厚さは約120um~約130umの範囲内に含まれ、好ましくは約125umであってもよい。
【0061】
第4ラッパー244は、耐油性ハード巻紙で製造されてもよい。例えば、第4ラッパー244の秤量は約88g/m2~約96g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは約90g/m2~約94g/m2の範囲内に含まれてもよい。また、第4ラッパー244の厚さは約120um~約130umの範囲内に含まれ、好ましくは約125umであってもよい。
【0062】
第5ラッパー245は、滅菌紙(MFW)で製造されてもよい。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水度、平滑度などが一般の紙より増進されるように特殊製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパー245の秤量は約57g/m2~約63g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは約60g/m2であってもよい。また、第5ラッパー245の厚さは約64um~約70umの範囲内に含まれ、好ましくは約67umであってもよい。
【0063】
第5ラッパー245は所定の物質が内添されることができる。ここで、所定の物質の例としてシリコンが挙げられるが、これに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化が少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種の薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、又は、電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンでなくても、上述した特性を有する物質であれば制限されることなく、第5ラッパー245に塗布(又は、コーティング)されることができる。
【0064】
第5ラッパー245は、巻タバコ2が燃焼される現像を防止できる。例えば、タバコロッド21がヒーター13によって加熱されれば、巻タバコ2が燃焼する可能性がある。具体的に、タバコロッド21に含まれた物質のいずれか1つの発火点以上に温度が上昇する場合、巻タバコ2が燃焼する。このような場合にも、第5ラッパー245は不燃性物質を含んでいるため、巻タバコ2が燃焼する現像が防止される。
【0065】
また、第5ラッパー245は、巻タバコ2で生成される物質によってエアロゾル発生装置が汚染されることが防止できる。ユーザのパフによって、巻タバコ2内で液体物質が生成される。例えば、巻タバコ2で生成されたエアロゾルが外気によって冷却されることで、液体物質(例えば、水分など)が生成される。第5ラッパー245が巻タバコ2を包装することにより、巻タバコ2内で生成された液体物質が巻タバコ2の外部に漏れることを防止できる。
【0066】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールのうち少なくとも1つを含むが、これに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/又は有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含有することができる。また、タバコロッド21には、メンソール又は保湿剤などの加香液がタバコロッド21に噴射されることによって添加してもよい。
【0067】
タバコロッド21は多様に製造されることができる。例えば、タバコロッド21はシート(sheet)で製造されてもよく、ストランド(strand)で製造されてもよい。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコで製造されてもよい。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によって囲まれてもよい。例えば、熱伝導物質は、アルミホイルのような金属ホイールであってもよいが、これに限定されない。一例として、タバコロッド21を包む熱伝導物質は、タバコロッドに伝達される熱を等しく分散させてタバコロッドに加えられる熱伝導率を向上でき、これによりタバコの味を向上させることができる。また、タバコロッド21を包む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒーターにより加熱されサセプタとしての機能を果たす。ここで、図面に示していないが、タバコロッド21は、外部を包む熱伝導物質の他にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0068】
フィルタロッド22は、アセチルセルロースフィルタであってもよい。一方、フィルタロッド22の形状には制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱タイプのロッドであってもよく、内部に中空部を含むチューブタイプのロッドであってもよい。また、フィルタロッド22はリセースタイプのロッドであってもよい。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントから構成された場合、複数のセグメントのうち少なくとも1つが異なる形状に製造されてもよい。
【0069】
フィルタロッド22の第1セグメントは、アセチルセルロースフィルタであってもよい。例えば、第1セグメントは、内部に中空を含むチューブ形態の構造物であってもよい。第1セグメントによりヒーター13が挿入される場合、タバコロッド21の内部物質が後ろにずれる現像を防止することもでき、エアロゾルの冷却効果も発生し得る。第1セグメントに含まれた中空の直径は約2mm~約4.5mmの範囲内で適切な直径が採用されるが、これに限定されない。
