(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】集積回路(IC)パッケージ内の電子デバイスの高さに適応された熱的構造
(51)【国際特許分類】
H01L 23/36 20060101AFI20240219BHJP
H01L 23/28 20060101ALI20240219BHJP
H01L 23/29 20060101ALI20240219BHJP
H01L 25/00 20060101ALI20240219BHJP
H01L 25/04 20230101ALI20240219BHJP
【FI】
H01L23/36 Z
H01L23/28 E
H01L23/30 R
H01L25/00 B
H01L25/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023545347
(86)(22)【出願日】2022-02-01
(85)【翻訳文提出日】2023-07-26
(86)【国際出願番号】 US2022070451
(87)【国際公開番号】W WO2022187775
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】アニケット・パティル
(72)【発明者】
【氏名】ホン・ボク・ウィ
(72)【発明者】
【氏名】ボハン・ヤン
【テーマコード(参考)】
4M109
5F136
【Fターム(参考)】
4M109AA01
4M109BA04
4M109CA21
4M109DB02
4M109GA02
4M109GA05
5F136BA30
5F136BB18
5F136BC07
5F136DA08
5F136DA31
5F136DA42
(57)【要約】
ICパッケージは、基板の表面上の熱生成デバイスおよび電気デバイスと、電気デバイス上に配置されたモールド化合物と、放熱を改善するためにモールド化合物なしに熱生成デバイス上に配置された熱的構造とを含む。一例では、熱的構造は、熱伝導材料(TIM)層とヒートシンクとを含む。一例では、TIM層は、熱生成デバイスからモールド化合物以下の高さまで延び、ヒートシンクは、熱生成デバイスおよび電気デバイスの上方に平らな外表面を含む。一例では、熱生成デバイス上のヒートシンクの第1のヒートシンク部は、電気デバイス上のヒートシンクの第2のヒートシンク部と異なる厚さであり得る。熱的構造は、熱生成デバイスとヒートシンクとの間の熱抵抗を低減する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路(IC)パッケージであって、
表面を含む基板と、
前記基板の前記表面上の熱生成デバイスであって、前記表面から第1の距離における第1の表面を含む、熱生成デバイスと、
前記基板の前記表面上の電気デバイスであって、前記表面からの前記第1の距離より大きい第2の距離における第2の表面を含む、電気デバイスと、
前記電気デバイスの前記第2の表面上に配置され、前記表面からの前記第2の距離より大きい第3の距離における第3の表面を含むモールド化合物と、
前記熱生成デバイスの前記第1の表面上、および前記モールド化合物の前記第3の表面上に形成された熱的構造であって、平らな外表面を含む、熱的構造とを含む、集積回路(IC)パッケージ。
【請求項2】
前記熱的構造は、前記熱生成デバイスの前記第1の表面上に熱伝導材料(TIM)層をさらに含み、前記TIM層の厚さは、前記熱生成デバイスの前記第1の表面から、前記第1の距離より大きくかつ前記表面からの前記第3の距離以下である第4の距離における前記TIM層の第4の表面まで延びる、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項3】
前記熱的構造は、前記TIM層の前記第4の表面上および前記モールド化合物の前記第3の表面上に配置されたヒートシンクをさらに含み、前記ヒートシンクは、前記表面からの前記第4の距離より大きい第5の距離における前記平らな外表面を含む、請求項2に記載のICパッケージ。
【請求項4】
前記ヒートシンクは、前記TIM層の前記第4の表面から前記平らな外表面までの第1の厚さと、前記モールド化合物の前記第3の表面から前記平らな外表面までの第2の厚さとをさらに含む、請求項3に記載のICパッケージ。
【請求項5】
前記電気デバイスの前記第2の表面の前記表面からの前記第2の距離より小さい第6の距離における第6の表面を含む第2の熱生成デバイスと、
前記第2の熱生成デバイスと前記ヒートシンクとの間の前記第6の表面上に形成された第2のTIM層とをさらに含む、請求項3に記載のICパッケージ。
【請求項6】
前記熱生成デバイスの前記第1の表面の前記表面からの前記第1の距離より大きい第7の距離における第7の表面を含む第3のデバイスをさらに含み、
前記モールド化合物は、前記第3のデバイスの前記第7の表面上に配置される、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項7】
前記熱生成デバイスは、電力管理集積回路(PMIC)を含む、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項8】
前記電気デバイスは受動電気構成要素を含む、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項9】
前記受動電気構成要素は、インダクタ、キャパシタ、および抵抗器のうちの1つを含む、請求項8に記載のICパッケージ。
【請求項10】
前記基板は、第2の表面をさらに含む第1の基板を含み、
前記ICパッケージは、前記第1の基板の前記第2の表面に結合されたICまたはパッケージをさらに含む、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項11】
前記第1の基板の前記第2の表面に結合された第2の基板をさらに含む、請求項10に記載のICパッケージ。
【請求項12】
無線周波数(RF)フロントエンド(RFFE)モジュールを含む、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項13】
セットトップボックス、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、固定ロケーションデータユニット、モバイルロケーションデータユニット、全地球測位システム(GPS)デバイス、モバイルフォン、セルラーフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、タブレット、ファブレット、サーバ、コンピュータ、ポータブルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、装着型コンピューティングデバイス、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モニタ、コンピュータモニタ、テレビ、チューナー、ラジオ、衛星ラジオ、音楽プレーヤ、デジタル音楽プレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、デジタルビデオプレーヤ、ビデオプレーヤ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、ポータブルデジタルビデオプレーヤ、自動車、車両構成要素、アビオニクスシステム、ドローン、およびマルチコプターからなるグループから選択されたデバイスに組み込まれた、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項14】
集積回路(IC)パッケージを作成する方法であって、
熱生成デバイスを基板の表面に結合するステップであって、前記熱生成デバイスは、前記表面からの第1の距離における第1の表面を含む、ステップと、
電気デバイスを前記表面に結合するステップであって、前記電気デバイスは、前記表面からの前記第1の距離より大きい第2の距離における第2の表面を含む、ステップと、
前記熱生成デバイスの前記第1の表面上にあって、前記電気デバイスの前記第2の表面から離隔されかつ平らな外表面を含む、熱的構造を形成するステップとを含む、方法。
【請求項15】
前記熱的構造を形成するステップは、前記熱生成デバイスの前記第1の表面上に熱伝導材料(TIM)層を形成するステップをさらに含み、前記TIM層は第4の表面を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記TIM層の前記第4の表面上にヒートシンクの第1の部分を形成することと、
