IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トルンプ マシーネン オーストリア ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフトの特許一覧

<>
  • 特表-電気機械的駆動装置 図1
  • 特表-電気機械的駆動装置 図2
  • 特表-電気機械的駆動装置 図3
  • 特表-電気機械的駆動装置 図4
  • 特表-電気機械的駆動装置 図5
  • 特表-電気機械的駆動装置 図6
  • 特表-電気機械的駆動装置 図7
  • 特表-電気機械的駆動装置 図8
  • 特表-電気機械的駆動装置 図9
  • 特表-電気機械的駆動装置 図10
  • 特表-電気機械的駆動装置 図11
  • 特表-電気機械的駆動装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】電気機械的駆動装置
(51)【国際特許分類】
   F16D 55/28 20060101AFI20240220BHJP
   F16D 65/12 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
F16D55/28 B
F16D65/12 P
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023551210
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-23
(86)【国際出願番号】 AT2022060048
(87)【国際公開番号】W WO2022178563
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】A50122/2021
(32)【優先日】2021-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509296085
【氏名又は名称】トルンプ マシーネン オーストリア ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ステファノ スペツィアリ
【テーマコード(参考)】
3J058
【Fターム(参考)】
3J058AA43
3J058AA47
3J058AA48
3J058AA53
3J058AA54
3J058AA78
3J058AA88
3J058BA02
3J058BA13
3J058CA42
3J058CB17
3J058CB20
3J058CC07
3J058CC12
3J058CC72
3J058CC77
3J058CD24
3J058FA32
(57)【要約】
【課題】電気機械的駆動装置を改良する。
【解決手段】本発明は、電気機械的駆動装置1に関するものであって、モータ2を有し、前記モータ2によって回転軸線4を中心に回転可能な、回転部分3を有し、かつ制動位置と外された位置との間で操作可能な制動装置5を有し、前記制動装置5が、前記回転部分3と一緒に回転する制動ディスク6と軸方向に変位可能な制動部材7とを有し、前記制動部材が制動位置において前記制動ディスク6に作用する、電気機械的駆動装置1は、前記制動ディスク6が、内側の領域8を有し、前記制動ディスク6の第1の側に形成された第1の摩擦面11を備えた、前記回転軸線4を中心にリング形状に延びる摩擦面領域10を有し、かつ前記摩擦面領域10と前記内側の領域8との間で前記回転軸線4を中心に延びる、中間領域9を有し、かつ前記制動部材7に第1の係合面17が形成されており、前記第1の係合面が前記第1の摩擦面11を向いており、かつ制動位置において前記第1の摩擦面11と協働する、ことを特徴としている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機械的駆動装置(1)であって、
モータ(2)を有し、
前記モータ(2)によって回転軸線(4)を中心に回転可能な、回転部分(3)を有し、かつ
制動位置と外された位置との間で操作可能な制動装置(5)を有し、
前記制動装置(5)が、前記回転部分(3)と一緒に回転する制動ディスク(6)と軸方向に変位可能な制動部材(7)とを有し、前記制動部材が制動位置において前記制動ディスク(6)に作用する、電気機械的駆動装置(1)において、前記制動ディスク(6)が、
内側の領域(8)を有し、
前記制動ディスク(6)の第1の側に形成された第1の摩擦面(11)を備えた、前記回転軸線(4)を中心にリング形状に延びる摩擦面領域(10)を有し、かつ
前記摩擦面領域(10)と前記内側の領域(8)との間で前記回転軸線(4)を中心に延びる、中間領域(9)を有し、
かつ前記制動部材(7)に第1の係合面(17)が形成されており、前記第1の係合面が前記第1の摩擦面(11)を向いており、かつ制動位置において前記第1の摩擦面(11)と協働する、ことを特徴とする電気機械的駆動装置。
【請求項2】
前記制動ディスク(6)の前記中間領域(9)が、外された位置においても、制動位置においても前記制動部材(7)に対して接触することはなく、かつ/又は
前記制動位置において、前記制動ディスク(6)との前記制動部材(7)の接触が、前記第1の摩擦面(11)に限定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項3】
前記中間領域(9)が変形領域であって、前記変形領域は、前記制動部材(7)が前記制動ディスク(6)に作用することによって、軸方向に弾性的に変位可能である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項4】
前記変形領域内に、好ましくは切り通しの形式の、切り抜き(19)及び/又は材料弱化が形成されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項5】
前記変形領域内で、前記切り抜き(19)の全面積が、残りの材料によって占められる全面積と少なくとも同じ大きさである、ことを特徴とする請求項4に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項6】
前記摩擦面領域(10)が、第2の摩擦面(12)を有し、前記第2の摩擦面が、前記制動ディスク(6)の、前記第1の側とは逆の第2の側に形成されており、かつ
前記制動ディスク(6)の前記摩擦面領域(10)が、前記第1の係合面(17)と第2の係合面(18)の間に配置されており、前記第2の係合面が前記第2の摩擦面(12)を向いており、かつ制動位置において前記第2の摩擦面(12)と協働する、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項7】
前記第1の係合面(17)がリング形状であり、かつ/又は
前記第2の係合面(18)がリング形状である、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項8】
前記摩擦面領域(10)が、制動ディスク(6)の周縁に配置されており、好ましくは前記第1の摩擦面(11)及び/又は前記第2の摩擦面(12)が、前記制動ディスク(6)の外端縁まで達している、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項9】
前記摩擦面領域(10)の外半径と内半径の間の差が、前記制動ディスク(6)の外半径の最大で1/3、好ましくは最大で1/4である、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項10】
前記電気機械的駆動装置(1)がハウジング(13)を有し、かつ
前記第2の係合面(18)がハウジング部分(13a)に、あるいは前記ハウジング部分(13a)と堅固に結合された部材に、形成されている、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項11】
