(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】モジュール式医療デバイスおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20240219BHJP
【FI】
A61B1/00 712
A61B1/00 632
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544724
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 US2022017070
(87)【国際公開番号】W WO2022178306
(87)【国際公開日】2022-08-25
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】アルハデフ、ダニエル デイビス
(72)【発明者】
【氏名】ブンテン、オーロラ
(72)【発明者】
【氏名】クサート、エバン
(72)【発明者】
【氏名】ファン、レイチェル
(72)【発明者】
【氏名】ヤング、ハリソン
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA04
4C161CC06
4C161FF12
4C161HH36
4C161JJ06
4C161JJ11
(57)【要約】
医療デバイスは、第1の本体と第2の本体とを含み、第1の本体は、第1の本体から外向きに延びる第1のコネクタを有する第1の作動ワイヤを含み、第2の本体は、第2の本体内に配置された第2のコネクタを有する第2の作動ワイヤを含む。第1のコネクタは、第2の本体が第1の本体と嵌合することに応答して第2のコネクタと係合するように構成されるとともに、第1の本体が第2の本体から係合解除することに応答して第2のコネクタを変形させるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスであって、
第1の本体であって、前記第1の本体から外向きに延びる第1のコネクタを有する第1の作動ワイヤを含む、第1の本体と、
第2の本体であって、前記第2の本体内に配置された第2のコネクタを有する第2の作動ワイヤを含む、第2の本体と
を備え、前記第1のコネクタは、前記第2の本体が前記第1の本体と嵌合することに応答して前記第2のコネクタと係合するように構成されるとともに、前記第1の本体が前記第2の本体から係合解除することに応答して前記第2のコネクタを変形させるように構成されている、医療デバイス。
【請求項2】
前記第1のコネクタは、基部および先端を有するプラグを含み、前記第2のコネクタは、開口部および前記開口部を通して前記先端を受け入れるサイズの内部キャビティを有するバーブを含み、
前記基部は、前記バーブに係合して、前記プラグと前記バーブとの間にストップを形成するように構成されている、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項3】
前記第2のコネクタは、最大力許容度を含み、前記第1のコネクタは、前記第1の作動ワイヤが前記最大力許容度を超える力を前記第1のコネクタに印加する場合に、前記第2のコネクタを変形させるように構成されている、請求項1または2に記載の医療デバイス。
【請求項4】
前記第2の作動ワイヤは、前記第1の作動ワイヤが前記第1の本体に対して動くことに応答して、前記第2の本体に対して動く、請求項1~3のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項5】
前記第2のコネクタは、前記第2の本体のポートに固定されており、
前記第1の作動ワイヤは、前記第1のコネクタが前記第2のコネクタに係合するとともに、前記第1の本体に対して動くことに応答して、前記第2のコネクタを前記ポートから取り外すように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項6】
前記第2のコネクタは、前記ポートから取り外された場合に拡張するように構成され、それにより、前記第2のコネクタが前記ポートに再び入ることが妨げられる、請求項5に記載の医療デバイス。
【請求項7】
前記第1の本体は、第1の流体ポートを含み、前記第2の本体は、前記第2の本体が前記第1の本体と嵌合する場合に前記第1の流体ポートと嵌合する第2の流体ポートを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項8】
前記第2の本体が複数の軸方向位置で前記第1の本体と嵌合する場合に、前記第1の流体ポートと前記第2の流体ポートとの間にシールが形成される、請求項7に記載の医療デバイス。
【請求項9】
前記第2の本体は、前記第1の本体に係合して前記第2の本体に対する前記第1の本体の軸方向位置を固定するように構成されたラッチを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項10】
前記第2のコネクタは、ボールベアリングを有するハウジングを含み、前記ボールベアリングは、ロック位置とロック解除位置との間で前記ハウジング内を移動可能である、請求項1~9のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項11】
前記第1のコネクタは、前記第2の本体が前記第1の本体と嵌合する場合に前記ハウジング内で前記ボールベアリングを移動させるように構成されている、請求項10に記載の医療デバイス。
【請求項12】
前記ボールベアリングは、前記ロック解除位置にある場合に前記ハウジングを通る前記第1のコネクタの動きを可能にし、前記ロック位置にある場合に前記ハウジングを通る前記第1のコネクタの動きを妨げるように構成されている、請求項10~11のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項13】
前記ハウジングは、狭窄部分と、前記狭窄部分よりも広い拡張部分とを有するキャビティを画定し、
前記ボールベアリングは、前記ロック解除位置にある場合に前記拡張部分に隣接して前記キャビティ内に配置され、前記ロック位置にある場合に前記狭窄部分に隣接して前記キャビティ内に配置される、請求項12に記載の医療デバイス。
【請求項14】
前記第1の本体は、第1の非対称プロファイルを有する遠位端部を含み、前記第2の本体は、前記第1の非対称プロファイルに対応する第2の非対称プロファイルを有する近位端部を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項15】
前記第2の本体は、前記第1の非対称プロファイルが前記第2の非対称プロファイルと位置合わせされている場合に第1の向きで前記第1の本体と嵌合し、前記第1の非対称プロファイルが前記第2の非対称プロファイルと位置合わせされていない場合に第2の向きで前記第1の本体と嵌合することを妨げるように構成されている、請求項14に記載の医療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の様々な態様は、概して、モジュール式医療システム、デバイス、および関連する方法に関する。本開示の例は、他の態様の中でも特に、モジュール式デバイスの構成要素を組み立ておよび分解するためのシステム、デバイス、および関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特定の医療デバイスは、複数の患者を治療するための多数の処置において利用され得る。このような医療デバイスは、再使用の前に徹底した滅菌および/または再処理を受けて、その後の処置に使用するために安全に準備されることがある。しかしながら、徹底した洗浄措置にもかかわらず、複数の処置にわたる医療デバイスの再使用により、患者間の交差汚染が発生する可能性があり、その結果、患者に感染および他の処置後の合併症を引き起こす可能性がある。使い捨て医療デバイスが、再使用可能医療デバイスの代わりに採用されてもよいが、コンポーネントの単回使用を提供することは、コストの増加をもたらし得る。汚染の最小化とコストの節約との間のバランスを提供するために再使用可能または使い捨て可能である医療デバイスは限られている可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示の態様は、とりわけ、使い捨ておよび再使用可能な構成要素を含むモジュール式医療デバイスのためのシステム、デバイス、および方法に関する。本明細書で開示される態様の各々は、他の開示される態様のうちの任意のものに関連して説明される特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0004】
一例によれば、医療デバイスは、第1の本体であって、第1の本体から外向きに延びる第1のコネクタを有する第1の作動ワイヤを含む、第1の本体と、第2の本体であって、第2の本体内に配置された第2のコネクタを有する第2の作動ワイヤを含む、第2の本体とを含み、第1のコネクタは、第2の本体が第1の本体と嵌合することに応答して第2のコネクタと係合するように構成されるとともに、第1の本体が第2の本体から係合解除することに応答して第2のコネクタを変形させるように構成されている。
【0005】
本明細書に説明される医療デバイスのうちの任意のものが、以下の特徴のうちの任意のものを含んでいてよい。第1のコネクタは、基部および先端を有するプラグを含み、第2のコネクタは、開口部および開口部を通して先端を受け入れるサイズの内部キャビティを有するバーブ(barb)を含み、基部は、バーブに係合して、プラグとバーブとの間にストップを形成するように構成されている。第2のコネクタは、最大力許容度を含み、第1のコネクタは、第1の作動ワイヤが最大力許容度を超える力を第1のコネクタに印加する場合に、第2のコネクタを変形させるように構成されている。第2の作動ワイヤは、第1の作動ワイヤが第1の本体に対して動くことに応答して、第2の本体に対して動く。第2のコネクタは、第2の本体のポートに固定されており、第1の作動ワイヤは、第1のコネクタが第2のコネクタに係合するとともに、第1の本体に対して動くことに応答して、第2のコネクタをポートから取り外すように構成されている。第2のコネクタは、ポートから取り外された場合に拡張するように構成され、それにより、第2のコネクタがポートに再び入ることが妨げられる。第1の本体は、第1の流体ポートを含み、第2の本体は、第2の本体が第1の本体と嵌合する場合に第1の流体ポートと嵌合する第2の流体ポートを含む。第2の本体が複数の軸方向位置で第1の本体と嵌合する場合に、第1の流体ポートと第2の流体ポートとの間にシールが形成される。第2の本体は、第1の本体に係合して第2の本体に対する第1の本体の軸方向位置を固定するように構成されたラッチを含む。第2のコネクタは、ボールベアリングを有するハウジングを含み、ボールベアリングは、ロック位置とロック解除位置との間でハウジング内を移動可能である。第1のコネクタは、第2の本体が第1の本体と嵌合する場合にハウジング内でボールベアリングを移動させるように構成されている。ボールベアリングは、ロック解除位置にある場合にハウジングを通る第1のコネクタの動きを可能にし、ロック位置にある場合にハウジングを通る第1のコネクタの動きを妨げるように構成されている。ハウジングは、狭窄部分と、狭窄部分よりも広い拡張部分とを有するキャビティを画定し、ボールベアリングは、ロック解除位置にある場合に拡張部分に隣接してキャビティ内に配置され、ロック位置にある場合に狭窄部分に隣接してキャビティ内に配置される。第1の本体は、第1の非対称プロファイルを有する遠位端部を含み、第2の本体は、第1の非対称プロファイルに対応する第2の非対称プロファイルを有する近位端部を含む。第2の本体は、第1の非対称プロファイルが第2の非対称プロファイルと位置合わせされている場合に第1の向きで第1の本体と嵌合し、第1の非対称プロファイルが第2の非対称プロファイルと位置合わせされていない場合に第2の向きで第1の本体と嵌合することを妨げるように構成されている。
【0006】
別の例によれば、医療デバイスは、第1の本体、第1の作動ワイヤ、および第1の作動ワイヤに結合された第1のコネクタを含むハンドルであって、第1のコネクタは、第1の作動ワイヤの動きに応答して第1の本体に対して動くことが可能である、ハンドルと、第2の本体、第2の作動ワイヤ、および第2の作動ワイヤに結合された第2のコネクタを含む遠位部分であって、第2のコネクタは、第2の作動ワイヤの動きに応答して第2の本体に対して動くことが可能である、遠位部分とを含み、ハンドルは、ハンドルが遠位部分と嵌合され、かつ第1のコネクタが第2のコネクタと係合される場合に、第1の作動ワイヤおよび第2の作動ワイヤを動かすように構成され、第2のコネクタは、ハンドルが遠位部分から係合解除される場合に、変形するように構成されている。
【0007】
本明細書に説明される医療デバイスのうちの任意のものが、以下の特徴のうちの任意のものを含んでいてよい。ハンドルは、ハンドルが遠位部分と嵌合され、かつ第1のコネクタが第2のコネクタと係合される場合に、第2の本体に対して第1のコネクタおよび第2のコネクタを動かすように構成されている。遠位部分は、ハンドルと係合して第1の本体を第2の本体に固定する可動ラッチを含み、可動ラッチは、第1の本体と係合することに応答して少なくとも部分的に変形される。遠位部分に移動可能に結合されるとともに、ハンドルが遠位部分と嵌合される場合にハンドルに係合するように構成されたリングをさらに含み、リングは、第1のコネクタを第2のコネクタに結合し、第1の作動ワイヤおよび第2の作動ワイヤに張力を印加するように構成されている。
【0008】
