(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】シールド接続アセンブリ、ケーブルアセンブリ及びケーブルアセンブリの製造方法
(51)【国際特許分類】
H05K 9/00 20060101AFI20240220BHJP
【FI】
H05K9/00 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023554387
(86)(22)【出願日】2022-01-19
(85)【翻訳文提出日】2023-09-06
(86)【国際出願番号】 CN2022072661
(87)【国際公開番号】W WO2022188556
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】202110272612.6
(32)【優先日】2021-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522388383
【氏名又は名称】長春捷翼汽車科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Changchun JETTY Automotive Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 957, Shunda Road, High-tech Development Zone, Chaoyang District Changchun City, Jilin Province, 130000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】王 超
【テーマコード(参考)】
5E321
【Fターム(参考)】
5E321AA21
5E321GG05
5E321GG09
(57)【要約】
本発明の実施例は、ケーブルの技術分野に関し、ケーブルのシールド接続構造が成熟していない問題を解決するためのシールド接続アセンブリ、ケーブルアセンブリ及びケーブルアセンブリの製造方法を提供する。本発明に係るシールド接続アセンブリは、第1シールド層と第2シールド層とを接続するために用いられる。シールド接続アセンブリは、第1端が第1シールド層に接続され、第2端が第2シールド層に接続される導電装置と、第1シールド層の内側に設けられる第1シールド内付け装置と、第1端の外側に設けられる第1シールド外付け装置と、第2シールド層の内側に設けられる第2シールド内付け装置と、第2端の外側に設けられる第2シールド外付け装置と、を備える。本発明に係るシールド接続アセンブリは、互いに接続された2つのケーブルのシールド層を効果的に接続することができ、ケーブルのシールド効果の効果的な連続性を確保することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シールド層と第2シールド層とを接続するためのシールド接続アセンブリであって、
前記第1シールド層に接続される第1端と、前記第2シールド層に接続される第2端とを有する導電装置と、
前記第1シールド層の内側に設けられる第1シールド内付け装置と、
前記第1端の外側に設けられる第1シールド外付け装置と、
前記第2シールド層の内側に設けられる第2シールド内付け装置と、
前記第2端の外側に設けられる第2シールド外付け装置と、を備え、
前記導電装置の第1端及び前記第1シールド層は、前記第1シールド内付け装置と前記第1シールド外付け装置との間に、押圧、溶接又は当接され、
前記導電装置の第2端及び前記第2シールド層は、前記第2シールド内付け装置と前記第2シールド外付け装置との間に、押圧、溶接又は当接される、
ことを特徴とするシールド接続アセンブリ。
【請求項2】
前記導電装置の第1端と前記第1シールド層との接続箇所は、対称に設けられており、前記導電装置の第2端と前記第2シールド層との接続箇所は、対称に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のシールド接続アセンブリ。
【請求項3】
前記導電装置の第1端と前記第1シールド層との接続箇所は、360°にわたって設けられており、前記導電装置の第2端と前記第2シールド層との接続箇所は360°にわたって設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のシールド接続アセンブリ。
【請求項4】
前記第1シールド内付け装置及び前記第1シールド外付け装置の断面形状は、円形、楕円形、多角形又は異形の環状構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載のシールド接続アセンブリ。
【請求項5】
前記第2シールド内付け装置及び前記第2シールド外付け装置の断面形状は、円形、楕円形、多角形又は異形の環状構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載のシールド接続アセンブリ。
【請求項6】
前記導電装置の内壁に内側絶縁層が設けられており、
前記導電装置の第1端及び第2端には、前記内側絶縁層が設けられていない、
ことを特徴とする請求項1に記載のシールド接続アセンブリ。
【請求項7】
前記導電装置の外壁に外側絶縁層が設けられており、
前記導電装置の第1端及び第2端には、前記外側絶縁層が設けられていない、
ことを特徴とする請求項1に記載のシールド接続アセンブリ。
【請求項8】
第1ケーブルと、第2ケーブルと、を備え、
前記第1ケーブルは、第1ケーブルコアと第1シールド層とを有し、前記第1ケーブルコアの外側に第1保護層が被覆され、前記第1シールド層が前記第1保護層の外側に設けられ、
前記第2ケーブルは、第2ケーブルコアと第2シールド層とを有し、前記第2ケーブルコアの外側に第2保護層が被覆され、前記第2シールド層が前記第2保護層の外側に設けられ、
前記第1ケーブルコアの第1端と前記第2ケーブルコアの第1端とが接続され、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシールド接続アセンブリをさらに備える、
ことを特徴とするケーブルアセンブリ。
【請求項9】
前記第1ケーブルコアと前記第2ケーブルコアは、重ね接続又は突き合わせ接続によって接続すること、
を特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項10】
前記重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所における最小断面積は、前記第1ケーブルコア及び前記第2ケーブルコアにおける最小断面積以上であること、
を特徴とする請求項9に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項11】
前記第1シールド層、前記第2シールド層又は前記導電装置の厚さは、0.003mm~27mmである、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項12】
前記第1シールド内付け装置において前記第1シールド層と接続される外側の表面積は、前記第1シールド内付け装置の外側の表面積の1.3%より大きい、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項13】
前記第2シールド内付け装置において前記第2シールド層と接続される外側の表面積は、前記第2シールド内付け装置の外側の表面積の1.3%より大きい、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項14】
前記第1シールド外付け装置において前記第1シールド層と接続される外側の表面積は、前記第1シールド外付け装置の外側の表面積の1.4%より大きい、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項15】
前記第2シールド外付け装置において前記第2シールド層と接続される外側の表面積は、前記第2シールド外付け装置の外側の表面積の1.4%より大きい、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項16】
前記導電装置の第1端と前記第1シールド層との接続箇所における最小断面積は、前記第1シールド層の断面積の60%~260%である、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項17】
