IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クゥアルコム・インコーポレイテッドの特許一覧

特表2024-508237ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB)
<図1>
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図1
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図2A
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図2B
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図3A
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図3B
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図3C
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図4
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図5
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図6
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図7
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図8
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図9
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図10
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図11
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図12
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図13
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図14
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図15
  • 特表-ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB) 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-26
(54)【発明の名称】ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)を使用したインパルス無線超広帯域(IR-UWB)
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20240216BHJP
   H04W 8/22 20090101ALI20240216BHJP
   G01S 5/02 20100101ALI20240216BHJP
【FI】
H04W64/00
H04W8/22
G01S5/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546523
(86)(22)【出願日】2022-01-24
(85)【翻訳文提出日】2023-08-01
(86)【国際出願番号】 US2022013457
(87)【国際公開番号】W WO2022169619
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】20210100084
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 一樹
(72)【発明者】
【氏名】リコ・アルバリーニョ、アルベルト
(72)【発明者】
【氏名】サハ、チランジブ
(72)【発明者】
【氏名】セングプタ、アヤン
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレクサンドロス
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062BB05
5J062CC07
5J062FF01
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067JJ51
(57)【要約】
ワイヤレス通信のための技法が開示される。一態様では、ユーザ機器(UE)は、ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信することと、LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するためのUEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、測位セッションが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信することと、LPP支援データメッセージが、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するようにUEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行することとを行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、
ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信することと、前記LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するための前記UEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、前記測位セッションが、前記UEと前記少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、
前記ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信することと、前記LPP支援データメッセージが、少なくとも前記IR-UWB測距プロシージャを実行するように前記UEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、
前記1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくとも前記IR-UWB測距プロシージャを実行することと
を備える、方法。
【請求項2】
前記1つまたは複数の能力パラメータは、
前記UEによってサポートされる1つまたは複数の同期ヘッダ(SHR)プリアンブルの識別、
前記UEが2方向到着時間(TW-TOA)IR-UWB測距プロシージャをサポートするかどうか、
前記UEが対称両側2方向到着時間(SDS-TW-TOA)IR-UWB測距プロシージャをサポートするかどうか、あるいは
それらの任意の組合せ
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数の支援パラメータは、
前記IR-UWB測距プロシージャのために使用すべきIR-UWB SHRプリアンブルの指示、
前記IR-UWB測距プロシージャがTW-TOA IR-UWB測距プロシージャであるかSDS-TW-TOW IR-UWB測距プロシージャであるかの指示、
前記IR-UWB測距プロシージャのために使用すべきキャリア周波数の指示、
前記少なくとも1つのネットワークノードの識別子、または
それらの任意の組合せ
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数の支援パラメータは、
前記IR-UWB測距プロシージャが前記ネットワークエンティティによってどのようにアクティブにされるかの指示、
前記UEが前記IR-UWB測距プロシージャの結果を報告することが予想されるかどうかの指示、
前記UEが前記IR-UWB測距プロシージャの前記結果をどのように報告することが予想されるかの指示、
LTEまたは新無線(NR)測位プロシージャと前記IR-UWB測距プロシージャとを使用したジョイント測位が可能にされるかどうかの指示、あるいは
それらの任意の組合せ
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも前記IR-UWB測距プロシージャを実行することが、
前記UEと前記少なくとも1つのネットワークノードとの間のIR-UWB通信リンクを介して前記少なくとも1つのネットワークノードに少なくとも1つのIR-UWB測距要求信号を送信することと、
前記IR-UWB通信リンクを介して前記少なくとも1つのネットワークノードからの少なくとも1つのIR-UWB測距応答信号を測定することと、
前記少なくとも1つのネットワークノードからタイムスタンプ報告を受信することと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記タイムスタンプ報告がIR-UWBタイムスタンプ報告を備え、
前記IR-UWBタイムスタンプ報告が、前記IR-UWB通信リンクを介して受信される、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
IR-UWBシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信すること
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記タイムスタンプ報告が、LTEまたはNRタイムスタンプ報告を備え、
前記LTEまたはNRタイムスタンプ報告が、前記UEと前記少なくとも1つのネットワークノードとの間のLTEまたはNR通信リンクを介して受信される、
請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記IR-UWB通信リンクの帯域幅が、前記LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記IR-UWB通信リンクの帯域幅が、前記LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複しない、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
LTEまたはNRシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信すること
をさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記UEと前記少なくとも1つのネットワークノードとの間のLTEまたはNR通信リンクを介して、前記IR-UWB測距プロシージャに加えて、前記少なくとも1つのネットワークノードとともにLTEまたはNR測位プロシージャを実行すること
をさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項13】
前記LTEまたはNR測位プロシージャを実行することが、
測位エンティティに前記LTEまたはNR測位プロシージャの測定値報告を送信すること
を備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記LPP能力メッセージを送信することが、
IR-UWBシグナリングを使用して前記測位エンティティに前記測定値報告を送信すること
を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記LPP能力メッセージを送信することが、
LTEまたはNRシグナリングを使用して前記測位エンティティに前記測定値報告を送信すること
を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記IR-UWB通信リンクの帯域幅が、前記LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複する、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記IR-UWB通信リンクの帯域幅が、前記LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複しない、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記UEが、IR-UWBトランシーバとLTEまたはNRトランシーバとを装備し、
前記IR-UWBトランシーバと前記LTEまたはNRトランシーバとが同期され、
前記IR-UWB測距プロシージャが、前記IR-UWBトランシーバを使用して実行され、
前記LTEまたはNR測位プロシージャが、前記LTEまたはNRトランシーバを使用して実行される、
請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記IR-UWB測距プロシージャからの1つまたは複数の測定結果に基づいて前記LTEまたはNR測位プロシージャからの1つまたは複数の測定結果を調整すること
をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記UEが前記IR-UWB測距プロシージャからの前記1つまたは複数の測定結果に基づいて前記LTEまたはNR測位プロシージャからの前記1つまたは複数の測定結果を調整することを可能にするために、前記IR-UWB測距要求信号、前記IR-UWB測距応答信号、またはその両方が、前記LTEまたはNR通信リンク上にスケジュールされた1つまたは複数の測位基準信号(PRS)リソースにマッピングされる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記1つまたは複数のPRSリソースが周期的にスケジュールされ、
前記IR-UWB測距要求信号、前記IR-UWB測距応答信号、またはその両方が、オンデマンドでスケジュールされる、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記1つまたは複数の支援パラメータが、
前記IR-UWB測距要求信号、前記IR-UWB測距応答信号、またはその両方に関連する周波数帯域、セル、コンポーネントキャリア、またはそれらの任意の組合せの指示、
前記LTEまたはNR通信リンク上にスケジュールされたPRSリソースの構成、
前記LTEまたはNR通信リンクと前記IR-UWB通信リンクとの間のリソース関連付けの指示、あるいは
それらの任意の組合せ
を備える、請求項12に記載の方法。
【請求項23】
キャリアアグリゲーション、二重接続性、またはその両方に基づいて前記IR-UWB通信リンクと前記LTEまたはNR通信リンクとをアグリゲートすること
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項24】
前記IR-UWB通信リンクが、41デシベルミリワット(dBm)以下の実効等方放射電力(EIRP)限界と500メガヘルツ(MHz)のチャネル帯域幅とを有するNR通信リンクを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項25】
前記IR-UWB測距要求信号、前記IR-UWB測距応答信号、またはその両方の波形が、
直交周波数分割多重化(OFDM)波形。
IRベースの波形
である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つのネットワークノードから、媒体アクセス制御制御要素(MAC-CE)、ダウンリンク制御情報(DCI)、またはその両方において前記IR-UWB測距プロシージャを実行するためのトリガを受信すること
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記ネットワークエンティティが、基地局、別のUE、アクセスポイント、または測位ビーコンを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
ユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信することと、前記LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するための前記UEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、前記測位セッションが、前記UEと前記少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、前記ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信することと、前記LPP支援データメッセージが、少なくとも前記IR-UWB測距プロシージャを実行するように前記UEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、
前記1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくとも前記IR-UWB測距プロシージャを実行することと
を行うように構成された、
UE。
【請求項29】
ユーザ機器(UE)であって、
ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信するための手段と、前記LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するための前記UEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、前記測位セッションが、前記UEと前記少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、
前記ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信するための手段と、前記LPP支援データメッセージが、少なくとも前記IR-UWB測距プロシージャを実行するように前記UEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、
前記1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくとも前記IR-UWB測距プロシージャを実行するための手段と
を備える、UE。
【請求項30】
コンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、ユーザ機器(UE)によって実行されたとき、前記UEに、
ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信することと、前記LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するための前記UEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、前記測位セッションが、前記UEと前記少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、
前記ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信することと、前記LPP支援データメッセージが、少なくとも前記IR-UWB測距プロシージャを実行するように前記UEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、
前記1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくとも前記IR-UWB測距プロシージャを実行することと
を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、それの全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2021年2月8日に出願された「IMPULSE RADIO ULTRA WIDEBAND (IR-UWB) USING LONG-TERM EVOLUTION (LTE(登録商標)) POSITIONING PROTOCOL (LPP)」と題するギリシャ特許出願第20210100084号の優先権を主張する。
【0002】
[0002] 本開示の態様は、一般に、ワイヤレス通信(wireless communication)に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)と、(中間の2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービスと、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービスと、第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE:Long-Term Evolution)またはWiMax(登録商標))とを含む、様々な世代を通して発展してきた。現在、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、使用されている多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムがある。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログ高度モバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0004】
[0004] 新無線(NR)と呼ばれる第5世代(5G)ワイヤレス規格は、改善の中でも、より高いデータ転送速度と、より多い数の接続と、より良いカバレージとを要求する。次世代モバイルネットワークアライアンスによる5G規格は、数万人のユーザの各々に数十メガビット毎秒のデータレートを提供し、オフィスフロア上の数十人の労働者に1ギガビット毎秒のデータレートを提供するように設計されている。大きいセンサー展開をサポートするために、数十万の同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G規格と比較して著しく拡張されるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率が拡張されるべきであり、レイテンシが大幅に低減されるべきである。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 以下は、本明細書で開示される1つまたは複数の態様に関係する簡略化された概要を提示する。したがって、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する広範な概観と見なされるべきではなく、また、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する主要なまたは重要な要素を識別するか、あるいは特定の態様に関連する範囲を定めるものと見なされるべきではない。したがって、以下の概要は、以下で提示される発明を実施するための形態に先行して、簡略化された形で、本明細書で開示される機構に関係する1つまたは複数の態様に関係するいくつかの概念を提示する唯一の目的を有する。
【0006】
[0006] ユーザ機器(UE:user equipment)によって実行されるワイヤレス通信の方法は、ネットワークエンティティ(network entity)に、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージ(Long-Term Evolution (LTE) positioning protocol (LPP) capabilities message)を送信することと、LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノード(network entity)との測位セッション(positioning session)に関与するためのUEの能力(capability)を示す1つまたは複数の能力パラメータ(capability parameter)を含み、測位セッションが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB:impulse radio ultra-wideband)測距プロシージャ(ranging procedure)を備える、ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージ(LPP assistance data message)を受信することと、LPP支援データメッセージが、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するようにUEを構成する1つまたは複数の支援パラメータ(assistance parameter)を含む、1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行することとを含む。
【0007】
[0007] 一態様では、ユーザ機器(UE)は、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのトランシーバを介して、ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信することと、LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するためのUEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、測位セッションが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、少なくとも1つのトランシーバを介して、ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信することと、LPP支援データメッセージが、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するようにUEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行することとを行うように構成される。
【0008】
[0008] 一態様では、ユーザ機器(UE)は、ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信するための手段と、LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するためのUEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、測位セッションが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信するための手段と、LPP支援データメッセージが、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するようにUEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するための手段とを含む。
【0009】
[0009] 一態様では、非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer-readable medium)は、コンピュータ実行可能命令(computer-executable instruction)を記憶し、ユーザ機器(UE)によって実行されたとき、UEに、ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信することと、LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するためのUEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、測位セッションが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信することと、LPP支援データメッセージが、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するようにUEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行することとを行わせるコンピュータ実行可能命令を含む。
【0010】
[0010] 本明細書で開示される態様に関連する他の目的および利点は、添付の図面および発明を実施するための形態に基づいて当業者に明らかになるであろう。
【0011】
