(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】可動農業デバイスの動作を制御するための制御装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20240101AFI20240219BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541647
(86)(22)【出願日】2022-02-11
(85)【翻訳文提出日】2023-07-07
(86)【国際出願番号】 SE2022050147
(87)【国際公開番号】W WO2022177493
(87)【国際公開日】2022-08-25
(32)【優先日】2021-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521499848
【氏名又は名称】デラバル ホールディング アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニルソン、マッツ
(57)【要約】
本開示は、概して、農業に関し、特に家畜エリアにおける可動農業デバイスの動作を制御するための制御装置に関する。第1の態様によると、本開示は、リアルタイムロケーションシステム(50)から、家畜エリアに位置する個々の動物(10)及び個々の可動農業デバイス(20)の位置を取得し、1つ以上の個々の可動農業デバイス(20)及び個々の動物(10)の取得された位置に基づき、可動農業デバイス(20)のうちの1つ以上の動作を自動制御するように構成された、制御装置(100)に関する。これにより、可動農業デバイスは、動物(及びスタッフ)の位置に関して、最適かつ安全に動作され得る。本開示はまた、対応する方法及び本方法を実施するためのコンピュータプログラムにも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家畜エリア(30)において可動農業デバイス(20)の動作を制御するように構成された制御装置(100)であって、リアルタイムロケーションシステム(RTLS)(50)が、前記家畜エリア(30)に配置され、前記家畜エリア(30)に位置する対象のロケーションをリアルタイムで追跡し、前記制御装置(100)は、
-前記リアルタイムロケーションシステム(50)から、前記家畜エリア(30)に位置する個々の動物(10)及び個々の可動農業デバイス(20)の位置を取得し、
-前記1つ以上の個々の可動農業デバイス(20)及び前記個々の動物(10)の取得された前記位置に基づき、前記可動農業デバイス(20)のうちの1つ以上の動作を自動制御するように構成された、制御装置(100)。
【請求項2】
前記制御装置(100)が、前記個々の動物(10)及び/又は個々の可動農業デバイス(20)の取得された前記位置に基づき、特定の時間及び/又は前記家畜エリアの特定の場所において前記可動農業デバイス(20)を動作させる必要性を判定し、判定された前記必要性に応じて前記動作を制御するように構成された、請求項1に記載の制御装置(100)。
【請求項3】
前記制御装置が、前記個々の動物(10)及び/又は個々の可動農業デバイス(20)の取得された前記位置に基づき、前記1つ以上の個々の可動農業デバイス(20)が前記家畜エリアにおいて安全に、及び/又は邪魔されることなく動作できるのに適切な時間及び/又は場所を判定し、前記適切な時間及び/又は場所に応じて前記動作を制御するように構成された、請求項1又は2に記載の制御装置(100)。
【請求項4】
前記制御装置(100)が、
-前記1つ以上の個々の可動農業デバイス(20)及び/又は前記個々の動物(10)の取得された前記位置に基づき、特定のタスクを実施するための1つ以上の農業デバイス(20)を選択するように構成された、請求項1~3のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項5】
前記制御装置(100)が、前記個々の動物の取得された前記位置に基づき、前記家畜エリア(30)のサブエリアにおける動物(10)の密度を計算し、計算された前記密度に基づき、前記可動農業デバイス(20)のうちの前記1つ以上の前記動作を制御するように構成された、請求項1~4のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項6】
前記制御装置が、前記1つ以上の個々の可動農業デバイス(20)間、及び前記個々の動物(10)の1つ以上の相対距離に基づき、前記可動農業デバイス(20)のうちの前記1つ以上の前記動作を制御するように構成された、請求項1~5のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項7】
前記制御装置が、データストレージに、前記個々の可動農業デバイス(20)及び/又は動物(10)の取得された前記位置を記憶し、前記個々の可動農業デバイス(20)及び/又は個々の動物(10)の過去の位置に基づき、前記動作を制御するように構成された、請求項1~6のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項8】
前記制御装置(100)は、前記個々の可動農業デバイス(20)及び/又は動物(10)の取得された前記位置に基づき、前記可動農業デバイス(20)を動作させるためのスケジュール又はスピードを判定し、判定された前記スケジュール及び/又はスピードに基づき、前記動作を制御するように構成された、請求項1~7のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項9】
前記制御装置が、前記個々の可動農業デバイス(20)及び/又は動物(10)の取得された前記位置に基づき、前記可動農業デバイス(20)を動作させるためのゾーン及び/又は経路を計算し、計算された前記ゾーン及び/又は経路に基づき、前記動作を制御するように構成された、請求項1~8のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項10】
計算された前記ゾーンには、1つ以上の個々の可動農業デバイス(20)が一時的に駆動を許可されない一時不許可ゾーン及び/又は許可ゾーンが含まれる、請求項9に記載の制御装置(100)。
【請求項11】
前記制御装置が、前記家畜エリア内の通路に障害物がないか又は前記通路が塞がれているかを示す情報を取得するように構成され、前記制御装置が、前記通路に障害物がないか又は前記通路が塞がれているかに基づき、前記動作を制御するように構成された、請求項1~10のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項12】
前記制御装置が、人にタスクを割り当て、ユーザインターフェースを介して、割り当てられたタスクについての情報を提供するように構成された、請求項1~11のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項13】
前記制御装置が、前記RTLS(50)から、前記家畜エリアにおける個々の人(40)の位置を取得し、前記個々の人(40)の取得された前記位置に基づき、前記動作を制御するように構成された、請求項1~12のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項14】
前記制御装置が、個々の人(40)によって実施されるタスクについての情報を取得し、前記個々の人の位置に基づき、前記タスクの実行を評価するように構成された、請求項12に記載の制御装置(100)。
【請求項15】
前記制御装置が、前記1つ以上の可動農業デバイス(20)によって実施されるタスクについての情報を取得し、前記1つ以上の個々の可動農業デバイス(20)の取得された前記位置に基づき、前記タスクの実行を評価するように構成された、請求項1~14のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項16】
