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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】吸入器
(51)【国際特許分類】
   A61M 11/02 20060101AFI20240219BHJP
   A61M 15/06 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
A61M11/02 E
A61M15/06 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543411
(86)(22)【出願日】2023-01-04
(85)【翻訳文提出日】2023-07-19
(86)【国際出願番号】 KR2023000121
(87)【国際公開番号】W WO2023140538
(87)【国際公開日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】10-2022-0009933
(32)【優先日】2022-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ジュン キ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ト フン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ムンウォン
(72)【発明者】
【氏名】ト、ウンヨン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ヘヨン
(57)【要約】
一実施形態に係る機能性物質を吸入する吸入器は、マウスピースを備えるハウジングと、前記マウスピースと離隔するように前記ハウジングの外側に備えられた気流の流入口と、前記気流の流入口から前記マウスピースに延在して少なくとも一部の直径が減少して再び拡張されるベンチュリー領域を有する気流チャネルと、前記ハウジング内に配置されて前記機能性物質が収容された機能性物質カートリッジと、前記機能性物質カートリッジ及び前記ベンチュリー領域と連通する機能性物質供給口とを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能性物質を吸入する吸入器であって、
マウスピースを備えるハウジングと、
前記マウスピースと離隔するように前記ハウジングの外側に備えられた気流の流入口と、
前記気流の流入口から前記マウスピースに延在し、少なくとも一部の直径が減少して再び拡張されるベンチュリー領域を有する気流チャネルと、
前記ハウジング内に配置され、前記機能性物質が収容された機能性物質カートリッジと、
前記機能性物質カートリッジ及び前記ベンチュリー領域と連通する機能性物質供給口と、
を含み、
前記機能性物質は、前記機能性物質供給口を介して前記ベンチュリー領域に供給されて前記マウスピースに移行される、吸入器。
【請求項2】
前記ベンチュリー領域の周縁の少なくとも一部に配置されたヒーティングユニットをさらに含み、
前記ヒーティングユニットを介して前記機能性物質が加熱される、請求項1に記載の吸入器。
【請求項3】
前記ハウジング内に配置され、エアロゾル発生物質が収容されたエアロゾルカートリッジと、
前記エアロゾルカートリッジ及び前記ベンチュリー領域と連通するエアロゾル供給口と、
をさらに含み、
前記エアロゾルカートリッジからのエアロゾルが前記エアロゾル供給口を介して前記ベンチュリー領域に供給されて前記マウスピースに移行される、請求項1に記載の吸入器。
【請求項4】
前記機能性物質は、テアニン、カフェイン、タウリン、ニコチン又はその混合物のうち少なくともいずれか1つを含む、請求項1に記載の吸入器。
【請求項5】
前記機能性物質は微細顆粒又は乾燥粉末の形状を有する、請求項4に記載の吸入器。
【請求項6】
前記機能性物質供給口又は前記エアロゾル供給口を開閉する制御部をさらに含み、
前記制御部は、
前記機能性物質供給口のみを開放する機能性物質供給モードと、
前記機能性物質供給口及び前記エアロゾル供給口を開放する同時供給モードと、
を含む、請求項3に記載の吸入器。
【請求項7】
機能性物質を吸入する吸入器であって、
マウスピースを備えるハウジングと、
前記マウスピースと離隔するように前記ハウジングの外側に備えられた気流の流入口と、
前記気流の流入口から前記マウスピースに延在し、少なくとも一部の直径が減少して再び拡張されるベンチュリー領域を有する気流チャネルと、
前記ベンチュリー領域と連通して前記機能性物質が収容された機能性物質カートリッジと、
前記ベンチュリー領域と連通してエアロゾル発生物質が収容されたエアロゾルカートリッジと、
を含み、
前記機能性物質又はエアロゾルは、前記ベンチュリー領域に供給されて前記マウスピースに移行される、吸入器。
【請求項8】
