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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】縦型倉庫用の自動カラムシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/127 20060101AFI20240219BHJP
【FI】
B65G1/127 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023553707
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-11-02
(86)【国際出願番号】 IB2021062194
(87)【国際公開番号】W WO2022185118
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】21020126.5
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520512498
【氏名又は名称】ピエトロ・ラウダーニ
【氏名又は名称原語表記】Pietro LAUDANI
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100125922
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 章子
(72)【発明者】
【氏名】ラウダーニ,ピエトロ
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022FF26
3F022MM01
3F022MM11
3F022MM17
3F022MM51
3F022QQ01
(57)【要約】
縦型倉庫用の自動カラムのシステム(100、200)であって、フレーム構造(110)に一体的に連結された複数の自動カラム(10)と、空気圧式/電気的または機械的駆動部と、カラム(10)の数に等しい数の複数の機械的伝達部(130)と、を備え、カラム(10)の数は偶数であり、複数の自動カラムのそれぞれは、上部ギアアセンブリ(80)および下部ギアアセンブリ(60)の周りを回転する伝達部材(50)と、伝達部材(50)によって支持され、伝達部材(50)の回転運動によって上から下へ、またはその逆に並進する複数の支持部(30)と、を備え、空気圧式/電気的駆動部または機械的駆動部と、機械的伝達部(130)とは、収納される対応するコンポーネントを支持する複数の支持部(30)の上方または下方への動きと同期し、複数の機械的伝達部は、対応する複数のカルダンジョイント(130)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦型倉庫用の自動カラムのシステム(100、200)であって、
フレーム構造(110)に一体的に連結された複数の自動カラム(10)
と、
空気圧式/電気的または機械的駆動部と、
カラム(10)の数に等しい数の複数の機械的伝達部(130)と、を備え、
カラム(10)の数は偶数であり、
前記複数の自動カラムのそれぞれは、
上部ギアアセンブリ(80)および下部ギアアセンブリ(60)の周りを回転する伝達部材(50)と、
伝達部材(50)によって支持され、前記伝達部材(50)の回転運動によって上から下へ、またはその逆に並進する複数の支持部(30)と、を備え、
前記空気圧式/電気的駆動部または機械的駆動部と、前記機械的伝達部(130)とは、収納される対応するコンポーネントを支持する前記複数の支持部(30)の上方または下方への動きと同期し、
前記複数の機械的伝達部は、対応する複数のカルダンジョイント(130)を備える、自動カラムのシステム(100、200)。
【請求項2】
前記複数のカラム(10)の第1のカラム(12)は、収納されるコンポーネントの積載工程の間、前記支持部(30)の下方への動きを制動するためのダンパー要素(13)を備える、請求項1に記載のシステム(200)。
【請求項3】
前記ダンパー要素(13)は、ダブルテーパーが設けられた剛性可変のヘリカルスプリングである、請求項2に記載のシステム(200)。
【請求項4】
前記第1のカラム(12)は、前記複数の支持部(30)の上方への動きの前記機械的駆動部を操作するクランク(14)を備える、請求項2または3に記載のシステム(200)。