さらなる例によれば、医療デバイスは、第1の本体であって、第1の作動ワイヤ、第1の作動ワイヤに結合されるとともに、第1の本体から遠位方向に延びる第1のコネクタ、および流体チャネルを含む、第1の本体と、第2の本体であって、第2の作動ワイヤ、第2の作動ワイヤに結合された第2のコネクタ、および第2の本体から近位方向に延びる流体チューブを含む、第2の本体とを含み、第1のコネクタは、第2のコネクタに係合するように構成され、流体チャネルは、第2の本体が第1の本体に嵌合することに応答して、流体チューブと嵌合するように構成され、第1のコネクタは、第2のコネクタが第1のコネクタに係合できないように第2のコネクタを変化させるように構成され、流体チャネルは、第1の本体が第2の本体から係合解除することに応答して、流体チューブから係合解除するように構成されている。
【0009】
さらなる例によれば、モジュール式内視鏡は、ハンドルと、ハンドルに取り外し可能に結合された本体と、本体から遠位方向に延びる可撓性チューブと、ハンドルに取り外し可能に結合されたアンビリカス部とを含み、アンビリカス部および可撓性チューブは、ハンドルおよび本体が相互に結合される場合に、相互に流体連通し、その結果、アンビリカス部は、ハンドルが本体に結合される場合に、可撓性チューブを通して流体送達および吸引を提供するように構成され、アンビリカス部と可撓性チューブとの間の流体連通は、ハンドルおよび本体が互いに分離される場合に、恒久的に除去され、その結果、本体およびハンドルの再取り付けが妨げられる。
【0010】
前述の概説および以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的なものに過ぎず、特許請求の範囲に記載される発明を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の例示的な態様を示し、説明と共に本開示の原理を説明する役割を果たす。
【
図1】
図1は、本開示の態様による、第1の(再使用可能な)ハンドルおよび第2の(使い捨て可能な)部分を含む例示的な医療デバイスの側面図である。
【
図2】
図2は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの再使用可能なハンドルの内部の部分側面図である。
【
図3】
図3は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの再使用可能なハンドルの内部の部分側面図である。
【
図4】
図4は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの再使用可能なハンドルおよび使い捨て可能な部分の内部の部分分解図である。
【
図5】
図5は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの再使用可能なハンドルの部分斜視図であり、再使用可能なハンドルは、流体ポートを含む。
【
図6】
図6は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの再使用可能なハンドルの部分斜視図であり、再使用可能なハンドルは、第1のコネクタを含む。
【
図7】
図7は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分の部分斜視図であり、使い捨て可能な部分は、流体チューブを含む。
【
図8】
図8は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分内に位置合わせされている再使用可能なハンドルの部分斜視図であり、再使用可能なハンドルの流体ポートが、使い捨て可能な部分の流体チューブと位置合わせされている。
【
図9】
図9は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分と受け入れのために位置合わせされた再使用可能なハンドルの部分側面図であり、再使用可能なハンドルの第1のコネクタが、使い捨て可能な部分の第2のコネクタと位置合わせされている。
【
図10】
図10は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分に部分的に受け入れられた再使用可能なハンドルの部分断面図であり、使い捨て可能な部分の流体チューブが、再使用可能なハンドルの流体ポート内に受け入れられている。
【
図11】
図11は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分内に受け入れられた再使用可能なハンドルの部分側面図であり、再使用可能なハンドルの第1のコネクタが、使い捨て可能な部分の第2のコネクタに結合されている。
【
図12】
図12は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分内に受け入れられた再使用可能なハンドルの部分断面図であり、再使用可能なハンドルの第1のコネクタが、使い捨て可能な部分の第2のコネクタに結合されている。
【
図13】
図13は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分内に受け入れられた再使用可能なハンドルの部分断面図であり、使い捨て可能な部分の流体チューブが、再使用可能なハンドルの流体ポート内に受け入れられている。
【
図14】
図14は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分に受け入れられた再使用可能なハンドルの部分側面図であり、再使用可能なハンドルの第1のコネクタが、使い捨て可能な部分に対して第2のコネクタを移動させている。
【
図15】
図15は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分に受け入れられた再使用可能なハンドルの部分断面図であり、第1のコネクタが、使い捨て可能な部分の第2のコネクタ内に受け入れられている。
【
図16】
図16は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分に受け入れられた再使用可能なハンドルの部分断面図であり、使い捨て可能な部分の流体チューブが、再使用可能なハンドルの流体ポート内に受け入れられている。
【
図17】
図17は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスのコンプレッションプレートの斜視図である。
【
図18】
図18は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分内に配置された
図17のコンプレッションプレートの部分断面図である。
【
図19】
図19は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分のロック機構の部分斜視図である。
【
図20】
図20は、本開示の態様による、
図1の医療デバイスの使い捨て可能な部分から取り外された再使用可能なハンドルの部分側面図であり、再使用可能なハンドルの第1のコネクタが、使い捨て可能な部分の第2のコネクタから係合解除されている。
【
図21】
図21は、本開示の態様による、再使用可能なハンドルおよび使い捨て可能な部分を含む別の例示的医療デバイスの部分断面図である。
【
図22】
図22は、本開示の態様による、
図21の医療デバイスのロックリングの斜視図である。
【
図24】
図24は、本開示の態様による、
図21の医療デバイスの使い捨て可能な部分に結合された
図22のロックリングの斜視図である。
【
図25】
図25は、本開示の態様による、第1のコネクタを含む
図21の医療デバイスの再使用可能なハンドルの部分斜視図である。
【
図26A】
図26Aは、本開示の態様による、
図21の医療デバイスの再使用可能なハンドルから係合解除されている使い捨て可能な部分の部分側面図である。
【
図26B】
図26Bは、本開示の態様による、
図21の医療デバイスの再使用可能なハンドルに係合されている使い捨て可能な部分の部分側面図である。
【
図27A】
図27Aは、本開示の態様による、
図21の医療デバイスの使い捨て可能な部分内に受け入れのために位置合わせされた再使用可能なハンドルの部分断面図である。
【
図27B】
図27Bは、本開示の態様による、
図21の医療デバイスの使い捨て可能な部分内に受け入れられた再使用可能なハンドルの部分断面図である。
【
図27D】
図27Dは、本開示の態様による、
図21の医療デバイスの再使用可能なハンドルから係合解除されている
図22のロックリングの部分断面図であり、再使用可能なハンドルが、使い捨て可能な部分内から取り除かれている。
【
図28A】
図28Aは、本開示の態様による、コネクタ機構がロック解除状態にある、
図21の医療デバイスのコネクタ機構の部分斜視図である。
【
図29】
図29は、本開示の態様による、別の例示的なコネクタ機構の部分斜視図である。
【
図30】
図30は、本開示の態様による、キーイング機構によって互いに結合された再使用可能なハンドルおよび使い捨て可能な部分を含む別の例示的な医療デバイスの部分断面図である。
【
図31A】
図31Aは、本開示の態様による、分離状態にある再使用可能なハンドルおよび使い捨て可能な部分を含む別の例示的な医療デバイスの部分斜視図である。
【
図31B】
図31Bは、本開示の態様による、結合状態にある
図31Aの医療デバイスの再使用可能なハンドルおよび使い捨て可能な部分の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、特定の態様において、再使用および使い捨て可能な構成要素を有するモジュール式医療デバイスに関する。いくつかの処置では、同一または異なる患者のための前の処置において以前に利用された医療デバイス(例えば、内視鏡)の再使用は、デバイスが滅菌および/または再処理措置を受けた後に一般的に行われ得る。このような対策は、一般的にコストがかかり、また、後続の患者が、以前の医療処置による装置の交差汚染に起因する疾患(例えば、感染症)に罹患するリスクが高まり得るため、不完全である可能性がある。単回使用医療デバイスを採用することは、その後の処置において汚染されたデバイスを利用する事例を最小限にし得るが、単回使用デバイスの処分は、費用の節約と汚染の最小化との効率的なバランスを提供しない可能性がある。
【0013】
本開示の例は、対象(例えば、患者)内の標的治療部位を治療するための再使用可能なハンドルおよび使い捨て可能な部分を含む、モジュール式医療デバイスのためのシステム、デバイス、および方法を含む。再使用可能なハンドルは、再使用可能なハンドルの汚染が最小限に抑えられ得るように、処置中に標的治療部位の外部に位置付けられてよく、それによって、患者間の交差汚染のリスクを低減した状態で、再使用可能なハンドルが後続の処置において再使用されることを可能にする。使い捨て可能な部分の少なくとも一部は、処置中に標的治療部位内に受け入れられ、処置が完了すると再使用可能なハンドルから分解されてよく、それによって、使い捨て可能な部分の処分を可能にし、後続の患者の汚染を最小限にする。例では、標的治療部位にアクセスすることは、自然開口部を介した解剖学的通路を通してなど、患者内への医療デバイスの管腔内留置を含んでいてよい。開口部は、例えば、鼻、口、または肛門であってよく、食道、胃、十二指腸、大腸、または小腸を含むGI管の任意の部分に留置されてよい。また、GI管、他の体管腔、または身体内の開口部を介して到達可能な他の器官または他の身体空間内に留置されていてよい。本開示は、体内の任意の特定の医療処置または治療部位に限定されない。
【0014】
本開示の例は、様々な医療処置を行うための、および/または大腸(結腸)、小腸、盲腸、食道、消化管の任意の他の部分、および/または任意の他の適切な患者の解剖学的構造(本明細書ではまとめて「標的治療部位」と呼ぶ)の一部を治療するためのデバイスおよび方法に関し得る。上述のように、本開示は、任意の特定の医療デバイスまたは方法に限定されず、本開示の態様は、体内の任意の好適な部位において、任意の好適な医療ツールおよび/または医療方法と関連して使用されてよい。
【0015】
ここで、本開示の態様を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。可能な限り、同一または類似の部分を参照するために、図面を通して同一または類似の参照番号が使用される。「遠位」という用語は、デバイスを患者に導入する場合にユーザから最も遠い部分を指す。対照的に、「近位」という用語は、デバイスを対象内に配置する場合にユーザに最も近い部分を指す。本明細書で使用される場合、用語「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、またはそれらの任意の他の変形は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを必ずしも含むのではなく、明示的に列挙されていない他の要素、またはかかるプロセス、方法、物品、または装置に固有の要素を含むことができるように、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。「例示」という用語は、「理想的」ではなく「例」の意味で使用される。本明細書で使用される場合、「約」、「実質的に」、および「略」という用語は、述べられた値の+/-10%以内の値の範囲を示す。
【0016】
図1は、本開示の例による、例示的な医療デバイス100を示す。医療デバイス100は、第1の(再使用可能な)ハンドル110と、第2の(使い捨て可能な)部分130と、(使い捨て可能な)アンビリカス(umbilicus)アセンブリ190とを含んでいてよい。医療デバイス100は、第1のハンドル110および第2の部分130が、互いに選択的に結合および分離されることができるように、かつ第1のハンドル110およびアンビリカスアセンブリ190が、互いに選択的に結合および分離されることができるように、モジュール構成を有することができる。第1のハンドル110は、第1のハンドル110が複数の処置にわたって再使用可能であるように構成されていてよく、第2の部分130および/またはアンビリカスアセンブリ190は、第2の部分130および/またはアンビリカスアセンブリ190が単回使用後に使い捨て可能であるように構成されていてよい。したがって、医療デバイス100の少なくとも一部分は、処置における使用後に分解され、廃棄されてよい。いくつかの実施形態では、アンビリカスアセンブリ190は、第1のハンドル110と同様に、複数の処置にわたって再使用可能であってもよい。
