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特表2024-508322電子装置、端末デバイス、及びレーダ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-26
(54)【発明の名称】電子装置、端末デバイス、及びレーダ
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/03 20060101AFI20240216BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
G01S7/03 240
H05K7/20 A
G01S7/03 234
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553270
(86)(22)【出願日】2022-03-01
(85)【翻訳文提出日】2023-10-10
(86)【国際出願番号】 CN2022078650
(87)【国際公開番号】W WO2022184061
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】202120455828.1
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ、チン
(72)【発明者】
【氏名】チアン、ルイ
【テーマコード(参考)】
5E322
5J070
【Fターム(参考)】
5E322AA02
5E322AA03
5E322AA11
5E322AB05
5E322AB06
5E322AB11
5E322FA04
5J070AF03
5J070AF06
5J070AK40
(57)【要約】
電子装置、端末デバイス、及びレーダが提供される。電子装置(10)は、筐体(100)、金属放熱部材(200)、電気接続部材(300)、及び回路基板(400)を備える。金属放熱部材(200)及び回路基板(400)は、筐体(100)内に位置しており、金属放熱部材(200)は、筐体(100)においてベースプレート(110)及び回路基板(400)の間に位置している。回路基板(400)は、接地層(410)及び電子デバイス(420)を有し、電気接続部材(300)は、射出を通じて筐体(100)へと一体的に成形されており、筐体(100)に固定的に接続されており、電気接続部材(300)の一端は、接地層に電気的に接続されており、電気接続部材(300)の他端は、金属放熱部材(200)に電気的に接続されている。電子装置(10)は、金属放熱部材(200)及び回路基板(400)の間の静電気放電現象を除去して、静電気放電が回路基板(400)上の電子デバイス(420)を損傷することを防止し得る。加えて、回路基板(400)は、電気接続部材(300)を用いることによって、筐体(100)に固定されており、金属放熱部材(200)は、回路基板(400)及びベースプレート(110)の間で固定されており、これにより、電子装置(10)の構造強度を向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置であって、前記電子装置は、筐体、金属放熱部材、電気接続部材、及び回路基板を備え、前記金属放熱部材及び前記回路基板は、前記筐体内に位置しており、前記筐体は、ベースプレートを有し、前記金属放熱部材は、前記ベースプレート及び前記回路基板の間に位置しており;前記回路基板は、接地層及び電子デバイスを有し、前記電気接続部材は、射出を通じて前記筐体へと一体的に成形されており、前記筐体に固定的に接続されており、前記電気接続部材の一端は、前記接地層に電気的に接続されており、前記電気接続部材の他端は、前記金属放熱部材に電気的に接続されている、電子装置。
【請求項2】
前記電気接続部材は、連続して接続された第1接続サブ部材、第2接続サブ部材、及び第3接続サブ部材を有し、前記第2接続サブ部材は、前記筐体に固定的に接続されており、前記第1接続サブ部材の、前記第2接続サブ部材から離れた一端は、前記接地層に電気的に接続されており、前記第3接続サブ部材は、前記金属放熱部材に電気的に接続されている、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記第1接続サブ部材の延伸方向は、前記回路基板と交差し、第1貫通孔が前記回路基板上に配置され、前記第1接続サブ部材は、前記第1貫通孔に挿入されており、前記第1貫通孔に接続されていて、前記接地層に電気的に接続する、請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記筐体は、固定部を更に有し、前記固定部は、前記第2接続サブ部材に固定的に接続するように構成されており、前記第2接続サブ部材の少なくとも一部は、前記固定部内に位置している、請求項2に記載の電子装置。
【請求項5】
前記筐体は、筐体本体を更に有し、前記筐体本体は、第1側壁を含み、前記固定部は、前記ベースプレートの、前記回路基板に対向する側に配置されており、前記固定部は、前記第1側壁と隣接して配置されている、請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
前記金属放熱部材は、第1側縁部を有し、前記第1側縁部は、前記第1側壁と隣接して配置されており、前記第1側縁部は、第1ノッチを含み、前記ベースプレート上の前記固定部の正投影は、前記ベースプレート上の前記第1ノッチの正投影内に位置しており、前記第1接続サブ部材は、前記第1ノッチを通じて前記回路基板に接続されており、前記固定部は、前記第1ノッチを通じて前記回路基板に当接する、請求項5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記金属放熱部材の2つの反対面を貫通する第1貫通孔が、前記金属放熱部材上に配置されており、前記ベースプレート上の前記固定部の前記正投影は、前記ベースプレート上の前記第1貫通孔の正投影内に位置している、請求項4に記載の電子装置。
【請求項8】
前記第3接続サブ部材の延伸方向は、前記金属放熱部材と交差し、前記金属放熱部材の前記2つの反対面を貫通する第2貫通孔が、前記金属放熱部材上に配置されており、前記第3接続サブ部材の、前記第2接続サブ部材から離れている一端は、前記第2貫通孔を通り抜け、前記第2貫通孔を通じて、前記金属放熱部材に固定的に接続されている、請求項3から7のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項9】
前記第3接続サブ部材及び前記金属放熱部材の間の固定接続の方式は、締まり嵌め接続、スナップ接続、又は溶接のうち1つである、請求項8に記載の電子装置。
【請求項10】
前記第3接続サブ部材の前記延伸方向は、前記金属放熱部材に平行であり、前記第3接続サブ部材は、前記金属放熱部材の、前記ベースプレートに対向する表面と接着されている、請求項3から7のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項11】
