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特表2024-508989腰掛家具、腰掛家具システム、及び腰掛家具システムを動作させる方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】腰掛家具、腰掛家具システム、及び腰掛家具システムを動作させる方法
(51)【国際特許分類】
   A47C 9/00 20060101AFI20240220BHJP
   A47C 7/62 20060101ALI20240220BHJP
   A47C 7/74 20060101ALI20240220BHJP
   A47C 7/50 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
A47C9/00 Z
A47C7/62 Z
A47C7/62 B
A47C7/74
A47C7/50 A
A47C7/62 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555281
(86)(22)【出願日】2021-11-15
(85)【翻訳文提出日】2023-09-08
(86)【国際出願番号】 EP2021081661
(87)【国際公開番号】W WO2022189013
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】102021105860.0
(32)【優先日】2021-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522402302
【氏名又は名称】マック ライズ アイピー ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー
【氏名又は名称原語表記】Mack Rides IP GmbH & Co.KG
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ブルガー、ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】シル、フーバート
(72)【発明者】
【氏名】モーザー、ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】ファーレンダー、クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】シン、バルディープ
【テーマコード(参考)】
3B084
3B095
【Fターム(参考)】
3B084JA00
3B084JB01
3B084JC00
3B084JC12
3B095AA09
3B095AB08
3B095CA06
(57)【要約】
本発明は、走行装置を有するシートフレーム(11)であって、少なくとも1つのシートアセンブリ(12)と、テーブルアセンブリ(14)と、フットレスト(13)とを有する、シートフレーム(11)と、前記腰掛家具(2)にエネルギーを供給する電力貯蔵システムと、制御ユニットと、快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置(15)と、を備え、前記制御ユニットが前記快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置(15)を制御する、腰掛家具(2)に関する。更に、本発明は、少なくとも1つの腰掛家具(2)を備える腰掛家具システム(1)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
腰掛家具(2)であって、
走行装置を有するシートフレーム(11)であって、少なくとも1つのシートアセンブリ(12)と、テーブルアセンブリ(14)と、フットレスト(13)とを有する、シートフレーム(11)と、
前記腰掛家具(2)にエネルギーを供給する電力貯蔵システムと、
制御ユニットと、
快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置(15)と、を備え、
前記制御ユニットが前記快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置(15)を制御する、腰掛家具。
【請求項2】
前記走行装置が、前記制御ユニットにより制御可能なモータによって駆動されることを特徴とする、
請求項1に記載の腰掛家具。
【請求項3】
前記快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置(15)の前記シートアセンブリ(12)のシート位置が少なくとも2つのシート位置の間で適合可能であり、前記少なくとも2つのシート位置のうちの1つは、ラウンジシート位置、ワーキングチェア位置、ハイスツール位置、又は寄りかかり位置を含むことを特徴とする、
請求項1又は2に記載の腰掛家具(2)。
【請求項4】
前記快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置(15)は、
前記シートアセンブリ(12)の刺激又はマッサージ装置、
前記シートアセンブリの空調器、
IR光源、
UVA光源、
UVB光源、及び、
フットレスト(13)上のフットスペースの空調器のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする、