【請求項5】
前記複数のカラム(10)の第2のカラム(15)は、前記複数の支持部(30)の下方への動きを自動的に機械的に作動させるためのレバー機構(16)を備える、請求項1から4のいずれか1つに記載のシステム(200)。
【請求項6】
前記複数のカラム(10)の第2のカラム(15)は、前記複数の支持部(30)の下方への移動を機械的に作動させるためのハンドルを備える、請求項1から4のいずれか1つに記載のシステム(200)。
【請求項7】
前記複数のカラム(10)の前記第1のカラム(12)および第2のカラム(15)は、前記フレーム構造(110)の対角線に沿った一対の対向する頂点に位置している請求項2または3に記載のシステム(200)。
【請求項8】
前記空気圧式/電気的駆動部が、空気圧式/電気ギアモータ(120)によって操作される、請求項1から7のいずれか1つに記載のシステム(100、200)。
【請求項9】
前記複数の自動カラム(10)は、垂直軸に対して最大35°まで傾斜するようになっている(assume)、請求項1から8のいずれか1つに記載のシステム(100、200)。
【請求項10】
エンドストップ(end stop)(140)をトリガするように構成された前記複数の支持部(30)上に載っているコンポーネントの数のカウンタを備える、請求項1から9のいずれか1つに記載のシステム(100、200)。
【請求項11】
前記複数のカラム(10)のうちの1つまたは複数のカラムが、他のカラム(10)に対して、0°~30°の範囲のオフセット角度でずれて位置している、請求項1から10のいずれか1つに記載のシステム(100、200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、資材を収納し回収するための縦型倉庫用の自動カラムシステムである。本発明によるカラムシステムは、限定されるものではないが、一例として、「オートモーティブ」の物流分野で使用可能である。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、生産システムの物流において、必要に応じて、資材、半製品、商品を収納し、回収することができる、人間工学に基づいた縦型倉庫が知られている。
【0003】
縦型倉庫の既知の例は、互いに向かい合った複数のカラム(columns)を備える。これにより、収納されるコンポーネントを置くことができる支持部または棚を配置することができる。縦型倉庫用の柱の最小本数は2本、好ましくは4本であるが、この本数は、当然ながら倉庫の種類によって異なる。
【0004】
縦型倉庫を使用することにより、多くのメリットを実現することができる。メリットのなかでも、とりわけ、垂直方向および水平方向の両方においてスペース利用を最適化すること、時間ごとのピッキング操作や格納操作の回数の増加が可能になること、ピッキング操作や格納操作中のミスを削減すること、倉庫のオペレータの安全性を向上し、人間工学を改善すること、コンポーネントをより良好に保護し、格納されたコンポーネントをより容易に監視すること、コンポーネントの取り扱いをより容易にすること、縦型倉庫と企業の管理情報システム、例えば「エンタープライズ・リソース・プランニング」(Enterprise Resource Planning、ERP)との統合および接続が可能になること、が挙げられる。
【0005】
既知の倉庫は、カラムごとに油圧機構や電子機構などのハンドリング機構を必要とするため、複数のオペレータが必要となり、一人のオペレータが管理する個々のカラムの動きを同期化させる必要があるという欠点がある。このため、コンポーネントのハンドリングプロセスに時間と手間がかかる。
【0006】
さらに、既知の手法によるカラムは、支持部を下方にのみ動かすことができる。すなわち、各カラムが設けられ(装備され)、コンポーネントが載置される支持部は、下方向にのみ動かされる。実際、カラムを反対方向、すなわち上方へ動かすことは困難である。伝達機構が、カラム支持部にかかる(支持されたコンポーネントの)重量力に打ち勝たなければならないからである。このため、既知のカラムでは、支持部を上方への移動は、常に荷重のない(負荷のない)状態で行われる。
【0007】
従って、上記の欠点がない自動カラムシステムを構築する必要がある。
【発明の概要】
【0008】