【0070】
第1セグメントの長さは約4mm~約30mmの範囲内で適切な長さが採用されるが、これに限定されない。好ましくは、第1セグメントの長さは約10mmになるが、これに限定されない。
【0071】
第1セグメントの製造時に可塑剤の含量を調節することによって第1セグメントの硬度が調整され得る。また、第1セグメントは、内部(例えば、中空)に同一あるいは離型の材質のフィルム、チューブなどの構造物を挿入して製造されてもよい。
【0072】
フィルタロッド22の第2セグメントは、ヒーター13がタバコロッド21を加熱することによって生成されたエアロゾルを冷却させる。したがって、ユーザは適切な温度で冷却されたエアロゾルを吸入することができる。
【0073】
第2セグメントの長さ又は直径は、巻タバコ2の形態に応じて多様に決定されることができる。例えば、第2セグメントの長さは約7mm~約20mmの範囲内で適切に採用されてもよい。好ましくは、第2セグメントの長さは約14mmになるが、これに限定されない。
【0074】
第2セグメントは、ポリマー繊維を製織して製造できる。この場合、ポリマーで製造された繊維に加香液を塗布してもよい。又は、加香液の塗布された別途の繊維とポリマーで製造された繊維を共に製織して第2セグメントを製造してもよい。又は、第2セグメントは、巻軸されたポリマーシートによって形成されてもよい。
【0075】
例えば、ポリマーは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニール(PVC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、アセチルセルロース(CA)及びアルミホイルからなる群より選択された材料で製造されることができる。
【0076】
第2セグメントが製織されたポリマー繊維又は巻軸されたポリマーシートによって形成されることで、第2セグメントは縦方向に延びる単数又は複数のチャネルを含んでもよい。ここで、チャネルは、気体(例えば、空気又はエアロゾル)が通過する通路を意味する。
【0077】
例えば、巻軸されたポリマーシートからなる第2セグメントは約5μmと約300μmとの間、例えば、約10μmと約250μmとの間の厚さを有する材料から形成されてもよい。また、第2セグメントの総表面積は約300mm2/mmと約1000mm2/mmとの間であってもよい。また、エアロゾル冷却要素は、比表面積が約10mm2/mgと約100mm2/mgとの間の材料から形成されてもよい。
【0078】
一方、第2セグメントには、揮発性の香味成分を含有するスレッド(thread)が含まれてもよい。ここで、揮発性の香味成分はメントールであってもよいが、これに制限されることはない。例えば、スレッドには、約1.5mg以上のメントールを第2セグメントに提供するために、十分な量のメントールが充填され得る。
【0079】
フィルタロッド22の第3セグメントは、アセチルセルロースフィルタであってもよい。第3セグメントの長さは、約4mm~約20mmの範囲内で適切に採用され得る。例えば、第3セグメントの長さは約12mmであってもよいが、これに限定されない。
【0080】
第3セグメントを製造する過程において、第3セグメントに加香液を噴射することによって香味が発生されるように製造してもよい。又は、加香液の塗布された別途の繊維を第3セグメントの内部に挿入してもよい。タバコロッド21で生成されたエアロゾルは、フィルタロッド22の第2セグメントを通過することにより冷却され、冷却されたエアロゾルが第3セグメントを介してユーザに伝達される。したがって、第3セグメントに加香要素が添加される場合、ユーザに伝達される香味の持続性が増進されるという効果が発生する。
【0081】
また、フィルタロッド22には少なくとも1つのカプセル23が含まれてもよい。ここで、カプセル23は香味を発生させる機能を行ってもよく、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で包んだ構造であってもよい。カプセル23は、球状又は円筒状の形状を有し得るが、これに制限されることはない。
【0082】
図5を参照すると、巻タバコ3はせん断プラグ33をさらに含む。せん断プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に対向する一側に配置される。せん断プラグ33はタバコロッド31が外部に離脱することを防止し、喫煙中にタバコロッド31から液相化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(例えば、
図1~
図3)に流れ込むことを防止する。
【0083】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含む。ここで、第1セグメント321は
図4に示すフィルタロッド22の第1セグメントに対応し、第2セグメント322は
図4に示すフィルタロッド22の第3セグメントに対応する。
【0084】
巻タバコ3の直径及び全長は、
図4に示す巻タバコ2の直径及び全長に対応する。例えば、せん断プラグ33の長さは約7mm、タバコロッド31の長さは約15mm、第1セグメント321の長さは約12mm、第2セグメント322の長さは約14mmであってもよいが、これに限定されない。
【0085】
巻タバコ3は、少なくとも1つのラッパー35によって包装される。ラッパー35には外気が流入されたり内部気体が流出する少なくとも1つの孔が形成されることができる。例えば、第1ラッパー351によってせん断プラグ33が包装され、第2ラッパー352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパー353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパー354によって第2セグメント322が包装される。そして、第5ラッパー355によって巻タバコ3全体が再包装されることができる。