前記電気デバイスの前記第2の表面から離隔された前記ヒートシンクの第2の部分を形成することとを含む前記ヒートシンクを形成するステップをさらに含み、
前記ヒートシンクは、前記熱的構造の前記平らな外表面を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ヒートシンクを形成するステップは、
TIM層の前記第4の表面から前記平らな外表面まで延びる前記ヒートシンクの第1の厚さを有するように前記ヒートシンクの前記第1の部分を形成するステップと、
前記平らな外表面から延びて、前記平らな外表面から前記電気デバイスの前記第2の表面までの距離より小さい第2の厚さを有するように前記ヒートシンクの前記第2の部分を形成するステップとをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記基板の前記表面上および前記電気デバイスの前記第2の表面上にモールド化合物を配置するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記モールド化合物を配置するステップは、トランスファー成形プロセスにおいて、前記電気デバイスの前記第2の表面とヒートシンクとの間に前記モールド化合物を注入するステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
モールド化合物を、前記熱生成デバイスの前記第1の表面上ではなく、前記電気デバイスの前記第2の表面上に選択的に形成するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
モールド化合物を前記熱生成デバイスの前記第1の表面上および前記電気デバイスの前記第2の表面上に形成するステップと、
前記モールド化合物を前記熱生成デバイスの前記第1の表面から除去するステップとをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記熱生成デバイスの前記第1の表面上に前記熱的構造を形成するステップは、前記第1の表面と前記熱的構造との間のモールド化合物なしに、前記熱生成デバイスの前記第1の表面上に直接前記熱的構造を形成するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
前記ヒートシンクは、前記第1の部分から前記第2の部分まで連続的に延びる熱伝導性材料をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権出願
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年3月1日に出願された“THERMAL STRUCTURES ADAPTED TO ELECTRONIC DEVICE HEIGHTS IN INTEGRATED CIRCUIT (IC) PACKAGES”という名称の米国特許出願第17/188,236号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の分野は、一般に、集積回路(IC)パッケージ内に生成された過剰な熱を除去することに関する。
【背景技術】
【0003】
モバイルデバイスは、アプリケーションソフトウェアを実行するアプリケーションプロセッサによって提供される複雑な機能が可能である。アプリケーションプロセッサは、一般的に、集積回路(IC)パッケージ内の基板に結合されたいくつかの電子デバイスのうちの1つである。ICパッケージはまた、ワイヤレスインターフェース能力を提供するために、無線周波数(RF)信号を受信、増幅、および送信するための回路を含み得る。ICパッケージ内の基板上の他の電子デバイスは、メモリチップ、電力管理集積回路(PMIC)、および表面実装型デバイス(SMD)を含む。PMICは、アプリケーションプロセッサなどの他の電子デバイスに電力を供給するために使用される能動デバイスである。SMDは、RF信号を処理するために必要な受動電気構成要素であり得る。PMICおよび他のデバイスは、高温によって引き起こされる負の性能効果、およびさらには早すぎるデバイス故障を回避するために、ICパッケージから除去されなければならない大量の熱を生成する。それゆえ、基板上のすべての構成要素を接着性封止材の中に固定した後、放熱対策(たとえば、ヒートシンクまたはヒートパイプ)が、パッケージ内に生成された過剰な熱を伝導で取り去るために、パッケージの外部の上に設けられる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書で開示する態様は、集積回路(IC)パッケージ内の電子デバイスの高さに適応された熱的構造を含む。ICパッケージは、基板の表面に結合された異なる高さの複数の電子デバイスを含む。ICパッケージは、異なる高さの電子デバイスの上方に平らな外表面を有する。この関連で、モールド化合物が、最も高い電子デバイスをカバーする一定深さまで、基板の表面上に配置される。熱的構造は、デバイスによって生成された熱を放散するために、モールド化合物の表面上に配置される。熱的構造は、ICパッケージの平らな外表面も提供し得る。存在するICパッケージでは、電力管理集積回路(PMIC)など、低い高さの熱生成デバイスによって生成された熱は、モールド化合物の厚さを通して熱的構造まで伝導されなければならない。しかしながら、モールド化合物は、不十分な熱導体である。
【0005】
例示的な態様では、ICパッケージは、基板の表面上の熱生成デバイスおよび電気デバイスと、電気デバイス上に配置されたモールド化合物と、放熱を改善するためにモールド化合物なしに熱生成デバイス上に配置された熱的構造とを含む。一例では、熱的構造は、熱伝導材料(TIM)層を含み得る。別の例では、熱的構造は、ヒートシンクを含み得る。一例では、TIM層は、熱生成デバイスから電気デバイス上のモールド化合物の高さ以下の高さまで(すなわち、表面の上方まで)厚さ方向に延び、ヒートシンクは、熱生成デバイスおよび電気デバイスの上方に平らな外表面を含む。一例では、熱生成デバイス上のヒートシンクの第1のヒートシンク部は、電気デバイス上のヒートシンクの第2のヒートシンク部と異なる厚さであり得る。熱生成デバイス上のモールド化合物なしに熱生成デバイス上にTIM層を配置することで、熱生成デバイスとヒートシンクとの間の熱抵抗が低減される。
【0006】
この関連において、一態様では、ICパッケージが開示される。ICパッケージは、表面を含む基板を含む。ICパッケージは、基板の表面上の熱生成デバイスも含む。熱生成デバイスは、表面からの第1の距離における第1の表面を含む。ICパッケージは、基板の表面上の電気デバイスも含む。電気デバイスは、表面からの第1の距離より大きい第2の距離における第2の表面を含む。ICパッケージは、電気デバイスの第2の表面上に配置され、表面からの第2の距離より大きい第3の距離における第3の表面を含むモールド化合物も含む。ICパッケージは、熱生成デバイスの第1の表面上およびモールド化合物の第3の表面上に形成された熱的構造も含む。熱的構造は、平らな外表面を含む。
【0007】
別の態様では、ICパッケージを製作する方法が開示される。方法は、熱生成デバイスを基板の表面に結合するステップを含む。熱生成デバイスは、表面からの第1の距離における第1の表面を含む。方法は、電気デバイスを表面に結合するステップも含む。電気デバイスは、表面からの第1の距離より大きい第2の距離における第2の表面を含む。方法は、熱生成デバイスの第1の表面上にあって、電気デバイスの第2の表面から離隔されかつ平らな外表面を含む、熱的構造を形成するステップも含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】少なくとも1つの熱生成デバイスと、熱生成デバイスの上のヒートシンクと、熱生成デバイスとヒートシンクとの間のモールド化合物とを含む従来の集積回路(IC)パッケージの断面側面図である。
【
図2】基板にともに搭載された熱生成デバイスおよびより高い電気デバイスと、熱生成デバイスからの熱の伝導を改善するために電気デバイスの上方および熱生成デバイスの上の熱的構造とを含む例示的なICパッケージの断面側面図である。
【
図3A】
図2のICパッケージを製作する第1の例示的なプロセスにおける製作段階を示す図である。
【
図3B】
図2のICパッケージを製作する第1の例示的なプロセスにおける製作段階を示す図である。
【
図3C】
図2のICパッケージを製作する第1の例示的なプロセスにおける製作段階を示す図である。
【
図3D】
図2のICパッケージを製作する第1の例示的なプロセスにおける製作段階を示す図である。
