(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(54)【発明の名称】アレルギーの治療方法
(51)【国際特許分類】
A61K 39/00 20060101AFI20240221BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20240221BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20240221BHJP
A61K 36/736 20060101ALI20240221BHJP
A61K 36/22 20060101ALI20240221BHJP
A61K 36/185 20060101ALI20240221BHJP
A61K 36/52 20060101ALI20240221BHJP
A61K 36/48 20060101ALI20240221BHJP
A61K 36/899 20060101ALI20240221BHJP
A61K 35/60 20060101ALI20240221BHJP
A61K 35/57 20150101ALI20240221BHJP
A61K 35/20 20060101ALI20240221BHJP
A61K 35/612 20150101ALI20240221BHJP
A23L 33/17 20160101ALI20240221BHJP
A23L 33/185 20160101ALI20240221BHJP
A23L 33/19 20160101ALI20240221BHJP
【FI】
A61K39/00 H
A61P37/08
A61P37/02
A61K36/736
A61K36/22
A61K36/185
A61K36/52
A61K36/48
A61K36/899
A61K35/60
A61K35/57
A61K35/20
A61K35/612
A23L33/17
A23L33/185
A23L33/19
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551116
(86)(22)【出願日】2022-02-23
(85)【翻訳文提出日】2023-10-19
(86)【国際出願番号】 US2022017566
(87)【国際公開番号】W WO2022182789
(87)【国際公開日】2022-09-01
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521234777
【氏名又は名称】オールアダプト イミュノセラピューティクス,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALLADAPT IMMUNOTHERAPEUTICS,INC.
【住所又は居所原語表記】1160 Chestnut Street,Menlo Park,CA 94025,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】ドンブコウスキ,アシュリー
(72)【発明者】
【氏名】マククリントック,ダナ
(72)【発明者】
【氏名】ラル,プリーティ
(72)【発明者】
【氏名】サリヴァン,エイミー
(72)【発明者】
【氏名】アブラハム,ヴァーギース
(72)【発明者】
【氏名】ラビー,ヌスラット
(72)【発明者】
【氏名】カークナー,ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ミラーニ,アメリア
【テーマコード(参考)】
4B018
4C085
4C087
4C088
【Fターム(参考)】
4B018MD20
4B018MD49
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4B018MD57
4B018MD58
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4C087ZB07
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4C088AB21
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4C088AC04
4C088BA07
4C088BA16
4C088MA07
4C088MA52
4C088NA14
4C088ZB07
4C088ZB13
(57)【要約】
混合アレルゲン組成物を対象に投与することからなる、アレルギーを治療または予防する方法が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それを必要とする対象におけるアレルギーを治療または予防する方法であって、
少なくとも約40週間、混合アレルゲン組成物の1日用量を対象に経口投与することを含み、1日用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期1日用量から、混合アレルゲン組成物の約4500mg(総タンパク質重量)または混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終1日用量まで、約2~6週間ごとに増加させる方法。
【請求項2】
食品に対するアレルギーを有する対象において、食品の耐容閾値を増加させる方法であって、
対象に混合アレルゲン組成物の1日用量を少なくとも約40週間投与することを含み、1日用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期1日用量から、混合アレルゲン組成物の約4500mg(総タンパク質重量)または混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終1日用量まで、約2~6週間ごとに増加させる方法。
【請求項3】
対象が1つの食品に対してのみ食物アレルギーを有する請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
対象が2~15種類の異なる食品に対して食物アレルギーを有する請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
対象が2~10種類または2~5種類の異なる食品に対する食物アレルギーを有する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
混合アレルゲン組成物の1日用量を、約2~6週間ごとに、約5mg、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約400mg、約700mg、約1000mg、約1500mg、約3000mgの初期1日用量から約4500mgの最終1日用量まで増加させる請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
それを必要とする対象においてアレルギーを治療または予防するための方法であって、該方法は、少なくとも約40週間、混合アレルゲン組成物の1日用量を対象に経口投与することを含み、
(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、
(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、
(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、
(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、
(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、
(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、
(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、
(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、
(ix)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、
(x)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgであり、
(xi)次の約20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約4500mgであり、
対象がより高い用量に耐えられない場合、用量は増加されず、対象は少なくとも約40週間の残りの期間、最高耐容用量が投与される方法。
【請求項8】
それを必要とする対象においてアレルギーを治療または予防するための方法であって、該方法は、少なくとも約40週間、混合アレルゲン組成物の1日用量を対象に経口投与することを含み、
(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、
(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、
(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、
(iv)対象が約100mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、または対象が約100mgの1日用量に耐えられない場合、次の約30~34週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、
(v)対象が約200mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、または対象が約200mgの1日用量に耐えられない場合、次の約28~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、
(vi)対象が約400mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、または対象が約400mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約26~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、
(vii)対象が約700mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、または対象が約700mgの1日用量に耐えられない場合、次の約24~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、
(viii)対象が約1000mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、または対象が約1000mgの1日用量に耐えられない場合、次の約22~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、
(ix)対象が約1500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、または対象が約1500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、
(x)対象が約3000mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgであり、または対象が約3000mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約18~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、
(xi)対象が約4500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約16~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約4500mgであり、または対象が約4500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約16~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgである方法。
【請求項9】
それを必要とする対象においてアレルギーを治療または予防するための方法であって、該方法は以下を含み、
(i)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約5mg(総タンパク質重量)で、少なくとも約2~6週間経口投与し、
(ii)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約20mgで、少なくとも約2~6週間経口投与し、
(iii)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約50mgで、少なくとも約2~6週間経口投与し、
(iv)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約100mgで、少なくとも約2~6週間経口投与し、
(v)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約200mgで、少なくとも約2~6週間経口投与し、
(vi)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約400mgで、少なくとも約2~6週間経口投与し、
(vii)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約700mgで、少なくとも約2~6週間経口投与し、
(viii)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約1000mgで、少なくとも約2~6週間経口投与し、
(ix)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約1500mgで、少なくとも約2~6週間経口投与し、
(x)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約3000mgで、少なくとも約2~6週間経口投与し、および/または
(xi)対象に、混合アレルゲン組成物を1日用量約4500mgで、少なくとも約2~6週間経口投与する方法。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の方法であって、該方法が、混合アレルゲン組成物の約4500mgまたは混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の1日用量を、少なくとも次の約1、2、3もしくは4週間、または1、2、3、4、5、6、9もしくは12ヶ月、または1、2、3、4もしくは5年間、対象に経口投与することをさらに含む方法。
【請求項11】
それを必要とする対象におけるアレルギーを治療または予防する方法であって、
少なくとも約40週間、混合アレルゲン組成物の1日用量を対象に経口投与することを含み、1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約0.3mgのタンパク質の初期1日用量から、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約300mgのタンパク質または混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終1日用量まで、約2~6週間ごとに増加させる方法。
【請求項12】
食品に対するアレルギーを有する対象において食品の耐容閾値を増加させる方法であって、混合アレルゲン組成物の1日用量を少なくとも約40週間にわたって対象に経口投与することを含み、1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からのタンパク質約0.3mgの初期1日用量から、混合アレルゲン組成物中の各食品源からのタンパク質約300mgまたは混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終1日用量まで、約2~6週間ごとに増加させる方法。
【請求項13】
混合アレルゲン組成物の1日用量を、混合アレルゲン組成物中の各食品源からのタンパク質約0.3mgの最初の1日用量から、混合アレルゲン組成物中の各食品源からのタンパク質約1.3mg、約3.3mg、約6.6mg、約13.3mg、約26.6mg、約46.6mg、約66.6mg、約100mg、約200mg、約300mgの最終1日用量まで、約2~6週間ごとに増加させる請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
それを必要とする対象においてアレルギーを治療または予防するための方法であって、該方法は、少なくとも約40週間、混合アレルゲン組成物の1日用量を対象に経口投与することを含み、
(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgのタンパク質であり、
(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、
(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、
(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、
(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、
(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、
(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、
(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、
(ix)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、
(x)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質であり、および
(xi)次の約20週間は、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質であり、
対象が高用量に耐えられない場合、用量は増量されず、少なくとも約40週間の残りの期間、対象に最高耐容用量を投与する方法。
【請求項15】
それを必要とする対象においてアレルギーを治療または予防するための方法であって、該方法は、少なくとも約40週間、混合アレルゲン組成物の1日用量を対象に経口投与することを含み、1日用量が、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期1日用量から、混合アレルゲン組成物の約1500mgまたは混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終1日用量まで、約2~6週間ごとに増加させる方法。
【請求項16】
食品または環境アレルゲンに対するアレルギーを有する対象において、1つまたは複数の食品および/または環境アレルゲンの耐性閾値を増加させる方法であって、該方法は、少なくとも約40週間、混合アレルゲン組成物の1日用量を該対象に経口投与することを含み、
1日用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期1日用量から、混合アレルゲン組成物の約1500mgまたは混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終1日用量まで、約2~6週間ごとに増加させる方法。
【請求項17】
混合アレルゲン組成物の1日用量を、約5mg、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約400mg、約700mg、約1000mgの初期1日用量から、約1500mgの最終1日用量まで、約2~6週間ごとに増加させる請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
それを必要とする対象においてアレルギーを治療または予防するための方法であって、該方法は、少なくとも約40週間、混合アレルゲン組成物の1日用量を該対象に経口投与することを含み、
(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量が約5mg(総タンパク質重量)であり、
(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、
(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、
(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、
(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、
(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、
(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、
(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、および
(ix)次の約24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、
対象がより高い用量に耐えられない場合、用量は増加されず、対象は少なくとも約40週間の残りの期間、最高耐容用量を投与される。
【請求項19】
混合アレルゲン組成物が、少なくとも6つの異なる食物源からのアレルゲンを含む請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
混合アレルゲン組成物が、少なくとも7、8、9、10、11、12、13、14または15の異なる食物源からのアレルゲンを含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
混合アレルゲン組成物が、15種の異なる食物源からのアレルゲンを含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
混合アレルゲン組成物が、アーモンド、カシュー、タラ、卵、ヘーゼルナッツ、牛乳、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミ、小麦(例えば、小麦グルテン)アレルゲンまたはそれらの組み合わせを含む請求項1~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
混合アレルゲン組成物が、アーモンド、カシュー、タラ、卵、ヘーゼルナッツ、牛乳、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)アレルゲンを含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】
混合アレルゲン組成物が、アーモンドタンパク質、カシュータンパク質、タラ粉末、乾燥卵、ヘーゼルナッツ粉、乳タンパク質、ピーナッツ粉、ピーカン粉、ピスタチオ粉、サーモン粉、ゴマ粉、エビ粉、大豆タンパク質、クルミ粉および小麦(例えば、小麦グルテン)を含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
混合組成物が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源からのタンパク質を重量当たりほぼ等量含む請求項1~24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
請求項1~25のいずれか1項に記載の方法であって、
1日用量の1つ以上が、
混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源からのタンパク質の約0.3mg、約1.3mg、約6.6mg、約13.3mg、約26.6mg、約46.6mg、約66.6mg、約100mg、約200mgまたは約300mgおよび/または
総食品タンパク質の約5mg、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約400mg、約700mg、約1000mg、約1500mg、約3000mgまたは約4000mgを含む方法。
【請求項27】
前記方法が、二重盲検プラセボ対照食物負荷試験(DBPCFC)によって測定される、対象が許容できるアレルギー性食物の量を増加させる請求項1~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記方法が、DBPCFCにおいて対象が許容できるアレルギー性食品の最高量を、約100mg(タンパク質重量)以下から約600mg以上に増加させる請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記方法が、DBPCFCにおいて対象が許容できるアレルゲン性食品の最高量を、約100mg(タンパク質重量)以下から約1000mg以上に増加させる請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記方法が、DBPCFCにおいて対象が許容できるアレルゲン性食品の総量を約100mg(タンパク質重量)以下から約1000mg以上に増加させる請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記方法が、DBPCFCにおいて対象が許容できるアレルゲン性食品の総量を約100mg(タンパク質重量)以下から約2000mg以上に増加させる請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記方法が、対象が許容できる2種以上のアレルギー性食品の量を増加させる請求項1~31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
対象が約4歳~約55歳である請求項1~32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
対象が小児対象である請求項1~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
