IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トランスミューラル システムズ エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】アクセスカテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/088 20060101AFI20240219BHJP
   A61B 17/34 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
A61M25/088
A61B17/34
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553985
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-11-02
(86)【国際出願番号】 US2022018585
(87)【国際公開番号】W WO2022187412
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】63/155,707
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518373829
【氏名又は名称】トランスミューラル システムズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Transmural Systems LLC
【住所又は居所原語表記】4 Dundee Park Drive,Suite 101,Andover,MA 01810 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラフィー,ナッサー
(72)【発明者】
【氏名】マクドナルド,スチュアート
(72)【発明者】
【氏名】ラフィー,クーシャ
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
【Fターム(参考)】
4C160FF49
4C160MM33
4C267AA05
4C267AA09
4C267AA55
4C267BB02
4C267BB08
4C267BB52
4C267CC08
(57)【要約】
本開示は、以下の新規で有利なシステム及び方法に関する。これは、手術ツール又はガイドワイヤを配備する。特に、本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、以下の手術ツールを配備する。これは、管腔系の部分の形状を変化させる際に使用する。もっと詳しく言うと、本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、アクセスカテーテルを含む。これにより、用具(例えばガイドワイヤなど)を方向付けて、軸から外れ、脈管の壁又は組織構造の壁のなかに入れる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織構造の内部にある標的場所にアクセスするためのアクセスカテーテルにおいて:
細長い本体を備え、これは、近位端と遠位端とを有し;そして、
横アクセサ本体を備え、これは、近位端と遠位端とを有し、
前記横アクセサ本体は、細長い前記本体の少なくとも一部分に対して摺動するよう構成され、更に、
前記横アクセサ本体の前記遠位端は、屈曲して細長い前記本体から離れるよう構成され、これにより整列して、前記カテーテルの隣にある組織構造を穿刺できる、
アクセスカテーテル。
【請求項2】
請求項1のアクセスカテーテルにおいて、
前記横アクセサ本体の前記遠位端は、ガイドワイヤを案内して、前記組織構造のなかに入れるよう構成されている、
アクセスカテーテル。
【請求項3】
請求項1のアクセスカテーテルにおいて、
前記横アクセサ本体の前記遠位端領域は、放射線不透過性材料で被覆されている、
アクセスカテーテル。
【請求項4】
請求項1のアクセスカテーテルにおいて、
前記横アクセサ本体の前記遠位端領域は、不均一な表面を有し、これは、視覚化モダリティのもとで、その識別特性が増強するよう構成されている、
アクセスカテーテル。
【請求項5】
請求項1に記載のアクセスカテーテルにおいて、
細長い前記本体は、その上に配置された放射線不透過性マーカーを含み、これにより、使用者が、少なくとも一つの撮像モダリティのもとで、解剖学的構造に対するその回転方向における向きを検出できる、
アクセスカテーテル。
【請求項6】
組織構造の内部にある標的場所にアクセスするためのアクセスカテーテルにおいて:
細長い本体を備え、これは、近位端と遠位端とを有し;そして、
マーカーを備え、これは、細長い前記本体の上に配置され、これにより、使用者が、少なくとも一つの撮像モダリティのもとで、解剖学的構造に対するその回転方向における向きを検出できる、
アクセスカテーテル。
【請求項7】
請求項6のアクセスカテーテルにおいて、
前記マーカーは、放射線不透過性である、
アクセスカテーテル。
【請求項8】
請求項6のアクセスカテーテルにおいて、
前記マーカーは、少なくとも二つのループ部分を含み、これは、細長い前記本体の長さに沿って互いから離間し、このそれぞれは、細長い前記本体を少なくとも部分的に取り囲み、少なくとも二の前記ループ部分は、架橋部分によって連結されている、
アクセスカテーテル。
【請求項9】
請求項6のアクセスカテーテルにおいて、
当該ループ部分のそれぞれは、第一端を含み、これは、第二端から離間し、これにより、それぞれの前記ループ部分が「C」形の断面を有する、
アクセスカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[001]本開示は、米国仮出願第63/155,707号(2021年3月02日出願)に対する優先権の利益を主張する。
前述した特許出願の内容は、ここにより、参照によりこのなかにその全体としてすべての目的のために組み入れられる。
【0002】
開示の分野
[002]本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、手術ツール又はガイドワイヤを配備する。
特に、本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、以下の手術ツールを配備する。これは、管腔系の部分の形状を変化させる際に使用する。
もっと詳しく言うと、本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、アクセスカテーテルを含む。これにより、管腔系の壁の組織のなかに容易にトンネル掘りができるようになる。
【背景技術】
【0003】
開示の背景
[003]このなかに提供された背景の記述は、本開示の文脈を概して提示する目的のためである。
本発明者の仕事は、この背景の節において記述された範囲において、また、それ以外では出願時に先行技術としての適格性がない記述の態様において、明示的にも暗黙的にも、本開示に反して先行技術として認められることはない。
【0004】
[004]以下の装置及びシステムが多数存在する。これは、組織構造にアクセスして横切る。
本開示は、以下の改良された装置及び関係する方法を提供する。これは、技術水準を著しく向上させると考えられる。
【発明の概要】
【0005】
発明の手短な要約
[005]以下は、本開示の一つ以上の態様の簡略化された要約を提示する。これは、本開示によって記述される様々な実装の基本的な理解を提供するためである。
この要約は、考えられるすべての実施形態を広範に概観するものではない。すべての実施形態の鍵又は決定的な要素を同定することを意図するものではないし、任意の又はすべての実施形態の範囲を叙述することを意図するものでもない。
【0006】
[006]本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、手術用具又はガイドワイヤを配備する。
特に、本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、カテーテルが進行する軸から外れて、手術用具又はツールを配備する。これは、困難であり得る。特に、患者の管腔系のなかにある組織構造の壁のなかにトンネル掘りをする文脈においては。
