(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】イソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物及びその製造方法と用途
(51)【国際特許分類】
C07D 471/04 20060101AFI20240219BHJP
A01P 7/04 20060101ALI20240219BHJP
A01N 43/90 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
C07D471/04 116
C07D471/04 CSP
A01P7/04
A01N43/90 103
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576244
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2023-08-29
(86)【国際出願番号】 CN2022108804
(87)【国際公開番号】W WO2023016278
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】202110922729.4
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523329747
【氏名又は名称】貴州大学
【氏名又は名称原語表記】GUI ZHOU UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.2708 Huaxi Avenue Guiyang, Guizhou 550025, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】宋 宝安
(72)【発明者】
【氏名】張 建
(72)【発明者】
【氏名】胡 徳禹
(72)【発明者】
【氏名】呉 尚
(72)【発明者】
【氏名】蔡 迪
(72)【発明者】
【氏名】呉 増雪
【テーマコード(参考)】
4C065
4H011
【Fターム(参考)】
4C065AA03
4C065BB11
4C065CC01
4C065DD02
4C065EE02
4C065HH01
4C065JJ01
4C065KK09
4C065LL04
4C065PP03
4C065PP12
4C065PP14
4C065PP16
4C065PP17
4C065QQ02
4H011AC01
4H011BB10
(57)【要約】
本発明は、イソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物及びその製造方法と用途に関する。本発明の化合物は、下記の式(I)の構造を有し、それは、セジロウンカ、トビイロウンカなどに対して優れた殺虫活性を有し、イネウンカ、アブラムシなどの半翅目害虫を防除するための薬物又は薬剤に用いられる。その構造と製造プロセスが簡単で、生産コストが低い。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物であって、その特徴は一般式(I)に示すとおりである:
【化1】
そのうち、
R
1は、水素、重水素、任意に置換又は無置換のアルキル基、任意に置換又は無置換のアルコキシ基、任意に置換又は無置換のアルケニル基、任意に置換又は無置換のシクロアルキル基、任意に置換又は無置換のアリール基、任意に置換又は無置換のヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、任意に置換又は無置換のアルキル基、任意に置換又は無置換のアルコキシ基、任意に置換又は無置換のアルケニル基、任意に置換又は無置換のシクロアルキル基、任意に置換又は無置換のアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、
R
3、R
4は、水素、重水素、任意に置換又は無置換のアルキル基、任意に置換又は無置換のアルコキシ基、任意に置換又は無置換のアルケニル基、任意に置換又は無置換のシクロアルキル基、任意に置換又は無置換のアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であることを、
特徴とするイソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物。
【請求項2】
R
1は、水素、重水素、C
1-C
6アルキル基、C
1-C
6アルケニル基、置換又は無置換のC
6-C
15アリール基、置換又は無置換のC
5-C
6ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、C
1-C
6アルキル基、C
1-C
6アルケニル基、置換又は無置換のC
6-C
15アリール基、置換又は無置換のC
5-C
6ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、
R
3、R
4は、水素、重水素、C
1-C
6アルキル基、C
1-C
6アルケニル基、置換又は無置換のC
6-C
15アリール基、置換又は無置換のC
5-C
6ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、
上記置換とは、任意選択的にハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、C
1-C
6アルキル基のうちの1つ又は複数によって置換されることを指し、
好ましくは、R
1は、水素、重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル、sec-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基、ピラゾリル基、ピロリル基、フラニル基、チエニル基、チアゾリル基、ベンゾピロリル基、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、-CH
2CH
2CN、-CHCNCH
3、-CH
2CH
2CH
2CN、-CH
2CHCNCH
3、-CHCNCH
2CH
3、-CH
2CH
2F、-CHFCH
3、-CH
2CH
2CH
2F、-CH
2CHFCH
3、-CHFCH
2CH
3、-CH
2CH
2CL、-CHCLCH
3、-CH
2CH
2CH
2CL、-CH
2CHCLCH
3、-CHCLCH
2CH
3、-CH
2CH
2Br、-CHBrCH
3、-CH
2CH
2CH
2Br、-CH
2CHBrCH
3、-CHBrCH
2CH
3、
【化2】
から独立的に選ばれ、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、メチル基、エチル基、n-プロピル、sec-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、
R
3、R
4はそれぞれ、水素、重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル、シクロプロピル基、sec-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基、-CH
2CH
2CN、-CHCNCH
3、-CH
2CH
2CH
2CN、-CH
2CHCNCH
3、-CHCNCH
2CH
3、-CH
2CH
2F、-CHFCH
3、-CH
2CH
2CH
2F、-CH
2CHFCH
3、-CHFCH
2CH
3、-CH
2CH
2CL、-CHCLCH
3、-CH
2CH
2CH
2CL、-CH
2CHCLCH
3、-CHCLCH
2CH
3、-CH
2CH
2Br、-CHBrCH
3、-CH
2CH
2CH
2Br、-CH
2CHBrCH
3、-CHBrCH
2CH
3から独立的に選ばれることを、
特徴とする請求項1に記載のイソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物。
【請求項3】
以下の具体的な化合物から選択される:
【化3】
ことを特徴とする請求項1に記載のイソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物。
【請求項4】
以下を含む:
【化4】
好ましくは、更に以下を含み、
【化5】
最も好ましくは、以下を含み、
【化6】
ことを特徴とする請求項1に記載のイソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物の製造方法。
【請求項5】
組成物であって、
その特徴は請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物を含み、及び農業で利用可能な助剤又は殺菌剤、殺虫剤又は除草剤を更に提供し、好ましくは、前記組成物の剤形は、乳剤(EC)、粉剤(DP)、水和剤(WP)、粒剤(GR)、水剤(AS)、懸濁剤(SC)、超低容量スプレー剤(ULV)、水溶剤(SP)、マイクロカプセル剤(MC)、煙霧剤(FU)、水性エマルジョン剤(EW)、水分散性顆粒剤(WG)から選ばれることを、
特徴とする組成物。
【請求項6】
好ましくは、農業病虫害が半翅目と同翅目害虫であり、更に好ましくは、前記農業病虫害がイネウンカであり、最も好ましくは、前記農業病虫害がセジロウンカであることを、
特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物、若しくは請求項5に記載の組成物は、農業病虫害を防除する方面における用途。
【請求項7】
農業病虫害を防除する方法であって、
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物、若しくは請求項5に記載の組成物は、有害物質又はその生活環境に作用し、好ましくは、前記農業病虫害が半翅目と同翅目の害虫であり、更に好ましくは、前記農業病虫害がイネウンカであり、最も好ましくは、前記農業病虫害がセジロウンカであることを、
特徴とする農業病虫害を防除する方法。
【請求項8】
害虫を、請求項1~3のいずれかに記載の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物、若しくは請求項5に記載の組成物と接触させる工程を含むことを、
特徴とする農業病虫害から植物を保護する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学工業及び農薬の分野に関し、具体的には、イソオキサゾール単位含有ピリドピリミジノン系メソイオン誘導体及びその製造方法、並びにイネウンカ、マメアブラムシなどの半翅目害虫を防除するための薬物への当該イソオキサゾール単位含有ピリドピリミジノン系メソイオン誘導体の応用に関する。
【背景技術】
【0002】
半翅目害虫は、深刻な農業害虫の一種であり、主にウンカ、アブラムシ、コナジラミ及びセミなどを含む。そのうち、イネウンカは、イネ生産の主要な害虫の1つであり、イネに対するイネウンカ自身の危害以外、イネ黒条萎縮病、南方イネ黒条萎縮病、イネグラッシースタント病、イネ縞葉枯病及びイネラギッドスタント病などのウイルス病もまき散らし、中国では、毎年、その被害を受けたイネの面積は1000~2000万ヘクタールであり、総栽培面積の約50%を占める。アブラムシは、最も破壊性がある害虫の1つであり、毎年農業生産に巨大な損失をもたらし、深刻な場合、40~50%にもなる。現在、イネウンカとアブラムシの防除に用いられる主な薬剤は、イミダクロプリド、ブプロフェジン、ニテンピラム、チアメトキサム及びピメトロジンなどが挙げられるが、長期間の使用で深刻な耐性が生じた。同時に、伝統的な殺虫剤は、蜜蜂などの非標的生物に対して毒性があり、多くの国で使用禁止又は使用制限される。そのため、効率的で、低毒性で、作用様式が新しく、環境にやさしい新規な殺虫剤の開発が切望されている。
