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特表2024-508508フロー通路を含むエアロゾル生成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】フロー通路を含むエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20240219BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20240219BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20240219BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/465
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552598
(86)(22)【出願日】2022-03-04
(85)【翻訳文提出日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 KR2022003074
(87)【国際公開番号】W WO2022191517
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】10-2021-0031902
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン スン
(72)【発明者】
【氏名】ハン、テ ナム
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ソン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ソク ス
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC41
4B162AD02
4B162AD03
4B162AD06
4B162AD08
4B162AD12
4B162AD13
4B162AD15
4B162AD20
4B162AD32
(57)【要約】
サセプタ、コイル、ハウジング及び第1フロー通路を含むエアロゾル生成装置が提供される。第1フロー通路は、ハウジングとコイルとの間に配置された外側フロー通路、及びコイルとサセプタとの間に配置され、外側フロー通路と流体連通するように構成された内側フロー通路を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物品を収容するための挿入ホールを含むハウジングと、
前記ハウジングの内部に位置し、エアロゾル生成物品を加熱するように構成されたサセプタと、
前記ハウジングの内部に前記サセプタを取り囲むように配置されたコイルと、
前記ハウジングの外部から前記エアロゾル生成物品に空気が流れるように構成された第1フロー通路と、を含み、
前記第1フロー通路は、
前記ハウジングと前記コイルとの間に形成された外側フロー通路と、
前記コイルと前記サセプタとの間に形成され、前記外側フロー通路と連結される内側フロー通路と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記外側フロー通路は、前記外側フロー通路内の空気がユーザのパフによって上側方向に流れるように、前記ハウジングと前記コイルとの間で延設され、
前記内側フロー通路は、前記内側フロー通路内の空気がユーザのパフによって下側方向に流れるように、前記コイルと前記サセプタとの間で延設される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
外部から前記外側フロー通路に空気が流入されるように構成された第1入口をさらに含み、
前記第1入口は、前記ハウジングの側面に配置された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記第1入口は、前記サセプタの下端より低い位置に配置された、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記ハウジングの外部から前記第1フロー通路に空気が流れるように構成された第2フロー通路をさらに含む、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
外部から前記第2フロー通路に空気が流入されるように構成された第2入口をさらに含み、
前記第2入口は、前記ハウジングの上面に配置された、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記第2入口は、前記サセプタが熱を発生させるとき、前記第2フロー通路内の空気が前記外側フロー通路の空気より高い温度を有するように、前記挿入ホールと隣接して配置された、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記第2フロー通路は、前記内側フロー通路から前記第2入口に延び、前記内側フロー通路と整列される、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記第2入口は、前記内側フロー通路と連結された前記第2フロー通路の部分より小さい断面積を有する、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記コイルによって加熱された前記サセプタによる前記第1入口での空気の温度変化は、前記コイルによって加熱された前記サセプタによる前記第2入口での空気の温度変化より小さい、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記外側フロー通路から前記内側フロー通路に延設された連結フロー通路をさらに含み、
