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特表2024-508866振動評価方法、装置、コンピュータ機器、及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】振動評価方法、装置、コンピュータ機器、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01H 17/00 20060101AFI20240220BHJP
【FI】
G01H17/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552565
(86)(22)【出願日】2022-06-02
(85)【翻訳文提出日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 CN2022096867
(87)【国際公開番号】W WO2023273792
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202110751208.7
(32)【優先日】2021-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TENCENT TECHNOLOGY (SHENZHEN) COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】35/F,Tencent Building,Kejizhongyi Road,Midwest District of Hi-tech Park,Nanshan District, Shenzhen,Guangdong 518057,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】徐 士立
(72)【発明者】
【氏名】高 ▲麗▼娜
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 其田
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲亜▼▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】王 昊
(72)【発明者】
【氏名】洪 楷
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲專▼
【テーマコード(参考)】
2G064
【Fターム(参考)】
2G064AA12
2G064AB01
2G064AB02
2G064BA02
2G064CC02
2G064DD08
2G064DD12
(57)【要約】
本願の実施例は、振動評価方法、装置、コンピュータ機器、記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品を提供し、方法は、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集するステップであって、基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである、ステップと、基準振動属性情報の基準振動属性曲線と、実際の振動属性曲線との差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定するステップと、遅延時間長を採用して実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得するステップと、基準振動属性曲線と修正振動属性曲線とのターゲット曲線ずれ情報を取得し、ターゲット曲線ずれ情報に基づいてターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うステップと、を含む。本願によって、ターゲットオブジェクトの振動効果の評価結果の精度を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動評価方法であって、
基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、前記ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集するステップであって、前記基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、前記実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである、ステップと、
前記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、前記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定するステップであって、前記N個の実際の変換点は、前記実際の振動属性曲線における各々の転換点を含み、Nは正の整数である、ステップと、
前記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して前記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得するステップと、
前記基準振動属性曲線と前記修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得するステップと、
前記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うステップと、を含む、振動評価方法。
【請求項2】
前記基準振動属性曲線は、N個の基準変換点を含み、前記N個の基準変換点は、前記基準振動属性曲線における各々の転換点を含み、1つの基準変換点は、1つの実際の変換点に対応し、
前記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、前記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定する前記ステップは、
前記基準振動属性曲線においてn番目の基準変換点の時点を決定し、且つ前記実際の振動属性曲線においてn番目の実際の変換点の時点を決定するステップであって、n∈[1,N]である、ステップと、
前記n番目の基準変換点の時点、及び前記n番目の実際の変換点の時点に基づき、前記n番目の実際の変換点の遅延時間長を決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基準振動属性曲線は、N個の基準変換点を含み、
前記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して前記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得する前記ステップは、
前記N個の実際の変換点を採用して前記実際の振動属性曲線に対してセグメント化処理を行って、複数の第1曲線セグメントを獲得するステップであって、任意の2つの隣接する第1曲線セグメントは、1つの実際の変換点を採用して連結される、ステップと、
前記N個の基準変換点を採用して前記基準振動属性曲線に対してセグメント化処理を行って、複数の第2曲線セグメントを獲得するステップであって、任意の2つの隣接する第2曲線セグメントは、1つの基準変換点を採用して連結される、ステップと、
各第1曲線セグメントに対応する実際の変換点の遅延時間長に基づき、前記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長を決定するステップと、
前記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、前記各第1曲線セグメントを修正して、前記修正振動属性曲線を獲得するステップであって、前記修正振動属性曲線は、各々の修正後の第1曲線セグメントを含み、且つ各修正後の第1曲線セグメントは、対応する第2曲線セグメントと位置合わせされる、ステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、前記各第1曲線セグメントを修正する前記ステップは、
i番目の第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、i番目の第1曲線セグメントの並進パラメータを決定するステップであって、前記並進パラメータは、並進方向と並進長さとを含み、iは正の整数であり、且つiは、第1曲線セグメントの数よりも小さいか、又はそれに等しい、ステップと、
前記並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うステップと、を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、前記各第1曲線セグメントを修正する前記ステップは、
前記i番目の第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲、及び相応な第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲に基づき、前記i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータを計算するステップと、
前記スケーリングパラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行い、かつ前記並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うステップをトリガーするステップと、をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、前記各第1曲線セグメントを修正する前記ステップは、
前記i番目の第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲、及び相応な第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲に基づき、前記i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータを計算するステップと、
前記スケーリングパラメータを採用して並進処理後のi番目の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行うステップと、をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
もし前記基準振動属性値が振動強度次元下での基準振動強度値を含むならば、前記基準振動属性曲線、前記実際の振動属性曲線、及び前記修正振動属性曲線は、いずれも前記振動強度次元下での振動曲線を含み、且つ前記ターゲット曲線ずれ情報は、強度ずれ指標下での指標値を含み、
もし前記基準振動属性値が振動周波数次元下での基準振動周波数値を含むならば、前記基準振動属性曲線、前記実際の振動属性曲線、及び前記修正振動属性曲線は、いずれも前記振動周波数次元下での振動曲線を含み、且つ前記ターゲット曲線ずれ情報は、周波数ずれ指標下での指標値を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
いずれかのずれ指標下での指標値について計算するステップであって、前記いずれかのずれ指標は、前記強度ずれ指標、又は周波数ずれ指標である、ステップをさらに含み、
前記いずれかのずれ指標下での指標値の計算方式は、
前記ターゲットオブジェクトがターゲット次元下でサポートする属性値閾値を決定することであって、前記いずれかのずれ指標が前記強度ずれ指標であるときに、前記ターゲット次元は、前記振動強度次元であり、前記いずれかのずれ指標が前記周波数ずれ指標であるときに、前記ターゲット次元は、前記振動周波数次元である、ことと、
前記基準振動属性曲線のうち前記ターゲット次元下にある振動曲線を、ターゲット基準曲線として決定し、前記修正振動属性曲線のうち前記ターゲット次元下にある振動曲線を、ターゲット修正曲線として決定することと、
前記属性値閾値、前記ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び前記ターゲット修正曲線により指示されたターゲット修正振動属性値に基づき、前記ターゲット次元下での属性ずれ値を計算することと、
前記ターゲット次元に対応するターゲットずれ指標下でのずれ関数を採用し、前記ターゲット次元下での属性ずれ値に基づき、前記ターゲットずれ指標下での指標値を計算して獲得することと、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記属性値閾値、前記ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び前記ターゲット修正曲線により指示された各々のターゲット修正振動属性値に基づき、前記ターゲット次元下での属性ずれ値を計算することは、
プリセットの時間長さに応じて、前記ターゲット基準曲線をM個の第3曲線セグメントに分割し、且つ前記ターゲット修正曲線をM個の第4曲線セグメントに分割するステップであって、Mは正の整数であり、1つの第3曲線セグメントは、1つの第4曲線セグメントに対応する、ステップと、
前記属性値閾値、各々の第3曲線セグメントにより指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び対応する第4曲線セグメントにより指示された各々のターゲット修正振動属性値に基づき、前記各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値をそれぞれ計算するステップと、
前記各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値に対して平均値演算を行って、前記ターゲット次元下での属性ずれ値を獲得するステップと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
m番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値の計算方式は、以下の通りであり、
前記m番目の第3曲線セグメントにより指示された各々のターゲット基準振動属性値と、前記属性値閾値との間の比を計算して、前記ターゲットオブジェクトの各々のターゲット時点の第1相対振動属性値を獲得し、
m番目の第4曲線セグメントにより指示された各々のターゲット修正振動属性値と、前記属性値閾値との間の比を計算して、前記ターゲットオブジェクトの各々のターゲット時点の第2相対振動属性値を獲得し、
各ターゲット時点の第1相対振動属性値と対応する第2相対振動属性値との間の差に基づき、前記m番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算し、
m∈[1,M]であり、前記ターゲット時点とは、前記ターゲット基準振動属性値に対応した時点を指す、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行う前記ステップは、
前記基準振動属性曲線と前記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得するステップと、
前記ターゲット曲線ずれ情報、及び前記参照曲線ずれ情報に基づき、前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記実際の振動属性曲線は、複数の第1曲線セグメントを含み、前記基準振動属性曲線は、複数の第2曲線セグメントを含み、且つ1つの第1曲線セグメントは、1つの第2曲線セグメントに対応し、前記基準振動属性曲線と前記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得する前記ステップは、
各第1曲線セグメントに対応する終了時点、及び相応な第2曲線セグメントに対応する終了時点に基づき、前記各第1曲線セグメントの遅滞時間長を計算するステップと、
前記各々の第1曲線セグメントの遅滞時間長に対して平均値演算を行って、前記ターゲットオブジェクトの平均遅滞時間長を獲得し、かつ前記平均遅滞時間長、及び前記各々の第1曲線セグメントのN個の遅滞時間長に基づき、前記ターゲットオブジェクトの遅滞偏差時間長を決定するステップと、
遅滞指標に関連する指標パラメータ、前記平均遅滞時間長、及び前記遅滞偏差時間長を採用して、前記遅滞指標下での指標値を計算するステップと、
前記遅滞指標下での指標値を、前記基準振動属性曲線と前記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報に追加するステップと、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記基準振動属性曲線と前記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得する前記ステップは、
前記N個の実際の変換点の遅延時間長に対して平均値演算を行って、前記ターゲットオブジェクトの平均遅延時間長を獲得するステップと、
前記平均遅延時間長、及び前記N個の実際の変換点の遅延時間長に基づき、前記ターゲットオブジェクトの遅延偏差時間長を決定するステップと、
遅延指標に関連する指標パラメータ、前記平均遅延時間長、及び前記遅延偏差時間長を採用して、前記遅延指標下での指標値を計算するステップと、
前記遅延指標下での指標値を、前記基準振動属性曲線と前記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報に追加するステップと、を含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記ターゲット曲線ずれ情報、及び前記参照曲線ずれ情報に基づき、前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行う前記ステップは、
前記ターゲット曲線ずれ情報、及び前記参照曲線ずれ情報に関連した各々の指標の重みを取得するステップと、
取得した各々の指標の重みを採用して、前記ターゲット曲線ずれ情報と前記参照曲線ずれ情報における各々の指標値に対して重み付け加算を行って、前記ターゲットオブジェクトの振動効果記述値を獲得するステップであって、前記振動効果記述値は、前記振動効果と正の相関を有する、ステップと、を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータ機器であって、前記コンピュータ機器は、入力機器と、出力機器と、を含み、前記コンピュータ機器は、プロセッサと、コンピュータ記憶媒体と、をさらに含み、前記プロセッサは、コンピュータ記憶媒体において記憶された1つ又は複数の命令を取得し、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、コンピュータ機器。
【請求項16】
