(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】インナーシート自動付着型ロールテープカッター
(51)【国際特許分類】
B65H 35/07 20060101AFI20240219BHJP
【FI】
B65H35/07 D
B65H35/07 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551798
(86)(22)【出願日】2022-07-05
(85)【翻訳文提出日】2023-08-23
(86)【国際出願番号】 KR2022009629
(87)【国際公開番号】W WO2023282567
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】10-2021-0089318
(32)【優先日】2021-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0079665
(32)【優先日】2022-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523321121
【氏名又は名称】キム、ソン チュン
(71)【出願人】
【識別番号】523321132
【氏名又は名称】チェ、ゴン ウ
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ソン チュン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ゴン ウ
【テーマコード(参考)】
3F062
【Fターム(参考)】
3F062AB01
3F062BA04
3F062BC01
3F062BF03
3F062FA08
(57)【要約】
本発明は、インナーシート自動付着型ロールテープカッターに関し、包装ボックスのテーピング作業時、テープカッター本体に設置された加圧部材を押し、テープの接着面(下面)に、インナーシート保管箱の最上層に位置したインナーシートを一枚ずつ付着させることによって、消費者が包装ボックスを開けるときに、そのインナーシートを用いて包装ボックスからテープを容易に剥ぎ取れるので、包装ボックスが容易に開けられるだけでなく、紙材である包装ボックスと合成樹脂材との分離収去の面で非常に有用である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装ボックス(1)のテーピング作業時、テープ(12)の下面にインナーシート(30)を一枚ずつ自動的に付着させることによって、消費者が包装ボックス(1)を開けるときに、前記テープ(12)に付着したインナーシート(30)を用いて前記包装ボックス(1)から前記テープ(12)を容易に剥ぎ取れるようにするインナーシート自動付着型ロールテープカッターであって、
一端部にテープ(12)が巻かれたロールテープ(10)を回動可能に据え置くためのテープ紙管結合部(112)が形成され、他端部にインナーシート保管箱ホルダー(115)が形成されるカッター本体(110)と、
包装ボックス(1)のテーピング作業時、作業者が手で把持できるように前記カッター本体(110)に結合する取っ手(117)と、
包装ボックス(1)のテーピング作業時、前記テープ(12)の上面を下方に加圧し、前記テープ(12)を前記包装ボックス(1)に密着できるように前記カッター本体(110)の先端部に設置されるガイドローラー(120)と、
前記テープ(12)が下方に垂れることを防止し、包装ボックス(1)のテーピング作業時、前記テープ(12)の引き出しをガイドするためのテープ引き出しガイド(130)と、
前記インナーシート保管箱ホルダー(115)内に着脱可能に設置され、内部に多数のインナーシート(30)が積層された状態で、包装ボックス(1)のテーピング作業時、最上層の前記インナーシート(30)を一枚ずつ順次排出する(引き上げる)ためのインナーシート保管箱(140)と、
前記包装ボックス(1)のテーピング作業時、前記テープ(12)の上面を加圧し、前記テープ(12)の接着面(12b)に、前記最上層のインナーシート(30)が一枚ずつ付着して排出されるように前記カッター本体(110)に弾力的にプッシュ可能に設置される加圧部材(150)と、
テーピング作業の完了後、前記テープ(12)を切断するためのテープ切断部(160)と、を含み、
前記インナーシート保管箱(140)は、下部に位置するベースプレート(141)と、上端部にストッパー(142a)が形成され、前記ベースプレート(141)の上部に結合する中空のガイドチャンネル(142)と、多数の前記インナーシート(30)が載置され、前記ガイドチャンネル(142)の内部に上下に移動可能に設置され、前記ストッパー(142a)によって離脱が防止されるアップダウンプレート(143)と、前記アップダウンプレート(143)の上下移動を弾力的に維持するために前記ベースプレート(141)の上部に設置されるスプリング(144)と、を含み、
前記包装ボックス(1)のテーピング作業時、前記加圧部材(150)を押すことによって前記加圧部材(150)の下端部が前記テープ(12)の上面を加圧し、前記テープ(12)の接着面(12b)に前記インナーシート保管箱(140)の最上層に位置した前記インナーシート(30)が一枚ずつ自動的に付着して排出され(引き上げられ)、前記テープ(12)の接着面(12b)に前記インナーシート(30)が付着した状態でテーピング作業を完了することによって、消費者が前記包装ボックス(1)を開けるときに、前記インナーシート(30)を用いて前記包装ボックス(1)から前記テープ(12)を容易に剥ぎ取れるように構成されたことを特徴とする、インナーシート自動付着型ロールテープカッター。
【請求項2】
前記テープ(12)の接着面(12b)に付着する前記インナーシート(30)の付着位置を調整するために、前記インナーシート保管箱(140)の位置が前記インナーシート保管箱ホルダー(115)内で可変するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のインナーシート自動付着型ロールテープカッター。
【請求項3】
