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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】洗剤配合物
(51)【国際特許分類】
   C11D 3/37 20060101AFI20240219BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20240219BHJP
   C11D 17/06 20060101ALI20240219BHJP
   C11D 1/00 20060101ALI20240219BHJP
   C11D 3/43 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
C11D3/37
C11D17/08
C11D17/06
C11D1/00
C11D3/43
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550039
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-18
(86)【国際出願番号】 US2022017187
(87)【国際公開番号】W WO2022182615
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】63/153,402
(32)【優先日】2021-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590001418
【氏名又は名称】ダウ シリコーンズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ナド、サウガタ
(72)【発明者】
【氏名】クロイツ、セルジュ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンデミュールブルック、フローレ
(72)【発明者】
【氏名】ベンバコウラ、ラーマ
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AB19
4H003AC08
4H003AC09
4H003BA09
4H003BA12
4H003BA17
4H003DA01
4H003DB01
4H003DC02
4H003EB04
4H003EB06
4H003EB28
4H003EB31
4H003EB34
4H003EB36
4H003EC01
4H003EC02
4H003FA04
4H003FA26
(57)【要約】
洗剤配合物であって、洗剤界面活性剤と、架橋セルロースエーテルであって、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルと、を含む、洗剤配合物が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗剤配合物であって、
洗剤界面活性剤と、
架橋セルロースエーテルであって、前記架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルと、を含む、洗剤配合物。
【請求項2】
前記架橋セルロースエーテルが、不可逆的に架橋したセルロースエーテルである、請求項1に記載の洗剤配合物。
【請求項3】
前記洗剤配合物が、液体洗剤、洗剤タブレット及び粉末洗剤からなる群から選択される、請求項2に記載の洗剤配合物。
【請求項4】
溶媒と、
結合剤と、を更に含み、
前記洗剤配合物が、洗剤タブレットである、請求項2に記載の洗剤配合物。
【請求項5】
前記不可逆的に架橋したセルロースエーテル中の前記ポリエーテル基が、2~100個のオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキレン基である、請求項4に記載の洗剤配合物。
【請求項6】
前記ポリオキシアルキレン基が、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項5に記載の洗剤配合物。
【請求項7】
前記不可逆的に架橋したセルロースエーテルが、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、前記架橋が、前記ポリエーテル基を含有し、前記ベースセルロースエーテルが、ヒドロキシアルキルエーテル基及びアルキルエーテル基を含有する、請求項6に記載の洗剤配合物。
【請求項8】
前記ベースセルロースエーテルが、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項7に記載の洗剤配合物。
【請求項9】
芳香剤及び酵素を更に含む、請求項8に記載の洗剤配合物。
【請求項10】
汚れた布地物品を洗浄する方法であって、汚れた布地物品を提供することと、請求項1に記載の洗剤配合物を提供することと、洗浄水を提供することと、すすぎ水を提供することと、前記洗浄水及び前記洗剤配合物を前記汚れた布地物品に適用して、洗浄された布地物品を提供することと、前記洗浄された布地物品を前記すすぎ水ですすぐことと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗剤配合物に関する。特に、本発明は、洗剤配合物であって、洗剤界面活性剤と、架橋セルロースエーテルであって、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルと、を組み込んだ、洗剤配合物に関する。
【0002】
タブレット形態の洗剤配合物は、粒子状形態で提供される配合物に対していくつかの利点、例えば、投与、貯蔵、輸送及び取り扱いの容易さを提供する。
【0003】
タブレット形態の洗剤配合物は、典型的には、洗剤配合物の成分を予備混合し、次に、予備混合された成分を適切な装置、例えばタブレットプレスを用いてタブレットに成形することによって調製される。洗剤タブレットは、典型的には、成分の圧縮を使用して形成されて、損傷なく輸送及び取り扱いを容易にするのに十分にロバストなタブレットを提供する。ロバストさに加えて、洗剤タブレットは、洗剤成分が洗浄サイクルの開始時にできるだけ早く洗浄水中に放出され得るように、十分迅速に溶解しなければならない。
【0004】