コンピュータ記憶媒体であって、前記コンピュータ記憶媒体に1つ又は複数の命令が記憶され、前記1つ又は複数の命令が動作されるときに、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実行する、コンピュータ記憶媒体。
【請求項17】
コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムは、コンピュータ命令を含み、前記コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体において記憶され、
コンピュータ機器のプロセッサが前記コンピュータ可読記憶媒体から前記コンピュータ命令を読み取り、かつ前記コンピュータ命令を実行するときに、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、インターネットの技術分野に関し、振動評価方法、装置、コンピュータ機器、記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品に関するが、これらに限定されない。
【0002】
本願は、出願番号が第202110751208.7号であり、出願日が2021年7月1日である中国特許出願に基づいて提出されており、かつ該中国特許出願の優先権を主張し、該中国特許出願の全部の内容は、ここで参照として本願に導入されている。
【背景技術】
【0003】
ユーザが日常的に機器を使用するときに、通常、「触覚」の体験が存在し得る。例えば、ユーザが携帯電話、イヤホン、及びマッサージチェアなどの機器を使用するときに、ユーザは、ある操作によってこれらの機器をトリガーしていくつかの振動感を発生させることができ、これらの機器が発生させた振動感は、一般的に機器における振動コンポーネントの振動によって発生する。機器に対応する振動感の良否は、一般的に機器の振動コンポーネントの振動状況に基づき決められる。しかし、関連技術は、振動効果を正確に評価する解決手段を欠いている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、振動評価方法、装置、コンピュータ機器、記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品を提供し、ターゲットオブジェクトの振動効果の評価結果の精度を向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例は、振動評価方法を提供し、前記方法は、基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、前記ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集するステップであって、前記基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、前記実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである、ステップと、前記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、前記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定するステップであって、前記N個の実際の変換点は、前記実際の振動属性曲線における各々の転換点を含み、Nは正の整数である、ステップと、前記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して前記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得するステップと、前記基準振動属性曲線と前記修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得し、かつ前記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うステップと、を含む。
【0006】
本願の実施例は、振動評価装置を提供し、前記装置は、基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、前記ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集するように構成される収集ユニットであって、前記基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、前記実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである、収集ユニットと、前記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、前記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定するように構成される決定ユニットであって、前記N個の実際の変換点は、前記実際の振動属性曲線における各々の転換点を含み、Nは正の整数である、決定ユニットと、前記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して前記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得するように構成される修正ユニットと、前記基準振動属性曲線と前記修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得し、かつ前記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うように構成される評価ユニットと、を含む。
【0007】
本願の実施例は、コンピュータ機器を提供し、前記コンピュータ機器は、入力機器と、出力機器と、を含み、前記コンピュータ機器は、1つ又は複数の命令を実現することに適するプロセッサと、コンピュータ記憶媒体と、をさらに含み、前記コンピュータ記憶媒体に1つ又は複数の命令が記憶され、前記1つ又は複数の命令は、前記プロセッサによりロードされ、かつ、基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、前記ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集するステップであって、前記基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、前記実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである、ステップと、前記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、前記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定するステップであって、前記N個の実際の変換点は、前記実際の振動属性曲線における各々の転換点を含み、Nは正の整数である、ステップと、前記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して前記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得するステップと、前記基準振動属性曲線と前記修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得し、かつ前記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うステップと、を実行することに適する。
【0008】
本願の実施例は、コンピュータ記憶媒体を提供し、前記コンピュータ記憶媒体に1つ又は複数の命令が記憶され、前記1つ又は複数の命令は、プロセッサによりロードされ、かつ、基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、前記ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集するステップであって、前記基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、前記実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである、ステップと、前記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、前記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定するステップであって、前記N個の実際の変換点は、前記実際の振動属性曲線における各々の転換点を含み、Nは正の整数である、ステップと、前記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して前記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得するステップと、前記基準振動属性曲線と前記修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得し、かつ前記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うステップと、を実行することに適する。
【0009】
本願の実施例は、コンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを含み、該コンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体において記憶され、コンピュータプログラムがコンピュータ機器のプロセッサにより実行されるときに、前記振動評価方法を実行する。
【発明の効果】
【0010】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集することができ、基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである。次に、基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定し、かつN個の実際の変換点の遅延時間長を採用して実際の振動属性曲線を修正することで、修正振動属性曲線を獲得する。そして、基準振動属性曲線と修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得し、かつターゲット曲線ずれ情報に基づいてターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うことができる。上記の振動評価過程において、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を修正することによって、修正振動属性曲線の精度と信頼性とを効果的に高めることができ、修正振動属性曲線にターゲットオブジェクトの実際の振動状況をある程度正確に反映させることができ、更に、修正振動属性曲線と基準振動属性曲線との間の曲線ずれ情報に基づき、ターゲットオブジェクトの振動効果を評価するときに、曲線ずれ情報の誤差を効果的に減少させ、曲線ずれ情報の精度を高め、ターゲットオブジェクトの振動効果の評価誤差を低減させ、ターゲットオブジェクトの振動効果の評価結果の精度を向上させることができる。
【0011】
本願の実施例、又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例、又は従来技術の記述において使用される必要がある図面を簡単に紹介し、明らかなように、以下の記述における図面は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労働を必要としない前提下で、さらにこれらの図面に基づきその他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1a】本願の実施例が提供する振動評価方法のフローチャートである。
図1b】本願の実施例が提供する振動評価システムのアーキテクチャ模式図である。
図2】本願の実施例が提供する振動評価方法のフローチャートである。
図3a】本願の実施例が提供する基準振動属性曲線、及び実際の振動属性曲線の模式図である。
図3b】本願の実施例が提供する基準振動属性曲線、及び実際の振動属性曲線についてセグメント化を行う模式図である。
図3c】本願の実施例が提供する実際の振動属性曲線を修正する模式図である。
図3d】本願の実施例が提供する第1曲線セグメントを並進する模式図である。
図3e】本願の実施例が提供する第1曲線セグメントをスケーリングする模式図である。
図4a】本願の実施例が提供する基準振動属性曲線、及び修正振動属性曲線に対してセグメント化を行う模式図である。
図4b】本願の実施例が提供する基準振動属性曲線、及び修正振動属性曲線に対してセグメント化を行う別の模式図である。
図5】本願の実施例が提供する別の振動評価方法のフローチャートである。
図6】本願の実施例が提供する第1曲線セグメントと第2曲線セグメントとの間の遅滞時間長を展示する模式図である。
図7】本願の実施例が提供する振動評価装置の構造模式図である。
図8】本願の実施例が提供するコンピュータ機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本願の実施例における図面と併せて、本願の実施例における技術的解決手段を明確で、完全に記述する。明らかなように、記述される実施例は、本願の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を必要としない前提下で得たすべてのその他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0014】
本願の実施例において、振動できるいずれかの振動コンポーネントをターゲットオブジェクトと呼び、ターゲットオブジェクトの振動効果を評価するために、本願の実施例は、振動評価方法を提供する。図1aに参照されるように、該振動評価方法の原理は、以下の通りである。ターゲットオブジェクトがある機器を呼び出し、基準振動強度曲線、及び基準振動周波数曲線などの基準振動属性曲線に対応した基準振動属性情報に応じて、ターゲットオブジェクトを制御して振動させることができる。ターゲットオブジェクトが振動する過程において、ステップS101でターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集することができ、該実際の振動属性曲線は、実際の振動強度曲線と実際の振動周波数曲線とのうちの一種又は複数種を含んでもよく、従って、ステップS101は、実際の振動強度曲線の収集、及び実際の振動周波数曲線の収集を含んでもよい。次に、ステップS102において、実際に収集された各実際の振動属性曲線に対して、各実際の振動属性曲線における実際の変換点(例えば曲線の転換点)の遅延時間長をそれぞれ決定することができ、かつステップS103において、各実際の振動属性曲線における各々の実際の変換点の遅延時間長に基づき、各実際の振動属性曲線を修正し、それにより修正後の実際の振動属性曲線(以降は修正振動属性曲線と呼ばれる)を獲得する。次に、ステップS104において、各修正振動属性曲線、及び相応な基準振動属性曲線(例えば、基準振動強度曲線、及び基準振動周波数曲線)に基づき、曲線ずれ情報を計算し、それによりステップS105において、計算により獲得された曲線ずれ情報に基づき該ターゲットオブジェクトの振動効果に対して総合的な評価を行う。説明する必要があるように、ターゲットオブジェクトが実際の振動過程において関連した振動開始時刻は、基準振動属性情報により指示された振動開始時刻と異なってもよく、且つ該ターゲットオブジェクトが実際の振動過程において関連した振動終了時刻は、基準振動属性情報により指示された振動終了時刻と異なってもよい。
【0015】
いくつかの実施例において、上記言及された振動評価方法の実行主体は、コンピュータ機器であってもよく、該コンピュータ機器は、端末、又はサーバであってもよい。ここで言及された端末は、スマートフォン、タブレットパソコン、ノートパソコン、及びデスクトップパソコンなどの機器であってもよく、さらに、例えばジョイスティック、及びタッチスクリーンなどの周辺機器であってもよく、サーバは、独立した物理サーバであってもよく、複数の物理サーバで構成されるサーバクラスタ、又は分散システムであってもよく、さらに、クラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド関数、クラウド記憶、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、ドメイン名サービス、セキュリティサービス、コンテンツ配信ネットワーク(Content Delivery Network、CDN)、並びにビッグデータ及び人工知能プラットフォームなどの基礎的なクラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバなどであってもよい。説明する必要があるように、コンピュータ機器がサーバ100であるときに、もしターゲットオブジェクトが属する機器がある端末200であるならば、コンピュータ機器は、上記言及された振動評価方法を実行するときに、ネットワーク300を介して基準振動属性情報をターゲットオブジェクトが属する端末200に配布し、それによって、該端末200は、該基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させることができる。この状況下で、該端末によりターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集し、かつ収集した1つ又は複数の実際の振動属性曲線をサーバ100にアップロードし、それによりサーバ100は、該1つ又は複数の実際の振動属性曲線を収集することができ、これは図1bに示される通りである。又は、上記言及された振動評価方法は、端末とサーバとにより共同で実行されてもよく、該端末は、ターゲットオブジェクトが内蔵される端末であってもよい。例えば、端末は、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集した後に、端末により各実際の振動属性曲線における実際の変換点(例えば曲線の転換点)の遅延時間長をそれぞれ決定し、次に、収集した各実際の振動属性曲線、及び各実際の振動属性曲線における実際の変換点の遅延時間長をサーバにアップロードするようにしてもよい。サーバは、受信したデータに基づき、曲線の修正操作、曲線ずれ情報の計算操作、及び振動効果の評価操作などを直接実行することができる。また例えば、端末は、実際の振動属性曲線を収集した後に、端末により実際の変換点の遅延時間長の計算操作、及び曲線の修正操作などを実行し、次に、端末により修正後の実際の振動属性曲線(すなわち修正振動属性曲線)をサーバにアップロードするようにしてもよく、サーバは、受信した修正振動属性曲線に基づき、曲線ずれ情報の計算操作、及び振動効果の評価操作などを直接実行することができる。説明する必要があるように、該振動評価方法が端末とサーバとにより共同で実行されるときに、該端末とサーバとは、有線、又は無線の通信方式によって直接、又は間接的に接続されてもよく、本願の実施例はここで制限しない。