【0086】
また、第5ラッパー355には、少なくとも1つの穿孔356が形成されることができる。例えば、穿孔356は、タバコロッド31を包む領域に形成されるが、これに制限されることはない。穿孔356は、
図2及び
図3に示されたヒーター13により形成された熱をタバコロッド31の内部に伝達する役割を果たす。
【0087】
また、第2セグメント322には少なくとも1つのカプセル34が含まれてもよい。ここで、カプセル34は香味を発生させる機能を行ってもよく、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で包んだ構造であってもよい。カプセル34は、球状又は円筒状の形状を有するが、これに制限されることはない。
【0088】
第1ラッパー351は、一般的なフィルタ巻紙にアルミホイルのような金属ホイールが結合されたものであってもよい。例えば、第1ラッパー351の全体の厚さは約45um~約55umの範囲内に含まれ、好ましくは約50.3umであってもよい。また、第1ラッパー351の金属ホイールの厚さは約6um~約7umの範囲内に含まれ、好ましくは約6.3umであってもよい。また、第1ラッパー351の秤量は約50g/m2~約55g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは約53g/m2であってもよい。
【0089】
第2ラッパー352及び第3ラッパー353は、一般的なフィルタ巻紙で製造される。例えば、第2ラッパー352及び第3ラッパー353は多孔質の巻紙又は無多孔質の巻紙であってもよい。
【0090】
例えば、第2ラッパー352の多孔度は約35000CUであってもよいが、これに制限されることはない。また、第2ラッパー352の厚さは約70um~約80umの範囲内に含まれ、好ましくは約78umであってもよい。また、第2ラッパー352の秤量は約20g/m2~約25g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは約23.5g/m2であってもよい。
【0091】
例えば、第3ラッパー353の多孔度は約24000CUであってもよいが、これに制限されることはない。また、第3ラッパー353の厚さは約60um~約70umの範囲内に含まれ、好ましくは約68umであってもよい。また、第3ラッパー353の秤量は約20g/m2~約25g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは約21g/m2であってもよい。
【0092】
第4ラッパー354はPLA合紙で製造されてもよい。ここで、PLA合紙は紙層、PLA層及び紙層を含む3重の紙を意味する。例えば、第4ラッパー354の厚さは約100um~約120umの範囲内に含まれ、好ましくは約110umであってもよい。また、第4ラッパー354の秤量は約80g/m2~約100g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは約88g/m2であってもよい。
【0093】
第5ラッパー355は滅菌紙(MFW)で製造されてもよい。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水度、平滑度などが一般の紙より増進されるように特殊製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパー355の秤量は約57g/m2~約63g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは約60g/m2であってもよい。また、第5ラッパー355の厚さは約64um~約70umの範囲内に含まれ、好ましくは約67umであってもよい。
【0094】
第5ラッパー355は、所定の物質が内添されてもよい。ここで、所定の物質の例としてシリコンが挙げられるが、これに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化が少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種の薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、又は、電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンでなくても、上述した特性を有する物質であれば、制限されることなく第5ラッパー355に塗布(又は、コーティング)されることができる。
【0095】
せん断プラグ33は、アセチルセルロースで製造されることができる。一例として、せん断プラグ33は、アセチルセルローストウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて製造してもよい。アセチルセルローストウを構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は約1.0~約10.0の範囲内に含まれてもよく、好ましくは約4.0~約6.0の範囲内に含まれてもよい。さらに好ましくは、せん断プラグ33のフィラメントのモノデニールは約5.0であってもよい。また、せん断プラグ33を構成しているフィラメントの断面はY字型であってもよい。せん断プラグ33のトータルデニール(total denier)は約20000~約30000の範囲内に含まれてもよく、好ましくは、約25000~約30000の範囲内に含まれてもよい。さらに好ましくは、せん断プラグ33のトータルデニールは約28000であってもよい。
【0096】
また、必要に応じて、せん断プラグ33は少なくとも1つのチャネルを含んでもよく、チャネルの断面形状は多様に製造され得る。
【0097】
タバコロッド31は、