前記機能性物質又は前記エアロゾルを選択的に前記ベンチュリー領域に供給する制御部をさらに含み、
前記制御部は、
前記機能性物質のみを前記ベンチュリー領域に供給する機能性物質供給モードと、
前記機能性物質及び前記エアロゾルを同時に前記ベンチュリー領域に供給する同時供給モードと、
を含む、請求項7に記載の吸入器。
【請求項9】
前記ベンチュリー領域の周縁の少なくとも一部に配置されたヒーティングユニットをさらに含み、
前記ヒーティングユニットを介して前記機能性物質又は前記エアロゾル発生物質が加熱する、請求項8に記載の吸入器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の開示は吸入基に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの肺に直接的にターゲット物質を伝達する吸入器に対する研究が行われて来た。例えば、公開特許公報第10-2016-0065204号は乾燥粉末末吸入器が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態に係る吸入器は、機能性物質を吸入するときに煙霧感を提供してユーザの満足感を高めることができる。
【0004】
一実施形態に係る吸入器は、機能性物質の移行方式を2つモードに構成して場所及び環境に束縛されることなく機能性物質の移行を可能にする。
【0005】
一実施形態に係る吸入器は、より低い温度で機能性物質の相変化を誘導し、省エネ及びバッテリの小型化を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る吸入器は、マウスピースを備えるハウジングと、前記マウスピースと離隔するように前記ハウジングの外側に備えられた気流の流入口と、前記気流の流入口から前記マウスピースに延在し、少なくとも一部の直径が減少して再び拡張されるベンチュリー領域を有する気流チャネルと、前記ハウジング内に配置され、前記機能性物質が収容された機能性物質カートリッジと、前記機能性物質カートリッジ及び前記ベンチュリー領域と連通する機能性物質供給口とを含み、前記機能性物質は、前記機能性物質供給口を介して前記ベンチュリー領域に供給されて前記マウスピースに移行される。
【0007】
一実施形態において、前記ベンチュリー領域の周縁の少なくとも一部に配置されたヒーティングユニットをさらに含み、前記ヒーティングユニットを介して前記機能性物質が加熱されることができる。
【0008】
一実施形態において、前記ハウジング内に配置され、エアロゾル発生物質が収容されたエアロゾルカートリッジと、前記エアロゾルカートリッジ及び前記ベンチュリー領域と連通するエアロゾル供給口とをさらに含み、前記エアロゾルカートリッジからのエアロゾルが前記エアロゾル供給口を介して前記ベンチュリー領域に供給されて前記マウスピースに移行されることができる。
【0009】
一実施形態において、前記機能性物質は、テアニン、カフェイン、タウリン、ニコチン又はその混合物のうち少なくともいずれか1つを含み、前記機能性物質は微細顆粒又は乾燥粉末の形状を有することができる。
【0010】
一実施形態において、前記機能性物質供給口又は前記エアロゾル供給口を開閉する制御部をさらに含み、前記制御部は、前記機能性物質供給口のみを開放する機能性物質供給モードと、前記機能性物質供給口及び前記エアロゾル供給口を開放する同時供給モードとを含むことができる。
【0011】
他の実施形態に係る吸入器は、マウスピースを備えるハウジングと、前記マウスピースと離隔するように前記ハウジングの外側に備えられた気流の流入口と、前記気流の流入口から前記マウスピースに延在し、少なくとも一部の直径が減少して再び拡張されるベンチュリー領域を有する気流チャネルと、前記ベンチュリー領域と連通して前記機能性物質が収容された機能性物質カートリッジと、前記ベンチュリー領域と連通してエアロゾル発生物質が収容されたエアロゾルカートリッジとを含み、前記機能性物質又はエアロゾルは、前記ベンチュリー領域に供給されて前記マウスピースに移行されることができる。
【0012】
一実施形態において、前記機能性物質又は前記エアロゾルを選択的に前記ベンチュリー領域に供給する制御部をさらに含み、前記制御部は、前記機能性物質のみを前記ベンチュリー領域に供給する機能性物質供給モードと、前記機能性物質及び前記エアロゾルを同時に前記ベンチュリー領域に供給する同時供給モードとを含むことができる。
【0013】
一実施形態において、前記ベンチュリー領域の周縁の少なくとも一部に配置されたヒーティングユニットをさらに含み、前記ヒーティングユニットを介して前記機能性物質又は前記エアロゾル発生物質が加熱することができる。
【発明の効果】
【0014】
一実施形態によれば、機能性物質を吸入するとき霧感を提供してユーザの満足感を高めることができる。
【0015】