前記回路基板は、信号伝送部及び信号受信部を有し、前記信号伝送部は、信号を伝送するように構成されており、前記信号受信部は、信号を受信するように構成されている、請求項1に記載の電子装置。
【請求項12】
前記電気接続部材は、魚眼ピンである、請求項1に記載の電子装置。
【請求項13】
端末デバイスであって、前記端末デバイスは、請求項1から12のいずれか1項に記載の電子装置を備え、前記電子装置は、前記端末デバイスに固定されている、端末デバイス。
【請求項14】
前記端末デバイスは、自動車、無人航空機、又はロボットである、請求項13に記載の端末デバイス。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか1項に記載の電子装置を備える、レーダ。
【請求項16】
信号処理装置を更に備え、前記信号処理装置は、回路基板に電気的に接続されている、請求項15に記載のレーダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年3月2日に中国国家知識産権局に出願された「電子装置、端末デバイス、及びレーダ(ELECTRONIC APPARATUS, TERMINAL DEVICE, AND RADAR)」と題する、中国特許出願第202120455828.1号に基づく優先権を主張するものであり、これは、参照により全体が組み込まれる。
【0002】
本願は、電子技術の分野に関し、特に、電子装置、端末デバイス、及びレーダに関する。
【背景技術】
【0003】
経済及び技術の発展と共に、自律走行車が、自動車産業の主な開発トレンドに徐々になっている。ミリ波レーダが自律走行車の重要な部分である。実際の適用の間、非常に高いパフォーマンスが必要であり、電力消費は、継続的に増大している。増大する電力消費によって引き起こされる放熱問題を解決するために、金属構造部分が内側に通常追加されて、放熱及び温度均等化を実装する。しかしながら、内部の金属構造部分が回路基板と信頼性高く及び効果的に接することができない場合、金属構造部分及び回路基板の間に、静電気放電問題が発生し、静電気放電は、回路基板上の電子デバイスを損傷する。前述の静電気放電問題を解決するために、金属構造部分及び回路基板の間の公差を吸収し、金属構造部分及び回路基板の間で信頼性の高い接触を実装すべく、スプリングを回路基板の表面に搭載する、又はスプリング又は静電気放電導電性発泡体等の構造部分を金属構造部分にクランプするように、表面実装技術が導入される必要がある場合がある。しかしながら、本解決手段は、通常、費用を増大させ、回路基板のレイアウト面積を占め、構造部分の導入に起因する構造強度劣化をも引き起こし得る。長期的な振動のシナリオにおいて、構造損傷のリスクが存在する。
【発明の概要】
【0004】
本願は、射出を通じて筐体上に電気接続部材を一体的に成形することで、金属放熱部材及び回路基板の間の等電位ボンディングを実装し、高い構造強度を有する電子装置を提供する。
【0005】
第1の態様によれば、本願は、電子装置を提供する。電子装置は、筐体、金属放熱部材、電気接続部材、及び回路基板を備える。金属放熱部材及び回路基板は、筐体内に位置しており、筐体は、ベースプレートを有し、金属放熱部材は、ベースプレート及び回路基板の間に位置している。回路基板は、接地層及び電子デバイスを有し、電気接続部材は、射出を通じて筐体へと一体的に成形されており、筐体に固定的に接続されており、電気接続部材の一端は、接地層に電気的に接続されており、電気接続部材の他端は、金属放熱部材に電気的に接続されている。
【0006】
可能な実装において、電気接続部材は、連続して接続された第1接続サブ部材、第2接続サブ部材、及び第3接続サブ部材を有する。第2接続サブ部材は、筐体に固定的に接続されており、第1接続サブ部材の、第2接続サブ部材から離れた一端は、接地層に電気的に接続されており、第3接続サブ部材は、金属放熱部材に電気的に接続されている。
【0007】
一実装において、電気接続部材の第2接続サブ部材のみが筐体に直接固定的に接続されている。具体的に、電気接続部材及び筐体の間の固定接続を実装するために、第2接続サブ部材は、射出を通じて筐体へと一体的に成形されている。いくつかの実装において、電気接続部材の第2接続サブ部材及び第3接続サブ部材は、射出を通じて筐体へと一体的に成形されてもよいが、第3接続サブ部材の、第2接続サブ部材から離れた端部は、金属放熱部材に電気的に接続するために用いられるべく、露出される必要がある。
【0008】
可能な実装において、第1接続サブ部材の延伸方向は、回路基板と交差し、第1貫通孔が回路基板上に配置され、第1接続サブ部材は、第1貫通孔に挿入されており、第1貫通孔に接続されていて、接地層に電気的に接続する。
【0009】
一実装において、第1接続サブ部材の延伸方向は、回路基板に垂直である。言い換えれば、第1接続サブ部材は、回路基板の第1貫通孔に垂直に挿入されている。プロセス誤差範囲内で、又はいくつかの実装における異なる構造及び形状の回路基板及び異なる形状の電気接続部材に適応するために、第1接続サブ部材の延伸方向及び回路基板の間の挟角は、90°より小さい又は90°より大きくてよい。一実装において、第2接続サブ部材は、第1接続サブ部材に接続された第1サブ部分及び第3接続サブ部材に接続された第2サブ部分を含む。第1サブ部分は、第2サブ部分に交差し、第1サブ部分は、第1接続サブ部材の延伸方向に平行で、第2サブ部分は、第3接続サブ部材の延伸方向に平行である。
【0010】
可能な実装において、筐体は、固定部を更に有し、固定部は、第2接続サブ部材に固定的に接続するように構成されており、第2接続サブ部材の少なくとも一部は、固定部内に位置している。
【0011】
一実装において、筐体は、筐体本体を更に有し、固定部及び筐体本体は、一体的に形成されている。本実装において、電子装置は、保護カバーを更に備え、保護カバー及び筐体本体は、収容空間を形成するように閉じており、金属放熱部材及び回路基板は、収容空間内に位置している。
【0012】
可能な実装において、筐体は、筐体本体を更に有し、筐体本体は、第1側壁を含み、固定部は、ベースプレートの、回路基板に対向する側に配置されており、固定部は、第1側壁と隣接して配置されている。
【0013】
可能な実装において、金属放熱部材は、第1側縁部を有し、第1側縁部は、第1側壁と隣接して配置されており、第1側縁部は、第1ノッチを含み、ベースプレート上の固定部の正投影は、ベースプレート上の第1ノッチの正投影内に位置している。第1接続サブ部材は、第1ノッチを通じて回路基板に接続されており、固定部は、第1ノッチを通じて回路基板に当接する。
【0014】
一実装において、ベースプレート上の固定部の正投影の形状は長方形であり、第1ノッチの形状も長方形である。いくつかの実装において、固定部が第1ノッチを通じて回路基板に当接し得る場合は、ベースプレート上の固定部の正投影の形状は、長方形であり、第1ノッチの形状は、正方形、楕円、又は不規則な形等であってよい。