前記導電装置の第2端と前記第2シールド層との接続箇所における最小断面積は、前記第2シールド層の断面積の60%~260%である、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項18】
前記導電装置の第1端と前記第1シールド層との接続箇所におけるインピーダンスが13.7mΩ未満であり、前記導電装置の第2端と前記第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスが13.7mΩ未満である、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項19】
前記導電装置の第1端と前記第1シールド層との接続箇所におけるインピーダンスが12.5mΩ未満であり、前記導電装置の第2端と前記第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスが12.5mΩ未満である、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項20】
前記第1ケーブルコアの第1端の外側及び前記第2ケーブルコアの第1端の外側に設けられる隔離装置をさらに備える、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項21】
前記隔離装置の一端が前記第1保護層に接続され、前記隔離装置の他端が前記第2保護層に接続される、
ことを特徴とする請求項20に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項22】
前記第1ケーブルは、第3保護層をさらに有し、前記第2ケーブルは、第4保護層をさらに有し、
前記第3保護層は、前記第1シールド層の外側に設けられ、前記第4保護層は、前記第2シールド層の外側に設けられる、
ことを特徴とする請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項23】
前記導電装置の外壁に外側絶縁層が設けられている場合、前記ケーブルアセンブリは第1シール部材及び第2シール部材をさらに備え、
前記第1シール部材は、前記第3保護層と前記外側絶縁層とを接続してシールし、
前記第2シール部材は、前記第4保護層と前記外側絶縁層とを接続してシールする、
ことを特徴とする請求項22に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項24】
第1ケーブルコアと、前記第1ケーブルコアの外側に設けられる第1保護層と、前記第1保護層の外側に設けられる第1シールド層とを有する第1ケーブルを提供することと、
前記第1ケーブルコアを露出させるように、前記第1ケーブルの第1端の第1シールド層及び第1保護層を剥離することと、
第2ケーブルコアと、前記第2ケーブルコアの外側に設けられる第2保護層と、前記第2保護層の外側に設けられる第2シールド層とを有する第2ケーブルを提供することと、
前記第2ケーブルコアを露出させるように、前記第2ケーブルの第1端の第2シールド層及び第2保護層を剥離することと、
前記第1ケーブルコアの第1端と前記第2ケーブルコアの第1端とを接続することと、
導電装置と、第1シールド内付け装置と、第1シールド外付け装置と、第2シールド内付け装置と、第2シールド外付け装置とを備えるシールド接続アセンブリを提供することと、
前記第1シールド内付け装置を前記第1シールド層の内側に設けることと、
前記第2シールド内付け装置を前記第2シールド層の内側に設けることと、
前記導電装置の第1端を前記第1シールド層の外側に設け、前記導電装置の第2端を前記第2シールド層の外側に設けることと、
前記第1シールド外付け装置を前記導電装置の第1端の外側に設けることと、
前記第2シールド外付け装置を前記導電装置の第2端の外側に設けることと、
接続することであって、
(1)前記導電装置の第1端及び前記第1シールド層を前記第1シールド内付け装置と前記第1シールド外付け装置との間に溶接し、前記導電装置の第2端及び前記第2シールド層を、前記第2シールド内付け装置と前記第2シールド外付け装置との間に溶接する、
(2)前記導電装置の第1端及び前記第1シールド層を、前記第1シールド内付け装置と前記第1シールド外付け装置との間に圧着し、前記導電装置の第2端及び前記第2シールド層を前記第2シールド内付け装置と前記第2シールド外付け装置との間に圧着する、又は、
(3)前記導電装置の第1端及び前記第1シールド層を、前記第1シールド内付け装置と前記第1シールド外付け装置との間に当接させ、前記導電装置の第2端及び前記第2シールド層を、前記第2シールド内付け装置と前記第2シールド外付け装置との間に当接させる、
ように接続することと、を含む、
ことを特徴とするケーブルアセンブリの製造方法。
【請求項25】
前記第1ケーブルコアの第1端と前記第2ケーブルコアの第1端とを接続することは、溶接又は圧着により前記第1ケーブルコアの第1端と前記第2ケーブルコアの第1端とを接続することを含む、
ことを特徴とする請求項24に記載の製造方法。
【請求項26】
前記導電装置の一端を前記第1シールド層の外側に設け、前記導電装置の他端を前記第2シールド層の外側に設ける前に、前記第1ケーブルコアと前記第2ケーブルコアとの接続箇所の外側に隔離装置を設けることをさらに含む、
ことを特徴とする請求項24に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2021年3月12日に提出された、出願番号が202110272612.6であり、発明の名称が「シールド接続アセンブリ、ケーブルアセンブリ及びケーブルアセンブリの製造方法」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が援用によって本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ケーブル技術分野に関し、特にシールド接続アセンブリ、ケーブルアセンブリ及びケーブルアセンブリの製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
新しいエネルギー技術の継続的な発展と普及に伴い、ますます多くの車両は動力源としてバッテリを使用し始めている。バッテリを搭載した車両においては、モータや車載パソコン等の電子デバイスがケーブルを介してバッテリに接続される必要があり、バッテリ中の電気エネルギーがケーブルを介して電子デバイスに伝達されることにより、それぞれの電子デバイスに対し機能を発揮させることができる。実際の応用において、バッテリと電気デバイスを接続するためのケーブルは、1本の完全なケーブルではなく、複数のケーブルが順次接続されてなるものである。
【0004】
具体的には、ケーブルには、一般的に、ケーブルコアと、ケーブルコアの外側を覆うシールドメッシュとが含まれる。ケーブルコアの主な機能として、電力の伝送を実現することであり、シールドメッシュの主な機能として、ケーブルコアに良好なシールド作用を提供して、外部の電気部品に対するケーブルコアにおける電流による電磁干渉の発生を防止することである。
【0005】
現在、2本のケーブルを突き合わせて接続する場合、採用される接続構造が成熟していないと、ケーブルの突き合わせ接続箇所において、2本のケーブルのシールドメッシュの間に安定した有効な接続を実現できず、ケーブルの電磁シールド効果を確保することに不利である。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、ケーブル間の電磁シールド効果を効果的に向上させることができるシールド接続アセンブリ、ケーブルアセンブリ及びケーブルアセンブリの製造方法を提供する。
【0007】
本発明の一態様は、第1シールド層と第2シールド層とを接続するためのシールド接続アセンブリを提供する。シールド接続アセンブリは、導電装置、第1シールド内付け装置、第1シールド外付け装置、第2シールド内付け装置及び第2シールド外付け装置を備える。導電装置は、第1端と第2端を有し、第1端が第1シールド層に接続され、第2端が第2シールド層に接続される。第1シールド内付け装置は、第1シールド層の内側に設けられる。第1シールド外付け装置は、第1端の外側に設けられる。ここで、導電装置の第1端と第1シールド層は、第1シールド内付け装置と第1シールド外付け装置との間に押圧、溶接又は当接される。第2シールド内付け装置は、第2シールド層の内側に設けられる。第2シールド外付け装置は、第2端の外側に設けられる。ここで、導電装置の第2端と第2シールド層は、第2シールド内付け装置と第2シールド外付け装置との間に押圧、溶接又は当接される。