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、前記制動ディスク(6)を前記回転部分(3)に固定するために、好ましくは穴の形式の、少なくとも1つ、好ましくは複数の、好ましくはリング状に配置された、固定インターフェイス(16)を有し、好ましくは、前記固定インターフェイス(16)の数が、10よりも大きく、かつ/又は前記変形領域内の前記切り抜き(19)の数よりも大きい、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項12】
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第1の摩擦面(11)と前記第1の係合面(17)が、平行な方向づけからずれており、かつ/又は
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第2の摩擦面(12)と前記第2の係合面(18)が、平行な方向づけからずれている、ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項13】
前記第1の摩擦面(11)と前記第1の係合面(17)の間の間隔が径方向に減少し、好ましくはこの間隔が、前記摩擦面(11)の径方向外側の端縁において、前記第1の摩擦面(11)の径方向内側の端縁におけるよりも、最大で1mm、好ましくは最大で0.2mm、小さく、かつ/又は
前記第2の摩擦面(12)と前記第2の係合面(18)の間の間隔が径方向に減少し、好ましくはこの間隔が、前記第2の摩擦面(12)の径方向外側の端縁において、前記第2の摩擦面(12)の径方向内側の端縁におけるよりも、最大で1mm、好ましくは最大で0.2mm小さい、ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項14】
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第1の摩擦面(11)と前記第1の係合面(17)が互いに対して傾斜しており、かつ/又は
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第2の摩擦面(12)と前記第2の係合面(18)が互いに対して傾斜している、ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項15】
前記第1の摩擦面(11)及び/又は前記第1の係合面(17)が、径方向において湾曲した推移を有し、かつ/又は
前記第2の摩擦面(12)及び/又は前記第2の係合面(18)が、径方向において湾曲した推移を有している、ことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項16】
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、前記回転部分(3)に軸方向に固定されており、かつ/又は
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、好ましくはねじを介して、前記回転部分(3)と堅固に結合されている、ことを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項17】
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)と前記回転部分(3)との間に第1のスペーサリング(14)が配置されており、好ましくは前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、前記第1のスペーサリング(14)と第2のスペーサリング(15)との間に、好ましくはねじを用いて、押し込まれている、ことを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項18】
前記電気機械的駆動装置(1)がスピンドル駆動装置であって、前記制動ディスク(6)と結合されている前記回転部分(3)が、ねじナットの形式で形成されており、前記ねじナットが前記スピンドル駆動装置のスピンドル(23)と協働する、ことを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項19】
前記制動ディスク(6)が、ディスク形状のベースボディ(24)を有し、かつ
前記第1の摩擦面(11)及び/又は前記第2の摩擦面(12)が、好ましくはリング形状の制動ライニングによって形成されており、前記制動ライニングが前記ベースボディ(24)上に設けられており、かつ/又は軸方向において前記ベースボディ(24)を越えて張り出している、ことを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項20】
前記制動部材(7)が、制動位置の方向に付勢されている、ことを特徴とする請求項1から19のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項21】
前記制動部材(7)が制動位置の方向に、多数のばね(21)によって付勢されており、前記多数のばね(21)がリング形状であり、かつ好ましくは前記第1の係合面(17)と重なるように配置されている、ことを特徴とする請求項20に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項22】
前記ばね(21)が、前記電気機械的駆動装置(1)の取り外し可能なハウジング部分(13b)内に挿入されている、ことを特徴とする請求項21に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項23】
前記制動装置(5)が、好ましくは電磁石の形式の、少なくとも1つのアクチュエータ(22)を有し、前記アクチュエータによって前記制動部材(7)が外された位置及び/又は制動位置へ移動可能であり、好ましくは前記アクチュエータ(22)が、前記電気機械的駆動装置(1)の取り外し可能なハウジング部分(13b)内に挿入されている、ことを特徴とする請求項1から22のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項24】
前記モータ(2)と前記制動装置(5)が、共通のハウジング(13)内に収容されている、ことを特徴とする請求項1から23のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項25】
作業運動のための少なくとも1つの駆動装置、特にプレス駆動装置、を有する、変形機械(20)、特に曲げ機械、好ましくは曲げプレスにおいて、
前記少なくとも1つの駆動装置が、請求項1から24のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置(1)である、ことを特徴とする変形機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載された電気機械的駆動装置に関する。本発明は、プレス駆動装置を有する変形機械にも関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(欧州特許出願公開第1524455号明細書)は、スピンドル駆動装置の形式の電気的に操作される線形のアクチュエータに関連して制動装置を開示しており、その制動装置は軸方向に移動可能な第1のカップリングディスク及びハブを介して駆動軸と協働する第2のカップリングディスクを有している。第1のカップリングディスクが第2のカップリングディスクを第3のカップリングディスクに対して押圧する。コイルの操作によって、第1のカップリングディスクが解放する位置へ移動されるので、第1のカップリングディスクは駆動軸によって回転することができる。
【0003】
特許文献2(欧州特許出願公開第2333380号明細書)は、同様に、線形のアクチュエータに関連して、回転する制動ディスクと固定の制動ディスクとを有する制動装置を開示しており、その固定の制動ディスクが回転する制動ディスクに対して移動可能であり、かつ摩擦によって駆動軸の制動を可能にする。
【0004】