いくつかの態様において、本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、アクセスカテーテルを含む。例えば、心筋アクセス装置などである。これは、管腔系を縫縮するためのシステムとともに使用する。
以下のことが、しかしながら認識されるであろう。すなわち、本開示の教示は、以下の多くの異なる応用のための医療装置の設計及び実装に密接に関係する。そこでは、経皮的に導入された装置を、著しく異なる進行方向(例えば、斜め又は直交する進行方向など)に沿って、再び方向付ける必要がある。
【0007】
[007]本開示は、一つ以上の実施形態において、以下のシステムの実装を提供する。これは、例えばガイドワイヤを第一の方向に配備し、続いて、第一の前記方向に対して垂直あるいは斜めの第二の方向に配備するのを容易にする。
これは、以下のために有用であり得る。すなわち、組織構造の壁のなかに又はそのなかを貫通して、トンネル掘りをするためである。例えば、心臓の心筋のなかに、心臓の部屋のなか、又は、心臓のなかに画定された脈管通路のなかの場所から、トンネル掘りをするためなどである。
しかし、以下のことも認識されるであろう。すなわち、このような装置を、以下のために有利に使用し得る。すなわち、血管の壁を横切って、前記脈管壁のなかに開口を形成するためである。これにより、様々な目的のためのカテーテルが通過できる。例えば、脈管シャントを送達し、あるいは、端側吻合処置を実行するなどである。
例えば、いくつかの態様にしたがって、本開示は、以下のシステムの実装を提供する。これは、ガイドワイヤを配備している最中に、ガイドワイヤが90度(又は90度近く)方向転換することを容易に達成できるようにする。
【0008】
[008]複数の実施形態を開示している。一方、本開示の更に他の実施形態は、以下の詳細な記述から当業者に明らかになるであろう。これは、本発明の例示的な実施形態を示し、記述している。
理解されるであろうとおり、本開示の様々な実施形態は、すべて本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な明白な態様において改変することが可能である。
したがって、図面及び詳細な記述は、本質的に例示的であるとみなされるべきであって、限定的とみなされるべきではない。
【0009】
図面の手短な記述
[009]明細書は、発明主題を特に指摘し明確に主張する請求項で完結する。これは、本開示の様々な実施形態を形成するとみなされる。以下のことが考えられる。すなわち、本発明は、添付の図とともに取られる以下の記述からもっと良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】[010]図1は、一実施形態にしたがって、アクセスカテーテルを例示している。
図2A】[011]図2aは、意図された一実施形態にしたがって、マーカーバンドの例を例示している。これは、例示的なアクセスカテーテルのなか又はその上に設けられている。
図2B】[012]図2bは、本開示にしたがって、マーカーバンドの斜視図を例示している。
図2C】[013]図2cは、図2bのマーカーバンドの側面図を例示している。
図2D】[014]図2dは、図2bのマーカーバンドの上面図を例示している。
図3】[015]図3は、一実施形態にしたがって、アクセスカテーテルの前記遠位部分の断面図を例示している。
図4】[016]図4は、一実施形態にしたがって、アクセスカテーテルの部品に関する代表的な寸法を例示する表である。
図5】[017]図5は、一実施形態にしたがって、同心バルーンを伴うアクセス装置を例示している。
図6】[018]図6は、一実施形態にしたがって、偏心バルーンを伴うアクセス装置を例示している。
図7A】[019]図7aは、一実施形態にしたがって、アクセス装置を例示している。遠位にバルーンがある。
図7B】[020]図7bは、一実施形態にしたがって、アクセス装置を例示している。遠位にバルーンがある。
図8A】[021]図8aは、一実施形態にしたがって、アクセス装置を例示している。近位にバルーンがある。
図8B】[022]図8bは、一実施形態にしたがって、アクセス装置を例示している。近位にバルーンがある。
図9】[023]図9は、一実施形態にしたがって、組み立てられたアクセス装置を例示している。ハブが前記アクセスカテーテルに結合されている。
図10A】[024]図10aは、一実施形態にしたがって、ハブの接写図を例示している。
図10b】[025]図10bは、ハブの代替的な実施形態を例示している。
図11a】[026]図11aは、一実施形態にしたがって、ハブの主本体と穿刺要素との斜視図を例示している。
図11b】[027]図11bは、一実施形態にしたがって、ハブの主本体と穿刺要素との斜視図を例示している。
図11c】[028]図11cは、一実施形態にしたがって、ハブの主本体と穿刺要素との部分的な断面図を例示している。
図11d】[029]図11dは、一実施形態にしたがって、穿刺要素の端面図を例示している。
図12】[030]図12は、一実施形態にしたがって、穿刺要素を例示している。
図13a】[031]図13aは、一実施形態にしたがって、穿刺要素のハンドル要素及び延長片を例示している。
図13b】[032]図13bは、一実施形態にしたがって、穿刺要素のハンドル要素及び延長片を例示している。
図14a】[033]図14aは、第一の実施形態にしたがって、マーカーバンドの斜視図を例示している。
図14b】[034]図14bは、図14aのマーカーバンドの端面図を例示している。
図14c】[035]図14cは、図14aのマーカーバンドの側面図を例示している。
図14d】[036]図14dは、図14aのマーカーバンドの上面図を例示している。
図15a】[037]図15aは、第二の実施形態にしたがって、マーカーバンドの側面図を例示している。
図15b】[038]図15bは、図15aのマーカーバンドの上面図を例示している。
図15c】[039]図15cは、図15aのマーカーバンドの斜視図を例示している。
図16a】[040]図16aは、第三の実施形態にしたがって、マーカーバンドの側面図を例示している。
図16b】[041]図16bは、図16aのマーカーバンドの斜視図を例示している。
図16c】[042]図16cは、図16aのマーカーバンドの端面図を例示している。
図17a】[043]図17aは、第四の実施形態にしたがって、マーカーバンドの側面図を例示している。
図17b】[044]図17bは、図17aのマーカーバンドの上面図を例示している。
図17c】[045]図17cは、図17aのマーカーバンドの斜視図を例示している。
図18a】[046]図18aは、使用時において、図14aのマーカーバンドの上面図を例示している。
図18b】[047]図18bは、使用時において、図14aのマーカーバンドの側面図を例示している。
図18c】[048]図18cは、使用時において、図14aのマーカーバンドの等角図を例示している。
図18d】[049]図18dは、使用時において、図14aのマーカーバンドの上面図を例示している。
図19】[050]図19は、一実施形態にしたがって、脈管のなかを通り抜けて配備されるアクセス装置を例示している。例えば、冠血管などである。
図20a】[051]図20aは、一実施形態にしたがって、求心カテーテルの左心室に対する向きの端面図を例示している。
図20b】[052]図20bは、一実施形態にしたがって、前記カテーテルの側面図を例示している。左心室を長軸に見ている。
図21】[053]図21は、一実施形態にしたがって、ガイドワイヤ経路のスケッチを例示している。これは、心筋のなかに方向付けるスイッチバック経路のあとに続いている。
図22】[054]図22A~23Dは、前記開示にしたがって、アクセスカテーテルの更なる例、又はその態様を描いている。
図23
図24】[055]図24A~25Fは、本開示にしたがって、アクセスカテーテルの更なる実施形態を例示している。
図25
図26】[056]図26A~27は、本開示にしたがって、アクセスカテーテルのまた更なる実施形態を例示している。
図27
図28】[057]図28A~28Cは、本開示にしたがって、内側及び外側カテーテル構成要素の組立体を例示している。