図4を参照して上述したタバコロッド21に対応する。したがって、以下では、タバコロッド31に対する具体的な説明は省略する。
【0098】
第1セグメント321は、アセチルセルロースで製造されることができる。例えば、第1セグメントは内部に中空を含むチューブ形態の構造物であってもよい。第1セグメント321は、アセチルセルローストウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて製造されることができる。例えば、第1セグメント321のモノデニール及びトータルデニールは、せん断プラグ33のモノデニール及びトータルデニールと同一であってもよい。
【0099】
第2セグメント322は、アセチルセルロースで製造されることができる。第2セグメント322を構成しているフィラメントのモノデニールは約1.0~約10.0の範囲内に含まれてもよく、好ましくは、約8.0~約10.0の範囲内に含まれてもよい。さらに好ましくは、第2セグメント322のフィラメントのモノデニールは約9.0であってもよい。また、第2セグメント322のフィラメントの断面はY字型であってもよい。第2セグメント322のトータルデニールは約20000~約30000の範囲内に含まれてもよく、好ましくは、約25000であってもよい。
【0100】
図6は、他の実施形態に係るエアロゾル発生装置400のブロック図である。
【0101】
エアロゾル発生装置400は、制御部410、検出部420、出力部430、バッテリ440、ヒーター450、ユーザ入力部460、メモリ470及び通信部480を含む。但し、エアロゾル発生装置400の内部構造は
図6に示されたものに制限されない。即ち、エアロゾル発生装置400の設計に応じて、
図6に示された構成うちの一部が省略されたり、新しい構成がさらに追加され得ることを、本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できるであろう。
【0102】
検出部420は、エアロゾル発生装置400の状態、又はエアロゾル発生装置400周辺の状態を検出し、検出された情報を制御部410に伝達する。制御部410は、前記検出された情報に基づいて、ヒーター450の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル発生物品(例えば、巻タバコ、カートリッジなど)の挿入の有無判断、通知表示などのような様々な機能が実行されるようにエアロゾル発生装置400を制御することができる。
【0103】
検出部420は、温度センサ422、挿入検出センサ424及びパフセンサ426のうち少なくとも1つを含むが、これに制限されることはない。
【0104】
温度センサ422は、ヒーター450(又は、エアロゾル生成物質)が加熱する温度を検出する。エアロゾル発生装置400は、ヒーター450の温度を検出する別途の温度センサを含んだり、ヒーター450そのものが温度センサの役割を行ってもよい。又は、温度センサ422は、バッテリ440の温度をモニタリングするように、バッテリ440の周辺に配置されたものであってもよい。
【0105】
挿入検出センサ424は、エアロゾル発生物品の挿入及び/又は除去を検出することができる。例えば、挿入検出センサ424は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ、及び赤外線センサのうち少なくとも1つを含んでもよく、エアロゾル発生物品が挿入及び/又は除去されることによる信号変化を検出することができる。
【0106】
パフセンサ426は、気流通路又は気流チャネルの様々な物理的変化に基づいてユーザのパフを検出することができる。例えば、パフセンサ426は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のうちのいずれか1つに基づいてユーザのパフを検出してもよい。
【0107】
検出部420は、前述したセンサ422~426の他に、オン/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。角度センサの機能は、その名称から当業者が直観的に推論できるため、具体的な説明は省略される。
【0108】
出力部430は、エアロゾル発生装置400の状態に関する情報を出力してユーザに提供する。出力部430は、ディスプレイ部432、ハプティック部434及び音響出力部436のうち少なくとも1つを含むが、これに限定されることはない。ディスプレイ部432とタッチパッドがレイヤ構造をなしてタッチスクリーンから構成される場合、ディスプレイ部432は出力装置以外に入力装置として使用されてもよい。
【0109】
ディスプレイ部432は、エアロゾル発生装置400に関する情報をユーザに視覚的に提供することができる。例えば、エアロゾル発生装置400に関する情報は、エアロゾル発生装置400のバッテリ440の充填/放電状態、ヒーター450の予熱状態、エアロゾル発生物品の挿入/除去状態又はエアロゾル発生装置400の使用が制限される状態(例えば、異常物品の検出)などの様々な情報を意味し、ディスプレイ部432は前記情報を外部に出力してもよい。ディスプレイ部432は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などであってもよい。また、ディスプレイ部432はLED発光素子の状態であってもよい。
【0110】
ハプティック部434は、電気的信号を機械的な刺激又は電気的な刺激に変換し、エアロゾル発生装置400に関する情報をユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部434は、モータ、圧電素子、又は、電気刺激装置を含んでもよい。
【0111】
音響出力部436は、エアロゾル発生装置400に関する情報をユーザに聴覚的に提供することができる。例えば、音響出力部436は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力することができる。
