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特表2024-508555ヒアルロン酸加水分解酵素を効率的に発現する遺伝子及びその発現方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】ヒアルロン酸加水分解酵素を効率的に発現する遺伝子及びその発現方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/56 20060101AFI20240219BHJP
   C12N 9/26 20060101ALI20240219BHJP
   C12N 15/81 20060101ALI20240219BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
C12N15/56 ZNA
C12N9/26
C12N15/81 Z
C12N1/19
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023554279
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(85)【翻訳文提出日】2023-09-05
(86)【国際出願番号】 CN2021082346
(87)【国際公開番号】W WO2022183542
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】202110246672.0
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521282033
【氏名又は名称】ブルーメイジ バイオテクノロジー コーポレイション リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100152308
【弁理士】
【氏名又は名称】中 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100201558
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 恵二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100200849
【弁理士】
【氏名又は名称】芦田 文人
(72)【発明者】
【氏名】王浩
(72)【発明者】
【氏名】張天萌
(72)【発明者】
【氏名】徐▲栄▼▲栄▼
(72)【発明者】
【氏名】張由恒
(72)【発明者】
【氏名】郭学平
(72)【発明者】
【氏名】▲赫▼井坤
【テーマコード(参考)】
4B065
【Fターム(参考)】
4B065AA77X
4B065AA77Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA22
4B065CA31
4B065CA41
4B065CA44
4B065CA50
(57)【要約】
本発明は、ヌクレオチド配列がSEQ ID NO. 4に示される、ヒアルロン酸加水分解酵素を効率的に発現する遺伝子を提供する。本発明は全長のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子のN端に自己シグナルペプチド配列を切り詰めることにより、遺伝子操作されたヒアルロン酸加水分解酵素を高レベルで発現するピキア酵母工学菌を構築し、構築したピキア酵母工学菌を用いて高密度発酵して得られた発酵液中のヒアルロン酸加水分解酵素の酵素活性は4.7×10 U/mLと高い。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヌクレオチド配列がSEQ ID NO.4に示される、ヒアルロン酸加水分解酵素を効率的に発現する遺伝子。
【請求項2】
配列がSEQ ID NO.5に示される、請求項1に記載のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子によりコードされるタンパク質。
【請求項3】
請求項1に記載のヌクレオチド配列を含む、組換え発現ベクター。
【請求項4】
プラスミド骨格がピキアパストリスベクターpPIC系またはpGAP系またはpAO815、好ましくはpPIC9Kである、請求項3に記載の組換え発現ベクター。
【請求項5】
請求項3または4に記載の発現ベクターを含む、ピキア酵母。
【請求項6】
請求項1に記載のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子を含有する組換えピキア酵母株または請求項5に記載のピキア酵母を用いてヒアルロン酸加水分解酵素を製造することを含む、ヒアルロン酸加水分解酵素を製造する方法。
【請求項7】
前記ピキア酵母がGS115、KM71またはSMD1168である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
BMMY培地を用いてメタノール誘導で発酵させてヒアルロン酸加水分解酵素を製造することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記発酵の条件は、発酵温度が25℃-30℃、発酵過程中に24hごとに0.5%-1%(v/v)メタノールを補充し、発現を96時間誘導する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
BSM培地を用いてメタノール誘導で発酵させてヒアルロン酸加水分解酵素を製造することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
ピキア酵母を種子培地に播種し、種子液を得ることと、
種子液をBSM発酵培地に播種して発酵させ、ヒアルロン酸加水分解酵素を含む発酵液を得ることとを含み、発酵の過程は順次も初期発酵、補給、飢餓培養、及びメタノール誘導の4段階を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
初期発酵の条件は、発酵温度が25℃-30℃、pHが5-7である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
飢餓培養の時間が2-3hである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
メタノール誘導は、温度が25℃-30℃、時間が80-120hである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
発酵液を精製することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記精製はニッケルカラム媒体を用いてアフィニティークロマトグラフィーを行い、100-500mMのイミダゾール緩衝液を用いてグラジエント溶出を行う、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ヒアルロン酸を含む補助薬、食品及び化粧品の製造における、請求項2に記載のタンパク質の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遺伝子工学技術分野に属し、具体的には、ヒアルロン酸加水分解酵素を効率的に発現する遺伝子及びその発現方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒアルロニダーゼ(Hyaluronidase、HAase)は、ヒアルロン酸糖鎖β-1、3またはβ-1、4グリコシド結合に作用してヒアルロン酸を分解する酵素の総称であり、自然界に広く分布している。ヒアルロニダーゼは薬理活性物質として臨床的に広く応用されている。例えば眼科手術で局麻酔薬と併用し、麻酔薬の発効速度を速める;眼の局部に蓄積された薬液、滲出液または血液の拡散を促し、眼硝子体の濁りの吸収を促し、結膜の化学火傷後の眼球癒着を予防し、関連する炎症反応を除去する;ヒアルロン酸充填は整形美容の重要な手段であるが、ヒアルロン酸合併症が発生する可能性があり、ヒアルロン酸加水分解酵素はヒアルロン酸加水分解に用いることができる最も有効な物質として、以上の副作用を効果的に治療することができる;ヒアルロニダーゼは抗腫瘍薬と併用して皮下投与を補助し、静脈穿刺の代わりとして、患者の医療体験を高め、現在の市場で汎用され、潜在力は巨大である。また、ヒアルロニダーゼはツール酵素として低分子量ヒアルロン酸及びヒアルロン酸オリゴ糖を効率的に製造でき、生体に吸収・利用されやすく、食品や化粧品分野においても大きな市場見通しを持っている。