【0003】
トリフルメゾピリムは、デュポン社により開発された最初のメソイオン殺虫剤であり、その化学構造と作用機序が斬新で、効率的で、低毒性で、環境にやさしく、各種の抵抗性のウンカとヨコバイなどの害虫を効率的に防除できる。メソイオン殺虫剤は、これらの特徴により、世界的な研究、開発の新しいブームとなっているため、トリフルメゾピリムを先導として、斬新な構造のメソイオン殺虫剤の研究を展開するのは、重要な意義を有する。
【0004】
発明者らのHolyoke C. W., Tong M. T., Coats R. A., Zhang W. M., Mccann S. F., Chan D. M.は、国際公開番号WO2009099929A1において2009年に初めてピリドピリミジン系メソイオン化合物の製造方法及び殺虫剤としての応用を開示し、当該種類の化合物は、良好ないし優れた殺虫活性を有し、中でもdicloromezotiazがアブラムシとコナガに対して効率的な殺虫活性を有し、且つ市販薬として開発される。
【0005】
発明者らのHolyoke C. W., Zhang W. M., Patel K. M., Lahm G. P., Tong M. T.,は、国際公開番号WO2011017347A2において2011年にピリドピリミジン系メソイオン化合物の製造方法及び殺虫剤としての応用を開示した。当該種類の化合物は、比較的よい殺虫活性を有し、そのうち、トリフルメゾピリムがトビイロウンカに対して優れた殺虫活性を有し、且つ市販薬として開発される。
【0006】
発明者らのHolyoke C. W., Tong M. T., Zhang W. M.は、国際公開番号WO2012106495A1において2012年にデュアルビアリール含有ピリドピリミジンメソイオン化合物を開示した。当該種類の化合物は、良好ないし優れた殺虫活性を有し、一部の化合物は、2ppm濃度でコナガとツマジロクサヨトウに対して100%の致死率を有し、モモアカアブラムシに対して10ppmの濃度でも80%を超える致死率を有する。
【0007】
発明者らのBandur N. G., Culbertson D. L., Deshmukh P., Dickhaut J., Kaiser F., Koerber K., Langewald J., Narine A., Veitch G.は、国際公開番号WO2012136724A1において2012年にアミジン構造を含有するピリドピリミジンメソイオン化合物を開示したが、これらの化合物の殺虫活性は何れも普通である。
【0008】
発明者らのNarine A., Dickhaut J., Kaiser F., Bandur N. G., Koerber K., Von Deyn W.は、2014年にカルボニルアザ硫黄イリド構造を含有するピリドピリミジンメソイオン化合物(特許公開番号EP2684879A1)とヒドラジン構造を含有するピリドピリミジンメソイオン化合物(国際公開番号WO2014033244A2)を開示し、当該種類の化合物の殺虫活性は何れも普通である。
【0009】
発明者らのHasegawa S., Kamo T., Kagohara Y., Miyake T., Kobayashi T., Matsuda R., Asano S., Kudamatsu A.は、国際公開番号WO2016171053A1において2016年に一連のシアノエチル基含有ピリドピリミジンメソイオン化合物を開示した。そのうち、シアノエチル基含有の大部分の化合物は、ワタアブラムシとトビイロウンカに対して良好ないし優れた殺虫活性を表し、一部の化合物の殺虫活性は更にデュポン社のトリフルメゾピリムとdicloromezotiazよりも優れた。
【0010】
発明者らのShu A., Shinji H., Yuma K., Tomohiro K., Takeru K., Ryusei M., Takaaki M., Shotaro U.は、国際公開番号WO2018062082A1において2018年にオキシムエーテル構造を含有するピリドピリミジンメソイオン化合物を開示し、200ppmの濃度で茎葉散布又は浸漬法を採用してワタアブラムシとトビイロウンカに対する化合物の殺虫活性の試験を行った結果、当該一連の化合物がワタアブラムシとトビイロウンカに対する殺虫活性は普通であることが明らかになった。
【0011】
発明者らの李義涛、林健、徐俊星、肖玉、姚文強、劉新爍は、特許公開番号CN110317200Aにおいて2019年に一連のジフェニルエーテル構造を有するピリドピリミジンメソイオン化合物を開示し、生物活性試験の結果から明らかなように、一部の化合物がモモアカアブラムシとアワヨトウ幼虫に対して比較的よい殺虫活性を有する。
【0012】
イソオキサゾールは窒素原子と酸素原子が含まれる5員環化合物であり、イソオキサゾール構造を含有する殺虫化合物は、主にγ-アミノ酪酸作動性塩素イオンチャネルを干渉することによって害虫を制御し、鱗翅目、半翅目などの昆虫に対して優れた殺虫活性を表し、且つ既存のγ-アミノ酪酸受容体に対する交差耐性はない。
【0013】
発明者らのWerner, Z.; Peter, R.,R.は、国際公開番号WO2009/049846A1において2009年に一連のイソオキサゾール系誘導体を開示した。スプレー法(spray)とピペッティング法(pipetting)を採用してそれぞれアフリカヨトウ(Spodoptera littoralis)、コナガ、コーンルートワーム及びニセアメリカタバコガの虫卵に対して死亡率、摂食行動及び成長調節性の検出を行い、結果から分かるように、試験濃度が200μg/mLである場合、半数以上の化合物がアフリカヨトウ、コナガとコーンルートワームに対する致死率は、80%を超え、3分の1の化合物がニセアメリカタバコガの虫卵に対する致死率は、80%を超える。
【0014】
発明者らの日産化学工業株式会社は、特許公開番号CN102532048Aにおいて2012年に一連の新規なイソオキサゾリン置換ベンズアミド系誘導体を開示した。更に目標化合物に対して殺虫活性試験を行い、結果から明らかなように、試験濃度が100mg/Lである場合、そのうち、22個の化合物がモモシンクイガに対する致死率は80%を超えたが、大部分の化合物がミナミキイロアザミウマ、モモアカアブラムシ、フジコナカイガラムシ、マメハモグリバエ、ナミハダニ及びチャノホコリダニに対する致死率は何れも80%を超え、試験濃度が500mg/Lである場合、大部分の化合物がミカンキイロアザミウマ、アカスジキンカメムシ、トビイロウンカ、シルバーリーフコナジラミ、ウリハムシ及びミカンサビダニに対する致死率は、80%を超え、試験濃度が10mg/Lである場合、ほとんどの化合物がマダニ、チャバネゴキブリに対する抑制率は80%を超え、試験濃度が1mg/Lまで減少した場合、ほとんどの化合物がネコノミに対する致死率も80%を超えた。
【0015】
発明者らのG・P・ラーム、W・L・シュープ、M・シュー.は、特許公開番号CN101351456Bにおいて2012年に一連の無脊椎動物の防除に用いられるイソオキサゾリン系誘導体を開示した。試験結果から明らかなように、試験濃度が250mg/Lである場合、57個の目標化合物がコナガに対する抑制率、47個の目標化合物がツマジロクサヨトウに対する抑制率、23個の目標化合物がジャガイモヒメヨコバイに対する抑制率、29個の目標化合物がミカンキイロアザミウマに対する抑制率は、80%以上に達した。
【0016】
発明者らのVenuvenka, S., Singh, R. K., Sharma, R., Swami, P., Singh, B., Yadav,K., Kumawat, S., Singh, M. Kは、特許公開番号US2020/0288717A1において2020年に一連のイソオキサゾール系誘導体及び殺虫剤としての用途を開示した。スプレー法(spray)を採用してナミハダニに対する殺ダニ活性の試験を行い、結果から明らかなように、当該一連の化合物は、良好な殺ダニ活性を表し、試験濃度が5μg/mLである場合、一部の化合物がナミハダニに対する抑制率は何れも100%であり、ナミハダニに対する殺卵抑制率は100%である。
【0017】
以上のように、メソイオン殺虫剤の化学構造が斬新で、半翅目と鱗翅目などの害虫を効率的に防除でき、殺虫剤の研究や開発における新しいブームになった。ピリミジン系6員環メソイオン化合物の研究については、それぞれピリミジン環の1-位、2-位及び3-位から誘導される。1-位N-への誘導については、主にデュポン社による一連の研究があり、そのうち、1-位に、n-プロピル、トリフルオロエチル、6-クロロピリジン-3-イルメチル、2-クロロチアゾール-5-イルメチルとピリミジン-5-イルメチルを導入することは、化合物の殺虫活性に有利であり、デュポン社は、これに基づいて殺虫剤のトリフルメゾピリムを開発した。日本化薬株式会社は、1-位N-に、シアノエチル基とオキシムエーテル含有アルキル基を導入し、そのうち、シアノエチル基含有化合物の殺虫活性は最もよく、一部の化合物の殺虫活性は、デュポン社のトリフルメゾピリムとdicloromezotiazより優れた。その他、東莞東陽光科研発有限公司は、1-位N-にジアリルエーテル構造を導入したが、その殺虫活性は普通である。2-位への誘導についての報告はもっとも多く、主に2-位にフラン、ピロール、チアゾール、ピラゾール、チアジアゾールなどの5員芳香族複素環、脂肪族複素環、縮合複素環などを導入することを含む。そのうち、2-位にキラル5員脂肪族複素環ピリミジンメソイオンを含有する化合物の殺虫活性が比較的よいが、合成が難しく、残りの誘導物の殺虫活性は、ピリドピリミジンメソイオン化合物の殺虫活性よりも遥かに低い。3-位への誘導は比較的に少ないが最も成功し、デュポン社は、3-位への誘導に基づいて、鱗翅目及び半翅目の殺虫活性を併せ持つdicloromezotiazの開発に成功し、同時に、3-位に導入された基とメソイオンピリミジン環とは共役を形成できる場合、その活性が保持され、逆に、導入された基とメソイオンピリミジン環とは共役を形成しない場合、その活性が喪失することを発見する。本発明は、初めてメソイオン構造に比較的よい殺虫活性のあるイソオキサゾール単位を導入し、化合物の構造が斬新で、殺虫活性がよく、オリジナル性が強く、実用価値が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の目的の1つは、イソオキサゾール単位含有ピリドピリミジノン系メソイオン誘導体及びその製造方法を提供することである。
【0019】
本発明のもう1つの目的は、上記化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物を含有する組成物を提供することである。
【0020】
本発明のもう1つの目的は、上記化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物、若しくは上記組成物の用途を提供することである。
【0021】
本発明の更に1つの目的は、上記化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物、若しくは上記組成物を利用して農業病虫害を防除する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明のイソオキサゾール単位含有ピリドピリミジノン系メソイオン誘導体の一般構造式(I)は以下の通りである。
【0023】
上記の目的を実現するために、本発明は以下の技術的解決手段を採用し、
【化1】
そのうち、
R
1は、水素、重水素、任意に置換又は無置換のアルキル基、任意に置換又は無置換のアルコキシ基、任意に置換又は無置換のアルケニル基、任意に置換又は無置換のシクロアルキル基、任意に置換又は無置換のアリール基、任意に置換又は無置換のヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、R