前記連結フロー通路は、前記コイルの上端より上側に配置された、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記連結フロー通路は、前記内側フロー通路と垂直に延設された、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記内側フロー通路と連結された前記連結フロー通路の部分は、前記内側フロー通路と連結された前記第2フロー通路の部分より小さい断面積を有する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
前記連結フロー通路は、前記内側フロー通路より小さい断面積を有する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロー通路を含むエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般シガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させ、エアロゾルを生成させる方法ではなく、エアロゾル生成物質を加熱させ、エアロゾルを生成させる方法に係わる需要が増加している。これにより、加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エアロゾル生成物品は、ヒータによって加熱される際にエアロゾルを発生させることができる。ユーザがエアロゾル生成装置をグリップ(grip)するに際して、ヒータの熱が伝達されれば、ユーザは不便さを感じる恐れがある。
【0004】
生成されたエアロゾルは、空気によって運搬され、ユーザに提供される。エアロゾルの担体の役割を行う空気の低い温度は、エアロゾルの品質を低下させる恐れがある。
【0005】
本発明の実施形態は、それに限定されない。他の実施形態が、本発明に記載された詳細な説明または慣行を考慮した当業者に明白であるという点が理解されなければならない。
【0006】
本発明の一実施形態は、ユーザの楽なグリップ感のために、ヒータからハウジングに伝達される熱を遮断することができるエアロゾル生成装置を提供することである。
【0007】
本発明の一実施形態は、エアロゾルの品質維持のために、適正温度の空気を担体として利用することができるエアロゾル生成装置を提供することである。
【0008】
本発明の一実施形態は、高温のヒータと低温のハウジングとの温度差による結露の発生を防止することができるエアロゾル生成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一側面によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が挿入される挿入ホールを含むハウジングと、前記ハウジングの内部に位置し、エアロゾル生成物品を加熱するように構成されたサセプタと、前記ハウジングの内部に前記サセプタを取り囲むように配置されたコイルと、前記コイルの外側に配置されたハウジングと、前記ハウジングの外部から前記エアロゾル生成物品に空気が流れるように構成された第1フロー通路と、を含み、前記第1フロー通路は、前記ハウジングと前記コイルとの間に配置された外側フロー通路、及び前記コイルと前記サセプタとの間に配置され、前記外側フロー通路と流体連通するように構成された内側フロー通路を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明の多様な実施形態によれば、サセプタから発生した熱は、外側フロー通路の空気によって断熱されることにより、ユーザがエアロゾル生成装置を楽にグリップすることができる。
【0011】
また、本発明の多様な実施形態によれば、内側フロー通路で空気が加熱されることにより、適正温度を有する空気が担体として利用される。これにより、ユーザに豊富なエアロゾルが提供されうる。
【0012】
さらに、本発明の多様な実施形態によれば、フロー通路の構造により、結露が防止されうる。
【0013】
本発明の実施形態は、それに限定されない。他の実施形態が、本発明に記載された詳細な説明または慣行を考慮した当業者に明白であるという点が理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施形態によるエアロゾル生成装置を構成する要素を説明するための図面である。
図2】一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
図3】一実施形態によるエアロゾル生成装置の第1フロー通路を説明するための図面である。
図4】一実施形態によるエアロゾル生成装置の第1フロー通路の気流を説明するための図面である。
図5】一実施形態によるエアロゾル生成装置の第2フロー通路を説明するための図面である。
図6】一実施形態によるエアロゾル生成装置の気流を説明するための図面である。
図7】一実施形態によるエアロゾル生成装置内の温度分布を概略的に示す図面である。
図8】一実施形態による内側フロー通路で加熱された空気のフローを説明するための図面である。
図9】一実施形態による第2フロー通路及び連結フロー通路の構造を説明するための図面である。