【0016】
実践により示されるように、本願の実施例が提案する振動評価の解決手段は、以下の有益な効果を有することができる。(1)ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を修正することによって、修正後の実際の振動曲線の精度と信頼性とを効果的に高めることができ、それにターゲットオブジェクトの実際の振動状況をある程度正確に反映させることができる。それにより修正後の実際の振動属性曲線と基準振動属性曲線との間の曲線ずれ情報に基づき、ターゲットオブジェクトの振動効果を評価するときに、曲線ずれ情報の誤差を効果的に減少させ、曲線ずれ情報の精度を高め、更にターゲットオブジェクトの振動効果の評価誤差を減少させ、ターゲットオブジェクトの振動効果の評価結果の精度を向上させることができる。(2)該振動評価の解決手段は、異なるハードウェア条件下、及び異なるソフトウェア条件下でいずれも振動効果の横の比較を行うことができることをサポートする。同時に、同じソフトウェア及びハードウェア条件下で、異なる基準振動属性情報によってターゲットオブジェクトを制御して振動させることで発生した振動効果にも差異があり得る。よって、該振動評価の解決手段は、異なる基準振動属性情報に対応した振動効果を正確に評価することをサポートすることができ、それにより、正確な評価効果を利用して振動効果を逆に指導する設計を実現することで、ハードウェアの最適な効果を最大限に発揮する。
【0017】
本願の実施例は、振動評価方法を提供し、該振動評価方法は、上記言及されたコンピュータ機器により実行されてもよく、該コンピュータ機器は、端末、又はサーバであってもよく、又は該振動評価方法は、端末とサーバとにより共同で実行されてもよい。論述を容易にするために、本願の実施例は、コンピュータ機器が該振動評価方法を実行することを例に説明しており、図2に参照されるように、該振動評価方法は、以下のステップS201~S204を含んでもよい。
【0018】
S201:基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集する。
【0019】
ターゲットオブジェクトとは、振動できるいずれかのコンポーネント、例えばモータ、及び弾性片などを指す。本願の実施例において、ターゲットオブジェクトがある機器によりターゲットオブジェクトについての振動トリガーイベントを検出するときに、基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させることができる。振動トリガーイベントは、業務ニーズ、又は経験値に基づき設定されてもよく、例を挙げて説明すると、ターゲットオブジェクトが端末の中に内蔵されたモータ、又は弾性片であるときに、該振動トリガーイベントは、ターゲットゲームの動作過程において、ターゲットゲーム操作を検出したイベントであってもよい。ここで言及されたターゲットゲーム操作は、例えば、カーレースゲームにおいて、カーを制御して発進、及びドリフトさせる、又はカーが衝突することを検出したゲーム操作であってもよく、又は、例えば、競技系ゲームにおいて、刀槍剣戟などのゲーム道具を使用するゲーム操作などであってもよい。また例えば、ターゲットオブジェクトがマッサージチェアの中に内蔵された弾性片であるときに、該振動トリガーイベントは、マッサージチェアが起動されることを検出したイベントであってもよい。さらに例えば、ターゲットオブジェクトがイヤホンの中に内蔵された弾性片であるときに、該振動トリガーイベントは、イヤホンを制御して音楽を再生させることを検出した操作などであってもよい。また、ここで言及された基準振動属性情報は、実際のニーズに基づき直接設定されたものであってもよく、実際のニーズに基づいて設定された基準振動属性曲線を解析することによって獲得されたものであってもよい。
【0020】
ターゲットオブジェクトの振動効果は、通常、ターゲットオブジェクトの実際の振動状況が基準振動属性情報により指示された予想状況に達するか否かを反映することに用いられるため、ターゲットオブジェクトの振動効果を評価するために、コンピュータ機器は、ターゲットオブジェクトがある機器が基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集することで、後にコンピュータ機器は、該実際の振動属性曲線に基づきターゲットオブジェクトの振動効果を評価することができる。ここで、基準振動属性情報は、上記予め設定された振動属性情報であってもよい。該基準振動属性情報においては複数の時点の基準振動属性値が含まれてもよく、ここで、基準振動属性値は、振動強度次元下での基準振動強度値、及び振動周波数次元下での基準振動周波数値のうちの一種又は複数種を含んでもよい。
【0021】
いくつかの実施例において、コンピュータ機器は、ターゲットオブジェクトの振動過程において、ターゲットオブジェクトの複数の時点の実際の振動属性値を収集し、かつ複数の時点の実際の振動属性値を収集した後に、複数の時点の実際の振動属性値を採用して対応する実際の振動属性曲線を生成することができる。理解すべきであるように、もしターゲットオブジェクトが属する機器とコンピュータ機器とが同一の機器であるならば、コンピュータ機器は、ターゲットオブジェクトの複数の時点の実際の振動属性値を直接収集することができ、又は、該コンピュータ機器は、1つの振動信号収集機器と接続することで、該振動信号収集機器によってターゲットオブジェクトの複数の時点の実際の振動属性値を収集することができる。もしターゲットオブジェクトが属する機器とコンピュータ機器とが同一の機器ではないならば、コンピュータ機器は、ターゲットオブジェクトが属する機器に、ターゲットオブジェクトの複数の時点の実際の振動属性値を収集するように通知することができ、該ターゲットオブジェクトが属する機器は、属性値の操作を直接行ってもよく、1つの振動信号収集機器と接続することにより、該振動信号収集機器によって実際の属性値の収集を実現してもよい。ここで、ここで言及された振動信号収集機器は、例えば、フィルタであってもよく、その他の機器であってもよい。
【0022】
説明する必要があるように、基準振動属性値は、1つ又は複数の振動次元下での振動属性値を含んでもよく、実際の振動属性値は、1つ又は複数の振動次元下での振動属性値を含んでもよく、且つ基準振動属性値に含まれる各々の振動次元下での振動属性値は、実際の振動属性値に含まれる各々の振動次元下での振動属性値に1対1で対応する。ここで、振動次元は、振動強度次元、振動周波数次元、及びその他の振動次元などを含む。
【0023】
振動次元は、振動強度次元と振動周波数次元とのうちの一種又は複数種を含み、以下、例示的に説明する。
【0024】
もし基準振動属性値が振動強度次元下での基準振動強度値を含むとすれば、実際の振動属性値も振動強度次元下での実際の振動強度値を含み、実際の振動属性曲線は、つまり振動強度次元下での振動曲線である。もし基準振動属性値が振動周波数次元下での基準振動周波数値を含むとすれば、実際の振動属性値も振動周波数次元下での実際の振動周波数値を含み、実際の振動属性曲線は、つまり振動周波数次元下での振動曲線である。もし基準振動属性値が振動強度次元下での基準振動強度値、及び振動周波数次元下での基準振動周波数値を含むとすれば、実際の振動属性値も振動強度次元下での実際の振動強度値、及び振動周波数次元下での実際の振動周波数値を含み、実際の振動属性曲線は、つまり振動強度次元下での振動曲線、及び振動周波数次元下での振動曲線である。
【0025】
S202:基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定する。
【0026】
基準振動属性曲線は、複数の時点の基準振動属性値に基づき生成されるものである。N個の実際の変換点は、実際の振動属性曲線における各々の転換点を含んでもよく、実際の振動属性曲線における開始点と終了点とのうちの一種又は複数種をさらに含んでもよく、Nは正の整数である。例えば、図3aに示される2つの曲線は、それぞれ基準振動属性曲線、及び実際の振動属性曲線であり、図3aにおけるa2、a3、a4、a5、a6、及びa7は、実際の振動属性曲線に含まれる転換点であり、a1は、実際の振動属性曲線の開始点であり、a8は、実際の振動属性曲線の終了点である。N個の実際の変換点は、a2、a3、a4、a5、a6、及びa7を含んでもよく、又は、a1、a2、a3、a4、a5、a6、及びa7を含んでもよく、又は、a2、a3、a4、a5、a6、a7、及びa8を含んでもよく、又は、a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、及びa8を含んでもよい。
【0027】
理解できるように、ターゲットオブジェクトは、振動過程において基準振動属性情報に応じて制御され、ターゲットに対応する実際の振動属性曲線は、基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線の基本構造と同様であり、もし差が大きすぎる(例えば構造偏差閾値を超える)とすれば、端末の振動性能は、比較的劣る恐れがある。説明する必要があるように、基準振動属性曲線(又は実際の振動属性曲線)の基本構造は、基準振動属性曲線(又は実際の振動属性曲線)の動き、変化傾向、基準変換点、及び基準変換点の数などの情報に基づき決定されるものであり、実際の振動属性曲線と基準振動属性曲線との差とは、実際の振動属性曲線の基本構造と基準振動属性曲線の基本構造との間の偏差を指し、もし該偏差が構造偏差閾値よりも大きいとすれば、実際の振動属性曲線と基準振動属性曲線との差が大きすぎることを意味する。実際の振動属性曲線がN個の実際の変換点を含む状況下で、基準振動属性曲線もN個の基準変換点を含んでもよい。いくつかの実施例において、実際の振動属性曲線と基準振動属性曲線との基本構造が異なる可能性もあり、基準振動属性曲線に含まれる基準変換点の個数は、Nよりも大きい可能性があり、Nよりも小さい可能性もある。本願の実施例においては、実際の振動属性曲線がN個の実際の変換点を含み、基準振動属性曲線がN個の基準変換点を含むことを例に説明する。同様に、N個の基準変換点は、基準振動属性曲線における各々の転換点を含んでもよく、基準振動属性曲線における開始点、又は終了点をさらに含んでもよい。図3aにおけるb2、b3、b4、b5、b6、及びb7は、基準振動属性曲線に含まれる転換点であり、b1は、基準振動属性曲線の開始点であり、b8は、基準振動属性曲線の終了点である。ここで、1つの基準変換点は、1つの実際の変換点に対応できる。図3aにおける基準変換点b3は、実際の変換点a3に対応する。
【0028】
いくつかの実施例において、N個の実際の変換点のうちのいずれかの実際の変換点について、n番目の実際の変換点を例とすると、該n番目の実際の変換点の遅延時間長を決定する実施形態は、以下を含んでもよい。コンピュータ機器は、基準振動属性曲線においてn番目の基準変換点の時点を決定し、かつ実際の振動属性曲線においてn番目の実際の変換点の時点を決定することができ、ここで、n∈[1,N]である。n番目の基準変換点の時点と実際の変換点の時点とを獲得した後に、該n番目の基準変換点の時点、及び該n番目の実際の変換点の時点に基づき、n番目の実際の変換点の遅延時間長を決定することができる。例えば、n番目の基準変換点の時点と実際の変換点の時点との間の時間差をn番目の実際の変換点の遅延時間長とすることができる。
【0029】
例を挙げると、図3aに示されるように、n番目の基準変換点がb5であり、n番目の実際の変換点がa5であると仮定する。コンピュータ機器は、b5の時点1に対応する時間が10msであり、及びa5の時点2に対応する時間が12msであると決定することができ、時点1、及び時点2に対応する時間を獲得した後に、コンピュータ機器は、時点1と時点2との間の時間差を計算することができ、計算により時点1と時点2との間の時間差が2msであることを獲得することができ、よって、コンピュータ機器は、2msを実際の変換点b5の遅延時間長とすることができる。
【0030】
S203:N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得する。
【0031】
その後のターゲット曲線ずれ情報を計算しやすくするために、通常、基準振動属性曲線と実際の振動属性曲線とを同一の時間長さ範囲内で比較することで、ターゲット曲線ずれ情報を獲得することができる。いくつかの要因のため、ディレイ起動を利用して実際の振動属性曲線を基準振動属性曲線に対して全体的に左シフトする。よって、実際の振動属性曲線を修正することができ、該修正は、並進処理であってもよく、それによって修正振動属性曲線を獲得する。修正振動属性曲線と基準振動属性曲線とは、同一の時間長範囲内にある。
【0032】
いくつかの実施例において、コンピュータ機器は、実際の振動属性曲線を複数の曲線セグメントに分割することで、各曲線セグメントを修正することを実現し、修正後の実際の振動属性曲線を獲得することができ、該修正後の実際の振動属性曲線は、修正振動属性曲線と呼ばれてもよい。ここで、該修正振動属性曲線は、各々の修正後の曲線セグメントを含む。修正の過程において、基準振動属性曲線を基準として、実際の振動属性曲線を修正することができ、修正の過程において実際の振動属性曲線を複数の曲線セグメントに分割することを考慮すると、基準振動属性曲線は、対応して複数の曲線セグメントに分割されてもよい。
【0033】
いくつかの実施例において、実際の振動属性曲線は、N個の実際の変換点を含んでもよく、基準振動属性曲線は、N個の基準変換点を含んでもよい。よって、コンピュータ機器は、N個の実際の変換点を採用して実際の振動属性曲線に対してセグメント化処理を行うことで、複数の第1曲線セグメントを獲得することができる。ここで、実際の振動属性曲線における任意の2つの隣接する第1曲線セグメントは、1つの実際の変換点を採用して連結される。同じように、コンピュータ機器は、N個の基準変換点を採用して基準振動属性曲線に対してセグメント化処理を行うことで、複数の第2曲線セグメントを獲得することもできる。ここで、基準振動属性曲線における任意の2つの隣接する第2曲線セグメントは、1つの基準変換点を採用して連結される。
【0034】
N個の実際の変換点に対する定義が異なることを考慮すると、例えば、N個の実際の変換点は、実際の振動属性曲線における各々の転換点を含んでもよく、又は、実際の振動属性曲線における各々の転換点、並びに実際の振動属性曲線における開始点、及び終了点を含んでもよく、又は、実際の振動属性曲線における各々の転換点、及び実際の振動属性曲線における開始点、又は終了点を含んでもよい。異なる方式で実際の振動属性曲線に対してセグメント化処理を行うことで、複数の第1曲線セグメントを獲得することができる。
【0035】
1つの実現形態においては、N個の実際の変換点が実際の振動属性曲線における各々の転換点、並びに実際の振動属性曲線における開始点、及び終了点を含むと仮定する。コンピュータ機器がN個の実際の変換点を採用して実際の振動属性曲線に対してセグメント化処理を行う実施形態は、2つの隣接する実際の変換点の間の曲線セグメントを1つの第1曲線セグメントとして決定できることであってもよい。ここで、N個の実際の変換点は、実際の振動属性曲線をN-1個の第1曲線セグメントに分割することができる。例えば、図3bにおける図(1)に対応する座標系において示される実際の振動属性曲線を例とすると、該実際の振動属性曲線において含まれる実際の変換点の個数N=8であり、該8つの実際の変換点を採用して実際の振動属性曲線に対してセグメント化処理を行うときに、図3bにおける図(2)に対応する座標系において7つの第1曲線セグメントに分割された実際の振動属性曲線を獲得することができる。例えば、a4とa5との間の曲線セグメントは、1つの第1曲線セグメントである。
【0036】
1つの実現形態において、N個の実際の変換点が実際の振動属性曲線における各々の転換点、及び実際の振動属性曲線における開始点、又は終了点を含むと仮定すると、N個の実際の変換点は、実際の振動属性曲線をN個の第1曲線セグメントに分割することができる。N個の実際の変換点が、実際の振動属性曲線における各々の転換点を含むと仮定する。この場合、N個の実際の変換点は、実際の振動属性曲線をN+1個の第1曲線セグメントに分割することができる。
【0037】
同様に、コンピュータ機器が基準振動属性曲線に対してセグメント化処理を行って、複数の第2曲線セグメントを獲得する実施形態は、実際の振動属性曲線に対してセグメント化処理を行って、複数の第1曲線セグメントを獲得する実施形態と類似している。よって、基準振動属性曲線についてセグメント化処理を行う実施形態は、実際の振動属性曲線についてセグメント化処理を行う上記の実施形態を参照することができる。例えば、図3bにおける図(1)に対応する座標系において示される基準振動属性曲線を例とすると、該基準振動属性曲線において含まれる基準変換点の個数N=8であり、該8つの基準変換点を採用して基準振動属性曲線に対してセグメント化処理を行うときに、図3bにおける図(3)に対応する座標系において7つの第2曲線セグメントに分割された実際の振動属性曲線を獲得することができる。例えば、b4とb5との間の曲線セグメントは、1つの第2曲線セグメントである。ここで、第2曲線セグメントは、第1曲線セグメントと1対1の対応関係を有し、例えば、b4とb5との間の曲線セグメントで形成された第2曲線セグメントは、a4とa5との間の曲線セグメントで形成された第1曲線セグメントに対応する。
【0038】
複数の第1曲線セグメントと複数の第2曲線セグメントとを獲得した後に、コンピュータ機器は、各第1曲線セグメントに対応する実際の変換点の遅延時間長に基づき、各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長を決定することができる。第1曲線セグメントに対応する実際の変換点は、第1曲線セグメントに対応する開始点として理解できる。ここで、各第1曲線セグメントに対応する実際の変換点の遅延時間長を各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長とすることができる。例えば、ある第1曲線セグメントに対応する実際の変換点の遅延時間長が2msであるとすると、該ある第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長は、2msである。
【0039】