2は、水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、任意に置換又は無置換のアルキル基、任意に置換又は無置換のアルコキシ基、任意に置換又は無置換のアルケニル基、任意に置換又は無置換のシクロアルキル基、任意に置換又は無置換のアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、R
3、R
4は、水素、重水素、任意に置換又は無置換のアルキル基、任意に置換又は無置換のアルコキシ基、任意に置換又は無置換のアルケニル基、任意に置換又は無置換のシクロアルキル基、任意に置換又は無置換のアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数である。
【0024】
好ましくは、R1は、水素、重水素、C1-C6アルキル基、C1-C6アルケニル基、置換又は無置換のC6-C15アリール基、置換又は無置換のC5-C6ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、R2は、水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、C1-C6アルキル基、C1-C6アルケニル基、置換又は無置換のC6-C15アリール基、置換又は無置換のC5-C6ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、R3、R4は、水素、重水素、C1-C6アルキル基、C1-C6アルケニル基、置換又は無置換のC6-C15アリール基、置換又は無置換のC5-C6ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、上記置換とは、任意選択的にハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、C1-C6アルキル基のうちの1つ又は複数によって置換されることを指す。
【0025】
更に好ましくは、R
1は、水素、重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル、sec-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基、ピラゾリル基、ピロリル基、フラニル基、チエニル基、チアゾリル基、ベンゾピロリル基、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、-CH
2CH
2CN、-CHCNCH
3、-CH
2CH
2CH
2CN、-CH
2CHCNCH
3、-CHCNCH
2CH
3、-CH
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3、-CH
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2CH
2F、-CH
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3、-CH
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2CL、-CHCLCH
3、-CH
2CH
2CH
2CL、-CH
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3、-CHCLCH
2CH
3、-CH
2CH
2Br、-CHBrCH
3、-CH
2CH
2CH
2Br、-CH
2CHBrCH
3、-CHBrCH
2CH
3、
【化2】
から独立的に選ばれる。
【0026】
R2は、水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、メチル基、エチル基、n-プロピル、sec-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、R3、R4は、水素、重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル、シクロプロピル基、sec-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基、-CH2CH2CN、-CHCNCH3、-CH2CH2CH2CN、-CH2CHCNCH3、-CHCNCH2CH3、-CH2CH2F、-CHFCH3、-CH2CH2CH2F、-CH2CHFCH3、-CHFCH2CH3、-CH2CH2CL、-CHCLCH3、-CH2CH2CH2CL、-CH2CHCLCH3、-CHCLCH2CH3、-CH2CH2Br、-CHBrCH3、-CH2CH2CH2Br、-CH2CHBrCH3、-CHBrCH2CH3から独立的に選ばれる。
【0027】
上記化合物の製造方法は、以下を含み、
【化3】
好ましくは、更に以下を含み、
【化4】
最も好ましくは、以下を含み、
【化5】
【0028】
本発明は、上記の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物を含む組成物、及び農業で利用可能な助剤又は殺菌剤、殺虫剤又は除草剤を更に提供し、好ましくは、上記組成物の剤形は、乳剤(EC)、粉剤(DP)、水和剤(WP)、粒剤(GR)、水剤(AS)、懸濁剤(SC)、超低容量スプレー剤(ULV)、水溶剤(SP)、マイクロカプセル剤(MC)、煙霧剤(FU)、水性エマルジョン剤(EW)、水分散性顆粒剤(WG)から選ばれる。
【0029】
上記の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物、若しくは組成物は、農業病虫害の防除に用いられ、上記農業病虫害が、半翅目と同翅目害虫であり、好ましくは、上記農業病虫害がイネウンカである。
【0030】
本発明は、農業病虫害を防除する方法を提供し、上記の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物、若しくは上記の組成物は、有害物質又はその生活環境に作用し、好ましくは、上記農業病虫害が半翅目と同翅目の害虫であり、更に好ましくは、上記農業病虫害がイネウンカである。
【0031】
ここで使用される「アルキル基」という用語は、特定の数の炭素原子を有する分枝鎖及び直鎖飽和炭化水素基を含むことが意図される。例えば「C1-10アルキル基」(又はアルキレン基)は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9及びC10アルキル基を含むことが意図される。その他、例えば「C1-6アルキル基」は、1~6個の炭素原子を有するアルキル基を表す。アルキル基は、1つ又は複数の水素原子が他の化学基で置換されるように、無置換又は置換されてもよい。アルキル基の実施例は、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(n-プロピル、イソプロピルなど)、ブチル基(n-ブチル、イソブチル、tert-ブチルなど)、ペンチル基(n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルなど)及びその類似体を含むが、それらに限定されない。
【0032】
「アルケニル基」は、直鎖又は分枝鎖構造の炭化水素を含むとともに、鎖内の任意の安定点で発生する1つ又は複数の炭素-炭素二重結合を有する。例えば「C2-6アルケニル基」(又はアルケニレン基)は、C2、C3、C4、C5及びC6アルケニル基を含むことが意図される。アルケニル基の実例は、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、2-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、2-メチル-2-プロペニル基、4-メチル-3-ペンテニル基及びその類似体を含むが、それらに限定されない。
【0033】
「シクロアルキル基」という用語は、単環系、二環系、又は多環系を含むシクロアルキル基を指す。C3-7シクロアルキル基は、C3、C4、C5、C6及びC7シクロアルキル基を含むことが意図される。シクロアルキル基の実例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びその類似体を含むが、それらに限定されない。ここで使用される「炭素環」又は「炭素環残余」とは、何れの安定な3、4、5、6又は7-員単環又は二環或いは7、8、9、10、11、12又は13-員二環又は三環を指し、それは飽和、部分不飽和、不飽和又は芳香族性であり得る。これらの炭素環の実例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロブテニル基、シクロペンチル基、ペンテニル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプチル基、シクロヘプテニル基、アダマンチル基、シクロオクチル基、シクロオクテニル基、シクロオクタジエン、[3.3.0]ビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン、[2.2.2]ビシクロオクタン、フルオレニル基、フェニル基、ナフチル基、インダニル基、アダマンチル基、アントラセニル基及びテトラリル基(テトラリン)を含むが、それらに限定されない。以上のように、架橋環も、炭素環([2.2.2]ビシクロオクタンなど)の定義に含まれる。別の記載がない限り、好ましい炭素環はシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びフェニル基である。「炭素環」という用語を使用する場合、「アリール基」を含むことが意図される。架橋環は、1つ又は複数の炭素原子が2つの隣接しない炭素原子を連結する場合に発生する。好ましい架橋は1つ又は2つの炭素原子である。架橋は、いつも単環を二環に変換することを指摘する。環が架橋結合である場合、環置換基も架橋に存在する。
【0034】
「アリール基」という用語とは、フェニル基やナフチル基などの環部分に6~12個の炭素原子の単環又は二環芳香族性炭化水素基を有し、それぞれが置換されてもよいものを指す。
【0035】
「ハロゲン」又は「ハロゲン原子」という用語とは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を指す。
【0036】
「ヘテロアリール基」という用語とは、置換及び無置換の芳香族5又は6員単環式基、9-又は10-員二環基、及び11~14員三環基を指し、少なくとも1つの環に、少なくとも1つのヘテロ原子(O、S又はN)を有し、上記ヘテロ原子を含有する環は、好ましくは、O、S及びNから選ばれた1、2又は3個のヘテロ原子を有する。ヘテロ原子を含有するヘテロアリール基の各環は、1つ又は2つの酸素原子又は硫黄原子及び/又は1~4個の窒素原子を含んでもよく、前提として、各環におけるヘテロ原子の総数は4以下であり、且つ各環に少なくとも1つの炭素原子を有する。二環及び三環基を完成させる縮合環は炭素原子のみを含んでもよく、且つ飽和、部分飽和又は不飽和であってもよい。窒素原子と硫黄原子は、任意選択的に酸化されてもよく、且つ窒素原子は任意選択的に4級化されてもよい。二環又は三環のヘテロアリール基は、必ず少なくとも1つの全芳香族環を含むが、他の縮合環は、芳香族性又は非芳香族性であってもよい。ヘテロアリール基は、何れの環の何れの利用可能な窒素原子又は炭素原子で連結してもよい。原子価が許す限り、上記他の環がシクロアルキル基又は複素環である場合、それは、更に任意選択的に=O(酸素)で置換される。
【0037】
実施例