【0003】
HAaseの源、触媒機構、及び基質特異性の違いに基づいて、3種類に分類する。第1類は微生物由来のヒアルロン酸リアーゼであり、このようなHAase(EC 4.2.2.1)はβラセミ反応によりヒアルロン酸のβ-1、4グリコシド結合を分解し、主要生成物は不飽和二糖分子2-acetamido-2-deoxy-3-O -(β-D-gluco-4-enepyranosyluronicacid)-D-glucoseである。このようなヒアルロン酸リアーゼは主にClostridium、Micrococcus、Streptococcus、Bacillus及びStreptomycesなどの菌属に由来する。第2類の代表的なHAase(EC 3.2.1.36)は主にヒル唾液腺と十二指腸虫に由来し、エンド-β-グルクロニダーゼに属し、ヒアルロン酸のβ-1、3グリコシド結合を加水分解でき、最終生成物は飽和ヒアルロン酸四糖を主とし、少量のヒアルロン酸六糖を含有する。このようなHAaseは基質に対する特異性が強く、コンドロイチン硫酸とデルマタン硫酸構造に対して加水分解とトランスグリコシド活性をほとんど有しない。第3類ヒアルロニダーゼはエンド-β-N-アセトアミノグルコシダーゼ(EC 3.2.1.35)であり、主に哺乳動物の精巣及び動物の毒液に由来し、ヒアルロン酸のβ-1、4グリコシド結合を加水分解でき、最終生成物は主にヒアルロン酸四糖である。このような酵素の基質スペクトルは比較的に広く、コンドロイチン硫酸とデルマタン硫酸構造に対しても一定の触媒活性があり、トランスグリコシド活性を有する。
【0004】
第1類ヒアルロン酸リアーゼ及び第2類エンド-β-グルクロニダーゼの研究は多くの文献が報告されている。第3類のエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼに対する研究報告はあるが、主な焦点は哺乳動物の精巣由来のPH20酵素であり、動物毒液ヒアルロニダーゼに対する報告はまれである。2017年、Kohei Kazumaらは初めてトランスクリプトームとペプチドミクス技術に基づいてアギトアリ(Odontomachus monticola)の毒液成分を完全に分析し、全長ヒアルロン酸加水分解酵素配列を同定した。現在、アギトアリのヒアルロン酸加水分解酵素の組換え発現に関する報告はまだない。
【発明の概要】
【0005】
従来技術に存在する問題に対し、本発明はヒアルロン酸加水分解酵素を効率的に発現する遺伝子及びその発現方法を提供する。
【0006】
具体的には、本発明は、以下の方面に関する:
1、ヌクレオチド配列がSEQ ID NO. 4に示される、ヒアルロン酸加水分解酵素を効率的に発現する遺伝子。
2、配列がSEQ ID NO. 5に示される項1に記載のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子によりコードされるタンパク質。
3、項1に記載のヌクレオチド配列を含む組換え発現ベクター。
4、プラスミド骨格がピキアパストリスベクターpPIC系またはpGAP系またはpAO815、好ましくはpPIC9Kである、項3に記載の組換え発現ベクター。
5、項3または4に記載の発現ベクターを含む、ピキアパストリス(ピキア酵母)。
6、項1に記載のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子を含有する組換えピキアパストリス株または項5に記載のピキアパストリスを用いてヒアルロン酸加水分解酵素を製造することを含む、ヒアルロン酸加水分解酵素を製造する方法。
7、前記ピキアパストリスはGS115、KM71またはSMD1168である、項6に記載の方法。
8、前記方法はBMMY培地を用いてメタノール誘導で発酵させてヒアルロン酸加水分解酵素を製造することを含む、項6に記載の方法。
9、前記発酵条件は、発酵温度が25℃-30℃、発酵過程中に24hごとに0.5%-1%(v/v)メタノールを補充し、発現を96時間誘導する、項8に記載の方法。
10、前記方法はBSM培地を用いてメタノール誘導で発酵させてヒアルロン酸加水分解酵素を製造することを含む、項6に記載の方法。
11、ピキアパストリスを種子培地に播種し、種子液を得ることと、
種子液をBSM発酵培地に播種して発酵させ、ヒアルロン酸加水分解酵素を含む発酵液を得、そのうち、発酵過程は順次に初期発酵、補給、飢餓培養、及びメタノール誘導の4段階を含むこととを含む、項10に記載の方法。
12、初期発酵の条件は、発酵温度が25℃-30℃、pHが5-7である、項11に記載の方法。
13、飢餓培養の時間が2-3 hである、項11に記載の方法。
14、メタノール誘導の温度は25℃-30℃、時間は80-120 hである、項11に記載の方法。
15、発酵液を精製することをさらに含む、項11に記載の方法。
16、前記精製はニッケルカラム媒体を用いてアフィニティークロマトグラフィーを行い、100-500 mMのイミダゾール緩衝液を用いてグラジエント溶出を行う、項15に記載の方法。
17、ヒアルロン酸を含む補助薬、食品及び化粧品の製造における、項2に記載のタンパク質の使用。
【0007】
本発明は全長のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子のN端に自己シグナルペプチド配列を切り詰める(truncate)ことにより、遺伝子操作されたヒアルロン酸加水分解酵素を高レベルで発現するピキアパストリス工学菌を構築し、構築したピキアパストリス工学菌を用いて高密度発酵して得られた発酵液中のヒアルロン酸加水分解酵素の酵素活性は4.7×10 U/mLと高い。そのため、アギトアリヒアルロン酸加水分解酵素の工業的生産のコストをさらに低減し、医薬、化学工業及び食品分野におけるヒアルロニダーゼの応用範囲を拡大することに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1はコドン最適化されたアギトアリヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子と野生型遺伝子のヌクレオチド配列のアライメント図である。
図2図2は組換えヒアルロン酸加水分解酵素の発酵上澄みのSDS-PAGE図である。なお、レーンMは分子量180 kDaの標準タンパク質を表し、レーン1は組換え菌P.pastoris GS115/PPIC9K発酵上澄み(陰性対照)を表し、レーン2はコドン最適化された組換え菌P.pastoris GS115/pPIC9K-HYAL_OMopt発酵上澄み(陽性対照)を表し、レーン3は本発明が構築した組換え菌P.pastoris GS115/pPIC9K-ΔN24HYAL_OMopt発酵上澄みを表す。
図3図3はDNS法で測定したコドン最適化された組換え菌P. pastoris GS115/pPIC9K-HYAL_OMopt及び本発明が構築した組換え菌P.pastoris GS115/pPIC9K-ΔN24HYAL_OMopt発酵上澄み粗酵素活性である。
