(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】エアバッグ装着のための一体化された締結具/補強材片
(51)【国際特許分類】
B60R 21/213 20110101AFI20240219BHJP
【FI】
B60R21/213
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541666
(86)(22)【出願日】2022-01-14
(85)【翻訳文提出日】2023-07-08
(86)【国際出願番号】 US2022070210
(87)【国際公開番号】W WO2022159929
(87)【国際公開日】2022-07-28
(32)【優先日】2021-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598122843
【氏名又は名称】オートリブ エー・エス・ピー・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(74)【代理人】
【識別番号】100098143
【氏名又は名称】飯塚 雄二
(72)【発明者】
【氏名】ウィット,ジョン エフ.
(72)【発明者】
【氏名】イバラ,ジェイソン マーク
(72)【発明者】
【氏名】アクバイ,フセイン フェティ
(72)【発明者】
【氏名】ジー,ジーイー
【テーマコード(参考)】
3D054
【Fターム(参考)】
3D054AA07
3D054AA18
3D054BB21
3D054FF17
(57)【要約】
【解決手段】 締結具(107)を使用して膨張式カーテンエアバッグ組立体(100)を車両に装着するための装着プレート(110)であって、装着プレート(110)は、膨張式カーテンエアバッグ組立体(100)のタブ(105)に結合されるように構成されたプレート(120)であって、タブ(105)の剛性よりも高い剛性を有する、プレート(120)と、プレート(120)に形成された開口部(115)であって、開口部(115)は、開口部(115)を通して締結具(107)を受容するように構成されている、開口部(115)と、プレート(120)に固定して結合され、かつプレート(120)から延在する非ねじ式締結具(140)と、を備える。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
締結具[107]を使用して膨張式カーテンエアバッグ組立体[100]を車両に装着するための装着プレート[110]であって、前記装着プレート[110]は、
膨張式カーテンエアバッグ組立体[100]のタブ[105]に結合されるように構成されたプレート[120]であって、前記プレート[120]は、前記タブ[105]の剛性よりも高い剛性を有する、プレート[120]と、
前記プレート[120]に形成された開口部[115]であって、前記開口部[115]は、前記開口部[115]を通して前記締結具[107]を受容するように構成されている、開口部[115]と、
前記プレート[120]に固定して結合され、かつ前記プレート[120]から延在する非ねじ式締結具[140]と、を備えることを特徴とする、装着プレート[110]。
【請求項2】
前記非ねじ式締結具[140]は、自己保持型挿入可能係止デバイスを含む、請求項1に記載の装着プレート[120]。
【請求項3】
前記自己保持型挿入可能係止デバイスは、プッシュピン[140]を含み、前記プッシュピン[140]の少なくとも一部分は、組み立て中に前記膨張式カーテンエアバッグ組立体[100]を車両に一時的に付着させるために、前記プッシュピン[140]が、前記プッシュピン[140]が前記車両の開口部を通って延在するときに前記プッシュピン[140]の部分的変形を可能にし、前記開口部を通って延在した後に前記プッシュピン[140]の初期形状を回復するように構成されているように、弾性的に可撓性である、請求項2に記載の装着プレート[120]。
【請求項4】
前記プッシュピン[140]は、複数の弾性的に可撓性の同心フラップ[145A、145B]を備える、請求項3に記載の装着プレート[120]。
【請求項5】
前記複数のフラップは、第1の組の隣接する半円形フラップ[145A]と、第2の組の隣接する半円形フラップ[145B]とを備え、前記第1の組のフラップ[145A]は、反対側にあるスリット[147]によって前記第2の組のフラップ[145B]から離間されている、請求項4に記載の装着プレート[120]。
【請求項6】
