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特表2024-509000無人車両の始動方法、装置、電子機器およびコンピュータ読み取り可能媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-28
(54)【発明の名称】無人車両の始動方法、装置、電子機器およびコンピュータ読み取り可能媒体
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20240220BHJP
   B60W 30/10 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
G08G1/00 X
B60W30/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574746
(86)(22)【出願日】2022-01-12
(85)【翻訳文提出日】2023-08-22
(86)【国際出願番号】 CN2022071589
(87)【国際公開番号】W WO2022179328
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】202110206772.0
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】523320272
【氏名又は名称】京東鯤鵬(江蘇)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】JINGDONG KUNPENG (JIANGSU) TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 2, Yunshen Road, Southeast Street Changshu, Jiangsu 215558, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】王 浩然
(72)【発明者】
【氏名】張 亮亮
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA11
5H181AA27
5H181BB04
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF07
5H181FF14
5H181FF22
5H181LL09
(57)【要約】
無人車両(101)の始動方法、装置(500)、電子機器(600)およびコンピュータ読み取り可能媒体。無人車両(101)の始動方法は、現在ノードにおける無人車両(101)のタスクの完了に応答して、誘導線(102)における基準始動位置(103)の占有状態情報を決定し、そのうち、誘導線(102)は、無人車両(101)の現在ノードから次のノードまでの所定の走行経路であり、基準始動位置(103)は、無人車両(101)が現在位置から誘導線(102)に達する位置であり、占有状態情報は、占有状態または未占有状態であることと、占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、無人車両(101)の現在位置を誘導線(102)に投影し、誘導線(102)における現在位置の初期走行距離値を決定することと、誘導線(102)における基準始動位置(103)の基準始動走行距離値を決定することと、基準始動走行距離値と初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンス(106)を生成することと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人車両に応用される前記無人車両の始動方法であって、
現在ノードにおける前記無人車両のタスクの完了に応答して、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を決定し、そのうち、前記誘導線は、前記無人車両の現在ノードから次のノードまでの所定の走行経路であり、前記基準始動位置は、前記無人車両が現在位置から前記誘導線に達する位置であり、前記占有状態情報は、占有状態または未占有状態であることと、
前記占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、前記無人車両の現在位置を前記誘導線に投影し、前記誘導線における前記現在位置の初期走行距離値を決定することと、
前記誘導線における前記基準始動位置の基準始動走行距離値を決定することと、
前記基準始動走行距離値と前記初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成することとを含む、無人車両の始動方法。
【請求項2】
上述した前記基準始動走行距離値と前記初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成することは、
前記基準始動走行距離値に対して、以下のような処理ステップ、すなわち、
前記基準始動走行距離値に対応する位置情報を取得し、そのうち、前記位置情報は、前記誘導線に対応する左側道路幅と、前記誘導線に対応する右側道路幅を含むステップと、
前記左側道路幅と前記基準始動走行距離値に基づいて、予め設定された閾値により少なくとも1つの左側代替始動点を生成するステップと、
前記右側道路幅と前記基準始動走行距離値に基づいて、前記予め設定された閾値により少なくとも1つの右側代替始動点を生成するステップと、
前記少なくとも1つの左側目標始動点と前記少なくとも1つの右側代替始動点を組み合わせて処理し、代替始動点群を得るステップと、
前記基準始動走行距離値と前記初期走行距離値との差が、所定条件を満たすか否かを決定するステップと、
所定条件を満たすことに応答して、前記基準始動走行距離値と前記初期走行距離値に基づいて、代替始動走行距離値を生成するステップと、
前記代替始動走行距離値を基準始動走行距離値として決定し、前記処理ステップを再度実行するステップとを実行することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上述した前記基準始動走行距離値と前記初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成することは、
予め設定された順位付け指示に従って、得られた代替始動点群における各代替始動点の順位付け処理を実行し、目標始動点シーケンスを生成することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
上述した前記基準始動走行距離値と前記初期走行距離値に基づいて、代替始動走行距離値を生成することは、
前記基準始動走行距離値と前記初期走行距離値に基づいて、初期始動走行距離値を生成することと、
