(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(54)【発明の名称】電池及びそれを用いた電子機器
(51)【国際特許分類】
H01M 50/244 20210101AFI20240221BHJP
H01M 50/533 20210101ALI20240221BHJP
H01M 50/174 20210101ALI20240221BHJP
H01M 50/538 20210101ALI20240221BHJP
H01M 50/54 20210101ALI20240221BHJP
H01M 50/247 20210101ALI20240221BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20240221BHJP
【FI】
H01M50/244 A
H01M50/533
H01M50/174
H01M50/538
H01M50/54
H01M50/247
H01M50/284
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540642
(86)(22)【出願日】2022-01-27
(85)【翻訳文提出日】2023-08-15
(86)【国際出願番号】 CN2022074404
(87)【国際公開番号】W WO2022206162
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】202110340406.4
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】黄▲りゃん▼▲りゃん▼
(72)【発明者】
【氏名】王▲楓▼
(72)【発明者】
【氏名】汪▲経▼国
(72)【発明者】
【氏名】朱爽
(72)【発明者】
【氏名】雷裕▲東▼
【テーマコード(参考)】
5H011
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA06
5H011BB04
5H011DD22
5H040AA02
5H040AA03
5H040AS13
5H040AS14
5H040AY02
5H040DD08
5H040NN03
5H043AA06
5H043CA12
5H043CA13
5H043EA06
5H043EA32
5H043HA22E
5H043JA15E
(57)【要約】
本願は、電池及びそれを用いた電子機器を開示する。前記電子機器は、収容空間が形成されるケースと、複数の機能デバイスと、電池と、を含む。複数の機能デバイスは、収容空間の一部を占め、電池は、残りの収容空間をほぼ占める。電池は、複数の電極アセンブリ、ハウジング及びフレキシブル回路を含む。ハウジングに複数の電極アセンブリが収容される。フレキシブル回路は、ハウジングと一体構造を形成し、前記複数の電極アセンブリの所定の直列/並列接続関係及び引き出し部の位置に応じて配置される。電極アセンブリと対応する機能デバイスとは、空間の占用に対して互いに回避し、相補する関係を形成することにより、収容空間の十分な利用を実現する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間が形成されるケースと、
前記ケース内に収容され、前記ケースの収容空間の一部を占める複数の機能デバイスとを含む電子機器に適用される電池であって、
前記電池は、複数の電極アセンブリと、ハウジングと、フレキシブル回路とを含み、
前記複数の電極アセンブリは、前記収容空間の残りの空間をほぼ占めるように、それぞれ所定の寸法で、所定の位置に配置され、前記電極アセンブリの所定の位置にはそれぞれ引き出し部が設置され、
前記ハウジングは、所定の位置で外側に突出し、内部に複数の収容溝が対応して形成され、前記複数の収容溝が前記複数の電極アセンブリを対応して収容するように前記複数の電極アセンブリの外形寸法に合わせ、
前記フレキシブル回路は、前記ハウジングと一体構造を形成し、前記複数の電極アセンブリの所定の直列/並列接続関係及び前記引き出し部の位置に応じて配置され、前記フレキシブル回路は、出力端子と、複数の接続部とを含み、前記複数の接続部は、前記複数の電極アセンブリを電気的に接続するように、対応する前記引き出し部に接続され、前記出力端子は、電気的な引き出しを実現するように前記ハウジング外に延びる、ことを特徴とする電池。
【請求項2】
前記フレキシブル回路は、線材部をさらに含み、前記線材部は、前記ハウジングの内側に一体に形成され、
前記複数の接続部及び前記出力端子は、前記線材部に設置され、前記接続部は、前記ケースの内側から突出して対応する前記引き出し部まで延在する、ことを特徴とする請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記ハウジングは、第1ケースと、第2ケースとを含み、
前記第1ケースは、略同一平面内に位置し、前記第2ケースは、前記第1ケースに対向して設置され、前記第1ケースと共に前記収容空間を画定し、所定の位置で前記第1ケースから離れる方向に凹んで前記複数の収容溝を形成し、
前記フレキシブル回路は、前記第1ケースの内壁に取り付けられる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電池。
