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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】イメージング・デバイス
(51)【国際特許分類】
   G01T 1/164 20060101AFI20240220BHJP
   G01T 1/20 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
G01T1/164 F
G01T1/20 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546175
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 GB2022050240
(87)【国際公開番号】W WO2022162387
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】2101278.6
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】523287322
【氏名又は名称】セラク イメージング システムズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポリジャンクツク、アンドリュー ビクター
(72)【発明者】
【氏名】ワイルド、ジョージ ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ヒッキー、マシュー ロバート
(72)【発明者】
【氏名】クロード、ポール アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ロッサー、マーク ジョゼフ
【テーマコード(参考)】
2G188
4C188
【Fターム(参考)】
2G188AA03
2G188BB04
2G188CC13
2G188CC19
2G188CC22
2G188DD06
2G188DD10
2G188DD16
2G188FF12
4C188EE03
4C188FF04
4C188GG17
4C188JJ05
4C188JJ16
4C188MM06
(57)【要約】
被検体を、被検体から発出するガンマ線及び光線の両方を使用してイメージングする際に使用するための医用イメージング・デバイスであって、被検体から発出するガンマ線及び光線を、ガンマ線を有するガンマ線チャネル、及び、光線を有する光線チャネルへと分離するための分離手段、ガンマ線チャネルからのガンマ線を受け、検出し、被検体の第1の画像を形成する際に使用するための第1の信号を生成するように配置構成される第1のセンサ手段、光線チャネルからの光線を受け、検出し、被検体の第2の画像を形成する際に使用するための第2の信号を生成するように配置構成される第2のセンサ手段を有し、第1のセンサ手段及び第2のセンサ手段は、それぞれ、実質的に一致する経路上で被検体から伝搬するガンマ線及び光線を受けるように配置構成される、医用イメージング・デバイス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体から放出されるガンマ線及び光線の両方を使用して前記被検体をイメージングするのに使用するための医用イメージング・デバイスであって、
前記被検体から放出されるガンマ線及び光線を、ガンマ線を有するガンマ線チャネルと、光線を有する光線チャネルとに分離するための分離手段、
前記ガンマ線チャネルからガンマ線を受けて検出するように、また前記被検体の第1の画像を形成するのに使用するための第1の信号を生成するように配置された第1のセンサ手段、及び
前記光線チャネルからの光線を受けて検出するように、また前記被検体の第2の画像を形成するのに使用するための第2の信号を生成するように配置された第2のセンサ手段
を有し、
前記第1のセンサ手段及び前記第2のセンサ手段は、実質的に一致する経路上で前記被検体から伝搬するガンマ線及び光線をそれぞれ受けるように配置される、医用イメージング・デバイス。
【請求項2】
前記分離手段は、前記被検体から伝搬するガンマ及び光線に対して、略45度に配置されたミラーを有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記第1のセンサ手段は、ガンマ線に対して実質的に不透明であるチャンバ内に収容され、前記チャンバは、前記ガンマ線チャネルからガンマ線を受けるように配置された窓を有し、前記窓は、ガンマ線に対して実質的に透明である、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記チャンバは先細状端部を有し、前記先細状端部は前記窓に向かって先細になっている、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記チャンバは、鉛又はタングステンを有する、或いは、鉛又はタングステンからなる、請求項3又は4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記鉛又はタングステンは、前記チャンバにガンマ線遮蔽をもたらすように配置され、また前記チャンバから離れるように熱を伝導するように配置される、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記デバイスは、冷却をもたらすために使用される相変化材料を有していない、請求項1から6までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記窓は、ピンホールを有する、又は、ピンホールからなる、請求項3から7までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記チャンバは、異なるサイズ及び/又は形状の2つ以上の可動窓を有する可動部材を有し、前記可動部材は、可逆的に可動であり、それにより異なるサイズ及び/又は形状の前記可動窓のうちの少なくとも1つが前記チャンバの前記窓を形成するように配置される、請求項3から8までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記第1のセンサ手段は、ガンマ線に対して応答性であるガンマ線シンチレータ手段を有し、前記ガンマ線シンチレータ手段は、ガンマ線の入射に応答して光のシンチレータ出力閃光を生成する、請求項1から9までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記ガンマ線シンチレータは、ファイバ・オプティク・プレート(FOP)の表面上に堆積される、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ファイバ・オプティク・プレート(FOP)は、先細状ファイバ・オプティク・プレート(tFOP)である、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記第1のセンサ手段は、前記ガンマ線シンチレータ手段によって生成された前記シンチレータ出力閃光を集光させる及び/又は増強するための増倍ユニットを有する、請求項1から12までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記増倍ユニットは、前記シンチレータ出力閃光を集光させるための集中手段を有し、前記集中手段は、前記シンチレータ出力閃光を受けるための先細状ファイバ・オプティク・プレート(tFOP)入力表面と、縮小された出力閃光を出力するためのtFOP出力表面とを有するtFOPを有し、前記tFOP入力表面の表面積は、前記tFOP出力表面の表面積よりも大きい、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記tFOP出力表面の光学ファイバ・サイズと、前記tFOP出力表面が光学的に結合される、又は接触されるプレート/表面の光学ファイバ・サイズとは、略10:1から略1:10のほぼ間の比率である、請求項12に記載のデバイス。
【請求項16】
前記比率は、略2:1又は1:2である、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記増倍ユニットは、前記ガンマ線シンチレータ手段によって生成された前記シンチレータ出力閃光を増強するための増強ユニットを有する、請求項13から15までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項18】
前記第1のセンサ手段は、シンチレータ出力閃光、又は増強されたシンチレータ出力閃光を、前記被検体の第1の画像を形成するのに使用するための第1の信号へと変換するための第1の信号デジタル化手段を有する、請求項10から17までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項19】
前記第1の信号デジタル化手段は、相補型金属酸化物半導体(CMOS)検出器又は電荷結合デバイス(CCD)を有する、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記第1の信号デジタル化手段は、相補型金属酸化物半導体(CMOS)検出器を有する、請求項18又は19に記載のデバイス。
【請求項21】
デバイスは、パワー・オーバ・イーサネット(PoE)ケーブルによって給電される、請求項1から20までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項22】
請求項1から21までのいずれか一項に記載の1つ又は複数のデバイスを、ディスプレイ、ディスプレイ・モニタ、支持スタンド/フレーム、可動アーム、電力供給部、バッテリ、メモリ、Wi-Fi能力、Bluetooth能力、通信インターフェース、及び通信ケーブルのうちの1つ又は複数とともに有するシステム。
【請求項23】
被検体から放出されるガンマ線及び光線を使用して前記被検体をイメージングするための、請求項1から22までのいずれか一項に記載のデバイス又はシステムの使用。
【請求項24】
請求項1から22までのいずれか一項に記載のデバイス又はシステムを使用して被検体をイメージングする方法であって、
前記被検体から放出されるガンマ線及び光線の両方が、前記分離手段に伝達されることを可能にするステップと、
前記分離手段が、前記被検体から放出される前記ガンマ線及び光線を、光線を有する光線チャネルと、ガンマ線を有するガンマ線チャネルとに分離するように配置されることと、
前記第1のセンサ手段が、前記ガンマ線チャネルから前記ガンマ線を受けて検出するように、また前記被検体の第1の画像を形成するのに使用するための第1の信号を生成するように配置されることと、
前記第2のセンサ手段が、前記光線チャネルからの前記光線を受けて検出するように、また前記被検体の第2の画像を形成するのに使用するための第2の信号を生成するように配置されることと、
前記第1の信号から前記被検体の第1の画像を形成するステップと、
前記第2の信号から前記被検体の第2の画像を形成するステップと、
前記第1の画像及び第2の画像を表示するステップと
を有する、方法。
【請求項25】
被検体から放出されるガンマ線を使用して前記被検体をイメージングするのに使用するためのデバイスであって、
ガンマ線チャネルを形成するためのチャネリング手段であって、前記ガンマ線チャネルは、前記被検体から放出されたガンマ線を有する、チャネリング手段と、
前記ガンマ線チャネルからのガンマ線を受けて検出するように、また前記被検体の第1の画像を形成するのに使用するための第1の信号を生成するように配置された第1のセンサ手段と
を有し、
前記第1のセンサ手段は、ガンマ線に対して応答性であるガンマ線シンチレータ手段を有し、前記ガンマ線シンチレータ手段は、ガンマ線の入射に応答して光のシンチレータ出力閃光を生成し、
前記ガンマ線シンチレータは、先細状ファイバ・オプティク・プレート(tFOP)の表面上に堆積されている、デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージング・デバイスに関する。特に、排他的にではないが、本発明は、被検体(subject)から発出するガンマ線及び光線の両方を使用する医用イメージング・デバイス、並びに、その医用イメージング・デバイスを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガンマ・カメラ(さらには、γカメラ又はシンチレーション・カメラと呼ばれる)は、放射性同位体から放出されているガンマ放射をイメージングするための医用イメージングにおいて使用されるデバイスである。そうであるから、デバイスは、被検体に投与される放射性同位体により放たれるガンマ放射のレベルに適し、一方で、開業医が医学的処置、分析、又は診断、その他を実行することを可能とするための適する解像度をもたらさなければならない。それゆえに、ガンマ医用イメージング・デバイスは、それらのデバイスの役割に対して仕立てられる感度及び解像度を有している。典型的には、デバイスは、70kg体重について約10MBqから1000MBqの間のレベルにおける、被検体に投与される、約35keVから約511keVの間のガンマ放出エネルギーを伴う放射性同位体の医用画像を形成することを求められる。線量は、被検体のサイズを考慮に入れるように調整されることがある。
【0003】