前記インナーシート保管箱ホルダー(115)には多段のロッキングホール(171)が形成され、前記インナーシート保管箱(140)の一側には、前記ロッキングホール(171)内に弾力的に結合するロッキング突起(172)が設置され、前記インナーシート保管箱(140)の他側には、前記ロッキング突起(172)のロック解除を行うロック解除ボタン(173)が設置されることを特徴とする、請求項1に記載のインナーシート自動付着型ロールテープカッター。
【請求項4】
前記アップダウンプレート(143)の上下移動時、前記アップダウンプレート(143)の平衡を維持するために、前記ベースプレート(141)には複数の平衡維持柱(145)が形成され、前記平衡維持柱(145)に前記スプリング(144)が設置され、前記スプリング(144)は、前記アップダウンプレート(143)の両端部を均一に支持することを特徴とする、請求項1に記載のインナーシート自動付着型ロールテープカッター。
【請求項5】
前記インナーシート保管箱(140)の正面には、前記インナーシート保管箱(140)の引き出しを容易にするために取っ手用フランジ(146)が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のインナーシート自動付着型ロールテープカッター。
【請求項6】
前記インナーシート保管箱(140)の側面には、前記インナーシート(30)の残量を肉眼で確認できるように残量確認窓(147)が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のインナーシート自動付着型ロールテープカッター。
【請求項7】
前記インナーシート保管箱(140)は、45゜傾斜するように形成されることを特徴とする、請求項1に記載のインナーシート自動付着型ロールテープカッター。
【請求項8】
前記インナーシート保管箱ホルダー(115)の前面上側には、前記テープ(10)の分離を容易にする第1リブ(148)が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のインナーシート自動付着型ロールテープカッター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インナーシート自動付着型ロールテープカッターに関し、より詳細には、包装ボックスのテーピング作業時、テープの下面にインナーシート(或いはラベルシート)が一枚ずつ自動的に付着するように構成することによって、消費者が包装ボックスを開ける(unboxing)ときに、テープに付着したインナーシートを引っ張り、包装ボックスからテープを容易に剥ぎ取れるようにし、包装ボックスが容易に開けられるだけでなく、紙材である包装ボックスと合成樹脂であるテープとの分離収去の面で非常に有用なインナーシート自動付着型ロールテープカッターに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ロールテープは、紙管にテープがロール形態で巻かれた構造で構成されており、テープの下面には接着剤が塗布され、物品を包装する包装ボックスを密封(boxing)するために多く使用する。
【0003】
家電製品や家具又は小品などを製造した後で出荷する場合、例えば、冷蔵庫、プリンター、TV、組立型家具、食品などは、運送中の破損を防止するために、包装ボックス内に製品を入れた後、テープで包装ボックスをテーピングして密封する。
【0004】
包装ボックスのテーピング作業時、作業を容易にするためにカッターの紙管結合部にロールテープを据え置いて使用する。
【0005】
カッターを使用すると、テープの切断が容易であり、包装ボックスのテーピング作業が非常に迅速且つ便利であるという利点がある。
【0006】
しかし、包装ボックスを開けるとき、包装ボックスに接着したテープを再度除去しなければならないが、このとき、テープの接着面が包装ボックスの表面にくっ付いているので、接着したテープを包装ボックスから除去することが容易でない。
【0007】
接着したテープを包装ボックスから分離するために、一般に、刀などの道具を用いてテープを切断したり、手でテープの先端(終端)を包装ボックスから剥離させることによってテープを分離する方法を使用することもある。
【0008】
しかし、従来のように刀などの道具を用いて接着したテープを切断する方法によると、便利な点はあるが、接着したテープが数片に切断されるので、包装ボックスが紙材質である場合、包装ボックスを分離・排出するために、包装ボックスから数片のテープを一々手作業で分離して廃棄しなければならないという不便さがあり、接着したテープの先端を包装ボックスから手で剥ぎ取ることによってテープを分離する方法によると、時間が多くかかるため不便であり、爪を怪我する憂いもある。
【0009】
このような多くの不便さを解消するために、接着したテープを容易に除去できる方法が提案されており、接着したテープを楽に除去するために提案された方法としては大きく2つの方法がある。
【0010】
一つ目の方法は、接着テープの一側端を折ることによって非接着部を形成する方法で、二つ目の方法は、接着テープの先端にインナーシートを接着させることによって非接着部を形成する方法である。
【0011】
まず、接着テープ自体を折ることによって非接着部を形成する一番目の方法としては、韓国登録特許第10-0835541号(登録日:2008.05.29.)、第10-0835542号(登録日:2008.05.29.)、第10-0853867号(登録日:2008.08.18.)、第10-1358418号(登録日:2014.01.22.)、及び第10-1412145号(登録日:2014.06.19.)などがある。
【0012】
そして、接着テープの内側端にインナーシートを接着させることによって非接着部を形成する二番目の方法としては、韓国登録特許第10-1358419号(登録日:2014.01.22.)が提案されている。
【0013】
しかし、上記の2つの方法によると、いずれも接着したテープの先端に非接着部(インナーシート)が付着するので、物流センターの包装ボックス配送過程で、非接着部が所々に繰り返し接触したり、引っ張られたり干渉されることによって非接着部が包装ボックスから任意に分離(剥離)され、これによって包装ボックスが運搬途中で任意に開けられてしまい、包装した物品や内容物が零れ落ちて損傷又は破損する憂いがある。
