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▶ メドス・インターナショナル・エスエイアールエルの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】シーケンシャルレデューサ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/70 20060101AFI20240219BHJP
【FI】
A61B17/70
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553684
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-09-25
(86)【国際出願番号】 EP2022055327
(87)【国際公開番号】W WO2022184798
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】63/157,395
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ビースター・エリック
(72)【発明者】
【氏名】ソレンティ・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ヤーマンズ・ケビン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL24
4C160LL62
(57)【要約】
骨アンカー組立体に連結して、脊椎ロッド縮小及び回転解除などの外科処置の様々な工程を実施するためのモジュール式プラットフォームを提供するように構成されている、外科用器具が提供される。例えば、一実施形態では、外科用器具は、一対の延在部で終端する外側スリーブと、外側スリーブを通過するように構成された、近位ねじ付き部分及び遠位並進部分を有する内側スリーブと、外側スリーブの延在部内に受容される一対の枢動アームと、を含むことができる。枢動アームは、外側スリーブのチャネル内に延在して、骨アンカーを外側スリーブに連結するように構成することができ、外側スリーブの近位端部部分は、別の器具と係合するように構成された1つ又は2つ以上の平坦部を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用器具であって、
中に画定された内側チャネルを有する外側スリーブであって、その遠位端部の一対の延在部で終端する、外側スリーブと、
前記外側スリーブを通過するように構成された、近位ねじ付き部分及び遠位並進部分を有する内側スリーブと、
前記外側スリーブの前記延在部内に受容される一対の枢動アームであって、前記チャネル内に延在して、骨アンカーを前記外側スリーブに連結するように構成されている、一対の枢動アームと、を備え、
前記外側スリーブの近位端部部分が、別の器具と係合するように構成された1つ又は2つ以上の平坦部を含む、外科用器具。
【請求項2】
前記枢動アームが、閉鎖位置に付勢されるようにばねを装着されている、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記ねじ付き部分が、ねじなし部分によって分離された、第1のねじ付き部分と、第2のねじ付き部分と、を含む、請求項1に記載の器具。
【請求項4】
前記ねじ付き部分が、前記外側スリーブから取り外されるために、引っ張られて回転されるように構成されている、請求項1に記載の器具。
【請求項5】
前記外側スリーブの前記近位端部部分が、円周方向溝を含む、請求項1に記載の器具。
【請求項6】
前記一対の枢動アームが、前記外側スリーブに対する前記遠位並進部分の回転を防止するために、前記内側スリーブの前記遠位並進部分の1つ又は2つ以上の長手方向溝内に延在するナブを更に備える、請求項1に記載の器具。
【請求項7】
前記遠位並進部分の回転を防止するために、前記内側スリーブの前記遠位並進部分の1つ又は2つ以上の長手方向溝内に延在するピンを更に備える、請求項1に記載の器具。
【請求項8】
前記外側スリーブ上の前記1つ又は2つ以上の平坦部に対応する嵌合特徴を有するカウンタトルクデバイスを更に備える、請求項1に記載の器具。
【請求項9】
内部を通るルーメンを画定する回転解除スリーブを更に備え、前記回転解除スリーブが、前記外側スリーブに連結するように構成されており、前記回転解除スリーブが、連結を容易にするために前記1つ又は2つ以上の平坦部と重なる1つ又は2つ以上の係合面を有する、請求項1に記載の器具。
【請求項10】
前記回転解除スリーブが、前記回転解除スリーブを前記外側スリーブに更に連結するために、前記ルーメン内に延在するように構成された一対のヒンジ付きアームを更に備える、請求項9に記載の器具。
【請求項11】
前記回転解除スリーブが、前記ヒンジ付きアームの移動を選択的に抑制するように構成された係止リングを更に備える、請求項10に記載の器具。
【請求項12】
前記ヒンジ付きアームが、前記外側スリーブに沿った円周方向溝内に受容されている、請求項10に記載の器具。
【請求項13】
外科用器具であって、
中心開口部、近位端部、遠位端部、及び前記近位端部と前記遠位端部との間に延在する長手方向中心軸(Al)を有する、ハウジングと、
前記ハウジングから遠位に延在する第1及び第2の固定アームと、
前記ハウジングに移動可能に連結された第1及び第2の枢動アームであって、各枢動アームが近位端部及び遠位端部を有し、前記枢動アームが、それらの間に骨アンカーを選択的に保持するように構成されている、第1及び第2の枢動アームと、
前記ハウジングの前記中心開口部内にねじ止めにより装着されたレデューサシャフトと、を備え、
前記ハウジングから遠位に延在する前記第1及び第2のアームの各々が、内面を画定し、前記第1及び第2のアームの各々が、各アームの横方向端部において前記内面から外向きに延在する側壁を含む、外科用器具。
【請求項14】
前記第1及び第2のアームの各々の前記内面が、円錐先細プロファイルを有する、請求項13に記載の器具。
【請求項15】
アームの各側壁の対向する内側に面する表面が、平面先細プロファイルを有する、請求項13に記載の器具。
【請求項16】
前記枢動アームが、前記固定アーム内に形成された凹部内に装着されている、請求項13に記載の器具。
【請求項17】
前記枢動アームが、前記枢動アームの前記近位端部と前記遠位端部との中間の位置において、前記ハウジングに枢動可能に連結されている、請求項13に記載の器具。
【請求項18】
前記レデューサシャフトが、第1の部分を備え、前記第1の部分が、雄ねじを有し、かつ前記ハウジングに対して回転して、前記レデューサシャフトを前記ハウジングに対して遠位に前進させるように構成されている、請求項13に記載の器具。
【請求項19】
前記レデューサシャフトが、前記ハウジングに対して回転可能に固定された第2の部分を備え、前記第2の部分が、遠位に面するロッド係合表面を備える、請求項18に記載の器具。
【請求項20】
前記第1の部分が、前記第2の部分の外面に形成された円周方向溝内に受容される1つ又は2つ以上の内側に面する突起を含む、請求項19に記載の器具。
【請求項21】
前記レデューサシャフトが、内部を通って延在するワーキングチャネルを画定する、請求項13に記載の器具。
【請求項22】
前記レデューサシャフトの遠位端部部分が、その中に形成された可視化窓を含む、請求項13に記載の器具。
【請求項23】
前記レデューサシャフトが、前記レデューサシャフトの近位端部に駆動インターフェースを備える、請求項13に記載の器具。
【請求項24】
前記レデューサシャフトが、その近位端部に、ユーザによって把持されるように構成されたハンドルを備える、請求項13に記載の器具。
【請求項25】
前記レデューサシャフトに選択的に取り付け可能な回転解除シャフトを更に備える、請求項13に記載の器具。
【請求項26】
前記回転解除シャフトが、内部を通って延在するワーキングチャネルを画定する細長い本体を備え、前記回転解除シャフトの前記ワーキングチャネルが、前記レデューサシャフトのワーキングチャネル及び前記ハウジングの前記中心開口部と連通している、請求項25に記載の器具。
【請求項27】
前記回転解除シャフトが、対向するヒンジ付きアームと、係止リングと、を含み、前記係止リングが、前記ハウジング内に形成された溝に前記ヒンジ付きアームが係合する半径方向内向きの位置に、前記係止リングが前記ヒンジ付きアームを維持する係止位置と、前記ヒンジ付きアームが半径方向に外向きに移動して前記ハウジングの前記溝から係合解除することができる係止解除位置との間で移動可能である、請求項25に記載の器具。
【請求項28】
前記回転解除シャフトが、前記回転解除シャフトの近位端部に駆動インターフェースを備える、請求項25に記載の器具。
【請求項29】
前記側壁が延在部を含み、前記延在部が、各延在部と前記内面との間にノッチを形成する、請求項13に記載の器具。
【請求項30】
前記ノッチが、骨アンカーの一部分を受容するように構成されている、請求項29に記載の器具。
【請求項31】
前記レデューサシャフトが、脊椎ロッドに係合するように構成された実質的に平坦な遠位表面を含む、請求項13に記載の器具。
【請求項32】
前記レデューサシャフトが、脊椎ロッドに係合するように構成された凹状遠位表面を含む、請求項13に記載の器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、外科用器具及び使用方法に関するものであり、より具体的には、脊椎手術中にロッド縮小、回転解除、及び/又は止めねじ挿入を行うための外科用器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
固定システムは、複数の骨又は骨片間の所望の空間的関係を維持するために整形外科又は神経外科で使用することができる。例えば、脊椎手術において、脊椎固定システムを患者に埋め込んで、1つ若しくは2つ以上の椎骨を所望の向きで整列させ、かつ/又は固定することができる。典型的な脊椎固定システムは、椎骨内に埋め込まれた骨アンカーと、止めねじ又は他の閉鎖機構によって骨アンカーに固定される長手方向ロッドと、を含み得る。固定システムを埋め込むことは、複数の工程、例えば、特にロッド縮小、回転解除、止めねじ挿入を伴い得る。
【0003】
ロッド縮小、回転解除、及び止めねじ管理は、脊椎後方固定処置の困難な部分であり得る。従来、これらの工程を行うために、複数の別個の器具が必要とされてきた。したがって、手術中に多数の器具を準備し、利用可能にしなければならず、外科医は、いくつかの異なる器具の間で繰り返し切り替えなければならず、手術部位へ及び手術部位からの器具の頻繁な挿入、取り外し、及び再挿入が必要となり得る。この全ては、外科医の疲労、長時間の手術時間、及びそれらに関連付けられる患者のリスクにつながり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、脊椎固定処置を行うために必要な工程の数及び器具の量を低減することができる、改善された器具、システム、及び方法に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、一般に、当該デバイスのワークフロー、有用性、及び製造に関する課題に対処することができる、ロッドレデューサ及び回転解除スリーブの様々な実施形態に関する。例示的なデバイスは、骨アンカー組立体に連結して、外科処置の様々な工程を実施するためのモジュール式プラットフォームを提供するように構成された外側スリーブを含むことができる。例えば、外側スリーブは、脊椎ロッドを骨アンカー組立体内に縮小するための、外側スリーブを通る内側スリーブを受容することができる。内側スリーブは、ねじ付き部材と、ロッドを骨アンカー組立体内に遠位に駆動するようにロッドに接触する並進部材と、を含むことができる。回転解除手技を行うか、又は他の操作力を加えるために、回転解除器具を縮小器具に取り付けることができる。ロッド縮小を容易にするために、モジュール式ドライバー又はハンドルアダプタを縮小器具及び/又は回転解除器具に取り付けることができる。器具本体、縮小器具、及び回転解除器具のいずれも、内部を通るワーキングチャネルを含み得る。止めねじ又は閉止機構、及び止めねじ又は閉鎖機構を骨アンカー組立体に適用するためのドライバー器具は、ワーキングチャネルを通して挿入され得る。