請求項1~3のうち何れか一項に記載の腰掛家具(2)。
【請求項5】
前記快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置(15)は、マルチメディア会議装置及びコンピュータ作業スペースのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする、
請求項1~4のうち何れか一項に記載の腰掛家具(2)。
【請求項6】
使用者識別手段が設けられることを特徴とする、
請求項1~5のうち何れか一項に記載の腰掛家具(2)。
【請求項7】
前記快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置(15)を使用者プロファイルに応じて制御できることを特徴とする、
請求項1~6のうち何れか一項に記載の腰掛家具(2)。
【請求項8】
前記腰掛家具(2)に追加物品(4)を結合可能な結合手段(30)が設けられることを特徴とする、
請求項1~7のうち何れか一項に記載の腰掛家具(2)。
【請求項9】
少なくとも1つのシートアセンブリ(12)を遮蔽可能な遮蔽装置(20)が設けられることを特徴とする、
請求項1~8のうち何れか一項に記載の腰掛家具(2)。
【請求項10】
前記追加物品は、駆動装置、植物、第2の走行装置、ファイルキャビネット、及びテーブルアセンブリのうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする、
請求項1~9のうち何れか一項に記載の腰掛家具(2)。
【請求項11】
腰掛家具システム(1)であって、
請求項1~10のうち何れか一項に記載の少なくとも1つの腰掛家具(2)と、
上位制御器(8)と、を備え、
前記上位制御器(8)が前記腰掛家具(2)の制御器と通信できる、腰掛家具システム(1)。
【請求項12】
清掃ステーション、収納設備、及び、前記腰掛家具(2)の電力貯蔵システムを充電するための充電ステーションのうち少なくとも1つが設けられることを特徴とする、
請求項11に記載の腰掛家具システム。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の腰掛家具システム(1)を動作させる方法であって、
腰掛家具(2)と前記少なくとも1つの腰掛家具(2)の上位制御器(8)との間で少なくとも1つの制御コマンドを伝送する工程を含む、方法。
【請求項14】
前記腰掛家具(2)を移動させるために駆動装置が制御されることを特徴とする、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
使用者プロファイルに事前定義された設定を用いて、前記少なくとも1つの腰掛家具(2)の前記快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置(15)を設定できることを特徴とする、
請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの腰掛家具(2)は、充電ステーション、清掃ステーション、収納設備、及び待機場所のうち少なくとも1つに向けて自律的に走行することを特徴とする、
請求項13~15のうち何れか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腰掛家具、腰掛家具システム、及び腰掛家具システムを動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
腰掛家具は、様々な実施形態の従来技術から既に知られている。シートアセンブリを有する腰掛家具と、シートアセンブリ及びテーブルアセンブリを有する腰掛家具の両方が知られ、シートアセンブリとテーブルアセンブリは互いに固定的に接続されている。このような腰掛家具はテーブル付き椅子とも呼ばれる。
【0003】
これらの既知の腰掛家具の欠点は、柔軟性が低いことと、オフィスや通路周りで集中的に使用されることである。清掃にも、徹底性、必要要員、及び清掃時間の点で手間とコストがかかる。更に、このような既知の腰掛家具の快適性が低く、家具を多面的に使用できないということが分かっている。
【0004】
本発明の課題は、この従来技術を出発点として、近い将来及びその先の実際のニーズを満たし、かつ仕事場だけでなく教育分野及び娯楽分野でも多面的に使用できる、改善された腰掛家具、及び改善された腰掛システムを提案することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記課題は、請求項1の特徴を有する腰掛家具、請求項11の特徴を有する腰掛家具システム、及び請求項13に記載の腰掛家具システムを動作させる方法によって解決される。
【0006】
他の有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による腰掛家具は、走行装置と少なくとも1つのシートアセンブリであるフットレストとを含むシートフレームを有する。更に、腰掛家具は、腰掛家具にエネルギーを供給する電力貯蔵システムと制御ユニットとを有し、制御ユニットは、快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置を制御することができる。
【0008】