【0008】
一例として、導電装置の内壁に内側絶縁層が設けられており、且つ導電装置の第1端及び第2端に内側絶縁層が設けられていない。内側絶縁層によって、導電装置の内側に対して良好な保護作用を果たすことができ、導電装置の内側における他の部材と導電装置との間に導電接触が生じることを防止することができる。
【0009】
一例として、導電装置の外壁に外側絶縁層が設けられており、且つ導電装置の第1端及び第2端に外側絶縁層が設けられていない。外側絶縁層によって、導電装置の外側に対して良好な保護作用を果たすことができ、導電装置の外側における他の部材と導電装置との間に導電接触が生じることを防止することができる。
【0010】
一方、本発明は、第1ケーブルと第2ケーブルに加え、上記いずれかのシールド接続アセンブリをさらに備えるケーブルアセンブリをさらに提供する。第1ケーブルは、第1ケーブルコアと第1シールド層とを有し、第1ケーブルコアの外側に第1保護層が被覆され、第1シールド層が第1保護層の外側に設けられる。第2ケーブルは、第2ケーブルコアと第2シールド層とを有し、第2ケーブルコアの外側に第2保護層が被覆され、第2シールド層が第2保護層の外側に設けられる。第1ケーブルコアの第1端と第2ケーブルコアの第1端とが接続される。
【0011】
本発明に係るケーブルアセンブリにおいて、シールド接続アセンブリにより、第1ケーブルと第2ケーブルとの間の電磁シールドの連続性を効果的に確保することができ、また、第1ケーブルと第2ケーブルとの間の接続強度を効果的に向上させることもできる。
【0012】
ここで、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの間の接続効果を向上させるために、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所における最小断面積は、第1ケーブルコア及び第2ケーブルコアにおける最小断面積以上であってもよい。これは、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所の断面積が小さいことに起因してケーブルの抵抗が大きすぎて、電流を流すときの温度上昇値が規格要求を超えることを回避するためである。
【0013】
一例として、ケーブルアセンブリは、隔離装置をさらに備え、隔離装置は、第1ケーブルコアの第1端の外側及び第2ケーブルコアの第1端の外側に設けられる。隔離装置によって、露出した第1ケーブルコアと第2ケーブルコアに対して良好な保護作用を果たし、安全性を向上させることができる。
【0014】
一例として、隔離装置の一端が第1保護層に接続され、隔離装置の他端が第2保護層に接続され、このような方式により、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアを密閉保護することができ、その安全性をさらに向上させることができる。一例として、第1ケーブルは、第3保護層をさらに有し、第2ケーブルは、第4保護層をさらに有し、第3保護層が第1シールド層の外側に設けられ、第4保護層が第2シールド層の外側に設けられる。
【0015】
第3保護層により、第1ケーブルの使用安全性及び構造強度を効果的に向上させることができ、それに応じて、第4保護層により、第2ケーブルの使用安全性及び構造強度を効果的に向上させることができる。
【0016】
一例として、導電装置の外壁に外側絶縁層が設けられている場合、ケーブルアセンブリは、第1シール部材及び第2シール部材をさらに備える。第1シール部材は、第3保護層と外側絶縁層とを接続してシールするためのものであり、第2シール部材は、第4保護層と外側絶縁層とを接続してシールするためのものである。これにより、第1ケーブルと第2ケーブルとの突き合わせ接続箇所における密閉性を効果的に向上させ、良好な防塵、防水効果を実現することができる。
【0017】
別の態様において、本発明は、ケーブルアセンブリの製造方法をさらに提供する。該製造方法は、第1ケーブルを提供することと、第1ケーブルコアを露出させるように第1ケーブルの第1端の第1シールド層と第1保護層とを剥離することと、第2ケーブルを提供することと、を含む。第1ケーブルは、第1ケーブルコアと、第1保護層と、第1シールド層とを有し、第1保護層が第1ケーブルコアの外側に設けられ、第1シールド層が第1保護層の外側に設けられる。第2ケーブルは、第2ケーブルコアと、第2保護層と、第2シールド層とを有し、第2保護層が第2ケーブルコアの外側に設けられ、第2シールド層が第2保護層の外側に設けられる。
【0018】
一例として、導電装置の一端を第1シールド層の外側に設け、導電装置の他端を第2シールド層の外側に設ける前に、当該製造方法は、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの接続箇所の外側に隔離装置を設けることをさらに含む。
【0019】
本発明は以下のような有益な効果を奏する。本発明に係るシールド接続アセンブリは、導電装置によって第1シールド層と第2シールド層を効果的に接続することができるため、第1シールド層と第2シールド層の間の電磁シールド性能を確保できる。また、第1シールド内付け装置と第1シールド外付け装置によって、第1シールド層と導電装置の間の接続安定性を効果的に確保でき、相応的に、第2シールド内付け装置と第2シールド外付け装置によって、第2シールド層と導電装置の間の接続安定性を効果的に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本発明の実施例に係るシールド接続アセンブリの断面構造模式図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例に係る別のシールド接続アセンブリの断面構造模式図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施例に係るケーブルアセンブリの断面構造模式図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施例に係る別のケーブルアセンブリの断面構造模式図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例に係るさらに別のケーブルアセンブリの断面構造模式図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施例に係るさらに別のケーブルアセンブリの断面構造模式図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施例に係るシールド層が対称に接続して設けられる場合の平面構造模式図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施例に係るシールド層が対称に接続して設けられる場合の立体構造模式図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施例に係るシールド層が非対称に接続して設けられる場合の平面構造模式図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施例に係るシールド層が非対称に接続して設けられる場合の立体構造模式図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施例に係るケーブルアセンブリの製造方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0021】
10-シールド接続アセンブリ、11-導電装置、111-内側絶縁層、112-外側絶縁層、12-第1シールド内付け装置、13-第1シールド外付け装置、14-第2シールド内付け装置、15-第2シールド外付け装置、21-第1ケーブル、211-第1ケーブルコア、212-第1保護層、213-第1シールド層、214-第3保護層、22-第2ケーブル、221-第2ケーブルコア、222-第2保護層、223-第2シールド層、224-第4保護層、23-圧着リング、24-隔離装置、25-第1シール部材、26-第2シール部材。