ガンマ・カメラは、一般に、シンチグラフィとして知られている技法において2次元画像を創出するために使用される。シンチグラフィにおいて、放射性同位体は、一般に、特定の器官又は組織に進行するトレーサ剤又は薬物(放射性医薬品)に付着させられ、その手立てにおいて、それらの標的組織はイメージングされ得る。そのため、この技法は、臨床分析及び医療介入のための標的の内方の視覚的表現、並びに、器官又は組織の機能の視覚的表現を創出し得る。それゆえに、この技法は、被検体の外方により隠される内部構造を明らかにすることにとどまらず、その技法は、ある決まった器官若しくは病的状態を標的にし、並びに/又は、それらの器官若しくは病的状態の仕組み及び機能に関する、より多くの情報を提供し得る。
【0004】
多くのガンマ・カメラは、大きく、高価で、固定されており、そのため、典型的には、病院内のあつらえの部屋内に収容される。患者は、典型的には、その場所に行くことを求められ、スキャンされるためにデバイスの本体内へと挿入される。より制限された視野を伴う、より小さいガンマ・カメラは、より可搬性であるが、依然として相対的に大きく。扱いにくく、さらに、感度、及び/又は解像度、及び/又は適する視野が不足している可能性がある。一部の可搬性カメラは、全く以て非効率的であることが知られており、それらのカメラの電力使用によって、過熱が結果的に生じることがあり、そのことは、当分野におけるカメラの有用性を制限し得る。
【0005】
シンチグラフィにおいて使用されるガンマ・カメラの実例は、Siemens HealthineersのSymbia Intevo Excel、OncovisionのSentinella、及び、DigiradのErgo(商標)イメージング・システムを含む。
【0006】
加えて、ガンマ線画像を、被検体の通常の可視(光学)画像とアライメントする試みがなされてきた。その手立てにおいて、被検体の体の中のガンマ放射の源が、被検体の外部表面と相関させられ得る。このことは、典型的には、同じ時間において被検体をイメージングするために、ガンマ・カメラ及び可視カメラを使用することにより行われる。しかしながら、視差の現象(図1において示される概略的な表現)、すなわち、光学カメラ及びガンマ・カメラにより、2つの異なるライン・オブ・サイト(line of sight)に沿って視認される対象の見かけの位置における変位に起因して、ガンマ及び光学線画像の良好なアライメントを得ることの困難さが存する。
【0007】
さらには、米国特許第7,173,251号、米国特許出願公開第2008/024290号、及び、Physica Medica30(2014)331~339、Bugbyらを確認されたい。この文献は、可搬性デバイスを開示するが、このデバイスは、いくつかの限界及び欠点を抱える。そのデバイスは、各ユニットの構築中のガンマ及び光学視野の手作業の調整及び較正、時間を消費するプロセスを要する。シンチレータ及び基板は、手作業で、EMCCDセンサ上に装着され、テープによって固着させられる。EMCCD検出器は、画像品質を悪化させる電子ノイズを最小化するために、能動的冷却を要し、動作中は0℃よりも下に保たれなければならない。EMCCDから除去される熱は、所望される温度においてセンサを保つために、有限の容量を有している相変化材料により吸収される。そうであるから、継続的な動作中に、要される温度においてセンサを維持することは、可能でない。その上、センサは、これらの低い温度におけるときに、センサ上の結露を回避するために、高真空チャンバ内に保たれなければならない。やはり、このことは、困難であり、集成中に若干の時間がかかり、何年もの製品寿命の間、高真空を維持する能力をもつ設計を要する。この設計は、オフライン画像再構築及び表示のためのコンピュータへの転送よりも前の制御及びデータ処理のための、別個のエレクトロニクス・ボックスを内包し、そのことは、遅鈍であり、好都合ではない。デバイスは、電力を供給し、ガンマ及び光学画像について別個の通信チャネル(ケーブル)によってガンマ及び光学センサからのデータ信号を転送するために、複数個のケーブルを要する。
【0008】
ガンマ線イメージングの問題に対する改善された解決策についての、当技術分野における必要性が存続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第7,173,251号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/024290号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Physica Medica30(2014)331~339、Bugbyら
【発明の概要】
【0011】
本明細書において開示されるのは、
被検体を、被検体から発出するガンマ線及び光線の両方を使用してイメージングする際に使用するためのデバイスであって、
被検体から発出するガンマ線及び光線を、ガンマ線を有するガンマ線チャネル、及び、光線を有する光線チャネルへと分離するための分離手段、
ガンマ線チャネルからのガンマ線を受け、検出し、被検体の第1の画像を形成する際に使用するための第1の信号を生成するように配置構成される第1のセンサ手段、
光線チャネルからの光線を受け、検出し、被検体の第2の画像を形成する際に使用するための第2の信号を生成するように配置構成される第2のセンサ手段を有し、
第1のセンサ手段及び第2のセンサ手段は、それぞれ、実質的に一致する経路(coincident paths)上で被検体から伝搬するガンマ線及び光線を受けるように配置構成される、デバイスである。
【0012】
本発明の第1の態様において、
被検体を、被検体から発出するガンマ線及び光線の両方を使用してイメージングする際に使用するための医用イメージング・デバイスであって、
被検体から発出するガンマ線及び光線を、ガンマ線を有するガンマ線チャネル、及び、光線を有する光線チャネルへと分離するための分離手段、
ガンマ線チャネルからのガンマ線を受け、検出し、被検体の第1の画像を形成する際に使用するための第1の信号を生成するように配置構成される第1のセンサ手段、
光線チャネルからの光線を受け、検出し、被検体の第2の画像を形成する際に使用するための第2の信号を生成するように配置構成される第2のセンサ手段を有し、
第1のセンサ手段及び第2のセンサ手段は、それぞれ、実質的に一致する経路上で被検体から伝搬するガンマ線及び光線を受けるように配置構成される、医用イメージング・デバイスが提供される。
【0013】
本明細書において下記でさらに解説されるように、本発明は、視差の問題が実質的にない、並びに、優秀な解像度及び感度を有している、二元的ガンマ及び光学線イメージング・デバイスを提供する。本発明は、さらには、軽量及び可搬性であり、そのため、患者に直接的に運ばれることがある、コンパクトな設計を考えに入れたものである。本発明は、さらには、再現性よく製造するのが相対的に簡単である。本発明は、さらには、低電力使用量、及び、効率的な統合された熱除去構造に起因する、長期の使用を考えに入れたものである。さらにまた、本発明は、オペレータが、デバイスを分解する、代替的なコリメータと一緒に再集成する、又は、再アライメントする/再較正することの必要性なしに、程なく、個別の用途のために、好まれる寸法のピンホールを好都合に選択することを可能とする、可変ピンホール・コリメータを含む。実施例において、可変ピンホール・コリメータは、1つ又は複数のピンホールのうちの1つをガンマ線チャネルとのアライメントの様態に至らせるように回転可能な、カセット・ホイールを有する。カセット・ホイールは、異なる直径又は幾何学的形態のホールを内包することがある。さらなる実施例において、ホールは、均一に離れ離れに間隔を空けられ、ホイールの周縁から内に間隔を空けられることがある。さらには、有利には、選択可能ピンホールは、用途により要されるように、カメラの解像度/感度を変化させるために使用され得る(例えば、放射の源を発見するための、又は、迅速なイメージングのための、より大きいピンホール、及び、より高い解像度イメージングのための、より小さいピンホール)。
【0014】
ガンマ線医用イメージング・デバイスは、赤外、紫外、及びX線放射タイプなどの、すべての形式の電磁放射をイメージングすることに適するわけではない。特に、ガンマ及びx線の両方の放射は、電離放射のタイプであるが、ガンマ線は、アルファ及びベータ粒子に類して、不安定核の放射性崩壊から発し、しかるに、X線は、核の外側の電子から発するということにおいて、ガンマ線はX線と区別されるということが理解されるべきである。
【0015】
そのため、ガンマ線の源は、経時的に崩壊する放射性材料から発する。X線は、他方で、電子が真空において加速され金属プレートに衝突させられる、X線管により、能動的に生み出される。ガンマ線は、一般的には、X線よりも高いエネルギーを有している。X線は、典型的には、範囲、100eVから100,000eV(すなわち100keV)内のエネルギーを有しており、しかるに、ガンマ線は、一般的には、約100keVよりも大であるエネルギーを有している。さらにまた、X線イメージングは、典型的には、迅速に完了され、画像獲得は、数秒、又は、多くとも1から2分の中で完了される。ガンマ放出放射性同位体のシンチグラフィの画像は、典型的には、獲得するのに約5から40分かかり、そのことは、イメージング・デバイス設計の見地において、追加的な難題を提起する。このことは、実用的な見地において、ガンマ線検出に対して仕立てられるデバイスは、X線イメージングに適さず、逆もまたしかりということを意味する。このことは、X線検出/イメージング・システムが、ガンマ線検出について低い効率を有しているからであり、なぜならば、より高いエネルギーのガンマ線は、検出されることなくシステムを通って進む傾向があるからである。翻って、ガンマ線イメージングのために使用される検出/イメージング・システムは、より低いエネルギーのX線に対して、実質的に非応答性である。実施例において、デバイスは、ガンマ線検出について最適化される。実施例において、デバイスは、X線を検出するために使用されない。実施例において、デバイスは、約30keVよりも大であるエネルギーを伴う電離放射を検出する。実施例において、デバイスは、約100keVよりも大であるエネルギーを伴う電離放射を検出する。実施例において、デバイスは、放射性同位体源から放出されるガンマ線を検出するように適応させられる。実施例において、デバイスは、被検体に投与される放射性同位体源から放出されるガンマ線を検出するように適応させられる。
【0016】
実施例において、光線チャネルにおける光線は、可視、UV、又はIR領域内にあり、任意選択で、光線は、蛍光により、及びさらに任意選択で、UV、可視、又は近赤外蛍光により引き起こされる。可視光源は、任意の合理的な形式をとることがあり、デバイスが使用されている用途に適するように選択される。例えば、被検体がUV蛍光物質を内包するならば、UV光が、被検体に、この物質が蛍光を出すことを引き起こすために付与されることがある。デバイスは、適切な頻度において被検体に照射するために、統合された光源を装備されることがある。典型的には、対象は、ヒトの目に検出可能である可視光を照射される。
【0017】
実施例において、デバイスは、被検体から発出するガンマ線及び光線を、ガンマ線を有するガンマ線チャネル、及び、光線を有する光線チャネルへと分離するための分離手段を有さない。実施例において、デバイスは、光線を使用せず、被検体の第2の画像を形成する際に使用するための第2の信号を生成しない。
【0018】
本明細書において開示される、被検体から発出するガンマ線及び光線を、ガンマ線を有するガンマ線チャネル、及び、光線を有する光線チャネルへと分離するための分離手段を有さない、並びに、光線チャネルからの光線を受け、検出し、被検体の第2の画像を形成する際に使用するための第2の信号を生成するように配置構成される第2のセンサ手段を有さない、本発明の態様によるデバイス。
【0019】
本明細書において開示されるのは、被検体を、被検体から発出するガンマ線を使用してイメージングする際に使用するためのデバイスであって、
ガンマ線チャネルを形成するためのチャネリング手段であって、ガンマ線チャネルは、被検体から発出するガンマ線を有する、チャネリング手段、
ガンマ線チャネルからのガンマ線を受け、検出し、被検体の第1の画像を形成する際に使用するための第1の信号を生成するように配置構成される第1のセンサ手段を有し、
第1のセンサ手段は、ガンマ線に対して応答性であり、ガンマ線の入射に応答して光のシンチレータ出力閃光を生み出す、ガンマ線シンチレータ手段を有し、
ガンマ線シンチレータは、ファイバ・オプティク・プレート(FOP:Fibre Optic Plate)、任意選択で、先細状ファイバ・オプティク・プレート(tFOP:tapered Fibre Optic Plate)の表面上に堆積させられる、デバイスである。
【0020】
本明細書において開示される、チャネリング手段は、被検体から発出するガンマ線のビーム又は柱状流(column)がガンマ線検出手段に伝搬することを可能とするように配置構成され、ガンマ線のビーム又は柱状流は、ガンマ線検出手段(例えば、ガンマ線シンチレータ及び/又はCMOS検出器を有するそのような手段)による検出に適する。例えば、チャネリング手段は、ガンマ線を遮蔽されるチャンバにおける窓又はピンホールを有することがある。一部の用途において、ガンマ線画像に加えての可視光画像の生成は、必要でない。有利には、ガンマ線シンチレータがファイバ・オプティク・プレート(FOP)又は先細状ファイバ・オプティク・プレート(tFOP)の表面上に堆積させられるとき、2つの層の間の界面は、実質的に消失させられ、そうであるから、そのような界面と関連付けられる信号及び/又は解像度の損失は、同じく実質的に軽減される/消失させられる。