【0015】
一実装において、2つの固定部、2つの電気接続部材、及び2つの第1ノッチが存在し、2つの第1ノッチは、第1側縁部の2つの側に位置している。いくつかの実装において、一方の第1ノッチは、第1側縁部に配置されてよく、他方の第1ノッチは、金属放熱部材の第2側縁部に配置されてよく、第2側縁部は、第1側縁部に隣接する。いくつかの実装において、一方の第1ノッチは、第1側縁部上に配置されてよく、他方の第1ノッチは、金属放熱部材の第3側縁部上に配置されてよく、第3側縁部及び第1側縁部は、ある間隔で配置されている。
【0016】
可能な実装において、金属放熱部材の2つの反対面を貫通する第1貫通孔が、金属放熱部材上に配置されており、ベースプレート上の固定部の正投影は、ベースプレート上の第1貫通孔の正投影内に位置している。
【0017】
いくつかの実装において、2つの固定部及び2つの電気接続部材が存在する場合、一方の固定部は、第1ノッチを通じて回路基板に当接してよく、他方の固定部は、第1貫通孔を通じて回路基板に当接してよい。
【0018】
可能な実装において、第3接続サブ部材の延伸方向は、金属放熱部材と交差し、金属放熱部材の2つの反対面を貫通する第2貫通孔が、金属放熱部材上に配置されており、第3接続サブ部材の、第2接続サブ部材から離れている一端は、第2貫通孔を通り抜け、第2貫通孔を通じて、金属放熱部材に固定的に接続されている。
【0019】
一実装において、第3接続サブ部材の延伸方向は、金属放熱部材に垂直である。プロセス誤差範囲内で、又はいくつかの実装における異なる構造及び形状の金属放熱部材及び異なる形状の電気接続部材に適応するために、第3接続サブ部材の延伸方向及び金属放熱部材の間の挟角は、90°より小さい又は90°より大きくてよい。
【0020】
可能な実装において、第3接続サブ部材及び金属放熱部材の間の固定接続の方式は、締まり嵌め接続、スナップ接続、又は溶接のうち1つである。
【0021】
可能な実装において、第3接続サブ部材の延伸方向は、金属放熱部材に平行であり、第3接続サブ部材は、金属放熱部材の、ベースプレートに対向する表面と接着されている。
【0022】
可能な実装において、第3接続サブ部材の、ベースプレートから離れた表面から、ベースプレートまでの距離は、第2サブ部分の、ベースプレートから離れた表面から、ベースプレートまでの距離よりも長い。言い換えれば、第2サブ部分と比較して、第3接続サブ部材は、金属放熱部材に突出し、その結果、第3接続サブ部材は、金属放熱部材により密接に接着されており、これにより、電気的接続性を向上する。
【0023】
可能な実装において、回路基板は、信号伝送部及び信号受信部を有し、信号伝送部は、信号を伝送するように構成されており、信号受信部は、信号を受信するように構成されている。
【0024】
可能な実装において、電気接続部材は、魚眼ピンである。魚眼ピンは、中実又は中空であってよい。本願において、魚眼ピンにおける第1接続サブ部材の形状は、限定されない。
【0025】
可能な実装において、固定ポストがベースプレートの、金属放熱部材に対向する表面上に配置されており、金属放熱部材の2つの反対面を貫通する第3貫通孔は、金属放熱部材上に配置されており、固定ポストは、第3貫通孔を通り抜ける。固定ポストがホットプレスされた後、固定ポストは、金属放熱部材の、回路基板に対向する表面上に固定される。
【0026】
可能な実装において、防水で通気性のある部材がベースプレート上に配置される。防水で通気性のある部材は、筐体の内側で放熱し、熱膨張及び冷たい収縮を回避し、筐体の内側で圧力バランスを維持すべく、ベースプレートの2つの側で空気が流れることを可能にするように構成されている。
【0027】
可能な実装において、電子装置は、複数の接続部を更に備える。接続部は、互いに接続されているコネクタ及び接続線を含む。コネクタは、筐体内に位置し、複数の第2貫通孔が、回路基板上に配置されており、コネクタは、第2貫通孔に挿入されており、第2貫通孔に電気的に接続されており、接続線は、第3側壁を通り抜け、外部電子デバイスに電気的に接続されている。接続部は、電圧線、信号伝送線、及び接地線のうちの少なくとも1つを含む。
【0028】
可能な実装において、回路基板に対向するフランジング部は、金属放熱部材の周りに配置されている。フランジング部は、回路基板における信号への外部信号の干渉を遮蔽する又は回路基板における信号が放射されることを防止するように構成されている。金属放熱部材の各側縁部の形状は、限定されず、実際の要件に応じて具体的に設定されてよい。
【0029】
可能な実装において、金属放熱部材は、回路基板にむかって突出した放熱サブ部材を有し、サーマルペーストは、放熱サブ部材の、回路基板に対向する表面上に配置されており、金属放熱部材上の回路基板の電子デバイスの正投影は、金属放熱部材上の放熱サブ部材の正投影と少なくとも部分的に重なる。サーマルペーストは、動作中の電子デバイスの放熱効率を促進し得る。本実装において、電子デバイスの放熱能力を向上すべく、金属放熱部材上の電子デバイスの正投影は、金属放熱部材上の放熱サブ部材の正投影と完全に重なる。放熱サブ部材の数及び放熱サブ部材の分布位置は、電子デバイスの数及び回路基板上の電子デバイスの位置に基づいて設定されてよい。
【0030】
第2の態様によれば、本願は、端末デバイスを提供する。端末デバイスは、前述の実装のいずれか1つに係る電子装置を備え、電子装置は、端末デバイスに固定されている。
【0031】
可能な実装において、端末デバイスは、自動車、無人航空機、又はロボットである。
【0032】
第3の態様によれば、本願は、レーダを提供し、レーダは、前述の実装のいずれか1つに係る電子装置を備える。
【0033】
可能な実装においては、レーダは、信号処理装置を更に備え、情報処理装置は、回路基板に電気的に接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本願の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、本願の実施形態において用いられる添付図面を説明する。
【0035】
図1】本願の実装に係る電子装置の概略三次元分解組立図である。
【0036】
図2】本願の実装に係る回路基板及び保護カバーを有さない電子装置の構造の概略図である。
【0037】
図3】本願の実装に係る保護カバーを有さない電子装置の構造の概略図である。
【0038】
図4】本願の実装に係る電子装置内の電気接続部材の構造の概略図である。
【0039】
図5】本願の実装に係る、電子装置内にあり、固定部に取り付けられた電気接続部材の構造の概略図である。
【0040】
図6】本願の実装に係る電子装置における電気接続部材及び金属放熱部材の間の接続の部分構造の概略図である。
【0041】
図7】本願の実装に係る電子装置における金属放熱部材の構造の概略図である。
【0042】
図8】本願の実装に係る電子装置における金属放熱部材の構造の概略図である。