従来技術から生じる欠点は、特に、制動作用、特に制動モーメントもしくは制動力が所定の適用のためには低すぎることにある。制動プロセス、すなわち制動装置の操作と制動作用(たとえば駆動の停止又は所望の水準への制動)の間に生じる時間は、しばしば長すぎる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1524455号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第2333380号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、従来技術の欠点を克服し、かつ、直接かつ迅速に始まる制動作用を得ることができる、電気機械的駆動装置を提供することである。同様に、制動作用と制動プロセスの効率を高めなければならない。それによって特に、操作者が危険な領域内で作業もしくは操作し、かつこの理由から所定の条件の下で駆動を直接停止させなければならないような適用において、安全を高めようとしている。種々の適用領域内の電気機械的駆動装置の信頼性、性能及び使用可能性が、制動装置の改良によって高められなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、冒頭で挙げた種類の電気機械的駆動装置において、制動ディスクが、
内側の領域を有し、
制動ディスクの第1の側に形成された第1の摩擦面を備えた、回転軸線を中心にリング形状に延びる摩擦面領域を有し、
摩擦面領域と内側の領域との間で回転軸線を中心に延びる、中間領域を有し、
かつ、制動部材に第1の係合面が形成されており、その第1の係合面が第1の摩擦面を向いており、かつ、制動位置において第1の摩擦面と協働する、
ことによって解決される。
【0008】
制動部材は、回転部分と一緒に回転しない。言い換えると:制動部材は、回転部分もしくは回転部分と回転結合されている制動ディスクの回転に関して、固定である。制動部材は、制動位置において、制動ディスクとの摩擦結合によって制動作用を及ぼす。本発明によれば、摩擦面領域は径方向において、内側の領域の外部及び中間領域の外部にも位置している。内側の領域は固定領域(回転部分に固定するため)として用いることができるが、中間領域は好ましくは変形可能に形成されている。内側の領域と中間領域が、制動位置においても制動部材と接触しないと、効果的である。制動作用は、周縁領域内で最大である。一方で、そこでは速度が最大であり、他方で、そこでは最大の制動モーメントももたらすことができる。
【0009】
制動部材は、外された位置から制動位置へ軸方向に移動可能である。この移動によって、制動間隙が縮小され、ついには制動部材の第1の係合面が制動ディスクの第1の摩擦面を押圧する。
【0010】
径方向ずっと内側に位置する領域(内側の領域と中間領域)を介して制動モーメントが回転部分へ伝達される。
【0011】
制動ディスクは、その内側の領域によって、回転部分に対して軸方向に固定することができる。制動部材は、制動位置においてさらに内側に位置する摩擦面領域を押圧し、それによって変形力が制動ディスクへもたらされる。制動ディスクは、軸方向に曲がろうとする。
【0012】
回転部分は、たとえば駆動軸、ねじナット(たとえばスピンドル駆動装置の場合)、ロータ(電気モータの)又は駆動系の各任意の回転する部材とすることができる。
【0013】
好ましい実施形態は、制動ディスクの中間領域が、外された位置においても、制動位置においても、制動部材に対して接触せず、かつ/又は制動位置において制動ディスクとの制動部材の接触は、第1の摩擦面に限定されることを、特徴としている。この措置によって、摩擦結合は摩擦面領域の領域内のみで発生し、内側の領域と中間領域は制動部材と直接接触することがない。すなわち特に中間領域は、付加的な機能性を代表することができる。
【0014】
好ましい実施形態は、中間領域が変形領域であって、その変形領域は、制動部材が制動ディスクに作用することによって軸方向に弾性変形可能であることを、特徴としている。既知の解決とは異なり、ここでは制動ディスクは、回転部分に軸方向に固定することができる。大体において、制動ディスクと回転部分の間に堅固な結合を設けることができる。それによって制動作用が高まり、特に制動力が回転部分へ直接伝達される。
【0015】
好ましい実施形態は、変形領域内に、好ましくは切り通しの形式の、切り抜き及び/又は材料弱化が形成されていることを、特徴としている。切り抜きの数によって、変形可能性の程度を定めることができ、かつ種々の適用領域のために最適化することができる。代替的に、変形領域は、内側の領域及び/又は摩擦面領域に比較して材料厚が小さいことによっても、特徴づけることができる。
【0016】
好ましい実施形態は、変形領域内で切り抜きの全面積が、残りの材料が占める全面積と少なくとも同じ大きさであることを、特徴としている。それによって、特に摩擦面領域が制動位置において第2の係合面に対して押圧される場合に、充分な変形が保証される。
【0017】
好ましい実施形態は、摩擦面領域が第2の摩擦面を有し、その第2の摩擦面が制動ディスクの第1の側とは逆の第2の側に形成されており、かつ制動ディスクの摩擦面領域が第1の係合面と第2の係合面の間に配置されており、その第2の係合面が第2の摩擦面に向いており、かつ制動位置において第2の摩擦面と協働することを、特徴としている。制動装置の外された位置において、それぞれの協働する面の間に制動間隙が形成されている。変形可能な中間領域によって、エレガントなやり方で、かつ回転部分に対して制動ディスクが軸方向に移動できることの代わりに、制動ディスクの変形により、1つ/複数の制動間隙を軸方向に全表面で閉鎖できることを、保証することができる。
【0018】
好ましくは実施形態は、第1の係合面がリング形状であり、かつ/又は第2の係合面がリング形状であることを、特徴としている。
【0019】
好ましい実施形態は、摩擦面領域が制動ディスクの周縁に配置されており、好ましくは第1の摩擦面及び/又は第2の摩擦面が制動ディスクの外端縁まで達していることを、特徴としている。すでに述べたように、制動作用は制動ディスクのもっとも外側の領域内で最大である。
【0020】
好ましい実施形態は、摩擦面領域の外半径と内半径の間の差が、制動ディスクの外半径の最大で1/3、好ましくは最大で1/4であることを、特徴としている。
【0021】
好ましい実施形態は、電気機械的駆動装置がハウジングを有し、かつ第2の係合面がハウジング部分に、あるいはハウジング部分と堅固に結合された部材に、形成されていることを、特徴としている。この措置によって、制動モーメントは、直接(固定の)ハウジング内へ導入することができる。熱の形式で放出される制動エネルギも、ハウジング内へ移動することができ、それによって複雑な制動冷却を省くことができる。というのは、熱はハウジングを介して直接外部へ案内することができるからである。
【0022】
好ましい実施形態は、制動ディスクの内側の領域が、制動ディスクを回転部分に固定するために、少なくとも1つ、好ましくは複数の、好ましくはリング形状に配置された、好ましくは穴の形式の、固定インターフェイスを有しており、好ましくは、固定インターフェイスの数は、10よりも大きく、かつ/又は変形領域内の切り抜きの数よりも大きいことを、特徴としている。ここで特に好ましいのは、制動ディスクと回転部分との間の堅固な結合であって、それは、たとえばねじによって保証することができる。
【0023】
好ましい実施形態は、制動装置の外された位置において、第1の摩擦面と第1の係合面は平行な方向づけからずれており、かつ/又は制動装置の外された位置において、第2の摩擦面と第2の係合面が平行な方向づけからずれていることを、特徴としている。この措置によって、たとえば摩擦面領域のずっと内側に位置するセクションにおける圧力を減少させることができ、一方で、ずっと外側に位置するセクション内の圧力は、それに対して増大させることができる。それによって、摩擦面もしくは(係合面)(もしくは制動間隙)がしかるべく寸法設計されている場合に、均一な圧力分配が達成される。それが摩耗の減少と寿命の延長をもたらす。これらの利点は、たとえば以下の好ましい実施形態によっても得ることができる。