図29】[058]図29A~29Dは、本開示にしたがって、例示的なカテーテルのまた更なる態様を例示している。
図30】[059]図10A~30Hは、本開示にしたがって、カテーテルの遠位先端建造の例示的な例を提示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な記述
[061]本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、手術ツール又は用具(例えば、ガイドワイヤなど)を配備するためのものである。
特に、本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、以下の手術ツールを配備する。これは、管腔系の部分の形状を変化させ、あるいは、管腔系の壁構造を横切る際に使用する。
もっと詳細に言うと、本開示は、以下の新規かつ有利なシステム及び方法に関する。これは、以下のアクセスカテーテルを含む。これは、患者の心臓の心筋に、心臓の内部の通路又は部屋からアクセスするために使用してもよい。
様々な実施形態において、心筋アクセス装置を提供する。これは、アクセスカテーテルと、ハブとを含む。これには、特別に構成されたマーカー構造を設けてもよい。これにより、前記アクセスカテーテルを回転方向において向き決めするのを助ける。これにより、ガイドワイヤなどの実装を方向付けて、所定の方向に沿って組織構造の壁のなかに入れる。
この記述の目的のため、近位は、使用者又は外科医に向かうことを指し、遠位は、患者に向かうことを指す。
【0012】
[062]ツールを前進させて人体の特定の場所のなかに入れることが望まれる処置がある。
例えば、ガイドワイヤを前進させて心筋のなかに入れ、これにより、細長い通路を画定することが望まれる処置がある。
このなかの教示にしたがって、前記ガイドワイヤを前進させて心筋のなかに入れることは、以下を含んでもよい。すなわち、このなかに記述されるとおり、前記ガイドワイヤを覆ってアクセスカテーテル(アクセサカテーテルとも呼ばれる。)(例えば、求心アクセスカテーテルなど)を前進させ、これにより、前記ガイドワイヤを方向付けて、心筋のなかに入れる。
前記アクセスカテーテルは、その遠位端又はその近くに、放射線不透過性マーカーを含んでもよい。これにより、前記アクセスカテーテルの相対的な回転方向における位置を指し示す。
【0013】
[063]このなかに記載したアクセスカテーテルの実装は、MIRTH(静脈内間質性テザーによる心筋壁内拘束)処置において有用であり得る。
MIRTH処置において、ガイドワイヤが左心室の内部で、互いに隣接する組織層の間を航行する。これにより、深い心外膜下ループを作る。これは、心臓が病理学的に拡張しているとき、緊張を印加して、拘束し又は再構築するために、左心室のまわりを一周する。
前記一周は、基底レベル、心筋中央レベルなど任意のレベルであってもよい。
いったん前記ガイドワイヤがこの軌跡を航行すれば、緊張要素(例えば、緊張しているテザーを有するインプラント)及び、その緊張を調節し又は保持して所望の量の緊張をその場で係止する装置と交換してもよい。
それが心外膜下軌跡なので、冠血管を絞扼する危険がなく、緊張を印加したときの高度房室ブロックの危険が低下する。
更に、心外膜下緊張要素は、アンカーに基づく弁輪形成術又は心室形成装置が引き抜かれる危険を防止する。
【0014】
[064]MIRTH処置を用いて作成された前記経路又は軌跡を更に利用して、MIRTHに基づくペーシングを可能にしてもよい。これにより、生来の心臓伝導系が、AV結節又はヒス束のレベルなど、永久ペーシングを必要とする任意のレベルで損なわれた場合(孤立性右心室ペーシングは、心筋症を引き起こし又は悪化させる。)に、永久心臓ペーシング又は心臓再同期療法を達成する。
【0015】
[065]心筋にアクセスするためには、一般に以下のことが必要である。すなわち、ガイドワイヤが、長手方向に横切ったのち、側方に進んで組織のなかに入る。
求心アクセスカテーテルが、このなかに記述されている。これを使用して、心筋のなかへの最初のアクセスを提供してもよい。これは、前記アクセスカテーテルが進行する軸から外れた方向に沿う。例えば、前記アクセスカテーテルが進行する軸に対して斜め又は直交する。
【0016】
[066]前記アクセスカテーテルは、ガイドワイヤの上を覆って前進させ、標的場所まで到達させることにより使用する。そこでは、脈管壁のなかに若しくはそのなかを通り抜けて又は心筋のなかにトンネル掘りをすることが望まれる。
前記カテーテルを前進させて、前記カテーテルの遠位部分が穿刺すべき場所を通過するところまで到達させ、前記カテーテルの側方又は側面出口ポートが、アクセスすべき組織の場所と整列するところまで到達させる。
前記アクセスカテーテルは、放射線不透過性マーカーを含んでもよい。これは、前記出口ポートの近くにあり、又は、前記出口ポートを取り囲む。
前記マーカーは、軸対称でない構成及び形状を含む。これにより、使用者が、視覚化モダリティのもとで、前記カテーテルの回転方向における向きを判断できる。これにより、前記アクセスカテーテルの前記側面出口ポートが、前記アクセスカテーテルによって穿刺されるべき標的場所を「狙う」ことができる。
【0017】
[067]いったん整列すれば、操縦管(又は管腔)の遠位端を前進させて、前記カテーテルの前記側面出口ポートから外に出す。
前記操縦管又は管腔には、好ましくは、形状記憶属性を設ける。これにより、前記管が屈曲して、前記アクセスカテーテルの長手方向に対して斜め又は直交する方向に沿う。
前記操縦管又は管腔は、その遠位端から、近位方向に沿って、前記アクセスカテーテルの細長い本体と並んで又はそのなかで延びている。前記操縦管又は管腔は、好ましくは、前記アクセスカテーテルの近位領域又は端まで延びる。これにより、前記操縦管が、前記アクセスカテーテルに対して、近位-遠位方向に沿って前進できる。
前記操縦管が遠位方向に沿って前進するにつれて、前記操縦管の前記遠位端が、前記カテーテルの前記側面出口ポートのなかを通り抜けて外に覗き、横切るべき組織構造に向けて狙いをつける。例えば、脈管壁又は心筋などである。
前記操縦管は、好ましくは、放射線不透過性被覆などの被覆や表面処理を含む。これにより、一つ以上の視覚化モダリティのもとで、その視認性が高くなる。
前記操縦管の前記遠位端領域は、その後、好ましくは、前述したマーカーなどのマーカーで可視化することができる。これは、前記側面出口ポートの近くにあり、又はそれを取り囲む。これにより、処置を実行する心臓専門医が、前記カテーテルの構成要素の配置及び移動を実時間で見ることができる。
いったん心臓専門医が、前記操縦管が適切に所望の構造に向けて狙いをつけていることを確認すれば、ガイドワイヤを前進させて、前記操縦管のなかを通り抜け、組織構造の壁(例えば、心筋又は脈管壁)のなかに方向付ける。
そのガイドワイヤの前記遠位端は、好ましくは、電気的に露出し、通電することができる。これにより、前記ガイドワイヤが組織を剥離して、前記組織のなかに、前記アクセスカテーテルの長手方向軸に対して斜め又は直交する方向に沿ってトンネル掘りをすることができる。
【0018】
[068]開示の更なる態様にしたがって、そう望むなら、前記アクセスカテーテルは、膨張可能な部材を装備してもよい。これにより、前記アクセスカテーテルを、前記標的場所の近くでその場に保持するのを助ける。これにより、処置が容易にできるようにするのを助ける。
前記バルーンは、前記カテーテルのまわりで軸対称であってもよい。あるいは、偏心していてもよい。これにより、そのなかにトンネル掘りするべき壁に向かって又はそこから離れるように、前記カテーテルを押す。
前記アクセスカテーテルは、電気外科手術ガイドワイヤと縦に並んで前進してもよい。
血管造影ポートを前記カテーテルの上に設けてもよい。これにより、解剖学的な位置特定を補助する。そして、前記求心アクセスカテーテルには、小さい外形(例えば6~8Fr)を設けてもよい。これにより、もっと大きなガイドカテーテルのなかにも嵌入できる。例えば、冠静脈洞バルーン先端案内シースなどである。
【0019】
[069]本開示は、以下のシステムの実装を提供する。これは、ガイドワイヤを第一の方向に配備し、続いて、第二の方向に容易に配備できるようにする。これは、第一の前記方向に対して垂直又は斜めである。これは、例えば、心筋にアクセスするために必要とされる。