本発明による腰掛家具は、例えば伝達される情報フォーマット、娯楽フォーマット、教育フォーマット、又は作業環境に応じて、例えば作業グループの様々な腰掛家具の配置を迅速に編成又は再編成することを可能にする。走行装置は、空間を変更する際の柔軟性をつくりだす。場合によっては、腰掛家具を手で又はモータにより移動させることによって、周囲環境を変更するか、又は使用者の注意力を高めるために視線軸を変えることができる。この場合、走行装置は、スムーズな動きで力を使わずに、編成又は再編成を可能にする。
【0009】
制御器は、あらゆる情報(Intelligenz)を集結させ、それによって腰掛家具は、日常的な変化に適応できる。このような腰掛家具はオフィス分野、教育分野、休息分野で使用でき、制御ユニットのスマートコントロールが快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置を相応に制御することによって、カスタマイズされたフォーマットへの適応を可能にする。
【0010】
提案される腰掛家具は、サイズや装備品に関してほぼ任意に構成できるため、例えば新規オフィスに使用することもできるし、モバイルオフィスへの要望に応えることもできる。モバイルワークの増加により、オフィスフロアが部分的にしか使用されず、常時継続的には使用されなくなることが予想される時代では、比較的大きなオフィスを確保しておく必要があるものの、そこにほとんど人がいないということが起こる可能性がある。それに加えて応接室や会議室もある。腰掛家具と、後に詳しく説明する腰掛家具システムを用いることにより全てをひとまとめにすることができ、かつ、比較的小さい空間配置にしたり最適な構成にしたりと、種々異なるフォーマットの要件を満たすために単一の腰掛家具又は少数の個々の腰掛家具を用いて、古典的なオフィスおよび古典的な休息様式からの再編成を非常に迅速に行うことができる、格段に柔軟で魅力的なオフィス環境と休息環境とを作り出すことができる。部分的に、例えば作業グループを非常に迅速に形成でき、腰掛家具の配置を手動で、又は後に詳しく説明するように、制御器及び/又は駆動される走行装置を介して行うことができる。任意的に、走行装置を、床や敷居に比較的簡単に適合させることができ、これは既存の建物において特に有利となり得る。
【0011】
提案される腰掛家具は、好ましくは夜間電力で充電でき、一日中問題なく腰掛家具に電力を供給できる電力貯蔵システムを有する。電力系統の稼働率の観点から最も有利なときに、提案される腰掛家具によってエネルギーを貯蔵することができる。電力貯蔵システムは、腰掛家具システムの充電ステーションで、又は例えば腰掛家具システムの誘導領域で充電することができる。電力貯蔵システムに加えて、接点、ケーブル、又はインダクティブを介して常時電力供給を行うこともできる。
【0012】
腰掛家具の一つの発展的な形態は、走行装置が駆動装置によって駆動されることを企図する。制御器は、車両を自律的に、又は入力によって制御して移動させることができるように駆動装置を制御することができる。操縦運動は、走行装置及び/又は駆動装置によって実行できる。したがって、腰掛家具を使用者によって個別に、例えば所望ポジションに電気的に移動させることができる。個別に自動化された変形性能との組合せも可能である。例えば、腰掛家具は、自動化され、電気的又は自律的に目標座標に向けて移動させることができ、使用者によって、自分の習慣、好み、又はそれに類するものに適合させるために個別に目標座標へ移動させることができる。このような腰掛家具は、既にその基本原理により、主に障害のある人々の参加のために非常に適している。相応にカスタマイズされた追加又は適合を行うことで、いくつかの価値のある統合をより多く行うことが可能である。
【0013】
腰掛家具の一つの発展的な形態では、快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置が、シートアセンブリのシート位置を、少なくとも2つのシート位置の間で適合させることができ、少なくとも2つのシート位置のうちの1つは、ラウンジシート位置、ワーキングチェア位置、ハイスツール位置、又は寄りかかり位置を含む。腰掛家具は、居心地の良いラウンジ的性質のものから、典型的な人間工学的なオフィス、更にはスタンディング家具又は寄りかかり家具までのシートポジションを可能にし、それによって腰掛家具をカスタマイズすることが可能である。好ましくは、シートポジションの設定は、手で、又はシートアセンブリの相応のアクチュエータによって行われる。
【0014】
更に、腰掛家具はテーブルアセンブリを有することができる。テーブルアセンブリは作業面を有することができ、殊に、高さ、奥行、及び傾斜、そして回転の調整、並びに/或いは他の設定値が設定可能である。設定は手動又は自動で行うことができる。
【0015】
一つの発展的な形態は、快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置が、シートアセンブリの刺激又はマッサージ装置、空調器又は換気器、シートアセンブリの空調器又は換気器、及び、フットレスト上のフットスペースの空調器、のうち少なくとも1つを含むことを企図する。創造的で的を絞った作業環境、又はリラックスできる居心地の良い環境を作り出すために最高の快適さを提供する環境を腰掛家具で作り出すことが可能である。快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置は、使用者に照射することができるIR光源、UVA光源及びUVB光源を含むこともできる。快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置は、1つ又は複数のオーディオ出力及び/又はビデオ出力装置を更に含むことができる。