【0021】
実施例において、分離手段は、光線チャネルを、ガンマ線チャネルに実質的に直交して伝搬させるように配置構成される。実施例において、分離手段は、反射性又は屈折性材料を有する。実施例において、分離手段は、鏡(ミラー)、プリズム、又はレンズのうちの1つ又は複数を有する。実施例において、分離手段は、反射性表面であって、その反射性表面に入射する光線を反射させる、反射性表面を有する。実施例において、分離手段は、反射性表面よりも前にレンズを有さない。実施例において、分離手段は、被検体から伝搬するガンマ及び光線に関して、シンチレータの前に配置構成される。実施例において、分離手段は、被検体から伝搬するガンマ及び光線に関して、シンチレータの後に配置構成されない。実施例において、分離手段は、ガンマ線に対して実質的に透明である。実施例において、ガンマ線は、分離手段により、実質的に減衰させられない。実施例において、分離手段は、被検体から伝搬するガンマ及び光線に対して、実質的に45度において配置構成される鏡を有する。実施例において、鏡は、ガンマ線への感情を最小化しながら、デバイスの日々の使用のための十分な機械的堅牢性をもたらすために、0.01mmから3mmの間の厚さ、任意選択で、0.1mmから2mmの間の厚さ、さらに任意選択で、0.5mmから1.5mmの間の厚さである。ガンマ線チャネルの経路内の鏡、レンズ、光学構成要素、又は類するものは、ガンマ線の一部を吸収し/減衰させ/散乱させ、そのため、デバイスの感度を生出することになるということが留意されるべきである。例えば、3mm厚さの鏡は、150keVにおけるガンマ線光子の10%を上回るものを吸収する/散乱させる/減衰させることがあり、しかるに、0.5mm厚さの鏡は、約2%を吸収することになる。このことは、ガンマ線源が、患者の内側にあることがあり、そのため、投与される放射性同位体の量は、安全性の理由のために可能な限り低く、相対的に低いレベルのガンマ放射に対する高い感度が、それゆえに重要である、医用イメージングの事例において、特に重要である。
【0022】
分離手段は、ガンマ線及び可視光線を、2つの別個のチャネルへと分離するように配置構成される。高いエネルギーのガンマ線は、分離手段を通って進み、しかるに、可視光は、異なる方向において指向される。その手立てにおいて、実質的に一致する経路上で被検体から伝搬するガンマ及び光線が、分離され、別個に処理され得る。例えば、分離手段が鏡であるとき、光線は、鏡により反射させられることになり、しかるに、より高いエネルギーのガンマ線は、その鏡を通って進むことになる。適切なセンサが、それぞれ、ガンマ及び光線チャネルを受けるように配置構成され得る。
【0023】
実施例において、ガンマ線が分離手段から第1のセンサ手段に進行する距離は、光線が分離手段から第2のセンサ手段に進行する距離と実質的に同じ距離である。実施例において、第1のセンサ手段及び第2のセンサ手段の視野(FOV:field of view)は、実質的に完全にアライメントされる。実施例において、ガンマ線が分離手段からピンホールに進行する距離は、光線が分離手段から第2のセンサ手段に(例えば、第2のセンサ内のレンズに)進行する距離と実質的に同じ距離である。実施例において、第1のセンサ手段及び第2のセンサ手段の視野(FOV)は、実質的に完全にアライメントされる。実施例において、ガンマ線が分離手段からピンホールに進行する距離は、0.1から100mm、任意選択で、0.5から20mm、さらに任意選択で、5から15mm、及びなおもさらに任意選択で、10~12mmである。実施例において、光線が分離手段から第2のセンサ手段に進行する距離は、0.1から100mm、任意選択で、0.5から20mm、及びさらに任意選択で、5から15mmである。距離は、第1のセンサ手段と分離手段との間の経路として決定されることがあり、経路は、ピンホールを通って進み、90°の角度においてセンサと合う。有利には、それゆえに、運送又は移動の後の組み立て又は調整/再較正中のFOVのアライメントの調整又は較正についての必要性が存しない。
【0024】
実施例において、ガンマ線が分離手段から第1のセンサ手段に進行する距離は、5から100mm、任意選択で、10から60mm、及びさらに任意選択で、20から40mmである。実施例において、光線が分離手段から第2のセンサ手段に進行する距離は、5から100mm、任意選択で、10から60mm、及びさらに任意選択で、20から40mmである。実施例において、ガンマ線が分離手段からシンチレータ検出平面に進行する距離は、5から100mm、任意選択で、10から60mm、及びさらに任意選択で、20から40mmである。距離は、センサと分離手段との間の最も短い経路として決定されることがあり、経路は、ピンホールを通って進み、例えば、経路は、センサ及び分離手段の面する表面を接続し/それらの表面と接触し、ピンホールを通ってガンマ線チャネルの方向をたどる。有利には、それゆえに、運送又は移動の後の組み立て又は調整/再較正中のFOVのアライメントの調整又は較正についての必要性が存しない。
【0025】
有利には、視差の問題は、本発明の配置構成により、実質的に回避/軽減される。従来技術のデバイスは、典型的には、2つの離れ離れに間隔を空けられたカメラ(1つは光学、及び、1つはガンマ)を使用し、この離れ離れに間隔を空けることが、それらの2つの異なるライン・オブ・サイトに沿って視認される対象の位置の見かけの可視変位につながり得る。この問題は、図1において概略的に強調表示される。対照的に、有利には、本発明のデバイスは、被検体により放出されている線を可視及びガンマ線チャネルへと分け、第1のセンサ手段及び第2のセンサ手段は互いに非常に近いので、ガンマ及び光学画像が、本質的に同じ直径の視野を有しており、視野の中心点が、本質的に一致し、被検体からの距離に関わらず一致したままであるように、デバイスは設計により構成され得る。有利には、互いに近く、また被検体からの距離が同じであることは、画像がアライメントされるということを意味し、そのため、それらの画像は、同じサイズであり、同じ中心点を有している。それゆえに、例えば、被検体からの腫瘍の除去において一助となるように本発明を使用する外科医は、(腫瘍のがん細胞が、放射性同位体によってタグ付けされている場合)可視及びガンマ画像の重畳がミスアライメントを抱えていないという確信を有し得る。このことは、腫瘍が、より明確に標的にされ得るものであり、より多くの確信を伴って除去され得るものであり、より少ない健康な組織が、視差と関連付けられる何らかの誤差を勘定に入れるために犠牲にされることがあるということを意味する。
【0026】
実施例において、第2のセンサ手段は、光線を検出するためのカメラを有する。実施例において、カメラは、10から100mm、任意選択で、20から60mm、及びさらに任意選択で、35から45mmの、光線を検出するための検出面積を有している。実施例において、カメラは、実質的に平面状である。実施例において、カメラは、回路ボード上に装着される。実施例において、カメラは、デジタル・カメラである。実施例において、カメラは、モバイル(セル)フォン又はタブレットにおける使用に適する。実施例において、カメラは、グローバル・シャッタ又はローリング・シャッタを有する。優先的に、グローバル・シャッタが、ビデオ画像のリアルタイム表示をたやすくする。
【0027】
実施例において、第2のセンサ手段は、第2のセンサ手段により検出された光線を、被検体の第2の画像を形成する際に使用するための第2の信号へと変換するための第2の信号デジタル化手段を有する。有利には、検出された可視光をデジタル化することが有用である。このことによって、必要とされる際に画像データの記憶、操作、及び送信が可能となる。
【0028】
第1及び/若しくは第2のセンサ手段のデジタル化された信号は、デバイス上で、オンボードで処理され得るものであり、又は、それらの信号は、処理若しくはさらなる処理のために、さらなるデバイスに送信され得る。例えば、フィルタ及びデータ調節プロセスが、生み出される最終的な画像を改善するために、必要な際にデータに適用され得る。そうであるから、デバイスの中のファームウェアを使用する前処理は、単一のデータ接続を使用する、光学ビデオ及びガンマ画像の両方のリアルタイム・ストリーミングを考えに入れたものであり、低電力消費要件によって、この単一のケーブルは、電力供給部としてさらには機能することが可能なものになる。そのため、有益に、単一のケーブル接続は、電力及び通信の両方の必要物をもたらし得る。ガンマ及び光学データ・ストリームの送信よりも前のオンボード信号処理は、さらには、データの効率的なワイヤレス送信を考えに入れたものであることがある。有利には、オンボード信号処理によって、2つの信号チャネル(すなわち、ガンマ及び光学)が、リアルタイムで同時的にストリーミングされることが可能なものになる。
【0029】
実施例において、第1のセンサ手段は、ガンマ線に対して実質的に不透明であるチャンバ内に収容され、チャンバは、ガンマ線チャネルからのガンマ線を受けるように配置構成される窓を有し、窓は、ガンマ線に対して実質的に透明である。有利には、チャンバは、ガンマ線チャネルからのガンマ線が第1のセンサ手段により検出されることを可能とするように、及び、ガンマ線の他の源を実質的に遮断するように配置構成される。
【0030】
実施例において、分離手段は、ガンマ線及び光線を、窓に近い位置において分離する。窓への分離手段の密な近接によって、デバイスの感度は最大化し、一方で、小さいフォーム・ファクタがたやすくなる。実施例において、分離手段は、窓から1mmから50mmの間、任意選択で、窓から5mmから30mmの間、及びさらに任意選択で、窓から10mmから20mmの間の距離において、光線を分離する。実施例において、第2のセンサ手段の視野の中心は、窓の中心と合致している。有利には、先に述べられたように、可能な限り近い第1のセンサ手段及び第2のセンサ手段を有していることは、ガンマ及び光学画像のFOVをアライメントすることが、設計により達成され、デバイスが、さらには、非常にコンパクトに作製され得るということを意味する。
【0031】
実施例において、チャンバは、先細状端部を有し、先細状端部は、窓に向かって先細になる。実施例において、チャンバは、実質的に円錐形状の端部を有し、円錐は、窓に向かって細くなる。実施例において、チャンバは、窓に近接する凹んだ区域を有する。実施例において、先細、円錐形状の端部、及び/又は、凹んだ区域は、第2のセンサを収める、又は、部分的に収めるように配置構成される。実施例において、先細、円錐形状の端部、及び/又は、凹んだ区域は、第2のセンサ手段が窓に密に近接しているように、第2のセンサ手段を収めるように配置構成される。第1及び第2のセンサ手段が、互いに密に近接していて、例えば、それらのセンサ手段の視野の良好なアライメントを可能とし、総体的なコンパクトな設計を生み出すことにおいて一助となることが有利である。しかしながら、チャンバが分離手段に接近する際、チャンバは、第2のセンサ手段のために必要とされる空間を、実際において駆逐し得る。有利には、窓に向けてチャンバを先細にすることにより、空間が、分離手段の付近に、及び、分離手段に隣り合って、実際において創出され、そのため、このことは、第2のセンサ手段を分離手段にはるかに近い様態に至らせるための、及び、分離手段を窓に近い様態に至らせるための余地をもたらす。それゆえに、チャンバを先細にすることにより、第1及び第2の両方のセンサ手段は、分離手段に可能な限り近い様態に至らせられ得るものであり、そのことは、そのため、それらのセンサ手段のそれぞれの視野のより良好なアライメントをもたらし、デバイスを収容するために必要な総体的な体積を大幅に低減する。先細状円錐チャンバは、上記で概説された利益を得るための好都合な手立てであるが、このことは、さらには、例えば、第2のセンサ手段が窓に近くなることを可能とするために、チャンバにおいてくぼみ又は凹んだ区域を作製することにより、他の手立てにおいて成し遂げられ得る。デバイスのサイズ及び/又は重量及び/又はコストは、さらには、チャンバのためにより少ない材料を使用することにより低減されることがある。
【0032】
実施例において、チャンバは、背景ガンマ放射を実質的に排除するように配置構成される。実施例において、チャンバは、150keVにおける入来するガンマ線の90%よりも多くを減衰させるように配置構成される。実施例において、チャンバは、150keVにおける入来するガンマ線の95%よりも多くを減衰させるように配置構成される。実施例において、チャンバは、150keVにおける入来するガンマ線の98%よりも多くを減衰させるように配置構成される。実施例において、チャンバは、背景ガンマ放射の99%よりも多くを排除するように配置構成される。実施例において、チャンバは、150keVにおける入来するガンマ線の99.99%よりも多くを減衰させるように配置構成される。実施例において、チャンバは、11g/cmよりも大である、及び任意選択で、19g/cmよりも大である密度を伴う材料を有する。
【0033】
