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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】エッジベース人工知能有効化
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/289 20220101AFI20240220BHJP
   H04L 67/1074 20220101ALI20240220BHJP
   H04L 67/563 20220101ALI20240220BHJP
【FI】
H04L67/289
H04L67/1074
H04L67/563
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023545384
(86)(22)【出願日】2022-02-02
(85)【翻訳文提出日】2023-08-25
(86)【国際出願番号】 US2022070476
(87)【国際公開番号】W WO2022178484
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】63/152,139
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518236786
【氏名又は名称】センチュリーリンク インテレクチュアル プロパティー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルイス、ロナルド エー.
(72)【発明者】
【氏名】グレイソン、アリソン
(72)【発明者】
【氏名】サンティアゴ、カルロス
(57)【要約】
エッジコンピューティング遠隔通信ネットワークは、ネットワークの異なるエッジ計算サイトに接続された分散デバイスで使用するためのコンピューティングモデルを効率的に生成及び更新するために提供される。ネットワークオーケストレーションシステムは、ネットワークに接続されたデバイス及びそれらが接続されているエッジ計算サイトを追跡し得る。デバイスは、限定的なコンピューティング能力を備え得、センサ又は他のデータ収集メカニズムを含み得る。未加工データは、接続されたデバイスから1つ又は複数のエッジ計算サイトに提供され得る。エッジ計算サイトは、例えば、ネットワークオーケストレーションシステムによって、未加工データを複製するかどうか、コンピューティングモデルによるその消費に備えてデータを修正するかどうか、修正済みデータを複製するかどうか、コンピューティングモデルを改良するかどうか、改良済みのコンピューティングモデルを複製するかどうか、及び/又は、未加工データ、修正済みデータ、及び/又は改良済みのコンピューティングモデルの一部又は全部を他のエッジコンピューティングサイト及び/又は接続されたデバイスと共有するかどうかを命令され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔通信ネットワークの第1のエッジ計算サイトで、第1のアクセスネットワークを介して第1のデバイスから未加工データを受信する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記遠隔通信ネットワークの第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信するかどうかを判定する段階;
前記遠隔通信ネットワークの前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信すると判定される場合、前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第1のエッジ計算サイト、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第1のエッジ計算サイトに接続された第2のデバイスの1つによって記憶される第1のモデルによる消費のために、前記未加工データが修正される必要があるかどうかを判定する段階;
前記第1のモデルによる消費のために前記未加工データが修正される必要があると判定される場合、前記未加工データを修正して、修正済みデータを生成する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みデータを提供するかどうかを判定する段階;
前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みデータを提供すると判定される場合、前記修正済みデータを、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに提供する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記修正済みデータを使用して前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正するかどうかを判定する段階;
前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正すると判定される場合、前記修正済みデータを使用して前記第1のモデルを修正して、修正済みの第1のモデルを生成する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信するかどうかを判定する段階;
前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信すると判定される場合、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信する段階;及び
前記修正済みの第1のモデルを使用して、前記第1のエッジ計算サイト、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つの動作に自動的に影響を及ぼす段階
を備える、方法。
【請求項2】
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイトから、第2のモデルに関連する第2の修正済みデータを受信する段階
を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のエッジ計算サイトで前記第2のモデルを修正する段階;及び
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のデバイスに前記修正済みの第2のモデルを提供する段階
を更に備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第1のアクセスネットワークを介して、前記第2のデバイスに前記第2の修正済みデータを提供する段階
を更に備える、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の修正済みデータを評価して、前記第2の修正済みデータのセキュリティ値を判定する段階;
前記セキュリティ値を判定する段階に基づき、前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のデバイスに前記第2の修正済みデータを提供するかどうかを判定する段階
を更に備える、請求項2から4のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のエッジ計算サイトで、ネットワークオーケストレーションシステムから、前記修正済みデータを前記第2のエッジ計算サイトに、及び前記修正済みの第1のモデルを前記第2のデバイスに提供する旨の命令を受信する段階
を更に備える、請求項1から5のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のエッジ計算サイトで、前記ネットワークオーケストレーションシステムから、修正済みデータ又は前記修正済みの第1のモデルへの更新を前記第2のエッジ計算サイトにこれ以上提供しない旨の更新された命令を受信する段階
を更に備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のエッジ計算サイトで、前記ネットワークオーケストレーションシステムから、第3のエッジ計算サイトに前記未加工データを提供するが、前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを提供しない旨の命令を受信する段階
を更に備える、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記未加工データを修正する段階は、前記未加工データから特徴ペアを抽出する段階を有する、請求項1から8のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記未加工データを修正して前記修正済みデータを生成する前記段階は、前記第1のモデルにおける使用のために前記未加工データから特徴ペアの第1のセットを抽出することによって第1の修正済みデータを生成する段階、及び、第2のモデルにおける使用のために前記未加工データから特徴ペアの第2のセットを抽出することによって第2の修正済みデータを生成する段階を有し、前記方法は更に:
前記第1の修正済みデータを使用して、前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正する段階;及び
前記第2のエッジ計算サイトに、前記第2の修正済みデータを送信する段階
を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つのプロセッサ;
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続され、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合、システムに方法を実行させる命令を記憶するメモリ
を備え、前記方法は:
遠隔通信ネットワークの第1のエッジ計算サイトで、第1のアクセスネットワークを介して第1のデバイスから未加工データを受信する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記遠隔通信ネットワークの第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信するかどうかを判定する段階;
前記遠隔通信ネットワークの前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信すると判定される場合、前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第1のエッジ計算サイト、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第1のエッジ計算サイトに接続された第2のデバイスの1つによって記憶される第1のモデルによる消費のために、前記未加工データが修正される必要があるかどうかを判定する段階;
前記第1のモデルによる消費のために前記未加工データが修正される必要があると判定される場合、前記未加工データを修正して、修正済みデータを生成する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みデータを提供するかどうかを判定する段階;
前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みデータを提供すると判定される場合、前記修正済みデータを、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに提供する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記修正済みデータを使用して前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正するかどうかを判定する段階;
前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正すると判定される場合、前記修正済みデータを使用して前記第1のモデルを修正して、修正済みの第1のモデルを生成する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信するかどうかを判定する段階;
前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信すると判定される場合、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信する段階;及び
前記修正済みの第1のモデルを使用して、前記第1のエッジ計算サイト、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つの動作に自動的に影響を及ぼす段階
を有する、システム。
【請求項12】
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイトから、第2のモデルに関連する第2の修正済みデータを受信する段階
を有する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトで前記第2のモデルを修正する段階;及び
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のデバイスに前記修正済みの第2のモデルを提供する段階
を有する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記方法は更に:
前記第2の修正済みデータを評価して、前記第2の修正済みデータのセキュリティ値を判定する段階;
前記セキュリティ値を判定する手順に基づき、前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のデバイスに前記第2の修正済みデータを提供するかどうかを判定する段階
を有する、請求項12又は13に記載のシステム。
【請求項15】
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第1のアクセスネットワークを介して、前記第2のデバイスに前記第2の修正済みデータを提供する段階
を有する、請求項12から14のうちいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトで、ネットワークオーケストレーションシステムから、前記修正済みデータを前記第2のエッジ計算サイトに、及び前記修正済みの第1のモデルを前記第2のデバイスに提供する旨の命令を受信する段階
を有する、請求項12から15のうちいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトで、前記ネットワークオーケストレーションシステムから、修正済みデータ又は前記修正済みの第1のモデルへの更新を前記第2のエッジ計算サイトにこれ以上提供しない旨の更新された命令を受信する段階