[0011] 添付の図面は、本開示の様々な態様の説明を助けるために提示され、態様の限定ではなく、単に態様の例示のために提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】[0012] 本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
図2A】[0013] 本開示の態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図2B】本開示の態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図3A】[0014] ユーザ機器(UE)において採用され、本明細書で教示される通信をサポートするように構成され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
図3B】基地局において採用され、本明細書で教示される通信をサポートするように構成され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
図3C】ネットワークエンティティにおいて採用され、本明細書で教示される通信をサポートするように構成され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
図4】[0015] 測位のための例示的なロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)基準ソースを示す図。
図5】[0016] 測位動作を実行するためのUEとロケーションサーバとの間の例示的なLPPコールフローを示す図。
図6】[0017] 様々な周波数帯域幅について許容される超広帯域(UWB:ultra-wideband)実効等方放射電力(EIRP:effective isotropic radiated power)放出レベル(emission level)を示すグラフ。
図7】[0018] 典型的なインパルス無線UWB(IR-UWB)パルスを示すグラフ。
図8】[0019] 図7を参照しながら説明されたガウスパルスの一連の高次導関数についての周波数にわたる電力スペクトル密度(PSD:power spectral density)を示す2つのグラフ。
図9】[0020] IR-UWBシステムにおいて使用される例示的なシンボルの図。
図10】[0021] IR-UWBシステムにおいて使用される例示的な物理レイヤフレームの図。
図11】[0022] 例示的な2方向到着時間(TW-TOA:two-way time of arrival)方法を示す図。
図12】[0023] 例示的な対称両側TW-TOA(SDS-TW-TOA)測距プロシージャを示す図。
図13】[0024] 基地局がUEと通信している例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
図14】[0025] LTEおよび/または新無線(NR)キャリア周波数とIR-UWBキャリア周波数とについての2つの重複シナリオを示す図。
図15】[0026] 本開示の態様による、2ステップ測位を実行するための例示的な測位基準信号(PRS:positioning reference signal)およびIR-UWB構成の図。
図16】[0027] 本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0028] 本開示の態様が、説明のために提供される様々な例を対象とする以下の説明および関連する図面において提供される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替態様が考案され得る。さらに、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、本開示のよく知られている要素は詳細に説明されないか、または省略される。
【0014】
[0029] 「例示的」および/または「例」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるとは限らない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、説明される特徴、利点または動作モードを含むことを必要としない。
【0015】
[0030] 以下で説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、以下の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、部分的に特定の適用例、部分的に所望の設計、部分的に対応する技術などに応じて、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0016】
[0031] さらに、多くの態様が、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されるべき一連のアクションに関して説明される。本明細書で説明される様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、または両方の組合せによって実施され得ることを認識されよう。さらに、本明細書で説明される一連のアクションは、実行時に、本明細書で説明される機能をデバイスの関連するプロセッサに実施させるかまたは実施するように命令することになるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施されるべきものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、請求される主題の範囲内に入ることがすべて企図されているいくつかの異なる形態で実施され得る。さらに、本明細書で説明される態様の各々について、任意のそのような態様の対応する形態は、本明細書では、たとえば、説明されるアクションを実施する「ように構成された論理」として説明され得る。
【0017】
[0032] 本明細書で使用される「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、いずれかの特定の無線アクセス技術(RAT)に固有であるかまたは他の方法でそれに限定されることを意図されていない。概して、UEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、消費者アセットトラッキングデバイス、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、グラス、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットなど)、車両(たとえば、自動車、オートバイ、自転車など)、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であり得る。UEは、モバイルであり得るかまたは(たとえば、いくつかの時間において)固定であり得、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書で使用される「UE」という用語は、「アクセス端末」または「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」または「UT」、「モバイルデバイス」、「モバイル端末」、「移動局」、あるいはそれらの変形形態と互換的に呼ばれることがある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEは、インターネットなどの外部ネットワークおよび他のUEと接続され得る。もちろん、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11仕様などに基づく)ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ネットワークなどを介したものなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEに対して可能である。
【0018】
[0033] 基地局は、それが展開されるネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作し得、代替的に、アクセスポイント(AP:access point)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、次世代eNB(ng-eNB)、(gNBまたはgノードBとも呼ばれる)新無線(NR)ノードBなどと呼ばれることがある。基地局は、主に、サポートされるUEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートすることを含む、UEによるワイヤレスアクセスをサポートするために使用され得る。いくつかのシステムでは、基地局は、純粋にエッジノードシグナリング機能を提供し得るが、他のシステムでは、それは、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を提供し得る。UEがそれを通して基地局に信号を送ることができる通信リンクは、アップリンク(UL)チャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。基地局がそれを通してUEに信号を送ることができる通信リンクは、ダウンリンク(DL)または順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用されるトラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネルまたはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことがある。
【0019】
[0034] 「基地局」という用語は、単一の物理的送信受信ポイント(TRP)、またはコロケートされることもされないこともある複数の物理的TRPを指し得る。たとえば、「基地局」という用語が、単一の物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局のセル(またはいくつかのセルセクタ)に対応する基地局のアンテナであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされた物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局の(たとえば、多入力多出力(MIMO)システムにおけるような、または基地局がビームフォーミングを採用する場合における)アンテナのアレイであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされない物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、分散アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)またはリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であり得る。代替的に、コロケートされない物理的TRPは、UEから測定報告を受信するサービング基地局と、UEがその基準無線周波数(RF)信号を測定しているネイバー基地局とであり得る。TRPは、基地局がワイヤレス信号をそこから送信および受信するポイントであるので、本明細書で使用される、基地局からの送信または基地局における受信への言及は、基地局の特定のTRPを指すものとして理解されるべきである。
【0020】
[0035] UEの測位をサポートするいくつかの実装形態では、基地局は、UEによるワイヤレスアクセスをサポートしないことがある(たとえば、UEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートしないことがある)が、代わりに、UEによって測定されるべき基準信号をUEに送信し得、および/またはUEによって送信された信号を受信し、測定し得る。そのような基地局は、(たとえば、信号をUEに送信するとき)測位ビーコンと呼ばれ、および/または(たとえば、信号をUEから受信し、測定するとき)ロケーション測定ユニットと呼ばれることがある。
【0021】
[0036] 「RF信号」は、送信機と受信機との間の空間を通して情報をトランスポートする所与の周波数の電磁波を備える。本明細書で使用される送信機は、単一の「RF信号」または複数の「RF信号」を受信機に送信し得る。しかしながら、受信機は、マルチパスチャネルを通るRF信号の伝搬特性により、各送信されるRF信号に対応する複数の「RF信号」を受信し得る。送信機と受信機との間の異なる経路上の同じ送信されるRF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれることがある。
【0022】
[0037] 図1は、本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システム100を示す。(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)と呼ばれることもある)ワイヤレス通信システム100は、(「BS」と標示された)様々な基地局102と、様々なUE104とを含み得る。基地局102は、マクロセル基地局(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル基地局(低電力セルラー基地局)を含み得る。一態様では、マクロセル基地局は、ワイヤレス通信システム100がLTEネットワークに対応するeNBおよび/もしくはng-eNB、またはワイヤレス通信システム100がNRネットワークに対応するgNB、あるいは両方の組合せを含み得、スモールセル基地局は、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなどを含み得る。
【0023】
[0038] 基地局102は、集合的にRANを形成し、バックホールリンク122を通してコアネットワーク170(たとえば、発展型パケットコア(EPC)または5Gコア(5GC))とインターフェースし、コアネットワーク170を通して1つまたは複数のロケーションサーバ172(たとえば、ロケーション管理機能(LMF)またはセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP))へとインターフェースし得る。(1つまたは複数の)ロケーションサーバ172は、コアネットワーク170の一部であり得るかまたはコアネットワーク170の外部にあり得る。ロケーションサーバ172は、基地局102と統合され得る。UE104は、ロケーションサーバ172と直接または間接的に通信し得る。たとえば、UE104は、そのUE104に現在サービスしている基地局102を介してロケーションサーバ172と通信し得る。UE104はまた、アプリケーションサーバ(図示せず)を介するなど、別の経路を通して、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント(AP)(たとえば、以下で説明されるAP150)を介するなど、別のネットワークを介して、ロケーションサーバ172と通信し得る。シグナリングの目的で、UE104とロケーションサーバ172との間の通信は、(たとえば、コアネットワーク170などを通した)間接接続、または(たとえば、直接接続128をよって示されている)直接接続として表され得、介在ノード(もしあれば)は、明快さのためにシグナリング図から省略される。
【0024】
[0039] 他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータを転送することと、無線チャネル暗号化および解読と、完全性保護と、ヘッダ圧縮と、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアル接続性)と、セル間干渉協調と、接続セットアップおよび解放と、負荷分散と、非アクセス層(NAS)メッセージのための分配と、NASノード選択と、同期と、RAN共有と、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)と、加入者および機器トレースと、RAN情報管理(RIM)と、ページングと、測位と、警告メッセージの配信とのうちの1つまたは複数に関係する機能を実施し得る。基地局102は、ワイヤードまたはワイヤレスであり得るバックホールリンク134を介して、直接または間接的に(たとえば、EPC/5GCを通して)互いに通信し得る。
【0025】
[0040] 基地局102は、UE104とワイヤレス通信し得る。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。一態様では、1つまたは複数のセルは、各地理的カバレージエリア110中の基地局102によってサポートされ得る。「セル」は、(たとえば、キャリア周波数、コンポーネントキャリア、キャリア、帯域などと呼ばれる、何らかの周波数リソースを介した)基地局との通信のために使用される論理的通信エンティティであり、同じまたは異なるキャリア周波数を介して動作するセルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCI)、拡張セル識別子(ECI)、仮想セル識別子(VCI)、セルグローバル識別子(CGI)など)に関連し得る。いくつかの場合には、異なるセルは、異なるタイプのUEにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域IoT(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成され得る。セルは特定の基地局によってサポートされるので、「セル」という用語は、コンテキストに応じて、論理的通信エンティティと、それをサポートする基地局とのいずれかまたは両方を指し得る。さらに、TRPは一般にセルの物理的送信ポイントであるので、「セル」という用語と「TRP」という用語とは互換的に使用され得る。いくつかの場合には、「セル」という用語は、キャリア周波数が検出され、地理的カバレージエリア110の何らかの部分内の通信のために使用され得る限り、基地局の地理的カバレージエリア(たとえば、セクタ)をも指し得る。
【0026】
[0041] ネイバリングマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110は、(たとえば、ハンドオーバ領域において)部分的に重複し得るが、地理的カバレージエリア110のうちのいくつかは、より大きい地理的カバレージエリア110によってかなり重複され得る。たとえば、(「スモールセル」のために「SC」と標示された)スモールセル基地局102’は、1つまたは複数のマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110とかなり重複する地理的カバレージエリア110’を有し得る。スモールセル基地局とマクロセル基地局の両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られ得る。異種ネットワークはまた、限定加入者グループ(CSG)として知られる制限されたグループにサービスを提供し得るホームeNB(HeNB)を含み得る。
【0027】
[0042] 基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102への(逆方向リンクとも呼ばれる)アップリンク送信、および/または基地局102からUE104への(順方向リンクとも呼ばれる)ダウンリンク(DL)送信を含み得る。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、MIMOアンテナ技術を使用し得る。通信リンク120は、1つまたは複数のキャリア周波数を通したものであり得る。キャリアの割振りは、ダウンリンクとアップリンクとに関して非対称であり得る(たとえば、ダウンリンクの場合、アップリンクの場合よりも多いまたは少ないキャリアが割り振られ得る)。
【0028】
[0043] ワイヤレス通信システム100は、無認可周波数スペクトル(たとえば、5GHz)中で通信リンク154を介してワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)局(STA)152と通信しているWLANアクセスポイント(AP)150をさらに含み得る。無認可周波数スペクトル中で通信するとき、WLAN STA152および/またはWLAN AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(CCA)プロシージャまたはリッスンビフォアトーク(LBT)プロシージャを実施し得る。
【0029】
[0044] スモールセル基地局102’は、認可および/または無認可周波数スペクトル中で動作し得る。無認可周波数スペクトル中で動作するとき、スモールセル基地局102’は、LTEまたはNR技術を採用し、WLAN AP150によって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトル中でLTE/5Gを採用するスモールセル基地局102’は、アクセスネットワークへのカバレージをブーストし、および/またはアクセスネットワークの容量を増加させ得る。無認可スペクトル中のNRは、NR-Uと呼ばれることがある。無認可スペクトル中のLTEは、LTE-U、認可支援アクセス(LAA)、またはMulteFireと呼ばれることがある。
【0030】
[0045] ワイヤレス通信システム100は、UE182と通信している、ミリメートル波(mmW)周波数および/または近mmW周波数中で動作し得るmmW基地局180をさらに含み得る。極高周波(EHF)は、電磁スペクトル中のRFの一部である。EHFは、30GHz~300GHzの範囲と、1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長とを有する。この帯域中の電波はミリメートル波と呼ばれることがある。近mmWは、100ミリメートルの波長をもつ3GHzの周波数まで下方に延在し得る。超高周波(SHF)帯域は、センチメートル波とも呼ばれる、3GHzから30GHzの間に延在する。mmW/近mmW無線周波数帯域を使用する通信は、高い経路損失と比較的短い範囲とを有する。mmW基地局180とUE182とは、極めて高い経路損失と短い範囲とを補償するために、mmW通信リンク184を介してビームフォーミング(送信および/または受信)を利用し得る。さらに、代替構成では、1つまたは複数の基地局102はまた、mmWまたは近mmWとビームフォーミングとを使用して送信し得ることが諒解されよう。したがって、上記の説明は、例にすぎず、本明細書で開示される様々な態様を限定すると解釈されるべきではないことが諒解されよう。
【0031】
[0046] 送信ビームフォーミングは、RF信号を特定の方向に集束させるための技法である。旧来、ネットワークノード(たとえば、基地局)がRF信号をブロードキャストするとき、それは、信号をすべての方向に(全方向的に)ブロードキャストする。送信ビームフォーミングでは、ネットワークノードは、所与のターゲットデバイス(たとえば、UE)が(送信ネットワークノードに対して)どこに位置するかを決定し、より強いダウンリンクRF信号をその特定の方向に投射し、それにより、(データレートに関して)より高速でより強いRF信号を(1つまたは複数の)受信デバイスに提供する。送信するときにRF信号の方向性を変更するために、ネットワークノードは、RF信号をブロードキャストしている1つまたは複数の送信機の各々において、RF信号の位相と相対振幅とを制御することができる。たとえば、ネットワークノードは、アンテナを実際に移動させることなしに、異なる方向に向くように「ステアリング」され得るRF波のビームを作成する(「フェーズドアレイ」または「アンテナアレイ」と呼ばれる)アンテナのアレイを使用し得る。特に、送信機からのRF電流は、別個のアンテナからの電波が互いに加算されて所望の方向における放射が増加される一方で、望ましくない方向における放射を打ち消して抑制するように、適正な位相関係とともに個々のアンテナに供給される。
【0032】
[0047] 送信ビームは擬似コロケートされ得、これは、ネットワークノードの送信アンテナ自体が物理的にコロケートされるか否かにかかわらず、送信ビームが受信機(たとえば、UE)には同じパラメータを有するように見えることを意味する。NRでは、4つのタイプの擬似コロケーション(QCL)関係がある。特に、所与のタイプのQCL関係は、第2のビーム上の第2の基準RF信号に関するいくつかのパラメータが、ソースビーム上のソース基準RF信号に関する情報から導出され得ることを意味する。したがって、ソース基準RF信号がQCLタイプAである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトと、ドップラー拡散と、平均遅延と、遅延拡散とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプBである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトとドップラー拡散とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプCである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトと平均遅延とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプDである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号の空間受信パラメータを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。
【0033】
[0048] 受信ビームフォーミングでは、受信機は、所与のチャネル上で検出されたRF信号を増幅するために受信ビームを使用する。たとえば、受信機は、特定の方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、それの利得レベルを増加させる)ために、その方向においてアンテナのアレイの利得設定を増加させ、および/または位相設定を調整することができる。したがって、受信機が、ある方向にビームフォーミングすると言われるとき、それは、その方向におけるビーム利得が、他の方向に沿ったビーム利得に対して高いこと、またはその方向におけるビーム利得が、受信機にとって利用可能なすべての他の受信ビームのその方向におけるビーム利得と比較して最も高いことを意味する。これは、その方向から受信されるRF信号のより強い受信信号強度(たとえば、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)など)を生じる。
【0034】
[0049] 送信ビームと受信ビームとは、空間的に関係し得る。空間関係は、第2の基準信号のための第2のビーム(たとえば、送信ビームまたは受信ビーム)のためのパラメータが、第1の基準信号のための第1のビーム(たとえば、受信ビームまたは送信ビーム)に関する情報から導出され得ることを意味する。たとえば、UEは、基地局から基準ダウンリンク基準信号(たとえば、同期信号ブロック(SSB))を受信するために、特定の受信ビームを使用し得る。UEは、次いで、受信ビームのパラメータに基づいて、その基地局にアップリンク基準信号(たとえば、サウンディング基準信号(SRS))を送るための送信ビームを形成することができる。
【0035】
[0050] 「ダウンリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得ることに留意されたい。たとえば、基地局が、UEに基準信号を送信するためにダウンリンクビームを形成している場合、ダウンリンクビームは送信ビームである。しかしながら、UEがダウンリンクビームを形成している場合、それは、ダウンリンク基準信号を受信するための受信ビームである。同様に、「アップリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得る。たとえば、基地局がアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク受信ビームであり、UEがアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク送信ビームである。
【0036】
[0051] 電磁スペクトルは、しばしば、周波数/波長に基づいて、様々なクラス、帯域、チャネルなどに再分割される。5G NRでは、2つの初期動作帯域が、周波数範囲指定FR1(410MHz~7.125GHz)およびFR2(24.25GHz~52.6GHz)として識別されている。FR1の一部が6GHzよりも大きいが、FR1は、様々な文書および論文において「サブ6GHz」帯域としばしば(互換的に)呼ばれることを理解されたい。同様の名称問題は、時々、「ミリメートル波」帯域として国際電気通信連合(ITU)によって識別される極高周波(EHF)帯域(30GHz~300GHz)とは異なるにもかかわらず、文書および論文に「ミリメートル波」帯域としばしば(互換的に)呼ばれるFR2に関して発生する。
【0037】