【0112】
バッテリ440は、エアロゾル発生装置400が動作するために使用される電力を供給する。バッテリ440は、ヒーター450が加熱できるように電力を供給し得る。また、バッテリ440は、エアロゾル発生装置400内に備えられた異なる構成(例えば、検出部420、出力部430、ユーザ入力部460、メモリ470及び通信部480)の動作に必要な電力を供給する。バッテリ440は、充電可能なバッテリや使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ440は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに制限されることはない。
【0113】
ヒーター450は、バッテリ440から電力が供給されてエアロゾル生成物質を加熱する。
図6には図示されていないが、エアロゾル発生装置400は、バッテリ440の電力を変換してヒーター450に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含んでもよい。また、エアロゾル発生装置400が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル発生装置400は、バッテリ440の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含んでもよい。
【0114】
制御部410、検出部420、出力部430、ユーザ入力部460、メモリ470、及び通信部480は、バッテリ440から電力を供給されて機能を行うことができる。
図6には図示されていないが、バッテリ440の電力を変換し、それぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路又は電圧レギュレータ回路をさらに含んでもよい。
【0115】
一実施形態において、ヒーター450は、任意の適切な電気抵抗性物質で形成されてもよい。例えば、適切な電気抵抗性物質は、タイタニウム、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロミウム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属又は金属合金であってもよいが、これに制限されることはない。また、ヒーター450は、金属熱線(wire)、電気伝導性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などに実現されるが、これに制限されることはない。
【0116】
一実施形態において、ヒーター450は、誘導加熱方式のヒーターであってもよい。例えば、ヒーター450はコイルによって印加された磁場を介して発熱し、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含んでもよい。
【0117】
一実施形態において、ヒーター450は複数のヒーターを含んでもよい。例えば、ヒーター450は、巻タバコを加熱するための第1ヒーター及び液相を加熱するための第2ヒーターを含んでもよい。
【0118】
ユーザ入力部460は、ユーザから入力された情報を受信したり、ユーザに情報を出力する。例えば、ユーザ入力部460は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線検出方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、これに限定されることはない。また、
図6に図示されていないが、エアロゾル発生装置400は、USB(universal serial bus)インターフェースなどのような接続インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどのような接続インターフェースを介して他の外部装置に接続されて情報を送受信したり、バッテリ440を充電し得る。
【0119】
メモリ470は、エアロゾル発生装置400内で処理される各種のデータを格納するハードウェアとして、制御部410で処理されたデータ及び処理されるデータを格納してもよい。メモリ470は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えばSD又はXDメモリなど)、RAM(random access memory)SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの格納媒体を含んでもよい。メモリ470は、エアロゾル発生装置400の動作時間、最大のパフ回数、現在のパフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに対するデータなどを格納してもよい。
【0120】
通信部480は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含む。例えば、通信部480は、近距離通信部482及び無線通信部484を含む。
【0121】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)482は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(ワイファイ)通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、これに制限されることはない。
【0122】
無線通信部484は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)通信部などを含むが、これに制限されることはない。無線通信部484は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル発生装置400を確認及び認証することができる。
【0123】