一実施形態によれば、機能性物質の移行方式が2つモードに構成されて場所及び環境に束縛されずに機能性物質の移行を可能にすることができる。
【0016】
一実施形態によれば、より低い温度で機能性物質の相変化を誘導し、省エネ及びバッテリの小型化を実現することができる。
【0017】
一実施形態に係る吸入器の効果は以上で言及されたものなどに限定されず、言及されない他の効果は、下記の記載によって当業者にとって明確に理解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本開示の特定の実施形態の上述した、そして他の様態、特徴、及び利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明から明白になるのであろう。
図1】一実施形態に係る吸入器の斜視図である。
図2】一実施形態に係る吸入器の内部構造を示す。
図3】一実施形態に係る吸入器が機能性物質供給モードとして作動する状態を示す。
図4】一実施形態に係る吸入器が同時供給モードとして作動する状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら可能な限り現在に幅広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野の技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などにより異なり得る。また、特定の場合は出願人が選択的に選定した用語もあり、この場合に該当する発明の説明部分で詳細にその意味を記載するだろう。したがって、本発明で使われる用語は単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0020】
明細書の全体において、いずれかの部分がいずれかの構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことを意味する。また、明細書に記載された「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェア又はソフトウェアとして具現されたり、ハードウェアとソフトウェアの結合によって具現されることができる。
【0021】
本明細書で使用されたように、「少なくとも1つの」ような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではなく、全体の構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、又はaとb、aとc、bとc、又はaとbとcを含むものと解釈しなければならない。
【0022】
図1は、一実施形態に係る吸入器100を示し、図2は、一実施形態に係る吸入器100の内部構造を概略的に図示する。
【0023】
図1及び図2を参考すると、一実施形態に係る吸入器100は、ハウジング110、気流の流入口121、気流チャネル122、機能性物質カートリッジ130、エアロゾルカートリッジ140を含む。
【0024】
一実施形態において、ハウジング110はその内部に構成要素を収容し、全体的に細長型のチューブ形状を有してもよい。ハウジング110は、金属、プラスチック、又は木材のような材料から構成されてもよい。
【0025】
一実施形態において、ハウジング110は、分離可能な第1ハウジング部分と第2ハウジング部分から構成され、第1ハウジング部分と第2ハウジング部分が分離した後、内部構成要素(例えば、機能性物質カートリッジ130、エアロゾルカートリッジ140)が交替されることができ、前記内部構成要素の交替後に前記第1ハウジングと第2ハウジングは結合されてもよい。
【0026】
一実施形態において、ハウジング110の一端にはマウスピース111が備えられ、前記マウスピース111は、空気及び微細粒子を通過させるために適切な開口を有するチューブ状を含む。前記マウスピース111は、ユーザの口に適切な輪郭を有するように形成されてもよい。例えば、マウスピース111は、ハウジング110と分離可能に結合されてもよく、無理に嵌め合わせたり又は螺合方式などでハウジング110に分離可能に結合されてもよい。前記マウスピース111の分離により、ハウジング110内部の構成要素(例えば、機能性物質カートリッジ130、エアロゾルカートリッジ140)の交替が容易に行われたり、分離されたマウスピース111の洗浄が容易に行われることができる。
【0027】
一実施形態において、ハウジング110の外側には気流の流入口121が備えられている。気流の流入口121は、好ましくはマウスピース111と離隔したハウジング110端部の近くに形成され、複数構成されてもよい。
【0028】
一実施形態において、気流チャネル122が気流の流入口121からマウスピース111まで延びるように形成され、気流チャネル122は、ハウジング110内部でハウジング110の長手方向と概して平行に形成されている。これにより、ユーザの吸入動作時に、気流の流入口121に流入された気流(例えば、空気)は、気流チャネル122を通過しマウスピース111を経てユーザの口に流入され得る。