【0016】
一つの発展的な形態では、快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置は、例えば集中力を高めたり健康状態を良好にしたりするために、健康によい程度にかすかに吐出できる添加剤を空調又は換気用の空気に混合することができる。例えば、腰掛家具の酸素カートリッジからの酸素を空気に加えて混合することができる。空気に芳香物質を混合することもできる。
【0017】
更に、使用者識別手段を設けることができる。例えば、使用者はアプリを介してそれぞれの腰掛家具にログオンすることができ、及び/又は例えばQRコード(登録商標)などのコードをスキャンすることによって腰掛家具に登録することができる。使用者識別手段は、例えば、腰掛家具の構成をロードさせることができ、その場合、制御器は、シートアセンブリ及び/又はテーブルアセンブリに相応に設定をするなど、腰掛家具に適切な設定を行う。腰掛家具は、遠隔操作で直接行き先を指定でき、例えば、アプリによる呼出しの後、自律的に使用者の待機場所へ自律的に走行することもできる。
【0018】
ここで付言しておきたいのは、腰掛家具は、腰掛家具の自律走行を可能にする相応のセンサを有することができるということである。同時に、例えば他の物体との距離を維持するため、又は2つの腰掛家具間の距離を維持するためにセンサを使用することができ、これは衛生的な構成の簡単な実装を可能にする。
【0019】
更に、例えば空気の質(純度、温度、流量など)を検出し、例えば通信部と組み合わせて建築技術設備(Haustechnik)の制御のために使用することができる。更に、センサ系に双方向の機能又は情報を提供することもできる。
【0020】
代替的又は追加的に、センサシステムは、使用者の音声コマンド及び/又はジェスチャを検出することができる。制御ユニットは、使用者の音声コマンド及び/又はジェスチャに応答して、少なくとも1つの制御コマンドを作動させ、それに対応して駆動装置、及び/又は、快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置を制御する。
【0021】
腰掛家具は、1つ又は複数の収納部を更に有することができる。このような収納部は、例えば私物を収納するために使用できる小型の金庫や戸棚などであってもよい。更に、好ましい実施形態では、収納部は、好ましくは使用者識別手段によって開閉可能なロック手段を有する。収納部を空調し、例えばスナック又は清涼飲料水を収納することもでき、これらを、例えば会議、ミーティング、研修などの際に使用者が使用できるようにする。少なくとも1つの収納部は、例えば他の最適化のためのファイルキャビネットなど、他の物品を統合することも可能にする。
【0022】
例えば、収納部は、訓練用品を収容することができる。このような訓練用品は、例えばロボットの訓練のためのものであってもよく、個々の家具が協働ロボットを運び、これを用いて、及びこれで訓練することができる。例えば、腰掛家具が走行装置でコースを走行することができ、その際、例えばプログラミング課題及び/又は実技課題などの訓練課題を処理することができる。例えば、ある位置で把持具を用いて部品を受け取り、次の停止位置で再び下に置き、新たな部品を受け取ることができる。成否は、後述する腰掛家具システムの対応するオンボードセンサ系又はオフボードで自動的に記録され、自動評価システムに自動的に入力される。
【0023】
快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置は、更に、マルチメディア会議装置及び/又はコンピュータ作業スペースも含むことができ、それによって、使用者は、全ての重要で最新のオフィス機能又はIT機能を使用できるようになる。快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置は、ネットワーク化された作業を可能にすることができ、例えばデータサーバ、プリンタなどの腰掛家具システムの他の機能と接続することができる。したがって、腰掛家具は、広範なソフトウェアパッケージ及びサービスパッケージを装備でき、かつビジネス及び/又は講習の目的に適合させることができる、入念に考え出されたメディアユニットである。例えば、シートアセンブリは、カウントダウン付きのタイマを含むことができ、これは例えばブレインストーミングなどのために使用できる。課題、作業結果、及び/又は作業状況を自動的に伝送することができる。例えば最適化された人間工学及びプレゼンテーション設定、並びにカスタマイズされたマーカ機能などを用いてプレゼンテーションを共有できる。システム統合及び/又はカスタマイズされたメッセージを、例えば快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置を介して、例えば休憩やフィットネスなどの一般的なトピックを示す振動又は音響メッセージの形で出力することもできる。
【0024】