以下、実施例により、本発明について更に説明する。本発明の実施例に記載された方法は、本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の思想を逸脱しない範囲で本発明の製造方法に対する簡単な改良は、本発明の請求範囲に属することを理解されたい。実施例で使用される全ての原料及び溶媒は、何れも市販の対応する純度の試薬である。
【0038】
実施例1:1-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D1):
(1)2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)酢酸メチルの製造:
2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)酢酸(17.05g、110mmol)と無水メタノール(100mL)を250mLの三口丸底フラスコに添加し、濃硫酸を5滴添加し、昇温(還流温度まで昇温して反応させること)させて6~10時間還流反応して、反応終了後、溶媒を濃縮して100mLの水を添加し、酢酸エチル(3×60mL)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を濃縮乾燥させて無色液体を18.3g取得し、収率は98.22%である。
【0039】
(2)2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロン酸の製造:
2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)酢酸メチル(16.9g、100mmol)と炭酸ジメチル(100mL)を250mLの三口丸底フラスコに添加し、氷浴で60%の水素化ナトリウム(9.6g、120mmol)を添加し、昇温させて6~10時間還流反応して、反応終了後、20mの無水メタノールを添加してクエンチし、溶媒を濃縮した後に100mLの水を添加し、酢酸エチル(3×60mL)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を濃縮乾燥させて無色液体を取得し、50mLの無水エタノールと50mLの水酸化ナトリウム水溶液(4.4g、110mmol)を添加し、室温で攪拌し、加水分解が完全した後、溶媒を濃縮し、50mLの水を添加し、酢酸エチル(50mL)で抽出し、水相を採取し、6N塩酸でpHを酸性に調整し、酢酸エチル(3×60mL)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を濃縮乾燥させて白色固体を17.2g取得し、収率は86.43%である。
【0040】
(3)2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドの製造:
2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロン酸(1.99g、10mmol)、20mLのジクロロメタン及び3滴のN,N-ジメチルホルムアミドを100mLの一口丸底フラスコに添加して混合し、室温で攪拌しながら塩化オキサリル(2.52g、20mmol)を滴下し、室温で2~4時間反応し、反応終了後、減圧下で脱溶剤し、20mLのジクロロメタンを添加して準備する。
【0041】
(4)N-[(6-クロロピリジン-3-イル)メチル]ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2-クロロ-5-クロロメチルピリジン(0.81g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.682g分離し、収率は67.56%である。
【0042】
(5)1-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-[(6-クロロピリジン-3-イル)メチル]ピリジン-2-アミン(0.219g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.246g分離し、収率は64.39%である。
【0043】
実施例2:1-((2-クロロチアゾール-5-イル)メチル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D2):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0044】
(4)N-((2-クロロチアゾール-5-イル)メチル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2-クロロ-5-クロロメチルチアゾール(0.84g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.76g分離し、収率は67.91%である。
【0045】
(5)1-((2-クロロチアゾール-5-イル)メチル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-((2-クロロチアゾール-5-イル)メチル)ピリジン-2-アミン(0.225g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.262g分離し、収率は67.53%である。
【0046】
実施例3:1-((2-クロロチアゾール-5-イル)メチル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-9-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D3):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0047】
(4)N-((2-クロロチアゾール-5-イル)メチル)-3-メチルピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノ-3-メチルピリジン(0.54g,5mmol)、2-クロロ-5-クロロメチルチアゾール(0.84g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.772g分離し、収率は64.60%である。
【0048】
(5)1-((2-クロルチアゾール-5-イル)メチル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-9-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-((2-クロロチアゾール-5-イル)メチル)-3-メチルピリジン-2-アミン(0.239g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.267g分離し、収率は66.42%である。
【0049】
実施例4:1-(2-シアノエチル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D4):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0050】
(4)3-(ピリジン-2-イルアミノ)プロピオニトリルの製造:
25mLの三口フラスコに、二炭酸ジ-tert-ブチル(2.425g、11.0mmol)と15mLのtert-ブタノールを添加し、室温で攪拌しながら2-アミノピリジン(0.94g、10.0mmol)を緩やかに添加し、添加した後、引き続き室温で5時間攪拌し、反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムでN-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノピリジンを分離する。25mLの三口フラスコに、水素化ナトリウム(0.216g、5.4mmol)と10mLのDMFを添加し、室温で攪拌しながら、N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノピリジン(1.165g、6.0mmol)を緩やかに添加し、添加した後、60℃で攪拌し、1時間後、3-ブロモプロピオニトリル(0.656g、4.8mmol)を添加し、引き続き60℃で1時間攪拌して反応を停止させ、反応混合物を20mLの水に注ぎ、酢酸エチル(3×20mL)で3回抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水(3×60mL)で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後に試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで分離精製して(2-シアノエチル)-(ピリジン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチルエステルを取得する。25mLの三口フラスコに、(2-シアノエチル)-(ピリジン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチルエステル(0.823g、3.33mmol)、10mLのテトラヒドロフラン、5mLの脱イオン水及び5mLの濃塩酸を添加し、室温で12時間攪拌した後、反応を停止させる。3.0moL/Lの水酸化ナトリウム水溶液で、反応系のpHをアルカリ性に調整し、20mLの水に注ぎ、酢酸エチル(3×20mL)で3回抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水(3×50mL)で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムを乾燥させ、濃縮した後に試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで分離精製して3-(ピリジン-2-イルアミノ)プロピオニトリルを0.326g取得し、収率は66.60%である。
【0051】
(5)1-(2-シアノエチル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
3-(ピリジン-2-イルアミノ)プロピオニトリル(0.294g、2mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.156g分離し、収率は50.32%である。
【0052】
実施例5:3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-1-(ピリミジン-5-イルメチル)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D5):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0053】
(4)N-[(5-ピリミジニル)メチル]-2-ピリジンアミンの製造:
25mLの三口フラスコに、2-アミノピリジン(0.94g、10mmol)、ピリミジン-5-カルバルデヒド(1.134g、10.5mmol)及び10mLのジクロロメタンを添加し、昇温させて還流して分水器でジクロロメタンを分離し、反応液が粘稠になった後、キシレンを添加し、引き続き昇温させて還流して、反応液が再び粘稠になった後、キシレンを添加し、引き続き昇温させて還流して、反応液が再び粘稠になった後、室温まで冷却し、5mLのメタノールを添加し、室温で6~12時間攪拌した後、当該反応混合液を水素化ホウ素ナトリウム(0.378g、10mmol)が含まれるキシレン懸濁液に緩やかに滴下し、室温で3~8時間攪拌した後、6N塩酸を添加して0.5~3時間攪拌し、pHを約3.0まで調整し、静置分層後、水層はpHを50%のNaOH水溶液で約6.0まで調整し、ジクロロメタン(6~10×20mL、各抽出後、50%のNaOH水溶液で水層pHを約6.0まで保持する)を添加して抽出し、有機層を合わせ、減圧下で脱溶剤し、N-[(5-ピリミジニル)メチル]-2-ピリジンアミンを1.0g取得し、収率は53.87%である。