【0043】
図9】本願の実装に係る電子装置における金属放熱部材及び固定部の位置の概略図である。
【0044】
図10】本願の実装に係る電子装置における金属放熱部材及び固定部の位置の概略図である。
【0045】
図11】本願の実装に係る電子装置における電気接続部材及び金属放熱部材の間の接続の構造の概略図である。
【0046】
図12】本願の実装に係る電子装置における回路基板の構造の概略図である。
【0047】
図13】本願の実装に係る電子装置の概略三次元分解組立図である。
【0048】
図14】本願の実装に係る、電子装置内にあり、固定部に取り付けられた電気接続部材の構造の概略図である。
【0049】
図15】本願の実装に係る電子装置内の電気接続部材の構造の概略図である。
【0050】
図16】本願の実装に係る端末デバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下では、本願の実施形態における添付図面を参照して本願の実施形態における技術的解決手段を説明する。説明された実施形態は、本願の実施形態の全部ではなく、一部に過ぎないことが明らかである。
【0052】
本明細書における用語「第1」及び「第2」等は、説明のためのものであることが意図されているに過ぎず、相対的な重要性の表示又は暗示、又は示された技術的特徴の数の黙示的な表示として理解されるものではない。したがって、「第1」又は「第2」によって限定される特徴は、1又は複数の特徴を明示的又は黙示的に含み得る。本願の記載において、別途記載がない限り、「複数の」は、2つ又は2つより多くを意味する。
【0053】
加えて、本明細書において、「上」及び「下」等の位置用語は、添付図面における構造の位置に相対的に定められる。これらの位置用語は、相対的な説明及び解明のために用いられる相対的な概念であり、構造の位置の変化に基づき、それに応じて変化し得ることが理解されたい。
【0054】
図1図3を参照する。本願の一実施形態は、筐体100、金属放熱部材200、電気接続部材300、及び回路基板400を備える電子装置10を提供する。金属放熱部材200及び回路基板400は、(図2及び図3に示されるような)筐体100内に位置している。筐体100は、ベースプレート110を有し、金属放熱部材200は、ベースプレート110及び回路基板400の間に位置している。回路基板400は、接地層410及び電子デバイス420を有する。電気接続部材300は、射出を通じて筐体100へと一体的に成形されており、筐体100に固定的に接続されており、電気接続部材300の一端は、接地層410に電気的に接続されており、電気接続部材300の他端は、金属放熱部材200に電気的に接続されている。
【0055】
筐体100は、収容空間を有する筐体であり、金属放熱部材200及び回路基板400は、筐体100に収容されていてよい。回路基板400は、基板を更に備え、電子デバイス420は、基板の表面上に位置していてもよいし、又は基板内に位置していてもよい。電子デバイス420は、特定の機能を実装するように構成されていてよい。具体的に、特定の機能を有する電子デバイス420は、実際の要件に応じて、回路基板400内に配置されていてよい。金属放熱部材200は、放熱するように構成されている。回路基板400が動作する時、電子デバイス420は、熱を生成する。金属放熱部材200は、電子デバイス420の過度に高い温度が動作パフォーマンスに影響することを防止すべく、回路基板400によって生成された熱を外部に移動させるように構成されている。
【0056】
電気接続部材300の2つの端部は、接地層410及び金属放熱部材200にそれぞれ電気的に接続されており、その結果、接地層410及び金属放熱部材200の電位は、等しい。これは、金属放熱部材200及び回路基板400の間の静電気放電が回路基板400上の電子デバイス420を損傷することを防止する。静電気放電を除去すべく、回路基板400が金属放熱部材200に接着されることを可能にするために、スプリング又は導電性発泡体等の構造部分が、回路基板400の表面に搭載される従来技術方式と比較して、電気接続部材300が回路基板400の接地層410及び金属放熱部材200に電気的に接続される方式は、構造部分費用を減らし得、筐体100内の占有スペースを減らし得、回路基板400上の電子デバイス420のレイアウト面積を占めない。
【0057】
射出を通じた筐体100への電気接続部材300の一体的な成形は、筐体100が形成される時に、電気接続部材300及び筐体100を形成するための溶融物が、筐体100のための金型に配置されること、筐体100及び電気接続部材300が射出を通じて一体的に成形されること、及び電気接続部材300が筐体100に固定されることを意味する。電気接続部材300の一端は、回路基板400の接地層410に電気的に接続されており、その結果、回路基板400は、電気接続部材300の一端に固定され、そして、回路基板400、電気接続部材300、及び筐体100は、固定される。加えて、金属放熱部材200は、ベースプレート110及び回路基板400の間に配置されており、金属放熱部材200は、回路基板400を用いることによって、回路基板400及びベースプレート110の間で、圧入され、固定され得、その結果、回路基板400及び金属放熱部材200は、筐体100に同時に固定される。静電気放電を除去すべく、回路基板400が金属放熱部材200に接着されることを可能にするために、スプリング又は導電性発泡体等の構造部分が回路基板400の表面に搭載される従来技術方式と比較して、電気接続部材300が射出を通じて筐体100へと一体的に成形され、電気接続部材300が回路基板400の接地層410及び金属放熱部材200に電気的に接続される方式は、電子装置10がより高い構造強度を有することを可能にし、長期的な振動シナリオにおいて電子装置10がより高い構造信頼性を有することを可能にし、電子装置10が損傷されることを防止し得る。
【0058】
本願において提供されている電子装置10において、電気接続部材300は、射出を通じて筐体100へと一体的に成形されており、電気接続部材300は、回路基板400の接地層410及び金属放熱部材200に電気的に接続されている。金属放熱部材200及び回路基板400の間の静電気放電現象は、除去され得、これにより、静電気放電が回路基板400上の電子デバイス420を損傷することを防止する。加えて、回路基板400は、電気接続部材300を用いることによって、筐体100に固定されており、金属放熱部材200は、回路基板400及びベースプレート110の間で固定されており、これにより、電子装置10の構造強度を向上する。
【0059】