【0017】
第1のハンドル110は、遠位端部114と近位端部118との間に画定される長手方向長さを有する本体112を含むことができる。第1のハンドル110は、遠位端部114において本体112の少なくとも側面上に配置された溝116を含んでいてよく、遠位端部114は、第2の部分130内に受け入れられるようなサイズおよび形状にすることができる。第1のハンドル110は、近位端部118に、少なくとも第1のボタン120と、第2のボタン122と、複数のノブ123とを含んでいてよい。本明細書でさらに説明されるように、第1のボタン120および第2のボタン122は、医療デバイス100の1つまたは複数の構成要素間の流体連通を選択的に確立するように構成されていてよく、複数のノブ123は、医療デバイス100の1つまたは複数の構成要素を作動させるように構成されていてよい。
【0018】
依然として
図1を参照すると、第1のハンドル110は、近位端部118に、例えば、アンビリカス部194などのアンビリカスアセンブリ190の1つまたは複数の構成要素を受け入れるように構成され得るポート119を含んでいてよい。アンビリカスアセンブリ190は、遠位アンビリカスコネクタ191と、近位アンビリカスコネクタ192と、アンビリカスコネクタ191,192に結合されたアンビリカス部194とを含んでいてよい。アンビリカス部194は、ポート119における第1のハンドル110との接続を介して、遠位アンビリカスコネクタ191を第1のハンドル110および第2の部分130に流体的におよび/または電気的に結合するように構成されていてよい。
【0019】
アンビリカスコネクタ191,192およびアンビリカス部194は、第1のハンドル110および第2の部分130の対応する流体チューブを1つまたは複数の流体源(図示せず)と流体結合する(fluidly couple)ように構成された1つまたは複数の流体チャネル(図示せず)を含んでいてよい。例えば、アンビリカスアセンブリ190は、アンビリカスコネクタ191,192およびアンビリカス部194を通って延在する、吸引チャネル、加圧空気チャネル、ならびに水チャネルのうちの少なくとも1つまたは複数を含んでいてよい。1つまたは複数の流体源(例えば、負圧媒体源、水供給源、加圧空気源など)は、アンビリカスコネクタ192を介して、特に、アンビリカスコネクタ192上の1つまたは複数のノズル196において、アンビリカスアセンブリ190に結合されてよい。以下で詳細に説明されるように、第1のボタン120および第2のボタン122は、アンビリカスアセンブリ190の1つまたは複数の流体チャネルを第1のハンドル110の対応する流体チューブと選択的に接続および/または切断するように構成されていてよい。
【0020】
アンビリカスコネクタ191,192およびアンビリカス部194は、第1のハンドル110の対応する電子ケーブルに電気的に結合するように構成された1つまたは複数の電子ケーブル(図示せず)をさらに含んでいてよい。いくつかの実施形態では、第1のハンドル110は、本体112内に配置されるとともに、ポート119で終端し、ポート119からアクセス可能な電気コネクタを有する第1の電子ケーブル(図示せず)を含んでいてもよい。第1の電子ケーブルは、第1の電子ケーブルの電気コネクタを第2の電子ケーブルの対応する電気コネクタに接続することによって、アンビリカスコネクタ191,192内に配置された第2の電子ケーブルに結合されていてよい。例えば、第1および第2の電子ケーブルの電気コネクタは、医療デバイス100のユーザによって互いに手動で接続されてもよい。他の例では、対応する電気コネクタは、第1のハンドル110がアンビリカスアセンブリ190に結合される場合に、自動的に互いに嵌合してもよい。いくつかの実施形態では、流体接続および/または電子ケーブルコネクタのうちの1つまたは複数は、アンビリカスアセンブリ190からの第1のハンドル110の係合解除時に、変化させられ、変形され、破損され、および/またはさらなる使用に適さなくなってもよい。
【0021】
さらに
図1を参照すると、第2の部分130は、遠位端部134と近位端部138との間に画定される長手方向長さを有する本体132を含むことができる。第2の部分130は、近位端部138において本体132の少なくとも1つの側面上に配置されたスロット136と、遠位端部134に隣接する本体132の少なくとも別の側面上に配置されたポート139とを含み得る。第2の部分130は、近位端部138において本体132に移動可能に結合されたロック機構148を含んでいてよい。スロット136は、その中にロック機構148を受け入れるようなサイズおよび形状にすることができる。本実施形態では、ロック機構148は、ラッチを含んでいてよく、ラッチは、本体132に対して枢動可能であり、かつスロット136を通して受け入れ可能である。本明細書でさらに詳細に説明されるように、ロック機構148は、スロット136を通して第1のハンドル110に係合し、第2の部分130を第1のハンドル110に固定するように構成されていてよい。ポート139は、例えば、サンプル収集デバイス、生検鉗子、把持器、または任意の他の治療もしくは診断ツールなどの1つまたは複数のデバイス(図示せず)を第2の部分130内に受け入れるようなサイズ、形状、および構成とされ得る。ポート139が(第1のハンドル110とは反対に)第2の部分130上に位置することにより、本体112を通って横断されるデバイスがより少なくてもよく、それによって、第1のハンドル110(すなわち、再使用可能なハンドル)の摩耗および断裂が最小限に抑えられることを理解されたい。
【0022】
医療デバイス100は、遠位端部134において第2の部分130に結合された(使い捨て可能な)チューブアセンブリ180を含んでいてよい。チューブアセンブリ180は、遠位端部184と近位端部188との間に画定される長手方向長さを有するシャフト182を含むことができる。近位端部188は、シャフト182が第2の部分130から遠位に延在することができるように遠位端部134に結合されていてよい。遠位端部184は、1つまたは複数のツール、電子機器、または他の部品を有する遠位先端186を含んでいてよい。例えば、遠位先端186は、1つまたは複数の撮像デバイス、照明デバイス、センサ、可動エレベータランプ、および/またはシャフト182の1つまたは複数のチャネル(図示せず)のための出口開口部を含んでいてよい。シャフト182は、可撓性本体を有していてもよく、近位端部188と遠位端部184との間に延在する1つまたは複数のチャネル(図示せず)を含んでいてもよい。例えば、シャフト182は、補助ツール(例えば、ガイドワイヤ)を受け入れるための作業チャネル、吸引チャネル、水チャネル、加圧空気チャネルなどを含んでいてもよい。
【0023】
ここで
図2を参照すると、第1のハンドル110が、部分的に省略された本体112の側面とともに概略的に描写され、それによって、第1の流体チューブ124A、第2の流体チューブ124B、および第3の流体チューブ124C(本明細書ではまとめて「流体チューブ124」と称される)を収容する本体112の内部キャビティを図示する。例えば、第1の流体チューブ124Aは、アンビリカスアセンブリ190を介して負圧媒体源に流体結合され得る吸引チューブを含んでいてもよい。第2の流体チューブ124Bは、アンビリカスアセンブリ190を介して水源に流体結合され得る水チューブを含んでいてもよい。第3の流体チューブ124Cは、アンビリカスアセンブリ190を介して空気源に流体結合され得る空気チューブを含んでいてもよい。他の実施形態では、流体チューブ124のうちの1つまたは複数は、アンビリカスアセンブリ190を介して、種々の他の好適なデバイスに結合されていてもよい。
【0024】
流体チューブ124Aは、処置における医療デバイス100の使用中に、標的治療部位から1つまたは複数の材料(例えば、生物学的物質、固体微粒子、流体など)を受け取るように構成されていてよい。流体チューブ124Bおよび/または流体チューブ124Cは、それぞれ、例えば、水および/または加圧空気などの1つまたは複数の材料を標的治療部位に送達するように構成されていてよい。流体チューブ124は、処置における使用後の流体チューブ124の機械的洗浄を促進および最適化するように構成された1つまたは複数の特徴を有していてよい。例えば、流体チューブ124は、本体112の長手方向長さに対して線形および/または直線構成を有していてよい。さらに、流体チューブ124の各々は、本体112の長手方向長さ以下の長さなどの比較的短い長さを有していてよく、それによって、洗浄のための流体チューブ124の各々へのアクセスのしやすさを増加させる。
【0025】
流体チューブ124のうちの1つまたは複数は、例えば、金属、金属合金、オートクレーブセーフ熱可塑性プラスチックなどを含む、剛性材料で形成されていてよい。この場合、流体チューブ124は、流体チューブ124の劣化を最小限にしながら、オートクレーブ滅菌プロセスを介して洗浄するために動作可能であってよい。別の言い方をすれば、流体チューブ124は、流体チューブ124が多数の洗浄措置を受けるための耐久性を高めるため、および/または耐引掻性を有するために、剛性であってよい。第1のハンドル110が医療デバイス100の再使用可能な構成要素であるため、剛性流体チューブ124を提供することにより、第1のハンドル110を複数回の使用のために再処理することができる。
【0026】
さらに
図2を参照すると、第1のハンドル110は、本体112の内部キャビティ内に配置されたエレベータ機構126をさらに含んでいてよい。エレベータ機構126は、1つまたは複数の作動ライン(
図4)に結合されていてよく、1つまたは複数のノブ123の動きに応答して、遠位先端186にあるデバイス(例えば、エレベータ)を作動させる(例えば、移動させ、撓ませ、枢動させる)ように構成されていてよい。いくつかの実施形態では、エレベータ機構126は、エレベータ作動ケーブルを受け入れるようなサイズ、形状、および構成とされたスロットまたは開口部を含んでいてよい。
図3に見られるように、第1のボタン120は、第1の流体チューブ124Aに結合されていてよく、第2のボタン122は、第2の流体チューブ124Bおよび第3の流体チューブ124Cに結合されていてよい。第1のボタン120および第2のボタン122の各々は、ボタン120,122とその対応する流体チューブ124との間に配置されたシール機構(例えば、バルブ、隔壁など)を制御するように構成されていてよい。したがって、第1のボタン120および第2のボタン122は、シール機構を選択的に開閉して、流体チューブ124とアンビリカスアセンブリ190の流体チャネルとの間の流体連通を確立するように構成され得る。
【0027】
ここで
図4を参照すると、第1のハンドル110が、部分的に省略された本体112の側面とともに概略的に描写され、それによって、1つまたは複数の第1の作動ライン128A(例えば、プルワイヤ)および第2の作動ライン128B(例えば、プッシュプルワイヤ)(本明細書ではまとめて「作動ライン128」と称される)を収容する本体112の内部キャビティを図示する。作動ライン128は、第1のハンドル110に対して移動可能(例えば、並進可能など)であってよい。例えば、複数の第1の作動ライン128Aのうちの1つまたは複数は、少なくとも1つの駆動ケーブル129を介して互いに移動可能に結合されていてよい。少なくとも1つの第1の作動ライン128Aの移動は、少なくとも別の第1の作動ライン128Aの対応する移動を、それらの間に結合された駆動ケーブル129を介して提供し得る。いくつかの例では、駆動ケーブル129は、例えば、金属、金属合金などの剛性材料で形成されていてよい。
【0028】
第1のハンドル110は、駆動ケーブル129の外側に配置された1つまたは複数の駆動プーリ(図示せず)を介して駆動ケーブル129に結合された1つまたは複数の関節シャフト109をさらに含んでいてよい。この実施形態では、関節シャフト109は、複数のノブ123(
図1~
図2を参照)に移動可能に結合されていてよく、その結果、ノブ123の作動(例えば、移動)は、関節シャフト109、駆動ケーブル129、および複数の第1の作動ライン128Aの対応する移動を提供することができる。第2の作動ライン128Bは、エレベータ機構126を介して複数のノブ123および関節シャフト109のうちの1つまたは複数に結合されていてよい。各作動ライン128は、遠位端部114において本体112の内部キャビティから外向きに延びるプラグコネクタ160(例えば、第1のコネクタ)を有する遠位端部を含んでいてよい。複数のプラグコネクタ160は、剛性であってよく、例えば、金属、オートクレーブ材料、硬質プラスチック、および/または種々の好適な高強度樹脂などの剛性材料から形成されていてよい。
【0029】
図4に見られるように、第2の部分130は、複数のプラグコネクタ160と相互作用するようなサイズ、形状、および構成とされ得る複数のバーブ(barb)コネクタ150(例えば、第2のコネクタ)を含んでいてよい。複数のバーブコネクタ150の各々は、近位端部154と遠位端部156との間に画定される長手方向長さを有する本体152を含むことができる。本体152は、例えば、エラストマー、ポリエチレン、プラスチック、および/または様々な適切な低強度樹脂などの、複数のプラグコネクタ160の材料よりも比較的柔らかい可撓性材料で形成されていてよく、本体152をプラグコネクタ160に対して可撓性にする。
【0030】