制御装置が、前記タスクを実施している間の、前記可動農業デバイス(20)及び/又は前記個々の人(40)の予期される移動についての情報を取得し、前記1つ以上の個々の可動農業デバイス(20)及び/又は前記個々の人の取得された前記位置を、前記予期される移動と比較することにより、前記タスクを評価するように構成された、請求項14又は15に記載の制御装置(100)。
【請求項17】
前記可動農業デバイス(20)が、農業ロボット、ワゴン、フィーダのうちの1つ以上を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の制御装置(100)。
【請求項18】
家畜エリアにおける可動農業デバイス(20)の動作を制御するための方法であって、リアルタイムロケーションシステム(RTLS)(60)が、前記家畜エリア(30)に配置され、前記家畜エリア(30)に位置する対象のロケーションをリアルタイムで追跡し、前記方法は、
-前記RTLS(50)から、前記家畜エリア(30)における前記個々の動物(10)及び前記個々の可動農業デバイス(20)の位置を取得すること(S1)と、
-前記1つ以上の個々の可動農業デバイス(20)及び前記個々の動物(10)の取得された前記位置に基づき、前記可動農業デバイス(20)のうちの1つ以上の動作を自動制御すること(S4)と、を含む、方法。
【請求項19】
-データストレージに、前記個々の可動農業デバイス(20)の判定された前記1つ以上の位置を記憶すること(S1)を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
-前記1つ以上の個々の可動農業デバイス(20)及び/又は前記個々の動物(10)の取得された前記位置に基づき、特定のタスクを実施するための1つ以上の農業デバイス(20)を選択すること(S3)を含む、請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令は、前記プログラムがコンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、請求項18~20のいずれか一項に記載の方法を実施させる、コンピュータプログラム。
【請求項22】
命令を含むコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、請求項18~20のいずれか一項に記載の方法を実施させる、コンピュータ可読媒体。
【請求項23】
家畜エリア(30)に配置され、前記家畜エリア(30)に位置する対象のロケーションをリアルタイムで追跡するように構成されたリアルタイムロケーションシステム(RTLS)(60)と、請求項1~17のいずれか一項に記載の制御装置と、を備える、家畜管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、農業に関し、特に家畜エリアにおける可動農業デバイスの動作を制御するための制御装置に関する。本開示はまた、対応する方法及び本方法を実施するためのコンピュータプログラムにも関する。
【背景技術】
【0002】
農業従事者の時間及び手間を削減するために、家畜エリアで実施される必要のある異なるタスクを処理するのに、自律型農業設備が一般的に使用される。例えば、自律型農業ロボットは、清掃、飼料テーブルへの飼料の送達、又は広がった飼料の押し及び混合のようなタスクを自律的に実施するために、プログラムされる場合がある。
【0003】
多くのタスクがロボットによって実施されていても、動物の挙動が必ずしも予見可能なものではないため、家畜管理は依然として複雑なタスクである。家畜管理を促進するために、異なるシステムが提案されている。例えば、欧州特許第2955998(A1)号は、ユーザが動物舎及び動物舎の内部を自律的に移動する対象を管理するのに役立つ、動物及び自律的に移動する対象の位置を特定及び表示するための方法及びシステムを提案している。
【0004】
更に、自律型農業設備を動作させるときの事故のリスクを軽減するソリューションが提案されている。例えば、国際公開第2018/122199号は、ロケーショナルデバイスの地理的位置と農業的構造との間の距離が限界閾値未満であるとき、事故回避対策をトリガするシステムを提案している。
【0005】
上述したようなシステムは、家畜管理を促進するものの、家畜管理を更に改善することが依然として望まれる。
【発明の概要】
【0006】
本開示の目的は、従来技術の欠点のうちの少なくとも一部を軽減することである。したがって、更により効率的で安全な家畜管理のソリューションを提供することを目的とする。本明細書中に提案する技術は、リアルタイムロケーションシステムによって提供される位置決め情報を使用することにより、自動家畜管理を更なるレベルに引き上げることにより、これらの目的を達成する。
【0007】
第1の態様によると、本開示は、リアルタイムロケーションシステムから、家畜エリアに位置する個々の動物及び個々の可動農業デバイスの位置を取得し、個々の可動農業デバイス及び個々の動物の取得された位置に基づき、可動農業デバイスのうちの1つ以上の動作を自動制御するように構成された、制御装置に関する。このようにして、可動農業デバイスは、動物(及びスタッフ)の位置に関して、最適かつ安全に動作され得る。これにより、制御装置は、個々の可動農業デバイス及び個々の動物の取得された位置に基づき、複数の可動農業デバイスの動作を自動制御するように構成されていることが好ましい。このようにして、可動農業デバイス及び動物の両方の取得された位置に基づき、いくつかの可動農業デバイスの自動制御における動作効率向上又は最適な性能及び安全性が達成される。制御装置は、通常、(中央)制御ユニットによって提供されるが、制御装置は、家畜管理サーバ、可動農業デバイス上に位置する制御回路、及び/又はユーザデバイスの制御回路を更に含む制御装置など、いくつかのユニットの間に分散されてもよい。したがって、制御装置は、単一の制御ユニットに含まれるか、又はいくつかのユニットに分布するものであってもよい機能的制御部とみなされなければならない。
【0008】
一実施形態において、制御装置は、個々の動物及び/又は個々の可動農業デバイスの取得された位置に基づき、特定の時間及び/又は家畜エリアの特定の場所において可動農業デバイスを動作させる必要性を判定し、判定された必要性に応じて、動作を制御するように構成されている。これにより、農業タスクは、動物及び/又は農業デバイスが位置するところに基づくものであるため、必要なときに必要な場所で自動的に実施され得る。
【0009】
更なる実施形態において、制御装置は、個々の動物及び/又は個々の可動農業デバイスの取得された位置に基づき、1つ以上の個々の可動農業デバイスが家畜エリアにおいて安全に、及び/又は邪魔されることなく動作できるのに適切な時間及び/又は場所を判定し、適切な時間及び/又は場所に応じて、動作を制御するように構成されている。これにより、農業タスクは、安全性のリスクを追うこと、又は動物の妨げとなることを伴うことなく、邪魔されずに実施可能である。
【0010】
更に別の実施形態において、制御装置は、1つ以上の個々の可動農業デバイス及び/又は個々の動物の取得された位置に基づき、特定のタスクを実施するための1つ以上の農業可動デバイスを選択するように構成されている。これにより、タスクの実施には、最も好適に位置決めされた農業可動デバイスが使用される。
【0011】
いくつかの実施形態において、制御装置は、個々の動物の取得された位置に基づき、家畜エリアのサブエリアにおける動物の密度を計算し、計算された密度に基づき、可動農業デバイスのうちの1つ以上の動作を制御するように構成されている。サブエリアにおける動物の密度(数)は、通常、そのサブエリアにおける特定タスクの必要性の増加を示しているため、動物の密度を考慮することにより、タスク(給餌又は清掃タスク)の実施時における効率及び安全性が更に向上される。このように、動物密度を使用して、サブエリアにおける可動農業デバイスにより、いつ及び/又はどの程度の頻度でタスクを実行するかを判定することができる。