もっと具体的に言うと、本開示は、以下のシステムを提供する。これは、ガイドワイヤを配備している最中に、ガイドワイヤが90度(又は90度近く)方向転換することを容易に達成できるようにする。
【0020】
[070]図1は、心筋アクセス装置のアクセスカテーテル10を例示している。これは、本開示にしたがう。
前記アクセスカテーテルの前記管腔は、潤滑性であり、かつ、電気的に絶縁されていてもよい。
前記アクセスカテーテルは、潤滑性の外側表面を有してもよい。これにより、冠静脈を航行するのを補助する。
潤滑性の前記被覆は、親水性(例えば、PVP)材料又は疎水性(例えば、PTFE)材料を含んでもよい。
例示した前記実施形態において、前記アクセスカテーテル10は、ガイドワイヤ管腔12を含んでもよい。これにより、ガイドワイヤを受け入れる。これは、前記カテーテル10を、第一のガイドワイヤの上を覆って導入する。これは、前もって、患者の脈管系のなかに導入され方向付けられている。
【0021】
[071]図1に更に例示したとおり、側面出口管腔14と、バルーン膨張器又は膨張点16と、一つ以上のバルーン18と、先端20と、シャフト22と、操縦又は穿刺管腔24とが設けられている。
前記シャフト22は、高分子管状部材であってもよい。これは、細長い本体を含む。これは、近位端と遠位端とを有する。そして、前記アクセスカテーテル10の主本体と考えられてもよい。
前記シャフト22は、任意の所望の外形であってもよい。しかし、この例では、外形が8フレンチであるとして例示している。
シャフト22は、押出体からなってもよい。これは、一つ以上の細長い通路が、そのなかを貫通して画定されている。
バルーン18は、用語法を容易にするために使用されている。一方、以下のことを認識すべきである。すなわち、任意の適当な膨張可能な要素又は膨張可能な部材を使用してもよく、そのような膨張可能な要素を膨張させる任意の適当な機構を使用してもよい。
【0022】
[072]前記操縦管(このなかで穿刺管腔とも呼ばれる。)24は、管状部材を備える。これは、前記シャフト22のなかでそれに対して相対的に摺動する。
前記操縦管/穿刺管腔24は、例えば、シャフト22のなかの専用の通路のなかに存在してもよい。
前記管24は、好ましくは、以下のように構成され配列される。すなわち、側方又は側面出口ポート21の場所で前記シャフト22から外に出て、前記シャフト22から離れた場所で終わる。
示した前記操縦管/穿刺管腔24の前記部分24は、以下のように構成されている。すなわち、シャフト22のなかで保持されることによって拘束されないとき、湾曲した形状をとる。
管24は、このようにして、前記シャフト22から外に出て、この例において、前記シャフト22に対してほぼ垂直な方向に沿う。そして、それを整列して置く。これにより、そのなかを通り抜けるガイドワイヤを案内できる。これにより、前記カテーテルの隣にある組織構造を穿刺する。
前記操縦管/穿刺管腔24は、このようにして、ガイドワイヤを方向付けて、前記シャフト22から垂直に離し、組織構造のなかに入れる。
【0023】
[073]前記ガイドワイヤ管腔12と、側面出口管腔14と、バルーン膨張点16とが一緒に、複管腔シャフトを形成する。
前記ガイドワイヤ管腔12は、例えば色素注入ポートとしても使用してよい。
前記ガイドワイヤ管腔12は、この例においてハブ50(図9参照。)から遠位に向けて延び、先端20の端点まで到達する。
ガイドワイヤ13が例示されている。これは、ガイドワイヤ管腔12の前記遠位ポートから外に出る。
前記ガイドワイヤ管腔12は、例えば.039”ID管腔であってもよい。そして、前記ガイドワイヤ13は、例えば.035”ガイドワイヤであってもよい。
その代わりとして、前記ガイドワイヤ管腔12を.014”ガイドワイヤとともに使用してもよい。これは、造影注入剤として使用される。
一般に、任意の適当な大きさの管腔を、任意の適当な大きさのガイドワイヤとともに働くように設けてもよい。
前記側面出口管腔14は、操縦管/穿刺装置24又は操作可能な例えばマイクロカテーテルを受け入れるような大きさにしてもよい。
【0024】
[074]前記バルーン膨張点16は、開口範囲を前記主カテーテルのなかに備えてもよい。
前記バルーン膨張点は、膨張管腔を備えてもよい。
前記バルーン膨張点16の場所は、前記バルーン18の用法に基づいて変えてもよい。
いくつかの実施形態において、二つのバルーン膨張点を設けてもよい。そして、一つ以上のバルーンを設けてもよい。
膨張可能な前記部材は、前記カテーテルシャフトのまわりで対称であってもよい。あるいは、非対称であってもよい。例えば、前記シャフト22の一側面に沿って主に膨張するよう構成するなどである。
【0025】
[075]前記バルーン18(又は、膨張可能な要素)は、前記バルーン膨張点16に設けてもよい。
上述したとおり、前記バルーン18は、同心状又は偏心状であってもよい。そして、色素注入剤を定着したり封止したりするために使用してもよい。
いくつかの実施形態において、特に、定着しかつ壁に付着するために、偏心バルーン18を、前記側面出口ポートとは概して反対側であるバルーン膨張点16に設けてもよい。これにより、反作用力を前記管腔の反対側に対して提供する。
いくつかの実施形態において、二つのバルーン(同心バルーン及び偏心バルーン)を設けてもよい。
そのような実施形態において、前記同心バルーンは、近位の場所に設けてもよい。そして、前記偏心バルーンは、例えば、遠位の場所に設けてもよい。
【0026】
[076]様々な実施形態において、前記先端20は、非外傷性の柔らかい先端であってもよい。これは、従順な高分子から形成される。
前記先端20は、放射線不透過性であってもよい。あるいは、放射線不透過性の構成要素を有してもよい。これにより、追跡を補助する。
一実施形態において、前記先端20は、負荷された放射線不透過性の35Dペバックスを備える。
【0027】
[077]前記操縦管又は穿刺管腔24は、前記装置から側面出口ポート21で径方向外側に向けて延びてもよい。
横断ワイヤ26が示されている。これは、前記穿刺管腔24から出ている。
前記側面穿刺管腔24は、任意の適当な横断ワイヤを受け入れる大きさにしてもよい。
一実施形態において、前記穿刺管腔24は、.014”ガイドワイヤを受け入れる大きさにする。例えば、米国特許出願番号第17/148,170号(2021年1月13日出願)に記述されているガイドワイヤなどである。これは、参照によりその全体としてあらゆる目的のために組み入れられる。
前記操縦管又は穿刺管腔24は、好ましくは、視覚化が増強された領域を、その遠位領域及び遠位端のなかに含む。これにより、一つ以上の撮像モダリティのもとで視認性が増強する。
例えば、前記操縦管24は、白金又は金などの放射線不透過性材料によって、少なくとも部分的に覆われてもよい。
いくつかの実施形態において、前記遠位領域は、不均一な表面を有してもよい。これにより、更なる視覚化モダリティのもとで、その識別特性が増強する。
一般に、前記穿刺管腔24は、以下のように構成してもよい。すなわち、前記ハブ50を用いて前進及び後退が制御される。
【0028】
[078]図2a~2dは、マーカーバンド40を例示している。これは、成形されたマーカーバンドとも呼ばれる。
前記マーカーバンドは、放射線不透過性マーカーである。これは、求心アクセサカテーテルの相対的な回転方向における位置を指し示す。これにより、外科医が、心筋のなかに入るための前記ガイドワイヤの正しい向きがいつ得られたかを知る。
例示したとおり、前記マーカーバンドは、円筒の幾何学的形状によって画定された表面を有する。
前記マーカーバンドは、細長い脊柱又は「架橋」部分を、その長さに沿って含む。そして、部分的なループを両端に含む。これは、「C」形断面を有する。細長い前記脊柱は、それぞれの「C」形状セクションの中間点で接合されている。
前記マーカーバンド40は、任意の適当な放射線不透過性材料から形成してもよい。
一実施形態において、前記マーカーバンド40は、白金及びイリジウムや、金材料から形成される。
前記マーカーバンドは、図14a~17cを参照して、もっと十分に示し、記述する。
【0029】