【0024】
好ましい実施形態は、
第1の摩擦面と第1の係合面の間の間隔が径方向に減少し、好ましくはこの間隔は、第1の摩擦面の径方向外側の端縁において、第1の摩擦面の径方向内側の端縁におけるよりも最大で1mm、好ましくは最大で0.2mm小さく、
かつ/又は、第2の摩擦面と第2の係合面の間の間隔が径方向に減少し、好ましくはこの間隔は、第2の摩擦面の径方向外側の端縁において、第2の摩擦面の径方向内側の端縁におけるよりも、最大で1mm、好ましくは最大で0.2mm小さい、
ことを特徴としている。
制動位置において、摩擦面領域のずっと内側に位置するセクションにおける圧力が減少され、一方で、ずっと外側に位置するセクション内の圧力は、それに対して増大される。さらにそれによって、所定の程度において、制動プロセスの間に軸方向に曲がる、制動ディスクへの圧接を行うことができる。
【0025】
好ましい実施形態は、制動装置の外された位置において、第1の摩擦面と第1の係合面が互いに対して傾斜しており、かつ/又は制動装置の外された位置において第2の摩擦面と第2の係合面が互いに対して傾斜していることを、特徴としている。
【0026】
好ましい実施形態は、第1の摩擦面及び/又は第1の係合面が径方向において湾曲した推移を有しており、かつ/又は第2の摩擦面及び/又は第2の係合面が径方向において湾曲した推移を有していることを、特徴としている。
【0027】
好ましい実施形態は、制動ディスクの内側の領域が回転部分に軸方向に固定されており、かつ/又は制動ディスクの内側の領域が、好ましくはねじを介して、回転部分と堅固に結合されていることを、特徴としている。
【0028】
好ましい実施形態は、制動ディスクの内側の領域と回転部分の間に第1のスペーサリングが配置されており、好ましくは制動ディスクの内側の領域が第1のスペーサリングと第2のスペーサリングの間に、好ましくはねじを用いて、押し込まれていることを、特徴としている。1つ又は複数のスペーサリングは、1つ又は複数の係合面に対する摩擦面の相対位置を調節し、もしくは最適化するために、使用することができる。それらはさらに、均一な圧力分配をもたらす。
【0029】
好ましい実施形態は、電気機械的駆動装置がスピンドル駆動装置であって、制動ディスクと結合される回転部分は、ねじナットの形式で形成されており、そのねじナットがスピンドル駆動装置のスピンと協働することを、特徴としている。
【0030】
好ましい実施形態は、制動ディスクがディスク形状のベースボディを有し、かつ第1の摩擦面及び/又は第2の摩擦面が好ましくはリング形状の制動ライニングによって形成されており、その制動ライニングがベースボディ上に設けられており、かつ/又はベースボディを越えて軸方向に張り出していることを、特徴としている。
【0031】
好ましい実施形態は、制動部材が制動ディスクの方向に付勢されていることを、特徴としている。したがって、ここでは、操作又は通電と関係なく、パッシブな(ばね)部材によって制動位置を保持することができる。
【0032】
好ましい実施形態は、制動部材が制動位置の方向へ多数のばねによって付勢さされており、それらのばねがリング形状であり、かつ好ましくは第1の係合面と重なるように配置されていることを、特徴としている。
【0033】
好ましい実施形態は、ばねが、電気機械的駆動装置の取り外し可能なハウジング部分内に挿入されていることを、特徴としている。
【0034】
好ましい実施形態は、制動装置が、好ましくは電磁石の形式の、アクチュエータを有し、そのアクチュエータによって制動部材が外された位置及び/又は制動位置へ移動可能であり、好ましくはアクチュエータが、電気機械的駆動装置の取り外し可能なハウジング部分内に挿入されていることを、特徴としている。この種の変形例は、電流がなくなり、あるいは駆動がなくなった場合に、電磁石に電流がなくなり、かつ制動装置が自動的に制動位置へ移動するという利点を有している。
【0035】
好ましい実施形態は、モータと制動装置が共通のハウジング内に収容されていることを、特徴としている。それによって制動作用の直接性が向上する。というのは、モータトルクの生成の直接的な領域内で制動が行われるからである。
【0036】
目的は、作業運動のための駆動装置、特にプレス駆動装置を有する、変形機械、特に曲げ機械、好ましくは曲げプレスによっても達成され、少なくとも1つの駆動装置が、本発明に係る電気機械的駆動装置である。この種の変形機械は、第1の(たとえば上方の)工具支持体と第2の(たとえば下方の)工具支持体とを有することができ、それらの相対運動が作業運動である。上述した電気機械的駆動装置は、変形機械内で使用するのに、特によく適している。というのは、提案される制動装置は、特に迅速に反応し、したがって特に操作者が確実に保護され(特に、安全のために作業運動の遮断又は停止/低速化が重要であるような場合に)、しかも工作物が誤った、もしくは誤りのある加工ルーチンから「保護」されるからである。
【0037】
本発明をさらによく理解するために、以下の図を用いて本発明を詳細に説明する。
【0038】
図は、それぞれ著しく簡略化した図式的な表示である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1図1は、電気機械的駆動装置を断面で示している。
図2図2は、制動装置の一部を、立体的に覗いて示している。
図3図3は、制動装置を断面で示している。
図4図4は、制動ディスクを示している。
図5図5は、制動部材と制動ディスクの協働を示している。
図6図6は、制動装置を、外された位置で示している。
図7図7は、制動装置を、外された位置で示している。
図8図8は、第2の制動面と係合面を有する制動装置を、外された位置で示している。
図9図9は、第2の制動面と係合面を有する制動装置を、外された位置で示している。
図10図10は、付勢された制動部材を有する制動装置を指名している。
図11図11は、ばね用の収容部とアクチュエータ用の収容部とを有するハウジング部分を示している。
図12図12は、電気機械的駆動装置を有する、曲げプレスの形式の、変形機械を示している。
【発明を実施するための形態】
【0040】
最初に記録しておくが、異なるように記載される実施形態において、同一の部分には同一の参照符号ないし同一の構成部分名称が設けられており、説明全体に含まれる開示は、同一の参照符号ないし同一の構成部分名称を有する同一の部分へ意味に従って移し替えることができる。また、説明内で選択される、たとえば上、下、側方などのような位置記載は、直接説明され、かつ示される図に関するものであって、この位置記載は位置が変化した場合には意味に従って新しい位置へ移し替えられる。
【0041】
実施例は、可能な実施変形例を示しており、ここに記録しておくが、本発明は具体的に示された実施変形例に限定されるものではなく、むしろ個々の実施変形例を互いに様々に組み合わせることも可能であり、これらの変形可能性はこの発明による技術的に取り扱うための教示に基づいて、この技術分野で活動する当業者の裁量の範囲内にある。
【0042】
保護領域は、請求項によって定められている。しかし明細書と図面は、請求項を解釈するために利用すべきである。図示されかつ説明された様々な実施例に由来する個別特徴又は特徴の組合せは、それ自体自立した進歩的解決を表すことができる。自立した進歩的解決の基礎となる課題は、明細書から読みとることができる。
【0043】
具体的な説明内の値領域についてのすべての記載は、その任意の部分領域とすべての部分領域を共に含むものであって、たとえば記載1から10は、下限の1と上限の10から始まるすべての部分領域、すなわち下限の1またはそれ以上で始まり、上限の10またはそれ以下で終了する、たとえば1から1.7、または3.2から8.1、あるいは5.5から10のすべての部分領域、を一緒に含んでいるものとする。
【0044】
そして形式的に指摘しておくが、構造を理解しやすくするために部材は一部縮尺どおりではなく、かつ/又は拡大及び/又は縮小して示されている。
【0045】
