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特表2024-508426免疫調節物質及び免疫調節物質コンジュゲート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】免疫調節物質及び免疫調節物質コンジュゲート
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20240219BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240219BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20240219BHJP
   A61P 31/18 20060101ALI20240219BHJP
   A61P 31/16 20060101ALI20240219BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20240219BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20240219BHJP
   A61K 39/00 20060101ALI20240219BHJP
   A61K 39/02 20060101ALI20240219BHJP
   A61K 39/145 20060101ALI20240219BHJP
   A61K 39/21 20060101ALI20240219BHJP
   A61K 39/29 20060101ALI20240219BHJP
   A61K 47/55 20170101ALI20240219BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20240219BHJP
   A61K 31/4355 20060101ALI20240219BHJP
   C07D 491/048 20060101ALI20240219BHJP
   C07D 513/04 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
C07D471/04 104Z
A61P35/00
A61P37/04
A61P31/18
A61P31/16
A61P31/14
A61P31/04
A61K39/00 G
A61K39/00 H
A61K39/02
A61K39/145
A61K39/21
A61K39/29
A61K47/55
A61K31/437
A61K31/4355
C07D491/048 CSP
C07D513/04 301
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550045
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(85)【翻訳文提出日】2023-09-12
(86)【国際出願番号】 US2022017348
(87)【国際公開番号】W WO2022178437
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】63/152,003
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/273,081
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】305023366
【氏名又は名称】リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミネソタ
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ファーガソン, デイビッド エム.
(72)【発明者】
【氏名】ラーソン, ピーター グスタフ
【テーマコード(参考)】
4C050
4C065
4C072
4C076
4C085
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA01
4C050AA07
4C050BB07
4C050CC16
4C050EE01
4C050FF05
4C050GG04
4C050HH01
4C065AA05
4C065AA18
4C065BB04
4C065CC09
4C065DD02
4C065EE02
4C065HH01
4C065JJ07
4C065KK09
4C065LL01
4C065PP01
4C065QQ01
4C065QQ02
4C065QQ05
4C072AA01
4C072AA06
4C072BB02
4C072BB06
4C072CC02
4C072CC16
4C072EE13
4C072FF07
4C072GG08
4C072GG09
4C072JJ02
4C072JJ03
4C072UU01
4C072UU08
4C076AA95
4C076BB11
4C076CC06
4C076CC27
4C076CC32
4C076CC35
4C076CC41
4C076DD60
4C076EE59
4C085AA03
4C085BA01
4C085BA07
4C085BA55
4C085BA69
4C085BA92
4C085BB01
4C085EE01
4C085GG02
4C085GG06
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB05
4C086CB22
4C086CB27
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA05
4C086NA05
4C086NA13
4C086NA14
4C086ZB09
4C086ZB26
4C086ZB33
4C086ZB35
4C086ZC55
(57)【要約】
本開示は、式Iの化合物:
薬学的に許容されるその塩、そのコンジュゲート、そしてかかる化合物を合成する方法、及び例えば対象における病理学的状態を治療する方法における使用を提供する。本明細書において記載される化合物は、免疫修飾特性を有し、本明細書において記載されるようにトール様受容体と相互作用し得る。いくつかの実施形態において、炎症促進性サイトカイン対抗炎症性サイトカインのより所望される比を誘発し得るTLR調節化合物が開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物:
【化81】
[式中、
縮合環Aは、
【化82】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、RS(O)NR-であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
式Iの化合物:
【化83】
[式中、
縮合環Aは、
【化84】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、またはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルが、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、または(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換される、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
縮合環Aが、
【化85】
からなる群から選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
及びRが各々、独立して、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環が、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項4または5に記載の化合物。
【請求項7】
縮合環Aが、
【化86】
からなる群から選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
が、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルである、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
環Aが、
【化87】
である、請求項6~8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
環Aが、
【化88】
である、請求項6~8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
環Aが、
【化89】
である、請求項6~8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
環Aが、
【化90】
である、請求項6~8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
式Iの化合物:
【化91】
[式中、
縮合環Aは、
【化92】
であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]。
【請求項14】
式Iの化合物:
【化93】
[式中、
縮合環Aは、
【化94】
であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]。
【請求項15】
式Iの化合物:
【化95】
[式中、
縮合環Aは、
【化96】
であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]。
【請求項16】
式Iの化合物:
【化97】
[式中、
縮合環Aは、
【化98】
であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩。
【請求項17】
式IIの化合物:
【化99】
または薬学的に許容されるその塩
[式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-またはR-O-C(=O)-であり;
は、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルであり;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]。
【請求項18】
が、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
が、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルである、請求項17または18のいずれかに記載の化合物。
【請求項20】
式:
【化100】
を有する、請求項17~19のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
式IIIまたは式IVの化合物:
【化101】
または薬学的に許容されるその塩
[式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、またはR-S(O)-O-であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]。
【請求項22】
及びRが、独立して、H、あるいは、(C-C)アルキル、置換もしくは非置換の(C-C)シクロアルキル、または置換もしくは非置換のアリールにより任意選択で置換され得る、(C-C)アルキルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
が、R-O-C(=O)-またはR-S(O)-O-である、請求項21または22に記載の化合物。
【請求項24】
【化102】
からなる群から選択される、請求項21または22に記載の化合物。
【請求項25】
Xが、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり、それらの(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルが、オキソにより任意選択で置換される、請求項1~19または21~23のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項26】
Xが、
【化103】
[式中、nは、2、3、4、5、または6である]
からなる群から選択される、請求項1~19または21~23のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項27】
Yが、マレイミドである、請求項1~19、21~23、または25~26のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項28】
Yが、抗原である、請求項1~19、21~23、または25~26のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項29】
前記抗原が、細菌またはウイルスに付随し、前記ウイルスが、インフルエンザウイルス、HIV、及びHCVからなる群から選択される、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
Yが、腫瘍細胞または腫瘍細胞溶解物に付随する抗原である、請求項1~19、21~23、または25~26のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項31】
Yが、システイン、リジン、または両方を含むペプチド配列を含む抗原である、請求項28~30のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項32】
前記化合物が、化合物1または22~26のうちの任意の1つである、請求項1~31のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項33】
式Iの化合物:
【化104】
[式中、
縮合環Aは、
【化105】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩。
【請求項34】
式Iの化合物:
【化106】
[式中、
縮合環Aは、
【化107】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、または(C-C)アルコキシカルボニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、前記環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩。
【請求項35】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、または-NRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルが、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~6、16、21、23、25~31、または33~34のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項36】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、または-NRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルが、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~6、16、21、23、25~31、または33~35のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項37】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、または-NRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、及び(C-C)アルキニルが、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~6、16、21、23、25~31、または33~36のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項38】
が、H、またはハロ及びシアノからなる群から独立して選択される1つもしくは複数の基により任意選択で置換された(C-C)アルキルである、請求項1~6、16、21、23、25~31、または33~37のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項39】
が、Hまたは(C-C)アルキルである、請求項1~6、16、21、23、25~31、または33~38のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項40】
が、Hである、請求項1~6、16、21、23、25~31、または33~39のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項41】
が、Hではない、請求項1~6、16、21、23、25~31、または33~39のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項42】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、または-NRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルが、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~5、7、9~17、19、21、23、25~31、または33~41のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項43】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、または-NRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルが、ハロ、-SH、シアノ、(C-C)シクロアルキル、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~5、7、9~17、19、21、23、25~31、または33~42のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項44】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、及び(C-C)アルキニルが、ハロ、-SH、シアノ、(C-C)シクロアルキル、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~5、7、9~17、19、21、23、25~31、または33~43のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項45】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、及び(C-C)アルキニルが、ハロ、-SH、シアノ、(C-C)シクロアルキル、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~5、7、9~17、19、21、23、25~31、または33~44のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項46】
が、H、またはハロ、-SH、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つもしくは複数の基により任意選択で置換された(C-C)アルキルである、請求項1~5、7、9~17、19、21、23、25~31、または33~45のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項47】
が、Hまたは(C-C)アルキルである、請求項1~5、7、9~17、19、21、23、25~31、または33~46のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項48】
が、Hである、請求項1~5、7、9~17、19、21、23、25~31、または33~47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項49】
が、Hではない、請求項1~5、7、9~17、19、21、23、25~31、または33~47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項50】
が、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、またはNRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルが、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~4、6、16、25~31、または33~49のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項51】