【発明を実施するための形態】
【0022】
当業者が本発明の技術案をより理解しやすくするために、添付図面を参照して本発明の実施例を以下で詳細に説明する。
【0023】
図1に示すように、本発明の実施例は、第1シールド層213と第2シールド層223とを接続するためのシールド接続アセンブリ10を提供する。
【0024】
シールド接続アセンブリ10は、導電装置11、第1シールド内付け装置12、第1シールド外付け装置13、第2シールド内付け装置14及び第2シールド外付け装置15を備える。
【0025】
具体的には、導電装置11の第1端(図中の左端)は、第1シールド層213の外側に設けられ、且つ導電装置11の内壁は、第1シールド層213の外壁と導電接触する。導電装置11の第2端(図中の右端)は、第2シールド層223の外側に設けられ、且つ導電装置11の内壁は、第2シールド層223の外壁に導電接触する。これにより、導電装置11を介して第1シールド層213と第2シールド層223との間の電気的接続を実現し、第1シールド層213と第2シールド層223との間の電磁シールドの連続性を確保することができる。
【0026】
導電装置11と第1シールド層213及び第2シールド層223との間の接続効果を向上させるために、本発明に係る実施例において、導電装置11の左端は、第1シールド内付け装置12及び第1シールド外付け装置13を介して第1シールド層213に固定接続され、導電装置11の右端は、第2シールド内付け装置14及び第2シールド外付け装置15を介して第2シールド層223に固定接続される。
【0027】
具体的には、第1シールド内付け装置12は、第1シールド層213の内側に設けられ、第1シールド外付け装置13は、導電装置11の外側に設けられ、圧着クランプなどの工具を用いて第1シールド外付け装置13に一定の作用力を加えることで第1シールド外付け装置13を内側へ変形させる。これと同時に、第1シールド内付け装置12が一定の構造強度を有するため、第1シールド外付け装置13と第1シールド内付け装置12との間に一定の応力を保持させることができる。これにより、第1シールド層213と導電装置11の左端を第1シールド外付け装置13と第1シールド内付け装置12との間に押圧させる。或いは、第1シールド内付け装置と第1シールド外付け装置とを互いに当接、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接、ろう付けなどの方式で、第1シールド層213と導電装置11の左端とを第1シールド内付け装置12と第1シールド外付け装置13との間に溶接してもよい。
【0028】
図1、
図7及び
図8を参照して説明する。具体的には、導電装置11の第1端と第1シールド層213との接続箇所は対称に設けられており、導電装置11の第2端と第2シールド層223との接続箇所は対称に設けられている。
【0029】
図9及び
図10を参照して説明する。導電装置11とシールド層との接続箇所は一箇所での接続とされている場合、接続箇所に大きな電流が流れ、磁界が発生し、この磁界がケーブルコアによって発生された磁界と結合し、ケーブル全体の接続箇所に大きな放射が発生するため、他の電子デバイスの動作状態に大きな影響を与えてしまう。導電装置11とシールド層との接続箇所は対称に設けられている場合、接続箇所に発生する磁界の方向が反対となり、互いに相殺して合成磁界を減少させ、ケーブル接続箇所における放射を低減し、ケーブルコアに発生した磁界を効果的に低減させ、他の電子デバイスへの影響を減少させることができる。
【0030】
一例として、導電装置11の第1端と第1シールド層213との接続箇所は、360°にわたって設けられている。即ち、導電装置11の第1端と第1シールド層213の自由端とが完全に突き合わされる。導電装置11の第2端と第2シールド層223との接続箇所は、360°にわたって設けられている。即ち、導電装置11の第2端と第2シールド層223の自由端とが完全に突き合わされる。
【0031】
導電装置11とシールド層との接続箇所は対称に設けられるのに対して、導電装置11とシールド層との接続箇所は360°にわたって設けられることにより、ケーブルのケーブルコアから発生する放射、及びシールド層自体から発生する放射に対して、大きなシールド及び相殺作用を果たし、ケーブル接続箇所におけるシールド効果が最適になる。
【0032】
試験方法として、試験機器が第1ケーブル又は第2ケーブルに対して1つの信号値(この数値は試験値2である)を出力し、ケーブルアセンブリの外側に検知装置を設け、この検知装置が1つの信号値(この数値は試験値1である)を検知する。シールド性能値=試験値2-試験値1。
【0033】
表1は、シールド性能に対する導電装置とシールド層との接続箇所の配置方式による影響を示す。
【0034】
【0035】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値が60dBより大きいことである。
【0036】
導電装置とシールド層との接続箇所の寸法が同じものとすると、非対称に設けられる場合、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値は60dB未満であり、規格要求を満たさない。対称に設けられる場合、完全に接続されていなくても、電磁放射が相殺されるため、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値は依然として規格要求を満たす。好ましくは、導電装置とシールド層との接続箇所は、360°にわたって設けられている。この場合、ケーブル接続箇所におけるシールド性能がより優れる。
【0037】
具体的に実施する場合、シールド接続アセンブリ10における各構成部材の構造形態は多様であってもよい。
【0038】
例えば、導電装置11は、その長手方向において筒径一定の直筒状構造であってもよいし、筒径一定ではない(例えば、漸増する又は部分的に増加する)筒状構造であってもよい。
【0039】
また、導電装置11の断面は、円形、楕円形、多角形又は異形などの構造であってもよい。導電装置11の第1端と第2端の断面形状は同じであってもよく、異なってもよい。例えば、導電装置11の第1端及び第2端の断面形状はいずれも円形であってもよく、又は、導電装置11の第1端の断面形状は円形であり、第2端の断面形状は四角形であってもよい。
【0040】
理解できるように、具体的に実施する際に、導電装置11と第1シールド層213との間の接続効果を向上させるように、導電装置11の第1端の断面形状は、第1シールド層213の断面形状に応じて適応的に調整及びマッチングを行うことができる。それに応じて、導電装置11と第2シールド層223との間の接続効果を向上させるように、導電装置11の第2端の断面形状は、第2シールド層223の断面形状に応じて適応的に調整及びマッチングを行うことができる。例えば、第2シールド層223の断面形状が円環形状である場合、導電装置11の第2端の断面形状は円環形状であってもよい。これにより、第2シールド層223と導電装置11との間の密着度を効果的に向上させることができる。
【0041】
製造する際に、導電装置11は、銅、アルミニウムなどの導電材料で製造された筒状構造であってもよく、又は、一定の柔軟性を有するように金属線で編まれた筒状構造であってもよい。これにより、応用範囲及び耐振動などの性能を向上させることができる。導電装置11の材質及び製造方式は、本発明に限定されない。
【0042】
第1シールド内付け装置12の断面は、円形、楕円形、他の多角形又は異形の環状構造であってもよく、シールド接続アセンブリの適用範囲を効果的に向上させることができる。
【0043】
第1シールド外付け装置13の断面は円形、楕円形、他の多角形又は異形の環状構造であってもよく、シールド接続アセンブリの適用範囲を効果的に向上させることができる。
【0044】
ここで、第1シールド内付け装置12と第1シールド外付け装置13の断面形状は、第1シールド内付け装置12と第1シールド外付け装置13との間の圧着、溶接又は当接の効果を確保するように、略同じであってもよい。
【0045】
また、具体的に実施する際に、第1シールド層213及び導電装置11の第1端が第1シールド外付け装置13と第1シールド内付け装置12との間に圧着、溶接又は当接されるため、圧着効果を向上させるために、第1シールド層213、導電装置11の第1端、第1シールド内付け装置12及び第1シールド外付け装置13の断面輪郭はほぼ同じものであってもよい。
