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  • 特表-ベアリングプロテクタ 図1
  • 特表-ベアリングプロテクタ 図2
  • 特表-ベアリングプロテクタ 図3
  • 特表-ベアリングプロテクタ 図4
  • 特表-ベアリングプロテクタ 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】ベアリングプロテクタ
(51)【国際特許分類】
   F16C 33/76 20060101AFI20240220BHJP
   F16J 15/16 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
F16C33/76 Z
F16J15/16 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553257
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-10-26
(86)【国際出願番号】 US2022018415
(87)【国際公開番号】W WO2022187293
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】17/190,306
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518276368
【氏名又は名称】エバプコ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Evapco, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100100479
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 三喜夫
(72)【発明者】
【氏名】バダー,デイビー ジョー
【テーマコード(参考)】
3J043
3J216
【Fターム(参考)】
3J043AA16
3J043CA20
3J043CB13
3J043DA09
3J043DA11
3J216AA02
3J216AA12
3J216AB17
3J216BA03
3J216CA01
3J216CA05
3J216CA09
3J216CB07
3J216CB11
3J216CB19
3J216CC48
3J216CC70
3J216DA02
3J216FA01
(57)【要約】
柔軟な設計を備えた分割ベアリングプロテクタを開示する。これは、改善された湿気保護をベアリングに付与し、それが設置されている機械からベアリングを取り外すことなく設置できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状シャフト接触面を画定するフロント面と、サイド面とを有する環状構造を備え、前記サイド面は、ロックカラー部と円錐状フランジ部とを備え、
ロックカラー部の内径が、ベアリングロックカラーの外径を取り囲むように構成され、
円錐状部は、ロックカラー部から遠ざかるように軸方向に延びており、アウターレース対向面で終端しており、
ベアリングプロテクタの環状形状は、環状カップ状構造の第1端部および第2端部を画定するスリットによって中断され、
前記円錐状フランジ部の内面および前記ベアリングは、前記ベアリングから排出されるグリースを受け入れるように構成された円錐状空洞を画定し、
前記アウターレース対向面および前記レースの表面は、非接触グリース充填ギャップを形成する、ベアリングプロテクタ。
【請求項2】
前記第1端部および第2端部は互いに変位して、両者間にシャフトの通過を許容するように捩じられるように構成された、請求項1に記載のベアリングプロテクタ。
【請求項3】
前記第1端部を前記第2端部にしっかりと固定する手段をさらに備える、請求項1に記載のベアリングプロテクタ。
【請求項4】
シャフトベアリングを保護する方法であって、
開放リング状の柔軟性ベアリングプロテクタを用意するステップと、
前記開放リング状の柔軟性ベアリングプロテクタを変形させて、前記開放リング状の柔軟性ベアリングプロテクタの第1端部と第2端部を分離し、シャフトの通過を許容するステップと、
前記開放リング状の柔軟性ベアリングプロテクタを前記シャフトおよび前記シャフトベアリングの周りに嵌めて、前記第1端部および第2端部を互いに当接させ、これらを互いに固定して、前記開放リング状の柔軟性ベアリングプロテクタの移動を防止し、前記開放リング状の柔軟性ベアリングプロテクタと前記シャフトベアリングとの間に空洞を形成するステップであって、前記空洞は、前記ベアリングからグリースを受け取り、その内部からの前記グリースの漏れを防止するように構成される、ステップと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベアリングシールに関する。
【背景技術】
【0002】
ボールベアリングは、冷却塔などの冷却機器の空気移動ファン用の垂直シャフトを支持するために一般に使用される。これらのベアリングが、屋外、特に飽和した冷却塔環境中で使用される場合、これらは水分凝縮を受け、続いてシールを通って浸入し、これは早期のベアリング潤滑不良、腐食、そして最終的に機械的故障をもたらす。ベアリングの「スリンガ」と「フリンガ」が、ベアリングへの水の浸入を減らすために、これらの用途で一般に使用される。
【0003】
しかし、これらの先行技術のベアリングプロテクタは、限られた成功であった。先行技術のベアリングプロテクタのいずれも、既存の機器に用意に設置したり置換したりできず、多くの設計は、水分凝縮からベアリングを適切に保護できず、降雨による水の浸入を低減するようにしか機能しない。他の設計は、1つのタイプまたは特殊なタイプのベアリングとだけしか適合しない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、密接嵌合のシャフト貫通2次保護グリースシールを提供することによって先行技術の課題を解決し、ベアリングからシャフトを取り外すことなく複数の一般的なベアリングブランドに設置できる。
【0005】