従って、本発明の目的は、縦型倉庫用の革新的な自動カラムシステムを提供することである。この目的は、複数のカラムの動きが自動的に同期するようにカラムシステムを設計することによって達成される。この同期は、空気圧式/電気的駆動部または機械的駆動部によって制御される複数のジョイントによって行われる。
【0009】
さらに、本発明のさらなる態様によれば、革新的な運動伝達システムにより、カラムの支持部の動きを反転させることができ、カラムに荷重がかかっている状態でもカラムの支持部を上方にも動かすことが可能になる。このため、カラムシステムは自動化されるとともに、人間工学に基づくものになる。
【0010】
本発明によれば、上記およびその他の目的および利点が、添付の独立請求項に記載された特徴を有する、縦型倉庫用の革新的な自動カラムシステムによって達成され得る。
【0011】
本発明のさらに好ましいおよび/または特に有利な実施形態を、添付の従属請求項に開示された特徴に従って説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
次に、本発明を、非限定的な実施例を示す添付の図面を参照して説明する。
図1】本発明の一態様による自動カラムシステムの平面図である。
図2】本発明の一実施形態によるカラムの側面図である。
図3図2のカラムの正面図である。
図4図2のカラムの下部分の拡大詳細図である。
図5図2のカラムの上部分の拡大詳細図である。
図6】本発明のさらなる態様による、自動化され、かつ、人間工学に基づくカラムシステムの斜視図である。
図7図6のカラムシステムの第1のカラムの図である。第1のカラムは、ダンパー要素と、上昇段階(upward phase)を作動させるための要素とを備える。
図8図6のカラムシステムの第2のカラムの図である。第2のカラムは、下降段階(downward phase)の自動操作のためのレバー機構を備える。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照すると、本発明の第1の態様による自動カラムシステムが参照番号100で示されている。このシステムは、工業製品の収納および輸送に使用される縦型倉庫に適している。自動カラム10は、少なくとも2本であり、互いに向かい合っていなければならない。図1に示す好ましい実施形態によれば、自動カラム10は4本である。当然ながら、倉庫の物流において必要であれば、カラムの数は、偶数である限り、もっと多くてもよく、例えば6本や8本であってもよい。
【0014】
自動カラム10は、必要性および収納または輸送される製品の種類に応じて、フレーム構造110によって、互いに連結され得る。フレーム構造110は、好ましくは空間の3方向において平行六面体の形状を有する。
【0015】
カラム10間の中央には、空気圧式または電気式のギアモータ120があってもよい。ギアモータ120は、好ましくは24ボルトで駆動され、カラム10の数と同じ数の機械的伝達部(transmissions)、好ましくはカルダンジョイント130に接続されている。図1の例では、カラム10の数は4である。中央の空気圧式/電気ギアモータ120と機械的伝達部を使用することにより、4本のカラム10を同時に操作することが可能になる。ギアモータは、遠隔で自動的に制御され得る。
【0016】
図2を参照すると、空気圧式/電気ギアモータの代替として、カラム10は2対のペダル(公知のタイプであるため図示せず)によって操作される。2対のペダルのうち第1の対のペダルは、フレーム構造110の一方側にあり、第2の対のペダルはフレーム構造110の反対側にある。各対のペダルにおいて、第1のペダルはカラム10の支持部を上方に作動させ、第2のペダルはカラム10の支持部を下方に作動させる。2対のペダルが存在することは、コンポーネントを運ぶ支持部を上方または下方に同じように動かすために、カラムを2つずつ時計回り(第1の対)および反時計回り(第1の対に対向する第2の対)に動かさなければならないことに関連している。
【0017】
本発明のさらなる実施形態によれば、図2を参照すると、カラム10は、2対のレバー20によって操作される。2対のレバーのうち第1の対のレバーは、フレーム構造110の一方側のカラム10に設けられ、第2の対のレバーは、反対側のカラム10に設けられている。各対のレバーにおいて、第1のレバーはカラム10の支持部を上方に作動させる。第1のレバーに対して対称に取り付けられた第2のレバーは、カラム10の支持部を下方に作動させる。2対のレバーが存在することは、コンポーネントを運ぶ支持部を上方または下方に同じように動かすために、カラムを2つずつ時計回り(第1の対)と反時計回り(第1の対に対向する第2の対)に動かさなければならないことに関連している。