図4図4は組換え菌P.pastoris GS115/pPIC9K-ΔN24HYAL_OMoptは発酵槽で高密度に培養したバイオマス及び酵素活性曲線である。
図5図5は組換え菌P.pastoris GS115/pPIC9K-ΔN24HYAL_OMopt発酵上澄みを異なる濃度のイミダゾール緩衝液でグラジエント溶出した後のSDS-PAGE図である。なお、レーンMは分子量180 kDaの標準タンパク質を表し、レーン1-4はそれぞれイミダゾール濃度が100 mM、200 mM、300 mM、500 mMであることを表す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施例を組み合わせて本発明をさらに説明するが、実施例は本発明をさらに説明するだけに使用され、本発明を限定するために使用されるものではないことを理解されたい。
【0010】
別段の定義がない限り、本明細書における技術用語及び科学用語は、当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。本明細書に記載されたものと類似または同一の方法及び材料を実験または実用的な応用に適用することができるが、本明細書はやはり材料及び方法を以下に記載する。矛盾が生じた場合は、本明細書に含まれる定義を基準とし、さらに、材料、方法及び例は説明のみであり、限定するものではない。本発明は、具体的な実施例と組み合わせて以下にさらに説明するが、本発明の範囲を限定するものではない。
【0011】
本明細書で使用されるように、用語「遺伝子」または「コード配列」は、遺伝子産物をコードするin vitroまたはin vivoのヌクレオチド配列を指す。場合によっては、遺伝子はコード配列、すなわち遺伝子産物をコードする配列からなるか、または実質的に構成される。他の場合、遺伝子は付加の非コード配列を含む。例えば、遺伝子は、コード領域の前と後の領域、例えば5’非翻訳(5’UTR)または「リーダー」配列と3’UTRまたは「非転写テール領域(trailer)」配列、及びそれぞれのコード領域(エキソン)の間の挿入配列(イントロン)を含んでもよいか、含まなくてもよい。
【0012】
本明細書で使用されるように、用語「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」は、アミノ酸残基のポリマーという意味で互換的に使用される。すなわち、ポリペプチドに対する記述は、ペプチドとタンパク質の記述にも同様に適用され、逆も同様である。前記用語は、天然に生成されるアミノ酸ポリマー、及び1つまたは複数のアミノ酸残基が非天然コードアミノ酸であるアミノ酸ポリマーに適している。本明細書で使用されるように、前記用語は任意の長さのアミノ酸鎖を包含する。
【0013】
本明細書で使用されるように、用語「ポリヌクレオチド」または「ヌクレオチド」は、単鎖または二本鎖形態のポリデオキシリボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオシドまたはリボヌクレオチド、及びそのポリマーを意味する。特定の制限がない限り、前記用語は、天然ヌクレオチドの既知の類似体を含む核酸を包含し、前記類似体は、参照核酸と類似の結合特性を有し、天然に生成されるヌクレオチドと類似の方法で代謝される。特定の制限がない限り、前記用語はまた、PNA(ペプチド核酸)、アンチセンス技術で使用されるDNA類似体(チオリン酸エステル、ホスホロアミダートなど)を含むオリゴヌクレオチド類似体を意味する。特に指定されない限り、特定の核酸配列はまた、それらの保存的修飾変異体(縮退コドン置換を含むが、これらに限定されない)と相補的配列、及び明示的に指定された配列を暗黙的に包含する。
【0014】
本明細書で使用されるように、用語「ベクター」は、宿主細胞中で増幅することができるクローンの1つまたは複数のポリヌクレオチドを含むように遺伝子操作されることができる核酸分子を記述するために使用される。ベクターは単鎖、二本鎖または部分二本鎖の核酸分子;一つまたは複数の遊離末端、遊離末端(例えば環状)のない核酸分子;DNA、RNAまたは両方を含む核酸分子;及び当技術分野で知られている他の種類のポリヌクレオチドを含むが、これらに限定されない。1つのタイプのベクターは「プラスミド」であり、例えば標準分子クローニング技術によって追加のDNA断片を挿入することができる環状二重鎖DNA環を指す。いくつかのベクターは、それらを導入した宿主細胞中で自己複製することができる(例えば、細菌複製の起点を有する細菌ベクター及び遊離型哺乳動物ベクター)。他のベクター(例えば、非遊離型哺乳動物ベクター)は、宿主細胞を導入した後、宿主細胞のゲノムに組み込まれ、宿主ゲノムと一緒に複製される。さらに、いくつかのベクターは、それらが操作可能に結合された遺伝子の発現をガイドすることができる。このようなベクターを本明細書では「発現ベクター」と呼ぶ。組換え発現ベクターは、宿主細胞における核酸の発現に適した形態の本発明の核酸を含むことができ、これは、組換え発現ベクターが、発現のために使用され、発現される核酸配列に動作可能に連結され得る宿主細胞に基づいて選択することができる1つまたは複数の調節要素を含むことを意味する。
【0015】
本明細書で使用されるように、コドン最適化とは、天然アミノ酸配列を維持しながら、天然配列の少なくとも1つのコドンを目的とする宿主細胞の遺伝子中でより頻繁にまたは最も頻繁に使用されるコドンに置換することによって核酸配列を修飾して宿主細胞中で発現を強化するプロセスを指す。複数の種は、特定のアミノ酸の特定のコドンに対して特定のバイアスを示す。コドンバイアス(生体間のコドン選択の差異)は、一般にメッセンジャーRNA(mRNA)の翻訳効率に関連しているが、メッセンジャーRNA(mRNA)の翻訳効率は、その後、特に翻訳されたコドンの特性と特定のトランスファーRNA(tRNA)分子の利用可能性に依存すると考えられる。細胞における選択されたtRNAの優位性は、通常、ペプチド合成において最も頻繁に使用されるコドンを反映する。したがって、指定された生物における最適な遺伝子発現のために、コドン最適化に基づいて遺伝子をカスタマイズすることができる。
【0016】
コドン最適化は、例えば、ある種のヌクレオチド配列を異なる種の遺伝子配列に変換することによって実現することができる。最適化されたコドンは、より高速な翻訳速度とより高い精度を実現するのに役立つ。これらの要因により、高発現遺伝子の中で翻訳選択がより強くなることが予想される。しかしながら、本明細書では、最適化されたコドンを用いて開示されたタンパク質を発現することを考慮しているが、本明細書では、任意の開示されたタンパク質の核酸をコードするためのすべての可能なコドンを考慮している。
【0017】
本明細書で使用されるように、用語「シグナルペプチド」は、新しく合成されたタンパク質のほとんどの、N末端に存在する短いペプチド(通常、16~30個のアミノ酸)を意味し、これらのタンパク質は分泌経路に入る予定である。これは、シグナル配列、標的シグナル、局在化シグナル、局在化配列、トランジットペプチド、リーダー配列またはリーダーペプチドとも呼ばれる。シグナルペプチドは通常、シグナルペプチダーゼによってタンパク質から切断される。
【0018】