が、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、またはNRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルが、ハロ、-SH、シアノ、(C-C)シクロアルキル、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~4、6、16、25~31、または33~50のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項52】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、またはNRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、及び(C-C)アルキニルが、ハロ、-SH及びシアノ及び(C-C)シクロアルキル及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~4、6、16、25~31、または33~51のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項53】
が、H、またはハロ、-SH、シアノ、(C-C)シクロアルキル、及びNRからなる群から独立して選択される1つもしくは複数の基により任意選択で置換された(C-C)アルキルである、請求項1~4、6、16、25~31、または33~52のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項54】
が、Hまたは(C-C)アルキルである、請求項1~4、6、16、25~31、または33~53のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項55】
が、Hである、請求項1~4、6、16、25~31、または33~54のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項56】
が、Hではない、請求項1~4、6、16、25~31、または33~54のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項57】
が、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNS(O)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNS(O)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンである、請求項13~16、21~22、25~31、または33~56のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項58】
が、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-により2位置で置換された1-エチレンである、請求項13~16、21~22、25~31、または33~57のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項59】
が、R-S(O)-O-、RNS(O)2-、RS(O)NR-、または、R-S(O)-O-、RNS(O)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンである、請求項13~16、21~22、25~31、または33~57のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項60】
が、R-C(=O)-またはR-O-C(=O)-である、請求項13~16、21~22、25~31、または33~58のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項61】
式Iの化合物が、式(Ia)または式(Ib)の構造:
【化108】
を含む、請求項1~19、25~31、または33~60のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項62】
式Iの化合物が、式(Ia)の構造:
【化109】
を含む、請求項1~19、25~31、または33~61のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項63】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルが、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~19、21~23、25~31、または33~62のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項64】
が、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルが、ハロ、-SH、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、請求項1~19、21~23、25~31、または33~63のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項65】
が、H、またはハロ、-SH、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つもしくは複数の基により任意選択で置換された(C-C)アルキルである、請求項1~19、21~23、25~31、または33~64のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項66】
が、Hまたは(C-C)アルキルである、請求項1~19、21~23、25~31、または33~65のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項67】
が、Hである、請求項1~19、21~23、25~31、または33~66のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項68】
が、Hではない、請求項1~19、21~23、25~31、または33~66のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項69】
縮合環Aが、
【化110】
からなる群から選択される、請求項1~3、25~31、または33~68のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項70】
縮合環Aが、
【化111】
からなる群から選択される、請求項1~3、25~31、または33~69のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項71】
縮合環Aが、
【化112】
からなる群から選択される、請求項1~3、25~31、または33~70のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項72】
縮合環Aが、
【化113】
である、請求項33~68のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項73】
縮合環Aが、
【化114】
からなる群から選択される、請求項33~68のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項74】
縮合環Aが、
【化115】
からなる群から選択される、請求項33~68または73のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項75】
縮合環Aが、
【化116】
である、請求項33~68または73のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項76】
請求項1~75のいずれか1項に記載の化合物及び薬学的に許容される希釈物質または担体を含む、医薬組成物。
【請求項77】
請求項1~75のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、または請求項76に記載の医薬組成物を動物へ投与することを含む、前記動物において病理学的状態を治療する方法。
【請求項78】
請求項1~75のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、または請求項76に記載の医薬組成物を動物へ投与することを含む、前記動物において免疫応答を刺激する方法。
【請求項79】
請求項1~75のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、または請求項76に記載の医薬組成物を動物へ投与することを含む、前記動物においてがんを治療する方法。
【請求項80】
請求項1~75のいずれか1項に記載の化合物を合成する方法であって、反応スキーム1~5のうちの任意の1つに従って反応を遂行することを含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年2月22日に出願された米国仮出願第63/152,003号及び2021年10月28日に出願された米国仮出願第63/273,081号の優先権を主張し、それらは参照することによってそれらの全体が本明細書に援用される。
【0002】
参照による援用
本明細書において言及されるすべての出版物、特許、及び特許出願は、あたかも各々の個別の出版物、特許、または特許出願が参照によって本明細書において援用されることが具体的且つ個別に指示されたかのように、それと同程度に参照によって援用される。
【背景技術】
【0003】
トール様受容体(TLR)調節物質は、様々な治療設定において、例えばワクチンアジュバントとして使用され得る。しかしながら、多くの因子が、TLR調節化合物(イミキモド等)の有効性を限定していた。一例として、かかる化合物は炎症促進性サイトカインを誘導し得るが、それらは、同時に有意なレベルの抗炎症性サイトカイン(IL-10等)も誘導し得る。したがって、炎症促進性サイトカイン対抗炎症性サイトカインのより所望される比を誘発し得るTLR調節化合物を開発するという満たされていない必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの実施形態において、炎症促進性サイトカイン対抗炎症性サイトカインのより所望される比を誘発し得るTLR調節化合物が開示される。いくつかの実例において、かかるTLR調節化合物は、式Iの化合物:
【化1】
[式中、
縮合環Aは、
【化2】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩
であり得る。
【0005】
いくつかの実施形態において、Yは、抗原である。
【0006】
本開示は、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩、及び薬学的に許容される希釈物質及び/または担体を含む医薬組成物も提供する。
【0007】
式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩及び/またはかかる化合物を含む医薬組成物を動物(例えばヒト等の哺乳動物)へ投与することを含む、動物における病理学的状態(例えばウイルス感染、細菌感染、またはがん)を治療する方法が、本明細書においてさらに提供される。
【0008】
動物(例えばヒト等の哺乳動物)における免疫応答を刺激する方法であって、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩及び/またはかかる化合物を含む医薬組成物を動物へ投与することを含む方法が、本明細書においてさらに提供される。
【0009】
動物(例えばヒト等の哺乳動物)における病理学的状態(例えばウイルス感染、細菌感染、またはがん)の予防的処置及び/または治療的処置における使用のための、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩が、本明細書においてさらに提供される。医学療法における使用のための、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩が、本明細書においてさらに提供される。本開示は、動物(例えばヒト等の哺乳動物)における病理学的状態(例えばウイルス感染、細菌感染、またはがん)の治療に有用な医薬品の製造のための、式Iの化合物の使用または薬学的に許容されるその塩も提供する。
【0010】
本開示は、式I~IVの化合物または薬学的に許容されるその塩の調製に有用なプロセス及び本明細書において開示される中間体をさらに提供する。
【0011】
式I~IVの化合物及びその中間体を合成する方法であって、反応スキーム1~5のうちの任意の1つに従って反応を遂行することを含む方法が、本明細書においてさらに提供される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
I.序論
本開示は、1つまたは複数のトール様受容体(TLR)(例えばTLR-7、TLR-8、またはそれらの組み合わせ)と相互作用し得る化合物(例えば式I~IVのもの)を提供する。いくつかの実施形態において、本開示の化合物は、1つまたは複数のTLRに対するアゴニストである。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書において提供される化合物は、対象の免疫応答を開始することができ、これらは対象の疾患または病理学的状態を治療するために使用され得る。別の分子へカップリングされた本開示の化合物(例えば式I~IVのうちの1つ)を含み得るコンジュゲートが、本明細書においてさらに提供される。他のかかる分子は、小分子、ペプチド、タンパク質、または核酸であり得る。いくつかの事例において、本明細書におけるコンジュゲートは、ペプチドまたはタンパク質へカップリングされた式I~IVのうちの任意の1つの化合物を含む。本明細書においてさらに記載されるように、化合物は、リンカーを介してペプチドまたはタンパク質へカップリングされ得る(例えば共有結合的にカップリングされ得る)。
【0013】
数範囲は包括的である、すなわち示された下限及び上限を包含するとして、理解されるべきである。さらに、「約」という用語は、本明細書において使用される時、及び別段明瞭に示されない限り、概して、示された数値(複数可)にプラスまたはマイナス10%を指し且つ網羅する。例えば、「約10%」は9%~11%の範囲を示し、「約1」は範囲0.9~1.1を包含し得る。
【0014】
本明細書及び添付の請求項において使用される時、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確に指示しない限り、複数の参照物を包含することが指摘される。したがって、例えば、「化合物」への参照は、複数のかかる化合物、及び当業者へ公知のその均等物などを包含する。同様に、「a」(または「an」)、「1つまたは複数の」、及び「少なくとも1つの」という用語は、本明細書において互換的に使用され得る。「含む(comprising)」、「包含する(including)」、及び「有する(having)」という用語は、互換的に使用され得ることにも留意されたい。
【0015】
本明細書において使用される時、「含む(comprising)」は、「包含する(including)」、「含有する(containing)」、または「によって特徴づけられる(characterized by)」と同義であり、包括的またはオープンエンドであり、追加の列挙されなかった要素または方法ステップを除外しない。本明細書において使用される時、「からなる」は、請求項要素において規定されない任意の要素、ステップ、または成分を除外する。本明細書において使用される時、「から本質的になる」は、請求項の基本的且つ新規の特徴を実質的に影響しない材料またはステップを除外するものではない。
【0016】
「対象」という用語は、本明細書において使用される時、概して、本明細書において記載される化合物またはかかる化合物を含むコンジュゲートが投与される個体を指す。「対象」の例としては、ヒト、ラット、マウス、モルモット、非ヒト霊長動物、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、トリ、及び家禽等の哺乳動物が挙げられるがこれらに限定されない。典型的には、対象は、ラット、マウス、イヌ、非ヒト霊長動物、またはヒトである。いくつかの態様において、対象はヒトである。
【0017】
「抗体」という用語は、本明細書において使用される時、インタクトなモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、単一特異性抗体、多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)をカバーし、インタクトな抗体及び抗原結合抗体断片、ならびに鎖間のジスルフィド結合のうちの1つまたは複数が破壊されている可能性のあるその還元形態が挙げられ、これらは、所望される生物学的活性を呈し、但し、抗原結合抗体断片は、適用可能なならば、結合される基(本明細書において記載されるリンカー部分等)についての所望される数の結合部位の必要な数を有する。リンカーを介して抗体へ結合された化合物を包含する態様において、かかるリンカーは、スクシンイミドまたは加水分解されたスクシンイミドを介して還元された鎖間のジスルフィド結合のシステイン残基及び/または遺伝子操作によって導入されたもののシステイン残基の硫黄原子へ結合され得る。抗体のネイティブ形態は四量体であり、同一の2ペアの免疫グロブリン鎖からなり、各々のペアは、1つの軽鎖及び1つの重鎖を有する。各々のペアにおいて、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメイン(VL及びVH)は、一緒になって主として抗原への結合を担う。軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインは、3つの超可変領域(「相補性決定領域」または「CDR」とも呼ばれる)によって中断されるフレームワーク領域からなる。軽鎖及び重鎖は、免疫系によって認識され、免疫系と相互作用し得る定常領域も含有する。抗体は、任意の好適な種に由来可能である。いくつかの態様において、抗体は、ヒト起源またはマウス起源であり、いくつかの態様において、抗体は、ヒト抗体、ヒト化抗体、またはキメラ抗体である。抗体は、変動する程度でフコシル化され得るかまたは脱フコシル化され得る。
【0018】
「抗原」は、抗体が特異的に結合する実体である。概して、「抗原」は、本明細書において使用される時、動物の免疫系に、物質に対する抗体または抗原特異的T細胞を産生させる任意の物質を包含する。当該用語は、ハプタン(haptan)も包含する。抗原は、環境からの外来性物質(化学物質、細菌、ウイルス、または花粉等)であり得る。抗原は、細菌毒素、組織細胞、または腫瘍細胞等により身体内でも形成され得る。抗原は、免疫応答の対象とされる病原体または腫瘍等の物質によってコードされる分子構造である。抗原の例は、細菌またはウイルス(例えばインフルエンザ、HIV、またはHCV)等の病原体からもたらされ得る。代替的に、抗原は、腫瘍細胞もしくは腫瘍細胞溶解物または腫瘍もしくは感染性生物に由来する合成ペプチドからもたらされ得る。一実施形態において、抗原は、システインまたはリジンを含有するペプチド配列を含む。
【0019】
すべての用語、化学名、表現、及び表記は、当業者に周知のそれらの通常の意味を有する。置換基の群が本明細書において開示される場合に、その群のすべての個別のメンバー及びすべての下位群(群メンバーの任意の異性体、エナンチオマー、及びジアステレオマーを包含する)が、別々に開示されることが理解される。本明細書においてマーカッシュ群または他の群分けが使用される場合に、群のすべての個別のメンバー、ならびに群の可能なすべての組み合わせ及び部分的組み合わせは、本開示中に個別に包含されることが意図される。化合物の特定の異性体、エナンチオマー、またはジアステレオマーが、例えば式または化学名で規定されないように、化合物が本明細書において記載される場合に、その記載は、個別にまたは任意の組み合わせで記載される化合物の各々の異性体及びエナンチオマーを包含することが意図される。追加で、別段の定めのない限り、本明細書において開示される化合物のすべての同位体バリアントは、本開示によって網羅されることが意図される。当業者が同じ化合物を異なって命名し得ることが公知であるので、化合物の特定の名称は、例示的であることが意図される。
【0020】
「任意選択で置換された」という用語は、示された群が、置換されたかまたは非置換である、のいずれかあることを指す。本明細書において使用される時、「置換された」という用語は、本明細書において記載されるように、水素が別の反応性のある官能基または原子によって置き換えられる化合物(例えばアルキル鎖)を指す。
【0021】
本明細書において使用される時、「基」という用語は、化学化合物の反応性のある官能基を指し得る。本化合物の基は、原子または化合物の一部である原子の集合を指す。本開示の基は、1つまたは複数の共有結合を介して化合物の他の原子に結合され得る。基は、それらの原子価状態に関しても特徴づけられ得る。本開示は、一価、二価、三価などの原子価状態として特徴づけられる基を包含する。
【0022】
本明細書において使用される時、化学構造中の破線は分子の残りへの結合を示すために使用され得る。例えば、
【化3】
中の
【化4】
は、分子の残りへの1-メチルシクロペンテート(methylcyclopentate)の結合点として1位を指定するために使用される。代替的に、例えば
【化5】
中の
【化6】
は、波線により「キャップされる」結合を介して所与の部分(この例におけるシクロヘキシル部分)が分子へ結合されることを示すために使用され得る。
【0023】
別段記載されなければ、以下の定義が使用される。ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニルなどは、直鎖基及び分岐鎖基の両方を示すが、個別のラジカル(プロピル等)への参照は、直鎖ラジカルのみを包含し、分岐鎖異性体(イソプロピル等)は具体的に参照される。アリールは、少なくとも1つの環が芳香族である約9~10の環原子を有するフェニル基またはオルト縮合二環式炭素環式ラジカルを示す。ヘテロアリールは、炭素及び1~4のヘテロ原子(各々は、非過酸化酸素、硫黄、及びN(X)からなる群から選択され、式中、Xは非存在であるか、またはH、O、(C-C)アルキル、フェニル、もしくはベンジルである)からなる5または6の環原子を含有する単環式芳香環のラジカル、そして1~4のヘテロ原子(各々は、非過酸化酸素、硫黄、及びN(X)からなる群から選択される)を含む約8~10の環原子のオルト縮合二環式ヘテロ環のラジカルを網羅する。