図10】一実施形態による第2フロー通路の構造を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら、可能な限り現在広く使用される一般用語を選択したが、これは、当該分野に従事する技術者の意図または判例、新規の技術の出現などによっても異なっている。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0016】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによっても具現され、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0017】
本明細書で使用されたように、「少なくともいずれか1つの」のような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体の構成要素を修飾する。例えば、「a、b及びcのうち少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、またはaとb、aとc、bとc、またはaとbとcとを含むものと解釈しなければならない。
【0018】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は、互いに異なる様々な形態にも具現され、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0020】
図1は、一実施形態によるエアロゾル生成装置を構成する要素を説明するための図面である。
【0021】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、ヒータ130、コイル131、バッテリー110及び制御部120を含むものでもある。但し、それに制限されるものではなく、図1に示される要素以外に他の汎用的な要素がエアロゾル生成装置100にさらに含まれることも可能である。
【0022】
エアロゾル生成装置100は、誘導加熱(induction heating)により、エアロゾル生成装置100に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することにより、エアロゾルを生成することができる。誘導加熱は、外部磁場によって発熱する磁性体に交番磁場(alternating magnetic field)を印加する方式を意味する。
【0023】
磁性体に交番磁場が印加される場合、磁性体には、渦電流損(eddy current loss)及びヒステリシス損(hysteresis loss)によるエネルギー損失が発生し、損失されるエネルギーが熱エネルギーとして磁性体から放出されうる。磁性体に印加される交番磁場の振幅または周波数が大きいほど、磁性体から放出される熱エネルギーが大きくなる。エアロゾル生成装置100は、磁性体に交番磁場を印加することにより、磁性体から熱エネルギーを放出させることができ、磁性体から放出される熱エネルギーをエアロゾル生成物品に伝達することができる。
【0024】
外部磁場によって発熱する磁性体は、サセプタ(susceptor)でもある。サセプタは、切片、薄片またはストリップなどの形状にエアロゾル生成装置100に具備される。例えば、エアロゾル生成装置100の内部に配置されるヒータ130の少なくとも一部がサセプタ物質で形成されうる。
【0025】
サセプタ物質の少なくとも一部は、強磁性体(ferromagnetic substance)で形成されうる。例えば、サセプタ物質は、金属または炭素を含んでもよい。サセプタ物質は、フェライト(ferrite)、強磁性合金(ferromagnetic alloy)、ステンレス鋼(stainless steel)及びアルミニウム(Al)のうち少なくとも1つを含んでもよい。また、サセプタ物質は、黒鉛(graphite)、モリブデン(molybdenum)、シリコンカーバイド(silicon carbide)、ニオブ(niobium)、ニッケル合金(nickel alloy)、金属フィルム(metal film)、ジルコニア(zirconia)のようなセラミック、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)のような遷移金属、及びホウ素(B)やリン(P)のような半金属のうち少なくとも1つを含むこともできる。
【0026】
エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品を収容することができる。エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品を収容するための空間を含むこともできる。エアロゾル生成物品を収容するための空間には、ヒータ130が配置されうる。例えば、ヒータ130は、内部にエアロゾル生成物品を収容するための円筒状の収容空間を有することができる。したがって、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置100に収容される場合、エアロゾル生成物品は、ヒータ130の収容空間にも収容される。
【0027】
ヒータ130は、エアロゾル生成装置100に収容されたエアロゾル生成物品の外側面の少なくとも一部を取り囲むことができる。例えば、ヒータ130は、熱がヒータ130からタバコ媒質にさらに効率的に伝達されるように、エアロゾル生成物品に含まれたタバコ媒質を取り囲むことができる。
【0028】
ヒータ130は、エアロゾル生成装置100に収容されたエアロゾル生成物品を加熱することができる。前述のように、ヒータ130は、誘導加熱により、エアロゾル生成物品を加熱することができる。ヒータ130は、外部磁場で熱を発生させるサセプタ物質を含み、エアロゾル生成装置100は、ヒータ130に交番磁場を印加することができる。
【0029】