[0052] FR1とFR2との間の周波数は、しばしば、中間帯域周波数と呼ばれる。最近の5G NRの研究は、これらの中間帯域周波数の動作帯域を周波数範囲の指定FR3(7.125GHz~24.25GHz)として識別している。FR3内に入る周波数帯域は、FR1の特性および/またはFR2の特性を継承し得、したがって、FR1および/またはFR2の特徴を中間帯域周波数に効果的に拡大し得る。さらに、5G NRの動作を52.6GHzを越えて拡大するためにより高い周波数帯域が現在探求されている。たとえば、3つのより高い動作帯域が、周波数範囲の指定FR4aまたはFR4-1(52.6GHz~71GHz)、FR4(52.6GHz~114.25GHz)、およびFR5(114.25GHz~300GHz)として識別されている。これらの各々より高い周波数帯域がEHF帯域内に入る。
【0038】
[0053] 上記の態様を念頭に置いて、別段に明記されていない限り、「サブ6GHz」などの用語は、本明細書で使用される場合、6GHzよりも小さくなり得るか、FR1内にあり得るか、または中間帯域周波数を含み得る周波数を広く表し得ることを理解されたい。さらに、別段に明記されていない限り、「ミリメートル波」という用語などは、本明細書で使用される場合、中間帯域周波数を含み得る周波数、FR2、FR4、FR4-aもしくはFR4-1、および/またはFR5内にあり得る周波数、または、EHF帯域内にあり得る周波数を広く表し得ることを理解されたい。
【0039】
[0054] 5Gなど、マルチキャリアシステムでは、キャリア周波数のうちの1つは、「1次キャリア」または「アンカーキャリア」または「1次サービングセル」または「PCell」と呼ばれ、残りのキャリア周波数は、「2次キャリア」または「2次サービングセル」または「SCell」と呼ばれる。キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)において、アンカーキャリアは、UE104/182と、UE104/182が初期無線リソース制御(RRC)接続確立プロシージャを実施するかまたはRRC接続再確立プロシージャを始動するかのいずれかであるセルとによって利用される1次周波数(たとえば、FR1)上で動作するキャリアである。1次キャリアは、すべての共通でUE固有の制御チャネルを搬送し、認可周波数中のキャリアであり得る(ただし、これは常に当てはまるとは限らない)。2次キャリアは、RRC接続がUE104とアンカーキャリアとの間で確立されると構成され得、追加の無線リソースを提供するために使用され得る、第2の周波数(たとえば、FR2)上で動作するキャリアである。いくつかの場合には、2次キャリアは、無認可周波数中のキャリアであり得る。2次キャリアは、必要なシグナリング情報および信号のみを含んでいることがあり、たとえば、1次アップリンクキャリアと1次ダウンリンクキャリアの両方が典型的にはUE固有であるので、UE固有であるものは、2次キャリア中に存在しないことがある。これは、セル中の異なるUE104/182が、異なるダウンリンク1次キャリアを有し得ることを意味する。同じことが、アップリンク1次キャリアについて当てはまる。ネットワークは、任意の時間に任意のUE104/182の1次キャリアを変更することが可能である。これは、たとえば、異なるキャリアに対する負荷を分散させるために行われる。(PCellであるかSCellであるかにかかわらず)「サービングセル」は、何らかの基地局がそれを介して通信しているキャリア周波数/コンポーネントキャリアに対応するので、「セル」、「サービングセル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア周波数」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0040】
[0055] たとえば、まだ図1を参照すると、マクロセル基地局102によって利用される周波数のうちの1つは、アンカーキャリア(または「PCell」)であり得、マクロセル基地局102および/またはmmW基地局180によって利用される他の周波数は、2次キャリア(「SCell」)であり得る。複数のキャリアの同時送信および/または受信は、UE104/182がそれのデータ送信および/または受信レートを著しく増加させることを可能にする。たとえば、マルチキャリアシステムにおける2つの20MHzのアグリゲートされたキャリアは、理論的には、単一の20MHzキャリアによって達成されるものと比較して、データレートの倍増(すなわち、40MHz)につながるであろう。
【0041】
[0056] ワイヤレス通信システム100は、通信リンク120を介してマクロセル基地局102と通信し、および/またはmmW通信リンク184を介してmmW基地局180と通信し得る、UE164をさらに含み得る。たとえば、マクロセル基地局102は、UE164のためにPCellと1つまたは複数のSCellとをサポートし得、mmW基地局180は、UE164のために1つまたは複数のSCellをサポートし得る。
【0042】
[0057] いくつかの場合には、UE164およびUE182は、サイドリンク通信が可能であり得る。サイドリンク対応UE(SL-UE)は、Uuインターフェース(すなわち、UEと基地局との間のエアインターフェース)を使用して通信リンク120を介して基地局102と通信し得る。SL-UE(たとえば、UE164、UE182)はまた、PC5インターフェース(すなわち、サイドリンク対応UE間のエアインターフェース)を使用してワイヤレスサイドリンク160を介して互いに直接通信し得る。ワイヤレスサイドリンク(または単に「サイドリンク」)は、2つまたはそれ以上のUE間の直接通信を、その通信が基地局を通る必要なしに可能にするコアセルラー(たとえば、LTE、NR)規格の適応形態である。サイドリンク通信は、ユニキャストまたはマルチキャストであり得、デバイスツーデバイス(D2D)メディア共有、車両間(V2V)通信、車両ツーエブリシング(V2X)通信(たとえば、セルラーV2X(cV2X)通信、拡張V2X(eV2X)通信など)、緊急救助アプリケーションなどのために使用され得る。サイドリンク通信を利用するSL-UEのグループのうちの1つまたは複数は、基地局102の地理的カバレージエリア110内にあり得る。そのようなグループ中の他のSL-UEは、基地局102の地理的カバレージエリア110外にあるか、またはさもなければ、基地局102からの送信を受信することができないことがある。いくつかの場合には、サイドリンク通信を介して通信するSL-UEのグループは、各SL-UEがグループ中のあらゆる他のSL-UEに送信する1対多(1:M)システムを利用し得る。いくつかの場合には、基地局102は、サイドリンク通信のためのリソースのスケジューリングを容易にする。他の場合には、サイドリンク通信は、基地局102の関与なしにSL-UE間で行われる。
【0043】
[0058] 一態様では、サイドリンク160は、他の車両および/またはインフラストラクチャアクセスポイント、ならびに他のRAT間の他のワイヤレス通信と共有され得る、関心のワイヤレス通信媒体を介して動作し得る。「媒体」は、1つまたは複数の送信機/受信機ペア間のワイヤレス通信に関連する(たとえば、1つまたは複数のキャリアにわたる1つまたは複数のチャネルを包含する)1つまたは複数の時間、周波数、および/または空間通信リソースから構成され得る。一態様では、関心の媒体は、様々なRATの間で共有される無認可周波数帯域の少なくとも一部分に対応し得る。異なる認可周波数帯域が(たとえば、米国における連邦通信委員会(FCC)などの政府機関によって)いくつかの通信システムのために予約されているが、これらのシステム、特に、スモールセルアクセスポイントを採用するものは、最近、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)技術、最も顕著には一般に「Wi-Fi(登録商標)」と呼ばれるIEEE802.11x WLAN技術によって使用される無認可国家情報インフラストラクチャ(U-NII)帯域など、無認可周波数帯域に動作を拡張した。このタイプの例示的なシステムは、CDMAシステム、TDMAシステム、FDMAシステム、直交FDMA(OFDMA)システム、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)システムなどの異なる変形態を含む。
【0044】
[0059] 図1は、SL-UEとしてUEのうちの2つ(すなわち、UE164および182)のみを示しているが、図示されたUEのいずれも、SL-UEであり得ることに留意されたい。さらに、UE182のみが、ビームフォーミングすることが可能であるものとして説明されたが、UE164を含む、図示されたUEのいずれも、ビームフォーミングすることが可能であり得る。SL-UEがビームフォーミングすることが可能である場合、それらは、互いに向けて(すなわち、他のSL-UEに向けて)、他のUE(たとえば、UE104)に向けて、基地局(たとえば、基地局102、180、スモールセル102’、アクセスポイント150)などに向けて、ビームフォーミングし得る。したがって、いくつかの場合には、UE164および182は、サイドリンク160を介してビームフォーミングを利用し得る。
【0045】
[0060] 図1の例では、(簡単のために単一のUE104として図1に示されている)図示されたUEのいずれかが、1つまたは複数の地球周回スペースビークル(SV)112(たとえば、衛星)から信号124を受信し得る。一態様では、SV112は、UE104がロケーション情報の独立したソースとして使用することができる衛星測位システムの一部であり得る。衛星測位システムは、一般に、受信機(たとえば、UE104)が、送信機(たとえば、SV112)から受信された測位信号(たとえば、信号124)に少なくとも部分的に基づいて地球上または地球上空で受信機のロケーションを決定することを可能にするように配置された、送信機のシステムを含む。そのような送信機は、一般に、設定された数のチップの反復擬似ランダム雑音(PN)コードでマークされた信号を送信する。一般にSV112中に位置するが、送信機は、時々、地上ベース制御局、基地局102、および/または他のUE104上に位置し得る。UE104は、SV112からジオロケーション情報を導出するための信号124を受信するように特別に設計された1つまたは複数の専用受信機を含み得る。
【0046】
[0061] 衛星測位システムでは、信号124の使用は、1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星システムに関連付けられるかまたはさもなければそれとともに使用するために有効にされ得る、様々な衛星ベースオーグメンテーションシステム(SBAS:satellite-based augmentation system)によってオーグメントされ得る。たとえば、SBASは、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS:Wide Area Augmentation System)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS:European Geostationary Navigation Overlay Service)、多機能衛星オーグメンテーションシステム(MSAS:Multi-functional Satellite Augmentation System)、全地球測位システム(GPS)支援ジオオーグメンテッドナビゲーションまたはGPSおよびジオオーグメンテッドナビゲーションシステム(GAGAN:GPS Aided Geo Augmented NavigationまたはGPS and Geo Augmented Navigation system)など、完全性情報、差分補正などを提供する(1つまたは複数の)オーグメンテーションシステムを含み得る。したがって、本明細書で使用される衛星測位システムは、そのような1つまたは複数の衛星測位システムに関連する1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星の任意の組合せを含み得る。
【0047】
[0062] 一態様では、SV112は、追加または代替として、1つまたは複数の非地上波ネットワーク(NTN)の一部であり得る。NTNでは、SV112は、(地上局、NTNゲートウェイ、またはゲートウェイとも呼ばれる)地球局に接続され、地球局は、(地上波アンテナなしの)修正された基地局102または5GCにおけるネットワークノードなどの、5Gネットワークにおける要素に接続される。この要素は、5Gネットワークにおける他の要素へのアクセス、および、最終的に、インターネットウェブサーバおよび他のユーザデバイスなどの、5Gネットワークの外部のエンティティへのアクセスを提供することになる。そのようにして、UE104は、地上波基地局102からの通信信号の代わりに、またはそれに加えて、SV112からの通信信号(たとえば、信号124)を受信し得る。
【0048】
[0063] ワイヤレス通信システム100は、(「サイドリンク」と呼ばれる)1つまたは複数のデバイスツーデバイス(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続する、UE190などの1つまたは複数のUEをさらに含み得る。図1の例では、UE190は、(たとえば、UE190がそれを通してセルラー接続性を間接的に取得し得る)基地局102のうちの1つに接続されたUE104のうちの1つとのD2D P2Pリンク192と、(UE190がそれを通してWLANベースインターネット接続性を間接的に取得し得る)WLAN AP150に接続されたWLAN STA152とのD2D P2Pリンク194とを有する。一例では、D2D P2Pリンク192および194は、LTE Direct(LTE-D)、WiFi Direct(登録商標)(WiFi(登録商標)-D)、Bluetooth(登録商標)など、任意のよく知られているD2D RATを用いてサポートされ得る。
【0049】
[0064] 図2Aは、例示的なワイヤレスネットワーク構造200を示す。たとえば、(次世代コア(NGC)とも呼ばれる)5GC210は、機能的には、コアネットワークを形成するために協働的に動作する、制御プレーン(Cプレーン)機能214(たとえば、UE登録、認証、ネットワークアクセス、ゲートウェイ選択など)、およびユーザプレーン(Uプレーン)機能212(たとえば、UEゲートウェイ機能、データネットワークへのアクセス、IPルーティングなど)と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース(NG-U)213と制御プレーンインターフェース(NG-C)215とは、gNB222を5GC210に、特にそれぞれユーザプレーン機能212と制御プレーン機能214とに接続する。追加の構成では、ng-eNB224も、制御プレーン機能214へのNG-C215と、ユーザプレーン機能212へのNG-U213とを介して5GC210に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、次世代RAN(NG-RAN)220は、1つまたは複数のgNB222を有し得るが、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはng-eNB224のいずれか(または両方)が、1つまたは複数のUE204(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)と通信し得る。
【0050】
[0065] 別の随意の態様は、(1つまたは複数の)UE204にロケーション支援を提供するために5GC210と通信していることがある、ロケーションサーバ230を含み得る。ロケーションサーバ230は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。ロケーションサーバ230は、コアネットワーク、5GC210を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してロケーションサーバ230に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。さらに、ロケーションサーバ230は、コアネットワークの構成要素に統合され得るか、または代替的にコアネットワークの外部にあり得る(たとえば、相手先商標製造会社(OEM)サーバまたはサービスサーバなど、サードパーティサーバ)。
【0051】
[0066] 図2Bは、別の例示的なワイヤレスネットワーク構造250を示す。(図2A中の5GC210に対応し得る)5GC260は、機能的には、コアネットワーク(すなわち、5GC260)を形成するために協働的に動作する、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)264によって提供される制御プレーン機能、ならびにユーザプレーン機能(UPF)262によって提供されるユーザプレーン機能と見なされ得る。AMF264の機能は、登録管理と、接続管理と、到達可能性管理と、モビリティ管理と、合法的傍受と、1つまたは複数のUE204(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)とセッション管理機能(SMF)266との間のセッション管理(SM)メッセージのためのトランスポートと、SMメッセージをルーティングするための透過的プロキシサービスと、アクセス認証およびアクセス許可と、UE204とショートメッセージサービス機能(SMSF)(図示せず)との間のショートメッセージサービス(SMS)メッセージのためのトランスポートと、セキュリティアンカー機能(SEAF)とを含む。AMF264はまた、認証サーバ機能(AUSF)(図示せず)およびUE204と対話し、UE204認証プロセスの結果として確立された中間キーを受信する。UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)加入者識別モジュール(USIM)に基づく認証の場合、AMF264は、AUSFからセキュリティ資料を取り出す。AMF264の機能はまた、セキュリティコンテキスト管理(SCM)を含む。SCMは、それがアクセスネットワーク固有のキーを導出するために使用するキーをSEAFから受信する。AMF264の機能はまた、規制サービスのためのロケーションサービス管理と、UE204と(ロケーションサーバ230として働く)ロケーション管理機能(LMF)270との間のロケーションサービスメッセージのためのトランスポートと、NG-RAN220とLMF270との間のロケーションサービスメッセージのためのトランスポートと、発展型パケットシステム(EPS)との相互動作のためのEPSベアラ識別子割振りと、UE204モビリティイベント通知とを含む。さらに、AMF264はまた、非3GPP(登録商標)(第3世代パートナーシッププロジェクト)アクセスネットワークのための機能をサポートする。
【0052】
[0067] UPF262の機能は、(適用可能なとき)RAT内/間モビリティのためのアンカーポイントとして働くことと、データネットワーク(図示せず)への相互接続の外部プロトコルデータユニット(PDU)セッションポイントとして働くことと、パケットルーティングおよびフォワーディングを提供することと、パケット検査と、ユーザプレーンポリシールール執行(たとえば、ゲーティング、リダイレクション、トラフィックステアリング)と、合法的傍受(ユーザプレーン収集)と、トラフィック使用報告と、ユーザプレーンのためのサービス品質(QoS)ハンドリング(たとえば、アップリンク/ダウンリンクレート執行、ダウンリンクにおける反射性QoSマーキング)と、アップリンクトラフィック検証(サービスデータフロー(SDF)対QoSフローマッピング)と、アップリンクおよびダウンリンクにおけるトランスポートレベルパケットマーキングと、ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガリングと、ソースRANノードに1つまたは複数の「終了マーカー」を送ることおよびフォワーディングすることとを含む。UPF262はまた、UE204と、SLP272などのロケーションサーバとの間のユーザプレーン上でのロケーションサービスメッセージの転送をサポートし得る。
【0053】
[0068] SMF266の機能は、セッション管理と、UEインターネットプロトコル(IP)アドレス割振りおよび管理と、ユーザプレーン機能の選択および制御と、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPF262におけるトラフィックステアリングの構成と、ポリシー執行およびQoSの一部の制御と、ダウンリンクデータ通知とを含む。SMF266がそれを介してAMF264と通信するインターフェースは、N11インターフェースと呼ばれる。
【0054】
[0069] 別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を提供するために5GC260と通信していることがある、LMF270を含み得る。LMF270は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。LMF270は、コアネットワーク、5GC260を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してLMF270に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。SLP272は、LMF270と同様の機能をサポートし得るが、LMF270は、(たとえば、音声またはデータでなくシグナリングメッセージを伝達することを意図されたインターフェースおよびプロトコルを使用して)制御プレーン上でAMF264、NG-RAN220、およびUE204と通信し得、SLP272は、(たとえば、伝送制御プロトコル(TCP)および/またはIPのような音声および/またはデータを搬送することを意図されたプロトコルを使用して)ユーザプレーン上でUE204および外部クライアント(たとえば、サードパーティサーバ274)と通信し得る。
【0055】
[0070] また別の随意の態様は、UE204のロケーション情報(たとえば、ロケーション推定値)を取得するために、LMF270、SLP272、5GC260(たとえば、AMF264および/またはUPF262を介する)、NG-RAN220、および/またはUE204と通信していることがある、サードパーティサーバ274を含み得る。したがって、いくつかの場合には、サードパーティサーバ274は、ロケーションサービス(LCS)クライアントまたは外部クライアントと呼ばれることがある。サードパーティサーバ274は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。
【0056】
[0071] ユーザプレーンインターフェース263と制御プレーンインターフェース265とは、5GC260を、特にそれぞれ、UPF262とAMF264とを、NG-RAN220中の1つまたは複数のgNB222および/またはng-eNB224に接続する。(1つまたは複数の)gNB222および/または(1つまたは複数の)ng-eNB224とAMF264との間のインターフェースは、「N2」インターフェースと呼ばれ、(1つまたは複数の)gNB222および/または(1つまたは複数の)ng-eNB224とUPF262との間のインターフェースは「N3」インターフェースと呼ばれる。NG-RAN220の(1つまたは複数の)gNB222および/または(1つまたは複数の)ng-eNB224は、「Xn-C」インターフェースと呼ばれるバックホール接続223を介して互いに直接通信し得る。gNB222および/またはng-eNB224のうちの1つまたは複数は、「Uu」インターフェースと呼ばれるワイヤレスインターフェースを介して1つまたは複数のUE204と通信し得る。
【0057】
[0072] gNB222の機能は、gNB中央ユニット(gNB-CU)226と、1つまたは複数のgNB分散ユニット(gNB-DU)228と、1つまたは複数のgNB無線ユニット(gNB-RU)229との間で分割され得る。gNB-CU226は、(1つまたは複数の)gNB-DU228に排他的に割り振られた機能を除いて、ユーザデータを転送すること、モビリティ制御、無線アクセスネットワーク共有、測位、セッション管理などの基地局機能を含む論理ノードである。より詳細には、gNB-CU226は、概して、gNB222の無線リソース制御(RRC)と、サービスデータ適応プロトコル(SDAP)と、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)プロトコルとをホストする。gNB-DU228は、概して、gNB222の無線リンク制御(RLC)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤとをホストする論理ノードである。それの動作は、gNB-CU226によって制御される。1つのgNB-DU228は1つまたは複数のセルをサポートすることができ、1つのセルは1つのgNB-DU228のみによってサポートされる。gNB-CU226と1つまたは複数のgNB-DU228との間のインターフェース232は、「F1」インターフェースと呼ばれる。gNB222の物理(PHY)レイヤ機能は、概して、電力増幅および信号送信/受信などの機能を実行する1つまたは複数のスタンドアロンgNB-RU229によってホストされる。gNB-DU228とgNB-RU229との間のインターフェースは、「Fx」インターフェースと呼ばれる。したがって、UE204は、RRCレイヤと、SDAPレイヤと、PDCPレイヤとを介してgNB-CU226と通信し、RLCレイヤと、MACレイヤとを介してgNB-DU228と通信し、PHYレイヤを介してgNB-RU229と通信する。
【0058】
[0073] 図3Aと、図3Bと、図3Cとは、本明細書で説明される動作をサポートするために、(本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得る)UE302と、(本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得る)基地局304と、(ロケーションサーバ230とLMF270とを含む、本明細書で説明されるネットワーク機能のいずれかに対応するかまたはそれを実施し得る、あるいは、代替的に、プライベートネットワークなど、図2Aおよび図2Bに示されたNG-RAN220および/または5GC210/260のインフラストラクチャとは無関係であり得る)ネットワークエンティティ306とに組み込まれ得る、(対応するブロックによって表される)いくつかの例示的な構成要素を示す。これらの構成要素は、異なる実装形態では異なるタイプの装置において(たとえば、ASICにおいて、システムオンチップ(SoC)においてなど)実装され得ることが諒解されよう。図示された構成要素は、通信システム中の他の装置にも組み込まれ得る。たとえば、システム中の他の装置は、同様の機能を提供するために説明されるものと同様の構成要素を含み得る。また、所与の装置が、構成要素のうちの1つまたは複数を含んでいることがある。たとえば、装置は、装置が複数のキャリア上で動作し、および/または異なる技術によって通信することを可能にする、複数のトランシーバ構成要素を含み得る。
【0059】
[0074] UE302と基地局304とは、各々、1つまたは複数のワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)トランシーバ310および350をそれぞれ含み、NRネットワーク、LTEネットワーク、GSMネットワークなど、1つまたは複数のワイヤレス通信ネットワーク(図示せず)を介して通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段、測定するための手段、調整するための手段、送信するのを控えるための手段など)を提供する。WWANトランシーバ310および350は、各々、当該のワイヤレス通信媒体(たとえば、特定の周波数スペクトル中の時間/周波数リソースの何らかのセット)上で少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、NR、LTE、GSMなど)を介して、他のUE、アクセスポイント、基地局(たとえば、eNB、gNB)などの他のネットワークノードと通信するために、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ316および356に接続され得る。WWANトランシーバ310および350は、指定されたRATに従って、それぞれ、信号318および358(たとえば、メッセージ、指示、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、それぞれ、信号318および358(たとえば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成され得る。特に、WWANトランシーバ310および350は、それぞれ、信号318および358を送信および符号化するために、1つまたは複数の送信機314および354をそれぞれ含み、それぞれ、信号318および358を受信および復号するために、1つまたは複数の受信機312および352をそれぞれ含む。
【0060】