従来の配合物では二項対立が続いている。洗剤タブレットの調製において使用される圧縮力が高くなることは、概して改善されたロバストさと相関する。一方、洗剤タブレットの調製において使用される圧縮力が低くなることは、概して洗浄水中での改善された(より迅速な)溶解と相関する。この二項対立は、従来の洗剤タブレット配合物が比較的劣った長期貯蔵安定性を示す傾向があるという事実によって悪化し、これは、製造中により高い圧縮仕様を使用することによって歴史的に補償されてきた。
【0005】
洗剤タブレット組成物の1つが、Whitakerらによって米国特許第6,974,789号に記載されている。Whitakerらは、洗濯機で使用するための洗剤タブレットを開示しており、このタブレットは、2つ以上の相を有し、そのうちの少なくとも1つは、以下のうちの1つ以上:a)少なくとも90重量%が約0.3mm未満の粒度を有し、少なくとも30重量%が約0.2mm未満の粒度を有するような粒度分布を有するポリマー崩壊剤、又はb)25℃で少なくとも約25g/100gの蒸留水への溶解度を有する水溶性水和塩、を含み、該塩は、酢酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム、オルトリン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、硫酸カリウムアルミニウム、臭化カルシウム、硝酸カルシウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、及びそれらの混合物の水和物から選択され、該洗剤タブレットは、i)少なくとも1つの型をその中に有する成形体の形態の第1の相であって、成形体が少なくとも250kg/cmの圧力で圧縮されている、第1の相と、ii)該型内に固定された圧縮粒子状固体の形態の第2の相であって、圧縮粒子状固体が約350kg/cm未満の圧力で圧縮されている、第2の相と、を含む。
【0006】
それにもかかわらず、新規な洗剤タブレット配合物が依然として必要とされている。特に、輸送及び取り扱いのためのロバストさを示す一方で、水に導入されると迅速に溶解する新規な洗剤タブレット配合物が依然として必要とされている。
【0007】
本発明は、洗剤配合物であって、洗剤界面活性剤と、架橋セルロースエーテルであって、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルと、を含む、洗剤配合物を提供する。
【0008】
本発明は、洗剤配合物であって、洗剤と、架橋セルロースエーテルであって、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルと、溶媒と、結合剤と、を含み、架橋セルロースエーテルが、不可逆的に架橋したセルロースエーテルであり、洗剤配合物が、洗剤タブレットである、洗剤配合物を提供する。
【0009】
本発明は、汚れた布地物品を洗浄する方法であって、汚れた布地物品を提供することと、本発明による洗剤配合物を提供することと、洗浄水を提供することと、すすぎ水を提供することと、洗浄水及び洗剤配合物を汚れた布地物品に適用して、洗浄された布地物品を提供することと、洗浄された布地物品をすすぎ水ですすぐことと、を含む、方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
驚くべきことに、本発明の洗剤タブレット配合物であって、架橋セルロースエーテルであって、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルを含む、本発明の洗剤タブレット配合物は、従来の結合剤/構造化剤成分と比較して著しく高い引張特性を示すと同時に、同等の一次洗浄性能を有する良好な溶解特性を示す。更に、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%を含有する、架橋セルロースエーテルの組み込みは、洗剤タブレット配合物に従来使用されているプロピレングリコールの代わりに水を使用することができ、配合物のコストを著しく低減し、洗剤タブレット配合物の環境プロファイルを改善すると同時に、同等の一次洗浄性能を維持する。
【0011】
別段示されない限り、比率、百分率、部などは、重量によるものである。組成物中の重量百分率(又は重量%)は、乾燥重量の、すなわち、組成物に存在し得る一切の水を除外する百分率である。ポリマー中のモノマー単位の百分率は、固形分重量、すなわち、ポリマー乳剤中に存在する一切の水を排除した百分率である。
【0012】
本明細書で使用される場合、別途示されない限り、「重量平均分子量」及び「Mw」という用語は、ゲル浸透クロマトグラフィー(gel permeation chromatography、GPC)及びポリスチレン標準物などの従来の標準物を用いる従来の様式で測定された場合の重量平均分子量を指すのに互換的に使用される。GPCの技法は、Modem Size Exclusion Chromatography,W.W.Yau,J.J.Kirkland,D.D.Bly;Wiley-lnterscience,1979に、及びA Guide to Materials Characterization and Chemical Analysis,J.P.Sibilia;VCH,1988,p.81-84に詳細に考察されている。重量平均分子量は、本明細書においてダルトンの単位で報告される。
【0013】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「ホスフェートを含まない」という用語は、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.2重量%、更により好ましくは、≦0.01重量%、なおも更により好ましくは、≦0.001重量%、最も好ましくは、検出限界未満)のホスフェート(元素状リンとして測定)を含有する組成物を意味する。
【0014】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「DS」という用語は、Zeisel法によって決定される、セルロースエーテル中の無水グルコース単位当たりのアルキル置換OH基の数を意味する。
【0015】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「DS(メチル)」又は「DS(M)」という用語は、Zeisel法によって決定される、セルロースエーテル中の無水グルコース単位当たりのメチル置換OH基の数を意味する。
【0016】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「MS」という用語は、Zeisel法によって決定される、セルロースエーテル中のヒドロキシアルキル置換基としての無水グルコース単位1モル当たりのエーテルとして結合しているエーテル化試薬のモル数を意味する。