【
図4】
図3A~
図3Dの製作段階を含む第1の例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図5A】
図2のICパッケージを製作する第2の例示的なプロセスにおける製作段階の図である。
【
図5B】
図2のICパッケージを製作する第2の例示的なプロセスにおける製作段階の図である。
【
図5C】
図2のICパッケージを製作する第2の例示的なプロセスにおける製作段階の図である。
【
図5D】
図2のICパッケージを製作する第2の例示的なプロセスにおける製作段階の図である。
【
図6】
図2に示すICパッケージ内の基板に結合された熱生成デバイスおよび電気デバイスの上に配置された熱的構造の第1の方向付けを示す断面側面図である。
【
図7】熱管理対策の一部として
図6に示す方向付けにおける
図2に示すICパッケージを含む電気デバイスの断面側面図である。
【
図8】熱管理対策の一部として
図6に示す方向付けにおける
図2に示すICパッケージを含む電気デバイスの断面側面図である。
【
図9】
図2に示すICパッケージ内の基板に結合された熱生成デバイスおよび電気デバイスの上に配置された熱的構造の第2の方向付けを示す断面側面図である。
【
図10】熱管理対策の一部として
図9に示す方向付けにおける
図2に示すICパッケージを含む電気デバイスの断面側面図である。
【
図11】熱管理対策の一部として
図9に示す方向付けにおける
図2に示すICパッケージを含む電気デバイスの断面側面図である。
【
図12】
図2の熱的構造を含むICパッケージを含む無線周波数(RF)モジュールを含む例示的なワイヤレス通信デバイスのブロック図である。
【
図13】
図2、
図3Dおよび
図5Dに示す、および本明細書で開示する態様のいずれかによる、基板の表面上の熱生成デバイスおよび電気デバイスと、電気デバイスから離隔されかつ放熱のために熱抵抗を低減するために熱生成デバイスの第1の表面上にある熱的構造とを含む例示的なICパッケージのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、図面を参照して、本開示のいくつかの例示的な態様について説明する。「例示的」という語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明するいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0010】
本明細書で開示する態様は、集積回路(IC)パッケージ内の電子デバイスの高さに適応された熱的構造を含む。ICパッケージは、基板の表面に結合された異なる高さの複数の電子デバイスを含む。ICパッケージは、異なる高さの電子デバイスの上方に平らな外表面を有する。この関連で、モールド化合物が、最も高い電子デバイスをカバーする一定深さまで、基板の表面上に配置される。熱的構造は、デバイスによって生成された熱を放散するために、モールド化合物の表面上に配置される。熱的構造は、ICパッケージの平らな外表面も提供し得る。存在するICパッケージでは、電力管理集積回路(PMIC)など、低い高さの熱生成デバイスによって生成された熱は、モールド化合物の厚さを通して熱的構造まで伝導されなければならない。しかしながら、モールド化合物は、不十分な熱導体である。
【0011】
例示的な態様では、ICパッケージは、基板の表面上の熱生成デバイスおよび電気デバイスと、電気デバイス上に配置されたモールド化合物と、放熱を改善するためにモールド化合物なしに熱生成デバイス上に配置された熱的構造とを含む。一例では、熱的構造は、熱伝導材料(TIM)層を含み得る。別の例では、熱的構造は、ヒートシンクを含み得る。一例では、TIM層は、熱生成デバイスから電気デバイス上のモールド化合物の高さ以下の高さまで(すなわち、表面の上方まで)厚さ方向に延び、ヒートシンクは、熱生成デバイスおよび電気デバイスの上方に平らな外表面を含む。一例では、熱生成デバイス上のヒートシンクの第1のヒートシンク部は、電気デバイス上のヒートシンクの第2のヒートシンク部と異なる厚さであり得る。熱生成デバイス上のモールド化合物なしに熱生成デバイス上にTIM層を配置することで、熱生成デバイスとヒートシンクとの間の熱抵抗が低減される。
【0012】
図1は、本明細書で開示する態様によって対処される放熱問題を説明するための参照を提供する従来のICパッケージ100の断面側面図である。ICパッケージ100は、基板106の表面104上の少なくとも1つの熱生成デバイス102と、熱生成デバイス102の上方のヒートシンク108と、熱生成デバイス102とヒートシンク108との間のモールド化合物110とを含む。ヒートシンク108は、TIM層(図示せず)を含み得る。ICパッケージ100は、表面104上に、熱生成デバイス102より高い少なくとも1つの電気デバイス112も含む。この例では、表面104は、X軸方向と、X軸方向に直交するY軸方向とに延びる。電気デバイス112の高さは、表面104と直交するZ軸方向に、熱生成デバイス102よりさらに延びる。モールド化合物110は、表面104上に、電気デバイス112をカバーする深さまで配置され、基板106上の熱生成デバイス102および電気デバイス112を固定する。表面104に平行に、モールド化合物110は、ヒートシンク108が配置される平らな外表面114を有する。ヒートシンク108は、ICパッケージ100から熱を除去するために、銅などの高い熱伝導率を有する材料116で形成される。しかしながら、モールド化合物110は、不十分な熱導体である。それゆえ、モールド化合物110は、熱生成デバイス102内で生成された熱をヒートシンク108まで効果的に伝導せず、ICパッケージ100の温度上昇を引き起こす。
【0013】
ICパッケージ100は、基板106の表面104上または対向面122上に、アプリケーションプロセッサ118または他のデバイス120を含み得る。ICパッケージ100は、基板106に電気的に結合され、同時に他のデバイス126にも結合された追加の基板124を含み得る。アプリケーションプロセッサ118ならびに他のデバイス120および126の性能は、温度上昇によって負の影響を受けることがある。加えて、過剰な熱は、同じく、ICパッケージ100の損傷か、またはパッケージ内の任意のデバイスの早期故障を引き起こす場合がある。したがって、ICパッケージ100の放熱能力における改善が必要である。
【0014】
図2は、以下の説明における参照のための、ICパッケージ200の例示的な態様を示す例示的なICパッケージ200の断面側面図である。ICパッケージ200は、それぞれ、基板208の表面206上にある(たとえば、それに結合および/または搭載された)熱生成デバイス202および電気デバイス204を含む。ICパッケージ200は、基板208の表面206上および電気デバイス204上に配置されるが、熱生成デバイス202上に配置されないモールド化合物210を含む。ICパッケージ200は、熱生成デバイス202上に配列された熱的構造212を含む。このようにして、熱生成デバイス202とICパッケージ200の平らな外表面214との間の熱抵抗が低減される。
【0015】
一例では、熱生成デバイス202は、基板208に対向する第1の表面216を含む。第1の表面216は、第1の表面216に直交する方向に、表面206から第1の距離D
1にある。たとえば、
図2に示すように、第1の表面216は、X軸方向とX軸方向に直交するY軸方向とに延び、距離D
1は、X軸方向およびY軸方向に直交するZ軸方向に測定される。一例では、熱生成デバイス202は、アプリケーションプロセッサ220またはパッケージなどのIC220に電力を供給するために、ICパッケージ200内に設けられたPMICダイまたはPMICパッケージ218であり得る。代替的に、熱生成デバイス202は、アプリケーションプロセッサか、ダブルデータレート(DDR)スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)もしくはユニバーサルフラッシュストレージ(UFS)などの任意の集積回路もしくはメモリか、またはICパッケージ内の基板上に搭載された任意の他のタイプのデバイスであり得る。
図2に示すように、アプリケーションプロセッサ220は、表面206に対向する基板208の裏面221上に搭載され得る。
【0016】
電気デバイス204は、表面206からの距離D
1より大きい第2の距離D
2における第2の表面222を含む。