[079]図2aは、前記マーカーバンド40を例示している。これは、アクセスカテーテル10の内部に設けられている。そして、一つ以上のブラケット44である。これは、「C」形の断面によって画定されている。これは、主カテーテルシャフト(図3参照。)に係合する。
図Aは、上面図である。視図Bは、底面図である。
図2bは、成形された前記マーカーバンド40の斜視図を例示している。
図2cは、前記マーカーバンド40の側面図を例示している。
図2dは、前記マーカーバンド40の上面図を例示している。
前記マーカーバンド40を使用して、前記側面出口ポート21(そして、これにより、前記側面出口管腔14)の位置を特定してもよい。これにより、心筋を意図したとおりに突き通し又は横断する。
前記マーカーバンド40は、したがって、開口42を含む。これは、側面出口管腔14を収容する。
二つの前記「C」セグメントを連結する細長い前記脊柱は、使用時において、シャフト22の周囲のまわりの場所に位置する。これは、前記カテーテルの前記開口又はポート21から直径的に反対側にある。
カテーテル22の開口又はポートは、実際に、前記マーカーの開口領域42と整列する。
前記マーカーの前記脊柱は、前記「C」形状セクションの前記両端の間に材料が存在しないことと共同して、心臓専門医などの使用者が、一つ以上の撮像モダリティのもとで、前記出口ポート21の回転方向における向き及び全体の場所を判断するのを助ける。
そのようにして、使用者は、前記マーカーバンド40を使用して、出口ポート21(そして、これにより、前記操縦管24)で標的場所を「狙う」のを助けることができる。これは、前記操縦管24のなかを通り抜けて案内される電気外科手術ガイドワイヤによって穿刺され又は横切られるべきところである。
【0030】
[080]前記アクセスカテーテル10の遠位セクション(例えば、前記バルーン18の遠位の前記アクセスカテーテル10の部分)は、柔軟であってもよい。これにより、患者の脈管系のなかを通り抜ける追従性が高くなる。
様々な実施形態において、前記遠位セクションは、55D(10cm)から63D(20cm)までの範囲としてもよい。
前記シャフトは、例えば、72Dであってもよい。
【0031】
[081]図3は、前記アクセスカテーテル10の遠位部分の断面図を例示している。
前記ガイドワイヤ管腔12と、側面出口管腔14と、バルーン膨張点16とが一緒に、複管腔シャフトを形成している。
【0032】
[082]一般に、前記ガイドワイヤ管腔12は、前記アクセスカテーテル10の近位端から走って、前記アクセスカテーテル10の遠位端まで到達する。
前記ガイドワイヤ管腔12及び前記ガイドワイヤ13は、相補的な大きさ決めを設けてもよい。これにより、前記ガイドワイヤ13が前記ガイドワイヤ管腔12のなかを通り抜けて延びることができる。
例えば、前記ガイドワイヤ管腔12は、.039” ID管腔であってもよい。そして、前記ガイドワイヤ13は、.035”ガイドワイヤであってもよい。
.035”ガイドワイヤ13を使用して、部位まで追跡してもよい。いくつかの実施形態において、前記ガイドワイヤ13を、第二のガイドワイヤと交換してもよい。これは、処置をしている最中に使用される。例えば、.035”ガイドワイヤ13を、処置をしている最中に.014”ガイドワイヤと交換してもよい。これにより、小さいほうのガイドワイヤと前記管腔との間に、環状の空間を画定する。これにより、導管を提供する。これは、一つ以上の撮像モダリティのもとで造影注入剤として使用する色素注入剤が通り抜ける。
【0033】
[083]柔らかい前記先端20は、例えば、ペバックス35Dを備えてもよい。
移行点28を設けてもよい。これは、前記主シャフト22から非外傷性の柔らかい前記先端20に移行する。
示した実施形態において、側面出口ポート21を、前記移行点28のすぐ近位に設けている。
前記マーカーバンド40は、前記主カテーテルシャフト22の内部で、前記側面出口ポート21が位置する前記シャフトのなかの点に設けてもよい。
前記マーカーバンドを使用して、使用者が、前記アクセスカテーテルの向きを決め、前記側面出口ポート21を所望の場所に向けるのを補助してもよい。
前記マーカーバンド40の一つ以上のブラケット44が、前記主カテーテルシャフト22の表面(例えば内部表面)と係合する。
前記マーカーバンド44の開口42が、前記側面出口管腔14を収容するように位置付けられている。そして、少なくとも部分的に、前記側面出口ポート21と整列されてもよい。
いくつかの実施形態において、前記マーカーバンド40は、前記主カテーテルシャフト22の外部に設けてもよい。
【0034】
[084]操縦管24を受け入れる側面出口管腔14が、前記ハブ50(図9参照。)から延びて、前記側面出口ポート21まで到達する。
操縦管又は穿刺管腔24が、前記側面出口管腔14のなかを通り抜け、前記側面出口ポート21で前記主カテーテルシャフト22から外に出る。
前記穿刺管腔24は、例えば、ニチノール管状部材であってもよい。これは、放射線不透過性被覆を伴う。例えば、金被覆などである。
前記管状部材24は、鈍端を有してもよい。あるいは、望むなら鋭利端を設けてもよい。これにより、前記管状部材が、横切るべき組織を部分的に貫通するのを助ける。これにより、管状部材24のなかを通り抜ける前記ガイドワイヤで、もっとよく狙うのを助ける。
前記操縦管又は穿刺管腔24を、使用者が前記ハブ50を使用することにより、前進させ又は後退させてもよい。
例示したとおり、前記操縦管は、その内側側面の上に、傾斜切断点を有してもよい。これにより、追従を補助し、前記側面出口ポート21の遠位縁のなかに切り込むのを実質的に回避する。
横断ガイドワイヤ26が、前記穿刺管腔24のなかを通り抜けて進行し、外に出てもよい。
【0035】
[085]図4は、表である。これは、前記アクセスカテーテル10の部品の代表的な寸法を例示している。
以下のことを認識するべきである。すなわち、これらの寸法は、代表的であることだけを意図し、限定的であることを意図していない。
前記主シャフト22は、内係が0.092”、外径が0.108”、使用可能な長さが105cmであってもよい。
前記ガイドワイヤ管腔は、内径が0.039”、外径が0.047”であってもよい。
前記操縦管又は穿刺管腔24は、内径が0.039”、外径が0.047”であってもよい。
前記バルーンは、長さが約2cm、直径が約10~15mm、使用可能な長さが約15mmであってもよい。
前記穿刺管腔は、内径が0.018”、外径(外側支持体を伴う)が0.031”、使用可能な長さが約115cmであってもよい。
【0036】
[086]図5及び6は、バルーンのタイプの例を例示している。これは、前記アクセス装置とともに使用する。
これらの図は、バルーンを具体的に例示しているが、任意の適当な膨張可能な要素を使用してもよい。
図5及び6は、それぞれ、遠位位置における前記バルーンを例示している。
前記バルーンの両方又はいずれかを、その代わりとして、近位位置に設けてもよい。
【0037】
[087]図5は、同心バルーン18aを例示している。
膨張すると、前記同心バルーン18aは、脈管のなかで前記カテーテルを概して中心に位置付ける。
このように、前記同心バルーン18aを使用して、前記カテーテルを中心に位置付けて、脈管を封止してもよい。
その代わりとして、いくつかのバルーンを、前記カテーテル24の周辺延在のまわりに設けてもよい。これにより、灌流が前記カテーテルに沿って発生できる。
一般に、同心バルーンを第一の遠位セグメントの上で近位に位置付けてもよい。これにより、冠静脈洞を封止する。これにより、造影注入剤が、冠静脈洞及び遠位穿通枝静脈を可視化できる。
これにより、操作者が、縫縮ループを完成させるためにどこで心筋を横断するかを判断できる。
【0038】
[088]図6は、偏心バルーン18bを例示している。
膨張すると、前記偏心バルーンは、前記カテーテルを脈管の壁に対して密着させる。
このように、前記偏心バルーン18bを使用して、前記アクセサ装置側面壁を、脈管壁に対して押しつけ、脈管を封止してもよい。
前記偏心バルーンは、反作用力を前記穿刺管腔に対して提供する。
前記偏心バルーンは、遠位に(前記側面出口ポートの概してすぐ後方かつ反対側に)位置付けてもよい。これにより、前記アクセスカテーテルの遠位範囲を定着するのを助け、前記側面出口ポートを心筋に対して押しつけて、穿刺管腔がもっと容易にかつもっと深く貫通する。
【0039】