【請求項4】
前記ハウジングは、第1ケースと、第2ケースとを含み、
前記第1ケースは、略同一平面内に位置し、
前記第2ケースは、前記第1ケースに対向して設置され、前記第1ケースと共に前記収容空間を画定し、所定の位置で前記第1ケースから離れる方向に凹んで前記複数の収容溝を形成し、
前記フレキシブル回路は、前記第2ケースの内壁に取り付けられ、前記第2ケースの非引き伸ばし領域に分布する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の電池。
【請求項5】
前記フレキシブル回路は、フレキシブル回路層と、絶縁層とを含み、
前記フレキシブル回路層は、前記ハウジングの内壁に取り付けられ、前記線材部、前記接続部及び前記出力端子を含み、前記絶縁層は、前記フレキシブル回路層の外側に被覆され、前記接続部及び前記出力端子を露出させる、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の電池。
【請求項6】
前記フレキシブル回路層は、複数の線材セグメントを含み、前記複数の線材セグメントは、前記所定の直列/並列接続関係及び前記引き出し部と前記出力端子の位置に応じて予め設置され、
前記接続部と前記出力端子のうちの少なくとも1つは、線材セグメントの1つと一体に予備成形され、
前記絶縁層は、前記複数の線材セグメントを被覆する、ことを特徴とする請求項5に記載の電池。
【請求項7】
前記絶縁層は、前記線材セグメントの表面に絶縁材料を塗布して形成される、ことを特徴とする請求項6に記載の電池。
【請求項8】
前記電極アセンブリは、複数の積層設置された正極シート、セパレータ及び負極シートを含み、前記正極シートに正極タブが設置され、前記負極シートに負極タブが設置され、
各電極アセンブリの複数の前記正極タブは、一緒に接続されて正極引き出し部を形成し、複数の前記負極タブは、一緒に接続されて負極引き出し部を形成し、
前記接続部は、前記線材セグメントから突出して対応する正極引き出し部又は負極引き出し部に当接する位置まで延在する、ことを特徴とする請求項7に記載の電池。
【請求項9】
前記絶縁層は、前記フレキシブル回路層の外側に積層され、前記ハウジングに結合される絶縁膜である、ことを特徴とする請求項6~8に記載の電池。
【請求項10】
ケースと、複数の機能デバイスと、請求項1~9のいずれか一項に記載の電池とを含み、
前記ケースには、収容空間が形成され、
前記複数の機能デバイスは、前記ケース内に取り付けられ、前記収容空間の一部を占め、
前記電池は、前記収容空間の残りの空間をほぼ占める、ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照出願)
本開示は、2021年3月30日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202110340406.4、出願名称が「電池及びそれを用いた電子機器」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、その全ての内容は、参照により本開示に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、電池の分野に関し、具体的には、電池及びそれを用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
ノートパソコン、タブレットパソコン、携帯電話などの電子機器は、美観と携帯性の要求により、設計上でますます薄型化されている。通常、このような電子機器内部の機能部品の外形寸法及び配置は、それぞれ異なるが、その重要な部品である電池は、取り付け方式が基本的に同じであり、即ち、電池に対して単独の電池室を予め設置する必要があり、かつ電池と電池室は、基本的に規則的な外形であり、他の機能部品を回避するために、一部の空間を放棄する必要があり、電子機器の薄型化に不利である。同時に、電池は、通常、複数のセルを含み、出力電圧、出力電流、サンプリング、制御などの要件を満たすために、多くの接続回路を設置する必要があり、構造が複雑であり、かつ多くの空間を占める。
【発明の概要】
【0004】
これに鑑みて、本願は、電池の構造を簡略化し、電子機器内部の空間利用率を向上させ、電子機器の薄型化に寄与する電池構造を提供することを目的とする電池及びそれを用いた電子機器を開示する。
【0005】
解決手段は、以下のとおりである。
【0006】
電池は、収容空間が形成されるケースと、前記ケース内に収容され、前記ケースの収容空間の一部を占める複数の機能デバイスとを含む電子機器に適用され、前記電池は、複数の電極アセンブリと、ハウジングと、フレキシブル回路とを含み、
前記複数の電極アセンブリは、前記収容空間の残りの空間をほぼ占めるように、それぞれ所定の寸法規格に設置され、所定の位置に配置され、前記電極アセンブリの所定の位置に引き出し部が設置され、
前記ハウジングは、所定の位置で外側に突出し、内部に複数の収容溝が対応して形成され、前記複数の収容溝が前記複数の電極アセンブリを対応して収容するように前記複数の電極アセンブリの外形寸法に合わせ、前記フレキシブル回路は、前記ハウジングと一体構造を形成し、前記複数の電極アセンブリの所定の直列/並列接続関係及び前記引き出し部の位置に応じて配置され、前記フレキシブル回路は、出力端子と、複数の接続部とを含み、前記複数の接続部は、前記複数の電極アセンブリを電気的に接続するように、対応する前記引き出し部に接続され、
