(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】多方向トランスデューサシステム
(51)【国際特許分類】
H01Q 19/18 20060101AFI20240220BHJP
H01Q 15/14 20060101ALI20240220BHJP
H01Q 19/17 20060101ALI20240220BHJP
H01Q 19/185 20060101ALI20240220BHJP
H01Q 21/20 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
H01Q19/18
H01Q15/14 Z
H01Q19/17
H01Q19/185
H01Q21/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551098
(86)(22)【出願日】2022-02-21
(85)【翻訳文提出日】2023-08-21
(86)【国際出願番号】 GB2022050475
(87)【国際公開番号】W WO2022180378
(87)【国際公開日】2022-09-01
(32)【優先日】2021-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523317504
【氏名又は名称】オックスフォード アールエフ ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シディック,カシフ
【テーマコード(参考)】
5J020
5J021
【Fターム(参考)】
5J020AA03
5J020BA06
5J020BA08
5J020BC13
5J021AA08
5J021AB06
5J021BA01
5J021GA07
(57)【要約】
軸の周りの環境の360oのボリュームの少なくとも1つのセクタから同時に波信号を送信及び/又は受信するように構成されたトランスデューサであって、トランスデューサが、ベースユニット(32)及び1つ以上の反射器ユニットを備え、1つ以上の反射器ユニットが、当該ベースユニット(32)の外面が1つ以上の反射器ユニットに面するように、ベースユニット(32)に対して取り付けられており、ベースユニット(32)が、その当該外面内又は上に、その又は各反射器ユニットに関連付けられた1つ以上のトランスデューサアレイ(30)を有し、その又は各トランスデューサアレイ(30)が、複数のアクティブトランスデューサ素子を備え、1つ以上の反射器ユニットが、それぞれ、1つ以上の反射板(36)を備え、その又は各反射板(36)が、外側反射面を有し、かつ関連付けられたトランスデューサアレイ(30)を中又は上に有する当該ベースユニット(32)の外面の一部に対してその又は各反射板(36)の外側反射面が鋭角で延在するように、ベースユニット(32)に対して取り付けられており、その結果、使用中に、トランスデューサアレイ(30)の当該アクティブトランスデューサ素子によって生成され、放射された波信号が、それに関連付けられた当該反射器ユニットの反射面上に放射され、かつ反射器ユニットの反射面から外向きに反射され、当該反射器ユニットの反射面上に入射した波信号が、反射器ユニットの反射面に関連付けられた当該トランスデューサアレイのトランスデューサ素子(30)上に反射器ユニットの反射面によって反射される、トランスデューサ。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸の周りの環境の360°のボリュームの少なくとも1つのセクタから同時に波信号を送信及び/又は受信するように構成されたトランスデューサであって、前記トランスデューサが、ベースユニット及び1つ以上の反射器ユニットを備え、前記1つ以上の反射器ユニットが、前記ベースユニットの外面が前記1つ以上の反射器ユニットに面するように、前記ベースユニットに対して取り付けられており、前記ベースユニットが、その前記外面内又は上に、前記又は各反射器ユニットに関連付けられた1つ以上のトランスデューサアレイを有し、前記又は各トランスデューサアレイが、複数のアクティブトランスデューサ素子を備え、前記1つ以上の反射器ユニットが、それぞれ、1つ以上の反射板を備え、前記又は各反射板が、外側反射面を有し、かつ関連付けられたトランスデューサアレイを中又は上に有する前記ベースユニットの前記外面の一部に対して前記又は各反射板の前記外側反射面が鋭角で延在するように、前記ベースユニットに対して取り付けられており、その結果、使用中に、トランスデューサアレイの前記アクティブトランスデューサ素子によって生成され、放射された波信号が、それに関連付けられた前記反射器ユニットの反射面上に放射され、かつ前記反射器ユニットの反射面から外向きに反射され、前記反射器ユニットの反射面上に入射した波信号が、前記反射器ユニットの反射面に関連付けられた前記トランスデューサアレイの前記トランスデューサ素子上に前記反射器ユニットの反射面によって反射される、トランスデューサ。
【請求項2】
前記又は各反射板が、前記又は各反射板の外側反射面が、前記又は各反射板に関連付けられた前記それぞれのトランスデューサアレイの平面に対して実質的に45°で延在するように取り付けられている、請求項1に記載のトランスデューサ。
【請求項3】
各反射板が、使用中に、前記各反射板に入射した信号を、前記各反射板に関連付けられた前記トランスデューサアレイから、又は前記トランスデューサアレイに実質的に90°で反射するように、前記ベースユニットに対して構成及び取り付けられている、請求項1に記載のトランスデューサ。
【請求項4】
前記1つ以上の反射板が、実質的に平面である、請求項1に記載のトランスデューサ。
【請求項5】
前記1つ以上の反射板が、外向きに凹面である、請求項1に記載のトランスデューサ。
【請求項6】
4つの反射板を備えるピラミッド型又は切頭ピラミッド型反射器ユニットを備え、前記反射器ユニットの各前記反射板が、前記ベースユニットの前記外面に対して鋭角で延在する反射外壁を有し、前記トランスデューサが、前記ベースユニットの前記外面内又は上に、複数のトランスデューサアレイを更に備え、各トランスデューサアレイが、セットで又はブロック単位で配置され、前記反射器ユニットのそれぞれの反射板の前記反射外面に隣接して位置するアクティブトランスデューサ素子を備える、請求項1に記載のトランスデューサ。
【請求項7】
前記トランスデューサの周りの環境の天頂及び隣接する領域との間で信号を受信及び送信するための、前記反射器ユニットに対して前記ベースユニット上に略中央に位置するトランスデューサアレイを備える、先行請求項のいずれか一項に記載のトランスデューサ。
【請求項8】
前記ベースユニットに対して、かつ前記ベースユニットから前記軸に沿って離間して取り付けられた三次元反射器ユニットを備え、前記ベースユニットの前記外面から離れる方向において断面幅又は直径が増加する前記反射器ユニット、請求項1に記載のトランスデューサ。
【請求項9】
前記又は各トランスデューサアレイの前記トランスデューサ素子が、平面表面上に提供されている、先行請求項のいずれか一項に記載のトランスデューサ。
【請求項10】
前記外側反射面が、前記反射器ユニットの高さの少なくとも一部分に沿って、前記反射器ユニットの周りの全ての方向に提供されている、請求項8に記載のトランスデューサ。
【請求項11】
前記外側反射面が、前記反射器ユニットの一部の周りに提供されている、請求項8に記載のトランスデューサ。
【請求項12】