【0006】
一態様では、中に画定された内側チャネルを有する外側スリーブを含み、外側スリーブが、その遠位端部の一対の延在部において終端する、外科用器具が開示される。本器具は、外側スリーブを通過するように構成された、近位ねじ付き部分及び遠位並進部分を有する内側スリーブと、外側スリーブの延在部内に受容される一対の枢動アームと、を更に含む。枢動アームは、骨アンカーを外側スリーブに連結するために、チャネル内に延在するように構成されている。更に、外側スリーブの近位端部部分は、別の器具と係合するように構成された1つ又は2つ以上の平坦部を含む。
【0007】
様々な代替的又は追加的な特徴のうちのいずれも含めることができ、それらは、本開示の範囲内であるとみなされる。例えば、いくつかの実施形態では、枢動アームは、閉鎖位置に付勢されるようにばねを装着され得る。
【0008】
特定の実施形態では、ねじ付き部分は、ねじなし部分によって分離された、第1のねじ付き部分と、第2のねじ付き部分と、を含むことができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、ねじ付き部分は、外側スリーブから取り外されるために、引っ張られて回転されるように構成することができる。
【0010】
特定の実施形態では、外側スリーブの近位端部部分は、円周方向溝を含むことができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、一対の枢動アームは、外側スリーブに対する遠位並進部分の回転を防止するために、内側スリーブの遠位並進部分の1つ又は2つ以上の長手方向溝内に延在するナブを含むことができる。他の実施形態では、本器具は、遠位並進部分の回転を防止するために、内側スリーブの遠位並進部分の1つ又は2つ以上の長手方向溝内に延在するピンを含むことができる。
【0012】
特定の実施形態では、本器具は、外側スリーブ上の1つ又は2つ以上の平坦部に対応する嵌合特徴を有するカウンタトルクデバイスを更に含むことができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、本器具は、内部を通るルーメンを画定する回転解除スリーブであって、外側スリーブに連結するように構成された、回転解除スリーブを更に含むことができる。回転解除スリーブは、連結を容易にするために1つ又は2つ以上の平坦部と重なる1つ又は2つ以上の係合面を有することができる。特定の実施形態では、回転解除スリーブは、回転解除スリーブを外側スリーブに更に連結するために、ルーメン内に延在するように構成された一対のヒンジ付きアームを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、回転解除スリーブは、ヒンジ付きアームの移動を選択的に抑制するように構成された係止リングを更に含むことができる。更に、いくつかの実施形態では、ヒンジ付きアームは、外側スリーブに沿った円周方向溝内に受容されることができる。
【0014】
別の態様では、中心開口部と、近位端部と、遠位端部と、近位端部と遠位端部との間に延在する長手方向中心軸(Al)と、を有するハウジングを含む、外科用器具が開示される。本器具は、ハウジングから遠位に延在する第1及び第2の固定アーム、並びにハウジングに移動可能に連結された第1及び第2の枢動アームを更に含む。各枢動アームは、近位端部及び遠位端部を有することができ、枢動アームは、それらの間に骨アンカーを選択的に保持するように構成されている。器具は、ハウジングの中心開口部内にねじ止めにより装着されたレデューサシャフトを更に含む。更に、第1及び第2のアームの各々は、ハウジングから遠位に延在して内面を画定し、第1及び第2のアームの各々は、各アームの横方向端部において内面から外向きに延在する側壁を含む。
【0015】
上で説明した器具と同様に、様々な追加的又は代替的な特徴のいずれも、本開示の範囲内であるとみなされる。例えば、いくつかの実施形態では、第1及び第2のアームの各々の内面は、円錐先細プロファイルを有することができる。
【0016】
特定の実施形態では、アームの各側壁の対向する内側に面する表面は、平面先細プロファイルを有することができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、枢動アームは、固定アーム内に形成された凹部内に装着することができる。
【0018】
特定の実施形態では、枢動アームは、枢動アームの近位端部と遠位端部との中間の位置において、ハウジングに枢動可能に連結することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、レデューサシャフトは、雄ねじを有し、ハウジングに対して回転して、レデューサシャフトをハウジングに対して遠位に前進させるように構成されている、第1の部分を含むことができる。レデューサシャフトは、ハウジングに対して回転可能に固定された第2の部分を更に含むことができ、第2の部分は、遠位に面するロッド係合表面を備える。第1の部分は、第2の部分の外面に形成された円周方向溝内に受容される1つ又は2つ以上の内側に面する突起を含むことができる。
【0020】
特定の実施形態では、レデューサシャフトは、内部を通って延在するワーキングチャネルを画定することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、レデューサシャフトの遠位端部部分は、その中に形成された可視化窓を含むことができる。
【0022】
特定の実施形態では、レデューサシャフトは、レデューサシャフトの近位端部に駆動インターフェースを含むことができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、レデューサシャフトは、その近位端部に、ユーザによって把持されるように構成されたハンドルを含むことができる。
【0024】
特定の実施形態では、本器具は、レデューサシャフトに選択的に取り付け可能な回転解除シャフトを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、回転解除シャフトは、内部を通って延在するワーキングチャネルを画定する細長い本体を含むことができ、回転解除シャフトのワーキングチャネルは、レデューサシャフトのワーキングチャネル及びハウジングの中心開口部と連通している。他の実施形態では、回転解除シャフトは、対向するヒンジ付きアームと、係止リングと、を含むことができる。係止リングは、ハウジング内に形成された溝にヒンジ付きアームが係合する半径方向内向きの位置に、係止リングがヒンジ付きアームを維持する係止位置と、ヒンジ付きアームが半径方向に外向きに移動してハウジングの溝から係合解除することができる係止解除位置との間で移動可能であり得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、回転解除シャフトは、回転解除シャフトの近位端部に駆動インターフェースを含むことができる。
【0026】
特定の実施形態では、側壁は、各延在部と内面との間にノッチを形成する延在部を含むことができる。ノッチは、骨アンカーの一部分を受容するように構成することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、レデューサシャフトは、脊椎ロッドに係合するように構成された実質的に平坦な遠位表面を含むことができる。他の実施形態では、レデューサシャフトは、脊椎ロッドに係合するように構成された凹状遠位表面を含むことができる。
【0028】
本明細書に説明される特徴又は変形例のいずれも、いくつかの異なる組み合わせで、本開示の任意の特定の態様又は実施形態に適用することができる。任意の特定の組み合わせの明確な記述はないが、それは単に、不必要に長くなること、又は繰り返すことを回避するためである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本開示の態様及び実施形態は、添付図面と併せてなされる以下の「発明を実施するための形態」によって、更に十分に理解することができる。
図1】本開示のレデューサ器具の一実施形態の側面図である。
図2図1のレデューサ器具の分解斜視図である。
図3図1のレデューサ器具の側面断面詳細図である。
図4図1のレデューサ器具の内側スリーブの側面図である。
図5】本開示によるレデューサ器具の別の実施形態の斜視図である。
図6】骨アンカー及び脊椎固定ロッドに連結された、本開示のレデューサ器具の一実施形態の斜視図である。
図7】拡張内側スリーブを有する本開示のレデューサ器具の別の実施形態の斜視図である。
図8】中間長さの内側スリーブを有する、本開示のレデューサ器具の別の実施形態の斜視図である。
図9A】骨アンカーが近位位置に配置された内側スリーブと係合している、図7のレデューサ器具の側断面図である。
図9B】骨アンカーが近位位置に配置された内側スリーブと係合している、図8のレデューサ器具の側断面図である。
図9C】骨アンカーが近位位置に配置された内側スリーブと係合している、図6のレデューサ器具の側断面図である。
図9D】骨アンカーが近位位置に配置された内側スリーブと係合している、図7のレデューサ器具の側断面図である。
図9E】骨アンカーが近位位置に配置された内側スリーブと係合している、図8のレデューサ器具の側断面図である。
図9F】骨アンカーが近位位置に配置された内側スリーブと係合している、図6のレデューサ器具の側断面図である。
図10】本開示のレデューサ器具の一実施形態の分解斜視図である。
図11図10の器具の斜視図である。
図12】脊椎ロッドの上に、かつ骨アンカーに隣接して配置された図10のレデューサ器具の側面図である。
図13】骨アンカーに連結している図12のレデューサ器具の側面図である。
図14】骨アンカーにドッキングされた図12のレデューサ器具の側面図である。
図15図12のレデューサ器具による初期ロッド縮小の側面図である。
図16図12のレデューサ器具による中間ロッド縮小の側面図である。
図17図12のレデューサ器具による遠位ロッド縮小の側面図である。
図18図17の遠位に縮小された脊椎ロッドに向かって前進している止めねじの斜視図である。
図19図12のレデューサ器具を通して骨アンカーに連結されている止めねじの斜視側断面図である。
図20図12のレデューサ器具に行われる回転解除手技の側断面図である。
図21図12のレデューサ器具に行われる伸延手技の側断面図である。
図22図12のレデューサ器具に連結されたカウンタトルクデバイスの側面図である。
図23図22のレデューサ器具の内側スリーブ内に導入されたドライバーの側面図である。
図24図1のレデューサ器具の外側スリーブに連結されたモジュール式回転解除スリーブの側面図である。
図25図24のモジュール式回転解除スリーブの斜視図である。
図26図24のモジュール式回転解除スリーブの分解斜視図である。
図27図24のモジュール式回転解除スリーブの遠位端部の詳細斜視図である。
図28図1のレデューサ器具の外側スリーブに連結している図24のモジュール式回転解除スリーブの斜視図である。
図29図24のモジュール式回転解除スリーブと図1の外側スリーブとの間の連結の側断面図である。
図30図1のレデューサ器具に連結された図22のカウンタトルクデバイスの側面図である。
図31図24の組立体に連結された図22のカウンタトルクデバイスの側面図である。
図32】本開示のレデューサ器具の一実施形態の斜視図である。
図33図32のレデューサ器具の分解斜視図である。
図34】骨アンカーにドッキングされ、脊椎ロッド縮小を縮小している、図32のレデューサ器具の斜視図である。
図35図32のレデューサ器具の外側スリーブの遠位端部の詳細斜視図である。
図36】骨アンカーに連結された図34のレデューサ器具の詳細斜視図である。
図37】骨アンカーにドッキングされ、脊椎ロッドを縮小している、図32のレデューサ器具の詳細側面図である。
図38】線A-Aに沿って切断した図37のレデューサ器具の側断面図である。
図39】線B-Bに沿って切断した図37のレデューサ器具の、遠位に面する横方向断面図である。