コイル131は、エアロゾル生成装置100に具備される。コイル131は、ヒータ130に交番磁場を印加することができる。エアロゾル生成装置100からコイル131に電力が供給される場合、コイル131の内部に磁場が形成されうる。コイル131に交流電流が印加される場合、コイル131の内部に形成される磁場の方向は、持続的に変更可能である。コイル131の内部に位置したヒータ130が交番磁場に露出されれば、ヒータ130が発熱することができ、ヒータ130の収容空間に収容されたエアロゾル生成物品が加熱されうる。
【0030】
コイル131は、ヒータ130に巻き取られる。例えば、コイル131は、エアロゾル生成装置100の外部ハウジングの内面に沿って巻き取られ、これにより、内部空間に位置したヒータ130は、コイル131によって取り囲まれる。コイル131に電力が供給される場合、コイル131によって生成される交番磁場がヒータ130にも印加される。
【0031】
コイル131は、エアロゾル生成装置100の長手方向(すなわち、縦方向)に延びる。コイル131は、長手方向に沿って適正な長さに延びる。例えば、コイル131は、ヒータ130の長さに対応する長さに延びてもよく、ヒータ130の長さより長く延びてもよい。
【0032】
コイル131は、ヒータ130に交番磁場を印加するのに好適な位置に配置されうる。例えば、コイル131は、ヒータ130に対応する位置に配置されうる。そのようなコイル131のサイズ及び配置により、コイル131の交番磁場がヒータ130に印加される効率が向上しうる。
【0033】
コイル131によって形成される交番磁場の振幅または周波数が変更される場合、ヒータ130がエアロゾル生成物品を加熱する程度も変更される。コイル131による磁場の振幅または周波数は、コイル131に印加される電力によって変更されるので、エアロゾル生成装置100は、コイル131に印加される電力を調整することにより、エアロゾル生成物品の加熱を制御することができる。例えば、エアロゾル生成装置100は、コイル131に印加される交流電流の振幅及び周波数を制御することができる。
【0034】
一例として、コイル131は、ソレノイド(solenoid)によっても具現される。コイル131は、エアロゾル生成装置100の外部ハウジングの内面に沿って巻き取られるソレノイドでもあり、ソレノイドの内部空間にヒータ130及びエアロゾル生成物品が位置することができる。ソレノイドを構成する導線の材質は、銅(Cu)でもある。但し、それに制限されるものではなく、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、亜鉛(Zn)及びニッケル(Ni)のうちいずれか1つ、または少なくとも1つを含む合金が、ソレノイドを構成する導線の材質でもある。
【0035】
バッテリー110は、エアロゾル生成装置100に電力を供給することができる。バッテリー110は、コイル131に電力を供給することができる。バッテリー110は、エアロゾル生成装置100に直流を供給するバッテリーと、バッテリーから供給される直流を、コイル131に供給される交流に変換する変換部とを含むこともできる。
【0036】
バッテリー110は、エアロゾル生成装置100に直流を供給することができる。バッテリー110は、リン酸鉄リチウム(LiFePO)バッテリーでもあるが、それに制限されるものではない。例えば、バッテリーは、コバルト酸リチウム(LiCoO)バッテリー、チタン酸リチウムバッテリー、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリーなどでもある。
【0037】
変換部は、バッテリーから供給される直流に対するフィルタリングを行い、コイル131に供給される交流を出力する低域通過フィルタ(low-pass filter)を含むこともできる。変換部は、バッテリーから供給される直流を増幅するための増幅器(amplifier)をさらに含んでもよい。例えば、変換部は、D級増幅器(class-D amplifier)の負荷ネットワークを構成する低域通過フィルタを通じて具現される。
【0038】
制御部120は、コイル131に供給される電力を制御することができる。制御部120は、コイル131に供給される電力が調整されるように、バッテリー110を制御することができる。例えば、制御部120は、ヒータ130の温度に基づいて、ヒータ130がエアロゾル生成物品を加熱する温度を一定に維持するための制御を行うことができる。
【0039】
図2は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【0040】
図2を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、バッテリー110、ヒータ130、センサ140、ユーザインターフェース150、メモリ160及び制御部120を含むものでもある。しかし、エアロゾル生成装置100の内部構造は、図2に示されたところに限定されない。エアロゾル生成装置100の設計によって、図2に示された構成のうち、一部が省略されるか、新規の構成がさらに追加されるということを、本実施形態に係わる技術分野において通常の知識を有する者であれば、理解できる。
【0041】
バッテリー110は、エアロゾル生成装置100が動作するのに利用される電力を供給する。すなわち、バッテリー110は、ヒータ130が加熱されるように、電力を供給することができる。また、バッテリー110は、エアロゾル生成装置100内に具備された他の構成、すなわち、センサ140、ユーザインターフェース150、メモリ160及び制御部120の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリー110は、充電可能なバッテリーであってもよく、使い捨てバッテリーであってもよい。