【0029】
一実施形態において、気流チャネル122の一部領域には直径が減少して再び拡張されるベンチュリー領域123が備えられてもよい。言い換えれば、ベンチュリー領域123は、ベンチュリー効果(流体がチューブの制限された領域を通過するとき発生する流体圧力の減少)を誘発する構造である。ベンチュリー領域123は、ハウジング110のせん断(例えば、マウスピース111の反対側)からマウスピース111に次第に直径が狭くなる漏斗状を有する前方領域、前記前方領域に繋がりながらチャネルの直径が減少した中間領域、及び前記中間領域に繋がりながらマウスピース111側に行くほど直径が増加する後方領域を含んでもよい。ユーザの吸入時に、気流の流入口121を介して気流チャネル122に流入された気流は、ベンチュリー領域123の前方領域の前までは第1圧力及び第1速度を有しながら進行され、ベンチュリー領域123の前方領域を経て中間領域に達すると、第2圧力及び第2速度を有することになる。ここで、第1圧力が第2圧力よりも高く、第1速度は第2速度よりも低い。次に、前記気流がベンチュリー領域123の後方領域を経てマウスピース111に向かって進められれば、前記気流は第3圧力及び第3速度に変わる。ここで、第1圧力及び第3圧力は同一/類似しており、第1速度及び第3速度は同一/類似している。ベンチュリー領域123の中間領域において、気流チャネル122の他の領域に比べて最も低い圧力が形成され、ここで、物質が相変化するために要求される蒸気圧は、気流チャネル122の他の領域に比べて最も低い。
【0030】
一実施形態において、機能性物質カートリッジ130は、ベンチュリー領域123の近くに配置されてもよい。機能性物質カートリッジ130内には、機能性物質Pが収容され、例えば、機能性物質Pはテアニン、カフェイン、タウリン、ニコチン又はその混合物のうち少なくとも1つを含んでもよい。「機能性物質」という用語は、特定の機能を有するよう特にデザインされた物質を意味し、例えば、機能性物質Pは、エアロゾルの風味を向上させることに寄与する。前記機能性物質Pは、微細顆粒又は乾燥粉末の形状を有してもよい。
【0031】
一実施形態において、機能性物質カートリッジ130とベンチュリー領域123とを連結する機能性物質供給口131が備えられる。前記機能性物質供給口131はチューブ状に構成され、一端が機能性物質カートリッジ130と連結され、他端がベンチュリー領域123に連結され、機能性物質カートリッジ130内の機能性物質Pをベンチュリー領域123に供給することができる。好ましくは、機能性物質供給口131の他端は、ベンチュリー領域123の中間領域に連結され得る。
【0032】
一実施形態において、機能性物質供給口131の一領域には機能性物質供給口131内の機能性物質供給通路を選択的に遮断することのできる遮断要素(図示せず)が備えられてもよい。前記遮断要素は、制御部160からの制御信号を介して遮断又は開放(On/Off)される。そのため、機能性物質Pは、選択的に気流チャネル122に供給され得る。
【0033】
変形例によれば、機能性物質供給口131は、機能性物質カートリッジ130の一側に形成されている開口を開閉するバルブから構成されてもよい。ここで、機能性物質カートリッジ130は、ベンチュリー領域123の中間領域に接するように配置され、前記開口はベンチュリー領域123の中間領域と連通するように構成され、前記バルブは、制御部160からの制御信号によって前記開口を選択的に開閉するように構成されてもよい。
【0034】
一実施形態において、エアロゾルカートリッジ140は、ベンチュリー領域123の近くに配置されてもよい。エアロゾルカートリッジ140内にはエアロゾルを生成できるエアロゾル発生物質が収容され、例えば、エアロゾル発生物質は、植物性グリセリン(Vegetable Glycerin:VG)、プロピレングリコール(Propylene Glycol:PG)又はその混合物を含んでもよい。
【0035】
一実施形態において、エアロゾルカートリッジ140とベンチュリー領域123を連結するエアロゾル供給口141が備えられることができる。前記エアロゾル供給口141はチューブ形態に構成され、一端がエアロゾルカートリッジ140に連結されて他端がベンチュリー領域123に連結され、エアロゾルカートリッジ140内のエアロゾル発生物質がベンチュリー領域123に供給され得る。好ましくは、エアロゾル供給口141の他端は、ベンチュリー領域123の中間領域に連結されてもよい。
【0036】
一実施形態において、エアロゾル供給口141の一領域には、エアロゾル供給口141内のエアロゾル発生物質供給通路を選択的に遮断できる遮断要素(図示せず)を備えてもよい。前記遮断要素は、制御部160からの制御信号を介して遮断又は開放(On/Off)される。そのため、エアロゾル発生物質は、選択的に気流チャネル122に供給され得る。