前記出力端子は、電気的な引き出しを実現するように前記ハウジング外に延びる。
【0007】
好ましい実施形態において、前記フレキシブル回路は、線材部をさらに含み、前記線材部は、前記ハウジングの内側に一体に形成され、
前記複数の接続部及び前記出力端子は、前記線材部に設置され、前記接続部は、前記ケースの内側から突出して対応する前記引き出し部まで延在する。
【0008】
好ましい実施形態において、前記ハウジングは、第1ケースと、第2ケースとを含み、
前記第1ケースは、略同一平面内に位置し、前記第2ケースは、前記第1ケースに対向して設置され、前記第1ケースと共に前記収容空間を画定し、所定の位置で前記第1ケースから離れる方向に凹んで前記複数の収容溝を形成し、
前記フレキシブル回路は、前記第1ケースの内壁に取り付けられる。
【0009】
好ましい実施形態において、前記ハウジングは、第1ケースと、第2ケースとを含み、
前記第1ケースは、略同一平面内に位置し、前記第2ケースは、前記第1ケースに対向して設置され、前記第1ケースと共に前記収容空間を画定し、所定の位置で前記第1ケースから離れる方向に凹んで前記複数の収容溝を形成し、
前記フレキシブル回路は、前記第2ケースの内壁に取り付けられ、前記第2ケースの非引き伸ばし領域に分布する。
【0010】
好ましい実施形態において、前記フレキシブル回路は、フレキシブル回路層と、絶縁層とを含み、
前記フレキシブル回路層は、前記ハウジングの内壁に取り付けられ、前記線材部、前記接続部及び前記出力端子を含み、前記絶縁層は、前記フレキシブル回路層の外側に被覆され、前記接続部及び前記出力端子を露出させる。
【0011】
好ましい実施形態において、前記フレキシブル回路層は、複数の線材セグメントを含み、前記複数の線材セグメントは、前記所定の直列/並列接続関係及び前記引き出し部と前記出力端子の位置に応じて予め設置され、
前記接続部と前記出力端子のうちの少なくとも1つは、線材セグメントの1つと一体に予備成形され、
前記絶縁層は、前記複数の線材セグメントを被覆する。
【0012】
好ましい実施形態において、前記絶縁層は、前記線材セグメントの表面に絶縁材料を塗布して形成される。
【0013】
好ましい実施形態において、前記電極アセンブリは、複数の積層設置された正極シート、セパレータ及び負極シートを含み、前記正極シートに正極タブが設置され、前記負極シートに負極タブが設置され、
各電極アセンブリの複数の前記正極タブは、集中的に接続されて正極引き出し部を形成し、複数の前記負極タブは、集中的に接続されて負極引き出し部を形成し、
前記接続部は、前記線材セグメントから突出して対応する正極引き出し部又は負極引き出し部に当接する位置まで延在する。
【0014】
好ましい実施形態において、前記絶縁層は、前記フレキシブル回路層の外側に積層され、前記ハウジングに結合される絶縁膜である。
【0015】
本願に係る電子機器は、ケースと、複数の機能デバイスと、前述の電池とを含み、
前記ケースには、収容空間が形成され、
前記複数の機能デバイスは、前記ケース内に取り付けられ、前記収容空間の一部を占め、
前記電池は、前記収容空間の残りの空間をほぼ占める。
【0016】
前述の電池及びそれを用いた電子機器において、前記電子機器の機能デバイスと電池の外形は、互いにフィットし、電極アセンブリと対応する機能デバイスとは、空間の占用に対して互いに回避し、相補する関係を形成することにより、収容空間の十分な利用を実現する。同時に、フレキシブル回路を成形し配置しやすいという特徴を利用して、フレキシブル回路をケースの内側に一体形成することにより、電池の回路設計を簡略化することができる。これにより、電子機器の内部空間の利用率を向上させ、電子機器の薄型化を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示の上記記載及び他の目的と利点は、添付図面を参照しながら以下に詳細に説明される。
【0018】
【
図1】好ましい実施例における電子機器の分解構成図である。
【
図2】好ましい実施例における電子機器における電池の概略構成図である。
【
図3】
図2に示す電池における電極アセンブリとフレキシブル回路の一実施例における概略構成図である。
【
図4】
図2に示す電池における電極アセンブリ及びフレキシブル回路の他の実施例における概略構成図である。
【
図5】
図2に示す電池における電極アセンブリの分布を示す概略図である。
【
図6】
図2に示す電池におけるフレキシブル回路の分布を示す概略図である。
【
図7】
図2に示す電池における電極アセンブリと接続回路との接続を示す概略図である。
【
図8】
図4に示す電極アセンブリと第1ケースの一実施例における概略構成図である。
【
図9】
図2に示す電池における電極アセンブリの概略構成図である。
【
図10】
図9に示す電極アセンブリと線材部との接続構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の実施例を詳細に説明し、図面を参照して説明される実施例は、例示的なものであり、以下、本開示の実施例を詳細に説明する。