それぞれの腰掛家具は、本物の人により、及び/又は仮想ベースで助け及要求するボタンを有することができる。例えば「介入不要です(do not disturb)」、「助けが必要です(help needed)」などの状態を表示できるシグナルピラーの種類の表示手段を設けることもできる。
【0025】
それぞれの腰掛家具は、種々異なるフォーマットに対してメディア的にソフトウェアと組み合わせて、例えばスピーカの役割を転送するなど非常に広範に適合させることができる。このために、マイクロフォン、及びメディアコンテンツの転送のための出力ユニットを作動又は作動停止させることができる。更に、それぞれの参加者の画像又はビデオセクションの表示と組み合わせてその場で、及び場合によってはビデオコールを介してこれを行うことができる。例えば腰掛家具を露出位置に位置決めする、並びに/或いはシートアセンブリ及び/又はテーブルアセンブリを、例えば立ち机などに部分自動で持ち上げるなどの快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置の他の設定を行うことができる。
【0026】
出力ユニットは、例えばテーブルアセンブリに配置することができる1つ又は複数のスクリーンを含むことができる。出力ユニットには、例えばプレゼンテーションやグループワーク中にインタラクティブに操作できるようにするために、例えばタッチモニタを含むことができる。
【0027】
本発明の好ましい一つの発展的な形態は、遮蔽装置が設けられることを企図する。遮蔽装置は、例えば、防音用の構成又はプライバシー保護用の構成を実現することができ、それによって、改善された環境を作り出すことができる。遮蔽装置は、例えば、展開可能なコンパチブルトップを有してもよいし、手動又は自動で作動させたり、別個に装着したりすることができるハードトップのように設計されてもよい。遮蔽装置は、覗き見されないようにしたり、自分自身及び/又は他人に影響を与える騒音から個人を隔離したりするのに用いることができる。
【0028】
更に、本発明の一つの発展的な形態は、追加物品を腰掛家具に結合することができる結合手段が設けられることを企図する。結合手段は、機械的に又はプログラムによって、或いは自動的に結合することができ、それ自体の駆動装置を有していない移動可能な追加物品、例えば植物、ファイルキャビネット、追加の収納棚、テーブルアセンブリ、又はそれに類するものを腰掛家具に結合することができる。追加物品が駆動装置を有することもでき、これによって腰掛家具を駆動して動かすことが可能である。追加物品は、必要に応じて収納設備から呼び出すことができ、手動又はプログラムによって腰掛家具と結合することができる。使用後又は使用しないときは、追加物品を再び収納設備に入れることができる。結合手段によって、それぞれの腰掛家具の技術を必要不可欠なものだけに抑え、それぞれの腰掛家具をそれぞれのフォーマットに適合させることができる。
【0029】
腰掛家具は部分的に折り畳み可能及び/又は積み重ね可能に構成することができる。
腰掛家具を、この機能では輸送手段として使用することもでき、好ましくは、腰掛家具の自動運転の特性が与えられる。
【0030】
腰掛家具には、インタフェース及び/又は電圧供給源を含むことができ、これらによって、使用者の個別のハードウェアを腰掛家具に接続することができる。電圧供給源は、例えばソケット及び/又はUSBプラグを含むことができる。インタフェースは有線でも無線でもよい。個人設定をより快適に使えるようにするために、使用者の個別のハードウェア、例えばスマートフォン、タブレット、ラップトップなどを快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置、したがって出力装置及び入力装置と結合することができる。
【0031】
腰掛家具は、使用者のプロファイル又は使用者の設定を、インタフェースを介して他のITワークステーションから受信することもできる。特に、これは、使用者識別手段と関連して行うことができる。
【0032】
本発明の別の態様は、上述の少なくとも1つの腰掛家具と、上位制御器とを有する腰掛家具システムに関し、上位制御器は、少なくとも1つの腰掛家具の制御器と接続されている。上位制御器と少なくとも1つの腰掛家具の制御器との間の通信は、一方向又は双方向で行うことができる。例えば、上位制御器は予約システムを含むことができ、それにより少なくとも1つの腰掛家具を飛行機の座席のように予約することができる。マップと組み合わせて、少なくとも1つの腰掛家具を使用者に割り当てることができる。例えば意思決定者によって、組織的かつ戦略的に計画された権限設定(Kompetenz-Konfiguration)を行うこともできる。殊にドラッグアンドドロップにより視覚的に、使用可能な面積内に少なくとも1つのシートアセンブリの編成を生成する設定プログラムを設けることができる。設定プログラムは、部分自動又は完全自動でこのような編成を生成できる。例えば、編成の生成をチーム組織化と組み合わせて行うことができ、チーム組織化はそれぞれの使用者ごとに、使用者のタスク及び割り当てられた役割に応じて、例えば機能及び/又は追加物品を割り当てる。編成と構成は、好ましくは完全自動で設定でき、それによりフォーマットごとに自動的に、全ての機能を備えた対応する部屋を作り出すことができる。
【0033】