【0024】
キラル中心を有する本開示の化合物は、光学活性のあるラセミ体で存在し得ること、及び光学活性のあるラセミ体で単離され得ることは、当業者によって認識されるだろう。いくつかの化合物は、多形を呈し得る。本開示は、本明細書において記載される有用な特性を保持する、本開示の化合物の任意のラセミ体、光学活性体、多形体、もしくは立体異性体、またはそれらの混合物を網羅することが理解されるべきであり、光学活性体を調製する方法は、当技術分野において周知である(例えば再結晶化技法によるラセミ体の分割によって、光学活性のある出発材料からの合成によって、キラル合成によって、またはキラル固定相を使用するクロマトグラフ分離によって)。
【0025】
ラジカル、置換基、及び範囲について以下でリストされる具体的な値は、例証のためのみであり、それらは、他の定義された値、またはラジカル及び置換基について定義された範囲内の他の値を除外するものではない。
【0026】
具体的には、(C-C)アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、3-ペンチル、またはヘキシルであり得;(C-C)シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルであり得;(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキルは、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2-シクロプロピルエチル、2-シクロブチルエチル、2-シクロペンチルエチル、または2-シクロヘキシルエチルであり得;(C-C)アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ基、ブトキシ、イソ-ブトキシ、sec-ブトキシ、ペンタオキシ、3-ペンタオキシ、またはヘキシロキシであり得;(C-C)アルケニルは、ビニル、アリル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1,-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、または5-ヘキセニルであり得;(C-C)アルキニルは、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、または5-ヘキシニルであり得;(C-C)アルカノイルは、アセチル、プロパノイル、またはブタノイルであり得;(C-C)アルコキシカルボニルは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンタオキシカルボニル、またはヘキシロキシカルボニルであり得;(C-C)アルカノイルオキシは、アセトキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、イソブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、またはヘキサノイルオキシであり得;アリールは、フェニル、インデニル、またはナフチルであり得;ヘテロアリールは、フリル、イミダゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、オキサゾイル、イソオキサゾイル、チアゾリル、イソチアゾイル、ピラゾリル、ピロリル、ピラジニル、テトラゾリル、ピリジル(またはそのN-オキシド)、チエニル、ピリミジニル(またはそのN-オキシド)、インドリル、イソキノリル(またはそのN-オキシド)、またはキノリル(またはそのN-オキシド)であり得る。
【0027】
「アルキル」という用語は、示された数の炭素原子を有する非置換の直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素を指し(例えば「C-Cアルキル」、「C-Cアルキル」、「C-Cアルキル」、または「C-C10アルキル」は、それぞれ1~4、~6、1~8、または1~10の炭素原子を有する)、親アルカンからの1つの水素原子の除去によって誘導される。代表的な直鎖「C-Cアルキル」基としては、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、及びn-オクチルが挙げられるがこれらに限定されない一方で、分岐C-Cアルキルとしては、イソプロピル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、イソペンチル、及び2-メチルブチルが挙げられるがこれらに限定されない。
【0028】
「アルキレン」という用語は、述べられた数の炭素原子の二価非置換飽和の分岐鎖または直鎖の炭化水素(例えばC-Cアルキレンは、1~6の炭素原子を有する)を指し、親アルカンの同じかまたは2つ異なる炭素原子からの2つの水素原子の除去によって誘導される一価の2つの中心を有する。アルキレン基は、例えば炭素骨格上で(-CHF-または-CF-として)、または直鎖もしくは分岐鎖のアルキレンの末端炭素上で(-CHFまたは-CF等)、1~6のフルオロ基により置換され得る。アルキレン基としては、メチレン(-CH-)、エチレン(-CHCH-)、n-プロピレン(-CHCHCH-)、n-プロピレン(-CHCHCH-)、n-ブチレン(-CHCHCHCH-)、ジフルオロ-メチレン(-CF-)、テトラフルオロエチレン(CFCF)、及び同種のものが挙げられるがこれらに限定されない。
【0029】
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合及び示された数の炭素原子を有する非置換の直鎖または分岐鎖の炭化水素を指す(例えば「C-Cアルケニル」または「C-C10アルケニル」は、それぞれ2~8または2~10の炭素原子を有する)。炭素原子の数が示されない場合に、アルケニル基は、2~6の炭素原子を有する。
【0030】
「ヘテロアルキル」という用語は、述べられた数の全原子、ならびにO、N、Si、及びSからなる群から選択される少なくとも1つの(例えば1~15の)ヘテロ原子を有する安定的な直鎖または分岐鎖の鎖飽和炭化水素を指す。ヘテロアルキル基の炭素原子及びヘテロ原子は、酸化され得(例えばケトン、N-オキシド、スルホン、及び同種のものを形成する)、窒素原子は、四級化され得る。ヘテロ原子(複数可)は、ヘテロアルキル基の任意の内部の位置に、及び/またはヘテロアルキル基の任意の末端(分岐ヘテロアルキル基の末端が挙げられる)に、及び/またはヘテロアルキル基が分子の残りへ結合されている位置に置かれ得る。ヘテロアルキル基は、例えば炭素骨格上で(-CHF-または-CF-として)、または直鎖もしくは分岐鎖のヘテロアルキルの末端炭素上で(-CHFまたは-CF等)、1~6のフルオロ基により置換され得る。ヘテロアルキル基の例としては、-CH-CH-O-CH、-CH-CH-NH-CH、-CH-CH-N(CH、-C(=O)-NH-CH-CH-NH-CH、-C(=O)-N(CH)-CH-CH-N(CH、-C(=O)-NH-CH-CH-NH-C(=O)-CH-CH、-C(=O)-N(CH)-CH-CH-N(CH)-C(=O)-CH-CH、-O-CH-CH-CH-NH(CH)、-O-CH-CH-CH-N(CH、-O-CH-CH-CH-NH-C(=O)-CH-CH、-O-CH-CH-CH-N(CH)-C(=O)-CH-CH、-CH-CH-CH-NH(CH)、-O-CH-CH-CH-N(CH、-CH-CH-CH-NH-C(=O)-CH-CH、-CH-CH-CH-N(CH)-C(=O)-CH-CH、-CH-S-CH-CH、-CH-CH-S(O)-CH、-NH-CH-CH-NH-C(=O)-CH-CH、-CH-CH-S(O)-CH、-CH-CH-O-CF、及び-Si(CHが挙げられるがこれらに限定されない。2つまでのヘテロ原子が連続し得る(例えば-CH-NH-OCH及び-CHO-Si(CH等)。末端ポリエチレングリコール(PEG)部分は、ヘテロアルキル基の1タイプである。
【0031】
「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合及び示された数の炭素原子を有する非置換の直鎖または分岐鎖の炭化水素を指す(例えば「C-Cアルキニル」または「C-C10アルキニル」は、それぞれ2~8または2~10の炭素原子を有する)。炭素原子の数が示されない場合に、アルキニル基は、2~6の炭素原子を有する。
【0032】
「アシル」という用語は、C=O(カルボニル)基によって化合物の残りへ接続された、本明細書において定義されるような、アルキル基、ハロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリールシクロアルキル基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基を指す。
【0033】
「カルボキサミド」という用語は、-C(=O)NRR’基を指し、式中、R及びR’は、本明細書において定義されるような、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される。
【0034】
「ヘテロアルキレン」という用語は、ヘテロアルキル(例えば本明細書において定義されるような)から誘導される二価非置換の直鎖または分岐鎖の基を指す。ヘテロアルキレン基の例としては、-CH-CH-O-CH-、-CH-CH-O-CF-、-CH-CH-NH-CH-、-C(=O)-NH-CH-CH-NH-CH-、-C(=O)-N(CH)-CH-CH-N(CH)-CH-、-C(=O)-NH-CH-CH-NH-C(=O)-CH-CH-、-C(=O)-N(CH)-CH-CH-N(CH)-C(=O)-CH-CH-、-O-CH-CH-CH-NH-CH-、-O-CH-CH-CH-N(CH)-CH-、-O-CH-CH-CH-NH-C(=O)-CH-CH-、-O-CH-CH-CH-N(CH)-C(=O)-CH-CH-、-CH-CH-CH-NH-CH-、-CH-CH-CH-N(CH)-CH-、-CH-CH-CH-NH-C(=O)-CH-CH-、-CH-CH-CH-N(CH)-C(=O)-CH-CH-、-CH-CH-NH-C(=O)-、-CH-CH-N(CH)-CH-、-CH-CH-N(CH-、-NH-CH-CH(NH)-CH-、及び-NH-CH-CH(NHCH)-CH-が挙げられるがこれらに限定されない。二価ポリエチレングリコール(PEG)部分は、ヘテロアルキレン基の1タイプである。
【0035】
「アルコキシ」という用語は、酸素原子を介して分子へ結合される、アルキル基(本明細書において定義されるような)を指す。例えば、アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペンタオキシ、及びn-ヘキサオキシが挙げられるがこれらに限定されない。
【0036】
「アルキルチオ」という用語は、硫黄原子を介して分子へ結合される、アルキル基(本明細書において定義されるような)を指す。例えば、アルキイチオ(alkythio)基は、チオメチル、チオエチル、チオ-n-プロピル、チオ-イソ-プロピル、及び同種のものが挙げられるがこれらに限定されない。
【0037】
「ハロアルキル」という用語は、示された数の炭素原子を有する非置換の直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素を指し(例えば「C-Cアルキル」、「C-Cアルキル」、「C-Cアルキル」、または「C-C10アルキル」は、それぞれ1~4、~6、1~8、または1~10の炭素原子を有する)、式中、アルキル基のうちの少なくとも1つの水素原子は、ハロゲン(例えばフルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード)によって置き換えられる。炭素原子の数が示されない場合に、ハロアルキル基は、1~6の炭素原子を有する。代表的なC1-6ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、及び1-クロロイソプロピルが挙げられるがこれらに限定されない。
【0038】
「シクロアルキル」という用語は、示された数の炭素原子を有する環式、飽和、または部分的に不飽和の炭化水素を指す(例えば「C3-8シクロアルキル」または「C3-6シクロアルキル」は、それぞれ3~8または3~6の炭素原子を有する)。炭素原子の数が示されない場合に、シクロアルキル基は、3~6の炭素原子を有する。シクロアルキル基としては、架橋環系、縮合環系、及びスピロ環系、ならびに1つの環が芳香族であり他のものが不飽和である架橋二環系が挙げられる。代表的な「C3-6シクロアルキル」基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる。
【0039】
「アリール」という用語は、親芳香族環系の単一炭素原子からの1つの水素原子の除去によって誘導される、6~10の炭素原子の非置換一価炭素環式芳香族炭化水素基を指す。アリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ビフェニル、及び同種のものが挙げられるがこれらに限定されない。
【0040】
「ヘテロ環」という用語は、飽和または部分的に不飽和の環または多縮合環系を指し、架橋環系、縮合環系及びスピロ環系が挙げられる。ヘテロ環は、環系中の原子の全数によって記載され得、例えば3~10員のヘテロ環は、3~10の全環原子を有する。当該用語は、約1~6の炭素原子、ならびに酸素、窒素、及び硫黄からなる群から選択される約1~3の環中のヘテロ原子からの単一飽和または部分的に不飽和の環(例えば3、4、5、6、または7員の環)を包含する。環は、1つまたは複数の(例えば1、2、または3の)オキソ基により置換され得、硫黄及び窒素原子は、それらの酸化形態でも存在し得る。かかる環としては、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、及びピペリジニルが挙げられるがこれらに限定されない。「ヘテロ環」という用語は、単ヘテロ環式環(上で定義されるような)が、1つまたは複数のヘテロ環(例えばデカヒドロナプチリジニル(decahydronapthyridinyl))、炭素環(例えばデカヒドロキノリル)、またはアリールと縮合され得る、多縮合環系(例えば2、3、または4の環を含む環系)も包含する。多縮合環系の環は、価数要求性によって可能な場合に、縮合結合、スピロ結合、及び架橋結合を介して互いに接続され得る。多縮合環系(上で定義されるようなヘテロ環について)の結合点が、多縮合環系(環のヘテロ環、アリール、及び炭素環の部分が挙げられる)の任意の位置であり得ることが理解されよう。ヘテロ環またはヘテロ環多縮合環系の結合点は、ヘテロ環またはヘテロ環多縮合環系の任意の好適な原子(炭素原子及びヘテロ原子(例えば窒素)が挙げられる)であり得ることも理解されよう。例示的なヘテロ環としては、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロオキサゾリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリル、ベンズオキサジニル、ジヒドロオキサゾリル、クロマニル、1,2-ジヒドロピリジニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、1,3-ベンゾジオキソリル、及び1,4-ベンゾジオキサニルが挙げられるがこれらに限定されない。
【0041】
「ヘテロアリール」という用語は、O、N、及びSからなる群から選択される単環内または縮合環系内の少なくとも1つのヘテロ原子を備えた、芳香族炭化水素環系を指す。共役π系に寄与するすべての原子が同じ平面中にある場合、環または環系は共役π系中で4nの+2の電子を有する。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基は、5~10の全環原子、及び1、2、または3のヘテロ原子を有する(「5~10の員ヘテロアリール」と称される)。ヘテロアリール基は、イミダゾール、トリアゾール、チオフェン、フラン、ピロール、ベンゾイミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリジン、ピリミジン、及びインドールが挙げられるがこれらに限定されない。
【0042】
「ヒドロキシル」という用語は、-OH基を指す。「シアノ」という用語は、-CN基を指す。「カルボキシ」という用語は、-C(=O)OH基を指す。「オキソ」という用語は、=O基を指す。
【0043】
「アルカノイル」という用語は、-C(=O)基によって分子の残りへ接続された、本明細書において定義されるようなアルキル基を指す。例示的なアルカノイル基は、アセチル、n-プロパノイル、及びn-ブタノイルが挙げられるがこれらに限定されない。
【0044】
「アルカノイルオキシ」という用語は、-OC(=O)基によって分子の残りへ接続された、本明細書において定義されるようなアルキル基を指す。例示的なアルカノイルオキシ基としては、アセトキシ、n-プロパノイルオキシ、及びn-ブタノイルオキシが挙げられるがこれらに限定されない。
【0045】
「アルコキシカルボニル」という用語は、アルコキシの酸素原子を介してC(=O)-アルキル族へ接続された、本明細書において定義されるようなアルコキシ基(すなわちアルキルエステル基)を指す。
【0046】
「アリールアルキル」及び「シクロアルキルアルキル」という用語は、本明細書において定義されるようなアルキル基によって分子の残りへ接続された、アリール基またはシクロアルキル基(本明細書において定義されるような)を指す。例示的なアリールアルキル基としては、ベンジル及びフェネチルが挙げられるがこれらに限定されない。例示的なシクロアルキルアルキル基は、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルエチル、及びシクロヘキシルエチルが挙げられるがこれらに限定されない。
【0047】
1つまたは複数の置換基を含有する上記の基のうちの任意のものに関して、かかる基は、立体的に非実践的な及び/または合成的に非実現可能な置換または置換パターンを含有しないことが理解される。加えて、本明細書においてさらに記載されるように、本開示の化合物は、これらの化合物の置換から生じるすべての立体化学的異性体(及びラセミ混合物)を包含し得る。
【0048】
「アミノ酸」という用語は、本明細書において使用される時、D型またはL型の天然のアミノ酸残基(例えばAla、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Hyl、Hyp、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、及びVal)、そして非天然アミノ酸(例えばホスホセリン、ホスホスレオニン、ホスホチロシン、ヒドロキシプロリン、γカルボキシグルタミン酸;馬尿酸、オクタヒドロインドール2-カルボン酸、スタチン、1,2,3,4,テトラヒドロイソキノリン-3カルボン酸、ペニシラミン、オルニチン、シトルリン(citruline)、αメチルアラニン、パラベンゾイルフェニルアラニン、フェニルグリシン、プロパルギルグリシン、サルコシン、及びtertブチルグリシン)を含む。当該用語は、従来のアミノ保護基(例えばアセチルオキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニル)を持つ天然及び非天然のアミノ酸、そしてカルボキシ末端で保護された天然及び非天然のアミノ酸(例えば(C-C)アルキル、フェニルもしくはベンジルエステルもしくはアミドとして;またはα-メチルベンジルアミドとして)も含む。他の好適なアミノ保護基及びカルボキシ保護基は、当業者に公知である(例えばT.W.Greene,Protecting Groups In Organic Synthesis;Wiley:New York,1981、及びその中で引用された参照文献を参照)。アミノ酸は、カルボキシ末端、アミノ末端、または他の好都合な結合点を介して(例えばシステインの硫黄を介して等)、式Iの化合物の残りへ連結され得る。
【0049】
「ペプチド」という用語は、本明細書において使用される時、少なくとも約2及び約25を超えないアミノ酸及び/またはペプチジル残基の配列を記載する。ペプチド配列は、直鎖状または環状であり得る。一例として、環状ペプチドは、調製され得るか、または配列中の2つのシステイン残基間のジスルフィド架橋の形成から生じ得る。ペプチドは、カルボキシ末端、アミノ末端、または他の好都合な結合点を介して(例えばシステインの硫黄を介して等)、式Iの化合物の残りへ連結され得る。いくつかの事例において、本明細書のペプチドは、3~25、5~21、または10~25のアミノ酸を含む。ペプチド誘導体は、米国特許第4,612,302号;同第4,853,371号;及び同第4,684,620号中で開示されるように調製され得る。本明細書において具体的に列挙されたペプチド配列は、左側にアミノ末端及び右側にカルボキシ末端で記述される。「タンパク質」は、概して、本明細書において使用される時、少なくとも約25のアミノ酸及び/またはペプチジル残基の配列(約25~約750へ、約50~約500、約100~約500、または約100~約1000等)を含む分子を指す。
【0050】