【0017】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「MS(ヒドロキシエチル)」又は「MS(HE)」という用語は、Zeisel法によって決定される、セルロースエーテル中のヒドロキシエチル置換基としての無水グルコース単位1モル当たりのエーテルとして結合しているエーテル化試薬のモル数を意味する。
【0018】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「MS(ヒドロキシプロピル)」又は「MS(HP)」という用語は、Zeisel法によって決定される、セルロースエーテル中のヒドロキシプロピル置換基としての無水グルコース単位1モル当たりのエーテルとして結合しているエーテル化試薬のモル数を意味する。
【0019】
「Zeisel法」という用語は、MS及びDSを決定するためのZeisel切断手順を指す。G.Bartelmus and R.Ketterer,Zeitschrift fuer Analytische Chemie,Vol.286(1977,Springer,Berline,DE),pages 161-190を参照されたい。
【0020】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、液体洗剤、洗剤タブレット、洗剤顆粒及び粉末洗剤から選択される。より好ましくは、本発明の洗剤配合物は、液体洗濯洗剤配合物、液体食器洗浄洗剤配合物、洗濯又は食器ケア用洗剤タブレット(又はパール)、トイレ用タブレット、顆粒洗濯洗剤配合物、顆粒食器洗浄洗剤配合物、粉末洗濯洗剤配合物及び粉末食器洗浄洗剤配合物のうちの少なくとも1つからなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗濯又は食器ケア用(好ましくは洗濯用)の洗剤タブレットである。
【0021】
好ましくは、本発明の洗剤配合物(好ましくは、洗剤タブレット配合物)は、洗剤界面活性剤(洗剤配合物の重量に基づいて、好ましくは、5~65重量%(好ましくは、10~60重量%、より好ましくは、20~55重量%、最も好ましくは、40~50重量%)の洗剤界面活性剤)と、架橋セルロースエーテルであって、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて、0.1~0.6重量%のポリエーテル基(洗剤配合物の重量に基づいて、好ましくは、0.1~25重量%(好ましくは、0.5~20重量%、より好ましくは、1~17.5重量%、最も好ましくは、5~15重量%)の架橋セルロースエーテル)を含有する、架橋セルロースエーテルと、を含む。
【0022】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤界面活性剤を含む。より好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、5~65重量%(より好ましくは、10~60重量%、更により好ましくは、20~55重量%、最も好ましくは、40~50重量%)の洗剤界面活性剤を含む。更により好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、5~65重量%(より好ましくは、10~60重量%、更により好ましくは、20~55重量%、最も好ましくは、40~50重量%)の洗剤界面活性剤を含み、洗剤界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、5~65重量%(より好ましくは、10~60重量%、更により好ましくは、20~55重量%、最も好ましくは、40~50重量%)の洗剤界面活性剤を含み、洗剤界面活性剤は、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む混合物からなる群から選択される。
【0023】
アニオン性界面活性剤としては、アルキルスルフェート、アルキルベンゼンスルフェート、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルポリエトキシスルフェート、アルコキシル化アルコール、パラフィンスルホン酸、パラフィンスルホネート、オレフィンスルホン酸、オレフィンスルホネート、アルファ-スルホカルボキシレート、アルファ-スルホカルボキシレートのエステル、アルキルグリセリルエーテルスルホン酸、アルキルグリセリルエーテルスルホネート、脂肪酸のスルフェート、脂肪酸のスルホネート、脂肪酸エステルのスルホネート、アルキルフェノール、アルキルフェノールポリエトキシエーテルスルフェート、2-アクリルオキシ-アルカン-1-スルホン酸、2-アクリルオキシ-アルカン-1-スルホネート、ベータ-アルキルオキシアルカンスルホン酸、ベータ-アルキルオキシアルカンスルホネート、アミンオキシド、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましいアニオン性界面活性剤としては、C8~20アルキルベンゼンスルフェート、C8~20アルキルベンゼンスルホン酸、C8~20アルキルベンゼンスルホネート、パラフィンスルホン酸、パラフィンスルホネート、アルファ-オレフィンスルホン酸、アルファ-オレフィンスルホネート、アルコキシル化アルコール、C8~20アルキルフェノール、アミンオキシド、脂肪酸のスルホネート、脂肪酸エステルのスルホネート、C8~20アルキルポリエトキシスルフェート、及びそれらの混合物が挙げられる。より好ましいアニオン性界面活性剤としては、C10~13アルキルベンゼンスルホン酸、C10~13アルキルベンゼンスルホネート、C10~13パラフィンスルホン酸、C10~13パラフィンスルホネート、C10~13アルキルポリエトキシスルフェート、及びそれらの混合物が挙げられる。最も好ましいアニオン性界面活性剤としては、C10~13アルキルベンゼンスルホネートが挙げられる。
【0024】
非イオン性界面活性剤としては、アルコキシレート、ポリグリコールエーテル、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、末端基キャップされたポリグリコールエーテル、混合エーテル、ヒドロキシ混合エーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル及びそれらの混合物が挙げられる。好ましい非イオン性界面活性剤としてはアルコキシレートが挙げられる。より好ましい非イオン性界面活性剤は、式Iによるものであり、