制御部410は、エアロゾル発生装置400の全般的な動作を制御する。一実施形態において、制御部410は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。プロセッサは複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとそのマイクロプロセッサで実行され得るプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されることができる。また、他の形態のハードウェアで実現され得ることを、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できるのであろう。
【0124】
制御部410は、バッテリ440の電力をヒーター450に供給することを制御することでヒーター450の温度を制御できる。例えば、制御部410は、バッテリ440とヒーター450との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することで電力供給を制御し得る。異なる例として、制御部410の制御命令に応じて、加熱直接回路がヒーター450に対する電力供給を制御してもよい。
【0125】
制御部410は、検出部420によって検出された結果を分析し、その後実行される処理を制御する。例えば、制御部410は、検出部420によって検出された結果に基づいて、ヒーター450の動作が開示又は終了するようにヒーター450に供給される電力を制御することができる。異なる例えば、制御部410は、検出部420によって検出された結果に基づいて、ヒーター450が所定の温度まで加熱されたり、適切な温度を保持できるようにヒーター450に供給される電力量及び電力が供給される時間を制御してもよい。
【0126】
制御部410は、検出部420によって検出された結果に基づいて、出力部430を制御することができる。例えば、パフセンサ426を介してカウントされたパフ回数が予め設定された回数に達すると、制御部410は、ディスプレイ部432、ハプティック部434、及び音響出力部436のうち少なくとも1つを介してユーザにエアロゾル発生装置400がすぐに終了することを予告できる。
【0127】
一実施形態において、制御部410は、検出部420によって検出されたエアロゾル発生物品の状態によりヒーター450に対する電力供給時間及び/又は電力供給量を制御することができる。例えば、エアロゾル発生物品がクァスプ状態である場合に、制御部410は、誘導コイルに対する電力供給時間を制御し、エアロゾル発生物品が一般的な状態である場合よりも予熱時間を増加させることができる。
【0128】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも実現されてもよい。コンピュータで読み出し可能な記録媒体は、コンピュータによってアクセスされる任意の使用可能媒体であってもよく、揮発性及び非揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体を全て含む。また、コンピュータで読み出し可能な記録媒体は、コンピュータ格納媒体及び通信媒体を全て含むことができる。コンピュータ格納媒体は、コンピュータ読み出し可能命令語、データ構造、プログラムモジュール、又は、その他のデータのような情報の格納のための任意の方法又は技術で具現された揮発性及び非揮発性、分離型及び非分離型媒体を全て含んでもよい。通信媒体は、典型的にコンピュータ読み出し可能命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調したデータ信号のその他のデータ、又は、その他の送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0129】
本文書で説明される「エアロゾル生成物質」は、エアロゾルを生成できる物質を意味する。エアロゾルは揮発性化合物を含んでもよい。エアロゾル生成物質は、固体又は液相であってもよい。例えば、固体のエアロゾル生成物質は、シートタバコ、刻みタバコ、再構成タバコなど、タバコ原料を基礎にする固体物質を含んでもよく、液相のエアロゾル生成物質は、ニコチン、タバコ抽出物及び/又は様々な香味剤を基礎にする液相組成物を含んでもよい。エアロゾル生成物質は、著しい煙及び/又はエアロゾルを安定的に形成するためにエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0130】
本文書で説明される「エアロゾル発生装置」は、ユーザの口を介してユーザの肺に直接的に吸入可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル発生物品を用いてエアロゾルを発生させる装置を意味する。
【0131】
本文書に説明される「上流」又は「上流方向」はユーザの口部から遠ざかる方向を意味し、「下流」又は「下流方向」は、ユーザの口部から近づく方向を意味する。上流及び下流という用語は、エアロゾル発生物品を構成する要素の相対的な位置を説明するために用いられる。
【0132】
本文書で説明される「パフ」はユーザの吸入を意味する。吸入とは、ユーザの口や鼻を介してユーザの口腔内、鼻腔内、又は肺に引き寄せる状況を意味する。
【0133】
本文書で説明される「長手方向」は、エアロゾル生成物品の長手方向軸に対応する方向を意味する。
【0134】
図7は、一実施形態に係るエアロゾル発生物品の図であり、
図8は、一実施形態に係るカプセルの断面を概略的に示す図である。
【0135】
図7及び
図8を参照すると、エアロゾル発生物品5は、下流から上流に、第1セグメント51、第2セグメント52、第3セグメント53及び第4セグメント54を含む。
【0136】
第1セグメント51はフィルタ511を含む。例えば、フィルタ511は、アセチルセルロースフィルタを含んでもよい。一実施形態において、第1セグメント51は中空部分を含まなくてもよい。
