(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】温室効果ガスの排出の削減のための脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
C01F 11/46 20060101AFI20240220BHJP
【FI】
C01F11/46 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553615
(86)(22)【出願日】2022-03-04
(85)【翻訳文提出日】2023-11-01
(86)【国際出願番号】 KR2022003070
(87)【国際公開番号】W WO2022186647
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0028853
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513268690
【氏名又は名称】ヒュンダイ オイルバンク カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Hyundai Oilbank Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヨンホ
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ヨンクォン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ビョンクォン
(72)【発明者】
【氏名】スン,デジン
(72)【発明者】
【氏名】キム,チョルヒュン
【テーマコード(参考)】
4G076
【Fターム(参考)】
4G076AA02
4G076AB02
4G076AB04
4G076AB08
4G076BA13
4G076BC02
4G076BC07
4G076CA02
4G076DA30
(57)【要約】
本発明は、温室効果ガスの排出の削減のための脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法に関し、より詳しくは、循環資源として産業廃棄物である脱硫石膏と溶離液を原料として、建設資材などとして様々な用途に使用される無水石膏及び炭酸カルシウムを製造することができ、前記溶離液は、分離後再使用できるため、従来の工程と比較して、温室効果ガスと工程コストを大幅に削減することができる無機化合物の製造方法に関するものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法であって、
脱硫石膏、溶離液及び水の混合物をろ過してろ液と無水石膏ケーキとに分離し、分離された無水石膏ケーキを乾燥する無水石膏粉末製造工程;及び
前記無水石膏粉末製造工程で分離されたろ液に、二酸化炭素含有ガスを供給し、ろ過して炭酸カルシウムケーキと溶離液とに分離し、分離された炭酸カルシウムケーキを乾燥する炭酸カルシウム粉末製造工程;を含み、
前記炭酸カルシウム粉末製造工程で分離された溶離液を、前記無水石膏粉末製造工程に供給して再使用する、脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法。
【請求項2】
前記脱硫石膏が、CFBCボイラーで製造され、
40~60重量%のCaSO
4、25~45重量%のCaOを含む、請求項1に記載の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法。
【請求項3】
前記溶離液が、NH
4Cl、NH
4NO
3及びそれらの組合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法。
【請求項4】
前記無水石膏粉末製造工程において、脱硫石膏と水との重量比が、1:5~1:45である、請求項1に記載の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法。
【請求項5】
前記無水石膏粉末製造工程において、脱硫石膏と溶離液との重量比が、1:0.7~1:2である、請求項1に記載の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法。
【請求項6】
前記二酸化炭素含有ガスが、循環流動層燃焼ボイラーの排出ガスである、請求項1に記載の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法。
【請求項7】
前記無水石膏粉末製造工程が、20℃~30℃で2~10時間行われる、請求項1に記載の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法。
【請求項8】