図1は、モータ2と回転部分3を有する電気機械的駆動装置1を示しており、回転部分はモータ2によって回転軸線4を中心に回転することができる。モータは、ハウジング13の内側に支承された(たとえば巻線の形式の)、ステータ2aとロータ2bを有し、そのロータは回転部分3に配置されている(たとえば永久磁石の形式で)。
【0046】
電気機械的駆動装置1は、さらに、制動位置と外された位置の間で操作可能な制動装置5を有している。制動装置5は、回転部分3と一緒に回転する制動ディスク6と軸方向に変位可能な制動部材7を有し、その制動部材が制動位置において制動ディスク6に作用する(図2と3も参照)。
【0047】
図4から明らかなように、制動ディスク6は、
内側の領域8、
制動ディスク6の第1の側に形成された第1の摩擦面11を有する、回転軸線4を中心にリング形状に延びる摩擦面領域10、及び
摩擦面領域10と内側の領域8の間に回転軸線4を中心に延びる、中間領域9、
を有することができる。
【0048】
制動部材7には、第1の係合面17が形成されており、その第1の係合面が第1の摩擦面11を向いており、かつ制動位置において第1の摩擦面11と協働する。
【0049】
好ましくはモータ2と制動装置5は、共通のハウジング13内に収容されている。
【0050】
図示される好ましい実施形態において、制動ディスク6の中間領域9は、外された位置においても、制動位置においても、制動部材8とは接触しない。制動位置において、制動部材7と制動ディスク6の接触は、第1の摩擦面11に限定される(図2、7及び9を参照)。たとえば図5から明らかなように、制動部材7の、第1の係合面17に隣接する領域は、係合面17の後方に引っ込めることができる。
【0051】
図4に示される、制動ディスク6の好ましい実施形態において、中間領域9は変形領域であって、その変形領域は制動部材7が制動ディスク6へ作用することによって軸方向に弾性的に変形可能である(図7と9を参照)。
【0052】
変形領域内に、図4に示すように、好ましくは打ち抜きのような、切り抜き19及び/又は材料弱化を形成することができる。変形領域内で、切り抜き19の全面積が、残りの材料によって占められる全面積と少なくとも同じ大きさであると、効果的である。
【0053】
図5-7に示す実施形態は、第1の摩擦面と係合面のみを有するが、図1-3及び図8と9の変形例は、摩擦面領域10が、制動ディスク6の第1の側とは逆の第2の側に形成された、第2の摩擦面12を有することができることを、示している。制動ディスク6の摩擦面領域10は、第1の係合面17と第2の係合面18の間に配置されており、その第2の係合面は第2の摩擦面12を向いており、かつ制動位置において第2の摩擦面12と協働する。
【0054】
制動ディスク6は、ディスク形状のベースボディ24を有している。第1の摩擦面11もしくは第2の摩擦面12は、それぞれ好ましくはリング形状の制動ライニングによって形成されており、その制動ライニングはベースボディ24上に設けられており、かつ/又は軸方向にベースボディ24を越えて張り出している(図5-9)。
【0055】
第1の係合面17と第2の係合面18は、それぞれリング形状に形成されている。複数の中断された、たとえばセグメント状に配置された、係合面領域も考えられる。
【0056】
図4からはっきりとわかるように、摩擦面領域10は、好ましくは制動ディスク6の周縁に配置されている。第1の摩擦面11及び/又は第2の摩擦面12は、制動ディスク6の外端縁まで達することができる。摩擦面領域10の外半径と内半径の間の差は、制動ディスク6の外半径の、好ましくは最大で1/3、好ましくは最大で1/4である。
【0057】
図1と3は、電気機械的駆動装置1が(いくつかに分かれた)ハウジング13を有することを、示している。第2の係合面18は、ハウジング部分13aに、あるいはハウジング部分13aと堅固に結合された部材に、形成することができる。このようにして、制動モーメント及びその場合に発生する摩擦熱は、直接ハウジング内へ導入することができる。
【0058】
図4に示す実施形態において、制動ディスク6の内側の領域8は、制動ディスク6を回転部分3に固定するために、複数の、ここではリング状に配置された、好ましくは穴の形状の、固定インターフェイス16を有している。好ましくは固定インターフェイス16の数は、10より大きく、かつ/又は変形領域内の切り抜き19の数よりも大きい。固定インターフェイスの数が大きいことによって、係合面に対する制動ディスクの特に正確な調節を行うことができる。
【0059】
図6-9の変形例において、制動装置5が外された位置において、第1の摩擦面11と第1の係合面17は、平行な方向づけからずれている。同様に、第2の摩擦面12と第2の係合面18も、平行な方向づけからずれることができる。
【0060】
好ましくは、第1の摩擦面11と第1の係合面17の間の間隔は、径方向に減少し、好ましくはこの間隔は、第1の摩擦面11の径方向外側の端縁において、第1の摩擦面11の径方向内側の端縁におけるよりも、最大で1mm、好ましくは最大で0.2mm小さい。
【0061】
同様に、第2の摩擦面12と第2の係合面18の間の間隔は、径方向に減少することができ、この間隔は、第2の摩擦面の径方向外側の端縁において、第2の摩擦面12の径方向内側の端縁におけるよりも最大で1mm、好ましくは最大で0.2mm小さい。
【0062】
摩擦面と係合面は、互いに対して傾斜することができる。また摩擦面と係合面が径方向において湾曲した推移を有することもできる。
【0063】
特に図1-3から明らかなように、制動ディスク6の内側の領域8は、回転部分3に軸方向に固定することができる。図示される実施形態において、制動ディスク6の内側の領域8は、回転部分3と大体において堅固に結合されている。これはここで、ねじによって行われ、そのねじは穴(固定インターフェイス16、、図4を参照)を通して張り出して、制動ディスクを回転部分に対して押圧する。
【0064】
図3の実施形態においては、制動ディスク6の内側の領域8と回転部分3の間に第1のスペーサリング14が配置されていることが、見られる。制動ディスク6の内側の領域8は、さらに、第1のスペーサリング14と第2のスペーサリング15の間に押し込まれている。これは、上で述べた、同じねじによって行われ、そのねじが制動ディスク6を回転部分3と堅固に結合する。
【0065】
図示される好ましい変形例において、電気機械的駆動装置1はスピンドル駆動装置であって、制動ディスク6と結合されている回転部分3は、ねじナットの形式で形成されており、そのねじナットがスピンドル駆動装置のスピンドル23と協働する。スピンドル23の下方の端部は、モータが操作されて、ねじナット(回転部分3)が回転する場合に、回転軸線4に沿って線形に下方又は上方へ移動する(図1)。
【0066】
好ましくは制動部材7は、制動位置の方向へ付勢されている。そして図10と11は、制動部材7が制動位置の方向に多数のばね21によって付勢されていることを、示しており、それらのばねはリング形状かつ好ましくは第1の係合面17と重なるように配置されている。
【0067】
ばね21は、電気機械的駆動装置1の取り外し可能なハウジング部分13b(たとえば覆いもしくは前側のカバー)内に挿入することができる。
【0068】
図1-3及び10には、制動装置5が、好ましくは電磁石の形式の、アクチュエータ22を有することが見られ、そのアクチュエータによって制動ディスク6が外された位置及び/又は制動位置へ移動可能である。アクチュエータ22は、ばね21と同様に、電気機械的駆動装置1の取り外し可能なハウジング部分13b内に挿入することができる。
【0069】
そして図12は、曲げプレスの形式の変形機械20を示しており、その変形機械は、(変形工具の)作業運動のための駆動装置、特にプレス駆動装置を有している。1つ又は複数の駆動装置は、本発明に係る電気機械的駆動装置1として形成されている。この種の変形機械は、第1(たとえば上)の工具支持体と第2(たとえば下)の工具支持体とを有することができ、それらの相対運動が作業運動である。上で記述した電気機械的駆動装置は、特に曲げ機械内で使用するのに適している。というのは、提案される制動装置は、特に迅速に反応し、したがって特に操作者は(特に、安全のために作業運動を遮断又は停止させ/低速化することが重要である場合において)確実に保護され、しかも工作物が誤った、もしくはエラーのある操作ルーチンから「保護」されるからである。