を有する、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトで、前記ネットワークオーケストレーションシステムから、第3のエッジ計算サイトに前記未加工データを提供するが、前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを提供しない旨の命令を受信する段階
を有する、請求項16又は17に記載のシステム。
【請求項19】
前記未加工データを修正する段階は、前記未加工データから特徴ペアを抽出する段階を有し、ここで前記未加工データを修正して前記修正済みデータを生成する段階は、前記第1のモデルにおける使用のために前記未加工データから特徴ペアの第1のセットを抽出することによって第1の修正済みデータを生成する段階、及び、第2のモデルにおける使用のために前記未加工データから特徴ペアの第2のセットを抽出することによって第2の修正済みデータを生成する段階を有し、前記方法は更に:
前記第1の修正済みデータを使用して、前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正する段階;及び
前記第2のエッジ計算サイトに、前記第2の修正済みデータを送信する段階
を備える、請求項11から18のうちいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
遠隔通信ネットワークのネットワークオーケストレーションシステムが、第1のモデルを利用して、少なくとも1つのデバイスに現在接続されている1つ又は複数のエッジ計算サイトの第1のセットを判定する段階;
前記遠隔通信ネットワークの前記ネットワークオーケストレーションシステムが、第2のモデルを利用して、少なくとも1つのデバイスに現在接続されている1つ又は複数のエッジ計算ノードの第2のセットを判定する段階;
前記ネットワークオーケストレーションシステムが、1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第1のセットに第1の命令を提供する段階
を備え、前記第1の命令は:
前記第1のモデルを利用して前記少なくとも1つのデバイスから受信された未加工データを複製するかどうか、及びどこで複製するか;
1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第1のセットで前記未加工データを修正して、第1の修正済みデータを生成するかどうか;
前記第1のセット内の1つ又は複数の他のエッジ計算サイトに前記第1の修正済みデータを複製するかどうか、及びどこで複製するか;
1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第1のセットで前記第1のモデルを修正して、第1の修正済みモデルを生成するかどうか;及び
前記第1の修正済みモデルを複製するかどうか、及びどこで複製するか
を有し;及び
前記ネットワークオーケストレーションシステムが、1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第2のセットに第2の命令を提供する段階
を備え、前記第2の命令は:
前記第2のモデルを利用して前記少なくとも1つのデバイスから受信された未加工データを複製するかどうか、及びどこで複製するか;
1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第2のセットで前記未加工データを修正して、第2の修正済みデータを生成するかどうか;
前記第2のセット内の1つ又は複数の他のエッジ計算サイトに前記第2の修正済みデータを複製するかどうか、及びどこで複製するか;
1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第2のセットで前記第2のモデルを修正して、第2の修正済みモデルを生成するかどうか;及び
前記第2の修正済みモデルを複製するかどうか、及びどこで複製するか
を有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本願は、2021年2月22日に提出された、「エッジベース人工知能有効化(Edge-Based Artificial Intelligence Enablement)」と題した米国仮出願第63/152,139号の利益を主張するものであり、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
エッジコンピューティングは、計算及び/又はデータストレージが、物理的及び/又は論理的にこれらのサービスを要求したエンティティのロケーションの近くで実行されるコンピューティングアーキテクチャである。要求元のコンピューティングデバイスと、計算及び/又はデータストレージを実行するコンピューティングデバイスとの近接性は、帯域幅を節約し、レイテンシを低減する。
【発明の概要】
【0003】
本開示の例は、人工知能及び/又は機械学習モデルの効率的な使用を可能にするエッジベース遠隔通信ネットワークに関連する。例えば、遠隔通信ネットワークの第1のエッジ計算サイトで、第1のアクセスネットワークを介して第1のデバイスから未加工データを受信する段階;第1のエッジ計算サイトが、遠隔通信ネットワークの第2のエッジ計算サイトに未加工データを送信するかどうかを判定する段階;遠隔通信ネットワークの第2のエッジ計算サイトに未加工データを送信すると判定される場合、第1のエッジ計算サイトが、第2のエッジ計算サイトに未加工データを送信する段階;第1のエッジ計算サイトが、第1のエッジ計算サイト、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第1のエッジ計算サイトに接続された第2のデバイスの1つによって記憶される第1のモデルによる消費のために、未加工データが修正される必要があるかどうかを判定する段階;第1のモデルによる消費のために未加工データが修正される必要があると判定される場合、未加工データを修正して、修正済みデータを生成する段階;第1のエッジ計算サイトが、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに修正済みデータを提供するかどうかを判定する段階;第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに修正済みデータを提供すると判定される場合、修正済みデータを、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに提供する段階;第1のエッジ計算サイトが、修正済みデータを使用して第1のエッジ計算サイトで第1のモデルを修正するかどうかを判定する段階;第1のエッジ計算サイトで第1のモデルを修正すると判定される場合、修正済みデータを使用して第1のモデルを修正して、修正済みの第1のモデルを生成する段階;第1のエッジ計算サイトが、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに修正済みの第1のモデルを送信するかどうかを判定する段階;第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス又は第2のデバイスの少なくとも1つに修正済みの第1のモデルを送信すると判定される場合、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに修正済みの第1のモデルを送信する段階;及び、修正済みの第1のモデルを使用して、第1のエッジ計算サイト、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つの動作に自動的に影響を及ぼす段階、を備える方法が提供される。
【0004】
他の例において、少なくとも1つのプロセッサ、及び、少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続され、少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合、システムに方法を実行させる命令を記憶するメモリを備えるシステムが提供される。例において、その方法は、遠隔通信ネットワークの第1のエッジ計算サイトで、第1のアクセスネットワークを介して第1のデバイスから未加工データを受信する手順;第1のエッジ計算サイトが、遠隔通信ネットワークの第2のエッジ計算サイトに未加工データを送信するかどうかを判定する手順;遠隔通信ネットワークの第2のエッジ計算サイトに未加工データを送信すると判定される場合、第1のエッジ計算サイトが、第2のエッジ計算サイトに未加工データを送信する手順;第1のエッジ計算サイトが、第1のエッジ計算サイト、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第1のエッジ計算サイトに接続された第2のデバイスの1つによって記憶される第1のモデルによる消費のために、未加工データが修正される必要があるかどうかを判定する手順;第1のモデルによる消費のために未加工データが修正される必要があると判定される場合、未加工データを修正して、修正済みデータを生成する手順;第1のエッジ計算サイトが、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに修正済みデータを提供するかどうかを判定する手順;第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに修正済みデータを提供すると判定される場合、修正済みデータを、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに提供する手順;第1のエッジ計算サイトが、修正済みデータを使用して第1のエッジ計算サイトで第1のモデルを修正するかどうかを判定する手順;第1のエッジ計算サイトで第1のモデルを修正すると判定される場合、修正済みデータを使用して第1のモデルを修正して、修正済みの第1のモデルを生成する手順;第1のエッジ計算サイトが、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに修正済みの第1のモデルを送信するかどうかを判定する手順;第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに修正済みの第1のモデルを送信すると判定される場合、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つに修正済みの第1のモデルを送信する手順;及び、修正済みの第1のモデルを使用して、第1のエッジ計算サイト、第2のエッジ計算サイト、第1のデバイス、又は第2のデバイスの少なくとも1つの動作に自動的に影響を及ぼす手順、を備え得る。
【0005】
他の例において、エッジ遠隔通信ネットワークのネットワークオーケストレーションシステムが、第1のモデルを利用して、少なくとも1つのデバイスに現在接続されている1つ又は複数のエッジ計算サイトの第1のセットを判定する段階;エッジ遠隔通信ネットワークのネットワークオーケストレーションシステムが、第2のモデルを利用して、少なくとも1つのデバイスに現在接続されている1つ又は複数のエッジ計算ノードの第2のセットを判定する段階;ネットワークオーケストレーションシステムが、1つ又は複数のエッジ計算サイトの第1のセットに第1の命令を提供する段階、を備える方法が提供され、第1の命令は、第1のモデルを利用して少なくとも1つのデバイスから受信された未加工データを複製するかどうか、及びどこで複製するか;1つ又は複数のエッジ計算サイトの第1のセットで未加工データを修正して、第1の修正済みデータを生成するかどうか;第1のセット内の1つ又は複数の他のエッジ計算サイトに第1の修正済みデータを複製するかどうか、及びどこで複製するか;1つ又は複数のエッジ計算サイトの第1のセットで第1のモデルを修正して、第1の修正済みモデルを生成するかどうか;及び、第1の修正済みモデルを複製するかどうか、及びどこで複製するか、を有する。例において、方法はまた、ネットワークオーケストレーションシステムが、1つ又は複数のエッジ計算サイトの第2のセットに第2の命令を提供する段階を備え、第2の命令は、第2のモデルを利用して少なくとも1つのデバイスから受信された未加工データを複製するかどうか、及びどこで複製するか;1つ又は複数のエッジ計算サイトの第2のセットで未加工データを修正して、第2の修正済みデータを生成するかどうか;第2のセット内の1つ又は複数の他のエッジ計算サイトに第2の修正済みデータを複製するかどうか、及びどこで複製するか;1つ又は複数のエッジ計算サイトの第2のセットで第2のモデルを修正して、第2の修正済みモデルを生成するかどうか;及び、第2の修正済みモデルを複製するかどうか、及びどこで複製するか、を備え得る。
【0006】
本概要は、以下の発明を実施するための形態において更に説明される選択された概念を、簡略化した形態で紹介するために提供される。本概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は必須の特徴を識別することを意図しておらず、それは、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】1つの実施形態に係る、エッジ遠隔通信ネットワークシステムを示す概略図である。
【0008】
図2】1つの実施形態に係る、ネットワークのエッジサイトのエッジ計算環境を示す概略図である。
【0009】
図3A】モデルを使用し、エッジ計算ネットワークに接続されたデバイスが動作することを可能にするための方法を示すフローチャートである。
図3B】モデルを使用し、エッジ計算ネットワークに接続されたデバイスが動作することを可能にするための方法を示すフローチャートである。
【0010】
図4】コンピューティングデバイス又はコンピュータシステムの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