【0012】
いくつかの実施形態において、制御装置は、1つ以上の個々の可動農業デバイス間、及び個々の動物の1つ以上の相対距離に基づき、可動農業デバイスのうちの1つ以上の動作を制御するように構成されている。可動農業デバイスの経路及び/又はスピードは、その動物までの距離との関連で制御可能であるため、相対距離を考慮することにより、効率及び安全性が更に向上される。
【0013】
いくつかの実施形態において、制御装置は、データストレージに、個々の可動農業デバイス及び/又は動物の取得された位置を記憶し、個々の可動農業デバイス及び/又は個々の動物の過去の位置に基づき、動作を制御するように構成されている。これにより、リアルタイム及び過去の位置の両方を利用することができ、それによって効率及び安全性が更に改善され得る。
【0014】
いくつかの実施形態において、制御装置は、個々の可動農業デバイス及び/又は動物の取得された位置に基づき、可動農業デバイスを動作させるためのスケジュール又はスピードを判定し、判定されたスケジュール及び/又はスピードに基づき、動作を制御するように構成されている。これにより、動作が効率的にスケジュール/適合されて、更なる効率及び安全性を達成することができる。
【0015】
いくつかの実施形態において、制御装置は、個々の可動農業デバイス及び/又は動物の取得された位置に基づき、可動農業デバイスを動作させるためのゾーン及び/又は経路を計算し、計算されたゾーン及び/又は経路に基づき、動作を制御するように構成されている。これにより、可動農業デバイスの動作における更なる効率及び安全性のために、計算された(好適な)ゾーン及び/又は経路内で、動作が効率的に実施可能である。
【0016】
いくつかの実施形態において、計算されたゾーンには、1つ以上の個々の可動農業デバイスが一時的に駆動を許可されない一時不許可ゾーン及び/又は許可ゾーンが含まれる。ゾーン及び軌道に出入りする仮想ゲートを動的に作成及び/又は調整することにより、効率及び安全性を向上することができる。
【0017】
いくつかの実施形態において、制御装置は、家畜エリア内の通路に障害物がないか又は通路が塞がれているかを示す情報を取得するように構成され、制御装置は、通路に障害物がないか又は通路が塞がれているかに基づき、動作を制御するように構成されている。これにより、可動農業デバイスの動作は、更なる効率を達成するように適合され得る。
【0018】
いくつかの実施形態において、制御装置は、人にタスクを割り当て、ユーザインターフェースを介して、割り当てられたタスクについての情報を提供するように構成されている。このように、可動農業デバイスによって自動的に実施できないタスクも、人に自動割り当てされ得る。
【0019】
いくつかの実施形態において、制御装置は、RTLSから、家畜エリアにおける個々の人の位置を取得し、個々の人の取得された位置に基づき、動作を制御するように構成されている。これにより、可動農業デバイスの動作は、安全性向上のため、家畜エリアにおける人の位置に基づくものであり、タスクは、より効率的に割り当て/実施可能となる。
【0020】
いくつかの実施形態において、制御装置は、個々の人によって実施されるタスクについての情報を取得し、個々の人の位置に基づいて、タスクの実行を評価するように構成されている。これにより、人によって実施されるタスクの実行が、査定及び評価され得る。
【0021】
いくつかの実施形態において、制御装置は、1つ以上の可動農業デバイスによって実施されるタスクについての情報を取得し、1つ以上の個々の可動農業デバイスの取得された位置に基づき、タスクの実行を評価するように構成されている。これにより、可動農業デバイスによって実施されるタスクの実行が、査定及び評価され得る。
【0022】
いくつかの実施形態において、制御装置は、タスクを実施している間の、可動農業デバイス及び/又は個々の人の予期される移動についての情報を取得し、1つ以上の個々の可動農業デバイス及び/又は個々の人の取得された位置を予期される移動と比較することにより、タスクを評価するように構成されている。このように、可動農業デバイス又は人によって実施されるタスクの実行を、簡易に査定することができる。
【0023】
第2の態様によると、本開示は、家畜エリアにおける可動農業デバイスの動作を制御するための方法であって、リアルタイムロケーションシステム(real-time location system、RTLS)は、家畜エリアに配置され、家畜エリアに位置する対象のロケーションをリアルタイムで追跡する方法に関する。この方法は、RTLSから、家畜エリアにおける個々の動物及び個々の可動農業デバイスの位置を取得することと、1つ以上の個々の可動農業デバイス及び個々の動物の取得された位置に基づき、可動農業デバイスのうちの1つ以上の動作を自動制御することと、を含む。
【0024】
いくつかの実施形態において、この方法は、データストレージに、判定された個々の可動農業デバイスの1つ以上の位置を記憶することを含む。
【0025】
いくつかの実施形態において、この方法は、1つ以上の個々の可動農業デバイス及び/又は個々の動物の取得された位置に基づき、特定のタスクを実施するための1つ以上の農業可動デバイスを選択することを含む。
【0026】
第3の態様によると、本開示は、命令を含むコンピュータプログラムに関し、命令は、プログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータに、第1の態様に係る方法を実施させる。
【0027】
第4の態様によると、本開示は、命令を含むコンピュータ可読媒体に関し、命令は、コンピュータによって実行されると、コンピュータに、第1の態様に係る方法を実施させる。
【0028】
第5の態様によると、本開示は、家畜エリアに配置され、家畜エリアに位置する対象のロケーションをリアルタイムで追跡するように構成されたRTLSと、第1の態様に係る制御装置と、を備える、家畜管理システムに関する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図2】家畜エリアに配置されるリアルタイムロケーションシステムの概略図である。
【
図4A】家畜エリアにおける可動農業デバイスの動作を制御するための方法のフロー図である。
【
図4B】家畜エリアにおける可動農業デバイスの動作を制御するための方法のフロー図である。
【
図5】家畜エリアにおける可動農業デバイスの動作を制御するための制御装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
家畜系(例えば、乳製品用、牛肉用、羊用、及び豚用)が集約的になるほど、生産者は、通常、より大規模に家畜を管理する必要があるが、利用可能な労働力、技術、及びリソースは限定的であることが多い。この目的のために、多くの農場では、モニタリングゾーン内でタグ付けされた動物の移動を三次元で個々に識別及び追跡するために、リアルタイムロケーションシステム(RTLS)を使用する。
【0031】
本開示は、性能を向上して既存の製品に機能を追加するために、RTLSによって提供されるデータも使用され得るという洞察に基づいている。換言すると、RTLSによって提供されるデータは、家畜管理を改善するのに使用され得る。例えば、RTLSによって提供される情報は、肥料ロボット又は飼料押し出し機のモニタリング及びガイドに使用され得る。異なる設備からの情報(例えば、飼料又は肥料ロボットからの情報の組み合わせ)を組み合わせることもできる。換言すると、本開示は、モニタリング及び意思決定のために、RTLSによって提供されたデータを使用する家畜管理のためのハイレベルシステムを提供する。