【符号の説明】
【0070】
1 電気機械的駆動装置
2 モータ
2a ステータ
2b ロータ
3 回転部分
4 回転軸線
5 制動装置
6 制動ディスク
7 制動部材
8 内側の領域
9 中間領域
10 摩擦面領域
11 第1の摩擦面
12 第2の摩擦面
13 ハウジング
13a ハウジング部分
13b ハウジング部分
14 第1のスペーサリング
15 第2のスペーサリング
16 固定インターフェイス
17 第1の係合面
18 第2の係合面
19 切り抜き
20 変形機械
21 ばね
22 アクチュエータ
23 スピンドル
24 ベースボディ
25 第1の工具ホルダ
26 第2の工具ホルダ
27 工作物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-08-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
そして図12は、曲げプレスの形式の変形機械20を示しており、その変形機械は、(変形工具の)作業運動のための駆動装置、特にプレス駆動装置を有している。1つ又は複数の駆動装置は、本発明に係る電気機械的駆動装置1として形成されている。この種の変形機械は、第1(たとえば上)の工具支持体と第2(たとえば下)の工具支持体とを有することができ、それらの相対運動が作業運動である。上で記述した電気機械的駆動装置は、特に曲げ機械内で使用するのに適している。というのは、提案される制動装置は、特に迅速に反応し、したがって特に操作者は(特に、安全のために作業運動を遮断又は停止させ/低速化することが重要である場合において)確実に保護され、しかも工作物が誤った、もしくはエラーのある操作ルーチンから「保護」されるからである。
また、本開示は以下の発明を含む。
第1の態様は、
電気機械的駆動装置(1)であって、
モータ(2)を有し、
前記モータ(2)によって回転軸線(4)を中心に回転可能な、回転部分(3)を有し、かつ
制動位置と外された位置との間で操作可能な制動装置(5)を有し、
前記制動装置(5)が、前記回転部分(3)と一緒に回転する制動ディスク(6)と軸方向に変位可能な制動部材(7)とを有し、前記制動部材が制動位置において前記制動ディスク(6)に作用する、電気機械的駆動装置(1)において、前記制動ディスク(6)が、
内側の領域(8)を有し、
前記制動ディスク(6)の第1の側に形成された第1の摩擦面(11)を備えた、前記回転軸線(4)を中心にリング形状に延びる摩擦面領域(10)を有し、かつ
前記摩擦面領域(10)と前記内側の領域(8)との間で前記回転軸線(4)を中心に延びる、中間領域(9)を有し、
かつ前記制動部材(7)に第1の係合面(17)が形成されており、前記第1の係合面が前記第1の摩擦面(11)を向いており、かつ制動位置において前記第1の摩擦面(11)と協働する、ことを特徴とする電気機械的駆動装置である。
第2の態様は、
前記制動ディスク(6)の前記中間領域(9)が、外された位置においても、制動位置においても前記制動部材(7)に対して接触することはなく、かつ/又は
前記制動位置において、前記制動ディスク(6)との前記制動部材(7)の接触が、前記第1の摩擦面(11)に限定されている、ことを特徴とする第1の態様における電気機械的駆動装置である。
第3の態様は、
前記中間領域(9)が変形領域であって、前記変形領域は、前記制動部材(7)が前記制動ディスク(6)に作用することによって、軸方向に弾性的に変位可能である、ことを特徴とする第1の態様又は第2の態様における電気機械的駆動装置である。
第4の態様は、
前記変形領域内に、好ましくは切り通しの形式の、切り抜き(19)及び/又は材料弱化が形成されている、ことを特徴とする第1の態様~第3の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第5の態様は、
前記変形領域内で、前記切り抜き(19)の全面積が、残りの材料によって占められる全面積と少なくとも同じ大きさである、ことを特徴とする第4の態様における電気機械的駆動装置である。
第6の態様は、
前記摩擦面領域(10)が、第2の摩擦面(12)を有し、前記第2の摩擦面が、前記制動ディスク(6)の、前記第1の側とは逆の第2の側に形成されており、かつ
前記制動ディスク(6)の前記摩擦面領域(10)が、前記第1の係合面(17)と第2の係合面(18)の間に配置されており、前記第2の係合面が前記第2の摩擦面(12)を向いており、かつ制動位置において前記第2の摩擦面(12)と協働する、ことを特徴とする第1の態様~第5の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第7の態様は、
前記第1の係合面(17)がリング形状であり、かつ/又は
前記第2の係合面(18)がリング形状である、ことを特徴とする第1の態様~第6の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第8の態様は、
前記摩擦面領域(10)が、制動ディスク(6)の周縁に配置されており、好ましくは前記第1の摩擦面(11)及び/又は前記第2の摩擦面(12)が、前記制動ディスク(6)の外端縁まで達している、ことを特徴とする第1の態様~第7の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第9の態様は、
前記摩擦面領域(10)の外半径と内半径の間の差が、前記制動ディスク(6)の外半径の最大で1/3、好ましくは最大で1/4である、ことを特徴とする第1の態様~第8の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第10の態様は、
前記電気機械的駆動装置(1)がハウジング(13)を有し、かつ
前記第2の係合面(18)がハウジング部分(13a)に、あるいは前記ハウジング部分(13a)と堅固に結合された部材に、形成されている、ことを特徴とする第1の態様~第9の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第11の態様は、
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、前記制動ディスク(6)を前記回転部分(3)に固定するために、好ましくは穴の形式の、少なくとも1つ、好ましくは複数の、好ましくはリング状に配置された、固定インターフェイス(16)を有し、好ましくは、前記固定インターフェイス(16)の数が、10よりも大きく、かつ/又は前記変形領域内の前記切り抜き(19)の数よりも大きい、ことを特徴とする第1の態様~第10の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第12の態様は、
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第1の摩擦面(11)と前記第1の係合面(17)が、平行な方向づけからずれており、かつ/又は
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第2の摩擦面(12)と前記第2の係合面(18)が、平行な方向づけからずれている、ことを特徴とする第1の態様~第11の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第13の態様は、
前記第1の摩擦面(11)と前記第1の係合面(17)の間の間隔が径方向に減少し、好ましくはこの間隔が、前記摩擦面(11)の径方向外側の端縁において、前記第1の摩擦面(11)の径方向内側の端縁におけるよりも、最大で1mm、好ましくは最大で0.2mm、小さく、かつ/又は