いくつかの実施例において、各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、各第1曲線セグメントを修正することで、修正振動属性曲線を獲得することができる。ここで、修正振動属性曲線は、各々の修正後の第1曲線セグメントを含み、且つ各修正後の第1曲線セグメントは、対応する第2曲線セグメントと位置合わせされる。ここで、いずれかの修正後の第1曲線セグメントについては、修正後の第1曲線セグメントが対応する第2曲線セグメントと位置合わせされることは、修正後の第1曲線セグメントの開始点に対応する時点が第2曲線セグメントの開始点に対応した時点と同じであり、且つ修正後の第1曲線セグメントの終了点に対応する時点が第2曲線セグメントの終了点に対応した時点と同じであると理解することができる。例えば、図3cにおける図(1)に対応する座標系において表示されているものは、基準振動属性曲線、及び実際の振動属性曲線であり、図3cにおける図(2)に対応する座標系において表示されているものは、基準振動属性曲線、及び修正振動属性曲線であり、図3cから分かるように、修正振動属性曲線は、実際の振動属性曲線に比べて、修正振動属性曲線において含まれる各々の修正後の第1曲線セグメントが、対応する第2曲線セグメントと位置合わせされる。
【0040】
1つの実現形態において、以下、複数の第1曲線セグメントのうちのいずれかの曲線セグメントの修正を例に説明すると、i番目の第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、各第1曲線セグメントを修正する実施形態は、以下の通りであってもよい。まず、i番目の第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、i番目の第1曲線セグメントの並進パラメータを決定することができる。ここで、並進パラメータは、並進方向と並進長さとを含んでもよく、該並進方向は、左向きであってもよく、2次元座標系を参照とすると、該並進方向は、x軸の負方向であってもよく、並進長さは、i番目の第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長であってもよい。i番目の第1曲線セグメントの並進パラメータを決定した後に、該並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うことができる。本願の実施例において、該並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行う実施形態は、i番目の第1曲線セグメントを並進方向に上記の並進長さだけ移動させ、すなわちi番目の第1曲線セグメントを左向きにi番目の第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長だけ移動させることであってもよい。ここで、上記のiは正の整数であり、且つ第1曲線セグメントの数よりも小さいか、又はそれに等しい。
【0041】
例を挙げると、図3dにおける図(1)に対応する座標系において表示される第1曲線セグメント、及び第2曲線セグメントのように、第1曲線セグメントの並進パラメータにおける並進方向は、図3dにおける図(1)において示される並進方向(左向き)であり、並進長さは、該第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長(t2-t1)である。よって、並進方向(左向き)、及び並進長さ(t2-t1)に応じて図3dにおける図(2)に対応する座標系において表示される修正後の第1曲線セグメントを獲得することができる。
【0042】
理解できるように、もし第1曲線セグメントの時間長さ範囲が対応する第2曲線セグメントの時間長さ範囲と同じであるとすれば、第1曲線セグメントに対して並進処理を行って、修正後の第1曲線セグメントを対応する第2曲線セグメントと位置合わせすることができる。ここで、位置合わせとは、2つの曲線セグメントの開始点に対応する時点が同じであり、且つ2つの曲線セグメントの終了点に対応する時点が同じであることを指す。例えば、図3dにおける図(1)に対応する座標系において表示される第1曲線セグメントの時間長さ範囲と、対応する第2曲線セグメントの時間長さ範囲とが同じであり、この場合、第1曲線セグメントに対して並進処理を行った後に、獲得された修正後の第1曲線セグメントは、第2曲線セグメントと位置合わせされる。実際の振動において、それ自体の遅滞、ディレイ起動、又は1つ前の振動の遅滞のために、通常は、実際の振動時間長は、基準振動時間長よりも短く、又は長くなり、更に第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとを同一の時間長さ範囲内で比較することができなくなるが、このような状況下で、等比的なスケーリングの方式を採用して各々の第1曲線セグメントを第2曲線セグメントと同等の時間長さ範囲にスケーリングすることができる。
【0043】
もし第1曲線セグメントの時間長さ範囲と、対応する第2曲線セグメントの時間長さ範囲とが同じではないとすれば、例えば、図3eにおける図(1)に対応する座標系において表示される第1曲線セグメント、及び第2曲線セグメントにそれぞれ対応する時間長さ範囲が同じではなくなり、よって、第1曲線セグメントに対して並進処理を行う必要があり、さらにスケーリング処理を行う必要があり、それによって、修正後の第1曲線セグメントが対応する第2曲線セグメントと位置合わせされることを確保する。ここで、時間長さ範囲は、1つの曲線セグメントの開始点に対応する時点と終了点に対応する時点との間の時間差として理解することができる。例えば、もし1つの曲線セグメントの開始点の時点が10msであり、終了点に対応する時点が30msであるとすれば、第1曲線セグメントの時間長さ範囲は、20ms(すなわち30ms-10ms=20ms)である。
【0044】
説明する必要があるように、もし第1曲線セグメントの時間長さ範囲と、対応する第2曲線セグメントの時間長さ範囲とが同じではない状況であるとすれば、第1曲線セグメントに対して並進処理とスケーリング処理とを行う順序は、本願では限定されない。まず、第1曲線セグメントに対して並進処理を行い、並進後の第1曲線セグメントを獲得した後に、並進後の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行うようにしてもよく、又は、まず、第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行い、スケーリング後の第1曲線セグメントを獲得した後に、スケーリング後の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うようにしてもよい。
【0045】
別の実現形態において、以下、複数の第1曲線セグメントのうちのいずれかの曲線セグメントの修正を例に説明する。第1曲線セグメントの時間長さ範囲と、対応する第2曲線セグメントの時間長さ範囲とが同じではないと仮定すると、各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、各第1曲線セグメントを修正する実施形態は、以下の通りであってもよい。コンピュータ機器は、i番目の第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲、及び相応な第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲を決定することができる。それぞれの時間長さ範囲を決定した後に、i番目の第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲、及び相応な第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲に基づき、i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータを計算することができ、ここで、i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータは、第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲と第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲との比であってもよい。i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータを計算して獲得した後に、コンピュータ機器は、該スケーリングパラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行うことで、i番目の第1曲線セグメントとi番目の第1曲線セグメントに対応する第2曲線セグメントとの時間長さ範囲を同じにすることができる。スケーリング後のi番目の第1曲線セグメントを獲得した後に、上記の並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うステップをトリガーすることができる。又は、スケーリングパラメータを採用して並進処理後のi番目の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行う。
【0046】
例を挙げると、図3eにおける図(1)に対応する座標系において表示される第1曲線セグメント、及び第2曲線セグメントのように、第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲はL1であり、第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲はL2であり、この場合、第1曲線セグメントのスケーリングパラメータは、L2/L1であり、第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲L1をスケーリング処理によってL2となるように変化させる。よって、スケーリングパラメータL2/L1に応じて図3eにおける図(2)に対応する座標系において表示される修正後の第1曲線セグメントを獲得することができ、ここで、修正後の第1曲線セグメントの時間長さ範囲と第2曲線セグメントの時間長さ範囲とは、いずれもL2である。
【0047】
S204:基準振動属性曲線と修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得し、かつターゲット曲線ずれ情報に基づいてターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行う。
【0048】
ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うときに、関連した振動属性値は、振動強度次元下での振動属性値と振動周波数次元下での振動属性値とのうちの一種又は複数種を含んでもよい。ここで、もし基準振動属性値が振動強度次元下での基準振動強度値を含むとすれば、基準振動属性曲線、及び修正振動属性曲線は、いずれも振動強度次元下での振動曲線を含んでもよく、且つターゲット曲線ずれ情報は、強度ずれ指標下での指標値を含んでもよい。もし基準振動属性値が振動周波数次元下での基準振動周波数値を含むとすれば、基準振動属性曲線、及び修正振動属性曲線は、いずれも振動周波数次元下での振動曲線を含んでもよく、且つターゲット曲線ずれ情報は、周波数ずれ指標下での指標値を含んでもよい。もし基準振動属性値が振動強度次元下での基準振動強度値、及び振動周波数次元下での基準振動周波数値を含むとすれば、基準振動属性曲線、及び修正振動属性曲線は、いずれも振動強度次元下での振動曲線と振動周波数次元下での振動曲線とを含んでもよく、且つターゲット曲線ずれ情報は、強度ずれ指標下での指標値と周波数ずれ指標下での指標値とを含んでもよい。
【0049】
いくつかの実施例において、コンピュータ機器は、基準振動属性曲線と修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得することで、ターゲット曲線ずれ情報に基づいてターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うことができる。本願の実施例においては、ターゲット曲線ずれ情報が強度ずれ指標下での指標値、及び周波数ずれ指標下での指標値であることを例に説明する。
【0050】
1つの実現形態において、いずれかのずれ指標について、該いずれかのずれ指標は、強度ずれ指標、又は周波数ずれ指標であってもよく、該いずれかのずれ指標下での指標値の計算方式は、以下のように記述されるものであってもよい。コンピュータ機器は、まず、ターゲットオブジェクトがターゲット次元下でサポートする属性値閾値を決定することができ、ここで、いずれかのずれ指標が強度ずれ指標であるときに、ターゲット次元は、振動強度次元であってもよく、ターゲット次元下でサポートされる属性値閾値は、つまりターゲットオブジェクトがサポートする最大強度であり、いずれかのずれ指標が周波数ずれ指標であるときに、ターゲット次元は、振動周波数次元であってもよく、ターゲット次元下でサポートされる属性値閾値は、つまりターゲットオブジェクトがサポートする最大周波数である。その後の記述を容易にするために、基準振動属性曲線のうちターゲット次元下にある振動曲線を、ターゲット基準曲線として決定し、かつ修正振動属性曲線のうちターゲット次元下にある振動曲線を、ターゲット修正曲線として決定することができる。
【0051】
よって、コンピュータ機器は、属性値閾値を取得した後に、該属性値閾値、ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値、及びターゲット修正曲線により指示されたターゲット修正振動属性値に基づき、ターゲット次元下での属性ずれ値を計算することができる。ここで、ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値は、ターゲット基準曲線に含まれる各々の時点に対応する基準振動属性値であってもよく、ターゲット修正曲線により指示されたターゲット修正振動属性値は、ターゲット修正曲線に含まれる各々の時点に対応する修正振動属性値であってもよい。ターゲット次元下での属性ずれ値を計算して獲得した後に、ターゲット次元に対応するターゲットずれ指標下でのずれ関数を採用して、ターゲット次元下での属性ずれ値に基づき、ターゲットずれ指標下での指標値を計算して獲得することができる。いくつかの実施例において、ターゲット次元に対応するターゲットずれ指標下でのずれ関数は、以下[数1]の式1.1に示されてもよく、
【0052】
【数1】
【0053】
ここで、Fは、ターゲットずれ指標下での指標値であり、F値の最終結果を0~100の区間に収めることができることを確保するために、Wを100に設定することで、範囲を修正することができ、Hは、ターゲット次元下での属性ずれ値である。ここで、Fが大きいほど、実際の振動属性曲線の偏差が小さく、振動効果も良いと示される。
【0054】
いくつかの実施例において、ターゲット次元下での属性ずれ値を計算する実施形態は、以下を含んでもよい。コンピュータ機器は、まず、ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値と、属性値閾値との間の比を計算することで、ターゲットオブジェクトの、ターゲット基準曲線に含まれる各々のターゲット時点での第3相対振動属性値を獲得することができる。ここで、ターゲット基準振動属性値は、ターゲット基準曲線に含まれるターゲット時点に対応した基準振動属性値である。例えば、もしターゲット基準曲線に含まれるあるターゲット時点に対応したターゲット基準振動属性値がA1であり、属性値閾値がA0であるとすれば、第3相対振動属性値は、A1/A0である。コンピュータ機器は、ターゲット修正曲線により指示された各々のターゲット修正振動属性値と、属性値閾値との間の比を計算することで、ターゲットオブジェクトの、ターゲット修正曲線に含まれる各々のターゲット時点での第4相対振動属性値を獲得することもできる。ここで、ターゲット修正振動属性値は、ターゲット修正曲線に含まれるターゲット時点に対応した修正振動属性値である。例えば、もしターゲット修正曲線に含まれるあるターゲット時点に対応したターゲット修正振動属性値がB1であり、属性値閾値がB0であるとすれば、第3相対振動属性値は、B1/B0である。各ターゲット時点に対応する第3相対振動属性値と対応する第4相対振動属性値とを計算して獲得した後に、各ターゲット時点の第3相対振動属性値と対応する第4相対振動属性値との間の差で、ターゲット次元下での属性ずれ値を計算することができる。いくつかの実施例において、第1曲線ずれ関数を利用してターゲット次元下での属性ずれ値を計算して獲得することができる。該第1曲線ずれ関数は、以下[数2]の式1.2に示されてもよく、
【0055】
【数2】
【0056】
ここで、k∈[1,K]であり、Kは、ターゲット基準曲線、及びターゲット修正曲線において含まれるターゲット時点の個数を表し、Aは、第3相対振動属性値を表し、Bは、第4相対振動属性値を表す。
【0057】
別の実現形態において、データの処理速度を速くするために、ターゲット基準曲線、及びターゲット修正曲線に対してセグメント化処理を行うことで、セグメント化処理後に獲得された各曲線セグメントに対応した曲線セグメントずれ値に基づき、ターゲット次元下での指標値を獲得することができる。このような状況下で、ターゲット次元下での属性ずれ値を計算する実施形態は、コンピュータ機器が、プリセットの時間長さに応じて、ターゲット基準曲線をM個の第3曲線セグメントに分割し、且つターゲット修正曲線をM個の第4曲線セグメントに分割することができることを含んでもよい。ここで、Mは正の整数であり、1つの第3曲線セグメントは、1つの第4曲線セグメントに対応できる。上記プリセットの時間長さは、ニーズに基づき設定されてもよく、例えば、5ms、又は10msなどの任意の数値であってもよい。説明する必要があるように、プリセットの時間長さに応じて、ターゲット基準曲線をM個の第3曲線セグメントに分割し、且つターゲット修正曲線をM個の第4曲線セグメントに分割するときに、M個の第3曲線セグメントにおける各々の第3曲線セグメントの時間長さ範囲は、等しくてもよく、等しくなくてもよい。同様に、M個の第4曲線セグメントにおける各々の第4曲線セグメントの時間長さ範囲は、等しくてもよく、等しくなくてもよい。
【0058】
例えば、図4aに示されるように、ターゲット基準曲線、及びターゲット修正曲線の時間長さ範囲の合計時間長さ範囲が15msであり、且つプリセットの時間長さが5msであるときに、M=3であり、すなわちターゲット基準曲線は、3つの第3曲線セグメントに分割することができ、且つ各第3曲線セグメントの時間長さ範囲は、いずれも5msである。同様に、ターゲット修正曲線は、3つの第4曲線セグメントに分割することができ、且つ各第4曲線セグメントの時間長さ範囲は、いずれも5msである。且つ第3曲線セグメントと第4曲線セグメントとは、1対1で対応する。また例えば、図4bに示されるように、プリセットの時間長さが4msであるときに、M=4であり、すなわちターゲット基準曲線は、4つの第3曲線セグメントに分割することができるが、4つの第3曲線セグメントのうち、1つの第3曲線セグメントの時間長さ範囲は、その他の第3曲線セグメントの時間長さ範囲と異なる。同様に、ターゲット修正曲線は、4つの第4曲線セグメントに分割することができるが、4つの第4曲線セグメントのうち、1つの第4曲線セグメントの時間長さ範囲は、その他の第4曲線セグメントの時間長さ範囲と異なる。且つ第3曲線セグメントと第4曲線セグメントとは、1対1で対応する。
【0059】