【0046】
製造する際に、第1シールド内付け装置12は、銅、アルミニウムなどの材質を裁断、プレスなどのプロセスで成形したものであってもよく、これに応じて、第1シールド外付け装置13は、銅、アルミニウムなどの材質を裁断、プレスなどのプロセスで成形したものであってもよい。
【0047】
また、いくつかの実施形態において、第1シールド内付け装置12と第1シールド外付け装置13との間の押圧力又は固定力を向上させるために、第1シールド内付け装置12の構造強度は、第1シールド外付け装置13の構造強度よりも大きくてもよく、第1シールド外付け装置13に押圧力又は固定力が加えられた場合、第1シールド内付け装置12に顕著な変形が生じない。
【0048】
第2シールド内付け装置14の材料、製造方式は、上記第1シールド内付け装置12の材料、製造方法と類似するものであってもよい。これに応じて、第2シールド外付け装置15の材料、製造方式は、上記第1シールド外付け装置13の材料、製造方式と類似するものであってもよい。ここでは説明を省略する。
【0049】
また、具体的に実施する際に、第2シールド層223及び導電装置11の第2端が第2シールド外付け装置15と第2シールド内付け装置14との間に圧着、溶接又は当接されるため、圧着効果を向上させるために、第2シールド層223、導電装置11の第2端、第2シールド内付け装置14及び第2シールド外付け装置15の断面輪郭はほぼ同じものであってもよい。
【0050】
図2に示すように、いくつかの実施形態では、導電装置11と内部の他の部材との間で短絡などの不具合が生じるのを防止するために、導電装置11の内壁に内側絶縁層111を設けてもよい。これと同時に、導電装置11の内壁と第1シールド層213及び第2シールド層223との電気的接続を確保するために、導電装置の第1端及び第2端には内側絶縁層が設けられていない。
【0051】
また、導電装置11と外部の他の部材との間で短絡などの不具合が生じるのを防止するために、導電装置11の外壁に外側絶縁層112を設けてもよい。これと同時に、導電装置11の外壁と第1シールド外付け装置13及び第2シールド外付け装置15との電気的接続を確保するために、導電装置の第1端及び第2端には外側絶縁層が設けられていない。
【0052】
内側絶縁層111及び外側絶縁層112は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせ材料で製造されてもよく、電気絶縁性に優れた他の材料で製造されてもよく、本発明においてこれに限定されない。
【0053】
具体的な応用において、シールド接続アセンブリ10は、シールド構造を有するケーブルに応用可能であり、2つのケーブルのシールド構造を効果的に接続することができる。
【0054】
例えば、
図3に示すように、本発明の実施例は、第1ケーブル21、第2ケーブル22及びシールド接続アセンブリ10を備えるケーブルアセンブリをさらに提供する。
【0055】
第1ケーブル21は、第1ケーブルコア211と第1シールド層213を有し、第1ケーブルコア211の外側に第1保護層212が被覆され、第1シールド層213が第1保護層212の外側に設けられる。
【0056】
ここで、第1ケーブルコア211の主な役割として、電気エネルギーの伝送を実現することであり、具体的に配置する場合、第1ケーブルコア211は、銅、アルミニウムなどの導電性能に優れた材料で製造され得る。
【0057】
第1保護層212は、第1ケーブルコア211の外側を覆うことにより、第1ケーブルコア211を良好に保護することができる。具体的に配置する際に、第1保護層212は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造されてもよく、第1ケーブルコア211に対し良好な電気絶縁性を提供することができる。
【0058】
それに応じて、第2ケーブル22は、第2ケーブルコア221と第2シールド層223とを有し、第2ケーブルコア221の外側に第2保護層222が被覆され、第2シールド層223が第2保護層222の外側に設けられる。
【0059】
ここで、第2ケーブルコア221の主な役割として、電気エネルギーの伝送を実現することであり、具体的に配置する場合、第2ケーブルコア221は、銅、アルミニウムなどの導電性能に優れた材料で製造され得る。
【0060】
第2保護層222は、第2ケーブルコア221の外側を覆うことにより、第2ケーブルコア221を良好に保護することができる。具体的に配置する際に、第2保護層222は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造され、第2ケーブルコア221に対し良好な電気絶縁性を提供することができる。
【0061】
第1ケーブル21と第2ケーブル22との間の電気的接続を実現するために、第1ケーブルコア211の一端と第2ケーブルコア221の一端とは接続される。
【0062】
具体的に実施する際に、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221は、重ね接続されてもよく、又は突き合わされてもよい。ここで、重ね接続とは、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221とが重なり領域を有することを指す。突き合わせ接続とは、第1ケーブルコア211の端面と第2ケーブルコア221の端面とが接続されることを指す。
【0063】
具体的に実施する際に、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との間は、圧着、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けなどのプロセスで接続されてもよく、他の方式で接続されてもよい。
【0064】
例えば、
図3に示すように、本発明に係る一実施例において、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との間は圧着の方式で接続されている。具体的には、第1ケーブルコア211の端部と第2ケーブルコア221の端部とが突き合わされ、圧着リング23は、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との突き合わせ接続箇所の外側に設けられる。圧着クランプ等の工具を用いて圧着リング23を押圧し、圧着リング23を第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221の外側に強固に配置することにより、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221の間の導電接続を実現する。
【0065】
具体的に配置する場合、圧着リング23は、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との間の電気的接続性能を向上させるように、銅、アルミニウムなどの導電性能に優れた材料で製造されてもよい。
【0066】
理解できるように、具体的に実施する場合、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221の断面輪郭は同じであってもよく、異なってもよい。例えば、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221の断面輪郭はいずれも円形であってもよい。
【0067】
或いは、他のいくつかの実施形態において、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との突き合わせ接続箇所に特殊な処理を行って、両者の間の有効な接触面積を増加させることで、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との間の電気的接続性能を向上させることもできる。
【0068】
例えば、
