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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】電子アセンブリ及びその作製方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 9/00 20060101AFI20240220BHJP
   H01L 23/00 20060101ALI20240220BHJP
   H01L 23/06 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
H05K9/00 Q
H01L23/00 C
H01L23/06 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551976
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2023-08-25
(86)【国際出願番号】 IB2022050766
(87)【国際公開番号】W WO2022180461
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】10-2021-0026758
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】コン,ジウン
(72)【発明者】
【氏名】ソ,ジョン ジュ
【テーマコード(参考)】
5E321
【Fターム(参考)】
5E321AA14
5E321AA17
5E321AA22
5E321BB25
5E321BB53
5E321BB60
5E321CC16
5E321GG05
(57)【要約】
本開示は電子アセンブリに関する。具体的には、本開示の実施形態によれば、電子アセンブリが提供され、電子アセンブリは、複数の導電性コネクタを含む回路基板と、回路基板の第1主面に結合された複数の間隔を空けた半導体集積回路と、半導体集積回路上に配置され、半導体集積回路を実質的に包囲し覆うカバー層と、電子アセンブリへの電気接続を提供するために、回路基板の第1主面に対向する第2主面上に配置された複数のはんだバンプと、はんだバンプを露出させるための切断部を備える第1の金属箔層であって、回路基板の第2主面に接合されている、第1の金属箔層と、第1の金属箔層に物理的、電気的に接触し、電子アセンブリの側面をコーティングするために、回路基板の第1主面上の電子アセンブリの上面上にコンフォーマルコーティングされ、電子アセンブリの縁部を越えて、回路基板の第2主面に向かって延びている金属コーティング層と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子アセンブリであって、
複数の導電性コネクタを備える回路基板と、
前記回路基板の第1主面に結合された複数の間隔を空けた半導体集積回路と、
前記半導体集積回路上に配置され、前記半導体集積回路を実質的に包囲し覆うカバー層と、
前記電子アセンブリへの電気接続を提供するために、前記回路基板の前記第1主面に対向する第2主面上に配置された複数のはんだバンプと、
前記はんだバンプを露出させるための切断部を備える第1の金属箔層であって、前記回路基板の前記第2主面に接合されている、第1の金属箔層と、
前記第1の金属箔層に物理的、電気的に接触し、前記電子アセンブリの側面をコーティングするために、前記回路基板の前記第1主面上の前記電子アセンブリの上面上にコンフォーマルコーティングされ、前記電子アセンブリの縁部を越えて、前記回路基板の前記第2主面に向かって延びている金属コーティング層と、を備え、
前記半導体集積回路は、前記導電性コネクタ及び前記はんだバンプに電気的に接続されており、
前記第1の金属箔層及び前記カバー層は、前記回路基板と実質的に同一の広がりを有する長さ及び幅を有する、
電子アセンブリ。
【請求項2】
第1の接着剤層を更に備え、
前記第1の金属箔層は、前記第1の接着剤層を介して前記回路基板の前記第2主面に接合されている、
請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項3】
前記金属コーティング層の厚さが、約30マイクロメートルよりも小さく、約0.5マイクロメートルよりも大きい、
請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項4】
前記電子アセンブリの前記上面上にコーティングされた前記金属コーティング層の平均厚さがt1であり、
前記電子アセンブリの前記側面上にコーティングされた前記金属コーティング層の平均厚さがt2であり、
t1/t2は0.2を超え、5以下である、
請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項5】