【0020】
図1に示すように、電子機器100は、ケース10と、電池20と、機能デバイス30とを含む。上記ケース10には、上記電池20及び上記機能デバイス30を収容する収容空間が形成される。
【0021】
上記機能デバイス30は、上記ケース10内に取り付けられ、上記収容空間の一部を占める。上記電池20は、上記収容空間の残りの空間をほぼ占める。
【0022】
例えば、いくつかの応用シーンでは、上記電子機器100は、ノートパソコン、タブレットパソコンなどの携帯装置であってもよく、携帯電話、ウェアラブル機器などの他のスマート電子製品であってもよい。上記電子機器100がノートパソコンであることを例として、上記ケース10は、対応してノートパソコンのホスト部分のハウジングであり、上記機能デバイス30は、主にマザーボード、CPU、ハードディスク、メモリ、ビデオカード、サウンドカード、ラジエーターなどを含む。上記電池30は、ノートパソコンに給電する電池である。
【0023】
実際の応用において、上記CPU、ハードディスク、メモリ、ビデオカード、サウンドカード及びラジエーターは、上記マザーボードの一側に取り付けられた後、ハウジングの内部の収容空間に向かう側が上記収容空間の一部を占め、かつ機能デバイスの仕様が多様であり、外形寸法が異なり、組み立てられた後に、機能デバイスの凹凸、機能デバイス間の配置間隔などの影響により、残りの収容空間の形状が不規則的で、平坦ではない。
【0024】
通常、上記ケース10内には、独立した電池室が設置され、かつ電池室は、設計及び加工を容易にするために規則的な形状に設置されるが、上記機能デバイス30を全体的に回避する必要があるため、多くの不規則な空間を利用することができない。
【0025】
これに鑑みて、本願に開示された電子機器100において、上記機能デバイス30は、上記ケース10内に取り付けられ、上記収容空間の一部を占め、上記電池20は、上記収容空間の残りの空間をほぼ占める。なお、ここでいう「ほぼ」とは、加工精度の制限、組立要求、電気安全要件などの要因により、前述の残りの空間を厳密かつ完全に占めることができないことを指すため、上記電池20は、上記収容空間の残りの空間をほぼ占めることができ、上記収容空間の容積をできるだけ利用するように上記電池20と上記機能デバイス30とが互いに回避し、体積が相補的であることを表せばよい。
【0026】
図2~
図4に示すように、上記目的を達成するために、本願の実施例に係る電池20は、ハウジング210と、複数の電極アセンブリ220と、フレキシブル回路230とを含む。
【0027】
上記複数の電極アセンブリ220は、それぞれ所定の外形寸法を有し、所定の位置に配置される。具体的な実施において、電子機器100が特定の機能を実現する必要があるため、その機能デバイス30は、電池20よりも先にケース10内に設置されてもよい。それに応じて、ケース10内の残りの空間の形状及び分布も基本的に決定され、このように、当該残りの空間の形状及び分布に基づいて上記複数の電極アセンブリ220の外形寸法及び位置分布を予め区画することができると共に、電池20が外部に電力を出力できるという要件を満たすために、上記複数の電極アセンブリ220間の直列及び/又は並列接続関係を予め設定して出力電流、電圧などを設定することができる。
【0028】
各電極アセンブリ220のうちの少なくとも2つの電極アセンブリ220は、異なる高さを有し、機能デバイス30の体積占用に応じて設定されてもよい。このように、上記電極アセンブリ220は、高さ面で、前述の複数の機能デバイス30と互いに回避するように設置されてもよく、即ち、電池20が前述の収容空間内に置かれる場合、電子機器100の機能デバイス30は、収容空間の一部を占め、電池20において機能デバイス30の配置に応じて電極アセンブリ220の外形寸法及び位置分布を予め設定し、電極アセンブリ220を対応する位置の機能デバイス30に合わせる高さに設置することにより、例えば、所定の位置において、機能デバイス30の高さが高い場合、それに対応して設置された電極アセンブリ220の高さが低く設置され、機能デバイス30の高さが低い場合、それに対応して設置された電極アセンブリ220の高さが高く設置されることにより、電池20が前述の収容空間の残りの空間をほぼ占め、収容空間の十分な利用を実現する。
【0029】
具体的な実施において、上記電極アセンブリ220の形状は、巻回プロセスによって成形されるように規則的な形状であってもよい。例えば、加工の難しさを低減するために、上記電極アセンブリ220は、略直方体形状に形成されてもよい。なお、上記電極アセンブリ220は、菱形、扇形、台形などの不規則な形状、即ち異形に設置されてもよい。この場合、上記電極アセンブリ220は、積層によって成形されてもよい。実際の応用において、電極アセンブリ220の形状は、収容空間の設置要件に応じて設定されてもよい。
【0030】
上記電極アセンブリ220の所定の位置には、複数の電極アセンブリ220間の直列接続と並列接続を実現するように、引き出し部2201が設置される。
【0031】
上記ハウジング210は、所定の位置で外側に突出し、ハウジング210の内部に複数の収容溝2121が対応して形成される。上記複数の収容溝2121は、上記複数の電極アセンブリ220を対応して収容するように上記複数の電極アセンブリ220の外形寸法に合わせる。