【0042】
エアロゾル生成装置100は、少なくとも1つのセンサ140を含むこともできる。少なくとも1つのセンサ140でセンシングされた結果は、制御部120に伝達され、センシング結果によって、制御部120は、ヒータの動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品の挿入有無の判断、お知らせ表示のような多様な機能が行われるように、エアロゾル生成装置100を制御することができる。
【0043】
例えば、少なくとも1つのセンサ140は、パフセンサを含むこともできる。パフセンサは、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のうちいずれか1つに基づいて、ユーザのパフを感知することができる。
【0044】
また、少なくとも1つのセンサ140は、ヒータ130(または、エアロゾル生成物品)の温度を測定するための温度センサを含むこともできる。エアロゾル生成装置100は、ヒータ130の温度を測定する温度センサを含むか、あるいは別途の温度センサを含む代わりに、ヒータ130自体が温度センサの役割を行うことができる。あるいは、ヒータ130が温度センサの役割を行うと共に、エアロゾル生成装置100に別途の温度センサがさらに含まれることも可能である。
【0045】
また、少なくとも1つのセンサ140は、エアロゾル生成装置100の周囲温度を測定するための温度センサを含むこともできる。周囲温度は、エアロゾル生成装置100の外部の温度である。周囲温度は、エアロゾル生成装置100においてエアロゾル生成物品から生成されたエアロゾルが放出される大気の温度である。温度センサは、周囲温度を測定できるように、ハウジングの外部に配置されてもよく、外部空気が流入される経路上に配置されてもよい。温度センサは、測定した周囲温度の値を制御部120に伝達することができ、制御部120は、周囲温度に基づいて、エアロゾル生成物品を加熱するのに使用される加熱プロファイルを決定することができる。
【0046】
また、少なくとも1つのセンサは、湿度センサを含むこともできる。湿度センサは、エアロゾル生成装置100の周囲湿度を測定することができる。周囲湿度は、エアロゾル生成装置100の外部の湿度である。周囲湿度は、エアロゾル生成装置100においてエアロゾル生成物品から生成されたエアロゾルが放出される大気の湿度である。湿度センサは、周囲湿度を測定できるように、ハウジングの外部に配置されてもよく、外部空気が流入される経路上に配置されてもよい。湿度センサは、測定した周囲湿度の値を制御部120に伝達することができ、制御部120は、周囲湿度に基づいて、エアロゾル生成物品を加熱するのに使用される加熱プロファイルを決定することができる。
【0047】
また、少なくとも1つのセンサは、インダクティブセンサを含むこともできる。インダクティブセンサは、エアロゾル生成装置100にエアロゾル生成物品が挿入されたか否かを感知することができる。一例において、エアロゾル生成物品は、アルミニウム(Al)のような金属物質を含み、インダクティブセンサは、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置100に挿入されることによって発生するインダクタンス変化を感知することができる。但し、それに必ずしも制限されるものではなく、インダクティブセンサは、光センサ、温度センサ、抵抗センサなどの他の種類のセンサに代替可能である。
【0048】
制御部120は、エアロゾル生成物品の挿入が感知されれば、更なる外部の入力がなくても、自動的に加熱が開始するように、エアロゾル生成装置100を制御することができる。例えば、制御部120は、エアロゾル生成物品の挿入が感知されれば、バッテリー110がコイルに電力を供給するように制御することができる。但し、それに必ずしも制限されるものではなく、制御部120は、更なる外部の入力が存在するとき、加熱が開始するように、エアロゾル生成装置100を制御することもできる。
【0049】
ユーザインターフェース150は、ユーザに、エアロゾル生成装置100の状態に係わる情報を提供することができる。ユーザインターフェース150は、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、ユーザから入力された情報を受信するか、あるいはユーザに情報を出力する入出力(I/O)インターフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)とデータ通信を行うか、あるいは充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、WI-FI、WI-FI Direct、ブルートゥース(登録商標)、NFC(Near-Field Communication)など)を行うための通信インターフェースなどの多様なインターフェーシング手段を含むこともできる。
【0050】
但し、エアロゾル生成装置100には、前述の多様なユーザインターフェース150の例示のうち一部のみが取捨選択されて具現されることも可能である。
【0051】
ユーザインターフェース150は、エアロゾル生成装置100に係わる視覚情報を出力するディスプレイを含むこともできる。ここで、エアロゾル生成装置100に係わる視覚情報は、エアロゾル生成装置100の動作に係わるあらゆる情報を含む。例えば、ディスプレイは、エアロゾル生成装置100の状態に係わる情報(例えば、エアロゾル生成装置の可用性など)、ヒータ130に係わる情報(例えば、予熱開始、予熱進行、予熱完了など)、バッテリー110に係わる情報(例えば、バッテリー110の残余容量、可用性など)、エアロゾル生成装置100のリセットに係わる情報(例えば、リセット時期、リセット進行、リセット完了など)、エアロゾル生成装置100の掃除に係わる情報(例えば、掃除時期、掃除必要、掃除進行、掃除完了など)、エアロゾル生成装置100の充電に係わる情報(例えば、充電必要、充電進行、充電完了など)、パフに係わる情報(例えば、パフ回数、パフ終了予告など)、または安全に係わる情報(例えば、使用時間経過など)などを出力することができる。