前記初期始動走行距離値と前記初期走行距離値との和を、代替始動走行距離値として決定することとを含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記目標始動点シーケンスから目標始動点を目標始動位置として選択することをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
上述した前記目標始動点シーケンスから目標始動点を目標始動位置として選択することは、
前記目標始動点シーケンスにおける各目標始動点に対して、
前記目標始動点の占有状態情報を決定するステップと、
前記占有状態情報が未占有状態であると決定したことに応答して、前記目標始動点を目標始動位置として決定するステップとを実行することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記現在位置と前記目標始動位置に基づいて、走行軌跡を生成することと、
前記無人車両が前記走行軌跡に従って走行するように制御することと、
前記目標始動位置からの前記無人車両の距離が第1の目標条件を満たし、かつ前記無人車両の走行方向が第2の目標条件を満たすことに応答して、目標始動点シーケンスを再度生成することとをさらに含む、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
無人車両に応用される前記無人車両の始動装置であって、
現在ノードにおける前記無人車両のタスクの完了に応答して、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を決定し、そのうち、前記誘導線は、前記無人車両の現在ノードから次のノードまでの所定の走行経路であり、前記基準始動位置は、前記無人車両が現在位置から前記誘導線に達する位置であり、 前記占有状態情報は、占有状態または未占有状態であるように構成された第1の確定ユニットと、
前記占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、前記無人車両の現在位置を前記誘導線に投影し、前記誘導線における前記現在位置の初期走行距離値を決定するように構成された投影ユニットと、
前記誘導線における前記基準始動位置の基準始動走行距離値を決定するように構成された第2の確定ユニットと、
前記基準始動走行距離値と前記初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成するように構成された生成ユニットと、を含む無人車両の始動装置。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、
少なくとも1つのプログラムが記憶された記憶装置と、
物体を監視するように構成されたレーダーと、を含み、
前記少なくとも1つのプログラムが前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1~7のいずれか一項に記載の無人車両の始動方法を実現させる、電子機器。
【請求項10】
前記コンピュータ読み取り可能媒体には、コンピュータプログラムが記憶されており、ここで、前記プログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~7のいずれか一項に記載の無人車両の始動方法を実現する、コンピュータ読み取り可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2021年02月24日に出願された「無人車両の始動方法、装置、電子機器およびコンピュータ読み取り可能媒体」と題する中国特許出願第202110206772.0号の優先権を主張し、その全ての内容は全体として本出願に組み込まれる。
【0002】
本開示の実施例は、コンピュータ技術の分野に関し、例えば、無人車両の始動方法、装置、電子機器およびコンピュータ読み取り可能媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
無人車両は、住宅街、オフィスビル、ショッピングモールの入り口など、車両や歩行者が多く、環境が複雑なシナリオで始動する必要がある。これらのシナリオでは車線がないことが多く、無人車両が通常の操作を行えるように、車線上の基準始動位置に無人車両を誘導する必要がある。現在、一般的に使用されている始動方法は、基準始動位置を予め設定し、無人車両を基準始動位置まで走行させるという方法である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の概要部分は、後の具体的な実施形態で詳述するアイデアを簡単な形で説明するために使用される。本開示の概要部分は、保護が主張される技術的解決手段の主要な特徴または必要な特徴を特定することを意図したものではなく、保護が主張される技術的解決手段の範囲を限定することを意図したものでもない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のいくつかの実施例では、上記の背景技術で言及された技術的課題の1つ以上を解決するために、無人車両の始動方法、装置、電子機器およびコンピュータ読み取り可能媒体を提供する。
【0006】
第1の態様では、本開示のいくつかの実施例は無人車両の始動方法を提供し、当該方法は、現在ノードにおける上記無人車両のタスクの完了に応答して、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を決定し、そのうち、上記誘導線は、上記無人車両の現在ノードから次のノードまでの所定の走行経路であり、上記基準始動位置は、上記無人車両が現在位置から上記誘導線に達する位置であり、上記占有状態情報は、占有状態または未占有状態であることと、上記占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、上記無人車両の現在位置を上記誘導線に投影し、上記誘導線における上記現在位置の初期走行距離値を決定することと、上記誘導線における上記基準始動位置の基準始動走行距離値を決定することと、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成することと、を含む。
【0007】
第2の態様では、本開示のいくつかの実施例は、無人車両の始動装置を提供し、装置は、現在ノードにおける上記無人車両のタスクの完了に応答して、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を決定し、そのうち、上記誘導線は、上記無人車両の現在ノードから次のノードまでの所定の走行経路であり、上記基準始動位置は、上記無人車両が現在位置から上記誘導線に達する位置であり、上記占有状態情報は、占有状態または未占有状態であるように構成された第1の確定ユニットと、上記占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、上記無人車両の現在位置を上記誘導線に投影し、上記誘導線における上記現在位置の初期走行距離値を決定するように構成された投影ユニットと、上記誘導線における上記基準始動位置の基準始動走行距離値を決定するように構成された第2の確定ユニットと、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成するように構成された生成ユニットと、を含む。