【0032】
上記フレキシブル回路230は、上記ハウジング210と一体構造を形成し、上記複数の電極アセンブリ220の所定の直列/並列接続関係及び上記引き出し部2201の位置に応じて配置される。上記フレキシブル回路230は、出力端子2303と、複数の接続部2302とを含み、上記複数の接続部2302は、上記複数の電極アセンブリ220を電気的に接続するように対応する上記引き出し部2201に接続される。上記出力端子2303は、電気的な引き出しを実現するように上記ハウジング210外に延びる。
【0033】
上記フレキシブル回路230と上記ハウジング210とは、一体構造を形成し、上記フレキシブル回路230の本体部分は、接着、嵌合、溶接、被覆などのプロセスによって上記ハウジング210の内側に一体に固定され、上記フレキシブル回路230の出力端子2303及び接続部2302は、上記接続部2302により上記複数の電極アセンブリ220との電気的な接続を実現し、上記出力端子2303により上記電池20の電気的な引き出しを実現するように、上記ハウジング210の内側から突出することができることを理解することができる。
【0034】
例えば、好ましい実施形態において、上記フレキシブル回路230は、線材部2301、上記接続部2302及び上記出力端子2303を含む。上記線材部2301は、上記ハウジング210の内側に一体に形成される。上記複数の接続部2302及び上記出力端子2303は、上記線材部2301に設置され、上記接続部2302は、上記ハウジング210の内側から突出して対応する上記引き出し部2201まで延在する。
【0035】
上記のように、上記複数の電極アセンブリ220が所定の位置に配置された後、電池20が外部に電力を出力できるという要件を満たすために、上記複数の電極アセンブリ220間の直列及び/又は並列接続関係を予め設定して出力電流、電圧などを設定することができる。被膜付きの通常の回路を用いて上記複数の電極アセンブリ220の接続を実現すると、通常の回路の折り畳み不能の特性により、電池の安全性能を低下させ、また、回路が電池内部で直接接続されると、全体のレイアウトを乱し、複雑化させるため、当該特許は、自由に湾曲し、巻回して折り畳むことができるフレキシブル回路を用いることにより、通常の回路の折り畳み不能の特性によるリスクを解決する。各電極アセンブリ220間の直列/並列接続関係をフレキシブル回路に予め設計することにより、フレキシブル回路230において電極アセンブリ220に接続される正極接続端子と負極接続端子のそれぞれは、対応する位置の電極アセンブリ220に引き出され、複数の電極アセンブリ220の直列/並列接続を実現するように電極アセンブリ220の対応する位置から引き出す正極ピンと負極ピンに接続される。
【0036】
別の好ましい実施形態において、上記ハウジング210は、第1ケース2110と、第2ケース2120とを含む。
【0037】
第1ケース2110は、略同一平面内に位置する。言い換えれば、上記第1ケース2110は、略平坦な板状構造である。第2ケース2120は、上記第1ケース2110に対向して設置され、上記第1ケース2110と共に上記収容空間を画定する。上記第2ケース2120は、所定の位置で上記第1ケース2110から離れる方向に凹んで上記複数の収容溝2121を形成する。
【0038】
実際の応用において、上記ハウジング210は、アルミニウムプラスチックフィルムであってもよく、第1ケース2110は、アルミニウムプラスチックフィルムの平坦な面である。第2ケース2120は、所定の位置で引き伸ばされて凹んだ上記収容溝2121を形成することができる。
【0039】
具体的な実施において、上記複数の電極アセンブリ220の所定の外形寸法及び所定の位置分布に基づいて、アルミニウムプラスチックフィルムを特定の位置に応じて異なる深さにプレスすることができるが、フレキシブル回路230をプレスすることができないため、フレキシブル回路230を、アルミニウムプラスチックフィルムにおけるプレスする必要がない底層平面フィルムに設計するとともに、各電極アセンブリ220に対応する位置の接続部2302を保留する必要がある。その後、電極アセンブリ230の各位置の正極/負極引き出し部2201をそれぞれフレキシブル回路230に対応する接続部2302に電気的に接続する。上記電極アセンブリ220の接続部2302は、通常、各電極シートのタブを集中的にスポット溶接することによって形成される。引き出し部2201と接続部2302とは、電池20の内部の各電極アセンブリ220間の直列/並列接続を実現するように、スポット溶接又はリベットなどによって電気的に接続される。
【0040】
上記フレキシブル回路230は、上記第1ケース2110と一体構造を形成してもよく、上記第2ケース2120と一体構造を形成してもよい。
【0041】
例えば、上記フレキシブル回路230は、上記第1ケース2110の内壁に取り付けられる。別の実施形態において、上記フレキシブル回路230は、上記第2ケース2120の内壁に取り付けられてもよく、フレキシブル回路230は、プレスと引き伸ばしを受けることができないため、上記第2ケース2120の非引き伸ばし領域2122に分布する必要がある。