上位制御器と少なくとも1つの腰掛家具の制御器とをネットワークでつなげることにより、例えばモータデータ又はセンサ系を介して、問題を未然に検出する統合的ソフトウェアモジュールによる予防的な保守が可能になる。使用と保守時期とが互いに最適に調整され、少なくとも1つの腰掛家具を高度に活用するようにソフトウェアを最適化することができる。したがって、このシステムは、設定された基準に従って、例えば予約を考慮して、保守、更新、清掃などを予告したり、更に、好ましい発展的な一形態では、対応する部屋に移動させたりすることもできる。
【0034】
本発明の別の発展形態は、少なくとも1つの充電ステーションが設けられ、それによって腰掛家具の電力貯蔵システムに充電することができることを企図する。少なくとも1つの充電ステーションを、例えばドッキングステーションとして設計することができ、及び/又は少なくとも1つのインダクティブ方式の領域(induktiven Bereich)を有することができる。
【0035】
更に、腰掛家具システムが清掃ステーションを有すると有利である。それぞれの腰掛家具は、例えば消毒ゲートなどの清掃ステーションへ自律的に走行することができる。家具システムは、清掃を自動的に確認でき、それによって改善された衛生的な構成が実現可能である。
【0036】
本発明の第3の態様は、少なくとも1つの腰掛家具を備えた腰掛家具システムを動作させる方法に関し、腰掛家具を駆動装置によって移動させるために腰掛家具の制御器に行き先が指定される。それによって、伝達されるべき情報、休息、又は教育に係るフォーマットに対応して腰掛家具配置を形成するために、少なくとも1つの腰掛家具の編成又は再編成を自動的に行うことができる。少なくとも1つの腰掛家具の自律的移動は、例えば腰掛家具を清掃のために相応に移動させ、清掃後、特にロボットによる清掃後に相応のシート配置に戻すことにより、部屋の清掃及び手入れを最適化することもできる。
【0037】
特に、初期設定とそれに対応するAIにより最適化された使用者のグループ化にもとづいて腰掛家具の配置を行うことが有利であり、それによって改善された、かつ目的指向の作業環境を作り出すことができる。
【0038】
更に、本発明による方法の実行において、制御器が少なくとも1つの腰掛家具の快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置を制御し、好ましくは使用者のプロファイル又はグローバル・アプリケーション・プロファイルに残された快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置の設定を行う場合が有利であることがわかった。使用者のプロファイルは、例えば使用者識別手段によって呼び出すことができる。
【0039】
本発明の方法の一つの発展的な形態は、少なくとも1つの腰掛家具が待機場所、充電ステーション、及び/又は清掃ステーションへ自律的に走行できることを企図する。
この腰掛家具システムをサービス分野で使用することもできる。例えば、腰掛家具システムは、美容師、医師などのサービス提供者によって使用され、人間工学、衛生及び/又は高級感を顧客に合わせて最適化することができる。例えば、快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置は、滞在時間又は待ち時間をつぶすために、インターネットアクセス、マッサージ機能、特別な座り心地を可能にしたり、映画又は音楽を上演したりすることができる。特に人間工学的に、腰掛家具はサービス提供者のそれぞれの顧客のニーズに適応することができる。顧客の優先条件を、同意があるという条件付きで保存することができる。マッサージ、赤外線、サンルームなどの他のサービスも提供できるため、待ち時間が顧客に付加価値を提供することもできる。特に、腰掛家具は、医師の診察の受付領域及び待合領域、病院の外来領域で使用することができる。これは、例えばデジタル化された受付プロセスと、その最適化を可能にする。待ち時間をよりサービスを優先したものや、マルチメディア的なものにすることもでき、家具システムは、人件費を低減することができ、かつ手順をより経済的に行うことができる。特に、これは、少なくとも1つの腰掛家具の消毒間隔の最小化とプロセスの信頼性確保のために、最適化された衛生的な構成と組み合わせて行うこともできる。例えば、改善されたプロセス信頼性の範囲内であらゆる管理技術的、治療固有の、社会及び衛生固有の要件を備えた自動化されたワクチン接種コース又は治療コースを実現することができる。
【0040】
以下に、腰掛家具の実施例を添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】腰掛家具システムの腰掛家具の大幅に簡略化された模式図である。
図2a図1による腰掛家具の適用フォーマットの図である。
図2b図1による腰掛家具の別の適用フォーマットの図である。
図2c図1による腰掛家具の別の適用フォーマットの図である。
図2d図1による腰掛家具の別の適用フォーマットの図である。
図3】腰掛家具の入出力ユニットの模式図である。
図4a】腰掛家具システムの腰掛家具配置の模式図である。
図4b】腰掛家具システムの腰掛家具配置の模式図である。
図4c】腰掛家具システムの腰掛家具配置の模式図である。
図5a】腰掛家具システム及びその調整事例に係る別の腰掛家具配置の模式図である。
図5b】腰掛家具システム及びその調整事例に係る別の腰掛家具配置の模式図である。