ターゲット基準曲線、及びターゲット修正曲線に対してセグメント化処理を行った後に、属性値閾値、各々の第3曲線セグメントにより指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び対応する第4曲線セグメントにより指示された各々のターゲット修正振動属性値に基づき、各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値をそれぞれ計算することができる。各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を獲得した後に、各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値に対して平均値演算を行うことで、ターゲット次元下での属性ずれ値を獲得することができる。ターゲット次元下での属性ずれ値は、平均値演算結果に基づいてさらに計算して獲得した値であってもよく、例えば、平均値演算結果の標準差、及び平均値演算結果の平均二乗誤差などである。例えば、平均値演算結果を例として、M個の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値がそれぞれH1、H2、…、Hm、…、及びHMであると仮定すると、ターゲット次元下での属性ずれ値H=(H1+H2+、…、+Hm+、…、+HM)/Mである。
【0060】
1つの実現形態において、M個の第3曲線セグメントにおけるm番目の第3曲線セグメントを例とすると、ここで、m∈[1,M]であり、該m番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算する実施形態は、以下のように記述されるものであってもよい。コンピュータ機器は、まず、m番目の第3曲線セグメントにより指示された各々のターゲット基準振動属性値と、属性値閾値との間の比を計算して、ターゲットオブジェクトの各々のターゲット時点の第1相対振動属性値を獲得することができる。ここで、該ターゲット時点とは、ターゲット基準振動属性値に対応した時点を指してもよい。コンピュータ機器は、m番目の第4曲線セグメントにより指示された各々のターゲット修正振動属性値と、属性値閾値との間の比を計算して、ターゲットオブジェクトの各々のターゲット時点の第2相対振動属性値を獲得することもできる。各ターゲット時点の第1相対振動属性値と対応する第2相対振動属性値とを計算して獲得した後に、各ターゲット時点の第1相対振動属性値と対応する第2相対振動属性値との間の差で、m番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算することができる。本願の実施例において、第2曲線ずれ関数を利用してm番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算して獲得することができる。該第2曲線ずれ関数は、以下[数3]の式1.3に示されてもよく、
【0061】
【数3】
【0062】
ここで、j∈[1,J]であり、Jは、m番目の第3曲線セグメント、及びm番目の第4曲線セグメントにおいて含まれるターゲット時点の個数を表し、Cは、第1相対振動属性値を表し、Dは、第2相対振動属性値を表す。Hは、ターゲット次元下でm番目の第3曲線セグメントとm番目の第4曲線セグメントとの属性ずれ値である。
【0063】
ここで、M個の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算するときに、シリアル方式を採用して各第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を順次計算してもよく、並行方式を採用して各第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算してもよい。並行方式を採用して各第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算することで、ターゲット次元下での属性ずれ値を獲得するときに、データの計算速度を効果的に速くすることができ、それによりターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価を行う速度を向上させることができる。
【0064】
ターゲット曲線ずれ情報を取得した後に、ターゲット曲線ずれ情報に基づいてターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うことができる。ここで、該ターゲット曲線ずれ情報は、強度ずれ指標下での指標値、及び周波数ずれ指標下での指標値のうちの一種又は複数種を含んでもよく、本願の実施例において、ターゲット曲線ずれ情報が強度ずれ指標下での指標値、及び周波数ずれ指標下での指標値を含むことを例に説明する。曲線ずれ情報に基づいてターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行う実施形態は、以下を含んでもよい。コンピュータ機器は、まず、強度ずれ指標の重み、及び周波数ずれ指標の重みを取得することができる。ここで、各々の指標の重みは、異なる応用シーンにおける実際のニーズに基づき予め設定されてもよく、重みに対応する数値の大きさは、本願では限定されない。対応する重みを取得した後に、強度ずれ指標の重みと周波数ずれ指標の重みとを採用して、強度ずれ指標下での指標値、及び周波数ずれ指標下での指標値に対して重み付け加算を行うことで、ターゲットオブジェクトの振動効果記述値を獲得することができ、ここで、振動効果記述値は、振動効果と正の相関を有してもよい。本願の実施例において、第1振動効果関数を利用してターゲットオブジェクトの振動効果記述値を獲得することができ、ここで、該第1振動効果関数は、以下[数4]の式1.4に示されてもよく、
【0065】
【数4】
【0066】
ここで、F∈[1,100]であり、Fhzは、周波数ずれ指標下での指標値であり、Finは、強度ずれ指標下での指標値である。cは、周波数ずれ指標の重みであり、cは、強度ずれ指標の重みであり、c、及びcは、異なる応用シーンに基づき調節することができる。
【0067】
式1.4に基づき計算して1つの値を獲得することができ、該値は、すなわちターゲットオブジェクトの振動効果記述値である。振動効果記述値は、振動効果と正の相関を有し、すなわちF値が大きいほど、ターゲットオブジェクトの振動効果が良く、これに対応して、F値が小さいほど、ターゲットオブジェクトの振動効果が悪い。
【0068】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を修正することによって、修正後の実際の振動曲線の精度と信頼性とを効果的に高めることができ、修正後の実際の振動曲線にターゲットオブジェクトの実際の振動状況をある程度正確に反映させることができる。それにより修正後の実際の振動属性曲線と基準振動属性曲線との間の曲線ずれ情報に基づき、ターゲットオブジェクトの振動効果を評価するときに、曲線ずれ情報の誤差を効果的に減少させ、曲線ずれ情報の精度を高め、更にターゲットオブジェクトの振動効果の評価誤差を減少させ、ターゲットオブジェクトの振動効果の評価結果の精度を向上させることができる。該振動評価方法は、異なるハードウェア条件下、及び異なるソフトウェア条件下でいずれも振動効果の横の比較を行うことができることをサポートする。
【0069】
本願の実施例において、同じソフトウェア及びハードウェア条件下で、異なる基準振動属性情報によってターゲットオブジェクトを制御して振動させることで発生した振動効果にも差異があり得る。よって、該振動評価方法は、異なる基準振動属性情報に対応した振動効果を正確に評価することをサポートすることができ、それにより、正確な評価効果を利用して振動効果を逆に指導する設計を実現することで、ハードウェアの最適な効果を最大限に発揮する。そして、該振動評価方法は、異なるハードウェア条件下、及び異なるソフトウェア条件下でいずれも振動効果の横の比較を行うことができることをサポートする。
【0070】
図5に参照されるように、図5は、本願の実施例が提供する振動評価方法のフローチャートである。本実施例において記述される振動評価方法は、コンピュータ機器により実行されてもよく、該コンピュータ機器は、端末、又はサーバであってもよく、又は該振動評価方法は、端末とサーバとにより共同で実行されてもよい。論述を容易にするために、本願の実施例は、コンピュータ機器が該振動評価方法を実行することを例に説明し、該振動評価方法は、以下のステップS501~S506を含んでもよい。
【0071】
S501:基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集する。
【0072】
S502:基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定する。
【0073】
S503:N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得する。
【0074】
S504:基準振動属性曲線と修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得する。
【0075】
S505:基準振動属性曲線と実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得する。
【0076】
ここでは、基準振動属性曲線と実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報は、遅延指標下での指標値と遅滞指標下での指標値とのうちの一種又は複数種を含んでもよい。この場合、遅延指標下での指標値と遅滞指標下での指標値とのうちの一種又は複数種を参照曲線ずれ情報として取得することができる。
【0077】
1つの実現形態において、遅延指標下での指標値を取得する実施形態は、以下を含んでもよい。コンピュータ機器は、まず、N個の実際の変換点の遅延時間長に対して平均値演算を行うことで、ターゲットオブジェクトの平均遅延時間長を獲得することができる。ここで、N個の実際の変換点の遅延時間長の決定方式は、上記記述を参照することができる。例えば、N個の実際の変換点の遅延時間長がそれぞれx、x、…、x、…、及びxであるとすると、ターゲットオブジェクトの平均遅延時間長[数5]は、以下[数6]の式1.5に示される公式に基づき計算して獲得することができる。
【0078】
【数5】
【数6】
【0079】
ターゲットオブジェクトの平均遅延時間長を得た後に、平均遅延時間長、及びN個の実際の変換点の遅延時間長に基づき、ターゲットオブジェクトの遅延偏差時間長を決定することができる。本願の実施例において、以下[数7]の式1.6に示される公式に基づきターゲットオブジェクトの遅延偏差時間長σを計算して獲得することができる。
【0080】
【数7】
【0081】
いくつかの実施例において、遅延指標に関連する指標パラメータ、平均遅延時間長、及び遅延偏差時間長を採用して、遅延指標下での指標値を計算し、かつ遅延指標下での指標値を、基準振動属性曲線と実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報に追加することができる。本願の実施例において、以下[数8]の式1.7に示される公式に基づき遅延指標下での指標値Rを計算して獲得することができる。
【0082】
【数8】
【0083】
ここで、p、p、及びpは、遅延指標に関連する指標パラメータであり、[数9]は、平均遅延時間長であり、σは、遅延偏差時間長である。遅延指標に関連する指標パラメータにおけるp、及びpは、それぞれ平均遅延時間長、及び遅延偏差時間長の調節パラメータである。研究により示されるように、ターゲットオブジェクトが振動過程において発生した最大の遅延時間長は、通常1000msであり、R値の最終結果を0~100の区間に収めることができることを確保するために、pを100に設定することができ、且つ100との差を取ってR値の範囲を修正することもでき、R値が大きいほど、遅延時間長が小さく、振動効果も良いことが示される。p、及びpは、それぞれ0.08、及び0.02であってもよく、それぞれ0.04、及び0.06であってもよく、p+p=0.1を満たすだけでよく、p、及びpが取る値は、平均遅延時間長、及び遅延偏差時間長に対する偏重の程度に基づき調節することができる。
【0084】
【数9】
【0085】
1つの実現形態において、上記記述から分かるように、実際の振動属性曲線は、複数の第1曲線セグメントを含んでもよく、基準振動属性曲線は、複数の第2曲線セグメントを含んでもよく、且つ1つの第1曲線セグメントは、1つの第2曲線セグメントに対応する。遅滞指標下での指標値を取得する実施形態は、以下を含んでもよい。コンピュータ機器は、まず、各第1曲線セグメントに対応する終了時点、及び相応な第2曲線セグメントに対応する終了時点に基づき、各第1曲線セグメントの遅滞時間長を計算することができる。ここで、いずれかの第1曲線セグメント、及び対応する第2曲線セグメントを例とし、第1曲線セグメントに対応する終了時点と第2曲線セグメントに対応する終了時点との間の差を第1曲線セグメントの遅滞時間長とすることができる。図6に示されるように、いずれかの第1曲線セグメント、及び対応する第2曲線セグメントを例に説明し、t4が第1曲線セグメントに対応する終了時点であり、t3が第2曲線セグメントに対応する終了時点であるとすると、第1曲線セグメントの遅滞時間長は、t4-t3である。
【0086】
各第1曲線セグメントの遅滞時間長を獲得した後に、各々の第1曲線セグメントの遅滞時間長に対して平均値演算を行うことで、ターゲットオブジェクトの平均遅滞時間長を獲得することができる。上記記述から分かるように、N個の実際の変換点の定義が異なり、N個の実際の変換点に基づき分割して獲得された第1曲線セグメントの数も異なる。本願の実施例において、記述を容易にするために、N個の実際の変換点を、実際の振動属性曲線における各々の転換点、及び実際の振動属性曲線における開始点、又は終了点を含むように定義することができ、この場合、N個の実際の変換点は、実際の振動属性曲線をN個の第1曲線セグメントに分割することができる。もしN個の第1曲線セグメントの遅延時間長がそれぞれy、y、…、y、…、及びyであるとすれば、ターゲットオブジェクトの平均遅滞時間長[数10]は、以下[数11]の式1.8に示される公式に基づき計算して獲得することができる。
【0087】
【数10】
【数11】
【0088】
ターゲットオブジェクトの平均遅滞時間長を得た後に、平均遅滞時間長、及び各々の第1曲線セグメントの遅滞時間長に基づき、ターゲットオブジェクトの遅滞偏差時間長を決定することができる。本願の実施例において、以下[数12]の式1.9に示される公式に基づきターゲットオブジェクトの遅滞偏差時間長σを計算して獲得することができる。
【0089】
【数12】
【0090】
いくつかの実施例において、遅滞指標に関連する指標パラメータ、平均遅滞時間長、及び遅滞偏差時間長を採用して、遅滞指標下での指標値を計算し、かつ遅滞指標下での指標値を、基準振動属性曲線と実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報に追加することができる。本願の実施例において、以下[数13]の式2.0に示される公式に基づき遅滞指標下での指標値Sを計算して獲得することができる。
【0091】
【数13】
【0092】
ここで、q、q、及びqは、遅滞指標に関連する指標パラメータであり、[数14]は、平均遅滞時間長であり、σは、遅滞偏差時間長である。遅滞指標に関連する指標パラメータにおけるq、及びqは、それぞれ平均遅滞時間長、及び遅滞偏差時間長の調節パラメータである。q、q、及びqが取る値は、遅延指標下での指標値を計算して獲得するときに、採用した式1.7におけるp、p、及びpが値を取る規則を参照することができる。
【0093】
【数14】
【0094】
S506:ターゲット曲線ずれ情報、及び参照曲線ずれ情報に基づき、ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行う。
【0095】
いくつかの実施例において、コンピュータ機器は、ターゲット曲線ずれ情報、及び参照曲線ずれ情報に関連した各々の指標の重みを取得することができる。ここで、各々の指標の重みは、異なる応用シーンにおける実際のニーズに基づき予め設定されてもよく、その重みに対応する数値の大きさは、本願では限定されない。各々の指標の重みを取得した後に、取得した各々の指標の重みを採用して、ターゲット曲線ずれ情報、及び参照曲線ずれ情報における各々の指標値に対して重み付け加算を行うことで、ターゲットオブジェクトの振動効果記述値を獲得することができ、振動効果記述値は、振動効果と正の相関を有する。
【0096】
1つの実現形態において、ターゲット曲線ずれ情報は、強度ずれ指標下での指標値と周波数ずれ指標下での指標値とのうちの一種又は複数種を含んでもよく、参照曲線ずれ情報は、遅延指標下での指標値と遅滞指標下での指標値とのうちの一種又は複数種を含んでもよい。以下、ターゲット曲線ずれ情報が強度ずれ指標下での指標値と周波数ずれ指標下での指標値とを含み、参照曲線ずれ情報が遅延指標下での指標値と遅滞指標下での指標値とを含むことを例に説明する。
【0097】
コンピュータ機器は、遅延指標下での指標値の重み、遅滞指標下での指標値の重み、周波数ずれ指標下での指標値の重み、及び強度ずれ指標下での指標値の重みを取得することができる。上記重みを取得した後に、上記重みを利用して各々の指標値に対して重み付け加算を行って、ターゲットオブジェクトの振動効果記述値を獲得することができる。本願の実施例において、第2振動効果関数を利用してターゲットオブジェクトの振動効果記述値を獲得することができ、ここで、該第2振動効果関数は、以下[数15]の式2.1に示されてもよく、
【0098】
【数15】
【0099】
ここで、F∈[1,100]であり、Rは、遅延指標下での指標値であり、Sは、遅滞指標下での指標値であり、Fhzは、周波数ずれ指標下での指標値であり、Finは、強度ずれ指標下での指標値である。d、d、d、及びdは、それぞれ各々の指標に対応する重みであり、d、d、d、及びdは、異なる応用シーンに基づき調節することができる。
【0100】
式2.1に基づき計算して1つの値を獲得することができ、該値は、すなわちターゲットオブジェクトの振動効果記述値である。振動効果記述値は、振動効果と正の相関を有し、すなわちF値が大きいほど、ターゲットオブジェクトの振動効果が良く、これに対応して、F値が小さいほど、ターゲットオブジェクトの振動効果が悪い。
【0101】
ステップS501~S504の実施形態は、上記実施例ステップS201~S204の記述を参照することができる。