前記金属コーティング層は、前記カバー層上に直接配置され、前記カバー層に直接接合されている、
請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項6】
前記金属コーティング層及び前記カバー層に接合され、前記金属コーティング層と前記カバー層との間に配置された第2の金属箔層、を更に備え、
前記第2の金属箔層は、前記回路基板と実質的に同一の広がりを有する長さ及び幅を有する、
請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項7】
前記電子アセンブリに埋め込まれ、前記電子アセンブリの1つ以上の側面に向かって延びており、前記電子アセンブリの前記側面上にコーティングされた前記金属コーティング層に物理的、電気的に接触している、1つ以上の導電性接地コネクタを更に備える、
請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項8】
前記カバー層は、
テーパ部と、
前記テーパ部に包囲され実質的に平面の中央部と、を備え、
前記テーパ部は、前記電子アセンブリの前記中央部から前記縁部に向かってテーパ状になっており、前記テーパ部の厚さが減少している、
請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項9】
電子アセンブリであって、
複数の導電性コネクタと、前記電子アセンブリの側面に向かって延びている少なくとも1つの導電性接地コネクタとを備える回路基板と、
互いに対向する前記回路基板の第1主面及び第2主面にそれぞれ結合された第1及び第2の半導体集積回路と、
前記第1及び第2の半導体集積回路をそれぞれ実質的に包囲及び平坦化し、前記第1及び第2の半導体集積回路上にそれぞれ配置された、第1のカバー層及び第2のカバー層と、
前記電子アセンブリへの電気接続を提供するために前記回路基板の前記第2主面上に配置された複数のはんだバンプと、
前記第2のカバー層に接合された第1の金属箔層と、
前記金属箔層及び前記接地コネクタに物理的、電気的に接触し、前記電子アセンブリの前記側面をコーティングするために、前記回路基板の前記第1主面上の前記電子アセンブリの上面上にコンフォーマルコーティングされ、前記電子アセンブリの縁部を越えて前記回路基板の前記第2主面に向かって延びている金属コーティング層と、を備え、
前記半導体集積回路は、前記導電性コネクタ及び前記はんだバンプに電気的に接続されており、
前記第1の金属箔層及び前記カバー層は、前記はんだバンプを露出させるための、実質的に位置合わせされた切断部を備え、
前記第1の金属箔層、前記第1のカバー層及び前記第2のカバー層は、前記回路基板と実質的に同一の広がりを有する長さ及び幅を有する、
電子アセンブリ。
【請求項10】
電子アセンブリを作製する方法であって、
物品を形成するステップと、
前記物品を複数の分割物品へとそれぞれ分割するステップと、
前記少なくとも1つの分割物品に対して導電層を形成するステップと、を含み、
前記物品を形成する前記ステップは、
複数のセグメントであって、前記セグメントの各々が、回路基板の第1主面上の第1の側部と、前記回路基板の第2主面上の第2の側部であって、前記第2主面に対向する第2の側部と、前記セグメント内に埋め込まれた導電性接地コネクタと、前記セグメントの前記第1の側部に結合された複数の間隔を空けた半導体集積回路と、前記セグメントの前記第2の側部上の複数のはんだバンプと、を備える、複数のセグメントを備える回路基板を提供するステップと、
前記セグメントの各々内の前記半導体集積回路を覆うために、前記回路基板上にカバー層を配置するステップと、
第1の金属箔層であって、前記セグメントの各々の前記第2の側部に接合されて、前記第2の側部を覆っており、前記セグメントの各々の前記第2の側部上に複数の貫通孔を備えて、前記複数の貫通孔のうちの1つが、前記セグメントの前記第2の側部上で前記複数のはんだバンプを露出させることを可能にする、第1の金属箔層を接合するステップと、を含み、
前記分割物品の各々は、前記回路基板の少なくとも1つのセグメントを備え、
前記導電層を形成する前記ステップにおいて、
前記導電層は、前記少なくとも1つの分割物品の前記第1の金属箔層とは反対側の前記分割物品の上面上に形成されて、前記第1の金属箔層に物理的、電気的に接触して、前記少なくとも分割物品の側面及び上縁部の上に電気的に連続的に延びている、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子アセンブリ及びその作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子製品では、電界と磁界とが合成された波を意味する電磁波が典型的に生じる。このような電磁波は、電子製品から発生し、電子製品の外部空間に向かって伝搬するため、人体又はデバイスは、電磁波に曝され易い。特に、ユーザが電磁波に暴露されると人体に有害であり、産業用デバイス及び家電製品が電磁波に曝されるとデバイスの誤作動が引き起こされる場合がある。