【0008】
第3の態様では、本開示の実施例は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプログラムが記憶され、少なくとも1つのプログラムが少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに上記第1の態様で記載された方法を実現させるように構成された記憶装置と、を含む電子機器を提供する。
【0009】
第4の態様では、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能媒体を提供し、そのうち、プログラムがプロセッサによって実行されると、上記第1の態様で記載された方法を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の各実施例の前述内容および他の特徴、利点や態様は、図面と併せて以下の具体的な実施形態を参照することにより、より明らかになる。図面を通して、同一または類似の添付符号は同一または類似の要素を示す。図面は概略的なものであり、構成部品や要素は必ずしも縮尺通りに描かれていないことを理解されたい。
図1】本開示のいくつかの実施例に係る無人車両の始動方法の1つの適用シナリオを示す概略図である。
図2】本開示による無人車両の始動方法のいつくかの実施例のフローチャートである。
図3】本開示による無人車両の始動方法の他のいくつかの実施例のフローチャートである。
図4】本開示による無人車両の始動方法のさらにいくつかの実施例のフローチャートである。
図5】本開示による無人車両の始動装置のいくつかの実施例の構造を示す概略図である。
図6】本開示のいくつかの実施例の実施に適用した電子機器の構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本開示の実施例をさらに詳細に説明する。本開示の特定の実施例が図面に示されているが、理解されるように、本開示は、様々な形態で実施され得、本明細書に記載された実施例に限定されるものとして解釈されるべきではない。これらの実施例は、本開示をより徹底的かつ完全に理解するために提供される。理解されるように、本開示の図面および実施例は、例示的なものに過ぎず、本開示の保護範囲を限定するものではない。
【0012】
さらに、説明を容易にするために、図面には発明に関連する部分のみが示されている。矛盾しない場合、本開示における実施例および実施例の特徴は、互いに組み合わせることができる。
【0013】
本開示で言及された「第1」、「第2」などの概念は、異なる装置、モジュールまたはユニットを区別するためにのみ使用され、これらの装置、モジュールまたはユニットによって実行される機能の順序または相互依存性を定義するためのものではないことに留意すべきである。
【0014】
本開示で言及された「1つ」および「複数」の修飾は、限定的なものではなく概略的なものであり、当業者であれば、文脈上別段の明示がない限り、「1つ以上」を意味すると理解すべきであることに留意すべきである。
【0015】
本開示の実施形態における複数の装置間で相互作用するメッセージまたは情報の名称は、説明するためにのみ使用され、これらのメッセージまたは情報の範囲を限定するためのものではない。
【0016】
関連する無人車両の始動方法として、例えば、1つの基準始動位置を予め設定して、無人車両を基準始動位置まで走行させる。通常、基準始動位置が占有されている場合、無人車両が始動位置に正常に進入できず、手動で始動位置を再選択する必要があり、無人車両の運転効率が低下するという技術的課題がある。
【0017】
上記の課題を解決するために、本開示のいくつかの実施例は、無人車両の始動方法および装置を提供し、これにより、目標始動点を動的に生成し、無人車両が始動位置に正常に進入することを容易にし、無人車両の運転効率を向上させることができる。
【0018】
以下、図面を参照して、実施例と併せて本開示を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本開示のいくつかの実施例に係る無人車両の始動方法の1つの適用シナリオを示す概略図である。
【0020】
図1の適用シナリオでは、無人車両101、誘導線102、基準始動位置103、上記誘導線102における無人車両101の投影位置104、および目標始動点シーケンス105が含まれる。まず、無人車両101がタスクを受信すると、地図システムを利用して、無人車両101の現在位置を特定することができる。その後、無人車両101は、レーダーや無線センサーなどの機器を利用して、基準始動位置103が障害物によって占有されているか否かを感知することができる。最後に、無人車両101は、地図システムのデータと無線センサーの感知したデータを組み合わせて、無人車両101が始動位置まで走行できるように動的に計画する。
【0021】
実際の応用では、まず、現在ノードにおける上記無人車両101のタスクの完了に応答して、無人車両101に搭載されたレーダーまたはカメラなどの機器によって、誘導線102上の基準始動位置103の占有状態情報を決定することができる。そのうち、上記誘導線102は、上記無人車両101の現在ノードから次のノードまでの所定の走行経路であり、上記基準始動位置103は、上記無人車両が現在位置から上記誘導線102に到達する位置であり、上記占有状態情報は、占有状態または未占有状態である。ここで、基準始動位置103は、無人車両101の始動時にその前端部の中心と重なり合う点であり得る。ここで、現在位置は、無人車両101の前端部の中心点であり得る。次に、上記占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、無人車両101は、レーダーなどの機器により、現在位置を上記誘導線102に投影し、上記誘導線102における無人車両101の投影位置104を取得することができる。これにより、上記誘導線102における上記現在位置の初期走行距離値を決定する。ここで、初期走行距離値は、投影位置104と誘導線102上の始点105との間の距離値であり得る。その後、上記誘導線102における上記基準始動位置103の基準始動走行距離値を決定する。ここで、基準始動走行距離値は、基準始動位置103と誘導線102上の始点105との間の距離値であり得る。最後に、無人車両101は、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンス106を生成することができる。これにより、基準始動位置103が占有されている場合、人手を介することなく、基準始動位置103近傍の実際の状況に応じて始動位置を再選択することが実現される。