本明細書において使用される時、「遊離薬物」という用語は、別の部分(ペプチドまたはタンパク質等)へ共有結合で結合されない生物学的に活性のある薬物分子(例えば式I~IVのうちの1つ)を指す。したがって、遊離薬物は、コンジュゲート(例えば本明細書において記載されるような薬物-ペプチドコンジュゲートまたは薬物-タンパク質コンジュゲート)からの切断に際して直ちに存在する化合物を指す。放出メカニズムは、コンジュゲート中の切断可能なリンカー、またはコンジュゲートの細胞内変換もしくは代謝を介するものであり得る。いくつかの態様において、遊離薬物は、プロトン化され得る、及び/または荷電部分として存在し得る。遊離薬物は、特定の生物学的効果を発揮することが可能な薬理学的に活性のある種である。いくつかの実施形態において、薬理学的に活性のある種は、親薬物単独である。いくつかの実施形態において、薬理学的に活性のある種は、例えばコンジュゲートで別の分子へ結合する親薬物である。
【0051】
「治療する」または「治療」という用語は、文脈によって別段指摘または暗示されない限り、治療的処置及び再発を予防する予防的手段を指し、目的は、所望されない生理学的変化または障害(例えばがんの発生または蔓延等)を阻害することである。本開示の目的のために、有益であるかまたは所望される臨床結果としては、検出可能か検出不可能かにかかわらず、症状の軽減、疾患の程度の縮小、安定化した(例えば、悪化せずに)疾患の状態、疾患進行の遅延または減速、疾患状態の軽快または緩和、及び寛解(部分か完全かにかかわらず)が挙げられるがこれらに限定されない。「治療」は、いくつかの態様において、治療を受けない場合に予想される生存に比較した対象の生存の延長も包含する。
【0052】
がんの文脈において、「治療」という用語は、がん細胞もしくは腫瘍の増殖の阻害、がん細胞の複製の阻害、全体的な腫瘍量の軽減、またはがん細胞の数の減少、及び疾患と関連する1つもしくは複数の症状の軽快のうちの任意のものまたはすべてを包含する。
【0053】
II.TLR調節化合物
いくつかの実施形態において、炎症促進性サイトカイン対抗炎症性サイトカインのより所望される比を誘発し得るトール様受容体(TLR)調節化合物が、本明細書において提供される。いくつかの実例において、本開示の化合物は、TLR-7、TLR-8、またはかかる受容体の組み合わせと相互作用し得る、及び/またはそれらを調節し得る。
【0054】
化合物の構造
いくつかの実例において、TLRを調節することが可能な式Iの化合物:
【化7】
[式中、
縮合環Aは、
【化8】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩
が本明細書において提供される。
【0055】
いくつかの実例において、TLRを調節することが可能な式Iの化合物:
【化9】
[式中、
縮合環Aは、
【化10】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、RS(O)NR-であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩
が本明細書において提供される。
【0056】
いくつかの実例において、TLRを調節することが可能な式Iの化合物:
【化11】
[式中、
縮合環Aは、
【化12】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、またはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩
が本明細書において提供される。
【0057】
いくつかの実例において、TLRを調節することが可能な式Iの化合物:
【化13】
[式中、
縮合環Aは、
【化14】
であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]
が本明細書において提供される。
【0058】
いくつかの実例において、TLRを調節することが可能な式Iの化合物:
【化15】
[式中、
縮合環Aは、
【化16】
であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]
が本明細書において提供される。
【0059】
いくつかの実例において、TLRを調節することが可能な式Iの化合物:
【化17】
[式中、
縮合環Aは、
【化18】
であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]
が本明細書において提供される。
【0060】
いくつかの実例において、TLRを調節することが可能な式Iの化合物:
【化19】
[式中、
縮合環Aは、
【化20】
であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩
が本明細書において提供される。
【0061】
いくつかの実例において、本明細書において提供される式Iの化合物は、式IIIまたはIVの構造:
【化21】
または薬学的に許容されるその塩
[式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、またはR-S(O)-O-であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]
を含む。
【0062】
いくつかの実例において、TLRを調節することが可能な式Iの化合物:
【化22】
[式中、
縮合環Aは、
【化23】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩
が本明細書において提供される。
【0063】
いくつかの実例において、TLRを調節することが可能な式Iの化合物:
【化24】
[式中、
縮合環Aは、
【化25】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、または(C-C)アルコキシカルボニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩
が本明細書において提供される。
【0064】
いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、式(Ia)または式(Ib)の構造:
【化26】
を含む。
【0065】
いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、式(Ia)の構造:
【化27】
を含む。
【0066】
いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、式(Ib)の構造:
【化28】
を含む。
【0067】
いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化29】
からなる群から選択される。
【0068】
いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化30】
からなる群から選択される。
【0069】
いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化31】
からなる群から選択される。
【0070】
いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化32】
からなる群から選択される。
【0071】
いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化33】
からなる群から選択される。
【0072】
いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化34】
からなる群から選択される。
【0073】
いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化35】
からなる群から選択される。
【0074】
いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化36】
からなる群から選択される。
【0075】
いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化37】
である。いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化38】
である。いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化39】
である。いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化40】
である。いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化41】
である。いくつかの実施形態において、縮合環Aは、
【化42】
である。
【0076】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0077】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0078】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、または-NRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルは、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0079】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、または-NRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルは、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0080】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、または-NRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、及び(C-C)アルキニルは、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0081】
いくつかの実施形態において、Rは、H、またはハロ及びシアノからなる群から独立して選択される1つもしくは複数の基により任意選択で置換された(C-C)アルキルである。Rは、Hまたは(C-C)アルキルである。
【0082】
いくつかの実施形態において、Rは、Hである。いくつかの実施形態において、Rは、Hではない。
【0083】
いくつかの実施形態において、Rが、NRである場合に、Rは、RNS(O)-またはRS(O)NR-である。いくつかの事例において、Rが、1つまたは複数の(C-C)アルキルチオにより置換された(C-C)アルキルである場合に、Rは、RNS(O)-またはRS(O)NR-である。
【0084】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、または-NRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0085】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、または-NRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルは、ハロ、-SH、シアノ、(C-C)シクロアルキル、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0086】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、及び(C-C)アルキニルは、ハロ、-SH、シアノ、(C-C)シクロアルキル、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0087】
いくつかの実施形態において、Rは、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、及び(C-C)アルキニルは、ハロ、-SH、シアノ、(C-C)シクロアルキル、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0088】
いくつかの実施形態において、Rは、H、またはハロ、-SH、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択されたる1つもしくは複数の基により任意選択で置換された(C-C)アルキルである。
【0089】
いくつかの実施形態において、RがHまたは(C-C)アルキルであるRである。
【0090】
いくつかの実施形態において、Rは、Hである。いくつかの実施形態において、Rは、Hではない。
【0091】
いくつかの実施形態において、Rは、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、またはNRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0092】
いくつかの実施形態において、Rは、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、またはNRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルは、ハロ、-SH、シアノ、(C-C)シクロアルキル、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0093】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、またはNRであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、及び(C-C)アルキニルは、ハロ、-SH及びシアノ及び(C-C)シクロアルキル及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0094】
いくつかの実施形態において、Rは、H、またはハロ、-SH、シアノ、(C-C)シクロアルキル、及びNRからなる群から独立して選択される1つもしくは複数の基により任意選択で置換された(C-C)アルキルである。
【0095】
いくつかの実施形態において、Rは、Hまたは(C-C)アルキルである。
【0096】
いくつかの実施形態において、Rは、Hである。いくつかの実施形態において、Rは、Hではない。
【0097】
いくつかの実施形態において、Rは、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンである。
【0098】
いくつかの実施形態において、Rは、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、またはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンである。
【0099】
いくつかの実施形態において、Rは、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNS(O)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNS(O)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンである。
【0100】
いくつかの実施形態において、Rは、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-により2位置で置換された1-エチレンである。
【0101】
いくつかの実施形態において、Rは、R-S(O)-O-、RNS(O)2-、RS(O)NR-、または、R-S(O)-O-、RNS(O)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンである。
【0102】
いくつかの実施形態において、Rは、R-C(=O)-またはR-O-C(=O)-である。
【0103】
いくつかの実例において、式Iの化合物[式中、Rは、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、またはRS(O)NRである]が本明細書において提供される。かかる事例において、Rは、RS(O)NR-であり得、Rは、Rであり得る。他の実例において、Rは、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、またはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンである。本明細書における式Iの化合物は、RがHである化合物でもあり得る。他の事例において、Rは、X-Yである。かかる事例において、Xは、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり得、それらの(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルは、オキソにより任意選択で置換される。
【0104】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、または(C-C)アルコキシカルボニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、及び(C-C)アルコキシカルボニルは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0105】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルは、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0106】
いくつかの実施形態において、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルは、ハロ、-SH、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される。
【0107】
いくつかの実施形態において、Rは、H、またはハロ、-SH、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つもしくは複数の基により任意選択で置換された(C-C)アルキルである。
【0108】
いくつかの実施形態において、Rは、Hまたは(C-C)アルキルである。
【0109】
いくつかの実施形態において、Rは、Hである。いくつかの実施形態において、Rは、Hではない。
【0110】
いくつかの実施形態において、式Iの化合物[式中、
環Aは、環i、j、k、l、u、及びwからなる群から選択され;
、R、及びRは、独立して、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルであり得;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、またはR-S(O)-O-であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]
が本明細書において提供される。
【0111】
いくつかの実施形態において、環Aが、
【化43】
[式中、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される]
からなる群から選択される式Iの化合物が本明細書において提供される。いくつかの実例において、Rは、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルである。いくつかの実例において、環Aは、環iである。いくつかの実例において、環Aは、環jである。いくつかの実例において、環Aは、環kである。いくつかの実例において、環Aは、環lである。
【0112】
環Aが環jである実例において、化合物は、式II:
【化44】
または薬学的に許容されるその塩
[式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、またはR-S(O)-O-であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]
であり得る。
【0113】
いくつかの実施形態において、式II:
【化45】
または薬学的に許容されるその塩
[式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-またはR-O-C(=O)-であり;
は、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルであり;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]
のものである。
【0114】
いくつかの実施形態において、式IIの化合物[式中、
は、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルであり;
は、R-C(=O)-またはR-O-C(=O)-であり;
は、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルであり;
は、HまたはX-Yであり;
は、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルであり;
Xは、連結基であり;
Yは、抗原またはマレイミドである]
が本明細書において提供される。
【0115】
いくつかの実施形態において、式IIを参照して、Rは、任意選択で置換された(C-C)アルキルであり;R-O-C(=O)-は、式中、Rが任意選択で置換された(C-C)アルキルであり;Rは、Hであり;Rは、HまたはX-Yであり、Xは、連結基であり、Yは、抗原またはマレイミドである。
【0116】
したがって、いくつかの実施形態において、化合物1の以下の構造:
【化46】
を有する式IまたはIIの化合物が本明細書において提供される。
【0117】
いくつかの実施形態において、環Aが、
【化47】
[式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され、式Iについて本明細書において記載される通りである]