【0032】
図1は、提案される制御装置が実装され得る例としての家畜エリア30の上面図を示している。家畜エリア30は、動物10が休息することのできる休息エリア31を含む。動物10が動き回ることのできる小道34が、休息エリア31間に配置される。給餌中、飼料は、例えば、休息エリア31の隣のエリアである給餌場所32(給餌テーブルとも称される)に置かれて、動物10が給餌フェンス33を通じて飼料に到達できるようにする。
図1の例において、2つの可動農業デバイス20が動物に給餌を行うように動作される。より具体的には、飼料ワゴン20(a)は、飼料を分配するように動作され、飼料押し出し機20(b)は、飼料を動物10に向かって押し返すように動作することで、動物が給餌フェンス33を通じて飼料に到達できるようにする。
【0033】
図2は、提案の方法及び制御装置100によって使用され得るRTLS50の例を示している。RTLS50は、
図1に示されるような家畜エリア30に位置する対象に取り付けられたタグ51(アクティブタグが好ましいが、パッシブタグが含まれてもよい)を使用して、動物10などの対象のロケーションをリアルタイムで追跡するのに使用される、既知の種別のシステムである。タグは、動物10、可動農業デバイス20、人40、及び固定設備70(例えば、ゲート又はバー)など、異なる対象に取り付けられるか、又はこれらに携帯されてもよい。
図2において、動物によって携帯されるタグ51は、51で示され、可動農業デバイスに取り付けられるタグは、51’で示され、人に取り付けられるか、又は携帯されるタグは、51’’で示され、固定設備に取り付けられるタグは、51’’’で示される。
【0034】
RTLSは、これらのタグ51、51’、51’’、51’’’から無線信号を受け取り、これらのロケーションを判定するリーダアンテナ/リーダ54も備える。無線通信には、セルラー無線、WiFi無線、ブルートゥース無線、ブルートゥース低エネルギー(Bluetooth low energy、BLE)無線、超広帯域(UltraWideBand、UWB)無線、又は他の任意の適切な無線周波数通信プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものでない。リーダ54の特定の数及び載置は、モニタリングされている家畜エリア/農場の追跡ゾーン53のサイズ及び形状によって決まる。
【0035】
いくつかの実施形態において、タグ51、51’、51’’、51’’’は、3軸加速度計アセンブリ又はジャイロアセンブリなどのセンサの向きを示すデータを生成するように構成された向きセンサも備える。タグ51、51’、51’’、51’’’は、対象モニタリングセンサなど、別のセンサ又は構成要素も含んでよい。対象モニタリングセンサは、温度計、心拍数モニタ、振動センサ、カメラ、マイクロフォン、又は他の任意の適切なデバイスを含んでもよい。
【0036】
RTLS50の使用時、各タグ51、51’、51’’、51’’’のロケーションは、従来既知のマルチラテレーション技術を使用して、例えば、到来時間差(Time Difference of Arrival、TDOA)及び受信信号強度インジケータ(Received Signal Strength Indicator、RSSI)を使用して、追跡ゾーン53内でリアルタイムに追跡される。この目的のために、リーダ54からのデータは、追跡ゾーン53内の各タグ51、51’、51’’、51’’’の瞬間的位置をリアルタイムベースで判定する制御システム52に供給される。制御システム52は、コンピュータアプリケーション(例えば、ソフトウェアプログラム)を実行可能なコンピュータベースシステムとして実装されてもよい。制御システム52の例としてのアプリケーションには、追跡ゾーン53(例えば、家畜エリア30に対応する)内のタグ51、51’、51’’、51’’’の二次元又は三次元位置を判定するように構成されたリアルタイムロケーション機能が含まれる。制御システム52は、3つ以上のリーダ54によって提供されるデータの三角測量を使用して、タグ51、51’、51’’、51’’’のロケーションを判定してもよい。
【0037】
いくつかの実施形態において、制御システム52は、例えば、移動方向及び移動量を含むタグ51、51’、51’’、51’’’の移動を判定するように構成されている。いくつかの実施形態において、制御システム52は、タグ51、51’、51’’、51’’’の向きを判定するように構成されている。制御システム52は、モニタリングゾーン内の動物のタグのロケーション、移動、及び向きに基づき、タグ51を装着した動物10の異なる活動を区別するようにも構成され得る。一例として、動物が寝ているのか、食べているのか、休息しているのか、立っているのか、又は歩行しているのかなど、異なる活動が判定されてもよい。制御システム52によって実行されるモニタリング機能、別の任意のアプリケーション、及び動作システムは、メモリなど、持続性コンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。
【0038】
制御システム52は、1つ以上の通信インターフェースも有してよい。通信インターフェースには、例えば、モデム及び/又はネットワークインターフェースカードが含まれてもよい。通信インターフェースにより、制御システム52は、提案された制御装置100(
図5~
図6参照)など、別の演算デバイスとの間でデータの送受信を行うことができるようになる。通信インターフェースにより、制御システム52は更に、直接、又は別の通信ネットワークを介して、リーダ54から又はタグ51、51’、51’’、51’’’からのメッセージ及びデータを受信することができるようになる。通信ネットワークは、任意のネットワークプラットフォームであってもよく、複数のネットワークプラットフォームを含んでもよい。例としてのネットワークプラットフォームとして、WiFiネットワーク、セルラーネットワークなどが挙げられるが、これらに限定されるものでない。
【0039】
本開示は、家畜管理のためにRTLSによって提供される、リアルタイム位置の情報を使用することを提案する。
図3は、提案の技術を実装することができる家畜管理システム200の概念図である。図示の家畜管理システム200は、家畜管理サーバ4、RTLS50、複数の可動農業デバイス20、及びユーザデバイス5を備える。簡略化のために、3つの可動農業デバイス20、より具体的には、飼料ワゴン20(a)、飼料押し出し機20(b)、及び清掃ロボット20(c)(より具体的には、肥料ロボット)のみが示されている。提案の技術は、通常、
図1に示されるものより大きな家畜エリアであって、より多くの可動農業デバイス20が動作する家畜エリアにおける適用が意図されており、通常は、可動農業デバイス20の(手動)管理をより複雑なものにする旨が理解され得る。
【0040】
提案の制御装置をより理解するために、可動農業デバイス20のうちの1つ、すなわち、飼料押し出し機20(b)について更に詳細に説明する。図示の飼料押し出し機20(b)は、家畜エリアにおける飼料テーブル32で、飼料の押し出し及び再混合を行うように構成された飼料押し出し及び再混合機構23を備える。図示の例において、飼料押し出し及び再混合機構23は、回転オーガを備える。回転オーガは、飼料を給餌フェンス33のより近くに押し出し/再位置決めしつつ、飼料を持ち上げ、混合し、通気する(
図1)。しかしながら、飼料押し出し及び再混合機構23は、あるいは、バレル、スカート、又は他の何らかの種別の飼料押し出し機構を備えてもよい。
【0041】
飼料押し出し及び再混合機構23に加えて、飼料押し出し機20(b)は、推進デバイス21、蓄電部22、及び制御回路24を備える。自律型飼料押し出し機20(b)は、自律型飼料押し出し機20(b)の操縦、ブレーキ、及び充電のための構成要素並びに自律制御に使用されるセンサなど、