【0003】
したがって、電子製品から発生する電磁波が電子製品の外部に伝搬することを防止するために、電磁波を遮断する技術の研究が活発に進められている。
【0004】
加えて、電磁干渉(Electro Magnetic Interference、EMI)認証及び電磁感受性(Electro Magnetic Susceptibility、EMS)認証を定義し実装することによって、人体を電磁波から保護し、デバイスの誤作動を防止するための社会的努力が様々な分野で行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電磁波を形成する電界は、導体を使用して容易に遮断することができる。例えば、電界は、建物の屋根、壁又は床などを接地することにより、又は接地された遮蔽材料を使用することにより容易に遮断できる。
【0006】
他方では、電磁波を形成する磁界は、電界とは異なり、たとえ地理的特徴を使用しても容易に遮断することはできず、高い透磁率を有する特別な材料を使用しなければならないか、又は特別な方法を使用しなければならない。しかしながら、特別な材料及び特別な方法は、過大なコスト及び長い処理時間を必要とする場合がある。
【0007】
したがって、本開示の実施形態は、上記背景に基づいて発明されたものであり、作製に必要なコストを最小化しながら、電磁波の遮断性能を最大化できる電子アセンブリを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様によると、電子アセンブリが提供され、電子アセンブリは、複数の導電性コネクタを含む回路基板と、回路基板の第1主面に結合された複数の間隔を空けた半導体集積回路と、半導体集積回路上に配置され、半導体集積回路を実質的に包囲し覆うカバー層と、電子アセンブリへの電気接続を提供するために、回路基板の第1主面に対向する第2主面上に配置された複数のはんだバンプと、はんだバンプを露出させるための切断部を含む第1の金属箔層であって、回路基板の第2主面に接合されている、第1の金属箔層と、第1の金属箔層に物理的、電気的に接触し、電子アセンブリの側面をコーティングするために、回路基板の第1主面上の電子アセンブリの上面上にコンフォーマルコーティングされ、電子アセンブリの縁部を越えて、回路基板の第2主面に向かって延びている金属コーティング層と、を含み、半導体集積回路は、導電性コネクタ及びはんだバンプに電気的に接続されており、第1の金属箔層及びカバー層は、回路基板と実質的に同一の広がりを有する長さ及び幅を有する。
【0009】
加えて、電子アセンブリが提供され、電子アセンブリは、複数の導電性コネクタと、電子アセンブリの側面に向かって延びている少なくとも1つの導電性接地コネクタとを含む回路基板と、互いに対向する回路基板の第1主面及び第2主面にそれぞれ結合された第1及び第2の半導体集積回路と、第1及び第2の半導体集積回路をそれぞれ実質的に包囲及び平坦化し、第1及び第2の半導体集積回路上にそれぞれ配置された第1及び第2のカバー層と、電子アセンブリへの電気接続を提供するために回路基板の第2主面上に配置された複数のはんだバンプと、第2のカバー層に接合された第1の金属箔層と、金属箔層及び接地コネクタに物理的、電気的に接触し、電子アセンブリの側面をコーティングするために、回路基板の第1主面上の電子アセンブリの上面上にコンフォーマルコーティングされ、電子アセンブリの縁部を越えて、回路基板の第2主面に向かって延びている金属コーティング層と、を含み、半導体集積回路は、導電性コネクタ及びはんだバンプに電気的に接続されており、第1の金属箔層及びカバー層は、はんだバンプを露出させるための、実質的に位置合わせされた切断部を含み、第1の金属箔層、第1のカバー層及び第2のカバー層は、回路基板と実質的に同一の広がりを有する長さ及び幅を有する。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一実施形態では、電子アセンブリの作製に必要な費用を最小化する効果がある。
【0011】
加えて、本開示の一実施形態では、電磁波の遮断性能を最大化する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の第1の実施形態による電子アセンブリの長手方向断面図である。
図2図1の上面図である。
図3】本開示の第2の実施形態による電子アセンブリの長手方向断面図である。
図4】本開示の第3の実施形態による電子アセンブリの長手方向断面図である。
図5】本開示の第4の実施形態による電子アセンブリの長手方向断面図である。