【0137】
第2セグメント52は媒質521を含む。例えば、媒質は、エアロゾル発生物質、香りに物質及び/又はその他のエアロゾルを発生させるために適切な任意の物質を含んでもよい。エアロゾル発生物質は、例えば、刻みタバコ、シートタバコ及び再構成タバコのうち少なくとも1つを含んでもよい。いずれかの実施形態において、エアロゾル発生物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0138】
一実施形態において、第2セグメント52はカプセル522を含む。カプセル522は、定められた温度範囲内で溶融するように構成されることができる。カプセル522は、媒質521によって少なくとも部分的に囲まれてもよい。いずれかの実施形態において、カプセル522は媒質521内に埋め立てされてもよい。カプセル522は、コア5221、及びコア5221を取り囲むシェル5222を含む。
【0139】
一実施形態において、コア5221及びシェル5222は、少なくとも部分的に曲面を有するカプセル522を形成してもよい。いずれかの実施形態において、コア5221及びシェル5222は実質的に円形又は楕円形の断面を有するカプセル522を形成し得る。一実施形態において、コア5221及びシェル5222は任意の適切な形状を有するカプセル522を形成してもよい。
【0140】
一実施形態において、コア5221は塩基性物質を含んでもよい。塩基性物質は、媒質521内の一形態のエアロゾル発生物質をユーザが吸入するために適切な任意の異なる形態のエアロゾル発生物質に転換させることができる。例えば、塩基性物質は、
図9に示すように、ニコチン塩(nicotine salt)形態の物質内の化学的な結合を断絶することで、相対的に低い温度で十分な揮発性を有する「フリーニコチン(free nicotine)」形態にユーザに移行を促進させることができる。
【0141】
相対的に低い温度で十分な揮発性を有するエアロゾルは、ユーザに移行されるときユーザに対する不快な刺激を減少させ、ユーザに吸入する充足感を増加させることができる。相対的に低い温度でエアロゾルが発生するという点を考慮すると、ユーザに移行されるエアロゾルの量を増加させ得る。また、相対的に低い温度でエアロゾルが発生し得るため、エアロゾル発生物品5が適用される装置(例えば、
図1~
図3のエアロゾル発生装置1)の初期予熱温度及び/又は動作温度が減少し得る。また、媒質521を相対的に高いpH環境に作ることで、媒質521を包むラッパー(例えば、第2ラッパー552及び/又は第5ラッパー555)の化学的な損傷が減少されることができる。
【0142】
一実施形態において、塩基性物質は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、アルカリ金属リン酸一水素塩及びアルカリ土類金属リン酸一水素塩のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0143】
いずれかの実施形態において、塩基性物質は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩、及びアルカリ金属リン酸塩のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0144】
いずれかの実施形態において、塩基性物質は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、及び酸化カルシウムのうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0145】
一実施形態において、塩基性物質は、約25℃で、約pH12以下、約pH11.5以下、約pH10以下、約pH9.5以下、約pH9.0以下、約pH8.5以下、約pH8.0以下、又は、約pH7.5以下の物質を含んでもよい。
【0146】
一実施形態において、塩基性物質は約25℃で実質的に水溶性を示す物質を含んでもよい。
【0147】
一実施形態において、塩基性物質は、媒質521の100重量%を基準にして、約12重量%以下、約11重量%以下、約10重量%以下、約9重量%以下、又は、約8重量%以下であってもよい。
【0148】
一実施形態において、コア5221は、約2.0mm以上、約2.5mm以上、約3.0mm以上、約3.5mm以上、約4.5mm以上、約5.0mm以上、又は、約5.5mm以上の直径又は幅を有してもよい。一実施形態において、コア5221は、約7.0mm以下、6.5mm以下、6.0mm以下、5.5mm以下、5.0mm以下、4.5mm以下、4.0mm以下、3.5mm以下、又は、3.0mm以下の直径又は幅を有してもよい。
【0149】
一実施形態において、シェル5222はワックスを含んでもよい。いずれかの実施形態において、シェル5222は動物性又は脂溶性ワックスを含んでもよい。例えば、シェル5222は、カカオバター(cocoa butter)、シアバター(shea butter)及び/又はその組み合わせを含んでもよい。
【0150】
いずれかの実施形態において、シェル5222は、植物性を示すワックスを含んでもよい。例えば、シェル5222は、カルナウバロウ(carnauba wax)、キャンデリラワックス(candelilla wax)、カスターワックス(castor wax)、オーリクリーワックス(ouricury wax)及び/又はその組み合わせを含んでもよい。
【0151】
いずれかの実施形態において、シェル5222は、ソイワックス(soy wax)、ビーズワックス(bees wax)、パームワックス(palm wax)、パラフィンワックス(paraffin wax)及び/又はその組み合わせを含んでもよい。
【0152】