図3に示されない更なる構成要素も備えることが理解されなければならない。しかしながら、簡略化のため、本明細書中では提案の制御に関連の構成要素のみについて説明する。
【0042】
推進デバイス21は、自律型飼料押し出し機20(b)を推進するように構成されている。より具体的には、推進デバイス21は、蓄電部22によって提供されたエネルギーを機械的な力に変換するように構成されている。推進デバイス21は、例えば、電気モータである。蓄電部22は、エネルギーを推進デバイス21に供給するように構成されている。蓄電部22は、例えば、バッテリである。蓄電部22は、通常、自律型飼料押し出し機20(b)が給餌セッション間に停止されてもよいドッキングステーション(図示せず)で充電される。
【0043】
制御回路24は、1つ若しくはいくつかの給餌場所に沿って、1つ若しくはいくつかの給餌場所付近で、及び/又は1つ若しくはいくつかの給餌場所で、自律型飼料押し出し機20(b)を自律的に動作させるように構成されている。これには、通常、自律型飼料押し出し機20(b)の推進、ブレーキ、及び操縦を伴う。制御回路24はまた、飼料押し出し及び再混合機構23を制御するように構成されてもよい。例えば、飼料押し出し及び再混合機構23は、アクティブ化又は非アクティブ化される。制御装置はまた、RTLSを使用して、自律型飼料押し出し機20(b)の位置を追跡することを伴う。位置はまた、光学センサ、無線センサ等、異なるセンサからのデータと組み合わせた計算を使用することにより、追跡されてもよい。これにより、制御装置は、RTLS、及び好ましくは制御回路24内のセンサも使用して、ルート上の障害物(例えば、別の可動農業デバイス、人、又は動物)を検出し、そのような障害を回避するように自律型飼料押し出し機20(b)を制御する。特に、制御回路24は、自律型飼料押し出し機20(b)を推進させるように推進デバイス21を制御するように構成され、図示の制御回路24は、通信インターフェースも備える。通信インターフェースは、例えば、Bluetooth、IEEE 802.11、又は任意の3GPPプロトコルなど、任意の種別の好適なプロトコルを使用して、制御回路24と、家畜管理サーバ4など、制御装置の遠隔デバイスとの間で、信号及び/又はデータの通信を行えるように構成されている。これにより、制御回路24は、家畜管理サーバ4からの制御データを受信し、位置データに基づいて、自律型飼料押し出し機20(b)の動作を制御する。したがって、自律型飼料押し出し機20(b)の動作の一部又は全部は、遠隔又は局所的に配置された家畜管理サーバ4によって遠隔で制御されてもよい。
【0044】
別の可動農業デバイス20も、通常、同様に動作する。しかしながら、飼料押し出し及び再混合機構23の代わりに、他のタスクを実施する機構又はツールが備えられてもよい。例えば、飼料ワゴン20(a)は、飼料テーブルに飼料を送達するように構成された飼料送達機構を備え、清掃ロボット20(c)は、肥料スクレーパ又はブラシなど、清掃機構を備える。
【0045】
家畜管理サーバ4は、家畜エリア30における動作を制御するように構成された制御ユニットとして構成されている。家畜管理サーバ4は、可動農業デバイス20及びRTLS50と通信するように構成されている。いくつかの実施形態において、RTLS50及び家畜管理サーバ4は、統合される。あるいは、これらは、Ethernet又はIEEE 802.1など、任意の好適なプロトコルを使用して通信するように構成されている。
【0046】
家畜管理サーバ4は、家畜エリア30内の動物10をモニタリングするように構成されている。家畜管理サーバ4はまた、複数の可動農業デバイス20のモニタリング及び制御も行うように構成されている。家畜管理サーバ4は、例えば、実施の必要のあるタスクを判定し、可動農業デバイス20にそれらのタスクを実施するように命令するように構成されている。
【0047】
いくつかの実施形態において、家畜管理サーバ4は、ユーザデバイス5を介してユーザと通信するように構成されている。ユーザは、家畜管理サーバ4による使用のため、ユーザデバイス5を使用して、ユーザ入力を行ってもよい。情報は、ユーザデバイス5を介してユーザにも提供されてよい。
【0048】
図示の例において、ユーザデバイス5は、スマートフォンである。他の実施形態において、ユーザデバイスは、ラップトップ、タブレット、又は他の任意のデバイスである。ユーザデバイス5は、制御回路55と、ディスプレイ501、ここでは、グラフィカルユーザインターフェースが提示されるタッチディスプレイと、を備える。他の実施形態において、ユーザデバイス5は、ディスプレイ及びボタンなど、ユーザ入力を受信して、ユーザに情報を提供するための別のデバイスを備えてもよい。いくつかの実施形態において、ユーザデバイス5は、本明細書において提案される方法の一部を実施するように構成されたソフトウェアアプリケーションを備える。
【0049】
図4A及び
図4Bのフロー図と、前述の
図1~
図3を参照して、提案の制御について、以降、更に詳細に説明する。
図4Aは、家畜エリアにおける可動農業デバイス20の動作を制御するための例示的な方法を示している。
【0050】
図4Aの方法は、制御装置100(
図5~
図6参照)によって実施される。制御装置100は、機能的ユニットとみなされなければならず、1つの物理ユニットにおいて提供されるか、又はいくつかの物理ユニットに分散されてもよい。制御装置100の概念図である
図5を参照のこと。いくつかの実施形態において、制御装置100は、家畜エリアと同一の敷地内に位置する家畜管理サーバ4を備える。あるいは、このようなサーバ4は、例えば、コンピュータクラウド上など、遠隔的に実装されてもよい。いくつかの実施形態において、この方法は、可動農業デバイス20の制御回路23により、又は家畜エリア30内の人に携帯されたユーザデバイス5の制御回路55において、少なくとも部分的に実施される。
【0051】
この方法は、命令を含むコンピュータプログラムとして実装されてもよく、命令は、プログラムがコンピュータ(例えば、制御回路中のプロセッサ)によって実行されると、コンピュータに本方法を実施させる。いくつかの実施形態によると、このコンピュータプログラムは、コンピュータによる実行時、コンピュータにこの方法を実施させる命令を含んだコンピュータ可読媒体(例えば、メモリ又はコンパクトディスク)に記憶される。
【0052】
家畜エリア30においてタスクを実施するとき、可動農業デバイス20は、通常、動作プランに応じて動作される。動作プランには、タスク及び軌道が含まれる。したがって、軌道は、可動農業デバイス20がどこでタスクを実施するように駆動すべきかを規定するルート又は経路と、対応速度、すなわち、スピードと進行方向を規定する。このように、制御装置100は、可動農業デバイス20がいつ、どこで特定の軌道に沿った動作を開始すべきかを規定するスケジュールを提供するように構成されていることが好ましい。代替として、セッションは、例えば、モバイルデバイス5を介して、特定のタスクを始動したいユーザによってトリガされてもよい。
【0053】
提案の方法は、可動農業デバイス20のうちの1つ以上の動作の自動制御に関する。これは、軌道を判定する(又は更新する)ことによるタスクの開始前、又はスケジュール前のいずれかに実施されてもよい。あるいは、軌道を修正することにより、タスクの実施中に実施されてもよい。以下に説明するとおり、組み合わせも可能である。
【0054】
提案の方法は、異なる種別の可動農業デバイス20によって使用されてもよい。例えば、この方法は、異なる清掃活動(肥料のスクレープ又は洗浄など)を実施し、新しい飼料を送達し、及び/又は飼料テーブル上にすでに存在する飼料の押し出し/再混合を行うように構成された可動農業デバイス20とともに使用されてもよい。換言すると、可動農業デバイス20は、肥料清掃ロボット、自律型飼料ワゴン/飼料押し出し機、又は類似の自律型可動ロボットであり得る。