【0022】
引き続き図2を参照すると、本開示による無人車両の始動方法のいくつかの実施例の流れ200が図示されている。この無人車両の始動方法は、以下のステップを含む。
【0023】
ステップ201、現在ノードにおける無人車両のタスクの完了に応答して、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を決定する。
【0024】
いくつかの実施例では、無人車両の始動方法の実行主体は、図1に示す無人車両101であってもよく、無人車両の制御機器(例えば、コンピューティング装置)などであってもよい。ここで、無人車両101を実行主体とする。現在ノードにおける上記無人車両のタスクの完了に応答して、上記無人車両は、レーダーや無線センサーなどの機器により、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を検出することができる。そのうち、上記誘導線は、上記無人車両の現在ノードから次のノードまでの所定の走行経路でもよく、予め設定された誘導軌跡であってもよい。ここで、上記基準始動位置は、上記無人車両が現在位置から上記誘導線に到達する位置である。ここで、上記占有状態情報は、占有状態または未占有状態である。ここで、基準始動位置は、無人車両の始動時に無人車両の前端部の中心と重なり合う点であってもよく、実際のニーズに応じて設定してもよい。
【0025】
ステップ202、占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、無人車両の現在位置を誘導線に投影し、誘導線における現在位置の初期走行距離値を決定する。
【0026】
いくつかの実施例では、上記占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、上記無人車両は、無人車両の現在位置を上記誘導線に投影し、上記誘導線における上記現在位置の初期走行距離値を決定する。実際の応用では、まず、上記無人車両は、レーダーによって誘導線を走査し、無人車両の位置を誘導線に垂直に投影することができる。これにより、上記誘導線における無人車両の投影位置を得ることができる。ここで、無人車両の現在位置を点、すなわち無人車両の中心点とみなすことができる。その後、上記無人車両は、投影位置と誘導線の始点との間の距離を初期走行距離値として決定することができる。例えば、初期走行距離値は7メートルとする。
【0027】
ステップ203、誘導線における基準始動位置の基準始動走行距離値を決定する。
【0028】
いくつかの実施例では、上記無人車両はレーダーによって、基準始動位置と誘導線の始点との間の距離を探知することができる。これにより、基準始動位置と誘導線の始点との間の距離を基準始動走行距離値として決定することができる。例えば、基準始動走行距離値は10メートルとする。
【0029】
ステップ204、基準始動走行距離値と初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成する。
【0030】
いくつかの実施例では、まず、上記無人車両はレーダーによって、基準始動位置が存在する誘導線両側道路幅を探知することができる。その後、道路の両側において、予め設定された幅の間隔で1つの始動幅を取ることができる。ここで、予め設定された幅は、無人車両の車体幅であってもよく、実際のニーズに応じて設定してもよい。そして、基準始動走行距離値と始動幅を組み合わせて、目標始動点としての始動点座標を生成することができる。次に、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値との差の半分と、上記初期走行距離値との和を新たな基準始動走行距離値として決定し、新たな目標始動点を再度決定する。最後に、得られた目標始動点を基準始動走行距離値の大きい順に従ってソートし、同じ基準始動走行距離値の目標始動点を、道路左側の目標始動点の優先順位が道路右側の目標始動点の優先順位よりも高くなるようにソートする。ここで、始動幅が小さいほど、優先順位は高くなる。
【0031】
一例として、まず、上記無人車両は、基準始動位置が存在する誘導線両側道路幅がいずれも5メートルであると検出できる。無人車両の車体幅は1メートルと設定でき、つまり、道路両側にそれぞれ4つの始動幅を取ることができる。例えば、道路左側の4つの始動幅は「1,2,3,4」とすることができる。道路右側の4つの始動幅は「1,2,3,4」とすることができる。そして、基準始動走行距離値「10」と左側始動幅「1」を組み合わせて、始動点座標を左側目標始動点(10,1)として生成することができる。これにより、左側目標始動点の集合{(10,1);(10,2);(10,3);(10,4)}を得ることができる。右側目標始動点の集合{(10,1);(10,2);(10,3);(10,4)}を得ることができる。次に、基準始動走行距離値「10」と上記初期走行距離値「7」との差の半分「1.5」と、上記初期走行距離値「7」との和「8.5」を、新たな基準始動走行距離値として決定する。これにより、第2の左側目標始動点の集合{(8.5,1);(8.5,2);(8.5,3);(8.5,4)}を得ることができる。第2の右側目標始動点の集合{(8.5,1);(8.5,2);(8.5,3);(8.5,4)}を得ることができる。最後に、得られた目標始動点の集合をソートし、目標始動点シーケンスとして左側目標始動点の集合{(10,1);(10,2);(10,3);(10,4)};右側目標始動点の集合{(10,1);(10,2);(10,3);(10,4)};左側目標始動点の集合{(8.5,1);(8.5,2);(8.5,3);(8.5,4)};右側目標始動点の集合{(8.5,1);(8.5,2);(8.5,3);(8.5,4)}を得ることができる。
【0032】
本開示の上述した各実施例は、以下の有益な効果を有する。本開示のいくつかの実施例に係る無人車両の始動方法では、目標始動点を動的に生成し、無人車両が始動位置に正常に進入することを容易にし、無人車両の運転効率を向上させることができる。具体的には、基準始動位置が占有されている場合、無人車両が始動位置に正常に進入できず、手動で始動位置を再選択する必要があるため、無人車両の運転効率を低下させる。これに基づき、本開示のいくつかの実施例に係る無人車両の始動方法では、まず、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を決定することができる。これにより、目標始動点を動的に生成する必要があるか否かを決定することができる。次に、上記占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、上記無人車両の現在位置を上記誘導線に投影し、上記誘導線における上記現在位置の初期走行距離値を決定する。その後、上記誘導線における上記基準始動位置の基準始動走行距離値を決定する。これにより、その後の目標始動点の生成のために、データサポートを提供することができる。最後に、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成する。これにより、基準始動位置が占有されている場合、無人車両が始動位置に正常に進入できないという問題が解決される。したがって、目標始動点を動的に生成し、無人車両が始動位置に正常に進入することを容易にし、無人車両の運転効率を向上させることができる。