【0025】
【化1】

式中、wは、平均5~40(好ましくは7~27、より好ましくは、8~20、最も好ましくは、7~12)であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基(好ましくは、水素、及び直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基、より好ましくは直鎖状C1~15アルキル基)からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基、より好ましくは、直鎖状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~3ヒドロキシアルキル基、最も好ましくは、直鎖状C1~15アルキル基)からなる群から選択され、各Rは、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ-プロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基、及び2-メチル-2-ブチル基(好ましくは水素、メチル基、及びエチル基、より好ましくは、水素及びメチル基、最も好ましくは、水素)からなる群から独立して選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21(好ましくは6~20個の炭素原子、より好ましくは、7~18個の炭素原子、最も好ましくは、11~15個の炭素原子である。更により好ましい非イオン性界面活性剤は、式Iによるものであり、式中、wは、平均8~16であり、Rは、水素及び直鎖状C1~15アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、Rは、水素、メチル基及びエチル基からなる群から選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は6~20である。最も好ましい非イオン性界面活性剤は、式Iによるものであり、式中、wは、平均7~12であり、Rは、水素及び直鎖状C1~15アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、Rは、水素であり、但し、R及びRの炭素原子数の合計は7~18である。
【0026】
カチオン性界面活性剤としては、四級界面活性化合物が挙げられる。好ましいカチオン性界面活性剤としては、アンモニウム基、スルホニウム基、ホスホニウム基、ヨードニウム基、及びアルソニウム基のうちの少なくとも1つを有する四級界面活性化合物が挙げられる。より好ましいカチオン性界面活性剤としては、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドのうちの少なくとも1つが挙げられる。なおより好ましいカチオン性界面活性剤としては、C16~18ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、C8~18アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドジタロージメチルアンモニウムクロリド、及びジタロージメチルアンモニウムクロリドのうちの少なくとも1つが挙げられる。最も好ましいカチオン性界面活性剤としては、ジタロージメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
【0027】
両性界面活性剤としては、ベタイン、アミンオキシド、アルキルアミドアルキルアミン、アルキル置換アミンオキシド、アシル化アミノ酸、脂肪族四級アンモニウム化合物の誘導体、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましい両性界面活性剤としては、脂肪族四級アンモニウム化合物の誘導体が挙げられる。より好ましい両性界面活性剤としては、8~18個の炭素原子を有する長鎖基を有する脂肪族四級アンモニウム化合物の誘導体が挙げられる。更により好ましい両性界面活性剤としては、C12~14アルキルジメチルアミンオキシド、3-(N,N-ジメチル-N-ヘキサデシル-アンモニオ)プロパン-1-スルホネート、3-(N,N-ジメチル-N-ヘキサデシルアンモニオ)-2-ヒドロキシプロパン-1-スルホネートのうちの少なくとも1つが挙げられる。最も好ましい両性界面活性剤としては、C12~14アルキルジメチルアミンオキシドのうちの少なくとも1つが挙げられる。
【0028】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0.1~25重量%(好ましくは、0.5~20重量%、より好ましくは、1~17.5重量%、最も好ましくは、5~15重量%)の、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルを含む。より好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0.1~25重量%(好ましくは、0.5~20重量%、より好ましくは、1~17.5重量%、最も好ましくは、5~15重量%)の、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルエーテル基及びアルキルエーテル基を含有する混合セルロースエーテルである。更により好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0.1~25重量%(より好ましくは、0.5~20重量%、より好ましくは、1~17.5重量%、最も好ましくは、5~15重量%)の、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0.1~25重量%(好ましくは、0.5~20重量%、より好ましくは、1~17.5重量%、最も好ましくは、5~15重量%)の、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシエチルメチルセルロースである。