前記非ねじ式締結具[140]は、前記締結具[107]に結合されたワッシャ[108]の一部分が前記非ねじ式締結具[140]と前記開口部[115]との間に位置決めされることを可能にするように、前記開口部[115]から離間されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の装着プレート[120]。
【請求項7】
前記タブ[105]は、布地装着タブを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の装着プレート[120]。
【請求項8】
前記装着プレート[120]は、前記タブ[105]に縫い付けられている、請求項7に記載の装着プレート[120]。
【請求項9】
前記装着プレート[120]は、複数の隣接する開口部[112]を備え、前記装着プレート[120]は、前記複数の隣接する開口部[112]のうちの少なくともサブセットに沿ってかつ少なくとも前記サブセットの間に延在する線に沿って前記タブ[105]に縫い付けられている、請求項8に記載の装着プレート[120]。
【請求項10】
前記開口部[115]の周縁部の少なくとも一部分の周囲に延在する複数の隣接する開口部[112]を更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の装着プレート[120]。
【請求項11】
前記非ねじ式締結具[140]は、弾性プッシュピンを含み、前記プッシュピンは、前記装着プレート[120]の一部として一体的に形成されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の装着プレート[120]。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0001】
例えば、膨張式カーテンエアバッグクッションモジュールなどのエアバッグクッションは、多くの場合、2つの締結具を使用して装着され、その両方は、多くの場合、布地から作製されるタブ又はタブのスタックなどの比較的可撓性又は非剛性の材料を通して延在し得る。また、補剛要素が使用されるとき、それらは締結具とは別個であり、多くの場合、使用中に締結要素と干渉することが多い。
【0002】
このような現在の構成にはいくつかの欠点がある。例えば、別個のプッシュピン又は他の締結具及び補強材を提供するか、又は補強材を全く提供しないことは、多くの場合、プッシュピン/締結具ヘッドと隣接するボルト又は他の締結要素とが重なり合うことに起因して、設置中の垂れ下がり、エアバッグモジュールを装着するための様々な開口部を位置合わせすることの困難性、及び留め置き問題をもたらす。
【0003】
したがって、本発明者らは、前述の制限及び/又は先行技術の他の制限のうちの1つ以上を克服する装置、システム、及び方法を提供することが望ましいと判断した。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に開示する発明概念は、いくつかの実施形態ではプレートの形態であり得る補剛要素とともに、一体化されたプッシュピン又は他の締結具を、ユニットとして一緒に提供し得る。
【0004】
膨張式カーテンエアバッグ組立体を車両に装着するための、装着プレートなどの装着片のより具体的な例では、装着片/プレートは、膨張式カーテンエアバッグ組立体又は別のエアバッグモジュール/組立体の可撓性タブに結合されるように構成された剛性プレートを含み得る。開口部がプレートに形成され得、開口部は、開口部を通してボルト又は別のねじ式締結具などの締結具を受容するように構成されている。非ねじ式締結具が、プレートに固定して結合され得、かつプレートの片側から延在し得る。
【0005】
いくつかの実施形態では、非ねじ式締結具は、プッシュピン又は別の自己保持型挿入可能係止デバイスを含み得る。いくつかのそのような実施形態では、プッシュピンの少なくとも一部分は、組立中に膨張式カーテンエアバッグ組立体を車両に一時的に付着させるために、プッシュピンが、プッシュピンが車両の開口部を通って延在するときにプッシュピンの部分的変形を可能にし、開口部を通って延在した後にプッシュピンの初期形状を回復するように構成されているように、弾性的に可撓性であり得る。いくつかのそのような実施形態では、プッシュピンは、複数の弾性的に可撓性の同心フラップを備え得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、複数のフラップは、第1の組の隣接する半円形フラップと、第2の組の隣接する半円形フラップとを備え得る。第1の組のフラップは、反対側にあるスリットによって第2の組のフラップから離間され得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、非ねじ式締結具は、ボルトと結合されたワッシャの一部分が非ねじ式締結具と開口部との間に重なり合うことなく位置決めされることを可能にするように、開口部から離間され得る。