図5c】腰掛家具システム及びその調整事例に係る別の腰掛家具配置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下に、同じ又は機能が同じ構成要素には同じ参照符号が付される。明確にするために、個々の図において、全ての同じ部品又は機能が同じ部品に参照番号が付されているわけではない。
【0043】
図1は、シートフレーム11を有する腰掛家具システム1の腰掛家具2を大幅に簡略化した模式図を示し、シートフレーム11上にシートアセンブリ12、フットレスト13、及びテーブルアセンブリ14が設けられている。更に、(図示されない)駆動装置、走行装置10、及び(図示されない)制御器が設けられている。駆動装置は、制御器によって行き先が指定され、走行装置10を駆動することができる。走行装置10は昇降技術を有することができ、これによって、例えば腰掛家具2を移動させる前、又は腰掛家具を下に置くべき場合にシートフレーム11を昇降させることができる。
【0044】
腰掛家具2は、腰掛家具2の周辺を検出できる(図示されない)センサを更に有する。それによって、腰掛家具2を、例えば掃除機ロボットのように確実に移動させることができる。腰掛家具2は、例えば空気の質(清浄度、温度、流量など)、音声コマンド及び/又は使用者のジェスチャを検出できる、図示されないセンサ系を含むこともできる。
【0045】
シートアセンブリ12を、殊に少なくとも2つのシート位置の間で、図2a~図2dを参照、で調整することができ、少なくとも2つのシート位置のうちの1つは、ラウンジシート位置、ワーキングチェア位置、ハイスツール位置、又は寄りかかり位置である。図1に示されるように、両頭矢印で示唆される多数の設定を行うことができる。これには、例えば、回転角度、シート高さ、座面の傾斜、背もたれ位置が含まれるがこれらの列挙は全てを網羅するものではない。
【0046】
図示される実施例でのテーブルアセンブリ14は、フットレスト13を部分的に包囲し、使用者のために快適ゾーンを形成する腰掛構成を形成する。テーブルアセンブリ14は、1つ又は複数の収納部17、17’を含むことができ、それぞれの収納部17は、例えば私物を収納するために使用できる小型の金庫又は戸棚であってもよい。テーブルアセンブリ14は、シートアセンブリ121とは独立して個別に調整することもできる。例えば、テーブルアセンブリは、シートアセンブリ12に対して高さと奥行きを調整することができ、或いは使用者の個別のニーズを満たすために電気的に調整できる一体型モニタを有することができる。
【0047】
フットレスト13は、腰掛家具2が動いた時に足が地面に接触することなく、使用者が足を置く場所を提供する。
シートアセンブリ12は、殊に少なくとも2つのシート位置の間で調整することができ、少なくとも2つのシート位置のうちの1つは、ラウンジシート位置、ワーキングチェア位置、ハイスツール位置、又は寄りかかり位置である。
【0048】
更に、腰掛家具2は、例えば、シートアセンブリ12の刺激又はマッサージ装置、シートアセンブリ12の空調器、フットレスト上のフットスペースの空調器、マルチメディア会議装置、及び/又はコンピュータ作業スペースを含むことができる若しくは含む、快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置15を有する。快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置15は、シート位置を自動的に設定することもできる。快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置15は、例えば、少なくとも1つのスクリーン、タッチスクリーン、マイクロフォン、スピーカ、キーボード、マウス、タッチパッド及び/又はそれに類するものを含む入出力ユニット16を含むことができる。入出力ユニット16は、進退可能であるが、旋回可能であってもよい。
【0049】
快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置15は、収納部17、17’を有することができる。収納部17、17’は、私物を収納するために利用できる小型金庫17又は戸棚17’であってもよい。好ましい実施形態では、収納部は、好ましくは使用者識別手段によって開閉可能なロック手段を更に有する。収納部17’を空調し、例えばスナック又は清涼飲料水を収納することもでき、これらを、例えば会議、ミーティング、研修などの際に使用者が利用できるようにする。少なくとも1つの収納部は、例えば他の最適化のためのファイルキャビネットなど、他の物品を統合することも可能にする。
【0050】
更に、使用者に心地よい室内空気を提供するように設定された空調器18、18’を設けることができる。シートアセンブリ12を加熱又は冷却するか、或いはそれに対応してテーブルアセンブリを温度調節することもできる。酸素又は香りなどの添加剤を空気に混合することができる。
【0051】
更に、快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置15の構成要素である得る遮蔽装置20が設けられる。遮蔽装置20は、例えば、防音用の構成(図2b参照)、日除け用の構成(図2c参照)、又はプライバシー保護用の構成(図2d参照)、を実現することができる。図示される実施例による遮蔽装置20は、展開可能なコンパチブルトップのように設計されてもよいし、手動又は制御器によって自動で作動させたり別個に装着したりすることができるハードトップのように設計されてもよい。遮蔽装置20は、覗き見を防いだり、自分自身及び/又は他人に影響を与える騒音から個人を隔離したりするのに用いることができる。