前記第2の摩擦面(12)と前記第2の係合面(18)の間の間隔が径方向に減少し、好ましくはこの間隔が、前記第2の摩擦面(12)の径方向外側の端縁において、前記第2の摩擦面(12)の径方向内側の端縁におけるよりも、最大で1mm、好ましくは最大で0.2mm小さい、ことを特徴とする第1の態様~第12の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第14の態様は、
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第1の摩擦面(11)と前記第1の係合面(17)が互いに対して傾斜しており、かつ/又は
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第2の摩擦面(12)と前記第2の係合面(18)が互いに対して傾斜している、ことを特徴とする第1の態様~第13の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第15の態様は、
前記第1の摩擦面(11)及び/又は前記第1の係合面(17)が、径方向において湾曲した推移を有し、かつ/又は
前記第2の摩擦面(12)及び/又は前記第2の係合面(18)が、径方向において湾曲した推移を有している、ことを特徴とする第1の態様~第14の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第16の態様は、
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、前記回転部分(3)に軸方向に固定されており、かつ/又は
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、好ましくはねじを介して、前記回転部分(3)と堅固に結合されている、ことを特徴とする第1の態様~第15の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第17の態様は、
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)と前記回転部分(3)との間に第1のスペーサリング(14)が配置されており、好ましくは前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、前記第1のスペーサリング(14)と第2のスペーサリング(15)との間に、好ましくはねじを用いて、押し込まれている、ことを特徴とする第1の態様~第16の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第18の態様は、
前記電気機械的駆動装置(1)がスピンドル駆動装置であって、前記制動ディスク(6)と結合されている前記回転部分(3)が、ねじナットの形式で形成されており、前記ねじナットが前記スピンドル駆動装置のスピンドル(23)と協働する、ことを特徴とする第1の態様~第17の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第19の態様は、
前記制動ディスク(6)が、ディスク形状のベースボディ(24)を有し、かつ
前記第1の摩擦面(11)及び/又は前記第2の摩擦面(12)が、好ましくはリング形状の制動ライニングによって形成されており、前記制動ライニングが前記ベースボディ(24)上に設けられており、かつ/又は軸方向において前記ベースボディ(24)を越えて張り出している、ことを特徴とする第1の態様~第18の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第20の態様は、
前記制動部材(7)が、制動位置の方向に付勢されている、ことを特徴とする第1の態様~第19の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第21の態様は、
前記制動部材(7)が制動位置の方向に、多数のばね(21)によって付勢されており、前記多数のばね(21)がリング形状であり、かつ好ましくは前記第1の係合面(17)と重なるように配置されている、ことを特徴とする第20の態様における電気機械的駆動装置である。
第22の態様は、
前記ばね(21)が、前記電気機械的駆動装置(1)の取り外し可能なハウジング部分(13b)内に挿入されている、ことを特徴とする第21の態様における電気機械的駆動装置である。
第23の態様は、
前記制動装置(5)が、好ましくは電磁石の形式の、少なくとも1つのアクチュエータ(22)を有し、前記アクチュエータによって前記制動部材(7)が外された位置及び/又は制動位置へ移動可能であり、好ましくは前記アクチュエータ(22)が、前記電気機械的駆動装置(1)の取り外し可能なハウジング部分(13b)内に挿入されている、ことを特徴とする第1の態様~第22の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第24の態様は、
前記モータ(2)と前記制動装置(5)が、共通のハウジング(13)内に収容されている、ことを特徴とする第1の態様~第23の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置である。
第25の態様は、
作業運動のための少なくとも1つの駆動装置、特にプレス駆動装置、を有する、変形機械(20)、特に曲げ機械、好ましくは曲げプレスにおいて、
前記少なくとも1つの駆動装置が、第1の態様~第24の態様のいずれか1つにおける電気機械的駆動装置(1)である、ことを特徴とする変形機械である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機械的駆動装置(1)であって、
モータ(2)を有し、
前記モータ(2)によって回転軸線(4)を中心に回転可能な、回転部分(3)を有し、かつ
制動位置と外された位置との間で操作可能な制動装置(5)を有し、
前記制動装置(5)が、前記回転部分(3)と一緒に回転する制動ディスク(6)と軸方向に変位可能な制動部材(7)とを有し、前記制動部材が制動位置において前記制動ディスク(6)に作用し、
前記制動ディスク(6)が、
内側の領域(8)を有し、
前記制動ディスク(6)の第1の側に形成された第1の摩擦面(11)を備えた、前記回転軸線(4)を中心にリング形状に延びる摩擦面領域(10)を有し、かつ
前記摩擦面領域(10)と前記内側の領域(8)との間で前記回転軸線(4)を中心に延びる、中間領域(9)を有し、
かつ前記制動部材(7)に第1の係合面(17)が形成されており、前記第1の係合面が前記第1の摩擦面(11)を向いており、かつ制動位置において前記第1の摩擦面(11)と協働する、電気機械的駆動装置(1)において、
前記中間領域(9)が変形領域であって、前記変形領域は、前記制動部材(7)が前記制動ディスク(6)に作用することによって、軸方向に弾性変形可能である、ことを特徴とする電気機械的駆動装置。
【請求項2】
前記制動ディスク(6)の前記中間領域(9)が、外された位置においても、制動位置においても、前記制動部材(7)に対して接触することはなく、かつ/又は
前記制動位置において、前記制動ディスク(6)との前記制動部材(7)の接触が、前記第1の摩擦面(11)に限定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項3】
前記変形領域内に、好ましくは切り通しの形式の、切り抜き(19)及び/又は材料弱化が形成されている、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項4】
前記変形領域内で、前記切り抜き(19)の全面積が、残りの材料によって占められる全面積と少なくとも同じ大きさである、ことを特徴とする請求項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項5】
前記摩擦面領域(10)が、第2の摩擦面(12)を有し、前記第2の摩擦面が、前記制動ディスク(6)の、前記第1の側とは逆の第2の側に形成されており、かつ