前記反射器ユニットの横断面が、対称である、請求項8に記載のトランスデューサ。
【請求項13】
前記反射器ユニットが、略円錐曲線の構造を備え、最小直径の端部が、前記ベースユニットの前記外面に最も近く位置している、請求項8に記載のトランスデューサ。
【請求項14】
前記ベースユニットの前記外面上又は内に提供された前記複数のトランスデューサ素子が、離間した関係で、かつ前記反射器ユニットの断面形状に対応する構成で配置されている、請求項10~13のいずれか一項に記載のトランスデューサ。
【請求項15】
前記反射器ユニットが円錐曲線構造であり、前記アクティブトランスデューサ素子が、離間した関係で、かつ複数の同心円状リング状に配置され、その結果、アクティブトランスデューサ素子の各リングが、前記反射器ユニット上の異なるそれぞれの高さの前記反射器ユニットの前記外側反射面から波信号を受信する、又は波信号を前記反射器ユニットの前記外側反射面に送信し、かつトランスデューサ素子の複数の放射状セットが画定されている、請求項10~14のいずれか一項に記載のトランスデューサ。
【請求項16】
前記反射器ユニットが、円錐又は切頭円錐構造である、請求項15に記載のトランスデューサ。
【請求項17】
前記トランスデューサアレイの前記トランスデューサ素子のうちのいくつかが、アクティブであり、前記トランスデューサアレイの前記トランスデューサ素子のうちの他のものが、パッシブである、先行請求項のいずれか一項に記載のトランスデューサ。
【請求項18】
前記反射器ユニットが、非対称断面を有する、請求項8に記載のトランスデューサ。
【請求項19】
前記トランスデューサ素子が、平面トランスデューサ素子を含む、先行請求項のいずれか一項に記載のトランスデューサ。
【請求項20】
無線又はマイクロ波周波数の波信号を送信及び受信するように構成され、前記トランスデューサ素子が、無線又はマイクロ波周波数の波信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナ素子を含み、前記反射器ユニットの前記反射外面が、導電性材料を含む、先行請求項のいずれか一項に記載のトランスデューサ。
【請求項21】
前記反射器ユニットの前記反射外面が、1つ以上の金属又はメタマテリアルを含む、請求項20に記載のトランスデューサ。
【請求項22】
少なくとも前記1つ以上の反射器ユニット及び前記ベースユニットの前記外面を囲む保護カバーを備え、前記保護カバーが、前記波信号に対して実質的に透過性である材料から形成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のトランスデューサ。
【請求項23】
反射器ユニットの前記外面が、線形、二次又は双曲線などのプロファイルを呈するように構成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のトランスデューサ。
【請求項24】
先行請求項のいずれか一項に記載のトランスデューサを備える、3Dホログラフィックシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、多方向トランスデューサシステムに関し、より具体的には、必ずしも排他的ではないが、高解像度の全方向性撮像及び通信システムのための改善されたビーム形成及び撮像アンテナシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
以下の説明及び特許請求の範囲全体にわたって行われる「アンテナ」への言及は、例えば、無線周波数(RF)、光学、ソナー、及び超音波用途での使用に適した任意のビーム形成及び/又は撮像トランスデューサを含むことを意図しており、本発明は必ずしもこの点に限定されることを意図していない。したがって、「アンテナ」及び「トランスデューサ」という用語は、本明細書では、限定されることなく、互換的に使用され得る。
【0003】
機械的(圧力)波及び電磁波を受信及び送信するためのアンテナ及び他のトランスデューサシステムは、様々な技術分野でよく知られている。そのようなシステムの構成は、問題の波及び用途の分野、並びに達成されるべき性能メトリクスに応じて大きく異なる。そのようなシステムの例は、例えば、電波天文学、リモート感知、撮像、セキュリティスクリーニング、電気通信、軍事システム、及び自動車レーダを含む広範囲の用途において周波数30~300GHzの電磁波を利用するミリ波の分野に見出すことができる。これらの多く、及び他のタイプの実世界のシステムは、用途の要件を満たすために、ほぼリアルタイムで効果的な多方向又は全方向(360°)動作を必要とする。この機能性は、少なくとも理論上、走査、すなわち、アンテナを軸を中心に回転させて、アンテナを囲む360°のボリュームから信号をキャプチャすることによって達成することができる。しかしながら、実際には、そのようなシステムは、アンテナを取り囲む環境があまりにも速く変化して、十分に迅速かつ十分に高い解像度でキャプチャ及び処理されないため、車両モニタリング及び/又は撮像用途(自動車レーダなど)を含む多くの用途にとって実用的ではない。更に、モータ及び駆動アセンブリなどの電気機械部品の使用は、コスト、サイズ、重量、及び電力に影響を及ぼす。
【0004】
代わりに、アンテナ素子(例えば、パッチアンテナ素子)の垂直に配置されたアレイが使用される。図面の
図1を参照すると、従来の全方向性アンテナシステムでは、複数のアンテナパネル10が垂直軸の周りに配置されて、「円筒形」の構成を形成する。直近の隣接するパネルから円周方向に離間した各アンテナパネルは、一緒になって、アンテナパネルが同時に垂直軸の周りの360°のボリュームをカバーするように、円筒から外向きに「面している」。
【0005】
図面の
図2及び
図3を加えて参照すると、各アンテナパネル10は、RFフィード電子回路及びケーブル配線を含む細長いレセプタクルを備える。第1のレセプタクルの外面に取り付けられた誘電体基板又は「マイクロストリップ」上に、いくつかの垂直に配置された(又は「積み重ねられた」)アクティブ平面アンテナ素子12(例えば、パッチアンテナ素子)が形成される。各基板の「背面」は、関連する接続を通して接地に接続される。各アンテナ素子は、同軸ケーブル14(及び第1のレセプタクル内に含まれる関連するドライバ電子機器)から給電されるRFフィード13を有し、各トランスデューサパネル10を駆動するために必要なケーブル配線(14)及びコネクタは、アンテナシステムのベースにある第2のレセプタクル16から「円筒」の中心を通って上に延在する。第2のレセプタクル16は、パッチアンテナ素子12によって受信された信号を処理するために必要なRFトランシーバ及び信号生成処理ハードウェアを含む。使用中、RFアンテナビーム18は、パッチアンテナ素子12によって送信及び/又は受信され、受信アンテナ素子12によって生成された信号は、第2のレセプタクル16に含まれるハードウェアによって処理される。この構成、及びその動作の様態は、当業者に周知となり、本明細書で何か更なる詳細が考察される必要はない。当業者にまた知られるように、フィード回路、パワーアンプ、及び低ノイズブロックは、個々のパッチアンテナ素子の近くに位置決めされなければならず、そのため、この従来技術の構成は、それぞれのパネル10を形成する第1のレセプタクルの各々に一組のドライバ電子機器を必要とし、各アンテナパネル10のためのケーブル配線が、次いで、「円筒」アセンブリの中心を通って、処理ハードウェアを収容することができるアセンブリのベースにある第2のレセプタクルに走らなければならない。