【0052】
図2a~図2dは、腰掛家具2の異なる使用フォーマットを示す。
図2aは、腰掛家具2を使用する使用者を示す。使用者は、ラップトップの形の個人用ハードウェア5を持ち込み、これをインタフェースを介して腰掛家具に接続することができる。腰掛家具2は、電源接続部19を介して個人用ハードウェアに電気エネルギーを提供する。個人用ハードウェア5の使用者プロファイルを介して、使用者のためのカスタマイズを可能にする事前設定を腰掛家具2に行うことができる。
【0053】
図2bは、腰掛家具2を示し、追加物品4が結合手段30を介して収納部17、17’を有する腰掛家具2に結合されている。シートアセンブリ12及びテーブルアセンブリ14は、使用者の好みに応じて設定され、立ち机を有するハイスツールを形成する。
【0054】
図2cは、腰掛家具2を示し、遮蔽装置20が日除けを形成する。センサ系は、シートアセンブリ12及びテーブルアセンブリ14の必要な遮蔽を決定することができ、それに対応してできるだけ良い作業環境を作り出すために遮蔽装置20を制御することができる。
【0055】
図2dによれば、遮蔽装置20はプライバシーを提供することができ、一方では使用者を覗き見から保護し、他方では秘密の会話を可能にする、邪魔されない対話環境を作り出すことができる。
【0056】
図2a~図2dによる異なるセットアップから、シートアセンブリ12及び/又はテーブルアセンブリ14を使用者のニーズに任意に適合させることができることが分かる。使用者のために、健康的でクリエイティブな周囲環境を作り出すように環境を設定することもできる。
【0057】
図3は、全ての可能な使用フォーマットのために設計された入出力ユニット16を示す。入出力ユニット16は、両頭矢印で示唆される動きにより任意に調整することができるコンピュータ作業スペース又はエンターテイメントシステムの機能を引き受けることができる。プレゼンテーションをインタラクティブに表示又は再生することができるか、又はコンテンツやメッセージを交換することができる。
【0058】
図4a~図4cは、少なくとも1つの腰掛家具2を備えた腰掛家具システム1によって実現できる、異なった腰掛家具の配置を示す。腰掛家具システム1は、少なくとも1つの腰掛家具2と制御コマンドを交換できる上位制御器8とを有することができる。通信接続は、図4aに破線で示されている。
【0059】
腰掛家具システム1は、例えば、図4aに示される腰掛家具配置を指定することができ、腰掛家具2は、好ましくは自律的に配置される。相応のコンピュータプログラムによって、例えばドラッグアンドドロップにより腰掛家具の配置を指定することが可能であり、或いは個々の使用者が、例えば提供される好みの位置のフォーマットを体験するために、予約システムのように、特定の腰掛家具2を予約することができる。腰掛家具2は、飛行機の座席のように、部屋のデジタルマップと組み合わせて予約可能であり、場合によっては、それぞれの腰掛家具について、追加的にさらなる権限、役割、又は追加物品を予約可能である。
【0060】
図4aによる腰掛家具2の使用者は、それぞれの腰掛家具2を自分の好みに応じて、及び好きなように設定又は構成することができ、例えばいくつかのパラメータが管理者によって指定されてもよい。例えば、どの使用者もできるだけ良い視界を有することができるように、図4aによる異なったシート列のシートを異なった高さに設定することができる。これによって、複雑な空間設計の必要をなくすことができる。
【0061】
小さな作業グループを形成するために、図4cによる2つの腰掛家具2を向き合う位置に運ぶことができ、それぞれの腰掛家具のセンサが腰掛家具2の間の距離を監視することができ、それによって使用者間の最小距離を自動的に保つことが確保され、特にパンデミック時代では、衛生的な構成を実装及び監視することができる。その場合、遮蔽装置20は、適切な作業環境を作り出すために、形成された作業グループを遮蔽することができる。
【0062】
図5a~図5cは、腰掛家具の異なった配置を実現するための腰掛家具システム1の例示的な使用を示す。図5aによれば、例えば作業グループは、例えばチームミーティングのために集まることができる。ミーティングの終了後、この腰掛家具配置の腰掛家具2を、図5bに示される調整方向に従って家具システム1によって移動させることができ、それによって、腰掛家具配置が、ミーティングの参加者が再び単一の作業場所に配置されるフォーメーションをとる。遮蔽装置20は、シートアセンブリ13及び/又はテーブルアセンブリ14にわたって延在するとともに、これらを横方向に遮蔽して隙間を形成することができる。
【符号の説明】
【0063】
1 腰掛家具システム
2 腰掛家具
4 追加物品
5 ハードウェア
8 制御器
10 走行装置
11 シートアセンブリ
12 シートアセンブリ
13 フットレスト
14 テーブルアセンブリ
15 快適性、作業性、及び娯楽性のうち少なくとも1つに係る装置
16 出力ユニット
17 収納部
18 空調器
19 電源接続部
20 遮蔽装置
30 結合手段
図1
図2a
図2b
図2c
図2d
図3
図4a
図4b
図4c
図5
【国際調査報告】