[0075] UE302と基地局304とはまた、各々、少なくともいくつかの場合には、それぞれ、1つまたは複数の短距離ワイヤレストランシーバ320および360を含む。短距離ワイヤレストランシーバ320および360は、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ326および366に接続され、当該のワイヤレス通信媒体上で少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、WiFi、LTE-D、Bluetooth、Zigbee(登録商標)、Z-Wave(登録商標)、PC5、専用短距離通信(DSRC:dedicated short-range communications)、車両環境用ワイヤレスアクセス(WAVE:wireless access for vehicular environments)、ニアフィールド通信(NFC)など)を介して、他のUE、アクセスポイント、基地局などの他のネットワークノードと通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段、測定するための手段、調整するための手段、送信するのを控えるための手段など)を提供し得る。短距離ワイヤレストランシーバ320および360は、指定されたRATに従って、それぞれ、信号328および368(たとえば、メッセージ、指示、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、それぞれ、信号328および368(たとえば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成され得る。特に、短距離ワイヤレストランシーバ320および360は、それぞれ、信号328および368を送信および符号化するために、1つまたは複数の送信機324および364をそれぞれ含み、それぞれ、信号328および368を受信および復号するために、1つまたは複数の受信機322および362をそれぞれ含む。特定の例として、短距離ワイヤレストランシーバ320および360は、WiFiトランシーバ、Bluetoothトランシーバ、Zigbeeおよび/またはZ-Wave(登録商標)トランシーバ、NFCトランシーバ、あるいは車両間(V2V)および/または車両対あらゆるモノ(V2X)トランシーバであり得る。
【0061】
[0076] UE302と基地局304とはまた、少なくともいくつかの場合には、衛星信号受信機330および370を含む。衛星信号受信機330および370は、1つまたは複数のアンテナ336および376にそれぞれ接続され得、それぞれ、衛星測位/通信信号338および378を受信および/または測定するための手段を提供し得る。衛星信号受信機330および370が衛星測位システム受信機である場合、衛星測位/通信信号338および378は、全地球測位システム(GPS)信号、グローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)信号、ガリレオ信号、北斗信号、インド地域航法衛星システム(NAVIC)、準天頂衛星システム(QZSS)などであり得る。衛星信号受信機330および370が非地上波ネットワーク(NTN)受信機である場合、衛星測位/通信信号338および378は、5Gネットワークから発信した(たとえば、制御データおよび/またはユーザデータを搬送する)通信信号であり得る。衛星信号受信機330および370は、それぞれ、衛星測位/通信信号338および378を受信および処理するための、任意の好適なハードウェアおよび/またはソフトウェアを備え得る。衛星信号受信機330および370は、他のシステムに適宜に情報と動作とを要求し、少なくともいくつかの場合には、任意の好適な衛星測位システムアルゴリズムによって取得された測定値を使用して、それぞれ、UE302および基地局304のロケーションを決定するために計算を実施し得る。
【0062】
[0077] 基地局304とネットワークエンティティ306とは各々、1つまたは複数のネットワークトランシーバ380および390をそれぞれ含み、他のネットワークエンティティ(たとえば、他の基地局304、他のネットワークエンティティ306)と通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段など)を提供する。たとえば、基地局304は、1つまたは複数のワイヤードまたはワイヤレスバックホールリンクを介して他の基地局304またはネットワークエンティティ306と通信するために、1つまたは複数のネットワークトランシーバ380を採用し得る。別の例として、ネットワークエンティティ306は、1つまたは複数のワイヤードまたはワイヤレスバックホールリンクを介して1つまたは複数の基地局304と通信するために、あるいは、1つまたは複数のワイヤードまたはワイヤレスコアネットワークインターフェースを介して他のネットワークエンティティ306と通信するために、1つまたは複数のネットワークトランシーバ390を採用し得る。
【0063】
[0078] トランシーバは、ワイヤードまたはワイヤレスリンクを介して通信するように構成され得る。(ワイヤードトランシーバであるかワイヤレストランシーバであるかにかかわらず)トランシーバは、送信機回路(たとえば、送信機314、324、354、364)と、受信機回路(たとえば、受信機312、322、352、362)とを含む。送信機は、いくつかの実装形態では、(たとえば、単一のデバイスにおける送信機回路および受信機回路として実施する)集積デバイスであり得、いくつかの実装形態では、別個の送信機回路および別個の受信機回路を備え得、または他の実装形態では、他の方法で実施され得る。ワイヤードトランシーバ(たとえば、いくつかの実装形態では、ネットワークトランシーバ380および390)の送信機回路および受信機回路は、1つまたは複数のワイヤードネットワークインターフェースポートに結合され得る。ワイヤレス送信機回路(たとえば、送信機314、324、354、364)は、本明細書で説明されるように、それぞれの装置(たとえば、UE302、基地局304)が送信「ビームフォーミング」を実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合され得る。同様に、ワイヤレス受信機回路(たとえば、受信機312、322、352、362)は、本明細書で説明されるように、それぞれの装置(たとえば、UE302、基地局304)が受信ビームフォーミングを実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合され得る。一態様では、送信機回路と受信機回路とは、それぞれの装置が、同時に受信と送信の両方を行うのではなく、所与の時間において受信または送信のみを行うことができるように、同じ複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を共有し得る。ワイヤレストランシーバ(たとえば、WWANトランシーバ310および350、短距離ワイヤレストランシーバ320および360)はまた、様々な測定を実施するためのネットワークリッスンモジュール(NLM)などを含み得る。
【0064】
[0079] 本明細書で使用される様々なワイヤレストランシーバ(たとえば、いくつかの実装形態では、トランシーバ310、320、350、および360、ならびにネットワークトランシーバ380および390)と、ワイヤードトランシーバ(たとえば、いくつかの実装形態では、ネットワークトランシーバ380および390)とは、概して、「トランシーバ」、「少なくとも1つのトランシーバ」、または「1つまたは複数のトランシーバ」として特徴づけられ得る。したがって、特定のトランシーバがワイヤードトランシーバであるのか、ワイヤレストランシーバであるのかは、実施される通信のタイプから推論され得る。たとえば、ネットワークデバイスまたはサーバ間のバックホール通信が、概して、ワイヤードトランシーバを介したシグナリングに関係するが、UE(たとえば、UE302)と基地局(たとえば、基地局304)との間のワイヤレス通信が、概して、ワイヤレストランシーバを介したシグナリングに関係する。
【0065】
[0080] UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とはまた、本明細書で開示される動作とともに使用され得る他の構成要素を含む。UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とは、それぞれ、たとえば、ワイヤレス通信に関係する機能を提供するために、および他の処理機能を提供するために、1つまたは複数のプロセッサ332、384および394を含む。プロセッサ332、384、および394は、したがって、決定するための手段、計算するための手段、受信するための手段、送信するための手段、指示するための手段など、処理するための手段を提供し得る。一態様では、プロセッサ332、384、および394は、たとえば、1つまたは複数の汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、中央処理ユニット(CPU)、ASIC、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、他のプログラマブル論理デバイスまたは処理回路、あるいはそれらの様々な組合せを含み得る。
【0066】
[0081] UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とは、情報(たとえば、予約済みリソース、しきい値、パラメータなどを指示する情報)を維持するために、(たとえば、各々メモリデバイスを含む)メモリ340、386、および396をそれぞれ実装するメモリ回路を含む。メモリ340、386、および396は、したがって、記憶するための手段、取り出すための手段、維持するための手段などを提供し得る。いくつかの場合には、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とは、それぞれ、測位構成要素342、388、および398を含み得る。測位構成要素342、388、および398は、実行されたとき、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とに本明細書で説明される機能を実施させる、それぞれプロセッサ332、384、および394の一部であるかまたはそれらに結合されたハードウェア回路であり得る。他の態様では、測位構成要素342、388、および398は、プロセッサ332、384、および394の外部にあり得る(たとえば、モデム処理システムの一部である、別の処理システムと統合される、など)。代替的に、測位構成要素342、388、および398は、プロセッサ332、384、および394(またはモデム処理システム、別の処理システムなど)によって実行されたとき、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とに本明細書で説明される機能を実施させる、それぞれメモリ340、386、および396に記憶されたメモリモジュールであり得る。図3Aは、たとえば、1つまたは複数のWWANトランシーバ310、メモリ340、1つまたは複数のプロセッサ332、またはそれらの任意の組合せの一部であり得、あるいはスタンドアロン構成要素であり得る、測位構成要素342の可能なロケーションを示す。図3Bは、たとえば、1つまたは複数のWWANトランシーバ350、メモリ386、1つまたは複数のプロセッサ384、またはそれらの任意の組合せの一部であり得、あるいはスタンドアロン構成要素であり得る、測位構成要素388の可能なロケーションを示す。図3Cは、たとえば、1つまたは複数のネットワークトランシーバ390、メモリ396、1つまたは複数のプロセッサ394、またはそれらの任意の組合せの一部であり得、あるいはスタンドアロン構成要素であり得る、測位構成要素398の可能なロケーションを示す。
【0067】
[0082] UE302は、1つまたは複数のWWANトランシーバ310、1つまたは複数の短距離ワイヤレストランシーバ320、および/または衛星信号受信機330によって受信された信号から導出される動きデータとは無関係である移動および/または配向情報を検知または検出するための手段を提供するために、1つまたは複数のプロセッサ332に結合された1つまたは複数のセンサー344を含み得る。例として、(1つまたは複数の)センサー344は、加速度計(たとえば、マイクロ電気機械システム(MEMS)デバイス)、ジャイロスコープ、地磁気センサー(たとえば、コンパス)、高度計(たとえば、気圧高度計)、および/または任意の他のタイプの移動検出センサーを含み得る。その上、(1つまたは複数の)センサー344は、複数の異なるタイプのデバイスを含み、動き情報を提供するためにそれらの出力を合成し得る。たとえば、(1つまたは複数の)センサー344は、2次元(2D)および/または3次元(3D)座標系における位置を算出する能力を提供するために、多軸加速度計と配向センサーとの組合せを使用し得る。
【0068】
[0083] さらに、UE302は、ユーザに指示(たとえば、可聴および/または視覚指示)を提供するための手段、および/または(たとえば、キーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォンなどの検知デバイスのユーザ作動時に)ユーザ入力を受信するための手段を提供するユーザインターフェース346を含む。図示されていないが、基地局304およびネットワークエンティティ306もユーザインターフェースを含み得る。
【0069】
[0084] より詳細に1つまたは複数のプロセッサ384を参照すると、ダウンリンクにおいて、ネットワークエンティティ306からのIPパケットがプロセッサ384に提供され得る。1つまたは複数のプロセッサ384は、RRCレイヤと、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤと、無線リンク制御(RLC)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤとのための機能を実装し得る。1つまたは複数のプロセッサ384は、システム情報(たとえば、マスタ情報ブロック(MIB)、システム情報ブロック(SIB))のブロードキャスティングと、RRC接続制御(たとえば、RRC接続ページング、RRC接続確立、RRC接続修正、およびRRC接続解放)と、RAT間モビリティと、UE測定報告のための測定構成とに関連するRRCレイヤ機能、ヘッダ圧縮/復元と、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)と、ハンドオーバサポート機能とに関連するPDCPレイヤ機能、上位レイヤPDUの転送と、自動再送要求(ARQ)を介した誤り訂正と、RLCサービスデータユニット(SDU)の連結、セグメンテーション、およびリアセンブリと、RLCデータPDUの再セグメンテーションと、RLCデータPDUの並べ替えとに関連するRLCレイヤ機能、ならびに論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングと、スケジューリング情報報告と、誤り訂正と、優先度ハンドリングと、論理チャネル優先度付けとに関連するMACレイヤ機能を提供し得る。
【0070】
[0085] 送信機354と受信機352とは、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1(L1)機能を実装し得る。物理(PHY)レイヤを含むレイヤ1は、トランスポートチャネル上の誤り検出と、トランスポートチャネルの前方誤り訂正(FEC)コーディング/復号と、インターリービングと、レートマッチングと、物理チャネル上へのマッピングと、物理チャネルの変調/復調と、MIMOアンテナ処理とを含み得る。送信機354は、様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、多値直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングをハンドリングする。コーディングされ、変調されたシンボルは、次いで、並列ストリームにスプリットされ得る。各ストリームは、次いで、時間ドメインOFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成するために、直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリアにマッピングされ、時間および/または周波数ドメインにおいて基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して互いに合成され得る。OFDMシンボルストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用され得る。チャネル推定値は、UE302によって送信される基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出され得る。各空間ストリームは、次いで、1つまたは複数の異なるアンテナ356に提供され得る。送信機354は、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0071】
[0086] UE302において、受信機312は、それのそれぞれの(1つまたは複数の)アンテナ316を通して信号を受信する。受信機312は、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を1つまたは複数のプロセッサ332に提供する。送信機314と受信機312とは、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実装する。受信機312は、UE302に宛てられた空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実施し得る。複数の空間ストリームがUE302に宛てられた場合、それらは、受信機312によって単一のOFDMシンボルストリームに合成され得る。受信機312は、次いで、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間ドメインから周波数ドメインにコンバートする。周波数ドメイン信号は、OFDM信号の各サブキャリアについて別個のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボルと、基準信号とは、基地局304によって送信される、可能性が最も高い信号コンスタレーションポイントを決定することによって復元され、復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器によって算出されたチャネル推定値に基づき得る。軟判定は、次いで、物理チャネル上で基地局304によって最初に送信されたデータと制御信号とを復元するために復号およびデインターリーブされる。データと制御信号とは、次いで、レイヤ3(L3)およびレイヤ2(L2)機能を実装する1つまたは複数のプロセッサ332に提供される。
【0072】
[0087] アップリンクでは、1つまたは複数のプロセッサ332は、コアネットワークからのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ復元と、制御信号処理とを提供する。1つまたは複数のプロセッサ332はまた、誤り検出を担当する。
【0073】
[0088] 基地局304によるダウンリンク送信に関して説明される機能と同様に、1つまたは複数のプロセッサ332は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)獲得と、RRC接続と、測定報告とに関連するRRCレイヤ機能、ヘッダ圧縮/復元と、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)とに関連するPDCPレイヤ機能、上位レイヤPDUの転送と、ARQを介した誤り訂正と、RLC SDUの連結、セグメンテーション、およびリアセンブリと、RLCデータPDUの再セグメンテーションと、RLCデータPDUの並べ替えとに関連するRLCレイヤ機能、ならびに論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングと、トランスポートブロック(TB)上へのMAC SDUの多重化と、TBからのMAC SDUの逆多重化と、スケジューリング情報報告と、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)を介した誤り訂正と、優先度ハンドリングと、論理チャネル優先度付けとに関連するMACレイヤ機能を提供する。
【0074】
[0089] 基地局304によって送信される基準信号またはフィードバックからの、チャネル推定器によって導出されるチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択することと、空間処理を可能にすることとを行うために、送信機314によって使用され得る。送信機314によって生成された空間ストリームは、(1つまたは複数の)異なるアンテナ316に提供され得る。送信機314は、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0075】
[0090] アップリンク送信は、UE302における受信機機能に関して説明される様式と同様の様式で基地局304において処理される。受信機352は、それのそれぞれの(1つまたは複数の)アンテナ356を通して信号を受信する。受信機352は、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を1つまたは複数のプロセッサ384に提供する。
【0076】
[0091] アップリンクでは、1つまたは複数のプロセッサ384は、UE302からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ復元と、制御信号処理とを提供する。1つまたは複数のプロセッサ384からのIPパケットは、コアネットワークに提供され得る。1つまたは複数のプロセッサ384はまた、誤り検出を担当する。
【0077】
[0092] 便宜上、UE302、基地局304、および/またはネットワークエンティティ306は、図3A図3B、および図3Cでは、本明細書で説明される様々な例に従って構成され得る様々な構成要素を含むものとして示されている。しかしながら、図示された構成要素は、異なる設計では異なる機能を有し得ることが諒解されよう。特に、図3A図3C中の様々な構成要素は、代替構成において随意であり、様々な態様が、設計選択、コスト、デバイスの使用、または他の考慮事項により変動し得る構成を含む。たとえば、図3Aの場合、UE302の特定の実装形態が、(1つまたは複数の)WWANトランシーバ310を省略し得る(たとえば、ウェアラブルデバイスまたはタブレットコンピュータまたはPCまたはラップトップが、セルラー能力なしのWi-Fiおよび/またはBluetooth能力を有し得る)、または(1つまたは複数の)短距離ワイヤレストランシーバ320を省略し得る(たとえば、セルラーのみなど)、または衛星信号受信機330を省略し得る、または(1つまたは複数の)センサー344を省略し得る、などである。別の例では、図3Bの場合、基地局304の特定の実装形態が、(1つまたは複数の)WWANトランシーバ350を省略し得る(たとえば、セルラー能力なしのWi-Fi「ホットスポット」アクセスポイント)、または(1つまたは複数の)短距離ワイヤレストランシーバ360を省略し得る(たとえば、セルラーのみなど)、または衛星信号受信機370を省略し得る、などである。簡潔のために、様々な代替構成の説明は本明細書で提供されないが、当業者に容易に理解可能であろう。
【0078】
[0093] UE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306の様々な構成要素は、それぞれ、データバス334、382、および392を介して互いに通信可能に結合され得る。一態様では、データバス334、382、および392は、それぞれ、UE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306の通信インターフェースを形成するか、またはそれらの一部であり得る。たとえば、異なる論理エンティティが同じデバイスにおいて実施される場合(たとえば、同じ基地局304に組み込まれたgNB機能およびロケーションサーバ機能)、データバス334、382、および392は、それらの間の通信を提供し得る。
【0079】
[0094] 図3A図3B、および図3Cの構成要素は様々な方法で実装され得る。いくつかの実装形態では、図3A図3B、および図3Cの構成要素は、たとえば、1つまたは複数のプロセッサおよび/または(1つまたは複数のプロセッサを含み得る)1つまたは複数のASICなど、1つまたは複数の回路において実装され得る。ここで、各回路は、この機能を提供するために回路によって使用される情報または実行可能コードを記憶するための少なくとも1つのメモリ構成要素を使用し、および/または組み込み得る。たとえば、ブロック310~346によって表される機能の一部または全部は、UE302のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。同様に、ブロック350~388によって表される機能の一部または全部は、基地局304のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。また、ブロック390~398によって表される機能の一部または全部は、ネットワークエンティティ306のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。簡単のために、様々な動作、行為、および/または機能は、本明細書では、「UEによって」、「基地局によって」、「ネットワークエンティティによって」などで実施されるものとして説明される。しかしながら、諒解されるように、そのような動作、行為、および/または機能は、実際は、プロセッサ332、384、394、トランシーバ310、320、350、および360、メモリ340、386、および396、測位構成要素342、388、および398など、UE302、基地局304、ネットワークエンティティ306などの特定の構成要素または構成要素の組合せによって実施され得る。
【0080】
[0095] いくつかの設計では、ネットワークエンティティ306は、コアネットワーク構成要素として実装され得る。他の設計では、ネットワークエンティティ306は、セルラーネットワークインフラストラクチャ(たとえば、NG RAN220および/または5GC 210/260)のネットワーク事業者または動作とは別個であり得る。たとえば、ネットワークエンティティ306は、基地局304を介して、または基地局304とは無関係に(たとえば、WiFiなどの非セルラー通信リンクを介して)UE302と通信するように構成され得るプライベートネットワークの構成要素であり得る。
【0081】
[0096] NRは、ダウンリンクベース測位方法と、アップリンクベース測位方法と、ダウンリンクおよびアップリンクベース測位方法とを含む、いくつかのセルラーネットワークベース測位技術をサポートする。ダウンリンクベース測位方法は、LTEにおける観測到着時間差(OTDOA)と、NRにおけるダウンリンク到着時間差(DL-TDOA)と、NRにおけるダウンリンク離脱角度(DL-AoD)とを含む。OTDOAまたはDL-TDOAの測位プロシージャ(positioning procedure)では、UEは、基準信号時間差(RSTD)または到着時間差(TDOA)測定と呼ばれる、基地局のペアから受信された基準信号(たとえば、測位基準信号(PRS))の到着時間(ToA)間の差を測定し、それらを測位エンティティ(positioning entity)に報告する。より詳細には、UEは、支援データ中で基準基地局(たとえば、サービング基地局)および複数の非基準基地局の識別子(ID)を受信する。UEは、次いで、基準基地局と非基準基地局の各々との間のRSTDを測定する。関与する基地局の既知のロケーションとRSTD測定値とに基づいて、測位エンティティ(たとえば、UEベースの測位のためのUEまたはUE支援測位のためのロケーションサーバ)は、UEのロケーションを推定することができる。
【0082】
[0097] DL-AoD測位の場合、測位エンティティは、UEと(1つまたは複数の)送信基地局との間の(1つまたは複数の)角度を決定するために、複数のダウンリンク送信ビームの受信信号強度測定の、UEからの測定報告を使用する。測位エンティティは、次いで、(1つまたは複数の)決定された角度と、(1つまたは複数の)送信基地局の(1つまたは複数の)知られているロケーションとに基づいて、UEのロケーションを推定することができる。
【0083】
[0098] アップリンクベース測位方法は、アップリンク到着時間差(UL-TDOA)とアップリンク到着角度(UL-AoA)とを含む。UL-TDOAは、DL-TDOAと同様であるが、UEによって複数の基地局に送信されたアップリンク基準信号(たとえば、サウンディング基準信号(SRS))に基づく。詳細には、UEは、基準基地局および複数の非基準基地局によって測定される1つまたは複数のアップリンク基準信号を送信する。次いで、各基地局は、基準信号の(相対的到着時間(RTOA:relative time of arrival)と呼ばれる)受信時間を、関与する基地局のロケーションと相対的タイミングとを知る測位エンティティ(たとえば、ロケーションサーバ)に報告する。基準基地局の報告されたRTOAと各非基準基地局の報告されたRTOAとの間の受信間(Rx-Rx)時間差と、基地局の既知のロケーションと、それらの既知のタイミングオフセットとに基づいて、測位エンティティは、TDOAを使用してUEのロケーションを推定することができる。