[089]図7a,7b,8a及び8bは、代表的な近位及び遠位バルーン場所位置を例示している。
図7a及び7bは、遠位位置の実施形態を例示している。これは、図6に示したような偏心バルーンに対して有用であり得る。図8a及び8bは、近位位置の実施形態を例示している。これは、図5に示したような同心バルーンに対して有用であり得る。図7b及び8bは、前記穿刺管腔24を例示している。これは、前記側面出口管腔14から外に配備されている。
いくつかの実施形態において、前記カテーテルには、前記近位及び遠位バルーン場所のそれぞれにバルーンを設ける。
例えば、前記アクセス装置には、近位場所に同心バルーンを設け、遠位場所に偏心バルーンを設けてもよい。
【0040】
[090]図9は、組み立てられたアクセス装置5を例示している。ハブ50が、前記アクセスカテーテル10に結合されている。
図10aは、前記ハブ50の接写を例示している。これは、一実施形態にしたがう。
前記ハブは、人間工学的に設計してもよい。これにより、使用者の手に快適に適合する。
前記ハブ50は、主本体52と、穿刺要素54とを含む。
前記主本体50は、バルーン膨張ポート56と、洗滌ポート58と、洗滌ポート又は色素膨張ポート60と、中心ガイドワイヤ管腔62とを含む。
前記穿刺要素54は、ハンドル76を有する。そして、穿刺要素(図12の75)を受け入れる。前記穿刺要素ハブ64が、そこから延びている。
前記バルーン膨張ポート56は、以下のように構成してもよい。すなわち、二つの前記内側管腔の周りの空間を利用して、前記バルーンを膨張させる。
前記中心ガイドワイヤ管腔は、0.035”互換であってもよい。あるいは、色素注入管腔であってもよい。これは、0.014”ガイドワイヤが、例えば、0.035”ガイドワイヤを交換して外したあとの場所のなかにある。
【0041】
[091]図10bは、前記ハブ50の代わりの実施形態を例示している。
前記ハブは、バルーン膨張部分56と、洗滌ポート58と、洗滌又は色素注入ポート60と、ガイドワイヤ管腔62と、本体63とを含む。これは、アクチュエータ65を含む。
前記穿刺要素ハブ64を示している。これは、前記本体63から延びている。
前記バルーン膨張部分56は、二つの前記内側管腔の周りの空間を利用して、前記バルーンを膨張させる。
前記ガイドワイヤ管腔62は、0.035”互換であってもよい。その代わりとして、前記ガイドワイヤ管腔62は、色素注入管腔であってもよい。これは、0.014”ガイドワイヤをその場に伴う。
一実施形態において、前記アクチュエータ65は、摺動ボタンである。
前記アクチュエータ65を使用して、前記穿刺要素を前進させ又は後退させてもよい。
前記アクチュエータ65は、前記究き出し要素を出口で直線位置に維持し、制御された穿刺を可能にする。
前記本体63を取り外して、マイクロカテーテルを前記側面出口管腔のなかに挿入してもよい。
【0042】
[092]図11a~11dは、前記ハブ50の前記主本体52及び穿刺要素54を例示している。これは、一実施形態にしたがう。
図11a及び11bは、前記ハブ50の前記主本体52及び穿刺要素54の斜視図を例示している。
図11cは、前記ハブ50の前記主本体52及び穿刺要素54の部分断面図を例示している。
図11dは、前記穿刺要素54の端面図を例示している。
前記主本体52は、アクチュエータ74を含んでもよい。これを使用して、近位レバーを、保持溝又は窪みから解放し又は持ち上げてもよい。
前記穿刺要素54は、穿刺又はプッシュプルハンドル要素76と、延長片78と、シャフト86とを含む(図12参照)。
いくつかの実施形態において、前記穿刺要素54を取り外して、マイクロカテーテルを前記主カテーテルの前記側面出口管腔のなかに挿入してもよい。
【0043】
[093]図11c及び11dに示したとおり、前記穿刺要素54は、リブ84と、溝80,82とを含んでもよい。
前記リブ84は、以下のように構成されている。すなわち、前記穿刺要素54を前記主本体52のなかで真っ直ぐに保つ。
前記延長片78は、保持溝80を含む。これは、前記延長片78を、前進位置や後退位置に保持する。
前記延長片78は、更に、前進位置溝82を含む。
前記ハンドル要素76は、制御された穿刺を容易にする。
【0044】
[094]いくつかの実施形態において、前記ハンドル要素76をねじ切りして、送達及び後退の精度を向上できるようにしてもよい。
もっと具体的に言うと、ねじ切りしたハンドルグリップを、前進及び後退機構として設けてもよい。これにより、前記穿刺要素の運動の増分精度が向上する。
【0045】
[095]図12は、前記穿刺要素75を例示している。
前もって議論したとおり、前記穿刺要素75は、ハンドル要素76と、延長片78と、シャフト86とを含む。
前記シャフトは、湾曲部分77で終端してもよい。これは、遠位先端92を伴う。
前記遠位先端92は、(例えば図1において)24で示した前記穿刺管腔の部分と相関する。
前記遠位先端92は、傾斜切断を有してもよい。これは、組織穿刺を容易にする。
前記傾斜切断は、前記湾曲の内部の上にあってもよい。これにより、前記先端92が前記側面出口壁のなかに掘り込む可能性を低減し又は排除する。
示した実施形態において、前記シャフトの遠位部分88は、被覆を有する。例えば、PTFE熱収縮被覆などである。これにより、蛇行した脈管のなかを通り抜けて追従する潤滑性が増加する。そして、追加の摩擦を伴わずに突き出し、後退する。
このような遠位部分88は、例えば、前記シャフト86の遠位30cmであってもよい。
前記PTFE収縮被覆は、例えば、回復した壁厚が0.004”であり、拡大した内径が0.030”であり、回復した内径が0.010”であってもよい。前記シャフト86の残りの部分は、追加された層を有してもよい。例えば、ステンレス鋼又はニチノールハイポチューブなどである。これにより、隔壁のなかを突き抜けるときの前記シャフトの押し出し能力が増大する。適当なニチノールハイポチューブは、例えば、壁厚が0.002”(0.0175”×0.0225”)であってもよい。
ステンレス鋼から形成された適当な支持ハイポチューブは、例えば、約100cmの長さにわたって、公称壁厚が0.005”であってもよい(0.025インチx0.023インチ)。前記遠位先端92は、被覆を有してもよい。例えば、金被覆などである。これは、前記シャフト86を前進させ又は後退させるとき、透視下における視認性を改善する。前記金被覆は、前記シャフト86の最後の約1インチの上にあってもよく、厚さが約0.001”であってもよい。
【0046】
[096]図13a及び13bは、前記穿刺要素の前記ハンドル要素76及び延長片76の代替的な図を例示している。
前記シャフト86の近位部分は、その上を覆って設けられたハイポチューブを有してもよい。例えば、ステンレス鋼ハイポチューブなどである。
前記ハイポチューブを、前記ハンドル延長片76のなかに挿入/接着してもよい。
レール84を設けてもよい。これは、前進し又は後退するとき、前記穿刺管腔の直線性を維持する。
【0047】
[097]図2a~2dを参照して議論したとおり、マーカーバンド40を設けてもよい。この補助により、側面出口管腔を、心筋を意図的に突き通し又は横断するために位置付ける。
一般に、前記マーカーバンドは、前記カテーテルシャフトに係合するための表面と、穿刺管腔を収容するための開口とを含む。
前記マーカーバンドの構造により、視覚化又は撮像モダリティのもとで、異なった向きで異なって見えるようになる。
もっと具体的に言うと、前記マーキングバンドの構造により、使用者が前記マーカーバンドの回転方向における向きを検出できるようになる。
例えば、図2aに戻って参照すると、視図Bは、前記マーカーバンドの頂部バー又はコネクタを例示している。そして、視図Aは、前記マーカーバンドの底部開口を例示している。
【0048】
[098]図14a~14d,15a~15c,16a~16c及び17a~17cは、マーカーバンドの様々な実施形態を例示している。
前記マーカーバンドは、前記主カテーテルシャフトの内部又は前記主カテーテルシャフトの外部に係合してもよい。
以下のことを認識するべきである。すなわち、これらは、代表的な実施形態のみであり、マーカーバンドの他の実施形態を使用してもよい。
一般に、前記マーカーバンドは、白金(90%)及びイリジウム(10%)など、適当な材料を備えてもよい。これは、超音波などの撮像技術のもとで見ることができる。