人工知能モデル等のモデルは、データ消費を通じて継続的に改善している。例えば、自動運転モデルは、モデルを使用する移動車両から取得されたデータから改良される。モデルは、車両の移動中にキャプチャされた画像、センサデータ、エンジンデータ、及び他のデータ等のデータを使用し得る。モデルを改良するために利用可能な大量のデータが存在し得る。加えて、モデルがデータを使用し得る前に、当該データは修正される必要があり得る。モデルを使用するデバイスは、仮にあったとしても、効率的にモデルを改良するために十分な速さで大量のデータを収集及び記憶する能力を有しない場合がある。同様に、モデルを使用するデバイスは、モデルによる使用のためにデータを修正又は改良する能力を有しない場合がある。十分な迅速性をもって改善しないモデルは、故障し得る。例えば、高レイテンシに起因して、モデル自体を迅速に改善することができない、又は、データを収集する、データを修正する、及び/又はモデルを改善する他のデバイスと迅速に通信することができない自動運転モデルを使用する車両は、クラッシュし得る、又はそうでなければ不正確に動作し得る。デバイスによって使用されるモデルはまた、データ収集が限定的である場合、非効率的に改善し得る。例えば、単一の車両に関連付けられたデータにアクセスするのみである自動運転モデルは、大量の車両に関連付けられたデータにアクセスする自動運転モデルほど迅速又は効率的に改善しない。他の例において、モデルは、サーバ又は他のコンピューティングデバイスにおけるネットワークコンピューティングカードの故障を予測するために使用されるモデルを備え得る。例えば、組織は、コンピューティングシステム内で数千のコンピューティングデバイスを所有又は制御し得、組織は、是正措置が講じられ得るよう、コンピューティングシステム障害が発生する前にそれらを予測するために使用されるモデルを生成及び改良することから恩恵を受け得る。
【0012】
通信ネットワークは、顧客及び/又はネットワークの顧客に関連付けられたデバイスに、ネットワークデバイス間の通信の伝送、ネットワークサービス、ネットワークコンピューティング環境、及びクラウドサービス(例えば、ストレージサービス、ネットワーキングサービス、計算サービス等)等を含む多くのサービスを提供し得る。データ収集、データ修正、及びモデル改良等のサービスを提供するため、ネットワーキングコンポーネント及び他のデバイスはネットワーク内で相互接続及び構成されており、それにより、デバイスは通信ネットワークにアクセスし得る。通信ネットワークのエッジサイトは多くのロケーションに存在して、デバイスがネットワークにアクセスする際のレイテンシを低下させ得る。エッジサイトは、全て低レイテンシで、データがデバイスから収集されることを可能にし、データが他のサイトと共有されることを可能にし、データがモデルによる使用のために修正されることを可能にし、及び、モデルがデバイスによる使用のために改良されることを可能にし得る。通信ネットワークは、データを迅速に収集及び処理するために、ネットワークを使用する個々のデバイスよりも遥かに高い処理能力を有し得る。
【0013】
本願の態様は、人工知能/機械学習モデル等のモデルを使用するデバイスが動作することを可能にし得るエッジ遠隔通信ネットワークシステムについて説明する。エッジ遠隔通信ネットワークシステムは、システムの1つ又は複数のエッジ計算サイトを介する等してエッジ遠隔通信ネットワークシステムと通信している、又はそうでなければこれに接続されているデバイスからデータを収集し得る。収集されたデータは他のエッジサイトと共有され得るため、任意の場所に位置し、システムと通信しているデバイスは、同じデータへのアクセスを有する。収集されたデータは修正され得、それにより、モデルは、修正済みデータを使用することによって改良され得る。修正済みデータは、システム上に記憶されているモデルを改良するために使用され得る、又は、デバイス自体に記憶されている等、システム上に記憶されていないモデルを改良するために、デバイスにとってアクセス可能であり得る。
【0014】
エッジ遠隔通信ネットワークシステムは、人工知能モデル等のモデルを使用するデバイスが、データ層を使用して動作することを可能にし得る。例えば、エッジ遠隔通信ネットワークシステムは、データトランスポート層、データセッション層、データプレゼンテーション層、及びデータアプリケーション層を含む4階層のデータモデルを使用し得る。データトランスポート層は、ネットワークの参加者を定義し、通信インフラストラクチャを管理する。データセッション層は、分散データ階層を使用してデータを複製する。例えば、データセッション層は、ネットワーク全体でデータの同時性を維持するために、エッジ遠隔通信ネットワークシステムのエッジサイトに、継続的/定期的にデータを通信及び/又は複製させ得る。データプレゼンテーション層は、エッジ遠隔通信ネットワークシステムと通信している、又はそうでなければこれに接続されているデバイスから受信されたデータ等のデータを取り込み、データプレゼンテーション層はデータを修正する。1つの例において、データは、人工知能又は機械学習モデルを改良するための使用に備えて修正される。データプレゼンテーション層は、データを使用するモデル、及びモデルの使用事例及び意図に基づき、データを修正し得る。データアプリケーション層は、デバイスと対話するマイクロサービス及びアプリケーションプログラミングインタフェース(Application Programming Interface:API)のセットである。エッジ遠隔通信ネットワークシステムは、マイクロサービス及びAPIを提供し得る、又はそうでなければマイクロサービス及びAPIがエッジ遠隔通信ネットワークシステムに接続されたデバイスによってアクセス可能であるようにし得る。
【0015】
エッジ遠隔通信ネットワークシステムはまた、オーケストレーションシステムを含み得る。オーケストレーションシステムは、エッジ遠隔通信ネットワークシステムのエッジサイトと通信し、これを制御し得る。オーケストレーションシステムは、エッジサイトを構成及びプロビジョニングし、エッジサイトがどのように機能すべきかを確立し得る。オーケストレーションシステムは、個々のデータ層を実装するシステムに規則又は他の命令を提供して、それらのシステムにどのように機能するかを指示し得る。例えば、オーケストレーションシステムは、エッジサイトのトランスポート層システムに、どの他のエッジサイトとデータを共有/複製するかを命令し得る。
【0016】
図1は、1つの実施形態に係る、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100を示す概略図である。概して、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100は、エッジ計算サイト102a~n及びオーケストレーションシステム114を含み得る。各エッジ計算サイト102a~nは、エッジ計算サイトに接続されている、又はそうでなければ通信しているデバイス120a~n等のデバイスに、計算、データ、及び機能サービスを提供し得る。幾つかの実施形態において、エッジ計算サイト102a~nは、上述のデータ層の構成に従って動作するが、図1は、本実施形態におけるシステムとしてデータ層を例示している。例において、システム104、106、108及び110は、別個のシステムであり得、及び/又は組み合わされ得る。例えば、トランスポートシステム104及びセッションシステム106は、単一のデータベース複製システムによって実装され得る。エッジ計算サイト102a~nは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100と通信している、又はそうでなければこれに接続されているデバイスにサービスを提供する際のレイテンシを低減するために、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100の異なる地理的ロケーションに存在し得る。例えば、デバイス120c又はデバイス120d等のデバイスは、エッジ計算サイト102bの近くに位置し得、従って、サービスの受信は、エッジ計算サイト102bによって提供される場合に最速となる。デバイス120c又はデバイス120dがエッジ計算サイト102a又はエッジ計算サイト102nから同じサービスを受信するのは、デバイスからのエッジ計算サイトのより長い距離に起因して、より低速になり得る。デバイス120c又はデバイス120d等のデバイスは、ネットワーク112a~nを介して、エッジ計算サイト102b等のエッジ計算サイトと通信し得る、又はそうでなければこれに接続し得る。ネットワーク112a~nは、インターネット、プライベートネットワーク、セルラデータ通信ネットワーク、及びローカルエリアネットワーク等のような1つ又は複数のデータ通信ネットワークを含み得る。エッジ遠隔通信ネットワークシステム100のコンポーネント間の対話及び通信は、本明細書においてより詳細に説明される。エッジ遠隔通信ネットワークシステムは、図1に示されるものよりもより多い又はより少ないコンポーネントを含み得、示されているもの以外の構成において接続され得ることを理解されたい。むしろ、図1のシステム100は、エッジ計算システムに接続されている、又はそうでなければこれと通信しているデバイス又はネットワークに、計算、データ、及び機能サービスを提供するためのエッジ遠隔通信ネットワークシステム100の1つの例に過ぎない。
【0017】
例において、デバイス120a~nは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100に接続するために、どのエッジ計算サイトと通信するかを変更し得る。例えば、デバイスは、移動車両であり得、又は、移動車両(例えば、車両118)に接続され得る。デバイス120c等のデバイスは、それがエッジ計算サイト102nに最も近く、エッジ計算サイト102nと通信する際に最低レイテンシを有したことから、当初はエッジ計算サイト102nと通信していた、又はそうでなければこれに接続されていた可能性がある。車両が移動するのに伴い、デバイス120cはエッジ計算サイト102nから離れ、エッジ計算サイト102bにより接近する。従って、デバイス120cは、エッジ計算サイト102nよりもむしろ、デバイス120cと通信する際に今や最低レイテンシを有するエッジ計算サイト102bと通信を開始する。エッジ遠隔通信ネットワークシステム100と通信しているデバイスは、デバイスがどのエッジ計算サイトと通信するかを絶えず変更し得るが、幾つかのデバイスは静止しており、常に同じエッジ計算サイトと通信し得る。他の例において、デバイス120a~nは、(例えば、無線電話、ラップトップ、タブレット等の)モバイルコンピューティングデバイスを備え得る。他の例において、デバイス120a~nは、組織のオフィスロケーションにおいてコンピューティングサーバ又は他のコンピューティングデバイスを備え得、そのそれぞれが、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100内の異なる(論理的に最も近い)エッジサイト102a~nに接続し得る。
【0018】
例において、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100は、人工知能(AI)モデル又は機械学習(ML)モデル等の1つ又は複数のモデルを記憶及び/又は維持する。幾つかの例において、1つ又は複数のモデルは、モデルシステム116a~n内のエッジ計算サイト102a~nの1つ又は複数において生成及び/又は記憶される。例えば、Python(登録商標)において、モデルの2進数表示は、モデルシステム116a~nに記憶され得る。モデルは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100と通信している、又はそうでなければこれに接続されているデバイスに提供され得る。モデルは、デバイスにモデル又はモデルの更新を提供する際のレイテンシを低減するために、モデルシステム116a~n内のエッジ計算サイト102a~nにおいて生成、改良及び/又は記憶され得る。各モデルは、特定のエッジサイトと通信するデバイスがモデルを使用しているかどうかに基づき、エッジ計算サイトの1つにおいて記憶され得る。例えば、デバイスは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100に接続するために、エッジ計算サイト102bと通信し得る。一例において、デバイス120c等のデバイスは、運転支援モデルを使用する車両制御ユニットである。モデルシステム116fは、車両118が使用するための運転支援モデルを記憶し得る。デバイス120cは、ビークルツーエブリシング(Vehicle-to-Everything:V2X)通信デバイスであり得、これは、車両118がエッジ遠隔通信ネットワークシステム100と、又は、それ自体がエッジ遠隔通信ネットワークシステム100との間でデータの受け渡しを行う他のV2Xデバイスと通信することを可能にする。デバイス120cはまた、カメラ、車両センサ及び/又は車両の動作をモニタリングする他の車両又はデバイス等からデータを収集し、その後、収集されたデータをエッジ遠隔通信ネットワークシステム100に送信し得る。
【0019】
幾つかの例において、特定のモデルは、オーケストレーションシステム114に、及び具体的にはモデルシステム116cに記憶される。例えば、オーケストレーションシステム114は、エッジ計算サイト102の1つ又は複数から未加工データ又は修正済みデータを受信し、それを使用してモデルシステム116cに記憶されたモデルを修正し得る。他の例において、モデルは、オーケストレーションシステム114に提供される前に、エッジ計算サイト102によって生成又は改良され得る。更なる例において、モデルは、デバイス120で作成、記憶及び改良される。例えば、各デバイス120a~nが使用するモデルは、モデルシステム116d~iに記憶される。デバイスは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100と通信して、モデルシステム116d~iに記憶されたモデルを改良するために使用されるデータを受信し得る。例えば、デバイス120cは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100からデータを受信し得る。データは、デバイス120cによって収集された(及びモデルシステム116fによる消費のためにエッジ遠隔通信ネットワークシステム100によって改良された)データ、及び/又は、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100と通信する他のデバイスからのデータであり得る。データはまた、モデルシステム116fに記憶された(自動運転モデル等の)モデルによって使用されるために修正され得る。本明細書において使用される場合、修正済みデータ(又は改良済みデータ)は、1つ又は複数のモデルシステム116における使用のためにデバイス120から受信され、特徴を抽出する、又は未加工データを正規化するためにプレゼンテーションシステム108によって修正された未加工データを意味する。モデルシステム116fは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100から受信された修正済みデータを使用して、記憶された自動運転モデルを改良し得る。
【0020】