図4を参照する。可能な実装において、電気接続部材300は、連続して接続されている第1接続サブ部材310、第2接続サブ部材320、及び第3接続サブ部材330を有する。第2接続サブ部材320は、筐体100に固定的に接続されている。第1接続サブ部材310の、第2接続サブ部材320から離れた一端は、(図3に示されるような)接地層410に電気的に接続されており、第3接続サブ部材330は、(図2に示されるような)金属放熱部材200に電気的に接続されている。本実装において、電気接続部材300の第2接続サブ部材320のみが筐体100に直接固定的に接続されている。具体的に、電気接続部材300及び筐体100の間の固定接続を実装するために、第2接続サブ部材320は、射出を通じて筐体100へと一体的に成形されている。いくつかの実装において、電気接続部材300の第2接続サブ部材320及び第3接続サブ部材330は、射出を通じて筐体100へと一体的に成形されてもよいが、第3接続サブ部材330の、第2接続サブ部材320から離れた端部は、金属放熱部材200に電気的に接続するために用いられるべく、露出される必要がある。本実装において、電気接続部材300は、魚眼ピンである。魚眼ピンは、中実又は中空であってよい。本願において、魚眼ピンにおける第1接続サブ部材310の形状は、限定されない。
【0060】
可能な実装において、第1接続サブ部材310の延伸方向は、回路基板400と交差し、(図1及び図3に示されるような)第1貫通孔430は、回路基板400上に配置されており、第1接続サブ部材310は、第1貫通孔430へと挿入され、第1貫通孔430に接続されて、接地層410に電気的に接続する。第1接続サブ部材310の延伸方向及び回路基板400の間での交差は、第1接続サブ部材310の延伸方向が回路基板400の全体的な基板表面と交差することを意味する。本実装において、第1接続サブ部材310の延伸方向は、回路基板400に垂直である。言い換えれば、第1接続サブ部材310は、回路基板400の第1貫通孔430に垂直に挿入されている。プロセス誤差範囲内で、又はいくつかの実装における異なる構造及び形状の回路基板400及び異なる形状の電気接続部材300に適応するために、第1接続サブ部材310の延伸方向及び回路基板400の間の挟角は、90°より小さい又は90°より大きくてよい。本実装において、(図4に示されるように)第2接続サブ部材320は、第1接続サブ部材310に接続された第1サブ部分321及び第3接続サブ部材330に接続された第2サブ部分322を含む。第1サブ部分321は、第2サブ部分322に交差し、第1サブ部分321は、第1接続サブ部材310の延伸方向に平行で、第2サブ部分322は、第3接続サブ部材330の延伸方向に平行である。
【0061】
図5を参照する。可能な実装において、筐体100は、固定部120を更に有し、固定部120は、第2接続サブ部材320に固定的に接続されるように構成されており、第2接続サブ部材320の少なくとも一部は、固定部120内に位置している。固定部120は、筐体100の任意の部分であってよく、第2接続サブ部材320は、実際の要件に応じて、筐体100の任意の位置に固定されてよい。本実装において、筐体100は、(図1に示されるような)筐体本体130を更に有し、固定部120及び筐体本体130は、一体的に成形されている。本実装において、電子装置10は、保護カバー140を更に備え、保護カバー140及び筐体本体130は、収容空間150を形成するように閉じており、金属放熱部材200及び回路基板400は、収容空間150内に位置している。固定部120は、第2接続サブ部材320に固定的に接続するように構成されている。電気接続部材300及び筐体100が射出を通じて一体的に成形する時、筐体100の射出金型が、要件に応じた固定部120の形状として配置されてよく、電気接続部材300の第2接続サブ部材320は、射出金型の、固定部120の形状を有する位置に配置される。一体的な射出成形が完了した後、固定部120が第2接続サブ部材320に固定的に接続される構造が得られてよい。本実装において、第2接続サブ部材320の第1サブ部分321は、固定部120内に位置している。
【0062】
固定部120の具体的な形状は、限定されず、実際の要件に応じて設定されてよい。一実装において、固定部120は、固定部本体121、及び固定部本体121の、ベースプレート110から離れた側に位置した支持部122を含む。支持部122は、回路基板400が回路基板400に垂直な方向に揺れることを防止すべく、回路基板400を支持するように構成されている。本実装において、2つの支持部122が存在し、これらは、固定部本体121上で対称に配置されている。いくつかの実装において、支持部122は、固定部120に配置されなくてよく、固定部本体121の、ベースプレート110から離れた表面が、回路基板400を支持するための支持表面として直接用いられてよい。
【0063】
可能な実装において、筐体本体130は、第1側壁131を含み、(図6に示されるように)固定部120は、ベースプレート110の、回路基板400に対向する側に位置し、固定部120は、第1側壁131に隣接して配置されている。図2を再度参照する。本実装において、筐体本体130は、ベースプレート110、第1側壁131、第2側壁132、第3側壁133、及び第4側壁134を含む。第1側壁131、第2側壁132、第3側壁133、及び第4側壁134は、連続して接続されている。固定部120は、第1側壁131に近くに配置されており、電気接続部材300は、回路基板400の、第1側壁131に隣接する縁部位置、及び金属放熱部材200の、第1側壁131に隣接する縁部位置に電気的に接続されている。言い換えれば、固定部120及び電気接続部材300は、収容空間150の縁部位置に位置している。固定部120及び電気接続部材300を収容空間150の縁部位置に配置することは、筐体100の中央部における占有スペースを減らし得る。
【0064】
可能な実装において、金属放熱部材200は、(図6に示されるような)第1側縁部210を有し、第1側縁部210は、第1側壁131に隣接して配置され、第1側縁部210は、第1ノッチ211を有し、ベースプレート110上の固定部120の正投影は、ベースプレート110上の第1ノッチ211の正投影内に位置している。第1接続サブ部材310は、第1ノッチ211を通じて回路基板400に接続されており、固定部120は、第1ノッチ211を通じて回路基板400に当接する。金属放熱部材200が最大限にベースプレート110に接着され得ること、及び金属放熱部材200及びベースプレート110の間の間隙を減らすことを確実にすべく、第1ノッチ211は、固定部120を避けるように配置され、第1ノッチ211の形状は、固定部120の形状に基づいて設定されてよい。本実装において、ベースプレート110上の固定部120の正投影の形状は長方形であり、第1ノッチ211の形状も長方形である。いくつかの実装において、固定部120が第1ノッチ211を通じて回路基板400に当接し得る場合は、ベースプレート110上の固定部120の正投影の形状は、長方形であり、第1ノッチ211の形状は、正方形、楕円、又は不規則な形等であってよい。
【0065】