【0018】
さらに図2を参照すると、自動化された各カラム10は、ほぼ正方形の断面を有するボックス構造40を備える。ボックス構造40は、ベースプレートに固定され、ステンレス鋼またはアルミニウムなどの2つの垂直側壁によって形成されている。同じ図2には、伝達部材50(図3に示される)によって動かされる複数の支持部30が示されている。支持部30は、縦型倉庫のコンポーネントを動かす。伝達部材50、例えば公知技術によるチェーン50は、チェーンの中央構造にリベットで固定された複数のだぼ(dowel)を備える。チェーン50は、オペレータによって垂直マガジン(magazine)に積載されるコンポーネント(商品、一般貨物など)を支持することができる可変数の支持部30を収容することができる。
【0019】
支持部30は、有利には、非常に軽い材料であり、さまざまな産業で広く使用されているポリエチレン(またはポリゼン(polyzene))製である。ポリエチレン(またはポリゼン)は、化学工業用の機器、ビンや容器、スライドやスライドエレメント、スライドガイドなどの製造に使用されている。従来の鋼鉄の代わりにポリゼンを使用する利点は、化学薬品、水、塩溶液、酸、アルカリ、アルコール、およびガソリンに対する耐性が高いことである。さらに、ポリゼンは高い衝撃強度(低温でも)、低い摩擦係数、および優れた非粘着性を有する材料である。
【0020】
図2から図5を参照すると、カラム10の支持部30の動きは次のように実現される。
【0021】
カルダンジョイント130による空気圧式/電気ギアモータ120の制御、およびペダルまたはレバー20の制御は、下部ギア60に伝達される。下部ギア60は、好ましくはピニオン-クラウンカップリングによって構成されている。レバーシステム70によって下部ギアアセンブリ60から上部ギアアセンブリ80に動きが伝えられる。下部および上部ギアアセンブリは、支持部30を動かす伝達部材(好ましくはチェーン50)に結合されている。レバーシステム70は、オペレータによるエレメントの積載中に、各自動カラム10のピッチを同期させる機能を有する。
【0022】
ドラムアセンブリ90は、ドラム91と、二重の(double)複数のスプリングピン92、93とを備える。ドラムアセンブリ90は、下部ギアアセンブリ60に近接して配置され、第1の複数のスプリングピン93は、第2の複数のスプリングピン92よりも長い。この二重の複数のスプリングピン92,93は、ドラム91のピッチを決定する機能を有し、その結果、縦型倉庫のオペレータがコンポーネントを支持部30に載せるときに、チェーン50に取り付けられた支持部30の前進を決定する機能を有する。好ましい実施の形式によれば、ミリメートル単位で計算されたドラム91のピッチは、1つ以上のスプリングピンを変化させることによって決定され、それによって下部ギアアセンブリ60の伝達比(transmission ratio)が変わる。実現可能なピッチは、好ましくは、25mm、50mm、75mm、100mm、200mmである。
【0023】
ペダルまたはレバーによる機械的作動の場合、停止リミッタ140をトリガするために個数カウンタが設定される。空気圧式駆動または電気的駆動の場合、個数は自動的にカウントされ、空気圧式駆動または電気的駆動は設定された時間で停止する。
【0024】
自動カラム10の動作は次の通りである。支持部30は、ドラムアセンブリ90に設定されたピッチに従って、上から下へ(後述するように、その逆も同様)動く。支持部30が下部ギアアセンブリ60の高さに達すると、自動カラム10の内部に隠れて下向きに回転する。
【0025】
オペレータは、停止リミッタ140に作用することにより、支持部30の下方への動きを手動で停止させることができる。停止リミッタはチェーン50の動きを阻止し、支持部30の更なる下方への動きを阻止する。
【0026】
さらに、本発明によると、以下に説明するように、下方にのみ移動可能な既知の技術によるカラムとは対照的に、カラムを上方および下方の両方に移動させることが可能になる。実際、すでに述べたように、カラムは、複数の支持部によって収納またはハンドリングされるコンポーネントを支持している。このような支持部は、ハンドリングの要求に応じて、上方または下方に動かされる必要がある。