【0054】
(5)3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-1-(ピリミジン-5-イルメチル)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-[(5-ピリミジニル)メチル]-2-ピリジンアミン(0.186g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで濃黄色固体を0.218g分離し、収率は62.46%である。
【0055】
実施例6:1-(2-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D6):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0056】
(4)N-(2-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2-フルオロベンジルクロリド(0.72g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.684g分離し、収率は67.72%である。
【0057】
(5)1-(2-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.202g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.247g分離し、収率は67.67%である。
【0058】
実施例7:1-(3-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D7):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0059】
(4)N-(3-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、3-フルオロベンジルクロリド(0.72g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.678g分離し、収率は67.13%である。
【0060】
(5)1-(3-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(3-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.202g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.238g分離し、収率は65.21%である。
【0061】
実施例8:1-(4-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D8):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0062】
(4)N-(4-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、4-フルオロベンジルクロリド(0.72g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.675g分離し、収率は66.83%である。
【0063】
(5)1-(4-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(4-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.202g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.241g分離し、収率は66.03%である。
【0064】
実施例9:1-(2,4-ジフルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D9):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0065】
(4)N-(2,4-ジフルオロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2,4-ジフルオロベンジルクロリド(0.81g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.678g分離し、収率は61.64%である。
【0066】
(5)1-(2,4-ジフルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2,4-ジフルオロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.220g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.248g分離し、収率は64.75%である。
【0067】
実施例10:1-(2,5-ジフルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D10):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0068】
(4)N-(2,5-ジフルオロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2,5-ジフルオロベンジルクロリド(0.81g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.683g分離し、収率は62.09%である。
【0069】
(5)1-(2,5-ジフルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2,5-ジフルオロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.220g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.254g分離し、収率は66.32%である。
【0070】
実施例11:1-(3,4-ジフルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D11):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0071】
(4)N-(3,4-ジフルオロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2,5-ジフルオロベンジルクロリド(0.81g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.688g分離し、収率は62.55%である。
【0072】
(5)1-(3,4-ジフルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(3,4-ジフルオロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.220g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.258g分離し、収率は67.36%である。
【0073】
実施例12:1-(2-クロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D12):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0074】
(4)N-(2-クロロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2-クロロベンジルクロリド(0.8g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.724g分離し、収率は66.42%である。
【0075】
(5)1-(2-クロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2-クロロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.218g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.235g分離し、収率は61.68%である。
【0076】
実施例13:1-(3-クロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D13):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0077】
(4)N-(3-クロロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、3-クロロベンジルクロリド(0.8g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.716g分離し、収率は65.69%である。
【0078】
(5)1-(3-クロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(3-クロロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.218g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.232g分離し、収率は60.89%である。
【0079】
実施例14:1-(4-クロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D14):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0080】
(4)N-(4-クロロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、4-クロロベンジルクロリド(0.8g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.731g分離し、収率は67.06%である。
【0081】
(5)1-(4-クロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(4-クロロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.218g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.235g分離し、収率は61.68%である。
【0082】
実施例15:1-(2,4-ジクロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D15):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0083】
(4)N-(2,4-ジクロロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2,4-ジクロロベンジルクロリド(0.965g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.826g分離し、収率は65.56%である。
【0084】
(5)1-(2,4-ジクロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2,4-ジクロロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.252g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.242g分離し、収率は58.31%である。