【0052】
通信インターフェースは、外部デバイス、外部サーバなどと通信連結される。例えば、通信インターフェースは、多様なタイプのデジタルインターフェース、AP(application processor)基盤のWi-Fi(Wireless LAN(local area network))、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、ジグビー(Zigbee)(登録商標)、有/無線LAN、WAN(wide area network)、イーサネット(Ethernet)(登録商標)、IEEE 1394、HDMI(high definition multimedia interface)(登録商標)、USB(universal serial bus)、MHL(mobile high-definition link)、AES(advanced encryption standard)/EBU(European broadcasting union)、オプティカル(Optical)、コアキシャル(Coaxial)などのうち少なくとも1つの通信方式を支援する形態にも具現される。また、通信インターフェースは、ビデオとオーディオ信号を伝送するためのTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)チャネル、デバイス情報、ビデオまたはオーディオに係わる情報(例えば、E-EDID(Enhanced Extended Display Identification Data))を送受信するためのDDC(Display Data Channel)、及び制御信号を送受信するためのCEC(Consumer Electronic Control)を含むこともできる。但し、それに限定されるものではなく、多様なインターフェースに具現可能である。
【0053】
メモリ160は、エアロゾル生成装置100内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、制御部120で処理されたデータ及び処理されるデータを保存することができる。メモリ160は、DRAM(dynamic random access memory)やSRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの多様な種類に具現可能である。
【0054】
メモリ160には、エアロゾル生成装置100の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されうる。
【0055】
制御部120は、エアロゾル生成装置100の全般的な動作を制御する。制御部120は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行可能なプログラムが保存されたメモリとの組み合わせとしても具現される。また、他の形態のハードウェアとしても具現されるということを、当該実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、理解できる。
【0056】
一方、図2には示されていないが、エアロゾル生成装置100は、別途のクレードルと共に、エアロゾル生成システムを構成することもできる。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置100のバッテリー110を充電するのに利用される。例えば、エアロゾル生成装置100は、クレードル内部の収容空間に収容された状態で、クレードルのバッテリーから電力を供給され、エアロゾル生成装置100のバッテリー110を充電することができる。
【0057】
以下の図面において、エアロゾル生成装置の上下左右は、図面の上下左右と同一であると見なす。
【0058】
図3は、一実施形態によるエアロゾル生成装置200の第1フロー通路260を説明するための図面である。
【0059】
一実施形態によるエアロゾル生成装置200は、サセプタ230、コイル231、ハウジング240及び第1フロー通路260を含む。
【0060】
エアロゾル生成装置200は、エアロゾル生成物品を収容するように構成された挿入ホール250を含むものでもある。挿入ホール250は、エアロゾル生成装置200の上部に配置されうる。具体的には、挿入ホール250は、ハウジング240の上面に配置されうる。
【0061】
サセプタ230は、図1及び図2のヒータにも対応する。サセプタ230は、エアロゾル生成物品を加熱するように構成されうる。サセプタ230は、内部にエアロゾル生成物品が収容される空間が形成されるように構成されうる。例えば、サセプタ230は、円筒状でもあるが、それに制限されるものではない。
【0062】
コイル231は、図1及び図2のコイルにも対応する。コイル231は、サセプタ230を取り囲むように配置されうる。コイル231の外側には、電磁気波を遮断するための遮断壁232が配置されうる。
【0063】