【0029】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0.1~25重量%(好ましくは、0.5~20重量%、より好ましくは、1~17.5重量%、最も好ましくは、5~15重量%)の、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、不可逆的に架橋したセルロースエーテルであるより好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0.1~25重量%(好ましくは、0.5~20重量%、より好ましくは、1~17.5重量%、最も好ましくは、5~15重量%)の、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルエーテル基及びアルキルエーテル基を含有する、混合セルロースエーテルであり、架橋セルロースアイザー(either)は、不可逆的に架橋したセルロースエーテルである。更により好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0.1~25重量%(より好ましくは、0.5~20重量%、より好ましくは、1~17.5重量%、最も好ましくは、5~15重量%)の、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、架橋セルロースエーテルは、不可逆的に架橋したセルロースエーテルである。最も好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0.1~25重量%(好ましくは、0.5~20重量%、より好ましくは、1~17.5重量%、最も好ましくは、5~15重量%)の、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシエチルメチルセルロースであり、架橋セルロースエーテルは、不可逆的に架橋したセルロースエーテルである。
【0030】
好ましくは、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて、0.1~0.6重量%(好ましくは、0.12~0.6重量%、より好ましくは、0.12~0.45重量%、最も好ましくは、0.12~0.29重量%)のポリエーテル基を含有する。より好ましくは、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて、0.1~0.6重量%(好ましくは0.12~0.6重量%、より好ましくは、0.12~0.45重量%、最も好ましくは、0.12~0.29重量%)のポリエーテル基を含有し、ポリエーテル基は、1つの架橋当たり2~100個(好ましくは2~20個、より好ましくは、3~15個)のオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキレン基である。最も好ましくは、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて、0.1~0.6重量%(好ましくは0.12~0.6重量%、より好ましくは、0.12~0.45重量%、最も好ましくは、0.12~0.29重量%)のポリエーテル基を含有し、ポリエーテル基は、1つの架橋当たり2~100個(好ましくは2~20個、より好ましくは、3~15個)のオキシプロピレン基を有するポリオキシプロピレン基である。
【0031】
好ましくは、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋を有するベースセルロースエーテルを含む。好ましくは、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルセルロースエーテル、アルキルセルロースエーテル及びこれらの組み合わせから選択される。ベースセルロースエーテルの例としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ブチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルエチルヒドロキシエチルセルロース、疎水変性エチルヒドロキシエチルセルロース、疎水変性ヒドロキシエチルセルロース、スルホエチルメチルヒドロキシエチルセルロース、スルホエチルメチルヒドロキシプロピルセルロース及びスルホエチルヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。好ましくは、ベースセルロースエーテルは、アルキルヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシアルキルメチルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース及びエチルヒドロキシエチルセルロース)などの、ヒドロキシアルキルエーテル基及びアルキルエーテル基の両方を含有する混合セルロースエーテルである。
【0032】
好ましくは、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルエーテル置換を含有する。より好ましくは、ベースセルロースエーテルは、1.5~4.5(好ましくは、2.0~3.0)のヒドロキシエチルエーテル置換度MS(HE)又はヒドロキシプロピルエーテル置換度MS(HP)を有する。
【0033】
好ましくは、ベースセルロースエーテルはメチルエーテル置換を含有する。より好ましくは、ベースセルロースエーテルは、1.2~2.1(好ましくは、1.3~1.7、より好ましくは、1.35~1.60)のメチルエーテル置換度DS(M)を有する。
【0034】
好ましくは、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルエーテル置換及びアルキルエーテル置換を含有する混合セルロースエーテルである。より好ましくは、ベースセルロースエーテルは、0.05~0.75(好ましくは、0.15~0.45、より好ましくは0.20~0.40)のヒドロキシエチルエーテル置換度MS(HE)、及び1.2~2.1(好ましくは、1.3~1.7、より好ましくは、1.35~1.60)のメチルエーテル置換度DS(M)を有する混合セルロースエーテルである。
【0035】
好ましくは、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルエーテル置換及びアルキルエーテル置換を含有する混合セルロースエーテルである。より好ましくは、ベースセルロースエーテルは、0.1~1.5(好ましくは、0.2~1.2)のヒドロキシプロピルエーテル置換度MS(HP)及び1.2~2.1(好ましくは、1.3~2.0)のメチルエーテル置換度DS(M)を有する混合セルロースエーテルである。