図6】本開示の回路基板を提供するステップにおける、回路基板を示す図である。
図7】本開示のカバー層を配置するステップにおける、回路基板上に配置されたカバー層を示す図である。
図8】本開示の第1の金属箔層を接合するステップにおける、回路基板上に接合された第1の金属箔層を示す図である。
図9図8の上面図である。
図10】本開示の物品を分割するステップにおいて分割された複数の物品を示す図である。
図11】本開示の電子アセンブリの作製方法によって作製された電子アセンブリを示す図である。
図12】本開示の実施形態による、電子アセンブリを作製する方法を順番に示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の技術的概念を実装するための特定の実施形態が、図面を参照して詳細に説明される。
【0014】
更に、本開示を説明する際には、本開示の要旨を不明瞭にすると考えられる周知の関連する構成又は機能についての具体的な説明を省略する。
【0015】
加えて、ある要素が別の要素に「接続されている」、「結合されている」、又は「接触している」と言及される場合、ある要素は、別の要素に直接接続されている、結合されている、又は接触している可能性があるが、それらの間に介在要素があってもよいと理解すべきである。
【0016】
本明細書で使用される用語は、特定の例示的な実施形態を説明するためのみのものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。別途記載のない限り、単数形の表現は、複数の表現を含む。
【0017】
加えて、明細書全体を通して、「上側」、「下側」、「側面」などの表現は、図面における例示を参照して説明されるものであり、これら表現は、対応する対象物の向きが変更される場合、異なる表現になり得る点に留意されたい。同じ理由により、いくつかの要素は、図面において誇張されるか、省略されるか、又は概略的に示される場合があり、各要素のサイズは、実際のサイズを完全に反映するとは限らない。
【0018】
加えて、「第1」、「第2」などの序数を含む用語は、様々な要素を説明するために使用できるが、これらの要素は、そのような用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素を別の要素から区別する目的でのみ使用される。
【0019】
本明細書で使用される用語「含む」は、特定の特徴、領域、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素を特定するものであり、他の特定の特徴、領域、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又は群の存在又は追加を排除するものではない。
【0020】
加えて、明細書全体を通して、「上側」などの方向に関する表現は、図面における例示を参照して説明されるものであり、これら表現は、対応する対象物の向きが変更される場合、異なる表現になり得る点に留意されたい。一方、「発明を実施するための形態」では、長手方向は、図1図5のx軸方向を指す場合があり、幅方向は、図1図5のy軸方向を指す場合がある。加えて、厚さ方向は、図1図5のz軸方向を指す場合がある。
【0021】
以下では、図面を参照して、本開示の第1の実施形態による電子アセンブリ1の詳細な構成を説明する。
【0022】
以下、図1を参照すると、第1の実施形態による電子アセンブリ1は、半導体要素などの電子構成要素を外部から保護することができ、外部構成と電気的に接続することができる。加えて、電子アセンブリ1は、電磁波が外部に放出されることを防止するために、少なくともその一部が遮蔽されている場合がある。電子アセンブリ1は、上面11、縁部12、及び側面13を含み得る。
【0023】
上面11は、電子アセンブリ1の上側の1つの表面を指す。上面11は、長手方向及び幅方向に延びていてもよい。
【0024】
縁部12は、電子アセンブリ1の上面11と側面13との間の縁部部分を指す。縁部12は、複数であってもよく、複数の縁部12が、電子アセンブリ1の両側に長手方向に設けられていてもよい。
【0025】
側面13は、電子アセンブリ1の長手方向における両側面を指す。側面13は、厚さ方向に延びていてもよい。加えて、側面13は、複数であってもよい。
【0026】
図1及び図2も参照すると、電子アセンブリ1は、所定の長さL、幅W、及び厚さTを有することができる。
【0027】
他方、電子アセンブリ1は、回路基板100、半導体集積回路200、カバー層300、はんだバンプ400、金属箔層500、接着剤層600、金属コーティング層700、及び導電性接地コネクタ800を含んでもよい。
【0028】