【0042】
上記フレキシブル回路230は、フレキシブル回路層及び絶縁層2304を含む。上記フレキシブル回路層は、上記ハウジング210の内壁に取り付けられる。具体的な実施において、上記フレキシブル回路層は、線材部2301、上記接続部2302及び上記出力端子2303を含んでもよい。
【0043】
上記フレキシブル回路230と上記第1ケース2110とが一体構造を形成することを例として、具体的な実施において、上記電極アセンブリ230の各位置の正極/負極引き出し部2201は、上記第1ケース2110の内面に近接して設置されてもよく、フレキシブル回路層が第1ケース2110の内壁に取り付けられた後、上記接続部2302は、第1ケース2110の内壁から折り曲げられて上記電極アセンブリ230の対応する位置の正極/負極引き出し部2201まで延在してもよい。上記絶縁層2304は、上記フレキシブル回路層の外側に被覆され、上記接続部2302及び出力端子2303を露出させ、このように、上記絶縁層2304は、上記フレキシブル回路層の上記電極アセンブリ220に近接する側を隔離し、絶縁保護の役割を果たすとともに、その後の電池内の電解液による回路腐食を防止することができる。
【0044】
好ましい実施形態において、上記フレキシブル回路層は、複数の線材セグメントを含み、前記複数の線材セグメントは、上記所定の直列/並列接続関係及び上記引き出し部2201と上記出力端子2303の位置に応じて予め設置される。上記接続部2302と上記出力端子2303のうちの少なくとも1つは、線材セグメントの1つと一体に予備成形される。
【0045】
例として、
図5~
図10に示すように、具体的な実施例において、電池20は、具体的には、第1電極アセンブリ2210、第2電極アセンブリ2220、第3電極アセンブリ2230、第4電極アセンブリ2240及び第5電極アセンブリ2250として示される5つの電極アセンブリ220を含む。これらの電極アセンブリ220は、いずれも直方体型を呈し、各電極アセンブリは、いずれも長さ、幅、高さの3つの寸法を有し、上記幅と長さは、それぞれ上記高さ方向に垂直な2つの方向における上記電極アセンブリの寸法である。上述のように、5つの電極アセンブリ220のうちの少なくとも2つの電極アセンブリ220は、異なる高さを有する。具体的な実施において、電子機器100内の機能デバイス30の仕様が異なるため、通常、5つの電極アセンブリ220は、異なる高さを有し、かつ上記5つの電極アセンブリ220のうちの少なくとも2つの電極アセンブリ220は、異なる幅を有し、及び/又は異なる長さを有する。本例において、上記第1~第5電極アセンブリの長さ、幅及び高さは、いずれも互いに異なる。実施時に具体的な要件に応じて設置すればよい。
【0046】
第1電極アセンブリ2210、第2電極アセンブリ2220、第3電極アセンブリ2230、第4電極アセンブリ2240及び第5電極アセンブリ2250は、所定の形態で配置され、隣接する電極アセンブリ間に間隔が設置される。各電極アセンブリ220の引き出し部2201は、上記フレキシブル回路230に接続される必要があるため、上記間隔に向けて対応して設置される。
図3に示すように、第2電極アセンブリ2220の正極引き出し部と負極引き出し部は、第2電極アセンブリ2220と第3電極アセンブリ2230との間の間隔に設置され、第3電極アセンブリ2230の正極引き出し部と負極引き出し部は、第3電極アセンブリ2230と第5電極アセンブリ2250との間の間隔に設置され、第4電極アセンブリ2240と第5電極アセンブリ2250の正極引き出し部は、第4電極アセンブリ2240と第5電極アセンブリ2250との間の間隔に設置され、第5電極アセンブリ2250の負極引き出し部は、第5電極アセンブリ2250と第1電極アセンブリ2210との間の間隔に設置され、第1電極アセンブリ2210の正極引き出し部と負極引き出し部、及び第4電極アセンブリ2240の負極引き出し部は、それぞれ電極アセンブリの外周側に向けて設置される。
【0047】
これに対応して、フレキシブル回路230の線材部2301は、上記第1~第5電極アセンブリ間の所定の直列/並列接続関係を実現するために、複数の線材セグメントとして設置される。例えば、
図4に示すように、第1電極アセンブリ2210が並列接続された第2電極アセンブリ2220及び第3電極アセンブリ2230に直列接続され、さらに並列接続された第4電極アセンブリ2240及び第5電極アセンブリ2250に直列接続されることを実現する必要がある場合、上記線材部2301は、4つのセグメント、即ち、第1線材セグメント2310、第2線材セグメント2320、第3線材セグメント2330及び第4線材セグメント2340に設置されてもよい。
【0048】
図7に示すように、第1線材セグメント2310は、第1電極アセンブリ2210の正極引き出し部に接続され、電池20の正極出力端子として重複使用される。
【0049】
第2線材セグメント2320は、一端が上記第1電極アセンブリ2210の負極引き出し部に接続され、他端が2つの接続部2302に分けられ、それぞれ第2電極アセンブリ2220と第3電極アセンブリ2230の正極引き出し部に接続される。
【0050】