前記制動ディスク(6)の前記摩擦面領域(10)が、前記第1の係合面(17)と第2の係合面(18)の間に配置されており、前記第2の係合面が前記第2の摩擦面(12)を向いており、かつ制動位置において前記第2の摩擦面(12)と協働する、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項6】
前記第1の係合面(17)がリング形状であり、かつ/又は
前記第2の係合面(18)がリング形状である、
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項7】
前記摩擦面領域(10)が、制動ディスク(6)の周縁に配置されており、好ましくは前記第1の摩擦面(11)及び/又は前記第2の摩擦面(12)が、前記制動ディスク(6)の外端縁まで達している、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項8】
前記摩擦面領域(10)の外半径と内半径の間の差が、前記制動ディスク(6)の外半径の最大で1/3、好ましくは最大で1/4である、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項9】
前記電気機械的駆動装置(1)がハウジング(13)を有し、かつ
前記第2の係合面(18)がハウジング部分(13a)に、あるいは前記ハウジング部分(13a)と堅固に結合された部材に、形成されている、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項10】
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、前記制動ディスク(6)を前記回転部分(3)に固定するために、好ましくは穴の形式の、少なくとも1つ、好ましくは複数の、好ましくはリング状に配置された、固定インターフェイス(16)を有し、好ましくは、前記固定インターフェイス(16)の数が、10よりも大きく、かつ/又は前記変形領域内の前記切り抜き(19)の数よりも大きい、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項11】
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第1の摩擦面(11)と前記第1の係合面(17)が、平行な方向づけからずれており、かつ/又は
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第2の摩擦面(12)と前記第2の係合面(18)が、平行な方向づけからずれている、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項12】
前記第1の摩擦面(11)と前記第1の係合面(17)の間の間隔が径方向に減少し、好ましくはこの間隔が、前記摩擦面(11)の径方向外側の端縁において、前記第1の摩擦面(11)の径方向内側の端縁におけるよりも、最大で1mm、好ましくは最大で0.2mm、小さく、かつ/又は
前記第2の摩擦面(12)と前記第2の係合面(18)の間の間隔が径方向に減少し、好ましくはこの間隔が、前記第2の摩擦面(12)の径方向外側の端縁において、前記第2の摩擦面(12)の径方向内側の端縁におけるよりも、最大で1mm、好ましくは最大で0.2mm小さい、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項13】
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第1の摩擦面(11)と前記第1の係合面(17)が互いに対して傾斜しており、かつ/又は
前記制動装置(5)の外された位置において、前記第2の摩擦面(12)と前記第2の係合面(18)が互いに対して傾斜している、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項14】
前記第1の摩擦面(11)及び/又は前記第1の係合面(17)が、径方向において湾曲した推移を有し、かつ/又は
前記第2の摩擦面(12)及び/又は前記第2の係合面(18)が、径方向において湾曲した推移を有している、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項15】
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、前記回転部分(3)に軸方向に固定されており、かつ/又は
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、好ましくはねじを介して、前記回転部分(3)と堅固に結合されている、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項16】
前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)と前記回転部分(3)との間に第1のスペーサリング(14)が配置されており、好ましくは前記制動ディスク(6)の前記内側の領域(8)が、前記第1のスペーサリング(14)と第2のスペーサリング(15)との間に、好ましくはねじを用いて、押し込まれている、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項17】
前記電気機械的駆動装置(1)がスピンドル駆動装置であって、前記制動ディスク(6)と結合されている前記回転部分(3)が、ねじナットの形式で形成されており、前記ねじナットが前記スピンドル駆動装置のスピンドル(23)と協働する、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項18】
前記制動ディスク(6)が、ディスク形状のベースボディ(24)を有し、かつ
前記第1の摩擦面(11)及び/又は前記第2の摩擦面(12)が、好ましくはリング形状の制動ライニングによって形成されており、前記制動ライニングが前記ベースボディ(24)上に設けられており、かつ/又は軸方向において前記ベースボディ(24)を越えて張り出している、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項19】
前記制動部材(7)が、制動位置の方向に付勢されている、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項20】
前記制動部材(7)が制動位置の方向に、多数のばね(21)によって付勢されており、前記多数のばね(21)がリング形状であり、かつ好ましくは前記第1の係合面(17)と重なるように配置されている、ことを特徴とする請求項19に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項21】
前記ばね(21)が、前記電気機械的駆動装置(1)の取り外し可能なハウジング部分(13b)内に挿入されている、ことを特徴とする請求項2に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項22】
前記制動装置(5)が、好ましくは電磁石の形式の、少なくとも1つのアクチュエータ(22)を有し、前記アクチュエータによって前記制動部材(7)が外された位置及び/又は制動位置へ移動可能であり、好ましくは前記アクチュエータ(22)が、前記電気機械的駆動装置(1)の取り外し可能なハウジング部分(13b)内に挿入されている、ことを特徴とする請求項1から2のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項23】
前記モータ(2)と前記制動装置(5)が、共通のハウジング(13)内に収容されている、ことを特徴とする請求項1から2のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置。
【請求項24】
作業運動のための少なくとも1つの駆動装置、特にプレス駆動装置を有する、変形機械(20)、特に曲げ機械、好ましくは曲げプレスにおいて、
前記少なくとも1つの駆動装置が、請求項1から2のいずれか1項に記載の電気機械的駆動装置(1)である、ことを特徴とする変形機械。
【国際調査報告】