各近位端部154は、対応するプラグコネクタ160の少なくとも一部を受け入れるようなサイズおよび形状である近位開口部を含んでいてよい。複数のバーブコネクタ150の各本体152は、バーブコネクタ150の対応する動きに応じて第2の部分130に対して移動可能なワイヤまたはケーブル141に結合されていてよい。ケーブル141は、本体132を通ってシャフト182内に延在していてよく、第2の部分130に対するケーブル141の動きが近位端部188に対する遠位端部184の動きを提供することができるように、遠位端部184に結合されていてよい。ケーブル141は、ケーブル141が伸長しないように、例えば金属などの剛性材料で形成されていてよいが、可撓性であってもよい。この例では、近位端部188に対する遠位端部184および/または遠位先端186の動き(例えば、左右、上下など)は、ノブ123の回転によって引き起こされてもよく、それによって、関節シャフト109およびそれに結合された1つまたは複数の駆動プーリが回転する。それに応答して、駆動ケーブル129および関節ライン128Aは、第1のハンドル110に対して並進することができ、それによって、第2の部分130に対するケーブル141の並進を引き起こす。第2の部分130は、遠位先端186を関節運動させるために、第1のハンドル110内の4つの関節ライン128Aに対応する4つのケーブル141を含んでいてよい。
【0031】
ここで
図5を参照すると、第1のハンドル110は、遠位端部114において、1つまたは複数の電子ケーブルポート111、流体ポート115、および作動ポート117を含んでいてよい。この実施形態では、遠位端部114は、1つまたは複数の電子ケーブルを収容するための一対の電子ケーブルポート111を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、第1のハンドル110は、本体112内に配置されるとともに、遠位端部114で終端し、ケーブルポート111でアクセス可能な電気コネクタを有する第1の電子ケーブル(図示せず)を含んでいてもよい。第1の電子ケーブルは、第1の電子ケーブルの電気コネクタを第3の電子ケーブルの対応する電気コネクタに接続することによって、第2の部分130内に配置された第3の電子ケーブルに結合されていてよい。例えば、第1および第3の電子ケーブルの電気コネクタは、医療デバイス100のユーザによって互いに手動で接続されてもよい。他の例では、対応する電気コネクタは、第1のハンドル110が第2の部分130に結合される場合に自動的に互いに嵌合してもよい。いくつかの実施形態では、電子ケーブルコネクタは、第1のハンドル110が第2の部分130から係合解除されると、変化させられ、変形され、破損され、および/またはさらなる使用に適さなくなってもよい。
【0032】
遠位端部114は、第1の流体ポート115A、第2の流体ポート115B、および第3の流体ポート115C(本明細書ではまとめて「流体ポート115」と呼ぶ)を含んでいてよい。第1の流体ポート115Aは、第1の流体チューブ124Aと流体連通していてよく、第2の流体ポート115Bは、第2の流体チューブ124Bと流体連通していてよく、第3の流体ポート115Cは、第3の流体チューブ124Cと流体連通していてよい。遠位端部114は、さらに、複数の作動ポート117を含んでいてもよく、その各々は、複数の作動ライン128のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成されていてよい。
【0033】
遠位端部114は、少なくとも第1の外部側壁113Aおよび第2の外部側壁113Bによって画定される断面プロファイルを有していてよい。第1の外部側壁113Aおよび第2の外部側壁113Bの各々は、互いに対して異なるサイズ、形状、および/または構成を有していてよい。例えば、第1の外部側壁113Aは、第2の外部側壁113Bに対して、遠位端部114の上部と底面との間により小さい表面積および/または横幅を画定し得る。全体として、外部側壁113A,113Bは、遠位端部114において非対称形状を形成することができ、それによって、第1のハンドル110のためのキー付きカラム(keyed column)を提供する。この例では、第1のハンドル110が第2の部分130に対して特定の向きに配置された場合に、第1のハンドル110が、第2の部分130内に受け入れられ得る。
【0034】
遠位端部114が非対称プロファイルを有する場合、第2の部分130は、遠位端部114が近位端部138に対して特定の向きに動かされる(例えば、回転される)場合に、第1のハンドル110を受け入れるように構成されていてもよい。以下に詳細に示され説明されるように、第2の部分130は、遠位端部114の非対称プロファイルを補完するように構成された近位端部138(
図7参照)において対応するサイズ、形状、および/または構成を含んでいてよい。したがって、遠位端部114に形成されたキー付きカラムは、各構成要素を互いに組み立てるために、第2の部分130に対する第1のハンドル110の適切な位置合わせを確実にすることができる。
【0035】
ここで
図6を参照すると、第1のハンドル110に受け入れられた複数の作動ライン128が、複数の作動ポート117を介して遠位端部114から外向きに延びることができる。複数のプラグコネクタ160は、本体112内の作動ワイヤ128の動きに応答して、遠位端部114に対して動く(例えば、並進する)ことができる。プラグコネクタ160は、近位基部162および遠位先端164によって画定される本体を含んでいてよく、近位基部162は、遠位先端164より大きい半径方向断面寸法を有する。この例では、各作動ワイヤ128の近位基部162は、作動ポート117の直径よりも大きい直径を有することができ、その結果、近位基部162が遠位端部114と係合すると、第1のハンドル110内へのプラグコネクタ160の近位方向の後退を妨げることができる。この例では、遠位端部114の遠位に向けられた面と近位基部162との間の相互作用が、ハードストップを規定し得る。各作動ワイヤ128の遠位先端164は、近位端部154における近位開口部よりも小さいサイズを有することができ、その結果、遠位先端164が本体152の近位開口部を介して受け入れられたことに応答して、プラグコネクタ160が、バーブコネクタ150を結合するように構成され得る。遠位先端164は、種々の好適な形状、サイズ、プロファイル、および/または構成を有し得ることを理解されたい。例えば、遠位先端164は、丸みを帯びた、フィレット状の、面取りされた、および/または他の形状を有していてよい。
【0036】
ここで
図7を参照すると、近位端部138は、遠位端部114を受け入れるようなサイズ、形状、および構成とされたキー付き開口部(keyed opening)140を含んでいてよい。キー付き開口部140は、第1の内部側壁133Aおよび第2の内部側壁133Bによって少なくとも部分的に画定され得る。第1の内部側壁133Aは、第2の内部側壁133Bに対してより小さい表面積および/または横幅を有していてよく、全体として、内部側壁133A,133Bは、近位端部138において第2の部分130のための非対称開口部(すなわち、キー付き開口部140)を形成することができる。
【0037】
この例では、第1の内部側壁133Aは、第1の外部側壁113Aのサイズおよび形状に関連するサイズおよび形状とされてよく、第2の内部側壁133Bは、第2の外部側壁113Bに関連するサイズおよび形状とされてよい。したがって、内部側壁133A,133Bによって画定される近位端部138のキー付き開口部140は、外部側壁113A,113Bによって画定される遠位端部114のキー付きカラムに対応することができる。この例では、第2の部分130は、第1の外部側壁113Aが第1の内部側壁133Aと位置合わせされ、第2の外部側壁113Bが第2の内部側壁133Bと位置合わせされる場合に、第1のハンドル110を受け入れることができる。第2の部分130は、第1の外部側壁113Aが第1の内部側壁133Aと位置合わせされていない、および/または第2の外部側壁113Bが第2の内部側壁133Bと位置合わせされていない場合に、第1のハンドル110の受け取りを妨げることができる。
【0038】
さらに
図7を参照すると、第2の部分130は、キー付き開口部140内に、1つまたは複数の電子ケーブルポート131、流体ポート135、および作動ポート137を含んでいてよい。この実施形態では、近位端部138は、第1のハンドル110が第2の部分130に結合された場合に、電子ケーブルポート111から1つまたは複数の電子ケーブルを受け入れるための一対の電子ケーブルポート131を含んでいてよい。近位端部138は、さらに、第1の流体ポート135A、第2の流体ポート135B、および第3の流体ポート135C(本明細書ではまとめて「流体ポート135」と呼ぶ)を含んでいてよい。第1の流体ポート135Aは、第1のハンドル110が第2の部分130に結合される場合に、第1の流体ポート115Aと流体連通してもよく、それによって、第1の流体チューブ124Aを第2の部分130に流体結合する。第2の流体ポート135Bは、第1のハンドル110が第2の部分130に結合される場合に、第2の流体ポート115Bと流体連通してもよく、それによって、第2の流体チューブ124Bを第2の部分130に流体結合する。第3の流体ポート135Cは、第1のハンドル110が第2の部分130に結合される場合に、第3の流体ポート115Cと流体連通してもよく、それによって、第3の流体チューブ124Cを第2の部分130に流体結合する。
【0039】
流体ポート135の各々は、流体ポート135がキー付き開口部140から少なくとも部分的に外向きに延びることができるように、近位端部138から近位方向に延びる管状導管を含んでいてよい。管状導管の各々は、第2の部分130が第1のハンドル110に結合される場合に、対応する流体ポート115内に受け入れられるようなサイズおよび形状とされた、長手方向長さおよび/または直径を有していてよい。いくつかの実施形態では、各流体ポート135は、流体ポート115の内面に対してシールを形成するために、管状導管の少なくとも外面に沿って配置された1つまたは複数のシール機構146(例えば、Oリング)を有していてよい(
図8参照)。
【0040】
依然として
図7を参照すると、近位端部138は、複数の作動ポート137を含んでいてよく、その各々は、停止壁137Aを含んでいてよい。複数の作動ポート137の各々は、複数のバーブコネクタ150のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成されていてよく、停止壁137Aは、各バーブコネクタ150の遠位端部156を受け入れるインタフェースを画定していてよい。停止壁137Aは、本体152の断面寸法よりも比較的小さいサイズの直径を有していてよく、その結果、バーブコネクタ150は、作動ポート137を通って遠位に延びることを停止壁137Aによって妨げられ得る。バーブコネクタ150の遠位端部156がケーブル141に結合された状態で、作動ポート137を介してケーブル141を受け入れることができることを理解されたい。
【0041】
図8に最もよく見られるように、近位端部138は、ロック機構148を第2の部分130に結合するために、本体132の側面に沿って一対のラッチ開口部147を含んでいてよい。この例では、ロック機構148は、一対のラッチ開口部147の間に配置されたヒンジおよびボールジョイント(図示せず)を介して取り付けられていてよい。この例では、ロック機構148(例えば、ラッチ、レバーなど)は、ラッチ開口部147の周りで開位置と閉位置との間で近位端部138に対して移動可能であってよい。本明細書に詳細に記載されるように、ロック機構148は、第2の部分130と第1のハンドル110との間に干渉を生成して、第2の部分130に対する第1のハンドル110の軸方向位置を固定するように構成されていてよい。
【0042】
この例では、各流体ポート135の管状導管は、管状導管の外面に沿って流体ポート135の近位端部に配置された一対のシール機構146(例えば、Oリング)を含んでいてよい。一対のシール機構146は、複数の流体ポート135が複数の流体ポート115内に受け入れられた場合に、第1のハンドル110と第2の部分130との間にシールを形成するように構成されていてよい。
【0043】
図9を参照すると、医療デバイス100を使用する例示的な方法によれば、第1のハンドル110は、遠位端部114を近位端部138と位置合わせすることに応答して、第2の部分130に結合され得る。この実施形態では、外部側壁113A,113Bによって画定されるキー付きカラムは、内部側壁133A,133Bによって画定されるキー付き開口部140と位置合わせされて、遠位端部114を近位端部138内に受け入れることを可能にすることができる。第2の部分130は、第1のハンドル110のキー付きカラムがキー付き開口部140と位置合わせされていない場合に、近位端部138内への遠位端部114の受け入れを妨げることができることを理解されたい。キー付きカラムがキー付き開口部140と位置合わせされた状態で、複数の作動ライン128およびプラグコネクタ160は、対応する作動ポート137内に配置された少なくとも1つのバーブコネクタ150と位置合わせされ得る。作動ライン128は、プラグコネクタ160とバーブコネクタ150との間の接続を容易にするために、組み立て前に最小限の緩みを有し得ることを理解されたい。以下でさらに説明するように、プラグコネクタ160をバーブコネクタ150に接続すると、作動ライン128は、複数のケーブル141の周りに配置された付勢機構によって引っ張られ得る。
【0044】
この例では、遠位端部156は、作動ポート137内に圧入され、停止壁137Aに対して配置されてよく、それによって、第1のハンドル110との組み立ての前に、バーブコネクタ150を第2の部分130に対して固定位置に固定する。近位端部154などの本体152の少なくとも一部は、遠位端部156が作動ポート137に受け入れられる際に、キー付き開口部140内に配置されていてよい。遠位端部156と作動ポート137との間の圧入接続は、(本明細書でさらに説明されるように)バーブコネクタ150がプラグコネクタ160によって引き抜かれるまで固定位置に留まることができるように、遠位端部156を(例えば、半径方向の圧縮を介して)少なくとも部分的に変形させることができることを理解されたい。