【0014】
特に、二つ目の方法によると、ユーザーが一つの手でカッターをつかみ、他の手では、インナーシートをテープの先端の下面に形成された接着面に手作業で一々付着させなければならないので、使用が非常に不便であり、包装ボックスのテーピング作業性が著しく低下するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上記のような問題を改善するためになされたものであって、本発明が解決しようとする一つ目の課題は、包装ボックスのテーピング作業時、テープカッター本体に設置された加圧部材(pusher)を押し、テープの接着面(下面)に、インナーシート保管箱の最上層に位置したインナーシートを一枚ずつ自動的に付着させることによって、消費者が包装ボックスを開けるときに、そのインナーシートを用いて包装ボックスからテープを楽に剥ぎ取れるので、包装ボックスが容易に開けられるだけでなく、紙材である包装ボックスと合成樹脂材との分離収去の面で非常に有用なインナーシート自動付着型ロールテープカッターを提供することにある。
【0016】
本発明が解決しようとする二つ目の課題は、包装ボックスのテーピングを完了した後にも、包装ボックスにテーピングされたテープの先端が包装ボックスの表面から浮き上がることなく、密着した状態をそのまま維持するので、包装ボックスの配送や運搬過程でテープが包装ボックスの表面から任意に分離(剥離)されることから発生する従前の問題を解消できるインナーシート自動付着型ロールテープカッターを提供することにある。
【0017】
本発明の技術的課題は、以上で言及したものに制限されなく、言及していない他の技術的課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記課題を達成するために、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターは、包装ボックスのテーピング作業時、テープの下面にインナーシート(或いはタグ)を一枚ずつ自動的に付着させることによって、消費者が包装ボックスを開けるときに、前記テープに付着したインナーシートを用いて前記包装ボックスから前記テープを容易に剥ぎ取れるようにするインナーシート自動付着型ロールテープカッターであって、一端部には、テープが巻かれたロールテープ(roll tape)を回動可能に据え置くためのテープ紙管結合部が形成され、他端部にはインナーシート保管箱ホルダーが形成されるカッター本体(cutter body);包装ボックスのテーピング作業時、作業者が手で把持できるように前記カッター本体に結合する取っ手(handle);包装ボックスのテーピング作業時、前記テープの上面を下方に加圧し、前記テープを前記包装ボックスに密着できるように前記カッター本体の先端部に回転可能に設置されるガイドローラー(guide roller);前記テープが下方に垂れることを防止し、包装ボックスのテーピング作業時、前記テープの引き出しをガイドするためのテープ引き出しガイド;前記インナーシート保管箱ホルダー内に着脱可能に設置され、内部に多数のインナーシートが積層された状態で、包装ボックスのテーピング作業時、最上層の前記インナーシートを一枚ずつ順次排出する(引き上げたり持ち上げる)ためのインナーシート保管箱;前記包装ボックスのテーピング作業時、前記テープの上面を加圧し、前記テープの接着面に、前記最上層のインナーシートが一枚ずつ付着して排出されるように前記カッター本体に弾力的にプッシュ可能に設置される加圧部材;及びテーピング作業の完了後、前記テープを切断するためのテープ切断部(tape cutter);を含み、
【0019】
前記包装ボックスのテーピング作業時、前記加圧部材を押すことによって前記加圧部材の下端部が前記テープの上面を加圧し、前記テープの下面に、前記インナーシート保管箱の最上層に位置した前記インナーシートが一枚ずつ自動的に付着して排出され(引き上げられたり持ち上げられ)、前記テープに前記インナーシートが付着した状態でテーピング作業を完了することによって、前記包装ボックスを開けるとき、ユーザーが前記インナーシートを用いて前記包装ボックスから前記テープを容易に剥ぎ取れるように構成されたことを技術的特徴とする。
【0020】
また、前記テープの接着面に付着する前記インナーシートの付着位置を調整するために、前記インナーシート保管箱の位置が前記インナーシート保管箱ホルダー内で可変(位置変更)するように構成され得る。
【0021】
また、前記インナーシート保管箱ホルダーには、多段のロッキングホール(locking hole)が形成され、前記インナーシート保管箱の一側には、前記ロッキングホール内に弾力的に結合するロッキング突起が設置され、前記インナーシート保管箱の他側には、前記ロッキング突起のロック解除を行うロック解除ボタン(unlocking button)が設置され得る。
【0022】
また、前記インナーシート保管箱は、下部に位置するベースプレート(base plate);上端部にストッパー(stopper)が形成され、前記ベースプレートの上部に結合する中空のガイドチャンネル(guide channel);多数の前記インナーシートが載置され、前記ガイドチャンネルの内部に上下に移動可能に設置され、前記ストッパーによって離脱が防止されるアップダウンプレート(up and down plate);及び前記アップダウンプレートの上下移動を弾力的に維持するために前記ベースプレートの上部に設置されるスプリング(spring);を含んで構成され得る。
【0023】
また、前記アップダウンプレートの上下移動時、前記アップダウンプレートの平衡を維持するために、前記ベースプレートには複数の平衡維持柱が形成され、前記平衡維持柱に前記スプリングが設置され、前記スプリングは、前記アップダウンプレートの両端部を均一に支持するように構成される。
【0024】
また、前記インナーシート保管箱の正面には、前記インナーシート保管箱の引き出しを容易にするために取っ手用フランジ(flange for handle)が形成され得る。
【0025】