前記炭酸カルシウム粉末製造工程が、20℃~30℃で1~5時間行われる、請求項1に記載の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温室効果ガスの排出の削減のための脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法に関し、より詳しくは、循環資源として産業廃棄物である脱硫石膏と溶離液を原料として、建設資材などとして様々な用途に使用される無水石膏及び炭酸カルシウムを製造することができ、前記溶離液は、分離後再使用できるため、従来の工程と比較して、温室効果ガスと工程コストを大幅に削減することができる無機化合物の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
国内の温室効果ガス排出量は、2007年から2017年まで年間平均で6億62万トンのCO2eq.であり、エネルギー及び産業工程が94%以上を占めている。中でも二酸化炭素は、地球温暖化係数(GWP)が1と他の温室効果ガスに比べて低いものの、二酸化炭素の発生量は6億400万トンCO2eq.に達し、全発生量の91%以上を占め、地球温暖化に大きな影響を与えている。また、2017年は2007年に比べて発生量が23%増加し、時間の経過とともに深刻になっていた。
【0003】
沈降炭酸カルシウム(硬質炭酸カルシウム、PCC、CaCO3)は、食品、製紙、ゴム、プラスチック、塗料などの分野で、品質向上のための添加剤及び充填剤として使用されている。従来のPCC製造技術は、採掘した石灰石を用いて二酸化炭素を高温で除去し、再度二酸化炭素と反応させて石灰石を製造する方法であり、以下のような反応が行われる。
1st.CaCO3(石灰石)→CaO(石灰)+CO2(≧900℃)
2nd.CaO+H2O→Ca(OH)2
3rd.Ca(OH)2+CO2→CaCO3(PCC)+H2O
【0004】
しかし、この従来の方法では、石灰石を生石灰にするための熱源を必要とするため、多大な工程コストがかかるほか、熱源と石灰石から解離して発生する二酸化炭素などの温室効果ガスによる環境への悪影響が問題となっていた。
【0005】
また、代表的な建設資材として無水石膏(硫酸カルシウム、CaSO4)が使用されている。しかし、韓国内には無水石膏を採掘できる鉱山がないため、その量のほとんどが海外から輸入されている。
【0006】
したがって、温室効果ガスの排出量と工程コストを低減しつつ、各種産業資材で使用される無水石膏及び炭酸カルシウムを製造できる方法が依然として求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、産業廃棄物である脱硫石膏及び溶離液を原料として、建設資材など様々な用途に使用される無水石膏及び炭酸カルシウムを製造することができ、前記溶離液は、分離後、再使用できる、従来の工程と比較して温室効果ガスと工程コストを大幅に削減することができる無機化合物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した技術的課題を達成するために、本発明は、脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法であって、脱硫石膏、溶離液及び水の混合物をろ過してろ液と無水石膏ケーキとに分離し、分離された無水石膏ケーキを乾燥する無水石膏粉末製造工程;及び前記無水石膏粉末製造工程で分離されたろ液に、二酸化炭素含有ガスを供給し、ろ過して炭酸カルシウムケーキと溶離液とに分離し、分離された炭酸カルシウムケーキを乾燥する炭酸カルシウム粉末製造工程;を含み、前記炭酸カルシウム粉末製造工程で分離された溶離液を、無水石膏粉末製造工程に供給して再使用する脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法によれば、FBCボイラーで発生する循環資源である脱硫石膏を原料としているため、天然資源である石灰石の使用量を削減することができ、資源を保全することができる。また、既存の炭酸カルシウム製造方法のように石灰石を生石灰にする工程が不要なため、熱源コスト及び生石灰製造工程で発生する二酸化炭素などの温室効果ガスの削減が可能となり、環境にやさしい。
【0010】
また、循環資源として低評価されている脱硫石膏を利用して付加価値の高い軽質炭酸カルシウム及び無水石膏の製造が可能となり、輸入依存度の高い無水石膏の国産化が可能となる。さらに、脱硫石膏から分離されたCaOは、二酸化炭素と反応することで温室効果ガスの排出量の削減に大きく貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の無機化合物の製造方法である実施例1の工程を概略的に示す図である。
【
図2】従来技術に対応する本発明の比較例の工程を概略的に示す図である。
【
図3】実施例1及び2で得られた無水石膏粉末のX線回折分析結果を示す図である。
【
図4】実施例1及び2でヴァテライト形態のPCCが得られたことを確認したX線回折分析結果を示す図である。
【
図5】比較例で得られた無機化合物(無水石膏粉末及びPCC)X線回折分析結果を示す図である。