【0008】
いくつかの実施形態による膨張式カーテンエアバッグ組立体の実施例では、組立体は、膨張式カーテンエアバッグクッションを備えるエアバッグモジュールを備え得る。組立体は、エアバッグモジュールを車両内に結合するように構成され得る装着プレートなどの装着品目を更に備え得る。装着プレートは、少なくとも1つの開口部と、装着プレートに固定して結合され、かつ装着プレートの一方の側から延在するプッシュピンなど、非ねじ式締結具とを備え得る。
【0009】
いくつかの実施形態は、エアバッグモジュールから延在する、いくつかの実施形態における布地装着タブなどの装着タブを更に備え得る。装着プレートは、装着タブに結合され得、装着タブよりも高い剛性を有し得る。
【0010】
いくつかの実施形態及び実装形態では、装着プレートは、装着タブに縫い付けられ得る。いくつかのそのような実施形態及び実装形態では、装着プレートは、複数の隣接する開口部を備え得、装着プレートは、複数の隣接する開口部のうちの1つ以上に沿ってかつそれら1つ以上の間に延在する線に沿って装着タブに縫い付けられ得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの開口部は、少なくとも実質的に中心に位置決めされた開口部を備え、この開口部は、エアバッグモジュールを車両に恒久的に装着するために、開口部を通してボルトなどの締結具を受容するように構成され得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの開口部は、少なくとも実質的に中心に位置決めされた開口部の周縁部の少なくとも一部の周囲に延在する、複数の隣接する開口部を更に備え得る。いくつかのそのような実施形態では、装着プレートは、複数の隣接する開口部のうちの少なくともサブセットに沿って、かつそれら少なくともサブセットの間に延在する線に沿ってエアバッグモジュールの一部に縫い付けられ得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、非ねじ式締結具は、ボルトと結合されたワッシャの一部が、非ねじ式締結具と少なくとも実質的に中心に位置決めさられた開口部との間に重複することなく位置決めされることを可能にするように、少なくとも実質的に中心に位置決めされた開口部から離間され得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、非ねじ式締結具は、弾性プッシュピンを含み得る。いくつかの実施形態では、プッシュピンは、装着プレートと固定して結合され得、又はいくつかのそのような実施形態では、装着プレートの一部として一体的に形成され得る。
【0015】
膨張式カーテンエアバッグモジュールを車両内に装着するための方法の実施例では、本方法は、膨張式カーテンエアバッグモジュールの補強材片の第1の開口部を車両の第1の開口部と位置合わせすることと、第1の締結具を車両の第2の開口部に挿入することと、を含み得る。第1の締結具は、補強材片と固定して結合され得、及び/又は第1の締結具は、非ねじ式であり得る。第1の締結具は、いかなる追加の締結具又は結合特徴も伴わずに、膨張式カーテンエアバッグモジュールを一時的に定位置に保持するように構成され得る。本方法は、膨張式カーテンエアバッグモジュールを車両により恒久的に装着するために、第2の締結具を補強材片の第1の開口部及び車両の第2の開口部に挿入することを更に含み得る。
【0016】
いくつかの実装形態は、補強材片を膨張式カーテンエアバッグモジュールの布地タブなどのタブに縫い付けることを更に含み得る。
【0017】
いくつかの実装形態では、補強材片は、補強材片の第1の開口部の周囲に延在する複数の隣接する開口部を備え得る。いくつかのそのような実装形態では、補強材片を布地タブに縫い付ける工程は、複数の隣接する開口部のうちの隣接する開口部の間に延在する補強材片の一部分に沿って、補強材片を布地タブに縫い付けることを含み得る。
【0018】
いくつかの実装形態では、第1の締結具は、弾性プッシュピンを備え得、第1の締結具を車両の第2の開口部に挿入する工程は、弾性プッシュピンを車両の第1の開口部に押し込むことを含み得る。
【0019】