エッジ計算サイト102a~nは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100に接続されたデバイスからデータを受信し得る。各デバイスは、ネットワーク112a~n等によって、エッジ計算サイト102a~nの1つ又は複数と通信し、これにデータを送信し得る。例えば、各デバイス120は、通信及びデータを送信するにあたり最低レイテンシを有するエッジ計算サイト102と通信し、これにデータを送信し得る。受信されたデータは、デバイス及び/又はデバイスの機能によって使用されるモデルを有効化及び/又は改良するために必要なデータを含み得る。例えば、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100に接続されたデバイスは、モデルを更新するために使用されるデータを送信して、当該デバイス、及び/又は当該デバイスと通信する及び/又は当該デバイスによって制御されるシステムが適切に動作することを確実にし得る。
【0021】
一例において、デバイス120aは、石油ドリルを制御するシステムであり、ドリルが過熱するのを防止する役割を担っている。デバイス120aは、データ(例えば、ドリル速度、土壌特性及び動作温度等のような、石油ドリルに関するセンサデータ)を収集し、それをエッジ計算サイト102aに送信し得る。エッジ遠隔通信ネットワークシステム100は、データを使用して、デバイス及び/又はデバイスの機能によって使用されるモデルを継続的に更新及び/又は改良し得る。加えて、データは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100に接続された他のデバイス及び/又は他のデバイスの機能によって使用されるモデルを更新及び/又は改良するために使用され得る。例えば、デバイス120aは、石油ドリルが過熱する場合に、収集されたデータを送信し得る。データは、ドリル(又は同様のドリル)が同じ又は同様の理由により故障することを防止する等のためにモデルを改良すべく使用され得る。改良された人工知能及び/又は機械学習モデルは、その後、デバイスが制御する石油ドリルが将来的に同じ又は同様の理由により過熱することのないよう、デバイス120b及びデバイス120e等のような他のデバイスによって使用され得る。代替的に、オーケストレーションシステム114は、モデル(及びモデルを改良するために使用されるデータ)が、静止しており常にエッジ計算サイト102aと通信する(そして他のサイトと通信しない)デバイス120aにのみ固有であるため、それが複製される必要はないと判定し得る。そのため、オーケストレーションシステム114は、エッジ計算サイト102aに、他のエッジ計算サイト102b~nのいずれにもデータを複製又は送信しないよう命令し得る。他の例において、エッジ計算サイト112は、互いに直接通信して、関連する未加工データ、修正済みデータ、及び/又は改良/更新済みモデルの更新を受信するためにサブスクライブ及び/又はアンサブスクライブし得る。
【0022】
一例において、エッジ計算サイト102a~nは、モデルを改良しない;むしろ、それらは、モデルシステム116d~iによって後に消費される未加工データ又は修正済みデータのいずれかを複製する。例えば、デバイス120aによって収集されたデータは、エッジ計算サイト102aによって受信され、エッジ計算サイト102nと共有される。本明細書においてより詳細に説明される通り、1つの例において、データは、プレゼンテーションシステム108a及び/又はプレゼンテーションシステム108n等によって修正される。エッジ計算サイトはその後、デバイス120上に記憶された個々のモデルが改良され得るよう、デバイスとデータを共有し得る。例えば、石油ドリルの過熱に関してデバイス120aによって共有されるデータは、エッジ計算サイト102nと共有され、デバイス120eによる消費のためにプレゼンテーションシステム108nによって修正され得る。修正済みデータはその後、デバイス120a及びデバイス120eに送信され得る。修正済みデータはその後、モデルシステム116d及びモデルシステム116hによって使用され、デバイス120a及びデバイス120eによって使用されるモデルを改良して、石油ドリルが過熱することを防止し得る。デバイス120eはまた、エッジ計算サイト102nにデータを送信し得る。データはその後、修正され、モデルシステム116d及びモデルシステム116i用のデバイス120a及びデバイス120eと共有されて、再び石油ドリルを制御するために使用されるモデルを改良し得る。
【0023】
各エッジ計算サイト102a~nは、トランスポートシステム104a~nを含み得る。トランスポートシステム104a~nは、各エッジ計算サイトがデータを共有する、又はそうでなければ接続するべきエッジ計算サイトを判定し得る。例において、トランスポートシステム104a~nは、各エッジ計算サイト102に接続されたデバイス及び当該データに基づき、エッジ計算サイト102a~nがどのエッジ計算サイトにデータを複製すべきかを判定する。例えば、エッジ計算サイト102aは、各エッジ計算サイトが同じモデル又は同様のモデルを使用するデバイスと通信していることから、エッジ計算サイト102b及びエッジ計算サイト102nの両方に接続してこれらにデータを複製し得る。一例において、トランスポートシステム104a~nは、HarperDB Inc.によって提供されるHarperDBのようなソフトウェアが搭載されたデータベースシステムを備える。例えば、トランスポートシステムは、(センサ、モニタリングシステム等のような)運用技術システムが、それらのデータを(イベントログ等の)情報技術システムと容易に統合することを可能にするデータベースシステムを備え得る。
【0024】
例において、デバイス120cは、車両118に接続される、又は車両118の一部であり得る。車両は従来、運転者又は操縦者が車両をより効果的に管理することを可能にするために使用される様々なタイプのデータを収集する複数のセンサから成る運用技術(OT)環境である。例において、デバイス120cは、ネイティブHarperDBを使用してデータを収集しネットワーク100に伝送するためにHarperDBを実行するRaspberry Piに接続されたオンボード診断II(Onboard Diagnostic II:ODB2)インタフェースを備え得る。HarperDBは、軽量で高度にスケーラブルなハイブリッドデータベースであり、監視制御及びデータ取得(Supervisory Control And Data Acquisition:SCADA)環境においてマイクロコントローラ上で実行するにあたり十分に小さく、ネットワーク100上での展開においてペタバイト単位のデータを処理するにあたり十分にスケーラブルである。これにより、センサ、コントローラ、及びsyslogサーバからのデータがネイティブ形式で取り込まれることが可能となるため、それは、ポータブルデータ抽象化層として使用され得る。未加工データはその後、プロトコル又はインタフェースにかかわらずほぼあらゆるデバイスから取得され、取り込みのためにプレゼンテーションシステム108に公開され得る。トランスポートシステム104はまた、データ複製エンジンとして動作して、エッジデータ永続層としてそれを実装し、それが、ネットワークが利用可能になるまでデータを保持しながら、信頼性の高いネットワークトランスポートを見つけることを可能にすることによって、信頼性が低く、変化するネットワーク状況において、信頼性の高いデータトランスポートを提供し得る。例えば、軽量のデータベースが車両に展開され、アドホックネットワーキングを使用して遠隔のロケーションからデータを収集及び伝送し得る。エッジ計算サイト102は、車両内のトランスポートノードがリモートデータノードを有する倉庫を車両で通過する際に、リモートデータノード又はデバイスからデータをピックアップし得る。例において、車両は、車両内部からセルラを介して、又はペアリングされたWi-Fi(登録商標)インフラストラクチャの範囲に入った場合はWi-Fi(登録商標)を経由してのいずれかで、リモートデータノードにデータをトランスポートする。
【0025】
トランスポートシステム104はまた、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100に接続されたデバイスから収集されたどの特定のデータを他のエッジ計算サイトと共有するかを判定し得る。例えば、エッジ計算サイト102a及びエッジ計算サイト102bの両方が、石油ドリルを制御するデバイスと通信し、これと接続していると仮定する。エッジ計算サイト102aは、ドリルが過熱していることに関するデータを、ネットワーク112aを介してデバイスから受信する。トランスポートシステム104aは、受信されたデータがエッジ計算サイト102a及びエッジ計算サイト102bと通信するデバイスに送信され得るよう、当該データをエッジ計算サイト102bに送信すると判定する。デバイス120は、データを使用して、石油ドリルが過熱することを防止するためにデバイスによって使用される、モデルシステム116d~gに記憶されたモデル等の1つ又は複数のモデルを改良する。代替的に、トランスポートシステム104aは、エッジ計算サイト102a及び102bの両方がモデルを改良し得るよう、受信された未加工データをエッジ計算サイト102bに送信すると判定する。この例において、エッジ計算サイト102nは、石油ドリルが過熱することを防止するいかなるデバイスとも通信しない可能性がある。そのため、トランスポートシステム104aは、エッジ計算サイト102a及びエッジ計算サイト102nがデータを共有すべきであると以前に判定したものの、エッジ計算サイト102nがデータを使用するいかなるデバイスとも通信しないことから、トランスポートシステム104aは、受信されたデータがエッジ計算サイト102nに送信されるべきではないと判定する。他の例において、データは、データの一貫性を維持するため、及び/又はデバイスが将来的にエッジ計算サイト102nに接続してデータを必要とする場合にそれが利用可能であるように、エッジ計算サイト102nと共有される。加えて、エッジ計算サイト102nに接続されたデバイスは、データを使用するモデルの使用を開始し得る。
【0026】
トランスポートシステム104a~nは、同様のモデルを使用するデバイスをグループ分けして、エッジ計算サイト102がデータをいつ共有すべきかを判定し得る。例において、トランスポートシステム104a~nは、デバイスが異なるエッジ計算サイトとの通信にいつ切り替えるか、及び、デバイスがモデルの使用をいつ開始及び停止するかを追跡して、どのエッジ計算サイトが他のエッジ計算サイトとデータを共有すべきかを判定する。エッジ計算サイトが、データを必要とするエッジ計算サイトとのみそれを共有するよう、グループは継続的に更新され得る。例において、オーケストレーションシステム114は、特定のデータ複製グループに関してトランスポートシステム104a~nに命令するため、トランスポートシステム104a~nに命令を提供し得る。上述の通り、幾つかのデバイスは静止しており、常に同じエッジ計算サイトと通信している。例において、トランスポートシステム104a~nは、デバイスが異なるエッジ計算サイトと通信しているかどうかを判定するために、静止しているデバイスを追跡するためのリソースを浪費しなくてよい。
【0027】
別の例において、エッジ計算サイト102b及びエッジ計算サイト102nは両方とも、運転支援モデルを利用するデバイスと通信する可能性があり、エッジ計算サイト102aは、運転支援モデルを利用するいかなるデバイスとも通信しない可能性がある。この例において、トランスポートシステム104bは、運転支援モデルに関連する任意の収集されたデータがエッジ計算サイト102aとではなくエッジ計算サイト102nと共有されるべきであると判定し得、トランスポートシステム104nは、運転支援モデルに関連する任意の収集されたデータがエッジ計算サイト102aと共有されるのではなくエッジ計算サイト102bと共有されるべきであると判定する。トランスポートシステム104bは、エッジ計算サイトが関連データを収集する各モデルについて、任意の数のエッジ計算サイトがデータを受信すべきであると判定し得る。例において、トランスポートシステムは、将来の参照のために、各モデルについてデータを受信すべきエッジ計算サイトのコレクションを記憶する。これにより、データが受信される度に、どのエッジ計算サイトにデータが送信されるべきかをトランスポートシステム104が判定する必要性を回避することが可能となる。トランスポートシステムは、記憶されたコレクションを定期的に更新し得る。
【0028】
トランスポートシステム104a~nは、収集されたデータに関連するモデルを使用するいかなるデバイスとも通信しない他のエッジ計算サイトと依然としてデータを共有し得る。例えば、トランスポートシステムは、将来的にエッジ計算サイトがモデルを使用するデバイスに接続する可能性が高いと判定し得る。加えて、トランスポートシステムは、エッジ計算サイトのサブセットとのみデータを共有し得る。例えば、トランスポートシステムのそれぞれは、各エッジ計算サイトに、地理的領域内のエッジ計算サイトとのみデータを共有させ得る。エッジ計算サイトは、地理的領域におけるエッジ計算サイトとデータを共有するため、他のエッジ計算サイトは、データを必要とすると判定された他のエッジ計算サイトにデータを送信し得る。例えば、エッジ計算サイト102aは、エッジ計算サイト102bにデータを送信し得、エッジ計算サイト102bは、その後、エッジ計算サイト102nにデータを送信する。一例において、オーケストレーションシステム114は、地理的領域内でデータを共有すべき各エッジ計算サイトに関してトランスポートシステムに命令する。オーケストレーションシステム114は、トランスポートシステムに、どのエッジ計算サイトが通信しているべきかを他の変数に基づき判定させ得る。例えば、オーケストレーションシステム114は、トランスポートシステムに、どのエッジ計算サイトと通信すべきかを、エッジ計算サイトのコンポーネントのサイズ、エッジ計算サイト間のレイテンシ、及びエッジ計算サイト間の接続のタイプ等に基づき判定させ得る。
【0029】
加えて、トランスポートシステム104a~nは、受信されたデータをどのデバイスと共有するかを判定し得る。例えば、トランスポートシステム104a~nは、どのデバイスが同じモデルを使用するか、及び、デバイスがデータ、修正済みデータ(例えば、特徴ペア)、及び/又は改良済みモデルを受信すべきかどうかを判定し得る。トランスポートシステム104a~nはまた、本明細書においてより詳細に説明される通り、データの特定の部分がデバイスと直接共有されることを防止する等、データを保護し得る。
【0030】