実施例において、デバイス又はチャンバは、デバイスからの熱を除去するための熱的放散手段を有する。実施例において、デバイス又はチャンバは、熱的伝導性である材料を有する、又は、その材料からなる。実施例において、デバイス又はチャンバは、10W/mKから500W/mK、任意選択で、50W/mKから300W/mK、及びさらに任意選択で、100W/mKから200W/mKの間の熱的伝導率を有している材料を有する、又は、その材料からなる。実施例において、デバイス又はチャンバは、ヒート・シンクを有し、又は、外部熱放散手段若しくはヒート・シンクに熱的に接続される。この手立てにおいて、受動的冷却手段が、電力所要量を低減し、単一のケーブルのパワー・オーバ・インターネット(POE:power-over-internet)接続性をたやすくする。より少数のケーブルが、さらには、使用、及び、より小さい、より可搬性のデバイスをたやすくする。実施例において、デバイス又はチャンバは、低電力ペルチェ、熱交換パイプ、及び/又は冷却ファンを有する。実施例において、デバイス又はチャンバは、低電力ペルチェを有する。実施例において、デバイス又はチャンバは、ファンを有さない。実施例において、デバイス又はチャンバは、低電力ペルチェ、熱交換パイプ、及び/又は冷却ファンに接続される。実施例において、低電力ペルチェは、0.1Wから20Wの間、任意選択で、0.5Wから10Wの間、及びさらに任意選択で、4Wから6Wの間のポンプ電力を有している。実施例において、デバイス又はチャンバは、鉛又はタングステンを有する。実施例において、チャンバは、鉛若しくはタングステンを有する、又は、鉛若しくはタングステンからなる。実施例において、チャンバは、タングステンからなる。実施例において、鉛又はタングステンは、チャンバに対するガンマ線遮蔽をもたらすように、及び、チャンバから離れるように熱を伝導するように配置構成される。例えば、タングステン遮蔽は、熱がコア内へと移動することを防止するために、及び/又は、熱があれば外部環境に放散/移送することにより使用されることがある。実施例において、デバイスは、冷却をもたらすために使用される相変化材料を有さない。デバイス内の熱の高まりは、センサ又はイメージ・インテンシファイアに類する構成要素の性能に悪影響を及ぼし得るものであり、そのため、デバイスの使用を制限し得る。例えば、電気信号ノイズは、温度の関数として増大し、そのため、このことは、画像品質を悪化させ得る。ノイズは、また一方で、温度が降下する際に減少する。本明細書において上記で述べられたPhysica Medica刊行物においてのような、従来技術デバイスにおいて、デバイスは、長い期間の間継続的に動作させられ得ず、デバイスが冷却することを可能とするための長い休止期間を要したということが見いだされた。過剰な熱は、デバイスを損傷することさえある。デバイスのかさ/複雑さを増大することなく、簡単及び好都合な手立てにおいて、デバイスから熱を除去することは、有益であることになる。有利には、実施例において、不要のガンマ線が第1のセンサ手段に達することを防止することの、並びに、有用及び好都合な手立てとして、熱的伝導により外部環境にデバイスからの熱を放散することの両方の、二元的機能を実行するための、チャンバのタングステンの使用は、広い範囲の動作温度における継続的な動作における安定した性能をもたらす。本発明の実施例における、デバイスの1つの利益は、そのデバイスの小さいフォーム・ファクタ、及び、軽量の重量であり、そのため、有限の容量のヒート・シンク、ファン、冷却パイプ、冷却流体、及び類するものを回避することが、さらには有利である。熱的伝導による過剰な熱の放散は、有利には、例えば、空気冷却を可能にするための通気孔又は格子についての必要性が存しないので容易に洗浄され得る、エルゴノミック設計にとって好都合である。有利には、ケースその他におけるファン/フィン又はホールについての必要性を回避することにより、デバイスの衛生的な保守が、繁忙な病院環境において、単純化され、そのため、より容易にされる。
【0034】
実施例において、チャンバは、1つ若しくは複数の連通ライン、又は、連通ラインを受けるように配置構成されるポートを有する。チャンバは、必要な連通ラインが、依然として作動する間、不要のガンマ線から第1のセンサ手段を遮蔽することを可能とするように配置構成され得る。
【0035】
チャンバ内へのガンマ線を可能とする窓は、多くの形式をとり得る。典型的には、その窓は、「ピンホール」の形式をとることになる。ピンホールのサイズは、必要性、例えば、解像度及び感度のバランスをとることに適するように選定されることがある。実施例において、窓は、開口である。実施例において、窓は、光線に対して透明でなく、ガンマ線に対して透明である領域を有する。実施例において、窓は、実質的に丸い。実施例において、窓の寸法は、直径において、範囲、0.1から10mm、任意選択で、0.5から7.5mm、及びさらに任意選択で、1から5mm内である。実施例において、窓のサイズは、固定される。実施例において、窓のサイズは、必要物、例えば、カセット・ホイールによって選択され得る。実施例において、窓の寸法は、例えば、個人をイメージングするために、1、2、3、又は5mmのうちの任意の1つから選択される。感度、解像度、及び画像獲得時間の最も良好な妥協点が異なることがある用途について、カセット・ホイールがサイズの最適の範囲を伴って構成されるように、ピンホールの代替的なセットが提供され得る。デバイスは、それゆえに、有利には、様々な用途について容易に修正され、例えば、小さい動物のイメージングについて、高い解像度が要されることがあるが、より長い獲得が容認可能であることがあり、そのため、より小さいピンホールが好まれ得るものであり、非常に大きい視野が関心のものである、例えば、無生物の対象の場合、高い解像度は、それほど重要ではなく、より大きいピンホールが好まれ得る。イメージングされることになる放射能のレベルが高い場合、より小さいピンホールは、より高速のイメージングの方を選んで解像度が犠牲にされることを必要としないように、それでもなお容認可能であることがあり、高いレベルのガンマ放射がイメージングされる状況において、潜在的な検出器飽和を軽減することにおいて有利であることがある。
【0036】
窓は、さらには、他の形式をとることがある。実施例において、窓のサイズ及び/又は場所は、(例えば、絞りを使用して)変動させられることがある。実施例において、チャンバは、被検体から発出するガンマ線を受けるように配置構成される2つ以上の窓を有する。実施例において、デバイスは、1つ又は複数の窓から得られる信号をデコンボリューションするように配置構成される。実施例において、窓は、符号化開口である。実施例において、デバイスは、符号化開口から得られる信号をデコンボリューションするように配置構成される。光学及びイメージングにおいて、用語デコンボリューションは、光学/イメージング機器を使用して現れ起こり得る光学的ひずみを元に戻すことのプロセスを指すために使用される。デコンボリューションは、普通、1つ又は複数のアルゴリズムを使用することにより、デジタル境域における当業者により行われる。そうであるから、デコンボリューションは、信号を向上させる、又は、記録されたデータから、元の信号を復元するために使用され得る。有利には、デコンボリューションは、より鮮明な、結果的な画像を生み出す。
【0037】
実施例において、窓は、ピンホール、2つ以上のピンホール、コリメータ、絞り、シャッタ、及び符号化開口のうちの任意の1つを有する。実施例において、窓は、ピンホールを有する、又は、ピンホールからなる。実施例において、窓は、面取りされる。有利には、面取りは、システムの所望される角度視野により規定される円錐角度を創出するために形成され、最も小さい空間において、要されるレベルの遮蔽を達成することの見地において、最も効率的な設計をもたらす。実施例において、窓は、符号化開口を有さない。実施例において、窓は、チタン窓ではない。実施例において、窓は、チタン符号化開口を有さない。
【0038】
窓/ピンホールは、必要性に適するように配置構成され/変動させられ得る。実施例において、窓の角度視野は、固定され、第2のセンサ手段の角度視野と実質的に同じである。実施例において、窓は、ピンホールであり、このピンホールは、固定された角度、可変の直径の視野をもたらすように配置構成される。実施例において、窓の角度視野は、30から130°、任意選択で、45から75°、及びさらに任意選択で、60°である。実施例において、ピンホールは、ガンマ画像解像度と感度との間の最適なバランスをもたらすようにサイズ/寸法を定められる。実施例において、ピンホールは、ピンホールを通って進むガンマ線から結果的に生じる光学アーチファクトを低減するようにサイズ/寸法を定められる。実施例において、ピンホールは、分離手段に密に近接している。
【0039】
デバイスは、1つの個別の使用のために構成及び最適化され得る。この手立てにおいて、固定された窓/ピンホールが使用され得る。代替法として、デバイスは、1つの窓/ピンホールが、使用に依存して別のものに取り替えられ得るように、窓の性質を変動させるための手立てを装備されることがある。実施例において、チャンバは、異なるサイズ及び/又は形状の2つ以上の可動窓を有する可動部材を有し、可動部材は、異なるサイズ及び/又は形状の可動窓のうちの少なくとも1つが、チャンバにおける窓を形成するように配置構成されるように、可逆的に可動である。実施例において、可動部材は、可逆的に回転可能又は摺動可能なプレートである。実施例において、プレートは、実質的に円形の横断面を有している。実施例において、可動部材は、タングステン若しくは鉛を有する、又は、タングステン若しくは鉛からなる。実施例において、可動窓の位置定めは、ガンマ及び光学視野のアライメントを維持するように制御される。実施例において、可動窓の位置定めは、可逆的ロッキング機構により、ガンマ及び光学視野のアライメントを維持するように制御される。実施例において、可動部材は、手動で、又は、電気モータにより駆動される。実施例において、可動部材は、アクチュエータにより駆動される。有利には、アクチュエータに類する単純な手段により、窓の性質は、デバイスを開放することの必要性なしに、ユーザにより変化させられ得る。
【0040】
実施例において、第1のセンサ手段は、ガンマ線に対して応答性であり、ガンマ線の入射に応答して光のシンチレータ出力閃光を生み出す、ガンマ線シンチレータ手段を有する。この手立てにおいて、高いエネルギーのガンマ線が、吸収され、光子へと変換される。イメージ・インテンシファイアは、ガンマ線から直接的に(すなわち、例えば、医用イメージングに適さない、強烈なガンマ線源にさらされるフォトカソードの手段による、光電効果により)電子を生み出していないということが留意されるべきである。実施例において、ガンマ線シンチレータは、ガンマ線チャネルにおける、被検体から発出するガンマ線を受けるように配置構成される。実施例において、イメージ・インテンシファイアのフォトカソードは、ガンマ線チャネルにおける、被検体から発出するガンマ線を受けるように配置構成されない。実施例において、ガンマ線シンチレータを通って進むガンマ線光子は、tFOPにより、実質的に吸収され、イメージ・インテンシファイアに達しない。実施例において、第1のセンサ手段は、ガンマ線シンチレータ手段よりも前にフォトカソードを有さない。
【0041】
実施例において、ガンマ線シンチレータ手段は、固定された角度視野を考えに入れたものであるように配置構成される。実施例において、窓及びガンマ線シンチレータ手段は、固定された角度視野をもたらすように一体で配置構成される。有利には、窓/ピンホールのサイズ及び形状、並びに、シンチレータ手段が窓から離れる距離を最適化することにより、シンチレータの最大限の表面積が、最適に使用され得る。
【0042】
実施例において、ガンマ線シンチレータは、ファイバ・オプティク・プレート(FOP)の表面上に堆積させられる。有利には、このことを行うことにより、2つの層の間の何らかの界面は、軽減され、又は、実質的に消失させられる。実施例において、ガンマ線シンチレータは、先細状ファイバ・オプティク・プレート(tFOP)の表面上に堆積させられる。
【0043】
実施例において、ガンマ線シンチレータ手段は、範囲、35から750KeV内のエネルギー値を有しているガンマ線に対して応答性である。実施例において、ガンマ線シンチレータは、CdTe又はCdZnTeなどの半導体である。実施例において、ガンマ線シンチレータ手段、無機金属ハロゲン化物結晶、又は金属ハロゲン化物結晶が、活性体不純物をドープした。実施例において、無機金属ハロゲン化物は、アルカリ金属ハロゲン化物を有する。実施例において、ガンマ線シンチレータ手段は、フッ化バリウム、ビスマス発生(bismuth germinate)、タングステン酸カドミウム、ユウロピウムをドープされたフッ化カルシウム、タングステン酸カルシウム、ヨウ化セシウム、ナトリウムをドープされたヨウ化セシウム、タリウムをドープされたヨウ化セシウム、酸硫化ガドリニウム、セリウムをドープされた塩化セリウムランタンをドープされた臭化ランタン、タングステン酸鉛、ヨウ化ルテチウム、オキシオルトケイ酸ルテチウム、LYSO(Lu1.80.2SiO(Ce)、タリウムをドープされたヨウ化ナトリウム、イットリウム・アルミニウム・ガーネット、又はタングステン酸亜鉛のうちの1つ又は複数から選択される無機結晶を有する。実施例において、結晶は、微細柱状結晶(例えば、針状結晶を伴う)を有する。実施例において、微細柱状結晶は、CsI、CsI(Na)、又はCsI(TI)結晶のうちの任意の1つである。実施例において、ガンマ線シンチレータ手段は、ガンマ線を受けるためのシンチレータ検出平面を有し、シンチレータにおいて生成されるシンチレータ出力閃光の相対的な位置は、コリメートされた光出力として微細柱状結晶により保存される。実施例において、シンチレータ検出平面に入射するガンマ線の相対的な位置は、シンチレータ出力閃光の相対的な位置において保存される。実施例において、シンチレータ出力閃光は、範囲、200から700nm内のピーク波長を有している。実施例において、シンチレータ出力閃光は、275から325、375から425、又は、525から575nmのピーク波長を有している。