前述の実装において、(図2に示されるように)2つの固定部120、2つの電気接続部材300、及び2つの第1ノッチ211が存在し、2つの第1ノッチ211は、第1側縁部210の2つの側に位置している。図7を参照する。いくつかの実装において、一方の第1ノッチ211は、第1側縁部210に配置されてよく、他方の第1ノッチ211は、金属放熱部材200の第2側縁部220に配置されてよく、第2側縁部220は、第1側縁部210に隣接する。図8を参照する。いくつかの実装において、一方の第1ノッチ211は、第1側縁部210上に配置されてよく、他方の第1ノッチ211は、金属放熱部材200の第3側縁部230上に配置されてよく、第3側縁部230及び第1側縁部210は、ある間隔で配置されている。本願において、第1ノッチ211の数は、電気接続部材300の数及び固定部120の数に基づいて設定されてよく、具体的な位置は、筐体100及び金属放熱部材200の具体的な構造に基づいて設定されてよい。
【0066】
図9を参照する。可能な実装において、金属放熱部材200の2つの反対面を貫通する第1貫通孔240は、金属放熱部材200上に配置され、ベースプレート110上の固定部120の正投影は、ベースプレート110上の第1貫通孔240の正投影内に位置している。第1貫通孔240は、金属放熱部材200内に位置している。本実装において、固定部120は、第1貫通孔240を通り抜けた後回路基板400に当接する。第1貫通孔240の位置は、金属放熱部材200内の任意の位置に設定されてよい。2つの固定部120、2つの電気接続部材300、及び2つの第1貫通孔240が存在する場合、2つの第1貫通孔240は、金属放熱部材200内で対称に又は非対称に配置されてよい。
【0067】
図10を参照する。いくつかの実装において、2つの固定部120及び2つの電気接続部材300が存在する場合、一方の固定部120は、第1ノッチ211を通じて回路基板400に当接してよく、他方の固定部120は、第1貫通孔240を通じて回路基板400に当接してよい。
【0068】
図6を再度参照する。可能な実装において、第3接続サブ部材330の延伸方向は、金属放熱部材200と交差し、金属放熱部材200の2つの反対面を貫通する第2貫通孔250は、金属放熱部材200上に配置され、第3接続サブ部材330の、第2接続サブ部材320から離れた一端は、第2貫通孔250を通り抜け、第2貫通孔250を通じて、金属放熱部材200に固定的に接続されている。本実装において、第3接続サブ部材330の延伸方向は、金属放熱部材200に垂直である。プロセス誤差範囲内で、又はいくつかの実装における異なる構造及び形状の金属放熱部材200及び異なる形状の電気接続部材300に適応するために、第3接続サブ部材330の延伸方向及び金属放熱部材200の間の挟角は、90°より小さい又は90°より大きくてよい。金属放熱部材200は、回路基板400の全体の基板表面におよそ平行に配置されている。本実装において、第3接続サブ部材330の延伸方向は、第1接続サブ部材310の延伸方向に平行であり、両方は、第2接続サブ部材320に垂直である。複数の電気接続部材300が存在する場合、複数の第2貫通孔250も存在する。第2貫通孔250の数は、電気接続部材300の数と同じである。本実装において、2つの電気接続部材300及び2つの第2貫通孔250が存在する。
【0069】
本実装において、第2貫通孔250は、固定部120に隣接して配置されている。この場合、第3接続サブ部材330は、費用を抑えるべく、過度に長くある必要はない。いくつかの実装において、第2貫通孔250は、固定部120から離れて配置されてもよいし、第2貫通孔250及び固定部120の間の距離は、実際の要件に応じて設定されてよい。
【0070】
可能な実装において、第3接続サブ部材330及び金属放熱部材200の間の固定接続の方式は、締まり嵌め接続、スナップ接続、又は溶接のうち1つである。締まり嵌め接続は、第3接続サブ部材330が特定の弾性を有し、第3接続サブ部材300が第2貫通孔250を通り抜けさせられ、第2貫通孔250に固定的に接続されることを意味する。スナップ接続の1つの方式は、(図11に示されるような)ガイド部331及び段部332が、第3接続サブ部材330の端部に配置され、ガイド部331が第2貫通孔250を通り抜けた後、段部332が、第2貫通孔250の周りの金属放熱部材200に当接し、その結果、金属放熱部材200及び第3接続サブ部材330の間の接続が固定されることである。溶接は、第3接続サブ部材330が第2貫通孔250の周りの金属放熱部材200の一部に溶接されることを意味する。
【0071】
可能な実装において、固定ポストがベースプレート110の、金属放熱部材200に対向する表面上に配置されており、金属放熱部材200の2つの反対面を貫通する第3貫通孔は、金属放熱部材200上に配置されており、固定ポストは、第3貫通孔を通り抜ける。固定ポストがホットプレスされた後、固定ポストは、金属放熱部材200の、回路基板400に対向する表面上に固定される。
【0072】
可能な実装において、防水で通気性のある部材がベースプレート110上に配置される。防水で通気性のある部材は、筐体100の内側で放熱し、熱膨張及び冷たい収縮を回避し、筐体100の内側で圧力バランスを維持すべく、ベースプレート110の2つの側で空気が流れることを可能にするように構成されている。
【0073】
可能な実装において、(図2に示されているような)回路基板400に対向するフランジング部260は、金属放熱部材200の周りに配置されている。フランジング部260は、回路基板400における信号への外部信号の干渉を遮蔽する又は回路基板400における信号が放射されることを防止するように構成されている。金属放熱部材200の各側縁部の形状は、限定されず、実際の要件に応じて具体的に設定されてよい。
【0074】
可能な実装において、金属放熱部材200は、回路基板400にむかって突出した放熱サブ部材270を有し、サーマルペーストは、放熱サブ部材270の、回路基板400に対向する表面上に配置されており、金属放熱部材200上の回路基板400の電子デバイス420の正投影は、金属放熱部材200上の放熱サブ部材270の正投影と少なくとも部分的に重なる。サーマルペーストは、動作中の電子デバイス420の放熱効率を促進し得る。本実装において、電子デバイス420の放熱能力を向上すべく、金属放熱部材200上の電子デバイス420の正投影は、金属放熱部材200上の放熱サブ部材270の正投影と完全に重なる。放熱サブ部材270の数及び放熱サブ部材270の分布位置は、電子デバイス420の数及び回路基板400上の電子デバイス420の位置に基づいて設定されてよい。
【0075】
可能な実装において、電子装置10は、複数の接続部500を更に備える。接続部500は、(図2に示されるような)互いに接続されているコネクタ510及び接続線520を含む。コネクタ510は、筐体100内に位置し、複数の第2貫通孔が、回路基板400上に配置されており、コネクタ510は、第2貫通孔に挿入されており、第2貫通孔に電気的に接続されており、接続線520は、第3側壁133を通り抜け、外部電子デバイスに電気的に接続されている。接続部は、電圧線、信号伝送線、及び接地線のうちの少なくとも1つを含む。