【0027】
本発明によると、支持部30に載ったコンポーネントによって荷重がかかっていても、支持部30を上方に動かすことが可能になる。上方に動く間にコンポーネントの重量力に打ち勝つという課題は、下部ギアアセンブリ60の近傍に配置されたベベルギア対(bevel gear pair)65の間と、下部ギアアセンブリ60のピニオンおよびクラウンギアの間に適切な伝達比を適用することによって解決される。全体的なギア比は、支持部30上のコンポーネントの重量に打ち勝つために、速度を下げ、伝達可能なトルクを増加させるように選択される。
【0028】
逆の動きは、レバー20とレバーシステム70との間の相対的な位置関係によって実現される。すなわち、それらの相対的な位置に応じて、チェーンの一方向の回転または反対方向の回転を実現することができる。これは、従来技術におけるカラムの例には見られない、本発明特有の特徴である。
【0029】
使用可能な荷重の長さを変化させ、複雑な形状のコンポーネントを収容するために、カラムを傾斜させることができる。有利なことに、カラムの傾斜角度は垂直軸に対して35°まで可能である。
【0030】
図6図8を参照して、本発明のさらなる態様による、好ましい実施形態の自動カラム200のシステムを説明する。この場合も、カラムの数は4つであるが、偶数である限り、その総数はさらに多くてもよい。
【0031】
上述のように作られた2本のカラム10は、フレーム構造110の第1の対角線に沿って対向する頂点の第1の対に割り当てられる。フレーム構造110の第2の対角線に沿った第2の対の対向する頂点には、代わりに、さらなる特徴を有する2つのカラムが配置される。
【0032】
第1のカラム12には、載荷段階(loading phase)の間に支持部30の下方への動きを制動するためのダンパー要素13が設けられている。ダンパー要素は、一例として、ショットブラスト加工されたダブルテーパースプリングを示す図7の例のように、剛性が可変のヘリカルスプリング、または油圧ピストンに結合されたヘリカルスプリングであってもよい。第1のカラム12はまた、支持部30の上昇段階を作動させるためのクランク14を備える。従って、上方への移動はクランク14によって達成される。クランク14は、最後のコンポーネントを常にアンロード位置に持ってくる役割を持つ。
【0033】
第2のカラム15は、支持部30の下降段階を自動的に作動させるためのレバーシステム16を備える。
【0034】
下方への操作性は、コンポーネントの位置決めによって自動的に作動するように設計されたレバー機構16、または手動操作のためのハンドル(既知のタイプであるため図示せず)のいずれかによって得られる。
【0035】
従って、この更なる態様による発明の、上記開示されたものに関する大きな利点は、支持部30が、下降段階から上昇段階へわたる円運動を行う必要がなく、同じ2つの段階が、レバー機構16およびクランク14によって、あるいは、代わりに、ハンドルおよびクランク14によって、独立して操作されることである。
【0036】
本発明の第1の態様に従って説明したものと同じシステムは、空気圧式/電気ギアモータを用いても動作可能である。伝達比(変速比)は最大1:20に達することができる。
【0037】
カラムは、機械的伝達部材、好ましくは図1に記載されているようなカルダンジョイント130によって互いに連結されている。これにより、すべてのカラムに同期された動きを伝達することができる。あるカラムによって生じ、他の全てのカラムに伝達される同じ動きは、下方にも上方にも作用する。したがって、このさらなる態様によれば、本発明は、機械的駆動部のために、2対のペダルまたは2対のレバーを必要とせず、上方への動きのためのクランクと、下方への動きのためのレバー機構(またはハンドル)とを必要とする。
【0038】
標準カラム10、第1のカラム12、第2のカラム15のすべてのカラムは、必要に応じて最大30°のオフセット角度で互いにずらして取り付けることができる。カルダンジョイントを使用することで、このようなズレを回復することができる。カラムの最大寸法は145mmから120mmに縮小された。この構成でも、先に説明した構成と同様にエンドストップが設けられている。
【0039】
支持部30は、抵抗断面を増加させ、重荷重の存在下でのたわみを避けるために、支持部30の幅を、72mmまで増加させる(他の既知の実施形態の30mmと比較すると)ことで最適化されている。支持部には、25kg/cmまでの荷重が保証されている。