また、前記インナーシート保管箱の側面には、前記インナーシートの残量を肉眼で確認できるように残量確認窓が形成され、前記インナーシート保管箱は45゜傾斜するように形成され得る。
【0026】
また、前記インナーシート保管箱ホルダーの前面には、前記テープの分離を容易にするリブ(rib)が形成され得る。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、本発明は、次のような効果を有する。
【0028】
一つ目は、包装ボックスのテーピング作業時、加圧部材を押すことによって加圧部材の下端部がテープの上面を加圧し、テープの接着面(下面)に、インナーシート保管箱の最上層に位置したインナーシートが一枚ずつ自動的に付着して排出され(引き上げられ)、テープの下面にインナーシートが付着した状態でテーピング作業を完了することによって、消費者が包装ボックスを開けるときに、インナーシートを用いて包装ボックスからテープを容易に剥ぎ取れるので、包装ボックスが容易に開けられるだけでなく、紙材である包装ボックスと合成樹脂材であるテープとの分離収去の面で非常に有用である。
【0029】
二つ目は、テープに付着したインナーシートの表面にそれぞれの会社のロゴが印刷され、消費者が包装ボックスの宅配を受け取った後、該当の会社の商品を容易に認知できるという長所があり、インナーシートに順番(番号)を記載し、その順番の逆順に多数のテープを容易に剥ぎ取ることができるという効果がある。
【0030】
三つ目は、包装ボックスのテーピングが完了した後にも、包装ボックスにテーピングされたテープの先端が包装ボックスの表面から浮き上がることなく、密着した状態をそのまま維持するので、包装ボックスの配送や運搬過程でテープが包装ボックスの表面から任意に分離(剥離)されることから発生する従前の問題を解消することができる。
【0031】
四つ目は、取っ手の内側及び外部突起部分にゴム及びウレタン素材がコーティングされることによって、グリップ感を向上させ、長時間のテーピング作業を必要とする作業現場(例えば、宅配及び物流会社)で使用する場合、作業者の手を安全に保護し、疲れを軽減する役割をすることができる。
【0032】
五つ目は、インナーシート保管箱のストッパーが、包装ボックスのテーピング作業時にインナーシートの排出(引き上げ或いは持ち上げ)に干渉を与えないように適当な位置に形成されることによって、インナーシートが一枚ずつ適切なタイミングに排出され(引き上げられたり持ち上げられ)、製品の信頼性を高めることができる。
【0033】
六つ目は、インナーシート保管箱の平衡維持柱にスプリングが設置され、アップダウンプレートの平衡を維持すると共に、転倒を防止し、アップダウンプレートの両端部を均一に支持することによって、インナーシートが円滑に排出されるという効果がある。
【0034】
七つ目は、インナーシート保管箱の正面両端に取っ手用フランジが形成されることによって、インナーシート保管箱を引き出したり引き入れることが非常に容易である。
【0035】
八つ目は、インナーシート保管箱の側面に残量確認窓が形成され、その残量確認窓を通じてインナーシートの残量を確認しながらインナーシートを適切な時期にリフィル(refill)することができる。
【0036】
九つ目は、インナーシート保管箱の設置角度が約45゜だけ傾斜するように形成されることによって、テーピング作業時の包装ボックスとの干渉を効果的に防止し、テープの粘着位置を最大限にテープの終端側に誘導することによってテープの使用を節減し、テーピング作業を容易にする。
【0037】
本発明の各効果は、以上で言及した各効果に制限されなく、言及していない他の効果は、特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターを示した分離斜視図である。
【
図2】本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターを示した斜視図であって、小型(a)、中型(b)、及び大型(c)を示し、インナーシート保管箱の位置がインナーシート保管箱ホルダー内で可変することを説明する図である。
【
図5】本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、カッター本体を示した正面斜視図である。
【
図6】本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、カッター本体を示した背面斜視図である。
【
図7】本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、カッター本体のシャフトに設置されたガイドローラーを説明するための斜視図である。
【
図8】本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、インナーシート保管箱を示した斜視図である。
【
図9】本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、インナーシート保管箱の内部を示した斜視図である。
【
図10】本発明のインナーシート保管箱において、ベースプレートに備えられた平衡維持柱、ロッキング突起及びロック解除ボタンを示した斜視図である。
【
図11】本発明のインナーシート保管箱において、ストッパーの位置を説明するための平面図である。
【
図12】本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、加圧部材を説明するための斜視図である。
【
図13】本発明の加圧部材を説明するための要部抜粋斜視図である。
【
図14】本発明の加圧部材の組み立てを説明するための斜視図である。
【
図15】本発明のインナーシートの形態を示した平面図である。
【
図16】テープに接着するインナーシートの突出位置を多様に示した図である。
【
図17】本発明のインナーシート自動付着型ロールテープカッターを用いた包装ボックスのテーピング作業を説明する図である。
【
図18】本発明のインナーシート自動付着型ロールテープカッターを用いた包装ボックスのテーピング作業を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できる程度に、本発明の好ましい実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0040】