図4に示すように、本発明に係る一実施例において、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との間は、溶接により接続される。具体的には、第1ケーブルコア211の右端は略半分が切除されて、大きな面積を有する接触面を形成すると共に、第2ケーブルコア221の左端も略半分が切除されて、大きな面積を有する接触面を形成する。第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221とを溶接する際に、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221とを部分的に重ねてもよい。これにより、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との間の溶接面積を向上させ、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との間の接続効果を確保することができる。第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所における最小断面積は、第1ケーブルコア211又は第2ケーブルコア221の最小断面積以上であってもよい。
【0069】
別の実施形態において、第1シールド層213、第2シールド層223及び導電装置11の厚さは、0.003mm~27mmであってもよい。
【0070】
試験方法として、試験機器が第1ケーブル又は第2ケーブルに対して1つの信号値(この数値は試験値2である)を出力し、ケーブルアセンブリの外側に検知装置を設け、この検知装置が1つの信号値(この数値は試験値1である)を検知する。シールド性能値=試験値2-試験値1。
【0071】
表2は、シールド性能及び折り曲げ半径の増加数に対するシールド層及び導電装置の厚さによる影響を示す。
【0072】
【0073】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値が60dBより大きいことである。
【0074】
表に示す試験結果から分かるように、第1シールド層213、第2シールド層223及び導電装置11の厚さが0.003mm~27mmである場合、第1ケーブル21、第2ケーブル22のシールド性能が厚さの増加に伴って増加するが、第1シールド層213、第2シールド層223及び導電装置11の厚さが27mmを超える場合、第1ケーブル21、第2ケーブル22のシールド性能の変化が小さく、顕著な向上が見られない。第1シールド層213、第2シールド層223及び導電装置11の厚さが0.003mm~27mmである場合、第1ケーブル21、第2ケーブル22の折り曲げ半径の増加数が厚さの増加に伴って増加するが、第1シールド層213、第2シールド層223及び導電装置11の厚さが27mmを超える場合、第1ケーブル21、第2ケーブル22の折り曲げ半径の増加数が200mmを超えることとなり、実際の加工に不利であるため、第1シールド層213、第2シールド層223及び導電装置11の厚さが0.003mm~27mmであることが好ましい。
【0075】
また、第1シールド内付け装置12において第1シールド層213と接続される外側の表面積は、第1シールド内付け装置12の外側の表面積の1.3%より大きい。これにより、第1シールド内付け装置12と第1シールド層213との間の接続効果を確保することができる。
【0076】
また、第2シールド内付け装置14において第2シールド層223と接続される外側の表面積は、第2シールド内付け装置14の外側の表面積の1.3%より大きい。これにより、第2シールド内付け装置14と第2シールド層223との間の接続効果を確保することができる。具体的には、第1シールド内付け装置12又は第2シールド内付け装置14と第1シールド層213又は第2シールド層223との接続面積が大きいほど、両者の間の力学的性能が良くなる。使用環境において、第1シールド内付け装置12又は第2シールド内付け装置14と第1シールド層213又は第2シールド層223との間の引抜力が規格要求に達することを保証できれば、外力によって引きちぎられてしまうのを避けられる。数多くの実験及び試験を経て、第1シールド内付け装置12の第1シールド層213と接続される外側の表面積が、第1シールド内付け装置12の外側の表面積の1.3%未満であり、第2シールド内付け装置14の第2シールド層223と接続される外側の表面積が、第2シールド内付け装置14の外側の表面積の1.3%未満である場合、第1シールド内付け装置12又は第2シールド内付け装置14と第1シールド層213又は第2シールド層223との間は、規格要求に定められた引抜力を満たすことができず、引きちぎられてしまうこととなる。これにより、シールド性能の低下、ひいてはシールド性能の失効を招き、ひどい場合にはシールド機能が失われてしまうことを見出した。
【0077】
表3は、シールド内付け装置とシールド層との間の引抜力に対するシールド内付け装置とシールド層との接続面積による影響を示す。
【0078】
シールド内付け装置の外側の表面積に対するシールド内付け装置のシールド層と接続される外側の表面積の割合(%)
【0079】
【0080】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、シールド内付け装置とシールド層との間の引抜力の値が50Nより大きいことである。
【0081】
また、第1シールド外付け装置13において第1シールド層213と接続される外側の表面積は、第1シールド外付け装置13の外側の表面積の1.4%より大きい。これにより、第1シールド外付け装置13と第1シールド層213との間の接続効果を確保することができる。
【0082】
また、第2シールド外付け装置15において第2シールド層223と接続される外側の表面積は、第2シールド外付け装置15の外側の表面積の1.4%より大きい。これにより、第2シールド外付け装置15と第2シールド層223との間の接続効果を確保することができる。
【0083】
同様に、第1シールド外付け装置13又は第2シールド外付け装置15と第1シールド層213又は第2シールド層223との接続面積が大きいほど、両者の間の力学的性能が良くなる。使用環境において、第1シールド外付け装置13又は第2シールド外付け装置15と第1シールド層213又は第2シールド層223との間の引抜力が規格要求に達することを保証できれば、外力によって引きちぎられてしまうのを避けられる。数多くの実験及び試験を経て、第1シールド外付け装置13の第1シールド層213と接続される外側の表面積が、第1シールド外付け装置13の外側の表面積の1.4%未満であり、第2シールド外付け装置15の第2シールド層223と接続される外側の表面積が、第2シールド外付け装置15の外側の表面積の1.4%未満である場合、第1シールド外付け装置13又は第2シールド外付け装置15と第1シールド層213又は第2シールド層223との間は、規格要求に定められた引抜力を満たすことができず、引きちぎられてしまうこととなる。これにより、シールド性能の低下、ひいてはシールド性能の失効を招き、ひどい場合にはシールド機能が失われてしまう。
【0084】
表4は、シールド外付け装置とシールド層との間の引抜力に対するシールド外付け装置とシールド層との接続面積による影響を示す。
【0085】
【0086】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、シールド外付け装置とシールド層との間の引抜力の値が50Nより大きいことである。
【0087】
また、導電装置11の第1端と第1シールド層213との接続箇所における最小断面積は、第1シールド層の断面積の60%~260%である。これにより、導電装置11の第1端と第1シールド層213との間の接続効果を確保することができる。
【0088】
また、導電装置11の第2端と第2シールド層223との接続箇所における最小断面積は、第2シールド層の断面積の60%~260%である。これにより、導電装置11の第2端と第2シールド層223との間の接続効果を確保することができる。
【0089】
第1シールド層213と第2シールド層223の主な作用として、ケーブルコアにおいて電流が導通されて発生した渦電流を接地することで、電磁干渉の発生を回避することである。導電装置11の第1端と第1シールド層213又は導電装置11の第2端と第2シールド層223との接続箇所における最小断面積が、規格要求に定められたものよりも小さい場合、ケーブルのシールド接続箇所における局所的な発熱が生じる。ひどい場合、導電装置11と第1シールド層213及び第2シールド層223との接続箇所が焼き切られてしまうこととなり、ケーブルのシールド性能の低下、ひいてはシールド性能の失効を招く。