対象が、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)から選択される1つまたは複数の食品に対してアレルギーを起こす請求項1~34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
対象が、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)から選択される1つまたは複数の食品を、DBPCFCで測定して100mg(タンパク質重量)で許容できない請求項1~35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
対象が、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)から選択される5つ以下の食品に対してアレルギーを起こす請求項1~36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
対象が、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)から選択される5種以下の食品を、DBPCFCで測定して100mg(タンパク質重量)で許容できない請求項1~37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
対象が、混合アレルゲン組成物の初回投与を受けてから60日以内に、アナフィラキシー/アナフィラキシーショックの重篤な/生命を脅かす発作を起こしていない請求項1~38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
対象が、好酸球性食道炎(EoE)、他の好酸球性胃腸疾患、慢性、再発性または重度の胃腸逆流疾患(GERD)、嚥下障害の症状(例えば、嚥下困難、食物が「詰まる」)、または診断されていない病因の再発性胃腸症状の既往歴がない請求項1~39のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
対象が、慢性疾患(喘息、アトピー性皮膚炎またはアレルギー性鼻炎を除く)の既往歴がなく、不安定になるかまたは慢性治療投薬計画の変更を必要とする重大なリスクがない請求項1~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
対象が、混合アレルゲン組成物の初回投与を受けてから30日以内に活動性感染症にかかっていない請求項1~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
(i)混合アレルゲン組成物の1回以上の用量が診療所で投与されず、(ii)混合アレルゲン組成物の1回以上の用量が対象の自宅で投与され、および/または(iii)混合アレルゲン組成物の1回以上の用量が遠隔医療を介して投与される請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
(i)混合アレルゲン組成物の用量が、診療所ではなく、(ii)混合アレルゲン組成物の用量が、対象の自宅で増加され、および/または(iii)混合アレルゲン組成物の用量が、遠隔医療を介して増加される、請求項1~43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
対象が軽度から中等度の食物アレルギーを有する請求項43または44に記載の方法。
【請求項46】
以下を含むキット。
(i)少なくとも14個の約5mg(総タンパク質重量)用量の混合アレルゲン組成物、
(ii)少なくとも14個の約20mg用量の混合アレルゲン組成物、
(iii)少なくとも14個の約50mg用量の混合アレルゲン組成物、
(iv)少なくとも14個の約100mg用量の混合アレルゲン組成物、
(v)少なくとも14個の約200mg用量の混合アレルゲン組成物、
(vi)少なくとも14個の約400mg用量の混合アレルゲン組成物、
(vii)少なくとも14個の約700mg用量の混合アレルゲン組成物、
(viii)少なくとも14個の約1000mg用量の混合アレルゲン組成物、
(ix)少なくとも14個の約1500mg用量の混合アレルゲン組成物、
(x)少なくとも14個の約3000mg用量の混合アレルゲン組成物および/または
(xi)少なくとも14個の約4500mg用量の混合アレルゲン組成物。
【請求項47】
該キットが、以下を含む請求項46に記載のキット。
(i)少なくとも21個の約5mg用量の混合アレルゲン組成物、
(ii)少なくとも21個の約20mg用量の混合アレルゲン組成物、
(iii)少なくとも21個の約50mg用量の混合アレルゲン組成物、
(iv)少なくとも21個の約100mg用量の混合アレルゲン組成物、
(v)少なくとも21個の約200mg用量の混合アレルゲン組成物、
(vi)少なくとも21個の約400mg用量の混合アレルゲン組成物、
(vii)少なくとも21個の約700mg用量の混合アレルゲン組成物、
(viii)少なくとも21個の約1000mg用量の混合アレルゲン組成物、
(ix)少なくとも21個の約1500mg用量の混合アレルゲン組成物、
(x)少なくとも21個の約3000mg用量の混合アレルゲン組成物;および/または
(xi)少なくとも21個の約4500mg用量の混合アレルゲン組成物。
【請求項48】
以下を含むキット。
(i)少なくとも14個の約5mg(総タンパク質重量)用量の混合アレルゲン組成物、
(ii)少なくとも14個の約20mg用量の混合アレルゲン組成物、
(iii)少なくとも14個の約50mg用量の混合アレルゲン組成物、
(iv)少なくとも14個の約100mg用量の混合アレルゲン組成物、
(v)少なくとも14個の約200mg用量の混合アレルゲン組成物、
(vi)少なくとも14個の約400mg用量の混合アレルゲン組成物、
(vii)少なくとも14個の約700mg用量の混合アレルゲン組成物、
(viii)少なくとも14個の約1000mg用量の混合アレルゲン組成物;および/または
(ix)少なくとも14個の約1500mg用量の混合アレルゲン組成物。
【請求項49】
該キットが以下を含む請求項48に記載のキット。
(i)少なくとも21個の約5mg用量の混合アレルゲン組成物、
(ii)少なくとも21個の約20mg用量の混合アレルゲン組成物、
(iii)少なくとも21個の約50mg用量の混合アレルゲン組成物、
(iv)少なくとも21個の約100mg用量の混合アレルゲン組成物、
(v)少なくとも21個の約200mg用量の混合アレルゲン組成物、
(vi)少なくとも21個の約400mg用量の混合アレルゲン組成物、
(vii)少なくとも21個の約700mg用量の混合アレルゲン組成物、
(viii)少なくとも21個の約1000mg用量の混合アレルゲン組成物および/または
(ix)少なくとも21個の約1500mg用量の混合アレルゲン組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年2月24日に出願された米国仮特許出願第63/152,956号及び2021年10月28日に出願された米国仮特許出願第63/272,860号の利益及び優先権を主張するものであり、それぞれの内容全体が本明細書の一部を構成するものとして参照することにより組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
アレルギーは、通常は無害な環境物質に対するアレルギー反応の発生を特徴とする免疫系の障害である。アレルギーは、花粉または他の植物成分、ほこり、カビまたは真菌、食品、添加物、ラテックス、輸血反応、動物または鳥のフケ、昆虫毒、放射線造影剤、薬物または化学物質を含むがこれらに限定されない、多種多様な供給源に存在する可能性のあるアレルゲンによって引き起こされる。一般的なアレルギー反応には、湿疹、じんましん、花粉症、ぜんそく、毒物に対する反応などがある。花粉症のような軽度のアレルギーはヒトに多く、アレルギー性結膜炎、かゆみ、鼻水などの症状を引き起こす。環境アレルゲンや食物アレルゲン、あるいは薬物に対する重度のアレルギーは、放置すると生命を脅かすアナフィラキシー反応を引き起こし、死に至ることもある。
【0003】
食物アレルギーとは、食物アレルゲン、例えば食物タンパク質に対する有害な免疫反応である。一般的な食物アレルゲンは、貝類、ピーナッツ、木の実、魚、牛乳、卵、大豆、およびイチゴ、マンゴー、バナナ、リンゴなどの新鮮な果物に存在する。免疫グロブリンE(IgE)を介する食物アレルギーは、I型即時型過敏反応に分類される。これらのアレルギー反応は急性で発症し(数秒から1時間)、随伴症状として血管浮腫(まぶた、顔面、口唇、舌、喉頭、気管の軟部組織の腫脹)、じんましん、口、のど、目、皮膚のかゆみ、吐き気、嘔吐、下痢、胃痙攣、腹痛などの消化器症状、鼻漏や鼻づまり、喘鳴、息切れ、嚥下困難、さらにはアナフィラキシー(死に至ることもある重篤な全身アレルギー反応)などがみられる。21歳未満の子どもの12人に1人が食物アレルギーと医師に診断されていると推定され、食物アレルギー反応による医療費に年間240億ドル以上が費やされている。その主な原因は、食物によるアナフィラキシー症状で、米国では年間約9万人がERを訪れているためである。さらに、致死的な食物アレルギーのために毎年発生する死亡例も依然として存在する。
【0004】
従って、アレルギーを予防および/または治療することができるアレルゲン組成物、ならびにアレルギーを予防および/または治療するためにアレルゲン組成物を投与する方法に対する必要性が、当技術分野において存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、一般に、ヒト対象へのアレルゲン組成物(例えば、混合アレルゲン組成物)の投与方法および投与計画に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例えば、一態様において、本明細書で提供されるのは、(i)アレルギーを治療または予防する、および/または(ii)食品に対するアレルギーを有する対象において食品の耐性閾値を増加させるための方法である。本方法は、混合アレルゲン組成物を対象に投与することを含む。
【0007】
特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、対象に経口投与される。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、対象に毎日投与される。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、対象に少なくとも約40週間投与される。
【0008】
特定の実施形態において、対象は、1つの食品のみに対して食物アレルギーを有する。特定の実施形態において、対象は、2~15個(例えば、2~10個または2~5個)の異なる食品に対する食物アレルギーを有する。
【0009】
特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物の用量は、投与の過程で増加される。例えば、混合アレルゲン組成物の用量は、約2~6週間ごとに増加させることができる。
【0010】
特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期用量(例えば、1日用量)から、混合アレルゲン組成物の約4500mg(総タンパク質重量)または混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終用量(例えば、1日用量)まで増加される。例えば、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期用量(例えば、1日用量)から、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約400mg、約700mg、約1000mg、約1500mg、約3000mg、約4500mgの最終用量まで増加させることができる。
【0011】
特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期用量(例えば、1日用量)から、混合アレルゲン組成物の約1500mg(総タンパク質重量)または混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終用量(例えば、1日用量)まで増加する。例えば、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期用量(例えば、1日用量)から、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約400mg、約700mg、約1000mg、約1500mgの最終用量まで増加させることができる。
【0012】
特定の実施形態では、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からのタンパク質約0.3mgの初期用量(例えば、1日用量)から、混合アレルゲン組成物中の各食品源からのタンパク質約300mgまたは混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終用量(例えば、1日用量)まで増加される。例えば、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物中の各食物源からのタンパク質約0.3mgの初期用量(例えば、1日用量)から、混合アレルゲン組成物中の各食物源からの約1.3mg、約3.3mg、約6.6mg、約13.3mg、約26.6mg、約46.6mg、約66.6mg、約100mg、約200mg、約300mgのタンパク質の最終用量(例えば、1日用量)まで増加させることができる。
【0013】
特定の実施形態では、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約0.3mgのタンパク質の初期用量(例えば、1日用量)から、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約100mgのタンパク質または混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終用量(例えば、1日用量)まで増加される。例えば、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約0.3mgのタンパク質の初期用量(例えば、1日用量)から、混合アレルゲン組成物中の各食物源からの約1.3mg、約3.3mg、約6.6mg、約13.3mg、約26.6mg、約46.6mg、約66.6mg、約100mgのタンパク質の最終用量(例えば、1日用量)まで増加させることができる。
【0014】
特定の実施形態において、想定される方法は、以下を含む。(i)対象に、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)、(ii)対象に、混合アレルゲン組成物の約20mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)、(iii)対象に、混合アレルゲン組成物の約50mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)、(iv)対象に、混合アレルゲン組成物の約100mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)、(v)対象に、混合アレルゲン組成物の約200mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)、(vi)対象に、混合アレルゲン組成物の約400mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)、(vii)対象に、混合アレルゲン組成物の約700mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)、(viii)対象に、混合アレルゲン組成物の約1000mgの用量(例えば、1日用量)を少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)、および/または(ix)対象に、混合アレルゲン組成物の約1500mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)。特定の実施形態において、方法はさらに以下を含む。(x)対象に、混合アレルゲン組成物の約3000mgの用量(例えば、1日用量)を少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)、及び/又は(xi)対象に、混合アレルゲン組成物の約4500mgの用量(例えば、1日用量)を少なくとも約2~6週間にわたって投与する(例えば、経口投与)。
【0015】
特定の実施形態において、想定される方法は、以下を含む。(i)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する、(ii)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する、(iii)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する、(iv)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する、(v)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する、(vi)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する、(vii)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する、(viii)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する、(ix)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する。特定の実施形態において、方法はさらに以下を含む。(x)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する、及び/又は(xi)混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を対象に少なくとも約2~6週間投与(例えば、経口投与)する。
【0016】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、(ix)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、(x)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgであり、(xi)少なくとも次の約20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約4500mgであり、ここで、対象がより高い用量に耐えられない場合、用量は増加されず、対象は、少なくとも約40週間の残りの期間、最高耐容用量を投与される。
【0017】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、(ix)少なくとも次の約24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、ここで、対象がより高い用量に耐えられない場合、用量は増加されず、対象は少なくとも約40週間の残りの期間、最高耐容用量を投与される。
【0018】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約0.3mgのタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約3.3mgのタンパク質であり、(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約6.6mgのタンパク質であり、(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約13.3mgのタンパク質であり、(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約26.6mgのタンパク質であり、(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約46.6mgのタンパク質であり、(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約66.6mgのタンパク質であり、(ix)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約100mgのタンパク質であり、(x)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約200mgのタンパク質であり、(xi)次の約20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約300mgのタンパク質であり、ここで、対象がより高い用量に耐えられない場合、用量は増加されず、対象は少なくとも約40週間の残りの期間、最高耐容用量を投与される。
【0019】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約0.3mgタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約3.3mgのタンパク質であり、(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約6.6mgのタンパク質であり、(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約13.3mgのタンパク質であり、(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約26.6mgのタンパク質であり、(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約46.6mgのタンパク質であり、(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約66.6mgのタンパク質であり、(ix)次の約24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からの約100mgのタンパク質であり、ここで、対象がより高い用量に耐えられない場合、用量は増加されず、対象は少なくとも約40週間の残りの期間、最高耐容用量を投与される。
【0020】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)対象が約100mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、対象が約100mgの1日用量に耐えられない場合、次の約30~34週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(v)対象が約200mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、対象が約200mgの1日用量に耐えられない場合、次の約28~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(vi)対象が約400mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、対象が約400mgの1日用量に耐えられない場合、次の約26~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vii)対象が約700mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、対象が約700mgの1日用量に耐えられない場合、次の約24~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(viii)対象が約1000mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、対象が約1000mgの1日用量に耐えられない場合、次の約22~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(ix)対象が約1500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、対象が約1500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、(x)対象が約3000mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgであり、対象が約3000mgの1日用量に耐えられない場合、次の約18~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、(xi)対象が約4500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約16~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約4500mgであり、対象が約4500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約16~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgである。