いくつかの実装形態では、第2の締結具は、ねじ式ボルトを備え得、膨張式カーテンエアバッグモジュールを車両に装着するために第2の締結具を補強材片の第1の開口部にかつ車両の第2の開口部に挿入する工程は、ねじ式ボルトを、ワッシャを通して、補強材片の第1の開口部を通して、かつ車両の第2の開口部を通して挿入することを含み得る。
【0020】
一実施形態に関連して本明細書に開示される特徴、構造、工程、又は特性は、1つ以上の代替実施形態において任意の好適な方法で組み合わされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図面を参照して、本開示の様々な実施形態を含む、本開示の非限定的かつ非網羅的な実施形態が記載される。
【0022】
【
図1】
図1は、いくつかの実施形態による、エアバッグモジュールを装着するための一体化された締結具プレートの正面斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の一体化された締結具プレートの背面斜視図である。
【
図8】
図8は、いくつかの実施形態による、膨張式カーテンエアバッグ組立体の斜視図である。
【
図9】
図9は、
図8の一部の拡大図であり、膨張式カーテンエアバッグ組立体を装着するための一体化された締結具プレートを例解する。
【
図10】
図10は、装着後の一体化された締結具プレート及び隣接する膨張式カーテンエアバッグ組立体構成要素の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の様々な実施形態と一致する装置、システム、及び方法の詳細な説明を以下に提供する。いくつかの実施形態について説明するが、本開示は、開示される特定の実施形態のいずれかに限定されるものではなく、代わりに多数の代替形態、修正形態、及び均等物を包含することを理解されたい。加えて、本明細書に開示される実施形態の完全な理解を提供するために、以下の説明において多数の具体的な詳細が記載されているが、いくつかの実施形態は、これらの詳細の一部又は全てを伴わずに実施することができる。更に、明確にする目的で、本開示を不必要に不明瞭にすることを回避するために、関連技術分野において既知の特定の技術資料について詳細に説明していない。
【0024】
本明細書で使用するとき、用語「実質的に」は、示されるように機能する動作、特性、属性、状態、構造、項目、若しくは結果の完全若しくはほぼ完全な程度又は度合いを指す。例えば、「実質的に」円筒形又は「実質的に」垂直である物体は、物体/特徴が、同じ又はほぼ同じ機能をもたらすように、円筒形/垂直又はほぼ円筒形/垂直のいずれかであることを意味する。この用語によって提供される正確な許容される偏差の程度は、特定の文脈に依存し得る。「実質的に」の使用は、動作、特性、属性、状態、構造、項目、若しくは結果の完全な又はほぼ完全な欠如を指すために、負の含意で使用される場合に等しく適用可能である。例えば、底部を「実質的に含まない」構造は、底部を完全に欠いている、又はその効果が底部を完全に欠いていた場合と実質上同じであるように、底部をほぼ完全に欠いているかのいずれかである。
【0025】
同様に、本明細書で使用するとき、用語「約」は、所与の値が、範囲に関連付けられた機能を依然として達成しながら、端点の「わずか上」又は「わずか下」であり得ることを提供することによって、数値範囲の端点に柔軟性を提供するために使用される。
【0026】
本開示の実施形態は、図面を参照することによって最もよく理解することができ、同様の部分は、同様の数字によって指定される場合がある。開示される実施形態の構成要素は、本明細書の図面に概ね記載及び例示されるように、多種多様な異なる構成で配置及び設計され得ることが容易に理解されるであろう。したがって、本開示の装置及び方法の実施形態の以下の詳細な説明は、特許請求されるように、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、単に本開示の可能な実施形態を表すものである。加えて、特に指定しない限り、方法の工程は、必ずしも、任意の特定の順序で実行される必要はなく、又は更には連続的に実行される必要はなく、また工程は1回のみ実行される必要もない。特定の好ましい実施形態及び実装形態に関する更なる詳細は、ここで添付図面を参照してより詳細に説明される。
【0027】
図1~