具体的には、まずアギトアリ透明プロトン酸加水分解酵素の全長遺伝子配列に対し、ピキアパストリスコドンの選好性に基づいてコドン最適化を行い、コドン最適化された透明プロトン酸加水分解酵素遺伝子を得ており、その配列は、SEQ ID NO. 1に示され、それによってコードされたタンパク質の配列はSEQ ID NO. 2に示され、これは野生型アギトアリヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子がコードするアミノ酸配列と一致する。さらに、コドン最適化されたヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子のN端に自己シグナルペプチド配列(SEQ ID NO. 3)を断ち切り、本発明の高発現ヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子を得ており、その配列はSEQ ID NO. 4に示され、それによってコードされたタンパク質配列はSEQ ID NO. 5に示される。SEQ ID NO. 1に示されるコドン最適化されたヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子のN端でSEQ ID NO. 3に示されるヌクレオチド配列を除去することは翻訳フレームシフトを起こさず、ヒアルロン酸加水分解酵素を発現し、組換えヒアルロン酸加水分解酵素の発現量及び/又は酵素活性を著しく高めることができる。N端でシグナルペプチドを切断する方法は、任意の先行技術で知られている方法を採用することができる。
【0019】
そのうち、アギトアリヒアルロン酸加水分解酵素は第3類ヒアルロニダーゼに属し、エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼであり、ヒアルロン酸のβ-1、4グリコシド結合を加水分解でき、最終生成物の還元端はN-アセトアミノグルコースである。また、このような酵素は第2類のヒルヒアルロン酸加水分解酵素基質に比べてスペクトルが広く、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸及び皮膚硫酸構造に対しても一定の触媒活性がある。アギトアリヒアルロン酸加水分解酵素はヒアルロン酸加水分解物の種類を豊富にすることができ、またヒアルロニダーゼ触媒以外のより広範な応用範囲を持つことができる。
【0020】
ピキアパストリスは、メタノール資化性酵母における、メタノールを唯一の炭素源とエネルギー源として利用できる酵母菌である。他の酵母と同様に、無性生長期には主に単倍体として存在し、環境栄養制限時には、常に2つの生理タイプの異なる接合型単倍体細胞の交配を誘導し、二倍体に融合する。ピキアパストリスのもう一つの生物学的特徴は、メタノール代謝に必要なアルコールオキシダーゼがペルオキシソームに選別され、局在化を形成することである。グルコースを炭素源とする場合、菌体の中には1つまたは少数の小さなペルオキシソームしかないが、メタノールを炭素源とする場合、ペルオキシソームは細胞全体の体積の80%を占め、AOXは細胞総タンパク質の35%-40%に増加する。したがって、AOX遺伝子の前に相同組換え方式を用いて外因性蛋白遺伝子を挿入すると、大量の発現が得られる。同時に、メタノール酵母のようなペルオキシソームを形成することができる特性に基づいて、このシステムを利用していくつかの毒性タンパク質と分解されやすい酵素類を発現することができ、また細胞の特異的な局在化の生物発生とそのメカニズムと機能を研究することができ、高等動物の類似の研究にヒントを提供する。
【0021】
図1に示すように、最適化されたアギトアリヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子と野生型遺伝子配列の相同性は73.2%である。
【0022】
本発明はまた、本発明のヌクレオチド配列を含む組換え発現ベクターを提供する。さらに、前記組換え発現ベクターの骨格は、ピキアパストリスベクターpPIC系またはpGAP系またはpAO815、好ましくはベクターpPIC9Kである。そのうち、ピキアパストリスベクターpPIC系はpPIC9K、pPIC3.5K、pPICZαA、B、C、pPIC9K-His、pPICZA、B、Cなどを含み、アルコールオキシダーゼ遺伝子プロモーターPAOX1をプロモーターとする。ピキアパストリスベクターpGAP系はpGAPZαA、B、C、pGAPZA、B、Cなどを含み、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼプロモーターPGAPをプロモーターとする。ベクターpPIC9Kはピキアパストリスタンパク質発現ベクターであり、pPIC9Kベクター中にカナマイシン耐性遺伝子が存在し、カナマイシン耐性を利用して酵母体内でマルチクローニングコピーをスクリーニングすることができ、ベクターの残りの部分はpPIC9ベクターと全く同じである。pPIC9Kベクターが使用できるピキアパストリス宿主菌は、KM71、GS115、またはSMD1168を含む。
【0023】
本発明はまた、前記発現ベクター、すなわちSEQ ID NO. 4に示されるヌクレオチド配列を含む発現ベクターを含むピキアパストリスを提供する。
【0024】
本発明はまた、本発明のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子を含有する組換えビフィズス菌株または本発明が提供するピキアパストリスを用いてヒアルロン酸加水分解酵素を製造することを含む、本発明に記載のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子を発現する方法を提供する。
【0025】
1つの具体的な実施形態では、前記方法は、BMMY培地を用いて、メタノール誘導で発酵させてヒアルロン酸加水分解酵素を生産することを含む。
【0026】
BMMY培地の組成は酵母エキス10 g/L、ペプトン20 g/L、KHPO 3 g/L、KHPO 11.8 g/L、YNB 3.4 g/L、硫酸アンモニウム10 g/L、ビオチン4×10-4 g/L、メタノール10 mL/Lである。
【0027】
好ましい実施形態では、前記発酵の条件は、発酵温度が25℃-30℃であり、発酵中に24 hごとに0.5%(v/v)メタノールを追加し、発現を96時間誘導する。
【0028】
より好ましい実施形態では、本発明のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子を含有する組換えピキアパストリスP. pastoris GS115/pPIC9K-ΔN24HYAL_OMoptは生産菌株であり、ヒアルロン酸加水分解酵素を発酵生産する。具体的な発酵条件は、P. pastoris GS115/pPIC9K-ΔN24HYAL_OMoptを40 mL YPD培地に播種し、30℃で24 h培養した後、種子培養液を10%の播種量で40 mL BMGY培地に播種して24h培養を続け、菌体を遠心分離、洗浄し、誘導培地BMMYに移し、24hごとに1%(v/v)メタノールを補充し、発現を96時間誘導した。
【0029】
本発明はまた、ピキアパストリスを種子培地に播種し、種子液を得ることと、
種子液をBSM発酵培地に播種して発酵させ、ヒアルロン酸加水分解酵素を含む発酵液を得、そのうち、発酵過程は順次に初期発酵、補給、飢餓培養、メタノール誘導の4段階を含むこととを含む、本発明に記載のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子を発現する別の方法を提供する。
【0030】
BSM培地の組成はグリセリン40 g/L、KSO 18 g/L、KOH 4.13 g/L、85%HPO 26.7 mL/L、CaSO4・2HO 0.93 g/L、MgSO4・7HO 14.9 g/L、4.4 mL/Lろ過により除菌されたPTM1であり、PTM1処方は、CuSO4・5HO 6 g/L、KI 0.09 g/L、MnSO4・O 3 g/L、HBO 0.02 g/L、MoNa4・2HO 0.2 g/L、CoCl2・6HO 0.92 g/L、ZnCl 20 g/L、FeSO4・7HO 65 g/L、ビオチン0.2 g/L、HSO 5.0 mLである。