【0021】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)対象が約100mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、または対象が約100mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約16~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(v)対象が約200mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、または対象が約200mgの1日用量に耐えられない場合、次の約10~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(vi)対象が約400mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、または対象が約400mgの1日用量に耐えられない場合、次の約4~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vii)対象が約700mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、または対象が約700mgの1日用量に耐えられない場合、次の約1~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(viii)対象が約1000mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、または対象が約1000mgの1日用量に耐えられない場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(ix)対象が約1500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、または対象が約1500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約1~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、(x)対象が約3000mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgであり、または対象が約3000mgの1日用量に耐えられない場合、次の約1~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、(xi)対象が約4500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約1~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約4500mgであり、または対象が約4500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約1~18週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgである。
【0022】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)対象が約100mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、対象が約100mgの1日用量に耐えられない場合、次の約30~34週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(v)対象が約200mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、対象が約200mgの1日用量に耐えられない場合、次の約28~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(vi)対象が約400mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、対象が約400mgの1日用量に耐えられない場合、次の約26~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vii)対象が約700mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、対象が約700mgの1日用量に耐えられない場合、次の約24~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(viii)対象が約1000mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、対象が約1000mgの1日用量に耐えられない場合、次の約22~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(ix)対象が約1500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、対象が約1500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgである。
【0023】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)対象が約100mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、対象が約100mgの1日用量に耐えられない場合、次の約16~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(v)対象が約200mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、対象が約200mgの1日用量に耐えられない場合、次の約10~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(vi)対象が約400mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、対象が約400mgの1日用量に耐えられない場合、次の約4~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vii)対象が約700mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、対象が約700mgの1日用量に耐えられない場合、次の約1~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(viii)対象が約1000mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、対象が約1000mgの1日用量に耐えられない場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(ix)対象が約1500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、対象が約1500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約1~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgである。
【0024】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgのタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(iv)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約30~34週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(v)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約28~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、(vi)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約26~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、(vii)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約24~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、(viii)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約22~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、(ix)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、(x)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約18~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、(xi)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約16~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約16~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質である。
【0025】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgのタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(iv)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約16~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(v)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約10~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、(vi)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約4~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、(vii)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、(viii)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、(ix)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、(x)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、(xi)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約1~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~18週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質である。
【0026】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgのタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(iv)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約30~34週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(v)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約28~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、(vi)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約26~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、(vii)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約24~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、(viii)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約22~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、(ix)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質である。
【0027】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgのタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(iv)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約16~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(v)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約10~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、(vi)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約4~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、(vii)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、(viii)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、(ix)対象が、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられる場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質である。
【0028】
想定される方法の特定の実施形態では、対象は、少なくとも次の約1、2、3もしくは4週間、1、2、3、4、5、6、9もしくは12ヶ月間または1、2、3、4もしくは5年間、例えば、(i)混合アレルゲン組成物の約4500mg、(ii)混合アレルゲン組成物の約1500mgまたは(iii)混合アレルゲン組成物の最高耐容用量で、混合アレルゲン組成物の用量(例えば、1日用量)を、投与(例えば、経口投与)される。
【0029】
想定される混合アレルゲン組成物は、例えば、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の異なる食物源由来のアレルゲンを含むことができる。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、アーモンド、カシュー、タラ、卵、ヘーゼルナッツ、牛乳、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミまたは小麦(例えば、小麦グルテン)アレルゲンまたはそれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、アーモンドタンパク質、カシュータンパク質、タラ粉末、乾燥卵、ヘーゼルナッツ粉、ミルクタンパク質、ピーナッツ粉、ピーカン粉、ピスタチオ粉、サーモン粉、ゴマ粉、エビ粉、大豆タンパク質、クルミ粉または小麦(例えば、小麦グルテン)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0030】
想定される方法の特定の実施形態では、混合アレルゲン組成物の1つまたは複数の用量は、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源からのタンパク質の重量当たり約等量を含む。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物の1つまたは複数の用量は、約0.3mg、約1.3mg、約6.6mg、約13.3mg、約26.6mg、約46.6mg、約66.6mg、約100mg、約200mgまたは約300mgの混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源からのタンパク質、および/または約5mg、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約400mg、約700mg、約1000mg、約1500mg、約3000mgまたは約4000mgの総食品タンパク質を含む。
【0031】
想定される方法の特定の実施形態では、対象が耐えられる1つ以上(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは5より多く)のアレルギー性食品の量を増加させる。対象が許容できるアレルギー性食品の量は、例えば、二重盲検プラセボ対照食物負荷試験(DBPCFC)によって測定することができる。DBPCFCは、対象にアレルゲンと疑われる食品を複数回、徐々に増量して与えることを含むので、耐性は、症状がないかまたは軽度でしかないDBPCFC中に消費された食品の最高個別用量または症状がないかまたは軽度でしかないDBPCFC中に消費された食品の総累積量で測定することができる。例えば、想定される方法は、以下の通りである。(i)対象がDBPCFCにおいて許容できるアレルゲン性食品の最高量を、約100mg(タンパク質重量)以下から約300mg以上に増加させる、(ii)対象がDBPCFCにおいて許容できるアレルゲン性食品の最高量を、約100mg(タンパク質重量)以下から約600mg以上に増加させる、(iii)対象がDBPCFCにおいて許容できるアレルゲン性食品の最高量を、約100mg(タンパク質重量)以下から約1000mg以上に増加させる、(iv)対象がDBPCFCにおいて許容できるアレルゲン性食品の最高量を、約100mg(タンパク質重量)以下から約2000mg以上に増加させるおよび/または(v)DBPCFCにおいて対象が許容できるアレルゲン性食品の最高量を、約100mg(タンパク質重量)以下から約4000mg以上に増加させる。想定される方法は、以下の通りである。(i)対象がDBPCFCにおいて許容できるアレルゲン性食品の総量を、約100または144mg(タンパク質重量)以下から約400または444mg以上に増加させる、(ii)対象がDBPCFCにおいて許容できるアレルゲン性食品の総量を、約100または144mg(タンパク質重量)以下から約1000または1044mg以上に増加させる、(iii)対象がDBPCFCで許容できるアレルゲン性食品の総量を、約100mgまたは144mg(タンパク質重量)以下から約2000mgまたは2044mg以上に増加させる、(iv)対象がDBPCFCにおいて許容できるアレルゲン性食品の総量を、約100または144mg(タンパク質重量)以下から約4000または4044mg以上に増加させるおよび/または(v)対象がDBPCFCにおいて許容できるアレルゲン性食品の総量を、約100または144mg(タンパク質重量)以下から約8000または8044mg以上に増加させる。
【0032】
想定される方法の特定の実施形態では、対象は、約4歳~約55歳である。特定の実施形態において、対象は小児対象である。特定の実施形態において、対象は、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)から選択される1つ以上の食品に対してアレルギーがある。例えば、特定の実施形態において、対象は、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)から選択される1つまたは複数の食品、DBPCFCによって測定される100mg(タンパク質重量)を許容することができない。特定の実施形態において、対象は、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)から選択される5以下の食品に対してアレルギーがある。
【0033】
想定される方法の特定の実施形態では、対象は、(i)混合アレルゲン組成物の初回用量を受け取ってから60日以内に、重篤な/生命を脅かすアナフィラキシー/アナフィラキシーショックを発症しておらず、(ii)好酸球性食道炎(EoE)、他の好酸球性胃腸疾患、慢性、再発性または重篤な胃腸逆流性疾患(GERD)、嚥下障害の症状(例えば、嚥下困難、食べ物の「詰まり」)、または診断されていない病因の再発性胃腸症状の既往歴がなく、(iii)慢性疾患(喘息、アトピー性皮膚炎またはアレルギー性鼻炎を除く)の既往歴がなく、不安定になるかまたは慢性治療投薬計画の変更を必要とする重大なリスクがなく、および/または(iv)混合アレルゲン組成物の初回投与を受けてから30日以内に活動性感染症に罹患していない。
【0034】
想定される方法の特定の実施形態では、混合アレルゲン組成物の各用量は、診療所で対象に投与される。あるいは、例えば、対象が軽度から中等度の食物アレルギーを有する場合、混合アレルゲン組成物の1回以上の用量を、別の場所で対象に投与してもよい。例えば、混合アレルゲン組成物の1回または複数回の投与は、対象の自宅でおよび/または遠隔医療を介して行うことができる。同様に、混合アレルゲン組成物のアップドーシングは、診療所または他の場所で実施することができる。例えば、対象の自宅でおよび/または遠隔医療を介して、混合アレルゲン組成物の用量を増やすことができる。
【0035】
別の態様では、本明細書で提供されるのは、以下を含むキットである。(i)少なくとも約14個の5mg(総タンパク質重量)用量の混合アレルゲン組成物、(ii)少なくとも約14個の20mg用量の混合アレルゲン組成物、(iii)少なくとも約14個の50mg用量の混合アレルゲン組成物、(iv)少なくとも約14個の100mg用量の混合アレルゲン組成物、(v)少なくとも約14個の200mg用量の混合アレルゲン組成物、(vi)少なくとも約14個の400mg用量の混合アレルゲン組成物、(vii)少なくとも約14個の700mg用量の混合アレルゲン組成物、(viii)少なくとも約14個の1000mg用量の混合アレルゲン組成物および(ix)少なくとも約14個の1500mg用量の混合アレルゲン組成物。特定の実施形態では、想定されるキットは、以下をさらに含む。(x)少なくとも約14個の3000mg用量の混合アレルゲン組成物および(xi)少なくとも約14個の4500mg用量の混合アレルゲン組成物。
【0036】
別の態様では、本明細書で提供されるのは、以下を含むキットである。(i)少なくとも約21個の5mg(総タンパク質重量)用量の混合アレルゲン組成物、(ii)少なくとも約21個の20mg用量の混合アレルゲン組成物、(iii)少なくとも約21個の50mg用量の混合アレルゲン組成物、(iv)少なくとも約21個の100mg用量の混合アレルゲン組成物、(v)少なくとも約21個の200mg用量の混合アレルゲン組成物、(vi)少なくとも約21個の400mg用量の混合アレルゲン組成物、(vii)少なくとも約21個の700mg用量の混合アレルゲン組成物、(viii)少なくとも約21個の1000mg用量の混合アレルゲン組成物および(ix)少なくとも約21個の1500mg用量の混合アレルゲン組成物。特定の実施形態において、想定されるキットは、以下をさらに含む。(x)少なくとも約21個の3000mg用量の混合アレルゲン組成物および(xi)少なくとも約21個の4500mg用量の混合アレルゲン組成物。
【0037】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、以下を含むキットである。各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも70個の容器、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも56個の容器、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器および各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器。特定の実施形態において、想定されるキットはさらに、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも追加の70個の容器を含む。
【0038】
別の態様では、本明細書で提供されるのは、以下を含むキットである。各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも105個の容器、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも63個の容器、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも84個の容器、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも63個の容器および各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも追加の105個の容器をさらに含む。
【0039】
別の態様では、本明細書で提供されるのは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。
【0040】
別の態様では、本明細書で提供されるのは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。
【0041】
別の態様では、本明細書で提供されるのは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも56個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器を含む4個の二次容器を含む。
【0042】
別の態様では、本明細書で提供されるのは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも84個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器を含む4個の二次容器を含む。
【0043】
別の態様では、本明細書で提供されるのは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。
【0044】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。
【0045】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも28個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器を含む2個の二次容器を含む。