図2の例における電気デバイス204は、電気回路内で動作する、受動電気構成要素などの任意の表面実装型デバイス(SMD)であり得る。加えて、電気デバイス204は、基板208の上方の高さが熱生成デバイス202より高い表面を有する任意の能動もしくは受動の電気構成要素もしくはデバイスであり得る。一例では、電気デバイス204はインジケータ224であるが、キャパシタまたは抵抗器でもあってもよい。インダクタンスまたはQファクタは、インダクタ224のサイズを増加することによって増加され得る。したがって、電気デバイス204の第2の表面222までの距離D
2は、表面206から第1の表面216まで、少なくとも距離D
1の2倍以上であり得る。
【0017】
モールド化合物210は、熱生成デバイス202、電気デバイス204、および表面206上の他のデバイス226のそばで、表面206上に配置される。モールド化合物210は、同じく、表面206からの距離D2において、電気デバイス204の第2の表面222上に配列される。モールド化合物210は、同じく、表面206からの距離D2より大きい距離D3において第3の表面228を有する。モールド化合物210は、熱生成デバイス202の第1の表面216上に配置されない。第1の表面216の上方の空間を、不十分な熱導体であるモールド化合物210で充填するのではなく、熱的構造212が、熱生成デバイス202の第1の表面216上に配置される。熱的構造212はまた、ICパッケージ200の平らな外表面214を形成する。
【0018】
図2の例における熱的構造212は、TIM層230およびヒートシンク232を含む。TIM層230は、たとえば、熱生成層202の第1の表面216上に配置された導電ペーストまたは導電テープであり得る。TIM層230は、たとえば、高い熱伝導率を提供するために、金属充填剤および/またはカーボンナノチューブを含み得る。ヒートシンク232は高い熱伝導率を有し、たとえば、銅などの金属層であり得る。TIM層230の厚さT
TIMは、熱生成デバイス202の第1の表面216から、表面206からの距離D
4におけるTIM層230の第4の表面234まで延びる。距離D
4は、熱生成デバイス202の第1の表面216の距離D
1より大きく、モールド化合物210の第3の表面228の表面206からの距離D
3以下である。
【0019】
ヒートシンク232は、TIM層230の第4の表面234上に、および同じくモールド化合物210の第3の表面228上に配置される。ヒートシンク232は、第4の表面234および第3の表面228の反対側に、熱生成デバイス202および電気デバイス204にわたって延びる平らな外表面214を含む。平らな外表面214は、TIM層230の第4の表面234の距離D4より大きい、表面206からの第5の距離D5にある。第5の距離D5は、同じく、モールド化合物210の第3の表面228の距離D3より大きい。
【0020】
TIM層230の第4の表面234上で、ヒートシンク232は、距離D5と距離D4との間の差に対応する第1の厚さTHS1を有する。モールド化合物210の第3の表面228上に、ヒートシンク232は、距離D5と距離D3との間の差に対応する第2の厚さTHS2を有する。熱的構造212内で、TIM層230は、熱生成デバイス202の第1の表面216上に配置される。この関連において、「の上に配置される」は、TIM層230と第1の表面216との間にモールド化合物210はないことを意味する。TIM層230は、介在層なしに第1の表面216上に直接存在し得るか、またはたとえば、低い熱抵抗を有する熱伝導に有益な1つまたは複数の介在層が存在し得る。加えて、ヒートシンク232は、熱生成デバイス202から離れる低い熱抵抗の熱伝導経路を提供しながら、依然としてICパッケージ200の平らな外表面214を提供するために、距離D3およびD4に従って第1の厚さTHS1および第2の厚さTHS2を有する。
【0021】
図2の例では、ICパッケージ200は、同じく、第2の表面222の表面206からの第2の距離D
2以下である距離D
6における第6の表面238を含む第2の熱生成デバイス236を含む。ICパッケージ200は、第2の熱生成デバイス236からヒートシンク232までの低い熱抵抗の熱伝導経路を提供するために、第2の熱生成デバイス236とヒートシンク232との間の第6の表面238上に第2のTIM層240を含む。
【0022】
図2の例に示すように、ICパッケージ200は、同じく、SMDおよび/または受動デバイスなどの第3のデバイス242を含む。第3のデバイス242は、熱生成デバイス202の表面206からの距離D
1より大きい第7の表面244を含む。モールド化合物210は、第3のデバイス242とヒートシンク232との間の第7の表面244上に配置される。
【0023】
図2のICパッケージ200は、同じく、基板208の裏面221に結合された第2の基板246を含む。追加のICデバイス248(たとえば、メモリチップ)は、たとえば、アプリケーションプロセッサ220、または基板208上の他のデバイスによるアクセスのために、第2の基板246に結合される。
【0024】
ICパッケージ200の形体(feature)の寸法の例は、以下のとおりである。
- 距離D1=~400ミクロン(μm)、
- 距離D2=400μm~750μm、
- 距離D3=距離D2+>50μm=700μm~1ミリメートル(mm)、
- 距離D4=距離D1+100~200μm、
- 距離D5=距離D3+>25μm、
- THS1=~200μm、および
- THS2=>25μm。
【0025】
本明細書で開示する例示的な態様を含むICパッケージは、上記の寸法に制限されない。
【0026】
図3A~
図3Dは、
図2のICパッケージ200を製作するための
図4のフローチャートに示される例示的なプロセス400の第1の例におけるステップに対応する製作段階300A~300Dの図である。
図3Aの製作段階300Aは、熱生成デバイス202を基板208の表面206に結合するステップに対応する(ブロック402)。熱生成デバイス202は、表面206からの第1の距離D
1における第1の表面216を含む。
図3Aの製作段階300Aは、同じく、電気デバイス204を表面206に結合するステップに対応し、電気デバイス204は、表面206からの第1の距離D
1より大きい第2の距離D
2における第2の表面222を含む(ブロック404)。
【0027】
図3Bおよび
図3Cの製作段階300B~300Cは、熱生成デバイス202の第1の表面216上にあって、電気デバイス204の第2の表面222から離隔される熱的構造212を形成するステップに対応し、熱的構造212は、平らな外表面214を含む(ブロック406)。
図3Bに示すように、熱的構造212を形成するステップは、熱生成デバイス202の第1の表面216上にTIM層230を形成するステップを含み、TIM層230は第4の表面234を含む。
図3Cの製作段階300Cの図は、熱的構造212を形成するステップが、TIM層230の第4の表面234上にヒートシンク232の第1の部分232Aを形成するステップと、電気デバイス204の第2の表面222から離隔されたヒートシンク232の第2の部分232Bを形成するステップとをさらに含み、ヒートシンク232は、熱的構造212の平らな外表面214を含む。ヒートシンク232の第1の部分232Aを形成するステップは、TIM層230の第4の表面234から平らな外表面214まで延びる第1の厚さT
HS1を有するために第1の部分232Aを形成するステップを含む。ヒートシンク232の第2の部分232Bを形成するステップは、平らな外表面214から延びるが、平らな外表面214から電気デバイス204の第2の表面222までの距離より小さい第2の厚さT
HS2を有して電気デバイス204の第2の表面222から離隔されたヒートシンク232の第2の部分232Bを残すように、第2の部分232Bを形成するステップを含む。
【0028】
一例では、プロセス400は、モールド化合物210を基板208の表面206上に、および電気デバイス204の第2の表面222上に配置するステップを含む、
図3Dの製作段階300Dに対応する追加のステップ(
図4のフローチャートに示さず)を含み得る。一例では、モールド化合物210を配置するステップは、たとえばトランスファー成形プロセスにおいて、電気デバイス204の第2の表面222とヒートシンク232の第2の部分232Bとの間にモールド化合物210を注入するステップをさらに含む。この関連において、モールド化合物210は、ヒートシンク232が電気デバイス204の第2の表面222から離隔されるヒートシンク232の第2の部分232Bの間に注入されるか、または場合によっては押し込められる。TIM層230は、熱生成デバイス202の第1の表面216上に配置されるので、熱的構造212と第1の表面216との間にモールド化合物210は注入されない。したがって、熱生成デバイス202内に生成された熱は、不十分な伝導性のモールド化合物210を横断して進む必要なく、代わりに、熱をICパッケージ200から離れて伝導する低い熱抵抗経路を有する。