【0031】
そのうち、第1段階の初期発酵段階では、発酵温度は25℃-30℃であり、pHは5-7である。ここでpHはアンモニア水の自動添加により制御される。
【0032】
第2段階の補給段階では、BSM培地中のグリセリンが枯渇した後、バッチ補給段階に入り、指数流加の方式で50%(v/v)グリセリン(12 mL/L PTM1を含む)を補充し、同時に回転速度と溶存酸素DOとのカップリングを設定する。好ましい実施形態では、補給速度は最初の6 hがそれぞれ13.5、16.2、19.2、22.8、27.2、32.4 mL/h/Lであり、その後の6 hの補給速度は30 mL/h/Lに設定される。
【0033】
第3段階の飢餓培養段階では、飢餓培養は残留グリセリンが枯渇するまで2-3時間行う。その中で、飢餓培養とは、単一因子が微生物の成長または代謝産物に与える影響を研究するために、一定の段階まで培養した細胞と培地を分離し、栄養基質から離脱した状況で一定時間培養し、細胞内に蓄積された内因栄養物質を枯渇させることである。
【0034】
第4段階のメタノール誘導段階では、メタノール誘導温度は25℃-30℃であり、時間は80-120 hである。
【0035】
好ましい実施形態では、12 mL/L PTM1を含む純メタノールを流加し、最終濃度を1.8%(v/v)に維持しながら、発酵温度を25℃に調整し、回転数を1000 rpmに高め、メタノール流加速率と培地中のメタノール最終濃度をメタノール検出器によりリアルタイムでオンライン制御する。
【0036】
本発明の方法はさらに、前記発酵液を精製することを含む。
【0037】
好ましい実施形態では、ニッケルカラム媒体を用いてアフィニティークロマトグラフィーによりヒアルロン酸加水分解酵素タンパク質を精製し、100-500 mMのイミダゾール緩衝液を用いてグラジエント溶出を行う。
【0038】
発酵生産で得られたヒアルロン酸加水分解酵素の酵素活性特性評価はオンプレートクリアゾーン法(on-plate clear zone method)を用いて測定し、発酵液上澄みの酵素活性は3、5-ジニトロサリチル酸法(DNS)を用いて測定される。
【0039】
そのうち、ヒアルロン酸加水分解酵素の活性単位定義(U)は、pH 5.5と38℃の条件で、1時間ごとにヒアルロン酸糖鎖から1 μgグルコース還元当量の還元糖を放出することに必要な酵素量である。
【0040】
DNS還元糖測定法は、アギトアリヒアルロン酸加水分解酵素加水分解ヒアルロン酸のβ-1、4グリコシド結合は、還元末端ヒドロキシル基付き還元糖生成物を生成する。DNS還元糖法により、加水分解ヒアルロン酸によるグルコース還元当量に対する還元糖生成物の量を測定し、ヒアルロン酸加水分解酵素の触媒活性を計算する。
【0041】
本発明はまた、SEQ ID NO. 5に示すタンパク質がヒアルロン酸を含有する補助薬、食品及び化粧品の製造における使用を提供する。
【実施例
【0042】
実施例1 コドン最適化されたヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子(HYOL_OMopt)を含む発現システムの構築
NCBIデータベースに公開されているアギトアリヒアルロン酸加水分解酵素全長遺伝子配列(Genbank: FX9855505.1)に基づいて、ピキアパストリスコドン選好性によってコドン最適化を行った。図1に示すように、最適化された遺伝子配列はSEQ ID NO. 1に示され、野生型遺伝子配列との相同性は73.2%である。最適化された遺伝子コードのアミノ酸配列はSEQ ID NO. 2に示すように、野生型遺伝子コードのアミノ酸配列と一致する。コドン最適化アギトアリヒアルロン酸加水分解酵素配列を南京金斯瑞生物科学技術有限公司に全遺伝子合成を依頼し、ピキアパストリス発現ベクターpPIC9KのEcoRIとNotI酵素切断部位の間にクローニングし、組換え発現ベクターpPIC9K-HYAL_OMoptを得た。DNA配列決定およびアライメントしたところ、組換え配列は正しいことが確認された。組換え発現プラスミドpPIC9K-HYAL_OMoptはSalI高速エンドヌクレアーゼによって線形化された後、P. pastoris GS115発現宿主細胞にエレクトロポレーションし、組換え形質転換子はジェネティシンG418によりスクリーニングして高コピー組換えピキア酵母P. pastoris GS115/pPIC9K-HYAL_OMoptを得た。
【0043】
実施例2 高発現ヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子(ΔN24HYAL_OMopt)を含む表現システムの構築
前記pPIC9K-HYAL_OMopt組換え発現ベクターをテンプレートとし、プライマーを設計し、全長のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子N端のシグナルペプチド配列を断ち切り、遺伝子操作されたヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子断片を得た。
【0044】
プライマー配列は以下の通りである:
フォワードプライマーF:5’-CCGGATTCATGAAGACTACTACGCTCC-3’(SEQ ID NO.6);
リバースプライマーR:5’-ATTTGCGCCCGCTCCAATGATGAGAGAGAGAGATGATA GGAGACTCTT-3’(SEQ ID NO.7)。
【0045】
なお、フォワードプライマー中のGAATTC配列は導入されたEcoRI制限酵素切断部位であり、リバースプライマー中のGCGCGC配列は導入されたNotI制限酵素切断部位であり、リバースプライマー中のATGAGAGATGTGTGTGTGTGTGTG配列の逆相補配列は6×His-tagタグをコードする。
【0046】
増幅して得られた遺伝子操作されたヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子断片にEcoRIとNotIダブル制限酵素切断を行った後、同じ酵素切断処理を施した線形発現ベクターpPIC9Kにクローニングし、E.coil TOP10に形質転換し、リーディングフレームがフレームシフトされないことを確保した上で組換え発現プラスミドpPIC9K-ΔN24HYAL_OMoptを得ており、DNA配列決定およびアライメントしたところ、組換え配列は正しいことが確認された。組換えプラスミドは制限エンドヌクレアーゼSalIにより線形化された後、P. pastoris GS115細胞にエレクトロポレーションし、組換え形質転換子はジェネティシンG418によりスクリーニングされ、高コピーヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子の組換え菌P. pastoris GS115/pPIC9K-ΔN24HYAL_OMoptを得た。
【0047】
実施例3 組換えピキアパストリスによるヒアルロン酸加水分解酵素の異種発現
得られた組換え工学菌P. pastoris GS115/pPIC9K-HYAL_OMoptとP. pastoris GS115/pPIC9K-ΔN24HYAL_OMoptはそれぞれシェイクフラスコ発酵培養を行った。発酵ステップは以下の通り:モノクローナルをピックアップして40 mLのYPD培地(酵母エキス10 g/L、ペプトン20 g/L、グルコース20 g/L)に播種、30℃、200 rpmで24 hを培養する。40 mLの初期発現培地BMGY(酵母エキス10 g/L、ペプトン20 g/L、KHPO 3 g/L、KHPO 11.8 g/L、YNB 3.4 g/L、硫酸アンモニウム10 g/L、ビオチン4×10-4 g/L、グリセリン10 mL/L)に10%の播種量で植え継ぎし、30℃、200 rpmで24hを培養する。遠心分離して菌体を収集し、生理食塩水で菌体を洗浄した後、40 mL誘導発現培地BMMY(酵母エキス10 g/L、ペプトン20 g/L、KHPO 3 g/L、KHPO 11.8 g/L、YNB 3.4 g/L、硫酸アンモニウム10 g/L、ビオチン4×10-4 g/L、メタノール10 mL/L)に交換し、30 mL/L g/L塩培養を行い、24 hごとに培地に純メタノールを最終濃度1.0%(v/v)となるように添加して誘導発現を行い、発現を96時間誘導した。