【
図6】実施例1で得られたPCCのSEM分析結果を示す図である。
【
図7】比較例で得られたPCCのSEM分析結果を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本開示ついて詳細に説明する。
本発明の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法は、脱硫石膏、溶離液及び水の混合物をろ過してろ液と無水石膏ケーキとに分離し、分離された無水石膏ケーキを乾燥する無水石膏粉末製造工程;及び前記無水石膏粉末製造工程で分離されたろ液に、二酸化炭素含有ガスを供給し、ろ過して炭酸カルシウムケーキと溶離液とに分離し、分離された炭酸カルシウムケーキを乾燥する炭酸カルシウム粉末製造工程;を含み、前記炭酸カルシウム製造工程で分離された溶離液を、無水石膏製造工程に供給して再使用する。
【0013】
本明細書において、前記無水石膏粉末製造工程を第1工程と、炭酸カルシウム粉末製造工程を第2工程と呼ぶことがある。
【0014】
本発明の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法は、脱硫石膏、溶離液及び水の混合物をろ過してろ液と無水石膏ケーキとに分離し、分離された無水石膏ケーキを乾燥する無水石膏粉末製造工程を含む。
【0015】
脱硫石膏中のCaO(CaO・CaSO4)は、水和溶解してCaSO4と分離するが、その程度が低いので、溶解を促進できる溶離液を注入する。溶離液としては、後述する各種成分を使用することができ、一実施形態では、NH4Clを使用することができる。このときの反応は、以下の通りである。
CaSO4・CaO(s)+2NH4Cl(aq)→CaSO4(s)+CaCl2(aq)+2NH3(aq)+H2O(l)
【0016】
本発明の一実施形態において、前記反応により、脱硫石膏、溶離液及び水の混合物中に、CaSO4(s)、CaCl2(aq)、2NH3(aq)及びH2O(l)が存在してもよい。前記CaCl2は、別途の溶離液を加えない場合(すなわち、脱硫石膏及び水のみを混合した場合)に生成されるCa(OH)2よりも水への溶解度が高いため、少量の水でCaOを溶出し、無水石膏から分離することができる。
【0017】
本発明で使用する脱硫石膏は、循環流動層ボイラー(CFBCボイラー)で発生する硫黄酸化物を除去する目的で製造され、その原料は石灰石であり、CFBCボイラーにおける脱硫反応の経路は以下の通りである。
1st.CaCO3→CaO+CO2(850~900℃)
2nd.CaO+SO2+1/2O2→CaSO4
【0018】
本発明で使用する脱硫石膏(CaO・CaSO4)は、40~60重量%のCaSO4、25~45重量%のCaOを含んでいてもよい。第2工程の前記脱硫反応では、CaO転化率は約50%程度であり、脱硫石膏中に存在する未反応CaOを使用して沈降炭酸カルシウムを製造し、その他の成分は無水石膏製品として使用が可能である。
【0019】
前記無水石膏粉末製造工程で使用される溶離液は、NH4Cl、ホウ化ナトリウム、尿素、NH4NO3及びそれらの組合わせからなる群から選択されるものであってもよく、例えばNH4Clであってもよい。
【0020】
前記無水石膏粉末製造工程では、脱硫石膏と水との重量比が1:5~1:45、例えば1:5~1:40、1:6~1:30又は1:8~1:20であってもよい。脱硫石膏に対する水の含量が前記比率より少ないと、脱硫石膏中のCaOの溶解量が少ないため、無水石膏の品質(純度)及び炭酸カルシウムの製造量が低下する可能性がある。逆に水の含量が前記比率より多いと、追加的な効果が得られ難い。
【0021】
前記無水石膏粉末製造工程では、脱硫石膏及び溶離液の重量比は1:0.7~1:2、例えば1:0.75~1:1.8又は1:0.8~1:1.5であってもよい。脱硫石膏に対する溶離液の含量が前記比率より少ないと、脱硫石膏中のCaOの溶解量が少ないため、無水石膏品質(純度)及び炭酸カルシウムの製造量が低下する可能性がある。逆に溶離液の含量が前記比率より多いと、追加的な効果が得られ難い。
【0022】
無水石膏粉末製造工程では、分離された無水石膏ケーキを乾燥して無水石膏粉末を製造することができる。製造された無水石膏は、洗浄、乾燥工程を経て建築材料、肥料などとして使用することができる。
【0023】
無水石膏粉末製造工程は、20℃~30℃、例えば室温で2~10時間、例えば2~8時間又は2~6時間行うことができる。
【0024】
本発明の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法は、前記無水石膏粉末製造工程で分離されたろ液に二酸化炭素含有ガスを供給し、ろ過して炭酸カルシウムケーキと溶離液とに分離し、分離された炭酸カルシウムケーキを乾燥する炭酸カルシウム粉末製造工程を含む。
【0025】