回路基板100は、その上に様々な種類の電子構成要素が取り付けられるように提供されてもよい。例えば、回路基板100は、プリント回路基板(printed circuit board、PCB)であってもよい。加えて、回路基板100は、第1主面101及び第2主面102を有してもよい。
【0029】
第1主面101は、回路基板100の上面を指し、第2主面102は、回路基板100の下面を指す。
【0030】
他方、回路基板100は、導電性コネクタ110を含んでもよい。
【0031】
導電性コネクタ110は、それを通って電流が流れることを可能にする導電性を有する材料を含んでもよい。加えて、導電性コネクタ110は、第1主面101及び第2主面102のうちの1つ以上に接続されてもよく、回路基板100内に挿入されていてもよい。例えば、回路基板100上に又は回路基板100内に配置された電子構成要素が、導電性コネクタ110と電気信号を交換してもよい。
【0032】
導電性コネクタ110は、複数であってもよく、複数の導電性コネクタ110のうちのいくつかが互いに接続されていなくてもよい。加えて、複数の導電性コネクタ110のうちのいくつかが互いに電気的に接続されていてもよい。複数の導電性コネクタ110のうちの少なくとも2つの導電性コネクタ110が、同じ半導体集積回路200に電気的に接続されていてもよい。
【0033】
半導体集積回路200は、電子要素として様々な機能を果たすことができる。半導体集積回路200は、回路基板100の第1主面101上の第1主面101に結合されていてもよい。加えて、半導体集積回路200は、複数であってもよく、複数の半導体集積回路200が長手方向に沿って互いに間隔を空けていてもよい。複数の半導体集積回路200は、それぞれ、異なる導電性コネクタ110に電気的に接続されていてもよい。加えて、半導体集積回路200は、導電性コネクタ110を介してはんだバンプ400に電気的に接続されていてもよい。
【0034】
半導体集積回路200は、その少なくとも一部がカバー層300で包囲されていてもよい。例えば、半導体集積回路200の他の表面のうちの、第1主面101に接触する底面を除く1つの面が、カバー層300により包囲されていてもよい。半導体集積回路200は、半導体ICと称される場合がある。
【0035】
カバー層300は、複数の半導体集積回路200を覆っていてもよい。加えて、カバー層300は、複数の半導体集積回路200をそれぞれ包囲することにより、半導体集積回路200を実質的に平坦化することができる。本明細書では、半導体集積回路200を平坦化するとは、異なるサイズを有する複数の半導体集積回路200が、平坦な上面を有するカバー層300によって包囲されることを意味し得る。それに応じて、カバー層300の平坦な上面上に他の構成が配置されてもよい。
【0036】
加えて、カバー層300は、複数の半導体集積回路200をそれぞれ実質的に封入することができる。本明細書では、半導体集積回路200を封入するとは、カバー層300が、半導体集積回路200の底面を除く他の表面を覆い実質的に包囲することを意味し得る。上述したカバー層300は、回路基板100に接触していてもよく、回路基板100上に配置されていてもよい。例えば、カバー層300は、エポキシ成形材料(EMC)を含んでもよい。加えて、カバー層300は、回路基板100と実質的に同一の広がりを有する長さL及び幅Wを有してもよい。
【0037】
はんだバンプ400は、電子アセンブリ1に電気接続を提供することができる。はんだバンプ400は、回路基板100の第2主面102上に配置されていてもよい。加えて、はんだバンプ400は、後述する切断部511内に配置されてもよく、切断部511を介して外部に露出していてもよい。加えて、はんだバンプ400は、複数であってもよく、複数のはんだバンプ400が導電性コネクタ110に電気的に接続されていてもよい。
【0038】
金属箔層500は、半導体集積回路200から放出される電磁波を遮断することができる。例えば、金属箔層500は、銅(Cu)及びステンレス鋼(SUS)のうちの1種以上を含んでもよい。金属箔層500は、第1の金属箔層510及び第2の金属箔層520を含んでもよい。
【0039】
第1の金属箔層510は、回路基板100の第2主面102に接合されていてもよい。本明細書では、第1の金属箔層510が第2主面102に接合されるとは、第2主面102に直接接触して接合されるだけでなく、第1の接着剤層610を介して第2主面102に接合されることも含む概念であり得る。第1の金属箔層510は、外側に露出していてもよい。
【0040】
第1の金属箔層510は、はんだバンプ400を露出させるための切断部511を含んでもよい。切断部511は、第1の金属箔層510を厚さ方向に貫通することにより形成されてもよい。
【0041】