本発明の種々の実施形態によれば、ベアリングプロテクタが提供され、これは、シャフトおよびベアリングアセンブリの周囲(即ち、ベアリングのロックカラーの周囲およびベアリングのアウターレースの上)にぴったりと嵌まるように構成された、ほぼ半径方向または環状形状のハウジングを有するが、ベアリングアセンブリとシャフトに固定した場合、ベアリングアセンブリとベアリングプロテクタの間にスペースを生成し、このスペースには保護グリースが充填できる。環状ハウジングは連続的ではないが、シャフトおよびベアリングアセンブリに固定された場合に互いに当接する第1端部および第2端部によって特徴付けられる。環状ハウジングは十分に柔軟性を有しており、例えば、広げたり捩じったりして、第1端部と第2端部を分離することによってその環状形状を開くことができ、そのためシャフトをベアリングから取り外さすことなくシャフトおよびベアリングの周囲に配置できる。いったんプロテクタがベアリングおよびシャフトの周りに嵌められると、緩和することが許容され、プロテクタの第1端部と第2端部は互いに当接し、またはほぼ当接するようになり、スナップフィット、ネジ、ナットとボルト、またはその他の固定方法および/またはデバイスによって互いにしっかりと固定できる。
【0006】
本発明の他の実施形態によれば、ベアリングプロテクタが、ラジアルカップ状構造によって形成され、その内径は、ベアリングロックカラーまたはインナーレース延長部に密接に一致しており、ベアリングロックカラー、延長したインナーレース、シャフトまたはこれらの組合せに嵌合して取り付けられる。このカップ状構造は、下方および外向きに放射状に広がって、ベアリングのアウターレースに向けて接近する。1次ベアリングシールと、この構造またはベアリングプロテクタの間に空洞が形成される。この空洞は、ベアリングの面に位置するベアリング1次シールを経由してグリースを受け取る。この空洞は、1次ベアリングシールから排出されたグリースで充填され、普段は1次ベアリングシールと接触している水や汚染物質を退去させる。ベアリングプロテクタは、片側に「スリット」が設けられ、シャフトの端部にアクセスすることなく、開いた位置に変形してシャフト上に側方から戴置できる。プロテクタは、摩擦によって、ネジによって、ボルトとナット、スナップフィットによって、または任意の既知の締結手段によって、ベアリングロックカラーまたは延長したインナーレースに締結できる。
【0007】
本発明の種々の実施形態によれば、ベアリングプロテクタは、アクリロニトリルスチレンアクリレート(「ASA」)から製造でき、製品を、射出成形などの他の製造方法に加えて3D印刷に適合させる。製品が取り付けのためにシャフトの周りで開放されるのに十分な柔軟性を有し、かつ取り付け後の形状および性能を維持するのに十分に堅固であるという条件であれば、前述のことは、本発明をいずれか特定の材料または製造方法に限定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の好ましい実施形態の詳細な説明は、添付図面を参照する。
【0009】
図1】本発明の一実施形態によるベアリングプロテクタの斜視図を示す。
図2】スリット構造を変形させて開くことによって、本発明の一実施形態によるベアリングプロテクタの取り付け方法の第1ステップを示す。
図3】本発明の一実施形態によるベアリングプロテクタの取り付け方法の第2のステップを示す。
図4】本発明の一実施形態による、1次ベアリングシールとベアリングプロテクタとの間に形成されたグリース空洞を示す。
図5】本発明の一実施形態による、1次ベアリングアウターレースとベアリングプロテクタとの間に形成された2次グリースシールの拡大詳細を示す。
【0010】
添付図面の機構には、下記の参照番号が付与される。
1 ベアリングプロテクタ 3 フロント面 5 シャフト対向面
7 サイド面 9 ロックカラー部 11 円錐状フランジ部
12 空洞 13 アウターレース対向面 14 ベアリングアウターレース
15 スリット/開口 16 1次ベアリングシール 17 第1端部
18 2次グリースシール 19 第2端部
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照すると、ベアリングプロテクタ1は、環状のシャフト対向面5を画定するフロント面3およびサイド面7を有し、ロックカラー部9、円錐状フランジ部11およびアウターレース対向面13を有する環状カップ状の構造によって形成できる。ロックカラー部9の内径は、取り付け時および使用時にぴったりと嵌まるように、ベアリングロックカラー、インナーレース延長部、またはシャフトの形状および外径と密接に一致するように構成できる。円錐状フランジ部11は、ロックカラー部9から遠ざかるように下方に延びており、アウターレース対向面13で終端する。ベアリングプロテクタ1の環状形状は、環状ベアリングプロテクタ1の第1端部および第2端部17,19によって境界設定されたスリットまたは開口15によって中断される。
【0012】
本発明のベアリングプロテクタ1は十分に柔軟性を有するため、第1端部17および第2端部19は、両者間にシャフトの通過を許容するのに十分な距離だけ分離できるように捩じることができ、シャフトからベアリングを分離することなく、ベアリングプロテクタの取り付けおよび取り外しを可能にする。図2を参照。いったんプロテクタ1をシャフトの周りに配置し、シャフト対向面5がシャフトの周りにぴったり嵌まると、図3に示すように、プロテクタ1はロックカラーとアウターレースの表面の上に押し下げられる。図4は、円錐状フランジ部11の内面によって画定される円錐状(断面が三角形)の空洞12と、ベアリング1次シール16とを示す。この空洞は、ベアリングに潤滑油を塗る時にベアリング1次シールから排出されるグリースで充填される。この空洞の拡大図を図5に示す。1次ベアリングシール16は、ベアリングに当接するインナーレース表面およびアウターレース表面に接触する。空洞12がグリースで充填された場合、アウターレース対向面13およびベアリングアウターレース14は2次グリースシール18を形成する。この2次グリースシールは、1次ベアリングシール16への汚染物質の露出を低減する。2次シール18は、精密公差で非接触であり、グリース充填ギャップが0.0005インチから0.010インチである。
【0013】
第1端部17および第2端部19は、ボルトとナット、ねじ、スナップフィットまたは他の既知の固定方法または構造によって互いにしっかりと固定できる。シャフトおよびベアリングアセンブリの周りに取り付けられた場合、ベアリング面と円錐状フランジ部11の内面との間に空洞が形成される。この空洞は、ベアリングの面に位置するベアリング一次シールを経由してグリースを受け取る。この空洞は、1次ベアリングシールから排出されたグリースで充填され、普段は1次ベアリングシールと接触している水や汚染物質を退去させる。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】