実施例において、シンチレータは、ガンマ線光子を可視光子に、keVあたり5光子から250光子、及び任意選択で、keVあたり25光子から75光子の間の効率によって変換する。実施例において、ガンマ線シンチレータ手段は、シンチレータ検出平面に入射するガンマ線の、5から70%、任意選択で、20から60%、及びさらに任意選択で、30から50%を吸収する。実施例において、ガンマ線シンチレータ手段は、約0.5から2.5mmの厚さ、任意選択で、約1から2mmの厚さ、及びさらに任意選択で、約1.5mmの厚さである。実施例において、微細柱状結晶は、約0.5から2.5mmの厚さ、任意選択で、約1から2mmの厚さ、及びさらに任意選択で、約1.5mmの厚さである。実施例において、微細柱状結晶は、CsI結晶であり、約0.5から2.5mmの厚さ、任意選択で、約1から2mmの厚さ、及びさらに任意選択で、約1.5mmの厚さである。実施例において、ガンマ線シンチレータは、微細柱状結晶であり、微細柱状結晶は、CsI結晶であり、このCsI結晶は、1.5mmの厚さである。有利には、1.5mmの厚さのCsI結晶は、良好な空間解像度を伴う、及び、合理的なコストにおける、ガンマ線の効率的な検出をもたらす。大きいシンチレータ面積は、解像度を改善するが、それほど好適ではない、より大型のデバイスを結果的に生じさせる。より大きいシンチレータは、さらには、市販で利用可能及び入手可能なCMOS又はCCD検出器に適合したままであるために、tFOPの増大される縮小を要し、そのことによって、光の増大される損失、及びそれゆえに、感度における低減が結果的に生じる。実施例において、シンチレータは、10から10,000mm、任意選択で、400から2,000mm、及びさらに任意選択で、700から1,400mmである、検出平面(ガンマ線を受けるための)表面積を有している。実施例において、円形検出平面の直径は、25~45mm(おおよそ450~1,600mm)、任意選択で、30~40mm(おおよそ700~1,300mm)、さらに任意選択で、33~37mm(おおよそ800~1,100mm)、及びなおもさらに任意選択で、34~36mm(おおよそ900~1,200mm)である。実施例において、シンチレータは、窓の表面積よりも、100、250、500、1000、10,000、100,000、又は1,000,000よりも多い倍数だけ大である、検出平面(ガンマ線を受けるための)表面積を有している。実施例において、シンチレータは、窓の表面積よりも、100、250、500、1000、10,000、100,000、又は1,000,000よりも多い倍数だけ大である、検出平面(ガンマ線を受けるための)表面積を有しており、窓は、ピンホールである。実施例において、ピンホールから投射される画像は、シンチレータ表面積の90%から110%、任意選択で、シンチレータ表面積の93%から97%、さらに任意選択で、シンチレータ表面積の94%から96%の間をカバーする。例えば、シンチレータの入力表面が、円形であり、35mm(おおよそ960mm)の直径を有しているならば、60°円錐角度を伴うピンホールを使用するとき、29.6mmの、センサから離れた間隔は、34.2mm(おおよそ920mm、又は、シンチレータ表面積の約95%カバレッジに対応する)の直径を伴う、投射される画像を与えることになる。有利には、このことは、イメージングのためのシンチレータ表面の縁部の使用を回避しながら、シンチレータの縁部の上方の光の損失なしに、シンチレータの検出表面積を最も良好に活用する。そのため、上記の実例において、シンチレータ表面積の90%から100%の間のカバレッジを得るために、28.8mmから30.3mmの間の距離が使用され得る。より鋭い円錐角度(例えば、40~59°)を使用することは、同じシンチレータ表面積の同じカバレッジを得るために、より大きい距離を要することになり、デバイスのサイズを増大する。より幅広の円錐角度(例えば、61~90°)を使用することは、同じシンチレータ表面積の同じカバレッジを得るために、より小さい距離を要することになり、そのことは、デバイスの解像度を低減することになる。代替法として、より大きいシンチレータ表面積が使用されることがあるが、このことは、さらには、デバイスのサイズを増大することになり、より大きいシンチレータのコストは、法外であることがある。実施例において、円錐角度及びシンチレータ表面積は、デバイス・サイズ、解像度、及びコストの最適のバランスを達成するように構成される。実施例において、ピンホールは、40°~90°、任意選択で、50°~70°、さらに任意選択で、55°から65°の間、及びなおもさらに任意選択で、60°の円錐角度を有している。実施例において、円錐角度が40°~90°の間であり、シンチレータが、25mm~45mmの間の直径を有している場合、ピンホールからシンチレータの距離は、範囲、15~45mm、任意選択で、25~35mm、さらに任意選択で、28~32mm内であることがある。
【0044】
実施例において、第1のセンサ手段は、ガンマ線シンチレータ手段により生み出されたシンチレータ出力閃光を集光させる(concentrate;集中させる)及び/又は増強するための増倍ユニット(multiplication unit)を有する。有利には、この増倍ユニットは、ガンマ線シンチレータにより検出されたガンマ線からの信号を、実際において大幅に増幅する。
【0045】
実施例において、増倍ユニットは、シンチレータ出力閃光を集光するための集中手段を有する。
【0046】
実施例において、増倍ユニットは、シンチレータ出力閃光を集光するための集中手段を有し、集中手段は、レンズ又はレンズ・アレイを有する。
【0047】
実施例において、増倍ユニットは、シンチレータ出力閃光を集光するための集中手段を有し、集中手段は、シンチレータ出力閃光を受けるための先細状ファイバ・オプティク・プレート(tFOP)入力表面と、縮小された出力閃光を出力するためのtFOP出力表面とを有するtFOPを有し、tFOP入力表面の表面積は、tFOP出力表面の表面積よりも大きい。有利には、シンチレータ出力閃光により検出されたガンマ線は、より小さい表面積へと集光され、このことは、結局のところ、第1の信号デジタル化手段内の、より小さいセンサが使用され得るということを意味する。相補型金属酸化物半導体(CMOS:complementary metal-oxide-semiconductor)検出器又は電荷結合デバイス(CCD:charge coupled device)に類する、そのようなセンサは高価であり、そのため、それらのセンサのサイズを最小化することは、経済的に有益である。
【0048】
実施例において、増倍ユニットの温度は、ガンマ線源画像品質を悪化させることがある電子ノイズを最小化するように制御される。実施例において、増倍ユニットは、冷却される。実施例において、増倍ユニットの温度は、35、30、又は25℃よりも下に制御又は冷却される。
【0049】
実施例において、シンチレータの表面積は、第1の信号デジタル化手段内のセンサの表面積よりも大きい。実施例において、シンチレータの表面積は、第1の信号デジタル化手段内のセンサの表面積の少なくとも2倍ほど大きい。実施例において、シンチレータの表面積は、検出器の表面積よりも大きい。実施例において、シンチレータの表面積は、検出器の表面積の少なくとも2倍ほど大きい。
【0050】
実施例において、tFOP入力表面の表面積は、tFOP出力表面の少なくとも2倍ほど大きい。実施例において、tFOP出力表面に対するtFOP入力表面の表面積は、近似的に10:1から近似的に1.1:1、任意選択で、5:1から1.5:1の間の比率におけるものであり、さらに任意選択で、その比率は、近似的に2:1である。実施例において、tFOP出力表面積に対するtFOP入力表面の表面積は、近似的に10:1、8:1、6:1、4:1、又は2:1である。実施例において、tFOP入力表面は、tFOP出力表面よりも大であるべきであり、ただしそのことは、tFOPに対するtFOP入力表面の表面積の比率が、約10:1、8:1、6:1、4:1、又は2:1よりも大であるべきではないという条件を伴う。入力表面のサイズが先細状FOP内で出力表面に相対的に増大するにつれて、光は失われ、その結果としてのガンマ閃光は、イメージ・インテンシファイアのノイズと区別するのが難しくなり得るということが理解されるべきである。よって、例えば、大きい入力表面は、対応して大きいtFOP出力表面を必要なものとし、ゆえに、結果的な装置は、可搬性でないことになり、tFOP、イメージ・インテンシファイア、及び、CMOS又はCCD検出器のコストは、法外であることになる。
【0051】
実施例において、シンチレータ出力閃光の相対的な位置は、縮小された出力閃光の相対的な位置において保存される。実施例において、シンチレータ検出平面に入射するガンマ線の相対的な位置は、縮小された出力閃光の相対的な位置において保存される。実施例において、tFOPは、範囲、0.5から100μm、任意選択で、1から50μm、及びさらに任意選択で、3から20μm内のコア・ピッチを有する。実施例において、tFOP入力表面は、50、100、150、160、180、200、300、500、1000、2000、又は5000mm以上の表面積を有している。実施例において、tFOP入力表面は、75、100、150、160、180、200、300、500、1000、2000、5000、又は10000mm以下の表面積を有している。実施例において、tFOP入力表面は、実質的に円形、正方形、又は長方形である。実施例において、tFOP入力表面は、ガンマ線シンチレータ手段と光学的に結合される。実施例において、tFOP入力表面は、ガンマ線シンチレータ手段と接触している。実施例において、ガンマ線シンチレータ手段は、tFOP入力表面上に成長/堆積させられる。実施例において、tFOP入力表面の表面積は、シンチレータ検出平面表面積と実質的に整合する。
【0052】
本明細書において開示される、集中手段は、本発明の第1の態様、及び/又は、本発明の実施例によるデバイスの部分ではない。
【0053】
実施例において、増倍ユニットは、シンチレータ出力閃光を出力電子へと変換するための電子出力手段を有する。実施例において、電子出力手段は、フォトカソードを有する。実施例において、フォトカソードは、0.5から100%、任意選択で、5から50%、及びさらに任意選択で、10から20%の量子効率を有している。実施例において、フォトカソードは、縮小された出力閃光を受けるためのフォトカソード入力表面と、出力電子を出力するためのフォトカソード出力表面とを有する。実施例において、縮小された出力閃光の相対的な位置は、出力電子の相対的な位置において保存される。実施例において、シンチレータ検出平面に入射するガンマ線の相対的な位置は、出力電子の相対的な位置において保存される。実施例において、フォトカソード入力表面は、シンチレータ出力閃光を受けるように配置構成される入力FOPを有する。実施例において、フォトカソード入力表面は、集光されたシンチレータ出力閃光を受けるように配置構成される入力FOPを有する。実施例において、フォトカソード入力表面及び入力FOPは、光学的に結合される。実施例において、フォトカソード入力表面及び入力FOPは、接触している。実施例において、ガンマ線シンチレータは、フォトカソード入力表面上に堆積させられる。実施例において、フォトカソード入力表面は、FOP又はTFOPである。
【0054】
実施例において、電子出力手段は、出力電子の数を増幅するための、及び、増幅された電子出力を生成するための電子増幅手段を有する。実施例において、電子増幅手段は、マイクロチャネル・プレートを有する。実施例において、電子増幅手段は、2つ以上のマイクロチャネル・プレートを有する。実施例において、マイクロチャネル・プレートは、約1から100μm、任意選択で、5から50μm、及びさらに任意選択で、10から20μmのピッチを伴うホールを有する。実施例において、マイクロチャネル・プレートは、出力電子を受けるためのマイクロチャネル・プレート検出平面を有しており、マイクロチャネル・プレート検出平面に入射する出力電子の位置は、コリメートされた増幅された電子出力としてマイクロチャネル・プレートにより保存される。実施例において、マイクロチャネル・プレートは、出力電子を受けるためのマイクロチャネル・プレート入力表面と、増幅された電子出力を出力するためのマイクロチャネル・プレート出力表面とを有する。実施例において、出力電子の相対的な位置は、増幅された電子出力の相対的な位置において保存される。実施例において、シンチレータ検出平面に入射するガンマ線の相対的な位置は、増幅された電子出力の相対的な位置において保存される。
【0055】
本明細書において開示される、電子出力手段は、本発明の第1の態様、及び/又は、本発明の実施例によるデバイスの部分ではない。
【0056】
実施例において、増倍ユニットは、増幅された電子出力をリン光体出力光子へと変換するためのリン光体手段を有する。実施例において、リン光体は、リン光体出力光子がCMOS又はCCD検出器による効率的な検出に適する波長のものであるように選択される。実施例において、リン光体出力光子は、範囲、200から900nm、任意選択で、300から800nm、及びさらに任意選択で、450から700nm内の波長を有している。実施例において、リン光体は、検出器フレームどうしの間のリン光体閃光の広がりがおおむね回避されるように、CMOS又はCCD検出器の読み取りレートに適合した蛍光寿命を有している。実施例において、リン光体は、範囲、0.1から10ms、任意選択で、0.5から5ms、及びさらに任意選択で、1から2ms内の蛍光寿命を有している。実施例において、リン光体手段は、増幅された電子出力を受けるためのリン光体検出平面を有しており、リン光体検出平面に入射する増幅された電子出力の位置は保存される。実施例において、リン光体手段は、増幅された電子出力を受けるためのリン光体入力表面と、リン光体出力光子を出力するためのリン光体出力表面とを有する。実施例において、増幅された電子出力の相対的な位置は、リン光体出力光子の相対的な位置において保存される。実施例において、シンチレータ検出平面に入射するガンマ線の相対的な位置は、リン光体出力光子の相対的な位置において保存される。実施例において、リン光体出力表面は、リン光体出力光子を出力するように配置構成される出力FOPを有する。実施例において、リン光体出力表面及び出力FOPは、光学的に結合される。実施例において、リン光体出力表面及び出力FOPは、接触している。