図40図32のレデューサ器具の内側スリーブの斜視図である。
図41】凹状遠位表面を有する内側スリーブの一実施形態の側面図である。
図42図34のレデューサ器具及び骨アンカーの側断面図である。
図43】ピン連結機構を有するレデューサ器具の一実施形態の分解斜視図である。
図44】図から隠された外側スリーブを有する、図43のレデューサ器具の部分斜視図である。
図45図43のレデューサ器具の側断面図である。
図46】一体化された近位ハンドルを有する内側スリーブの別の実施形態の分解斜視図である。
図47】骨アンカーの埋め込み可能なシャンクを駆動するために骨アンカーに連結されたレデューサ器具の外側スリーブを通って延在するドライバー器具の一実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書に開示されるデバイス、システム、及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理が総括的に理解されるように、ある特定の例示的な実施形態について、これから説明する。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に例解されている。本明細書に具体的に説明され、添付の図面に例解されるデバイス、システム、及び方法は、非限定的な実施形態である。一実施形態に関連して例解又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされ得る。かかる修正及び変形例は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。追加的に、直線寸法、円寸法、又は他の寸法が、開示されるデバイス及び方法の説明で使用される限りにおいて、かかる寸法は、かかるデバイス及び方法と併せて使用することができる形状のタイプを限定することを意図するものではない。かかる寸法に相当する寸法を、異なる幾何学形状などについて決定することができる。更に、実施形態の同様の番号が付された構成要素は、一般に、同様の特徴を有するものであり得る。なお更に、デバイスのサイズ及び形状、並びにその構成要素は、デバイスが使用される主体の解剖学的形態、デバイスがともに使用される物体のサイズ及び形状、並びにデバイスが使用される方法及び処置に少なくとも依存し得る。
【0031】
本明細書では、当該デバイスのワークフロー、有用性、及び製造に関する課題に対処することができる、ロッドレデューサ及び回転解除スリーブの様々な実施形態が開示される。例示的なデバイスは、骨アンカー組立体に連結して、外科処置の様々な工程を実施するためのモジュール式プラットフォームを提供するように構成された外側スリーブを含むことができる。例えば、外側スリーブは、脊椎ロッドを骨アンカー組立体内に縮小するための、外側スリーブを通る内側スリーブを受容することができる。内側スリーブは、ねじ付き部材と、ロッドを骨アンカー組立体内に遠位に駆動するようにロッドに接触する並進部材と、を含むことができる。回転解除手技を行うか、又は他の操作力を加えるために、回転解除器具を縮小器具に取り付けることができる。ロッド縮小を容易にするために、モジュール式ドライバー又はハンドルアダプタを縮小器具及び/又は回転解除器具に取り付けることができる。器具本体、縮小器具、及び回転解除器具のいずれも、内部を通るワーキングチャネルを含み得る。止めねじ又は閉止機構、及び止めねじ又は閉鎖機構を骨アンカー組立体に適用するためのドライバー器具は、ワーキングチャネルを通して挿入され得る。
【0032】
本明細書に開示される器具及びデバイスは、「Modular surgical instruments and related methods」と題する米国特許第10,610,269号に記載された手順と同じ手順で使用することができ、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書に開示される器具及びデバイスは、ロッド縮小プロセスとは別にインプラントと連結する能力を提供する、特定の臨床応用に好都合であり得る。例えば、下で論じるように、開示される器具及びデバイスは、患者に構造体を埋め込む前又は後のいずれかにおいて、インプラント構造体との連結を容易にすることができる。脊椎固定ロッド又は他の要素に対して位置決めされた時点で、開示される器具及びデバイスは、ねじ付き機構の作動を通してロッド縮小を達成することができる。いくつかの外科処置では、開示される器具及びデバイスは、インプラント構造体と連結することと、ロッドをインプラント内に縮小させることと、ユーザが、例えば止めねじを使用して、ロッドをインプラント構造体に係止することと、インプラント構造体から係合解除することと、同じ又は類似の動作を繰り返してロッドを別のインプラント構造体内に縮小することと、を行うように動作させることができる。
【0033】
上に示したように、開示される器具及びデバイスは、ロッド縮小プロセスを開始する前にインプラントと連結することができる。この特徴は、例えばロッド縮小プロセスを達成する前に複数のレデューサ器具をそれぞれのインプラント構造体上に係止する、といった選択肢を提供することができる。レデューサ器具は、ロッド縮小のそれらの位置及び/又は程度を維持するために、ユーザ入力を伴わずに、自立型のままとすることができ、レデューサ器具は、それぞれのインプラントの各々をロッド内に縮小又は部分的に縮小するために、個々に動作させることができ、それによって、外科医が、異なるインプラントにレデューサ器具を係合解除及び再係合することなく、患者の脊柱に沿って順次に縮小プロセス全体を達成することを可能にする。いくつかの実施形態では、レデューサ器具は、外科医が縮小プロセス全体に満足するまで、ロッドを所望の位置に一時的に保持する役割を果たすことができる。下で説明するように、ロッドがインプラント構造体内に完全に縮小された時点で、各レデューサ器具内に形成されたルーメンを通して止めねじ又は他の固定デバイスを適用することによって、ロッドをそれぞれのインプラント構造体に係止することができる。
【0034】
図1及び図2は、ロッド縮小、回転解除、及び/又は止めねじ挿入などの様々な外科工程のためのプラットフォームを提供するために使用することができる、本開示のレデューサ器具100の一実施形態を例解する。レデューサ器具100は、外側スリーブ102と、内側スリーブ104と、外側スリーブに取り付けられた一対の枢動アーム106と、を含むことができる。外側スリーブ102は、別のツール又は器具、例えば、内側スリーブ104の少なくとも一部分を中に受容するように構成されたワーキングチャネル108を画定することができる。チャネル108は、器具又はインプラントが内部を通過することを可能にするために、手術部位へのアクセスを提供することができる。チャネル108は、レデューサ器具100の近位端部100pからレデューサ器具の遠位端部100dまで延在することができる。ピン110は、アーム106を外側スリーブ102に連結することができる。
【0035】
使用時に、レデューサ器具100は、例えば図6図8に示されるように、枢動アーム106a、106bが、それらの間に配置された骨アンカー10に係合して、レデューサ器具100を骨アンカー10にドッキングするように位置決めすることができる。枢動アームは、ロッド縮小中のねじ(又はフック)ヘッドの保持を可能にするために閉鎖位置に付勢されている、ばねを装着されたレバーアームであり得る(図3は、アーム106a、106bに付勢するためのコイルばね119の1つの例示的な使用を例解する)。骨アンカーは、中にロッド16を縮小させることができるシャンク12及び受容部ヘッド又は部材14を含むことができる。いくつかの実施形態では、レデューサ器具は、ねじインサータが外側スリーブ102のチャネル108を通って進行して骨ねじを椎弓根などの骨内に送達するように、レデューサに予め取り付けられた骨アンカー又はねじの挿入を可能にすることができる。下でより詳細に説明するように、かかる構成の一例が図47に示されている。
【0036】
外側スリーブ102は、第1の延在部112a及び第2の延在部112bにおいて終端する、略管状の中心部分を含むことができる。延在部112a、112bは、延在部112a、112bを受容するために、その中に形成された1つ又は2つ以上の凹部を有する。外側スリーブ102は、チャネル108を囲む側壁114によって画定することができる。チャネル108の内面は、ねじ付きとすることができるか、又は器具と協働して器具を外側スリーブ102に対して長手方向に前進させるための、外側スリーブを通って挿入される内側スリーブ104などの、他の嵌合特徴を含むことができる。
【0037】
内側スリーブ104は、近位ねじ付き部材120と、遠位並進部材122と、を含むことができる。2つの部材の関係は、図3により詳細に示されている。示されるように、ねじ付き部材120及び並進部材122は、ねじ付き部材120の内面から突出することができ、かつ遠位並進部材122の外面に形成された円周方向溝内に受容されることができる、一連の半径方向に配向されたピン又は突起117を介して連結することができる。示されるように、ポリマー又は耐摩損性金属材料で作製されたワッシャ124、例えばスラストワッシャは、並進部材とねじ付き部材とを分離して、それらの間で軸受面としての役割を果たすことができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、並進部材122は、その中に形成された1つ又は2つ以上の長手方向溝123を含むことができる。いくつかの実施形態では、ナブ127は、それを適所に固定するためにいかなるピンも必要としないように、枢動アーム106a、106bに一体的に形成することができる。すなわち、長手方向溝123は、レバー支点の下側のカム状の半円形表面又はナブ127と嵌合して、縮小中の並進部材の回転を防止することができる。これは、従来のピンの代わりに使用して、製造、溶接、及び組み立ての複雑さを最小にすることができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、図43図45に示され、下でより詳細に説明するように、ナブ127の代わりに1つ又は2つ以上のピンを利用することができる。ナブ127に戻ると、このナブは、アーム106の表面から延在して、長手方向溝123に乗って、並進を促進するが、並進部材122の回転を防止することができる。
【0039】
図4は、ねじ付き部材120をより詳細に例解する。示されるように、ねじ付き部材120は、その上に形成された複数のねじ付き部分を含むことができる。例えば、ねじ付き部材120は、第1のねじ付き部分126と、追加的な第2の遠位ねじ付き部分128と、を含むことができ、これは、ねじ付き部材120が、意図せずに外側スリーブ102から近位に外れることを防止することができるが、それでも、洗浄のために外側スリーブ102から完全に分解することを可能にすることができる。使用時には、脊椎ロッドを骨アンカー内で完全に縮小させるために、内側スリーブ104の第1及び第2のねじが外側スリーブ102内にねじ込まれるが、第1及び第2のねじはどちらも、外側スリーブ102から緩めて、外側スリーブから内側スリーブ104を取り外す。より具体的には、第1及び第2のねじ付き部分は、ねじなし部分130によって分離することができる。ねじなし部分130は、リブ、ナブ、又は他の特徴などの、代替的な表面特徴を含むことができる。ねじ付き部分126が係合解除された時点で、内側スリーブ104が外側スリーブ102に対して自由に並進するので、ねじなし部分130の存在は、内側スリーブ104の部分組立体又は縮小シャフトを最大限に縮小させた、というユーザへのフィードバックを可能にすることができる。しかしながら、内側スリーブ104の部分組立体を外側スリーブ102から完全に分解するために、ユーザは、両方のスリーブを近位に引っ張って、内側スリーブ104を並進させ、かつ回転させて、ねじ付き部材120の遠位端部において第2のねじ付き部分128に係合させなければならない。第2のねじ付き部分128を外側スリーブ102に対して近位にねじ込むことによって完全に係合解除した時点でだけ、内側スリーブ104の部分組立体を外側スリーブから完全に取り外すことができる。すなわち、外側スリーブ102に対する内側スリーブ104の取り外しは、引く力/押す力、並びに回転によって行われ、これらは、内側スリーブ104の不要な後退を防止することができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、ねじ付き部材120は、プロファイルを最小にし、縮小の速度を高め、機械的利点を低減して、触覚応答を高めるために、三条スタブアクメねじを含む。しかしながら、他のねじ形態も可能である。これは、例えば、様々な荷重条件(例えば、軸方向荷重対側面荷重、など)、デバイスのサイズ(例えば、必要なねじ山外径)、などの下で性能をバランスさせるために行うことができる。例えば、いくつかの実施形態では、集中化アクメねじを利用して、側面荷重条件(例えば、ねじの結合に対するより高い抵抗)の下で、高められた性能を提供することができる。更に他の可能なねじ形態としては、台形ねじ、角ねじ、及びバットレスねじが挙げられる。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上のねじ形態の態様を組み合わせて、改良したねじ形態を作成することができる。更に、いくつかの実施形態では、ねじ付き部材120は、内部チャネルを通る1つ又は2つ以上のデバイス(例えば、止めねじ)を受容するために、ねじ付き部材内に画定された内部チャネルを含むことができる。