【0090】
表5は、第1シールド層の断面積に占める導電装置と第1シールド層との接続箇所における最小断面積の割合が、導電装置とシールド層との間の温度上昇値に対する影響を示す。
【0091】
【0092】
表6は、第2シールド層の断面積に占める導電装置と第2シールド層との接続箇所における最小断面積の割合が、導電装置とシールド層との間の温度上昇値に対する影響を示す。
【0093】
【0094】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、導電装置とシールド層との間の温度上昇値が50℃未満であることである。
【0095】
上記表から分かるように、第1シールド層又は第2シールド層の断面積に対する、導電装置11の第1端と第1シールド層213又は導電装置11の第2端と第2シールド層223との接続箇所における最小断面積の割合が60%未満である場合、導電装置11と第1シールド層213及び第2シールド層223との間の温度上昇値が規格要求を満たさない。
【0096】
第1シールド層又は第2シールド層の断面積に対する、導電装置11の第1端と第1シールド層213又は導電装置11の第2端と第2シールド層223との接続箇所における最小断面積の割合が260%より大きい場合、導電装置11と第1シールド層213及び第2シールド層223との接続箇所における断面積が渦電流の最小導通面積よりはるかに大きいため、導電装置11と第1シールド層213及び第2シールド層223との間の温度上昇値は、上記割合が260%である場合とほぼ同じであるが、コスト及び加工周期がより高くなる。
【0097】
従って、導電装置11の第1端と第1シールド層213との接続箇所における最小断面積が、第1シールド層の断面積の60%~260%であり、導電装置11の第2端と第2シールド層223との接続箇所における最小断面積が、第2シールド層の断面積の60%~260%であることが好ましい。
【0098】
具体的には、導電装置の第1端と第1シールド層との接続箇所におけるインピーダンスは13.7mΩ未満であり、導電装置の第2端と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスは13.7mΩ未満である。
【0099】
好ましい形態として、導電装置の第1端と第1シールド層との接続箇所におけるインピーダンスは12.5mΩ未満であり、導電装置の第2端と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスは12.5mΩ未満である。
【0100】
導電装置とシールド層との接続箇所におけるインピーダンスをできるだけ小さくする必要がある。このようにすると、シールド層において生じた電流は、エネルギー源又は接地箇所へ支障なく還流し得る。導電装置とシールド層との接続箇所におけるインピーダンスが大きければ、導電装置とシールド層との接続箇所に大きな電流が生じ、それにより、ケーブルの接続箇所に大きな放射が生じる。
【0101】
試験方法として、試験機器が第1ケーブル又は第2ケーブルに対して1つの信号値(この数値は試験値2である)を出力し、ケーブルアセンブリの外側に検知装置を設け、この検知装置が1つの信号値(この数値は試験値1である)を検知する。シールド性能値=試験値2-試験値1。
【0102】
表7は、シールド性能に対する導電装置とシールド層との接続箇所におけるインピーダンスによる影響を示す。
【0103】
【0104】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値が60dBより大きいことである。
【0105】
導電装置の第1端と第1シールド層との接続箇所におけるインピーダンスが13.7mΩより大きく、導電装置の第2端と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスが13.7mΩより大きい場合、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値が60dB未満であり、規格要求を満たさない。また、導電装置の第1端と第1シールド層との接続箇所におけるインピーダンスが12.5mΩ未満であり、導電装置の第2端と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスが12.5mΩ未満である場合、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値が大きく変化しない。そこで、本発明者らは、導電装置の第1端と第1シールド層との接続箇所におけるインピーダンスを13.7mΩ未満とし、導電装置の第2端と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスを13.7mΩ未満とした。
【0106】
好ましい形態として、導電装置の第1端と第1シールド層との接続箇所におけるインピーダンスは12.5mΩ未満であり、導電装置の第2端と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスは12.5mΩ未満である。
【0107】
別の実施形態において、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との接続箇所に対して良好な保護作用を提供するために、本発明に係る実施例において、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との接続箇所の外側に隔離装置24がさらに設けられる。
【0108】
具体的に配置する際に、隔離装置24は、熱収縮チューブであってもよく、当該突き合わせ接続箇所の外側に射出成形されたポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせ絶縁材料であってもよい。隔離装置24の左端は第1ケーブル21の第1保護層212に接続されてもよく、隔離装置24の右端は第2ケーブル22の第2保護層222に接続されてもよく、これにより、第1ケーブルコア211及び第2ケーブルコア221に対して良好な保護作用を果たし得る。
【0109】
図5及び
図6に示すように、実際の応用において、第1ケーブル21は、通常、第3保護層214(外被として理解されてもよい)をさらに有してもよく、第2ケーブル22は、通常、第4保護層224(外被として理解されてもよい)をさらに有してもよい。
【0110】
具体的には、第3保護層214は、第1シールド層213の外側に設けられ、第1シールド層213と他の部材との導電接触を防止することにより、第1ケーブル21の使用安全性を向上させることができると共に、第1ケーブル21全体の防水、防塵などの性能を向上させることもできる。
【0111】
具体的に実施する場合、第3保護層214は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造されてもよい。
【0112】
それに応じて、第2ケーブル22において、第4保護層224は、第2シールド層223の外側に設けられ、第2シールド層223と他の部材との導電接触を防止することにより、第2ケーブル22の使用安全性を向上させることができると共に、第2ケーブル22全体の防水、防塵などの性能を向上させることもできる。
【0113】
具体的に実施する場合、第4保護層224は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造されてもよい。
【0114】
また、
図5及び
図6に示すように、本願に係る実施例では、第1シール部材25及び第2シール部材26をさらに有する。具体的な応用において、第1シール部材25及び第2シール部材26は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造され得る。
【0115】
ここで、第1シール部材25は、第3保護層214と外側絶縁層112とを接続してシールすることにより、シールド接続アセンブリ10と第1ケーブル21との接続箇所から水蒸気、埃などの不純物が第1ケーブル21の内部に入ることを防止できる。第2シール部材26は、第4保護層224と外側絶縁層112とを接続してシールすることにより、シールド接続アセンブリ10と第2ケーブル22との接続箇所から水蒸気、埃などの不純物が第2ケーブル22の内部に入ることを防止できる。これにより、ケーブルアセンブリ全体の密閉性を効果的に確保することができる。