である式Iの化合物が本明細書において提供される。
【0118】
したがって、同じ態様において、それぞれ式III及びIVの化合物:
【化48】
[式中、R、R、及びRは、独立して、H、あるいは、(C-C)アルキル、置換もしくは非置換の(C-C)シクロアルキル、または置換もしくは非置換のアリールにより任意選択で置換され得る、(C-C)アルキルであり得;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、またはR-S(O)-O-であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
は、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルであり;
は、HまたはX-Yであり;
Xは、連結基であり;
Yは、抗原またはマレイミドである]
が本明細書において提供される。
【0119】
したがって、いくつかの実施形態において、本明細書における化合物は、
【化49】
からなる群から選択される。
【0120】
いくつかの実施形態において、本開示の化合物(例えば式I~IVのうちの任意の1つの化合物)は、トール様受容体(TLR)へ結合が可能であり得る。いくつかの実施形態において、TLRへのかかる化合物の結合は、TLRに対するアゴニスト効果を呈し得る。いくつかの実施形態において、TLRへの化合物の結合は、免疫刺激効果を発揮し得る。
【0121】
化合物の合成
式I~IVの化合物を調製するプロセスは、本開示のさらなる実施形態として提供され、以下の手順によって図示され、その中で、一般的なラジカルの意味は、別段制限が付けられない限り、上で与えられた通りである。式I~IVの特定の化合物は、式I~IVの他の化合物を調製するための中間体として有用であり得る。化合物が十分に塩基性または酸性である事例において、式I~IVの化合物の薬学的に許容される塩は、式I~IVの化合物の単離または精製のための中間体として有用であり得る。
【0122】
式I~IVにおいて示されるように三環系A-B-Cヘテロ環への従来の合成アプローチは、置換キノリンスキャフォールドに基づき得る。しかしながら、かかる経路は、要求され得る苛酷な反応条件に起因して、三環系A-B-Cヘテロ環上に多用性のある官能基パターンを生成する能力が限定され得る。さらに、従来の合成アプローチは、さらに以下で示されるように、電子求引性基の存在下において5N-オキシド中間体をもたらさないかもしれない。
【0123】
したがって、いくつかの実施形態において、式Iの環C上に様々な置換基(例えばR)の導入を可能にし得る、式I~IVにおいて示されるかかる三環系A-B-Cヘテロ環(チアゾキノリン等)への改善された合成経路が、本明細書において提供される。
【0124】
様々な態様において、本開示の置換キノリン化合物(式I~IVのものを包含する)は、以下のスキーム1に従って生成され得る。
【化50】
式中、
Zは、S、O、または-NRであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである。
【0125】
以下のスキーム2は、代替の化合物置換を包含する上のスキーム1についてのバリエーションを示す。
【化51】
式中、
Wは、NまたはCHであり;
Zは、S、O、または-NRであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり、
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである。
【0126】
いくつかの実施形態において、上の反応スキーム1及びスキーム2に従って、Rは、(C-C)アルキルである。
【0127】
いくつかの実施形態において、上の反応スキーム1及びスキーム2に従って、
は、アリール、(C-C)アルキニル、ビニル、シアノ、R-C(=O)-、RNC(=O)-、またはR-O-C(=O)-であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得る。
【0128】
代替的に、上のスキーム1における7-ブロモ-3-ニトロキノリン-4(1H)-オンは、以下のスキーム3において示されるように合成され得る。
【化52】
【0129】
いくつかの実施形態において、修飾Niementowski反応を使用して、チアゾロキノリンへブロモ基の導入から開始して、所望される3-アミノ-4-ヒドロキシ-7-ブロモキノリンを生成することができる手順が、本明細書において提供される。次いでかかる7-ブロモ-チアゾロキノリンへの環化は、最初に3-アミノ位で第一級アミドを形成し、続いてピリジン中の五硫化リンを使用して脱水することによって、提供され得る。次いでC7ブロモ基の存在下においてジクロロメタン中の3-クロロ過安息香酸を使用するN5位の酸化は、良好な収率(例えば>70%)でN5オキシドが得られ得る。かかる実例において、N3酸化生成物は存在しないか、または非常に少量しか存在しないだろう。次いで4-アミノ基は、副生成物として放出されている二酸化炭素と共に親双極子イソシアン酸ベンゾイルを使用して、1,3-双極子付加環化反応を介して、ベンズアミド代替物として導入され得る。次いで最終生成物は、触媒(例えばXPhos)と共にPd(dba)をアルコキシカルボニル化のために使用して、C7-フェニルエステルを生成し、続いて酸触媒加水分解及びエステル交換反応で、示されるような標的チアゾキノリン化合物を得る、2ステップのプロセスにおいて得られ得る。
【0130】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数のTLR(TLR-7及び/またはTLR-8等)と相互作用することが可能な様々な置換キノリンについての合成方法が、本明細書においてさらに提供される。いくつかの態様において、例えばスキーム4において示されるような置換ピロロキノリンについての合成経路が、本明細書において提供される。
【化53】
式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである。
【0131】
本開示の他の実施形態は、例えばスキーム5において示されるような置換フロキノリンについての合成経路を提供する。
【化54】
式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである。
【0132】
いくつかの実施形態において、スキーム1~5の置換基R、R、及びRは、H、(C-C)アルキル、アリール、ヘテロアリール、及び(C-C)シクロアルキルからなる群から独立して選択され、そのすべて(H以外)は、(C-C)アルキル、置換もしくは非置換の(C-C)シクロアルキル、または置換または非置換のアリールにより任意選択で置換され得る。いくつかの実施形態において、スキーム1~5を使用して、式I~IVの化合物(例えば中間体または最終生成物のいずれかとしての化合物1~26)を合成することができる。
【0133】
III.リンカー
いくつかの実施形態において、式I~IVのうちの任意の1つの化合物及びリンカーを含み得る分子が、本明細書において提供される。かかる事例において、本明細書における例えば式Iの連結基Xは、式I~IVの化合物の残りを別の分子Yへ繋ぎ得る。他のかかる分子Yは、小分子、ペプチド、タンパク質、核酸、またはそれらの組み合わせを含むかまたはそれらからなり得る。いくつかの事例において、X-Yは、抗原Yへカップリングされたマレイミド部分を含み得る。様々な態様において、もたらされた抗原コンジュゲートが非コンジュゲート抗原の生物学的特性を保持するならば、連結基Xの性質は重要ではないかもしれない。
【0134】
いくつかの実施形態において、リンカーXは、約20ダルトン~約20,000ダルトン、約20ダルトン~約5,000ダルトン、約20ダルトン~約1,000ダルトン、または約20ダルトン~約200ダルトンの分子量を有し得る。いくつかの事例において、Xの長さは、約5オングストローム~約60オングストロームである。いくつかの実施形態において、リンカーXは、約5オングストローム~約40オングストローム(両端の値を含む)の長さだけ、抗原を式I~IVの化合物の残りから分離する。
【0135】
本開示のリンカー部分Xは、約2~約25の炭素原子を有する、二価の分岐または非分岐、飽和または不飽和の炭化水素鎖を含み得るかまたはそれらからなり得、炭素原子の1つまたは複数(例えば1、2、3、または4)は、(-O-)によって任意選択で置き換えられ、当該鎖は、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルキルチオ、アジド、シアノ、ニトロ、ハロ、ヒドロキシ、オキソ(=O)、カルボキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、及びヘテロアリールオキシからなる群から選択される1つまたは複数(例えば1、2、3、または4)の置換基により炭素上で、任意選択で置換される。別の実施形態において、リンカーXは、ポリエチレンオキシ鎖を含むかまたはそれからなる。かかるポリエチレンオキシ鎖は、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の反復エチレンオキシ単位を含み得るかまたはそれらからなり得る。
【0136】
いくつかの実例において、リンカー部分Xは、タンパク質から形成される二価のラジカルであり得る。いくつかの実例において、リンカー部分Xは、ペプチドから形成される二価のラジカルであり得る。いくつかの実例において、リンカー部分Xは、アミノ酸から形成される二価のラジカルであり得る。
【0137】
いくつかの実施形態において、リンカー部分Xは、
【化55】
[式中、nは、2、3、4、5、または6であり、
bbは、アミノ酸側鎖である]
からなる群から選択される分子を含み得るかまたはそれらからなり得る。
【0138】
いくつかの実施形態において、リンカー部分Xは、
【化56】
[式中、nは、2、3、4、5、または6である]
からなる群から選択される分子を含み得るかまたはそれらからなり得る。
【0139】
いくつかの実施形態において、リンカー部分Xは、
【化57】
からなる群から選択される分子を含み得るかまたはそれらからなり得る。
【0140】
IV.コンジュゲート
本開示は、別の分子Yへカップリングされた式I~IVのうちの任意の1つの1つまたは複数の化合物(複数可)を含むコンジュゲートをさらに提供する。
【0141】
本明細書において記載される時、いくつかの事例において、式I~IVのうちの任意の1つのかかる1つまたは複数の化合物(複数可)は、リンカーを介して他の分子Yへカップリングされ得る。いくつかの事例において、他の分子Yは、ペプチドまたはタンパク質等の生体分子(例えば抗体またはその抗原結合断片)であり得る。かかるコンジュゲートは、式Vの分子(それは、RがX-Yであり、Xが連結基であり、Yがペプチド、タンパク質、またはマレイミドである式Iに等しい)であり得る。
【0142】
いくつかの実例において、本明細書における式I~IVの化合物は、生体分子Y(ペプチドまたはタンパク質等)へカップリングされる。いくつかの事例において、生体分子Yは、抗体である。他の事例において、生体分子Yは、抗原である。したがって、本明細書において記載されるようにリンカーXを介して抗原Yへカップリングされた式I~IVのうちの任意の1つの1つまたは複数の化合物(複数可)を含むコンジュゲートが、本明細書において提供される。
【0143】
V.医薬組成物
式I~IVの1つもしくは複数の化合物及び/または本開示に従う1つもしくは複数コンジュゲートを含む医薬組成物が、本明細書において提供される。いくつかの実例において、薬学的に許容される酸性塩または塩基性塩としての式Iの化合物の投与は、適切であり得る。薬学的に許容される塩の例は、生理的に許容される陰イオンを形成する酸により形成される有機酸付加塩(例えばトシル酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、α-ケトグルタル酸塩、及びα-グリセロリン酸塩)である。好適な無機塩も形成され得、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、及び炭酸塩が挙げられる。
【0144】
薬学的に許容される塩は、当技術分野において周知の標準手順を使用して(例えば生理学的に許容される陰イオンを与える好適な酸とアミン等の塩基性化合物を十分に反応させることによって)得られ得る。カルボン酸のアルカリ金属(例えばナトリウム、カリウム、またはリチウム)塩またはアルカリ土類金属(例えばカルシウム)塩も作製され得る。
【0145】
式Iの化合物(複数可)は医薬組成物として製剤化され得、選ばれた投与経路に適合した様々な形態で(例えば経口経路または非経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、局所経路、または皮下経路によって)、哺乳動物宿主(ヒト患者等)へ投与され得る。したがって、本開示の化合物は、薬学的に許容されるビヒクル(不活性希釈物質または吸収可能な食用担体等)と組み合わせて全身的に投与され得る(例えば経口的に)。それらは、ハードシェルゼラチンカプセルもしくはソフトシェルゼラチンカプセル中に封入され得るか、錠剤へと圧縮され得るか、または患者の常食の食品に直接的に取り込まれ得る。経口療法の投与のために、活性化合物は、1つまたは複数の賦形剤と組み合わせて、摂取可能な錠剤、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁物、シロップ、ウエファース、及び同種のものの形態で使用され得る。かかる組成物及び調製物は、少なくとも0.1%の活性化合物を含有し得る。組成物及び調製物のパーセンテージは変動され得、好都合には、所与の単位投薬形態の重量の約2%~約60%の間であり得る。かかる治療的に有用な組成物中の活性化合物の量は、有効な投薬量レベルが(例えば投与後に全身的及び/または局所的に測定された場合に)得られるようなものだろう。
【0146】
式Iの1つまたは複数の化合物を含む錠剤、トローチ、ピル、カプセル、及び同種のものは、以下の:結合物質(トラガカントガム、アカシア、トウモロコシデンプン、またはゼラチン等);賦形剤(リン酸二カルシウム等);崩壊剤(トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルギン酸、及び同種のもの等);滑沢物質(ステアリン酸マグネシウム等);及び甘味剤(スクロース、フルクトース、ラクトース、またはアスパルテーム等)または香味剤(ペパーミント、サリチル酸メチル、またはチェリー香味料等)をさらに含有し、これらは添加され得る。単位投薬形態がカプセルである場合に、当該カプセルは、上記のタイプの材料に加えて、液体担体(植物油またはポリエチレングリコール等)を含有し得る。様々な他の材料は、固体単位投薬形態のコーティングとして、またはそうでなければ当該形態の物理的形態を修飾するために、存在し得る。例えば、錠剤、ピル、またはカプセルは、ゼラチン、ワックス、セラック、または糖、及び同種のものによりコーティングされ得る。シロップまたはエリキシルは、活性化合物、甘味剤としてスクロースまたはフルクトース、防腐物質としてメチルパラベン及びプロピルパラベン、色素、及び香味料(チェリーまたはオレンジの香味料等)を含有し得る。概して、任意の単位投薬形態の調製において使用される任意の材料は、用いられる量で薬学的に許容され、実質的に非毒性であるべきである。加えて、活性化合物は、持続放出調製物及びデバイスの中へ取り込まれ得る。
【0147】
本開示の化合物(例えば式I~IVのうちの任意の1つのもの)は、点滴または注射によって静脈内または腹腔内に投与され得る。かかる化合物(複数可)またはその薬学的に許容される塩の溶液は、水中で、任意選択で非毒性の界面活性物質と混合されて、調製され得る。分散物は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、及びその混合物、ならびに油中でも調製され得る。貯蔵及び使用の通常の条件下で、これらの調製物は、微生物の増殖を防止するために、防腐物質を含有する。注射または点滴に好適な医薬投薬形態としては、活性成分を含む、滅菌済みの水溶液もしくは分散物、または滅菌済み粉末が挙げられ、これらは、滅菌済みの注射可能または点滴可能な溶液または分散物の即時調製に適合し、任意選択で、リポソーム中でカプセル化される。すべての事例において、最終的な投薬形態は、滅菌済みの液体であり、製造及び貯蔵の条件下で安定的でなくてはならない。液体担体またはビヒクルは、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール、及び同種のもの)、植物油、非毒性グリセリルエステル、及び好適なそれらの混合物を含む、溶媒または液体分散媒であり得る。適切な流動性は、例えばリポソームの形成によって、分散物の事例では要求される粒子サイズの維持によって、または界面活性物質を使用して、維持され得る。微生物の作用の防止は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤(例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール、及び同種のもの)によってもたらされ得る。多くの事例において、等張剤(例えば糖、バッファー、または塩化ナトリウム)を含むことは好ましいだろう。注射可能な組成物の長期吸収は、吸収を遅延させる薬剤(例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチン)の組成物中での使用によってもたらすことができる。
【0148】
滅菌済みの注射可能溶液は、必要に応じて様々な上で列挙された他の成分と共に、活性化合物を要求される量で適切な溶媒中に取り込み、続いて濾過滅菌することによって調製され得る。滅菌済み注射可能溶液の調製のための滅菌粉末の事例において、調製の好ましい方法は真空乾燥及び凍結乾燥の技法であり、それは、事前に濾過滅菌された溶液中に存在する、活性成分と任意の追加の所望される成分の粉末をもたらす。局所投与のために、本化合物は、例えば液体である場合に、純粋な形態で適用され得る。しかしながら、当該化合物は、皮膚科学的に許容される担体(それは固体または液体であり得る)と組み合わせて、組成物または製剤として皮膚へ投与することが、概して所望されるだろう。有用な固体担体としては、タルク、粘土、微結晶性セルロース、シリカ、アルミナ、及び同種のもの等の微粉固体が挙げられる。有用な液体担体としては、水、アルコール、もしくはグリコール、または水-アルコール/グリコール混和物が挙げられ、その中で、本化合物は、任意選択で非毒性界面活性物質の補助によって、有効なレベルで溶解または分散され得る。アジュバント(香料及び追加の抗微生物物質薬剤等)は、所与の使用のための特性を最適化するために添加され得る。もたらされた液体組成物は、吸収性パッドから適用され得るか、救急絆及び他のドレッシング材の含浸に使用され得るか、またはポンプタイプ噴霧器もしくはエアロゾル噴霧器を使用して影響を受けた領域の上へ噴霧され得る。増粘物質(合成ポリマー、脂肪酸、脂肪酸塩及び脂肪酸エステル、脂肪アルコール、修飾されたセルロース、または修飾された鉱物材料等)も、液体担体と共に用いられて、ユーザーの皮膚への直接適用のために、塗布可能なペースト、ゲル、軟膏、石鹸、及び同種のものを形成し得る。皮膚への式Iの化合物(複数可)の送達に使用され得る有用な皮膚組成物の例は、当該技術分野で公知であり、例えばJacquet et al.(米国特許第4,608,392号)、Geria(米国特許第4,992,478号)、Smith et al.(米国特許第4,559,157号)、及びWortzman(米国特許第4,820,508号)を参照されたい。式Iの化合物(複数可)の有用な投薬量は、インビトロの活性の比較、及び動物モデルにおけるインビボの活性によって決定され得る。マウス及び他の動物における有効投薬量をヒトに外挿するための方法は、当該技術分野で公知であり、例えば米国特許第4,938,949号を参照されたい。
【0149】
治療における使用のための本明細書において開示される化合物、または活性物質薬学的に許容される塩もしくはその誘導体の量は、選択された特定の塩だけではなく、投与経路、治療されている病態の性質、ならびに患者の年齢及び状態にも応じて変動する可能性があり、最終的に主治医または臨床医の裁量であるだろう。所望される用量は、好都合には、単回用量で、または適切なインターバルで投与される分割用量として(例えば1日あたり2、3、4回、またはそれ以上のサブ用量として)、提供され得る。サブ用量それ自体は、例えば複数の不連続の大まかな間隔の投与へとさらに分割され得る(通気器からの複数の吸入、または眼への複数滴の適用によるもの等)。
【0150】
本明細書において記載されるように、式Iの1つまたは複数の化合物及び/またはそのコンジュゲート(複数可)を含む医薬組成物が本明細書において提供され、哺乳動物(例えばヒト)における治療的使用及び予防的使用のために調製された。いくつかの事例において、かかる医薬組成物は、経口投薬形態、または注射のための投薬形態へと製剤化される。例示的な投薬形態は、表1中で以下に示される。
【表1】
【0151】
式I~IVの化合物、コンジュゲート、及び/または薬学的に許容されるその塩を含む組成物は、単位投薬形態で製剤化され得、各々の投薬量は、約5~約1,000mg(1g)、より普通には約100mg~約500mgの活性成分を含有する。「単位投薬形態」という用語は、ヒト対象及び他の対象のために一体型投薬量として好適な物理的に不連続の単位を指し、各々の単位は、好適な医薬賦形剤と共同して、所望される治療効果を産生するように計算された既定の量の活性材料(すなわち式I~IVの化合物または薬学的に許容されるその塩)を含有する。
【0152】