第2の金属箔層520は、カバー層300に接合されていてもよい。本明細書では、第2の金属箔層520がカバー層300に接合されるとは、カバー層300に直接接触して接合されるだけでなく、第2の接着剤層620を介してカバー層300に接合されることも含む概念であり得る。加えて、第2の金属箔層520は、金属コーティング層700に接触してもよく、金属コーティング層700とカバー層300との間に配置されていてもよい。
【0042】
第1の金属箔層510及び第2の金属箔層520は、回路基板100と実質的に同一の広がりを有する長さL及び幅Wを有してもよい。
【0043】
接着剤層600は、接着剤の機能を果たしてもよい。例えば、接着剤層600は、エポキシ樹脂を含んでもよい。接着剤層600は、第1の接着剤層610及び第2の接着剤層620を含んでもよい。
【0044】
第1の接着剤層610は、第1の金属箔層510と回路基板100との間に配置されてもよく、第1の金属箔層510と回路基板100の第2主面102とに接合されてもよい。
【0045】
第2の接着剤層620は、第2の金属箔層520とカバー層300との間に配置されてもよく、第2の金属箔層520とカバー層300とに接合されてもよい。
【0046】
金属コーティング層700は、半導体集積回路200から放出される電界、又は外側から半導体集積回路200に向かう電界を遮断することができる。金属コーティング層700は、第2の金属箔層520上にコンフォーマルコーティングされてもよい。換言すれば、金属コーティング層700は、第2の金属箔層520の上面上にコーティングされてもよい。金属コーティング層700は、縁部12を越えて第2主面102に向かって延びており、電子アセンブリ1の両側面13を覆ってもよい。すなわち、金属コーティング層700は、幅方向に延びており、回路基板100、カバー層300、金属箔層500、及び接着剤層600の側面を長手方向に覆ってもよい。加えて、金属コーティング層700は、幅方向に延びており、第1の金属箔層510に物理的、電気的に接触してもよい。
【0047】
金属コーティング層700は、回路基板100と実質的に同一の広がりを有する長さL及び幅Wを有してもよい。加えて、金属コーティング層700は、所定の厚さを有してもよい。本明細書では、金属コーティング層700の厚さは、金属コーティング層700の領域に応じて異なってもよく、金属コーティング層700の厚さは、平均厚さではなく、所定の位置での厚さを指してもよい。例えば、金属コーティング層700は、互いに異なる、上面11上の厚さ及び側面13上の厚さを有してもよい。加えて、金属コーティング層700の厚さは、約30マイクロメートルより小さくてもよく、約0.5マイクロメートルより大きくてもよい。より好ましくは、金属コーティング層700の厚さは、約20マイクロメートルより小さくてもよく、約1マイクロメートルより大きくてもよい。金属コーティング層700は、互いに異なる、上面11上の上部平均厚さt1及び側面13上の側部平均厚さt2を有してもよい。例えば、金属コーティング層700の上部平均厚さt1及び側部平均厚さt2の平均厚さ比t1/t2は、0.2を超えてもよく、0.5以下であってもよい。
【0048】
導電性接地コネクタ800は、回路基板100内に埋め込まれてもよい。導電性接地コネクタ800は、回路基板100の内部から金属コーティング層700に向かって延びており、金属コーティング層700に物理的、電気的に接触してもよい。換言すれば、導電性接地コネクタ800は、長手方向に延びており、その一端が金属コーティング層700に接触してもよい。導電性接地コネクタ800は、複数であってもよく、複数の導電性接地コネクタ800は、互いに接続されていなくてもよい。
【0049】
本開示の第2の実施形態によれば、上述した構成に加えて、第2の金属箔層520及び第2の接着剤層620は、省略されてもよい。以下では、図3を更に参照して、本開示の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態を説明するにあたって、上述した実施形態との相違点を主に説明し、上述した実施形態と同様の説明及び符号を参照する。
【0050】
金属コーティング層700は、カバー層300上に配置されてもよく、カバー層300に直接接合されてもよい。金属コーティング層700は、カバー層300の上にコンフォーマルコーティングされてもよい。加えて、金属コーティング層700は、カバー層300の上面から縁部12を越えて第1の金属箔層510に向かって延びていてもよい。
【0051】
本開示の第3の実施形態によれば、金属コーティング層700は、上述した構成に加えて、中央部710、側部720及びテーパ部730を含むことができる。以下では、図4を更に参照して、本開示の第3の実施形態を説明する。
【0052】
中央部710は、電子アセンブリ1の上面11の少なくとも一部に対応する金属コーティング層700の一部分であり得る。例えば、中央部710は、テーパ部730により包囲されてもよく、第2の金属箔層520の中央に隣接する金属コーティング層700の一部分を指し得る。上述した中央部710は、長手方向及び幅方向に延びていてもよい。加えて、中央部710は、実質的に平坦な表面であってもよい。