これは、複数の第1のレセプタクルの各々が重量を追加し、ケーブル配線が追加の技術的複雑さ及びコストを生じさせる、かなり煩雑な配置をもたらす。配置のサイズ、重量、複雑さ、及び関連するコストは、例えば、自動車用途などのいくつかの用途にとって受け入れがたいものとなる。更に、アンテナの取り付け高さを変更する必要がある場合、アンテナパネル10及び関連するケーブル配線の全てを移動させなければならず、これは追加の課題を引き起こす。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、軸の周りの環境の360°のボリュームの少なくとも1つのセクタから同時に波信号を送信及び/又は受信するように構成されたトランスデューサが提供され、トランスデューサは、ベースユニット及び1つ以上の反射器ユニットを備え、1つ以上の反射器ユニットは、当該ベースユニットの外面が1つ以上の反射器ユニットに面するように、ベースユニットに対して取り付けられており、ベースユニットは、その当該外面内又は上に、その又は各反射器ユニットに関連付けられた1つ以上のトランスデューサアレイを有し、その又は各トランスデューサアレイは、複数のアクティブトランスデューサ素子を備え、1つ以上の反射器ユニットは、それぞれ、1つ以上の反射板を備え、その又は各反射板は、外側反射面を有し、かつ関係づけられたトランスデューサアレイを中又は上に有する当該ベースユニットの外面の一部に対してその又は各反射板の外側反射面が鋭角で延在するように、ベースユニットに対して取り付けられており、その結果、使用中に、トランスデューサアレイの当該アクティブトランスデューサ素子によって生成され、放射された波信号が、それに関連付けられた当該反射器ユニットの反射面上に放射され、かつ反射器ユニットの反射面から外向きに反射され、当該反射器ユニットの反射面上に入射した波信号が、反射器ユニットの反射面に関連付けられた当該トランスデューサアレイのトランスデューサ素子上に反射器ユニットの反射面によって反射される。
【0007】
例示的な実施形態では、その又は各反射板は、その外側反射面が、それに関連付けられたそれぞれのトランスデューサアレイの平面に対して実質的に45°で延在するように取り付けられ得る。
【0008】
例示的な実施形態では、各反射板は、有利には、使用中に、各反射板に入射した信号を、それに関連付けられたトランスデューサアレイから、又はトランスデューサアレイに実質的に90°反射させるように、当該ベースユニットに対して構成及び取り付けられ得る。
【0009】
有利には、当該1つ以上の反射板は、実質的に平面であり得る。代替的に、当該1つ以上の反射板は、外向きに凹面であってもよく、これは、波信号の角度分解能を改善するのに有益であり得る。
【0010】
一実施形態では、トランスデューサは、4つの反射板を備えるピラミッド型又は切頭ピラミッド型反射器ユニットを備え得、当該反射器ユニットの各当該反射板は、ベースユニットの外面に対して鋭角で延在する反射外壁を有し、トランスデューサは、任意選択で、当該ベースユニットの当該外面内又は上に、複数のトランスデューサアレイを更に備え、各トランスデューサアレイは、セットで又はブロック単位で配置され、反射器ユニットのそれぞれの反射板の反射外面に隣接して位置するアクティブトランスデューサ素子を備える。
【0011】
任意選択で、トランスデューサは、トランスデューサの周りの環境の天頂及び隣接する領域との間で信号を受信及び送信するための、当該反射器ユニットに対してベースユニット上に略中央に位置するトランスデューサアレイを備え得る。
【0012】
いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサは、当該ベースユニットに対して、かつ当該ベースユニットから当該軸に沿って離間して取り付けられた三次元反射器ユニットを備え、当該ベースユニットの当該外面から離れる方向において断面幅又は直径が増加する当該反射器ユニット。
【0013】
有利には、その又は各トランスデューサアレイのトランスデューサ素子は、平面表面上に提供され得る。
【0014】
三次元反射器ユニットの場合、外側反射面は、反射器ユニットの高さの少なくとも一部に沿って、反射器ユニットの周りの全ての方向に提供され得る。あるいは、外側反射面は、反射器ユニットの一部の周りに設けられ得る。例示的な実施形態では、反射器ユニットの横断面は、対称であってもよく、又は非対称であってもよい。一実施形態では、反射器ユニットは、略円錐曲線の構造を備え得、最小直径の端部は、当該ベースユニットの当該外面に最も近く位置している。一実施形態では、当該ベースユニットの当該外面上又は中に提供された複数のトランスデューサ素子は、離間した関係で、かつ当該反射器ユニットの断面形状に対応する構成で配置され得る。特定の例示的な実施形態では、反射器ユニットは、円錐曲線構造であり得、アクティブトランスデューサ素子は、離間した関係で、かつ複数の同心円状のリング状に配置され得、その結果、アクティブトランスデューサ素子の各リングは、反射器ユニット上の異なるそれぞれの高さの反射器ユニットの外側反射面から波信号を受信する、又は波信号を反射器ユニットの外側反射面に送信し、かつトランスデューサ素子の複数の放射状セットが画定されている。任意選択で、当該反射器ユニットは、円錐又は切頭円錐構造であり得る。
【0015】
任意選択で、トランスデューサアレイのトランスデューサ素子のうちのいくつかは、アクティブであってもよく、トランスデューサアレイのトランスデューサ素子のうちの他のものは、パッシブであってもよい。
【0016】
有利には、トランスデューサ素子は、平面トランスデューサ素子を含み得る。
【0017】
例示的な実施形態では、トランスデューサは、無線又はマイクロ波周波数の波信号を送信及び受信するように構成され得、トランスデューサ素子は、無線又はマイクロ波周波数の波信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナ素子を含み、反射器ユニットの反射外面は、導電性材料を含む。
【0018】
当該反射器ユニットの反射外面は、1つ以上の金属又はメタマテリアルを含み得る。
【0019】
一実施形態では、トランスデューサは、少なくとも当該1つ以上の反射器ユニット及び当該ベースユニットの当該外面を囲む保護カバーを備え得、当該保護カバーは、当該波信号に対して実質的に透過性である材料から形成される。
【0020】
任意選択で、反射器ユニットの外面は、線形、二次又は双曲線などのプロファイルを呈するように構成され得る。
【0021】
本発明の別の態様は、実質的に上記のようなトランスデューサを備える3Dホログラフィックシステムを提供する。
【0022】
本発明のこれら及び他の態様は、以下の詳細な説明から明らかであろう。
【0023】
ここで、本発明の実施形態を、単なる例として、添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】従来技術によるアンテナシステムの概略斜視図である。
【
図2】マイクロストリップパッチアンテナアレイの概略平面図である。
【
図3】従来技術によるアンテナシステムの単一のアンテナパネル及び関連するベースユニットの概略斜視図である。
【
図4】従来技術によるコンフォーマル円筒形アンテナアレイの原理を図示する概略斜視図である。
【
図5】本発明の第1の例示的な実施形態による、アンテナの概略斜視図である。
【
図6】本発明の第2の例示的な実施形態による、アンテナの概略斜視図である。
【