【0045】
図10に見られるように、遠位端部114が近位端部138に向かって遠位に押されると、流体ポート135が、流体ポート115内に受け入れられ得る。各流体ポート135上の一対のシール機構146は、流体ポート115の内部チャネルに当接していてもよく、それによって、第1のハンドル110の流体チューブ124(
図2)とのシールされた流体接続を形成する。流体ポート135が流体ポート115を通って複数の位置に並進すると、第2の部分130は、一対のシール機構146を介して可変距離でシールされた接続を維持するように構成され得ることを理解されたい。別の言い方をすれば、シール機構146は、遠位端部114に対する近位端部138の相対位置に関係なく、流体ポート135が流体ポート115内に受け入れられる際に連続的なシールを維持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、流体ポート115は、作動ライン128がプラグコネクタ160およびバーブコネクタ150の係合を介してケーブル141と結合されるようになる前に、流体ポート135との流体接続を確立することができる。
【0046】
ここで
図11を参照すると、ロック機構148は、ロック機構148がスロット136内に受け入れられるロック位置(
図9)から、ロック機構148がスロット136から取り外されるロック解除位置へと作動され得る。複数のプラグコネクタ160は、第2の部分130内に延在するとともに、複数のバーブコネクタ150に係合することができ、それによって、(本体112内に配置された)作動ライン128を本体132内に配置された複数のケーブル141に結合する。遠位端部114は、プラグコネクタ160のバーブコネクタ150との相互作用によって規定されるように、第1のハンドル110がハードストップに接するまで、近位端部138に対して遠位に移動され得る。遠位端部156が停止壁137Aに当接し、作動ポート137内に圧入された状態で、プラグコネクタ160は、本体152とのスナップフィット接続を形成するまで近位端部154に対して圧縮力を印加するように構成され得ることを理解されたい。
【0047】
例えば、
図12に見られるように、複数のプラグコネクタ160の各々の遠位先端164(プラグコネクタ160の近位に隣接する部分に対して拡大されている)は、近位端部154の近位開口部を通るように押し進められて、本体152のソケットキャビティ158内に受け入れられ得る。近位基部162は、ソケットキャビティ158の外部に配置されてもよく、ハードストップに到達すると、近位端部154に係合してもよい。バーブコネクタ150の遠位方向への移動は、停止壁137Aに対する遠位端部156の係合によって妨げられ、その結果、プラグコネクタ160は、遠位先端164が近位端部154を通って受け入れられるまで、バーブコネクタ150を押すことができる。いくつかの実施形態では、第1のハンドル110および/または第2の部分130は、遠位先端164がソケットキャビティ158内に受け入れられた場合に、フィードバック(例えば、触覚、可聴など)を生成するように構成されていてよい。いくつかの例では、遠位先端164は、ソケットキャビティ158の内部平面壁に係合するように構成された近位レッジを有することができる。この例では、バーブコネクタ150からのプラグコネクタ160の近位方向への後退は、近位レッジと平面壁との間の係合を介して少なくとも部分的に妨げられ得る。
【0048】
遠位先端164の近位レッジがソケットキャビティ158の平面壁に当接した状態で、プラグコネクタ160は、所定の力閾値(例えば、プラグコネクタ160にかかる近位方向の力の量)までバーブコネクタ150にしっかりと結合され得る。この例では、(例えば、ノブ123を介した)第1のハンドル110内の複数の作動ライン128の移動は、第2の部分130内のバーブコネクタ150およびケーブル141の移動を提供し得る。本明細書でさらに説明するように、第1のハンドル110は、所定の力閾値よりも大きい、近位方向に引っ張る力が印加されると、プラグコネクタ160をバーブコネクタ150から分離するように構成されていてよい。
【0049】
遠位端部156は、そこからケーブル141が本体152内に受け入れられることが可能な遠位開口部を含んでいてよいことを理解されたい。この実施形態では、複数のケーブル141の各々は、遠位開口部を介して、対応するバーブコネクタ150のソケットキャビティ158内に少なくとも部分的に受け入れられ得る。例えば、ケーブル141は、ソケットキャビティ158内に受け入れられた近位端部143を含んでいてよく、近位端部143は、遠位端部156におけるバーブコネクタ150の遠位開口部よりも比較的大きい断面寸法を有していてよい。したがって、ケーブル141は、バーブコネクタ150に固定され得る。説明のための例として、近位端部143は、クリンプ、ノット、突出部、フレア端部などを含んでいてよい。以下でさらに説明するように、各ケーブル141は、プラグコネクタ160とバーブコネクタ160との間の中間接続を介して、ケーブル141、およびそれに結合された対応する作動ライン128を付勢するように構成された付勢機構を含んでいてよい。付勢機構は、医療デバイス100が組み立てられた状態にある場合に、ケーブル141を遠位方向に(例えば、遠位先端184に向かって)付勢し得る。
【0050】
図13に見られるように、遠位端部114が近位端部138内に完全に受け入れられた状態で、流体ポート135は、実質的に流体ポート115を通って配置され得る。シール機構146は、シール機構146を介して、流体ポート115に対する流体ポート135の複数の位置にわたって、第1のハンドル110と第2の部分130との間のシール接続を維持することができる。
図14に見られるように、複数のプラグコネクタ160をキー付き開口部140に対して近位方向に引っ張るために、遠位端部114が、近位端部138に対して近位方向に後退させられてよい。プラグコネクタ160が複数のバーブコネクタ150に結合された状態において、第1のハンドル110は、近位方向に引っ張る力が印加されると、バーブコネクタ160を複数の作動ポート137から分離するように構成されていてよい。この例では、バーブコネクタ150およびケーブル141は、処置における医療デバイス100の使用中に、(例えば、ノブ123の作動に応答して)キー付き開口部140内で自由に動くことができる。いくつかの実施形態では、ケーブル141は、バーブコネクタ150が停止壁137Aに対して位置付けられたままである場合に、緩んだ構成にあってもよく、その結果、停止壁137Aからのバーブコネクタ150の近位方向の後退は、ケーブル141および作動ライン128に長手方向の張力を提供し得る。
【0051】
ロック機構148は、ロック解除位置(
図11)からロック位置に作動されて、遠位端部114に係合することができる。例えば、ロック機構148は、スロット136内に受け入れられてよく、ロック機構148の少なくとも一部は、溝116に係合して、第2の部分130を第1のハンドル110に固定することができる。ロック機構148は、処置における医療デバイス100の使用中に、固定された軸方向長さで第1のハンドル110を第2の部分130に固定することができる。複数の作動ライン128は、ロック機構148がロック位置にある間、第1のハンドル110および第2の部分130に対して動くように構成されていてよい。いくつかの実施形態では、ロック機構148は、溝116に係合する場合に弾性的に変形されてもよく、それによって、第1のハンドル110と第2の部分130との間の接続強度を増加させる。ロック機構148の変形は、処置の完了後、第2の部分130の後続の使用を妨げるようにさらに構成されていてよい。
【0052】
ここで
図15を参照すると、第1のハンドル110は、複数の作動ワイヤ128がプラグコネクタ160とバーブコネクタ150との係合を介して複数のケーブル141に移動可能に結合されていることにより、1つまたは複数のノブ123を介して遠位端部184を作動させるように構成されていてよい。例えば、ノブ123の作動は、1つまたは複数の作動ワイヤ128、プラグコネクタ160、およびバーブコネクタ150を介してそれらに結合された対応するケーブル141の並進を提供し得る。並進するケーブル141は、例えば、近位端部188に対する遠位端部184の関節運動、屈曲、撓み、枢動、および/または移動など、遠位端部184および/または遠位先端186の移動を提供することができる。
【0053】
複数の作動ライン128およびケーブル141の長手方向の運動の範囲は、キー付き開口部140、特に、遠位端部114の遠位に面する表面と近位端部138の近位に面する表面との間に形成されたポケットによって画定され得る。換言すると、キー付き開口部140は、医療デバイス100の使用中に、例えば作動ワイヤ128の動きに応答して、バーブコネクタ150が並進するための空間を第1のハンドル110と第2の部分130との間に、提供することができる。作動ポート137との圧入接続からバーブコネクタ150を取り外すと、遠位端部156は、作動ポート137のプロファイルよりも比較的大きいデフォルトサイズおよび/または形状に戻ることができることを理解されたい。したがって、バーブコネクタ150は、停止壁137Aから遠位端部156を近位方向に後退させるときに作動ポート137内に戻るのを妨げられてよく、それによって、処置の完了後に医療デバイス100の後続の使用を妨げる。
図16に見られるように、複数の流体ポート135は、第1のハンドル110が第2の部分130に対して固定位置でロックされる場合に、シール機構146を介して流体ポート115内に流体シールを維持することができる。
【0054】
ここで
図17を参照すると、第2の部分130は、1つまたは複数の開口部を有する本体172を有するコンプレッションプレート170を含んでいてよい。例えば、コンプレッションプレート170は、本体172を通って延在する第1の流体開口部174A、第2の流体開口部174B、および第3の流体開口部174C(本明細書ではまとめて「流体開口部174」と呼ぶ)を含んでいてよい。流体開口部174の各々は、第2の部分130を通って流体ポート135から遠位に延在する流体チャネル(図示せず)と位置合わせされ、それを受け入れるサイズとされていてよい。コンプレッションプレート170は、複数の作動開口部176をさらに含んでいてよく、その各々は、停止壁177を含んでいてよい。複数の作動開口部176は、第2の部分130を通って複数のバーブコネクタ150から遠位に延在する複数のケーブル141を受け入れるようなサイズおよび構成であってよい。
【0055】
この実施形態では、複数のケーブル141の各々は、ケーブルを取り囲むコイル/ばねを含むボーデンケーブルであってもよい。ばねは、付勢機構として働き、コンプレッションプレート170と遠位先端186におけるケーブル141の終端との間に延在する。ばねは、ケーブル141の剛性を増加させることによって、医療デバイス100の組み立て中および使用中にケーブル141に張力をかけるように構成されていてよい。この例では、ばねは、ケーブル141の外面の周りに配置されていてよく、ケーブル141の長手方向の長さの少なくとも一部に沿って延びていてよい。プラグコネクタ160とバーブコネクタ150との間の接続を介してケーブル141に結合された作動ライン128により、ばねは、医療デバイス100の使用中、作動ライン128をさらに引っ張ることができる。いくつかの例では、ばねは、ケーブル141がコンプレッションプレート170と遠位先端186との間を通過するためのガイドおよび/またはチャネルを提供することができ、ケーブル141のねじり強度を増加させることができる。
【0056】
さらに
図17を参照すると、停止壁177は、各ケーブル141の周りに配置されたばねの断面寸法よりも比較的小さいサイズの直径を有することができる。したがって、ばねは、停止壁177に係合してもよく、作動開口部176を通って近位に延在することを妨げられ得る。ばねは、停止壁177に対して圧縮されてもよく、それによって、ケーブル141上に張力を生成する。コンプレッションプレート170は、電子ケーブルポート111(
図5)および電子ケーブルポート131(
図7)を通って延在する1つまたは複数の電子ケーブルを受け入れるための1つまたは複数の電子ケーブル開口部178をさらに含んでいてよい。
【0057】
ここで
図18を参照すると、コンプレッションプレート170は、遠位端部134に隣接して配置されたキャビティ145において第2の部分130内に配置されていてよい。キャビティ145は、第1の内部レッジ144Aと第2の内部レッジ144Bとの間に画定されていてよい。キャビティ145は、コンプレッションプレート170と、一対の内部レッジ144A,144Bの間に配置された第2の付勢機構(図示せず)とを受け入れるようなサイズおよび形状とすることができる。第2の付勢機構は、一対の内部レッジ144A,144Bのうちの少なくとも1つに対してコンプレッションプレート170を圧縮するように構成されたばね(例えば、波形ディスクばね)を含み得る。いくつかの例では、第2の付勢機構は、第1の内部レッジ144Aの間に配置されていてよく、コンプレッションプレート170は、第2の内部レッジ144Bに対して配置されていてよく、その結果、第2の付勢機構は、本体172に対して遠位方向に向けられた圧縮力を印加することによって、キャビティ145内の固定位置にコンプレッションプレート170を維持するように動作可能であってよい。
【0058】