【0053】
側部720は、電子アセンブリ1の両側面に対応する金属コーティング層700の一部分であり得る。側部720は、厚さ方向に延びていてもよい。
【0054】
テーパ部730は、中央部710と側部720との間にある金属コーティング層700の一部分であってもよい。テーパ部730の一端は、金属コーティング層700に接続されてもよく、他端は、側部720に接続されてもよい。例えば、テーパ部730は、テーパ形状を有するように所定の傾斜を有してもよい。加えて、テーパ部730は、中央部から電子アセンブリ1の縁部12に向かってテーパ状になっており、それにより、その厚さが減少してもよい。換言すれば、中央部710に接続されたテーパ部730の1つの側の厚さは、側部720に接続された1つの側の厚さより大きくてもよい。
【0055】
本開示の第4の実施形態によれば、半導体集積回路200は、上述した構成に加えて、第1の半導体集積回路210及び第2の半導体集積回路220を含んでもよい。以下では、図5を更に参照して、本開示の第4の実施形態を説明する。
【0056】
第1の半導体集積回路210は、回路基板100の第1主面101上の回路基板100に結合されていてもよい。第1の半導体集積回路210は、複数であってもよく、複数の第1の半導体集積回路210が長手方向に沿って互いに間隔を空けていてもよい。
【0057】
第2の半導体集積回路220は、回路基板100の第2主面102上の回路基板100に結合されていてもよい。第2の半導体集積回路220は、複数であってもよく、複数の第2の半導体集積回路220が長手方向に沿って互いに間隔を空けていてもよい。
【0058】
カバー層300は、回路基板100と実質的に同一の広がりを有する長さL及び幅Wを有する第1のカバー層310及び第2のカバー層320を含んでもよい。
【0059】
第1のカバー層310は、回路基板100の上側上に配置されてもよく、複数の第1の半導体集積回路210を覆ってもよい。加えて、第1のカバー層310は、複数の第1の半導体集積回路210をそれぞれ包囲することにより、複数の第1の半導体集積回路210を平坦化することができる。
【0060】
第2のカバー層320は、回路基板100の下側に配置されてもよく、複数の第2の半導体集積回路220を覆ってもよい。加えて、第2のカバー層320は、複数の第2の半導体集積回路220をそれぞれ包囲することにより、複数の第2の半導体集積回路220を平坦化することができる。
【0061】
これに対して、第2のカバー層320は、カバー切断部321を含んでもよく、第1の金属箔層510は、箔切断部512を含んでもよい。加えて、第1の接着剤層610は、接着剤切断部611を含んでもよい。
【0062】
カバー切断部321は、第2のカバー層320を貫通して形成されてもよく、箔切断部512は、第1の金属箔層510を貫通して形成されてもよい。加えて、接着剤切断部611は、第1の接着剤層610を貫通して形成されてもよい。例えば、カバー切断部321、箔切断部512及び接着剤切断部611は、同一のサイズ及び形状を有してもよい。
【0063】
第2のカバー層320、第1の金属箔層510、及び第1の接着剤層610は、カバー切断部321、箔切断部512、及び接着剤切断部611が互いに対応する位置に配置されるように位置合わせされてもよい。カバー切断部321、箔切断部512、及び接着剤切断部611は、切断部と称することができ、切断部は、カバー切断部321、箔切断部512、及び接着剤切断部611を含む概念であり得る。
【0064】
はんだバンプ400は、複数であってもよく、切断部の内側に配置されてもよい。それに応じて、複数のはんだバンプ400が、切断部を介して外部に露出され得る。
【0065】
第1の接着剤層610は、第1の金属箔層510と第2のカバー層320との間に配置されてもよく、第1の金属箔層510と第2のカバー層320とに接合されてもよい。
【0066】
以下では、図6図12を参照して、本開示の実施形態による、電子アセンブリ1を作製するための電子アセンブリ作製方法S10を説明する。加えて、上述した構成に関して、同じ名称及び符号が引用されている。
【0067】
電子アセンブリ作製方法S10は、複数の電子アセンブリ1を作製することができる。電子アセンブリ作製方法S10は、物品を形成するステップS100、物品を分割するステップS200、及び導電層を形成するステップS300を含むことができる。
【0068】
物品を形成するステップS100では、物品2が形成され得る。物品2は、物品を分割するステップS200により複数の分割物品20へと分割され得る。物品を形成するステップS100は、回路基板を提供するステップS110、カバー層を配置するステップS120、及び第1の金属箔層を接合するステップS130を含むことができる。