【0057】
本明細書において開示される、リン光体手段は、本発明の第1の態様、及び/又は、本発明の実施例によるデバイスの部分ではない。
【0058】
実施例において、電子出力手段及びリン光体手段は、一体で増強ユニットを規定した。実施例において、デバイスは、ガンマ線シンチレータ手段により生み出されたシンチレータ出力閃光を増強するための増強ユニットを有する。実施例において、増倍ユニットは、ガンマ線シンチレータ手段により生み出されたシンチレータ出力閃光を増強するための増強ユニット(intensification unit)を有する。実施例において、増強ユニットにより生み出される、増強されたシンチレータ出力閃光は、リン光体出力光子である。有利には、シンチレータ出力閃光は、以て増強され(例えば、元々増強ユニットに進入したものよりも多くの光子が、生み出され、その増強ユニットから出て行く)、互いに相対的な、それらの閃光の空間的場所は保存される。実施例において、増強ユニットは、シンチレータ出力閃光を受けるように配置構成される入力FOPと、リン光体出力光子を出力するように配置構成される出力FOPとを有する。実施例において、増強ユニットは、モジュール式ユニットである。実施例において、増強ユニットは、市販で利用可能なユニットである。実施例において、増強ユニットは、ユーザの必要性によって使用/置換されることがある。有利には、モジュール式ユニット、特に、市販で利用可能なユニットは、デバイスを製造するための簡単及び好都合な手立てである。そうであるから、このことは、容易な「差し込み式(drop in)」集成設計を供する。このことは、デバイスが、作製するのがより簡単であるということを意味する。
【0059】
本明細書において開示される、一体で増強ユニットを規定した電子出力手段及びリン光体手段は、本発明の第1の態様、及び/又は、本発明の実施例によるデバイスの部分ではない。
【0060】
本明細書において開示される、シンチレータは、tFOP又はFOP上に堆積させられ、CMOS又はCCD(例えば、EMCCD)に直接的に結合される。この手立てにおいて堆積させられる/直接的に結合されるとき、層どうしの間の界面は、実質的に消失させられる。有利には、tFOPは、所与のサイズの検出器に、FOPよりも良好な画像解像度を与える。先細状FOP(tFOP)は、画像解像度を増大し、一方で、それでもなお、小さい標準的なサイズのCMOS検出器を用いることにより、より良好な画像品質に寄与し、生産のコストを低下させる。
【0061】
実施例において、tFOP入力表面は、ガンマ線シンチレータ手段と光学的に結合される。実施例において、tFOP入力表面は、ガンマ線シンチレータ手段と接触している。実施例において、tFOP出力表面は、増幅手段の入力表面と実質的に同じ表面積を有している。実施例において、ガンマ線シンチレータ手段は、tFOP入力表面上に成長/堆積させられる。実施例において、tFOP出力表面は、フォトカソード入力表面と光学的に結合される。実施例において、tFOP出力表面は、フォトカソード入力表面と接触している。実施例において、tFOP出力表面は、フォトカソードの入力FOPと光学的に結合される。実施例において、tFOP出力表面は、フォトカソードの入力FOPと接触している。実施例において、tFOPは、2つ以上の別個のプレートを有する。実施例において、フォトカソードの入力FOPは、2つ以上の別個のプレートを有する。実施例において、別個のプレートは、光学的に結合される。実施例において、屈折率整合光学グリース又は流体が、別個のプレートの光学的に結合することにおいて使用される。実施例において、tFOP出力表面、並びに、マイクロチャネル・プレート入力表面、及び/又は、フォトカソードの入力FOPの光学ファイバ・サイズは、干渉パターンを最小化するように選択される。実施例において、シンチレータは、tFOP入力表面上に堆積させられ、tFOP出力表面は、CMOS又はCCD(例えば、EMCCD)検出器に直接的に結合される。実施例において、tFOP出力表面は、CMOS検出器の入力表面と実質的に同じ表面積を有しているが、例えば、円形出力が、正方形入力表面その他上へと投射されることがある。
【0062】
有利には、tFOPは、所与のサイズのCMOSに、より良好な画像解像度を与え、この手立てにおいて堆積させられる/直接的に結合されるとき、層どうしの間の界面は、実質的に消失させられ、そうであるから、そのような界面により引き起こされる、関連付けられる干渉問題は、同じく実質的に軽減される/消失させられる。
【0063】
モアレ干渉パターン効果は、当技術分野において知られており、透明な間隙を伴う不透明な規則的なパターンが、別の同様のパターン上に重ねられるときに生み出され得る干渉パターンである。実施例において、tFOP出力表面、並びに、マイクロチャネル・プレート入力表面、及び/又は、フォトカソードの入力FOPの光学ファイバ・サイズは、モアレ干渉パターン効果を最小化するように選択される。実施例において、tFOP出力表面、及び、そのtFOP出力表面が光学的に結合される、又は接触していることになるプレート/表面の光学ファイバ・サイズは、近似的に1:1の比率におけるものではない。実施例において、tFOP出力表面、及び、そのtFOP出力表面が光学的に結合される、又は接触していることになるプレート/表面の光学ファイバ・サイズは、近似的に10:1から近似的に1:10の間の比率におけるものである。実施例において、比率は、近似的に2:1又は1:2である。実施例において、tFOP出力表面、並びに、マイクロチャネル・プレート入力表面、及び/又は、フォトカソードの入力FOPの光学ファイバ・サイズは、近似的に10:1から近似的に1:10の間の比率におけるものである。実施例において、比率は、近似的に2:1又は1:2である。
【0064】
有利には、上記の比率範囲、特に約2:1の比率における非整合パターンが、モアレ干渉パターン効果を低減し得るということが見いだされている。一般的には、比率が2:1又は1:2から外れるにつれて、モアレ干渉パターン効果は、より著しくなる。
【0065】
実施例において、tFOP出力表面の光学ファイバ・サイズは、近似的に1から50μm、任意選択で、2から30μm、及びさらに任意選択で、近似的に10μmである。実施例において、マイクロチャネル・プレート入力表面、及び/又は、フォトカソードの入力FOPの光学ファイバ・サイズは、近似的に1から50μm、任意選択で、2から20μm、及びさらに任意選択で、近似的に5μmである。実施例において、tFOP出力表面の光学ファイバ・サイズは、近似的に10μmであり、そのtFOP出力表面が光学的に結合される、又は接触していることになるプレート/表面のファイバ・サイズは、近似的に5μmである。約2:1のこの比率は、モアレ干渉パターン効果を低減することにおいて、特に効果的であることが見いだされている。実施例において、tFOP出力表面の光学ファイバ・サイズは、近似的に10μmであり、マイクロチャネル・プレート入力表面、及び/又は、フォトカソードの入力FOPは、近似的に5μmである。実施例において、tFOP、フォトカソードの入力FOP、フォトカソード、及び/又はマイクロチャネル・プレートは、互いとの相対的な動きを防止するように配置構成される。
【0066】
実施例において、第1のセンサ手段は、シンチレータ出力閃光、又は、増強されたシンチレータ出力閃光を、被検体の第1の画像を形成する際に使用するための第1の信号へと変換するための第1の信号デジタル化手段を有する。実施例において、第1のセンサ手段は、リン光体出力光子を、被検体の第1の画像を形成する際に使用するための第1の信号へと変換するための第1の信号デジタル化手段を有する。有利には、リン光体出力光子をデジタル化することが有用である。このことによって、必要とされる際に画像データの記憶、操作、及び送信が可能となる。デジタル化された信号は、デバイス上で、オンボードで処理され得るものであり、又は、それらの信号は、処理若しくはさらなる処理のために、さらなるデバイスに送信され得る。例えば、フィルタ及びデータ調節プロセスが、生み出される最終的な画像を改善するために、必要な際にデータに適用され得る。
【0067】
実施例において、第1の信号デジタル化手段は、相補型金属酸化物半導体(CMOS)検出器又は電荷結合デバイス(CCD)又は電子増倍CCD(EMCCD:electron multiplying CCD)を有する。実施例において、第1の信号デジタル化手段は、CMOS又はsCMOS検出器を有する。実施例において、CMOS検出器は、リン光体出力光子に対して応答性である。実施例において、CMOS検出器は、CMOS出力電子を受け、被検体の第1の画像を形成する際に使用するための第1の信号へと変換するように配置構成されるCMOSデジタル化手段を有する。有利には、CMOSセンサは、等価のCCD/EMCCDセンサよりも、高速であり、低いコストであり、低い読み取りノイズを有している。CMOS検出器は、著しい冷却を要さず、そのことは、(EMCCDの冷却された表面上で凝縮し、検出器の悪化を引き起こすことになる、微量の水分を消失させるための)圧力真空についての必要性を取り除いたということが見いだされた。
【0068】
実施例において、増倍ユニットは、リン光体手段から第1の信号デジタル化手段にリン光体出力光子を輸送するためのファイバ・オプティク・プレート・コンジット(FOPc:fibre optic plate conduit)を有する。実施例において、増倍ユニットは、リン光体手段からCMOS検出器にリン光体出力光子を輸送するためのFOPcを有する。実施例において、FOPcは、リン光体出力表面の出力FOPである。実施例において、FOPcは、リン光体出力表面のFOPに光学的に結合される。実施例において、FOPcは、リン光体出力表面のFOPと接触している。実施例において、FOPcは、リン光体出力光子を受けるためのFOPc入力表面と、輸送されたリン光体出力光子を出力するためのFOPc出力表面とを有する。実施例において、リン光体出力光子の相対的な位置は、輸送されたリン光体出力光子の相対的な位置において保存される。実施例において、シンチレータ検出平面に入射するガンマ線の相対的な位置は、輸送されたリン光体出力光子の相対的な位置において保存される。実施例において、FOPc入力表面は、リン光体手段と光学的に結合される。実施例において、FOPc入力表面は、リン光体手段と接触している。実施例において、FOPc出力表面は、CMOS検出器と光学的に結合される。実施例において、FOPc出力表面は、CMOS検出器と接触している。実施例において、FOPcは、2つ以上の別個のプレートを有する。実施例において、別個のプレートは、光学的に結合される。実施例において、別個のプレートは、実質的に平行である。実施例において、すべての別個のプレートは、実質的に平行である。実施例において、別個のプレートは、干渉パターンを最小化するように光学的に結合される。実施例において、すべての別個のプレートは、干渉パターンを最小化するように光学的に結合される。実施例において、別個のプレートは、モアレ干渉パターンを最小化するように光学的に結合される。実施例において、すべての別個のプレートは、モアレ干渉パターンを最小化するように光学的に結合される。実施例において、第1のFOPc出力表面及び第2のFOPc入力表面の光学ファイバ・サイズは、近似的に10:1から近似的に1:10の間の比率におけるものである。実施例において、比率は、2:1又は1:2である。実施例において、第1のFOPc出力表面の光学ファイバ・サイズは、近似的に1から50μm、任意選択で、5から30μm、及びさらに任意選択で、近似的に4μmである。実施例において、第2のFOPc入力表面の光学ファイバ・サイズは、近似的に1から50μm、任意選択で、5から30μm、及びさらに任意選択で、近似的に8μmである。実施例において、第1のtFOP出力表面の光学ファイバ・サイズは、近似的に10μmであり、第2のFOPc入力表面の光学ファイバ・サイズは、近似的に8μmである。実施例において、第1のFOPc及び第2のFOPcプレートは、互いとの相対的な動きを防止するように配置構成される。実施例において、屈折率整合光学グリース又は流体が、FOPcの別個のプレートを結合するために使用される。
【0069】
実施例において、ガンマ線シンチレータ手段は、窓と集中手段との間に場所を定められる。実施例において、集中手段は、ガンマ線シンチレータ手段と電子出力手段との間に場所を定められる。実施例において、電子出力手段は、集中手段と電子増幅手段との間に場所を定められる。実施例において、電子増幅手段は、電子出力手段とリン光体手段との間に場所を定められる。実施例において、リン光体手段は、電子増幅手段と第1の信号デジタル化手段との間に場所を定められる。実施例において、FOPcは、リン光体手段と第1の信号デジタル化手段との間に場所を定められる。
【0070】