図7】本発明の第3の例示的な実施形態による、アンテナの概略斜視図である。
【
図8】
図7のアンテナの概略簡略化された斜視図である。
【
図9】
図7のアンテナの動作原理の概略クローズアップ図である。
【
図10】本発明の例示的な実施形態による、ホログラフィックレーダシステムの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
上部、下部、左、右、時計回り、反時計回り、前、後、及び他の同様の形容詞などの方向記述語は、明確にするために、並びに図面に図示されるように本発明の配向を参照するために使用される。しかしながら、当業者には、本発明が、使用時に図示されるように常に配向されるとは限らないことが明らかであり、本発明は、この点に限定されることを意図するものではない。
【0026】
図面の
図5を参照すると、本発明の例示的な実施形態によるアンテナが概略的に図示されている。図示されたアンテナは、通信、感知、又は撮像システムにおいて無線周波数(RF)波信号を受信及び送信(又は放送)するために設計及び構築される。非常に具体的な実施形態では、このタイプのアンテナは、自動車用レーダシステムなどのレーダ感知又は撮像システムに特に適しているが、本発明は、この点で限定されることを意図しない。
【0027】
図面の
図5に図示されるアンテナは、ベースユニット20及び反射器ユニット22を備える。ベースユニット20は、平底の表面を有し得、それが平面表面に取り付けられるか、又はそうでなければ固定されることを可能にするレセプタクル又はボックスを備える。しかしながら、代替手段及び構成が、ベースユニット20が使用のために現場で取り付けられることを可能にするために想定され、本発明は、この点で限定されることを意図するものではなく、また、個々のアンテナ素子24を給電及び/又は駆動するために必要とされるRFフィード電子機器(及び任意の関連する駆動回路)を収容するために適切な形状及びサイズである必要があるという事実以外に、その形状(又は実際には、そのサイズ)に関して限定されることを意図するものではない。
【0028】
反射器ユニット22は、実質的に正方形又は長方形の横断面を有し、ベースユニット20の外面の上方に、かつ外面から離間して取り付けられた切頭ピラミッド型ユニットを備える。反射器ユニット22は、4つの外側平面反射面を備え、各反射面は、その直下のベースユニット20の外面に対して鋭角(好ましくは実質的に45°)で延在する。
【0029】
各々が複数の個々の(アクティブな)アンテナ素子24を備える複数のトランスデューサアレイ25が、ベースユニット20の「上部」表面内又は上に提供されている(
図5に図示されるシステムの配向に従って)。絶対に必須ではないが、多くの用途では、アンテナ素子24が、マイクロ波周波数用途(>100MHz)に特に適した、薄型又は平面アンテナ素子であることが有利である。パッチアンテナは、誘電体基板上に導電性材料のパッチをエッチングすることによって形成されたアンテナである。誘電体基板は、構造を支持する接地面に取り付けられている。したがって、ベースユニット20の「上部」壁全体は、アンテナ素子24のアレイ2が上に提供される誘電体基板を支持する接地面を含み得る。接地面、誘電体基板、及びアンテナ素子24は、当業者には周知であるように、マイクロストリップ技法を使用して、プリント回路基板(PCB)上に製作することによって形成され得る。
【0030】
ピラミッド型反射器ユニット22の各平面反射外面は、各反射面がそのそれぞれのトランスデューサアレイ25の上に鋭角で延在するように、それぞれのトランスデューサアレイ25と関連付けられている。代替の実施形態では、各トランスデューサアレイは、別個のPCB上に提供されてもよいが、より費用対効果が高く、ベースユニット22のサイズを最小限に抑え、したがって、アンテナシステムの全体的なサイズを最小限に抑えるため、単一のPCB上にトランスデューサアレイ25を提供することが好ましい。別のトランスデューサアレイ25は、反射器ユニット22の長手方向軸に沿って、ベースユニット20上に略中央に提供されてもよい。
【0031】
アンテナ素子24の励起は、パッチに接続されたフィードライン(図示せず)を通して提供される。そのようなフィードラインはまた、典型的には、良好なアンテナ性能を提供するために、2.2~12の範囲の誘電率を有する厚い片の誘電体材料である基板の表面上にフォトエッチングされる。用途によって要求又は許可されるように、アンテナ素子24は、マイクロストリップフィード又は同軸フィードによって励起することができ、本発明は、この点で必ずしも限定されることを意図するものではない。しかしながら、フィード及びドライバ回路、及びケーブル配線のいずれか又は全ては、アンテナ素子24及びアンテナを動作させるために必要とされる任意の電源に近接して、ベースユニット20内に収容及び適応され得ることが明らかであろう。
【0032】
各トランスデューサアレイ25のアンテナ素子24は、ベースユニット20の「上部」表面に、間隔を置いて、列に配置される。
図5に概略的に図示された実施形態では、反射器ユニット22のそれぞれの外側反射面に関連付けられ、それに隣接して位置する各トランスデューサアレイ25は、3つのアンテナ素子24の2つの列を備え、中央トランスデューサアレイは、3つのアンテナ素子の3つの列を備えるが、本発明は、この点で限定されることを意図しない。本質的に、各トランスデューサアレイ25のアンテナ素子24は一緒になって、当分野で周知の概念である平面アレイ幾何形状を形成し、達成される性能(及び他の)メトリクスに応じて、そのような幾何形状の設計の様態は、十分に文書化されている。
【0033】
例示的な実施形態では、波信号を受信及び送信するために必要なアンテナシステムの場合、各トランスデューサアレイは、送信及び受信アンテナ素子の両方を備え得る。例示的な実施形態では、アレイのアンテナ素子は、送信及び受信素子の交互の列に配置され得るが、他の構成も想定される。トランスデューサアレイの列は、互いに対して横方向にオフセット又は「千鳥状」にすることができ、その結果、トランスデューサアレイの第1の列のアンテナ素子は、隣接する列のアンテナ素子から(横方向に)オフセットすることができ(すなわち、第1の列のアンテナ素子は、アレイの隣接する列のアンテナ素子間の空間に隣接して位置し)、これは、干渉測定を容易にして分解能を改善する。
【0034】
上述のように、図面の
図5に図示されるアンテナシステムの反射器ユニット22は、本発明のこの特定の実施形態では、ベースユニット20の「上部」表面がピラミッド構造に面して、ベースユニット20の「上」に取り付けられた切頭ピラミッド型構造と、反射器ユニット22を形成する4つの反射パネルの各々に隣接して(しかし離間して)位置するトランスデューサアレイ25とを備える。これらのパネルの各々の外側反射面は、それぞれのトランスデューサアレイ25によって画定される平面に対して鋭角(好ましくは実質的に45°)で延在する。別のトランスデューサアレイ27は、ピラミッド型反射器ユニット22の長手方向軸によって画定される公称垂直軸に沿って、略中央に位置する。
【0035】
反射器ユニット22の外側反射面の性質は、少なくとも大部分、用途及びアンテナによって受信/送信される波信号の性質に依存する。無線周波数又はマイクロ波周波数の電磁波を適応させる必要があるこの特定の実施形態では、反射器ユニット22の外側反射面は、当業者に明らかとなるように、アルミニウムなどの金属、又は他の導電性材料で形成され得る。いくつかの例示的な実施形態では、反射器ユニット22の外側反射面は、送信及び受信される波信号の(角度)分解能を改善するように作用するメタマテリアルで形成することができる。略ピラミッド型の反射器ユニット22を形成するパネルは、平面である必要はなく、代わりにわずかに(外向きに)凹面であることができ、これはまた、送信/受信信号の角度分解能を改善する。