【0037】
変形例によれば、エアロゾル供給口141は、エアロゾルカートリッジ140の一側に形成されている開口を開閉するバルブから構成されてもよい。ここで、エアロゾルカートリッジ140は、ベンチュリー領域123の中間領域と連通するように配置され、前記開口は、ベンチュリー領域123の中間領域と連通するように構成され、前記バルブは、制御部160からの制御信号によって前記開口を選択的に開閉するように構成されてもよい。
【0038】
一実施形態に係る吸入器100は、ベンチュリー領域123の周縁に配置されているヒーティングユニット150をさらに含んでもよい。ヒーティングユニット150はハウジング110内に配置され、機能性物質P又はエアロゾル発生物質を加熱する。
【0039】
一実施形態において、ヒーティングユニット150は、第1ヒーター151及び第2ヒーター152を含む。
【0040】
一実施形態において、前記第1ヒーター151は、機能性物質カートリッジ130又は機能性物質供給口131に隣接に配置され、ベンチュリー領域123に供給される機能性物質Pを加熱する。例えば、第1ヒーター151は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒーターなどであってもよいが、これに限定されない。前記第1ヒーター151は、制御部160からの加熱信号によって機能性物質Pを選択的に加熱してもよい。前記第1ヒーター151により加熱された機能性物質Pの移行については、以下の図3、4を参照して詳細に説明する。
【0041】
一実施形態において、前記第2ヒーター152は、エアロゾルカートリッジ140又はエアロゾルカートリッジ供給口141に隣接に配置され、ベンチュリー領域123に供給されるエアロゾル発生物質を加熱し得る。前記第2ヒーター152は、制御部160からの加熱信号によってエアロゾル発生物質を選択的に加熱してもよい。例えば、第2ヒーター152が液相伝達手段と共に構成される場合、液相伝達手段は、エアロゾルカートリッジ140のエアロゾル発生物質を第2ヒーター152に伝達することができる。例えば、液相伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックのような芯(wick)であってもよいが、これに限定されない。例えば、第2ヒーター152は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒーターなどであってもよいが、これに限定されない。また、第2ヒーター152は、ニクロム線のような伝導性フィラメントから構成されてもよく、液相伝達手段に巻かれる構造で配置されてもよい。第2ヒーター152は、バッテリ170からの電流供給によって加熱され、第2ヒーター152と接触したエアロゾル発生物質に熱を伝達してエアロゾル発生物質を加熱することができる。その結果、エアロゾルAが生成される。
【0042】
又は、第2ヒーター152は、加熱要素の代わりに振動子(例えば、超音波素子)から構成されてもよい。例えば、振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることにより、振動子から熱及び/又は超音波振動が発生し、振動子から発生した熱及び/又は超音波の振動はエアロゾルを生成し得る。例えば、振動子から発生した熱及び振動によってエアロゾル発生物質の粘度が低くなり、微細に粒子化されることでエアロゾルAが生成される。このような超音波方式のエアロゾル化は、加熱方式に比べて電力使容量を減らし得るという利点があり、これによってバッテリ170と機器の小型化が達成される。前記第2ヒーター152によって加熱したエアロゾル発生物質の移行については、以下で図4を参照して詳細に説明する。
【0043】
一実施形態に係る吸入器100は、制御部160及びバッテリ170をさらに含む。
【0044】
一実施形態において、バッテリ170は、吸入器100が動作するために使用される電力を供給することができる。例えば、バッテリ170は、ヒーティングユニット150が加熱されるように電力を供給し、制御部160が動作するために必要な電力を供給する。また、バッテリ170は、吸入器100に設けられるディスプレイ、センサ、モータなどが動作するために必要な電力を供給する。
【0045】
一実施形態において、制御部160は、吸入器100の動作を全般的に制御することができる。具体的に、制御部160は、バッテリ170、機能性物質供給口131、エアロゾル供給口141のみならず、吸入器100に含まれている他の構成の動作を制御してもよい。また、制御部160は、吸入器100の構成それぞれの状態を確認し、吸入器100が動作可能な状態であるか否かを判断する。制御部160は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行されるプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されてもよい。