第3線材セグメント2330の両端は、それぞれ2つの接続部2302に分けられ、一端の2つの接続部2302は、それぞれ第2電極アセンブリ2220の負極引き出し部及び第5電極アセンブリ2250の負極引き出し部に接続され、他端の2つの接続部2302は、それぞれ第4電極アセンブリ2240の正極引き出し部及び第5電極アセンブリ2250の正極引き出し部に接続される。
【0051】
第4線材セグメント2340は、一端が2つの接続部2320に分けられ、それぞれ第4電極アセンブリ2240の負極引き出し部及び第5電極アセンブリ2250の負極引き出し部に接続され、他端が上記電池20の負極出力端子として重複使用される。
【0052】
以上のような線材セグメントの設置及び接続により、第1電極アセンブリ2210、並列接続された第2電極アセンブリ2220及び第3電極アセンブリ2230、及び並列接続された第4電極アセンブリ2240及び第5電極アセンブリ2250の直列接続を実現するとともに、電池20の正極出力と負極出力を実現することができる。
【0053】
上記絶縁層2304は、上記複数の線材セグメントを被覆する。例えば、好ましい実施形態において、上記絶縁層2304は、上記線材セグメントの表面に絶縁材料を塗布して形成される。別の好ましい実施形態において、上記絶縁層2304は、上記フレキシブル回路層2312の外側に積層され、上記ハウジング210に結合される絶縁膜であってもよい。具体的な実施において、
図8~
図10に示すように、上記ハウジング210は、アルミニウムプラスチックフィルムであってもよく、同時に、フレキシブル回路層及び絶縁層2304をアルミニウムプラスチックフィルムに予め設計してもよく、アルミニウムプラスチックフィルムの元のナイロン層2111、Al層2112及びPP層2113にフレキシブル回路層、及び耐食と絶縁作用を有する絶縁層2304を予め嵌め込み、その後、正極タブピンと負極タブピンによって正極タブと負極タブを引き出し、タブの引き出しを実現する。
【0054】
電極アセンブリ220は、正極シート221と、セパレータ222と、負極シート223とを含む電極体である。例えば、好ましい実施形態において、上記電極アセンブリ220は、複数の積層設置された正極シート221、セパレータ222及び負極シート223を含み、上記正極シート221に正極タブ2211が設置され、上記負極シート223に負極タブ2231が設置される。
【0055】
各電極アセンブリ220の複数の上記正極タブ2211は、集中的に接続されて正極引き出し部を形成し、複数の上記負極タブ2231は、集中的に接続されて負極引き出し部を形成する。
【0056】
上記接続部2302は、対応する正極引き出し部又は負極引き出し部に電気的に接続するように、上記フレキシブル回路230から突出して対応する正極引き出し部又は負極引き出し部に当接する位置まで延在する。
【0057】
前述の電池20及びそれを用いた電子機器100において、上記電子機器100の機能デバイス30と電池20の外形は、互いにフィットし、電極アセンブリ220と対応する機能デバイス30とは、空間の占用に対して互いに回避し、相補する関係を形成することにより、収容空間の十分な利用を実現する。同時に、フレキシブル回路230を成形し配置しやすいという特徴を利用して、フレキシブル回路230をケース210の内側に一体形成することにより、電池20の回路設計を簡略化し、電池20の設計及びレイアウトをより簡単にすることができる。これにより、電子機器100の内部空間の利用率を向上させ、電子機器100の薄型化を容易に実現することができる。
【0058】
上記フレキシブル回路230は、上記ハウジング内に収容され、かつ上記複数の電極アセンブリ220の所定の直列/並列接続関係及び上記引き出し部2201の位置に応じて、上記複数の電極アセンブリを電気的に接続するように配置され、電池20のハウジング210内に配線して電極アセンブリ220の電気的な接続を実現し、出力端子が電気的な引き出しを実現するように上記ハウジング外に延び、それにより、外部回路を簡略化し、電子機器100の内部空間に対する外部回路及び部品の占用を減少させる。
【0059】
好ましい実施形態において、上記フレキシブル回路は、線材部2301と、上記線材部2301に設置された複数の接続部2302と、をさらに含む。上記線材部2301は、上記複数の電極アセンブリ220の所定の直列/並列接続関係及び上記引き出し部2201の位置に応じて上記電極アセンブリ220の周側に配置される。上記複数の接続部2302は、上記線材部2301に設置され、対応する位置の上記引き出し部2201に電気的に接続される。上記出力端子2303は、上記線材部2301に設置される。
【0060】
具体的な実施において、上記電極アセンブリ220は、正極シート、セパレータ及び負極シートを巻回して製造され、正極シートと負極シートにはタブが予め設置され、それに応じて、上記引き出し部2201は、巻回した後に、正極タブを集中的に溶接して形成された正極引き出し部及び負極タブを集中的に溶接して形成された負極引き出し部を含んでもよい。上記引き出し部2201は、上記電極アセンブリ220の側面に設置されてもよく、複数の電極アセンブリ220の引き出し部2201は、上記フレキシブル回路230を容易に配置するように略同一平面に設置されてもよい。
【0061】