【0029】
図5A~
図5Dは、
図2のICパッケージ200を製作するための
図4のフローチャートに示される例示的なプロセス400の第2の例におけるステップに対応する製作段階500A~500Dの図である。
図5Aの製作段階500Aは、熱生成デバイス202を基板208の表面206に結合するステップ402に対応し、熱生成デバイス202は、表面206からの距離D
1における第1の表面216を含む。
図5Aの製作段階500Aは、同じく、電気デバイス204を表面206に結合するステップ404に対応し、電気デバイス204は、表面206からの第1の距離D
1より大きい第2の距離D
2における第2の表面222を含む。
【0030】
図3Dに示すトランスファー成形プロセスとは対照的に、プロセス400の第2の例は、モールド化合物210を基板208の表面206上に、および電気デバイス204の第2の表面222上に形成する、
図5Bの製作段階500Bに対応するステップを含む。
図5Bの製作段階500Bの図は、モールド化合物210を熱生成デバイス202の第1の表面216上に形成し、モールド化合物210を熱生成デバイス202の第1の表面216から除去した後の結果を示す。モールド化合物210を第1の表面216から除去した後、プロセス400の第2の例は、製作段階500Cおよび500Dに対応するステップ406に進む。
【0031】
図5Cおよび
図5Dの製作段階500C500Dの図は、熱生成デバイス202の第1の表面216上にあって、電気デバイス204の第2の表面222から離隔されかつ平らな外表面214を含む、熱的構造212を形成するステップ406に対応する。すなわち、
図5Cの製作段階500Cの図は、熱生成デバイス202の第1の表面216上に形成されたTIM層230を示し、
図5Dの製作段階500Dの図は、TIM層230の第4の表面234上に形成され、電気デバイス204の第2の表面222から離隔されたヒートシンク232を示す。電気デバイス204の第2の表面222上のモールド化合物210は、ヒートシンク232の第2のヒートシンク部232Bを第2の表面222から離隔させ、モールド化合物の第3の表面228上に配置させる。
【0032】
プロセス400の代替例(図示せず)では、モールド化合物210は、
図5Bに示すように、モールド化合物210を堆積し、続いてモールド化合物210を熱生成デバイス202の第1の表面216から除去するのではなく、所望の表面上に所望の厚さまで選択的に堆積され得る。
【0033】
図6~
図11は、全体的熱管理対策の一部として電気デバイス内に
図2、
図3Dおよび
図5Dの熱的構造212を組み込むことを示すために提供される。
図6および
図9は、
図2のICパッケージ200に対応する構造600の第1の方向付けおよび第2の方向付けをそれぞれ示す断面側面図である。
図6および
図9は、
図7、
図8、
図10および
図11に示す電気デバイス内で使用される構造600の方向付けを示す。
図6~
図11の基板602は、
図2の基板208に対応する。
【0034】
図7、
図8、
図10および
図11は、ディスプレイ606と
図2のICパッケージ200に対応するICパッケージとの間に配置された主要な冷却対策604を含むモバイルデバイス700、800、1000、1100の例を示す。モバイルデバイス700、800、1000、1100は、それぞれ、基板602の裏面221に(すなわち、
図2の表面206の反対側に)結合されたインターポーザ基板608を含む。モバイルデバイス700、800、1000、1100の例は、アプリケーションプロセッサ610と、基板602の裏面221に結合されたプリント基板(PCB)612および614とをさらに含む。
図7、
図8、
図10および
図11のモバイルデバイス700、800、1000、1100の例は、同じく、モバイルデバイス700、800、1000、1100の裏カバー618に結合された裏側冷却対策616を含む。
【0035】
図7は、モバイルデバイス700を含む第1の例を示す。モバイルデバイス700内の構造600は、ディスプレイ606の方に向いている
図6に示す基板602に方向付けられる。TIM層702は、構造600と主要な冷却対策604との間に設けられる。構造600と裏カバー618との間に追加の熱要素は設けられない。
【0036】
図8は、モバイルデバイス800を含む第2の例を示す。モバイルデバイス800内の構造600は、ディスプレイ606の方に向いている
図6に示す基板602に方向付けられる。構造600と主要な冷却対策604との間のTIM層802に加えて、モバイルデバイス800は、同じく、アプリケーションプロセッサ610ならびにPCB612および614から裏カバー618に熱を伝導するTIM層804および806を含む。
【0037】
図9は、
図2のICパッケージ200に対応する構造600の第2の方向付けを示す断面側面図である。
図9は、
図10および
図11のモバイルデバイス1000および1100内の構造600の方向付けを示すために提供される。
図9~
図11の基板602は、
図2の基板208に対応する。
【0038】
図10は、モバイルデバイス1000を含む第3の例を示す。モバイルデバイス1000内の構造600は、裏カバー618の方に向いている
図9に示す基板602に方向付けられる。TIM層1002は、アプリケーションプロセッサ610と主要な冷却対策604との間に設けられる。構造600と裏カバー618との間に追加の熱要素は設けられない。
【0039】
図11は、モバイルデバイス1100を含む第4の例を示す。モバイルデバイス1100内の構造600は、裏カバー618の方に向いている
図9に示す基板602に方向付けられる。TIM層1102は、
図10におけるように、アプリケーションプロセッサ612と主要な冷却対策606との間に設けられる。加えて、TIM層1104は、構造600と裏側冷却対策616との間に設けられる。
【0040】
図12は、1つまたは複数の集積回路(IC)1202から形成された無線周波数(RF)構成要素であって、IC1202のいずれかは、基板の表面上の熱生成デバイスおよび電気デバイスを含む例示的なICパッケージを含むことができる、RF構成要素と、
図2、
図3Dおよび
図5Dに示す、および本明細書で開示する態様のいずれかによる、電気デバイスから離隔され、かつ放熱のために熱抵抗を低減するために熱生成デバイスの第1の表面上にある熱的構造とを含む例示的なワイヤレス通信デバイス1200を示す。ワイヤレス通信デバイス1200は、例として、上記のデバイスのうちのいずれかを含んでもよく、またはその中に設けられてもよい。
図12に示すように、ワイヤレス通信デバイス1200は、トランシーバ1204およびデータプロセッサ1206を含む。トランシーバ1204はまた、RFフロントエンド(RFFE)モジュール1204と呼ばれることもある。データプロセッサ1206は、データおよびプログラムコードを記憶するためのメモリを含み得る。トランシーバ1204は、双方向通信をサポートする送信機1208と受信機1210とを含む。一般に、ワイヤレス通信デバイス1200は、任意の数の通信システム向けおよび周波数帯域向けに、任意の数の送信機1208および/または受信機1210を含んでもよい。トランシーバ1204の全部または一部は、1つまたは複数のアナログIC、RF IC、混成信号ICなどの上に実装され得る。
【0041】
送信機1208または受信機1210は、スーパーヘテロダインアーキテクチャまたはダイレクトコンバージョンアーキテクチャで実装することができる。スーパーヘテロダインアーキテクチャでは、信号は、複数の段においてRFとベースバンドとの間で、たとえば、1つの段においてRFから中間周波数(IF)に、次いで、別の段においてIFからベースバンドに周波数変換される。ダイレクトコンバージョンアーキテクチャでは、信号は、1つのステージにおいて、RFとベースバンドとの間で周波数変換される。スーパーヘテロダインアーキテクチャおよびダイレクトコンバージョンアーキテクチャは、異なる回路ブロックを使用すること、および/または異なる要件を有することがある。
図12におけるワイヤレス通信デバイス1200では、送信機1208および受信機1210は、直接変換アーキテクチャで実装される。