【0040】
この構成においても、実現可能な段差は、好ましくは、25mm、50mm、75mm、100mm、および200mmである。
【0041】
柔軟性、延性、モジュール性というコンセプトのもと、あらゆる実施の形式が研究され、実施されてきた。実際、カラムシステムは必要性に応じてモジュール化されており、簡単な手順で新製品に再調整することができる。
【0042】
概要および詳細な説明において、少なくとも1つの例示的な実施形態を示したが、本発明の保護範囲に入る多数の変形例が存在することを理解しなければならない。さらに、提示された実施形態は単なる例示であり、本発明の保護範囲またはその適用もしくは構成を何ら限定することを意図するものではないことを理解しなければならない。むしろ、要約および詳細な説明は、当業者が少なくとも1つの例示的な実施形態を実施するための便利なガイドを提供するものであり、添付の特許請求の範囲およびそれらの技術的-法的等価物に規定される本発明の保護範囲を超えることなく、本明細書に記載される要素の機能および組立において多数の変形が可能であることは明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-11-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦型倉庫用の自動カラムのシステム(100、200)であって、
フレーム構造(110)に一体的に連結された複数の自動カラム(10)
と、
空気圧式/電気的または機械的駆動部と、
カラム(10)の数に等しい数の複数の機械的伝達部(130)と、を備え、
カラム(10)の数は偶数であり、
前記複数の自動カラムのそれぞれは、
上部ギアアセンブリ(80)および下部ギアアセンブリ(60)の周りを回転する伝達部材(50)と、
伝達部材(50)によって支持され、前記伝達部材(50)の回転運動によって上から下へ、またはその逆に並進する複数の支持部(30)と、を備え、
前記空気圧式/電気的駆動部または機械的駆動部と、前記機械的伝達部(130)とは、収納される対応するコンポーネントを支持する前記複数の支持部(30)の上方または下方への動きと同期し、
前記複数の機械的伝達部は、対応する複数のカルダンジョイント(130)を備え
前記複数のカラム(10)の第1のカラム(12)は、収納されるコンポーネントの積載工程の間、前記複数の支持部(30)の下方への動きを制動するためのダンパー要素(13)を備え、
前記ダンパー要素(13)は、ダブルテーパーが設けられた剛性可変のヘリカルスプリングである、自動カラムのシステム(100、200)。
【請求項2】
前記第1のカラム(12)は、前記複数の支持部(30)の上方への動きの前記機械的駆動部を操作するクランク(14)を備える、請求項に記載のシステム(200)。
【請求項3】
前記複数のカラム(10)の第2のカラム(15)は、前記複数の支持部(30)の下方への動きを自動的に機械的に作動させるためのレバー機構(16)を備える、請求項1または2に記載のシステム(200)。
【請求項4】
前記複数のカラム(10)の第2のカラム(15)は、前記複数の支持部(30)の下方への移動を機械的に作動させるためのハンドルを備える、請求項1または2に記載のシステム(200)。
【請求項5】
前記複数のカラム(10)の前記第1のカラム(12)および第2のカラム(15)は、前記フレーム構造(110)の対角線に沿った一対の対向する頂点に位置している請求項またはに記載のシステム(200)。
【請求項6】
前記空気圧式/電気的駆動部が、空気圧式/電気ギアモータ(120)によって操作される、請求項1からのいずれか1つに記載のシステム(100、200)。
【請求項7】
前記複数の自動カラム(10)は、垂直軸に対して最大35°まで傾斜するようになっている、請求項1からのいずれか1つに記載のシステム(100、200)。
【請求項8】
エンドストップ(end stop)(140)をトリガするように構成された前記複数の支持部(30)上に載っているコンポーネントの数のカウンタを備える、請求項1からのいずれか1つに記載のシステム(100、200)。
【請求項9】
前記複数のカラム(10)のうちの1つまたは複数のカラムが、他のカラム(10)に対して、0°~30°の範囲のオフセット角度でずれて位置している、請求項1からのいずれか1つに記載のシステム(100、200)。
【国際調査報告】