【0055】
可動農業デバイス20が家畜エリア30内で最初に使用に供されるとき、初期動作プランでプログラムされてもよい。このような動作プランには、軌道が含まれ、場合によってはスケジュールも含まれる。軌道及びスケジュールは、製造者によって事前プログラム可能である。
【0056】
以上に述べたとおり、提案の方法/制御装置は、動物10及び農業可動デバイス20が家畜エリア30内でどのように移動するかについてのデータを使用して、いつ、どのように農業タスクを実施するかを判定することができるという洞察に基づく。換言すると、この方法は、RTLS50から、家畜エリア30における個々の動物10及び個々の可動農業デバイス20の位置を取得することS1を含む。RTLS50から受信した位置は、特定の時間における、個々の動物10及び個々の可動農業デバイス20の個々の瞬間的位置である。この情報を使用して、動物が家畜エリア30内でどのように移動しているかを分析することができ、結果として、以下に更に述べるとおり、異なるタスクの実施がいつ、どのように必要となるか、及び可能であるかを判定することもできるようになる。
【0057】
RTLS50はまた、ゲート及びバーなど、移動部分を有する固定デバイス70に関連付けられた位置情報を提供するようにも構成されてよい。この情報を使用して、動物10又は可動農業デバイス20がゲート又はバーによって塞がれた開口を通過できるように、ゲート又はバーが開放されているか、又は閉鎖されているかを判定することができる。換言すると、いくつかの実施形態において、取得することS1には、家畜エリア内の通路に障害物がないか又は通路が塞がれているかを示す情報を取得することS1Aが含まれる。
【0058】
更に、RTLS50を使用する制御装置100は、家畜エリアにおけるスタッフ又は訪問者などの人の位置についての情報を提供するように構成されてもよい。したがって、いくつかの実施形態において、取得することS1には、RTLS50から、家畜エリアにおける個々の人40の位置を取得することS1Bが含まれる。
【0059】
可動農業デバイス20のうちの1つ以上の動作は、家畜エリア30における対象のリアルタイムの位置と過去の位置との両方に基づいて実施可能である。しかしながら、RTLS50は、通常、リアルタイムで位置を提供する。過去の位置を分析することができるようにするために、データは、データストレージ102に記憶される必要がある(
図5)。したがって、いくつかの実施形態において、この方法には、データストレージ102に、個々の可動農業デバイス20の取得された1つ以上の位置を記憶することS2が含まれる(
図6)。したがって、以下において、取得された位置は、リアルタイム又は過去の位置、若しくはそれらの組み合わせを言及したものであり得る。
【0060】
いくつかの場面において、特定のタスクを実施可能な(すなわち、実施することができる)いくつかの可動農業デバイス20が存在することがある。このような状況においては、1つの可動農業デバイス20が、例えば、その現在位置に基づいて選択されてもよい。例えば、タスクを実施するために進行する経路が最も短い可動農業デバイス20が選択される。換言すると、いくつかの実施形態において、この方法には、1つ以上の個々の可動農業デバイス20及び個々の動物10の取得された位置に基づき、特定のタスクを実施するために1つ以上の農業デバイス20を選択することS3が含まれる。
【0061】
この方法は、1つ以上の個々の可動農業デバイス20及び個々の動物10の取得された位置に基づき、可動農業デバイス20のうちの1つ以上の動作を自動制御することS4を更に含む。効率を改善し、安全性を高めるために、RTLSデータに基づいて動作を制御することS4には、多数の異なるやり方がある。以下、動作を制御するステップS4を更に詳細に示した
図4Bを参照して、任意の組み合わせで使用可能な複数の異なる可能性について提示する。
【0062】
これには、2つの態様、すなわちデータをどのように使用するか、及び制御をどのように実施するかが存在する。家畜管理を向上するための異なるやり方において、RTLS50から検索した位置がどのように使用され得るかについて、最初に説明する。
【0063】
家畜管理における効率を高める1つのやり方として、取得された位置を使用して、いつ、どこでタスクが実施される必要があるかを判定することが挙げられる。例えば、過去の多数の動物の存在は、清掃の必要性を示し得る。換言すると、いくつかの実施形態において、動作を制御することS4には、個々の動物10及び/又は個々の可動農業デバイス20の取得された位置に基づき、特定の時間及び/又は家畜エリアの特定の場所において可動農業デバイス20を動作させる必要性を判定することS4Aが含まれる。例えば、所与の数を超える数の動物10が家畜エリア30の特定のサブエリア又はゾーンに存在した場合、タスク(例えば、清掃)を実施する「必要性」がトリガされる。あるいは、動物10の密度が特定の時間に対する閾値を超過した場合、タスクを実施する「必要性」が有効となる。これらの実施形態において、動作を制御することS4は、その後、判定された必要性に応じて実施される。
【0064】
あるいは、動物の位置を使用して、可動農業デバイス20がその軌道に沿って対象に衝突することを防止する。可動農業デバイス20は、通常、その経路上に対象を検出するセンサベース安全システムを有していても、当然のことながら、可動農業デバイス20が可能な限り停止回数を少なくしてそのタスクを実施することができれば、タスクはより効率的に実施される。したがって、いつ、どこで動物10は一般的に留まるのかについての情報を使用して、いつ、どこでセッションを実施するかを判定することができる。これはまた、冗長安全システムとしても作動してよく、可動農業デバイス20が動物10から実質的な距離で動作され得るため、動物のストレスも軽減し得る。換言すると、いくつかの実施形態において、動作を制御することS4には、個々の動物10及び/又は個々の可動農業デバイス20の取得された位置に基づき、1つ以上の個々の可動農業デバイス20が家畜エリアにおいて安全に、及び/又は邪魔されることなく動作することができる適切な時間及び/又は場所を判定することS4Bが含まれる。これらの実施形態において、動作を制御することS4は、判定された適切な時間及び/又は場所に応じて実施される。
【0065】
家畜エリアの異なるサブエリア内の動物の密度は、必要性、若しくは適切な時間及び/又は場所を検出するのに使用可能な1つのパラメータである。サブエリアは、小道、部屋、給餌場所など、所与のゾーンであってもよい。あるいは、サブエリアは、動物の異なる密度、すなわちエリア単位ごとの動物の計数(例えば、m2ごとの動物数)を表すために動的に判定されてもよい。換言すると、いくつかの実施形態において、動作を制御することS4には、個々の動物の取得された位置に基づき、家畜エリア30のサブエリアにおける動物10の密度を計算し、計算された密度に基づき、可動農業デバイス20のうちの1つ以上の動作を制御することS4Cが含まれる。例えば、飼料ワゴン20(a)が自動動作される場合、多数の動物が特定の給餌場所32に存在するとき、システムは、送達回数を増加させることができ、飼料押し出し機20(b)は更に、その特別な給餌場所32をより多くの回数通過するように制御されてもよい。このようにして、1つの飼料ワゴン20(a)及び1つの飼料押し出し機20(b)が担当するいくつかの異なる給餌場所32(を有する大きな農場)では、各給餌場所32は、各給餌場所32(例えば、給餌場所32に関連付けられたゾーン)に存在する動物10の数に応じて、自動的に異なって担当される。このように、システムは、種々のサブエリアに存在する動物10の数に(リアルタイムで)自動適合するように制御可能である。
【0066】