【0042】
送信経路では、データプロセッサ1206は、送信されるべきデータを処理し、IおよびQアナログ出力信号を送信機1208に提供する。例示的なワイヤレス通信デバイス1200では、データプロセッサ1206は、データプロセッサ1206により生成されるデジタル信号を、さらなる処理のために、IおよびQアナログ出力信号、たとえばIおよびQ出力電流へと変換するため、デジタルアナログ変換器(DAC)1212(1)および1212(2)を含む。
【0043】
送信機1208内では、ローバスフィルタ1214(1)および1214(2)が、それぞれ、IおよびQアナログ出力信号をフィルタ処理して、前のデジタルアナログ変換によって引き起こされた不要な信号を除去する。増幅器(AMP)1216(1)、1216(2)は、それぞれ、ローバスフィルタ1214(1)、1214(2)からの信号を増幅し、IおよびQベースバンド信号を供給する。アップコンバータ1218は、送信(TX)局部発振(LO)信号発生器1222から混合器1220(1)、1220(2)を介してIおよびQ TX LO信号で、IおよびQベースバンド信号をアップコンバートして、アップコンバートされた信号1224を提供する。フィルタ1226は、アップコンバートされた信号1224をフィルタ処理して、周波数アップコンバージョンにより引き起こされる不要な信号ならびに受信周波数帯域中の雑音を除去する。電力増幅器(PA)1228は、所望の出力電力レベルを取得するために、フィルタ1226からのアップコンバートされた信号1224を増幅して、送信RF信号を提供する。送信RF信号は、デュプレクサまたはスイッチ1230を通してルーティングされ、アンテナ1232を介して送信される。
【0044】
受信経路では、アンテナ1232は、基地局によって送信された信号を受信し、受信したRF信号を提供し、RF信号は、デュプレクサまたはスイッチ1230を通してルーティングされ、低雑音増幅器(LNA)1234に提供される。デュプレクサまたはスイッチ1230は、受信(RX)信号がTX信号から分離されるように、特定のRXからTXへのデュプレクサ周波数分離で動作するように設計される。受信されたRF信号は、LNA1234によって増幅され、フィルタ1236によってフィルタリングされて、望ましいRF入力信号を取得する。ダウンコンバージョン混合器1238(1)、1238(2)が、フィルタ1236の出力を、RX LO信号発生器1240からのIおよびQ RX LO信号(すなわち、LO_IおよびLO_Q)と混合して、IおよびQベースバンド信号を生成する。IおよびQベースバンド信号は、AMP1242(1)、1242(2)によって増幅され、さらにローパスフィルタ1244(1)、1244(2)によってフィルタリングされて、IおよびQアナログ入力信号を取得し、これらがデータプロセッサ1206に提供される。この例では、データプロセッサ1206は、データプロセッサ1206によってさらに処理されるようにアナログ入力信号をデジタル信号に変換するためにアナログデジタル変換器(ADC)1246(1)、1246(2)を含む。
【0045】
図12のワイヤレス通信デバイス1200では、TX LO信号発生器1222が、周波数アップコンバージョンに使用するためのIおよびQ TX LO信号を生成し、RX LO信号発生器1240が、周波数ダウンコンバージョンに使用するためのIおよびQ RX LO信号を生成する。各LO信号は、特定の基本周波数を有する周期信号である。TX位相ロックループ(PLL)回路1248は、データプロセッサ1206からタイミング情報を受け取り、TX LO信号発生器1222からのTX LO信号の周波数および/または位相を調整するために使用される制御信号を生成する。同様に、RX PLL回路1250は、データプロセッサ1206からタイミング情報を受け取り、RX LO信号発生器1240からのRX LO信号の周波数および/または位相を調整するために使用される制御信号を生成する。
【0046】
図2、
図3Dおよび
図5Dに示す、および本明細書で開示する態様のいずれかによる、基板の表面上の熱生成デバイスおよび電気デバイスと、電気デバイスから離隔されかつ放熱のために熱抵抗を低減するために熱生成デバイスの第1の表面上にある熱的構造とを含む例示的なICパッケージをそれぞれ含むワイヤレス通信デバイス1200が、任意のプロセッサベースのデバイス内に設けられ得るか、または統合され得る。例には、限定はしないが、セットトップボックス、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、固定ロケーションデータユニット、モバイルロケーションデータユニット、全地球測位システム(GPS)デバイス、モバイルフォン、セルラーフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、タブレット、ファブレット、サーバ、コンピュータ、ポータブルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、装着型コンピューティングデバイス(たとえば、スマートウォッチ、ヘルスまたはフィットネストラッカー、アイウェアなど)、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モニタ、コンピュータモニタ、テレビ、チューナー、ラジオ、衛星ラジオ、音楽プレーヤ、デジタル音楽プレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、デジタルビデオプレーヤ、ビデオプレーヤ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、ポータブルデジタルビデオプレーヤ、自動車、車両構成要素、アビオニクスシステム、ドローン、およびマルチコプターが含まれる。
【0047】
この関連において、
図13は、
図2、
図3Dおよび
図5Dに示す、および本明細書で開示する任意の態様による、基板の表面上の熱生成デバイスおよび電気デバイスと、電気デバイスから離隔されかつ放熱のために熱抵抗を低減するために熱生成デバイスの第1の表面上にある熱的構造とを含む例示的なICパッケージを含むプロセッサベースのシステム1300の一例を示す。この例では、プロセッサベースシステム1300は、各々が1つまたは複数のプロセッサ1304を含む、CPUまたはプロセッサコアと呼ばれることもある、1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)1302を含む。CPU1302は、一時的に記憶されているデータに迅速にアクセスするために、プロセッサ1304に結合されたキャッシュメモリ1306を有してよい。一例として、プロセッサ1304は、
図2、
図3Dおよび
図5Dに示す、および本明細書で開示する任意の態様による、基板の表面上の熱生成デバイスおよび電気デバイスと、電気デバイスから離隔されかつ放熱のために熱抵抗を低減するために熱生成デバイスの第1の表面上にある熱的構造とを含む例示的なICパッケージを含むことができる。CPU1302は、システムバス1308に結合され、プロセッサベースシステム1300内に含まれるマスターデバイスとスレーブデバイスとを相互結合することができる。よく知られているように、CPU1302は、システムバス1308を介してアドレス情報、制御情報、およびデータ情報を交換することによって、これらの他のデバイスと通信する。たとえば、CPU1302は、スレーブデバイスの一例として、メモリコントローラ1310にバストランザクション要求を通信することができる。
図13には示さないが、複数のシステムバス1308が設けられてよく、各システムバス1308は異なるファブリックを構成する。
【0048】
他のマスターデバイスおよびスレーブデバイスをシステムバス1308に接続することができる。
図13に示すように、これらのデバイスは、例として、メモリコントローラ1310および1つまたは複数のメモリアレイ1314を含むメモリシステム1312と、1つまたは複数の入力デバイス1316と、1つまたは複数の出力デバイス1318と、1つまたは複数のネットワークインターフェースデバイス1320と、1つまたは複数のディスプレイコントローラ1322とを含むことができる。メモリシステム1312、1つまたは複数の入力デバイス1316、1つまたは複数の出力デバイス1318、1つまたは複数のネットワークインターフェースデバイス1320、および1つまたは複数のディスプレイコントローラ1322の各々は、
図2、
図3Dおよび