処置中、第1のハンドル110は、対象の外部に配置されていてよく、チューブアセンブリ180などの第2の部分130の少なくとも一部は、対象内に受け入れられていてよいことを理解されたい。加えて、対象内の標的治療部位からの1つまたは複数の物質(例えば、生体物質、固体微粒子、流体など)は、アンビリカスアセンブリ190への送達のために、チューブアセンブリ180、第2の部分130(例えば、第1の流体ポート135Aを介して)、および第1のハンドル110(例えば、第1の流体ポート115Aおよび第1の流体チューブ124Aを介して)を通って(例えば、吸引を介して)受け取られてよい。さらに、第2の流体チューブ124Bおよび第3の流体チューブ124Cは、処置中に、水および/または加圧空気をそれぞれ標的治療部位に送達してもよい。遠位先端184は、ノブ123(
図1)の作動に応答して作動(例えば、関節運動)させられてもよく、それによって、複数の第1の作動ライン128Aのうちの1つまたは複数が、遠位先端184に取り付けられた対応するケーブル141を動かすようにする。遠位先端184にあるツール(例えば、エレベータ)は、少なくとも1つのノブ123の作動に応答して作動(例えば、枢動)させられてもよく、それによって、第2の作動ライン128Bが、ツールに取り付けられた対応するケーブル141を動かすようにする。
【0059】
図19を参照して、医療デバイス100を用いた処置が完了すると、ユーザは、ロック機構148をロック位置からロック解除位置に作動させることによって、第1のハンドル110を第2の部分130から分解することができる。ロック機構148をスロット136から外向きに動かすことに応答して、第1のハンドル110は、遠位端部114を近位端部138内から後退させるように近位に引っ張られ得る。遠位端部114が近位端部138から外向きに移動させられるにつれて、複数のバーブコネクタ150は、プラグコネクタ160を介した複数の作動ライン128との継続的な係合により、近位に引っ張られ得る。この例では、バーブコネクタ150は、ケーブル141が近位範囲(例えば、最も近位の位置)に延びるまで近位に引っ張られてもよく、それによって、バーブコネクタ150が第2の部分130に対してさらに移動することを妨げる。
【0060】
遠位先端164がソケットキャビティ158内に受け入れられた状態で、プラグコネクタ160は、所定の力閾値までバーブコネクタ150にしっかりと結合され得る。第1のハンドル110は、所定の力閾値よりも大きい、近位方向に引っ張る力が印加されると、プラグコネクタ160をバーブコネクタ150から分離するように構成されていてよい。この実施形態では、プラグコネクタ160が剛性であり、バーブコネクタ150が比較的より高い可撓性を有するとともに、比較的より軟質の材料で形成されていることから、プラグコネクタ160は、所定の力閾値を超える力が印加されると、バーブコネクタ150を物理的に変形させるように構成され得る。
【0061】
いくつかの例では、複数のバーブコネクタ150の各々は、本体152が、変形を受ける前に最大力許容度(maximum force tolerance)までの力の印加に耐えることができるように構成されていてよい。最大力許容度は、約30ポンド(lbs)(≒13.6kg)~約50lbs(≒22.7kg)の範囲にあってよく、特に約40lbs(≒18.1kg)であってもよい。この例では、第2の部分130が5つのバーブコネクタ150を含む場合、所定の力閾値(例えば、各本体152の最大力許容度の累積)は、約150lbs(≒68.0kg)~約250lbs(≒113kg)の範囲にあってよく、特に約200lbs(≒90.7kg)であってもよい。最大力許容度および所定の力閾値は、処置における医療デバイス100の日常的な使用中に作動ワイヤ128および/またはケーブル141によって耐えられる任意の引張力よりも大きくてもよく、それによって、早期の切断が抑制されることを理解されたい。最大力許容度および所定の力閾値は、プラグコネクタ160および/またはバーブコネクタ150のうちの1つまたは複数の材料組成、形状、および/または位置に基づいて選択的に調整されていてよい。
【0062】
図20を参照すると、合計約200lbs(≒90.7kg)の力を超える近位方向へ引っ張る力が第1のハンドル110に印加されると、複数のバーブコネクタ150が弾性変形し、それによってプラグコネクタ160がソケットキャビティ158内から解放されることが可能になる。例えば、近位端部154にある開口部は、力が印加されると拡張し、それによって、近位端部154にある近位開口部のサイズおよび/または形状を大きくし、遠位先端164がそこを通って出ることを可能にする。さらなる例として、本体152は、近位端部154と遠位端部156との間を引き裂いて開くことができ、それによって、引き裂き部位において本体152内から遠位先端164を除去することが可能になる。バーブコネクタ150は、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に示され説明されるもの以外の様々な他の適切な方法で変形されていてよいことを理解されたい。他の実施形態では、第1のハンドル110は、近位方向の力を生成してプラグコネクタ160をバーブコネクタ150から分離するための1つまたは複数のアクチュエータ(例えば、ボタン、レバー、ノブ123)を含むことができる。
【0063】
医療デバイス100は、複数のバーブコネクタ150の変形を介して第2の部分130の後続の使用を妨げるように構成されていてよい。したがって、第2の部分130およびチューブアセンブリ180が第1のハンドル110から分離された状態で、第2の部分130およびチューブアセンブリ180は、医療デバイス100のユーザによって破棄され得る。第1のハンドル110は、遠位端部115の流体ポート115を介して複数の流体チューブ124にアクセスすることによって、さらなる使用のために再処理および洗浄され得る。上記で詳細に説明したように、流体チューブ124は、様々な洗浄器具(例えば、ブラシ)での第1のハンドル110の洗浄をさらに容易にするために、比較的短い長さを有していてよく、剛性であってよい。
【0064】
アンビリカスアセンブリ190は、第2の部分130および第1のハンドル110に関して上記で説明および示されたのと同様の方法で、第1のハンドル110に選択的に結合され得ることを理解されたい。この例では、ポート119と遠位アンビリカスコネクタ191との間のインタフェースは、遠位端部114と近位端部138との間の第1のハンドル110および第2の部分130の構成要素とそれぞれ同様の1つまたは複数の構成要素を含んでいてよい。いくつかの実施形態では、アンビリカスアセンブリ190は、アンビリカスアセンブリ190のさらなる使用を妨げる方法で(例えば、1つまたは複数の流体および/または電子ケーブル接続を変化させることによって)、第1のハンドル110から分離されてよい。第2の部分130、チューブアセンブリ180、およびアンビリカスアセンブリ190が第1のハンドル110から分離され、廃棄されることにより、医療デバイス100は、対象間および/または複数の処置にわたる交差汚染を最小限に抑えることができる。さらに、さらなる処置において第1のハンドル110を再使用することによって、医療デバイス100は、各処置後に廃棄される構成要素の数を制限することによって、材料廃棄物を最小限に抑えることができる。
【0065】
他の実施形態では、第1のハンドル110は、上記に示され説明された第2の部分130のものと同様の接続インタフェース(例えば、近位端部138、キー付き開口部140、バーブコネクタ150など)を有する様々な他の構成要素と結合するように構成され、かつ動作可能であってよい。
【0066】
図21は、本開示の別の例による例示的な医療デバイス200を示す。本明細書に別段の記載がある場合を除いて、医療デバイス200は、上に示し説明した医療デバイス100と同様に構成され、かつ動作可能であってよい。したがって、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される。
【0067】
医療デバイス200は、それぞれ第1のハンドル110および第2の部分130と同様であり得る第1のハンドル210および第2の部分230を含んでいてよい。第1のハンドル210は、複数の作動ライン128(例えば、第1の作動ライン128Aおよび/または第2の作動ライン128B)が中を通って延びる遠位端部214を有する本体212を含んでいてよい。複数の作動ライン128の各々は、作動ライン128の遠位端部から遠位に延在し、種々の好適な接続(例えば、溶接、圧着、リベット、ピン止めなど)によって遠位端部に固定される、延長ライン228を含んでいてよい。例えば、延長ライン228は、作動ライン128の遠位端部にあるスロット内に少なくとも部分的に受け入れられ得る。この実施形態では、延長ライン228は、作動ライン128の円形および/または円筒形の形状に対して、平坦および/または平面プロファイルを有することができる。いくつかの実施形態では、延長ライン228は、例えば、ステンレス鋼などの剛性材料で形成されていてよく、剛性であってよい。本明細書でさらに詳細に説明されるように、複数の延長ライン228の各々は、第1のハンドル210がそこに結合される場合に、第2の部分230を通って延びることができる。
【0068】
第1のハンドル210は、遠位端部214において本体212の周囲に延びる遠位フランジまたはレッジ216を含んでいてよい。遠位レッジ216は、第2の部分230の1つまたは複数の構成要素を受け入れるようなサイズを有する1つまたは複数の開口部(
図25を参照)を有していてよく、それによって、第2の部分230を第1のハンドル210に結合する。第2の部分230は、遠位端部233と近位端部234との間に画定される長手方向長さを有する本体232を含むことができる。遠位端部233は、チューブアセンブリ180の近位端部184を受け入れるように構成されていてよく、近位端部234は、第1のハンドル210の遠位端部214を少なくとも部分的に受け入れるように構成されていてよい。図示されていないが、第1のハンドル210および第2の部分230は、それぞれ本体212および本体232を通って延びる1つまたは複数の流体チューブおよび/またはポートを含み得ることを理解されたい。第1のハンドル210の流体チューブ(複数可)は、流体チューブ124と実質的に同様であってもよく、第2の部分230の流体ポート(複数可)は、流体ポート115と実質的に同様であってもよい。
【0069】
さらに
図21を参照すると、第2の部分230は、近位端部234において本体232の開口部内に配置された複数の摩擦コネクタ260を含んでいてよい。近位端部234の開口部は、上記に示され説明されたキー付き開口部140と実質的に同様であってもよいことを理解されたい。第2の部分230は、第1のハンドル210内の複数の作動ライン128の各々に対して、少なくとも1つの摩擦コネクタ260およびケーブル141を含んでいてよい。複数の摩擦コネクタ260の各々は、摩擦コネクタ260から遠位に延びる遠位脚部270を含んでもよく、複数の摩擦コネクタ260は、遠位脚部270に沿って複数のケーブル141に結合(例えば、圧着)されていてよい。遠位脚部270は、摩擦コネクタ260の外部から外向きに延びるとともに、長手方向長さを有する、突出部、タブ、ピン、および/または他の部材を含んでいてよい。複数のケーブル141は、1つまたは複数の作動ポート137を介して近位端部234の開口部から遠位に延在していてもよい。
【0070】
医療デバイス200は、近位端部234に沿って本体232の外部表面に移動可能に結合されたロックリング240をさらに含んでいてよい。この例では、ロックリング240は、近位端部234の外周の周囲に配置されていてよい。ロックリング240は、第1のハンドル210に係合するために、本体242から近位に延びる複数の締結機構244を有する本体242を含んでいてよい。例えば、締結機構244は、遠位レッジ216の1つまたは複数の開口部がそれを通して締結機構244を受け入れることに応答して、遠位レッジ216に係合するように構成されていてよい。複数の締結機構244は、第1の環状配列で本体242の周囲に配置されていてよい。いくつかの実施形態では、締結機構244は、フック、クリップ、留め金、および/または遠位レッジ216と機械的接続を形成することが可能な種々の他の好適なデバイスを含んでいてよい。ロックリング240は、第1のハンドル210が第2の部分230に受け入れられた場合に、延長ライン228を摺動可能に受け入れるように構成された複数のフランジコネクタ250をさらに含んでいてよい。
【0071】
図22に最もよく見られるように、ロックリング240の本体242は、中心開口部を中心として延びる円形形状を有していてよく、本体242によって画定される中心開口部内に配置される中心床246を含んでいてよい。ロックリング240は、中心床246に沿って配置された複数のフランジコネクタ250を含んでいてよく、各フランジコネクタ250は、少なくとも1つの延長ライン228を受け入れるために、中心床246を貫通して配置されたスロット252を含む。本明細書でさらに詳細に説明されるように、フランジコネクタ250の各々は、その上に少なくとも1つの摩擦コネクタ260を受け入れるように構成されていてよく、各摩擦コネクタ260の遠位脚部270は、各フランジコネクタ250のスロット252を通って延びている。
【0072】
ロックリング240は、中心床246を貫通して延びる複数の開口部をさらに含んでいてよい。例えば、ロックリング240は、流体開口部247、ケーブル開口部248、および複数の周縁開口部249を含んでいてよい。流体開口部247は、第2の部分230から中心床246を通して1つまたは複数の流体ポート(図示せず)を受け入れるようなサイズ、形状、および構成とされていてよい。ケーブル開口部248は、第1のハンドル210から中心床246を通して1つまたは複数の電気ケーブル(図示せず)を受け入れるようなサイズ、形状、および構成とされていてよい。複数の周縁開口部249は、本体232(
図24および
図26A~