【0048】
発酵上澄みはSDS-PAGEタンパク質電気泳動により測定され、結果は図2に示され、レーン2の組換え菌(全長ヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子配列を含む組換え菌P. pastoris GS115/pPIC9K-HYAL_OMopt)と比較し、理論分子量39 kDa前後に、明らかなタンパク質バンド(矢印位置に示す)があり、自己シグナルペプチド配列を切断した後、該組換え酵素は効率的な分泌発現を実現したことが示される。
【0049】
実施例4 組換え菌株のシェイクフラスコ発酵上澄みの酵素活性測定
DNS法を用いて加水分解ヒアルロン酸による還元糖当量を測定し、分析純グルコースにより検量線を作成し、ヒアルロン酸加水分解酵素活性を算出した。反応系は1 mLであり:10μL発酵上澄み(ブランクは等体積の煮沸により不活化された発酵上澄みを用いた)と190μL 50 mMクエン酸緩衝液(pH 5.5)を800 μL 2 mg/mLヒアルロン酸基質溶液中に添加し、38℃で15 minインキュベートし、反応終了後直ちに沸騰水浴中に2 min置き、酵素を失活させて反応を終了させた。処理後の反応液1 mLを2 mL DNS(酒石酸ナトリウムカリウム 四水和物248 g/L、3、5-ジニトロサリチル酸6.3 g/L、2 M NaOH 250 mL/L、フェノール5.136 g/L、亜硫酸ナトリウム5 g/L)溶液に添加し、振動により均一に混合し、グルコース検量線サンプルとともに10 min沸騰させ;氷水浴で室温に下げた後、7 mLの脱イオン水を加え、振動により均一に混合し、540 nmで吸光度を測定し、反応による還元糖量に換算し、グルコース検量線に基づいて組換え工学菌発酵上澄みの粗酵素活性を算出した。その結果が図3に示すように、本発明が構築した組換え菌株P. pastoris GS115/pPIC9K-HYAL_OMoptの発酵上澄み酵素活性は3547.88 U/mLであり、組換え菌株P. pastoris GS115/pPIC9K-ΔN24HYAL_OMoptの発酵上澄み酵素活性は67970.04 U/mLに達した。
【0050】
実施例5 組換え菌株の5-Lファーメンターによる高密度培養
組換え菌株P. pastoris GS115/pPIC9K-ΔN24HYAL_OMoptは5-Lファーメンターで高密度培養を行った。YPDプレート上の単コロニーを50 mL YPD液体培地に播種し、30℃、220 rpmで24 h培養し、培養液を10%で200 mL BMGY培地に播種し、30℃、220rpmで24 h培養し、24 h培養した200 mL種子液を2 L BSM発酵培地(グリセリン40 g/L、KSO 18 g/L、KOH 4.13 g/L、85%HPO 26.7 mL/L、CaSO・2HO 0.93 g/L、MgSO・7HO 14.9 g/L、4.4 mL/Lろ過により除菌されたPTM1、PTM1処方:CuSO・5HO 6 g/L、KI 0.09 g/L、MnSO・HO 3 g/L、HBO 0.02 g/L、MoNa・2HO 0.2 g/L、CoCl・6HO 0.92 g/L、ZnCl 20 g/L、FeSO・7HO 65 g/L、ビオチン0.2 g/L、HSO 5.0 mL)の5-Lファーメンターに播種した。初期発酵パラメータは温度30℃、pH 5.5、通気量2.0 vvmと回転数500 rpmに設定した。発酵中にアンモニア水を自動添加することによりpHを5.5に制御した。BSM培地中のグリセリンが枯渇した後、バッチ補給段階に入り、指数流加の方式で50%(v/v)グリセリン(12 mL/L PTM1を含む)を補充し、同時に回転速度を溶存酸素DOとカップリングするように設置し、補給速度は前の6 hがそれぞれ13.5、16.2、19.2、22.8、27.2、32.4 mL/h/Lで、その後の6 hの補給速度は30 mL/h/Lに設定した。補給終了後に飢餓培養段階に入り、飢餓培養2-3 h、残留グリセリンが枯渇するまで行った。メタノール誘導段階に入り、12 mL/L PTM1を含む純メタノールを流加し、最終濃度を1.8%(v/v)に維持するとともに、発酵温度を25℃に調整し、回転数を1000 rpmに高め、メタノール流加速率と培地中のメタノール最終濃度をメタノール検出器によりリアルタイムでオンライン制御した。メタノール誘導段階に入った後、一定時間ごとにサンプリングし、発酵上澄みの酵素活性を測定した。
【0051】
酵素活性検査結果は図4に示すように、メタノールにより88時間誘導した場合、発酵上澄みのヒアルロン酸加水分解酵素の酵素活性は最高4.7×10 U/mLである。高密度発酵により得られた酵素活性またはタンパク質発現レベルはシェイクフラスコ発酵の6.97倍であり、工業化生産のために可能性を実現した。
【0052】
実施例6 遺伝子操作されたヒアルロン酸加水分解酵素の精製製造
遺伝子操作されたヒアルロン酸加水分解酵素のC端に6つのポリヒスチジン精製タグを導入し、このタグはニッケルイオンと特異的に結合し、それによってタンパク質を精製する役割を果たす。まず、ニッケルカラム媒体を親和性クロマトグラフィーカラムに充填し、その後、ニッケルカラムを5倍カラム体積の結合緩衝液(20 mMリン酸ナトリウム、0.5 NaCl、20 mMイミダゾール、pH 6.0)で活性化した後、適量の0.22 μmろ過した限外ろ過濃縮発酵上澄みを入れ、5倍カラム体積の結合緩衝液で不純物を溶出し、さらにそれぞれ10倍カラム体積の100、200、300、500 mMイミダゾールの溶出緩衝液により目標タンパク質をグラジエント溶出し、溶出液はSDS-PAGEにより検証された結果は、図5に示すように、レーン3は300 mMイミダゾール緩衝液が溶出したタンパク質バンドであり、タンパク質濃度が最も高くてバンドが単一である。得られた遺伝子操作されたヒアルロン酸加水分解酵素純タンパク質は、酵素活性測定により、正常なヒアルロン酸加水分解酵素活性を有する。
【0053】
[配列表]
SEQ ID NO. 1:
atgatcccac ccgcacgtga ctcgcttatg tttgtctttg cgactgcggt aatcgctagt 60
tttttcggta gcgcaaagac actacgcggc tcttccccac agcaattcga cgtatactgg 120
aatgtgccaa ctttcatgtg tcacaagcac ggtatgaaat ttgaagagct gaaagatttc 180
ggtatacacc agaacgcaat ggatatgttt cgcggcgaag aaattgcgat tctttatgac 240
cctggcatgt ttcccgccct tctagtagat aaagatggat acgtcactaa acggaacggt 300
ggggtgccgc aagaggggaa cctcaaggaa catttagaaa cctttagaaa gcatctgacg 360
acacaaattc cggacgagag ctttagcggg ataggaatca tagactttga gagttggaga 420