【0084】
[0099] UL-AoA測位の場合、1つまたは複数の基地局は、1つまたは複数のアップリンク受信ビーム上でUEから受信された1つまたは複数のアップリンク基準信号(たとえば、SRS)の受信信号強度を測定する。測位エンティティは、UEと(1つまたは複数の)基地局との間の(1つまたは複数の)角度を決定するために、信号強度測定と、(1つまたは複数の)受信ビームの(1つまたは複数の)角度とを使用する。(1つまたは複数の)決定された角度と、(1つまたは複数の)基地局の(1つまたは複数の)知られているロケーションとに基づいて、測位エンティティは、次いで、UEのロケーションを推定することができる。
【0085】
[0100] ダウンリンクおよびアップリンクベース測位方法は、拡張セルID(E-CID)測位と(「マルチセルRTT」および「マルチRTT」とも呼ばれる)マルチラウンドトリップ時間(RTT)測位とを含む。RTTプロシージャでは、第1のエンティティ(たとえば、基地局またはUE)が第1のRTT関連信号(たとえば、PRSまたはSRS)を第2のエンティティ(たとえば、UEまたは基地局)に送信し、第2のエンティティは、第2のRTT関連信号(たとえば、SRSまたはPRS)を第1のエンティティに返信する。各エンティティは、受信されたRTT関連信号の到着時間(ToA)と、送信されたRTT関連信号の送信時間との間の時間差を測定する。この時間差は、受信-送信(Rx-Tx)時間差と呼ばれる。Rx-Tx時間差測定は、受信された信号および送信された信号についての最も近いスロット境界間の時間差のみを含むように行われ得るか、または調整され得る。両方のエンティティは、次いで、それらのRx-Tx時間差測定値をロケーションサーバ(たとえば、LMF270)に送り得、ロケーションサーバは、2つのRx-Tx時間差測定値から(たとえば、2つのRx-Tx時間差測定値の和として)2つのエンティティ間のラウンドトリップ伝搬時間(すなわち、RTT)を計算する。代替的に、1つのエンティティは、そのRx-Tx時間差測定値を他のエンティティに送り得、他のエンティティは、次いで、RTTを計算する。2つのエンティティ間の距離は、RTTおよび既知の信号速度(たとえば、光速)から決定され得る。マルチRTT測位の場合、第1のエンティティ(たとえば、UEまたは基地局)は、第2のエンティティまでの距離と第2のエンティティの既知のロケーションとに基づいて(たとえば、マルチラテレーションを使用して)第1のエンティティのロケーションが決定されることを可能にするために、複数の第2のエンティティ(たとえば、複数の基地局またはUE)とのRTT測位プロシージャを実行する。RTT方法およびマルチRTT方法は、ロケーション精度を改善するために、UL-AoAおよびDL-AoDなど、他の測位技法と組み合わせられ得る。
【0086】
[0101] E-CID測位方法は、無線リソース管理(RRM)測定に基づく。E-CIDでは、UEは、サービングセルID、タイミングアドバンス(TA)、ならびに検出されたネイバー基地局の識別子、推定されたタイミング、および信号強度を報告する。次いで、この情報および(1つまたは複数の)基地局の知られているロケーションに基づいて、UEのロケーションが推定される。
【0087】
[0102] 測位動作を支援するために、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)は、UEに支援データを提供し得る。たとえば、支援データは、そこから基準信号を測定すべき基地局(または基地局のセル/TRP)の識別子、基準信号構成パラメータ(たとえば、PRSを含む連続スロットの数、PRSを含む連続スロットの周期性、ミューティングシーケンス、周波数ホッピングシーケンス、基準信号識別子、基準信号帯域幅など)、および/または特定の測位方法に適用可能な他のパラメータを含み得る。代替的に、支援データは、(たとえば、周期的にブロードキャストされるオーバーヘッドメッセージ中でなど)基地局自体から直接発信し得る。いくつかの場合には、UEは、支援データを使用せずにそれ自体でネイバーネットワークノードを検出することが可能であり得る。
【0088】
[0103] OTDOAまたはDL-TDOAの測位プロシージャの場合、支援データは、予想されるRSTD値および関連する不確かさ、または予想されるRSTDの周りの探索ウィンドウをさらに含み得る。いくつかの場合には、予想されるRSTDの値範囲は、+/-500マイクロ秒(μs)であり得る。いくつかの場合には、測位測定のために使用されるリソースのいずれかがFR1中にあるとき、予想されるRSTDの不確かさの値範囲は、+/-32μsであり得る。他の場合には、(1つまたは複数の)測位測定のために使用されるリソースのすべてがFR2中にあるとき、予想されるRSTDの不確かさの値範囲は、+/-8μsであり得る。
【0089】
[0104] ロケーション推定値は、位置推定値、ロケーション、位置、位置フィックス、フィックスなど、他の名前で呼ばれることがある。ロケーション推定値は、測地であり、座標(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度)を備え得るか、あるいは、都市のものであり、所在地住所、郵便宛先、またはロケーションの何らかの他の言葉の記述を備え得る。ロケーション推定値はさらに、何らかの他の知られているロケーションに対して定義されるか、または絶対的な用語で(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度を使用して)定義され得る。ロケーション推定値は、(たとえば、何らかの指定されたまたはデフォルトの信頼性レベルでロケーションが含まれることが予想される面積または体積を含めることによって)予想される誤差または不確実性を含み得る。
【0090】
[0105] LTEおよび、少なくともいくつかの場合には、NRにおいて、測位測定値は、上位レイヤシグナリング、特に、LTE測位プロトコル(LPP)および/またはRRCを通して報告される。LPPは、公開されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、3GPP技術仕様(TS)37.355において定義されている。LPPは、1つまたは複数の基準ソースから取得されたロケーション関係測定を使用してUEを測位するために、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)とUE(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)との間でポイントツーポイントで使用される。
【0091】
[0106] 図4は、測位のための例示的なLPP基準ソースを示す図400である。図4の例では、ターゲットデバイス、特にUE404(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)は、(図4の特定の例において「E-SMLC/SLP」として標示された)ロケーションサーバ430とのLPPセッションに関与する。UE404はまた、第1の基準ソース、特に(本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得、図4の特定の例において「eノードB」として標示された)1つまたは複数の基地局402、および第2の基準ソース、特に(図1中のSV112に対応し得る)1つまたは複数のSPS衛星420からのワイヤレス測位信号を受信/測定している。
【0092】
[0107] LPPセッションは、ロケーション関係測定またはロケーション推定値を取得するために、または支援データを転送するために、ロケーションサーバ430とUE404との間で使用される。単一のLPPセッションは、(たとえば、単一のモバイル着信ロケーション要求(MT-LR)、モバイル発信ロケーション要求(MO-LR)、またはネットワーク誘発ロケーション要求(NI-LR)についての)単一のロケーション要求をサポートするために使用される。複数のLPPセッションは、複数の異なるロケーション要求をサポートするために、同じエンドポイント間で使用され得る。各LPPセッションは、1つまたは複数のLPPトランザクションを備え、各LPPトランザクションは、単一の動作(たとえば、能力交換、支援データ転送、ロケーション情報転送)を実行する。LPPトランザクションは、LPPプロシージャと呼ばれる。LPPセッションの誘発側が第1のLPPトランザクションを誘発するが、後続のトランザクションはいずれかのエンドポイントによって誘発され得る。セッション内のLPPトランザクションは、直列にまたは並列に行われ得る。LPPトランザクションは、メッセージ(たとえば、要求および応答)を互いに関連付けるために、トランザクション識別子を用いて、LPPプロトコルレベルにおいて指示される。トランザクション内のメッセージは、共通のトランザクション識別子によってリンクされる。
【0093】
[0108] LPP測位方法および関連するシグナリングコンテンツは、3GPP LPP規格(公開されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、3GPP技術仕様(TS)36.355)において定義されている。LPPシグナリングは、以下の測位方法、すなわち、観測到着時間差(OTDOA)と、ダウンリンク到着時間差(DL-TDOA)と、支援グローバルナビゲーション衛星システム(A-GNSS)と、LTE拡張セル識別情報(E-CID)と、NR E-CIDと、センサーと、地上波ビーコンシステム(TBS)と、WLANと、Bluetoothと、ダウンリンク離脱角度(DL-AoD)と、アップリンク到着角度(UL-AoA)と、マルチラウンドトリップ時間(RTT)とに関係する測定を要求および報告するために使用され得る。現在、LPP測定値報告(measurement report)は、以下の測定値、すなわち、(1)1つまたは複数の到着時間(ToA)、到着時間差(TDOA)、基準信号時間差(RSTD)、または受信-送信(Rx-Tx)測定値と、(2)(現在、ロケーションサーバ430にUL-AoAおよびDL-AoDを報告するために基地局のみについての)1つまたは複数のAoAおよび/またはAoD測定値と、(3)1つまたは複数のマルチパス測定値(経路ごとのToA、基準信号受信電力(RSRP)、AoA/AoD)と、(4)1つまたは複数の動き状態(たとえば、歩いている、運転しているなど)および(現在、UE404のみについての)軌道と、(5)1つまたは複数の報告品質指示とを含んでいることがある。本開示では、リストされたばかりの例示的な測定などの測位測定は、測位技術に関係なく、まとめて、測位状態情報(PSI)と呼ばれることがある。
【0094】
[0109] UE404および/またはロケーションサーバ430は、(1つまたは複数の)SPS衛星420および(1つまたは複数の)基地局402として図4の例に示されている、1つまたは複数の基準ソースからロケーション情報を導出し得る。各基準ソースは、関連する測位技法を使用してUE404のロケーションの独立した推定値を計算するために使用され得る。図4の例では、UE404は、1つまたは複数のセルラーネットワークベース測位方法(たとえば、マルチRTT、OTDOA、DL-TDOA、DL-AoD、E-CIDなど)を使用して、UE404のロケーションの推定値を計算するために、またはそれを計算するためにロケーションサーバ430を支援するために、(1つまたは複数の)基地局402から受信された測位信号の特性(たとえば、ToA、RSRP、RSTDなど)を測定している。同様に、UE404は、測定されたSPS衛星420の数に応じて、2次元または3次元におけるそれのロケーションを三角測量するために、SPS衛星420から受信されたGNSS信号の特性(たとえば、ToA)を測定している。いくつかの場合には、UE404またはロケーションサーバ430は、最終ロケーション推定値の精度を改善するために、異なる測位技法の各々から導出されたロケーション解を合成し得る。
【0095】
[0110] 上述のように、UE404は、異なる基準ソース(たとえば、基地局402、Bluetoothビーコン、SPS衛星420、WLANアクセスポイント、動きセンサーなど)から取得されたロケーション関係測定を報告するためにLPPを使用する。一例として、GNSSベース測位の場合、UE404は、時間情報とともに、ロケーション測定(たとえば、擬似レンジ、ロケーション推定値、速度など)をロケーションサーバ430に提供するために、LPP情報要素(IE)「A-GNSS-ProvideLocationInformation」を使用する。それは、GNSS測位固有誤り理由を提供するためにも使用され得る。「A-GNSS-ProvideLocationInformation」IEは、「GNSS-SignalMeasurementInformation」、「GNSS-LocationInformation」、「GNSS-MeasurementList」、および「GNSS-Error」などのIEを含む。UE404は、それが、GNSSまたはハイブリッドGNSSおよび他の測定を使用して導出された、ロケーションと随意に速度情報とをロケーションサーバ430に提供するとき、「GNSS-LocationInformation」IEを含む。UE404は、GNSS信号測定情報をロケーションサーバ430に提供し、ロケーションサーバ430によって要求された場合、GNSSネットワーク時間関連付けを提供するために、「GNSS-SignalMeasurementInformation」IEを使用する。この情報は、コード位相と、ドップラーと、C/Noと、随意に、積算デルタレンジ(ADR:accumulated delta range)とも呼ばれる積算キャリア位相との測定を含み、これは、ロケーションがロケーションサーバ430において算出される、UE支援GNSS方法を可能にする。UE404は、コード位相と、ドップラーと、C/Noと、随意に積算キャリア位相(またはADR)との測定を提供するために、「GNSS-MeasurementList」IEを使用する。
【0096】
[0111] 別の例として、動きセンサーベース測位の場合、現在サポートされる測位方法は、(公開されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)3GPP TS36.305において説明されるように、気圧センサーおよび動きセンサーを使用する。UE404は、ロケーションサーバ430にセンサーベース方法についてのロケーション情報を提供するために、LPP IE「Sensor-ProvideLocationInformation」を使用する。それは、センサー固有誤り理由を提供するためにも使用され得る。UE404は、ロケーションサーバ430にセンサー測定(たとえば、気圧の示度)を提供するために、「Sensor-MeasurementInformation」IEを使用する。UE404は、ロケーションサーバ430に移動情報を提供するために、「Sensor-MotionInformation」を使用する。移動情報は、順序付けられた一連のポイントを備え得る。この情報は、1つまたは複数の動きセンサー(たとえば、加速度計、気圧計、磁力計など)を使用して、UE404によって取得され得る。
【0097】
[0112] また別の例として、Bluetoothベース測位の場合、UE404は、ロケーションサーバ430に1つまたは複数のBluetoothビーコンの測定を提供するために、「BT-ProvideLocationInformation」IEを使用する。このIEは、Bluetooth測位固有誤り理由を提供するためにも使用され得る。
【0098】
[0113] 図5は、測位動作を実行するためのUE504とロケーションサーバ(LMF570として示される)との間の例示的なLPPプロシージャ500を示す。図5に示されているように、UE504の測位は、UE504とLMF570との間のLPPメッセージの交換を介してサポートされる。LPPメッセージは、UE505のサービング基地局(サービングgNB502として示される)とコアネットワーク(図示せず)とを介して、UE504とLMF570との間で交換され得る。LPPプロシージャ500は、UE504のための(またはUE504のユーザのための)ナビゲーションなどの、様々なロケーション関連サービスをサポートするために、またはルーティングのために、またはUE504から公共安全応答ポイント(PSAP:public safety answering point)への緊急呼に関連する、PSAPへの正確なロケーションの提供のために、またはいくつかの他の理由で、UE504を測位するために使用され得る。LPPプロシージャ500は測位セッションと呼ばれることもあり、異なるタイプの測位方法(たとえば、DL-TDOA、RTT、E-CIDなど)のための複数の測位セッションが存在し得る。
【0099】
[0114] 最初に、UE504は、段階510において、その測位能力についての要求(たとえば、LPP能力要求メッセージ)をLMF570から受信し得る。段階520において、UE504は、LPPを使用してUE504によってサポートされる測位方法とこれらの測位方法の特徴とを示すLPP能力提供メッセージをLMF570に送ることによって、LPPプロトコルに対するUE504の測位能力をLMF570に提供する。LPP能力提供メッセージ中で示される能力は、いくつかの態様では、UE504がサポートする測位のタイプ(たとえば、DL-TDOA、RTT、E-CIDなど)を示し得、それらのタイプの測位をサポートするためのUE504の能力を示し得る。
【0100】
[0115] LPP能力提供メッセージを受信すると、段階520において、LMF570は、UE504がサポートする測位の示されたタイプに基づいて、特定のタイプの測位方法(たとえば、DL-TDOA、RTT、E-CID、センサー、TBS、WLAN、Bluetoothなど)を使用することを決定し、たとえば、UE504がダウンリンク測位基準信号を測定すべきであるか、またはUE504がアップリンク測位基準信号を送信すべきである、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)のセットを決定する。段階530において、LMF570は、UE504にTRPのセットを識別するLPP支援データ提供メッセージを送る。
[0116] いくつかの実装形態では、段階530におけるLPP支援データ提供メッセージは、UE504によってLMF570に送られたLPP支援データ要求メッセージ(図5には示さず)に応答して、LMF570によってUE504に送られ得る。LPP支援データ要求メッセージは、UE504のサービングTRPの識別子と、ネイバリングTRPの測位基準信号(PRS)構成を求める要求とを含み得る。
【0101】
[0117] 段階540において、LMF570は、ロケーション情報を求める要求をUE504に送る。この要求は、LPPロケーション情報要求メッセージであり得る。このメッセージは、通常、ロケーション情報タイプと、ロケーション推定値の所望の精度と、応答時間(すなわち、所望のレイテンシ)とを定義する情報要素を含む。低レイテンシ要件は、より長い応答時間を可能にするが、高レイテンシ要件は、より短い応答時間を必要とすることに留意されたい。しかしながら、長い応答時間は高レイテンシと呼ばれ、短い応答時間は低レイテンシと呼ばれる。
【0102】
[0118] いくつかの実装形態では、たとえば、UE504が、段階540においてロケーション情報を求める要求を受信した後、(たとえば、図5に示されていないLPP支援データ要求メッセージ中で)支援データを求める要求をLMF570に送る場合、段階530において送られたLPP支援データ提供メッセージは、540においてLPPロケーション情報要求メッセージの後に送られ得ることに留意されたい。
【0103】
[0119] 段階550において、UE504は、選択された測位方法のための測位動作(たとえば、DL-PRSの測定、UL-PRSの送信など)を実行するために、段階530において受信された支援情報と、段階540において受信された任意の追加のデータ(たとえば、所望のロケーション精度または最大応答時間)とを利用する。
【0104】
[0120] 段階560において、UE504は、任意の最大応答時間(たとえば、段階540においてLMF570によって提供された最大応答時間)が満了する前または満了したとき、段階550において取得された何らかの測定の結果(たとえば、到着時間(ToA)、基準信号時間差(RSTD)、受信-送信(RxTx)など)を伝達するLPPロケーション情報提供メッセージをLMF570に送り得る。段階560におけるLPPロケーション情報提供メッセージはまた、測位測定値が取得されたある時間(または複数の時間)と、測位測定値がそれから取得されたTRPの識別情報とを含み得る。540におけるロケーション情報を求める要求と560における応答との間の時間は、「応答時間」であり、測位セッションのレイテンシを示すことに留意されたい。
【0105】
[0121] LMF570は、段階560において、LPPロケーション情報提供メッセージ中で受信された測定値に少なくとも部分的に基づいて、適切な測位技法(たとえば、DL-TDOA、RTT、E-CID、センサー、WLAN、Bluetoothなど)を使用してUE504の推定ロケーションを計算する。
【0106】
[0122] インパルス無線超広帯域(IR-UWB)は、測位サービスを提供するための別の手段として探求されている。UWBは、レーダー感知のために現在使用されており、規格の中でも、(公開されており、それの全体が参照により本明細書に組み込まれる)IEEE802.15.4a/4z規格において定義されている。IR-UWBレーダーは、極めて狭いパルス整形基準信号を放射し、ターゲットオブジェクトまたは人体から反射を分析することによって、イベントを認識する。IR-UWBレーダーは、照明条件によって影響を受けず、IR-UWBレーダーの放出電力が極めて低いので、人体への悪影響はない。
【0107】
[0123] 既存のコンテキストアウェアセンサーおよびスマートコンピューティング能力に勝るそれの様々な利点により、IR-UWBレーダーは、安全およびセキュリティ、2D/3D測位およびトラッキング、健康監視、高齢者ケア、スマートホームおよびスマートビルディング、スマート/自律車両、ジェスチャー認識、レーダーイメージング、シースルーウォールなど、多種多様な実際的適用例において有意な可能性を示す。特に、IoTが増加しているので、IR-UWBレーダーの役割の重要性の増加している。
【0108】
[0124] 以下は、IR-UWBを含めて、全般的に、UWBシステムのいくつかの重要な特徴である。UWBの最も重要な特性は、一般化した狭帯域システムと比較した、それの大きい帯域幅(bandwidth)である。UWBの帯域幅が大きいことの1つの結果は、時間と周波数の逆関係により、UWB信号の存続期間が極めて短くなることである。したがって、UWB信号の時間分解能は高く、UWBは、測位のための良い候補である。UWBシステムはまた、それらの広帯域幅により、高速通信に好適である。UWBの別の有用な性質は、それが、信号が障害物をより容易に通過することができる低いキャリア周波数を占有することが可能であることである。UWB信号はまた、ベースバンド中で送信され得、したがって、トランシーバ中に中間周波数(IF)マルチプライヤ(multiplier)は不要である。この性質は、より単純であまり費用がかからないハードウェアをもたらすことができる。UWB信号の高い時間分解能および短い波長により、それは、マルチパス干渉およびフェージングに対して強化される。加えて、UWB信号の形状は雑音と同様であり、したがって、盗聴の可能性がより低い。最終的に、UWBは、実効等方放射電力(EIRP)が限定された超広帯域幅にわたる無線通信である。
【0109】
[0125] 図6は、(ギガヘルツ(GHz)での)様々な周波数帯域幅について(デシベルミリワット(dBm)での)許容されるUWB EIRP放出レベルを示すグラフ600を示す。EIRP限界は、米国連邦通信委員会(FCC)によって設定されている。(ライン610によって示されている)屋内動作のための限界のあるセットと、(ライン620によって示されている)屋外動作のための限界の別のセットとがある。図6に示されているように、EIRPは-40dBm未満に限定され、利用可能な帯域幅の部分は、さらにより低い限界を有する。たとえば、3.1GHzから10.6GHzまでの帯域幅では、許容EIRPは41.3dBmである。(米国の外部の)他の領域では、異なる周波数についてUWB EIRP放出レベルに対する異なる規制がある。しかしながら、多くの領域では、どんなキャリア周波数上でも-40dBmを超えるUWB放出レベルは許可されない。
【0110】
[0126] 図7は、典型的なIR-UWBパルスを示すグラフ700を示す。グラフ700は、周波数ドメインにおいて正規化されており、これは0から1までのパルス範囲の振幅を意味する。例示的なパルス帯域幅は500MHzである。時間ドメインでは、パルスは約2ナノ秒(ns)、すなわち10-10の幅を有する。例示的なUWBパルスは、グラフ700に示されているように、ガウス型であり、これは、
【0111】
【数1】
【0112】
およびそれのn次導関数を意味する。
【0113】
[0127] 図8は、図7を参照しながら上記で説明されたガウスパルスの一連の高次導関数についてのメガヘルツ(MHz)での周波数にわたる、デシベル(dB)での電力スペクトル密度(PSD)(有限時間期間および周波数スペクトルにわたって送信される信号エネルギー)を示す2つのグラフ810および850を示す。特に、グラフ810および820は、n=1からn=15についてのIR-UWBガウスパルスを示す。グラフ810および850は周波数ドメインにおいて正規化されている。したがって、0dBは、図6のグラフ600上の-40dBに対応する。
【0114】
[0128] グラフ810上にオーバーレイされているのは、屋内UWBシステムのFCC限界を示すライン820である。ライン820は図6のライン610に対応する。グラフ810に示されているように、n=5におけるガウスパルスの高次導関数は、ライン820によって示されるFCC屋内限界を満たす最初のパルスである。
【0115】
[0129] 同様に、グラフ850上にオーバーレイされているのは、屋外UWBシステムのFCC限界を示すライン860である。ライン860は図6のライン620に対応する。グラフ850に示されているように、n=7におけるガウスパルスの高次導関数は、ライン860によって示されるFCC屋外限界を満たす最初のパルスである。
【0116】
[0130] IR-UWBシステムでは、データは、低デューティUWB信号によって送信され、シンボルの情報は、信号の位置および/または極性によって搬送される。各シンボルは、1つまたは複数の信号に対応する。シンボルを変調するために、バースト位置変調(BPM)と2位相シフトキーイング(BPSK)との組合せが使用され得、各シンボルは、UWBパルスのアクティブバーストから構成される。
【0117】
[0131] 図9は、IR-UWBシステムにおいて使用される例示的なシンボル900の図である。シンボル900は、様々な時間および/または周波数リソースから構成され得る。(Tdsymと標示された)時間ドメインにおけるシンボル900の全長は、長さTBPMを有する2つのBPMインターバルに分割される。BPM-BPSK変調方式では、各シンボル900は、2ビットの情報を搬送することが可能であり得、1つのビットは、パルスのバースト(第1または第2のBPMインターバル)の(Nhopと標示された)位置を決定するために使用され得、追加のビットは、この同じバーストの位相(極性)を変調するために使用され得る。ガードインターバルは、マルチパスによって引き起こされるシンボル間干渉の量を限定するために含まれる。図9の例では、BPMインターバルごとに8つの可能なバースト位置(Nhop=8)がある。各バーストは、Tburstの長さ、またはバーストインターバルを有する。バーストは、Tcのチャープ長(chirp length)またはチャープインターバル(chirp interval)をそれぞれ有するNcpb個のチャープから構成される。
【0118】
[0132] 図10は、IR-UWBシステムにおいて使用される例示的な物理レイヤフレーム1000の図である。物理レイヤフレーム1000は、物理プロトコルデータユニット(PPDU:physical protocol data unit)と呼ばれることもあり、3つの部分、プリアンブルフィールド1010およびフレーム開始デリミタ(SFD:a start of frame delimiter)フィールド1020から構成された同期ヘッダ(SHR:synchronization header)プリアンブル(preamble)と、物理レイヤヘッダ(PHR:physical layer header)フィールド1030と、物理レイヤサービスデータユニット(PDSU:physical layer service data unit)1040とから構成される。