【0041】
ねじ付き部材120はまた、使用中にそこへのトルクの伝達を容易にするために、近位駆動インターフェース402を含むことができる。近位駆動インターフェース402は、いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の平坦部又はその上に形成された他のトルク伝達特徴を含む、モジュール式駆動インターフェースであり得る。例解される実施形態では、近位駆動インターフェース402は、部材120の外周の周囲に離間して配置された複数の平坦部を備える、六角形の駆動インターフェースである。そのようなモジュール式駆動インターフェースは、低プロファイル/小径のねじ付き部材120を維持することができ、一方で、必要に応じて、様々なドライバー又は他の器具のいずれかへの取り付けを容易にすることができる。特定の実施形態では、近位駆動インターフェース402を使用して、様々なユーザが把持可能なハンドル又は他の構造体のいずれかをねじ付き部材120にモジュール的に連結することができる。他の実施形態では、様々なユーザが把持可能なハンドル又は他の構造体のいずれかは、図4に示されるモジュール式近位駆動特徴402の代わりに、ねじ付き部材120と一体的に形成され得るか、又は別様にねじ付き部材120に恒久的に連結され得る。図46は、その近位端部にハンドル326と一体的に形成されたねじ付き部材320を有する、内側スリーブ304の一実施形態を例解する。
【0042】
図5に示されるように、遠位並進部材122は、ロッド縮小を行うためにそこから遠位に延在する、第1の静止又は固定アーム134aと、第2の静止又は固定アーム134bと、を含む。静止アーム134a、134bは、回転せずに遠位に進んで、脊椎ロッドを受容部部材内に前進させるように構成することができる。図1に示されるように、並進部材122は、下で更に論じるように、締め付け中又は緩め中に骨アンカーにねじ込むときに止めねじの観察を可能にするために、その中に窓125を含むことができる。窓125は、図1に示される涙滴形状又は図40に示されるスリット形状を含む、様々な形状及びサイズを有することができる。更に、窓125は、並進部材122の長さに沿った様々な場所に位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、並進部材122の遠位端部の十分近くに窓を位置決めして、止めねじを骨アンカーの受容部部材内に完全にねじ込んだ後に、止めねじの可視化を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、より長いスリット形状の窓は、挿入手技及び締め付け手技中の、より大きい程度の止めねじの可視化を提供することができ、一方で、取り外される材料が多過ぎる場合に、特に、並進部材の遠位端部により近い場合に低減され得る並進部材122の強度及び剛性を最大にすることもできる。内側スリーブ104に戻ると、より一般的には、それは、外側スリーブ102に対して並進することができる。
【0043】
図5は、外側スリーブ102内にいかなる窓も配置されていない内側スリーブ104aの一実施形態を例解する。外側スリーブ102は、骨アンカーの受容部部材を受け入れてそこに連結することができる対向するアーム112aと112bとの間に形成された遠位ポケット131を有する。遠位ポケット131は、大きさが異なり得るが、いくつかの実施形態では、窓131は、約9mmの幅であり得る。外側スリーブ102の遠位端部のサイズ及び形状は、ある程度の横方向位置ずれを伴って骨アンカーに連結することを可能にすることができる。更に、アーム112a、112bの内面は、例えば、ロッドの軸に沿った横方向又は回転方向の位置ずれ、器具100の長手方向軸に沿った回転方向の位置ずれ、などにかかわらず、ある程度の位置ずれが存在する場合であっても連結を容易にするために、骨アンカーの外面と相補的な形状又はプロファイルを有することができる。いくつかの実施形態では、例えば、各アーム112a、112bの内面132は、多軸骨アンカー受容部ヘッドの対向するアームの外面と相補的な先細プロファイルを含むことができる。いくつかの場合では、各アーム112a、112bの内面132は、受容部部材の円錐先細プロファイルと相補的である円錐先細プロファイルを含むことができる。そのような配置は、器具が受容部ヘッドに対して遠位に前進し、受容部ヘッドが遠位ポケット131内に前進したときに修正することができる、受容部ヘッドと器具100との間のいくらかの枢動位置ずれを許容することができる。
【0044】
更に、アーム112a、112bは、各アームの横方向端部において内面132から外向きに延在する側壁133を含むことができる。側壁133は、同様に、例えば、器具が骨アンカーに対して遠位に前進して、アンカーを遠位ポケット131内で受容したときに、器具の長手方向軸の周りの回転方向の位置ずれを自己修正することによって、骨アンカーの受容部部材との位置合わせを支援するために、先細プロファイルを含むことができる。いくつかの実施形態では、各側壁133の対向する、内側に面する表面は、骨アンカー受容部部材上の当接面の平面先細プロファイルと相補的であり得る、平面先細プロファイルを有することができる。様々な先細表面は、骨アンカー10上の外側スリーブ102の進行が、枢動アーム106a、106bとアンカー10との確実な係合の直前に2つの構成要素を適切に位置合わせして、器具100のアンカー10への取り付けを簡素化するように、器具100を骨アンカーに連結するときの位置ずれに対応することができる。述べたように、受容部部材14は、外側スリーブに提供された先細表面と相補的な1つ又は2つ以上の先細プロファイルを含むことができる。本明細書に開示される器具とともに利用することができるアンカー10の特徴に関する更なる詳細は、米国特許第10,039,578号及び同第10,299,839号に、並びに「Multi-Feature Polyaxial Screw」と題する2021年3月5日に出願された米国仮出願第63/157,362号、及び本明細書と同日に出願され、先に述べた仮出願に対する優先権を主張する「Multi-Feature Polyaxial Screw」と題する米国出願第_号に見出すことができる。これらの出願の各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
外側スリーブ102の近位端部は、1つ又は2つ以上の嵌合特徴を含むことができる。例えば、外側スリーブ102は、その外周の周囲に配向された正方形形状又は長方形形状を有する1つ又は2つ以上の近位平坦部144を含むことができる。平坦部144は、外側スリーブの外周の周囲に離間して配置して、外側スリーブに係合する器具の対応する嵌合特徴に連結することができる。更に、外側スリーブ102は、下で更に論じるように、外側スリーブの器具への係合を容易にするために外側スリーブ102の外周の周囲に延在する、円周方向溝145を含むことができる。示されるように、円周方向溝145は、平坦部144の遠位に配向することができるが、それらの相対的な配向が逆になり得ることが理解されるであろう。
【0046】
図5はまた、いくつかの実施形態では、異なる色、テクスチャ、材料、などを使用して、外科医に面したアクチュエータを、デバイスの残部と区別することができることを例解する。例えば、図5の実施形態では、アーム106a、106bの外科医が操作するアクチュエータ135は、例えば、アルミニウム-窒化チタン(aluminum-titanium-nitride、AlTiN)コーティングなどを使用して黒色に着色され得る。
【0047】
内側スリーブの長さは、様々であり得る。図6は、より短い内側スリーブ104’を有するレデューサ器具100’を例解する。いくつかの実施形態では、内側スリーブ104’は、約20mmの軸方向ロッド縮小を提供することができる。短い内側スリーブ104’の使用は、前弯/凹状セグメントにおいて近位に入り込むことを防止することができるか、又は特に、空間が制限される小児用途に有用であり得る。
【0048】
図7は、より長い内側スリーブ104’’を有するレデューサ器具100’’を例解する。いくつかの実施形態では、内側スリーブ104’’は、約60mmの軸方向ロッド縮小を提供することができる。いくつかの実施形態では、拡張長さは、2つ又は3つ以上の構成要素を溶接又は別様に連結して内側スリーブを作成することによって達成することができる。縮小の範囲が増加した拡張長さのスリーブ104’’を使用する場合、レデューサをアンカーに連結した後にロッドが挿入される代替の外科技術が可能であり得る。
【0049】
図8は、図6及び図7に示される長さの中間の長さの内側スリーブ104’’’を有するレデューサ器具100’’’を例解する。いくつかの実施形態では、この中間の長さの内側スリーブ104’’’は、約40mmの軸方向ロッド縮小を提供することができ、多くの用途に適し得る。
【0050】
図9A図9Fは、中に配置された様々な長さの内側スリーブ104を有するレデューサ器具100の断面図を例解する。より具体的には、各図は、骨アンカーとそれらのそれぞれの枢動アーム106a、106bとを係合する様々な長さの内側スリーブを有するレデューサ器具100を例解する。図9A及び図9Dは、例えば、図7に示される器具100’’に関する可能な軸方向縮小の範囲を例解し、図9Aは、内側スリーブ104’’が近位位置にある器具100’’を示し、図9Bは、内側スリーブ104’’が遠位位置にある器具100’’を示す。このパターンは、図8の中間長さの器具100’’’に関して図9B及び図9Eで繰り返され、また、図6のより短い器具100’に関して図9C及び図9Fで繰り返されている。
【0051】
図10は、本開示のレデューサ器具100の組立体の一実施形態を例解し、図10図23は、かかる器具を利用するための方法の一実施形態を例解する。図10に示される器具100を参照すると、内側スリーブ104は、外側スリーブ102の開口部を通って遠位に並進して、並進部材122をその中に配置することができる。組み立てられた時点で、図11に示されるように、ねじ付き部材120が外側スリーブ102に対して回転するときに、ねじ付き部材120は、外側スリーブ104から近位に延在することができ、一方で、並進部材122は、外側スリーブの延在部112a、112bに向かって遠位に前進するために、その中で配置されたままである。
【0052】
図12は、ロッド16の上及び骨アンカー又は椎弓根ねじ14に隣接して係合されるレデューサ器具100を例解する。示されるように、脊椎ロッド16は、外側スリーブ102の枢動アーム106a、106bと延在部112a、112bとの間に配置することができ、一方で、受容部部材14は、外側スリーブ102の遠位に配置される。外側スリーブ102は、骨アンカー10に向かって前進して、そのノッチに係合することができる。図12は、レデューサ器具100が遠位に前進して、最初に、延在部112a、112bの上を通過してそれらの間でロッド16を捕捉し、その後に、骨アンカー14に到達する一実施形態を例解する。しかしながら、他の実施形態では、レデューサ器具は、ロッドを配置する前に骨アンカーに連結することができる。かかる実施形態では、ロッドは、延在部112a、112bの間の空間内に横方向に導入することができる。かかる実施形態に関しては、下で更に論じる。