【0036】
反射器ユニット22の各外側反射面に入射する無線又はマイクロ波放射29は、それに隣接するそれぞれの関連するトランスデューサアレイ25のアンテナ素子24上に(90°)反射される。反射器ユニット上の第1の「高さ」で反射面に入射する信号は、関連付けられたトランスデューサアレイ25の第1の列のアンテナ素子上に反射され、第2の高さで入射する信号は、関連付けられたトランスデューサアレイ25の第2の列のアンテナ素子24上に反射され、以下同様である。実際にはもちろん、ビームは、トランスデューサアレイ上で重なり、それにより、その少なくとも一部はまた隣接する列のアンテナ素子によって受信され得、それに応じて処理され、高解像度出力につながる。
【0037】
トランスデューサアレイの平面に対する反射器ユニットの反射パネルの角度は、設計により、アンテナシステム内の全ての電子機器が1つのPCBに集中することを可能にするため、そこに入射する信号を、90°反射させるように意図されている。これは、次に、大幅なコスト削減(例えば、製造コスト、組み立て時間、ハードウェア、等)の点から有利である。
【0038】
図5のアンテナシステムを用いて、ピラミッド型反射器ユニット22、平面アンテナアレイ幾何形状、及び適切な駆動及び処理ハードウェア並びにソフトウェアを使用して、360°カバレッジを達成することができることが理解されるであろう。中央トランスデューサアレイを使用して、天頂及び隣接する領域からの受信をカバーする半球状カバレッジを提供することができる。
【0039】
重み付け機能を使用すると、サイドローブ及び走査角度を改善することができる。前出の全ての新しい構成において、仮想アレイ技法が適用可能であり、またランダム圧縮アレイ技法使用して、大幅に少ないセンサから完全なアレイ応答の再構築を可能にすることができる。これらの技法の両方とも、当業者にはよく知られているであろう。
【0040】
図5のアンテナシステムの用途は様々であり、限定されないが、周囲、また屋根からの状況認識データを必要とする倉庫で動作するフォークリフトトラック、船舶用のVSAT受信機アンテナ(この場合、反射器ユニット22の適切な1つ以上の壁だけを幅広いベースとともに使用することができる)を含む。
【0041】
図5の半球アンテナシステムの潜在的なユースケースの更なる例は、以下を含む。
a.客室占有率分析のための人員集計用途を可能にするための客室の壁又は天井への設置。
b.乗客の在室状況、乗客の健康、子供及びペットモニタリングのキャビン内モニタリングを可能にするための車両のキャビン内の設置。
c.倉庫内の360度の状況認識及び高さ又はヘッドルーム検出のための工業用トラック及びロボット。
【0042】
RFボックス20(
図5に図示された実施形態における)の上部側及び底部側の両方が印刷されたアンテナを含む場合、完全な球面カバレッジを、便利な低コスト配置で積み重ねられた2つのそのような半球アンテナシステムを使用して達成することができる。
【0043】
ここで図面の図面6を参照すると、代替の例示的な実施形態では、アンテナシステムは、(最大)4つの別個の反射器パネル30を備える。トランスデューサアレイ32は、ベースユニット34の各コーナに提供され、各1つは、別個のそれぞれの反射器パネル30に関連付けられている。各反射器パネルは、「外側」反射面36を有する略長方形の平面パネルを備える。例示的な実施形態では、反射パネル30は、アルミニウムなどの導電性材料で形成され得る。しかしながら、角度分解能を改善するために、パネル30の外面36は、メタマテリアルで形成されてもよいことが想定される。更に、パネルは、厳密に平面である必要はなく、実際には、受信信号の角度分解能を改善するために、それらは、受信信号をそれぞれのトランスデューサアレイ上に集中させるために外向きに凹面であることができる。これはまた、より小さいトランスデューサアレイを使用することができることを意味し、それはサイズ及びコストを更に低減する。
【0044】
ここでも、各反射パネルは、外側反射面36が、それぞれのトランスデューサアレイ32の平面に対して鋭角(パネル30が平面である場合、好ましくは45°)で延在するように、ベースユニット34上に取り付けられる。結果として、外側反射面36上で受信された信号は、それぞれのトランスデューサアレイ32上に実質的に90°反射され、トランスデューサアレイのアンテナ素子から放出された信号は、直近の隣接する反射パネル30の外側反射面に入射し、外向きに(再び実質的に90°)反射される。
図6では、これらのアンテナビームは示されていない。
【0045】
別の例示的な実施形態では、別のトランスデューサアレイが、天頂及び隣接する領域における波信号を受信及び送信するために、略中央に提供され得る。この場合、各反射パネルの内側コーナを切り詰めて、そのような信号のための略中央の経路と、反射器パネル配置の中央にあるベースユニット32上にトランスデューサアレイを置くためのスペースとを作成することができる。
【0046】
図6の配置は、
図5のピラミッド型反射器ユニットと同様の全方向カバレッジを達成することができる。しかしながら、約半分のスペースを節約することができ、非常によりコンパクトなアンテナシステムを可能にする。いくつかの実施形態では、ビームカバレッジは、アンテナシステムの周りの360°のボリュームの選択されたセクタ又は象限でのみ必要とされ得、この場合、4つの反射器ユニット34及び4つの関連する平面トランスデューサアレイ32全てが必要ではなく、その代わりに、そのうちの1つだけ、2つ以上を利用して、それぞれ90°、180°、又は270°のカバレッジを提供することができ、それによって、アンテナシステムのサイズ、重量、及びコストを更に低減することができる。
【0047】
図6の配置は、RFボックス32の両側に印刷されたアンテナを使用し、上部の反射器36のうちの2つ(180°カバレッジのために)及び底部部の残りの2つ(残りの180°度のために)を使用して全360°をカバーすることによって、水平面において更によりコンパクトにすることができる。この配置の高さは、
図6に図示される配置の高さの2倍である。この構成はまた、一方又は両側の中央に印刷されたアンテナ(図示せず)を支持し、反射器36は切り詰められて、中央のアンテナのための開口部を残して、天頂及び天底方向並びに隣接する領域をカバーすることができるようにし、こうして、完全な球面カバレッジの別の構成につながる。
【0048】
図面の
図7を参照すると、本発明の更に別の例示的な実施形態によるアンテナが概略的に図示されている。図示されたアンテナは、ここでも、通信、感知、又は撮像システムにおいて無線周波数(RF)波信号を受信及び送信(又は放送)するために設計及び構築される。非常に具体的な実施形態では、このタイプのアンテナは、自動車用レーダシステムなどのレーダ感知又は撮像システムにここでも特に適しているが、本発明は、この点で限定されることを決して意図しない。
【0049】
図面の