【0076】
図12を参照する。可能な実装において、回路基板400は、信号伝送部440及び信号受信部450を有する。信号伝送部440は、信号を伝送するように構成されており、信号受信部450は、信号を受信するように構成されている。本実装において、電子装置10は、信号を受信し、信号を伝送するように構成されていてよく、具体的に、レーダであってよい。
【0077】
図13図14、及び図15を参照する。可能な実装において、第3接続サブ部材330の延伸方向は、金属放熱部材200に平行であり、第3接続サブ部材330は、金属放熱部材200の、ベースプレート110に対向する表面に接着されている。本実装において、第3接続サブ部材330は、プレート形状であり、金属放熱部材200に接着された表面を有する。接着することは、第3接続サブ部材330が金属放熱部材200に接着された後に、第3接続サブ部材330及び金属放熱部材200の間の少なくとも電気接続が実装され得ることを意味する。この方式において、第2貫通孔250は、金属放熱部材200内に配置される必要はなく、これによりプロセスを減らす。本実装において、第3接続サブ部材330は、平板を含み、第3接続サブ部材330の形状は、長方形、正方形、楕円、又は円形に限定されない。いくつかの実装において、代替的に、第3接続サブ部材330は、少なくとも2つの平板を含んでよい。
【0078】
可能な実装において、(図13に示されるように)第3接続サブ部材330の、ベースプレート110から離れた表面から、ベースプレート110までの距離は、第2サブ部分322の、ベースプレート110から離れた表面から、ベースプレートまでの距離よりも長い。言い換えれば、第2サブ部分322と比較して、第3接続サブ部材330は、金属放熱部材200に突出し、その結果、第3接続サブ部材330は、金属放熱部材200により密接に接着されており、これにより、電気的接続性を向上する。
【0079】
端末デバイス20を提供する本願の実装、図16を参照する。端末デバイス20は、前述の実装のいずれか1つにおける電子装置10を備え、電子装置10は、端末デバイス20に固定されている。端末デバイス20は、自動車、無人航空機、ロボット、又はヨット等であってよい。いくつかの実装において、端末デバイス20は、コンピュータ製品又は通信製品、例えば、コンピュータ、又は通信機能を有する家庭電化製品、例えば、冷蔵庫又は洗濯機であってよい。一実装において、搭載部は、筐体100の外部に配置されており、電子装置10を端末デバイス20に搭載するように構成されている。
【0080】
本願の実装は、レーダを提供し、レーダは、前述の実装のいずれか1つにおける電子装置10を備える。
【0081】
一実装において、レーダは、信号処理装置を更に含み、信号処理装置は、電子装置10において回路基板400に電気的に接続されている。本実装においては、回路基板400は、信号伝送部440及び信号受信部450と共に提供される。信号処理装置は、伝送のための信号伝送部440に処理された信号を伝送するように構成されているか、又は信号受信部450は、受信した信号を処理のための信号処理装置に伝送する。信号処理装置は、モバイルデータセンター(Mobile Data Center,MDC)であってよい。
【0082】
いくつかの実装において、信号プロセッサは、レーダ内の回路基板400上に配置されてよく、信号を処理するように構成されている。
【0083】
一実装において、信号伝送部440及び信号受信部450が回路基板400上に配置されていない場合、レーダは、信号トランシーバを更に含み、信号トランシーバは、信号を伝送し、信号を受信するように構成されている。
【0084】
本願の実施形態において提供された電子装置、端末デバイス、及びレーダは、上で詳細に説明されている。本願の原理及び実施形態は、本明細書において、具体的な例を用いることによって説明されている。前述の実施形態についての説明は、本願の方法及びコアのアイデアを理解することを助けるために提供されているに過ぎない。加えて、当業者は、本願のアイデアに係る具体的な実施形態及び適用範囲の観点で、変形及び修正を行い得る。結論として、明細書の内容は、本願に対する制限として解釈されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2023-10-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置であって、前記電子装置は、筐体、金属放熱部材、電気接続部材、及び回路基板を備え、前記金属放熱部材及び前記回路基板は、前記筐体内に位置しており、前記筐体は、ベースプレートを有し、前記金属放熱部材は、前記ベースプレート及び前記回路基板の間に位置しており;前記回路基板は、接地層及び電子デバイスを有し、前記電気接続部材は、射出を通じて前記筐体へと一体的に成形されており、前記筐体に固定的に接続されており、前記電気接続部材の一端は、前記接地層に電気的に接続されており、前記電気接続部材の他端は、前記金属放熱部材に電気的に接続されている、電子装置。
【請求項2】
前記電気接続部材は、連続して接続された第1接続サブ部材、第2接続サブ部材、及び第3接続サブ部材を有し、前記第2接続サブ部材は、前記筐体に固定的に接続されており、前記第1接続サブ部材の、前記第2接続サブ部材から離れた一端は、前記接地層に電気的に接続されており、前記第3接続サブ部材は、前記金属放熱部材に電気的に接続されている、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記第1接続サブ部材の延伸方向は、前記回路基板と交差し、第1貫通孔が前記回路基板上に配置され、前記第1接続サブ部材は、前記第1貫通孔に挿入されており、前記第1貫通孔に接続されていて、前記接地層に電気的に接続する、請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記筐体は、固定部を更に有し、前記固定部は、前記第2接続サブ部材に固定的に接続するように構成されており、前記第2接続サブ部材の少なくとも一部は、前記固定部内に位置している、請求項2に記載の電子装置。
【請求項5】
前記筐体は、筐体本体を更に有し、前記筐体本体は、第1側壁を含み、前記固定部は、前記ベースプレートの、前記回路基板に対向する側に配置されており、前記固定部は、前記第1側壁と隣接して配置されている、請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
前記金属放熱部材は、第1側縁部を有し、前記第1側縁部は、前記第1側壁と隣接して配置されており、前記第1側縁部は、第1ノッチを含み、前記ベースプレート上の前記固定部の正投影は、前記ベースプレート上の前記第1ノッチの正投影内に位置しており、前記第1接続サブ部材は、前記第1ノッチを通じて前記回路基板に接続されており、前記固定部は、前記第1ノッチを通じて前記回路基板に当接する、請求項5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記金属放熱部材の2つの反対面を貫通する第1貫通孔が、前記金属放熱部材上に配置されており、前記ベースプレート上の前記固定部の正投影は、前記ベースプレート上の前記第1貫通孔の正投影内に位置している、請求項4に記載の電子装置。