【0033】
図3を参照すると、本開示による無人車両の始動方法の他のいくつかの実施例が示されている。この無人車両の始動方法は、以下のステップを含む。
【0034】
ステップ301、現在ノードにおける無人車両のタスクの完了に応答して、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を決定する。
【0035】
ステップ302、占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、無人車両の現在位置を誘導線に投影し、誘導線における現在位置の初期走行距離値を決定する。
【0036】
ステップ303、誘導線における基準始動位置の基準始動走行距離値を決定する。
【0037】
いくつかの実施例では、ステップ301-303の具体的な実現およびもたらされる技術的効果は、図2に対応する実施例中のステップ201-203を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0038】
ステップ304、基準始動走行距離値に対して、処理ステップを実行する。
【0039】
いくつかの実施例では、無人車両は、上記基準始動走行距離値に対して、以下の処理ステップを実行することができる。
【0040】
第1のステップ、上記基準始動走行距離値に対応する位置情報を取得する。ここで、上記位置情報は、上記誘導線に対応する左側道路幅と、上記誘導線に対応する右側道路幅とを含む。ここで、無人車両は、レーダー探知や地図システムから、上記基準始動走行距離値に対応する位置情報を取得することができる。
【0041】
第2のステップ、上記左側道路幅と上記基準始動走行距離値に基づいて、予め設定された閾値により少なくとも1つの左側代替始動点を生成する。ここで、予め設定された閾値は、無人車両の車体幅とすることができる。実際の応用では、無人車両は、左側道路で予め設定された閾値の間隔ごとに始動幅を取り、基準始動走行距離値と始動幅を組み合わせて、左側代替始動点を生成することができる。
【0042】
第3のステップ、上記右側道路幅と上記基準始動走行距離値に基づいて、上記予め設定された閾値により少なくとも1つの右側代替始動点を生成する。実際の応用では、無人車両は、右側道路で予め設定された閾値の間隔ごとに始動幅を取り、基準始動走行距離値と始動幅を組み合わせて、右側代替始動点を生成することができる。
【0043】
第4のステップ、上記少なくとも1つの左側目標始動点と上記少なくとも1つの右側代替始動点を組み合わせて処理し、代替始動点群を得る。
【0044】
第5のステップ、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値との差が、所定条件を満たすか否かを決定する。ここで、所定条件は、「上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値との差が、無人車両の車体長以上である」とすることができる。
【0045】
第6のステップ、満たすことに応答して、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値に基づいて、代替始動走行距離値を生成する。
【0046】
実際の応用では、上記のステップ6は、以下のサブステップを含んでもよい。
【0047】
第1のサブステップ、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値に基づいて、初期始動走行距離値を生成する。実際の応用では、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値との差の、所定値に対する比率を初期始動走行距離値としてもよい。ここで、所定値は、実際のニーズに応じて設定される数値であってもよい。
【0048】
第2のサブステップ、上記初期始動走行距離値と上記初期走行距離値との和を、代替始動走行距離値として決定する。
【0049】
第7のステップ、上記代替始動走行距離値を基準始動走行距離値として決定し、上記処理ステップを再度実行する。
【0050】
ステップ305、予め設定された順位付け指示に従って、得られた代替始動点群における各代替始動点の順位付け処理を実行し、目標始動点シーケンスを生成する。
【0051】
いくつかの実施例では、無人車両は、予め設定された順位付け指示に従って、得られた代替始動点群における各代替始動点の順位付け処理を実行し、目標始動点シーケンスを生成することができる。ここで、順位付け指示は、基準始動走行距離値が大きいほど優先順位が高くなり、基準始動走行距離値が同じ代替始動点の場合、始動幅が小さい場合優先順位が高くなり、始動幅が同じ代替始動点の場合、左側代替始動点の優先順位が右側代替始動点の優先順位よりも高くなるように設定してもよい。
【0052】
図3から分かるように、図2に対応するいくつかの実施例の説明と比較して、図3に対応するいくつかの実施例における流れ300は、予め設定された順位付け指示に従って、得られた代替始動点群における各代替始動点の順位付け処理を実行してもよい。これにより、無人車両が始動するためのより良い目標始動点を推奨することができる。なお、目標始動点の生成を条件付きで制限することで、生成される目標始動点をより最適化することができる。
【0053】
図4を参照すると、本開示による無人車両の始動方法のさらにいくつかの実施例である。この無人車両の始動方法は、以下のステップを含む。
【0054】
ステップ401、現在ノードにおける無人車両のタスクの完了に応答して、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を決定する。
【0055】
ステップ402、占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、無人車両の現在位置を誘導線に投影し、誘導線における現在位置の初期走行距離値を決定する。
【0056】
ステップ403、誘導線における基準始動位置の基準始動走行距離値を決定する。
【0057】
ステップ404、基準始動走行距離値と初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成する。