活性材料(すなわち式I~IVの化合物もしくはコンジュゲート、または上記のもののうちの任意の薬学的に許容される塩)の有効量は、1日あたり約0.01mg/kg~約1000mg/kg体重、またはその中の任意の範囲の投薬量レベルで通常供給される。いくつかの事例において、範囲は、1日あたり約0.05~約500mg/kg体重、またはその中の任意の範囲である。いくつかの事例において、1日あたり約0.1~約250mg/kg体重、またはその中の任意の範囲である。いくつかの事例において、1日あたり約0.1~約100mg/kg体重、またはその中の任意の範囲である。一例において、範囲は、1日あたり約0.1~約50.0mg/kg体重、またはその中の任意の量もしくは範囲であり得る。別の例において、範囲は、1日あたり約0.01~約15.0mg/kg体重、またはその中の任意の範囲であり得る。さらに別の例において、範囲は、1日あたり約0.05~約7.5mg/kg体重、またはその中の任意の量から範囲であり得る。さらに別の例において、範囲は、1日あたり約0.1~約5.0mg/kg体重、またはその中の任意の量から範囲であり得る。式I~IVの化合物、または上記のもののうちの任意の薬学的に許容される塩を含む医薬組成物は、1日あたり1~4回のレジメンでまたは1日単回の用量で投与され得る。
【0153】
VI.使用方法
式I~IVの1つまたは複数の化合物、及び/またはそのコンジュゲート(複数可)、かかる化合物を含む医薬組成物を、疾患または病理学的状態の治療のためにそれを必要とする対象において使用する方法が、本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、かかる方法は、治療有効量で、本開示の式I~IVの化合物(コンジュゲート、または医薬組成物を、それを必要とする対象へ投与して、それによって対象においてかかる疾患または病態を治療することを含み得る。いくつかの事例において、対象は、ヒトまたは齧歯動物等の哺乳動物である。本開示の化合物を使用して治療され得る疾患及び/または病態としては、がん、ウイルス感染、または細菌感染が挙げられるがこれらに限定されない。
【0154】
がん(腫瘍、転移、またはいくつかの実施形態において制御されない細胞増殖によって特徴付けられる異常細胞によって特徴付けられる他の疾患もしくは障害が挙げられるがこれらに限定されない)は、本明細書において開示されるように、本開示の化合物、またはそのコンジュゲートの投与によって治療または阻害される。いくつかの実施形態において、対象は、以前にがんについての治療を受けている。いくつかの実施形態において、事前の治療は、外科手術、放射線療法、1つもしくは複数の抗がん剤の投与、または上記のものの任意の組み合わせである。
【0155】
本明細書において記載される方法のうちの任意のものにおいて、がんは、腺癌、副腎皮質癌、副腎神経芽腫、肛門扁平上皮癌、虫垂腺癌、膀胱尿路上皮癌、胆管腺癌、膀胱癌、膀胱尿路上皮癌、骨脊索腫、骨髄性白血病(慢性リンパ球性)、骨髄性白血病(非リンパ球性急性骨髄性)、骨髄・リンパ増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨肉腫、脳星状細胞腫、脳神経膠芽腫、脳髄芽腫、脳髄膜腫、脳乏突起神経膠腫、乳腺腺様嚢胞癌、乳癌、非浸潤性乳管癌、浸潤性乳管癌、乳腺浸潤性小葉癌、乳腺化生癌、子宮頸部神経内分泌腫瘍、子宮頸部扁平上皮癌、結腸腺癌、結腸カルチノイド腫瘍、十二指腸腺癌、子宮内膜性腫瘍、食道腺癌、食道・胃癌、眼内メラノーマ、眼内扁平上皮癌、涙管癌、卵管漿液性癌、胆嚢腺癌、胆嚢グロムス腫瘍、胃食道接合部腺癌、頭頸部腺様嚢胞癌、頭頸部癌、頭頸部神経芽腫、頭頸部扁平上皮癌、腎嫌色素性癌、腎髄様癌、腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、腎肉腫様癌、腎・尿路上皮癌、腎臓癌、リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、肝内胆管癌、肝内肝細胞癌、肝癌、肺腺癌、肺腺扁平上皮癌、肺非定型カルチノイド、肺癌肉腫、肺大細胞神経内分泌腫瘍、肺非小細胞肺癌、肺肉腫、肺肉腫様癌、肺小細胞癌、肺小細胞未分化癌、肺扁平上皮癌、上気道消化管扁平上皮癌、上気道消化管癌、リンパ節性リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞)、リンパ節性リンパ腫(濾胞性リンパ腫)、リンパ節性リンパ腫(縦隔B細胞)、リンパ節性リンパ腫(形質芽細胞性肺腺癌)、リンパ腫(濾胞性リンパ腫)、リンパ腫(非ホジキン)、鼻咽頭・副鼻腔未分化癌、卵巣癌、卵巣癌肉腫、卵巣明細胞癌、卵巣上皮癌、卵巣顆粒膜細胞腫、卵巣漿液性癌、膵臓癌、膵管腺癌、膵神経内分泌腫瘍、腹膜中皮腫、腹膜漿液性癌、胎盤絨毛癌、胸膜中皮腫、前立腺腺房腺癌、前立腺癌、直腸腺癌、直腸扁平上皮癌、皮膚付属器癌、皮膚基底細胞癌、皮膚メラノーマ、皮膚メルケル細胞癌、皮膚扁平上皮癌、小腸腺癌、小腸消化管間質腫瘍(GIST)、大腸/結腸癌、大腸腺癌、軟部組織血管肉腫、軟部組織ユーイング肉腫、軟部組織血管内皮腫、軟部組織炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、軟部組織平滑筋肉腫、軟部組織脂肪肉腫、軟部組織神経芽腫、軟部組織傍神経節腫、軟部組織血管周囲類上皮細胞腫瘍、軟部組織肉腫、軟部組織滑膜肉腫、胃腺癌、胃腺癌(びまん型)、胃腺癌(腸型)、胃腺癌(腸型)、胃滑平筋肉腫、胸腺癌、胸腺リンパ球性胸腺腫、甲状腺乳頭癌、原発不明腺癌、原発不明癌、原発不明悪性新生物、リンパ系新生物、原発不明メラノーマ、原発不明肉腫様癌、原発不明扁平上皮癌、原因不明の未分化神経内分泌癌、原発不明未分化小細胞癌、子宮癌肉腫、子宮内膜腺癌、子宮内膜腺癌(類内膜)、子宮内膜腺癌(乳頭状漿液性)、及び子宮平滑筋肉腫からなる群から選択される。
【0156】
本明細書において提供される方法は、それを必要とする対象において1つまたは複数の疾患(複数可)を治療する方法を含む。いくつかの実施形態は、治療有効量の式I~IVの化合物、薬学的に許容されるその塩、そのコンジュゲート、またはその医薬組成物を対象へ投与することを含む、がんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法を提供する。いくつかの実施形態は、治療有効量の式I~IVの化合物、薬学的に許容されるその塩、そのコンジュゲート、またはその医薬組成物を対象へ投与することを含む、抗腫瘍免疫応答を誘導する必要がある対象においてそれを誘導する方法を提供する。
【0157】
本明細書におけるいくつかの実施形態は、治療有効量の式I~IVの化合物、または薬学的に許容されるその塩、またはそのコンジュゲートを、別の抗がん療法(例えば外科手術及び放射線療法)及び/または抗がん剤(例えばニボルマブまたはペムブロリズマブ等の免疫療法)と組み合わせて対象へ投与することを含む、がんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法を提供する。式I~IVの化合物またはそのコンジュゲート(複数可)は、抗がん療法及び/または抗がん剤の投与の前、その間、またはその後に、対象へ投与され得る。いくつかの実施形態において、本明細書において記載される式I~IVの化合物は、放射線による治療に続いて及び/または外科手術後に対象へ投与され得る。
【0158】
いくつかの実施形態は、治療有効量の式I~IVの化合物、薬学的に許容されるその塩、またはそのコンジュゲートを、抗がん剤への獲得抵抗性を発達させるかまたは有することについてのリスクがある患者の対象へ投与することを含む、抗がん剤への獲得抵抗性を遅延または予防する方法を提供する。いくつかの実施形態において、患者は、ある用量の抗がん剤を投与される(例えばある用量の式I~IVの化合物、薬学的に許容されるその塩、またはそのコンジュゲートと実質的に同時に患者へ投与される)。
【0159】
いくつかの実施形態は、治療有効量の抗がん剤の投与の前、その間、またはその後に、治療有効量の式I~IVの化合物、薬学的に許容されるその塩、またはそのコンジュゲートを対象へ投与することを含む、対象において抗がん剤への耐性のあるがんの発生を遅延及び/または予防する方法を提供する。
【0160】
式I~IVの化合物及び/またはそのコンジュゲートは、それを必要とする対象において、がん細胞の増殖を阻害すること、がん細胞のアポトーシスを引き起こすこと、がん細胞のファゴサイトーシスを増加させること、及び/またはがんを治療することに有用である。いくつかの実施形態において、がんは、本明細書において記載されるようなものである。いくつかの実施形態において、対象は、以前にがんについての治療を受けている。いくつかの実施形態において、事前の治療は、外科手術、放射線療法、1つもしくは複数の抗がん剤の投与、または上記のものの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、対象は、例えば許容できないかまたは耐えられない副作用に起因して、前治療の毒性が強すぎたか、または対象が前治療への耐性を発達させて、以前の治療を中止したことがある。いくつかの実施形態は、治療有効量の式I~IVの化合物または薬学的に許容されるその塩、及び疾患もしくは障害に対するワクチンを、疾患または障害の発症についてのリスクがある患者の対象へ投与することを含む、疾患または障害を遅延または予防する方法を提供する。いくつかの実施形態において、疾患または障害は、本明細書において記載されるようながんである。いくつかの実施形態において、疾患または障害は、ウイルス病原体である。いくつかの実施形態において、ワクチンは、皮下投与される。いくつかの実施形態において、ワクチンは、筋肉内投与される。いくつかの実施形態において、式I~IVの化合物、薬学的に許容されるその塩、またはそのコンジュゲート、及びワクチンは、同じ経路を介して投与される(例えば式I~IVの化合物または薬学的に許容されるその塩、及びワクチンの両方は、皮下投与される)。いくつかの実施形態において、式I~IVの化合物、薬学的に許容されるその塩、またはそのコンジュゲート、及びワクチンは、異なる経路を介して投与される。いくつかの実施形態において、ワクチン、及び式I~IVの化合物または薬学的に許容されるその塩は、単一製剤で提供される。いくつかの実施形態において、ワクチン、及び式I~IVの化合物または薬学的に許容されるその塩は、分離した製剤で提供される。いくつかの実施形態において、本明細書において記載される式I~IVの化合物は、治療のために使用される場合に塩の形態で存在する。いくつかの実施形態において、塩は、薬学的に許容される塩である。
【0161】
VII.化合物の活性及び試験
本開示の化合物(例えば式I~IVのもの)及びコンジュゲートを、合成、評価、及び使用するための様々な実験手順が、本明細書において提供される。
【0162】
TLR-7/8発現細胞への化合物の結合能力のスクリーニング:トール様受容体(TLR)-7陽性細胞株またはTLR-8陽性細胞株及びHEK-Blue TLR細胞は、スクリーニングアッセイにおいて使用され得る。HEK-Blue TLR細胞は、安定的にTLR遺伝子を及び誘導可能にNF-kB-SEAP(分泌型胚アルカリフォスファーゼ(alkaline phosphase))レポーター遺伝子を発現する操作されたHEK293細胞であり得る。HEK-Blue細胞中でのTLRによるリガンド(複数可)(例えば式I~IVの化合物)の結合は、SEAP(フォスファーゼ(phosphase)の基質としてはpNPPである)誘導して青色になり得る。いくつかの事例において、例えば約20nmol/mlまたは約5.2nmol/mlの濃度の本開示の化合物は、37℃及び5%のCOの条件で培養されたHEK-Blue-TLR7細胞またはHEK-Blue-TLR8細胞へ三重で添加され得る。ある期間後に(例えば24時間後に)、各々の実験のある体積(例えば5μL)の上清は、約200μlのpNPPを含有する検出媒質と混合され得る。1時間後に、SEAP活性はマイクロプレートリーダーにより650nmでODとして読み取られて、試験された化合物の結合親和性が決定され得る。
【0163】
TLR7/8モジュレーターNF-κBレポーターアッセイ:ヒトTLR-7またはTLR-8及びNF-κB応答性分泌型胚アルカリホスファターゼ(SEAP)遺伝子(HEK-TLR-7及び-HEK-TLR-8)により安定的にトランスフェクションされたヒト胚腎臓(HEK)細胞は購入することができ、次いで96ウェルプレート中で10%のFBS及び0.01%のNormocin(InvivoGen)を含有するDMEM中の30μMの化合物(例えば式I~IVの化合物)により約24時間刺激することができる。後続して、各々のウェルからのある体積(例えば約20μL)の上清は、37℃で約1時間Quanti-blue基質溶液(InvivoGen)とインキュベーションされ得、吸光度は650nmの波長で読み取られ得る。
【0164】
サイトメトリービーズアッセイによる炎症誘発性サイトカインの測定:骨髄由来樹状細胞(BMDC)は、C57BL/6マウス(6~8週齢)の大腿骨から骨髄の単一細胞懸濁液を単離することによって生成され得る。次いで赤血球は、0.83%のNHCl、0.1%のKHCO、及び0.009%により溶解され得る。500万の細胞は、20ng/mlのマウスの顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(PeproTech、Rocky Hill、NJ)を補足した、完全RPMI培地(Invitrogen、Grand Island、NY)中で6ウェルプレートの各々のウェル中に播種され得る。数日間の培養後に、BMDCは、30μMの化合物(例えば式I~IVの化合物)により3日間刺激され得る。後続して、約25μLの体積の上清が取り出され、フローサイトメトリービーズアレイを使用して、製造者の指示(例えばBD Bioscience、San Jose、CA)に従ってTNFα、IL-12p40、IL-1β、及びIL-10についてアッセイされ得る。対照は、薬物無しで培地及び担体の添加を使用して遂行され得る。
【0165】
ヒト単球由来樹状細胞(MoDC)に対する効果の評価:MoDCは96ウェルプレートの中へプレーティングされ、様々な濃度(例えば1mlの細胞培地あたり約0.3、0.5、1.3、5.2、及び20nmol)で、式Iの1つまたは複数の化合物の複数(例えば5またはそれ以上)の異なる濃度により、約48時間刺激され、三重で遂行され得る。免疫染色及びフローサイトメトリー分析のために、約48時間の刺激後に、細胞は、抗HLA-DR、抗CD11c、抗CD-86、抗CD80、抗CD83、抗CD8a、抗CD123、それらの組み合わせ、及び関連するアイソタイプ対照により染色され、サイトカイン分析を含む分析が続き得る。
【0166】
IL-6レベルのインビボ評価:TLR7突然変異マウス及びC57BL/6jマウス(8~12週齢)は、CJ7胚性幹細胞に由来する129S1/SvへTLR7突然変異遺伝子を導入するために使用され得る。細胞株は、C57BL/6Ncrへの10回戻し交配され得、骨髄由来マクロファージにおいてTLR7 RNA発現は検出されない。次いでC57BL/6jマウスまたはTLR7突然変異マウスからの脾細胞の単一細胞懸濁液が単離され得る。培養培地中の脾細胞は、様々な濃度の本開示の1つまたは複数の化合物により三重で処理され得る。培養培地からの上清は、処理の例えば12時間及び24時間後に収集され得る。サイトメトリービーズアレイ(BD Biosciences、San Jose、CA)は、IL-6レベルの測定のために使用され得る。
【0167】
pmel CD8の分裂増殖及びIFNγの産生:C56BL/6jマウスからのBMDC細胞及びpmelマウスからの脾細胞の単一細胞懸濁液は、1ウェルあたり約3.5μgのヒトgp100ペプチド(gp100ペプチド配列:CALLAVGATKVPR-NQDWLGVSRQLRTK、GenScript、Piscataway、NJ)及び約10.4nmol/mlの濃度の試験化合物(例えば式Iの化合物))により三重で処理され得る。次いでBMDC細胞は、完全RPMI培地により2回洗浄され、続いてCFSE標識されてCD8+ T Cell isolation Kitによりpmel脾細胞から単離されたpmel CD8脾細胞と1:3のDC/CD8の比で共培養され得る。4日間の共培養後に、上清は収集され、続いてIFNγが測定され得る。細胞ペレットは洗浄され、fluorocore標識抗体により染色され得る。
【0168】
式I~IVの化合物による刺激後のOT-I細胞のIL-2産生:C57BL/6jの単一細胞懸濁液は、約20.8nmol/mlの濃度の試験化合物(例えば式Iのもの)により三重で処理され得、1ウェルあたり15μgのオボアルブミンを添加及び添加しなかった。4日後に、細胞は完全RPMI培地により2回洗浄され、単離されたOT-I CD8 T細胞と共に培養され得る。4日間の共培養後に、上清は、収集及び検出され得る。CBAが、IL-2産生について遂行され得る。
【0169】
実施形態
さらなる例証のために、本開示の追加の非限定的実施形態が、以下で説明される。
【0170】
実施形態P1:式Iの化合物:
【化58】
[式中、
縮合環Aは、
【化59】
からなる群から選択され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、RS(O)NR-、または、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、もしくはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンであり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、またはRaaであり;
は、Hまたは(C-C)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドであり;
式I中の環B及び環Cは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により、1つまたは複数の炭素上で、任意選択でさらに置換され得;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
各々のR及びRは、独立して、Hまたは(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、アリール、またはハロもしくはアリールにより任意選択で置換された(C-C10)アルキルであり;
aaは、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、(C-C)アルコキシ、及び1つまたは複数のハロにより任意選択で置換された(C-C)アルキルからなる群から独立して選択された1つまたは複数の基により任意選択で置換されたアリールである];
またはその薬学的に許容される塩。
【0171】
実施形態P2:Rが、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、またはRS(O)NRである、実施形態P1の化合物。
【0172】
実施形態P3:Rが、RS(O)NR-であり、Rが、Rである、実施形態P1またはP2の化合物。
【0173】
実施形態P4:Rが、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、またはR-S(O)-O-である、実施形態P1またはP2の化合物。
【0174】
実施形態P5:Rが、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、R-S(O)-O-、RNC(=O)-、RNS(O)-、RC(=O)N(R)-、またはRS(O)NR-により2位で置換された1-エチレンである、実施形態P1の化合物。
【0175】
実施形態P6:Rが、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルが、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、または(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換される、実施形態P1、P2、P4、またはP5のうちの任意の1つの化合物。
【0176】
実施形態P7:縮合環Aが、
【化60】
からなる群から選択される、実施形態P1~P6のうちの任意の1つの化合物。
【0177】
実施形態P8:R及びRが各々、独立して、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルである、実施形態P7の化合物。
【0178】
実施形態P9:Rが、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環が、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される、実施形態7PまたはP8の化合物。
【0179】
実施形態P10:縮合環Aが、
【化61】
からなる群から選択される、実施形態P1~P9のうちの任意の1つの化合物。
【0180】
実施形態P11:Rが、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルである、実施形態P1~P10のうちの任意の1つの化合物。
【0181】
実施形態P12:環Aが、
【化62】
である、実施形態P9~P11のうちの任意の1つの化合物。
【0182】
実施形態P13:環Aが、
【化63】
である、実施形態P9~P11のうちの任意の1つの化合物。
【0183】
実施形態P14:環Aが、
【化64】
である、実施形態P9~P11のうちの任意の1つの化合物。
【0184】
実施形態P15:環Aが、
【化65】
である、実施形態P9~P11のうちの任意の1つの化合物。
【0185】
実施形態P16:式IIの化合物:
【化66】
または薬学的に許容されるその塩
[式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、またはR-S(O)-O-であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]。
【0186】