【0046】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器を含む2個の二次容器を含む。
【0047】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。
【0048】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。
【0049】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも28個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器を含む2個の二次容器を含む。
【0050】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器を含む2個の二次容器を含む。
【0051】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器、および各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物からなる少なくとも14個の一次容器を含む第一の二次容器、および各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物からなる少なくとも14個の一次容器を含む第二の二次容器を含む。
【0052】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器、および各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器を含む第一の二次容器、および各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器を含む第二の二次容器を含む。
【0053】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも28個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器を含む2個の二次容器を含む。
【0054】
別の態様において、本明細書に提供されるのは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器を含む2個の二次容器を含む。
【0055】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。
【0056】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。
【0057】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも28個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器を含む2個の二次容器を含む。
【0058】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器を含む2個の二次容器を含む。
【0059】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器を含む3個の二次容器を含む。
【0060】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも63個の容器を含むキットである。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器を含む2個の二次容器を含む。
【0061】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。別の態様において、本明細書で提供されるのは、それぞれが約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。別の態様において、本明細書で提供されるのは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】実施例1に記載された試験デザインの概略図である。略号:DBPCFC=二重盲検プラセボ対照食物負荷試験、EOT=治療終了、OLE=非盲検延長。
【
図2】対象の初期スクリーニングのための個々の食品DBPCFC試験を決定する方法の説明である。略号:DBPCFC=二重盲検プラセボ対照食物負荷試験、SPT=皮膚掻痒試験。
【
図3】試験参加基準およびスクリーニングDBPCFCの結果に基づいて、各対象の製剤A中の個々の食品を分類する方法を示す図である。略号:DBPCFC=二重盲検プラセボ対照食物負荷試験。
【
図4】対象の終了評価(例えば、40週目の試験)における個々の食品DBPCFC試験を決定する方法の説明である。略号:DBPCFC=二重盲検プラセボ対照食物負荷試験;SPT=皮膚掻痒試験。
【発明を実施するための形態】
【0063】
本開示は、一般に、ヒト対象にアレルゲン組成物(例えば、混合アレルゲン組成物)を投与するための方法および投与計画に関する。
【0064】
I.治療方法
本明細書に開示される組成物および方法は、対象における種々のアレルギー性疾患を治療または予防するために使用することができる。想定される方法は、対象におけるアレルギー性疾患を治療するために、本明細書に開示されるアレルゲン組成物(例えば、混合アレルゲン組成物)の有効量を対象に投与することを含む。例示的なアレルギー性疾患としては、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、食物アレルギー(例えば、単一または複数の食物アレルギー)、昆虫および/または蜂アレルギー、動物アレルギー、環境アレルギーまたは薬物アレルギーが挙げられる。
【0065】
本明細書に開示される組成物および方法はまた、食品に対するアレルギーを有する対象において、食品の耐性閾値を増加させるために使用することができる。想定される方法は、食品の許容閾値を増加させるために、本明細書に開示されるアレルゲン組成物(例えば、混合アレルゲン組成物)の有効量を対象に投与することからなる。
【0066】
本明細書で使用される場合、「治療treat」、「治療するtreating」および「治療treatment」は、対象、例えばヒトにおける疾患の治療を意味する。これには(a)疾患を阻害すること、すなわちその発症を阻止すること、および(b)疾患を緩和すること、すなわち疾患状態の退行を引き起こすことを含む。想定される方法は、例えば、湿疹、喘息、アトピー性皮膚炎、気管支痙攣、咳、鼻漏、血管浮腫、胃運動亢進症、蕁麻疹(じんましん)、そう痒症、疲労、徐脈、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎および/または低血圧を含むアレルギー症状を軽減または消失させることである。
【0067】
本明細書で使用される場合、用語「対象」および「患者」は、本明細書に記載される方法および組成物によって治療される生物を指す。このような生物は、好ましくは、哺乳動物、例えば、ヒト、コンパニオンアニマル(例えば、イヌ、ネコまたはウサギ)、または家畜動物(例えば、ウシ(cow)、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウマ、ロバ、ラバ、バッファロー、ウシ(Oxen)またはラクダ)を含むが、これらに限定されない。特定の実施形態において、対象は、小児患者(例えば、18歳以下)である。
【0068】
アレルギーの治療または予防には、例えば、一次アレルギー(アレルゲンに曝露した結果生じるアレルゲンに対するアレルギー)または二次アレルギー(異なる交差反応性アレルゲンに曝露した結果生じるアレルゲンに対するアレルギー)の治療または予防が含まれると理解される。
【0069】
想定される方法の特定の実施形態では、対象は、アレルギー、例えば、1つ以上の食物アレルギーを有する。特定の実施形態において、対象は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または15を超える食品に対してアレルギーを有する。特定の実施形態では、対象は、1~15、1~14、1~13、1~12、1~11、1~10、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、2~15、2~14、2~13、2~12、2~11、2~10、2~9、2~8、2~7、2~6、2~5、2~4、2~3、3~15、3~14、3~13、3~12、3~11、3~10、3~9、3~8、3~7、3~6、3~5、3~4、4~15、4~14、4~13、4~12、4~11、4~10、4~9、4~8、4~7、4~6、4~5、5~15、5~14、5~13、5~12、5~11、5~10、5~9、5~8、5~7、5~6、6~15、6~14、6~13、6~12、6~11、6~10、6~9、6~8、6~7、7~15、7~14、7~13、7~12、7~11、7~10、7~9、7~8、8~15、8~14、8~13、8~12、8~11、8~10、8~9、9~15、9~14、9~13、9~12、9~11、9~10、10~15、10~14、10~13、10~12、10~11、11~15、11~14、11~13、11~12、12~15、12~14、12~13、13~15、13~14または14~15の食品に対してアレルギーである。
【0070】
対象のアレルゲン状態(例えば、対象がアレルゲン(例えば、食品)に対してアレルギーであるかどうか、または対象のアレルゲン(例えば、食品)に対する耐性閾値)は、当該技術分野で公知の任意の適切な方法によって決定することができる。特定の実施形態において、対象のアレルゲン状態は、二重盲検プラセボ対照食物負荷試験(DBPCFC)によって決定される。例示的なDBPCFC法には、Sampson et al. (2012) J Allergy Clin Immunol 130 (6): 1260-127および本明細書の実施例1に記載されている。 簡単に述べると、食物チャレンジは、アレルゲンと疑われる食物の用量を徐々に増やし、嗜好性のある食物と混合して対象に与えることにより実施される。対象は、各投与後に、食品に関連するアレルギー症状について評価される。対応するプラセボ・チャレンジには、アレルゲンと疑われる食品と同じ投与回数および同程度の投与量のプラセボ材料が含まれる。例示的な方法において、DBPCFCは、アレルゲンと疑われる食品1mg、3mg、10mg、30mg、100mg、300mg、600mg、1000mg、2000mgおよび/または4000mg(タンパク質重量による)の用量を含み、例えば15~30分ごとに投与される。特定の実施形態において、対象が、DBPCFC中に食品に対して症状を示さないか、または軽度の症状しか示さない場合、対象は食品に対してアレルギー性ではない。特定の実施形態において、対象の耐性閾値は、対象が症状を示さないかまたは軽度の症状のみを示すDBPCFC中の最高用量である。軽度の症状には、一過性または軽度の不快感(48時間未満)およびそう痒症、腫脹または発疹、腹部不快感または他の一過性の症状など、医療介入/治療を必要としないか、または最小限の医療介入/治療を必要とする症状が含まれる。さらなるアレルギー症状(例えば、中等度、重度および生命を脅かす症状)は、本明細書の実施例1の表4およびJones et al. (2017) Journal of Allergy and Clinical Immunology 139 (4): 1242-1252.e1249に記載されている。
【0071】
対象が、例えば、本明細書に開示される任意のアレルゲン(後述のII. アレルゲンおよびアレルゲン組成物において後述されるアレルゲンを含む)に対してアレルギーであってもよく、同様に、本明細書に開示される組成物および方法が、本明細書に開示される任意のアレルゲンに対するアレルギーを治療するために使用され得ることが想定される。
【0072】
例えば、特定の実施形態において、対象は、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)から選択される1つまたは複数の食品(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食品)に対してアレルギー性である。例えば、特定の実施形態において、対象は、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)から選択される1つまたは複数の食品を、DBPCFCによって測定される100mg(タンパク質重量で)許容することができない。特定の実施形態において、対象は、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)から選択される多くとも5つの食品に対してアレルギーである。
【0073】
想定される方法の特定の実施形態において、対象は、(i)混合アレルゲン組成物の初回用量を受け取ってから60日以内に、重篤な/生命を脅かすアナフィラキシー/アナフィラキシーショックを発現しておらず、(ii)好酸球性食道炎(EoE)、他の好酸球性胃腸疾患、慢性、再発性または重篤な胃腸逆流性疾患(GERD)、嚥下障害の症状(例えば、嚥下障害症状(嚥下困難、食べ物の「詰まり」))または診断されていない病因による再発性の胃腸症状、(iii)慢性疾患(喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎を除く)の既往歴がなく、不安定になるかまたは慢性治療投薬計画の変更を必要とする重大なリスクがない、および/または(iv)混合アレルゲン組成物の初回投与を受けてから30日以内に活動性感染症にかかっていない。
【0074】
想定される方法は、例えば、1日、2日、3日、4日、5日、6日もしくは7日に1回、または1週間、2週間、3週間もしくは4週間に1回、対象にアレルゲン組成物(例えば、混合アレルゲン組成物)を投与することを含むことができる。例えば、特定の実施形態では、混合アレルゲン組成物を対象に毎日(例えば、1日1回、2回、3回、4回または4回以上)投与する。
【0075】
想定される方法では、例えば、アレルゲン組成物(例えば、混合アレルゲン組成物)を対象に少なくとも約4、8、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、80、100または120週間、少なくとも約1、2、3、4、5、6、9または12ヶ月、少なくとも約1、2、3、4、5年、または約20から約120週間、約20から約100週間、約20から約80週間、約20から約60週間、約20から約40週間、約40から約120週間、約40から約100週間、約40から約80週間、約40から約60週間、約60から約120週間、約60から約100週間、約60から約80週間、約80から約120週間、約80から約100週間または約100から約120週間投与することを含む。例えば、特定の実施形態では、混合アレルゲン組成物を対象に少なくとも約40週間投与する。
【0076】
想定される方法では、例えば、約1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、10mg、20mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、125mg、150mg、175mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1250mg、1500mg、1750mg、2000mg、2500mg、3000mg、4500mg、5000mg、6000mg、7000mg及び/又は7500mg(総タンパク質重量)の用量の混合アレルゲン組成物の投与を含む。想定される方法では、例えば、約2.5mg~約7.5mg、約10mg~約30mg、約40mg~約60mg、約75mg~約125mg、約175mg~約225mg、約375mg~約425mg、約675mg~約725mg、約950mg~約1050mg、約1450mg~約1550mg、約2950mg~約3050mg、約4450mg~約4550mg、約5950mg~約6050mgおよび/または約7450mg~約7550mg(総タンパク質重量)の用量の混合アレルゲン組成物の投与を含む。
【0077】
想定される方法は、例えば、約0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.5mg、1mg、1.3mg、2mg、3mg、3.3mg、4mg、5mg、6mg、6.6mg、8mg、10mg、12mg、13.3mg、20mg、26.6mg、30mg、40mg、46.6mg、50mg、60mg、66.6mg、75mg、100mg、125mg、150mg、175mg、200mg、250mgおよび/または300mg(各食品源に存在するタンパク質重量による)の用量の混合アレルゲン組成物の投与を含む。
【0078】
想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食物源のタンパク質重量で約0.3mg(例えば、約0.33mg)含む場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約0.3mg、0.6mg、1mg、1.3mg、1.6mg、2mg、2.3mg、2.6mg、3mg、3.3mg、3.6mg、4mg、4.3mg、4.6mgまたは5mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15個の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在する。同様に、想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源のタンパク質重量で約1.3mg(例えば、約1.33mg)である場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約1.3mg、2.6mg、4mg、5.3mg、6.6mg、8mg、9.3mg、10.6mg、12mg、13.3mg、14.6mg、16mg、17.3mg、18.6mgまたは20mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在し、
想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源のタンパク質重量で約3.3mg(例えば、約3.33mg)である場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約3.3mg、6.6mg、10mg、13.3mg、16.6mg、20mg、23.3mg、26.6mg、30mg、33.3mg、36.6mg、40mg、43.3mg、46.6mg又は50mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在し、
想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源のタンパク質重量で約6.6mg(例えば、約6.67mg)である場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約6.6mg、13.3mg、20mg、26.6mg、33.3mg、40mg、46.6mg、53.3mg、60mg、66.6mg、73.3mg、80mg、86.6mg、93.3mg又は100mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在し、
想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源のタンパク質重量で約13.3mg(例えば、約13.33mg)である場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約13.3mg、26.6mg、40mg、53.3mg、66.6mg、80mg、93.3mg、106.6mg、120mg、133.3mg、146.6mg、160mg、173.3mg、186.6mg又は200mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在し、
想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源のタンパク質重量で約26.6mg(例えば、約26.66mg)である場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約26.6mg、53.3mg、80mg、106.6mg、133.3mg、160mg、186.6mg、213.3mg、240mg、266.6mg、293.3mg、320mg、346.6mg、373.3mg又は400mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在し、
想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源のタンパク質重量で約46.6mg(例えば、約46.67mg)である場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約46.6mg、93.3mg、140mg、180.6mg、233.3mg、280mg、326.6mg、373.3mg、420mg、466.6mg、513.3mg、560mg、606.6mg、653.3mg又は700mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在し、
想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源のタンパク質重量で約66.6mg(例えば、約66.67mg)である場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約66.6mg、133.3mg、200mg、266.6mg、333.3mg、400mg、466.6mg、533.3mg、600mg、666.6mg、733.3mg、800mg、866.6mg、933.3mg又は1000mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在し、
想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源のタンパク質重量で約100mgである場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、1200mg、1300mg、1400mg又は1500mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在し、
想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源のタンパク質重量で約200mgである場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約200mg、400mg、600mg、800mg、1000mg、1200mg、1400mg、1600mg、1800mg、2000mg、2200mg、2400mg、2600mg、2800mg又は3000mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在し、
想定される混合アレルゲン組成物の用量が、混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源のタンパク質重量で約300mgである場合、混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、約300mg、600mg、900mg、1200mg、1500mg、1800mg、2100mg、2400mg、2700mg、3000mg、3300mg、3600mg、3900mg、4200mg又は4500mgであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の食物源が混合アレルゲン組成物中に存在する。
【0079】
想定される方法は、例えば、約0.2mg~約0.5mg、約1mg~約2mg、約3mg~約4mg、約6mg~約7mg、約12mg~約15mg、約25mg~約28mg、約45mg~約48mg、約65mg~約68mg、約90mg~約110mg、約190mg~約210mgおよび/または約290mg~約310mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物の投与を含むことができる。
【0080】
特定の実施形態では、混合アレルゲン組成物の用量は、投与の進行中に増加される(「アップドージング」ともいう)。例えば、混合アレルゲン組成物の用量は、低用量の投与の1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間または12週間後に増加させることができ、または低用量の投与の約2週間から12週間、2週間から10週間、2週間から8週間、2週間から6週間、2週間から4週間、4週間から12週間、4週間から10週間、4週間から8週間、4週間から6週間、6週間から12週間、6週間から10週間、6週間から8週間、8週間から12週間、8週間から10週間または10週間から12週間後に増加させることができる。
【0081】
混合アレルゲン組成物の用量は、例えば、最高耐容用量まで増加させることができる。本明細書で使用する場合、混合アレルゲン組成物の最高耐容用量とは、対象に全くまたは軽度の症状しか誘発しない最高用量を指す。軽度の症状には、一過性または軽度の不快感(<48時間)、およびそう痒、腫脹または発疹、腹部不快感、または他の一過性の症状など、医療介入/治療を必要としないか、または最小限の症状を含む。追加のアレルギー症状(例えば、中等度、重度、および生命を脅かす症状)は、本明細書の実施例1の表4およびJones et al. (2017) Journal of Allergy and Clinical Immunology 139 (4): 1242-1252.e1249に記載されている。
【0082】
特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期用量(例えば、1日用量)から、混合アレルゲン組成物の約4500mg(総タンパク質重量)または混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終用量(例えば、1日用量)まで増加される。例えば、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期用量(例えば、1日用量)から、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約400mg、約700mg、約1000mg、約1500mg、約3000mg、約4500mgの最終1日用量まで増加させることができる。