実施例において、デバイスは、被検体からの並行的なガンマ及び光線に応答して、それぞれの第1の信号及び第2の信号を同時的に生成するように、第1のセンサ手段及び第2のセンサ手段を制御するための制御手段を有する。実施例において、デバイスは、第1の信号を受けるように、及び、ガンマ線による被検体の画像を表す、第1の信号からの第1の画像データを生成するように、並びに、第2の信号を受けるように、及び、光線による被検体の画像を表す、第2の信号からの第2の画像データを生成するように配置構成される信号処理手段を有する。実施例において、デバイスは、第1の信号及び第2の信号を受けるように、並びに、ガンマ線による被検体の画像、及び、並行的に光線による被検体の画像の両方の画像合成物を表す、第1の信号及び第2の信号からの合成画像データを生成するように配置構成される信号処理手段を有する。実施例において、デバイスは、CMOSから出力される信号が、ガンマ画像解像度を向上させるために畳み込みを解かれ得るように配置構成される。実施例において、デバイスは、合成画像データ及び/又は第1の画像データ及び/又は第2の画像データを送信するように配置構成される信号出力手段を有し、任意選択で、このデータは、ワイヤレスで送信される。実施例において、信号処理手段は、結果的な画像の再構築及び表示において、データのバッファリング、及び遅延を実質的に回避するフレーム・レートにおいて、第1の画像データ及び/又は第2の画像データを送信するように配置構成される。有利には、デバイスは、デバイスを効果的に稼働させるためのオンボード制御手段を装備される。制御手段は、例えば、下流処理が低減される、又は実質的に消失させられるように、任意の信号データを完全に、又は部分的に処理することがある。処理は、1つ又は複数のフィルタ又はデータ調節プロセスを使用することがある。下流処理を低減することは、第1及び第2のセンサにより捕捉された画像のリアルタイム表示を改善し得る。第1及び第2のセンサにより捕捉された画像データの第1の信号及び第2の信号を提供するために並行的に処理することは、それゆえに、リアルタイム又はほぼリアルタイムで、第1及び第2の画像として処理及び表示されることがある。結果的な第1及び第2の画像は、さらには、合成画像を生成するために、組み合わされ、実際において重ねられ、合成画像信号として送信されることがある。
【0071】
実施例において、デバイスは、商用電源から給電され、又は、バッテリから給電される。有利には、デバイスは、低電力を要し、そのため、単一のケーブルが、電力を提供するために、及び、データを送信するために使用され得る。実施例において、デバイスは、パワー・オーバ・イーサネット(PoE)ケーブルによって給電される。その手立てにおいて、単一の(POE)ケーブルは、デバイス制御、2つの信号チャネルからのデータ転送のために、及び、電力供給手段として使用され得る。代替法として、低電力使用に起因して、バッテリが、長きにわたる使用のための十分な電力を提供することがある。実施例において、バッテリは、再充電可能である。実施例において、デバイスは、プラグ・アンド・プレイである。実施例において、デバイスは、デバイスを動作させるために必要なすべてのエレクトロニクスを有する。実施例において、デバイスは、画像データ又は動作的データを表示するための表示手段を有する。実施例において、デバイスは、スマート・フォン、タブレット、プロセッサ、若しくはコンピュータ、又は、それらにおいてホストされるアプリケーション/プログラムに、直接的に、又はワイヤレスで接続するように配置構成される。実施例において、デバイスは、決闘同位体イメージング(duel isotope imaging)のために配置構成される。実施例において、デバイスは、単一同位体イメージングのために配置構成される。実施例において、デバイスは、35から750KeVのエネルギーを伴うガンマ光子をイメージングするために配置構成される。実施例において、デバイスは、Tc-99m、I-123、I-131、Lu-177、In-111、Y-90、Sc-47、Ga-67、Cr-51、Sn-177m、Cu-67、Tm-167、Ru-97、Re-188、Au-199、Pb-203、Ce-141、Co-57、F-18、Ga-68、C-11、O-15、N-13、Zr-89、Rb-82、Cu-64のイメージングのために配置構成される。
【0072】
実施例において、デバイスは、室温及び室圧において動作可能である。実施例において、デバイスは、画像品質の悪化なしに、仕事日にずっと、室温及び室圧において継続的に動作させられ得る。実施例において、使用において、デバイスは、10、5、0、-5、又は-10℃以下の温度における領域を有さない。実施例において、デバイスは、10℃以下の温度への冷却を要する領域を有さない。実施例において、デバイスは、冷却をもたらすために使用される相変化材料を有さない。実施例において、デバイスは、真空のもとでの領域を有さない。実施例において、デバイスは、大気湿度に対して破壊的に高感度である領域を有さない。
【0073】
実施例において、デバイスは、小さい。実施例において、デバイスは、可搬性である。実施例において、デバイスは、5、4、3、2、又は1kg以下の質量を有している。実施例において、デバイスは、4.5、4、3、2、1、又は0.5kg以上の質量を有している。実施例において、デバイスは、2kgから3kgの間の質量を有している。実施例において、デバイスは、5、4、3、2.5、2、1.5、1、0.5、0.25リットル以下の体積を有している。実施例において、デバイスは、4.5、4、3、2.5、2、1.5、1、0.5、0.1リットル以上の体積を有している。実施例において、デバイスは、エルゴノミックであり、任意選択で、実質的に円筒形である。有利には、デバイスは、小さく、可搬性であることがある。例えば、そのデバイスは、片手において容易に握られることがあり、1人の個人により、容易に運搬され得る。使用において、2つの手を使用することが賢明であることがあり、又は、デバイスは、スタンドにより支持されることがある。このことは、デバイスが、そのデバイスが必要とされるところに、例えば、患者に直接的に運ばれ得るということを意味する。例えば、デバイスは、弱い運動性を有している高齢の個人に運ばれ、又は、クリニックに、若しくは、個人の自宅にさえ運ばれ得る。
【0074】
実施例において、デバイスは、被検体に照射する際に使用するための光源を有し、任意選択で、光源は、LEDを有する。実施例において、光源は、可視、UV、又はIR光を放ち、任意選択で、光は、照射されている被検体内の蛍光を引き起こす。実施例において、光源は、蛍光イメージングにおける使用に適する波長を有している。実施例において、LEDは、デバイスの、被検体に面する一部分の周りに周辺部を形成する。実施例において、デバイスは、デバイスと被検体との間の距離を測定及び/又は記録するための距離センサを有する。実施例において、デバイスは、画像獲得中の被検体動きについて補正するためのモーション・センサを有する。実施例において、ガンマ線シンチレータ手段は、電荷結合デバイス(CCD)又はCMOSと直接的に接触していない。実施例において、デバイスは、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90%以上の量子効率を有している。
【0075】
本発明の第2の態様において、
本発明の第1の態様による1つ又は複数のデバイスを、並びに、ディスプレイ、ディスプレイ・モニタ、支持スタンド/フレーム、可動アーム、電力供給部、バッテリ、メモリ、Wi-Fi能力、Bluetooth能力、通信インターフェース、及び通信ケーブルのうちの1つ又は複数とともに有するシステムが提供される。
【0076】
実施例において、システムは、3D画像を生成するように配置構成される1つ又は複数のデバイスを有する。実施例において、システムは、可搬性である。有利には、本発明の第1の態様のデバイスは、デバイスの好都合な使用をもたらすように、より大きいシステムへと組み合わされることがある。このことは、デバイスから外に画像データを送信するための手立て、及び、デバイスに情報/命令を取り次ぐための手立てを含むことがある。システムは、ディスプレイ・モニタに類する専用のディスプレイ・デバイスを含むことがある。システムは、外部データ処理ユニット又はメモリ・ユニットを含むことがある。システムは、デバイスから熱を除去するための付帯及び/又は外部冷却手段を含むことがある。システムは、フレーム上で支持されることがあり、フレームは、移動において一助となるための車輪を装備されることがある。フレームは、デバイスを支持し、デバイスの位置を定めるための可動アームを有していることがある。
【0077】
本発明の第3の態様において、
被検体を、被検体から発出するガンマ線及び光線を使用してイメージングするための、本発明の第1又は第2の態様によるデバイス又はシステムの使用が提供される。
【0078】
実施例において、被検体は、被検体から発出するガンマ線のみを使用してイメージングされる。実施例において、第1のセンサ手段からの第1の画像、及び、第2のセンサ手段からの第2の画像は、重畳される。実施例において、イメージング剤が、被検体をイメージングすることよりも前に、被検体に投与される。実施例において、イメージング剤は、蛍光剤である。実施例において、蛍光剤は、反応性及び共役色素、核酸色素、細胞機能色素、又は蛍光タンパク質のうちの1つ又は複数から選択される。実施例において、蛍光剤は、ヒドロキシクマリン、アミノクマリン、メトキシクマリン、Cascade Blue、Pacific Blue、Pacific Orange、ルシファーイエロー、NBD、R-フィコエリスリン(PE:Phycoerythrin)、PE-Cy5共役体、PE-Cy7共役体、Red613、PerCP、TruRed、FluorX、フルオレセイン、BODIPY-FL、G-Dye100、G-Dye200、G-Dye300、G-Dye400、Cy2、Cy3、Cy3B、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、Cy7、TRITC、X-ローダミン、LissamineローダミンB、Texas Red、アロフィコシアニン(APC:Allophycocyanin)、APC-Cy7共役体、Hoechst33342、DAPI、Hoechst33258、SYTOX Blue、クロモマイシンA3、ミトラマイシン、YOYO-1、臭化エチジウム、アクリジンオレンジ、SYTOX Green、TOTO-1、TO-PRO-1、TO-PRO:シアニン単量体、チアゾールオレンジ、CyTRAK Orange、ヨウ化プロピジウム(PI:Propidium Iodide)、LDS751、7-AAD、SYTOX Orange、TOTO-3、TO-PRO-3、DRAQ5、DRAQ7、色素、Indo-1、Fluo-3、Fluo-4、DCFH、DHR、SNARF、GFP(Y66H変異体)、GFP(Y66F変異体)、EBFP、EBFP2、アズライト、GFPuv、T-サファイア、セルリアン、mCFP、mTurquoise2、ECFP、CyPet、GFP(Y66W変異体)、mKeima-Red、TagCFP、AmCyan1、mTFP1、GFP(S65A変異体)、ミドリイシシアン、野生型GFP、GFP(S65C変異体)、TurboGFP、TagGFP、GFP(S65L変異体)、エメラルド、GFP(S65T変異体)、EGFP、アザミグリーン、ZsGreen1、TagYFP、EYFP、トパーズ、ビーナス、mCitrine、YPet、TurboYFP、ZsYellow1、クサビラオレンジ、mOrange、アロフィコシアニン(APC)、mKO、TurboRFP、tdTomato、TagRFP、DsRed単量体、DsRed2(「RFP」)、mStrawberry、TurboFP602、AsRed2、mRFP1、J-Red、R-フィコエリスリン(RPE:R-phycoerythrin)、B-フィコエリスリン(BPE:B-phycoerythrin)、mCherry、HcRed1、Katusha、P3、ペリジニンクロロフィル(PerCP:Peridinin Chlorophyll)、mKate(TagFP635)、TurboFP635、mPlum、又はmRaspberryのうちの1つ又は複数から選択される。
【0079】
実施例において、イメージング剤は、ガンマ線放出剤である。実施例において、ガンマ線放出剤は、1つ又は複数の放射性同位体を有する。実施例において、ガンマ線放出剤は、Tc-99m、I-123、I-131、Lu-177、In-111、Y-90、Sc-47、Ga-67、Cr-51、Sn-177m、Cu-67、Tm-167、Ru-97、Re-188、Au-199、Pb-203、Ce-141、Co-57のうちの1つ又は複数から選択される。実施例において、ガンマ線放出剤は、イメージングされることになる細胞、組織、及び/又は器官内に蓄積する。実施例において、蛍光剤が、イメージングされることになる細胞、組織、及び/又は器官内に蓄積する。実施例において、イメージングされることになる細胞、組織、及び/又は器官は、膀胱、骨、血液、血管、脳、結腸、目、胆嚢、心臓、腸管、腎臓、肝臓、肺、膵臓、皮膚、胃、甲状腺、又は副甲状腺のうちの1つ又は複数から選択される。実施例において、イメージングされることになる細胞、組織、及び/又は器官は、異常細胞増殖を有する。実施例において、イメージングされることになる細胞、組織、及び/又は器官は、がんを有する。実施例において、細胞、組織、及び/又は器官は、1つ又は複数の生物的機能を実行してイメージングされる。実施例において、生物的機能は、物理的機能を有する。実施例において、物理的機能は、充満、排出、収縮、又は弛緩を有する。実施例において、物理的機能は、リアルタイムでイメージングされる。