【0036】
好ましくは、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~0.6重量%のポリエーテル基を含有する、架橋を有するベースセルロースエーテルを含み、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシエチルメチルセルロースであり、架橋は、ポリオキシプロピレンジオキシエチレンエーテル架橋、例えば、ヒドロキシエチルメチルセルロースとポリプロピレングリコール(PPG)グリシジルエーテルとの反応生成物として生成されるものである。
【0037】
ベースセルロースエーテルを架橋して架橋セルロースエーテルを形成するために使用される架橋剤は、ポリオキシアルキレン又はポリアルキレングリコール基と、ハロゲン基、グリシジル若しくはエポキシ基などの2つ以上の(好ましくは、2つの)架橋基と、ベースセルロースエーテルとエーテル結合を形成して架橋セルロースエーテルを形成するエチレン性不飽和基(例えば、ビニル基)とを有する化合物が挙げられ得る。好ましくは、架橋剤は、1,2-ジクロロ(ポリ)アルコキシエーテル、ジクロロポリオキシエチレン、ジグリシジルポリアルコキシエーテル、ジグリシジルホスホネート、スルホン基を含有するジビニルポリオキシアルキレンからなる群から選択される。2つの異なるタイプの官能基を有する架橋剤を使用することができる。例としては、ジグリシジルポリオキシプロピレン及びグリシジル(ポリ)オキシアルキルメタクリレートが挙げられる。好ましくは、架橋剤は、1分子当たり2~100個(好ましくは、2~20個、より好ましくは、3~15個)のオキシアルキレン基を含有する。
【0038】
好ましくは、架橋セルロースエーテル中に含まれる架橋剤の量は、0.0001~0.05当量(好ましくは、0.0005~0.01当量、より好ましくは、0.001~0.005当量)の範囲であり、1「当量」は、ベースセルロースエーテル中の無水グルコース単位(anhydroglucose unit、AGU)のモル数に対する架橋剤のモル比を表す。
【0039】
好ましくは、架橋セルロースエーテルは、不可逆的に架橋したセルロースエーテルである。すなわち、架橋セルロースエーテル中の架橋は、通常条件下での架橋セルロースエーテルの意図された使用中に分解しない。対照的に、可逆的架橋は、通常条件下での架橋セルロースエーテルの意図された使用中に分解する。洗剤配合物での使用が意図されるセルロースエーテルにおける可逆的架橋の例は、アルデヒド系架橋剤(例えば、グリオキサール)を使用して生成されるものであり、この架橋は、水中での架橋材料の溶解時に分解する。
【0040】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、<0.5重量%(好ましくは、<0.01重量%、より好ましくは、<0.001重量%、更により好ましくは、<0.0001重量%、最も好ましくは、検出限界未満)の架橋カルボキシメチルセルロースを含む。
【0041】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、溶媒、結合剤、漂白剤、漂白活性剤、安定剤、泡調整剤、酵素、蛍光増白剤、フィラー、加工助剤及び芳香剤からなる群から選択される少なくとも1つの任意成分を更に含む。
【0042】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、溶媒を任意選択で更に含む。より好ましくは、本発明の洗剤配合物は、任意選択で、洗剤配合物の重量に基づいて、0~45重量%(好ましくは、0.1~40重量%、より好ましくは、5~35重量%、最も好ましくは、15~30重量%)の溶媒を更に含む。更により好ましくは、本発明の洗剤配合物は、任意選択で、洗剤配合物の重量に基づいて、0~45重量%(好ましくは、0.1~40重量%、より好ましくは、5~35重量%、最も好ましくは、15~30重量%)の溶媒を更に含み、溶媒は、水、有機溶媒、及びそれらの混合物からなる群から選択される。更により好ましくは、本発明の洗剤配合物は、任意選択で、洗剤配合物の重量に基づいて、0~45重量%(好ましくは、0.1~40重量%、より好ましくは、5~35重量%、最も好ましくは、15~30重量%)の溶媒を更に含み、溶媒は、水、有機溶媒、及びそれらの混合物からなる群から選択され、有機溶媒は、脂肪族アルコール(例えば、C1~6アルカノール、C1~6アルキルジオール)、モノアルキレングリコールエーテル(例えば、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールn-ブチルエーテル、エチレングリコールt-ブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールt-ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート)、ポリアルキレングリコールエーテル(例えば、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテル、ジエチレングリコールn-ブチルエーテル、ジエチレングリコールt-ブチルエーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールt-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコールプロピルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールt-ブチルエーテル)及びそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の洗剤配合物は、任意選択で、洗剤配合物の重量に基づいて、0~45重量%(好ましくは、0.1~40重量%、より好ましくは、5~35重量%、最も好ましくは、15~30重量%)の溶媒を更に含み、溶媒は、(i)水とジプロピレングリコールn-ブチルエーテルとの混合物、及び(ii)プロピレングリコールとジプロピレングリコールn-ブチルエーテルとの混合物から選択される。