【0046】
一方、一実施形態に係る吸入器100は、バッテリ170、制御部160の他にも汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、吸入器100は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/又は触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、吸入器100は、少なくとも1つのセンサ(パフ検出センサ、温度検出センサ、カートリッジ挿入検出センサなど)を含んでもよい。
【0047】
図3は、一実施形態に係る吸入器100が機能性物質供給モードとして作動する状態を示し、図4は、一実施形態に係る吸入器100が機能性物質Pとエアロゾル同時供給モードとして作動する状態を示す。
【0048】
一実施形態において、制御部160は、機能性物質供給口131のみを開放する機能性物質供給モード、及び機能性物質供給口131とエアロゾル供給口141を全て開放する同時供給モードを含む作動モードを有する。
【0049】
図3を参照すると、ユーザの吸入動作が検出される場合、一実施形態に係る吸入器100が機能性物質供給モードとして作動すると、制御部160は、第1ヒーター151に加熱信号を伝達して機能性物質供給口131に開放信号を伝達することができる。
【0050】
一実施形態において、ベンチュリー領域123の中間領域の外側にはメッシュ124が備えられ、前記メッシュ124を介して微細顆粒又は乾燥粉末の形状の機能性物質Pがベンチュリー領域123の中間領域の内部に流入される。ここで、ベンチュリー領域123の中間領域には大気圧よりも低圧が形成されるため、機能性物質Pの蒸気圧は、大気圧よりもさらに低くなる。したがって、第1ヒーター151は、大気圧よりもさらに低い加熱温度で機能性物質Pの相変化を誘導することができる。このように相変化された機能性物質DPは、マウスピース111を介してユーザに効率よく移行され得る。
【0051】
異なる例として、機能性物質Pが前記メッシュ124のホールのサイズに比べてサイズが大きい微細顆粒である場合には、機能性物質Pはベンチュリー領域123内に流入されることができない。このときにも、ベンチュリー領域123の中間領域には大気圧力よりも低い圧力が形成されるため、機能性物質Pの蒸気圧は大気圧よりもさらに低くなる。したがって、第1ヒーター151は、大気圧よりもさらに低い加熱温度に機能性物質Pの相変化を誘導することができ、このように相変化された機能性物質DPはメッシュ124を通過し、マウスピース111を介してユーザに効率よく移行され得る。例えば、機能性物質Pは固体からガスに変化されてもよいが、必ずこれに限定されはしない。
【0052】
図4を参照すると、ユーザの吸入動作が検出される場合、一実施形態に係る吸入器100が同時供給モードとして作動すると、制御部160は、第1ヒーター151及び第2ヒーター152に加熱信号を伝達して機能性物質供給口131及びエアロゾル供給口141に開放信号を伝達することができる。
【0053】
一実施形態において、ベンチュリー領域123の中間領域の外側にはメッシュ124が備えられ、メッシュ124を介してエアロゾルAがベンチュリー領域123の中間領域内に流入される。ここで、ベンチュリー領域123の中間領域には大気圧未満の圧力が形成されるため、エアロゾル発生物質の蒸気圧は大気圧よりもさらに低くなる。したがって、第2ヒーター152は、大気圧よりもさらに低い加熱温度にエアロゾル発生物質のエアロゾルAへの相変化を誘導することができる。それと共に、先に説明したように、機能性物質Pも第1ヒーター151の低い加熱温度で相変化が誘導されて得る。このように相変化された機能性物質DP及びエアロゾルAは、マウスピース111を介してユーザに効率よく移行されることができる。同時作動モードでは、相変化された機能性物質DPの移行と共にエアロゾルAの移行も共に行われるため、ユーザの満足度は最大化になる。
【0054】
上述した実施形態に対する説明は例示的なものに過ぎず、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な異なる実施形態が可能である点を理解できるのであろう。従って、発明の保護範囲は添付の請求範囲によって決められるべきであり、請求範囲に記載された内容と同等な範囲にある全ての差異点は、請求範囲によって定められる保護範囲に含まれるものと解釈されなければならないのであろう。
【0055】
先に説明された任意の実施形態の特徴及び様態は明白な技術的な衝突という結果がない限り他の任意の実施形態の特徴及び様態と結合されることができる。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】