【0058】
いくつかの実施例では、ステップ401-404の具体的な実現およびもたらされる技術的効果は、図2に対応する実施例中のステップ201-204を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0059】
ステップ405、目標始動点シーケンスから目標始動点を目標始動位置として選択する。
【0060】
いくつかの実施例では、無人車両101は、上記目標始動点シーケンスから、優先順位の最も高い目標始動点を目標始動位置として選択することができる。
【0061】
いくつかの実施例のいくつかの選択可能な実施態様では、無人車両101は、上記目標始動点シーケンスにおける各目標始動点に対して、以下のステップを実行してもよい。
【0062】
第1のステップ、上記目標始動点の占有状態情報を決定する。実際の応用では、無人車両は、レーダー探知、カメラ撮影や無人センサーなどにより、上記目標始動点の占有状態情報を決定することができる。
【0063】
第2のステップ、上記占有状態情報が未占有状態であると決定したことに応答して、上記目標始動点を目標始動位置として決定する。実際の応用では、無人車両は、目標始動点の占有状態情報が未占有状態であることを検出し、上記目標始動点を目標始動位置として決定することができる。
【0064】
ステップ406、現在位置と目標始動位置に基づいて、走行軌跡を生成する。
【0065】
いくつかの実施例では、無人車両は、様々な方法(シミュレーテッドアニーリングアルゴリズム、人工ポテンシャル場法、ファジー論理アルゴリズム、禁制探索アルゴリズム、ビューアブルスペース法等)によって、現在位置から目標始動位置までの走行軌跡を計画することができる。
【0066】
ステップ407、無人車両が走行軌跡を走行するように制御する。
【0067】
いくつかの実施例では、無人車両は、上記走行軌跡に従って目標始動位置まで走行するように制御することができる。
【0068】
ステップ408、目標始動位置からの無人車両の距離が第1の目標条件を満たし、かつ無人車両の走行方向が第2の目標条件を満たすことに応答して、目標始動点シーケンスを再度生成する。
【0069】
いくつかの実施例では、上記目標始動位置からの上記無人車両距の距離が第1の目標条件を満たし、かつ上記無人車両の走行方向が第2の目標条件を満たすことに応答して、無人車両は、無人車両の始動ニーズを満たすために目標始動点シーケンスを再度生成してもよい。ここで、第1の目標条件は、「上記目標始動位置からの上記無人車両の距離が所定距離以下である」とすることができる。ここで、所定距離の設定は制限されない。ここで、第2の目標条件は、「無人車両の走行方向と誘導線とのなす角度が所定角度以上である」とすることができる。ここで、所定角度は、無人車両の車体長と車体幅に基づいて設定することができる。
【0070】
図4から分かるように、図2に対応するいくつかの実施例の説明と比較して、図4に対応するいくつかの実施例における流れ400は、無人車両が目標始動位置まで正常に走行できない場合、目標始動点シーケンスを再生成することができる。したがって、目標始動点を動的に生成し、無人車両が始動位置に正常に進入することを容易にし、無人車両の運転効率を向上させることができる。
【0071】
図5を参照すると、上記の各図に示す方法の実現として、本開示は、無人車両始動装置のいくつかの実施例を提供し、これらの装置の実施例は、図2に示す方法の実施例に対応し、様々な電子機において適用することができる。
【0072】
図5に示すように、いくつかの実施例の無人車両始動装置500は、現在ノードにおける上記無人車両のタスクの完了に応答して、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を決定し、そのうち、上記誘導線は、上記無人車両の現在ノードから次のノードまでの所定の走行経路であり、上記基準始動位置は、上記無人車両が現在位置から上記誘導線に達する位置であり、上記占有状態情報は、占有状態または未占有状態であるように構成された第1の決定ユニット501と、上記占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、上記無人車両の現在位置を上記誘導線に投影し、上記誘導線における上記現在位置の初期走行距離値を決定するように構成された投影ユニット502と、上記誘導線における上記基準始動位置の基準始動走行距離値を決定するように構成された第2の決定ユニット503と、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成するように構成された生成ユニット504と、を含む。
【0073】
いくつかの実施例のいくつかの選択可能な実施態様では、生成ユニット504は、具体的に、上記基準始動走行距離値に対して、以下のような処理ステップを実行するように構成され、前記処理ステップは、上記基準始動走行距離値に対応する位置情報を取得し、そのうち、上記位置情報は、上記誘導線に対応する左側道路幅と、上記誘導線に対応する右側道路幅を含むステップと、上記左側道路幅と上記基準始動走行距離値に基づいて、予め設定された閾値により少なくとも1つの左側代替始動点を生成するステップと、上記右側道路幅と上記基準始動走行距離値に基づいて、上記予め設定された閾値により少なくとも1つの右側代替始動点を生成するステップと、上記少なくとも1つの左側目標始動点と上記少なくとも1つの右側代替始動点を組み合わせて処理し、代替始動点群を得るステップと、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値との差が、所定条件を満たすか否かを決定するステップと、満たすことに応答して、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値に基づいて、代替始動走行距離値を生成するステップと、上記代替始動走行距離値を基準始動走行距離値として決定し、上記処理ステップを再度実行するステップと、を含む。
【0074】
いくつかの実施例のいくつかの選択可能な実施態様では、生成ユニット504は、具体的に、予め設定された順位付け指示に従って、得られた代替始動点群における各代替始動点の順位付け処理を実行し、目標始動点シーケンスを生成するように構成される。
【0075】
いくつかの実施例のいくつかの選択可能な実施態様では、生成ユニット504は、具体的に、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値に基づいて初期始動走行距離値を生成し、上記初期始動走行距離値と上記初期走行距離値との和を、代替始動走行距離値として決定するように構成される。
【0076】
いくつかの実施例のいくつかの選択可能な実施態様では、無人車両始動装置500は、上記目標始動点シーケンスから目標始動点を目標始動位置として選択するように構成された選択ユニットをさらに含む。