ccgattttca ggcagaactg ggcgtcactc gagccctata aaactttgtc cataaagttg 480
gagagggaaa aacacccatt ttggtcggag gcagctgtga agaaggaggc caaacgtcga 540
ttcgagaaat ccgggcgaat atttatggag gaaaccctca aaatggccaa aaaactaaga 600
ccgaaagcaa agtggggcta ttatgggtat ccccactgtt tcaatcaaac ccctggacag 660
cagtcggttc actgcaatcg gcaaacgatg atggaaaatg acggtatgag ttggctgttt 720
acactcgaag acgttcatgc tcccagcgtt tacctacgat tggaaatcaa ggaggatgac 780
cggccttcat tcgtgaaagg ccgggtttcc gaggccttaa ggttagccgc taaatcgtct 840
tcaaaacaac gtatcctacc ttactactgg ttcatttatc aggataagaa ggatgagttc 900
ttaacggaaa aggatacaca aaacactata aatatgatcg ctaatctggg atctaatggt 960
ttcataattt ggggatctag tgacgatgtc aacacggaac gcaaatgcaa ggatttacag 1020
caatacgtaa aggaagtctt gggcccagcg attaagaagt tcacccttca ttga 1074

SEQ ID NO. 2:
Met Ile Pro Pro Ala Arg Asp Ser Leu Met Phe Val Phe Ala Thr Ala
1 5 10 15
Val Ile Ala Ser Phe Phe Gly Ser Ala Lys Thr Leu Arg Gly Ser Ser
20 25 30
Pro Gln Gln Phe Asp Val Tyr Trp Asn Val Pro Thr Phe Met Cys His
35 40 45
Lys His Gly Met Lys Phe Glu Glu Leu Lys Asp Phe Gly Ile His Gln
50 55 60
Asn Ala Met Asp Met Phe Arg Gly Glu Glu Ile Ala Ile Leu Tyr Asp
65 70 75 80
Pro Gly Met Phe Pro Ala Leu Leu Val Asp Lys Asp Gly Tyr Val Thr
85 90 95
Lys Arg Asn Gly Gly Val Pro Gln Glu Gly Asn Leu Lys Glu His Leu
100 105 110
Glu Thr Phe Arg Lys His Leu Thr Thr Gln Ile Pro Asp Glu Ser Phe
115 120 125
Ser Gly Ile Gly Ile Ile Asp Phe Glu Ser Trp Arg Pro Ile Phe Arg
130 135 140
Gln Asn Trp Ala Ser Leu Glu Pro Tyr Lys Thr Leu Ser Ile Lys Leu
145 150 155 160
Glu Arg Glu Lys His Pro Phe Trp Ser Glu Ala Ala Val Lys Lys Glu
165 170 175
Ala Lys Arg Arg Phe Glu Lys Ser Gly Arg Ile Phe Met Glu Glu Thr
180 185 190
Leu Lys Met Ala Lys Lys Leu Arg Pro Lys Ala Lys Trp Gly Tyr Tyr
195 200 205
Gly Tyr Pro His Cys Phe Asn Gln Thr Pro Gly Gln Gln Ser Val His
210 215 220
Cys Asn Arg Gln Thr Met Met Glu Asn Asp Gly Met Ser Trp Leu Phe
225 230 235 240
Thr Leu Glu Asp Val His Ala Pro Ser Val Tyr Leu Arg Leu Glu Ile
245 250 255
Lys Glu Asp Asp Arg Pro Ser Phe Val Lys Gly Arg Val Ser Glu Ala
260 265 270
Leu Arg Leu Ala Ala Lys Ser Ser Ser Lys Gln Arg Ile Leu Pro Tyr
275 280 285
Tyr Trp Phe Ile Tyr Gln Asp Lys Lys Asp Glu Phe Leu Thr Glu Lys
290 295 300
Asp Thr Gln Asn Thr Ile Asn Met Ile Ala Asn Leu Gly Ser Asn Gly
305 310 315 320
Phe Ile Ile Trp Gly Ser Ser Asp Asp Val Asn Thr Glu Arg Lys Cys
325 330 335
Lys Asp Leu Gln Gln Tyr Val Lys Glu Val Leu Gly Pro Ala Ile Lys
340 345 350
Lys Phe Thr Leu His
355

SEQ ID NO. 3
atcccacccg cacgtgactc gcttatgttt gtctttgcga ctgcggtaat cgctagtttt 60
ttcggtagcg ca 72

SEQ ID NO. 4
atgaagacac tacgcggctc ttccccacag caattcgacg tatactggaa tgtgccaact 60
ttcatgtgtc acaagcacgg tatgaaattt gaagagctga aagatttcgg tatacaccag 120
aacgcaatgg atatgtttcg cggcgaagaa attgcgattc tttatgaccc tggcatgttt 180
cccgcccttc tagtagataa agatggatac gtcactaaac ggaacggtgg ggtgccgcaa 240
gaggggaacc tcaaggaaca tttagaaacc tttagaaagc atctgacgac acaaattccg 300
gacgagagct ttagcgggat aggaatcata gactttgaga gttggagacc gattttcagg 360
cagaactggg cgtcactcga gccctataaa actttgtcca taaagttgga gagggaaaaa 420
cacccatttt ggtcggaggc agctgtgaag aaggaggcca aacgtcgatt cgagaaatcc 480
gggcgaatat ttatggagga aaccctcaaa atggccaaaa aactaagacc gaaagcaaag 540
tggggctatt atgggtatcc ccactgtttc aatcaaaccc ctggacagca gtcggttcac 600
tgcaatcggc aaacgatgat ggaaaatgac ggtatgagtt ggctgtttac actcgaagac 660
gttcatgctc ccagcgttta cctacgattg gaaatcaagg aggatgaccg gccttcattc 720