ハウジング240は、コイル231の外側に配置されうる。ハウジング240は、コイル231及びサセプタ230を収容するように構成されうる。また、ハウジング240は、制御部及びバッテリーを収容するように構成されうる。ハウジング240は、エアロゾル生成装置200の外観を形成することができる。ハウジング240は、単一の構成要素であってもよく、組立体であってもよい。例えば、ハウジング240は、コイル231を収容する構成要素と、制御部及びバッテリーを収容する他の構成要素との組立体でもあるが、それに制限されない。
【0064】
第1フロー通路260は、ハウジング240の外部からエアロゾル生成物品に空気が流れるように構成されうる。第1フロー通路260は、第1入口263、外側フロー通路261、連結フロー通路265、内側フロー通路262及び出口264を含むこともできる。
【0065】
第1入口263は、外部から外側フロー通路261に空気が流入されるように構成されうる。第1入口263と挿入ホール250は、ハウジング240の互いに異なる面に形成されうる。図3に示された一実施形態によれば、挿入ホール250は、ハウジング240の上面に配置され、第1入口263は、ハウジング240の側面に配置される。サセプタ230が加熱される間、挿入ホール250を通じて熱が排出されうる。第1入口263と挿入ホール250を異なる面に配置することにより、第1入口263に流入された空気が、挿入ホール250を通じて排出される熱によって影響を受けることを防止することができる。
【0066】
外側フロー通路261は、コイル231とハウジング240との間に配置されうる。例えば、外側フロー通路261は、電磁気波遮断壁232とハウジング240との間に配置されうる。外側フロー通路261は、上側方向に空気が流れるように、ハウジング240とコイル231との間で延設されうる。具体的には、外側フロー通路261は、ユーザが吸入すれば、空気が上側方向に流れるように構成されうる。
【0067】
内側フロー通路262は、サセプタ230とコイル231との間に配置されうる。内側フロー通路262は、空気が下側方向に流れるように、サセプタ230とコイル231との間で延設されうる。具体的には、内側フロー通路262は、ユーザが吸入すれば、空気が下側方向に流れるように構成されうる。
【0068】
連結フロー通路265は、外側フロー通路261から内側フロー通路262に延設されうる。例えば、連結フロー通路265は、コイルの上端231UEより上側に配置されうる。これにより、外側フロー通路261、内側フロー通路262及び連結フロー通路265は、コイル231に沿って延設されうる。
【0069】
ユーザが吸入しなければ、内側フロー通路262の熱または熱い空気が、連結フロー通路265を通じて、外側フロー通路261に移動することができる。熱または熱い空気がハウジング240に伝達されるとき、ユーザがハウジング240を握ることは安全ではない。また、内側フロー通路262からの熱または熱い空気が、冷たいハウジング240と会えば、結露が発生しうる。そのような問題を解決するために、連結フロー通路265は、内側フロー通路262の断面積より小さい断面積を有するように構成されうる。また、連結フロー通路265は、内側フロー通路262と垂直にも連結される。小さい断面積及び垂直な連結により、内側フロー通路262の熱または熱い空気が連結フロー通路265に移動することが防止されうる。
【0070】
出口264は、内側フロー通路262からエアロゾル生成物品に空気が排出されるように構成されうる。出口264は、挿入ホール250と対向して配置されるが、それに限定されるものではない。
【0071】
図4は、一実施形態によるエアロゾル生成装置200の第1フロー通路260の気流を説明するための図面である。
【0072】
ユーザが吸入すれば、第1入口263を通じて、外部の空気がエアロゾル生成装置200の内部にも流入される。第1入口263は、加熱されたサセプタによる影響を受けないように配置されうる。より具体的には、第1入口263は、図4に示されたように、エアロゾル生成装置200が直立位置にあるとき、サセプタの下端230LEより下側に配置されうる。そのような配置により、常温の外部空気が第1入口263にも流入される。
【0073】
内側フロー通路262から下側方向に流れる空気は、サセプタ230によっても加熱される。加熱された空気は、エアロゾル生成物品300で生成されたエアロゾルを運搬することができる。内側フロー通路262で空気が加熱されることにより、適正温度を有する空気が担体(carrier)の役割を行うことができる。これにより、ユーザに豊富なエアロゾルが提供されうる。
【0074】
外側フロー通路261を通じて上側方向に流れる空気は、断熱層を形成することができる。外側フロー通路261の空気は、外部から流入されるので、内側フロー通路262の空気よりも温度が低い。サセプタ230から発生した熱は、外側フロー通路261の空気によって断熱されることにより、ユーザがエアロゾル生成装置200を楽にグリップすることができる。
【0075】
図5は、一実施形態によるエアロゾル生成装置200の第2フロー通路270を説明するための図面である。
【0076】
一実施形態によるエアロゾル生成装置200は、ハウジング240の外部から第1フロー通路260に空気が流れるようにする第2フロー通路270を含む。具体的には、第2フロー通路270は、ハウジング240の外部から内側フロー通路262に空気が流れるように構成されうる。
【0077】
第2入口271は、外部から第2フロー通路270に空気が流入されるように構成されうる。第2入口271と第1入口263は、ハウジング240の互いに異なる面に配置されうる。例えば、図5に示されたように、第1入口263は、ハウジング240の側面に配置され、第2入口271は、ハウジング240の上面に配置される。より具体的には、第2入口271は、挿入ホール250の近所に配置されうる。サセプタが加熱される間、挿入ホール250を通じて熱が排出されうる。第2入口271が挿入ホール250と隣接して配置されることにより、挿入ホール250を通じて排出された熱が、第2入口271を形成するハウジング240の温度を高くすることができる。