【0080】
本明細書において開示されるのは、被検体を、被検体から発出するガンマ線を使用してイメージングするための、第1又は第2の態様のデバイスを使用する方法である。
【0081】
本発明の第4の態様において、
被検体を、本発明の第1又は第2の態様によるデバイス又はシステムを使用してイメージングする方法であって、
被検体から発出するガンマ線及び光線の両方が、分離手段に伝達されることを可能にするステップであって、
分離手段は、被検体から発出するガンマ線及び光線を、ガンマ線を有するガンマ線チャネル、及び、光線を有する光線チャネルへと分離するように配置構成され、
第1のセンサ手段は、ガンマ線チャネルからのガンマ線を受け、検出し、被検体の第1の画像を形成する際に使用するための第1の信号を生成するように配置構成され、
第2のセンサ手段は、光線チャネルからの光線を受け、検出し、被検体の第2の画像を形成する際に使用するための第2の信号を生成するように配置構成される、可能にするステップと、
第1の信号から被検体の第1の画像を形成するステップと、
第2の信号から被検体の第2の画像を形成するステップと、
第1の画像及び第2の画像を表示するステップと
を有する、方法が提供される。
【0082】
実施例において、第1の画像及び第2の画像は、個々に、隣り合って表示され、又は、重畳される。実施例において、第1の画像及び第2の画像は、完全に、又は部分的に重ねられる。実施例において、第1の画像及び第2の画像は、重畳される。
【0083】
本明細書において開示されるのは、被検体を、本発明の第1又は第2の態様によるデバイス又はシステムを使用してイメージングするステップを有する分析又は診断の方法である。
【0084】
実施例において、デバイス又はシステムは、可搬性であり、イメージングされることになる被検体に持ち運ばれる。
【0085】
本明細書において開示されるのは、処置又は外科手術の方法であって、被検体を、本発明の第1又は第2の態様によるデバイス又はシステムを使用して、その処置又は外科手術中にイメージングするステップを有する、方法である。
【0086】
実施例において、被検体は、外科手術において除去されることになる組織内に蓄積するガンマ線放出剤によって処置され、任意選択で、組織は、がんを有する。
【0087】
本明細書において開示されるのは、被検体に関して施される処置又は外科手術を評価する方法であって、被検体を、本発明の第1又は第2の態様によるデバイス又はシステムを使用して、処置又は外科手術の後にイメージングするステップを有する、方法である。
【0088】
実施例において、被検体は、ヒト又は動物又はそれらの部分若しくは組織であり、或いは、被検体は、非ヒト又は非動物である、及び、ガンマ線放出物質を内包する、又は混入されることがある。実施例において、デバイス又はシステムは、可搬性であり、イメージングされることになる被検体に持ち運ばれる。
【0089】
実施例において、被検体は、ヒト又は動物又はそれらの部分若しくは組織であり、或いは、被検体は、非ヒト又は非動物である、及び、ガンマ線放出物質を内包する、又は混入されることがある。実施例において、デバイス又はシステムは、可搬性であり、イメージングされることになる対象/被検体に持ち運ばれる。
【0090】
本明細書において開示される、本発明の態様及び/又は実施例を含む、上記の本明細書における開示は、非医用イメージングのために、例えば、被検体から発出する適するガンマ線及び光線の両方を使用して、無生物の被検体対象をイメージングするために適応させられる/使用されることがあり、任意選択で、放射性廃棄物管理、放射能を併せもつ小さい局在的な漏れを識別することにおける、又は、放射防護における利用性を有している。例えば、適する用途は、ガンマ線放出成分の偶発的なこぼれ(例えば、医学的処置において使用されるこぼされた成分、又は、実験室において使用されるこぼされた成分)を発見する/検出する/監視すること、貯蔵所からのガンマ線放出成分の、あり得る不注意の移転を発見する/検出する/監視する/局在化させること、産業との絡みで使用された、使い切った/廃棄物の低等級ガンマ線放出成分を発見する/検出する/監視する/局在化させること、あり得る不注意の放射性汚染を発見する/検出する/監視する/局在化させること、又は、産業との絡みで使用されたガンマ放出成分を保持/貯蔵する格納容器の無欠性を監視することを含むことがある。
【0091】
本明細書において開示される実施例又は開示は、本発明の任意の他の実施例、複数の実施例、態様、又は、複数の態様と独立的に組み合わされることがある。
【0092】
本発明を、今から、後に続く非制限的な実例、及び、付随する例示的な図面を参照してさらに説明することになる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
図1】視差の現象の概略的な表現の図である。
図2】本発明の実施例の概略的な表現の図である。
図3】本発明の実施例の概略的な横断面表現の図である。
図4】本発明の実施例の概略的な横断面表現部分の図である。
図5】ガンマ及び光学線画像、並びに、重畳された同じ画像を概略的に示す図である。
図6】ガンマ及び光学線画像、並びに、重畳された同じ画像を示す図である。
図7】本発明の実施例のファイバ光学要素の概略的な断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0094】
類する構成(feature)は、類する参照番号を与えられている。
【0095】
図1は、視差の現象の概略的な表現である。放射性対象(10)が、被検体(11)の向こうに場所を定められ、左オブザーバ(20)及び右オブザーバ(21)により観察される。オブザーバは、放射性対象及び被検体を視覚化する能力をもつ。視差に起因して、左オブザーバ(20)は、被検体(11)の後部の方に対象(10)を観察することになり、しかるに、右オブザーバ(21)は、被検体(11)の前部の方に対象(10)を観察することになる。さらに言えば、状況は、この表現が考えに入れたものよりもいっそう複雑である。このことは、「オブザーバ」は、(i)光学、及び、(ii)ガンマであり、そのため、画像は、外見において異なり、画像分析アルゴリズムを使用するときでさえ、本来の様態に向けてアライメント又は参照するために使用され得る、共通の特徴が、画像内に存しないからである。
【0096】
図2は、本発明の実施例の概略的な表現(1)である。被検体(11)が、ガンマ線放出物質(10)を内包する。一体でのガンマ線及び光線(30)が、実質的に一致する経路上で被検体(11)から進行し、デバイスに進入し、線の進行のラインに対して45度における鏡角度の形式におけるものである分離手段(31)に当たる。
【0097】
光線は、鏡(31)に反射し、そのことが、光線チャネル(32)を生み出し、光線チャネル(32)は、第2のセンサ手段(40)に向かって進行し、第2のセンサ手段(40)により検出される。第2のセンサ手段(40)は、第2の信号(41)を生成し、それらの第2の信号(41)は、デバイスから送信され、被検体(11)の第2の画像(42)を形成することにおける役立つものである。第2の画像は、イヌの画像である。
【0098】
ガンマ線は、鏡(31)を通って進み、そのことが、ガンマ線チャネル(33)を生み出し、ガンマ線チャネル(33)は、第1のセンサ手段(50)に向かって進行し、第1のセンサ手段(50)により検出される。第1のセンサ手段(50)は、第1の信号(51)を生成し、それらの第1の信号(51)は、デバイスから送信され、被検体の第1の画像(52)を形成することにおける役立つものである。第1の画像(52)は、ガンマ線放出物質の画像である。
【0099】
第1の画像(52)及び第2の画像(42)は、重畳され、ディスプレイ・モニタ(60)上で合成画像(61)として表示される。合成画像(61)は、イヌの中のガンマ線放出物質の場所を示す画像である。合成画像(61)は、オブザーバ(22)により観察される。
【0100】
図3は、本発明の実施例の概略的な横断面表現(2)である。
【0101】
被検体(示されない)が、ガンマ線放出物質を内包する。一体でのガンマ線及び光線(30)が、実質的に一致する経路(30)上で被検体から進行し、デバイスに進入し、線の進行のラインに対して45度における鏡角度の形式におけるものである分離手段(31)に当たる。
【0102】
光線は、鏡(31)に反射し、そのことが、光線チャネル(32)を生み出し、光線チャネル(32)は、デジタル・カメラ(43)の形式における第2のセンサ手段に向かって進行し、その第2のセンサ手段により検出される。第2のセンサ手段(43)は、第2の信号(示されない)を生成する。
【0103】
ガンマ線は、鏡(31)を通って進み、そのことが、ガンマ線チャネル(33)を生み出し、ガンマ線チャネル(33)は、先細状タングステン・チャンバ(71)におけるピンホール・コリメータ(70)を通って進み、フォトカソードの形式におけるガンマ線シンチレータ手段により検出される。ダッシュ・ラインは、ガンマ線がガンマ線シンチレータ手段(72)に進入しぶつかることがある、可能にされる角度を指し示す。ガンマ線シンチレータ手段(72)は、先細状ファイバ・オプティク・プレートtFOP(73)上に成長させられる。tFOPは、ガンマ線シンチレータ手段(72)により生成されたシンチレータ閃光(示されない)を縮小する。市販で利用可能な増強ユニット(80)が、縮小されたシンチレータ閃光(flash)を受け、リン光体出力光子(示されない)を生み出す。リン光体出力光子は、第1の信号デジタル化手段(74)により、検出され、第1の信号(示されない)へと変換される。
【0104】
図4は、図3において示される、本発明の実施例の部分の概略的な横断面表現(3)である。
【0105】
CsI(TI)結晶(72)の形式におけるガンマ線シンチレータ手段は、先細状ファイバ・オプティク・プレートtFOP(73)上に成長させられる。tFOPは、増強ユニット(80)に隣り合い、増強ユニット(80)の入力FOP(82)に、光学グリースにより、光学的に結合される。
【0106】
増強ユニット(80)は、いろいろな層:縮小されたシンチレータ光子を受けるための入力FOP(82)から作製され、その入力FOP(82)は、入力FOP(82)からの縮小されたシンチレータ光子を受けるための、及び、出力電子を生み出すためのフォトカソード(83)に隣り合い、そのフォトカソード(83)は、第1のマイクロチャネル・プレート(84)に隣り合い、その第1のマイクロチャネル・プレート(84)は、第2のマイクロチャネル・プレート(85)に隣り合い、それらの第1のマイクロチャネル・プレート(84)及び第2のマイクロチャネル・プレート(85)の両方は、電子の数を増幅し、その第2のマイクロチャネル・プレート(85)は、リン光体ユニット(86)に隣り合い、そのリン光体ユニット(86)は、第2のマイクロチャネル・プレート(85)からの電子を受け、リン光体出力光子を生み出し、出力FOP(87)に隣り合い、出力FOP(87)は、増強ユニット(80)から外にリン光体出力光子を送る。
【0107】
出力FOP(87)は、ファイバ光学カプラ(88)を介して、受けられたリン光体出力光子を第1の信号(示されない)へと変換するCMOS検出器(90)に、光学グリースにより、光学的に結合される。
【0108】
図5は、ガンマ及び光学線画像、並びに、重畳された同じ画像を概略的に示す。個人の左画像は、本発明の実施例の第2のセンサ(光学)手段により捕捉される。右画像は、同じ、ただし、本発明の第1のセンサ(ガンマ)手段によって捕捉された、対象を示す。下部画像は、左及び右画像の重畳された合成画像であり、そのため、ガンマ線放出対象の空間的場所を示す。合成画像は、放射性同位体が蓄積したゾーンを識別することにおいて有用である。
【0109】
図6は、図5に類して、ガンマ及び光学線画像、並びに、重畳された同じ画像を示す。左画像は、本発明の実施例の第2のセンサ(光学)手段からのフィードを示す。右画像は、同じ、ただし、本発明の第1のセンサ(ガンマ)手段によって捕捉された、対象を示す。明るい中心スポットは、放射性源から発するガンマ光子の蓄積された計数を示す。下部画像は、左及び右画像の重畳された合成画像であり、そのため、ガンマ線放出対象の空間的場所を示す。合成画像は、放射性同位体が場所を定められるゾーンを識別することにおいて有用である。
【0110】
図7は、図7において示される本発明の実施例の光学チェーンにおけるファイバ光学要素の概略的な横断面表現(4)である。参照番号(73、80、82、87、88、90)は、図3及び図4において示される参照番号に対応する。実施例において、ファイバ光学要素におけるファイバのピッチは、(a)=14μm、(b)=7μm、(c)=5.5μm、(d)=4.2μm、及び(e)<6μmである。別の実施例において、ファイバ光学要素におけるファイバのピッチは、(a)=20μm、(b)=10μm、(c)=5.5μm、(d)=4.2μm、及び(e)=8μmである。これらの2つの実施例の間のピッチを含む、異なるピッチが検討され、例えば、(a)におけるファイバのピッチは、14μmから20μmの間であることがある。さらには、検討されるのは、隣り合うゾーンどうしの間の同じ相対的な比率であり、例えば、ピッチ・サイズ(a):(b)の間の比率は、2:1であり、及び/又は、(d):(e)の比率は、1:2である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】