一実施形態において、シェル5222は、水溶性高分子を含んでもよい。一例として、シェル5222は、ゼラチン、寒天、カラギナン、アルギン酸、及びペクチンを含む水溶性ハイドロコロイド、ジェランガムを含むガム類、ジャガイモデンプン及びトウモロコシデンプンを含むデンプン類、及びデキストリン、マルトデキストリン及びシクロデキストリンを含む澱粉誘導体のうち少なくとも1つを含んでもよい。いずれかの例において、シェル5222は、ゼラチン、寒天及び/又はその組み合わせを含んでもよい。いずれかの例において、シェル5222は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、及びポリオールのうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0153】
一実施形態において、シェル5222は、約25℃以上、約30℃以上、約35℃以上、約40℃以上、約45℃以上、約50℃以上、約55℃以上、約60℃以上、約65℃以上、約70℃以上、約75℃以上、約80℃以上、約85℃以上、約90℃以上、約95℃以上、約100℃以上、約105℃以上、約110℃以上、約115℃以上、約120℃以上、又は、約125℃以上の溶融点(melting point)を有する物質を含んでもよい。いずれかの実施形態において、シェル5222は、約40℃以上の溶融点を有する物質を含んでもよい。シェル5222は常温で実質的に溶けないことで、シェル5222により囲まれたコア5221の物質を保護することができる。カプセル522の使用前の形態を実質的に保持することは、カプセル522の格納性に寄与し得る。
【0154】
一実施形態において、シェル5222は、約180℃以下、約175℃以下、約170℃以下、約165℃以下、約160℃以下、約155℃以下、約150℃以下、約145℃以下、約140℃以下、約135℃以下、約130℃以下、約125℃以下、約120℃以下、約115℃以下、約110℃以下、約105℃以下、約100℃以下、約95℃以下、約90℃以下、約85℃以下、約80℃以下、約75℃以下、約70℃以下、約65℃以下、約60℃以下、約55℃以下、約50℃以下又は約45℃以下の溶融点を有する物質を含んでもよい。いずれかの実施形態において、シェル5222は、約130℃以下の溶融点を有する物質を含んでもよい。いずれかの実施形態において、シェル5222は、約80℃以下の溶融点を有する物質を含んでもよい。シェル5222が前記の温度で溶融することは、カプセル522が適用され得る所望の環境(例えば、相対的に低温の環境)でコア5221を形成する物質の円滑な放出に寄与し得る。
【0155】
一実施形態において、シェル5222は、0.1mm以上、約0.2mm以上、約0.3mm以上、約0.4mm以上、約0.5mm以上、約0.6mm以上、約0.7mm以上又は約0.8mm以上の厚さを有してもよい。
【0156】
一実施形態において、シェル5222は、約1.5mm以下、約1.4mm以下、約1.3mm以下、約1.2mm以下、約1.1mm以下、約1.0mm以下又は約0.9mm以下の厚さを有してもよい。
【0157】
一実施形態において、カプセル522は、約0.5kgf以上、約0.6kgf以上、約0.7kgf以上、約0.8kgf以上、約0.9kgf以上、約1.0kgf以上、約1.1kgf以上、約1.2kgf以上、約1.3kgf以上、又は約1.4kgf以上の破砕強度を有してもよい。いずれかの実施形態において、カプセル522は、約1.0kgf以上の破砕強度を有してもよい。カプセル522の破砕強度が低ければカプセル522の格納性に不利であるため、所望の環境でシェル5222の溶融及びコア5221の放出を期待することができない。
【0158】
一実施形態において、カプセル522は、約3.0kgf以下、約2.9kgf以下、約2.8kgf以下、約2.7kgf以下、約2.6kgf以下、約2.5kgf以下、約2.4kgf以下、約2.3kgf以下、約2.2kgf以下、約2.1kgf以下、約2.0kgf以下、約1.9kgf以下、又は約1.8kgf以下の破砕強度を有してもよい。いずれかの実施形態において、カプセル522は約2.5kgf以下の破砕強度を有してもよい。いずれかの活用例では、ユーザがカプセル522を破ってコア5221を放出させることもでき、カプセル522の破砕強度が高ければその目的を達成することが難しく、ユーザがカプセル522を活用する興味が減少される。
【0159】
第3セグメント53は、フィルタ531を含むことができる。例えば、フィルタ531はアセチルセルロースフィルタを含んでもよい。一実施形態において、第3セグメント53は、フィルタ531内の中空部分532を含む。一実施形態において、第3セグメント53は、フィルタ531の周縁方向に配列された複数の穿孔533を含む。
【0160】
第4セグメント54は、フィルタ541を含むことができる。例えば、フィルタ531は、アセチルセルロースフィルタを含んでもよい。一実施形態において、第4セグメント54は、中空部分を含まなくてもよい。
【0161】
エアロゾル発生物品5は、ラッパー55を含むことができる。例えば、ラッパー55は、第1セグメント51を少なくとも部分的に包む第1ラッパー551、第2セグメント52を少なくとも部分的に包む第2ラッパー552、第3セグメント53を少なくとも部分的に包む第3ラッパー553、第4セグメント54を少なくとも部分的に包む第4ラッパー554、及び第1ラッパー551、第2ラッパー552、第3ラッパー553及び第4ラッパー554を少なくとも部分的に包む第5ラッパー555を含んでもよい。いずれかの実施形態において、第1ラッパー551、第2ラッパー552、第3ラッパー553、及び第4ラッパー554のうちの1つ以上のラッパーが省略されてもよい。一実施形態において、第2ラッパー552及び/又は第5ラッパー555は、塩基性物質に強い材質で形成され得る。
【0162】
先に説明された任意の実施形態の特徴及び様態は明白な技術的な衝突という結果が発生しない限り、他の任意の実施形態の特徴及び様態と結合され得る。
【国際調査報告】