【0083】
特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期用量(例えば、1日用量)から、混合アレルゲン組成物の約1500mg(総タンパク質重量)または混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終用量(例えば、1日用量)まで増加される。例えば、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の初期用量(例えば、1日用量)から、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約400mg、約700mg、約1000mg、約1500mgの最終1日用量まで増加させることができる。
【0084】
特定の実施形態では、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源からのタンパク質約0.3mgの初期用量(例えば、1日用量)から、混合アレルゲン組成物中の各食品源からのタンパク質約300mgまたは混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終用量(例えば、1日用量)まで増加される。例えば、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約0.3mgのタンパク質の初期用量(例えば、1日用量)から、約1.3mg、約3.3mg、約6.6mg、約13.3mg、約26.6mg、約46.6mg、約66.6mg、約100mg、約200mg、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約300mgのタンパク質の最終用量(例えば、1日用量)まで増加させることができる。
【0085】
特定の実施形態では、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約0.3mgのタンパク質の初期用量(例えば、1日用量)から、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約100mgのタンパク質または混合アレルゲン組成物の最高耐容用量のいずれか低い方の最終用量(例えば、1日用量)まで増加される。例えば、混合アレルゲン組成物の用量は、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約0.3mgのタンパク質の初期用量(例えば、1日用量)から、約1.3mg、約3.3mg、約6.6mg、約13.3mg、約26.6mg、約46.6mg、約66.6mg、混合アレルゲン組成物中の各食物源から約100mgのタンパク質の最終用量(例えば、1日用量)まで増加させることができる。
【0086】
特定の実施形態において、想定される方法は、(i)対象に、混合アレルゲン組成物の約5mg(総タンパク質重量)の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)すること、(ii)対象に、混合アレルゲン組成物の約20mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)すること、(iii)対象に、混合アレルゲン組成物の約50mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)すること、(iv)対象に、混合アレルゲン組成物の約100mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)すること、(v)対象に、混合アレルゲン組成物の約200mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)すること、(vi)対象に、混合アレルゲン組成物の約400mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)すること、(vii)対象に、混合アレルゲン組成物の約70mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)すること、(viii)対象に、混合アレルゲン組成物の約1000mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)すること、(ix)対象に、混合アレルゲン組成物の約1500mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)すること、(x)対象に、混合アレルゲン組成物の約3000mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)すること、(xi)対象に、混合アレルゲン組成物の約4500mgの用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間にわたって投与(例えば、経口投与)することを含む。
【0087】
特定の実施形態において、想定される方法は、(i)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約0.3mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)すること、(ii)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約1.3mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)すること、(iii)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約3.3mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)すること、(iv)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約6.6mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)すること、(v)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約13.3mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)すること、(vi)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約26.6mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)すること、(vii)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約46.6mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)すること、(viii)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約66.6mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)すること、(ix)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約100mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)すること、(x)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約200mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)すること、(xi)混合アレルゲン組成物中の各食物源から約300mgのタンパク質の用量(例えば、1日用量)を、少なくとも約2~6週間、対象に投与(例えば、経口投与)することを含む。
【0088】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、(ix)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、(x)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgであり、(xi)次の少なくとも約20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約4500mgであり、もし、対象が高用量に耐えられない場合、用量は増量されず、少なくとも約40週間の残りの期間、対象に最高耐容用量が投与される。
【0089】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、(ix)少なくとも次の約24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgである。ここで、対象がより高い用量に耐えられない場合、用量は増加されず、対象は少なくとも約40週間の残りの期間、最高耐容用量を投与される。
【0090】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、(ix)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、(x)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質であり、(xi)次の約20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質である。ここで、対象がより高い用量に耐えられない場合、用量は増加されず、少なくとも約40週間の残りの期間、対象に最高耐容用量が投与される。
【0091】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(iv)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、(v)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、(vi)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、(vii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、(viii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、(ix)次の約24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質である。ここで、対象がより高い用量に耐えられない場合、用量は増加されず、対象は、少なくとも約40週間の残りの期間、最高耐容用量を投与される。
【0092】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)対象が約100mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、対象が約100mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約30~34週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(v)対象が約200mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、対象が約200mgの1日用量に耐えられない場合、次の約28~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(vi)対象が約400mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、対象が約400mgの1日用量に耐えられない場合、次の約26~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vii)対象が約700mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、対象が約700mgの1日用量に耐えられない場合、次の約24~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(viii)対象が約1000mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、対象が約1000mgの1日用量に耐えられない場合、次の約22~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(ix)対象が約1500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、対象が約1500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、(x)対象が約3000mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgであり、対象が約3000mgの1日用量に耐えられない場合、次の約18~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、(xi)対象が約4500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約16~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約4500mgであり、対象が約4500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約16~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgである。
【0093】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)対象が約100mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、対象が約100mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約16~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(v)対象が約200mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、対象が約200mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約10~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(vi)対象が約400mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、対象が約400mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約4~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vii)対象が約700mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、対象が約700mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約1~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(viii)対象が約1000mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、対象が約1000mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(ix)対象が約1500mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、対象が約1500mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約1~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、(x)対象が約3000mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgであり、対象が約3000mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約1~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、(xi)対象が約4500mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約1~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約4500mgであり、対象が約4500mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約1~18週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約3000mgである。
【0094】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)対象が約100mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、対象が約100mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約30~34週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(v)対象が約200mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、対象が約200mgの1日用量に耐えられない場合、次の約28~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(vi)対象が約400mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、対象が約400mgの1日用量に耐えられない場合、次の約26~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vii)対象が約700mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、対象が約700mgの1日用量に耐えられない場合、次の約24~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(viii)対象が約1000mgの1日用量に耐えられる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、対象が約200mgの1日用量に耐えられない場合、次の約22~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、(ix)対象が約1500mgの1日用量に耐えられる場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、対象が約1500mgの1日用量に耐えられない場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgである。
【0095】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約5mg(総タンパク質重量)であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約20mgであり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(iv)対象が約100mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、対象が約100mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約16~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約50mgであり、(v)対象が約200mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、対象が約200mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約10~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約100mgであり、(vi)対象が約400mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、対象が約400mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約4~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約200mgであり、(vii)対象が約700mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、対象が約700mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約1~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約400mgであり、(viii)対象が約1000mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgであり、対象が約1000mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約700mgであり、(ix)対象が約1500mgの1日用量に耐えることができる場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1500mgであり、対象が約1500mgの1日用量に耐えることができない場合、次の約1~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は約1000mgである。
【0096】
想定される方法の特定の実施形態では、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(iv)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約30~34週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(v)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約28~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、(vi)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約26~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、(vii)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約24~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、(viii)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約22~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、(ix)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、(x)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約18~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、(xi)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約16~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約16~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質である。
【0097】
想定される方法の特定の実施形態にでは、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(iv)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約16~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(v)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約10~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、(vi)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約4~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、(vii)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、(viii)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、(ix)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、(x)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、(xi)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約1~20週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約300mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~18週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約200mgのタンパク質である。