図26B参照)の少なくとも一部を摺動可能に受け入れて、ロックリング240を第2の部分230に摺動可能に結合するように構成されていてよい。図示されていないが、摩擦コネクタ260は、フランジコネクタ250の上面の上に配置されていてよく、その結果、摩擦コネクタ260が中心床246に沿って据え付けられ得ることを理解されたい。
【0073】
図23にさらに見られるように、複数のフランジコネクタ250の各々は、フランジコネクタ250の底面から遠位に延びるアーム254をさらに含み得る。アーム254は、スロット252に隣接して配置されていてよく、以下でさらに説明されるように、処置における医療デバイス200の使用中に、第2の部分230の1つまたは複数の構成要素に係合するように構成されていてよい。図示されていないが、遠位脚部270は、スロット252を通って延びて、アーム254に隣接して配置され得ることを理解されたい。
【0074】
ここで
図24を参照すると、ロックリング240は、複数の周縁開口部249の各々を通して本体232の少なくとも1つの脚部238を受け入れ、それによって、本体242を近位端部234に結合するように構成されていてよい。別の言い方をすれば、近位端部234は、本体232から遠位に延びる複数の脚部238によって画定され得る。ロックリング240は、本体232に対して移動(例えば、並進)し、特に、近位端部234において複数の脚部238に沿って摺動するように構成されていてよい。第2の部分230は、近位端部234から近位に延びる複数の締結機構236を含んでいてよい。締結機構236は、遠位レッジ216の1つまたは複数の開口部が締結機構236を受け入れることに応答して、遠位レッジ216に係合するように構成され得る。複数の締結機構236は、ロックリング240上の締結機構244の第1の環状配列とは異なる第2の環状配列で近位端部234の周囲の周りに配置されていてもよい。いくつかの実施形態では、締結機構236は、フック、クリップ、留め金、および/または遠位レッジ216と機械的接続を形成することが可能な種々の他の好適なデバイスを含んでいてよい。
【0075】
図25に見られるように、遠位レッジ216は、1つまたは複数の第1の開口部224および1つまたは複数の第2の開口部226を含んでいてよく、第1の開口部224は、第2の部分230の締結機構236を受け入れるサイズとされ、第2の開口部226は、ロックリング240の締結機構244を受け入れるサイズとされている。この例では、第1の開口部224は、一対の隣接する締結機構236を受け入れるようなサイズおよび形状とされていてよく、第2の開口部226は、単一の締結機構244を受け入れるようなサイズおよび形状とされていてよい。本明細書でさらに詳細に説明するように、締結機構236,244は、そこに印加される半径方向の力を受けることに応答して柔軟に移動可能であってよい。
【0076】
複数の第1の開口部224は、近位端部234の周りの締結機構236の相対位置(例えば、第2の環状配列)に対応する第1のパターンで遠位レッジ216の外周の周りに配置されていてよい。複数の第2の開口部226は、本体242の周りの締結機構244の相対位置(例えば、第1の環状配列)に対応する第2のパターンで遠位レッジ216の外周の周りに配置されていてよい。いくつかの実施形態では、締結機構236の第2の環状配列、および複数の第1の開口部224の対応する第1のパターンは、それぞれ、本体232および/または本体212に対して非対称であってよい。したがって、第1のハンドル210および第2の部分230は、医療デバイス200を組み立てる場合に、第1のハンドル210および第2の部分230の位置合わせを容易にするように集合的に構成され得る。換言すれば、第2の部分230は、第1の開口部224が締結機構236と位置合わせされないように第1のハンドル210が第2の部分230に対して配向される場合に、第1のハンドル210の受け入れを妨げることができる。
【0077】
ここで
図26A-
図26Bを参照すると、医療デバイス200を使用する例示的な方法によれば、第1のハンドル210は、近位端部234が遠位端部214を受け入れることに応答して、第2の部分230に結合されてよい。複数の締結機構236は、複数の第1の開口部224を介して遠位レッジ216を通って延びていてよい。例えば、締結機構236の各対は、第1の開口部224から近位方向に外向きに延びるまで第1の開口部224を通して受け入れられている場合に、少なくとも部分的に互いに向かって(例えば、半径方向内向きに)撓み得る。この例では、締結機構236は、互いに離れて(例えば、半径方向外向きに)撓み、遠位レッジ216の近位表面に係合し、それによって、第2の部分230を第1のハンドル210にしっかりと取り付けることができる。この例では、第2の部分230は、処置中に第1のハンドル210に対して固定された軸方向の長さに配置されていてよい。
【0078】
図27Aに見られるように、第1のハンドル210が第1の開口部224を通って締結機構236を受け入れるように第2の部分230に対して配向されると、延長ライン228は、近位端部234内に配置された複数の摩擦コネクタ260と位置合わせされてよい。この例では、摩擦コネクタ260は、第2の部分230が第1のハンドル210を受け入れる前に、複数のフランジコネクタ250を覆うように配置され得る。複数の摩擦コネクタ260は、例えば、スロット252を通って部分的に延びることなどによって、複数のフランジコネクタ250に結合されてよい。複数の摩擦コネクタ260は、本体242に対して近位に配置されていてよい。本明細書にさらに説明されるように、摩擦コネクタ260は、ロックリング240が第2の部分230に対して近位に移動することに応答して、本体242に対して遠位に移動するように構成されていてよい。
【0079】
ここで
図27Bを参照すると、遠位端部214が近位端部234内に受け入れられると、複数の延長ライン228は、複数の摩擦コネクタ260を通して受け入れられてよい。いくつかの実施形態では、延長ライン228の遠位部分は、摩擦コネクタ260の近位開口部272を通して受け入れられてよい(
図28A-
図28B参照)。本明細書にさらに詳細に説明されるように、ロックリング240を近位端部234に対して近位に移動させること(
図27C参照)は、複数の摩擦コネクタ260がケーブル141に結合されていることに起因して、複数の摩擦コネクタ260を本体242から係合解除させ得る。換言すれば、摩擦コネクタ260は、第2の部分230におけるケーブル141との接続を介してロッキングリング240に対して実質的に固定された位置に維持され、その結果、ロッキングリング240が第2の部分から離れて(例えば、近位方向に)第1のハンドル210に向かって移動すると、摩擦コネクタ260が本体242を通過させられ得る。
【0080】
ロックリング240は、第2の本体230に対して遠位位置に配置されてもよく、その結果、複数の締結機構244は、軸方向の距離だけ遠位レッジ216から分離されていてよい。この例では、ロックリング240は、第2の部分230に対して近位に、かつ第1のハンドル210に向かって、遠位位置から近位位置に動かされてよい。この例では、複数のフランジコネクタ250に対して配置された複数の摩擦コネクタ260は、摩擦コネクタ250を介して付勢されてよい。本明細書に詳細に説明されるように、各摩擦コネクタ260は、少なくとも1つのケーブル141に結合されていてもよく、各ケーブル141は、ロックリング240が近位方向に移動すると、摩擦コネクタ260に対して(遠位方向に向けられた)張力を印加してもよい。したがって、摩擦コネクタ260がケーブル141に接続された状態で、ロックリング240がハンドル210に向かって近位に移動し、ケーブル141から離れると、摩擦コネクタ260はフランジコネクタ250を通して引っ張られ得る。いくつかの実施形態では、摩擦コネクタ260は、ロックリング240がケーブル141に対して動くまで、張力がかからなくてもよい(
図27C)。
【0081】
図28Aに見られるように、複数の摩擦コネクタ260の各々は、近位端部264および遠位端部266によって画定されるハウジング262を含んでいてよい。近位端部264は、近位開口部272を含んでいてもよく、遠位端部266は、遠位開口部274を含んでいてもよく、その各々は、それを通して延長ライン228を受け入れるようなサイズおよび形状にすることができる。ハウジング262は、狭窄部分263および拡張部分268によって画定される少なくとも第1の壁261および少なくとも第2の壁を含むことができる。ハウジング262は、第1の壁261と、狭窄部分263と、拡張部分268との間に画定されたキャビティ269をさらに含んでいてよい。キャビティ269のサイズは、第1の壁261と狭窄部分263との間に対して、第1の壁261と拡張部分268との間でより大きくなり得ることが理解されるべきである。換言すれば、第1の壁261と狭窄部分263との間の半径方向距離は、第1の壁261と拡張部分268との間の半径方向距離よりも小さくてよい。
【0082】
この例では、ハウジング262は、キャビティ269内に配置された可動ボール265(例えば、ボールベアリング)を含んでいてよい。可動ボール265は、剛性であってもよく、例えば、金属、金属合金、ステンレス鋼などの剛性材料で形成されていてよい。以下でさらに詳細に説明されるように、可動ボール265は、キャビティ269内で移動し、延長ライン228に係合して、延長ライン228をハウジング262内にロックするように構成されていてよい。摩擦コネクタ260は、延長ライン228が単一(例えば、遠位)方向にキャビティ269を通って自由に移動することを可能にし、反対(例えば、近位)方向への延長ライン228の相対移動に対して摩擦抵抗を生成するように構成された、単方向摩擦デバイスを含んでいてよい。
【0083】
依然として
図28Aを参照すると、可動ボール265が拡張部分268に隣接して配置された状態で、延長ライン228は、近位端部264の開口部を通して受け入れられて、キャビティ269を通って並進し、拘束されることなく、遠位端部226の開口部を介してハウジング262から遠位に延在していてよい。可動ボール265は、拡張部分268におけるキャビティ269内の空間が、狭窄部分263におけるキャビティ269内の対応する空間に対して増大するため、拡張部分268に隣接して配置された場合に、ハウジング262内で自由に移動し得ることを理解されたい。
【0084】
ここで
図28Bを参照すると、可動ボール265は、延長ライン228および/またはハウジング262の互いに対する動きに応答して、キャビティ269に対して動かされ得る。例えば、ハウジング262は、延長ライン228に対して遠位に移動する場合に、可動ボール265を、拡張部分268に隣接するキャビティ269の部分から狭窄部分263に隣接するキャビティ269の部分へと引っ張ることができる。複数の摩擦コネクタ260の各々のハウジング262は、遠位脚部270を介して各ハウジング262に接続された複数のケーブル141によって印加される(遠位方向に向けられた)張力によって遠位に引っ張られ得る。代替的に、ハウジング262に対する延長ライン228の遠位方向の移動は、可動ボール265を狭窄部分263に向かって移動させ得る。この例では、狭窄部分263は、可動ボール265に半径方向の力を及ぼすことができ、それによって、可動ボール265が延長ライン228に当接することを可能にする。延長ライン228は、可動ボール265と第1の壁261との間に押し込まれてもよく、それによって、摩擦コネクタ260と延長ライン228との互いに対する軸方向位置を固定する。この例では、摩擦コネクタ260は、可動ボール265と延長ライン228との間に摩擦抵抗を発生させて、延長ライン228の軸方向位置をハウジング262に対して確実に固定することができる。したがって、摩擦コネクタ260は、(例えば、可動ボール265を介して)延長ライン228と係合することができ、それによって、ケーブル141によって摩擦コネクタ260に印加される引張力の結果として、延長ライン228に結合された複数の作動ライン128に張力をかけることができる。
【0085】
図27Cに見られるように、ロックリング240は、締結機構244が遠位レッジ216に係合された状態で、近位位置に配置され得る。例えば、各締結機構244は、第2の開口部226から近位方向外向きに延びるまで第2の開口部226を通って受け入れられている場合に少なくとも部分的に撓んで(例えば、半径方向に移動して)いてよい。この例では、締結機構244は、元の位置に戻るように撓み、遠位レッジ216の近位表面に係合し、それによって、ロックリング240を第1のハンドル210にしっかりと取り付けることができる。この例では、第2の部分230は、処置中に第1のハンドル210に対して固定された軸方向の長さに配置されていてよい。ロックリング240は、摩擦コネクタ260が複数の延長ライン228に固定されていることに起因して、遠位位置から近位位置に並進する場合に、複数の摩擦コネクタ260に対して移動してよい。いくつかの実施形態では、摩擦コネクタ260は、ロックリング240が第2の部分230に対して近位方向に動かされる場合に、スロット252を介してフランジコネクタ250を通って延ばされていてよい。フランジコネクタ250は、スロット252を介した摩擦コネクタ260の通過を容易にするために、部分的に変形されてよく、および/または可撓性材料で形成されていてよいことを理解されたい。他の実施形態では、フランジコネクタ250は、ばね式であってもよく、摩擦コネクタ260を受け入れる場合に拡張するように動作可能であってもよい。
【0086】