家畜エリア30において自動清掃が使用される場合、清掃は、通常、周囲の動物10の数が少ないほど、より効率的かつ安全となるため、特定のサブエリアには今(リアルタイムデータ)比較的少ない数の動物10が存在する(すなわち、閾値未満の密度である)という事実で、清掃ロボット20(c)をトリガして、そのエリアを通じて駆動させるようにしてもよい。これにより、動物10に関する過去のデータも有利に使用される。例えば、その多数の動物が最近、特定のサブエリア内にいると、そこは汚くなる可能性が高い。
【0067】
RTL50からのデータはまた、上述のとおり、衝突回避のためにも使用され得る。これらの実施形態において、動物と可動農業デバイス20との間の相対距離をモニタリング及び分析することができる。いくつかの実施形態において、相対距離は、リアルタイムで分析される。したがって、動物の群れに向かっている可動農業デバイス20は、可能であれば、別のルートをとるように自動的に再プログラムされ得る。あるいは、相対距離の分析により、以前のセッション中、可動農業デバイス20が多数の動物の付近で駆動し、恐らくは停止して動物10を迂回しなければならなかったことが明らかである場合、スケジュールに応じて動作される軌道が修正されてもよい。別の言い方をすれば、いくつかの実施形態において、動作させることには、1つ以上の個々の可動農業デバイス20間及び個々の動物10の1つ以上の相対距離に基づき、可動農業デバイス20のうちの1つ以上の動作を制御することが含まれる。
【0068】
RTLS50が家畜エリアの通路を潜在的に塞ぎ得る固定デバイスについてのデータを提供するように構成される場合、このようなデータは、当然のことながら、可動農業デバイス20を動作させるときに有用である。換言すると、いくつかの実施形態において、この方法は、通路に障害物がないか又は通路が塞がれているかに基づき、動作を制御することを含む。
【0069】
RTLS50が個々の人40の位置を提供するように構成されている場合、動作を制御することS4はまた、以下に更に説明するとおり、個々の人40の取得された位置に基づくものであってもよい。例えば、可動農業デバイス20は、存在する人の数が少ない、又は人が存在しない場合に動作させられるように制御される。
【0070】
効率を向上し、安全性を高めるために、位置に基づき可動農業デバイス20の実際の制御(すなわち、その駆動の調整)を実装するには、多数の異なるやり方がある。これを行う1つのやり方として、動物の(又はスタッフの)位置に基づき、可動農業デバイス20の軌道を計算又は修正することが挙げられる。別の言い方をすれば、RTLS50から得られた位置を使用して、可動農業デバイス20が駆動すべきところを判定する。換言すると、いくつかの実施形態において、動作を制御することS4には、個々の可動農業デバイス20及び/又は動物10の取得された位置に基づき、可動農業デバイス20を動作させるためのゾーン及び/又は経路を計算し、計算されたゾーン及び/又は経路に基づき、可動農業デバイス20のうちの1つ以上の動作を制御することS4Dが含まれる。例えば、禁止エリアがリアルタイムで動的に作成されてもよい。禁止エリアは、多数の動物が存在する場所、建築作業が実施される場所、障害が存在する場所、ゲートが閉鎖された場所、又は人が一時的に位置する場所であってもよい。例えば、ゲートの閉鎖時、ゲート後方のエリアは、「不許可」に変更され、可動農業車両20はそこでの駆動を試みることはない。これが、このエリアを回避するために、経路変更をトリガしてもよい。換言すると、いくつかの実施形態において、計算されたゾーンには、1つ以上の個々の可動農業デバイス20が一時的に駆動を許可されていない一時不許可ゾーン及び/又は許可ゾーンが含まれる。ゾーンは、可動農業デバイス20の仮想フェンスを構築し得る。異なる時間に異なるゾーンがあってもよい。これは、芝刈り機ロボットが動作すべきエリアを規定する、芝生内のワイヤと同様に作動する。
【0071】
実際の制御することS4を実施する他のやり方として、取得された位置に基づいて、可動農業デバイス20のスケジュール又はスピードを判定又は修正することが挙げられる。例えば、RTLS50から取得された位置により、多数の動物10が特定のサブエリアに留まっていたことが明らかになった場合、そのサブエリアが清浄であること、又は十分な飼料があることを保証するように、新たな清掃又は飼料分配セッションがトリガされてもよい。あるいは、このサブエリアをより頻繁に清掃するように、スケジュールが変更されてもよい。あるいは、RTLS50によって取得された位置により、多数の動物10が特定のサブエリアに存在することが明らかになった場合、事故を回避するために、このサブエリアを後の時点で清掃するように、スケジュールが変更されてもよい。更に、可動農業デバイス20のスピードは、動物10の密度が低い場合、例えば、特定の閾値未満である場合、より早く駆動するように適合されてもよい。あるいは、スピードは、リアルタイムの動物の位置に基づいて動的に調整されてもよい。このようにして、事故が低減され、動物の受けるストレスは、通常、少なくなる。別の言い方をすれば、いくつかの実施形態において、動作を制御することS4には、個々の可動農業デバイス20及び/又は動物10の取得された位置に基づき、可動農業デバイス20を動作させるスケジュール又はスピードを判定し、判定されたスケジュール及び/又はスピードに基づき、可動農業デバイス20のうちの1つ以上の動作を制御することS4Eが含まれる。
【0072】
ここで、
図4Aに戻る。以上に説明したとおり、可動農業デバイス20を使用して、家畜エリアが自動管理されるときであっても、特定のタスクを手動で実施する必要性があるかもしれない。いくつかの実施形態において、この方法は、このようなタスクを特定し、ユーザ、例えば、農業従事者にこのようなタスクについて知らせることを含む。換言すると、この方法は、人にタスクを割り当てることS5、及びユーザインターフェースを介して、割り当てられたタスクについての情報を提供することである。例えば、ユーザは、スマートフォンなど、ユーザデバイス5におけるアプリケーションを介して、手動で実施する必要のあるタスクについて知らされる。家畜エリア30における人の位置に基づき、そのタスクを実施するために、特定の人40が選択されてもよい。
【0073】
RTLS50から取得された位置も使用して、可動農業デバイス20及び/又は人40によって実施されたタスクを評価してもよい。いくつかの実施形態において、この方法は、個々の人40によって実施されるタスクについての情報を取得し、個々の人の位置に基づき、そのタスクの実行を評価することS6Aを含む。いくつかの実施形態において、この方法は、可動農業デバイス20のうちの1つ以上によって実施された1つ以上のタスクについての情報を取得し、1つ以上の個々の可動農業デバイス20の取得された位置に基づき、タスクの実行を評価することS6Bを含む。各タスクは、通常、可動農業デバイス20又は人がタスクを実施するために進行する(例えば、運転又は歩行する)ルートに関連付けられる。人40がタスクを実施したとき、これは通常、ユーザが、例えば、タスクの割り当てに使用したのと同一のユーザデバイス5におけるユーザインターフェースを介して、タスクの完了を検証することにより、手動で検証される。可動農業デバイス20は、一方、電力不足、障害などにより、タスクの実施を妨げられることもある。したがって、場合によっては、追加の検証が望ましい。例えば、給餌ワゴン20(a)が給餌場所32まで駆動したことを検証することができる。
【0074】
可動農業デバイス20及び/又は人の移動を分析することにより、タスクが実施されたか否かについての示唆を得ることができる。別の言い方をすれば、この方法は、これらのタスクを実施している間の、可動農業デバイス20及び/又は個々の人40の予期される移動についての情報を取得するステップと、1つ以上の個々の可動農業デバイス20及び/又は個々の人の取得された位置を予期される移動と比較することによるタスクの評価とを含む。
【0075】
本開示はまた、