【0053】
図13は、受容部部材14に係合するレデューサ器具100を例解する。示されるように、係合中に、枢動アーム106a、106bは、それらの遠位端部において半径方向に外向きに移動して受容部部材のノッチを越え、一方で、外側スリーブ102は、受容部部材の上に配置される。外側スリーブ102が受容部部材14の上を十分に進んだ時点で、(例えば、枢動アームの近位端部に及ぼされる半径方向外向きのばね力などの付勢力の結果として)枢動アーム106a、106bの遠位端部が、受容部部材に向かって半径方向内向きに逆に移動して、定位置にクリック止めされる。上述したように、先細側壁132は、デバイス100の軸に沿った、係合中の外側スリーブ102とインプラントヘッド14との間のある程度の初期回転方向の位置ずれを許容する。
【0054】
図14は、ロッド16が外側スリーブ102の枢動アーム106a、106bと延在部112a、112bとの間に配置されている、椎弓根ねじ10にドッキングされたレデューサ器具100を例解する。レデューサ器具100を組み立てるための、及び/又はレデューサ器具の外側スリーブ102を骨アンカーに連結するための上述のプロセスは、様々な順序で行うことができ、効率を高めること、及び異なるユーザ選好に対応することができる異なる外科的ワークフローに対する柔軟性を可能にすることができる。例えば、器具100の内側スリーブ及び外側スリーブの構成要素の組み立ては、組み立てた器具を使用するために外科医に渡す前に、「バックテーブル」又は外科用準備領域で行うことができる。加えて、骨アンカーは、患者に埋め込む前若しくは後に、及び/又は外側スリーブ102及び内側スリーブ104を組み立てる前若しくは後に、外側スリーブ102に連結することができる。
【0055】
特定の実施形態では、例えば、外側スリーブ102は、骨アンカーを患者に埋め込む前に骨アンカーに連結することができ、骨アンカーは、外側スリーブ102を通過して骨アンカーの埋め込み可能なシャンクと連結する器具を使用して埋め込むことができる。これは、内側スリーブ104が外側スリーブ102に連結されているかどうかにかかわらず行うことができる。骨アンカーがそこに連結され、かつ内側スリーブ104のない状態で外側スリーブ102が埋め込まれる実施形態では、骨アンカーが埋め込まれて、ドライバー器具が外側スリーブ102から取り外された後に、内側スリーブを外側スリーブ102に連結することができる。
【0056】
図47は、骨アンカー10の受容部部材14に連結されたレデューサ器具の外側スリーブ102を通って延在するドライバー器具4702の一実施形態を例解する。ドライバー器具4702は、ドライバー器具の回転が、埋め込み可能なシャンクの回転を生じさせて、それを骨の中へ駆動することができるように、骨アンカー10の埋め込み可能なシャンク12に連結されて示されている。上述したように、埋め込み可能なシャンク12が骨内に配置された時点で、ドライバー器具4702を近位に取り外して、シャンク12と分離させて、外側スリーブ102のルーメンから引き出すことができる。次いで、内側スリーブ104を外側スリーブ102に連結して、本明細書に開示されるロッドの捕捉及び縮小のプロセスを続けることができる(例えば、ロッドは、外側スリーブのロッドスロットを通して横方向に導入することができ、内側スリーブは、外側スリーブに対して回転させて、骨アンカー10に向かうロッドの軸方向縮小を達成することができる)。
【0057】
この組み立ての柔軟性は、例えば、「バックテーブル」又は外科用準備領域においてレデューサ器具100が骨アンカー及びドライバー器具に連結されるワークフローを可能にすることができる。次いで、この組立体を使用準備のできた外科医又は他のユーザに渡して、患者に骨アンカーを埋め込むことができる。下で説明するように、埋め込んだ後には、ドライバー器具を取り外して、レデューサ器具100を埋め込まれた骨アンカーに連結したままにして、ロッドを縮小させる際に使用する準備を整えることができる。埋め込む前に、又は別様にロッドを骨アンカーの略近位に配置する前に、外側スリーブ102が骨アンカーに連結される実施形態では、ロッドは、後で、延在部112a、112bの間の外側スリーブ102のロッドスロット開口部を横方向に通過させることによって配置することができる。
【0058】
図15は、並進部材122を脊椎ロッドに向かって前進させるために、ねじ付き部材120に加えられている回転力1502を例解する。示されるように、ねじ付き部材120を回転させ、一方で、並進部材122を遠位運動で前進させて、静止アーム134が脊椎ロッド16に係合することを可能にすることができる。
【0059】
図16は、静止アーム134a、134bが脊椎ロッド16を骨アンカー10に向かって前進させるねじ付き部材120の更なる回転を示す。
【0060】
図17は、ねじ付き部材120が最遠位位置にあり、遠位に進行することができないように、外側スリーブ104に当接しているねじ付き部材120を示す。この配向では、脊椎ロッド16は、骨アンカー10内に縮小される。
【0061】
図18及び図19は、内側スリーブ104のチャネル142を通して挿入されて、インサータ1802を使用して骨アンカー受容部部材にねじ込まれる止めねじ140を例解する。いくつかの実施形態では、回転力1902を加えることによって、図19に示されるように、インサータを使用して、止めねじを骨アンカーに仮に締め付けることができる。止めねじ140は、内側スリーブ104を通して、例えば、ねじ付き部材120及び並進部材122を通して、遠位に前進させて、脊椎ロッドに係合させて、脊椎ロッドを骨アンカーに係止することができる。更に、内側スリーブ104を通して配置して、止めねじ140を導入及び駆動するときに、インサータを使用して、図20に矢印2002によって示されるように、回転解除手技を行うことができ、又は図21に矢印2102によって示されるように、伸延手技を行うことができる。他の実施形態では、かかる回転解除手技及び/又は伸延手技は、いかなるインサータも存在しない器具100を使用して行うことができる。
【0062】
止めねじ140の最終的な締め付けは、関与する力が与えられるカウンタトルクを加える必要があり得る。図22は、外側スリーブ102に配置されたカウンタトルクデバイス146を例解する。カウンタトルクデバイス146は、外側スリーブ102上の近位平坦部144及び溝145に連結して、それとともに構成要素間の相対的回転を防止する確実な接続を形成することができる。近位平坦部144は、カウンタトルクデバイス146の対応する嵌合特徴148が複数の配向で連結することを可能にする様式で間隔を置いて配置することができる(例えば、平坦部は、六角形又は他のパターンで器具の外周の周囲に形成して、器具に対する様々な回転配向で連結することを可能にすることができる)。図23に示されるように、ドライバー150は、内側スリーブ104を通して導入して、止めねじに係合させて、ロッドをアンカーの受容部部材内で係止するカウンタトルクデバイス146を用いて締め付けを行うことができる。
【0063】
加えて、モジュール式回転解除スリーブ又はチューブ152はまた、器具100の外側スリーブ102と連結して、ねじ付き内側スリーブを迂回するために利用することができる。外側スリーブ102の平坦部に直接係合することで、図22及び図23に示される同じタイプのモジュール式カウンタトルクデバイス146への接続を介して、回転解除スリーブ152を通してカウンタトルクを直接加えることを可能にすることができる。これは、内側ねじ付きスリーブ構成要素を通して連結を提供する他のデバイスとは対照的である。図24は、器具100に連結されたモジュール式回転解除スリーブ152を例解する。
【0064】
図25図27は、外側スリーブ102に連結することができる回転解除スリーブ152をより詳細に例解する。回転解除スリーブ152は、スリーブが連結される椎骨又は他の骨を操作するときに、追加的な力を提供するために使用することができる。例えば、回転解除スリーブ152は、例えば、患者の脊椎角、奇形、又は他の状態を矯正するために、回転解除、伸延、圧縮、又は他の力を、椎骨又は固定構造体に加えることを容易にすることができる。回転解除スリーブはまた、回転解除ラック、ナビゲーションシステム、又は他の外科用器具のための取り付け点を提供することができる。
【0065】
回転解除スリーブ152は、レデューサデバイス100又は他の器具と係合して回転解除スリーブ152を固定するための、1つ又は2つ以上のヒンジ付きアーム又は板ばね156を有するチューブ状シャフト154を含むことができる。回転解除スリーブ152は、アーム156をレデューサ器具100又は別の器具と係合して選択的に維持するための係止リング158を含むことができる。スリーブ152は、シャフトを通って延在するルーメン又はワーキングチャネル160を画定する内部側壁を含むことができる。係止リング158は、外側スリーブ表面152の周りに配置して、それに対して軸方向に移動させることができる。係止リング158は、内部を通って挿入された1つ又は2つ以上のピン162を介してスリーブ152に連結することができる。
【0066】
ヒンジ付きアーム156は、内部を通って挿入された器具の駆動インターフェースを把持するように構成することができる。ヒンジ付きアーム156は、器具を回転解除スリーブ152に挿入すること及びそこから取り外すことができる開放構成と、器具が回転解除スリーブ内に捕捉又は保持される閉鎖位置と、の間で移動可能であり得る。係止リング158は、ヒンジ付きアーム156が回転解除スリーブ154に対して自由に移動又は枢動する係止解除位置、及びヒンジ付きアーム156がスリーブ154に対して移動することを抑制される係止位置に配置することができる。ヒンジ付きアーム156は、長手方向軸Alに対して半径方向内向き及び/又は半径方向外向きに枢動することができる。
【0067】
ヒンジ付きアーム156は、その遠位端部に突起164を有する本体161を含むことができる。本体161は、突起164をルーメン160内に入れるように半径方向内向きに枢動して、内部を通って挿入された器具又は他の物体を把持することができる。係止リング158は、ヒンジ付きアーム156の上を軸方向に摺動して、アームを開放構成から閉鎖構成に移動させ、及び/又はアーム156がスリーブ152に対して移動することを防止し、それによって、アームを閉鎖構成に係止することができる。
【0068】
回転解除スリーブ152は、外側スリーブ102上の近位平坦部と嵌合するように構成された遠位駆動インターフェース166を含むことができる。駆動インターフェース166は、駆動インターフェース166を通して挿入されたツールがルーメン160の少なくとも一部分を通過することができ、かつルーメン160を通して挿入されたツールが駆動インターフェース166の少なくとも一部分を通過することができるように、ルーメン503と連通することができる。駆動インターフェース166及びルーメン160は、回転解除スリーブ152の内部側壁によって画定された当接面又は肩部168によって分離されて、駆動インターフェース166に挿入された器具がルーメン160内に近位に前進し過ぎることを防止することができる。
【0069】
回転解除スリーブ152の近位端部は、外側スリーブ102に形成された平坦部に類似する平坦部172を含むことができ、それによって、同じモジュール式ハンドルを両方の部分組立体に接続し、したがって、同じハンドルを介して両方のサブ組立体にカウンタトルクを加えることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、平坦部172を含む回転解除スリーブ152の近位端部部分の長さは、そこに連結する様々な器具によって係合するためのより大きい表面積を提供するように延在させることができる。
【0070】