【0119】
[0133] プリアンブルフィールド1010は、パケットの到着を通知してエンティティを同期させるために使用される。プリアンブルフィールド1010の長さは、16個、64個、1024個、または4096個のシンボルのうちの1つであり得る。プリアンブルフィールド1010は、8つの可能なシンボルシーケンスのうちの1つを搬送し得る。シンボルシーケンスは、マルチパス伝搬によって引き起こされる測距の誤りを低減する、完全周期的自己相関(perfect periodic auto- correlation)と呼ばれる重要な性質を有する。
【0120】
[0134] SFDフィールド1020は、プリアンブルの終了とPHRフィールド1030の開始とをシグナリングする、8つまたは64個のシンボルの短いシーケンスである。(以下で説明される)測距プロトコルでは、信号の到着時間、および肯定応答の到着と返信との間の処理時間は、正確に測定されなければならない。SDFフィールド1020は、正確なタイミングのために必要とされる開始時間と停止時間とをトリガするために、短い。
【0121】
[0135] PHRフィールド1030は、物理レイヤヘッダであり、データの長さ、およびデータを送信するために使用されるデータレートを含めて、受信されるべきデータに関する情報を含んでいる。PHRフィールド1030は、6つのシングル誤り訂正ダブル誤り検出(SECDED:single error correction double error detection)ビットを含む、19ビットの長さを有し、110または850キロビット毎秒(kbs)のデータレートで送信され得る。
【0122】
[0136] PDSU1040は、符号化されたユーザデータの実際のペイロードである。それは、110kbsから27.24メガビット毎秒(Mbs)のデータレートで送信され得る。
【0123】
[0137] 2つの異なる測距プロトコルがある。基本プロトコルは、2方向到着時間(TW-TOA:two-way time of arrival)である。より正確である第2のプロトコルは、対称両側(SDS:symmetric double-sided)TW-TOAである。
【0124】
[0138] 図11は、例示的なTW-TOA測距プロシージャ1100を示す。TW-TOA測距プロシージャ1100は、測位されているターゲットノード1102(たとえば、UE、基地局、APなど)と、ソースノード1104(たとえば、別のUE、基地局、APなど)との間で実行される。ターゲットノード1102は、RDEV A PHYエンティティ1102Aと、RDEV A MACエンティティ1102Bとを含む。同様に、ソースノード1104は、RDEV B PHYエンティティ1104Aと、RDEV B MACエンティティ1104Bとを含む。「RDEV」という用語は、TW-TOA測距プロシージャ1100を実行することが可能なデバイスを単に指す。
【0125】
[0139] 1110において、ターゲットノード1102のRDEV A MACエンティティ1102Bは、ソースノード1104に測距要求を送るようにとのデータ要求をRDEV A PHYエンティティ1102Aに送る。1112において、RDEV A PHYエンティティ1102Aは、ソースノード1104に、「RFRAM(登録商標)Ereq」と標示された測距要求を送り、「T1」と標示された測距要求の離脱時間を記録する。1114において、RDEV A PHYエンティティ1102Aは、測距要求が送られたことを示す確認をRDEV A MACエンティティ1102Bに送る。
【0126】
[0140] 1116において、ソースノード1104のRDEV B PHYエンティティ1104Aは、測距要求を受信し、測距要求が受信されたことを示すためのデータ指示をRDEV B MACエンティティ1104Bに送る。1118において、RDEV B MACエンティティ1104Bは、ターゲットノード1102に測距応答を送るようにとのデータ要求をRDEV B PHYエンティティ1104Aに送る。1120において、RDEV B PHYエンティティ1104Aは、ターゲットノード1102に、「RFRAMErep」と標示された測距応答を送る。1122において、RDEV B PHYエンティティ1104Aは、測距応答が送られたことを示す確認をRDEV B MACエンティティ1104Bに送る。
【0127】
[0141] 1124において、RDEV A PHYエンティティ1102Aは、測距応答を受信し、測距応答が受信されたことを示すためのデータ指示をRDEV A MACエンティティ1102Bに送る。ターゲットノード1102は、「T2」と標示された、測距応答の到着時間を記録する。ターゲットノード1102は、次いで、Trと標示されたラウンドトリップ時間をTr=T2-T1として計算することができる。ターゲットノード1102は、次いで、(「TTW」と呼ばれる)ターゲットノード1102とソースノード1104との間の飛行時間(TOF:time of flight)を計算することができ、これはTTW=Tr/2によって与えられる。2つのノード間の距離はd=c*TTWによって与えられ、ここで、cは光速である。3つのソースノード1104からの3つの距離を用いて、ターゲットノード1102は、ソースノード1104の知られているロケーションに基づいて、それのロケーションを決定することができる。
【0128】
[0142] 実際には、図11に示されているように、ソースノード1104において、測距要求の受信と測距応答の送信との間には、ターンアラウンド時間と呼ばれ、Tta(またはソースノード1104のために
【0129】
【数2】
【0130】
)と標示された遅延がある。光の高い速度により、
【0131】
【数3】
【0132】
のナノ秒は、何十センチメートルもの測距誤りを引き起こし得る。したがって、
【0133】
【数4】
【0134】
の正確な推定値を有することが重要である。
【0135】
[0143] この問題に対処するために、
【0136】
【数5】
【0137】
の推定値は、より正確な測距のためにターゲットノード1102に提供され得る。特に、ソースノード1104におけるカウンタ(またはタイマー)は、RDEV B PHYエンティティ1104Aが測距要求のSFDの第1のシンボルを検出したときに開始され、測距応答のSFDの第1のシンボルが送られたときに停止する。次いで、1118~1122において測距応答を送った後に、ソースノード1104は、カウンタの開始値および停止値、または
【0138】
【数6】
【0139】
の値を含むタイムスタンプ報告(timestamp report)を送る。特に、1126において、RDEV B MACエンティティ1104Bは、ターゲットノード1102にタイムスタンプ報告を送るようにとのデータ要求をRDEV B PHYエンティティ1104Aに送る。1128において、RDEV B PHYエンティティ1104Aは、ターゲットノード1102にタイムスタンプ報告を送る。タイムスタンプ報告は、カウンタの開始時間および停止時間、または
【0140】
【数7】
【0141】
の値を含む。1130において、RDEV B PHYエンティティ1104Aは、タイムスタンプ報告が送られたことを示す確認をRDEV B MACエンティティ1104Bに送る。
【0142】
[0144] 1132において、RDEV A PHYエンティティ1102Aは、タイムスタンプ報告を受信し、タイムスタンプ報告が受信されたことを示すためのデータ指示をRDEV A MACエンティティ1102Bに送る。データ指示は、カウンタの開始時間および停止時間、または
【0143】
【数8】
【0144】
の値を含む。
【0145】
【数9】
【0146】
の推定値を使用して、TOFは、
【0147】
【数10】
【0148】
として計算され得る。上記で説明されたように、ターゲットノード1102とソースノード1104との間の距離はd=c*TTWによって与えられ、ここで、cは光速である。3つのソースノード1104までの3つの距離を用いて、ターゲットノード1102(または他の測位エンティティ)は、ソースノード1104の知られているロケーションに基づいて、それのロケーションを決定することができる。
【0149】
[0145] 1134において、RDEV A MACエンティティ1102Bは、ソースノード1104に肯定応答(ACK)を送るようにとのデータ要求をRDEV A PHYエンティティ1102Aに送る。1136において、RDEV A PHYエンティティ1102Aは、ソースノード1104に肯定応答を送る。1138において、RDEV A PHYエンティティ1102Aは、肯定応答が送られたことを示す確認をRDEV A MACエンティティ1102Bに送る。1140において、RDEV B PHYエンティティ1104Aは、肯定応答を受信し、肯定応答が受信されたことを示すためのデータ指示をRDEV B MACエンティティ1104Bに送る。
【0150】
[0146] TW-TOA測距プロシージャ1100における誤りソースのうちの1つは、クロックオフセットである。センサーデバイス(ソースまたはターゲットノード)において使用される水晶発振器は、正確に公称周波数で動作しないことがあり、したがって、時間測定値には小さい正または負のオフセットがある。光の速度は高く、この小さいオフセットは、測距において有意な誤りを引き起こし得る。SDSプロトコルは、クロックオフセット誤りを緩和するように設計される。SDS-TW-TOA方法では、ターゲットノードが測距応答を受信した後に、それは、ソースノードに第2の測距要求を送る。したがって、ノードの各々は、ラウンドトリップ時間Trと、ターンアラウンド時間Ttaとの推定値を有する。最後に、ソースノードは、測定されたTrおよび
【0151】
【数11】
【0152】
を含むタイムスタンプ(timestamp)をターゲットノードに送る。
【0153】
[0147] 図12は、例示的なSDS-TW-TOA測距プロシージャ1200を示す。SDS-TW-TOA測距プロシージャ1200は、測位されているターゲットノード1202(たとえば、UE、基地局、APなど)と、ソースノード1204(たとえば、別のUE、基地局、APなど)との間で実行される。ターゲットノード1202は、RDEV A PHYエンティティ1202Aと、RDEV A MACエンティティ1202Bとを含む。同様に、ソースノード1204は、RDEV B PHYエンティティ1204Aと、RDEV B MACエンティティ1204Bとを含む。「RDEV」という用語は、SDS-TW-TOA測距プロシージャ1200を実行することが可能なデバイスを指す。
【0154】
[0148] 1210において、ターゲットノード1202のRDEV A MACエンティティ1202Bは、ソースノード1204に測距要求を送るようにとのデータ要求をRDEV A PHYエンティティ1202Aに送る。1212において、RDEV A PHYエンティティ1202Aは、ソースノード1204に、「RFRAMEreq」と標示された測距要求を送り、「T1」と標示された測距要求の離脱時間を記録する。1214において、RDEV A PHYエンティティ1202Aは、測距要求が送られたことを示す確認をRDEV A MACエンティティ1202Bに送る。
【0155】
[0149] 1216において、ソースノード1204のRDEV B PHYエンティティ1204Aは、測距要求を受信し、測距要求が受信されたことを示すためのデータ指示をRDEV B MACエンティティ1204Bに送る。1218において、RDEV B MACエンティティ1204Bは、ターゲットノード1202に測距応答を送るようにとのデータ要求をRDEV B PHYエンティティ1204Aに送る。1220において、RDEV B PHYエンティティ1204Aは、ターゲットノード1202に、「RFRAMErep」と標示された測距応答を送り、「T3」と標示された測距応答の離脱時間を記録する。測距応答は、測距要求の肯定応答をも含む。1222において、RDEV B PHYエンティティ1204Aは、測距応答が送られたことを示す確認をRDEV B MACエンティティ1204Bに送る。
【0156】
[0150] ターゲットノード1202に、
【0157】
【数12】
【0158】
と標示されたソースノード1204におけるターンアラウンド時間の推定値を提供するために、ソースノード1204は、(1212において)RDEV B PHYエンティティ1204Aが測距要求のSFDの第1のシンボルを受信したときにカウンタ(またはタイマー)を開始し、(1220において)RDEV B PHYエンティティ1204Aが測距応答のSFDの第1のシンボルを送ったときにカウンタ(またはタイマー)を停止する。ソースノード1204は、(たとえば、1236における)ターゲットノード1202への後の送信のためにこれらの値を保存することができる。
【0159】
[0151] 1224において、RDEV A PHYエンティティ1202Aは、測距応答を受信し、測距応答が受信されたことを示すためのデータ指示をRDEV A MACエンティティ1202Bに送る。ターゲットノード1202は、「T2」と標示された、測距応答の到着時間を記録する。ターゲットノード1202は、次いで、
【0160】
【数13】
【0161】
と標示されたラウンドトリップ時間を
【0162】
【数14】
【0163】
として計算することができる。
【0164】
[0152] 1226において、RDEV A MACエンティティ1202Bは、ソースノード1204に第2の測距要求を送るようにとのデータ要求をRDEV A PHYエンティティ1202Aに送る。1228において、RDEV A PHYエンティティ1202Aは、ソースノード1204に第2の測距要求を送る。1230において、RDEV A PHYエンティティ1202Aは、第2の測距要求が送られたことを示す確認をRDEV A MACエンティティ1202Bに送る。1232において、RDEV B PHYエンティティ1204Aは、第2の測距要求を受信し、「T4」と標示された第2の測距要求の到着時間を記録し、第2の測距要求が受信されたことを示すためのデータ指示をRDEV B MACエンティティ1204Bに送る。ソースノード1204は、次いで、
【0165】
【数15】
【0166】
と標示されたそれ自体のラウンドトリップ時間を
【0167】
【数16】
【0168】
として計算することができる。
【0169】
[0153] 1234において、RDEV B MACエンティティ1204Bは、ターゲットノード1202にタイムスタンプ報告を送るようにとのデータ要求をRDEV B PHYエンティティ1204Aに送る。1228において、RDEV B PHYエンティティ1204Aは、ターゲットノード1202にタイムスタンプ報告を送る。タイムスタンプ報告は、カウンタの開始時間および停止時間、または
【0170】
【数17】
【0171】
の値を含む。タイムスタンプ報告はまた、T3およびT4または
【0172】
【数18】
【0173】
を含み得る。タイムスタンプ報告はまた、第2の測距要求の肯定応答を含み得る。1230において、RDEV B PHYエンティティ1204Aは、タイムスタンプ報告が送られたことを示す確認をRDEV B MACエンティティ1204Bに送る。
【0174】
[0154] ターゲットノード1202は、
【0175】
【数19】
【0176】
と標示されたそれ自体のターンアラウンド時間を、1220における測距応答の到着時間と、1228における第2の測距要求の送信時間との間の差として計算することができる。たとえば、ターゲットノード1202は、(1220において)RDEV A PHYエンティティ1202Aが測距応答のSFDの第1のシンボルを受信したときにカウンタ(またはタイマー)を開始し、(1228において)RDEV A PHYエンティティ1202Aが第2の測距要求のSFDの第1のシンボルを送ったときにカウンタを停止することができる。
【0177】
[0155] ターゲットノード1202(または他の測位エンティティ)は、ターゲットノード1202とソースノード1204との間のTOFを
【0178】
【数20】
【0179】
として推定することができる。ターゲットノード1202とソースノード1204との間の距離はd=c*TSDSによって与えられ、ここで、cは光速である。3つのソースノード1204までの3つの距離を用いて、ターゲットノード1202(または他の測位エンティティ)は、ソースノード1204の知られているロケーションに基づいて、それのロケーションを決定することができる。
【0180】
[0156] 上記で説明されたように、ターゲットノード(たとえば、ターゲットノード1102/1202)は、それ自体のロケーションの推定値を計算し得る。代替的に、ターゲットノードは、1つまたは複数の測定値報告中で測位エンティティにソースノードと交換された測距信号の測定値を報告し得る。IR-UWBシステムでは、ターゲットノードは、これらの測定値報告を測位エンティティに1つまたは複数のIR-UWB PPDU(たとえば、物理レイヤフレーム1000)として送信する。測位エンティティは、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)、サービング基地局、別のUE、サードパーティアプリケーションなどであり得る。
【0181】
[0157] 上記のことから諒解され得るように、TW-TOAは、デバイス内部プロセス時間を排除しながら到着時間を測定するための単純な解決策であり、SDS-TW-TOAは、両方のノードにおいて周波数オフセットからの誤りを緩和するためのより高度な解決策である。
【0182】
[0158] 屋内測位システムでは、測定される距離は30メートルよりもあまり大きくなく、したがって、光が約30メートル進むのに要する時間であるTTWおよびTSDSの最大値は、0.1マイクロ秒(μs)程度であることに留意されたい。別のポイントは、Ttaが単にノードの応答時間ではなく、パケットの持続時間をも含み、したがって、ミリ秒程度であることである。したがって、TTWおよびTSDSは、Ttaよりもはるかに小さい。
【0183】
[0159] 本開示は、IR-UWBベースの測距/測位をLPPに統合するための技法を提供する。一態様では、IR-UWB構成のための能力と支援データとは、3GPP TS37.355において定義されている現在のLPPシグナリングに追加され得る。追加の能力に関して、UEは、(たとえば、図5の520におけるように)LPP能力提供メッセージ中でそれがLPPと統合されたIR-UWBベースの測距/測位をサポートするか否かを報告し得る。たとえば、UEは、それがどんなタイプのSHRプリアンブル(すなわち、プリアンブルフィールド1010のために現在定義されている8つのタイプのプリアンブルのうちの1つまたは複数)をサポートするか、それがTW-TOAおよび/またはSDS-TW-TOAをサポートするかどうかなどを報告し得る。
【0184】
[0160] 追加の支援データに関して、UEは、IR-UWB構成のための支援データを受信し得る。たとえば、支援データは、どのSHRプリアンブルを使用すべきか(プリアンブルのために使用されるシーケンスのインデックス、シーケンスの長さ、シーケンスの繰り返しの数など)、TW-TOAを使用すべきかSDS-TW-TOAを使用すべきか、IR-UWB送信のキャリア周波数、IR-UWBの送信帯域幅などを示し得る。支援データは、どのようにIR-UWB測距/測位をアクティブにする/示すべきか、IR-UWB測距/測位の測定結果を報告すべきかどうかおよび/またはどのように報告すべきか、ならびにNRベースの測位技法とIR-UWB測距/測位とのジョイント使用を可能する情報など、いくつかの追加の構成をさらに含み得る。
【0185】
[0161] 本開示はまた、測距/測位測定および関係する通信(たとえば、タイムスタンプ報告、測定値報告など)のための対応するUE挙動を定義する。第1のオプションとして、測位測定とそれらの測定に関係する通信とは、両方ともIR-UWBシステムにおいて実行される。このオプションでは、IEEE802.15.4a/4zに基づくIR-UWBシステムのPPDUフォーマット(たとえば、物理レイヤフレーム1000)は、再利用され、IR-UWB上の測距/測位結果に関するすべての必要とされるプリアンブルおよび情報を含んでいる。すなわち、たとえば、PPDUは、測距/測位信号(たとえば、測距要求および測距応答)と、メッセージング部分(たとえば、1128および1236におけるタイムスタンプ報告、任意の測定値報告)との両方のために使用される。
【0186】
[0162] 第2のオプションとして、測距/測位のための測定は、IR-UWBシステムにおいて実行されるが、測距/測位に関係する通信(たとえば、タイムスタンプ報告、測定結果など)は、NRまたはLTEシステムにおいて行われる。このオプションでは、IEEE802.15.4a/4zに基づくIR-UWBのPPDUフォーマット(たとえば、物理レイヤフレーム1000)のSHRプリアンブル(たとえば、プリアンブルフィールド1010およびSFDフィールド1020)は、測距/測位信号(たとえば、測距要求および測距応答)のために再利用され得る。しかしながら、メッセージング部分(たとえば、1128および1236におけるタイムスタンプ報告、任意の測定値報告)は、以下でさらに説明されるように、LTEおよび/またはNRデータチャネルによって搬送され得る。
【0187】
[0163] 第3のオプションとして、測距/測位のための測定は、IR-UWBシステムとLTEおよび/またはNRシステムとにおいて一緒に行われる。このオプションでは、IEEE802.15.4a/4zに基づくIR-UWBのPPDUフォーマットのSHRプリアンブルは、IR-UWB上の測距/測位のために再利用され、1つまたは複数のLTEおよび/またはNR測位プロシージャは、(以下でさらに説明されるように)さらなる改善のためにさらに利用され得る。メッセージング部分は、第1のオプションにおけるように、IR-UWBシステムのPPDUによって、あるいは第2のオプションにおけるように、LTEおよび/またはNRデータチャネルによって配信され得る。
【0188】
[0164] 図13は、基地局1304(たとえば、本明細書で説明される基地局のいずれか)がUE1302(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)と通信している例示的なワイヤレス通信システム1300を示す。図13の例では、基地局1304とUE1302は両方とも、LTEおよび/またはNRとIR-UWBとを介して互いに通信することが可能である。基地局1304は、LTEおよび/またはNRカバレージエリア1310ではLTEおよび/またはNRサービスを提供し、IR-UWBカバレージエリア1320ではIR-UWBサービスを提供している。UE1302は、LTEおよび/またはNRカバレージエリア1310とIR-UWBカバレージエリア1320の両方の内側にあり、基地局1304とUE1302との間に確立されたLTEおよび/またはNR通信リンク1312とIR-UWB通信リンク1322の両方がある。
【0189】
[0165] 基地局1304とUE1302とが上記で説明された第2のオプションを採用している場合、基地局1304とUE1302とは、測距/測位メッセージ(たとえば、測距要求および応答)のためにIR-UWB通信リンク1322を使用し、データ通信(たとえば、タイムスタンプ報告、本来なら測距要求および/または応答のPDSU中で搬送されるであろうペイロードデータなど)のためにLTEおよび/またはNR通信リンク1312を使用し得る。したがって、図11に関して、基地局1304とUE1302とは、IR-UWB通信リンク1322を介して、それぞれ、1112と1120とにおいて測距要求と測距応答とを交換し得る。しかしながら、基地局1304とUE1302とは、LTEおよび/またはNR通信リンク1312を介して、それぞれ、1128と1136とにおいてタイムスタンプ報告と肯定応答とを交換し得る。
【0190】
[0166] 同様に、図12に関して、基地局1304とUE1302とは、IR-UWB通信リンク1322を介して1212、1220、および1228において測距要求と測距応答とを交換し得る。対照的に、基地局1304とUE1302とは、LTEおよび/またはNR通信リンク1312を介して1220と1236とにおいてタイムスタンプ報告と肯定応答とを交換し得る。このシナリオでは、(1112、1120、1212、1220、1228における)測距要求と測距応答とは、PPDU全体(たとえば、物理レイヤフレーム1000全体)であるのではなく、SHRプリアンブル(たとえば、プリアンブルフィールド1010およびSFDフィールド1020)のみを含み得る。代替的に、それぞれのPPDUの残りは、ヌル値であり得る。そのようなPPDUのPDSU中で搬送されるどんな情報(たとえば、1220におけるような肯定応答)も、代わりにLTEおよび/またはNR通信リンク1312上で搬送されよう。
【0191】
[0167] まだ図13を参照すると、基地局1304とUE1302とが上記で説明された第3のオプションを採用している場合、基地局1304とUE1302とは、測距/測位メッセージ(たとえば、測距要求および応答)のためにIR-UWB通信リンク1322を使用し、測位(たとえば、PRS、SRS)とデータ通信(たとえば、IR-UWB測距/測位のタイムスタンプ報告、本来なら測距要求および/または応答のPDSU中で搬送されるであろうペイロードデータ、LTEおよび/またはNR測定値報告など)の両方のためにLTEおよび/またはNR通信リンク1312を使用し得る。したがって、IR-UWB測距/測位に関係する通信メッセージに加えて、LTEおよび/またはNR通信リンク1312は、LTEおよび/またはNR測位技法(たとえば、RTT、OTDOA、DL-TDOA、E-CIDなど)のためにも使用されよう。
【0192】
[0168] LTEおよび/またはNR通信リンク1312とIR-UWB通信リンク1322は、別個のまたは重複する周波数上で動作し得ることに留意されたい。図14は、LTEおよび/またはNRキャリア周波数1420とIR-UWBキャリア周波数1430とについての2つの重複シナリオを示す。第1のシナリオ1410では、LTEおよび/またはNRキャリア周波数1420とIR-UWBキャリア周波数1430は重複しないが、第2のシナリオ1450では、LTEおよび/またはNRキャリア周波数1420とIR-UWBキャリア周波数1430は重複する。図14に示されているように、LTEおよび/またはNRキャリア周波数は、IR-UWBキャリア周波数よりも狭い帯域幅(たとえば、20MHzまたは100MHz)を有することができる。さらに、周波数ドメインにおける重複キャリアは、必ずしもキャリアが時間ドメインにおいて重複する(すなわち、同時にデータを搬送する)ことを意味するとは限らない。
【0193】
[0169] 本明細書で説明される第3のオプションをさらに参照すると、基地局(たとえば、基地局1304)とUE(たとえば、UE1302)の両方においてLTEおよび/またはNRトランシーバ(たとえば、WWANトランシーバ310/350)とIR-UWBトランシーバ(たとえば、短距離ワイヤレストランシーバ320/360)との間に緊密な同期および協調がある場合、2ステップ測位が可能である。第1のステップにおいて、測位情報は、LTEまたはNR測位プロシージャ(たとえば、RTT、OTDOA、DL-TDOA、E-CIDなど)を使用して取得される。第2のステップにおいて、測位情報は、IR-UWB測距/測位プロシージャ(たとえば、TW-TOA測距プロシージャ1100、SDS-TW-TOA測距プロシージャ1200)を使用して取得および/または改善される。
【0194】
[0170] 図15は、本開示の態様による、2ステップ測位を実行するための例示的なPRSおよびIR-UWB構成の図1500である。図15では、時間が水平方向に表され、周波数が垂直方向に表される。図15の例では、送信機(たとえば、UE1302または基地局1304)は、LTE/NR PRS1510を周期的に送信し、図には3つの繰り返しが示されている。繰り返しは、たとえば、PRSオケージョンまたはPRSオケージョンの繰り返し内のPRSリソースの繰り返しであり得る。測位セッションに関与するとき、送信機は、LTE/NR PRS1510繰り返しに関連付けられた(オンデマンドと呼ばれる)IR-UWB測距信号1520を送信することができる。すなわち、IR-UWB測距信号1520は、(たとえば、重複している)LTE/NR PRS1510に関連付けられた1つまたは複数の時間/周波数リソースにマッピングされる。図15はLTE/NR PRS1510とIR-UWB測距信号1520とが周波数において重複しないものとして示しているが、それらは、図14のシナリオ1450によって示されるように重複し得ることに留意されたい。
【0195】
[0171] ターゲット(たとえば、UE1302)が受信機である場合、ターゲットは、LTEまたはNR測位プロシージャを実行するために、またはそれの一部として、少なくとも第1のLTE/NR PRS1510繰り返しを測定することができる。ターゲットはまた、IR-UWB測距/測位プロシージャを実行するために、またはそれの一部として、IR-UWB測距信号1520を測定することができる。同様に、ターゲットが送信機である場合、ターゲットは、LTEまたはNR測位プロシージャを実行するために、またはそれの一部として、LTE/NR PRS1510繰り返しを送信することができる。ターゲットはまた、IR-UWB測距/測位プロシージャを実行するために、またはそれの一部として、IR-UWB測距信号1520を送信することができる。