【0077】
いくつかの実施例のいくつかの選択可能な実施態様では、選択ユニットは、具体的に、上記目標始動点シーケンスにおける各目標始動点に対して、上記目標始動点の占有状態情報を決定するステップと、上記占有状態情報が未占有状態であると決定したことに応答して、上記目標始動点を目標始動位置として決定するステップと、を実行するように構成される。
【0078】
いくつかの実施例のいくつかの選択可能な実施態様では、無人車両始動装置500は、上記現在位置と上記目標始動位置に基づいて走行軌跡を生成するように構成された軌跡生成ユニットと、上記無人車両が上記走行軌跡に従って走行するように構成された制御ユニットと、上記目標始動位置からの上記無人車両の距離が第1の目標条件を満たし、かつ上記無人車両の走行方向が第2の目標条件を満たすことに応答して、目標始動点シーケンスを再生成するように構成された目標始動点シーケンス生成ユニットと、をさらに含む。
【0079】
理解されるように、当該装置500に記載されている様々なユニットは、図2を参照して説明した方法の各ステップに対応する。これにより、本方法に関して上述した操作、特徴および有益な効果は、装置500およびその中に含まれるユニットにも同様に適用可能であり、ここでは繰り返さない。
【0080】
図6は、本開示のいくつかの実施例の実施に適した電子機器(例えば、図1の計算機器101)600の構造を示す概略図である。本開示のいくつかの実施例における電子機器は、携帯電話、ラップトップコンピュータ、デジタル放送受信機、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)、PAD(タブレットコンピュータ)、PMP(ポータブルマルチメディアプレーヤ)、車載端末(例えば、車載ナビゲーション端末)などのモバイル端末、およびデジタルテレビ、デスクトップコンピュータなどの固定端末を含んでもよいが、これらに限定されない。図6に示した電子機器は、単なる例示であり、本開示の実施例の機能および使用範囲を限定するものではない。
【0081】
図6に示すように、電子機器600は、読み取り専用メモリ(ROM)602に記憶されたプログラムに従って、または記憶装置608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたプログラムに従って、様々な適切な動作および処理を実行することができる処理装置(例えば、中央処理器やグラフィックプロセッサなど)601を含んでもよい。RAM603には、電子機器600の動作に必要な各種プログラムやデータがさらに記憶されている。処理装置601、ROM602およびRAM603は、バス604を介して互いに接続される。入出力(I/O)インターフェース605もバス604に接続される。
【0082】
通常、I/Oインターフェース605に接続可能な装置は、タッチスクリーン、タッチパッド、キーボード、マウス、カメラ、マイクロフォン、加速度計、ジャイロスコープなどの入力装置606、 液晶ディスプレイ(LCD)、スピーカ、バイブレータなどの出力装置607、磁気テープ、ハードドライブなどの記憶装置608、および通信装置609を含んでもよい。通信装置609は、電子機器600が他の機器と無線または有線で通信してデータを交換することを可能にする。図6は、様々な装置を有する電子機器600を示しているが、図示された装置の全てを実施する、または備える必要はないことを理解されたい。代替として、より多くの装置、またはより少ない装置を実施する、または備えてもよい。図6に示した各ブロックは、1つの装置を表してもよく、必要に応じて複数の装置を表してもよい。
【0083】
特に、本開示のいくつかの実施例によれば、フローチャートを参照して上述したプロセスは、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現することができる。例えば、本開示のいくつかの実施例は、コンピュータ読み取り可能媒体上に格納されたコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を含み、当該コンピュータプログラムは、フローチャートに示した方法を実行するためのプログラムコードを含む。そのようないくつかの実施例では、当該コンピュータプログラムは、通信装置609を介してネットワークから、または記憶装置608、またはROM602からダウンロードされ、インストールされ得る。当該コンピュータプログラムが処理装置601によって実行されると、本開示のいくつかの実施例の方法で定義された上記機能を実行する。
【0084】
本開示のいくつかの実施例に記載されるコンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ読み取り可能信号媒体、コンピュータ読み取り可能記憶媒体、またはこれらの任意の組み合わせであってもよいことに留意されたい。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光、電磁気、赤外線、半導体のシステム、装置、機器、またはこれらの任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定される。コンピュータ読み取り可能記憶媒体のより具体的な例としては、1本以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンピュータ用コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、または上記の任意の適切な組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本開示のいくつかの実施例では、コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらと組み合わせて使用され得るプログラムを含むか、または記憶する任意の有形媒体であり得る。また、本開示のいくつかの実施例では、コンピュータ読み取り可能信号媒体は、ベースバンドまたはキャリアの一部として伝搬されるデータ信号を含んでもよく、前記データ信号は、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードを格納している。このように伝搬されるデータ信号は、電磁信号、光信号、または前述の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない様々な形態を採用することができる。コンピュータ読み取り可能信号媒体は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体以外の任意のコンピュータ読み取り可能媒体であってもよく、当該コンピュータ読み取り可能信号媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらと組み合わせて使用されるプログラムを送信、伝搬、または伝送することができる。コンピュータ読み取り可能媒体に含まれるプログラムコードは、任意の適切な媒体を使用して伝送することができ、電線、光ケーブル、RF(無線周波数)など、または前述の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0085】