【0098】
想定される方法の特定の実施形態にでは、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(iv)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約30~34週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(v)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約28~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、(vi)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約26~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、(vii)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約24~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、(viii)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約22~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、(ix)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約20~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質である。
【0099】
想定される方法の特定の実施形態にでは、(i)最初の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約0.3mgタンパク質であり、(ii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約1.3mgのタンパク質であり、(iii)次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(iv)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約16~32週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約3.3mgのタンパク質であり、(v)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約10~30週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約6.6mgのタンパク質であり、(vi)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約4~28週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約13.3mgのタンパク質であり、(vii)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~26週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約26.6mgのタンパク質であり、(viii)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約2~6週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約46.6mgのタンパク質であり、(ix)対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えることができる場合、次の約1~24週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質であり、対象が混合アレルゲン組成物中の各食品源から約100mgのタンパク質の1日用量に耐えられない場合、次の約1~22週間、混合アレルゲン組成物の1日用量は、混合アレルゲン組成物中の各食品源から約66.6mgのタンパク質である。
【0100】
医薬単位、医薬組成物またはアレルゲン組成物の正確な投与量は、治療される患者を考慮して個々の医師によって選択されることが理解されるが、一般に、投与量および投与は、治療される患者に有効量の薬剤を提供するように調整される。本明細書で使用する「有効量」とは、有益または所望の生物学的応答を引き出すのに必要な量を指す。有効量は、1または複数の投与、適用または用量で投与することができ、特定の製剤または投与経路に限定することを想定していない。当業者には理解されるように、医薬単位、医薬組成物またはアレルゲン組成物の有効量は、所望の生物学的評価項目、送達される薬物、標的組織、投与経路などの要因によって変化し得る。考慮され得る追加的な要因には、疾患状態の重症度、治療される患者の年齢、体重および性別、食事、投与の時間および頻度、薬物の組み合わせ、反応感受性ならびに治療に対する耐性/反応が含まれる。
【0101】
特定の実施形態では、アレルゲン組成物について本明細書に記載される任意の想定される方法または投与計画は、アレルゲン組成物の投与量(例えば、1日の投与量)が減少するかまたは同じままである(すなわち、投与量増加の一時停止)1つ以上の一時停止期間をさらに含む。例えば、いくつかの実施形態では、用量(例えば、1日用量)は、1週間以上同じままである。いくつかの実施形態では、1日の投与量は、直前の投与量または以前の投与量などの以前の投与量(例えば、以前の1日の投与量)まで下げられる。いくつかの実施形態では、1日の投与量は、最初の投与量まで下げられる。
【0102】
いくつかの実施形態において、前記1つ以上の一時停止期間は、1つ以上の発生により実施される。例えば、いくつかの実施形態において、一時停止期間は、対象が高用量に耐えられないことに起因して実施される。いくつかの実施形態において、一時停止期間は、対象が基礎疾患または他の疾患(例えば、風邪、インフルエンザなど)を有し、i)対象によって経験される症状が、疾患またはアレルゲン組成物の投与量の増加によるものであるかどうかを判断することが困難である、および/またはii)投与量の増加および疾患、場合によっては対象によって服用される薬物によって、対象を有害反応のより高いリスクにさらす可能性があるために実施される。一部の実施形態では、一時停止期間は、対象者が指定された期間中に耐えられない投与量を投与するリスクを低減または防止するように実施される。例えば、対象には、例えば結婚式、学校の期末試験、スポーツイベントなどの重要なイベントが発生する可能性があり、その場合、対象が所定のイベントを楽しむおよび/または参加する能力を(例えばアレルゲン組成物の高用量により)阻害するリスクを回避することが望ましい。他の例としては、例えば、対象が休暇に入ること、高レベルのアルコールおよび/または他の娯楽用薬物の摂取をもたらす可能性のあるイベントに参加すること等が挙げられる。
【0103】
いくつかの実施形態では、1つ以上の一時停止期間の各一時停止期間は、1日以上、1週間以上、少なくとも約2週間等続く。いくつかの実施形態では、各一時停止持続時間の長さは、対象に適用される発生のタイプ(例えば、結婚式、休暇、学校の期末試験)に依存する。いくつかの実施形態において、一時停止期間の必要性および/または長さは、対象(例えば、患者)によって、医師によって、および/または患者の家族もしくは介護者によって決定される。
【0104】
本明細書に記載の方法および組成物は、単独でまたは他の治療剤および/もしくは様式と組み合わせて使用することができる。本明細書で使用される「組み合わせて」投与されるという用語は、2つ(またはそれ以上)の異なる治療が、対象が障害を患っている間に、患者に対する治療の効果がある時点で重なるように、対象に送達されることを意味すると理解される。特定の実施形態において、1つの治療の送達は、2つ目の治療の送達が開始されるときにまだ生じており、投与の点で重複が存在する。これは、本明細書において、「同時」または「同時投与」と呼ばれることがある。他の実施形態では、一方の治療の送達は、他方の治療の送達が始まる前に終了する。いずれの場合も、ある実施形態では、併用投与のために治療がより効果的である。例えば、第2の治療がより効果的であり、例えば、第2の治療がより少ない量で同等の効果が見られる、または第2の治療が、第1の治療がない場合に第2の治療が投与された場合に見られるであろうよりも、症状をより大きく軽減する、または類似の状況が第一の治療で見られる。特定の実施形態において、送達は、症状または障害に関連する他のパラメータの減少が、一方の治療が他方の治療の不在下で送達された場合に観察されるであろうものよりも大きくなるようなものである。その治療の効果は、部分的に相加的、全体的に相加的、または相加的よりも大きくなり得る。送達は、送達された第1の治療の効果が、第2の治療が送達されたときになお検出可能であるようなものとすることができる。特定の実施形態において、第1および/または第2の治療の副作用は、併用投与のために低減される。
【0105】
想定される方法は、例えば、アレルギー性食物に対する対象の耐性を増加させる(例えば、対象が症状を全く伴わないか、または軽度の症状のみで摂取できる食物の量を増加させる)ことができる。対象が耐容できるアレルギー性食品の量は、例えば、上述の二重盲検プラセボ対照食物負荷試験(DBPCFC)によって測定することができる。DBPCFCは、対象にアレルゲンと疑われる食品を複数回、徐々に増量して与えることを含むので、耐性は、症状がないかまたは軽度でしかないDBPCFC中に消費された食品の最高個別用量、または症状がないかまたは軽度でしかないDBPCFC中に消費された食品の総累積量によって測定することができる。想定される方法は、例えば、DBPCFCにおいて対象が許容できるアレルゲン性食品の最高量を、約100mg以下(タンパク質重量で、例えば、約1mg、3mg、10mg、30mgまたは100mg)から約300mg以上(タンパク質重量で、例えば、約300mg、600mg、1000mg、2000mg、4000mgまたはそれ以上)に増加させることができる。想定される方法は、例えば、対象がDBPCFCで許容できるアレルゲン性食品の総量を、約150mg以下(タンパク質重量で、例えば、約1mg、3mg、10mg、30mg、100mg、または144mg)から約400mg以上(タンパク質重量で、例えば、約400mg、444mg、1000mg、1044mg、2000mg、2044mg、4000mg、4044mg、8000mg、8044mgまたはそれ以上)に増加させることができる。
【0106】
想定される方法の一部としての各投与は、任意の適切な場所で実施することができる。例えば、想定される方法の特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物の各用量は、クリニックで対象に投与される。あるいは、例えば、対象が軽度から中等度の食物アレルギーを有する場合、混合アレルゲン組成物の1回または複数回の用量を、別の場所で対象に投与してもよい。例えば、混合アレルゲン組成物の1回または複数回の投与は、対象の自宅でおよび/または遠隔医療を介して行うことができる。同様に、混合アレルゲン組成物のアップドージングは、診療所または他の場所で実施することができる。例えば、対象の自宅でおよび/または遠隔医療を介して、混合アレルゲン組成物の用量を増やすことができる。
【0107】
いくつかの実施形態では、想定される方法の一部としてのアレルゲン組成物の各投与は、年齢特異的であり得る。例えば、いくつかの実施形態において、投与量の増加速度は、特定の年齢層に従って調整される。いくつかの実施形態において、1歳未満、2歳未満、5歳未満、10歳未満、12歳未満および/または18歳未満の小児は、特定の投与速度および投与量増加速度を指定され得る。いくつかの実施形態において、55歳、60歳、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳および/または90歳を超える高齢者は、特定の用量率および用量増加率を指定され得る。
【0108】
いくつかの実施形態において、想定される方法の一部としてのアレルゲン組成物の各投与は、対象の1つ以上の特徴に特異的であり得る。例えば、いくつかの実施形態において、投与量の増加速度は、心血管疾患、糖尿病などの患者の特定の基礎健康状態に従って調整される。
【0109】
II.アレルゲン及びアレルゲン組成物
本明細書で使用される場合、「アレルゲン組成物」とは、1つ以上の異なるアレルゲンまたはアレルゲン成分を含む組成物を意味すると理解される。アレルゲン性組成物には、2つ以上の異なるアレルゲンを含む「混合アレルゲン組成物」が含まれると理解され、ここで、任意の2つの所定のアレルゲンは、それらが互いに異なる場合、異なるものであり、例えば、それらは異なる化学式により表される化合物であるか、または異なる成分および/もしくはその量により表される組成物である。組成物中の異なるアレルゲンの数は、所望により変化し得る。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、2以上の異なるアレルゲン、例えば、3以上の異なるアレルゲン、4以上の異なるアレルゲン、5以上の異なるアレルゲン、6以上の異なるアレルゲン、7以上の異なるアレルゲン、8以上の異なるアレルゲン、9以上の異なるアレルゲン、10以上の異なるアレルゲン、15以上の異なるアレルゲン、20以上の異なるアレルゲン、25以上の異なるアレルゲン、30以上の異なるアレルゲン、40以上の異なるアレルゲン、50以上の異なるアレルゲン、75以上の異なるアレルゲン、100以上の異なるアレルゲン、200以上の異なるアレルゲン、300以上の異なるアレルゲン、400以上の異なるアレルゲン、500以上の異なるアレルゲン、600以上の異なるアレルゲン、700以上の異なるアレルゲン、800以上の異なるアレルゲン、900以上の異なるアレルゲン、1000以上の異なるアレルゲン、2000以上の異なるアレルゲン、4000以上の異なるアレルゲン、6000以上の異なるアレルゲン、8000以上の異なるアレルゲン、または10000以上の異なるアレルゲンを含む。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、10000以下の異なるアレルゲン、8000以下の異なるアレルゲン、6000以下の異なるアレルゲン、4000以下の異なるアレルゲン、2000以下の異なるアレルゲン、1000以下の異なるアレルゲン、900以下の異なるアレルゲン、800以下の異なるアレルゲン、700以下の異なるアレルゲン、600以下の異なるアレルゲン、500以下の異なるアレルゲン、400以下の異なるアレルゲン、300以下の異なるアレルゲン、200以下の異なるアレルゲン、100以下の異なるアレルゲン、75種以下の異なるアレルゲン、50以下の異なるアレルゲン、25以下の異なるアレルゲン、15以下の異なるアレルゲンまたは10以下の異なるアレルゲンを含む。特定の実施形態において、組成物は、2~20種類の異なるアレルゲン、2~100の異なるアレルゲン、または2~1000の異なるアレルゲンを含み得る。さらなる実施形態において、組成物は、6~20の異なるアレルゲンを含み得る。特定の実施形態において、組成物は、実質的に、6~20種のタンパク質アレルゲンから構成され得る。
【0110】
アレルゲン性組成物中に存在するアレルゲンは様々であり、ある実施態様では、組成物中に存在するアレルゲンは、感受性の対象にアレルギーを誘発するものである。アレルゲンには、特異的IgE応答を誘発する任意の抗原またはその活性誘導体が含まれる。抗原には、抗体の産生を刺激し、抗体と特異的に結合し得るあらゆる物質が含まれる。アレルゲンは、それ自体には本質的な毒性をほとんど有さないが、IgE関連免疫反応を惹起する能力により、またその後の暴露により、IgE-および/またはT細胞依存性過敏症反応を惹起する能力により、病的状態を引き起こすことがある。このように、アレルゲンには、アトピー対象の典型的な過敏性反応を刺激することができるあらゆる物質が含まれる。所定のアレルゲン組成物中に存在しうるアレルゲンには、化学アレルゲンと同様に、様々な異なる供給源、例えば、食品、薬物、香水、植物、環境または生物学的システム(例えば、原核細胞または真核細胞またはウイルス)に見出されるあらゆる物質が含まれる。
【0111】
アレルゲンまたはアレルゲン組成物への言及はそれぞれ、天然に存在するアレルゲン(生または調理のいずれか)に見出されるような複数の異なるタンパク質を含む場合があることが理解される。例えば、提供される食品は、ピーナッツアレルゲン組成物(これは、例えば、脱脂ピーナッツ、挽いたピーナッツなどに存在する実質的にすべてのピーナッツタンパク質を含む)を含むことができる。本明細書において、「完全なアレルゲン」という表現は、所与の食品に含まれる可能性のあるすべての抗原性成分を指す。
【0112】
対象となるアレルゲンには、ナッツアレルゲンが含まれる。ナッツアレルゲンは、ナッツ、例えば、木質または革質の殻に包まれた食用穀粒または肉を含む乾燥果実に見出される1以上の化合物を含むアレルゲンである。対象となるナッツアレルゲンとしては、例えば、ピーナッツアレルゲン(例えば、rAra h 1、rAra h 2、rAra h 3、rAra h 8 PR-10、rAra h 9 LTPまたはピーナッツ完全アレルゲン)、ブラジルナッツアレルゲン(例えば、rBer e 1またはブラジルナッツ完全アレルゲン)、ヘーゼルナッツまたはフィルバートアレルゲン(例えば、 rCor a 1 PR-10、rCor a 8 LTP、nCor a 9、rCor a 14またはヘーゼルナッツ完全アレルゲン)、クルミのアレルゲン(例えば、rJug r 1、rJug r 3 LTPまたはクルミ完全アレルゲン)、カシューのアレルゲン(例えば、カシューコンポーネントアレルゲンまたはカシューコンプリートアレルゲン)、ピスタチオアレルゲン(例えば、ピスタチオコンポーネントアレルゲンまたはピスタチオコンプリートアレルゲン)、ピーカンアレルゲン(例えば、ピーカンコンポーネントアレルゲンまたはピーカンコンプリートアレルゲン)、アーモンドアレルゲン(例えば、アーモンドコンポーネントアレルゲンまたはアーモンドコンプリートアレルゲン)、またはツリーナッツコンポーネントパッケージアレルゲン(例えば、カシューナッツ、クルミ、ヘーゼルナッツまたはブラジルナッツの1以上のアレルゲン)を含む。
【0113】
対象となるアレルゲンには、動物アレルゲンが含まれる。動物アレルゲンは、脊椎動物および無脊椎動物の両方を含む動物に見出される1つ以上の化合物を含むアレルゲンである。アレルゲン組成物中に存在し得る脊椎動物アレルゲンには、鳥類アレルゲン(例えば、卵アレルゲン、例えば、nGal d 1 Ovomucoid、nGal d 2 Ovalbumin、nGal d 3 Conalbuminまたは卵白完全アレルゲン)、哺乳類アレルゲン(例えば、牛乳アレルゲン、例えば、nBos d 4 α-ラクトアルブミン、nBos d 5 β-ラクトグロブリン、nBos d 8 カゼイン、nBos d ラクトフェリンまたは牛乳完全アレルゲン)、または魚類アレルゲン(例えば、rCyp c 1、rGad c 1、タラ完全アレルゲン、白身魚アレルゲンまたはピンク色魚アレルゲン)が挙げられる。アレルゲン組成物中に存在し得る無脊椎動物アレルゲンとしては、甲殻類アレルゲン(例えば、エビアレルゲン、例えば、rPen a 1トロポミオシンまたはエビ完全アレルゲン)、または昆虫アレルゲン(例えば、ハチ刺毒アレルゲン、スズメバチ刺毒アレルゲンまたは蚊刺アレルゲン)が挙げられる。
【0114】
対象となるアレルゲンには、非ナッツ植物アレルゲン、すなわち、ナッツアレルゲンではない植物アレルゲンが含まれる。植物アレルゲンは、植物に見出される1つ以上の化合物を含むアレルゲンである。対象となる植物アレルゲンには、小麦アレルゲン(例えば、rTri a 19 Ω-5 Gliadin、グリアジン小麦、rTri a 14 LTPまたは小麦(例えば、小麦グルテン)完全アレルゲン)、果物アレルゲン(例えば、キウイアレルゲン、例えば、rAct d 8 PR-10またはキウイ完全アレルゲン)、野菜アレルゲン(例えば、ニンジンアレルゲンまたはセロリアレルゲン、例えば、rApi g 1.01 PR-10、rPhl p 12またはセロリ完全アレルゲン)、ブロメライン由来のCCD MUXF3、豆類アレルゲン(例えば、大豆アレルゲンまたはヒヨコ豆アレルゲン、例えば、rGly m 4 PR-10、nGly m 5 β-コングリシニン、nGly m 6 グリシニンまたは大豆完全アレルゲン)、石果アレルゲン、例えば、f419、f420、f421、f95、f242、o214 rPru p 1 PR-10、rPru p 3 LTPまたは石果一次完全アレルゲン)、オート麦アレルゲン(例えば オート麦アレルゲン(例えば、オート麦成分アレルゲンまたはオート麦完全アレルゲン)または種子アレルゲン(例えば、ゴマアレルゲン、例えば、ゴマ種子成分アレルゲンまたはゴマ種子完全アレルゲン)が挙げられる。
【0115】
アレルゲン性単位、成分または組成物中に存在し得る追加のタイプのアレルゲンとしては、例えば、非食動物アレルゲン(例えば、ネコまたはイヌの毛皮およびフケ、ゴキブリの萼、ダニの排泄物)、薬物アレルゲン(ペニシリン、スルホンアミド、サリチル酸塩、局所麻酔薬)、カビ胞子アレルゲン、ラテックスアレルゲン、金属アレルゲンまたは植物花粉アレルゲン(例えば、イネ科植物、例えば、ライグラスまたはチモシーグラス、雑草、例えば、ブタクサ、プランタゴ、イラクサ、アルテミシア、ブルガリス、シェノポディウムアルバム、スイバ、または樹木、例えば、シラカバ、ハンノキ、ヘーゼル、ツノハシバミ、エーシュル、ヤナギ、ポプラ、プラタナス、ティリアまたはオレア)が挙げられる。
【0116】
想定される混合アレルゲン組成物は、例えば、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の異なる食物源由来のアレルゲンを含むことができる。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、アーモンド、カシュー、タラ、卵、ヘーゼルナッツ、牛乳、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミまたは小麦(例えば、小麦グルテン)アレルゲン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、アーモンド、カシュー、タラ、卵、ヘーゼルナッツ、ミルク、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦(例えば、小麦グルテン)アレルゲンを含む。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、アーモンドタンパク質、カシュータンパク質、タラ粉末、乾燥卵、ヘーゼルナッツ粉、乳タンパク質、ピーナッツ粉、ピーカン粉、ピスタチオ粉、サーモン粉、ゴマ粉、エビ粉、大豆タンパク質、クルミ粉または小麦(例えば、小麦グルテン)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物は、アーモンドタンパク質、カシュータンパク質、タラ粉末、乾燥卵、ヘーゼルナッツ粉、乳タンパク質、ピーナッツ粉、ピーカン粉、ピスタチオ粉、サーモン粉、ゴマ粉、エビ粉、大豆タンパク質、クルミ粉および小麦(例えば、小麦グルテン)を含む。
【0117】
アレルゲン組成物中の所与のアレルゲンの量は、所望により決定される。特定の実施形態において、所定のアレルゲンの量は、約1~約15,000mg、約5~約15,000mg、約10~約10,000mg、約15~約5,000mg、約10~約100mgまたは約15~約100mgの範囲である。特定の実施形態では、所定のアレルゲンの量は約30mgである。アレルゲン単位、成分中の所与のアレルゲンの重量百分率は、所望により変化し得る。特定の実施形態において、アレルゲン単位、成分または組成物中の所定のアレルゲンの重量%は、約0.1~約99.9重量%、約0.1~約15重量%、約15~約99.9重量%または約25~約65重量%の範囲である。アレルゲン単位、成分または組成物中の所与のアレルゲンの量は、総質量、またはタンパク質質量で記載することができ、これは、所与のアレルゲンについて、そのアレルゲン中のタンパク質の重量百分率に応じて変化する可能性がある。
【0118】
特定の実施形態では、アレルゲン組成物中に複数のアレルゲンが存在する場合、例えば混合アレルゲン組成物では、混合アレルゲンのいずれか2つまたは混合アレルゲンのすべてが、各アレルゲンが等重量で組成物中に存在するように、等量、例えば1:1の比率で存在する。
【0119】
特定の実施形態において、混合アレルゲン組成物の1つまたは複数の用量は、約0.3mg、約1.3mg、約6.6mg、約13.3mg、約26.6mg、約46.6mg、約66.6mg、約100mg、約200mgまたは約300mgの混合アレルゲン組成物中に存在する各食品源からのタンパク質;および/または約5mg、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約400mg、約700mg、約1000mg、約1500mg、約3000mgまたは約4000mgの総食品タンパク質を含む。
【0120】
開示されたアレルギー誘発性組成物は、所望により、1種以上のビタミンを含むことができる。存在し得るビタミンとしては、例えば、ビタミンA(例えば、1~35,000IUの範囲の量)、ビタミンC(例えば、約1~約1,000mgの範囲の量)、ビタミンD(例えば、約1~約4,000IUの範囲の量、すなわち、約0.025~約100mcgの範囲の量)、ビタミンE(例えば、約1~約450IUの範囲の量)、ビタミンK(例えば、約1~約250mcgの範囲の量)、ビタミンB-1(チアミン、例えば、約1~約15mgの範囲の量)、ビタミンB-2(リボフラビン、例えば、約1~約17mgの範囲の量)、ビタミンB-3(ナイアシン、例えば、約1~約200mgの範囲の量)、ビタミンB-5(パントテン酸、例えば、約1~約100mgの範囲の量)、ビタミンB-6(ピリドキシン、例えば、約1~約30mgの範囲の量)、ビタミンB-9(葉酸、例えば、約1~約4,000mcgの範囲の量)、ビタミンB-12(コバラミン、例えば、約1~約250mcgの範囲の量)、ビタミンH(ビオチン、例えば、約1~約1,000mcgの範囲の量)およびこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態において、アレルゲン性単位、成分または組成物は、ビタミンDを含む。特定の実施形態において、アレルゲン性単位、成分または組成物は、約400IU、すなわち約10mcgのビタミンDを含む。