本実施例を説明するにおいて、本発明の属する技術分野によく知られており、本発明と直接的な関連のない記述内容に対する説明は省略する。これは、不必要な説明を省略することによって、本発明の要旨を不明瞭にすることなく、さらに明確に伝達するためである。
【0041】
同じ理由により、添付の図面において、一部の構成要素は誇張したり、省略したり概略的に示す。
【0042】
また、各構成要素の大きさは、実際の大きさを全的に反映するものではない。各図面において、同一又は対応する構成要素には同一の参照番号を付与した。
【0043】
また、装置又は要素の方向(例えば、「前(front)」、「後(back)」、「上(up)」、「下(down)」、「上(top)」、「下(bottom)」、「左(left)」、「右(right)」、「横(lateral)」)などの各用語に関して本発明で使用された表現及び述語は、本発明の説明を単純化するために使用されたものに過ぎなく、関連する装置又は要素が単純に特定の方向を有さなければならないことを示したり意味するものではないことが分かるだろう。
【0044】
以下、添付の図面を参照して、本発明の各実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターに対して説明する。
【0045】
図1は、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターを示した分離斜視図で、
図2は、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターを示した斜視図であって、小型(a)、中型(b)、及び大型(c)を示し、インナーシート保管箱の位置がインナーシート保管箱ホルダー内で可変することを説明する図で、
図3は、
図2の正面図で、
図4は、
図2の背面図である。
【0046】
図5は、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、カッター本体を示した正面斜視図で、
図6は、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、カッター本体を示した背面斜視図で、
図7は、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、カッター本体のシャフトに設置されたガイドローラーを説明するための斜視図である。
【0047】
図8は、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、インナーシート保管箱を示した斜視図で、
図9は、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、インナーシート保管箱の内部を示した斜視図で、
図10は、本発明のインナーシート保管箱において、ベースプレートに備えられた平衡維持柱、ロッキング突起及びロック解除ボタンを示した斜視図である。
【0048】
図11は、本発明のインナーシート保管箱において、ストッパーの位置を説明するための平面図で、
図12は、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッターにおいて、加圧部材を説明するための斜視図で、
図13は、本発明の加圧部材を説明するための要部抜粋斜視図である。
【0049】
図14は、本発明の加圧部材の組み立てを説明するための斜視図で、
図15は、本発明のインナーシートの形態を示した平面図で、
図16は、テープに接着するインナーシートの突出位置を多様に示した図で、
図17及び
図18は、本発明のインナーシート自動付着型ロールテープカッターを用いた包装ボックスのテーピング作業を説明する図である。
【0050】
同図面では、包装ボックスのテーピング作業を一例として説明しているが、包装ボックス以外の他の物品のテーピング作業にも、本発明の技術が同一に適用され得る。
【0051】
本発明のインナーシート自動付着型ロールテープカッター100は、
図2乃至
図4に示したように、小型(a)、中型(b)、及び大型(c)に多様に変更可能であり、その形状も多様に変更され得る。
【0052】
そして、周知のように、ロールテープ10は、紙管(papersleeve)11と、その紙管11に巻き取られるテープ12とで構成され得る。また、テープ12の上面12aは滑らかな面として構成され、テープ12の下面は接着面12bとして形成される。
【0053】
図1乃至
図4に示したように、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッター100は、包装ボックス1(
図17及び
図18を参照)のテーピング作業時、テープ12の下面(接着面)12bにインナーシート30が一枚ずつ自動的に付着することによって、消費者が包装ボックス1を開けるときに、そのテープ12に付着したインナーシート(或いはタグ又はラベルシート)30を用いて包装ボックス1に接着したテープ12を楽に剥ぎ取れるようにし、包装ボックスが楽に開けられるようにするテープカッティング装置である。
【0054】
図1、
図5乃至
図15を参照して、本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッター100の構成を検討すると、本発明のインナーシート自動付着型ロールテープカッター100は、ロールテープ10を据え置くためのカッター本体110;作業者が手で把持できる取っ手117;包装ボックス1のテーピング作業時、テープ12の上面を下方に押すガイドローラー120;テープ12の引き出しをガイドするためのテープ引き出しガイド130;内部に多数のインナーシート30が積層された状態で、包装ボックス1のテーピング作業時、最上層のインナーシート30を一枚ずつ順次排出する(引き上げる)ためのインナーシート保管箱140;包装ボックス1のテーピング作業時、最上層のインナーシート30が一枚ずつテープの下面に付着して排出されるようにする加圧部材150;及びテーピング作業の完了後、テープ12を切断するためのテープ切断部160;を含んで構成される。