図7は、後続の図に関連して更に示され説明されるように、好ましい実施形態及び実装形態では、膨張式カーテンエアバッグモジュールなどのエアバッグモジュールを装着する際に使用するための一体化された締結具/補強材片110の様々な図を図示する。図示する実施形態では、片110は、好ましくは平坦であるが代替的な実施形態では別の形状を有し得る補強材又はプレート部分120と、固定して結合された締結具140とを備える。本開示を通して説明されるように、プレート/補強材部分120は、いくつかの実施形態では、布地タブ又は布地タブのスタックなど、より低い剛性を有するエアバッグモジュールの要素と結合され得、締結具140は、組み立てを促進するために車両の一部分の開口部に挿入されるように構成され得る。例えば、締結具140を使用して、エアバッグモジュールを一時的に装着し、モジュールのより恒久的な装着を促進するために、プレート/補強材部分120に形成された1つ以上の開口部を位置合わせし得、恒久的な装着は、例えば、ボルト及び/若しくはワッシャ又は別の好適な二次締結具によって行われてもよい。
【0028】
好ましい実施形態では、締結具140は、いくつかのそのような実施形態においてはプレート部分120と一体的に形成されることなどによって、プレート部分120と堅く結合されるため、好ましくは、締結具140は、非ねじ式締結具を含む。したがって、図示の実施形態では、一体化された締結具/補強材片110を付随するエアバッグモジュールとともに安定した固定位置に維持して、より恒久的な結合手段が適用されることを可能にするように、締結具140は、好適な締結具開口部を通って進入する際に変形し、次いで、以前の形状を回復するように構成され得る一組の同心フラップを備える。
【0029】
図示の実施形態では、締結具140は、二組の半円形フラップによって部分的に画定されたプッシュピンを含み、その両方の組が前述の同心フラップを画定する。これにより、上部の組のフラップ145Aが設けられ、かつ下部の組のフラップ145Bから離間されている。反対側にあるスリット147は、この間隔を提供するように形成され、これは、挿入の間に更なる弾性屈曲が起こることを可能にし得る。より詳細には、
図3に示すように、第1のスリット147Aは締結具140の第1の側に形成され、第2のスリット147Bは締結具140の第1の側とは反対側の第2の側に形成され、これらのスリットは両方とも隣接するフラップ145の各々を通って延在し得る。
【0030】
締結具/プッシュピン140は、尖ったノイズ142を更に含む。
図1に最もよく分かるように、フラップ145の各々は、所望であれば、プレート部分120に向かって角度付けされてもよく、これは、開口部を通した締結具140の進入の容易さを促進し、そのような進入後の反対方向への移動を阻止し得る。ノーズ142は、
図1に示すように、同一又は類似の様式で角度付けされ得る。加えて、複数のフラップ145の使用は、これが2つ以上の深さの開口部/孔部を通した片110の安定した位置決めを促進し得るという点で、いくつかの実施形態にとって望ましい場合がある。
【0031】
複数の開口部も、一体化された締結具/補強材片110のプレート部分120に形成され得る。図示の実施形態では、これらの開口部は、第1の組の開口部112からなり得、これらは、間に空間を伴って互いに隣接して、プレート部分120の少なくとも一部分又は場合によっては全体の周縁部の周囲に位置決めされ得る。後の図に関連して示すように、これらの開口部112は、布地タブ又は布地タブのスタックなど、より低い剛性を有するエアバッグモジュールからの要素との片110の結合を促進するために使用され得る。
【0032】
例えば、補強材片110は、いくつかの実装形態では、そのような要素に縫い付けられ得、開口部112は、縫製プロセス中に緩和補助具としての役割を果たし得る。より具体的には、開口部112は、縫い線が移動するための経路としての役割を果たし得る。比較的に剛性の熱可塑性材料、炭素繊維、ポリマー複合材料など(より具体的な例では、ポリアミドPA6)を含み得る、プレート部分120を構成する材料の性質に起因して、縫い針又は他の取付器具は、使用中に熱くなり、潜在的に故障し得る。したがって、開口部112はまた、縫製プロセス中のそのような結果を防止又は少なくとも抑制するために、縫製プロセス中に逃げを提供してもよい。
【0033】
開口部112は、ある特定の実施形態では、他の機能も果たし得る。例えば、開口部112が結合され得るエアバッグモジュールタブは、典型的には、非寸法的に安定した材料として分類され、したがって、開口部112の存在は、この材料が、付随するエアバッグモジュールの取り付け中及びライフサイクル中に遭遇する力に応答して、伸張、拡張、及び収縮することを可能にし得る。
【0034】