【0085】
実施例16:1-(2,5-ジクロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D16):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0086】
(4)N-(2,5-ジクロロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2,5-ジクロロベンジルクロリド(0.965g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.817g分離し、収率は64.84%である。
【0087】
(5)1-(2,5-ジクロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2,5-ジクロロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.252g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.248g分離し、収率は59.76%である。
【0088】
実施例17:1-(3,4-ジクロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D17):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0089】
(4)N-(3,4-ジクロロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、3,4-ジクロロベンジルクロリド(0.965g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.826g分離し、収率は65.56%である。
【0090】
(5)1-(3,4-ジクロロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(3,4-ジクロロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.252g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.251g分離し、収率は60.48%である。
【0091】
実施例18:1-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D18):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0092】
(4)N-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2-クロロ-4-フルオロベンジルクロリド(0.885g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.805g分離し、収率は68.22%である。
【0093】
(5)1-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.236g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.232g分離し、収率は58.15%である。
【0094】
実施例19:1-(2-クロロ-5-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D19):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0095】
(4)N-(2-クロロ-5-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2-クロロ-4-フルオロベンジルクロリド(0.885g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.786g分離し、収率は66.61%である。
【0096】
(5)1-(2-クロロ-5-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2-クロロ-5-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.236g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.237g分離し、収率は59.40%である。
【0097】
実施例20:1-(3-クロロ-4-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D20):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0098】
(4)N-(3-クロロ-4-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、3-クロロ-4-フルオロベンジルクロリド(0.885g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.782g分離し、収率は66.27%である。
【0099】
(5)1-(3-クロロ-4-フルオロベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(3-クロロ-4-フルオロベンジル)ピリジン-2-アミン(0.236g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.242g分離し、収率は60.65%である。
【0100】
実施例21:1-(3-ブロモベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D21):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0101】
(4)N-(3-ブロモベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、3-ブロモベンジルクロリド(1.015g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.875g分離し、収率は66.79%である。
【0102】
(5)1-(3-ブロモベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(3-ブロモベンジル)ピリジン-2-アミン(0.262g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.258g分離し、収率は60.71%である。
【0103】
実施例22:1-(4-ブロモベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D22):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0104】
(4)N-(4-ブロモベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、4-ブロモベンジルクロリド(1.015g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.868g分離し、収率は66.26%である。
【0105】
(5)1-(4-ブロモベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(4-ブロモベンジル)ピリジン-2-アミン(0.262g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.263g分離し、収率は61.88%である。
【0106】
実施例23:1-(3-シアノベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D23):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0107】
(4)N-(3-シアノベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、3-シアノベンジルクロリド(0.755g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.716g分離し、収率は68.52%である。
【0108】
(5)1-(3-シアノベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(3-シアノベンジル)ピリジン-2-アミン(0.209g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.241g分離し、収率は64.78%である。
【0109】
実施例24:1-(4-シアノベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D24):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0110】
(4)N-(4-シアノベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、4-シアノベンジルクロリド(0.755g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.709g分離し、収率は67.85%である。
【0111】
(5)1-(4-シアノベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(4-シアノベンジル)ピリジン-2-アミン(0.209g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.248g分離し、収率は66.67%である。
【0112】
実施例25:1-(2-トリフルオロメチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D25):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0113】
(4)N-(2-トリフルオロメチルベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2-トリフルオロメチルベンジルクロリド(0.97g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.786g分離し、収率は62.38%である。
【0114】
(5)1-(2-トリフルオロメチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2-トリフルオロメチルベンジル)ピリジン-2-アミン(0.252g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.267g分離し、収率が64.33%である。
【0115】
実施例26:1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D26):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0116】
(4)N-(3-トリフルオロメチルベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、3-トリフルオロメチルベンジルクロリド(0.97g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.792g分離し、収率は62.86%である。