【0055】
図5乃至
図7を参照してさらに説明すると、前記カッター本体110の後端部には、ロールテープ10を回動可能に据え置く(設置する)ためのテープ紙管結合部112が形成され、カッター本体110の先端部の上側にはシャフト118が形成される。そして、カッター本体110の先端部の下側にはインナーシート保管箱ホルダー115が形成され、そのシャフト118にはガイドローラー120が回転可能に設置される。
【0056】
前記インナーシート保管箱ホルダー115は正面方向に開放され、その開放された部分にインナーシート保管箱140をスライディング方式で挿入するように構成される。
【0057】
そして、テープ紙管結合部112には、ロールテープ10がテープ紙管結合部112から任意に離脱しないように(抜けないように)離脱防止突起113が形成され得る。
【0058】
テープ紙管結合部112は、様々な形状、例えば、ハートの形状などに形成され、外観をさらに美麗にすることが好ましい。
【0059】
また、
図1及び
図7を参照すると、前記取っ手117は、包装ボックス1のテーピング作業時、作業者が手で把持できるようにカッター本体110の上側に結合して構成される。
【0060】
前記取っ手117は、ヒンジ117a(
図13を参照)がシャフト118の両端部に嵌められる構造によってカッター本体110に回動可能に連結され、そのヒンジ117aを基準にして一定の角度だけ回動するように構成される。
【0061】
すなわち、前記取っ手117は、カッター本体110と離隔して構成されることによって、把持を容易にすると共に、テーピング作業を容易にする。そして、取っ手117の内側及び外部突起部分にはゴム及びウレタン素材114がコーティングされ、グリップ感を向上させることが好ましい。
【0062】
ゴム及びウレタン素材114は、グリップ感を良好にするだけでなく、長時間のテーピング作業を必要とする作業現場(例えば、宅配及び物流会社)で使用する場合、作業者の手を安全に保護し、疲れを軽減する役割をすることができる。
【0063】
また、
図1、
図4及び
図7をさらに参照すると、前記ガイドローラー120は、包装ボックス1のテーピング作業時、テープ12の上面を下方に加圧する役割をする。前記ガイドローラー120は、テープ12を包装ボックス1に密着できるように、カッター本体110の先端部、さらに正確にはシャフト118に回転可能に設置され得る。
【0064】
前記ガイドローラー120は、包装ボックス1のテーピング作業時、テープ12の上面を下方に加圧することによってテープ12を包装ボックス1に密着させ、このとき、ガイドローラー120の回転によってテーピング作業を円滑に進行する。
【0065】
また、
図4乃至
図7に示したテープ引き出しガイド130は、テープ12が下方に垂れることを防止し、包装ボックス1のテーピング作業時、テープ12の引き出しをガイドするためにカッター本体110に形成され得る。テープ引き出しガイド130の設置位置は、カッター本体110に限定されなく、図面には示していないが、テープ引き出しガイド130は取っ手117に形成されることもある。
【0066】
テープ引き出しガイド130は、少なくとも一つ以上で形成され得る。また、テープ引き出しガイド130は、カッター本体110の耐久性を補強する機能をし、テープ12とインナーシート30との間の間隔を一定に維持し、テープ12の引き出しをガイドする役割をする。
【0067】
図6に示したように、テープ引き出しガイド130がテープ12の引き出しをガイドするときに、テープ引き出しガイド130とテープ12との間の摩擦によって静電気が発生するが、その静電気によってテープ12の終端部が上方に向かって直線に維持されるので、包装ボックスのテーピング作業初期に、テープ12の終端部を包装ボックス1にテーピングする作業が非常に容易である。
【0068】
テープ12に粘着するインナーシート30(
図15及び
図16を参照)の位置は、テープ12の終端部から3cm~4cmの位置であることが好ましいが、これは、テープ12の接着力を妨害することなく、テープ12を包装ボックス1から剥ぎ取るときの最適な位置であるためである。
【0069】
また、
図9乃至
図11をさらに参照すると、前記インナーシート保管箱140は、インナーシート保管箱ホルダー115内にスライディング方式で着脱可能に設置され得る。インナーシート保管箱140の内部に多数のインナーシート30が積層された状態で、包装ボックス1のテーピング作業時、最上層のインナーシート30を一枚ずつ順次排出する(引き上げる)ためにインナーシート保管箱140の上部が開放される。
【0070】
前記インナーシート保管箱140の構成を検討すると、前記インナーシート保管箱140は、下部に位置するベースプレート141;上端部にストッパー142aが形成され、ベースプレート141の上部に結合する中空のガイドチャンネル142;多数のインナーシート30が載置され、前記ガイドチャンネル142の内部に上下に移動可能に設置され、ストッパー142aによって離脱が防止されるアップダウンプレート143;及びアップダウンプレート143の上下移動を弾力的に維持するために前記ベースプレート141の上部に設置されるスプリング144;を含んで構成され得る。
【0071】
アップダウンプレート143上に多数のインナーシート30が積層され、スプリング144は、アップダウンプレート143を弾力的に支持し、ストッパー142aによってインナーシート30が任意に離脱しないようにする。
【0072】
ストッパー142aは、包装ボックス1のテーピング作業時、加圧部材150を押し、テープ12の接着面12bに最上層のインナーシート30を付着させようとする場合(インナーシートの付着モード時)、インナーシート30の排出(引き上げ或いは持ち上げ)に干渉を与えないように適当な位置に形成され、適当なサイズに製作されなければならない。例えば、ストッパー142aの位置は、枠から内側に延長形成されることが好ましく、ストッパー142aのサイズ及び形状は、小さく且つ丸く形成されることが好ましい。
【0073】