【0121】
開示されるアレルゲンまたはタンパク質は、小麦粉、粉末、ミール、ペーストなどの形態であってもよいことが理解される。いくつかの実施形態において、開示される単位または組成物は、その中に含まれる各特定のタンパク質またはアレルゲンの約30mgのタンパク質重量、例えば、ピーナッツ、木の実、牛乳、大豆、卵、魚および貝から本明細書に記載されるように選択される各アレルゲン成分の約30mgのタンパク質重量を含む。
【0122】
また、開示されたアレルゲン性組成物および生理学的に許容される送達ビヒクルを含む生理学的に許容される組成物も提供される。開示されたアレルゲン性単位、成分または組成物は、対象への投与のために様々な製剤に組み込むことができる。より詳細には、開示されたアレルゲン性単位、成分または組成物は、適切な、生理学的に許容される担体または希釈剤、例えば植物油と組み合わせて、生理学的に許容される組成物に製剤化することができる。
【0123】
特定の実施形態において、開示されるアレルゲン性単位、成分または組成物は、例えば、食品、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、乳剤、硬質または軟質カプセル、またはシロップ剤またはエリキシル剤、ガムなどとして、経口投与用に設計される。経口使用を想定される組成物は、医薬組成物の製造のための任意の便利なプロトコルに従って調製することができ、このような組成物は、嗜好性の調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤からなる群から選択される1つ以上の剤を含有することができる。いくつかの実施形態において、アレルギー誘発性組成物(本明細書に記載)は、注射器を用いて対象に経口投与される。
【0124】
また、食品であるアレルゲン性組成物も提供される。対象となる食品は、食品送達ビヒクルと組み合わせた開示されたアレルゲン性ユニット、成分または組成物を含む。食品送達ビヒクルとは、生命を維持し、エネルギーを供給し、成長を促進するなどのために、食べたり、飲んだりまたは他の方法で体内に取り込まれる栄養物質である送達ビヒクルを意味する。対象となる食品送達ビヒクルまたは食品の例としては、ベビーまたは乳児用粉ミルク、ベビーフード(例えば、乳児または幼児の摂取に適したピューレ状食品)、チップス、クッキー、パン、スプレッド、クリーム、ヨーグルト、液体飲料、チョコレート含有製品、キャンディー、アイスクリーム、シリアル、コーヒー、ピューレ状食品などが挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、組成物は食品サプリメントである。
【0125】
特定の実施形態において、開示されるアレルギー誘発性組成物は、増量剤を含むことができる。例示的な増量剤としては、マルトデキストリン、スクロース、トレハロース、トレハロース二水和物、マンニトール、ラクトース、デキストロース、フルクトース、ラフィノースまたはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。特定の実施形態において、増量剤は、マルトデキストリンもしくはスクロース、またはそれらの組み合わせを含む。特定の実施形態において、増量剤は、約3:1の重量比のマルトデキストリンおよびスクロースを含む。
【0126】
特定の実施形態において、アレルゲン性単位、成分または組成物は、賦形剤、例えば、食品安全油、多糖類(例えば、ジェランガム)、香料および食品安全塩(例えば、リン酸二カリウム)を含むことができる。
【0127】
特定の実施形態において、アレルゲン性組成物は、開示されたアレルゲン性成分を、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混和して含む水性懸濁液である。このような賦形剤としては、懸濁化剤、分散剤または湿潤剤を含む。懸濁化剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガントガムおよびアカシアガムが挙げられる。分散剤または湿潤剤としては、天然に存在するホスファチド、例えば、レシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンステアレート、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートなどのヘキシトールと脂肪酸とから誘導される部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、またはエチレンオキシドと脂肪酸から誘導される部分エステルとヘキシトール無水物との縮合生成物、例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレエートなどが挙げられる。また、水性懸濁液は、1種類以上の保存料、例えばエチルまたはn-プロピル、p-ヒドロキシ安息香酸塩、1種類以上の着色料、1種類以上の香料および1種類以上の甘味料、例えばスクロース、サッカリンまたはアスパルテームを含むことができる。
【0128】
特定の実施形態では、アレルゲン性組成物は、植物油、例えばアラキス油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油、または流動パラフィンのような鉱物油に懸濁されたアレルゲン性組成物を含む油性懸濁液である。油性懸濁液は、例えば蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールなどの増粘剤を含んでもよい。上記のような甘味剤および香味剤を添加して、口当たりのよい経口製剤を提供することができる。これらの組成物は、アスコルビン酸のような抗酸化剤の添加により保存することができる。
【0129】
水の添加による水性懸濁液の調製に適した分散性粉末および顆粒は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤および1種以上の保存剤と混合して有効成分を提供する。好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、既に上述したものが例示される。追加の賦形剤、例えば甘味料、香料および着色料を存在させてもよい。
【0130】
また、開示されたアレルゲン性組成物は、水中油型エマルションの形態であってもよい。油性相は、植物油、例えばオリーブ油またはアラキス油、鉱物油、例えば流動パラフィンまたはこれらの混合物であってもよい。好適な乳化剤は、天然に存在するホスファチド、例えば大豆、レシチン、および脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導されるエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレート、および前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレートが挙げられる。エマルションは、また、甘味料及び香料を含んでいてもよい。
【0131】
シロップ剤およびエリキシル剤には、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースを配合することができる。このような製剤はまた、消炎剤、保存剤、香料および着色剤を含んでもよい。開示される組成物は、無菌の水性または油性の懸濁液の形態とすることができる。この懸濁液は、上述した適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて、公知技術に従って処方することができる。無菌製剤はまた、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液のように、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌溶液または懸濁液であってもよい。使用可能なビヒクルや溶媒としては、水、リンゲル液、等張塩化ナトリウム溶液などが挙げられる。さらに、無菌の固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来から使用されている。この目的のためには、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、どのような当たり障りのない固定油でも採用することができる。さらに、オレイン酸のような脂肪酸も注射剤の調製に使用される。
【0132】
III.キット
さらに、本開示は、混合アレルゲン組成物、例えば、本明細書に開示される混合アレルゲン組成物を含むキットを提供する。キットは、混合アレルゲン組成物の1つ以上の投与量および/または混合アレルゲン組成物を含む1つ以上の容器を含んでいてもよい。
【0133】
例示的な容器としては、ボトル、ディスペンサー、パッケージ、コンパートメント、カップ、箱または混合アレルゲン組成物を入れることができる他の任意のタイプの容器が含まれる。容器は、その表面に、例えば、単語、語句、略語、絵または記号などの表示を含むことができる。 容器は、あらかじめ決められた量の混合アレルゲン組成物を含むことができる。また、想定されるキットは、商業的販売のためにキットの構成要素を密閉して収容する容器を含むことができる。このような容器には、所望のボトル、ディスペンサーまたはパッケージが保持される射出成形またはブロー成形プラスチック容器を含むことができる。キットはまた、キットの構成要素、およびキットに含まれない他の組成物、化合物、薬剤、有効成分または対象物の使用に関する説明書を含むことができる。説明書には、実施可能なバリエーションを含めることができる。説明書には、例えば、製品または組成物の適用方法、使用方法および保守方法の説明を含めることができる。
【0134】
想定されるキットは、以下を含む。(i)少なくとも約14個の5mg(総タンパク質重量)用量の混合アレルゲン組成物、(ii)少なくとも約14個の20mg用量の混合アレルゲン組成物、(iii)少なくとも約14個の50mg用量の混合アレルゲン組成物、(iv)少なくとも約14個の100mg用量の混合アレルゲン組成物、(v)少なくとも約14個の200mg用量の混合アレルゲン組成物、(vi)少なくとも約14個の400mg用量の混合アレルゲン組成物、(vii)少なくとも約14個の700mg用量の混合アレルゲン組成物、(viii)少なくとも約14個の1000mg用量の混合アレルゲン組成物および/または(ix)少なくとも約14個の1500mg用量の混合アレルゲン組成物。特定の実施形態において、想定されるキットは、以下をさらに含む。(x)少なくとも約14個の3000mg用量の混合アレルゲン組成物、(xi)少なくとも約14個の4500mg用量の混合アレルゲン組成物、(xii)少なくとも約14個の6000mg用量の混合アレルゲン組成物、および/または(xiii)少なくとも約14個の7500mg用量の混合アレルゲン組成物。
【0135】
想定されるキットは、以下を含む。(i)少なくとも約21個の5mg(総タンパク質重量)用量の混合アレルゲン組成物、(ii)少なくとも約21個の20mg用量の混合アレルゲン組成物、(iii)少なくとも約21個の50mg用量の混合アレルゲン組成物、(iv)少なくとも約21個の100mg用量の混合アレルゲン組成物、(v)少なくとも約21個の200mg用量の混合アレルゲン組成物、(vi)少なくとも約21個の400mg用量の混合アレルゲン組成物、(vii)少なくとも約21個の700mg用量の混合アレルゲン組成物、(viii)少なくとも約21個の1000mg用量の混合アレルゲン組成物および/または(ix)少なくとも約21個の1500mg用量の混合アレルゲン組成物。特定の実施形態において、想定されるキットは、以下をさらに含む。(x)少なくとも約21個の3000mg用量の混合アレルゲン組成物、(xi)少なくとも約21個の4500mg用量の混合アレルゲン組成物、(xii)少なくとも約21個の6000mg用量の混合アレルゲン組成物、および/または(xiii)少なくとも約21個の7500mg用量の混合アレルゲン組成物。
【0136】
想定されるキットは、以下を含む。(i)少なくとも約30個の5mg(総タンパク質重量)用量の混合アレルゲン組成物、(ii)少なくとも約30個の20mg用量の混合アレルゲン組成物、(iii)少なくとも約30個の50mg用量の混合アレルゲン組成物、(iv)少なくとも約30個の100mg用量の混合アレルゲン組成物、(v)少なくとも約30個の200mg用量の混合アレルゲン組成物、(vi)少なくとも約30個の400mg用量の混合アレルゲン組成物、(vii)少なくとも約30個の700mg用量の混合アレルゲン組成物、(viii)少なくとも約30個の1000mg用量の混合アレルゲン組成物および/または(ix)少なくとも約30個の1500mg用量の混合アレルゲン組成物。特定の実施形態において、想定されるキットは、以下をさらに含む。(x)少なくとも約30個の3000mg用量の混合アレルゲン組成物、(xi)少なくとも約30個の4500mg用量の混合アレルゲン組成物、(xii)少なくとも約30個の6000mg用量の混合アレルゲン組成物、および/または(xiii)少なくとも約30個の7500mg用量の混合アレルゲン組成物。
【0137】
想定されるキットは、以下を含む。(i)少なくとも約5~35個の5mg(総タンパク質重量)用量の混合アレルゲン組成物、(ii)少なくとも約5~35個の20mg用量の混合アレルゲン組成物、(iii)少なくとも約5~35個の50mg用量の混合アレルゲン組成物、(iv)少なくとも約5~35個の100mg用量の混合アレルゲン組成物、(v)少なくとも約5~35個の200mg用量の混合アレルゲン組成物、(vi)少なくとも約5~35個の400mg用量の混合アレルゲン組成物、(vii)少なくとも約5~35個の700mg用量の混合アレルゲン組成物、(viii)少なくとも約5~35個の1000mg用量の混合アレルゲン組成物および/または(ix)少なくとも約5~35個の1500mg用量の混合アレルゲン組成物。特定の実施形態において、想定されるキットは、以下をさらに含む。(x)少なくとも約5~35個の3000mg用量の混合アレルゲン組成物、(xi)少なくとも約5~35個の4500mg用量の混合アレルゲン組成物、(xii)少なくとも約5~35個の6000mg用量の混合アレルゲン組成物、および/または(xiii)少なくとも約5~35個の7500mg用量の混合アレルゲン組成物。
【0138】
キットが混合アレルゲン組成物の投与量を含む場合、その投与量は、例えば、単一の容器に含まれてもよく、または1つ以上の容器の内容物が所望の投与量になるように組み合わされてもよいことが理解される。同様に、投与量または投与量の一部は、例えば、最初に一次容器に含まれ、1つまたは複数の一次容器は、例えば、その後、追加のまたは二次容器に含まれてもよい。
【0139】
いくつかの実施形態では、各キットは、(本明細書に記載の)アレルゲン組成物の1つまたは複数の投与量を含む1つまたは複数の容器を含む。いくつかの実施形態では、各容器は、特定の投与量のアレルゲン組成物の1つまたは複数のパッケージを含む。したがって、いくつかの実施形態において、キットは複数の容器を含み、各容器は、特定の投薬量の1つまたは複数のパッケージを含む。従って、複数の容器は、本明細書に記載の方法で使用するための、異なる投与量のアレルゲン組成物を含む。
【0140】
想定されるキットは、以下を含む。各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも70個の容器(例えば、カップ)、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器(例えば、カップ)、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも56個の容器(例えば、カップ)、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む42個の容器(例えば、カップ)、および各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器(例えば、カップ)。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも追加の70個の容器(例えば、カップ)をさらに含む。
【0141】
想定されるキットは以下を含む。各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも105個の容器(例えば、カップ)、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも63個の容器(例えば、カップ)、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも84個の容器(例えば、カップ)、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも63個の容器(例えば、カップ)、および各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器(例えば、カップ)。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも追加の105個の容器(例えば、カップ)をさらに含む。
【0142】
想定されるキットは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器(例えば、カップ)を含む。
【0143】
想定されるキットは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物からなる少なくとも21個の容器(例えば、カップ)を含む。
【0144】
想定されるキットは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも56個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器(例えば、カップ)を含む4個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0145】
想定されるキットは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも84個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器(例えば、カップ)を含む4個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0146】
想定されるキットは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器(例えば、カップ)を含む。
【0147】
想定されるキットは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器(例えば、カップ)を含む。
【0148】
想定されるキットは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも28個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器(例えば、カップ)を含む2個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0149】
想定されるキットは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器(例えば、カップ)を含む2個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0150】
想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器(例えば、カップ)を含む。
【0151】
想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器(例えば、カップ)を含む。
【0152】
想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも28個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器(例えば、カップ)を含む2個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0153】
想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む、少なくとも42個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器(例えば、カップ)を含む2個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0154】
想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器(例えば、カップ)と、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器(例えば、カップ)とを含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器(例えば、カップ)を含む第一の二次容器(例えば、箱)、および各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器(例えば、カップ)を含む第二の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0155】
想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器(例えば、カップ)および各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器(例えば、カップ)を含む第一の二次容器(例えば、箱)、および各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器(例えば、カップ)を含む第二の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0156】
想定されるキットは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも28個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器(例えば、カップ)を含む2個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0157】
想定されるキットは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む、少なくとも42個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器(例えば、カップ)を含む2個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0158】
想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器(例えば、カップ)を含む。
【0159】
想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器(例えば、カップ)を含む。
【0160】
想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む、少なくとも28個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器(例えば、カップ)を含む2個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0161】
想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器(例えば、カップ)を含む2個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0162】
想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも42個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の一次容器(例えば、カップ)を含む3個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0163】
想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも63個の容器(例えば、カップ)を含む。特定の実施形態において、想定されるキットは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の一次容器(例えば、カップ)を含む2個の二次容器(例えば、箱)を含む。
【0164】
想定されるキットは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含む。別の局面において、本明細書で提供されるのは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。別の局面において、本明細書で提供されるのは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。別の局面において、本明細書で提供されるのは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。別の局面において、本明細書で提供されるのは、それぞれが約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも14個の容器を含むキットである。別の局面において、本明細書で提供されるのは、各々が約5mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。別の局面において、本明細書で提供されるのは、各々が約50mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。別の局面において、本明細書で提供されるのは、各々が約200mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。別の局面において、本明細書で提供されるのは、各々が約500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。別の局面において、本明細書で提供されるのは、各々が約1500mg(総タンパク質重量)の混合アレルゲン組成物を含む少なくとも21個の容器を含むキットである。