図28は、外側スリーブ102に連結し、一方で、内側スリーブのねじ付き部材を迂回する回転解除スリーブ152を例解する。例えば、回転解除スリーブ502は、駆動インターフェース166又はルーメン160に位置決めされた1つ又は2つ以上の係合面170を含むことができる。示されるように、係合面170は、外側スリーブ102に形成された近位平坦部144に係合するように、回転解除スリーブ152の内面から様々な角度で突出することができる。このようにして、回転解除スリーブ152は、外側スリーブ102との確実な接続をなし、一方で、内側スリーブ104のねじ付き部材120は、回転解除スリーブ152から係合せずに、回転解除スリーブ152のチャネル内に配設されたままである。その結果、回転解除スリーブ152は、椎骨に対する回転を伴わずに椎骨に回転解除力を及ぼすことができるように、外側スリーブ102に対して固定されたままであり得る。図27に示されるように、当接面170は、連結を容易にし、かつ外側スリーブ102に対する回転解除スリーブ152の回転を制限するために、平坦部に当接するように互いに対して約90度の角度に位置決めすることができる。しかしながら、他の実施形態では、より少ない又は追加的な当接面170を用いて、スリーブ152の外周の周囲に離間して配置することができ、対応する平坦部144は、外側スリーブの外周の周囲に配置される。
【0071】
図29は、外側スリーブ102と回転解除スリーブ152との間の連結の断面図を例解する。上で論じたように、回転解除スリーブ152の保持は、外側スリーブ上の円周方向溝145に係合するヒンジ付きアーム156を抑制する係止リング158を介して達成することができる。上述したように、回転解除スリーブ152の近位端部は、外側スリーブに形成された平坦部に類似する平坦部172を含むことができ、それによって、同じモジュール式ハンドルを両方のサブ組立体に接続し、したがって、同じハンドルを介して両方の部分組立体にカウンタトルクを加えることを可能にすることができる。これは、例えば、図22及び図23に示されるモジュール式カウンタトルク器具146が、器具100に直接連結されて示されている図30に、並びにカウンタトルク器具146が、次に器具100に連結されるモジュール式回転解除スリーブ152に連結されて示されている図31に見ることができる。
【0072】
図32及び図33は、本開示のレデューサ器具200の別の実施形態を例解する。レデューサ器具200は、上で説明した器具と多くの点で同様であり得るので、その結果、簡潔にするために、あらゆる特徴の詳細な説明を省略する。
【0073】
示されるように、レデューサ器具200は、外側スリーブ202と、内側スリーブ204と、外側スリーブ202に取り付けられた一対の枢動アーム206と、を含むことができる。図1で論じられる実施形態と同様に、外側スリーブ202は、別のツール又は器具、例えば内側スリーブ204)の少なくとも一部分を受容するように構成されたワーキングチャネル208を画定することができる。チャネル208は、器具又はインプラントが内部を通過することを可能にするために、手術部位へのアクセスを提供することができる。チャネル208は、レデューサ器具200の近位端部200pからレデューサ器具の遠位端部200dまで延在することができる。枢動アーム206は、外側スリーブ202に形成された対向する凹部209内に配置することができる。下で更に説明するように、枢動アーム206a、206bの遠位端部206ad、206bd、及び枢動アーム206a、206bのナブ227は、チャネル208内に入ることができる。凹部209を含むことで、枢動アーム206a、206bをレデューサ器具200の本体のより近くに配置して器具の全体的なプロファイルを小さくして、アームが身体組織、他の外科用機器、などに干渉することを防止することができる。ピン210は、アーム206を外側スリーブ202に連結することができる。使用時に、レデューサ器具200は、例えば図34に示され、下で更に詳細に論じられるように、枢動アーム206a、206bが、それらの間に配置された骨アンカー10に係合して、レデューサ器具200を骨アンカー10にドッキングするよう位置決めすることができる。
【0074】
ロッド縮小を行うための静止又は固定アーム234a、234bの各対は、締め付ける間及び緩める間に骨アンカー内にねじ込むときに止めねじの観察を可能にするために、当該アームに形成された窓225を含むことができる。示されるように、窓225は、止めねじ又は別の器具が骨アンカーに係合するためにレデューサ器具200を通って進行するときにそれらの可視性を可能にするために、静止アーム234a、234bの長さに沿って延在する狭幅スリットとして成形することができる。窓225は、止めねじが骨アンカーに締め付けられた時点で止めねじのより良好な可視化を可能にするために、図1の窓125と比較してより遠位に延在することができる。いくつかの実施形態では、窓225のサイズは、内側スリーブ204のサイズ、例えば、その直径、長さ、厚さ、などに基づいて変化し得る。例えば、図6図8に関して上で論じたように、内側スリーブ204のサイズは、各内側スリーブのサイズが対応する窓のサイズに関して変化し得るが、いくつかの実施形態では、異なるサイズの窓を様々な組み合わせで異なるサイズの内側スリーブに形成して、止めねじの最高の可視性を提供することができる。
【0075】
外側スリーブ202は、第1及び第2の延在部又はアーム212a、212bにおいて終端する、略管状の中心部分を含むことができる。延在部212a、212bは、各アーム212a、212bの横方向端部において内面232から延在する側壁233を含むことができる。側壁233は、骨アンカーの受容部部材との位置合わせを支援するために、先細プロファイルを含むことができる。外側スリーブ202は、骨アンカー10の受容部部材に対応し、そこに連結することができる、対向するアーム212a、212bの間に形成された遠位ポケット231を有する。
【0076】
図34は、骨アンカー10にドッキングされて、脊椎固定ロッド16を縮小するレデューサ器具200を例解する。アーム212a、212bは、骨アンカー10に係合することができ、脊椎ロッド16は、内側スリーブ204の遠位前進が静止アーム234a、234bを遠位に並進させて脊椎ロッド16と接触させるように、アーム212a、212bの間に外側スリーブ202を通して横方向に、かつ内側スリーブ204の静止アーム234a、234bの遠位に位置決めすることができる。更なる遠位前進は、外側スリーブ202を通して内側スリーブ204を並進させて、脊椎ロッドが骨アンカー10の受容部部材のロッドシート内に縮小されるまで、脊椎ロッドを骨アンカーに向かって遠位に押し込む。
【0077】
いくつかの場合では、レデューサ器具は、例えば、使用中にレデューサ器具が特定の荷重条件に供されるときにアーム212a、212bが外向きに広がる結果として、不所望に骨アンカーから係合解除し得る。いくつかの実施形態では、アーム212a、212bの遠位部分は、増加した厚さを有することができ、アーム212a、212bの遠位端部に向かって更に遠くまで増加した外径をもたらす。これは、アームの剛性及び強度を高めることができ、それは、使用中の意図しないアームの広がり及び起こり得る骨アンカーからの連結解除に対抗するのを補助することができる。代替的又は追加的に、各アーム212の内面232から延在する側壁233は、チャネル208及び遠位ポケット231内に内側に突出する1つ又は2つ以上の延在部235を含むことができる。各延在部235は、延在部と内面232との間にノッチ237を形成することができ、ノッチは、その中で骨アンカーの一部分を受容するように構成することができる。図35は、延在部235を各アーム212の両側に形成することができることを示す。ノッチ237の作成は、アーム212とそれと係合された骨アンカーとの間に複数の接点を提供する。
【0078】
図36図40は、レデューサ器具200を骨アンカーに連結する間のノッチ237と骨アンカー受容部部材との相互作用を例解する。図36の詳細斜視図に示されるように、骨アンカー受容部部材240の近位部分は、内面232とアーム212の延在部235との間に作成されたノッチ237内で受容することができる。広げる力は、骨アンカー受容部部材240に対してアーム212を半径方向外向きに付勢するので、骨アンカー受容部部材の対向するアーム242のうちの1つの半径方向内向きに配置された延在部235は、外側スリーブアーム212と受容部部材240との間の任意の相対的な移動に効果的に抵抗することができる。骨アンカー受容部部材240は、受容部部材240の対向するアーム242の間のロッドスロット開口の幅を縮小せずに延在部235を受容するように構成することができる、その対向するアーム242の横方向端部に形成された1つ又は2つ以上のノッチ239を含むことができる。図36に示されるように配置されたときに、レデューサ器具200は、延在部235が対応する骨アンカーノッチ239の側壁に当接してアーム212が広がることを防止するので、骨アンカー10から連結解除せずに、脊椎ロッド縮小中に生じる負荷などの、異なる方向の高い負荷に耐えることができる。
【0079】
図37は、骨アンカー10に連結されて、脊椎固定ロッド16を縮小する、レデューサ器具200の側面図を例解する。この図に示されるように、外側スリーブ202は、その近位部分に沿ってより大きい幅を有し、遠位に向かってより狭い幅に先細であるロッド捕捉開口部224をアーム212a、212bの間に含む。この構成は、ロッドが骨アンカーに向かって軸方向に縮小されるときに段階的に修正することができる、ロッド及びレデューサ器具の回転及び/又は横方向の位置ずれに対してより大きい許容度を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、ロッド捕捉開口幅のより広い幅とより狭い幅との間の移行を段階的又は滑らかに行って、ロッドがより急な移行(例えば、階段状の移行又は小径曲線の移行)に拘束されることを防止することができる。
【0080】
図38は、図37の線A-Aに沿って切断したレデューサ器具200及び骨アンカー10の断面図を例解する。図36と同様に、延在部235は、骨アンカー受容部部材240の横方向縁部に形成されたノッチ239内に配置されることが分かり、これは、受容部部材240の対向するアームが、アーム212の延在部235と内面232(この図では遮られている)との間に形成されたノッチ237内に配置されることを意味する。これは、バックストップを作成し、それによって、延在部235は、アーム212を受容部部材240から半径方向に(この図ではページの平面内へ)引き離す力に抵抗することができる。
【0081】
図39は、図37の線B-Bに沿って切断したレデューサ器具200及び骨アンカー10の断面図を例解する。図36及び図38と同様に、アーム212の内面232と延在部自体との間にノッチ237を作成するための延在部235の構成が示されている。また、延在部235が、対向するアーム242の受容部部材からアーム212が係合解除される恐れがあり得る任意の半径方向外向きの(この図では、ページの平面の左右の)力に抵抗することができるように、ノッチ237内に配置された骨アンカー受容部部材アーム242の一部分が示されている。最後に、図はまた、ロッドスロットの幅Wが縮小されないように、延在部235が受容部部材240の対向するアーム242内に形成されたノッチ239内に収容されることを示す。この構成は、各アーム212の各横方向縁部において繰り返される。
【0082】
図5に関して上で論じたように、遠位並進部材222は、ロッド縮小を行うためにそこから遠位に延在している第1の静止又は固定アーム234a及び第2の静止又は固定アーム234bを含むことができる。例えば、アーム234a、234bは、内側スリーブ204がレデューサ器具200内を遠位に並進するときにロッドを遠位に付勢するために、脊椎ロッドに接触してそれを支持することができる。アーム234は、レデューサ器具200の縮小中に脊椎ロッドに当接及び/又は別様に係合して、脊椎ロッドを骨アンカー10内に遠位に前進させるように構成することができる、遠位接触面234s1、234s2を含むことができる。示されるように、並進部材222は、図40に示されるように、実質的に平坦な遠位接触面234s1、234s2に向かって遠位に先細であり得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、他の遠位接触面形状を利用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、アーム234a、234bの遠位接触面234s1、234s2は、内側スリーブ204が使用されるロッド形状に一致するように成形することができる。図41に示されるように、例えば、アーム234a、234bは、凹状形状であり、ロッドの直径と同程度の直径を有する、接触面234s1’、234s2’(図の側面図には図示せず)を含むことができる。