前記アップダウンプレート143の上下移動時、前記アップダウンプレート143の平衡を維持するために、すなわち、転倒を防止するために、ベースプレート141には複数の平衡維持柱145がさらに形成され、平衡維持柱145にはスプリング144が設置され、スプリング144は、アップダウンプレート143の両端部を均一に支持する。
【0074】
前記インナーシート保管箱140の正面両端には、インナーシート保管箱140の引き出し又は引き入れを容易にするために取っ手用フランジ146がさらに形成されることが好ましい。取っ手用フランジ146は、ユーザーが親指と中指を用いて便利なインナーシート保管箱140の引き出し又は引き入れを可能にする役割をする。
【0075】
前記インナーシート保管箱140の側面には、インナーシート30の残量を肉眼で確認できるように残量確認窓147が形成されることによって、ユーザーが残量確認窓147を通じてインナーシート30の残量を確認しながらインナーシート30を適切な時期にリフィルすることができる。
【0076】
前記インナーシート保管箱140の設置角度が約45゜だけ傾斜するように形成されることによって(
図3を参照)、テーピング作業時の包装ボックス1との干渉を効果的に防止し、テープ12の粘着位置を最大限にテープの終端側に誘導することによってテープの使用を節減し、テーピング作業を容易にする。
【0077】
図12を参照すると、前記インナーシート保管箱ホルダー115の側面上側には、テープ12の分離を容易にする複数の第1リブ(或いはしわ部)148が形成され得る。第1リブ148によってテープ12を楽に着脱可能であるので、使用が非常に便利である。
【0078】
そして、前記インナーシート保管箱ホルダー115の側面下側には、第2リブ(或いはしわ部)149が形成され得る。包装ボックスのテーピング作業時、第2リブ149を包装ボックス1のエッジ部に載置した後で押すことによってテーピング作業を行えるので、従前のようにユーザーが手で包装ボックス1を押す必要がなく、テーピング作業が非常に容易である(
図17を参照)。
【0079】
図8及び
図15に示したように、インナーシート30は、一定のサイズ及び多様な形態を有して製作されるシートペーパー(ラベルシート)として構成され、インナーシート保管箱140内にリフィル(充填)され得る。また、インナーシート30は紙又はビニールなどで製作され得る。
【0080】
インナーシート30は、表面に印刷が可能であり、色相の差別化で視認性を高め、作業者が容易に探せるようにし、包装ボックス1からテープを除去する作業を容易に行うことができる。インナーシート30の形態は、例えば、多角形(a)、ラウンド型(b)、及び多様なデザイン(c、d)に変更され得る。インナーシート30を引き出す(引き上げる)とき、干渉の最小化のために、インナーシート30のコーナーをカッティングし、インナーシート30の形状を丸く形成することが好ましい。
【0081】
図面には示していないが、インナーシート30には、それぞれの会社のロゴや文字が印刷され、消費者が包装ボックス1の宅配を受け取った後、該当の包装商品を容易に認識できるようにすることもできる。包装ボックスのテーピング作業時、交差するそれぞれのテープ12にそれぞれのインナーシート30を付着させ、それぞれのインナーシート30に順番を記載し、その順番の逆順に多数のテープ12を容易に剥ぎ取ることができる。すなわち、インナーシート30には、順番(数字)を記載し、テーピングされたテープを容易に剥ぎ取ることもできる。
【0082】
また、
図2及び
図16に示したように、テープ12の接着面12bに付着するインナーシート30の付着位置を調整するために、インナーシート保管箱140の位置がインナーシート保管箱ホルダー115内で可変するように構成され得る。ここで、インナーシート30の付着位置を調整することは、インナーシート30がテープ12からさらに短く突出したり、或いはさらに長く突出することを意味し、このようにする理由は、物流センターで包装ボックスの分類作業をするとき、コンベヤーなどにインナーシート30がかかったり干渉を起こさないようにしたり、或いは消費者の趣向に合わせてインナーシート30の突出位置を適当に調節できるようにするためである。
【0083】
このようにインナーシート保管箱ホルダー115の位置を可変するために、インナーシート保管箱ホルダー115には多段のロッキングホール171が形成され、インナーシート保管箱140の一側には、ロッキングホール171内に弾力的に結合するロッキング突起172が設置され、インナーシート保管箱140の他側には、ロッキング突起172のロック解除を行うロック解除ボタン173が設置され得る。多段のロッキングホール171のうちいずれか一つのロッキングホール171内にロッキング突起172が挿入されるようにし、インナーシート保管箱ホルダー115の位置を調整することができる。ロック解除ボタン173は、ユーザーが人差し指を用いて楽に押すことができる構造で構成される。
【0084】
図10に示したように、ベースプレート141の正面にロック解除ボタン173がスプリング173aによって弾力的に支持され、ロック解除ボタン173とロッキング突起172は、傾斜面173b上で接触状態を維持するように構成されるが、ユーザーがロック解除ボタン173を押し、ロック解除ボタン173が前進したり、或いは元の位置に復帰するとき、傾斜面173bによってロッキング突起172が出没(前後進)しながらいずれか一つのロッキングホール171内に挿入されるように構成され得る。
【0085】
また、
図12乃至
図14に示したように、加圧部材150は、包装ボックス1のテーピング作業時、テープ12の上面を加圧し、テープ12の接着面12bに最上層のインナーシート30が一枚ずつ付着して排出されるようにカッター本体110に弾力的にプッシュ可能に設置される。
【0086】
加圧部材150は、サポート構造物118内にスライディング可能に設置され、スプリング(図示せず)によって弾力的に押されるように構成される。サポート構造物118は、ボルトBによって取っ手117に結合される。
【0087】
加圧部材150のヘッド部151が取っ手117の外部に突出する。加圧部材150は、斜線方向に配置されるが、ユーザーが取っ手117を把持するとき、ヘッド部151がユーザーの人差し指(二番目の指)の位置に置かれるように配置されることによって、テーピング作業が非常に便利である。