図5Dに示す、および本明細書で開示する態様のいずれかによる、基板の表面上の熱生成デバイスおよび電気デバイスと、電気デバイスから離隔されかつ放熱のために熱抵抗を低減するために熱生成デバイスの第1の表面上にある熱的構造とを含む例示的なICパッケージを含むことができる。入力デバイス1316は、限定はしないが、入力キー、スイッチ、音声プロセッサなどを含む、任意のタイプの入力デバイスを含むことができる。出力デバイス1318は、限定はしないが、オーディオ、ビデオ、他のビジュアルインジケータなどを含む、任意のタイプの出力デバイスを含むことができる。ネットワークインターフェースデバイス1320は、ネットワーク1324へのおよびからのデータの交換を可能にするように構成された任意のデバイスであり得る。ネットワーク1324は、限定はしないが、有線ネットワークまたはワイヤレスネットワーク、プライベートネットワークまたは公衆ネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、BLUETOOTH(登録商標)ネットワーク、およびインターネットを含む、任意のタイプのネットワークとすることができる。ネットワークインターフェースデバイス1320は、任意のタイプの所望の通信プロトコルをサポートするように構成され得る。
【0049】
CPU1302はまた、1つまたは複数のディスプレイ1326へ送られる情報を制御するために、システムバス1308を介してディスプレイコントローラ1322にアクセスするように構成され得る。ディスプレイコントローラ1322は、1つまたは複数のビデオプロセッサ1328を介して表示されるように情報をディスプレイ1326へ送り、ビデオプロセッサ1328は、表示されるべき情報を処理してディスプレイ1326に適したフォーマットにする。ディスプレイ1326は、限定はしないが、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイなどを含む任意のタイプのディスプレイを含むことができる。ディスプレイコントローラ1322、ディスプレイ1326、および/またはビデオプロセッサ1328は、
図2、
図3Dおよび
図5Dに示す、および本明細書で開示する態様のいずれかによる、基板の表面上の熱生成デバイスおよび電気デバイスと、電気デバイスから離隔されかつ放熱のために熱抵抗を低減するために熱生成デバイスの第1の表面上にある熱的構造とを含む例示的なICパッケージを含むことができる。
【0050】
本明細書において開示される態様に関連して説明された種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムが、電子ハードウェア、メモリ内にもしくは別のコンピュータ可読記録媒体内に記憶され、プロセッサもしくは他の処理デバイスによって実行される命令、または両方の組合せとして実装される場合があることは、当業者にはさらに理解されよう。本明細書で説明するマスターデバイスおよびスレーブデバイスは、例として、任意の回路、ハードウェア構成要素、IC、またはICチップにおいて採用され得る。本明細書で開示されるメモリは、任意のタイプおよびサイズのメモリであってもよく、所望の任意のタイプの情報を記憶するように構成されてもよい。この互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、概してそれらの機能に関して上記において説明した。そのような機能性がどのように実装されるのかは、特定の適用例、設計選択、および/またはシステム全体に課される設計制約によって決まる。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
【0051】
本明細書で開示する態様に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。プロセッサは、マイクロプロセッサであってよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)としても実装され得る。
【0052】
本明細書で開示する態様は、ハードウェアにおいて具現化されてもよく、かつハードウェア内に記憶され、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野において知られている任意の他の形態のコンピュータ可読記録媒体の中に存在し得る命令において具現化されてもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体化してよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICの中に存在し得る。ASICは、リモート局内に存在してもよい。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、個別構成要素としてリモート局、基地局、またはサーバの中に存在してもよい。
【0053】
本明細書の例示的な態様のいずれかで説明した動作ステップが、例示および説明を提供するために記載されていることにも留意されたい。説明する動作は、図示のシーケンス以外の多数の異なるシーケンスにおいて実行される場合がある。さらに、単一の動作ステップにおいて説明する動作は、実際にはいくつかの異なるステップにおいて実行される場合がある。さらに、例示的な態様において説明する1つまたは複数の動作ステップは、組み合わせられる場合がある。当業者には容易に明らかになるように、流れ図に示される動作ステップが数多くの異なる変更を受ける場合があることを理解されたい。情報および信号が様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表される場合があることも当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって参照される場合があるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁気粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表されてもよい。
【0054】
本開示の以上の説明は、いかなる当業者も本開示を作成または使用することが可能となるように提供される。本開示に対する様々な変更は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般原理は他の例に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明された例および設計に限定されるものでなく、本明細書で開示された原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0055】
実装例について、以下の番号付き態様において説明する。
1. 集積回路(IC)パッケージであって、
表面を含む基板と、
基板の表面上の熱生成デバイスであって、表面からの第1の距離における第1の表面を含む、熱生成デバイスと、
基板の表面上の電気デバイスであって、表面からの第1の距離より大きい第2の距離における第2の表面を含む、電気デバイスと、
電気デバイスの第2の表面上に配置され、表面からの第2の距離より大きい第3の距離における第3の表面を含むモールド化合物と、
熱生成デバイスの第1の表面上、およびモールド化合物の第3の表面上に形成された熱的構造とを含み、熱的構造は平らな外表面を含む、集積回路(IC)パッケージ。
2. 熱的構造は、熱生成デバイスの第1の表面上に熱伝導材料(TIM)層をさらに含み、TIM層の厚さは、熱生成デバイスの第1の表面から、第1の距離より大きくかつ表面からの第3の距離以下である第4の距離におけるTIM層の第4の表面まで延びる、態様1のICパッケージ。
3. 熱的構造は、TIM層の第4の表面上およびモールド化合物の第3の表面上に配置されたヒートシンクをさらに含み、ヒートシンクは、表面からの第4の距離より大きい第5の距離における平らな外表面を含む、態様2のICパッケージ。
4. ヒートシンクは、TIM層の第4の表面から平らな外表面までの第1の厚さと、モールド化合物の第3の表面から平らな外表面までの第2の厚さとをさらに含む、態様3のICパッケージ。
5. 電気デバイスの第2の表面の表面からの第2の距離より小さい第6の距離における第6の表面を含む第2の熱生成デバイスと、
第2の熱生成デバイスとヒートシンクとの間の第6の表面上に形成された第2のTIM層とをさらに含む、態様3または態様4のICパッケージ。
6. 熱生成デバイスの第1の表面の表面からの第1の距離より大きい第7の距離における第7の表面を含む第3のデバイスをさらに含み、