加えて、オーケストレーションシステム114は、トランスポートシステム104a~nに、それらの間で、デバイス120a~nから受信された未加工データ、又は、プレゼンテーションシステム108a~nによって処理された修正済みデータを複製するかどうかを命令し得る。例えば、幾つかの事例において、オーケストレーションシステムは、システム100上で維持されているモデルによって使用されている特徴ペアを追跡する。例えば、プレゼンテーションシステム108は、該当するエッジ計算サイト102に接続されたデバイスのためにどの特徴ペアが抽出されているかをオーケストレーションシステム114に報告し得る。2つのエッジ計算サイト102が特定のデータタイプについて同じ特徴ペアを利用している場合、オーケストレーションシステム114は、修正済みデータ(例えば、プレゼンテーションシステム108の出力)のみがエッジ計算サイト間で複製されるよう命令し得る。この方式において、全ての未加工データを不必要に複製しないことにより、コンピューティング及びネットワークリソースが節約される。しかしながら、幾つかの事例において、異なるデバイス及び/又はモデルは、同じ未加工データから異なる特徴ペアが抽出されることを必要とし得、この場合、オーケストレーションシステムは、デバイス120a~nから受信された未加工データを、その未加工データを利用している1つ又は複数のエッジ計算ノード102に複製させるよう、トランスポートシステムに命令し得る。
【0031】
エッジ計算サイト102a~nはまた、セッションシステム106a~nを含み得る。セッションシステム106a~nは、エッジ計算サイト102が他のエッジ計算サイト102に送信するデータを複製する。セッションシステム106a~nは、分散データ階層を使用してデータを複製し得る。セッションシステム106a~nはまた、エッジ計算サイト間の同時性を維持するために、エッジ計算サイトが常に又は定期的に通信していることを確実にし得る。一例において、セッションシステム106a~nは、HarperDB等のソフトウェアが搭載されたデータベースシステムである。セッションシステム106a~nは、他のエッジ計算サイト102に送信され、他のエッジ計算サイト102から受信されるデータを追跡し得る。例において、セッションシステムは、各エッジ計算サイトによってアクセスされるデータの一貫性を維持するために、送受信されるデータを追跡する。例えば、エッジ計算サイト102aは、エッジ計算サイト102nからデータを受信する。セッションシステム106aは、エッジ計算サイト102bがエッジ計算サイト102nからデータを受信していないが、データを受信すべきであると判定する。セッションシステム106aは、エッジ計算サイト102aにデータを複製させて、エッジ計算サイト102bに送信させる。セッションシステム106nはまた、エッジ計算サイト102aがエッジ計算サイト102bにデータを送信したため、エッジ計算サイト102nはデータを送信する必要がないと判定し得る。セッションシステムは、各エッジサイトが一貫して均一に関連モデルを更新できるよう、各エッジサイトが受信すべきデータをそれが受信することを確実にし、及び/又は、デバイス120が一貫して均一に関連モデルを更新できるよう、デバイス120にデータを提供する。
【0032】
既に述べた通り、エッジ計算サイト102a~nはまた、プレゼンテーションシステム108a~nを含み得る。例において、プレゼンテーションシステム108a~nは、グラフィックス処理ユニット(GPU)対応のデータベースを備え得る。1つの例において、プレゼンテーションシステム108a~nは、SQream Technologies Ltd.によって提供されるSQreamデータベースである。GPU対応のデータベースは、プレゼンテーションシステム108a~nが大量のデータ(例えば、ペタバイト単位のデータ)を継続的に取り込み、処理することを可能にする。プレゼンテーションシステム108a~nは、デバイスから受信されたデータをパッケージ化及び/又は概念化する。例えば、受信されたデータがモデルに直接提供される場合、モデルは改良され得ない可能性がある。
【0033】
プレゼンテーションシステム108a~nは、入力オブジェクト及び所望の出力値を有する特徴ペアをデータから抽出し、データを正規化された形式に変換すること等により、及び/又は、無関係又は不要なデータを削除することにより、データをモデルの更新に使用できるようにデータをパッケージ化及び/又は概念化する。例において、プレゼンテーションシステム108a~nは、受信されたデータを継続的に消費し、データを改良して、それをモデルに使用できるようにする。一例において、未加工データが複製され、データを必要とする各エッジ計算サイトに送信されると、プレゼンテーションシステム108a~nは、異なるアプリケーション及びモデルのためにデータから複数の特徴ペアを抽出し得る。データを処理している各エッジ計算サイトは、異なるアプリケーション及び/又はモデルにそれを適用し得るため、各プレゼンテーションシステム108a~nは、固有の特徴ペアを抽出し得る。抽出される特徴ペアは、エッジ計算サイトと通信するデバイス及び/又はデータを使用するモデルに基づき得る。プレゼンテーションシステム108a~nは、以前のデータ、モデル、モデルの使用事例及び/又はモデルの目的に基づき、データを改良(例えば、特徴ペアを抽出)し得る。例において、プレゼンテーションシステム108a~nは、アプリケーションシステム110a~nにおいて動作する1つ又は複数のアプリケーション(例えば、マイクロサービス、API)からの要求に基づき、データから特徴ペアを抽出する。アプリケーションは、モデルを作成及び/又は改良する、又は、モデルを改良するためにデバイス120a~n上のモデルシステム116d~iによって後に使用される修正済みデータを収集する役割を担い得る。
【0034】
例において、トランスポートシステム104a~nは、エッジ計算サイト102a~nに、プレゼンテーションシステム108から出力された修正済みデータを、モデルが更新されるように他のエッジ計算サイトへと送信させる。そのため、データを受信する他のエッジ計算サイトのトランスポートシステムは、データを修正する必要がない。例において、エッジ計算サイトは、トランスポートシステムがデータを受信すべきであると判定したデバイスに修正済みデータを送信し得る。デバイスは、修正済みデータを使用して、デバイス上に記憶されたモデルを更新し得る。
【0035】
一例において、受信されたデータは、画像認識モデルを使用するデバイスによってキャプチャされた画像を備える。デバイスは、複数の画像キャプチャデバイスから継続的に画像をキャプチャし、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100にこれを送信し得る。デバイス120aは、エッジ計算サイト102aにデータを送信し得る。画像は異なる解像度であり、異なる照明及び他の異なる属性を有する。画像認識モデルが改良され得る、及び/又は正確に動作し得るよう、プレゼンテーションシステム108aは受信された画像を改良する。例えば、画像認識モデルは、各画像が400×400ピクセルであり、均一な照明を有することを必要とし得る。プレゼンテーションシステム108aは、各画像が400×400ピクセルであり、均一な照明を有するように、画像を処理し得る。修正済みデータは、後に、モデルを改良する、及び/又は動作させるために、エッジ計算サイト102a及び/又はデバイス120によって使用され得る。
【0036】
エッジ計算サイト102a~nはまた、アプリケーションシステム110a~nを含み得る。アプリケーションシステム110a~nは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100と通信している、又はそうでなければこれに接続されているデバイス120と対話するアプリケーション、マイクロサービス、及び/又はAPIを含むコンテンツ管理システムを備え得る。一例において、アプリケーションシステム110a~nは、Heroku, Inc.及びSalesforce.com, Inc.によって提供されるHeroku等のプラットフォームベースのサービスである。例において、アプリケーションシステム110a~nは、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100と通信している、又はそうでなければこれに接続されているデバイスに提供されるモデルを記憶する。他の例において、アプリケーションシステム110a~nは、モデルシステム116上に記憶されている、及び/又は、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100に接続されているデバイス上に記憶されているモデルのデータを管理する。追加的に、アプリケーションシステム110a~nは、受信されたデータ及び/又はプレゼンテーションシステム108a~nによって修正されたデータを使用してモデルを更新し得る。例えば、アプリケーションシステム110a~nは、プレゼンテーションシステム108a~nによって抽出された特徴ペアを使用して1つ又は複数のモデルを改良し得る。別の例において、アプリケーションシステム110a等のアプリケーションシステムは、デバイス120aがデバイス120a上に記憶されたモデルを更新し得るよう、APIをデバイスに、及び、ネットワーク112aを介して、受信されたデータ及び/又は修正済みデータを提供する。デバイス120aに送信されたデータは、デバイス120から受信され、プレゼンテーションシステム108によって改良されたデータであり得る。加えて、デバイス120aに送信されたデータは、異なるデバイス120b~nから受信されたデータであり得る。異なるデバイス120b~nから受信されたデータはまた、データがエッジ計算サイト102a及び/又はデバイス120aに送信される前に、プレゼンテーションシステム108b~nの1つによって改良され得る。
【0037】
エッジ遠隔通信ネットワークシステム100はまた、オーケストレーションシステム114を含む。一例において、オーケストレーションシステム114は、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100のエッジ計算サイト120と通信する。オーケストレーションシステム114は、エッジ計算サイト120を構築及び管理し得、また、システム100を全体として制御するために使用されるAI/MLモデルを管理し得る。例えば、オーケストレーションシステム114は、トランスポートシステム104a~nが各デバイスと通信する、又はそうでなければ接続することをどのように判定すべきか、どのデータが受信及び/又は共有されるべきか、どのデバイスがデータを共有すべきか、及びデータ保護要件等を定義する。オーケストレーションシステム114は、データを通信及び共有するためにどのエッジ計算サイト102がグループ分けされるか、及び、データを共有する際に適用される規則を判定し得る。オーケストレーションシステム114は、トランスポートシステムが実装するために、グループ分け及び規則をトランスポートシステム104に送信し得る。トランスポートシステム104a~nが従うべき規則は、オーケストレーションシステム114内で定義及び/又は維持され、トランスポートシステム104a~n上でインスタンス化され得る。古いグループ分け及び規則にこれ以上従わないよう、規則はオーケストレーションシステム114によって更新され、実装のためにトランスポートシステムに送信され得る。
【0038】
オーケストレーションシステム114は、データのタイプに基づき、通信するエッジ計算サイト102のグループ分けを判定し得る。例えば、アメリカ合衆国(米国)内に位置するエッジ計算サイト102は、米国内を走行する車両によって収集されたデータを共有するためにグループ分けされ得る。データは、米国の道路及び米国の運転規則に特化した自動運転モデルを改良するために、米国のエッジサイトによって使用され得る。従って、オーケストレーションシステム114は、米国外のエッジ計算サイト102、又は、米国内に位置するデバイスと通信しないエッジ計算サイト102を、米国の運転データグループ内に含めない場合がある。加えて、オーケストレーションシステム114は、プレゼンテーションシステムによってデータが修正される前又は後のどちらにおいて他のエッジ計算サイト102にデータが送信されるべきかに関する規則を設定し得る。例えば、グループ内のエッジ計算サイトは同じモデルを維持しており、モデルを改良するために同一の方法でデータを使用する。オーケストレーションシステム114は、データを受信するエッジ計算サイトのプレゼンテーションシステムがデータを修正すべきであり、エッジ計算サイト102が修正済みデータを複製して他のエッジ計算サイト102にこれを送信すべきであるという規則を確立し得る。これは、他のエッジ計算サイト120のプレゼンテーションシステム108が第1のプレゼンテーションシステム108と同じ作業を不必要に実行することを防止する。規則はまた、データをトランスポートする際に使用される帯域幅を最適化し、及び/又はデータを送信する際のレイテンシを低減し得る。別の例において、エッジ計算サイト102は、異なる方法でモデルを使用し得る。オーケストレーションシステム114は、デバイス120から受信された未加工データが、プレゼンテーションシステム108によって修正されたデータの代わりに特定のエッジ計算サイト102に送信されるべきであるという規則を実装し得る。オーケストレーションシステム114は、プレゼンテーションシステム108が担う作業の量を最適化するために、各エッジ計算サイト102について規則の組み合わせを確立し得る。
【0039】
エッジ遠隔通信ネットワークシステム100は、受信されるデータを保護し得る。例えば、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100は、受信されたデータの各要素にセキュリティ値をタグ付けし得る。例において、トランスポートシステム104及び/又はプレゼンテーションシステム108は、受信されたデータにセキュリティ値をタグ付けする。セキュリティ値は、データが機密情報を含むかどうか及びデータが悪用の可能性を有するかどうか等のデータの特性に基づき得る。セキュリティ値はまた、データの機密部分が難読化又はそうでなければ削除された状態でデータが使用され得るかどうかに基づき得る。データがプレゼンテーションシステムによって修正されると、データの機密部分が含まれていない場合、低いセキュリティ値が割り当てられ得る。例えば、プレゼンテーションシステムは、機密情報を含まないデータから特徴ペアを抽出し得る。機密データが除外されるため、特徴ペアは低いセキュリティ値を割り当てられてデバイスに送信され得る。例において、機密情報が削除され得ない場合、デバイス120は、データを受信することを制限され得る。モデルは、エッジ計算サイト102によって改良され、その後、デバイス120に提供され得る。従って、デバイス120は、情報にアクセスすることなく、改良済みモデルにアクセスし得る。他の例において、セキュリティ値を有するデータを受信する権限を有するデバイス120のみが、データを受信し得る。
【0040】