図1の家畜エリアなど、家畜エリア30における可動農業デバイス20の動作を制御するように構成された対応の制御装置100にも関する。
【0076】
本明細書中、家畜管理サーバ4を参照して、制御装置100について説明する。しかしながら、制御回路は、あるいは、少なくとも部分的に家畜管理サーバ4の外部に実装され得ることを理解しなければならない。例えば、制御装置100は、
図5に示されるとおり、いくつかのユニットに分配される。換言すると、いくつかの実施形態において、制御装置100は、家畜管理サーバ4、可動農業デバイス20上に位置する制御回路23、及び/又はユーザデバイス5の制御回路55を備える。
【0077】
図6は、いくつかの実施形態に係る制御装置100の構成要素を更に詳細に示している。制御装置100は、ハードウェアとソフトウェアとを備える。制御装置内のハードウェアは、例えば、プリント回路基板(Printed Circuit Board、PCB)上の、例えば、種々の電子構成要素である。制御装置(ユニット)において、これらの構成要素のうち最も重要なのは、通常、プロセッサ101、例えば、マイクロプロセッサと、メモリ102、例えば、EPROM又はフラッシュメモリチップである。ソフトウェアは、通常、プロセッサで稼働するソフトウェアコードである。図示の制御装置(ユニット)100はまた、通信インターフェース103も備える。通信インターフェース103は、制御装置(ユニット)100と、可動農業デバイス20及びRTLS50などの別のデバイスとの間の信号及び/又はデータの通信を行うように構成されている。
【0078】
制御装置(ユニット)100、より具体的には、制御装置(ユニット)100のプロセッサ101は、制御装置(ユニット)100に、
図4A及び
図4Bにおいて説明した方法のすべての態様を実施させるように構成されている。これは、通常、制御装置(ユニット)100のプロセッサ101において、メモリ102に記憶されたコンピュータプログラムコードを稼働することによって行われる。
【0079】
より具体的には、制御装置100は、リアルタイムロケーションシステム50から、家畜エリア30に位置する個々の動物10及び個々の可動農業デバイス20の位置を取得し、1つ以上の個々の可動農業デバイス20及び個々の動物10の取得された位置に基づき、可動農業デバイス20のうちの1つ以上の動作を自動制御するように構成されている。
【0080】
図示の実施形態において、制御装置100は、個々の動物10及び/又は個々の可動農業デバイス20の取得された位置に基づき、特定の時間及び/又は家畜エリアの特定の場所において可動農業デバイス20を動作させる必要性を判定し、判定された必要性に応じて動作を制御するように構成されている。
【0081】
更に、このように、制御装置は、個々の動物10及び/又は個々の可動農業デバイス20の取得された位置に基づき、1つ以上の個々の可動農業デバイス20が家畜エリアにおいて安全に、及び/又は邪魔されることなく動作することができる適切な時間及び/又は場所を判定して、適切な時間及び/又は場所に応じて動作を制御するように構成されている。
【0082】
本実施形態の制御装置100はまた、1つ以上の個々の可動農業デバイス20及び/又は個々の動物10の取得された場所に基づき、特定のタスクを実施するための1つ以上の農業デバイス20を選択するようにも構成されている。
【0083】
本実施形態において、制御装置100は、個々の動物の取得された位置に基づき、家畜エリア30のサブエリアにおける動物10の密度を計算して、計算された密度に基づき、可動農業デバイス20のうちの1つ以上の動作を制御するように構成されている。
【0084】
いくつかの実施形態において、制御装置は、1つ以上の個々の可動農業デバイス20間、及び個々の動物10の1つ以上の相対距離に基づき、可動農業デバイス20のうちの1つ以上の動作を制御するように構成されている。
【0085】
詳細な実施形態において、制御装置は、データストレージに、個々の可動農業デバイス20及び/又は動物10の取得された位置を記憶して、個々の可動農業デバイス20及び/又は個々の動物10の過去の位置に基づき、動作を制御するように構成されている。
【0086】
本実施形態において、制御装置100は更に、個々の可動農業デバイス20及び/又は動物10の取得された位置に基づき、可動農業デバイス20を動作させるためのスケジュール又はスピードを判定して、判定されたスケジュール及び/又はスピードに基づき、動作を制御するように構成されている。
【0087】
いくつかの実施形態において、制御装置は、個々の可動農業デバイス20及び/又は動物10の取得された位置に基づき、可動農業デバイス20を動作させるためのゾーン及び/又は経路を計算して、計算されたゾーン及び/又は経路に基づき、動作を制御するように構成されている。いくつかの実施形態において、計算されたゾーンには、1つ以上の個別の可動農業デバイス20が一時的に駆動を許可されない一時不許可ゾーン及び/又は許可ゾーンが含まれる。
【0088】
いくつかの実施形態において、制御装置は、家畜エリア内の通路に障害物がないか又は通路が塞がれているかを示す情報を取得するように構成され、制御装置は、通路に障害物がないか又は通路が塞がれているかに基づき、動作を制御するように構成されている。
【0089】
いくつかの実施形態において、制御装置は、人にタスクを割り当て、ユーザインターフェースを介して、割り当てられたタスクについての情報を提供するように構成されている。
【0090】
いくつかの実施形態において、制御装置は、RTLS50から、家畜エリア内の個々の人40の位置を取得して、個々の人40の取得された位置に基づき、動作を制御するように構成されている。
【0091】
いくつかの実施形態において、制御装置において、個々の人40によって実施されるタスクについての情報を取得し、個々の人の位置に基づき、タスクの実行を評価するように構成されている。
【0092】
いくつかの実施形態において、制御装置は、1つ以上の可動農業デバイス20によって実施されるタスクについての情報を取得し、1つ以上の可動農業デバイス20の取得された位置に基づき、タスクの実行を評価するように構成されている。
【0093】
いくつかの実施形態において、制御装置は、タスクを実施している間の、可動農業デバイス20及び/又は個々の人40の予期される移動についての情報を取得し、1つ以上の個々の可動農業デバイス20及び/又は個々の人の取得された位置を予期された移動と比較することにより、タスクを評価するように構成されている。
【0094】
添付の図面において示されるように、実施形態の説明において使用された用語は、説明の方法、制御装置100、又はコンピュータプログラムを限定することを意図するものでない。添付の請求項によって規定される本開示の実施形態から逸脱することなく、種々の変更、置換、及び/又は代替がなされてもよい。
【0095】
本明細書中に使用される用語「又は」は、特に明記しない限り、数学的なORとして、すなわち包含的論理和として解釈されなければならず、数学的な排他的OR(XOR)として解釈されるべきでない。加えて、単数形「a」、「an」、及び「the」は、特に明記しない限り、「少なくとも1つ」として解釈されるべきであり、それゆえ、場合により、同じ種類の複数の実体も含む。「含む(includes)」、「備える(comprises)」、「含んでいる(including)」、及び/又は「備えている(comprising)」という用語は、述べられた特徴、アクション、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、アクション、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものでないことが更に理解されよう。例えば、プロセッサなどの、単一のユニットが、請求項に記載されているいくつかの項目の機能を果たし得る。
【国際調査報告】