他の開口部、すなわち、開口部115は、周辺の組の開口部112に対してより中心の場所に位置決めされ得る。開口部115は、例えば、場合によっては、好適なワッシャとともに、ボルトなどの、より恒久的な、剛性の、かつ/又は強力な締結具を受容するように構成され得る。これにより、締結具140は、好ましくは、非ねじ式締結具を含み(代替的な実施形態では、プレート部分120に対して回転可能なねじ式締結具を含み得るが)、開口部115を通して受容される締結具は、ねじ式締結具を含む(代替的な実施形態では、リベットなどの非ねじ式締結具が使用され得るが)。
【0035】
図8及び
図9は、いくつかの実施形態による、一体化された補強材/プッシュピン110を利用する膨張式カーテンエアバッグ組立体100を示す。これらの図に示すように、また
図9で最もよく分かるように、膨張式カーテンエアバッグモジュール100は、エアバッグクッション、インフレータ、及び当業者が理解するような、様々な他の要素を含み得るエアバッグモジュール102を備える。加えて、1つ以上のタブ105がエアバッグモジュール102から延在し、これらを使用して、車両内でのエアバッグモジュール102の吊り下げ/装着を促進し得る。
【0036】
一体化された補強材/プッシュピン110は、タブ105に結合された状態で示されており、このタブは、上述したように、隣接する開口部112の間及び開口部112自体の内部に延在する縫い線109によって、一体化された補強材/プッシュピン110の剛性を欠く布地タブ又は別の材料を含み得る。タブ105よりも高い剛性を有する片を結合することによって、タブ105の垂れ下がりが防止され得、これにより、タブ105を手で持ち上げて締結具107を位置決めする必要性を低減又は排除し得るが、これは、設置者が締結具107を車両内の正しい開口/位置に簡単に位置合わせすることを可能にするように、一体化された締結具/プッシュピン110がタブ105を上方に延在した状態を維持するからであり、このことは、締結具/プッシュピン110の使用によって車両内に直接進入するように既に提示されている場合がある。
【0037】
図9はまた、締結具/プッシュピン110を示す。先に述べたように、好ましい実施形態及び実装形態では、締結具/プッシュピン110は、車両板金内の開口部など、車両に形成された開口部に回転不能に押し込まれるように構成されている。これにより、エアバッグモジュール100が車両内に一時的に装着され、更なるより恒久的な装着を行うことを可能にし得る。
【0038】
例えば、いくつかの実施形態は、ボルト107など、別の締結具を備えるか、又はそれと併せて使用され得る。所望であれば、係止ワッシャ108を設けてもよく、場合によっては、これを使用して、ボルト107をタブ105及び補強材/プッシュピン110内に係止し、装着/組み立ての容易さを促進することができる。好ましくは、開口部115と締結具140との間の間隔は、
図10の断面図で最もよく分かるように、締結具107が、車両開口部に装着されるように、締結具140が貫通して延在する孔部から正確な距離で提供されるような間隔、かつワッシャ108が締結具140と干渉しないような間隔である。
【0039】
前述の明細書は、様々な実施形態及び実装形態を参照して説明されている。しかしながら、当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を行うことができることを理解するであろう。例えば、様々な動作工程、並びに動作工程を実行するための構成要素は、特定の用途に応じて、又はシステムの動作に関連付けられた任意の数の費用関数を考慮して、様々な方法で実装されてもよい。したがって、工程のうちの任意の1つ以上は、削除、修正、又は他の工程と組み合わせることができる。更に、本開示は、限定的な意味ではなく例示的なものと見なされるべきであり、そのような全ての修正は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。同様に、様々な実施形態に関して、利益、他の利点、及び問題に対する解決策が上述されてきた。しかしながら、利益、利点、問題に対する解決策、及び任意の利益、利点、若しくは解決策を生じさせる、又はより顕著にさせることができる任意の要素(単数又は複数)は、重要な、必要な、若しくは必須の特徴又は要素として解釈されるべきではない。
【0040】
当業者は、本発明の基本原理から逸脱することなく、上述の実施形態の詳細に多くの変更を行うことができることを理解するであろう。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ決定されるべきである。
【国際調査報告】