セキュリティ値はまた、モデルが取り込む又はそうでなければ利用するための特徴ペアを抽出するためにプレゼンテーションシステム108によってデータが修正される場合に表され得る。例において、人工知能及び/又は機械学習モデルは、特徴ペアを使用して、データの計測可能なプロパティ及び特性を判定する。特徴ペアは、データのどのような使用が許容可能であるかを判定するために使用され得る。エッジ遠隔通信ネットワークシステム100はまた、データをモニタリングして、データがどのように使用されるべきかを判定し得る。一例において、プレゼンテーションシステム108は、データをモニタリングする。一例において、データの許容可能な使用を定義するモニタリングポリシが存在し得る。データはモニタリングされて、エッジ計算サイト102のモデルシステム116上に記憶されたモデルを改良するためにデータが使用され、デバイス120に直接送信され得るかどうか等を判定し得る。
【0041】
アプリケーション層又はアプリケーションシステム110は、アイデンティティアクセス管理機能を使用して、データがどのように、どのデバイスによってアクセスされ得るかを判定し得る。例えば、アプリケーションシステム110は、人間がデータに直接アクセスし得るかどうか、又は、データが自動化されたプロセスによってのみアクセス可能であるべきかを判定し得る。アプリケーションシステム110はまた、データがパブリックエッジサービス又はプライベートエッジサービスのどちらに関連するかを判定し得る。データがプライベートエッジサービスに関連する場合、データは、プライベートエッジサービスに関連するデータにアクセスするための許可を有するデバイスにのみ共有され得る。
【0042】
データはまた、データへのアクセスを制限することにより保護され得る。例えば、モデルが自律的に改良される場合は、データが人によってアクセスされ得る場合に比べて制限が低下し得る。例において、アプリケーションシステム110は、アイデンティティアクセス管理機能を用いてデータを保護する。アイデンティティアクセス管理機能は、どのデバイス120及び/又はユーザがどのデータにアクセスし得るかを判定し得る。
【0043】
図2は、1つの実施形態に係る、ネットワークのエッジサイトのエッジ計算環境200を示す概略図である。概して、図2のエッジ計算環境200は、ネットワーク又はネットワークの集合体202a~202cのエッジ計算サイト102のコンポーネントの1つの例を示しており、そこから、エッジサイトに接続されている、又はそうでなければこれと通信しているデバイスに、計算、データ、及び機能サービスが提供され得る。上述の通り、ネットワーク202のエッジサイト内に環境200を提供することにより、計算環境がネットワーク内のより深く、又はネットワークの要求元のデバイスから更に遠くに含まれる場合よりも低いレイテンシで、計算、データ、及び機能サービスがデバイスに提供され得る。但し、エッジ計算システムは、図2に示されているものよりもより多い又はより少ないコンポーネントを含み得、示されているもの以外の構成で接続され得ることを理解されたい。むしろ、図2のエッジ計算環境200は、エッジ計算システムに接続されている、又はそうでなければこれと通信しているデバイス又はネットワークに計算サービスを提供するためのエッジ計算システム200の1つの例に過ぎない。
【0044】
図示の事例において、システム200のコンポーネントは、1つ又は複数のネットワーク202a~cのエッジにおけるネットワークサイトに設置される、又は関連付けられ得る。概して、ネットワークのエッジサイトは、ネットワークのサービス及び伝送ルートへのアクセスのために顧客機器等のデバイスがネットワーク202に接続し得るネットワークサイトである。更に、及び上述の通り、ネットワーク202は、一般ネットワーク202を形成するために相互接続された1つよりも多くのパブリック及び/又はプライベートネットワークを含み得る。各ネットワークインスタンスは、関連付けられたネットワークにゲートウェイ又は入口/出口デバイスを提供する1つ又は複数のエッジデバイス204を含み得る。図2において、ネットワーク202aはエッジデバイス204aを含み得、ネットワーク202bはエッジデバイス204bを含み得、ネットワーク202cはエッジデバイス204cを含み得る。ネットワーク202の各エッジデバイス204は、1つ又は複数のスパインスイッチデバイス206a~bに接続し得る、又はそうでなければこれと通信し得る。1つ又は複数のホストリーフスイッチ208a~bは、環境200の1つ又は複数のスパインスイッチデバイス206a~bと相互接続して、エッジデバイス204を介してネットワーク202に接続するためのスイッチメッシュを形成し得る。幾つかの事例において、より多い又はより少ないスパインスイッチデバイス206及び/又はホストリーフスイッチ208が、エッジ計算環境200に含まれ得る。更に、各スパインスイッチ206及びホストリーフスイッチ208は、対応するスイッチに冗長性フェイルオーバーサービスを提供し得る。
【0045】
1つ又は複数のベアメタルサーバ210a~n又は他のタイプのサーバは、各ホストリーフスイッチ208に接続され得る。1つの実装形態において、サーバ210は、ネットワーク202のデバイス及び顧客に特定のサービスを提供するためにアプリケーションをホスト及び実行し得る。例えば、サーバ210は、サーバ210と通信している顧客に計算サービス(並びに他のクラウドコンピューティングサービス)を提供するように構成され得る。別の例において、サーバ210は、サーバ210と通信しているデバイスの人工知能機能を有効化するためにデータ及び機能サービスを提供するように構成され得る。更に、16のそのようなサーバが図2に示されているが、環境200は、顧客にサービスを提供するための、より多い又はより少ないサーバ210を含み得る。環境200はまた、スイッチングメッシュの態様及びサーバ210へ/サーバ210からの通信を管理するために、ホストリーフスイッチ208に接続されたホスト管理スイッチ212を含み得る。図2の環境200を通じて、エッジ計算サービスは、デバイス及び顧客へのサービス提供のレイテンシを低減させつつ、ネットワーク202にそのようなサービスを要求するネットワーク202のデバイス及び顧客に提供され得る。
【0046】
図3A及び図3Bは、モデルを使用し、エッジ計算ネットワークに接続されたデバイスが動作することを可能にするための方法300を示すフローチャートを備える。幾つかの実装形態において、方法300の動作の1つ又は複数は、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100によって実行され得る。他の実装形態において、動作の1つ又は複数は、エッジ計算サイト102の他のコンポーネント又は更に他のシステムによって実行され得る。動作は、関連するシステムのハードウェアコンポーネント、システムのソフトウェアプログラム、又はシステムのハードウェアコンポーネント及びソフトウェアコンポーネントの組み合わせによって実行され得る。幾つかの動作は単一の動作に組み合わされ得る、又は方法300において示されたものとは異なる順序で実行され得る。
【0047】
まず図3Aにおいて、動作302でフローが開始する。動作中302において、データがデバイスから受信される。例えば、エッジ遠隔通信ネットワークシステム100は、ネットワーク112aを介してエッジ計算サイト102aと通信しているデバイス120aからデータを受信し得る。概して、データは、デバイスによって送信される任意のタイプのデータであり得る。
【0048】
データが受信されると、フローは動作304に進み、未加工データが他のサイトに送信されるべきかどうかが判定される。例において、オーケストレーションシステム114等のオーケストレーションシステムは、エッジ計算サイト102の規則及びグループ分けをエッジ計算サイト102のトランスポートシステム104に提供した可能性がある。エッジ計算サイトは、グループ分け及び/又は規則に基づき、未加工データが他のエッジ計算サイトに送信されるべきかどうかを判定し得る。例えば、エッジ計算サイト102aは、受信されたデータのタイプに基づき、未加工データがエッジ計算サイト102nではなくエッジ計算サイト102bと共有されるべきであると判定する。データは、任意の数のエッジ計算サイト102に送信され得る。例において、どのエッジ計算サイト102がデータを受信するかは、受信されたデータのタイプ及び/又はデータに関連付けられたモデルに基づいている。他の例において、どのエッジ計算サイト102がデータを受信するかは、データを受信したエッジ計算サイト102に対するサイトのロケーションに基づいている。
【0049】
エッジ計算サイトが、未加工データは他のサイトに送信されるべきであると判定する場合、フローは動作306に進み、データが複製される。例えば、セッションシステム106は、未加工データが他のサイトに送信され得るよう、それを複製し得る。
【0050】
動作308において、データは他のサイトに送信される。例えば、複製されたデータは、データが送信されるべきであるとエッジ計算サイトのトランスポートシステムが判定したサイトに送信される。
【0051】
データが他のサイトに送信されると、又は、動作304でデータが他のサイトに送信されるべきではないと判定されると、フローは動作310に進む。動作310において、データにどのような修正が必要とされるかが判定される。モデルを改良するためにデータが使用され得るよう、修正は、例えばプレゼンテーションシステム108によって判定され得る。例えば、プレゼンテーションシステム108aは、特定のモデルが使用し得るデータから特徴ペアを抽出すると判定し得る(例えば、モデルシステム116dによって記憶されたモデル)。未加工データが他のエッジ計算サイト102b~nと共有された場合、それらのそれぞれのエッジ計算サイト102b~nにおけるプレゼンテーションシステム108b~nは、特定のモデルが使用し得るデータ(例えば、モデルシステム116f~iによって記憶されたモデル)から特徴ペアを抽出すると判定し得る。
【0052】
フローは動作312に進み、データが修正される。例において、プレゼンテーションシステム108が動作310においてデータが修正されるべきであるとどのように判定するかに基づき、データが修正される。例えば、プレゼンテーションシステム108は、記憶された特定のモデルによって必要とされるデータから特定の特徴ペアを抽出する、及び/又は、不要又は無関係なデータを削除し得る。例において、未加工データが大きすぎるために、モデルによって効率的に消費されないことがある。そのため、データをサンプリングすることにより、データが修正され得る。例えば、未加工データがネットワーク内の複数のサーバ内の特定のコンピューティングカードの1年分のパフォーマンスメトリック及びイベントログを含む場合、より短い期間において、パフォーマンスを予測することが証明された特定の特徴ペアについてのみ、間隔を空けて(例えば、1日に1回)データをサンプリングすることにより、データが修正され得る。加えて、健全なカード及び故障した(又は故障することが予測される)同様の状況に置かれているカードの間の相違点を認識するようにモデルが訓練され得るよう、関連するカード(例えば、故障した各カード及び対応する関連の健全なカード)についてサンプリングが行われ得る。
【0053】
データが修正されると、フローは動作314に進む。動作314において、修正済みデータが他のサイトに送信されるべきかどうかが判定される。上記で説明した通り、例において、サイト102が同じモデルを同じ方法で改良している場合、修正済みデータは他のエッジ計算サイト102に提供され得る。修正済みデータを提供することで、他のエッジ計算サイト102のプレゼンテーションシステム108がデータを同じ方法で修正する必要性を回避し得る。例において、オーケストレーションシステム114は、エッジ計算サイトの規則及びグループ分けをエッジ計算サイト102のトランスポートシステム104に提供し得る。エッジ計算サイト102は、グループ分け及び/又は規則に基づき、データが他のエッジ計算サイト102に送信されるべきかどうかを判定し得る。例えば、トランスポートシステム104は受信されたデータを同じ方法で使用するグループを有し得るため、トランスポートシステムは修正済みデータを共有すると判定し得る。
【0054】
修正済みデータが共有されるべきであると判定される場合、フローは動作316に進む。動作316において、修正済みデータが複製される。データは、動作306において上述したのと同じ方法で複製され得る。
【0055】
修正済みデータが複製されると、フローは動作318に進み、修正済みデータは他のエッジ計算サイト102に送信される。修正済みデータは、動作308において上述したのと同じ方法で、例えば、オーケストレーションシステム114によってトランスポートシステム104に提供されたエッジ計算サイト102の規則及びグループ分けに基づき、共有され得る。
【0056】
図3Bに進み、修正済みデータが他のサイトに送信されると、又は、動作314で修正済みデータが他のサイトに送信されるべきではないと判定されると、フローは動作320に進む。動作320において、データがサイトにおけるモデルに関連しているかどうかが判定される。例えば、エッジ計算サイト102aは、データがエッジ計算サイト102aのモデルシステム116aに記憶されたモデルに関連し得ると判定し得る。
【0057】
データがサイトのモデルに関連すると判定される場合、フローは動作322に進み、モデルが更新される。例えば、エッジ計算サイト102aのアプリケーションシステム110aに記憶されたアプリケーションは、修正済みデータを使用して、モデルシステム116aに記憶されたモデルを改良し得る。例えば、アプリケーションシステム110aは、モデルが取り込むための、モデルに対する特徴ペアを取得し得る。
【0058】
モデルが更新されると、フローは動作324に進む。動作324において、更新済みモデルは1つ又は複数のデバイス120に送信される。例えば、オーケストレーションシステム114及び/又はエッジ計算サイト102aのトランスポートシステム104aは、どのデバイス(例えば、120a及び120b)がモデルを使用するかの指示を提供し得る。エッジ計算サイトは、更新済みモデルをそれらのデバイス120に提供し得る。
【0059】
方法300はまた、動作326を含み得る。動作326において、修正済みデータが1つ又は複数のデバイスにおけるモデルに関連しているかどうかが判定される。例えば、修正済みデータは、エッジ計算サイトと通信しているデバイスに関連し得る。オーケストレーションシステム114及び/又はエッジ計算サイト102のトランスポートシステムは、エッジ計算サイト102と通信しているデバイス120の少なくとも1つが、データが関連しているモデルを有するかどうかを判定し得る。例において、デバイス102は、アプリケーションシステム110によって提供される1つ又は複数のサービスをサブスクライブして、そのようなデバイス120によって使用されるモデルに関連するデータを受信し得る。幾つかの例において、更新済みモデルが動作324でデバイス120に提供される場合、修正済みデータはデバイス120に提供されないことがある。他の例において、修正済みデータは、修正済みモデルに加えて、又はその代わりに、デバイス120に提供され得、デバイス120は、モデル自体を更新し得る。