したがって、複数の摩擦コネクタ260は、ロックリング240が近位位置にある場合に、複数のフランジコネクタ250から係合解除され、本体242に対して遠位に配置されてよい。上述のように、各摩擦コネクタ260は、遠位脚部270を介して複数のケーブル141のうちの少なくとも1つの近位端部に結合(例えば、圧着)されていてよい。したがって、各延長ライン228は、摩擦コネクタ260への中間接続を介して少なくとも1つのケーブル141に結合され得る。ロックリング240は、本体242が遠位位置から近位位置に移動させられるにつれて、ケーブル141の張力を増加させるように構成されていてよい。この例では、フランジコネクタ250は、所定の張力が延長ライン228および/またはケーブル141に生成された場合に、摩擦コネクタ260がスロット252を通過することを可能にするように構成され得る。
【0087】
この例では、ロックリング240によって延長ライン228およびケーブル141が引っ張られた状態で、遠位先端184(
図1)は、ノブ123の作動に応答して作動(例えば、関節運動)させられてもよく、それによって、複数の作動ライン128のうちの1つまたは複数が、摩擦コネクタ260を介して一緒に取り付けられた対応するケーブル141を動かすようにする。遠位先端184にあるツール(例えば、エレベータ)は、少なくとも1つのノブ123の作動に応答して作動(例えば、枢動)させられてもよく、それによって、第2の作動ライン128Bが、ツールに取り付けられた対応するケーブル141を動かすようにする。
【0088】
医療デバイス200を用いた処置が完了すると、ユーザは、最初に複数の摩擦コネクタ260をロック構成(
図28B参照)からロック解除構成(
図28A参照)に遷移させることによって、第1のハンドル210および第2の部分230を分解することができる。この例では、以下でさらに説明するように、ロックリング240は、キャビティ269内で可動ボール265を狭窄部分263(
図28B)から拡張部分268(
図28A)に移動させ、それによって延長ライン228をロック解除するように構成され得る。例えば、複数の締結機構244を遠位レッジ216から係合解除すると、ロックリング240は、アーム254が複数の摩擦コネクタ260に係合するまで、近位端部234に沿って遠位方向に移動することができる。締結機構244が弾性的に変形し、遠位レッジ216を解放するように、締結機構244を手動で(例えば、ツールを介して、または手によって)操作することに応答して、締結機構244は遠位レッジ216を係合解除し得る。他の例では、締結機構244は、1つまたは複数の方向へのロックリング240の回転に応答して、遠位レッジ216を係合解除してもよい。
【0089】
図27Dに見られるように、アーム254は、摩擦コネクタ260の開口部を通して(例えば、近位端部264において)受け入れられ、可動ボール265を狭窄部分263から取り除いてもよい。この例では、可動ボール265がキャビティ269内で拡張部分268(
図28A参照)に向かって遠位方向に押されると、複数の摩擦コネクタ260と延長ライン228との間の摩擦抵抗が除去され得る。したがって、延長ライン228およびハウジング262は、互いに対して自由に動くことができる。この例では、複数の締結機構236は、遠位レッジ216から係合解除されてよく、第1のハンドル210は、第2の部分230内から除去されてよい。締結機構236は、締結機構236を手動で(例えば、ツールを介して、または手によって)操作することに応答して、遠位レッジ216を係合解除し得る。第2の部分230が第1のハンドル210から分離された状態で、医療デバイス200のユーザは、第2の部分230を廃棄し、後続の使用のために第1のハンドル210を再処理することができる。
【0090】
図29は、本開示の別の例による例示的なコネクタ360を示す。コネクタ360は、上述した医療デバイス100,200に容易に組み込むことができることを理解されたい。さらに、多くの点で、コネクタ360は、上記で示し説明したコネクタ150,160,250,260と同様に機能することを理解されたい。
【0091】
例えば、コネクタ360は、ナット端部362およびボルト端部372(例えば、通気ボルト)を含んでいてよい。ナット端部362は、遠位端部364と近位端部366との間に画定される長手方向長さを有していてよく、第1の作動ライン128Aは、近位端部366においてナット端部362を通って延び、ナット端部362の内側に圧着され、それによって、第1の作動ライン128Aの遠位端部をコネクタ360に確実に結合する。ナット端部362は、遠位端部364に遠位開口部368を含んでいてよく、ナット端部362の内面は、遠位開口部368から近位端部366まで延びるねじ山付き部分を有する。複数の作動ライン128の各々は、それに固定された少なくとも1つのナット端部362を含んでいてよいことを理解されたい。
【0092】
依然として
図29を参照すると、ボルト端部372は、ナット端部362の対応するねじ山付き部分と噛合するように構成されたねじ山付き部分を有する外面を備えた近位端部374を含んでいてよい。ナット端部362が遠位開口部368を通してボルト端部372を受け入れることに応答して、コネクタ360が第1の作動ライン128Aをケーブル141に結合するように構成され得るように、ボルト端部372は、ケーブル141の近位端部にしっかりと結合(例えば、圧着)されていてよい。複数のケーブル141の各々は、それに固定された少なくとも1つのボルト端部372を含み得ることを理解されたい。
【0093】
処置中のコネクタ360の例示的な使用において、遠位端部374は、ナット端部362およびボルト端部372の対応するねじ山付き部分が互いに噛み合うことができるように、遠位開口部368を通して受け入れられ得る。例えば、ナット端部362および/またはボルト端部372のうちの少なくとも1つは、他方に対して回転されてもよく、それによって、一対のボルト362,372を互いに結合する。この例では、第1の作動ライン128Aは、コネクタ360を介した中間接続を介してケーブル141に移動可能に結合され得る。第1の作動ライン128Aは、コネクタ360による接続を介してケーブル141によって張力を加えられ得ることを理解されたい。したがって、1つまたは複数のノブ123(
図1参照)の作動は、延長ライン128を通るケーブル141の対応する動きを提供し得る。
【0094】
図30は、本開示の別の例による例示的な医療デバイス400を示す。本明細書に別段の記載がある場合を除いて、医療デバイス400は、上に示し説明した医療デバイス100,200と同様に構成され、かつ動作可能であってよい。したがって、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される。
【0095】
例えば、医療デバイス400は、第1のハンドル410および第2の部分430を含んでいてよい。第1のハンドル410は、遠位端部412の外面の周りに配置された雄ねじ部分414を有する遠位端部412を備えた本体を含んでいてよい。雄ねじ部分414は、遠位端部414の外周に配置されていてよい。第2の部分430は、近位端部432の内面の周りに配置された雌ねじ部分434を有する近位端部432を備えた本体を含んでいてよい。雌ねじ部分434は、近位端部432の内周に配置されていてよい。
【0096】
依然として
図30を参照すると、医療デバイス400は、第1のハンドル410を第2の部分430に結合するように構成されたキーイング機構420をさらに含んでいてよい。キーイング機構420は、第1の本体422の内面内に配置された雌ねじ部分424を有する第1の本体422を含むことができる。雌ねじ部分424は、遠位端部412が第1の本体422の近位開口部を通って受け入れられる場合に、雄ねじ部分414と噛合するように構成されていてよい。キーイング機構420は、第2の本体425の外面の周りに配置された雄ねじ部分428を有する第2の本体425をさらに含むことができる。雄ねじ部分428は、第2の本体425が近位端部432で第2の部分430の近位開口部を通って受け入れられる場合に、雌ねじ部分434と噛合するように構成されていてよい。
【0097】
第1の本体422は、接合インタフェース426を介して第2の本体425に結合され得る。例えば、接合インタフェース426は、第1の本体422の外部の周囲に形成された開口427と、第2の本体425から半径方向外向きに延びる突出部429とを含んでいてよい。第2の本体425の突出部429は、第1の本体422の開口427内に受け入れられ、それによって、接合インタフェース426を形成することができる。この例では、第1の本体422および/または第2の本体425は、接合インタフェース426における接続を介して、互いに対して回転し、かつ互いに対して固定された軸方向位置を維持するように構成することができる。この例では、突出部429は、第1の本体422および/または第2の本体425の互いに対する軸方向の並進を引き起こすことなく、開口427を通って動く(例えば、回転する)ことができる。したがって、第1の本体422および第2の本体425は、互いに対して第1の方向に動く(例えば、円周方向に回転する)ように構成され、互いに対して第2の方向に動く(例えば、近位方向および/または遠位方向に並進する)ことを妨げられ得る。
【0098】
医療デバイス400の例示的な使用において、遠位端部412は、第1の本体422の近位開口部を通して受け入れられてよく、その結果、雄ねじ部分414は雌ねじ部分424と噛合することができる。第1のハンドル410および/または第1の本体422のうちの少なくとも1つは、他方に対して回転されてもよく、それによって、第1のハンドル410をキーイング機構420に結合することができる。さらに、第2の本体425は、近位端部432の近位開口部を通して受け入れられてよく、その結果、雄ねじ部分428は雌ねじ部分434と噛合することができる。第2の部分430および/または第2の本体425のうちの少なくとも1つは、他方に対して回転されてもよく、それによって、第2の部分430をキーイング機構420に結合することができる。この例では、流体ポート115A,115Bは、キー機構420による中間接続を介して流体ポート135A,135Bに流体結合されていてよい。
【0099】
図31A~
図31Bは、本開示の別の例による例示的な第1のハンドル510および第2の部分530を示す。本明細書に別段の記載がある場合を除いて、第1のハンドル510および第2の部分530は、それぞれ、上に示し説明した第1のハンドル110および第2の部分130と同様に構成され、かつ動作可能であってよい。したがって、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される。
【0100】
第1のハンドル510は、遠位端部514の外面の周りに配置された溝516を有する遠位端部514を備えた本体512を含んでいてよい。溝516は、遠位端部514の外周に配置されていてよい。この例では、溝516は、遠位端部514の外面に沿って形成された凹んだチャネルを含むことができる。本明細書でさらに詳細に説明されるように、溝516は、第2の部分530の少なくとも一部を受け入れ、それによって第1のハンドル510を第2の部分530に結合するようなサイズ、形状、および構成とされていてよい。
【0101】
依然として
図31A~
図31Bを参照すると、第2の部分530は、近位端部534の周囲に配置されたフランジ536を有する近位端部534を備えた本体532を含んでいてよい。この例では、本体532は、近位端部534に近位開口部538を含んでいてよく、フランジ536は、近位開口部538の外縁の周りに配置されていてよい。いくつかの実施形態では、フランジ536は、本体532と一体であってよく、近位端部534に対して少なくとも部分的に移動可能であってもよく、その結果、フランジ536は、それに印加される半径方向の力を受けることに応答して撓むように構成されていてよい。いくつかの実施形態において、フランジ536は、互いに対して移動可能であってよい2つ以上のセグメントを含み得る。例えば、フランジ536は、互いに対して実質的に同様の断面プロファイルを有する4つのセグメントを含んでいてよい。フランジ536のセグメントの各々は、互いに対して独立して動くことができ得ることを理解されたい。
【0102】
例示的な使用において、第2の部分530は、遠位端部514の近位端部534への挿入に応答して、第1のハンドル510を受け入れることができる。フランジ536は、第2の部分530が近位開口部538を通して遠位端部514を受け入れることに応答して、本体532に対して半径方向外向きに撓むように構成されていてよい。第1のハンドル510は、溝516がフランジ536と位置合わせされるまで、近位開口部538を通って遠位に動くことができる。この例では、フランジ536は、本体532に対して半径方向内向きに溝516内に撓むことができ、それによって、第1のハンドル510を第2の部分530に結合することができる。この例では、フランジ536は、第1のハンドル510を第2の部分530から分解するための所定の力閾値まで、第1のハンドル510および第2の部分530の互いに対する動起き(例えば、軸方向、回転など)を妨げることができる溝516とのスナップ接続を形成し得る。他の実施形態では、第2の部分530は、溝516内への受け入れのための近位端部534に沿った1つまたは複数のピン(図示せず)を含んでいてもよい。
【0103】
前述のシステム、デバイス、アセンブリ、および方法の各々は、選択的な組み立ておよび分解が可能なモジュール式医療デバイスを用いて、標的治療部位を治療するために使用され得る。互いに機械的接続、電気的接続、および流体接続を確立することができる再使用可能な構成要素および使い捨て可能な構成要素を医療デバイスに提供することによって、完全に使い捨てのデバイスからの材料廃棄の例、および完全に再使用可能なデバイスの使用による患者間の交差汚染を最小限に抑えることができる。
【0104】
本開示の範囲から逸脱することなく、開示されたデバイスおよび方法において様々な修正および変形が行われ得ることが当業者には明らかであろう。本開示の他の態様は、本明細書の検討および本明細書に開示された特徴の実施から当業者には明らかであろう。本明細書および例は例示的としてのみ考慮されることが意図されている。
【国際調査報告】