【0102】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を修正することによって、修正後の実際の振動曲線の精度と信頼性とを効果的に高めることができ、修正後の実際の振動曲線にターゲットオブジェクトの実際の振動状況をある程度正確に反映させることができる。修正後の実際の振動属性曲線と基準振動属性曲線との間の曲線ずれ情報に基づき、ターゲットオブジェクトの振動効果を評価するときに、実際の属性曲線と基準振動属性曲線との間の曲線ずれ情報と併せて、ターゲットオブジェクトの振動効果に対して総合的な評価を行い、曲線ずれ情報の誤差を効果的に減少させ、曲線ずれ情報の精度を高め、更にターゲットオブジェクトの振動効果の評価誤差を減少させ、ターゲットオブジェクトの振動効果の評価結果の精度を向上させることができる。該振動評価方法は、異なるハードウェア条件下、及び異なるソフトウェア条件下でいずれも振動効果の横の比較を行うことができることをサポートする。同時に、同じソフトウェア及びハードウェア条件下で、異なる基準振動属性情報によってターゲットオブジェクトを制御して振動させることで発生した振動効果にも差異があり得る。よって、該振動評価方法は、異なる基準振動属性情報に対応した振動効果を正確に評価することをサポートすることができ、それにより、正確な評価効果を利用して振動効果を逆に指導する設計を実現することで、ハードウェアの最適な効果を最大限に発揮する。
【0103】
上記振動評価方法の実施例の記述に基づいて、本願の実施例は、振動評価装置をさらに開示し、該振動評価装置は、上記言及されたコンピュータ機器において動作される1つのコンピュータプログラム(プログラムコードを含む)であってもよい。該振動評価装置は、図2、又は図5に示される方法を実行することができる。図7に参照されるように、上記振動評価装置は、
基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、上記ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集するように構成される収集ユニット701であって、上記基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、上記実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである、収集ユニット701と、上記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、上記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定するように構成される決定ユニット702であって、上記N個の実際の変換点は、上記実際の振動属性曲線における各々の転換点を含み、Nは正の整数である、決定ユニット702と、上記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して上記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得するように構成される修正ユニット703と、上記基準振動属性曲線と上記修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得し、かつ上記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて上記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うように構成される評価ユニット704と、を動作させることができる。
【0104】
さらに別の実現形態において、上記基準振動属性曲線は、N個の基準変換点を含み、上記N個の基準変換点は、上記基準振動属性曲線における各々の転換点を含み、1つの基準変換点は、1つの実際の変換点に対応する。上記決定ユニット702は、上記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、上記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定するように構成されるときに、さらに、上記基準振動属性曲線においてn番目の基準変換点の時点を決定し、且つ上記実際の振動属性曲線においてn番目の実際の変換点の時点を決定することであって、n∈[1,N]である、ことと、上記n番目の基準変換点の時点、及び上記n番目の実際の変換点の時点に基づき、上記n番目の実際の変換点の遅延時間長を決定することと、を行うように構成される。
【0105】
さらに別の実現形態において、上記基準振動属性曲線は、N個の基準変換点を含み、上記修正ユニット703は、上記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して上記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得するように構成されるときに、さらに、上記N個の実際の変換点を採用して上記実際の振動属性曲線に対してセグメント化処理を行って、複数の第1曲線セグメントを獲得することであって、任意の2つの隣接する第1曲線セグメントは、1つの実際の変換点を採用して連結される、ことと、上記N個の基準変換点を採用して上記基準振動属性曲線に対してセグメント化処理を行って、複数の第2曲線セグメントを獲得することであって、任意の2つの隣接する第2曲線セグメントは、1つの基準変換点を採用して連結される、ことと、各第1曲線セグメントに対応する実際の変換点の遅延時間長に基づき、上記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長を決定することと、上記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、上記各第1曲線セグメントを修正することで、修正振動属性曲線を獲得することであって、ここで、上記修正振動属性曲線は、各々の修正後の第1曲線セグメントを含み、且つ各修正後の第1曲線セグメントは、対応する第2曲線セグメントと位置合わせされる、ことと、を行うように構成される。
【0106】
さらに別の実現形態において、上記修正ユニット703は、上記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、上記各第1曲線セグメントを修正するように構成されるときに、さらに、i番目の第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、i番目の第1曲線セグメントの並進パラメータを決定することであって、上記並進パラメータは、並進方向と並進長さとを含み、ここで、iは正の整数であり、且つ第1曲線セグメントの数よりも小さいか、又はそれに等しい、ことと、上記並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うことと、を行うように構成される。
【0107】
さらに別の実現形態において、上記修正ユニット703は、上記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、上記各第1曲線セグメントを修正するように構成されるときに、さらに、上記i番目の第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲、及び相応な第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲に基づき、上記i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータを計算することと、上記スケーリングパラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行い、かつ上記並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うステップをトリガーすることと、を行うように構成される。
【0108】
さらに別の実現形態において、上記修正ユニット703は、上記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、上記各第1曲線セグメントを修正するように構成されるときに、さらに、上記i番目の第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲、及び相応な第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲に基づき、上記i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータを計算することと、上記スケーリングパラメータを採用して並進処理後のi番目の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行うことと、を行うように構成される。
【0109】
さらに別の実現形態において、もし上記基準振動属性値が振動強度次元下での基準振動強度値を含むならば、上記基準振動属性曲線、上記実際の振動属性曲線、及び上記修正振動属性曲線は、いずれも上記振動強度次元下での振動曲線を含み、且つ上記ターゲット曲線ずれ情報は、強度ずれ指標下での指標値を含み、もし上記基準振動属性値が振動周波数次元下での基準振動周波数値を含むならば、上記基準振動属性曲線、上記実際の振動属性曲線、及び上記修正振動属性曲線は、いずれも上記振動周波数次元下での振動曲線を含み、且つ上記ターゲット曲線ずれ情報は、周波数ずれ指標下での指標値を含む。
【0110】
さらに別の実現形態において、いずれかのずれ指標について、上記いずれかのずれ指標は、上記強度ずれ指標、又は周波数ずれ指標であり、上記評価ユニット704は、いずれかのずれ指標下での指標値を計算するように構成されるときに、さらに、上記ターゲットオブジェクトがターゲット次元下でサポートする属性値閾値を決定することであって、上記いずれかのずれ指標が上記強度ずれ指標であるときに、上記ターゲット次元は、上記振動強度次元であり、上記いずれかのずれ指標が上記周波数ずれ指標であるときに、上記ターゲット次元は、上記振動周波数次元である、ことと、上記基準振動属性曲線のうち上記ターゲット次元下にある振動曲線を、ターゲット基準曲線として決定し、上記修正振動属性曲線のうち上記ターゲット次元下にある振動曲線を、ターゲット修正曲線として決定することと、上記属性値閾値、上記ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び上記ターゲット修正曲線により指示されたターゲット修正振動属性値に基づき、上記ターゲット次元下での属性ずれ値を計算することと、上記ターゲット次元に対応するターゲットずれ指標下でのずれ関数を採用し、上記ターゲット次元下での属性ずれ値に基づき、上記ターゲットずれ指標下での指標値を計算して獲得することと、を行うように構成される。
【0111】
さらに別の実現形態において、上記評価ユニット704は、上記属性値閾値、上記ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び上記ターゲット修正曲線により指示された各々のターゲット修正振動属性値に基づき、上記ターゲット次元下での属性ずれ値を計算するように構成されるときに、さらに、プリセットの時間長さに応じて、上記ターゲット基準曲線をM個の第3曲線セグメントに分割し、且つ上記ターゲット修正曲線をM個の第4曲線セグメントに分割することであって、Mは正の整数であり、1つの第3曲線セグメントは、1つの第4曲線セグメントに対応する、ことと、上記属性値閾値、各々の第3曲線セグメントにより指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び対応する第4曲線セグメントにより指示された各々のターゲット修正振動属性値に基づき、上記各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値をそれぞれ計算することと、上記各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値に対して平均値演算を行うことで、上記ターゲット次元下での属性ずれ値を獲得することと、を行うように構成される。
【0112】
さらに別の実現形態において、上記評価ユニット704は、m番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算するように構成されるときに、さらに、上記m番目の第3曲線セグメントにより指示された各々のターゲット基準振動属性値と、上記属性値閾値との間の比を計算して、上記ターゲットオブジェクトの各々のターゲット時点の第1相対振動属性値を獲得することと、m番目の第4曲線セグメントにより指示された各々のターゲット修正振動属性値と、上記属性値閾値との間の比を計算して、上記ターゲットオブジェクトの各々のターゲット時点の第2相対振動属性値を獲得することと、各ターゲット時点の第1相対振動属性値と対応する第2相対振動属性値との間の差に基づき、上記m番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算することであって、ここで、m∈[1,M]であり、上記ターゲット時点とは、上記ターゲット基準振動属性値に対応した時点を指す、ことと、を行うように構成される。
【0113】
さらに別の実現形態において、上記評価ユニット704は、上記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて上記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うように構成されるときに、さらに、上記基準振動属性曲線と上記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得することと、上記ターゲット曲線ずれ情報、及び上記参照曲線ずれ情報に基づき、上記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うことと、を行うように構成される。
【0114】
さらに別の実現形態において、上記実際の振動属性曲線は、複数の第1曲線セグメントを含み、上記基準振動属性曲線は、複数の第2曲線セグメントを含み、且つ1つの第1曲線セグメントは、1つの第2曲線セグメントに対応する。上記評価ユニット704は、上記基準振動属性曲線と上記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得するように構成されるときに、さらに、各第1曲線セグメントに対応する終了時点、及び相応な第2曲線セグメントに対応する終了時点に基づき、上記各第1曲線セグメントの遅滞時間長を計算することと、上記各々の第1曲線セグメントの遅滞時間長に対して平均値演算を行って、上記ターゲットオブジェクトの平均遅滞時間長を獲得し、かつ上記平均遅滞時間長、及び上記各々の第1曲線セグメントのN個の遅滞時間長に基づき、上記ターゲットオブジェクトの遅滞偏差時間長を決定することと、遅滞指標に関連する指標パラメータ、上記平均遅滞時間長、及び上記遅滞偏差時間長を採用して、上記遅滞指標下での指標値を計算することと、上記遅滞指標下での指標値を、上記基準振動属性曲線と上記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報に追加することと、を行うように構成される。
【0115】
さらに別の実現形態において、上記評価ユニット704は、上記基準振動属性曲線と上記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得するように構成されるときに、さらに、上記N個の実際の変換点の遅延時間長に対して平均値演算を行って、上記ターゲットオブジェクトの平均遅延時間長を獲得することと、上記平均遅延時間長、及び上記N個の実際の変換点の遅延時間長に基づき、上記ターゲットオブジェクトの遅延偏差時間長を決定することと、遅延指標に関連する指標パラメータ、上記平均遅延時間長、及び上記遅延偏差時間長を採用して、上記遅延指標下での指標値を計算することと、上記遅延指標下での指標値を、上記基準振動属性曲線と上記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報に追加することと、を行うように構成される。
【0116】
さらに別の実現形態において、上記評価ユニット704は、上記ターゲット曲線ずれ情報、及び上記参照曲線ずれ情報に基づき、上記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うように構成されるときに、さらに、上記ターゲット曲線ずれ情報、及び上記参照曲線ずれ情報に関連した各々の指標の重みを取得することと、取得した各々の指標の重みを採用して、上記ターゲット曲線ずれ情報、及び上記参照曲線ずれ情報における各々の指標値に対して重み付け加算を行って、上記ターゲットオブジェクトの振動効果記述値を獲得することであって、上記振動効果記述値は、上記振動効果と正の相関を有する、ことと、を行うように構成される。
【0117】
本願の1つの実施例に基づき、図2、又は図5に示される方法に関する各々のステップは、いずれも図7に示される振動評価装置における各々のユニットにより実行されてもよい。例えば、図2に示されるステップS201は、図7において示される収集ユニット701により実行され、S202は、図7において示される決定ユニット702により実行され、S203は、図7において示される修正ユニット703により実行され、S204は、図7において示される評価ユニット704により実行される。また例えば、図5に示されるステップS501は、図7において示される収集ユニット701により実行され、S502は、図7において示される決定ユニット702により実行され、S503は、図7において示される修正ユニット703により実行され、ステップS504~ステップS506は、図7において示される評価ユニット704により実行される。
【0118】
本願の別の実施例に基づき、図7に示される振動評価装置における各々のユニットは、それぞれ構成されてもよく、又は全部的に1つ又は若干の別のユニットに合併して構成されてもよく、又はそのうちのある(いくつかの)ユニットは、機能的により小さい複数のユニットにさらに分けられて構成されてもよく、これらは、同様の操作を実現することができるため、本願の実施例の技術的効果の実現に影響を与えない。上記ユニットは、論理機能に基づいて分割され、実際の応用において、1つのユニットの機能は、複数のユニットにより実現されてもよく、又は、複数のユニットの機能は、1つのユニットにより実現されてもよい。本願のその他の実施例において、振動評価装置に基づいてその他のユニットを含んでもよく、実際の応用において、これらの機能は、その他のユニットにより協力して実現されてもよく、且つ複数のユニットにより協働して実現されてもよい。
【0119】
本願の別の実施例に基づき、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)、ランダムアクセス記憶媒体(RAM)、及び読み取り専用記憶媒体(ROM)などの処理素子と記憶素子とを含み、例えば、コンピュータの汎用計算機器において、図2、又は図5において示される相応な方法に関連した各ステップを実行することができるコンピュータプログラム(プログラムコードを含む)を動作させることによって、図7に示される振動評価装置を構造し、及び本願の実施例の振動評価方法を実現することができる。上記コンピュータプログラムは、例えばコンピュータ可読記録媒体に記載され、かつコンピュータ可読記録媒体によって上記コンピュータ機器において搭載され、かつその中で動作されてもよい。