【0060】
データが1つ又は複数のデバイスにおけるモデルに関連していると判定される場合、修正済みデータは、動作328でデバイスに提供される。非排他的な例において、修正済みデータは、自動運転モデルを使用する車両に接続されたデバイス120に関連し得る。それらの例において、エッジ計算サイト102は、自動運転モデルを使用する車両に接続されたデバイス120に修正済みデータを提供し得、それにより、そのようなデバイスはそれらのそれぞれのモデルを更新し得る。
【0061】
例において、モデルはその後、例えばサイト及びデバイスのパフォーマンスに関する予測を立て、潜在的に緩和措置を講じるために、デバイス及びサイトで使用され得る。他の例において、モデルは、1つ又は複数の機械及び/又は人間のオペレータのいずれかに警告を提供するために使用され得る。例えば、特定のデバイス又はサイトにおいて故障しそうなネットワークコンピューティングカードを認識するようにモデルが訓練されている場合、カードが故障する前にオペレータに警告が発せられる、及び/又は、交換品を注文するために、自動化された調達プロセスが開始され得る。調達プロセスは、例えば、必要とされる交換品を自動的に注文すること、必要とされる交換品を適切な住所に発送すること、及び、故障すると予測される部品をそのような故障が発生する前に交換するためのサービスチケットを生成すること、を含み得る。別の例において、モデルが自動運転アプリケーションに関連している場合、モデルはとりわけ、物体認識及び/又は車両の自律運転挙動を改善するために使用され得る。
【0062】
更に、改善済みモデルを使用して実行される警告は、特定の基準に基づき、また、優先順位に基づき得る。例えば、本システム及び方法の1つの実装形態は、自律的ネットワーク管理を提供することを含み得る。これは、ネットワークを備える、又はこれに接続されている異なるサイト及びデバイスにおけるルート混雑、帯域幅の可用性、レイテンシ、及びトラフィックの優先順位に関連するデータをキャプチャ及び評価することを含み得る。警告閾値は、トラフィックのタイプ、プロトコル、及び伝送制御プロトコル(TCP)ヘッダフラグに基づき得る。例えば、ボイスオーバーインターネットプロトコル(Voice Over Internet Protocol:VoIP)を搬送する拡張可能メッセージング及びプレゼンスプロトコル(Extensible Messaging and Presence Protocol:XMPP)トラフィックは、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)データを搬送するXMPPよりも低いレイテンシ耐性を有する。ハイパーテキストトランスファープロトコルセキュア(HTTPS)トラフィックがレイテンシに対するより高い耐性を有することから、XMPPプロトコルは、通常、HTTPSよりも優先される。本システム及び方法は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、及び、ルーティング情報プロトコル(Routing Information Protocol:RIP)バージョン2、オープン最短パスファースト(Open Shortest Path First:OSPF)等のソフトウェア定義ネットワーキング(Software Defined Networking:SDN)機器に組み込まれた従来のネットワーク制御プレーンを超えて、ルート最適化を自動的に実行すべくネットワーク全体でモデルを訓練するために使用され得、それにより、データセンタ内の仮想スイッチを動的に再構成して、帯域幅の可用性を最適化することを可能にする。
【0063】
図4は、上記で開示したネットワークのコンポーネントの例を実装するにあたり使用され得るコンピューティングデバイス又はコンピュータシステム400の一例を示すブロック図である。例えば、上述のエッジ計算システム102、オーケストレーションシステム114及び/又はデバイス120は、図4のコンピューティングシステム400を備え得る。コンピュータシステム(システム)400は、1つ又は複数のプロセッサ402~406を含む。プロセッサ402~406は、1つ又は複数の内部レベルのキャッシュ(図示せず)、及び、プロセッサバス412との対話を指示するためのバスコントローラ又はバスインタフェースユニットを含み得る。ホストバス又はフロントサイドバスとしても知られるプロセッサバス412は、プロセッサ402~406をシステムインタフェース414に結合するために使用され得る。システムインタフェース414は、プロセッサバス412に接続されて、システム400の他のコンポーネントをプロセッサバス412とインタフェースし得る。例えば、システムインタフェース414は、メインメモリ416をプロセッサバス412とインタフェースするためのメモリコントローラ414を含み得る。メインメモリ416は、通常、1つ又は複数のメモリカード及び制御回路(図示せず)を含む。システムインタフェース414はまた、1つ又は複数の入力/出力(I/O)ブリッジ又はI/Oデバイスをプロセッサバス412とインタフェースするためのI/Oインタフェース420を含み得る。1つ又は複数のI/Oコントローラ及び/又はI/Oデバイスは、示される通り、I/Oコントローラ428及びI/Oデバイス430等のI/Oバス426に接続され得る。
【0064】
I/Oデバイス430はまた、情報及び/又はコマンド選択をプロセッサ402~406に伝達するための英数字及び他のキーを含む、英数字入力デバイス等の入力デバイス(図示せず)を含み得る。別のタイプのユーザ入力デバイスは、方向情報及びコマンド選択をプロセッサ402~406に伝達するため、及び、ディスプレイデバイス上のカーソル移動を制御するための、マウス、トラックボール、又はカーソル方向キー等のカーソル制御を含む。
【0065】
システム400は、プロセッサ402~406によって実行されることになる情報及び命令を記憶するための、メインメモリ416と称されるダイナミックストレージデバイス、又はランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)、又は、プロセッサバス412に結合された他のコンピュータ可読デバイスを含み得る。メインメモリ416はまた、プロセッサ402~406による命令の実行中に、一時変数又は他の中間情報を記憶するために使用され得る。システム400はまた、プロセッサ402~406に対するスタティック情報及び命令を記憶するためにプロセッサバス412に結合されたリードオンリメモリ(Read Only Memory:ROM)及び/又は他のスタティックストレージデバイスを含み得る。図4に記載のシステムは、本開示の態様に従い採用する、又は構成され得るコンピュータシステムの1つの可能な例に過ぎない。
【0066】
1つの例によれば、上記の技法は、プロセッサ404がメインメモリ416に含まれる1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを実行することに応答して、コンピュータシステム400によって実行され得る。これらの命令は、ストレージデバイス等の別の機械可読媒体からメインメモリ416に読み込まれ得る。メインメモリ416に含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサ402~406に、本明細書で説明するプロセス段階を実行させ得る。代替的な例において、回路は、ソフトウェア命令の代わりに、又はこれと組み合わせて使用され得る。そのため、本開示の例は、ハードウェアコンポーネント及びソフトウェアコンポーネントの両方を含み得る。
【0067】
機械可読媒体は、機械(例えば、コンピュータ)によって可読である形態(例えば、ソフトウェア、処理アプリケーション)において情報を記憶又は伝送するための任意のメカニズムを含む。そのような媒体は、不揮発性媒体及び揮発性媒体の形態を取り得るがこれらに限定されず、また、1つ又は複数のデータベース管理製品、ウェブサーバ製品、ベアメタルサーバ製品、及び/又は他の追加的なソフトウェアコンポーネントを含む、そのようなコンピュータプログラム製品との有線又は無線ネットワークアーキテクチャを通じて利用可能となったリムーバブルデータストレージ媒体、非リムーバブルデータストレージ媒体、及び/又は外部ストレージデバイスを含み得る。リムーバブルデータストレージ媒体の例は、コンパクトディスクリードオンリメモリ(Compact Disc Read-Only Memory:CD-ROM)、デジタル多用途ディスクリードオンリメモリ(Digital Versatile Disc Read-Only Memory:DVD-ROM)、光磁気ディスク、及びフラッシュドライブ等を含む。非リムーバブルデータストレージ媒体の例は、内蔵磁気ハードディスク及びSSD等を含む。1つ又は複数のメモリデバイス406は、揮発性メモリ(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory:DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory:SRAM)等)及び/又は不揮発性メモリ(例えば、リードオンリメモリ(ROM)、フラッシュメモリ等)を含み得る。
【0068】
現在説明されている技術に係るシステム及び方法を実現するためのメカニズムを含むコンピュータプログラム製品は、機械可読媒体と称されることがあるメインメモリ416内に常駐し得る。機械可読媒体は、機械による実行のために本開示の動作のいずれか1つ又は複数を実行する命令を記憶又は符号化することができる、又は、そのような命令によって利用される、又はそのような命令に関連付けられるデータ構造及び/又はモジュールを記憶又は符号化することができる、任意の有形の非一時的な媒体を含み得ることを理解されたい。機械可読媒体は、1つ又は複数の実行可能命令又はデータ構造を記憶する単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中又は分散データベース、及び/又は関連付けられたキャッシュ及びサーバ)を含み得る。
【0069】
本開示の例は、本明細書において説明される様々な段階を含む。段階は、ハードウェアコンポーネントによって実行され得、又は、命令を用いてプログラミングされた汎用又は専用プロセッサに段階を実行させるために使用され得る機械実行可能命令において具現化され得る。代替的に、段階は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの組み合わせによって実行され得る。
【0070】
本発明の範囲から逸脱することなく、論述した例示的な例に対する様々な修正及び追加が行われ得る。例えば、上述の例は特定の特徴に言及しているが、本発明の範囲はまた、特徴の異なる組み合わせを有する例、及び説明された特徴の全てを含まない例を含む。従って、本発明の範囲は、そのような全ての代替、修正、及び変形を、それらの全ての同等物と共に包含することを意図している。
【0071】
特定の実装について論述するが、これは例示目的においてのみ行われるものであることを理解されたい。関連技術の当業者であれば、他のコンポーネント及び構成が、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用され得ることを認識するであろう。従って、以下の説明及び図面は例示的なものであり、限定的なものとして解釈されるべきではない。本開示の徹底的な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が説明されている。しかしながら、特定の事例において、説明を曖昧にすることを回避するために、周知又は従来の詳細は説明されていない。本開示における1つの例又は一例への言及は、同じ例又は任意の例への言及であり得る;及び、そのような言及は、例の少なくとも1つを意味する。
【0072】
「1つの例」又は「一例」への言及は、その例に関連して説明した特定の特徴、構造、又は特性が、本開示の少なくとも1つの例に含まれることを意味する。本明細書内の様々な箇所で「1つの例において」という語句が出現するが、これは必ずしも全てが同じ例に言及するものではなく、又は他の例と相互に排他的な別個の又は代替的な例でもない。更に、幾つかの例によって提示され、他の例によって提示され得ない様々な特徴が説明されている。
【0073】
本明細書において使用される用語は、概して、本開示の文脈内で、及び各用語が使用される特定の文脈において、当技術分野におけるそれらの通常の意味を有する。本明細書で用語について詳述又は論述しているかどうかに関わらず、本明細書で説明する用語のいずれか1つ又は複数について代替的な術語及び同義語を使用することができ、特別な意味が置かれるべきものではない。幾つかの場合において、特定の用語に対する同義語が提供されている。1つ又は複数の同義語の列挙は、他の同義語の使用を排除しない。本明細書で論述する任意の用語の例を含む、本明細書の任意の箇所における例の使用は、単なる例示であり、本開示又は任意の用語例の範囲及び意味を更に制限することを意図していない。同様に、本開示は、本明細書において提示された様々な例に限定されない。
【0074】
本開示の範囲を制限する意図を伴うことなく、本開示の例に係る手段、装置、方法、及びそれらの関連する結果の例は、以下において提示されている。例においては読者の便宜のために表題又は副題が使用され得るが、これは決して本開示の範囲を限定すべきものではないことに留意されたい。別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術の当業者によって一般的に理解されるような意味を有する。矛盾が生じた場合、定義を含めて本書が優先する。
【0075】
本開示の追加的な特徴及び利点は本説明において記載されており、及び部分的には本説明から明らかになるものであり、又は本明細書で開示される原理の実践によって学習され得る。本開示の特徴及び利点は、添付の特許請求の範囲において具体的に指摘された手段及び組み合わせによって、実現及び取得され得る。本開示のこれらの特徴及び他の特徴は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるものであり、又は、本明細書に記載の原理の実践によって学習され得る。
[他の可能な項目]
[項目1]
遠隔通信ネットワークの第1のエッジ計算サイトで、第1のアクセスネットワークを介して第1のデバイスから未加工データを受信する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記遠隔通信ネットワークの第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信するかどうかを判定する段階;