【0083】
図34に関して上述したように、並進部材222は、脊椎ロッドを受容部部材240内に前進させるために、回転せずに遠位に進むように構成することができる。図42に示されるように、外側スリーブ202に対する内側スリーブ204の不要な回転を防止するために、並進部材222内に形成された長手方向溝223は(図40を参照されたい)、レバー支点の下側でカム状の半円形表面又はナブ227と嵌合して、縮小中の並進部材の回転を防止することができる。ナブ227は、開口凹部を通ってアーム206の表面から延在し、外側スリーブ202に対する並進部材222の回転を防止しながら、長手方向溝223に乗って、並進することを可能にすることができる。
【0084】
図43図45は、レデューサ器具200’の代替の実施形態を例解する。レデューサ器具200’は、ナブ227のない枢動アーム206a’、206b’の代替設計を含むことができる。外側スリーブ202’のないレデューサ器具200’を例解する図44に示されるように、枢動アーム206a’、206b’の枢軸227’は、レデューサ器具100のナブ227と比較して平坦化されている。更に、図45に示されるように、レデューサ器具200’の枢動アーム206’は、内側スリーブ204’のチャネル223’内に延在しない。内側スリーブ204’の回転を防止するために、レデューサ器具200’は、ピンが内側スリーブ204’のチャネル223’内に延在するように、外側スリーブ202’に形成された1つ又は2つ以上のボアに配置された1つ又は2つ以上のピン242’を含む。1つ又は2つ以上のピンは、外側スリーブと内側スリーブ204との間のねじ連結を妨げずにそれらを溝223’内で受容することができるように、外側スリーブ202’に形成されたねじの遠位の位置において、枢軸227’の近位又は遠位に配置することができる。より具体的には、1つ又は2つ以上のピン242’は、図44に示されるように、内側スリーブ204’の並進部材222’に形成されたキー又は溝223’内に乗って、外側スリーブ202’に対する並進部材222’の回転を防止することができる。レデューサ器具200’を骨アンカー10にドッキングする間などの使用時に、枢動アーム206a’、206b’は、受容部部材240の上を通過したときに外向きに撓曲することができ、また、受容部部材240の外面に形成されたノッチ又は他の特徴に係合するために内向きに撓曲することができる。
【0085】
図46は、内側スリーブ304の代替の実施形態を例解する。内側スリーブ304は、ねじ付き部材320と、並進部材322と、ワッシャ324、例えば、分離することができて、並進部材322とねじ付き部材320との間の軸受面としての役割を果たすことができるスラストワッシャと、を含むことができる。示されるように、内側スリーブ304は、ねじ付き部材320の近位端部に一体型ハンドル326を含むことができる。ハンドル326は、ねじ付き部材320と一体的に形成して、一体構造体を提供することができる。ハンドル326は、ユーザが把持してねじ付き部材320を回転させるように構成することができる。このようにして、一体型ハンドル326は、任意の追加的な器具を必要とせずに内側スリーブを直接操作することを可能にするために、レデューサ器具100、200のモジュール式駆動特徴(例えば、平坦特徴、六角形特徴、など)と置換することができる。上述したように、様々なハンドル構成又は他の構造体のいずれかを、様々なモジュール式の又は永続的な様式のうちのいずれかでねじ付き部材と連結することができる。そうした連結は、六角形駆動特徴402などのモジュール式連結特徴部、一体型ハンドル326及びねじ付き部材320などの一体的に形成された構造体、及び止めねじとの接合構成要素、又は他の機械的締結具、接着構成要素、溶接構成要素などの他の連結方法、などの使用を含むことができる。
【0086】
加えて、ハンドル326は、止めねじ又は他の器具をレデューサ器具に連結された骨アンカーに導入することを可能にするために、内部を通って延在するルーメン328を含むことができる。ルーメン328は、一体型ハンドル326及びねじ付き部材320を通って延在することができる。モジュール式ハンドルが利用される実施形態では、ねじ付き部材に連結されたときに、ねじ付き部材のルーメンと位置合わせして、内部を通って止めねじ又は他の器具を導入することを可能にすることができるルーメンも含むことができる。したがって、したがって、(例えば、図18図21に関連して)上で説明した方法は、モジュール的に連結されたハンドル並びに一体的に形成された及び/又は恒久的に連結されたハンドルの両方を含む実施形態とともに利用することができる。
【0087】
本明細書に開示される器具は、様々な既知の材料のうちのいずれかから構成されることができる。例示的な材料としては、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、コバルトクロム、又はそれらの合金及び組み合わせなどの金属、PEEKなどのポリマー、セラミックス、炭素繊維などを含む、外科用途で使用するのに適した材料が挙げられる。更に、3D印刷又は他の付加製造技術、並びに成型、スタンピング、鋳造、機械加工などを含むより従来的な製造技術を含む、様々な製造方法を利用することができる。
【0088】
本明細書で開示されたデバイス及び方法は、低侵襲手術及び/又は切開手術で使用することができる。本明細書に開示されるデバイス及び方法は、概して、ヒト患者における手術の文脈で説明されているが、本明細書に開示される方法及びデバイスは、任意のヒト若しくは動物の対象との様々な外科処置のいずれかで、又は非外科処置で使用することができることが理解されるであろう。
【0089】
本明細書に開示されるデバイスは、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、又は複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは、少なくとも1回の使用後に、再使用のために再調整することができる。再調整は、分解工程、それに続く特定の部品の洗浄工程又は交換工程、その後の再組立工程の任意の組み合わせを含むことができる。具体的には、デバイス又は構成要素は、分解することができ、装置の任意の数の特定の部品又は部分は、任意の組み合わせで選択的に交換すること又は取り外すことができる。特定の部分を洗浄及び/又は交換した時点で、デバイスを後の使用のために再調整施設で、又は外科処置の直前に外科チームによって、のいずれかで再度組み立てることができる。デバイス又は構成要素を再調整は、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用することができる。このような技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本出願の範囲内にある。
【0090】
本明細書に説明されるデバイスは、外科処置に使用される前に処理することができる。例えば、新しい器具又は使用済みの器具又は構成要素を入手して、必要に応じて洗浄することができる。器具又は構成要素は、滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具又は構成要素は、プラスチック又はTYVEKバッグなどの閉鎖及び密封された容器内に配置することができる。次に、容器及びその内容物は、ガンマ線、X線、又は高エネルギー電子などの、容器を貫通することができる放射線場の中に配置することができる。放射線は、器具又は構成要素上の、及び容器内の細菌を死滅させることができる。次いで、滅菌された器具又は構成要素を滅菌容器内で保管することができる。密封された容器は、医療施設において開封されるまで、器具又は構成要素を滅菌状態に保つことができる。ベータ線若しくは他の形態の放射線、酸化エチレン、蒸気、又は液体浴(例えば、低温浸漬)を含む、他の形態の殺菌の他の形態も可能である。使用される材料、電気部品の存在などによって、特定の形態の滅菌技術が、デバイスの異なる部分で使用するのにより好適であり得る。
【0091】
本開示では、「~のうちの少なくとも1つ」又は「~のうちの1つ又は2つ以上」などの語句が、要素又は特徴の接続的なリストに続いて現れる場合がある。「及び/又は」という用語もまた、2つ又は3つ以上の要素又は特徴のリストで用いられる場合がある。それが使用される文脈によって別途暗黙的又は明示的に矛盾しない限り、そのような語句は、列挙された要素若しくは特徴のうちのいずれかを個別に、又は列挙された要素若しくは特徴のうちのいずれかを他の列挙された要素若しくは特徴のいずれかと組み合わせて意味することが意図されている。例えば、「A及びBのうちの少なくとも1つ」、「A及びBのうちの1つ又は2つ以上」、「A及び/又はB」はそれぞれ、「A単独、B単独、又はA及びBを一緒に」を意味することが意図されている。また、3つ又は4つ以上の項目を含むリストについても同様の解釈が意図されている。例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの1つ又は2つ以上」、及び「A、B、及び/又はC」という語句はそれぞれ、「A単独、B単独、C単独、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、又はA及びB及びCを一緒に」を意味することが意図されている。加えて、「基づいて」という用語の使用は、列挙されていない特徴又は要素も許容可能であるように、「~に少なくとも部分的に基づいて」を意味することが意図されている。
【0092】
上で説明される実施形態に基づく更なる特徴及び利点が可能であり、それらは、本開示の範囲内である。したがって、本開示は、具体的に示され、かつ説明されている内容によって限定されるものではない。本明細書で引用される全ての刊行物及び参考文献は、任意の定義、主題の放棄、又は否認を除いて、及び組み込まれた文献が本明細書に明示された開示と矛盾する場合を除いて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、その場合、本開示内の文言が優先する。
【0093】
上で説明される実施形態の実施例は、以下を含むことができる。
1.外科用器具であって、
中に画定された内側チャネルを有する外側スリーブであって、その遠位端部の一対の延在部で終端する、外側スリーブと、
外側スリーブを通過するように構成された、近位ねじ付き部分及び遠位並進部分を有する内側スリーブと、
外側スリーブの延在部内に受容される一対の枢動アームであって、チャネル内に延在して、骨アンカーを外側スリーブに連結するように構成されている、一対の枢動アームと、を備え、
外側スリーブの近位端部部分が、別の器具と係合するように構成された1つ又は2つ以上の平坦部を含む、外科用器具。
2.枢動アームが、閉鎖位置に付勢されるようにばねを装着されている、請求項1に記載の器具。
3.ねじ付き部分が、ねじなし部分によって分離された、第1のねじ付き部分と、第2のねじ付き部分と、を含む、請求項1~2のいずれかに記載の器具。
4.ねじ付き部分が、外側スリーブから取り外されるために、引っ張られて回転されるように構成されている、請求項1~3のいずれかに記載の器具。
5.外側スリーブの近位端部部分が、円周方向溝を含む、請求項1~4のいずれかに記載の器具。
6.一対の枢動アームが、外側スリーブに対する遠位並進部分の回転を防止するために、内側スリーブの遠位並進部分の1つ又は2つ以上の長手方向溝内に延在するナブを更に備える、請求項1~5のいずれかに記載の器具。