いくつかの実施形態では、クライアント、サーバーは、HTTP(HyperText Transfer Protocol、ハイパーテキスト転送プロトコル)のような現在知られている、または将来開発されるネットワークプロトコルを使用して通信することができ、かつ任意の形式または媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)と相互接続することができる。通信ネットワークの例としては、ローカル・エリア・ネットワーク(「LAN」)、ワイド・エリア・ネットワーク(「WAN」)、インターネットワーク(インターネットなど)、エンド・ツー・エンド・ネットワーク(アドホック・エンド・ツー・エンド・ネットワークなど)、および現在知られているネットワークや将来開発されるネットワークが挙げられる。
【0086】
上記コンピュータ読み取り可能媒体は、上記電子機器に含まれてもよく、別個に存在し、当該電子装置に組み立てられていなくてもよい。上記コンピュータ読み取り可能媒体は、少なくとも1つのプログラムを格納しており、上記少なくとも1つのプログラムが当該電子機器によって実行されると、現在ノードにおける上記無人車両のタスクの完了に応答して、誘導線における基準始動位置の占有状態情報を決定し、そのうち、上記誘導線は、上記無人車両の現在ノードから次のノードまでの所定の走行経路であり、上記基準始動位置は、上記無人車両が現在位置から上記誘導線に達する位置であり、上記占有状態情報は、占有状態または未占有状態であることと、上記占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、上記無人車両の現在位置を上記誘導線に投影し、上記誘導線における上記現在位置の初期走行距離値を決定することと、上記誘導線における上記基準始動位置の基準始動走行距離値を決定することと、上記基準始動走行距離値と上記初期走行距離値に基づいて、目標始動点シーケンスを生成することと、を電子機器に実現させる。
【0087】
本開示のいくつかの実施形態の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語、またはそれらの組み合わせで記述することができる。プログラムコードは、完全にユーザーのコンピュータ上で実行されてもよいし、部分的にユーザーのコンピュータ上で実行されてもよいし、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行されてもよいし、部分的にユーザーのコンピュータ上で実行され、かつ部分的にリモートコンピュータ上で実行されてもよいし、完全にリモートコンピュータまたはサーバー上で実行されてもよい。リモートコンピュータに関連する場合、リモートコンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含むあらゆる種類のネットワークを介してユーザーのコンピュータに接続することができ、あるいは、(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを介して接続することにより)外部のコンピュータに接続することもできる。
【0088】
添付図面のフローチャートおよびブロック図は、本開示の各実施例によるシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品によって実装され得るアーキテクチャ、機能性、および動作を示す。この点に関して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、所定の論理関数を実装するための少なくとも1つの実行可能命令を含む、モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を表すことができる。また、代替としてのいくつかの実施例では、ブロック内に示された機能は、添付図面に示された順序とは異なる順序で発生する可能性があることに留意すべきである。例えば、連続して表現された2つのブロックは、実際には基本的に並列に実行されてもよく、関連する機能によっては逆順に実行されることもある。また、ブロック図および/またはフローチャート内の各ブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャート内のブロックの組み合わせは、指定された機能または動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実装されてもよいし、専用のハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせで実装されてもよいことに留意されたい。
【0089】
本開示のいくつかの実施例で記載されたユニットは、ソフトウェアによって実装されてもよいし、ハードウェアによって実装されてもよい。記載されたユニットは、プロセッサに設けられてもよく、例えば、第1の決定ユニット、投影ユニット、第2の決定ユニット、および生成ユニットを含むプロセッサとして記載されてもよい。ここで、これらのユニットの名称は、場合によって当該ユニット自体を限定するものではなく、例えば、投影ユニットは、「上記占有状態情報が占有状態であると決定したことに応答して、上記無人車両の現在位置を上記誘導線に投影し、上記誘導線における上記現在位置の初期走行距離値を決定するユニット」として記載されてもよい。
【0090】
本明細書で上述した機能は、少なくとも部分的には、少なくとも1つのハードウェア論理コンポーネントによって実行され得る。例えば、使用され得るハードウェア論理コンポーネントの例としては、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0091】
以上の説明は、本開示の好ましい実施例の一部に過ぎず、採用される技術的原理の例示に過ぎない。本開示の実施例に係る発明の範囲は、上記技術的特徴の特定の組み合わせによって形成される技術的解決手段に限定されるものではなく、上記発明の概念から逸脱することなく、上記技術的特徴またはそれらと同等の特徴の任意の組み合わせによって形成される他の技術的解決手段も含まれるべきであることは、当業者にとって理解されるべきである。例えば、上記の特徴を、本開示の実施例に開示される(これに限定されない)、同様の機能を有する技術的特徴と交換することによって形成される技術的解決手段も、本発明の範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】