【0043】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、結合剤を任意選択で更に含む。より好ましくは、本発明の洗剤配合物は、任意選択で、洗剤配合物の重量に基づいて、0~30重量%(好ましくは、0.1~30重量%、より好ましくは、5~25重量%、最も好ましくは、10~20重量%)の結合剤を更に含む。更により好ましくは、本発明の洗剤配合物は、任意選択で、洗剤配合物の重量に基づいて、0~30重量%(好ましくは、0.1~30重量%、より好ましくは、5~25重量%、最も好ましくは、10~20重量%)の結合剤を更に含み、結合剤は、アルコール1モル当たり5~100モルのエチレンオキシドを含有するC10~20アルコールエトキシレート(好ましくは、アルコール1モル当たり20~100モルのエチレンオキシドを含有するC15~20一級アルコールエトキシレート)、12,000~700,000ダルトンの平均分子量を有するポリビニルピロリドン、600~5,000,000ダルトン(好ましくは、1,000~400,000ダルトン、より好ましくは、1,000~10,000ダルトン)の平均分子量を有するポリプロピレングリコール、600~5,000,000ダルトン(好ましくは、1,000~400,000ダルトンより好ましくは、1,000~10,000ダルトン)の平均分子量を有するポリエチレングリコール、無水マレイン酸とエチレン、メチルビニルエーテル又はメタクリル酸とのコポリマーであって、無水マレイン酸がコポリマーの少なくとも20モルパーセントを含む、コポリマー、C10~20モノ及びジグリセロールエーテル、C10~20脂肪酸、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ホモ及びコポリマーポリカルボン酸及びそれらの塩、並びにそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の洗剤配合物は、任意選択で、洗剤配合物の重量に基づいて、0~30重量%(好ましくは、0.1~30重量%、より好ましくは、5~25重量%、最も好ましくは、10~20重量%)の結合剤を更に含み、結合剤は、600~5,000,000ダルトン(好ましくは、1,000~400,000ダルトン、より好ましくは、1,000~10,000ダルトン)の平均分子量を有するポリエチレングリコールである。
【0044】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~10重量%の漂白剤を更に含む。好ましい漂白剤としては、例えば、過ホウ酸ナトリウム及び過炭酸ナトリウムが挙げられる。
【0045】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~10重量%の漂白活性剤を更に含む。好ましい漂白活性剤としては、例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(tetra acetyl ethylene diamine、TAED)及びノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(nonanoyloxybenzene sulfonate、NOBS)が挙げられる。
【0046】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~1重量%の安定剤を更に含む。好ましい安定剤としては、例えば、ホスホネートが挙げられる。
【0047】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~2重量%(好ましくは、0.01~2重量%)の芳香剤を更に含む。
【0048】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~2重量%(好ましくは、0.1~2重量%)の酵素を更に含む。より好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~2重量%(好ましくは、0.1~2重量%)の酵素を更に含み、酵素は、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、マンナナーゼ、リパーゼ、及びそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~2重量%(好ましくは、0.1~2重量%)の酵素を更に含み、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、及びマンナナーゼの混合物を含む。
【0049】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~0.3重量%の光学増白剤を更に含む。好ましい光学増白剤としては、例えば、蛍光白化剤が含まれる。
【0050】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~74.09重量%(好ましくは、0.1~74.09重量%、より好ましくは、5~70重量%)のフィラーを更に含む。より好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~74.09重量%(好ましくは、0.1~74.09重量%、より好ましくは、5~70重量%)のフィラーを更に含み、フィラーは、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、方解石、及びドロマイトのうちの少なくとも1つを含む。最も好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0~74.09重量%(好ましくは、0.1~74.09重量%、より好ましくは、5~70重量%)のフィラーを更に含み、フィラーは、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、方解石、ドロマイト、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0051】
好ましくは、本発明の洗剤配合物は、溶媒及び結合剤を更に含み、洗剤配合物は、洗剤タブレットである。より好ましくは、本発明の洗剤配合物は、溶媒、結合剤、芳香剤及び酵素を更に含み、洗剤配合物は、洗剤タブレットである。最も好ましくは、本発明の洗剤配合物は、洗剤配合物の重量に基づいて、0.1~40重量%(好ましくは、5~35重量%、より好ましくは、15~30重量%)の溶媒、洗剤配合物の重量に基づいて、0.1~30重量%(好ましくは5~25重量%、より好ましくは、10~20重量%)の結合剤、洗剤配合物の重量に基づいて、0.01~2重量%の芳香剤、及び洗剤配合物の重量に基づいて、0.05~2重量%の酵素を更に含み、洗剤配合物は、洗剤タブレットである。