実施形態P17:Rが、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルである、実施形態P16の化合物。
【0187】
実施形態P18:Rが、R-C(=O)-またはR-O-C(=O)-である、実施形態P16またはP17の化合物。
【0188】
実施形態P19:Rが、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルである、実施形態P18の化合物。
【0189】
実施形態P20:Rが、Hまたは任意選択で置換された(C-C)アルキルである、実施形態P16~P19のうちの任意の1つの化合物。
【0190】
実施形態P21:Rが、HまたはX-Yである、実施形態P16~P20のうちの任意の1つの化合物。
【0191】
実施形態P22:式:
【化67】
を有する、実施形態P16~P21のうちの任意の1つの化合物。
【0192】
実施形態P23:環Aが、
【化68】
[式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、ハロ、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換される]
である、実施形態P1~P7のうちの任意の1つの化合物。
【0193】
実施形態P24:式IIIまたは式IVの化合物:
【化69】
または薬学的に許容されるその塩
[式中、
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ハロ、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、NRにより置換されたアルキルにより任意選択で置換されたアリール、カルボキシにより置換されたアリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、OR、-N(H)S(O)、RC(=O)O-、-S-R、-NR、(C-C)アルコキシカルボニル、及びカルボキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ環、NR、またはRNC(=O)-であり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロ環は、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキソ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、R-C(=O)-、R-O-C(=O)-、またはR-S(O)-O-であり;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、任意の(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)アルカノイル、(C-C)アルコキシカルボニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、ハロ、-SH、シアノ、オキシラニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルキルチオ、及びNRからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意選択で置換され;
は、HまたはX-Yであり;
各々のR及びRは、独立して、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)シクロアルキル、(C-C)シクロアルキル(C-C)アルキル、アリール、アリール(C-C)アルキルであるか;またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、アジリジノ、アゼチジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピロリジノ、もしくはピペリジノ環を形成し、当該環は、1つもしくは複数の(C-C)アルキルにより任意選択で置換され得;
は、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、またはアリール(C-C)アルキルであり、各々の(C-C)アルキルは、1つまたは複数のハロ、(C-C)アルカノイルオキシ、(C-C)アルコキシ、(C-C)シクロアルキルにより任意選択で置換され得;
Xは、連結基であり;
Yは、ペプチド、タンパク質、またはマレイミドである]。
【0194】
実施形態P25:R及びRが、独立して、H、あるいは、(C-C)アルキル、置換もしくは非置換の(C-C)シクロアルキル、または置換もしくは非置換のアリールにより任意選択で置換され得る、(C-C)アルキルである、実施形態P24の化合物。
【0195】
実施形態P26:Rが、R-O-C(=O)-またはR-S(O)-O-である、実施形態P24またはP25の化合物。
【0196】
実施形態P27:
【化70】
からなる群から選択される、実施形態P24またはP25の化合物。
【0197】
実施形態P28:Xが、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルであり、それらの(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、または(C-C)アルキニルが、オキソにより任意選択で置換される、実施形態P1~P21またはP23~P26のうちの任意の1つの化合物。
【0198】
実施形態P29:Xが、
【化71】
[式中、nは、2、3、4、5、または6である]
からなる群から選択される、実施形態P1~P21またはP23~P26のうちの任意の1つの化合物。
【0199】
実施形態P30:Yが、マレイミドである、実施形態P1~P21、P23~P26、またはP28~P29のうちの任意の1つの化合物。
【0200】
実施形態P31:Yが、抗原である、実施形態P1~P21、P23~P26、またはP28~P29のうちの任意の1つの化合物。
【0201】
実施形態P32:前記抗原が、細菌またはウイルスに付随し、前記ウイルスが、インフルエンザウイルス、HIV、及びHCVからなる群から選択される、実施形態P31の化合物。
【0202】
実施形態P33:Yが、腫瘍細胞または腫瘍細胞溶解物に付随する抗原である、実施形態P1~P21、P23~P26、またはP28~P29のうちの任意の1つの化合物。
【0203】
実施形態P34:Yが、システイン、リジン、または両方を含むペプチド配列を含む抗原である、実施形態P31~P33のうちの任意の1つの化合物。
【0204】
実施形態P35:前記化合物が、化合物1または22~26のうちの任意の1つである、実施形態P1~P34のうちの任意の1つの化合物。
【0205】
実施形態P36:実施形態P1~P35のうちの任意の1つに記載の化合物及び薬学的に許容される希釈物質または担体を含む、医薬組成物。
【0206】
実施形態P37:実施形態P1~P35のうちの任意の1つに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、または実施形態P36に記載の医薬組成物を動物へ投与することを含む、前記動物において病理学的状態を治療する方法。
【0207】
実施形態P38:実施形態P1~P35のうちの任意の1つに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、または実施形態P36に記載の医薬組成物を動物へ投与することを含む、前記動物において免疫応答を刺激する方法。
【0208】
実施形態P39:実施形態P1~P35のうちの任意の1つに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、または実施形態P36に記載の医薬組成物を動物へ投与することを含む、前記動物においてがんを治療する方法。
【0209】
実施形態P40:実施形態P1~P35のうちの任意の1つの化合物を合成する方法であって、反応スキーム1~5のうちの任意の1つに従って反応を遂行することを含む、前記方法。
【実施例
【0210】
以下の実施例は、本開示の様々な実施形態の例証の目的のために与えられ、任意の様式で本開示を限定することは意味しない。本実施例は、本明細書において記載される方法と一緒に、いくつかの実施形態を本明細書で代表し、例示的なものであり、本開示の範囲に対する限定として意図されない。請求項の範囲によって定義されるような本開示の趣旨内に網羅されるその変化及び他の使用は、当業者であれば思いつくだろう。
【0211】
実施例1
一般的な合成手順
本実施例は、式I及びIIの化合物の合成を実証する。
【0212】
一般的な実験条件:DMF以外のすべての溶媒は商業的な販売会社から受け取ったままで使用し、DMFは溶媒精製系において2つのアルミナカラムを介する通過によって精製した。2-アミノ-4-ブロモ安息香酸は、AstaTechから購入した。Pd2(dba)及びトリエチルアミンは、Chem-Impexから購入した。XPhosは、TCIのアメリカから購入した。五硫化リンは、Acros Organicsから購入した。他のすべての一般的な化学物質は、Sigma-Aldrich、Macron、Alfa Aesar、Fisher Chemicalから購入したか、または引用した文献のプロトコルを使用して合成した。薄層クロマトグラフィー(TLC)を0.25mmの硬質層シリカGプレート上で遂行し、現像プレートを携帯型のUVランプにより可視化した。クロマトグラフィーのために使用したシリカは、SilicycleからのSiliaFlash(登録商標)P60であった。H NMRスペクトル及び13C NMRスペクトルを、示された溶媒中で、Varian 600MHzまたはVarian 400MHzの分光計で記録し、ピークを、化学シフト(多重度、HzでのJカップリング、プロトンの数)として報告する。高分解能質量スペクトルを、ESIまたはAPCIのインターフェースを装備したAgilent TOF II TOF/MS装置で得た。
【0213】
実施例2
4-ブロモ-2-((2-ニトロエチリデン)アミノ)安息香酸(3)の合成
【化72】
2-アミノ-4-ブロモ安息香酸(2、3.0g、13.89mmol、1当量)を、50℃で水:ジオキサンの1:1混合物(90mL)中で溶解した。メタゾン酸(methazoic acid)(40mL、約28mmol、約2当量)の添加は、灰白色固体の即時の沈殿をもたらした。溶液を25℃へ放冷し、18時間撹拌した。淡黄色沈殿物を濾過し、濾液が透明になるまで水によりリンスした。濾過固体を、真空オーブン中で一定の質量へ乾燥させた。この粗製黄色固体3は、特性評価無しに次に進められた。
【0214】
実施例3
メタゾン酸の合成
水酸化ナトリウム(6.72g、168mmol)を水(12mL)中で溶解し、25℃で維持した。この水酸化ナトリウム水溶液へ、ニトロメタン(3mL、56mmol)を高速で撹拌しながら滴加し、35℃へ10分間加熱した。反応物を25℃へ冷却し、温度を35℃以下で注意深く維持しながら、ニトロメタン(3mL、56mmol)の別の小分けを添加した。10分間の高速撹拌後に、反応物を50℃へ5分間加熱し、次いで25℃へ10分間放冷した。反応混合物を冷水(50mL)の中へ注ぎ、次いで濃塩酸を添加した。体積の合計が80mLになるまで、追加の水を添加した。粗製メタゾン酸溶液を次のステップにおいて直ちに使用するか、または凍結し(-20℃)、次いで実施例2において示される反応における使用の直前に注意深く融解した。
【0215】
実施例4
7-ブロモ-3-ニトロキノリン-4-オール(4)の合成
【化73】
粗製4-ブロモ-2-((2-ニトロエチリデン)アミノ)安息香酸(3、0.45g、1.57mmol、1当量)を、撹拌子及び無水酢酸(5mL)を含有するフラスコへ添加した。この懸濁物を、100℃へ45分間または完全に溶解されるまで加熱した。無水酢酸ナトリウムを1つの小分けで、強く撹拌しながら反応へ添加した。反応物を2時間加熱還流し、次いで25℃へ放冷した。フラスコの内容物を80%の冷酢酸水溶液により希釈し、固体を濾過した。固体を、濾液が透明になるまで酢酸によりリンスした。固体を真空オーブン中で、45℃で一晩乾燥させて、濾紙から容易に剥がれる淡褐色粉末を得た。粗製固体4は大部分の溶媒中での溶解度が限定されており、したがって特性評価無しに進めた。
【0216】
実施例5
3-アミノ-7-ブロモ-4-ヒドロキシキノリン(5)の合成
【化74】
無水DMF(16mL)中の粗製7-ブロモ-3-ニトロキノリン-4-オール(0.34g、1.26mmol)の溶液へ、亜ジチオン酸ナトリウム(1.0g)を添加した。反応混合物をN下で、25℃で18時間撹拌した。DMFを真空下で除去し、粗製固体を酢酸エチル(15mL)中で懸濁し、次いで熱水(35mL)により洗浄した。この混合物を、すべての残存する亜ジチオン酸ナトリウムが分解されるまで、飽和炭酸ナトリウム水溶液(10mL)と共に撹拌及び加熱した。有機物を水層から分離し、酢酸エチル(4×10mL)により抽出した。有機物を合わせ、真空下で濃縮した。粗製化合物を、85:9:3:3のEtOAc:MeOH:HO:EtNのシリカカラムによって精製して、24.8%の収率で灰白色固体を得た。H NMR ((CDSO, 400 MHz) δ 11.48 (br s, 1H), 8.01 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.29 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.72 (br s, 2H).
【0217】
実施例6
7-ブロモ-2-ブチルチアゾロ[4,5-c]キノリン(6)の合成
【化75】
によりパージされている無水ピリジン(3.4mL)中の3-アミノ-7-ブロモ-4-ヒドロキシキノリン(0.07g、0.29mmol、1当量)の溶液へ、塩化バレリル(0.044g、0.37mmol、1.25当量)を添加し、圧力容器中で60℃へ2時間加熱した。反応物を25℃へ冷却し、再びN気流下に置いた。五硫化リン(0.14g、0.32mmol、1.1当量)を添加し、反応物を圧力容器中で105℃へ18時間加熱した。反応物を25℃へ冷却し、炭酸ナトリウム水溶液(10mL)及び酢酸エチル(10mL)を添加した。混合物を分離し、水層を酢酸エチル(2×5mL)により抽出した(警告、有機物中に微量の硫化水素があり、通常、2時間の若干の緩やかな加熱と共に軽度の真空吸引で除去されるだろう)。有機物を合わせて真空下で濃縮し、1:99のMeOH:DCMのシリカカラムによって精製して、86.1%の収率で黄色ワックス状固体を得た。H NMR (CDCl, 400 MHz) δ 9.43 (s, 1H), 8.43 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.73 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 3.23 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.94 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H), 1.51 (見かけ上-六重線, J = 7.6, 7.2 Hz, 2H), 1.01 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
【0218】
実施例7
7-ブロモ-2-ブチルチアゾロ[4,5-c]キノリン5-オキシド(7)の合成
【化76】
ジクロロメタン(3mL)中の7-ブロモ-2-ブチルチアゾロ[4,5-c]キノリン(0.075g、0.23mmol、1当量)の溶液へ、53%のm-クロロペルオキシ安息香酸(0.27g、0.82mmol、3.5当量)を添加した。これを25℃で15時間撹拌した。TLCによりほぼ完全な反応が示された。反応混合物を飽和炭酸ナトリウム水溶液(10mL)により洗浄し、追加の小分けのジクロロメタン(10mL)及び水(10mL)により希釈し、混合物を分離し、水層をDCM(2×10mL)により抽出し、有機物を真空下で組み合わせて濃縮した。粗製固体を、1:99~2:98のMeOH:DCM(直線的勾配)のシリカカラムによって精製して、92.7%の収率で白色粉末を得た。H NMR (CDCl, 400 MHz) δ 9.19 (s, 1H), 9.11 (s, 1H), 7.84 (s, 2H), 3.20 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.92 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H), 1.51 (六重線, J = 7.6, 2H), 1.00 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0219】
実施例8
N-(7-ブロモ-2-ブチルチアゾロ[4,5-c]キノリン-4-イル)ベンズアミド(8)の合成
【化77】
ジクロロメタン(8mL)中の7-ブロモ-2-ブチルチアゾロ[4,5-c]キノリン5-オキシド(0.073g、0.22mmol、1当量)の溶液へ、イソシアン酸ベンゾイル(0.127g、0.86mmol、4当量)を添加した。溶液は、イソシアン酸ベンゾイルが完全に溶解された後に淡黄色に変化し、それを25℃で18時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、0:100~1:99のMeOH:DCM(直線的勾配)のシリカカラムによって精製して、73.4%の収率で白色固体を得た。H NMR (CDCl, 400 MHz) δ 9.69 (br s, 1H), 8.41 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.65 - 7.53 (m, 4H), 3.21 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.92 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H), 1.53 (見かけ上-六重線, J = 7.6, 7.2 Hz, 2H), 1.02 (t, J = 7.2 Hz, 3H). 13C{H} NMR (CDCl, 600 MHz) δ 173.0, 164.6, 145.4, 144.3, 140.7, 139.3, 134.7, 132.4,132.2, 129.2, 128.9, 127.7, 125.5, 122.9, 120.2, 34.0, 31.9, 22.3, 13.8. (ESI+): 計算値 C2118BrNOS [M + H]+ 440.0427, 実測値 440.0437 (誤差 2.3 ppm).
【0220】
実施例9
N-(2-ブチル-7-フェノキシカルボニルチアゾロ[4,5-c]キノリン-4-イル)ベンズアミド(9)の合成
【化78】
無水酢酸(5mL)中のギ酸(2mL)の溶液を、35℃で1時間撹拌して、酢酸ギ酸無水物を生成した。N-(7-ブロモ-2-ブチルチアゾロ[4,5-c]キノリン-4-イル)ベンズアミド(0.07g、0.16mmol、1当量)、フェノール(0.061g、0.65mmol、4.1当量)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)[Pd(dba)](0.015g、0.016mmol、10mol%)、及び9,9-ジメチル-9H-キサンテン-4,5-ジイルビス(ジフェニルホスファン)[XPhos](0.021g、0.037mmol、23mol%)を、フラスコへ添加し、Nの気流下でトルエン(4mL)中で懸濁した。この混合物を1分間撹拌し、次いで撹拌しながら、あらかじめ作製した酢酸ギ酸無水物(75μL、0.95mmol、6当量)を1つの小分けで、続いて直ちにトリエチルアミン(100μL、0.72mmol、4.5当量)を添加した。フラスコを隔壁により蓋をし、2分間撹拌した。次いで追加の小分けのトリエチルアミン(100μL)(1.44mmol、合計で9当量)、続いて追加の小分けの酢酸ギ酸無水物(30μL)(1.33mmol、合計で8.3当量合計)を添加した。反応物を撹拌し、85℃へ18時間加熱し、次いで25℃へ冷却し、酢酸エチル(5mL)により希釈した。粗製反応混合物を小さなシリカプラグを介して濾過し、真空下で濃縮し、1:99のMeOH:DCM~4:96のMeOH:DCMのシリカカラムによって精製して、15.7%の収率で灰白色の固体を得た。H NMR (CDCl, 600 MHz) δ 9.76 (br s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.25 (dd, J = 8.4, 1.8 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.94 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.65 - 7.43 (m, 5H), 7.35 - 7.75 (m, 3H), 3.25 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 1.95 (五重線, J = 7.8 Hz, 2H), 1.54 (見かけ上-六重線, J = 7.8, 7.2 Hz, 2H), 1.03 (t, J = 7.2 Hz, 3H). 13C{H} NMR (CDCl, 600 MHz) δ 174.4, 164.7, 164.4, 151.0, 145.4, 143.1, 140.3, 140.2, 134.6, 132.4, 129.9, 129.6, 129.51, 129.50, 128.9, 127.6, 126.1, 125.9, 124.8, 121.6, 34.0, 31.9, 22.3, 13.7. (ESI+): 計算値 C2823S [M + H]+ 482.1533, 実測値 482.1572 (誤差 8.1 ppm).