図7に図示されるアンテナは、ベースユニット100及び反射器ユニット102を備える。ベースユニット100は、平底の表面を有し得、それが平面表面に取り付けられるか、又はそうでなければ固定されることを可能にするレセプタクル又はボックスを備える。しかしながら、代替手段及び構成が、ベースユニット100が使用のために現場で取り付けられることを可能にするために想定され、本発明は、この点で限定されることを意図するものではなく、また、個々のアンテナ素子104を給電及び/又は駆動するために必要とされるRFフィード電子機器(及び任意の関連する駆動回路)を収容するために適切な形状及びサイズである必要があるという事実以外に、その形状(又は実際には、そのサイズ)に関して限定されることを意図するものではない。
【0050】
前の実施形態と同様に、(
図7に図示されるシステムの配向に従って)複数のそのような個々の(アクティブな)アンテナ素子104が、ベースユニットの「上部」表面上に、又はベースユニットの「上部」表面に提供される。絶対に必須というわけではないが、多くの用途では、アンテナ素子104が、マイクロ波周波数(>100MHz)に特に適している、パッチアンテナなどの薄型又は平面アンテナ素子であることが有利である。パッチアンテナは、誘電体基板上に導電性材料のパッチをエッチングすることによって形成されたアンテナである。誘電体基板は、構造を支持する接地面に取り付けられている。ベースユニット100の「上部」壁全体は、複数の(又は「アレイ」の)アンテナ素子104が提供される誘電体基板を支持する接地面を含み得る。接地面、誘電体基板、及びアンテナ素子104は、当業者には周知であるように、マイクロストリップ技法を使用して、プリント回路基板(PCB)上に製作することによって形成され得る。
【0051】
アンテナ素子の励起は、パッチに接続されたフィードライン(図示せず)を通して提供される。そのようなフィードラインはまた、典型的には、良好なアンテナ性能を提供するために、2.2~12の範囲の誘電率を有する厚い片の誘電体材料である基板の表面上にフォトエッチングされる。ここでも、アンテナ素子104は、用途によって要求又は許可されるように、マイクロストリップフィード又は同軸フィードによって励起することができ、本発明は、この点で必ずしも限定されることを意図するものではない。しかしながら、フィード及びドライバ回路、並びにケーブル配線のいずれか及び全てが、アンテナ素子104及びアンテナを動作させるために必要とされる任意の電源に近接して、ベースユニット100内に収容及び適応され得ることが明らかであろう。
【0052】
アンテナ素子104は、ベースユニット100の「上部」表面上に、離間した関係で、いくつかの(この特定の場合、3つの)同心円又はリング状に配置される。以下で参照される公称垂直軸は、パッチアンテナリングの同心点を通して定義することができる。各リング内のパッチアンテナ素子は、典型的には同じサイズ及び構成になるが、そのサイズ及び構成は、少なくとも理論的には、リング間で変化する可能性がある(例えば、最小のリングから、アンテナ素子は、各リングで徐々に大きくなる可能性がある)。しかしながら、これは、当業者には明らかであるように、達成される特定の用途及び特性に依存する設計上の問題である。しかしながら、本質的に、アンテナ素子104は一緒になって、
図5及び
図6の実施形態に関連して上述したように、当分野で周知の概念である平面アレイ幾何形状を形成し、達成される性能(及び他の)メトリクスに応じて、そのような幾何形状の設計の様態は、十分に文書化されている。もちろん、平面アレイ幾何形状は、(反射器ユニット及び/又は形成される必要があるビームの形状及び構成に応じて)必ずしも対称である必要はなく、アンテナ素子は、必ずしも上述の垂直軸を定義する中心点の周りの全ての方向に延在する必要もない。いくつかの実施形態では、ビーム形成及び/又は受信は、周囲環境の特定のセクタ又は象限内で必要とされ得、そこからの全ての信号は、垂直軸の周りの円周のちょうど一部にクラスタリングされたアンテナ素子のセット上に集中され得る。
【0053】
図面の
図7に図示されるアンテナの反射器ユニット102は、この特定の実施形態では、ベースユニット100の「上」に取り付けられた円錐構造を備え、ベースユニット100の「上部」表面が円錐構造に面している。円錐構造の頂点は、ベースユニット100に最も近く、上述の垂直軸上で、アンテナ素子104の円の中心の上に垂直に点で位置する。したがって、上記定義された公称垂直軸が、アンテナ素子104の円の中心から上向きに、かつ円錐構造の頂点を通って延在し、それにより、(この実施形態では)円錐構造の本体が、中心を定義する垂直軸の周りで延在し、したがって円錐構造は、垂直軸の周りに対称である。
【0054】
円錐構造は、外側反射面を有し、その性質は、少なくとも大部分、用途及びアンテナによって受信/送信される波信号の性質に依存する。無線周波数又はマイクロ波周波数の電磁波を適応させる必要があるこの特定の例示的な実施形態では、当業者には明らかであるように、外側反射面は、金属又は他の導電性材料、又はメタマテリアルから形成され得る。反射器ユニット102に入射する無線又はマイクロ波放射は、入射線の入射角と等しい入射角で反射され、(トランスデューサアレイの平面に対して)円錐構造の外壁の角度(例えば、実質的に45°)を慎重に選択することによって、その上の様々な高さで入射する放射が、ベースユニット100の「上部」表面内又は上のアンテナ素子104に実質的に90°反射されるようにすることができる。次に、アンテナ素子の位置(すなわち、それらが配置されている円又はリングの半径)が対応するように慎重に設計されている場合、円錐構造に入射し、実質的に90°「下向き」に反射される信号は、下のパッチ素子で受信される。同様に、パッチアンテナ素子103から垂直に上向きに送信される信号は、外側反射器ユニット102に入射され、外側反射器ユニット102によって実質的に90°水平に外向きに反射される。例示的な実施形態では、アンテナ素子104の円又はリングのうちの1つ以上が送信することができ、アンテナ素子104のうちの他の1つ以上のリングが信号を受信することができる。
【0055】
図面の
図8を参照すると、
図7の配置の簡略化された図示が提供され、円錐反射器ユニット102の全周囲に同じ高さに入射し、アンテナ素子の単一のリング内のそれぞれの1つのアンテナ素子に反射するビーム18の単一のセットを示している。本発明のこの「実施形態」は、本質的に、図面の
図4に概略的に図示されたコンフォーマル円筒形アレイと同等又は類似しているが、実装のハードウェアは、本発明の概念を採用することによって大幅に簡素化される。
【0056】
実際には、もちろん(2D平面アレイと同様に)、図面の
図7に図示されているようなシステム(
図5及び
図6のもの)では、ビームは、その少なくとも一部が隣接するアンテナパネルによっても受信され得、それに応じて処理されて高解像度出力を生成するように、アンテナアレイ又は各アンテナアレイ上で重なり合う。
【0057】
したがって、
図5のピラミッド型反射器、
図6のオフセット反射器パネル、又は
図7の円錐反射器を用いて、平面アンテナアレイの幾何形状、適切な駆動及び処理ハードウェア並びにソフトウェアとともに、360°のカバレッジを達成できることが理解されるであろう。実際、図面の
図9を参照すると、
図3の簡略化された構造は、本質的に、360°のボリュームの周りに再現することができ、アンテナ素子の各放射状セット(この特定の実施形態では各サークルから1つ)は、
図3の3アンテナ平面アレイと同等(又は少なくとも類似)であると見なすことができ、高度カバレッジは、反射器ユニット102の「フレア角度」に起因して作成された「積み重ねられた」ビームによって提供される。したがって、