上記線材部2301は、上記所定の直列/並列接続関係及び上記引き出し部の位置に応じて予め設置された複数の線材セグメントを含んでもよい。上記複数の電極アセンブリ220は、空間占用の要件を満たすために、寸法規格に差異があるが、電力出力の要件を満たすために、所定の直列接続/並列接続関係に応じて接続される必要がある。上記線材部2301は、複数の線材セグメントとして予め設置され、電極アセンブリ220の配置に応じて所定の直列/並列接続、特に直列接続をより容易に実現することができる。
【0062】
加工成形を容易にするとともに、接続ステップを簡略化するために、上記接続部2302と上記出力端子2303のうちの少なくとも1つは、線材セグメントの1つと一体に予備成形されてもよい。具体的な実施において、上記接続部2302は、いずれも対応する線材セグメントと一体成形されてもよく、対応する線材セグメントの端部に位置する。上記出力端子2303は、正極出力端子及び負極出力端子を含み、一方が線材セグメントと一体成形され、他方が線材セグメントで構成されてもよい。上記線材部の外側は、電気的絶縁保護を実現するように、絶縁膜240で被覆される。上記接続部2302と上記出力端子2303の一部は、電気的な接続を容易にするために、露出する。
【0063】
上記複数の電極アセンブリ220の配置を設定する場合、隣接する電極アセンブリ220の間に間隔を設置することができる。各電極アセンブリ220の引き出し部2201は、上記フレキシブル回路230に接続される必要があるため、上記間隔に向けて対応して設置される。上記線材部2301の隣接する電極アセンブリ220間に位置する部分は、対応する間隔内に嵌設される。このように、フレキシブル回路230と電極アセンブリ220の引き出し部2201との間の電気的な接続を容易にし、電極アセンブリ220の引き出し部2201は、元々一部の空間を占める必要があるため、フレキシブル回路230の線材部2301を元々保留する必要がある間隔内に嵌設することは、当該一部の空間を重複使用することに相当し、空間利用率を向上させるとともに、配線も容易になる。
【0064】
具体的な実施において、上記ハウジング210は、第1ケース2110と、第2ケース2120とを含んでもよい。
【0065】
第1ケース2110は、略同一平面内に位置し、即ち、上記第1ケース2110は、略平坦な膜であり、上記ハウジング210の平坦な面を形成する。ここでいう「略」は、具体的な実施において、加工精度の影響による公差、誤差、又は局所的な設計要件の影響による局所的な異形などであってもよく、第1ケース2110は、略平坦であればよい。
【0066】
第2ケース2120は、所定の位置で上記第1ケース2110から離れる方向に凹んで上記複数の収容溝2121を形成する。各収容溝2121の形状は、対応する電極アセンブリ220の形状に合わせる。
【0067】
上記第1ケース2110と上記第2ケース2120の周側にそれぞれ封止部が設置され、上記第1ケース2110と上記第2ケース2120の周側が上記封止部により密封接続され、それにより、上記電極アセンブリ220と上記フレキシブル回路230を上記ケース210内に封止する。上記出力端子2303の外側は、シーラント層(図示せず)で被覆される。上記出力端子2303は、2つの封止部の間から上記ハウジング210外に延び、かつ上記電池20の電気的な引き出しを実現するように上記シーラント層を介して上記封止部の対応する位置に密封接続される。
【0068】
上記電極アセンブリ220の引き出し部2201及び上記フレキシブル回路230は、上記第1ケース2110に近接して設置される。平坦な第1ケース2110により、整然とした配線を形成することができ、後期の応力変形をできるだけ回避することもできる。
【0069】
本明細書の説明では、参照用語「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」などの説明は、当該実施例又は例と組み合わせて説明された具体的な特徴、構成、材料又は特点が本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語に対する例示的な説明は、必ずしも同じ実施例又は例を指すとは限らない。
【0070】
本開示の実施例を示し説明したが、当業者であれば、本開示の原理及び目的を逸脱しない限り、これらの実施例に対して様々な変更、補正、置換及び変形を行うことができ、本開示の範囲は特許請求の範囲及びその均等物によって限定されていることを理解することができる。
【符号の説明】
【0071】
10 ケース
20 電池
30 機能デバイス
100 電子機器
210 ハウジング
220 電極アセンブリ
221 正極シート
222 セパレータ
223 負極シート
230 フレキシブル回路
2110 第1ケース
2120 第2ケース
2121 収容溝
2122 非引き伸ばし領域
2201 引き出し部
2211 正極タブ
2231 負極タブ
2210 第1電極アセンブリ
2220 第2電極アセンブリ
2230 第3電極アセンブリ
2240 第4電極アセンブリ
2250 第5電極アセンブリ
2301 線材部
2302 接続部
2303 出力端子
2304 絶縁層
2310 第1線材セグメント
2320 第2線材セグメント
2330 第3線材セグメント
2340 第4線材セグメント
【国際調査報告】