【請求項8】
前記第3接続サブ部材の延伸方向は、前記金属放熱部材と交差し、前記金属放熱部材の2つの反対面を貫通する第2貫通孔が、前記金属放熱部材上に配置されており、前記第3接続サブ部材の、前記第2接続サブ部材から離れている一端は、前記第2貫通孔を通り抜け、前記第2貫通孔を通じて、前記金属放熱部材に固定的に接続されている、請求項3に記載の電子装置。
【請求項9】
前記第3接続サブ部材及び前記金属放熱部材の間の固定接続の方式は、締まり嵌め接続、スナップ接続、又は溶接のうち1つである、請求項8に記載の電子装置。
【請求項10】
前記第3接続サブ部材の前記延伸方向は、前記金属放熱部材に平行であり、前記第3接続サブ部材は、前記金属放熱部材の、前記ベースプレートに対向する表面と接着されている、請求項3に記載の電子装置。
【請求項11】
前記回路基板は、信号伝送部及び信号受信部を有し、前記信号伝送部は、信号を伝送するように構成されており、前記信号受信部は、信号を受信するように構成されている、請求項1に記載の電子装置。
【請求項12】
前記電気接続部材は、魚眼ピンである、請求項1に記載の電子装置。
【請求項13】
端末デバイスであって、前記端末デバイスは、請求項1から12のいずれか1項に記載の電子装置を備え、前記電子装置は、前記端末デバイスに固定されている、端末デバイス。
【請求項14】
前記端末デバイスは、自動車、無人航空機、又はロボットである、請求項13に記載の端末デバイス。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか1項に記載の電子装置を備える、レーダ。
【請求項16】
信号処理装置を更に備え、前記信号処理装置は、回路基板に電気的に接続されている、請求項15に記載のレーダ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0084】
本願の実施形態において提供された電子装置、端末デバイス、及びレーダは、上で詳細に説明されている。本願の原理及び実施形態は、本明細書において、具体的な例を用いることによって説明されている。前述の実施形態についての説明は、本願の方法及びコアのアイデアを理解することを助けるために提供されているに過ぎない。加えて、当業者は、本願のアイデアに係る具体的な実施形態及び適用範囲の観点で、変形及び修正を行い得る。結論として、明細書の内容は、本願に対する制限として解釈されるものではない
[項目1]
電子装置であって、前記電子装置は、筐体、金属放熱部材、電気接続部材、及び回路基板を備え、前記金属放熱部材及び前記回路基板は、前記筐体内に位置しており、前記筐体は、ベースプレートを有し、前記金属放熱部材は、前記ベースプレート及び前記回路基板の間に位置しており;前記回路基板は、接地層及び電子デバイスを有し、前記電気接続部材は、射出を通じて前記筐体へと一体的に成形されており、前記筐体に固定的に接続されており、前記電気接続部材の一端は、前記接地層に電気的に接続されており、前記電気接続部材の他端は、前記金属放熱部材に電気的に接続されている、電子装置。
[項目2]
前記電気接続部材は、連続して接続された第1接続サブ部材、第2接続サブ部材、及び第3接続サブ部材を有し、前記第2接続サブ部材は、前記筐体に固定的に接続されており、前記第1接続サブ部材の、前記第2接続サブ部材から離れた一端は、前記接地層に電気的に接続されており、前記第3接続サブ部材は、前記金属放熱部材に電気的に接続されている、項目1に記載の電子装置。
[項目3]
前記第1接続サブ部材の延伸方向は、前記回路基板と交差し、第1貫通孔が前記回路基板上に配置され、前記第1接続サブ部材は、前記第1貫通孔に挿入されており、前記第1貫通孔に接続されていて、前記接地層に電気的に接続する、項目2に記載の電子装置。
[項目4]
前記筐体は、固定部を更に有し、前記固定部は、前記第2接続サブ部材に固定的に接続するように構成されており、前記第2接続サブ部材の少なくとも一部は、前記固定部内に位置している、項目2に記載の電子装置。
[項目5]
前記筐体は、筐体本体を更に有し、前記筐体本体は、第1側壁を含み、前記固定部は、前記ベースプレートの、前記回路基板に対向する側に配置されており、前記固定部は、前記第1側壁と隣接して配置されている、項目4に記載の電子装置。
[項目6]
前記金属放熱部材は、第1側縁部を有し、前記第1側縁部は、前記第1側壁と隣接して配置されており、前記第1側縁部は、第1ノッチを含み、前記ベースプレート上の前記固定部の正投影は、前記ベースプレート上の前記第1ノッチの正投影内に位置しており、前記第1接続サブ部材は、前記第1ノッチを通じて前記回路基板に接続されており、前記固定部は、前記第1ノッチを通じて前記回路基板に当接する、項目5に記載の電子装置。
[項目7]
前記金属放熱部材の2つの反対面を貫通する第1貫通孔が、前記金属放熱部材上に配置されており、前記ベースプレート上の前記固定部の前記正投影は、前記ベースプレート上の前記第1貫通孔の正投影内に位置している、項目4に記載の電子装置。
[項目8]
前記第3接続サブ部材の延伸方向は、前記金属放熱部材と交差し、前記金属放熱部材の前記2つの反対面を貫通する第2貫通孔が、前記金属放熱部材上に配置されており、前記第3接続サブ部材の、前記第2接続サブ部材から離れている一端は、前記第2貫通孔を通り抜け、前記第2貫通孔を通じて、前記金属放熱部材に固定的に接続されている、項目3から7のいずれか1項に記載の電子装置。
[項目9]
前記第3接続サブ部材及び前記金属放熱部材の間の固定接続の方式は、締まり嵌め接続、スナップ接続、又は溶接のうち1つである、項目8に記載の電子装置。
[項目10]
前記第3接続サブ部材の前記延伸方向は、前記金属放熱部材に平行であり、前記第3接続サブ部材は、前記金属放熱部材の、前記ベースプレートに対向する表面と接着されている、項目3から7のいずれか1項に記載の電子装置。
[項目11]
前記回路基板は、信号伝送部及び信号受信部を有し、前記信号伝送部は、信号を伝送するように構成されており、前記信号受信部は、信号を受信するように構成されている、項目1に記載の電子装置。
[項目12]
前記電気接続部材は、魚眼ピンである、項目1に記載の電子装置。
[項目13]
端末デバイスであって、前記端末デバイスは、項目1から12のいずれか1項に記載の電子装置を備え、前記電子装置は、前記端末デバイスに固定されている、端末デバイス。
[項目14]
前記端末デバイスは、自動車、無人航空機、又はロボットである、項目13に記載の端末デバイス。
[項目15]
項目1から12のいずれか1項に記載の電子装置を備える、レーダ。
[項目16]
信号処理装置を更に備え、前記信号処理装置は、回路基板に電気的に接続されている、項目15に記載のレーダ。
【国際調査報告】