【0120】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集することができ、ここで、基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである。次に、基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定し、かつN個の実際の変換点の遅延時間長を採用して実際の振動属性曲線を修正することで、修正振動属性曲線を獲得する。いくつかの実施例において、基準振動属性曲線と修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得し、かつターゲット曲線ずれ情報に基づいてターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うことができる。上記振動評価過程において、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を修正することによって、修正後の実際の振動曲線の精度と信頼性とを効果的に高めることができ、修正後の実際の振動曲線にターゲットオブジェクトの実際の振動状況をある程度正確に反映させることができる。それにより修正後の実際の振動属性曲線と基準振動属性曲線との間の曲線ずれ情報に基づき、ターゲットオブジェクトの振動効果を評価するときに、曲線ずれ情報の誤差を効果的に減少させ、曲線ずれ情報の精度を高め、更にターゲットオブジェクトの振動効果の評価誤差を減少させ、ターゲットオブジェクトの振動効果の評価結果の精度を向上させることができる。
【0121】
上記振動評価方法の実施例の記述に基づいて、本願の実施例は、コンピュータ機器をさらに開示し、図8に参照されるように、該コンピュータ機器は、少なくともプロセッサ801、入力機器802、出力機器803、及びコンピュータ記憶媒体804を含んでもよい。ここで、コンピュータ機器内のプロセッサ801、入力機器802、出力機器803、及びコンピュータ記憶媒体804は、バス、又はその他の方式によって接続されてもよい。
【0122】
上記コンピュータ記憶媒体804は、コンピュータ機器における記憶機器であり、プログラムとデータとを格納することに用いられる。理解できるように、ここでのコンピュータ記憶媒体804は、コンピュータ機器の内蔵記憶媒体を含んでもよく、もちろん、コンピュータ機器がサポートする拡張記憶媒体を含んでもよい。コンピュータ記憶媒体804は、記憶空間を提供し、該記憶空間にコンピュータ機器のオペレーティングシステムが記憶されている。そして、該記憶空間においてプロセッサ801によりロードされ、かつ実行されることに適する1つ又は複数の命令が格納され、これらの命令は、1つ又は1つ以上のコンピュータプログラム(プログラムコードを含む)であってもよい。説明する必要があるように、ここでのコンピュータ記憶媒体は、高速RAMメモリであってもよく、上記プロセッサから離れる少なくとも1つのコンピュータ記憶媒体であってもよく、上記プロセッサは、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)と呼ばれてもよく、コンピュータ機器のコア及び制御センタであり、1つ又は複数の命令を実現することに適し、1つ又は複数の命令をロードし、かつ実行することにより、相応な方法プロセス、又は機能を実現する。
【0123】
1つの実現可能な実施例において、プロセッサ801によりコンピュータ記憶媒体において格納された1つ又は複数の第1命令をロードし、かつ実行することで、振動評価方法に関する上記実施例における方法の相応なステップを実現することができ、実現の過程において、コンピュータ記憶媒体における1つ又は複数の第1命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、
基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、上記ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集する操作であって、上記基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、上記実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである、操作と、上記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、上記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定する操作であって、上記N個の実際の変換点は、上記実際の振動属性曲線における各々の転換点を含み、Nは正の整数である、操作と、上記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して上記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得する操作と、上記基準振動属性曲線と上記修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得し、かつ上記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて上記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行う操作と、を実行する。
【0124】
さらに別の実現形態において、上記基準振動属性曲線は、N個の基準変換点を含み、上記N個の基準変換点は、上記基準振動属性曲線における各々の転換点を含み、1つの基準変換点は、1つの実際の変換点に対応し、上記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、上記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定することに用いられるときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、上記基準振動属性曲線においてn番目の基準変換点の時点を決定し、且つ上記実際の振動属性曲線においてn番目の実際の変換点の時点を決定することであって、n∈[1,N]である、ことと、上記n番目の基準変換点の時点、及び上記n番目の実際の変換点の時点に基づき、上記n番目の実際の変換点の遅延時間長を決定することと、を実行する。
【0125】
さらに別の実現形態において、上記基準振動属性曲線は、N個の基準変換点を含み、上記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して上記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得するときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、上記N個の実際の変換点を採用して上記実際の振動属性曲線に対してセグメント化処理を行って、複数の第1曲線セグメントを獲得することであって、任意の2つの隣接する第1曲線セグメントは、1つの実際の変換点を採用して連結される、ことと、上記N個の基準変換点を採用して上記基準振動属性曲線に対してセグメント化処理を行って、複数の第2曲線セグメントを獲得することであって、任意の2つの隣接する第2曲線セグメントは、1つの基準変換点を採用して連結される、ことと、各第1曲線セグメントに対応する実際の変換点の遅延時間長に基づき、上記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長を決定することと、上記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、上記各第1曲線セグメントを修正することで、修正振動属性曲線を獲得することであって、ここで、上記修正振動属性曲線は、各々の修正後の第1曲線セグメントを含み、且つ各修正後の第1曲線セグメントは、対応する第2曲線セグメントと位置合わせされる、ことと、を実行する。
【0126】
さらに別の実現形態において、上記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、上記各第1曲線セグメントを修正するときに、上記1つ又は複数の命令を用いて、プロセッサ801によりロードし、かつ、i番目の第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、i番目の第1曲線セグメントの並進パラメータを決定することであって、上記並進パラメータは、並進方向と並進長さとを含み、ここで、iは正の整数であり、且つ第1曲線セグメントの数よりも小さいか、又はそれに等しい、ことと、上記並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うことと、を実行することができる。
【0127】
さらに別の実現形態において、上記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、上記各第1曲線セグメントを修正するときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、上記i番目の第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲、及び相応な第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲に基づき、上記i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータを計算することと、上記スケーリングパラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行い、かつ上記並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うステップをトリガーすることと、を実行する。
【0128】
さらに別の実現形態において、上記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、上記各第1曲線セグメントを修正するときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、上記i番目の第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲、及び相応な第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲に基づき、上記i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータを計算することと、上記スケーリングパラメータを採用して並進処理後のi番目の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行うことと、を実行する。
【0129】
さらに別の実現形態において、もし上記基準振動属性値が振動強度次元下での基準振動強度値を含むならば、上記基準振動属性曲線、上記実際の振動属性曲線、及び上記修正振動属性曲線は、いずれも上記振動強度次元下での振動曲線を含み、且つ上記ターゲット曲線ずれ情報は、強度ずれ指標下での指標値を含み、もし上記基準振動属性値が振動周波数次元下での基準振動周波数値を含むならば、上記基準振動属性曲線、上記実際の振動属性曲線、及び上記修正振動属性曲線は、いずれも上記振動周波数次元下での振動曲線を含み、且つ上記ターゲット曲線ずれ情報は、周波数ずれ指標下での指標値を含む。
【0130】
さらに別の実現形態において、いずれかのずれ指標について、上記いずれかのずれ指標は、上記強度ずれ指標、又は周波数ずれ指標であり、いずれかのずれ指標下での指標値を計算するときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、上記ターゲットオブジェクトがターゲット次元下でサポートする属性値閾値を決定することであって、上記いずれかのずれ指標が上記強度ずれ指標であるときに、上記ターゲット次元は、上記振動強度次元であり、上記いずれかのずれ指標が上記周波数ずれ指標であるときに、上記ターゲット次元は、上記振動周波数次元である、ことと、上記基準振動属性曲線のうち上記ターゲット次元下にある振動曲線を、ターゲット基準曲線として決定し、上記修正振動属性曲線のうち上記ターゲット次元下にある振動曲線を、ターゲット修正曲線として決定することと、上記属性値閾値、上記ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び上記ターゲット修正曲線により指示されたターゲット修正振動属性値に基づき、上記ターゲット次元下での属性ずれ値を計算することと、上記ターゲット次元に対応するターゲットずれ指標下でのずれ関数を採用し、上記ターゲット次元下での属性ずれ値に基づき、上記ターゲットずれ指標下での指標値を計算して獲得することと、を実行する。
【0131】
さらに別の実現形態において、上記属性値閾値、上記ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び上記ターゲット修正曲線により指示された各々のターゲット修正振動属性値に基づき、上記ターゲット次元下での属性ずれ値を計算するときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、プリセットの時間長さに応じて、上記ターゲット基準曲線をM個の第3曲線セグメントに分割し、且つ上記ターゲット修正曲線をM個の第4曲線セグメントに分割することであって、Mは正の整数であり、1つの第3曲線セグメントは、1つの第4曲線セグメントに対応する、ことと、上記属性値閾値、各々の第3曲線セグメントにより指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び対応する第4曲線セグメントにより指示された各々のターゲット修正振動属性値に基づき、上記各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値をそれぞれ計算することと、上記各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値に対して平均値演算を行うことで、上記ターゲット次元下での属性ずれ値を獲得することと、を実行する。
【0132】
さらに別の実現形態において、m番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算するときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、上記m番目の第3曲線セグメントにより指示された各々のターゲット基準振動属性値と、上記属性値閾値との間の比を計算して、上記ターゲットオブジェクトの各々のターゲット時点の第1相対振動属性値を獲得することと、m番目の第4曲線セグメントにより指示された各々のターゲット修正振動属性値と、上記属性値閾値との間の比を計算して、上記ターゲットオブジェクトの各々のターゲット時点の第2相対振動属性値を獲得することと、各ターゲット時点の第1相対振動属性値と対応する第2相対振動属性値との間の差に基づき、上記m番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算することであって、ここで、m∈[1,M]であり、上記ターゲット時点とは、上記ターゲット基準振動属性値に対応した時点を指す、ことと、を実行する。
【0133】
さらに別の実現形態において、上記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて上記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、上記基準振動属性曲線と上記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得することと、上記ターゲット曲線ずれ情報、及び上記参照曲線ずれ情報に基づき、上記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うことと、を実行する。
【0134】
さらに別の実現形態において、上記実際の振動属性曲線は、複数の第1曲線セグメントを含み、上記基準振動属性曲線は、複数の第2曲線セグメントを含み、且つ1つの第1曲線セグメントは、1つの第2曲線セグメントに対応し、上記基準振動属性曲線と上記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得するときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、各第1曲線セグメントに対応する終了時点、及び相応な第2曲線セグメントに対応する終了時点に基づき、上記各第1曲線セグメントの遅滞時間長を計算することと、上記各々の第1曲線セグメントの遅滞時間長に対して平均値演算を行って、上記ターゲットオブジェクトの平均遅滞時間長を獲得し、かつ上記平均遅滞時間長、及び上記各々の第1曲線セグメントのN個の遅滞時間長に基づき、上記ターゲットオブジェクトの遅滞偏差時間長を決定することと、遅滞指標に関連する指標パラメータ、上記平均遅滞時間長、及び上記遅滞偏差時間長を採用して、上記遅滞指標下での指標値を計算することと、上記遅滞指標下での指標値を、上記基準振動属性曲線と上記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報に追加することと、を実行する。
【0135】
さらに別の実現形態において、上記基準振動属性曲線と上記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得するときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、上記N個の実際の変換点の遅延時間長に対して平均値演算を行って、上記ターゲットオブジェクトの平均遅延時間長を獲得することと、上記平均遅延時間長、及び上記N個の実際の変換点の遅延時間長に基づき、上記ターゲットオブジェクトの遅延偏差時間長を決定することと、遅延指標に関連する指標パラメータ、上記平均遅延時間長、及び上記遅延偏差時間長を採用して、上記遅延指標下での指標値を計算することと、上記遅延指標下での指標値を、上記基準振動属性曲線と上記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報に追加することと、を実行する。
【0136】
さらに別の実現形態において、上記ターゲット曲線ずれ情報、及び上記参照曲線ずれ情報に基づき、上記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うときに、上記1つ又は複数の命令は、プロセッサ801によりロードされ、かつ、上記ターゲット曲線ずれ情報、及び上記参照曲線ずれ情報に関連した各々の指標の重みを取得することと、取得した各々の指標の重みを採用して、上記ターゲット曲線ずれ情報、及び上記参照曲線ずれ情報における各々の指標値に対して重み付け加算を行って、上記ターゲットオブジェクトの振動効果記述値を獲得することであって、上記振動効果記述値は、上記振動効果と正の相関を有する、ことと、を実行する。