前記無水石膏粉末製造工程で分離されたろ液には、脱硫石膏から分離されたCaOと溶離液との反応により、CaCl2及びNH3が含まれることがある。一実施形態において、CaOが溶出されたろ液(カルシウムは、CaCl2の形で溶出される)に二酸化炭素含有ガスを供給し、二酸化炭素を与えると、CaCl2は、CaCO3(PCC)として沈殿し、NH3(aq.)とCl-が結合してNH4Clとなる。
CaCl2(aq)+2NH3(aq)+2H2O(l)+CO2(g)→CaCO3(s)+2NH4Cl(aq)+H2O(l)
【0026】
炭酸カルシウム粉末製造工程では、混合物を炭酸カルシウムケーキと溶離液に分離することができ、分離された溶離液は、無水石膏製造工程に供給することで再使用することができる。一実施形態において、前記溶離液は、NH4Clであってもよく、再度無水石膏粉末製造工程に供給することによって脱硫石膏中のCaOを溶出するために使用することができ、それによって溶離液の使用による工程コストを削減することができる。
【0027】
炭酸カルシウム粉末製造工程において使用される二酸化炭素含有ガスは、特に限定されないが、例えば、循環流動層燃焼ボイラーからの排出ガス又は100%二酸化炭素ガスを使用することができる。特に限定されないが、二酸化炭素含有ガスの供給速度は、100~500mL/分とすることができる。
【0028】
炭酸カルシウム粉末製造工程では、炭酸カルシウムケーキと溶離液とを分離した後、溶離液を無水石膏製造工程に供給し、分離された炭酸カルシウムケーキを乾燥して炭酸カルシウム粉末を製造することができる。製造された炭酸カルシウムは、沈降炭酸カルシウム(PCC)となり、石灰石とは異なり、白色度が高く、粒径が小さく、機能材として様々な産業で使用されている。
【0029】
炭酸カルシウム粉末製造工程では、20℃~30℃、例えば室温で1~5時間、例えば1~4時間又は1~3時間行うことができる。
【0030】
以下の実施例及び比較例を通じて本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明の範囲がこれらによって何ら限定されるものではない。
【0031】
実施例
実施例1、実施例2及び比較例
下記表1に示す構成において、本発明の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法を行った。(第1工程:無水石膏粉末製造工程、第2工程:炭酸カルシウム粉末製造工程)
【0032】
実施例1は初めて溶離液を使用し、実施例2は実施例1の第2工程の反応から分離された溶離液を使用し、比較例は別途の溶離液を使用せずに脱硫石膏と水のみを使用した。
【0033】
本発明の無機化合物の製造方法である実施例1の工程と比較例の工程をそれぞれ
図1及び
図2に概略的に示した。
【0034】
【0035】
実施例1及び2で得られた無機化合物、すなわち無水石膏粉末及び炭酸カルシウム(PCC)のX線回折分析結果をそれぞれ
図3と
図4に示す。
【0036】
図3から、前記実施例1の第1工程後の無水石膏は、原材料脱硫石膏に比べ、CaO及びCa(OH)
2成分が除去された形態で製造されていることを確認された。また、実施例2では、再使用した溶離液により、実施例1と同様に、原材料である脱硫石膏中のCaO及びCa(OH)
2成分を溶出することを確認した。これは、本発明の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法における溶離液の再使用の有効性を証明しているとも言える。
【0037】
また、実施例1及び2において、ヴァテライト形態の炭酸カルシウム(PCC)が得られることを確認したX線回折分析結果を
図4に示す。実施例1の第2工程でろ液に二酸化炭素を加えることによりヴァテライト形態のPCCが合成され、実施例1の溶離液を再使用して処理を行った実施例2でも実施例1と同形態(ヴァテライト)のPCCが合成されることが確認された。これは、本発明の脱硫石膏を用いた無機化合物の製造方法における溶離液の再使用の有効性を証明しているとも言える。
【0038】
一方、比較例で得られた無機化合物(無水石膏粉末及びPCC)のX線回折分析結果を
図5に示す。比較例では、脱硫石膏にCaOを溶解させるため、第1工程で実施例に比べて多量の水(溶媒)を使用し、十分な反応時間を与えたが、無水石膏中にCaOが水和状態で残存していることが確認された。また、第2工程では、実施例とは異なるカルサイト形態のPCCが合成されることが確認された。
【0039】
図6に実施例1で得られたPCCのSEM分析結果を、
図7に比較例で得られたPCCのSEM分析結果を示す。実施例1で得られたPCCはヴァテライト粒子であり、比較例で得られたPCCはカルサイト粒子であることが確認された。
図6からわかるように、ヴァテライト粒子はカルサイト粒子と異なる球状であり、ゴム添加剤として使用した場合、ゴムの柔軟性を維持したまま強度を高め、経済性などを向上させることができるという利点がある。一方、
図7から分かるように、カルサイト粒子は主に六角形の形をしており、角があるため、ヴァテライト粒子に比べて柔軟性に乏しい。
【国際調査報告】