【0052】
好ましくは、本発明の汚れた布地物品を洗浄する方法は、汚れた布地物品(好ましくは、汚れた布地物品は綿を含む、より好ましくは、汚れた布地物品は、綿及びポリエステル綿混紡から選択される)を提供することと、洗浄水を提供することと、すすぎ水を提供することと、本発明の洗剤配合物を提供することと、洗浄水及び洗剤配合物を汚れた布地物品に適用して、洗浄された布地物品を提供することと、次に、洗浄された布地物品をすすぎ水ですすぐことと、を含む。好ましくは、本発明の汚れた布地物品を洗浄する方法は、汚れた布地物品(好ましくは、汚れた布地物品は綿を含み、より好ましくは、汚れた布地物品は、綿及びポリエステル綿混紡から選択される)を提供することと、洗浄水を提供することと、すすぎ水を提供することと、本発明の洗剤配合物を提供することと、洗浄水及び洗剤配合物を汚れた布地物品に適用して、洗浄された布地物品を提供することと、次に、洗浄された布地物品をすすぎ水ですすぐことと、を含み、洗剤配合物は、洗剤タブレットである。
【0053】
好ましくは、本発明の汚れた布地物品を洗浄する方法において、汚れた布地物品は、周知の技術を用いて、洗剤配合物及び洗浄水で処理される。好ましくは、洗剤配合物は、洗剤配合物と洗浄水との重量比1:100~1:1,000で洗浄水と混合される。
【0054】
ここで、本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例で詳細に説明する。
【0055】
合成1:架橋セルロースエーテル
合成1で使用した架橋剤は、約400ダルトンの分子量を有し、以下の式を有するポリプロピレングリコール(PPG)から作製された直鎖ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテルであり、
【0056】
【化2】

式中、nは、5.7~6.7である(EPILOX(商標)M985ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル架橋剤としてLeuna-Harze GmbH,Leuna,DEから入手可能)。
【0057】
粉砕したセルロースのフロック(1.5mol)を5Lのオートクレーブに添加した。オートクレーブtriceを窒素ガスでパージした後、オートクレーブの内容物を40℃に加熱した。次いで、ジメチルエーテル(DME、無水グルコース単位(AGU)の4.7mol/mol)及び塩化メチル(MCl、3.2mol/molのAGU)をオートクレーブに注入した。苛性ソーダ(NaOH、強度50重量%水溶液、1.9molのNaOH/mol AGU)を、40℃の温度で2分間、3回に分けてオートクレーブに添加した。反応混合物を、40℃で30分間維持した。次いで、エチレンオキシド(0.45mol/molのAGU)を添加し、反応混合物を40℃で10分間維持した。架橋剤(EPILOX(商標)M985架橋剤、0.0025mol/molのAGU)を20mLのイソプロパノールに溶解し、オートクレーブの内容物に30秒間隔で、6回で添加した。次いで、オートクレーブの内容物を40分間80℃に加熱した。80℃で、水溶性一価銅リガント(MCL2、1.3mol/molのAGU)をオートクレーブに迅速に注入した。その後、NaOH(0.67mol/molのAGU)を30分間にわたって7回に分けて添加し、続いて80℃で70分のクックオフ時間を行った。これに続いて、生成物架橋セルロースエーテルを熱(>95℃)水で洗浄し、ギ酸で中和し、造粒し、乾燥させ、粉砕した。
【0058】
比較例C1及び実施例1~2:洗剤タブレット
表1に示す組成を有する洗剤タブレットを、比較例C1及び実施例1~2のそれぞれにおいて調製した。ポリエチレングリコールを、撹拌しながら(200rmpで4枚羽根プロペラ)80℃に加熱設定した容器に添加した。次いで、溶媒(プロピレングリコール、脱塩水、グリコールエーテル溶媒)を、撹拌を続けながら容器内容物に添加した。次いで、界面活性剤(二級アルコールエトキシレート、非イオン性界面活性剤、C10~13アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)を、撹拌を続けながら容器内容物に添加した。セルロース材料(多官能性セルロース誘導体、実施例S1の生成物)を、撹拌を続けながら容器内容物に添加した。次いで、設定温度を下げた。容器内容物の温度が60℃に達したら、芳香剤、酵素アミラーゼ及びマンナナーゼを、均一になるまで撹拌しながら容器内容物に添加した。次いで、容器内容物を型に注ぎ、洗剤タブレットを形成した。固化したら、洗剤タブレットを型から取り出し、試験前に24時間硬化させた。
【0059】
【表1】
【0060】
一次洗浄性能試験
比較例C1及び実施例1~2の洗濯タブレットの一次洗浄性能を、プログラムを綿/40℃/1,000rpm(124分)に設定したMiele W1614で評価した。各ロードは、25°フレンチ硬度及び23TACを有する10~11リットルの洗浄水を要した。使用した汚れは、4 SBL 2004であった。洗濯物の各ロードは、6つの枕カバー、5つのハッカバックタオル、及び1つのベッドシートを含んでいた。各ロードを試験前に予備洗浄した(3サイクル)。染み付き布地(11個の染みを有するもの-綿上のカーボンブラックを有する皮脂、ポリエステル/綿混紡上のカーボンブラックを有する皮脂、ポリエステル/綿混紡上の草/泥、汚れたモーターオイル、トマトピューレ、綿上のチョコレート飲料、綿上の標準粘土、綿上の赤色陶磁器粘土、綿上の乾燥インク、スパゲッティソース、及びラード)(3個の染みを有するもの-草、バルサミコサラダドレッシング、及びジャガイモデンプン)を、洗濯物ロードとともに入れたモニターに縫い付けた。染みを有するモニターの両方を乾燥ラインで一晩乾燥させた。染みを、MACH5+機器(L、a、及びb)で測定した。結果を表2に示し、ここで、ΔEは、次式に従う。
ΔE=ΔEaw-ΔEbw
式中、ΔEawは、洗浄後の布地から測定され、ΔEbwは、洗浄前の布地から測定される。より高いΔEは、より良好な一次洗浄性能に対応する。
【0061】
【表2】
【0062】
硬度
比較例C1及び実施例1~2に従って調製した洗剤タブレット材料の押し込み硬度を、Shore Instrument and Manufacturing Co.デュロメーターを使用して、ASTM D 2240に従って測定した。洗剤タブレット材料当たり5回の別々の測定の平均ショアA硬度を表3に示す。
【0063】
【表3】
【国際調査報告】