【0117】
(5)1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(3-トリフルオロメチルベンジル)ピリジン-2-アミン(0.252g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.274g分離し、収率は66.02%である。
【0118】
実施例27:1-(4-トリフルオロメチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D27):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0119】
(4)N-(4-トリフルオロメチルベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、4-トリフルオロメチルベンジルクロリド(0.97g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.788g分離し、収率は62.54%である。
【0120】
(5)1-(4-トリフルオロメチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(4-トリフルオロメチルベンジル)ピリジン-2-アミン(0.252g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.271g分離し、収率は65.30%である。
【0121】
実施例28:1-(4-tert-ブチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D28):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0122】
(4)N-(4-tert-ブチルベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、4-tert-ブチルベンジルクロリド(0.91g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.726g分離し、収率は60.5%である。
【0123】
(5)1-(4-tert-ブチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(4-tert-ブチルベンジル)ピリジン-2-アミン(0.24g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.256g分離し、収率は63.52%である。
【0124】
実施例29:1-(2-メチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D29):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0125】
(4)N-(2-メチルベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2-メチルベンジルクロリド(0.7g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.612g分離し、収率は61.82%である。
【0126】
(5)1-(2-メチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2-メチルベンジル)ピリジン-2-アミン(0.198g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.219g分離し、収率は60.66%である。
【0127】
実施例30:1-(3-メチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D30):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0128】
(4)N-(3-メチルベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、3-メチルベンジルクロリド(0.7g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.598g分離し、収率は60.40%である。
【0129】
(5)1-(3-メチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(3-メチルベンジル)ピリジン-2-アミン(0.198g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.226g分離し、収率は62.60%である。
【0130】
実施例31:1-(4-メチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D31):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0131】
(4)N-(4-メチルベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、4-メチルベンジルクロリド(0.7g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.607g分離し、収率は61.19%である。
【0132】
(5)1-(4-メチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(4-メチルベンジル)ピリジン-2-アミン(0.198g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.232g分離し、収率は64.27%である。
【0133】
実施例32:1-(2,5-ジメチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D32):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0134】
(4)N-(2,5-ジメチルベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、2,5-ジメチルベンジルクロリド(0.77g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.643g分離し、収率は60.66%である。
【0135】
(5)1-(2,5-ジメチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(2,5-ジメチルベンジル)ピリジン-2-アミン(0.212g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.247g分離し、収率は65.87%である。
【0136】
実施例33:1-(3,4-ジメチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D33):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0137】
(4)N-(3,4-ジメチルベンジル)ピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、3,4-ジメチルベンジルクロリド(0.77g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.656g分離し、収率は61.89%である。
【0138】
(5)1-(3,4-ジメチルベンジル)-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-(3,4-ジメチルベンジル)ピリジン-2-アミン(0.212g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.241g分離し、収率は64.27%である。
【0139】
実施例34:1-ベンジル-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D34):
ステップ(1)~(3)は、実施例1のステップ(1)~(3)と同様である。
【0140】
(4)N-ベンジルピリジン-2-アミンの製造:
2-アミノピリジン(0.47g、5mmol)、塩化ベンジル(0.63g、5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.29g、10mmol)、ヨウ化カリウム(16mg、0.1mmol)及びキシレン(10~15mL)を25mLの三口フラスコで混合し、78℃で6~10時間反応する。反応終了後、反応混合物を減圧下で脱溶剤し、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで淡黄色固体を0.627g分離し、収率は68.15%である。
【0141】
(5)1-ベンジル-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の製造:
N-ベンジルピリジン-2-アミン(0.184g、1mmol)の5mLのジクロロメタン溶液を、2-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドのジクロロメタン溶液に添加し、5滴のトリエチルアミンを添加し、室温で1~2時間反応し、反応終了後、2mLの無水メタノールを添加してクエンチし、試料をシリカゲルと混合し、クロマトグラフィーカラムで黄色固体を0.226g分離し、収率は65.13%である。
【0142】
実施例35:1-((2-クロルロチアゾール-4-イル)メチル)-3-(5-シクロプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩(D35):
(1)2-(5-シクロプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)酢酸メチルの製造:
6.0gの3-(シクロプロピルカルボニル)-4-オキソペンタン酸メチルを100mLの三口フラスコに添加し、40mLのエタノールを添加し、室温で攪拌しながら、2.52gのヒドロキシルアミン塩酸塩を添加し、最後に8.37gの炭酸カリウムを添加し、還流反応する。TLCで反応プロセスを追跡し、反応終了後、室温まで冷却し、吸引濾過し、フィルターケーキをジクロロメタンで洗浄し、ろ液を合わせ、溶媒を減圧下で蒸留して除去し、黄色の濃厚な液体を5.24g取得し、収率は91.71%であり、次の反応に直接使用する。
【0143】
(2)2-(5-シクロプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)マロン酸の製造:
5.2gの2-(5-シクロプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)酢酸メチルを250mLの三口フラスコに添加し、50mLの炭酸ジメチル、0.77gのNaHを添加し、還流反応する。TLCで反応プロセスを追跡し、反応終了後、室温まで冷却し、無水エタノールを緩やかに添加してクエンチし、溶媒を濃縮し、40mLの水を添加し、酢酸エチル(3*30mL)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を濃縮乾燥させて淡黄色固体を5.13g取得し、収率は73.49%であり、次の加水分解に直接使用する。5.0gの2-(5-シクロプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)マロン酸ジメチルを取って100mLの片口フラスコに添加し、20mLのエタノールを添加し、室温で攪拌しながら、20mLのKOH水溶液(1.33g)を添加し、室温で反応する。TLCで反応プロセスを追跡し、反応終了後、溶媒を濃縮し、20mLの水と20mLの酢酸エチルを添加して抽出し、水相を集め、HClでpHを酸性まで調整し、酢酸エチル(3*30mL)で抽出し、有機相を合わせ、溶媒を濃縮乾燥させて淡黄色固体を取得する。