【0196】
[0172] 緊密に同期されていることによって、受信機(たとえば、UE1302、基地局1304)は、LTEおよび/またはNRトランシーバ(たとえば、WWANトランシーバ310)によって測定されるLTE/NR PRS1510の測定値を改善するために、IR-UWBトランシーバ(たとえば、短距離ワイヤレストランシーバ320)によって測定されるIR-UWB測距信号1520のタイミングを使用することができる。より詳細には、IR-UWB測距信号1520のタイミング測定値(たとえば、TOA)の精度は、IR-UWB測距信号1520のより大きい帯域幅により、LTE/NR PRS1510のタイミング測定値の精度よりも良好である可能性が高い。IR-UWB測距信号1520がLTE/NR PRS1510繰り返しに関連付けられる(たとえば、時間ドメインにおいてそれと重複しているかまたは何らかの知られているオフセットを有する)場合、受信機は、LTE/NR PRS1510繰り返しの測定値の値を、IR-UWB測距信号1520の測定値の値に一致するかまたは他の方法でそれに対応するように、調整(改善)することができる。
【0197】
[0173] たとえば、IR-UWB測距信号1520の開始は、関連付けられたLTE/NR PRS1510繰り返しの開始の2ms後であり得る。受信機のLTE/NRトランシーバは、時間「T」においてLTE/NR PRS1510繰り返しを測定し得、受信機のIR-UWBトランシーバは、時間「T+2.2」msにおいてIR-UWB測距信号1520を測定し得る。その場合、受信機は、IR-UWB測距信号1520の測定値がより正確であるという仮定の下で、時間Tを0.2msだけ調整することができ、したがって、LTE/NR PRS1510繰り返しの測定値は、0.2msだけずれる。
【0198】
[0174] 第1、第2、および第3のオプションを行うためにネットワークがUEに提供する構成は、IR-UWBパラメータを含み得、第2および第3のオプションには、NRおよび/またはLTEパラメータを含み得る。IR-UWBパラメータは、プリアンブルフォーマット、TOA方式(たとえば、TW-TOA測距プロシージャ1100またはSDS-TW-TOA測距プロシージャ1200)、UEとともにTOA方法に参加することができる/参加することになるネットワークノード(たとえば、基地局、測位ビーコン、AP、他のUEなど)に関する情報などを含み得る。NRおよび/またはLTEパラメータは、どの周波数帯域(frequency band)、セル(cell)、および/またはコンポーネントキャリア(component carrier)がIR-UWB測距/測位信号(たとえば、図15の第2のLTE/NR PRS1510繰り返し)に関連付けられるか、PRS関係パラメータ、LTEおよび/またはNR周波数帯域、セル、および/またはコンポーネントキャリアとIR-UWB測距信号との間のリソース関連付け(resource association)に関する情報(たとえば、識別されたPRSリソースの開始とIR-UWB測距信号の開始との間のオフセット)などを含み/識別し得る。
【0199】
[0175] 一態様では、IR-UWB測距プロシージャのためのプリアンブル(またはPPDUフォーマット)は、LTEまたはNRシグナリングを介してアクティブにされ(またはトリガされ)得る。たとえば、ネットワーク(たとえば、サービング基地局)は、測距プロシージャのためにIR-UWBプリアンブルの使用を可能にする(またはトリガする)ために、LTEまたはNR物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のMAC制御要素(MAC-CE)、あるいはLTEまたはNR物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)のダウンリンク制御情報(DCI:downlink control information)を使用し得る。
【0200】
[0176] 一態様では、新しいNR帯域が、UWBスペクトル中でUWB通信のために定義され得る。たとえば、そのような帯域のEIRP限界は、たとえば、41.3dBm/MHzに限定され得、チャネル帯域幅は、たとえば、現在の規制要件通りに、500MHzであり得る。波形(waveform)は、(NRに関しては)OFDMベースであり得るか、あるいは(IR-UWBに関しては)IRベースであり得る。
【0201】
[0177] 一態様では、UWBスペクトル中のNR周波数帯域は、キャリアアグリゲーション(CA:carrier aggregation)または二重接続性(DC:dual connectivity)フレームワークを使用して認可スペクトルまたは共有スペクトル中の別のNR帯域とアグリゲートされ得る。たとえば、図14を参照すると、LTEおよび/またはNRキャリア周波数1420とIR-UWBキャリア周波数1430とは、CAまたはDCを使用して受信機において互いにアグリゲートされ得る。キャリアアグリゲーションは、UEごとにデータレートを増加させ、それにより、同じUEに複数のコンポーネントキャリアが割り当てられる技法である。したがって、あるコンポーネントキャリアはLTEおよび/またはNRキャリア周波数1420であり得、別のコンポーネントキャリアはIR-UWBキャリア周波数1430であり得る。二重接続性で、UEは、(それぞれのトランシーバ上で)LTE/NR信号とUWB信号を別々に受信し、次いで、ストリームをアグリゲートする。
【0202】
[0178] 図16は、本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法1600を示す。一態様では、方法1600は、UE(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)によって実行され得る。
【0203】
[0179] 1610において、UEが、ネットワークエンティティ(たとえば、ロケーションサーバ、サービング基地局)に、(たとえば、図5の520におけるように)LPP能力メッセージを送信し、LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノード(たとえば、基地局、AP、他のUEなど)との測位セッションに関与するためのUEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、測位セッションが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のIR-UWB測距プロシージャ(たとえば、TW-TOA測距プロシージャ1100、SDS-TW-TOA測距プロシージャ1200)を備える。一態様では、動作1610は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実行され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実行するための手段と見なされ得る。
【0204】
[0180] 1620において、UEが、ネットワークエンティティから、(たとえば、図5の530におけるように)LPP支援データメッセージを受信し、LPP支援データメッセージが、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するようにUEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む。一態様では、動作1620は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実行され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実行するための手段と見なされ得る。
【0205】
[0181] 1630において、UEが、1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行する。一態様では、動作1630は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実行され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実行するための手段と見なされ得る。
【0206】
[0182] 諒解されるように、方法1600の技術的利点は、LPPへの別のタイプの測位プロシージャの追加と、IR-UWB測距プロシージャを使用することによる測位精度の改善とを含む。
【0207】
[0183] 上記の詳細な説明では、異なる特徴が例にまとめられていることがわかる。開示のこの様式は、例示的な条項が、各条項において明示的に述べられるものよりも多くの特徴を有するという意図として理解されるべきではない。むしろ、本開示の様々な態様は、開示される個々の例示的な条項のすべての特徴よりも少数を含み得る。したがって、以下の条項は、本明細書に組み込まれると見なされるべきであり、各条項はそれ自体によって別個の例として存在することができる。各従属条項は、条項において、他の条項のうちの1つとの特定の組合せを指すことができるが、その従属条項の(1つまたは複数の)態様は、特定の組合せに限定されない。他の例示的な条項が、任意の他の従属条項または独立条項の主題との(1つまたは複数の)従属条項態様の組合せ、あるいは他の従属および独立条項との任意の特徴の組合せをも含むことができることが諒解されよう。本明細書で開示される様々な態様は、特定の組合せ(たとえば、要素を絶縁体と導体の両方として定義することなど、矛盾する態様)が意図されないことが明示的に表されるかまたは容易に推論され得ない限り、これらの組合せを明確に含む。さらに、条項の態様が任意の他の独立条項に含まれ得ることが、その条項がその独立条項に直接従属していない場合でも、同じく意図される。
【0208】
[0184] 実装例が、以下の番号付けされた条項に記載される。
【0209】
[0185] 条項1.ユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信することと、LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するためのUEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、測位セッションが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信することと、LPP支援データメッセージが、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するようにUEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行することとを備える、方法。
【0210】
[0186] 条項2.1つまたは複数の能力パラメータは、UEによってサポートされる1つまたは複数の同期ヘッダ(SHR)プリアンブルの識別(identification)、UEが2方向到着時間(TW-TOA)IR-UWB測距プロシージャをサポートするかどうか、UEが対称両側2方向到着時間(SDS-TW-TOA:symmetric double-sided two-way time of arrival)IR-UWB測距プロシージャをサポートするかどうか、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項1の方法。
【0211】
[0187] 条項3.1つまたは複数の支援パラメータは、IR-UWB測距プロシージャのために使用すべきIR-UWB SHRプリアンブルの指示、IR-UWB測距プロシージャがTW-TOA IR-UWB測距プロシージャであるかSDS-TW-TOW IR-UWB測距プロシージャであるかの指示、IR-UWB測距プロシージャのために使用すべきキャリア周波数(carrier frequency)の指示(indication)、少なくとも1つのネットワークノードの識別子、またはそれらの任意の組合せを備える、条項1~2のいずれかの方法。
【0212】
[0188] 条項4.1つまたは複数の支援パラメータは、IR-UWB測距プロシージャがネットワークエンティティによってどのようにアクティブにされるかの指示、UEがIR-UWB測距プロシージャの結果を報告することが予想されるかどうかの指示、UEがIR-UWB測距プロシージャの結果をどのように報告することが予想されるかの指示、LTEまたは新無線(NR)測位プロシージャとIR-UWB測距プロシージャとを使用したジョイント測位(joint positioning)が可能にされるかどうかの指示、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項1~3のいずれかの方法。
【0213】
[0189] 条項5.少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行することが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のIR-UWB通信リンクを介して少なくとも1つのネットワークノードに少なくとも1つのIR-UWB測距要求信号(ranging request signal)を送信することと、IR-UWB通信リンクを介して少なくとも1つのネットワークノードからの少なくとも1つのIR-UWB測距応答信号(ranging response signal)を測定することと、少なくとも1つのネットワークノードからタイムスタンプ報告を受信することとを備える、条項1~4のいずれかの方法。
【0214】
[0190] 条項6.タイムスタンプ報告がIR-UWBタイムスタンプ報告を備え、IR-UWBタイムスタンプ報告が、IR-UWB通信リンクを介して受信される、条項5の方法。
【0215】
[0191] 条項7.IR-UWBシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信することをさらに備える、条項6の方法。
【0216】
[0192] 条項8.タイムスタンプ報告が、LTEまたはNRタイムスタンプ報告を備え、LTEまたはNRタイムスタンプ報告が、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のLTEまたはNR通信リンクを介して受信される、条項5~7のいずれかの方法。
【0217】
[0193] 条項9.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複する、条項8の方法。
【0218】
[0194] 条項10.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複しない、条項8の方法。
【0219】
[0195] 条項11.LTEまたはNRシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信することをさらに備える、条項8~10のいずれかの方法。
【0220】
[0196] 条項12.UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のLTEまたはNR通信リンクを介して、IR-UWB測距プロシージャに加えて、少なくとも1つのネットワークノードとともにLTEまたはNR測位プロシージャを実行することをさらに備える、条項5~11のいずれかの方法。
【0221】
[0197] 条項13.LTEまたはNR測位プロシージャを実行することが、測位エンティティにLTEまたはNR測位プロシージャの測定値報告を送信することを備える、条項12の方法。
【0222】
[0198] 条項14.LPP能力メッセージを送信することが、IR-UWBシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信することを備える、条項13の方法。
【0223】
[0199] 条項15.LPP能力メッセージを送信することが、LTEまたはNRシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信することを備える、条項13~14のいずれかの方法。
【0224】
[0200] 条項16.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複する、条項12~15のいずれかの方法。
【0225】
[0201] 条項17.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複しない、条項12~15のいずれかの方法。
【0226】
[0202] 条項18.UEが、IR-UWBトランシーバとLTEまたはNRトランシーバとを装備し、IR-UWBトランシーバとLTEまたはNRトランシーバとが同期され、IR-UWB測距プロシージャが、IR-UWBトランシーバを使用して実行され、LTEまたはNR測位プロシージャが、LTEまたはNRトランシーバを使用して実行される、条項12~17のいずれかの方法。
【0227】
[0203] 条項19.IR-UWB測距プロシージャからの1つまたは複数の測定結果(measurement result)に基づいてLTEまたはNR測位プロシージャからの1つまたは複数の測定結果を調整することをさらに備える、条項18の方法。
【0228】
[0204] 条項20.UEがIR-UWB測距プロシージャからの1つまたは複数の測定結果に基づいてLTEまたはNR測位プロシージャからの1つまたは複数の測定結果を調整することを可能にするために、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方が、LTEまたはNR通信リンク上にスケジュールされた1つまたは複数の測位基準信号(PRS)リソースにマッピングされる、条項19の方法。
【0229】
[0205] 条項21.1つまたは複数のPRSリソースが周期的にスケジュールされ、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方が、オンデマンド(on-demand)でスケジュールされる、条項20の方法。
【0230】
[0206] 条項22.1つまたは複数の支援パラメータが、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方に関連する周波数帯域、セル、コンポーネントキャリア、またはそれらの任意の組合せの指示、LTEまたはNR通信リンク上にスケジュールされたPRSリソースの構成(configuration)、LTEまたはNR通信リンクとIR-UWB通信リンクとの間のリソース関連付け(resource association)の指示、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項12~21のいずれかの方法。
【0231】
[0207] 条項23.キャリアアグリゲーション、二重接続性、または、その両方に基づいてIR-UWB通信リンクとLTEまたはNR通信リンクとをアグリゲートすることをさらに備える、条項12~22のいずれかの方法。
【0232】
[0208] 条項24.IR-UWB通信リンクが、41デシベルミリワット(dBm)以下の実効等方放射電力(EIRP)限界と500メガヘルツ(MHz)のチャネル帯域幅とを有するNR通信リンクを備える、条項5~23のいずれかの方法。
【0233】
[0209] 条項25.IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方の波形が、直交周波数分割多重化(OFDM)波形である、条項24の方法。
【0234】
[0210] 条項26.IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方の波形が、IRベースの波形である、条項24の方法。
【0235】
[0211] 条項27.少なくとも1つのネットワークノードから、媒体アクセス制御制御要素(MAC-CE:medium access control control element)、ダウンリンク制御情報(DCI:downlink control information)、またはその両方においてIR-UWB測距プロシージャを実行するためのトリガ(trigger)を受信することをさらに備える、条項1~26のいずれかの方法。
【0236】
[0212] 条項28.ネットワークエンティティが、基地局(base station)、別のUE、アクセスポイント(access point)、または測位ビーコン(positioning beacon)を備える、条項1~27のいずれかの方法。
【0237】
[0213] 条項29.ユーザ機器(UE)であって、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのトランシーバを介して、ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信することと、LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するためのUEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、測位セッションが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、少なくとも1つのトランシーバを介して、ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信することと、LPP支援データメッセージが、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するようにUEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行することとを行うように構成された、UE。
【0238】
[0214] 条項30.1つまたは複数の能力パラメータは、UEによってサポートされる1つまたは複数の同期ヘッダ(SHR)プリアンブルの識別、UEが2方向到着時間(TW-TOA)IR-UWB測距プロシージャをサポートするかどうか、UEが対称両側2方向到着時間(SDS-TW-TOA)IR-UWB測距プロシージャをサポートするかどうか、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項29のUE。
【0239】
[0215] 条項31.1つまたは複数の支援パラメータは、IR-UWB測距プロシージャのために使用すべきIR-UWB SHRプリアンブルの指示、IR-UWB測距プロシージャがTW-TOA IR-UWB測距プロシージャであるかSDS-TW-TOW IR-UWB測距プロシージャであるかの指示、IR-UWB測距プロシージャのために使用すべきキャリア周波数の指示、少なくとも1つのネットワークノードの識別子、またはそれらの任意の組合せを備える、条項29~30のいずれかのUE。
【0240】
[0216] 条項32.1つまたは複数の支援パラメータは、IR-UWB測距プロシージャがネットワークエンティティによってどのようにアクティブにされるかの指示、UEがIR-UWB測距プロシージャの結果を報告することが予想されるかどうかの指示、UEがIR-UWB測距プロシージャの結果をどのように報告することが予想されるかの指示、LTEまたは新無線(NR)測位プロシージャとIR-UWB測距プロシージャとを使用したジョイント測位が可能にされるかどうかの指示、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項29~31のいずれかのUE。
【0241】
[0217] 条項33.少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのトランシーバを介して、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のIR-UWB通信リンクを介して少なくとも1つのネットワークノードに少なくとも1つのIR-UWB測距要求信号を送信することと、IR-UWB通信リンクを介して少なくとも1つのネットワークノードからの少なくとも1つのIR-UWB測距応答信号を測定することと、少なくとも1つのトランシーバを介して、少なくとも1つのネットワークノードからタイムスタンプ報告を受信することとを行うように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える、条項29~32のいずれかのUE。
【0242】
[0218] 条項34.タイムスタンプ報告がIR-UWBタイムスタンプ報告を備え、IR-UWBタイムスタンプ報告が、IR-UWB通信リンクを介して受信される、条項33のUE。
【0243】
[0219] 条項35.少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのトランシーバを介して、IR-UWBシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信するようにさらに構成された、条項34のUE。
【0244】
[0220] 条項36.タイムスタンプ報告が、LTEまたはNRタイムスタンプ報告を備え、LTEまたはNRタイムスタンプ報告が、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のLTEまたはNR通信リンクを介して受信される、条項33~35のいずれかのUE。
【0245】
[0221] 条項37.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複する、条項36のUE。
【0246】
[0222] 条項38.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複しない、条項36のUE。
【0247】
[0223] 条項39.少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのトランシーバを介して、LTEまたはNRシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信するようにさらに構成された、条項36~38のいずれかのUE。
【0248】
[0224] 条項40.少なくとも1つのプロセッサが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のLTEまたはNR通信リンクを介して、IR-UWB測距プロシージャに加えて、少なくとも1つのネットワークノードとともにLTEまたはNR測位プロシージャを実行するようにさらに構成された、条項33~39のいずれかのUE。
【0249】
[0225] 条項41.LTEまたはNR測位プロシージャを実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのトランシーバを介して、測位エンティティにLTEまたはNR測位プロシージャの測定値報告を送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える、条項40のUE。
【0250】
[0226] 条項42.LPP能力メッセージを送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのトランシーバを介して、IR-UWBシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える、条項41のUE。
【0251】
[0227] 条項43.LPP能力メッセージを送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのトランシーバを介して、LTEまたはNRシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える、条項41~42のいずれかのUE。
【0252】
[0228] 条項44.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複する、条項40~43のいずれかのUE。
【0253】
[0229] 条項45.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複しない、条項40~43のいずれかのUE。
【0254】
[0230] 条項46.UEが、IR-UWBトランシーバとLTEまたはNRトランシーバとを装備し、IR-UWBトランシーバとLTEまたはNRトランシーバとが同期され、IR-UWB測距プロシージャが、IR-UWBトランシーバを使用して実行され、LTEまたはNR測位プロシージャが、LTEまたはNRトランシーバを使用して実行される、条項40~45のいずれかのUE。
【0255】
[0231] 条項47.少なくとも1つのプロセッサが、IR-UWB測距プロシージャからの1つまたは複数の測定結果に基づいてLTEまたはNR測位プロシージャからの1つまたは複数の測定結果を調整するようにさらに構成された、条項46のUE。
【0256】