【0078】
図6は、一実施形態によるエアロゾル生成装置200の気流を説明するための図面である。
【0079】
ユーザが吸入すれば、第1入口263及び第2入口271を通じて、外部の空気がエアロゾル生成装置200の内部にも流入される。第2入口271に流入された空気は、第2フロー通路270から下側方向に流れる。
【0080】
第2フロー通路270を通過した空気は、外側フロー通路261から内側フロー通路262に流入される空気とも会う。空気は、内側フロー通路262を通過して、サセプタ230によって加熱され、エアロゾル生成物品300に伝達されうる。
【0081】
エアロゾル生成装置200は、サイズ、吸引抵抗などのような多様な要因を考慮して設計される必要がある。エアロゾル生成装置200は、第1及び第2吸入通路を含むので、多様な要因のバランスを維持するように設計されうる。例えば、外側フロー通路261の断面積を小さくすることにより、エアロゾル生成装置200のサイズを減少させれば、第2フロー通路270の断面積は、小さくなった外側フロー通路261によって増加した吸引抵抗を補償するために拡大されうる。
【0082】
図7は、一実施形態によるエアロゾル生成装置200内の温度分布を概略的に示す図面である。
【0083】
コイル231によって加熱されたサセプタ230から、熱が発生する。図7は、サセプタ230の熱によるエアロゾル生成装置200の温度分布を概略的に示す。
【0084】
第1、第2及び第3領域G1、G2、G3は、温度分布を基準として概略的に分けられた領域である。第1領域G1、第2領域G2及び第3領域G3の順に、温度が高い。第3領域G3は、常温の領域でもある。
【0085】
第2入口271は、挿入ホール250の近所に配置され、第1入口263は、サセプタ230の下端より下側に配置される。その結果、第2入口271は、第2領域G2に含まれ、第1入口263は、第3領域G3に含まれる。すなわち、加熱されたサセプタ230による第1入口263での空気の温度変化は、加熱されたサセプタ230による第2入口271での空気の温度変化よりも小さい。また、第2入口271を形成するハウジング240の部分の温度は、第1入口263を形成するハウジング240の部分の温度よりも高い。
【0086】
図8は、一実施形態による内側フロー通路262で加熱された空気のフローを説明するための図面である。
【0087】
ユーザが吸入しない間、エアロゾル生成装置200内の空気のフローは、支配的な方向が決定されないのである。例えば、内側フロー通路262で加熱された空気は、外側フロー通路261または第2フロー通路270にも逆流する。内側フロー通路262で加熱された空気が外側フロー通路261に逆流する場合、低い温度のハウジング240と加熱された空気とが会う。これにより、結露が発生しうる。
【0088】
一方、第2入口271及び第2入口を形成するハウジング240の部分は、挿入ホール250から排出される熱を受けるので、内側フロー通路262で加熱された空気が第2フロー通路270に逆流しても、結露が発生する可能性が低い。
【0089】
結露を防止するためには、内側フロー通路262で加熱された空気が外側フロー通路261より第2フロー通路270に逆流するように、エアロゾル生成装置200を設計することが好ましい。このために、第2フロー通路270は、内側フロー通路262から第2入口271まで延設され、第2フロー通路270と内側フロー通路262は、同一軸を有することができる。すなわち、第2フロー通路270と内側フロー通路262は、図8に示されたように整列されうる。
【0090】
図9は、一実施形態による第2フロー通路270及び連結フロー通路265の構造を説明するための図面である。
【0091】
図8を参照して説明したように、結露を防止するためには、内側フロー通路262で加熱された空気が外側フロー通路261より第2フロー通路270に逆流するように、エアロゾル生成装置を設計することが好ましい。
【0092】
このために、連結フロー通路265は、内側フロー通路262と垂直に延設され、第2フロー通路270は、内側フロー通路262から延設されうる。また、内側フロー通路262と連結された連結フロー通路265の部分265LEは、内側フロー通路262と連結された第2フロー通路の部分270LEより小さい断面積を有することができる。
【0093】
そのような第2フロー通路270及び連結フロー通路265の構造により、結露が防止されうる。
【0094】
図10は、一実施形態による第2フロー通路270の構造を説明するための図面である。
【0095】
ユーザが吸入しない間、エアロゾル生成装置200内の空気のフローは、支配的な方向が決定されないのである。例えば、内側フロー通路262で加熱された空気が第2フロー通路270にも逆流する。第2入口271に加熱された空気が抜けることは、熱損失を起こしうる。
【0096】
そのような熱損失を防止するために、第2入口271の断面積は、内側フロー通路262と連結された第2フロー通路の部分270LEの断面積よりも小さい。例えば、図10のように、第2入口271に段差が形成されうる。
【0097】
このように、第2フロー通路270の構造により、内側フロー通路262で加熱された空気が第2フロー通路270で維持されることにより、熱損失が防止されうる。
【0098】
本実施形態に係わる技術分野において通常の知識を有する者であれば、前記記載の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】