【0221】
実施例10
4-アミノ-2-ブチル-7-メトキシカルボニルチアゾロ[4,5-c]キノリン(1)の合成
【化79】
N-(2-ブチル-7-フェノキシカルボニルチアゾロ[4,5-c]キノリン-4-イル)ベンズアミド(0.010g、0.020mmol)を小さなバイアルへ添加し、無水メタノール(3mL)中で懸濁した。混合物を1分間超音波処理して、任意の大きな固体の塊を破壊した。Nの気流下で、濃硫酸(3滴、およそ125mg)を添加し、これにより、微細な懸濁固形物は迅速に溶解された。バイアルに蓋をして撹拌し、60℃で15時間加熱した。反応物を25℃へ冷却し、固体の炭酸ナトリウム粉末により中和し、酢酸エチル(5mL)及び水(5mL)により希釈し、10分間撹拌した。この混合物を真空下で濃縮し、同量の酢酸エチル及び水中で再溶解した。混合物を分離し、水層を酢酸エチル(3×5mL)により抽出した。有機物を合わせ、真空下で濃縮した。粗製物を25:75のEtOAc:Hexsのシリカカラムによって精製して、68.7%の収率で白色固体として最終生成物を得た。H NMR (CDCl, 600 MHz) δ 8.53 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.03 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.86 (br s, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.20 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 1.91 (見かけ上-五重線, J = 7.8, 7.2 Hz, 2H), 1.51 (六重線, J = 7.2 Hz, 2H), 1.01 (t, J = 7.2 Hz, 3H). 13C{H} NMR (CDCl, 600 MHz) δ 174.5, 166.2, 151.0, 141.5, 138.7, 138.1, 131.5, 125.5, 125.2, 124.6, 121.5, 52.6, 33.9, 31.8, 22.2, 13.7. (APCI+): 計算値 C1617S [M + H]+ 316.1114, 実測値 316.1108 (誤差 1.9 ppm).
【0222】
この合成経路は、4-アミノ-キノリンのC7位へのより多様性のある置換を可能にする優れた経路を提供し、4-アミノ-2-ブチル-7-メトキシカルボニルチアゾロ[4,5-c]キノリン1の合成によって実証されるものである。当該アプローチは、C7位での電子求引性基と適合しない5N-オキシド中間体の形成を要求する従来の経路の限定を克服する。その代りに、d触媒カルボニル化反応により、置換キノリンヌクレオシド塩基類似体そして高度に置換されたイソキノリンのデザイン及び効率的且つスケールアップ可能な合成を可能になることが、意外にも見出された。
【0223】
実施例11
4-アミノ-2-ブチル-7-メトキシカルボニルチアゾロ[4,5-c]キノリン(1)の合成
化合物1を以下の反応条件に従って合成した。
【化80】
【0224】
実施例12
本開示のヘテロ環式化合物
表2の化合物を、実施例1~11及び反応スキーム1~5において記載される合成方法を使用して生成した。
【表2-1】
【表2-2】
【0225】
実施例13
TLR7/8-NF-κBレポーターアッセイを使用する化合物の試験
ヒトTLR-7またはTLR-8及びNF-κB応答性分泌型胚アルカリホスファターゼ(SEAP)遺伝子(HEK-TLR-7及び-HEK-TLR-8)により安定的にトランスフェクションされたヒト胚腎臓(HEK)細胞をInvivoGen(San Diego、CA)から購入する。HEK-TLR7/8細胞を、96ウェルプレート中で10%のFBS及び0.01%のNormocin(InvivoGen)を含有するDMEM中の30μMの化合物により24時間刺激する。各々のウェルからの20μLの上清を、37℃で1時間Quanti-blue基質溶液(InvivoGen)とインキュベーションし、吸光度をSynergyプレートリーダー(Biotek、Winooski、VT)を使用して650nmで読み取る。
【0226】
実施例14
サイトメトリービーズアッセイによる炎症誘発性サイトカインの測定
骨髄由来樹状細胞(BMDC)を、C57BL/6マウス(6~8週齢)の大腿骨から骨髄の単一細胞懸濁液を単離することによって生成する。次いで赤血球を、0.83%のNHCl、0.1%のKHCO、及び0.009%により溶解する。500万の細胞を、20ng/mlのマウスの顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(PeproTech、Rocky Hill、NJ)を補足した、完全RPMI培地(Invitrogen、Grand Island、NY)中で6ウェルプレートの各々のウェル中に播種する。約6日間の培養後に、BMDCを30μMの化合物により3日間刺激する。次いで約25μLの体積の上清を取り出し、フローサイトメトリービーズアレイを使用して、製造者の指示(BD Bioscience、San Jose、CA)に従ってTNFα、IL-12p40、IL-1β、及びIL-10についてアッセイする。対照は、薬物無しで培地及び担体の添加を使用して遂行する。フローサイトメトリーをFACS canto-II(BD Bioscience)で遂行し、データをFlowjoソフトウェア(Tree Star,Inc.Ashland、OR)を使用して分析する。
【0227】
実施例15
サイトメトリービーズアッセイによる炎症誘発性サイトカインの測定
樹状細胞を記載されるように末梢血単球から生成する(Brossart P,et al.Blood.1998;92:4238-4247)。簡潔には、CD14陽性単球は、Lymphocyte Separation Medium(Mediatech,Inc、Manassas、VA)による単離を介して及びMiltenyi Biotec Inc(Aubun、CA)からのCD14マイクロビーズによる精製後に得られた健康なヒト末梢血単核細胞(PBMC)からのものである。CD14陽性単球(>95% CD14)を、GM-CSF(100ng/ml)及びIL-4(100ng/ml)(R&D、MN)によるさらなる6日間培養によって、未成熟単球由来樹状細胞(MoDC)へと培養する。
【0228】
約10万のMoDC細胞を96ウェルプレートの中へプレーティングし、0、0.325、1.3、5.2、及び20.8nmol/mlの濃度の本開示のTLR調節化合物の5つの異なる濃度により三重で48時間刺激する。免疫染色及びフローサイトメトリー分析のために、約48時間化合物による刺激後に、細胞を、抗HLA-DR、抗CD11c、抗CD-86、抗CD80、抗CD83、抗CD8a、抗CD123、及び関連するアイソタイプ対照(eBioscience、San Diego、CA)により染色する。細胞をFACS-canto IIにロードし、FACSDiva及びFlowjoにより分析する。サイトメトリービーズアッセイ(CBA)のために、上清をTLR調節化合物による刺激の48時間後に収集する。炎症性サイトカインレベルを、生産者の指示(BD、San Jose、CA)に従って、CBAにより同定する。
【0229】
実施例16
本開示の化合物による刺激後のIL-6レベルの評価
TLR7突然変異マウス及びC57BL/6jマウス(8~12週齢)を、Jackson Lab(Bar Harbor、Maine)から得る。TLR7突然変異遺伝子をCJ7胚性幹細胞に由来する129S1/Svへ導入する。細胞株を、C57BL/6Ncrへ10回戻し交配する。TLR7 RNA発現は、骨髄由来マクロファージにおいて検出されない。ホモのTLR7突然変異マウスは、ヘテロの突然変異マウスの野生型C57BL/6jとの戻し交配から作成される。
【0230】
C57BL/6jマウスまたはTLR7突然変異マウスからの脾細胞の単一細胞懸濁液は、脾臓全体の70μmセルストレーナーを介する圧搾及び赤血球溶解プロセスの後に単離される。脾細胞を、完全RPMI-1640培地(10%の非働化FBS、グルタミン、1%のペニシリン/ストレプトマイシン、55nmolの2-ME、10mmolのHEPES)中で、2.08nmol/mlもしくは20.8nmol/mlのイミキモド(IMQ)、ヒドロキシルイミキモド(IMQ-OH)、または10μg/mlのCpG685により三重でパルスする。培養培地からの上清をパルス後12時間及び24時間で収集し、分析まで-80℃で凍結する。サイトメトリービーズアレイ(BD Biosciences、San Jose、CA)を、製造者の指示に従って、IL-6レベルの測定のために使用する。分析をFACSAria IIソフトウェアによりFACScantoIIマシンで遂行し、Flowjoソフトウェア(Tree Star,Inc、Ashland、OR)によりさらに分析する。標準曲線及び陰性対照(PBS)が、サイトカイン濃度の計算のためにサンプル中に含まれる。
【0231】
実施例17
TLR7/8発現細胞へのインビトロ結合能力のスクリーニング
TLR-7陽性細胞株またはTLR-8陽性細胞株、例えばHEK-Blue TLR細胞(Invivogen、San Diego、CA)を、このスクリーニングアッセイのために使用する。HEK-Blue TLR細胞は、操作されたHEK293細胞である。かかる細胞は、安定的にTLR遺伝子を及び誘導可能にNF-kB-SEAP(分泌型胚アルカリフォスファーゼ(alkaline phosphase))レポーター遺伝子を発現する。HEK-Blue細胞中のTLRによるリガンド(例えばこの開示の化合物)の結合は、SEAPを誘導して青色を生成する。スクリーニングアッセイを、製造者の指示に従って遂行する。20.8nmol/mlまたは5.2nmol/mlの濃度のTLR標的化化合物を、37℃及び5%のCOの条件で培養したHEK-Blue-TLR7細胞またはHEK-Blue-TLR8細胞へ三重で添加する。24時間後に、5μlの培養上清を、200μlのpNPPを含有する検出媒質と混合する。1時間後に、SEAP活性をマイクロプレートリーダー(BioTek Synergy 2、Vermont)により650nmでODとして読み取る。
【0232】
実施例18
BMDC及び脾細胞における炎症性サイトカイン検出
骨髄細胞をC57BL/6jマウスの大腿骨及び脛骨から収集する。赤血球を塩化アンモニウム-カリウムバッファーにより除去した後に、骨髄細胞を、完全RPMI-1640培地及び2ng/mlの顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CFS)により、5%のCO及び37℃で6日間培養した。培地を6日間の培養の間に2回交換する。脾細胞の単一細胞懸濁液を、本明細書において記載されるように調製する。BMDCまたは脾細胞を、20.8nmol/ml、5.2nmol/ml、1.3nmol/ml、0.325nmol/ml、及び0nmol/mlの様々な濃度の式Iの試験化合物により三重で刺激する。48時間の刺激後に、上清を収集し、分析まで-80℃で凍結する。サイトメトリービーズアレイ(CBA、BD Bioscience)を、製造者の指示に従って、炎症性サイトカインについて遂行する。500の事象を収集する。すべてのサンプルの分析をソフトウェアによりFACScanto-IIマシンで遂行し、Flowjoによりさらに分析する。標準曲線及び陰性対照(PBS)が、サイトカイン濃度の計算のために各々のサイトカインについてサンプル中に含まれる。
【0233】
BMDCでの共刺激物質レベルの検出。式Iの試験化合物による2日間の刺激後に、BMDCを、eBioscience(San Diego、CA)から得られる異なるfluorocore標識抗体により三重染色する。抗体としては、抗MHC-II(I-A/I-E、クローンM5/114.15.2)、抗CD86(クローンGL1)、抗CD80(クローン16-10A1)、抗CD8α(クローン53-6.7)、抗CD11b(クローン、M1/70)、抗CD-205(クローン205yekta)、抗CD3(クローン17A2)、及び抗CD11c(クローンN418)が挙げられる。すべてのサンプルを、FACSCanto IIフローサイトメーター(BD Biosciences、San Jose、CA)上で捕捉する。50,000~100,000の事象が収集される。すべてのデータを、Flowjoソフトウェア(Tree Star,Inc、Ashland、OR)により分析する。ゲートは、CD3-CD11c+集団に基づく。
【0234】
交差提示後のpmel CD8の分裂増殖及びIFNγの産生。C56BL/6jマウスからのBMDC、及びpmelマウス(ヒトgp10025-33\H2Db特異的受容体を含有するT細胞受容体トランスジェニックマウス、Jackson Lab)からの脾細胞の単一細胞懸濁液を、この実施例において上で記載されるように調製する。BMDCを、1ウェルあたり3.5μgのヒトgp100ペプチド(ペプチド配列:CALLAVGATKVPRNQDWLGVSRQLRTK、GenScript、Piscataway、NJ)及び10.4nmol/mlの濃度の式Iの試験化合物、ならびにhgp100ペプチド対照及びPBSの陰性対照により三重で48時間パルスする。BMDCを、完全RPMI培地により2回洗浄し、続いてCFSE標識されてCD8+ T Cell isolation Kit(Miltenyi Biotec、Auburn、CA)によりpmel脾細胞から単離されたpmel CD8脾細胞と1:3のDC/CD8の比で共培養する。4日間の共培養後に、上清を収集し、CBAキットによるINFγの検出まで-80℃で凍結する。IFNγ測定のためのCBAを、製造者の指示に従って遂行する。細胞ペレットを洗浄し、fluorocore-labled抗体(そのすべてはeBioscienceから得られる)により染色する。それらは、抗CD3(クローン、17A2)及び抗CD8α(クローン53-6.7)である。フローサイトメトリーデータを、FACSCanto IIフローサイトメーターで染色サンプルから捕捉し、Flowjoソフトウェアにより分析する。ゲートは、CD3+CD8+集団からのものである。
【0235】
IMQ由来の新しいTLR7リガンドによる刺激後のOT-I細胞のIL-2産生。C57BL/6jマウスからの単一骨髄細胞懸濁物を、この実施例において以前に記載されるように調製する。細胞を20.8nmol/ml濃度の式Iの試験化合物により三重でパルスし、1ウェルあたり15μgのオボアルブミン(Sigma-Aldrich、St.Louis、MO)有り及び無しで添加する。4日後に、細胞を完全RPMI培地により2回洗浄し、CD8+ isolation Kit(Miltenyl Biotec及びAuburn、CA)を使用して単離したOT-I CD8 T細胞と共に培養する。4日間の共培養後に、上清を収集し、検出する。CBAをBD Bioscienceの指示に従ってIL-2産生について遂行する。データをFACSCantoIIフローサイトメーターで捕捉し、500の事象を収集し、Flowjoソフトウェアにより分析する。
【0236】
本明細書において用いられた用語及び表現は、限定の用語ではなく記載の用語として使用され、かかる用語及び表現を使用することで、示され記載された特色の任意の等価物またはその部分を除外することは意図しないが、様々な修飾が請求された本開示の範囲内で可能であることが認識される。したがって、本発明は、いくつかの実施形態、例示的な実施形態、及び任意選択の特色によって具体的に開示されてきたが、本明細書において開示された概念の修飾及びバリエーションが当業者によって用いられ得ること、ならびに、かかる修飾及びバリエーションは、添付された請求項によって定義される本開示の範囲内であると判断されることを理解されたい。本明細書において提供される具体的な実施形態は、本開示の有用な実施形態の例であり、本開示が、本記載において説明されるデバイス、デバイス構成要素、方法ステップの多数のバリエーションを使用して実行され得ることは当業者に明らかであろう。当業者に明白であるように、本方法のために有用な方法及びデバイスは、多数の任意選択の組成物ならびにプロセシング要素及びステップを包含し得る。
【国際調査報告】