前記遠隔通信ネットワークの前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信すると判定される場合、前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第1のエッジ計算サイト、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第1のエッジ計算サイトに接続された第2のデバイスの1つによって記憶される第1のモデルによる消費のために、前記未加工データが修正される必要があるかどうかを判定する段階;
前記第1のモデルによる消費のために前記未加工データが修正される必要があると判定される場合、前記未加工データを修正して、修正済みデータを生成する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みデータを提供するかどうかを判定する段階;
前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みデータを提供すると判定される場合、前記修正済みデータを、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに提供する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記修正済みデータを使用して前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正するかどうかを判定する段階;
前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正すると判定される場合、前記修正済みデータを使用して前記第1のモデルを修正して、修正済みの第1のモデルを生成する段階;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信するかどうかを判定する段階;
前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信すると判定される場合、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信する段階;及び
前記修正済みの第1のモデルを使用して、前記第1のエッジ計算サイト、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つの動作に自動的に影響を及ぼす段階
を備える、方法。
[項目2]
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイトから、第2のモデルに関連する第2の修正済みデータを受信する段階
を更に備える、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記第1のエッジ計算サイトで前記第2のモデルを修正する段階;及び
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のデバイスに前記修正済みの第2のモデルを提供する段階
を更に備える、項目2に記載の方法。
[項目4]
前記第2の修正済みデータを評価して、前記第2の修正済みデータのセキュリティ値を判定する段階;
前記セキュリティ値を判定する段階に基づき、前記第1の計算サイトが、前記第2のデバイスに前記第2の修正済みデータを提供するかどうかを判定する段階
を更に備える、項目1に記載の方法。
[項目5]
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第1のアクセスネットワークを介して、前記第2のデバイスに前記第2の修正済みデータを提供する段階
を更に備える、項目2に記載の方法。
[項目6]
前記第1のエッジ計算サイトで、ネットワークオーケストレーションシステムから、前記修正済みデータを前記第2のエッジ計算サイトに、及び前記修正済みの第1のモデルを前記第2のデバイスに提供する旨の命令を受信する段階
を更に備える、項目1に記載の方法。
[項目7]
前記第1のエッジ計算サイトで、前記ネットワークオーケストレーションシステムから、修正済みデータ又は前記修正済みの第1のモデルへの更新を前記第2のエッジ計算サイトにこれ以上提供しない旨の更新された命令を受信する段階
を更に備える、項目6に記載の方法。
[項目8]
前記第1のエッジ計算サイトで、前記ネットワークオーケストレーションシステムから、第3のエッジ計算サイトに前記未加工データを提供するが、前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを提供しない旨の命令を受信する段階
を更に備える、項目6に記載の方法。
[項目9]
前記未加工データを修正する段階は、前記未加工データから特徴ペアを抽出する段階を有する、項目1に記載の方法。
[項目10]
前記未加工データを修正して前記修正済みデータを生成する前記段階は、前記第1のモデルにおける使用のために前記未加工データから特徴ペアの第1のセットを抽出することによって第1の修正済みデータを生成する段階、及び、第2のモデルにおける使用のために前記未加工データから特徴ペアの第2のセットを抽出することによって第2の修正済みデータを生成する段階を有し、前記方法は更に:
前記第1の修正済みデータを使用して、前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正する段階;及び
前記第2のエッジ計算サイトに、前記第2の修正済みデータを送信する段階
を備える、項目9に記載の方法。
[項目11]
少なくとも1つのプロセッサ;
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続され、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合、前記システムに方法を実行させる命令を記憶するメモリ
を備え、前記方法は:
遠隔通信ネットワークの第1のエッジ計算サイトで、第1のアクセスネットワークを介して第1のデバイスから未加工データを受信する手順;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記遠隔通信ネットワークの第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信するかどうかを判定する手順;
前記遠隔通信ネットワークの前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信すると判定される場合、前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを送信する手順;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第1のエッジ計算サイト、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第1のエッジ計算サイトに接続された第2のデバイスの1つによって記憶される第1のモデルによる消費のために、前記未加工データが修正される必要があるかどうかを判定する手順;
前記第1のモデルによる消費のために前記未加工データが修正される必要があると判定される場合、前記未加工データを修正して、修正済みデータを生成する手順;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みデータを提供するかどうかを判定する手順;
前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みデータを提供すると判定される場合、前記修正済みデータを、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに提供する手順;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記修正済みデータを使用して前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正するかどうかを判定する手順;
前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正すると判定される場合、前記修正済みデータを使用して前記第1のモデルを修正して、修正済みの第1のモデルを生成する手順;
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信するかどうかを判定する手順;
前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信すると判定される場合、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つに前記修正済みの第1のモデルを送信する手順;及び
前記修正済みの第1のモデルを使用して、前記第1のエッジ計算サイト、前記第2のエッジ計算サイト、前記第1のデバイス、又は前記第2のデバイスの少なくとも1つの動作に自動的に影響を及ぼす手順
を有する、システム。
[項目12]
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のエッジ計算サイトから、第2のモデルに関連する第2の修正済みデータを受信する手順
を有する、項目11に記載のシステム。
[項目13]
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトで前記第2のモデルを修正する手順;及び
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第2のデバイスに前記修正済みの第2のモデルを提供する手順
を有する、項目12に記載のシステム。
[項目14]
前記方法は更に:
前記第2の修正済みデータを評価して、前記第2の修正済みデータのセキュリティ値を判定する手順;
前記セキュリティ値を判定する手順に基づき、前記第1の計算サイトが、前記第2のデバイスに前記第2の修正済みデータを提供するかどうかを判定する手順
を有する、項目12に記載のシステム。
[項目15]
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトが、前記第1のアクセスネットワークを介して、前記第2のデバイスに前記第2の修正済みデータを提供する手順
を有する、項目12に記載のシステム。
[項目16]
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトで、ネットワークオーケストレーションシステムから、前記修正済みデータを前記第2のエッジ計算サイトに、及び前記修正済みの第1のモデルを前記第2のデバイスに提供する旨の命令を受信する手順
を有する、項目12に記載のシステム。
[項目17]
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトで、前記ネットワークオーケストレーションシステムから、修正済みデータ又は前記修正済みの第1のモデルへの更新を前記第2のエッジ計算サイトにこれ以上提供しない旨の更新された命令を受信する手順
を有する、項目16に記載のシステム。
[項目18]
前記方法は更に:
前記第1のエッジ計算サイトで、前記ネットワークオーケストレーションシステムから、第3のエッジ計算サイトに前記未加工データを提供するが、前記第2のエッジ計算サイトに前記未加工データを提供しない旨の命令を受信する手順
を有する、項目16に記載のシステム。
[項目19]
前記未加工データを修正する手順は、前記未加工データから特徴ペアを抽出する手順を備え、ここで前記未加工データを修正して前記修正済みデータを生成する手順は、前記第1のモデルにおける使用のために前記未加工データから特徴ペアの第1のセットを抽出することによって第1の修正済みデータを生成する手順、及び、第2のモデルにおける使用のために前記未加工データから特徴ペアの第2のセットを抽出することによって第2の修正済みデータを生成する手順を有し、前記方法は更に:
前記第1の修正済みデータを使用して、前記第1のエッジ計算サイトで前記第1のモデルを修正する手順;及び
前記第2のエッジ計算サイトに、前記第2の修正済みデータを送信する手順
を有する、項目11に記載のシステム。
[項目20]
遠隔通信ネットワークのネットワークオーケストレーションシステムが、第1のモデルを利用して、少なくとも1つのデバイスに現在接続されている1つ又は複数のエッジ計算サイトの第1のセットを判定する段階;
前記遠隔通信ネットワークの前記ネットワークオーケストレーションシステムが、第2のモデルを利用して、少なくとも1つのデバイスに現在接続されている1つ又は複数のエッジ計算ノードの第2のセットを判定する段階;
前記ネットワークオーケストレーションシステムが、1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第1のセットに第1の命令を提供する段階
を備え、前記第1の命令は:
前記第1のモデルを利用して前記少なくとも1つのデバイスから受信された未加工データを複製するかどうか、及びどこで複製するか;
1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第1のセットで前記未加工データを修正して、第1の修正済みデータを生成するかどうか;
前記第1のセット内の1つ又は複数の他のエッジ計算サイトに前記第1の修正済みデータを複製するかどうか、及びどこで複製するか;
1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第1のセットで前記第1のモデルを修正して、第1の修正済みモデルを生成するかどうか;及び
前記第1の修正済みモデルを複製するかどうか、及びどこで複製するか
を有し;及び
前記ネットワークオーケストレーションシステムが、1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第2のセットに第2の命令を提供する段階
を備え、前記第2の命令は:
前記第2のモデルを利用して前記少なくとも1つのデバイスから受信された未加工データを複製するかどうか、及びどこで複製するか;
1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第2のセットで前記未加工データを修正して、第2の修正済みデータを生成するかどうか;
前記第2のセット内の1つ又は複数の他のエッジ計算サイトに前記第2の修正済みデータを複製するかどうか、及びどこで複製するか;
1つ又は複数のエッジ計算サイトの前記第2のセットで前記第2のモデルを修正して、第2の修正済みモデルを生成するかどうか;及び
前記第2の修正済みモデルを複製するかどうか、及びどこで複製するか
を有する、方法。
図1
図2
図3A
図3B
図4
【国際調査報告】