【0137】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集することができ、ここで、基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである。次に、基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定し、かつN個の実際の変換点の遅延時間長を採用して実際の振動属性曲線を修正することで、修正振動属性曲線を獲得する。いくつかの実施例において、基準振動属性曲線と修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得し、かつターゲット曲線ずれ情報に基づいてターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うことができる。上記振動評価過程において、ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を修正することによって、修正後の実際の振動曲線の精度と信頼性とを効果的に高めることができ、修正後の実際の振動曲線にターゲットオブジェクトの実際の振動状況をある程度正確に反映させることができる。それにより修正後の実際の振動属性曲線と基準振動属性曲線との間の曲線ずれ情報に基づき、ターゲットオブジェクトの振動効果を評価するときに、曲線ずれ情報の誤差を効果的に減少させ、曲線ずれ情報の精度を高め、更にターゲットオブジェクトの振動効果の評価誤差を減少させ、ターゲットオブジェクトの振動効果の評価結果の精度を向上させることができる。
【0138】
説明する必要があるように、本願の実施例は、コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムをさらに提供し、該コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムは、コンピュータ命令を含み、該コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体において記憶される。コンピュータ機器のプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体から該コンピュータ命令を読み取り、プロセッサは、該コンピュータ命令を実行し、該コンピュータ機器に上記振動評価方法の実施例の図2、又は図5において実行されたステップを実行させる。
【0139】
当業者であれば理解できるように、上記実施例方法における全部、又は一部のプロセスを実現することは、コンピュータプログラムによって関連するハードウェアに命令して完了することができ、上記プログラムは、1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において記憶されてもよく、該プログラムが実行されるときに、上記各方法の実施例のプロセスを含んでもよい。ここで、上記記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用記憶メモリ(Read-Only Memory、ROM)、又はランダム記憶メモリ(Random Access Memory、RAM)などであってもよい。
【0140】
以上に開示されたのは、本願の好ましい実施例に過ぎず、もちろん、これにより本願の権利範囲を限定することができず、当業者であれば理解できるように、上記実施例の全部、又は一部のプロセスを実現し、かつ本願により行う同等の変化は、依然として本願がカバーする範囲に属する。
【符号の説明】
【0141】
100 サーバ
200 端末
300 ネットワーク
701 収集ユニット
702 決定ユニット
703 修正ユニット
704 評価ユニット
801 プロセッサ
802 入力機器
803 出力機器
804 コンピュータ記憶媒体
図1a
図1b
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-08-30
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが実行する、振動評価方法であって、
基準振動属性情報に応じてターゲットオブジェクトを制御して振動させる過程において、前記ターゲットオブジェクトの実際の振動属性曲線を収集するステップであって、前記基準振動属性情報において複数の時点の基準振動属性値が含まれ、前記実際の振動属性曲線は、収集された複数の時点の実際の振動属性値に基づき生成されるものである、ステップと、
前記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、前記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定するステップであって、前記N個の実際の変換点は、前記実際の振動属性曲線における各々の転換点を含み、Nは正の整数である、ステップと、
前記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して前記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得するステップと、
前記基準振動属性曲線と前記修正振動属性曲線との間のターゲット曲線ずれ情報を取得するステップと、
前記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うステップと、を含む、振動評価方法。
【請求項2】
前記基準振動属性曲線は、N個の基準変換点を含み、前記N個の基準変換点は、前記基準振動属性曲線における各々の転換点を含み、1つの基準変換点は、1つの実際の変換点に対応し、
前記基準振動属性情報に対応する基準振動属性曲線と、前記実際の振動属性曲線との間の差異に基づき、N個の実際の変換点の遅延時間長を決定する前記ステップは、
前記基準振動属性曲線においてn番目の基準変換点の時点を決定し、且つ前記実際の振動属性曲線においてn番目の実際の変換点の時点を決定するステップであって、n∈[1,N]である、ステップと、
前記n番目の基準変換点の時点、及び前記n番目の実際の変換点の時点に基づき、前記n番目の実際の変換点の遅延時間長を決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基準振動属性曲線は、N個の基準変換点を含み、
前記N個の実際の変換点の遅延時間長を採用して前記実際の振動属性曲線を修正して、修正振動属性曲線を獲得する前記ステップは、
前記N個の実際の変換点を採用して前記実際の振動属性曲線に対してセグメント化処理を行って、複数の第1曲線セグメントを獲得するステップであって、任意の2つの隣接する第1曲線セグメントは、1つの実際の変換点を採用して連結される、ステップと、
前記N個の基準変換点を採用して前記基準振動属性曲線に対してセグメント化処理を行って、複数の第2曲線セグメントを獲得するステップであって、任意の2つの隣接する第2曲線セグメントは、1つの基準変換点を採用して連結される、ステップと、
各第1曲線セグメントに対応する実際の変換点の遅延時間長に基づき、前記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長を決定するステップと、
前記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、前記各第1曲線セグメントを修正して、前記修正振動属性曲線を獲得するステップであって、前記修正振動属性曲線は、各々の修正後の第1曲線セグメントを含み、且つ各修正後の第1曲線セグメントは、対応する第2曲線セグメントと位置合わせされる、ステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、前記各第1曲線セグメントを修正して、前記修正振動属性曲線を獲得する前記ステップは、
i番目の第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、i番目の第1曲線セグメントの並進パラメータを決定するステップであって、前記並進パラメータは、並進方向と並進長さとを含み、iは正の整数であり、且つiは、第1曲線セグメントの数よりも小さいか、又はそれに等しい、ステップと、
前記並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うステップと、を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、前記各第1曲線セグメントを修正して、前記修正振動属性曲線を獲得前記ステップは、
前記i番目の第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲、及び相応な第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲に基づき、前記i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータを計算するステップと、
前記スケーリングパラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行い、かつ前記並進パラメータを採用してi番目の第1曲線セグメントに対して並進処理を行うステップをトリガーするステップと、をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記各第1曲線セグメントと対応する第2曲線セグメントとの間の遅延時間長に基づき、前記各第1曲線セグメントを修正して、前記修正振動属性曲線を獲得前記ステップは、
前記i番目の第1曲線セグメントに対応する時間長さ範囲、及び相応な第2曲線セグメントに対応する時間長さ範囲に基づき、前記i番目の第1曲線セグメントのスケーリングパラメータを計算するステップと、
前記スケーリングパラメータを採用して並進処理後のi番目の第1曲線セグメントに対してスケーリング処理を行うステップと、をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
もし前記基準振動属性値が振動強度次元下での基準振動強度値を含むならば、前記基準振動属性曲線、前記実際の振動属性曲線、及び前記修正振動属性曲線は、いずれも前記振動強度次元下での振動曲線を含み、且つ前記ターゲット曲線ずれ情報は、強度ずれ指標下での指標値を含み、
もし前記基準振動属性値が振動周波数次元下での基準振動周波数値を含むならば、前記基準振動属性曲線、前記実際の振動属性曲線、及び前記修正振動属性曲線は、いずれも前記振動周波数次元下での振動曲線を含み、且つ前記ターゲット曲線ずれ情報は、周波数ずれ指標下での指標値を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
いずれかのずれ指標下での指標値について計算するステップであって、前記いずれかのずれ指標は、前記強度ずれ指標、又は周波数ずれ指標である、ステップをさらに含み、
前記いずれかのずれ指標下での指標値の計算方式は、
前記ターゲットオブジェクトがターゲット次元下でサポートする属性値閾値を決定することであって、前記いずれかのずれ指標が前記強度ずれ指標であるときに、前記ターゲット次元は、前記振動強度次元であり、前記いずれかのずれ指標が前記周波数ずれ指標であるときに、前記ターゲット次元は、前記振動周波数次元である、ことと、
前記基準振動属性曲線のうち前記ターゲット次元下にある振動曲線を、ターゲット基準曲線として決定し、前記修正振動属性曲線のうち前記ターゲット次元下にある振動曲線を、ターゲット修正曲線として決定することと、
前記属性値閾値、前記ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び前記ターゲット修正曲線により指示されたターゲット修正振動属性値に基づき、前記ターゲット次元下での属性ずれ値を計算することと、
前記ターゲット次元に対応するターゲットずれ指標下でのずれ関数を採用し、前記ターゲット次元下での属性ずれ値に基づき、前記ターゲットずれ指標下での指標値を計算して獲得することと、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記属性値閾値、前記ターゲット基準曲線により指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び前記ターゲット修正曲線により指示されターゲット修正振動属性値に基づき、前記ターゲット次元下での属性ずれ値を計算することは、
プリセットの時間長さに応じて、前記ターゲット基準曲線をM個の第3曲線セグメントに分割し、且つ前記ターゲット修正曲線をM個の第4曲線セグメントに分割するステップであって、Mは正の整数であり、1つの第3曲線セグメントは、1つの第4曲線セグメントに対応する、ステップと、
前記属性値閾値、各々の第3曲線セグメントにより指示された各々のターゲット基準振動属性値、及び対応する第4曲線セグメントにより指示された各々のターゲット修正振動属性値に基づき、前記各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値をそれぞれ計算するステップと、
前記各々の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値に対して平均値演算を行って、前記ターゲット次元下での属性ずれ値を獲得するステップと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
m番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値の計算方式は、以下の通りであり、
前記m番目の第3曲線セグメントにより指示された各々のターゲット基準振動属性値と、前記属性値閾値との間の比を計算して、前記ターゲットオブジェクトの各々のターゲット時点の第1相対振動属性値を獲得し、
m番目の第4曲線セグメントにより指示された各々のターゲット修正振動属性値と、前記属性値閾値との間の比を計算して、前記ターゲットオブジェクトの各々のターゲット時点の第2相対振動属性値を獲得し、
各ターゲット時点の第1相対振動属性値と対応する第2相対振動属性値との間の差に基づき、前記m番目の第3曲線セグメントに対応する曲線セグメントずれ値を計算し、
m∈[1,M]であり、前記ターゲット時点とは、前記ターゲット基準振動属性値に対応した時点を指す、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ターゲット曲線ずれ情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行う前記ステップは、
前記基準振動属性曲線と前記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得するステップと、
前記ターゲット曲線ずれ情報、及び前記参照曲線ずれ情報に基づき、前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行うステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記実際の振動属性曲線は、複数の第1曲線セグメントを含み、前記基準振動属性曲線は、複数の第2曲線セグメントを含み、且つ1つの第1曲線セグメントは、1つの第2曲線セグメントに対応し、前記基準振動属性曲線と前記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得する前記ステップは、
各第1曲線セグメントに対応する終了時点、及び相応な第2曲線セグメントに対応する終了時点に基づき、前記各第1曲線セグメントの遅滞時間長を計算するステップと、
前記各々の第1曲線セグメントの遅滞時間長に対して平均値演算を行って、前記ターゲットオブジェクトの平均遅滞時間長を獲得し、かつ前記平均遅滞時間長、及び前記各々の第1曲線セグメントのN個の遅滞時間長に基づき、前記ターゲットオブジェクトの遅滞偏差時間長を決定するステップと、
遅滞指標に関連する指標パラメータ、前記平均遅滞時間長、及び前記遅滞偏差時間長を採用して、前記遅滞指標下での指標値を計算するステップと、
前記遅滞指標下での指標値を、前記基準振動属性曲線と前記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報に追加するステップと、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記基準振動属性曲線と前記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報を取得する前記ステップは、
前記N個の実際の変換点の遅延時間長に対して平均値演算を行って、前記ターゲットオブジェクトの平均遅延時間長を獲得するステップと、
前記平均遅延時間長、及び前記N個の実際の変換点の遅延時間長に基づき、前記ターゲットオブジェクトの遅延偏差時間長を決定するステップと、
遅延指標に関連する指標パラメータ、前記平均遅延時間長、及び前記遅延偏差時間長を採用して、前記遅延指標下での指標値を計算するステップと、
前記遅延指標下での指標値を、前記基準振動属性曲線と前記実際の振動属性曲線との間の参照曲線ずれ情報に追加するステップと、を含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記ターゲット曲線ずれ情報、及び前記参照曲線ずれ情報に基づき、前記ターゲットオブジェクトの振動効果に対して評価処理を行う前記ステップは、
前記ターゲット曲線ずれ情報、及び前記参照曲線ずれ情報に関連した各々の指標の重みを取得するステップと、
取得した各々の指標の重みを採用して、前記ターゲット曲線ずれ情報と前記参照曲線ずれ情報における各々の指標値に対して重み付け加算を行って、前記ターゲットオブジェクトの振動効果記述値を獲得するステップであって、前記振動効果記述値は、前記振動効果と正の相関を有する、ステップと、を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータ機器であって、前記コンピュータ機器は、入力機器と、出力機器と、を含み、前記コンピュータ機器は、プロセッサと、コンピュータ記憶媒体と、をさらに含み、前記プロセッサは、コンピュータ記憶媒体において記憶された1つ又は複数の命令を取得し、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、コンピュータ機器。
【請求項16】
ンピュータプログラムであって、プロセッサが実行するときに、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実現するように構成されたンピュータプログラム。
【国際調査報告】