gtgaaaggcc gggtttccga ggccttaagg ttagccgcta aatcgtcttc aaaacaacgt 780
atcctacctt actactggtt catttatcag gataagaagg atgagttctt aacggaaaag 840
gatacacaaa acactataaa tatgatcgct aatctgggat ctaatggttt cataatttgg 900
ggatctagtg acgatgtcaa cacggaacgc aaatgcaagg atttacagca atacgtaaag 960
gaagtcttgg gcccagcgat taagaagttc acccttcatc accaccatca tcatcattga 1020

SEQ ID NO. 5:
Met Lys Thr Leu Arg Gly Ser Ser Pro Gln Gln Phe Asp Val Tyr Trp
1 5 10 15
Asn Val Pro Thr Phe Met Cys His Lys His Gly Met Lys Phe Glu Glu
20 25 30
Leu Lys Asp Phe Gly Ile His Gln Asn Ala Met Asp Met Phe Arg Gly
35 40 45
Glu Glu Ile Ala Ile Leu Tyr Asp Pro Gly Met Phe Pro Ala Leu Leu
50 55 60
Val Asp Lys Asp Gly Tyr Val Thr Lys Arg Asn Gly Gly Val Pro Gln
65 70 75 80
Glu Gly Asn Leu Lys Glu His Leu Glu Thr Phe Arg Lys His Leu Thr
85 90 95
Thr Gln Ile Pro Asp Glu Ser Phe Ser Gly Ile Gly Ile Ile Asp Phe
100 105 110
Glu Ser Trp Arg Pro Ile Phe Arg Gln Asn Trp Ala Ser Leu Glu Pro
115 120 125
Tyr Lys Thr Leu Ser Ile Lys Leu Glu Arg Glu Lys His Pro Phe Trp
130 135 140
Ser Glu Ala Ala Val Lys Lys Glu Ala Lys Arg Arg Phe Glu Lys Ser
145 150 155 160
Gly Arg Ile Phe Met Glu Glu Thr Leu Lys Met Ala Lys Lys Leu Arg
165 170 175
Pro Lys Ala Lys Trp Gly Tyr Tyr Gly Tyr Pro His Cys Phe Asn Gln
180 185 190
Thr Pro Gly Gln Gln Ser Val His Cys Asn Arg Gln Thr Met Met Glu
195 200 205
Asn Asp Gly Met Ser Trp Leu Phe Thr Leu Glu Asp Val His Ala Pro
210 215 220
Ser Val Tyr Leu Arg Leu Glu Ile Lys Glu Asp Asp Arg Pro Ser Phe
225 230 235 240
Val Lys Gly Arg Val Ser Glu Ala Leu Arg Leu Ala Ala Lys Ser Ser
245 250 255
Ser Lys Gln Arg Ile Leu Pro Tyr Tyr Trp Phe Ile Tyr Gln Asp Lys
260 265 270
Lys Asp Glu Phe Leu Thr Glu Lys Asp Thr Gln Asn Thr Ile Asn Met
275 280 285
Ile Ala Asn Leu Gly Ser Asn Gly Phe Ile Ile Trp Gly Ser Ser Asp
290 295 300
Asp Val Asn Thr Glu Arg Lys Cys Lys Asp Leu Gln Gln Tyr Val Lys
305 310 315 320
Glu Val Leu Gly Pro Ala Ile Lys Lys Phe Thr Leu His His His His
325 330 335
His His His

SEQ ID NO. 6:
CCGGAATTCATGAAGACACTACGCGGCTC

SEQ ID NO. 7:
ATTTGCGGCCGCTCAATGATGATGATGGTGGTGATGAA GGGTGAACTTCTT
図1
図2
図3
図4
図5
【配列表】
2024508555000001.app
【手続補正書】
【提出日】2023-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヌクレオチド配列がSEQ ID NO.4に示される、ヒアルロン酸加水分解酵素を効率的に発現する遺伝子。
【請求項2】
配列がSEQ ID NO.5に示される、請求項1に記載のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子によりコードされるタンパク質。
【請求項3】
請求項1に記載のヌクレオチド配列を含好ましくは、プラスミド骨格がピキアパストリスベクターpPIC系またはpGAP系またはpAO815、好ましくは、pPIC9Kである、組換え発現ベクター。
【請求項4】
請求項3に記載の発現ベクターを含む、ピキア酵母。
【請求項5】
請求項1に記載のヒアルロン酸加水分解酵素遺伝子を含有する組換えピキア酵母株または請求項に記載のピキア酵母を用いてヒアルロン酸加水分解酵素を製造することを含む、ヒアルロン酸加水分解酵素を製造する方法。
【請求項6】
前記ピキア酵母がGS115、KM71またはSMD1168である、請求項に記載の方法。
【請求項7】
BMMY培地を用いてメタノール誘導で発酵させてヒアルロン酸加水分解酵素を製造することを含前記発酵の条件は、発酵温度が25℃-30℃、発酵過程中に24hごとに0.5%-1%(v/v)メタノールを補充し、発現を96時間誘導する、請求項に記載の方法。
【請求項8】
BSM培地を用いてメタノール誘導で発酵させてヒアルロン酸加水分解酵素を製造することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
ピキア酵母を種子培地に播種し、種子液を得ることと、
種子液をBSM発酵培地に播種して発酵させ、ヒアルロン酸加水分解酵素を含む発酵液を得ることとを含み、発酵の過程は順次初期発酵、補給、飢餓培養、及びメタノール誘導の4段階を含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
初期発酵の条件は、発酵温度が25℃-30℃、pHが5-7である、請求項に記載の方法。
【請求項11】
飢餓培養の時間が2-3hである、請求項に記載の方法。
【請求項12】
メタノール誘導は、温度が25℃-30℃、時間が80-120hである、請求項に記載の方法。
【請求項13】
発酵液を精製することをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項14】
前記精製はニッケルカラム媒体を用いてアフィニティークロマトグラフィーを行い、100-500mMのイミダゾール緩衝液を用いてグラジエント溶出を行う、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ヒアルロン酸を含む補助薬、食品及び化粧品の製造における、請求項2に記載のタンパク質の使用。
【国際調査報告】