【0116】
ここで、第1シール部材25は、射出成形、接着剤塗布などのプロセスで第3保護層214及び外側絶縁層112の外側に直接成形されてもよい。或いは、第1シール部材25は、予め成形された構造部材であってもよく、成形の後、接着等のプロセスで第3保護層214及び外側絶縁層112の外側に固定して設けられる。
【0117】
それに応じて、第2シール部材26は、射出成形、接着剤塗布などのプロセスで第4保護層224及び外側絶縁層112の外側に直接成形されてもよい。或いは、第2シール部材26は、予め成形された構造部材であってもよく、成形の後、接着等のプロセスで第4保護層224及び外側絶縁層112の外側に固定して設けられる。
【0118】
第1シール部材25の成形方式、第1シール部材25と第3保護層214及び外側絶縁層112との間の接合方式は、本発明において特に限定されない。それに応じて、第2シール部材26の成形方式、第2シール部材26と第4保護層224及び外側絶縁層112との間の接合方式は、本発明において特に限定されない。
【0119】
ケーブルアセンブリを製造する場合、以下のステップを採用することができる。
【0120】
図5及び
図11を参照すると、製造方法は、以下のステップを含む。
【0121】
S10において、第1ケーブル21を提供する。第1ケーブル21は、第1ケーブルコア211と、第1保護層212と、第1シールド層213とを有し、第1保護層212は、第1ケーブルコア211の外側に設けられ、第1シールド層213は、第1保護層212の外側に設けられる。
【0122】
S11において、第1ケーブル21の第1端(
図5では、第1ケーブル21の右端)の第1シールド層213及び第1保護層212を剥離して、第1ケーブルコア211を露出させる。
【0123】
S20において、第2ケーブル22を提供する。第2ケーブル22は、第2ケーブルコア221と、第2保護層222と、第2シールド層223とを有し、第2保護層222は、第2ケーブルコア221の外側に設けられ、第2シールド層223は、第2保護層222の外側に設けられる。
【0124】
S21において、第2ケーブル22の第1端(
図5では、第2ケーブル22の左端)の第2シールド層223及び第2保護層222を剥離して、第2ケーブルコア221を露出させる。
【0125】
S22において、第1ケーブルコア211の第1端と第2ケーブルコア221の第1端とを接続する。これにより、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との間の電気的接続を実現する。
【0126】
S30において、シールド接続アセンブリ10を提供する。シールド接続アセンブリ10は、導電装置11、第1シールド内付け装置12、第1シールド外付け装置13、第2シールド内付け装置14及び第2シールド外付け装置15を備える。
【0127】
S31において、第1シールド内付け装置12を第1シールド層213の内側に設け、第2シールド内付け装置14を第2シールド層223の内側に設ける。
【0128】
S32において、導電装置11の第1端を第1シールド層213の外側に設け、導電装置11の第2端を第2シールド層223の外側に設ける。これにより、第1シールド層213と第2シールド層223との接続を実現する。
【0129】
S33において、第1シールド外付け装置13を導電装置11の第1端の外側に設け、第2シールド外付け装置15を導電装置11の第2端の外側に設ける。
【0130】
理解できるように、具体的に実施する際に、第1シールド外付け装置13を導電装置11の第1端の外側に予め設けてから、導電装置11の第1端を第1シールド層213の外側に設けてもよい。それに応じて、第2シールド外付け装置15を導電装置11の第2端の外側に予め設けてから、導電装置11の第2端を第2シールド層223の外側に設けてもよい。
【0131】
S34において、導電装置11の第1端と第1シールド層213を第1シールド内付け装置12と第1シールド外付け装置13との間に溶接し、導電装置11の第2端と第2シールド層223を第2シールド内付け装置14と第2シールド外付け装置15との間に溶接する。或いは、導電装置11の第1端と第1シールド層213を第1シールド内付け装置12と第1シールド外付け装置13との間に圧着し、導電装置11の第2端と第2シールド層223を第2シールド内付け装置14と第2シールド外付け装置15との間に圧着する。或いは、導電装置11の第1端と第1シールド層213を第1シールド内付け装置12と第1シールド外付け装置13との間に当接させ、導電装置11の第2端と第2シールド層223を第2シールド内付け装置14と第2シールド外付け装置15との間に当接させる。
【0132】
溶接を行う際に、レーザ溶接、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けなどの方式で、導電装置11と第1シールド層213とを溶接し、第1シールド層213と第1シールド内付け装置12とを溶接し、導電装置11と第1シールド外付け装置13とを溶接してもよい。それに応じて、レーザ溶接、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けなどの方式で、導電装置11と第2シールド層223とを溶接し、第2シールド層223と第2シールド内付け装置14とを溶接し、導電装置11と第2シールド外付け装置15とを溶接してもよい。
【0133】
圧着を行う際に、圧着クランプなどの工具を用いて第1シールド外付け装置13、第2シールド外付け装置14に作用力を加えることで、第1シールド外付け装置13と第1シールド内付け装置12との間の圧着接続を実現し、第2シールド外付け装置15と第2シールド内付け装置14との間の圧着接続を実現することができる。
【0134】
この過程において、第1シールド内付け装置12が一定の強度を有するため、第1ケーブルコア211に対して一定の保護作用を果たし、第1ケーブルコア211が強く押圧されるのを防止することもできる。それに応じて、第2シールド内付け装置14が一定の強度を有するため、第2ケーブルコア221に対して一定の保護作用を果たし、第2ケーブルコア221が強く押圧されるのを防止することもできる。
【0135】
ステップS22において、第1ケーブルコア211の第1端と第2ケーブルコア221の第1端とを接続することは、具体的には、溶接又は圧着プロセスを用いて第1ケーブルコア211の第1端と第2ケーブルコア221の第1端とを接続することを含む。
【0136】
理解できるように、具体的に実施する場合、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との間の導電接続及び機械的接続を実現するように、他の方式で第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221とを接続してもよい。
【0137】
また、ステップS32の前に、該製造方法は、第1ケーブルコア211と第2ケーブルコア221との接続箇所の外側に隔離装置24を設けることをさらに含む。これは、該接続箇所と導電装置11との間に導電接触などの不具合が生じることを防止するためである。
【0138】
該隔離装置24は、熱収縮チューブであってもよく、該接続箇所の外側に直接射出成形された他の絶縁層であってもよい。
【0139】
また、いくつかの実施形態では、第1ケーブル21の外側に第3保護層214が設けられている場合、ステップS11の際に、当該ステップは、第1ケーブル21の第3保護層214を剥離することをさらに含む。それに応じて、第2ケーブル22の外側に第4保護層224が設けられている場合、ステップS21の際に、当該ステップは、第2ケーブル22の第4保護層224を剥離することをさらに含む。
【0140】
理解できるように、ケーブルアセンブリを製造する際に、その製造順序は実際の状況に応じて適応的に調整することができ、また、一部のステップを追加又は省略することもでき、本願はこれを具体的に限定しない。
【0141】
当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明に対して様々な変更及び変形を行うことができることは自明である。このように、本発明のこれらの修正及び変形が本発明の請求項及びその同等技術の範囲内に属する場合、本発明はこれらの修正及び変形を含むことを意図する。
【国際調査報告】