【0088】
図面には示していないが、設計変更によってヘッド部151がユーザーの親指の位置に置かれるように配置されることもある。
【0089】
また、
図1及び
図2に示したように、テープ切断部160は、テーピング作業の完了後、テープ12を切断するために取っ手117の先端部に設けられ得る。
【0090】
テープ切断部160は、カッター本体110の先端部に一体に形成されたり、別途に付着し得る。テープ切断部160は、ナイフ又は鋸歯状などに形成され得る。
【0091】
一方、
図17及び
図18に示したように、包装ボックス1内に物品を入れた後(a)、従前には、テーピング時に包装ボックスの上部を手で押した後で作業しなければならなかったが(b)、本発明では、第2リブ149(
図12を参照)を包装ボックス1のエッジ部に載置した後(c)、本発明のカッター100を下方に押すことによってテーピング作業を行うことができる(d)。したがって、従前のように、ユーザーが手で包装ボックス1を押す必要がないので、テーピング作業が非常に便利である。
【0092】
このように構成された本発明の好ましい実施例に係るインナーシート自動付着型ロールテープカッター100では、カッター本体110のテープ紙管結合部112にロールテープ10を挿入して据え置いた後、カッター本体110の前側にテープ12の先端(一番前の部分)を引っ張って引き出す(
図2乃至
図4を参照)。
【0093】
包装ボックス1のテーピング作業時、第2リブ149(
図12及び
図17を参照)を包装ボックス1のエッジ部に載置した後(c)、カッター100を下方に押すことによってテーピングを行い、テープ12の先端の接着面12bを包装ボックス1の表面に付着させた後、ガイドローラー120でテープ12の上面を下方に加圧し、テープ12を包装ボックス1に密着させると同時に、カッター本体110を矢印方向(後方)に引っ張る(
図17を参照)。その次に、加圧部材150を押すと、加圧部材150の下端部がテープ12を下方に加圧し、テープ12の接着面12bに、インナーシート保管箱140の最上層に位置したインナーシート30が一枚ずつ自動的に付着して排出され(引き上げられ)、テープ12の終端部にインナーシート30が付着した状態でテーピング作業を完了する(
図18を参照)。
【0094】
また、包装ボックス1のテーピングが完了した後にも、包装ボックス1にテーピングされたテープ12の先端が包装ボックス1の表面から浮き上がることなく、密着した状態をそのまま維持するので、包装ボックス1の配送や運搬過程でテープ12が包装ボックス1の表面から任意に分離(剥離)されることから発生する従前の問題を解消することができる。
【0095】
また、消費者が包装ボックス1を開けるときに、従前のように接着したテープを包装ボックスから分離するために、一般に、刀などの道具を用いてテープを切断する必要がなく、インナーシート30を用いて包装ボックス1からテープ12を楽に剥ぎ取れることはもちろん、包装ボックス1にテープ12が残らないので、紙材である包装ボックス1と合成樹脂材であるテープ12との分離収去の面で非常に有用である。
【0096】
以上説明したように、本発明は、次のような効果を有する。
【0097】
一つ目は、包装ボックスのテーピング作業時、加圧部材を押すことによって加圧部材の下端部がテープの上面を加圧し、テープの接着面(下面)に、インナーシート保管箱の最上層に位置したインナーシートが一枚ずつ自動的に付着して排出され(引き上げられ)、テープの下面にインナーシートが付着した状態でテーピング作業を完了することによって、消費者が包装ボックスを開けるときに、インナーシートを用いて包装ボックスからテープを容易に剥ぎ取れるので、包装ボックスが容易に開けられるだけでなく、紙材である包装ボックスと合成樹脂材であるテープとの分離収去の面で非常に有用である。
【0098】
二つ目は、テープに付着したインナーシートの表面にそれぞれの会社のロゴが印刷され、消費者が包装ボックスの宅配を受け取った後、該当の会社の商品を容易に認知できるという長所があり、インナーシートに順番(番号)を記載し、その順番の逆順に多数のテープを容易に剥ぎ取ることができるという効果がある。
【0099】
三つ目は、包装ボックスのテーピングを完了した後にも、包装ボックスにテーピングされたテープの先端が包装ボックスの表面から浮き上がることなく、密着した状態をそのまま維持するので、包装ボックスの配送や運搬過程でテープが包装ボックスの表面から任意に分離(剥離)されることから発生する従前の問題を解消することができる。
【0100】
四つ目は、取っ手の内側及び外部突起部分にゴム及びウレタン素材がコーティングされることによって、グリップ感を向上させ、長時間のテーピング作業を必要とする作業現場(例えば、宅配及び物流会社)で使用する場合、作業者の手を安全に保護し、疲れを軽減する役割をすることができる。
【0101】
五つ目は、インナーシート保管箱のストッパーが包装ボックスのテーピング作業時にインナーシートの排出(引き上げ或いは持ち上げ)に干渉を与えないように適当な位置に形成されることによって、インナーシートが一枚ずつ適切なタイミングに排出され(引き上げられたり持ち上げられ)、製品の信頼性を高めることができる。
【0102】
六つ目は、インナーシート保管箱の平衡維持柱にスプリングが設置され、アップダウンプレートの平衡を維持すると共に、転倒を防止し、アップダウンプレートの両端部を均一に支持することによって、インナーシートが円滑に排出されるという効果がある。
【0103】
七つ目は、インナーシート保管箱の正面両端に取っ手用フランジが形成されることによって、インナーシート保管箱を引き出したり引き入れることが非常に容易である。
【0104】
八つ目は、インナーシート保管箱の側面に残量確認窓が形成され、その残量確認窓を通じてインナーシートの残量を確認しながらインナーシートを適切な時期にリフィルすることができる。
【0105】
九つ目は、インナーシート保管箱の設置角度が約45゜だけ傾斜するように形成されることによって、テーピング作業時の包装ボックスとの干渉を効果的に防止し、テープの粘着位置を最大限にテープの終端側に誘導することによってテープの使用を節減し、テーピング作業を容易にする。
【国際調査報告】