図5のピラミッド型反射器、
図6のオフセット反射器パネル、又は
図7の円錐反射器を使用することにより、
図1に図示されるように、何らかの機械的走査又は複数の平面アレイの準備を必要とすることなく、平面アレイ機能性を360°のボリュームの周りに再現することができる。反射器ユニットは、それを取り囲む完全な360°のボリューム(又は選択された象限又はそのセクタ)に関してビーム18’を生成するが、これらのビーム18’は、2D平面アレイ幾何形状と同様の様態で生成される(又は処理される)。その結果、単一の「パネル」、すなわちベースユニットのみが必要であり、アンテナパネル(10-
図1)の必要性はなく、関連するケーブル配線/回路が排除される。更に、反射器ユニットのみを移動(又は変更)する必要があるため、アンテナの高さを変更することが簡素化される。駆動及び信号処理ハードウェアは、ベースユニットを移動させることなく、そのままにしておくことができ、容易に適合又は調整することができる。
【0058】
図面の
図10を参照すると、本発明の例示的な実施形態による、ホログラフィック(非走査)レーダシステムが概略的に図示されている。図示された実施形態では、アンテナ素子を担持するベースユニットの表面、及び
図5のピラミッド型反射器ユニット、
図6のオフセット反射器パネル、又は
図7の円錐反射器ユニット(見えない)は、レドーム構造106によって覆われている。レドーム構造106は、例えば、図面の
図5、
図6又は
図7に図示されているようなアンテナのための耐候性保護カバーを提供する細長いドームである。ドーム106は、アンテナによってキャプチャ又は送信されている電磁信号(すなわち、レーダ信号)を最小限に減衰させる材料で形成される。当業者に周知となるうように、レドームは、典型的には、繊維強化ポリマー材料で作られ、単一の壁、サンドイッチ、又はスペースフレーム構造であり得る。本発明は、この点で限定されることを意図するものではなく、本発明の実施形態のいずれのための保護カバーのために選択される材料も、トランスデューサ/アンテナが使用に必要とされる用途に依存する。例えば、図面の
図11を参照すると、無人車両108用の屋根搭載ホログラフィックレーダシステムでは、構造の重量が重要であり、ハニカム又はフォームコアを有するサンドイッチ構造が選択され得る。しかしながら、性能及び最適な分解能が重要になるため、レドームに選択された複合材料及び構造は、機械的特性及び環境弾力性と同時に、誘電性能の最適化が必要となる。当業者には周知となるように、この目的のために多くの異なる適切な材料が利用可能であり、本発明は、この点で限定されることを意図しない。
【0059】
本発明は、「円錐形」反射器102の断面に関して限定されることを必ずしも意図するものではないことが理解されるであろう。多種多様な用途のために、トランスデューサ/アンテナ素子104の配置及び構成が対称ではない場合でも、反射器102が対称/等方性であることが期待又は想定される。これは、上述した、
図5及び
図6の配置、並びに
図7を参照して説明した配置に適用されるであろう。いくつかの用途では、反射器ユニットの断面(又は別個の反射板の配置)は、非等方性であり得る。例えば、いくつかの用途に必要とされ得るように、楕円断面を有する円錐(又は切頭円錐)反射器を利用して、楕円断面の長軸及び短軸の方向に沿って異なるビームプロファイルを生成することができる。前述のように、外向きの反射面は、送信/受信信号の角度分解能を改善するために凹面にされる場合がある。
【0060】
本発明の実施形態によって生成されるアンテナビームは、当業者にはよく知られるように、同時送信、時間差送信、順次送信、ローブ切り替え、等を含む様々な構成で送信することができる。例示的な実施形態では、単に順次の様態で送信機をオンにすることによって、ビーム走査に代わる「ビーム切り替え」を達成して、完全な360°を走査することができる。前述のように、アンテナ素子は、ベースユニットの周りの全ての方向に対称である必要はない。したがって、いくつかの用途では、他の方向において高度カバレッジが少ない又はまったくなくて、特定の方位角方向においてより大きな数のビームで、より良い高度カバレッジを有することが望ましい場合がある。
【0061】
同様に、多種多様な用途のために、円錐形セクタ又はピラミッド型反射器ユニットは、対称/等方性であると想定される。(上述したように)アンテナ素子のアレイが対称ではない場合でもそうである。しかしながら、反射器ユニット(又は反射器プレートの配置)が非等方性であってもよいことは、当業者には明らかであろう。例えば、反射器ユニットは、環境の1つ以上の象限のみを監視する必要がある場合、楕円形(いくつかの用途のために楕円形の断面の長軸及び短軸の方向に沿って異なるビームプロファイルを与える)、長方形又は多角形の断面を有し得、又は(
図6を参照して図示及び説明された実施形態の場合のように)反射器プレートのうちの1つ以上のみが提供され得る。
【0062】
更に、受信波は、振幅及び位相モノパルス法、圧縮感知法、及び当業者にはよく知られているであろう他のビームステアリング法を含む様々な方法で、受信アンテナアレイによって処理され得る。
【0063】
例示的な実施形態では、アンテナの放射状のセット(
図7を参照して図示及び説明された例における)又はアンテナのアレイ(
図5及び
図6を参照して図示及び説明された実施形態における)は、送信ビームと受信ビームとの間で交互にすることができる。
図7に図示される実施形態では、各放射状セットに3つのアンテナがある。これらは、受信、送信、受信を交互に行うことができる。これは、各送信ビームの周りに2つの受信ビームを生成し、モノパルス及びアレイベースの処理の両方を実行して、アンテナの周りの3Dシーンの高解像度画像を生成することができる。図面の
図5及び
図6を参照して図示及び説明される例では、同様に、アンテナの各列は、各送信ビームの周りに2つの受信ビームを提供するために、交互に受信、送信、受信を有することができる。
【0064】
(図面の
図1を参照して説明される従来技術のように)3D空間のRF受信のために複数のパネルが使用される場合、全てのデータを収集し、それを集中型データプロセッサにルーティングするという余分な問題がある。この状況は、例えば、360°ホログラフィックレーダを形成するために複数のパネルが使用されるときに発生し、スケジューリング及びデータ転送の問題につながる。本発明の実施形態は、全ての電子構成要素を単一のベースユニットに統合することによって、外部データルーティングケーブル並びにデータスケジューリング及び収集ハードウェアの必要性を排除することによって、これらの問題に対する解決策を提供する。
【0065】
様々なフィードネットワークアーキテクチャ(例えば、シリーズフィード、コーポレートフィード、等)を使用して、本発明の上述の(及び他の)実施形態のアンテナ素子を給電することができることは、当業者には明らかであろう。また、多くの伝送ライン技術を、アンテナ素子を含むプリント回路基板(PCB)を製作するために使用することができ、そのような製作技術は、例えば、上述のマイクロストリップ、ストリップライン、コプレーナ導波路、基板集積導波路、等を含む。
【0066】