7.遠位並進部分の回転を防止するために、内側スリーブの遠位並進部分の1つ又は2つ以上の長手方向溝内に延在するピンを更に備える、請求項1~5のいずれかに記載の器具。
8.外側スリーブ上の1つ又は2つ以上の平坦部に対応する嵌合特徴を有するカウンタトルクデバイスを更に備える、請求項1~7のいずれかに記載の器具。
9.内部を通るルーメンを画定する回転解除スリーブを更に備え、回転解除スリーブが、外側スリーブに連結するように構成され、回転解除スリーブが、連結を容易にするために1つ又は2つ以上の平坦部と重なる1つ又は2つ以上の係合面を有する、請求項1~8のいずれかに記載の器具。
10.回転解除スリーブが、回転解除スリーブを外側スリーブに更に連結するために、ルーメン内に延在するように構成された一対のヒンジ付きアームを更に備える、請求項9に記載の器具。
11.回転解除スリーブが、ヒンジ付きアームの移動を選択的に抑制するように構成された係止リングを更に備える、請求項10に記載の器具。
12.ヒンジ付きアームが、外側スリーブに沿った円周方向溝内に受容される、請求項10に記載の器具。
13.外科用器具であって、
中心開口部、近位端部、遠位端部、及び近位端部と遠位端部との間に延在する長手方向中心軸(Al)を有する、ハウジングと、
ハウジングから遠位に延在する第1及び第2の固定アームと、
ハウジングに移動可能に連結された第1及び第2の枢動アームであって、各枢動アームが近位端部及び遠位端部を有し、枢動アームが、それらの間に骨アンカーを選択的に保持するように構成されている、第1及び第2の枢動アームと、
ハウジングの中心開口部内にねじ止めにより装着されたレデューサシャフトと、を備え、
ハウジングから遠位に延在する第1及び第2のアームの各々が、内面を画定し、第1及び第2のアームの各々が、各アームの横方向端部において内面から外向きに延在する側壁を含む、外科用器具。
14.第1及び第2のアームの各々の内面が、円錐先細プロファイルを有する、請求項13に記載の器具。
15.アームの各側壁の対向する内側に面する表面が、平面先細プロファイルを有する、請求項13~14のいずれかに記載の器具。
16.枢動アームが、固定アーム内に形成された凹部内に装着されている、請求項13~15のいずれかに記載の器具。
17.枢動アームが、枢動アームの近位端部と遠位端部との中間の位置において、ハウジングに枢動可能に連結されている、請求項13~16のいずれかに記載の器具。
18.レデューサシャフトが、第1の部分を備え、第1の部分が、雄ねじを有し、かつハウジングに対して回転して、レデューサシャフトをハウジングに対して遠位に前進させるように構成されている、請求項13~17のいずれかに記載の器具。
19.レデューサシャフトが、ハウジングに対して回転可能に固定された第2の部分を備え、第2の部分が、遠位に面するロッド係合表面を備える、請求項18に記載の器具。
20.第1の部分が、第2の部分の外面に形成された円周方向溝内に受容される1つ又は2つ以上の内側に面する突起を含む、請求項19に記載の器具。
21.レデューサシャフトが、内部を通って延在するワーキングチャネルを画定する、請求項13~20のいずれかに記載の器具。
22.レデューサシャフトの遠位端部部分が、その中に形成された可視化窓を含む、請求項13~21のいずれかに記載の器具。
23.レデューサシャフトが、レデューサシャフトの近位端部に駆動インターフェースを備える、請求項13~21のいずれかに記載の器具。
24.レデューサシャフトが、その近位端部に、ユーザによって把持されるように構成されたハンドルを備える、請求項13~21のいずれかに記載の器具。
25.レデューサシャフトに選択的に取り付け可能な回転解除シャフトを更に備える、請求項13~23のいずれかに記載の器具。
26.回転解除シャフトが、内部を通って延在するワーキングチャネルを画定する細長い本体を備え、回転解除シャフトのワーキングチャネルが、レデューサシャフトのワーキングチャネル及びハウジングの中心開口部と連通している、請求項25に記載の器具。
27.回転解除シャフトが、対向するヒンジ付きアームと、係止リングと、を含み、係止リングが、ハウジング内に形成された溝にヒンジ付きアームが係合する半径方向内向きの位置に、係止リングがヒンジ付きアームを維持する係止位置と、ヒンジ付きアームが半径方向に外向きに移動してハウジングの溝から係合解除することができる係止解除位置との間で移動可能である、請求項25に記載の器具。
28.回転解除シャフトが、回転解除シャフトの近位端部に駆動インターフェースを備える、請求項25に記載の器具。
29.側壁が、延在部を含み、延在部が、各延在部と内面との間にノッチを形成する、請求項13~28のいずれかに記載の器具。
30.ノッチが、骨アンカーの一部分を受容するように構成されている、請求項29に記載の器具。
31.レデューサシャフトが、脊椎ロッドに係合するように構成された実質的に平坦な遠位表面を含む、請求項13~30のいずれかに記載の器具。
32.レデューサシャフトが、脊椎ロッドに係合するように構成された凹状遠位表面を含む、請求項13~30のいずれかに記載の器具。
【0094】
〔実施の態様〕
(1) 外科用器具であって、
中に画定された内側チャネルを有する外側スリーブであって、その遠位端部の一対の延在部で終端する、外側スリーブと、
前記外側スリーブを通過するように構成された、近位ねじ付き部分及び遠位並進部分を有する内側スリーブと、
前記外側スリーブの前記延在部内に受容される一対の枢動アームであって、前記チャネル内に延在して、骨アンカーを前記外側スリーブに連結するように構成されている、一対の枢動アームと、を備え、
前記外側スリーブの近位端部部分が、別の器具と係合するように構成された1つ又は2つ以上の平坦部を含む、外科用器具。
(2) 前記枢動アームが、閉鎖位置に付勢されるようにばねを装着されている、実施態様1に記載の器具。
(3) 前記ねじ付き部分が、ねじなし部分によって分離された、第1のねじ付き部分と、第2のねじ付き部分と、を含む、実施態様1に記載の器具。
(4) 前記ねじ付き部分が、前記外側スリーブから取り外されるために、引っ張られて回転されるように構成されている、実施態様1に記載の器具。
(5) 前記外側スリーブの前記近位端部部分が、円周方向溝を含む、実施態様1に記載の器具。
【0095】
(6) 前記一対の枢動アームが、前記外側スリーブに対する前記遠位並進部分の回転を防止するために、前記内側スリーブの前記遠位並進部分の1つ又は2つ以上の長手方向溝内に延在するナブを更に備える、実施態様1に記載の器具。
(7) 前記遠位並進部分の回転を防止するために、前記内側スリーブの前記遠位並進部分の1つ又は2つ以上の長手方向溝内に延在するピンを更に備える、実施態様1に記載の器具。
(8) 前記外側スリーブ上の前記1つ又は2つ以上の平坦部に対応する嵌合特徴を有するカウンタトルクデバイスを更に備える、実施態様1に記載の器具。
(9) 内部を通るルーメンを画定する回転解除スリーブ(derotation sleeve)を更に備え、前記回転解除スリーブが、前記外側スリーブに連結するように構成されており、前記回転解除スリーブが、連結を容易にするために前記1つ又は2つ以上の平坦部と重なる1つ又は2つ以上の係合面を有する、実施態様1に記載の器具。
(10) 前記回転解除スリーブが、前記回転解除スリーブを前記外側スリーブに更に連結するために、前記ルーメン内に延在するように構成された一対のヒンジ付きアームを更に備える、実施態様9に記載の器具。
【0096】
(11) 前記回転解除スリーブが、前記ヒンジ付きアームの移動を選択的に抑制するように構成された係止リングを更に備える、実施態様10に記載の器具。
(12) 前記ヒンジ付きアームが、前記外側スリーブに沿った円周方向溝内に受容されている、実施態様10に記載の器具。
(13) 外科用器具であって、
中心開口部、近位端部、遠位端部、及び前記近位端部と前記遠位端部との間に延在する長手方向中心軸(Al)を有する、ハウジングと、
前記ハウジングから遠位に延在する第1及び第2の固定アームと、
前記ハウジングに移動可能に連結された第1及び第2の枢動アームであって、各枢動アームが近位端部及び遠位端部を有し、前記枢動アームが、それらの間に骨アンカーを選択的に保持するように構成されている、第1及び第2の枢動アームと、
前記ハウジングの前記中心開口部内にねじ止めにより装着されたレデューサシャフトと、を備え、
前記ハウジングから遠位に延在する前記第1及び第2のアームの各々が、内面を画定し、前記第1及び第2のアームの各々が、各アームの横方向端部において前記内面から外向きに延在する側壁を含む、外科用器具。
(14) 前記第1及び第2のアームの各々の前記内面が、円錐先細プロファイルを有する、実施態様13に記載の器具。
(15) アームの各側壁の対向する内側に面する表面が、平面先細プロファイルを有する、実施態様13に記載の器具。
【0097】
(16) 前記枢動アームが、前記固定アーム内に形成された凹部内に装着されている、実施態様13に記載の器具。
(17) 前記枢動アームが、前記枢動アームの前記近位端部と前記遠位端部との中間の位置において、前記ハウジングに枢動可能に連結されている、実施態様13に記載の器具。
(18) 前記レデューサシャフトが、第1の部分を備え、前記第1の部分が、雄ねじを有し、かつ前記ハウジングに対して回転して、前記レデューサシャフトを前記ハウジングに対して遠位に前進させるように構成されている、実施態様13に記載の器具。
(19) 前記レデューサシャフトが、前記ハウジングに対して回転可能に固定された第2の部分を備え、前記第2の部分が、遠位に面するロッド係合表面を備える、実施態様18に記載の器具。
(20) 前記第1の部分が、前記第2の部分の外面に形成された円周方向溝内に受容される1つ又は2つ以上の内側に面する突起を含む、実施態様19に記載の器具。
【0098】
(21) 前記レデューサシャフトが、内部を通って延在するワーキングチャネルを画定する、実施態様13に記載の器具。
(22) 前記レデューサシャフトの遠位端部部分が、その中に形成された可視化窓を含む、実施態様13に記載の器具。
(23) 前記レデューサシャフトが、前記レデューサシャフトの近位端部に駆動インターフェースを備える、実施態様13に記載の器具。
(24) 前記レデューサシャフトが、その近位端部に、ユーザによって把持されるように構成されたハンドルを備える、実施態様13に記載の器具。
(25) 前記レデューサシャフトに選択的に取り付け可能な回転解除シャフトを更に備える、実施態様13に記載の器具。
【0099】
(26) 前記回転解除シャフトが、内部を通って延在するワーキングチャネルを画定する細長い本体を備え、前記回転解除シャフトの前記ワーキングチャネルが、前記レデューサシャフトのワーキングチャネル及び前記ハウジングの前記中心開口部と連通している、実施態様25に記載の器具。
(27) 前記回転解除シャフトが、対向するヒンジ付きアームと、係止リングと、を含み、前記係止リングが、前記ハウジング内に形成された溝に前記ヒンジ付きアームが係合する半径方向内向きの位置に、前記係止リングが前記ヒンジ付きアームを維持する係止位置と、前記ヒンジ付きアームが半径方向に外向きに移動して前記ハウジングの前記溝から係合解除することができる係止解除位置との間で移動可能である、実施態様25に記載の器具。
(28) 前記回転解除シャフトが、前記回転解除シャフトの近位端部に駆動インターフェースを備える、実施態様25に記載の器具。
(29) 前記側壁が延在部を含み、前記延在部が、各延在部と前記内面との間にノッチを形成する、実施態様13に記載の器具。
(30) 前記ノッチが、骨アンカーの一部分を受容するように構成されている、実施態様29に記載の器具。
【0100】
(31) 前記レデューサシャフトが、脊椎ロッドに係合するように構成された実質的に平坦な遠位表面を含む、実施態様13に記載の器具。
(32) 前記レデューサシャフトが、脊椎ロッドに係合するように構成された凹状遠位表面を含む、実施態様13に記載の器具。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A-9C】
図9D-9F】
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
【国際調査報告】