一般に、前記マーカーバンドの壁は、厚さが約0.004”であってもよい。
図に示した矢印は、前記穿刺管腔出口の方向を指し示している。
【0049】
[099]図14a~14dは、マーカーバンド40aの第一の実施形態の斜視図と、端面図と、側面図と、上面図とを例示している。
この構成により、操作者が、三つの異なる視野を得る。これにより、側面出口ポートを向き決めする。
これにより、操作者が、もっと自信を持って、適切な方向を選択し、これにより、隔壁を選択する。そして、横断を複数回試みる必要をなくすのに役立つ。
前記マーカーバンド40aは、開口42を含む。これは、前記穿刺要素24を収容する。
一つ以上のブラケット44を設ける。これは、前記主カテーテルシャフトに係合する。
前記ブラケット44は、前記開口42を少なくとも部分的に括ってもよい。
コネクタ45が、前記ブラケット44の間に延びている。
この実施形態において、前記コネクタ45は、前記ブラケット44の間にある長方形の延長部である。
前記コネクタ45及びブラケット44は、一体構造を備えてもよい。
この実施形態において、前記ブラケット44は、底部で開口している。これにより、前記マーカーバンド40aがそのなか又はその上に位置付けられたとき、前記開口42が前記カテーテルの表面全体に沿って提供される。
【0050】
[0100]図15a~15cは、マーカーバンド40bの第二の実施形態の側面図と、上面図と、斜視図とを例示している。
この構成により、操作者が、二つの異なる視野を得る。これにより、前記側面出口ポートを向き決めする。
前記マーカーバンド40bは、開口42を含む。これは、前記穿刺要素24を収容する。
一つ以上のブラケット44を設ける。これは、前記主カテーテルシャフトに係合する。
前記ブラケット44は、前記開口42を少なくとも部分的に括ってもよい。
コネクタ45が、前記ブラケット44の間に延びている。
前記コネクタ45及びブラケット44は、一体構造を備えてもよい。
この実施形態において、前記ブラケット44は、リングである。これにより、前記開口42を、全周に沿って前記ブラケッテットによって括る。
【0051】
[0101]図16a~16cは、マーカーバンド40cの第二の実施形態の側面図と、斜視図と、端面図とを例示している。
この構成により、操作者が、二つの異なる視野を得る。これにより、前記側面出口ポートを向き決めする。
前記マーカーバンド40cは、開口42を含む。これは、前記穿刺要素24を収容する。
一つ以上のブラケット44を設ける。これは、前記主カテーテルシャフトに係合する。
前記ブラケット44は、前記開口42を少なくとも部分的に括ってもよい。
コネクタ45が、前記ブラケット44の間に延びている。
前記コネクタ45及びブラケット44は、一体構造を備えてもよい。
図16a~16cの実施形態において、前記マーカーバンドは、スリーブを含む。これは、開口42が切り出され、前記ブラケット44を形成している。
前記スリーブの前記ブラケット44は、底部で開口している。これにより、前記マーカーバンド40cがそのなか又はその上に位置付けられたとき、前記開口42が、前記カテーテルの表面全体に沿って提供される。
【0052】
[0102]図17a~17cは、マーカーバンド40dの第二の実施形態の側面図と、上面図と、斜視図とを例示している。
この構成により、操作者が、二つの異なる視野を得る。これにより、前記側面出口ポートを向き決めする。
前記マーカーバンド40dは、開口42を含む。これは、前記穿刺要素24を収容する。
一つ以上のブラケット44を設ける。これは、主カテーテルシャフトの内部に係合する。
前記ブラケット44は、前記開口42を少なくとも部分的に括ってもよい。
コネクタ45が、前記ブラケット44の間に延びている。
カットアウト46を、前記コネクタ45に沿って設ける。
前記カットアウト46により、向き決めを視覚的に指し示す。
図17a~17cの実施形態において、前記マーカーバンドは、スリーブを備える。これは、前記開口42と、カットアウト46とを伴う。これは、スリーブから切り出されている。
前記カットアウト開口42は、前記ブラケット44を形成している。
この実施形態において、前記スリーブの前記ブラケット44は、リングである。これにより、前記開口42を、全周に沿って前記ブラケッテットによって括る。
【0053】
[0103]図18a~18dは、使用時における図14a~14dの前記マーカーバンド40aを例示している。
図18aは、上面図を例示している。
図18bは、側面図を例示している。
図18cは、等角図を例示している。
図18dは、端面図を例示している。
18a,18b及び18cは、それぞれ、イラストと、超音波像と、写真とを含む。
図18dは、イラストと、写真とを含む。
以下のことを認識するべきである。すなわち、写真において、本実施形態において、前記マーカーバンドは、カテーテルの内部にある。
これらは、前記マーカーバンドが、異なる投影においてどのように見えるかを例示している。これにより、前記穿刺管腔を前進させて前記側面出口ポートから外に出す前に、穿刺する方向をもっと確実にする。
前記穿刺要素24を、図18b~18dに示す。
【0054】
[0104]図19は、アクセス装置を例示している。これは、脈管のなかを通り抜けて配備されている。例えば、冠血管などである。
図20aは、求心カテーテルの左心室に対する向きの端面図を例示している。
図20bは、前記カテーテルの側面図を例示している。左心室を長軸に見ている。
図21は、ガイドワイヤ経路のスケッチを例示している。これは、心筋のなかに方向付けるスイッチバック経路のあとに続いている。
【0055】
[0105]図22A~23Dは、アクセスカテーテル100の更なる例を描いている。これは、本開示(又はその態様)にしたがう。
描いたとおり、カテーテルはカテーテル10と概念において類似しているが、その狙いを達成するため、三シャフト建造を用いている。
中間カテーテル管状構成要素は、スリーブ120から形成されている。これは、摺動可能かつ取り外し可能に、内側カテーテルの上を覆って嵌合する。
前記内側カテーテルは、内側シャフト146から形成されている。これは、鍵付きの遠位端部分142に結合されている。これは、遠位に面した鍵付き要素(又は先端144)を画定する。これは、図22Dに描かれた前記先端構造の雄構成要素138によって摺動可能に受け入れられる。
相互係止されたとき、前記内側及び外側カテーテルは、整列され、単一のユニットとして回転することができる。
前記管状部材120は、そのなかに管腔を収容する。これにより、前記突き出し管を摺動可能に受け入れる。これは、摺動して、出口ポート126から外に出る。
前記突き出し部を組織にアクセスするためにもはや使用しないとき、前記突き出し部を、管120のなかに引き込んで、横断ガイドワイヤを、側方に画定された組織通路のなかの解剖学的構造のなかで、その場に残してもよい。そして、管120を、前記突き出し部とともに取り外して、内側部材146/142を、前記外側カテーテルのなかでその場に残してもよい。これは、管状部材110(望みにより、編組してもよい。)から形成される。これは、要素138/132及び136から形成された前記先端構造に結合されている。
実施形態10と同様、前記先端は、そのなかを通り抜けるガイドワイヤ管腔を画定する。
管状部材120のなかのポート126は、前記外側管状部材におけるポート116と整列されている。これにより、前記突き出し部を、前記カテーテルから側方外側に向けて配備して、隣接する組織のなかに入れることができる。
図23Aは、前記外側管状部材110を示す。部材120が、そのなかに摺動可能に受け入れられている。前記出口ポート126,116が整列されている。
ギグ23Bは、前記内側及び外側管状部材を、並べて示している。
図23Cは、前記中間管及び最内側カテーテルの遠位端領域の接近図を示している。これは、組み立てられた構成にある。そして、図23Dは、前記外側カテーテルを示している。これは、非外傷性の前記遠位先端部分を設置する前である。
【0056】
[0106]図24A~25Fは、アクセスカテーテルの更なる実施形態200を例示している。これは、本開示にしたがう。
実施形態200は、一致マーカーを含む。これは、前記内側カテーテル管220及び外側管210のそれぞれの上にあるマーカー40と同様である。