一般的に言えば、本発明の実施形態は、3D空間内の円筒上に分布された湾曲したアンテナ素子を有するコンフォーマル円筒形アレイに類似している。したがって、少なくともいくつかの用途について、アンテナ素子の平面アレイ上で受信された信号に関連する信号処理は、コンフォーマル円筒アレイシステムで使用されるものと同様の様態で実行され得る。しかしながら、反射器形状及び平面アンテナ素子の配置は、全体的なビームパターンに影響を及ぼし、それは、所与の用途に合わせて最適化することができ、必要とされる結果として生じる信号処理をそれに応じて適合させることができる。
【0067】
更に、PCBの設計では、様々な基板材料を使用することができる。RFモジュール及びモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)を含めて、PCB以外の回路技術を使用して、本発明によるシステムを作製することができる。また、様々なビーム形状を、反射器/フィードの組み合わせを通して構築することができる。加えて、主アンテナ素子は、例えば、反射器の形状及び構成と組み合わせた効果を与えることができる曲率を有する非平面表面上に配置することができ、それは、いくつかの用途に有利であり得る。また更に、システムは、原則として、周波数及び偏波に依存しない。
【0068】
反射器は、それが意図されている用途に応じて、様々なタイプの材料を使用して作製することができる。メタマテリアルを、角度分解能の改善などの特定の望ましい特性を達成するために使用することができる。反射器は、必ずしも連続的な滑らかな表面を有する必要はなく、用途に応じて、その中に切れ目又は中断を有することができる。
【0069】
上述の構成は、多種多様なエンジニアリング用途において、低コストで大幅に簡素化された代替アンテナ/トランスデューサとして適合され、使用され得ることが想定される。考えられる用途の非網羅的なリストが以下に提供される:
・位置決め、監視、追跡、交通遠隔測定、等を含む、多種多様なボリュームカバレッジ用途のための固定レーダ設置。例として、特定の空間内のドローンをサーチ、検出、追跡、及び分類する必要があるドローン検出レーダがある。別の例は、海上船舶を追跡するために海岸に設置された沿岸監視レーダである。本発明の実施形態は、従来の機械的に走査されるレーダ及びリモート感知システムを本発明の非走査技術に置き換え、モータ及び駆動回路を排除することによって更に電気機械的簡素化をもたらすためにも使用され得る。
・無人自動車、トラック、ランドムーバ、鉱山機械、軍用自律走行車両、フォークリフトトラック、等を含む自律走行車両のナビゲーション用の適切に取り付けられたレーダセンサ。かかる一実施形態は、図面の
図11に概略的に図示されている。
・また、
図11を参照すると、プラットフォームの動きは、ドップラビームシャープニングを含む様々な技法を使用して、シーン内の鮮明度を高めるために使用することができる。
・インテリジェントな輸送のためのビークルトゥビークル(V2V)及びビークルトゥエブリシング(V2X)通信アンテナ。
・モバイル基地局及び無線通信用の放送アンテナ。
・特に、
図5及び
図6に示される実施形態は、軍事レーダを含む用途を有し得る。反射板(及び関連するトランスデューサアレイ)は、任意の数のアンテナビームが送信又は受信されることを可能にするように構成することができる。
・工業用及び非工業用環境での人員計数及び動き検出などの屋内測位用途用の全方向性感知システム。
・無線発電用の全方向性ブロードバンドRFエネルギーハーベスティングデバイス。このコンセプトは、太陽エネルギー及びレーザエネルギーの収集に拡張することができる。
・トランスデューサ素子としての光源を備えた全方向性照明デバイス。
・本発明の実施形態はまた、空間の定義されたボリュームの放送カバレッジのための衛星ベースのシステムの新世代として使用することもできる。本発明の実施形態はまた、宇宙用途のための新世代の折り畳み式アンテナにも役立つ。
・本発明の実施形態は、一般に、広範囲の「コンフォーマル」アンテナ構成を簡略化された平面実装で置き換えるために使用することができる。
・完全な360度のカバレッジに加えて、本発明の実施形態は、360°未満の方位角ボリュームにも適し得ることが当業者には明らかであろう。したがって、本発明の例示的な実施形態は、例えば、90°又は180°のボリュームのみのセクタ又は象限をカバーするのに適することができる。これは、本発明の実施形態に基づく複数のセンサがカバレッジエリアを最適化するために使用される場合に起こり得る。この例としては、部屋内で良好なカバレッジが望まれるが、壁に面した方向にはカバレッジは必要ない屋内位置用途がある。別の実施形態では、路傍に設置されたレーダ交通遠隔測定システムは、交通遠隔測定のために実際の道路をカバーする必要があるが、オフロード領域をカバーする必要はない場合がある。
【0070】
本発明の実施形態は、無線/マイクロ波周波数(レーダ)アンテナに関連して上記に説明されてきたが、本発明は、(トランスデューサ素子として)カメラを含む光学システム、音響又はマイクロホンアレイシステム、コンフォーマルソナーアレイシステム、及び3Dレーザアレイ及びLiDARシステムなどの(必ずしもこれらに限定されない)、圧力又は機械的(「無線」)波信号を利用する他の隣接する技術分野にも適用することができることも想定される。
【0071】
上記のタイプのシステムの各々において、本発明の態様は、センサの周りの完全な360°又はその適切なセクタ又は象限のいずれかの低コストカバレッジを提供する新しい手段を提供する。それぞれの場合において、反射器は多くの形状を呈することができ、用途に適した様々な材料で作製することができる。したがって、光学及びレーザシステムの場合、
図5の実施形態の反射器プレートの反射面は、ミラーであり得、又は(図面の
図6及び
図7を参照して説明される実施形態の場合、反射器ユニットは、例えば、適切な円錐曲線又はピラミッド型ミラーであり得る。ソナーシステムの場合、それは、例えば、超音波反射器であり得る。音響システムの場合、それは音響反射器であり得る。水中用途の場合、それはハイドロフォニック反射器であり得る。いくつかの用途では、メタマテリアルを使用して、望ましいビーム形成特性を達成することができる。
【0072】
「トランスデューサ素子」はまた、所与の用途に適切に選択することができる。したがって、光学用途の場合、素子は、例えば、レンズであり得る。音響用途の場合、それらはマイクロフォンアレイであり得、水中ソナー用途の場合、それらはハイドロフォニックトランスデューサ又は圧電トランスデューサであり得る。レーザ用途の場合、それらはレーザ源になる。
【0073】
光学システムにおいて、本発明の実施形態は、パノラマカメラのより大きなカバレッジと、パンチルトズーム(PTZ)機構を使用する場合と使用しない場合がある集束カメラの高解像度との間の従来のトレードオフを克服するために使用することができる。すなわち、パン/チルト機構を必要としない非常に高解像度である新世代のパノラマカメラを、本発明の例示的な実施形態に従って構築することができ、道路及び建物の屋外測量、並びに屋内及び屋外に設置されたセキュリティカメラを含むがこれらに限定されない様々な分野での多様な用途がある。このタイプのカメラの用途は、例えば、所望のシーンの3D撮像のための次世代電子デバイス(ハンドヘルド又はその他)における統合された高解像度カメラとしてあり得る。このタイプのデバイスはまた(任意選択で)、使用しないときの収納のために折り畳み式反射器構成を利用することもできる。
【0074】
前述の詳細な説明から、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、記載された実施形態に修正及び変形を加えることができることが当業者には明らかであろう。
【国際調査報告】