【0069】
図6を参照すると、回路基板を提供するステップS110では、複数のセグメント120を含む回路基板100が提供され得る。回路基板100は、互いに対向する第1主面101及び第2主面102を有してもよい。本明細書では、第1主面101は、回路基板100の上面を指してもよく、第2主面102は、回路基板100の下面を指してもよい。
【0070】
セグメント120は、第1の側部121及び第2の側部122を含み得る。本明細書では、セグメント120の第1の側部121は、回路基板100の第1主面101の一部を指してもよく、第2の側部122は、回路基板100の第2主面102の一部を指してもよい。
【0071】
加えて、複数のセグメント120の各々が、半導体集積回路200、はんだバンプ400、及び導電性接地コネクタ800を含んでもよい。
【0072】
半導体集積回路200は、セグメント120の第1の側部121に結合されてもよい。半導体集積回路200は、複数であってもよく、複数の半導体集積回路200が互いに間隔を空けていてもよい。
【0073】
はんだバンプ400は、セグメント120の第2の側部122上に配置されてもよい。はんだバンプ400は、複数であってもよい。
【0074】
導電性接地コネクタ800は、セグメント120内に埋め込まれてもよい。加えて、少なくとも1つの分割物品20の導電性接地コネクタ800は、後述する分割物品20の側面13を覆ってコーティングされた導電層900に物理的、電気的に接触してもよい。少なくとも1つの分割物品20の導電性接地コネクタ800は、分割物品20の側面13のうちの1つ以上に向かって延びていてもよい。
【0075】
図7を参照すると、カバー層を配置するステップS120において、回路基板100上にカバー層300が配置されて、各セグメント120内の半導体集積回路200を覆ってもよい。
【0076】
図8及び図9を参照すると、第1の金属箔層を接合するステップS130において、複数の貫通孔513を含む第1の金属箔層510が回路基板100に接合されてもよい。第1の金属箔層を接合するステップS130において、第1の金属箔層510は、各セグメント120の第2の側部122に接合されてもよく、第2の側部122を覆ってもよい。加えて、第1の金属箔層を接合するステップS130において、複数のはんだバンプ400が複数の貫通孔513を介して外部に露出されてもよい。
【0077】
図10を参照すると、物品を分割するステップS200において、物品2は、複数の分割物品20へとそれぞれ分割されてもよい。分割物品20は、少なくとも1つのセグメント120を含んでもよい。物品を分割するステップS200は、ソー切断、レーザ切断、ウォータージェット切断、ダイ切断、スコーリング、及びブレーキングのうちの1つ以上のプロセスを含み得る。
【0078】
ソー切断は、回転ディスクを使用して物品を切断することができ、レーザ切断は、高エネルギーのレーザを照射することにより物品を切断することができる。加えて、ウォータージェット切断は、ノズルを通して高圧の水を噴射することにより物品を切断することができ、ダイ切断は、所定の形状を有する金型を使用して物品を金型の形状に切断することができる。加えて、スコーリングは、スコーリングブレードを使用することにより物品を切断することができ、ブレーキングは、割ることにより物品を切断することができる。
【0079】
図11を参照すると、導電層を形成するステップS300において、分割物品20の上面上に、金属を含む導電層900を形成することができる。導電層を形成するステップS300において、導電層900は、第1の金属箔層510に物理的、電気的に接触することができる。加えて、導電層900は、少なくとも分割物品20の側面13及び分割物品20の上縁部12上に電気的に連続的に延びてもよい。導電層900は、少なくとも1つの分割物品20の上面11上に配置されてもよい。本明細書では、分割物品20の上面11は、第1の金属箔層510とは反対側の面であり得る。
【0080】
導電層を形成するステップS300において、その上面上に導電層900が配置された分割物品20を電子アセンブリ1と称する場合がある。
【0081】
上述したように、本開示の実施形態による電子アセンブリ1は、金属箔層500及び金属コーティング層700を含み、それにより、電磁波を遮断する効果を有する。
【0082】
加えて、はんだバンプ400を外部に露出させるためのマスキングは、テープの使用を必要とするスパッタリング工程を使用せず、第1の金属箔層を接合するステップS130を使用して実施することができるため、製造工程及び費用を著しく低減させる効果がある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】