当該マーカーは、それぞれ、先の実施形態と同様、前記開口ポートと整列される。
したがって、使用時において、心臓専門医が、前記内側及び外側カテーテル管の位置を可視化できる。これは、それぞれのマーカーの前記脊柱部分を互いの頂部の上に整列させることによる。
これにより、以下のことが確実になる。すなわち、前記ポートが整列し、前記突き出し部を、前記ガイドワイヤに対して側方外側に向けて配備できる。これにより、その後、前記横断ワイヤを、前記突き出し部から配備して、組織のなかに入れることができる。
カテーテル200は、同様の鍵付き特徴を含む。これは、実施形態100と同様、内側及び外側カテーテルを回転方向に接合する。
図24A~Bは、組み合わされた前記カテーテルと、取り外された前記内側カテーテルとをそれぞれ同じように整列した底面図を示している。
図24C及び24Dは、同じ構成要素を示している。これは、前記カテーテルの長手方向軸のまわりで90度回転している。
図24Eは、前記内側及び外側カテーテル構成要素を、並べて示している。
図24F及び24Gは、組み合わされた前記カテーテルを示している。前記ポートは、図24Fでは整列されていないが、図24Gでは整列されている。
図25A~Cは、初期の先端を示している。これは、機械加工され、要素232と組み合わされる。これにより、前記カテーテル200の遠位先端を形成する。
【0057】
[0107]図26A~27は、アクセスカテーテルのまた更なる実施形態300を例示している。これは、本開示にしたがう。
図26Cは、前記カテーテル300の近位部分を例示している。突き出しハブが設けられている。
前記近位アクチュエータは、前記突き出し管腔に結合されている。これは、横断ワイヤを運び、方向付ける。
ダイアルアクチュエータを設ける。これにより、前記突き出し管腔が少しずつ直線的に前進できる。これにより、前記カテーテルの側方ポートから外に制御可能に配備する。
前記カテーテル300が導入されたときに前記主ワイヤを受け入れる前記主ガイドワイヤ管腔は、前記ハブの側脚を下に転回させる。
図26A~Bは、前記内側突き出しシャフト先端(中間カテーテル)の結合部分における更なる詳細を提供する。これは、前記外側カテーテルシャフト先端の鍵付き接続によって受け入れられる。
開口を、両方の構成要素に設けている。これにより、加熱されたときに管状材料のリフローを、空洞のなかに流し込むことができる。これにより、前記管状部分が前記先端部分に接着する強度が増強される。
図27は、前記外側カテーテルの接近図を例示している。前記内側突き出しシャフトを取り外してある。他方の前記カテーテルの前記マーカーバンドの前記脊柱が、前記側方出口ポートと反対であるように整列していることを示している。
【0058】
[0108]図28A~28Cは、内側及び外側カテーテル構成要素の組立体を例示している。これは、本開示にしたがう。
図28Bは、外側カテーテルを例示している。そして、図28Cは、内側カテーテル組立体を示している。
図29A~29Dは、例示的カテーテルのまた更なる態様を例示している。これは、本開示にしたがう。図29は、前記内側及び外側カテーテルの前記ポートを整列したところを示している。図29Bは、90度回転した前記組立体を示している。図29Cは、前記突き出し管を、前記ポートから側方外側に向けて配備したところを示している。そして、図29Dは、前記外側カテーテルを示している。前記内側部分を取り外してある。
これにより、一般に、前記横断ワイヤが、その場に取り残され、大きな前記側方ポートから外に出て、他のカテーテルを、前記側方出口ポートのなかを通り抜け、前記横断ワイヤの上を覆って導入することができる。
図30A~30Hは、カテーテルの遠位先端建造の例示的な例を提示している。これは、本開示にしたがう。
図30Aは、分解されたアクセスカテーテルの前記外側カテーテルの遠位部分を示している。図30Bは、部分的に組み立てられた前記カテーテルを示している。そして、30Cは、完全に組み立てられた前記外側カテーテルを示している。
図30D及びeは、前記外側カテーテルの鍵付き構成要素の様々な部分を、側面図及び等角図で示している。そして、図30F~Hは、前記カテーテルの先端の構造の透明図及び中実図を示している。これは、そのなかを通り抜ける前記ガイドワイヤ管腔の相対的な位置を示している。
【0059】
[0109]このなかで使用したとおり、用語「実質的に」又は「概して」は、作用、特徴、性質、状態、構造、項目又は結果の完全な又はほぼ完全な程度又は度合いを意味する。
例えば、「実質的に」又は「概して」囲まれた物体は、前記物体が完全に囲まれているか、あるいは、ほぼ完全に囲まれているかのいずれかであることを意味するであろう。
絶対的完全性からの逸脱が正確にどの程度許容されるかは、場合によって、特定の文脈に依存することがある。
しかしながら、一般的に言うと、完全に近いということは、絶対的及び全体的な完全が得られた場合と概して同じ全体的な結果を有するようになることであろう。
「実質的に」又は「概して」の使用は、否定的な意味で使用される場合に、等しく適用可能である。これは、作用、特徴、特性、状態、構造、項目又は結果の完全な又はほぼ完全な欠如を意味する。
例えば、要素が「実質的になく」若しくは「一般的にない」要素、組合せ、実施形態又は組成物は、概してその有意な効果がない限り、実際にそのような要素を含んでいてもよい。
【0060】
[0110]特許庁及び本出願に関して発行された特許の読者がここに添付された請求項を解釈するのを助けるため、出願人は、以下のことを特筆したい。すなわち、「~する手段」又は「~する工程」という語が特定の請求項において明示的に使用されていない場合、添付した請求項や請求項の要素は、いずれも、米国特許法112条(f)を援用することを意図するものではない。
【0061】
[0111]加えて、このなかで用いられるとおり、語句「[X]及び[Y]のうち少なくとも一つ」は、X及びYが本開示の実施形態に含まれ得る異なる構成要素である場合、以下のことを意味する。すなわち、前記実施形態は、構成要素Yを伴わずに構成要素Xを含んでもよい。前記実施形態は、構成要素Xを伴わずに構成要素Yを含んでもよい。あるいは、前記実施形態は、構成要素X及びYの両方を含んでもよい。
同様に、三つ以上の構成要素に関して使用する場合(例えば、「[X]、[Y]及び[Z]のうち少なくとも一つ」など)、前記句は、以下のことを意味する。すなわち、前記実施形態は、三つ以上の前記構成要素のうちの任意の一つを含んでもよい。前記構成要素のうちのいくつかの任意の組合せ又は部分的組合せを含んでもよい。あるいは、前記構成要素のすべてを含んでもよい。
【0062】
[0112]以上の記述において、本開示の様々な実施形態は、例示及び記述の目的のために提示されている。
それらは、網羅的であること意図するものではないし、発明を開示された正確な形態に限定することを意図するものでもない。
以上の教示に照らして、自明な修正や変更が可能である。
様々な実施形態を選択し、記述した。これにより、本開示の主旨とその実際的な応用の最良の例示を提供する。そして、これにより、当業者が、企図した特定の使用に適するように、様々な修正を伴う様々な実施形態を利用できる。
そのような修正及び変形は、すべて、添付した請求項によって判断されるとおり、本開示の範囲内である。これは、公正、適法かつ公平に権利を有する範囲にしたがって解釈される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10b
図11a
図11b
図11c
図11d
図12
図13A
図13B
図14a
図14b
図14c
図14d
図15a
図15b
図15c
図16a
図16b
図16c
図17a
図17b
図17c
図18a
図18b
図18c
図18d
図19
図20a
図20b
図21
図22
図23A
図23B
図23C
図23D
図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
図24F
図24G
図24H
図25A
図25B
図25C
図25D
図25E
図25F
図26A
図26B
図26C
図26D
図27
図28A
図28B
図28C
図29
図30A
図30B
図30C
図30D
図30E
図30F
図30G
図30H
【国際調査報告】