モールド化合物は、第3のデバイスの第7の表面上に配置される、態様1から5のうちのいずれかのICパッケージ。
7. 熱生成デバイスは、電力管理集積回路(PMIC)を含む、態様1から6のうちのいずれかのICパッケージ。
8. 電気デバイスは受動電気構成要素を含む、態様1から7のうちのいずれかのICパッケージ。
9. 受動電気構成要素は、インダクタ、キャパシタ、および抵抗器のうちの1つを含む、態様8のICパッケージ。
10. 基板は、第2の表面をさらに含む第1の基板を含み、
ICパッケージは、第1の基板の第2の表面に結合されたICまたはパッケージをさらに含む、態様1から9のうちのいずれかのICパッケージ。
11. 第1の基板の第2の表面に結合された第2の基板をさらに含む、態様1から10のICパッケージ。
12. 無線周波数(RF)フロントエンド(RFFE)モジュールを含む、態様1から9のうちのいずれかのICパッケージ。
13. セットトップボックス、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、固定ロケーションデータユニット、モバイルロケーションデータユニット、全地球測位システム(GPS)デバイス、モバイルフォン、セルラーフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、タブレット、ファブレット、サーバ、コンピュータ、ポータブルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、装着型コンピューティングデバイス、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モニタ、コンピュータモニタ、テレビ、チューナー、ラジオ、衛星ラジオ、音楽プレーヤ、デジタル音楽プレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、デジタルビデオプレーヤ、ビデオプレーヤ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、ポータブルデジタルビデオプレーヤ、自動車、車両構成要素、アビオニクスシステム、ドローン、およびマルチコプターからなるグループから選択されたデバイスに組み込まれた、態様1から12のうちのいずれかのICパッケージ。
14. 集積回路(IC)パッケージを作成する方法であって、
熱生成デバイスを基板の表面に結合するステップであって、熱生成デバイスは、表面からの第1の距離における第1の表面を含む、ステップと、
電気デバイスを表面に結合するステップであって、電気デバイスは、表面からの第1の距離より大きい第2の距離における第2の表面を含む、ステップと、
熱生成デバイスの第1の表面上にあって、電気デバイスの第2の表面から離隔されかつ平らな外表面を含む、熱的構造を形成するステップとを含む、方法。
15. 熱的構造を形成するステップは、熱生成デバイスの第1の表面上に熱伝導材料(TIM)層を形成するステップをさらに含み、TIM層は第4の表面を含む、態様14の方法。
16. TIM層の第4の表面上にヒートシンクの第1の部分を形成することと、
電気デバイスの第2の表面から離隔されたヒートシンクの第2の部分を形成することとを含むヒートシンクを形成するステップをさらに含み、
ヒートシンクは、熱的構造の平らな外表面を含む、態様15の方法。
17. ヒートシンクを形成するステップは、
TIM層の第4の表面から平らな外表面まで延びるヒートシンクの第1の厚さを有するようにヒートシンクの第1の部分を形成するステップと、
平らな外表面から延びて、平らな外表面から電気デバイスの第2の表面までの距離より小さい第2の厚さを有するようにヒートシンクの第2の部分を形成するステップとをさらに含む、態様16の方法。
18. 基板の表面上および電気デバイスの第2の表面上にモールド化合物を配置するステップをさらに含む、態様14から17のうちのいずれかの方法。
19. モールド化合物を配置するステップは、トランスファー成形プロセスにおいて、電気デバイスの第2の表面とヒートシンクとの間にモールド化合物を注入するステップを含む、態様18の方法。
20. モールド化合物を、熱生成デバイスの第1の表面上ではなく、電気デバイスの第2の表面上に選択的に形成するステップをさらに含む、態様14から19のうちのいずれかの方法。
21. モールド化合物を熱生成デバイスの第1の表面上および電気デバイスの第2の表面上に形成するステップと、
モールド化合物を熱生成デバイスの第1の表面から除去するステップとをさらに含む、態様14から20のうちのいずれかの方法。
22. 熱生成デバイスの第1の表面上に熱的構造を形成するステップは、第1の表面と熱的構造との間のモールド化合物なしに、熱生成デバイスの第1の表面上に直接熱的構造を形成するステップをさらに含む、態様14から21のうちのいずれかの方法。
23. ヒートシンクは、第1の部分から第2の部分まで連続的に延びる熱伝導性材料をさらに含む、態様16から22のうちのいずれかの方法。
【符号の説明】
【0056】
100 従来のICパッケージ
102 熱生成デバイス
104 基板の表面
106 基板
108 ヒートシンク
110 モールド化合物
112 電気デバイス
114 平らな外表面
116 高熱伝導率を有する材料
118 アプリケーションプロセッサ
120 デバイス
122 対向面
124 追加の基板
126 デバイス
200 ICパッケージ
202 熱生成デバイス
204 電気デバイス
206 基板の表面
208 基板
210 モールド化合物
212 熱的構造
214 平らな外表面
216 第1の表面
218 電力管理集積回路(PMIC)ダイまたはPMICパッケージ
220 アプリケーションプロセッサ
221 裏面
222 第2の表面
224 インダクタ
226 デバイス
228 第3の表面
230 熱伝導材料(TIM)層
232 ヒートシンク
234 第4の表面
236 第2の熱生成デバイス
238 第6の表面
240 第2のTIM層
242 第3のデバイス
244 第7の表面
246 第2の基板
248 追加のICデバイス
300A 製造段階
300B 製造段階
300C 製造段階
300D 製造段階
400 例示的なプロセス
500A 製造段階
500B 製造段階
500C 製造段階
500D 製造段階
600 構造
602 基板
604 主要な冷却対策
606 ディスプレイ
608 インターポーザ基板
610 アプリケーションプロセッサ
612 プリント基板(PCB)
614 PCB
616 裏側冷却対策
618 裏カバー
700 モバイルデバイス
702 TIM層
800 モバイルデバイス
802 TIM層
804 TIM層
806 TIM層
1000 モバイルデバイス
1002 TIM層
1100 モバイルデバイス
1102 TIM層
1104 TIM層
1200 ワイヤレス通信デバイス
1202 集積回路(IC)
1204 トランシーバ
1206 データプロセッサ
1208 送信機
1210 受信機
1212(1) デジタルアナログ変換器(DAC)
1212(2) DAC
1214(1) ローパスフィルタ
1214(2) ローパスフィルタ
1216(1) 増幅器(AMP)
1216(2) AMP
1218 アップコンバータ
1220(1) 混合器
1220(2) 混合器
1222 送信(TX)局部発振(LO)信号発生器
1224 アップコンバートされた信号
1226 フィルタ
1228 電力増幅器(PA)
1230 スイッチ
1232 アンテナ
1234 低雑音増幅器(LNA)
1236 フィルタ
1238(1) ダウンコンバージョン混合器
1238(2) ダウンコンバージョン混合器
1240 受信(RX)局部発振(LO)信号発生器
1242(1) AMP
1242(2) AMP
1244(1) ローパスフィルタ
1244(2) ローパスフィルタ
1246(1) アナログデジタル変換器
1246(2) アナログデジタル変換器
1248 TX位相ロックループ(PLL)回路
1250 RX PLL回路
1300 プロセッサベースシステム
1302 中央処理ユニット(CPU)
1304 プロセッサ
1306 キャッシュメモリ
1308 システムバス
1310 メモリコントローラ
1312 メモリシステム
1314 メモリアレイ
1316 入力デバイス
1318 出力デバイス
1320 ネットワークインターフェースデバイス
1322 ディスプレイコントローラ
1324 ネットワーク
1326 ディスプレイ
1328 ビデオプロセッサ
【国際調査報告】