【0144】
(3)2-(5-シクロプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)マロニルクロリドの製造:
0.45gの2-(5-シクロプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)マロン酸を25mLの片口フラスコに添加し、10mLのジクロロメタンと1滴のDMFを添加し、室温で攪拌しながら、2mLの塩化オキサリルを緩やかに滴下し、室温で反応する。TLCで反応プロセスを追跡し、反応終了後に溶媒を濃縮乾燥させ、5mLのジクロロメタンを添加し、再び溶媒を濃縮乾燥させ、2回繰り返し、最後に5mLのジクロロメタンを添加して準備する。
【0145】
ステップ(4)は、実施例2のステップ(4)と同様である。
【0146】
(5)1-((2-クロロチアゾール-4-イル)メチル)-3-(5-シクロプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩の合成
ステップ(3)で取得した塩化ビスアシルのジクロロメタン溶液に、225mgのN-((2-クロロチアゾール-5-イル)メチル)ピリジン-2-アミンを添加し、10滴のトリエチルアミンを添加して酸結合剤とし、室温で反応する。TLCで反応プロセスを追跡し、反応終了後、シリカゲルを添加して試料と混合し、クロマトグラフィーカラム分離を行い、乾燥させて黄色固体を258mg取得し、収率は62.32%である。
【0147】
上記化合物の核磁気共鳴水素スペクトル(1H NMR)と炭素スペクトル(13C NMR)のデータは、表1に示される通りである。
【0148】
[表1]
バイオアッセイの試験例1:目標化合物の室内でのセジロウンカを防除するための生物活性測定。
【0149】
目標化合物をDMF溶液に溶解し、蒸留水で希釈して濃度が1g/Lである貯蔵液を取得し、そしてTW-80で希釈して100.0、10.0、2μg/mL及び他の濃度の試験液を取得する。
20~30匹のセジロウンカ(成虫)を鉢内の稲苗を感染させ、2mLの試験液を噴霧し、DMFを含有するTW-80溶液をブランク対照とし、1群につき3回繰り返し、処理後のセジロウンカを温室(温度26±2℃、湿度85±5%、光照射/夜間=16/8h)で飼育し、48時間後に死虫数を記録する。致死率と補正致死率の計算方法は以下の通りであり、活性データは、表2に示される通りである。
【0150】
[表2]
殺虫活性の結果から明らかなように、上記化合物は、セジロウンカに対する比較的良好な殺滅活性を有し、一部の化合物の濃度が100μg/mLである場合、セジロウンカに対する致死率は100%であり、化合物D1、D2及びD35の濃度が10μg/mLである場合、セジロウンカに対する致死率は依然として100%であり、化合物D2の濃度が2μg/mLである場合、セジロウンカに対する致死率は依然として100%である。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物であって、その特徴は一般式(I)に示すとおりである:
【化1】
R
1
は、水素、重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル、sec-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基、ピラゾリル基、ピロリル基、フラニル基、チエニル基、チアゾリル基、ベンゾピロリル基、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、-CH
2
CH
2
CN、-CHCNCH
3
、-CH
2
CH
2
CH
2
CN、-CH
2
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3
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2
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3
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2
CH
2
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3
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2
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2
CH
2
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2
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3
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2
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2
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3
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2
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2
CH
2
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2
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2
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2
CH
2
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3
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2
CH
2
CH
2
Br、-CH
2
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3
、-CHBrCH
2
CH
3
、
【化2】
から独立的に選ばれ、
R
2
は、水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、メチル基、エチル基、n-プロピル、sec-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基から独立的に選ばれる1つ又は複数であり、
R
3
、R
4
はそれぞれ、水素、重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル、シクロプロピル基、sec-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基、-CH
2
CH
2
CN、-CHCNCH
3
、-CH
2
CH
2
CH
2
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2
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3
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3
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2
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CH
2
CH
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2
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CH
2
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2
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3
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2
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3
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2
CH
2
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3
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2
CH
2
CH
2
Br、-CH
2
CHBrCH
3
、-CHBrCH
2
CH
3
から独立的に選ばれることを、
特徴とするイソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物。
【請求項2】
以下の具体的な化合物から選択される:
【化3】
ことを特徴とする請求項1に記載のイソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物。
【請求項3】
以下を含む:
【化4】
ことを特徴とする請求項1に記載のイソオキサゾール含有ピリドピリミジノン系化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物の製造方法。
【請求項4】
組成物であって、
その特徴は請求項
1に記載の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物を含み、及び農業で利用可能な助剤又は殺菌剤、殺虫剤又は除草剤を更に提供し、
前記組成物の剤形は、乳剤(EC)、粉剤(DP)、水和剤(WP)、粒剤(GR)、水剤(AS)、懸濁剤(SC)、超低容量スプレー剤(ULV)、水溶剤(SP)、マイクロカプセル剤(MC)、煙霧剤(FU)、水性エマルジョン剤(EW)、水分散性顆粒剤(WG)から選ばれることを、
特徴とする組成物。
【請求項5】
農業病虫害がイネウンカで
あることを、
特徴とする請求項
1に記載の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物、若しくは請求項
4に記載の組成物は、農業病虫害を防除する方面における用途。
【請求項6】
前記農業病虫害がセジロウンカであることを、
特徴とする請求項5に記載の用途。
【請求項7】
農業病虫害を防除する方法であって、
請求項
1に記載の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物、若しくは請求項
4に記載の組成物は、有害物質又はその生活環境に作用し、
前記農業病虫害がイネウンカで
あることを、
特徴とする農業病虫害を防除する方法。
【請求項8】
前記農業病虫害がセジロウンカであることを、
特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
害虫を、請求項
1に記載の化合物又はその立体異性体、或いはその塩又はその溶媒和物、若しくは請求項
4に記載の組成物と接触させる工程を含むことを、
特徴とする農業病虫害から植物を保護する方法。
【国際調査報告】