[0232] 条項48.UEがIR-UWB測距プロシージャからの1つまたは複数の測定結果に基づいてLTEまたはNR測位プロシージャからの1つまたは複数の測定結果を調整することを可能にするために、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方が、LTEまたはNR通信リンク上にスケジュールされた1つまたは複数の測位基準信号(PRS)リソースにマッピングされる、条項47のUE。
【0257】
[0233] 条項49.1つまたは複数のPRSリソースが周期的にスケジュールされ、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方が、オンデマンドでスケジュールされる、条項48のUE。
【0258】
[0234] 条項50.1つまたは複数の支援パラメータが、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方に関連する周波数帯域、セル、コンポーネントキャリア、またはそれらの任意の組合せの指示、LTEまたはNR通信リンク上にスケジュールされたPRSリソースの構成、LTEまたはNR通信リンクとIR-UWB通信リンクとの間のリソース関連付けの指示、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項40~49のいずれかのUE。
【0259】
[0235] 条項51.少なくとも1つのプロセッサが、キャリアアグリゲーション、二重接続性、または、その両方に基づいてIR-UWB通信リンクとLTEまたはNR通信リンクとをアグリゲートするようにさらに構成された、条項40~50のいずれかのUE。
【0260】
[0236] 条項52.IR-UWB通信リンクが、41デシベルミリワット(dBm)以下の実効等方放射電力(EIRP)限界と500メガヘルツ(MHz)のチャネル帯域幅とを有するNR通信リンクを備える、条項33~51のいずれかのUE。
【0261】
[0237] 条項53.IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方の波形が、直交周波数分割多重化(OFDM)波形である、条項52のUE。
【0262】
[0238] 条項54.IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方の波形が、IRベースの波形である、条項52のUE。
【0263】
[0239] 条項55.少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのトランシーバを介して、少なくとも1つのネットワークノードから、媒体アクセス制御制御要素(MAC-CE)、ダウンリンク制御情報(DCI)、またはその両方においてIR-UWB測距プロシージャを実行するためのトリガを受信するようにさらに構成された、条項29~54のいずれかのUE。
【0264】
[0240] 条項56.ネットワークエンティティが、基地局、別のUE、アクセスポイント、または測位ビーコンを備える、条項29~55のいずれかのUE。
【0265】
[0241] 条項57.ユーザ機器(UE)であって、ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信するための手段と、LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するためのUEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、測位セッションが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信するための手段と、LPP支援データメッセージが、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するようにUEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するための手段とを備える、UE。
【0266】
[0242] 条項58.1つまたは複数の能力パラメータは、UEによってサポートされる1つまたは複数の同期ヘッダ(SHR)プリアンブルの識別、UEが2方向到着時間(TW-TOA)IR-UWB測距プロシージャをサポートするかどうか、UEが対称両側2方向到着時間(SDS-TW-TOA)IR-UWB測距プロシージャをサポートするかどうか、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項57のUE。
【0267】
[0243] 条項59.1つまたは複数の支援パラメータは、IR-UWB測距プロシージャのために使用すべきIR-UWB SHRプリアンブルの指示、IR-UWB測距プロシージャがTW-TOA IR-UWB測距プロシージャであるかSDS-TW-TOW IR-UWB測距プロシージャであるかの指示、IR-UWB測距プロシージャのために使用すべきキャリア周波数の指示、少なくとも1つのネットワークノードの識別子、またはそれらの任意の組合せを備える、条項57~58のいずれかのUE。
【0268】
[0244] 条項60.1つまたは複数の支援パラメータは、IR-UWB測距プロシージャがネットワークエンティティによってどのようにアクティブにされるかの指示、UEがIR-UWB測距プロシージャの結果を報告することが予想されるかどうかの指示、UEがIR-UWB測距プロシージャの結果をどのように報告することが予想されるかの指示、LTEまたは新無線(NR)測位プロシージャとIR-UWB測距プロシージャとを使用したジョイント測位が可能にされるかどうかの指示、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項57~59のいずれかのUE。
【0269】
[0245] 条項61.少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するための手段が、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のIR-UWB通信リンクを介して少なくとも1つのネットワークノードに少なくとも1つのIR-UWB測距要求信号を送信するための手段と、IR-UWB通信リンクを介して少なくとも1つのネットワークノードからの少なくとも1つのIR-UWB測距応答信号を測定するための手段と、少なくとも1つのネットワークノードからタイムスタンプ報告を受信するための手段とを備える、条項57~60のいずれかのUE。
【0270】
[0246] 条項62.タイムスタンプ報告がIR-UWBタイムスタンプ報告を備え、IR-UWBタイムスタンプ報告が、IR-UWB通信リンクを介して受信される、条項61のUE。
【0271】
[0247] 条項63.IR-UWBシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信するための手段をさらに備える、条項62のUE。
【0272】
[0248] 条項64.タイムスタンプ報告が、LTEまたはNRタイムスタンプ報告を備え、LTEまたはNRタイムスタンプ報告が、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のLTEまたはNR通信リンクを介して受信される、条項61~63のいずれかのUE。
【0273】
[0249] 条項65.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複する、条項64のUE。
【0274】
[0250] 条項66.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複しない、条項64のUE。
【0275】
[0251] 条項67.LTEまたはNRシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信するための手段をさらに備える、条項64~66のいずれかのUE。
【0276】
[0252] 条項68.UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のLTEまたはNR通信リンクを介して、IR-UWB測距プロシージャに加えて、少なくとも1つのネットワークノードとともにLTEまたはNR測位プロシージャを実行するための手段をさらに備える、条項61~67のいずれかのUE。
【0277】
[0253] 条項69.LTEまたはNR測位プロシージャを実行するための手段が、測位エンティティにLTEまたはNR測位プロシージャの測定値報告を送信するための手段を備える、条項68のUE。
【0278】
[0254] 条項70.LPP能力メッセージを送信するための手段が、IR-UWBシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信するための手段を備える、条項69のUE。
【0279】
[0255] 条項71.LPP能力メッセージを送信するための手段が、LTEまたはNRシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信するための手段を備える、条項69~70のいずれかのUE。
【0280】
[0256] 条項72.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複する、条項68~71のいずれかのUE。
【0281】
[0257] 条項73.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複しない、条項68~71のいずれかのUE。
【0282】
[0258] 条項74.UEが、IR-UWBトランシーバとLTEまたはNRトランシーバとを装備し、IR-UWBトランシーバとLTEまたはNRトランシーバとが同期され、IR-UWB測距プロシージャが、IR-UWBトランシーバを使用して実行され、LTEまたはNR測位プロシージャが、LTEまたはNRトランシーバを使用して実行される、条項68~73のいずれかのUE。
【0283】
[0259] 条項75.IR-UWB測距プロシージャからの1つまたは複数の測定結果に基づいてLTEまたはNR測位プロシージャからの1つまたは複数の測定結果を調整するための手段をさらに備える、条項74のUE。
【0284】
[0260] 条項76.UEがIR-UWB測距プロシージャからの1つまたは複数の測定結果に基づいてLTEまたはNR測位プロシージャからの1つまたは複数の測定結果を調整することを可能にするために、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方が、LTEまたはNR通信リンク上にスケジュールされた1つまたは複数の測位基準信号(PRS)リソースにマッピングされる、条項75のUE。
【0285】
[0261] 条項77.1つまたは複数のPRSリソースが周期的にスケジュールされ、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方が、オンデマンドでスケジュールされる、条項76のUE。
【0286】
[0262] 条項78.1つまたは複数の支援パラメータが、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方に関連する周波数帯域、セル、コンポーネントキャリア、またはそれらの任意の組合せの指示、LTEまたはNR通信リンク上にスケジュールされたPRSリソースの構成、LTEまたはNR通信リンクとIR-UWB通信リンクとの間のリソース関連付けの指示、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項68~77のいずれかのUE。
【0287】
[0263] 条項79.キャリアアグリゲーション、二重接続性、または、その両方に基づいてIR-UWB通信リンクとLTEまたはNR通信リンクとをアグリゲートするための手段をさらに備える、条項68~78のいずれかのUE。
【0288】
[0264] 条項80.IR-UWB通信リンクが、41デシベルミリワット(dBm)以下の実効等方放射電力(EIRP)限界と500メガヘルツ(MHz)のチャネル帯域幅とを有するNR通信リンクを備える、条項61~79のいずれかのUE。
【0289】
[0265] 条項81.IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方の波形が、直交周波数分割多重化(OFDM)波形である、条項80のUE。
【0290】
[0266] 条項82.IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方の波形が、IRベースの波形である、条項80のUE。
【0291】
[0267] 条項83.少なくとも1つのネットワークノードから、媒体アクセス制御制御要素(MAC-CE)、ダウンリンク制御情報(DCI)、またはその両方においてIR-UWB測距プロシージャを実行するためのトリガを受信するための手段をさらに備える、条項57~82のいずれかのUE。
【0292】
[0268] 条項84.ネットワークエンティティが、基地局、別のUE、アクセスポイント、または測位ビーコンを備える、条項57~83のいずれかのUE。
【0293】
[0269] 条項85.コンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実行可能命令は、ユーザ機器(UE)によって実行されたとき、UEに、ネットワークエンティティに、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)能力メッセージを送信することと、LPP能力メッセージが、少なくとも1つのネットワークノードとの測位セッションに関与するためのUEの能力を示す1つまたは複数の能力パラメータを含み、測位セッションが、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のインパルス無線超広帯域(IR-UWB)測距プロシージャを備える、ネットワークエンティティから、LPP支援データメッセージを受信することと、LPP支援データメッセージが、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行するようにUEを構成する1つまたは複数の支援パラメータを含む、1つまたは複数の支援パラメータに少なくとも基づいて少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行することとを行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0294】
[0270] 条項86.1つまたは複数の能力パラメータは、UEによってサポートされる1つまたは複数の同期ヘッダ(SHR)プリアンブルの識別、UEが2方向到着時間(TW-TOA)IR-UWB測距プロシージャをサポートするかどうか、UEが対称両側2方向到着時間(SDS-TW-TOA)IR-UWB測距プロシージャをサポートするかどうか、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項85の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0295】
[0271] 条項87.1つまたは複数の支援パラメータは、IR-UWB測距プロシージャのために使用すべきIR-UWB SHRプリアンブルの指示、IR-UWB測距プロシージャがTW-TOA IR-UWB測距プロシージャであるかSDS-TW-TOW IR-UWB測距プロシージャであるかの指示、IR-UWB測距プロシージャのために使用すべきキャリア周波数の指示、少なくとも1つのネットワークノードの識別子、またはそれらの任意の組合せを備える、条項85~86のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0296】
[0272] 条項88.1つまたは複数の支援パラメータは、IR-UWB測距プロシージャがネットワークエンティティによってどのようにアクティブにされるかの指示、UEがIR-UWB測距プロシージャの結果を報告することが予想されるかどうかの指示、UEがIR-UWB測距プロシージャの結果をどのように報告することが予想されるかの指示、LTEまたは新無線(NR)測位プロシージャとIR-UWB測距プロシージャとを使用したジョイント測位が可能にされるかどうかの指示、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項85~87のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0297】
[0273] 条項89.UEによって実行されたとき、UEに、少なくともIR-UWB測距プロシージャを実行させるコンピュータ実行可能命令が、UEによって実行されたとき、UEに、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のIR-UWB通信リンクを介して少なくとも1つのネットワークノードに少なくとも1つのIR-UWB測距要求信号を送信することと、IR-UWB通信リンクを介して少なくとも1つのネットワークノードからの少なくとも1つのIR-UWB測距応答信号を測定することと、少なくとも1つのネットワークノードからタイムスタンプ報告を受信することとを行わせるコンピュータ実行可能命令を備える、条項85~88のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0298】
[0274] 条項90.タイムスタンプ報告がIR-UWBタイムスタンプ報告を備え、IR-UWBタイムスタンプ報告が、IR-UWB通信リンクを介して受信される、条項89の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0299】
[0275] 条項91.UEによって実行されたとき、UEに、IR-UWBシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信させるコンピュータ実行可能命令をさらに備える、条項90の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0300】
[0276] 条項92.タイムスタンプ報告が、LTEまたはNRタイムスタンプ報告を備え、LTEまたはNRタイムスタンプ報告が、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のLTEまたはNR通信リンクを介して受信される、条項89~91のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0301】
[0277] 条項93.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複する、条項92の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0302】
[0278] 条項94.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複しない、条項92の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0303】
[0279] 条項95.UEによって実行されたとき、UEに、LTEまたはNRシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信させるコンピュータ実行可能命令をさらに備える、条項92~94のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0304】
[0280] 条項96.UEによって実行されたとき、UEに、UEと少なくとも1つのネットワークノードとの間のLTEまたはNR通信リンクを介して、IR-UWB測距プロシージャに加えて、少なくとも1つのネットワークノードとともにLTEまたはNR測位プロシージャを実行させるコンピュータ実行可能命令をさらに備える、条項89~95のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0305】
[0281] 条項97.UEによって実行されたとき、UEに、LTEまたはNR測位プロシージャを実行させるコンピュータ実行可能命令が、UEによって実行されたとき、UEに、測位エンティティにLTEまたはNR測位プロシージャの測定値報告を送信させるコンピュータ実行可能命令を備える、条項96の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0306】
[0282] 条項98.UEによって実行されたとき、UEに、LPP能力メッセージを送信させるコンピュータ実行可能命令が、UEによって実行されたとき、UEに、IR-UWBシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信させるコンピュータ実行可能命令を備える、条項97の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0307】
[0283] 条項99.UEによって実行されたとき、UEに、LPP能力メッセージを送信させるコンピュータ実行可能命令が、UEによって実行されたとき、UEに、LTEまたはNRシグナリングを使用して測位エンティティに測定値報告を送信させるコンピュータ実行可能命令を備える、条項97~98のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0308】
[0284] 条項100.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複する、条項96~99のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0309】
[0285] 条項101.IR-UWB通信リンクの帯域幅が、LTEまたはNR通信リンクの帯域幅と重複しない、条項96~99のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0310】
[0286] 条項102.UEが、IR-UWBトランシーバとLTEまたはNRトランシーバとを装備し、IR-UWBトランシーバとLTEまたはNRトランシーバとが同期され、IR-UWB測距プロシージャが、IR-UWBトランシーバを使用して実行され、LTEまたはNR測位プロシージャが、LTEまたはNRトランシーバを使用して実行される、条項96~101のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0311】
[0287] 条項103.UEによって実行されたとき、UEに、IR-UWB測距プロシージャからの1つまたは複数の測定結果に基づいてLTEまたはNR測位プロシージャからの1つまたは複数の測定結果を調整させるコンピュータ実行可能命令をさらに備える、条項102の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0312】
[0288] 条項104.UEがIR-UWB測距プロシージャからの1つまたは複数の測定結果に基づいてLTEまたはNR測位プロシージャからの1つまたは複数の測定結果を調整することを可能にするために、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方が、LTEまたはNR通信リンク上にスケジュールされた1つまたは複数の測位基準信号(PRS)リソースにマッピングされる、条項103の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0313】
[0289] 条項105.1つまたは複数のPRSリソースが周期的にスケジュールされ、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方が、オンデマンドでスケジュールされる、条項104の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0314】
[0290] 条項106.1つまたは複数の支援パラメータが、IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方に関連する周波数帯域、セル、コンポーネントキャリア、またはそれらの任意の組合せの指示、LTEまたはNR通信リンク上にスケジュールされたPRSリソースの構成、LTEまたはNR通信リンクとIR-UWB通信リンクとの間のリソース関連付けの指示、あるいはそれらの任意の組合せを備える、条項96~105のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0315】
[0291] 条項107.UEによって実行されたとき、UEに、キャリアアグリゲーション、二重接続性、または、その両方に基づいてIR-UWB通信リンクとLTEまたはNR通信リンクとをアグリゲートさせるコンピュータ実行可能命令をさらに備える、条項96~106のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0316】
[0292] 条項108.IR-UWB通信リンクが、41デシベルミリワット(dBm)以下の実効等方放射電力(EIRP)限界と500メガヘルツ(MHz)のチャネル帯域幅とを有するNR通信リンクを備える、条項89~107のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0317】
[0293] 条項109.IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方の波形が、直交周波数分割多重化(OFDM)波形である、条項108の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0318】
[0294] 条項110.IR-UWB測距要求信号、IR-UWB測距応答信号、またはその両方の波形が、IRベースの波形である、条項108の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0319】
[0295] 条項111.UEによって実行されたとき、UEに、少なくとも1つのネットワークノードから、媒体アクセス制御制御要素(MAC-CE)、ダウンリンク制御情報(DCI)、またはその両方においてIR-UWB測距プロシージャを実行するためのトリガを受信させるコンピュータ実行可能命令をさらに備える、条項85~110のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体。
【0320】
[0296] 条項112.ネットワークエンティティが、基地局、別のUE、アクセスポイント、または測位ビーコンを備える、条項85~111のいずれか非一時的コンピュータ可読媒体。
【0321】
[0297] 情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0322】
[0298] さらに、本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概してそれらの機能に関して上記で説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるのかソフトウェアとして実装されるのかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0323】
[0299] 本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明される機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0324】
[0300] 本明細書で開示される態様に関して説明された方法、シーケンスおよび/またはアルゴリズムは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在し得る。ASICはユーザ端末(たとえば、UE)中に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として存在し得る。
【0325】
[0301] 1つまたは複数の例示的な態様では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気記憶デバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は媒体の定義の中に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0326】
[0302] 上記の開示は本開示の例示的な態様を示しているが、添付の特許請求の範囲によって定義された本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正が行われ得ることに留意されたい。本明細書で説明された本開示の態様による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションは、特定の順序で実施される必要がない。さらに、本開示の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示 的に述べられていない限り、複数形が企図される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】