【0165】
本明細書全体を通して、組成物が特定の成分を有する、含む、またはそれから構成されると記載される場合、またはプロセスおよび方法が特定のステップを有する、含む、またはそれから構成されると記載される場合、さらに、引用された成分から本質的に構成されるか、またはそれから構成される本開示の組成物が存在すること、および引用された処理ステップから本質的に構成されるか、またはそれから構成される本開示によるプロセスおよび方法が存在することが想定される。
【0166】
本出願において、ある要素または構成要素が、引用された要素または構成要素のリストに含まれる、および/または、引用された要素または構成要素のリストから選択されると言われている場合、その要素または構成要素は、引用された要素または構成要素のうちの任意の1つであってもよいし、または、その要素または構成要素は、引用された要素または構成要素のうちの2つ以上からなる群から選択され得ることが理解されるべきである。
【0167】
さらに、本明細書に記載される組成物または方法の要素および/または特徴は、本明細書において明示的であるか暗黙的であるかにかかわらず、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、様々な方法で組み合わせることができることが理解されるべきである。 例えば、特定の化合物への言及がなされる場合、その化合物は、文脈から別様に理解されない限り、本開示の組成物の種々の実施形態において、および/または本開示の方法において使用することができる。言い換えれば、本出願内において、実施形態は、明確かつ簡潔な本出願が書かれ、描かれることを可能にする方法で記載され、描かれてきたが、実施形態は、本教示および開示から逸脱することなく、様々に組み合わされ、または分離され得ることが想定され、理解されるであろう。例えば、本明細書に記載され、描かれた全ての特徴は、本明細書に記載され、描かれた本開示の全ての態様に適用可能であることが理解されるであろう。
【0168】
「少なくとも1つの」という表現は、文脈及び用途から別段理解されない限り、表現後の各明記対象物及び2つ以上の様々な組合せを個別に含むと理解されるべきである。また、3つ以上の引用対象に関連する「及び/又は」という表現は、文脈から別段理解されない限り、同じ意味を有すると理解されるべきである。
【0169】
「含むinclude」、「含むincludes」、「含むincluding」、「有するhave」、「有するhas」、「有するhaving」、「含むcontain」、「含むcontains」又は「含むcontaining」という用語の使用は、その文法的等価物を含めて、一般に、オープンエンドで非限定的なものとして理解されるべきであり、例えば、文脈から特に記載または理解されない限り、追加の未反復要素またはステップを除外しない。
【0170】
本開示が操作可能である限り、ステップの順序または特定の操作を実行する順序は重要ではないことを理解されたい。さらに、2つ以上のステップまたは操作は同時に実施されてもよい。
【0171】
本明細書における任意のおよびすべての例、または例示的な言語、例えば、「~のような」または「~を含む」の使用は、単に本開示をより良く説明することを想定しており、クレームされない限り、本開示の範囲を限定するものではない。本明細書中のいかなる文言も、本開示の実施に必須であるとして請求されていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0172】
別段の指示がない限り、本明細書および特許請求の範囲において使用される成分の量、反応条件などを表すすべての数値は、すべての場合において「約」という用語によって修飾されていると理解される。従って、反対の指示がない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載された数値パラメータは、本開示によって得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。用語「約」の使用が定量値の前である場合、本開示は、特に別段の記載がない限り、特定の定量値自体も含む。
【0173】
以下の実施例は、本明細書において例示のみを目的として提示されており、いかなる意味においても限定的に解釈されるべきではない。
【0174】
実施例
実施例1
本実施例では、食物アレルギーの小児および成人における経口免疫療法のための製剤Aの有効性および安全性を評価する、第1/2相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験のプロトコルを記載する。
【0175】
背景
食物アレルギー(FA)は、小児および成人に影響を及ぼす一般的で重篤な状態であり、一般に、生命を脅かすアナフィラキシーを含む重篤な反応を伴う。ピーナッツ、木の実、魚または貝類に対するアレルギーは、最も一般的に、致死的またはそれに近い食物誘発性アナフィラキシーと関連している。発表された報告によると、FAの有病率は増加傾向にあり、現在では世界人口の10%が罹患していると推定されている。
【0176】
米国では、複数のアレルギーを有する対象がますます一般的になってきている。最近のデータでは、食物アレルギー患者の約30%~60%が複数の食品にアレルギーがあることが示されている。米国の成人および小児を対象とした全国的な疫学調査では、ピーナッツ以外の食品に反応する対象も、複数の食品にアレルギーがある割合が高い。成人および小児のいずれにおいても、1種類の木の実(クルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピーカン、カシュー、ピスタチオなど)にアレルギーのある対象者の約90%以上が複数の食品にアレルギーがあり、牛乳、卵、小麦、大豆、ヒレのある魚、エビ、ピーナッツにアレルギーのある対象者の60%以上が複数の食品にアレルギーがあった。別の研究では、複数のアレルギーを有する対象の約半数が、独自のFAの組み合わせを有していた。複数の食物に対するアレルギーは、(誤飲による)アナフィラキシーのリスクを高め、不安を増大させ、患者とその家族にとってFAの障害性を悪化させ、QOLに重大な影響を及ぼす。また、複数のFAを有する子供は、単一のFAを有する子供(年間0.2件の反応)と比較して、アレルギー反応(年間0.7~3.4件の反応)を経験する可能性が高くなる(年間0.7~3.4件の反応)。FAの引き金となる食物の大半の管理における現在の選択肢は、特定の食物に対するOIT(例えば、ピーナッツアレルギーに対するパルフォージア(登録商標))、アレルゲン食物の食事回避およびアレルギー反応の急性管理に関する患者/家族の教育が含まれる。回避の負担と偶発的な暴露に対する絶え間ない恐怖は、患者とその家族の双方の健康関連QOL(HRQoL)に悪影響を及ぼす可能性がある。厳格な食物アレルゲン回避の努力にもかかわらず、ミリグラム量の食物アレルゲンタンパク質を摂取するとアレルギー反応が誘発される可能性があるため、偶発的暴露は引き続き、FAにおける主要な懸念事項となっている。
【0177】
有望な結果を示したアプローチは、アレルゲン特異的免疫療法であり、これは、免疫グロブリンE(IgE)媒介性FAを有する個体へのアレルゲンの投与量を増加させて、アレルギーのある食べ物に対するアレルギー反応の閾値を上げ、重症度を低下させる療法である。これらのアレルゲンに基づく免疫療法には、舌下免疫療法、皮膚上免疫療法、経口免疫療法(OIT)が含まれる。
【0178】
ピーナッツ、牛乳、卵等の個々の食物アレルゲンを用いたFAに対するOITは、近年広く研究されており、OITが食物アレルゲンに対して大多数の患者を効果的に減感作できることが実証されている。
【0179】
試験薬
製剤Aは、アレルゲン性タンパク質(アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミおよび小麦)を含有する市販の食品用小麦粉の15種の個々の食品源と、賦形剤、アロマおよびフレーバーマスカーおよび着色剤との経口製剤混合物である。製剤Aは、米国における食物アレルギー(FA)の約90%の原因となっているアレルゲン性タンパク質を含む。
【0180】
各用量は、製剤Aの15種類の個別食品それぞれをタンパク質重量で等量含むように製剤化される。この計算には、食品製造業者によって割り当てられた総タンパク質値が使用され、原料のロットごとに若干異なる場合がある。さらに、サーモンパウダー原料には、タラ粉末(タラは脂肪含量が低いため、加工助剤としてサーモンに添加される)が添加されているため、最終医薬品にタラとサーモンとの両方のタンパク質が同等に含まれるように、これら2つの製品のそれぞれの量に適切な調整が行われる。タンパク質の量の変動は、バッチ間で同じ単位重量を維持するために、最終ブレンド中の賦形剤の量を調整することによって補正される。
【0181】
製剤Aには、10重量%のタンパク質と25重量%のタンパク質のブレンドの2つの製剤がある。2つの異なる製剤を使用することにより、有害反応を最小限に抑えるのに十分な低用量から始める段階的な用量漸増アプローチが可能になる一方、高用量は小児の試験参加者が摂取するのに妥当な量で供給することができる。
【0182】
製剤Aの2つの製剤は、表1に記載されるように、単位当たり5、50、200、500および1500mgの総タンパク質を含む単位用量強度で調製される。
【表1】
【0183】
製剤Aを毎日経口投与する。試験薬は、アップルソース、ヨーグルト、プリンなどの半固形食品または対象にアレルギーのない他の嗜好性のよい年齢相応の食品と混合し、その全体を毎日速やかに消費(喫食)させる。
【0184】
研究の根拠
製剤Aは、小児および成人において、製剤Aに見出される1つ以上の食物源によって誘発されるFAの治療のための経口免疫療法(OIT)として開発されている。FAに対するOITの目標は、食物タンパク質に対する臨床的に意味のある脱感作の状態を誘導することであり、これは、少量であるが潜在的に危険な量の食物タンパク質を摂取した後に、中等度または重度のアレルギー反応が起こらないことと定義される。例えば、ピーナッツ・アレルギーの対象において、免疫療法前のベースライン閾値を100mg以下のピーナッツ・タンパク質から免疫療法後に300mg以上のピーナッツ・タンパク質に増加させると、微量のピーナッツ残留物を含む可能性のある4つの一般的な食品カテゴリーについて、アレルギー反応を経験するリスクが95%以上減少する。このレベルのリスク低減は、臨床的に非常に重要である。さらに閾値を1000mgに引き上げると、リスク低減においてさらに定量的な効果がある。
【0185】
本試験において、二重盲検プラセボ対照食物負荷試験(DBPCFC)により、製剤A中の少なくとも1つ、5つ以下の食物源に対する適格FAが確認された対象は、制御された曝露およびアップドージングにより、これらの反応性食物に対して徐々に減感作されることが予想される。また、製剤Aに含まれる非反応性食品を摂取しても、新たな臨床的FAの発症にはつながらないと予想される。
【0186】
目的と評価項目
本試験の主要目的は、スクリーニング時に誘発用量が100mg以下であった少なくとも1つの対象食品(
図3を参照)に対する臨床的反応性の閾値の増加によって評価される製剤Aの有効性を評価することである。本試験の主要評価項目は、終了時の二重盲検プラセボ対照食物負荷試験(DBPCFC)において、1つの対象食品600mgレベルに対して軽度の症状しか示さずに耐容性を示した対象の割合である。
【0187】
本試験の副次的な目的は、1つ以上の適格食品(スクリーニング時の誘発用量が100mg以下)に対する閾値の増加によって評価される製剤Aの有効性を評価することである。本試験の副次的評価項目には以下が含まれる。出口(exit)DBPCFCに軽度の症状未満で1つの適格食品の1000mgレベルに耐容する対象の割合、出口DBPCFCに軽度の症状未満で2つ以上の適格食品の各々の600mgレベルに耐容する1つ以上の適格FAを有する対象の割合および出口DBPCFCに軽度の症状未満で2つ以上の適格食品の各々の1000mgレベルに耐容する1つ以上の適格FAを有する対象の割合である。
【0188】
本試験では、有害事象(AE)および重篤な有害事象(SAE)の発生率を含め、FAを有する対象における製剤Aの安全性および忍容性を評価する。
【0189】
本試験の予備的な目的は、非適格反応性食品(誘発用量>100mg)が製剤Aによる治療に反応するかどうかを評価し、FA関連バイオマーカーの変化に対する治療の影響を評価することである。関連する予備的な評価項目には、症状がないか軽度である出口(Exit)DBPCFCにおける個々の反応性食物の誘発用量のベースラインからの変化、製剤Aに含まれる全食品の特異的免疫グロブリンE(sIgE)を含むがこれに限定されないバイオマーカーのベースラインからの変化および製剤Aに含まれる全食品の皮膚プリックテスト(SPT)のベースラインからの変化が含まれる。本試験の追加的な予備的な目的は、FA関連QOL、偶発的曝露のリスク、QOLアンケート、治療満足度など、患者報告アウトカム(PRO)測定値に対する製剤Aの影響を評価することである。関連する予備的な評価項目には、以下を用いたQOLの経時的変化が含まれる。食物アレルギーQOL質問票(FAQLQ)、事故暴露質問票、免疫療法関連QOL(IQoL)質問票、薬物療法に関する9項目の治療満足度質問票(TSQM 9)および食物アレルギーQOL-親の負担(FAQL-PB)質問票である。
【0190】
本試験の追加的な予備的な目的は、製剤Aに含まれる非反応性食品に対する確認された新規FAの発現を評価することである。関連する予備的な評価項目は、スクリーニング時に以前は非反応性食品に対して確認された新規FAを発現した、製剤Aを服用している対象のプラセボに対する割合であり、出口DBPCFCによって示される。
【0191】
本試験の追加的な目的は、追加的な安全性評価項目の探索である。関連する予備的な評価項目には、試験からの離脱および/または試験薬の中止につながるAEの発生率、臨床検査、バイタルサインおよびスパイロメトリーによる強制呼気第1秒量(FEV1)/ピーク呼気流速(PEFR)における臨床的に有意な異常の発生率およびシフトおよび治療期間について正規化した治療中のアレルギー反応AEの頻度が含まれる。
【0192】
調査すべき追加的な指標としては、以下が含まれる。各適格食品に対するスクリーニングおよび/または出口DBPCFCにおいて、任意の用量で観察された症状の最大重篤度、各適格食品に対するスクリーニングおよび/または出口DBPCFCにおいて、症状がないかまたは軽度で達成された最大耐容用量(MTD)、各非適格反応性食品に対するスクリーニングから出口DBPCFCまでの最大耐容用量(MTD)の変化、平均維持用量および維持用量に達するまでの時間、アップドージング目標達成に成功した来院の割合、偶発的曝露(例えば、1回以上の偶発的アレルゲン暴露を受けた対象の割合など)および出口DBPCFCにおける全体的およびスクリーニングDBPCFCにおける使用と比較したレスキュー薬としてのエピネフリンの使用である。
【0193】
全体デザイン
本試験は、製剤Aに含まれる15種類の食物源のうち1種類以上にアレルギーのある対象を対象とした、製剤Aの有効性と安全性に関する第1/2相、無作為化、二重盲検プラセボ対照試験である。試験開始時に4歳以上18歳未満の対象60名以上、成人対象12名(18歳以上55歳未満)を含む約72名の対象が登録される予定である。
【0194】
この試験には、スクリーニング期間と、それに続く二重盲検プラセボ対照治療期間およびフォローアップ期間(非盲検延長(OLE)を継続しない対象のみ)が含まれる(
図1)。治療期間には、アップドージングと維持投与が含まれる。
【0195】
該当する場合、同意の有無にかかわらずインフォームド・コンセントを提供した後、対象は、複数回の訪問(最大12週間)にわたって試験適格性を決定するためにスクリーニングされる。最初に、各対象は、
図2および
図3に記載されているように、DBPCFC試験を決定するためのスクリーニング評価を使用して、製剤Aの15種類の食品源の各々についてスクリーニングされる。簡単に説明すると、15種類の食物源それぞれについて臨床FA病歴および皮膚プリックテスト(SPT)結果を入手し、DBPCFCによるスクリーニング中に評価すべき食物を特定するために使用する。対象の広範なアレルギー・プロフィールを理解するため、他のアレルゲンについても対象から追加の臨床病歴を聴取する。スクリーニング中、対象は潜在的に反応性のある各食品源について、最大1000mgのチャレンジ用量までスクリーニングDBPCFCを受ける。本試験への参加資格を得るためには、各対象はスクリーニングDBPCFCにおいて、製剤Aに含まれる食物源のうち少なくとも1つ、最大でも5つの食物源に対して、用量制限症状が100mgレベル以下でなければならない。
【0196】
各対象について、製剤Aに含まれる各食品源を、
図3に示すように2つのカテゴリーに分ける。(1)反応性食品:a)スクリーニングDBPCFC中に100mg以下で反応を誘発する適格食品、またはb)スクリーニングDBPCFC中に100mgを超えるが1000mg以下で反応を誘発する非適格食品のいずれかとして定義される、または(2)非反応性食品:a)スクリーニングDBPCFCを受けるための臨床歴および/またはバイオマーカー閾値基準(陰性対照よりSPTが3mm以上)を満たさない食品、またはb)スクリーニングDBPCFCを受けるための基準を満たし、かつスクリーニングDBPCFCにおいて1000mgの用量レベルまで耐容性がある食品と定義される。
【0197】
対象となる食品源を含む反応性食品の分類を満たすことが判明した対象(少なくとも1つ、5つ以下の食品まで)は、他のすべての適格基準を満たす限り、無作為化するためのスクリーニング基準を満たす。
【0198】
ベースライン(治療期間)において、適格な対象は、2:2:1:1の比率で、表2に示すように、盲検化された方法で試験薬(製剤Aまたは適合するプラセボのいずれか)を毎日経口投与されるように、各投与レジメ(低用量または高用量)において2群ずつ、4群のうちの1群に無作為に割り付ける。
【表2】
【0199】
ベースライン治療では、試験実施施設において医師の直接指導の下、試験薬5mg(0.3mg/食物源に相当)を単回経口投与し、耐性があれば、自宅で5mg/日の投与を2週間継続する。治療期間のアップドージング期間中に50mg以下の用量での試験薬投与を3回まで試みることに耐えられない対象は、試験薬を中止し、試験評価を継続する。
【0200】
治療期間のアップドージング期間
対象は、1500mg/日(1食物源あたり100mg;低用量レジメ)または4500mg/日(1食物源あたり300mg;高用量レジメ)の無作為化目標用量が達成されるまで(
図1)、直接の医学的監視の下で、アップドージングのために2週間ごとにクリニックに戻る。3回の増量を試みても無作為化された目標用量に達しない対象は、試験薬の用量が少なくとも50mgである限り、到達可能な最高用量レベルで増量を継続する。対象は第38週目までアップドーズすることができ、その時点では第38週の用量が試験終了まで維持される。従って、アップドージング(治療期間中)の期間は、対象が無作為化された目標用量または最高耐容用量にどれだけ早く到達できるかによって変動すると予想される。
【0201】
50mg以下の用量に耐えられなければ、試験薬の投与は中止される。
【0202】
一般的な試験薬のアップドージングレジメを表3に示す。
【表3】
【0203】
有害事象およびアレルギー症状の重症度に基づいて、薬物の用量またはアップドージングレジメを変更することができる。アレルギー症状の重症度を表4に示す。
【表4】
【0204】
治療期間のメンテナンス部分
適切な目標用量(または最高耐容用量)が達成されると、その用量は40週目まで維持される。治療期間のメンテナンス部分は、2週から22週の範囲とすることができる。
【0205】
40週目の来所時に、すべての対象が、スクリーニング中に決定されたすべての反応性食品について、出口DBPCFCを受ける。個々のDBPCFC手順を十分に分離できるように、40週目の受診は複数回にわたって行われる。出口DBPCFC(
図4)は、Practical Allergy(PRACTALL)ガイドライン(Sampson et al. (2012) J Allergy Clin Immunol 130(6): 1260-1274)に従って実施され、いかなる投与も繰り返すことなく、そのままの順序で進行することが要求される。出口DBPCFCでは、試験開始時と同じレベルを評価するとともに、各反応性食物源のタンパク質4000mgまでの高レベルを評価する(
図4参照)。
【0206】
40週目の評価が始まる前に結果を得るために、対象は38週目に拡大試験を受ける。SPTは15食品すべてについて実施される。スクリーニングで非反応性食品と判定された食品は、治療期間中の新たなFA発現の可能性を評価するために再評価される。スクリーニングで非反応性であった各食品は、その食品に起因する新たな臨床症状について評価される。SPTの結果によって、
図4に従って、追加でDBPCFCを実施する食品がある場合は、その食品も決定される。DBPCFCの陽性結果のみが、治療期間中に発症した新たなFAを定義する。
【0207】
対象は、出口DBPCFC期間中も試験薬を継続するが、DBPCFCの当日(治験責任医師の判断により、±追加日数)は、試験薬の1日用量を差し控える。
【0208】
最終的なDBPCFC終了後、全ての対象は、盲検化された治療延長期間において、最大4週間、治療用量で試験薬の投与を継続し、その後、治療終了(EOT)訪問を受ける。
【0209】
試験期間中、対象は安全性と有効性の評価を受ける。
【0210】
【0211】
包含/除外基準
試験対象患者基準には以下が含まれる。(1)インフォームド・コンセント用紙(ICF)に署名した時点で4~55歳、(2)製剤A(例えば、アーモンド、カシュー、鶏卵、タラ、牛乳、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、サーモン、ゴマ、エビ、大豆、クルミ及び小麦)に含まれる食品のうち少なくとも1つに対するアレルギーの臨床歴、(3)スクリーニングDBPCFC期間中、少なくとも1つの食物源、5つ以下の食物源に対して、100mg用量レベル以下で経験した用量制限症状、(4)妊娠の可能性があるすべての対象とそのパートナーは、試験期間中、効果の高い避妊を行うことに同意しなければならない。すべての対象とそのパートナーは、試験薬の最終投与後30日間、有効性の高い避妊を継続しなければならない、(5)妊娠の可能性のある女性対象は、スクリーニング時の血清妊娠検査が陰性であり、ベースライン時の尿中妊娠検査が陰性でなければならない、(6)妊娠の可能性のない女性対象は、月経前または閉経後(少なくとも12ヶ月間、定期的な月経が停止していると定義される)のいずれかでなければならず、避妊する必要はない、(7)対象および/または法的に認められた代理人は、ICFに記載された要件および制限事項の遵守を含む、署名入りのインフォームド・コンセントを行う能力がなければならない、及び(8)未成年の対象者は、適用される年齢(現地の規制要件による)に応じて、適切な同意書を提出できなければならない。
【0212】
除外基準には以下が含まれる。(1)製剤Aに含まれる食物源のスクリーニングDBPCFC中に、100mgチャレンジ用量レベル以下で用量制限症状を伴うFAが5個以上存在することが確認された、(2)最初のスクリーニングDBPCFCから60日以内に、重度または生命を脅かすアナフィラキシーまたはアナフィラキシーショックの発作の既往歴、(3)EoEの既往歴;他の好酸球性胃腸疾患;慢性、再発性または重度の胃腸逆流性疾患(GERD);嚥下障害の症状(例えば,嚥下困難、食べ物が「詰まる」など)または原因不明の消化器症状の再発、(4)慢性疾患(喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎を除く)の既往歴があり、それが不安定であるかまたは慢性的な治療レジメの変更を必要とするまたはその危険性が高い、(5)2007年米国国立心肺血液研究所(NHLBI)基準ステップ5または6による重症喘息、(6)軽度または中等度の喘息(2007 NHLBI基準ステップ1~4)で、以下のいずれかにより定義されるコントロール不能またはコントロール困難な場合;FEV1が予測値の80%未満またはFEV1と強制換気量(FVC)の比が予測値の75%未満で、コントローラー薬の服用有無にかかわらず(6歳以上でスパイロメトリーが可能な場合のみ)、または吸入コルチコステロイド(ICS)投与量が1日500μgを超えるフルチカゾン(またはNHLBI投与量表に基づく同等のICS)、またはスクリーニング前の1年間に喘息による入院が1回、またはスクリーニング前6ヵ月以内に喘息による救急外来受診(7)過去3年以内に進行中のまたは積極的な治療を必要とした既知の悪性腫瘍(治癒療法を受ける可能性のある皮膚の基底細胞癌、皮膚の扁平上皮癌または上皮内癌(例えば、乳がん、子宮頸がんなど)を患っている対象は除外されません。)を有する対象、(8)ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の既往歴(HIV1/2抗体)がある(地域の保健当局に義務付けられ ていない限り、HIVの検査は必要ない)、(9)既知の活動性B型肝炎感染(B型肝炎表面抗原[HBsAg]反応ありと定義)または既知の活動性C型肝炎ウイルス(HCV)感染(HCV RNA[定性]検出と定義)(地域の保健当局によって義務付けられていない限り、B型肝炎およびC型肝炎の検査は必要ない)、(10)コントロールされていない糖尿病(コントロールされている糖尿病の対象は可(インスリン可))、(11)2種類以上の降圧薬を必要とする高血圧、(12)登録前6ヵ月以内の心筋梗塞または動脈血栓塞栓イベントの既往、重症または不安定狭心症、ニューヨーク心臓協会(NYHA)クラスIIIまたはIVの疾患、または補正QT(QTc)間隔>470msの既往を含むが、これらに限定されない心血管疾患の既往(十分にコントロールされた高血圧はこの定義には含まれないとみなされる)、(13)間質性肺疾患の既往歴、(14)肥満細胞症、蕁麻疹色素変性症、遺伝性または特発性血管性浮腫を含む、確認された肥満細胞障害の既往歴(15)製剤Aに含まれる1つ以上の食品源に対するセリアック病および/または重大な非IgE媒介不耐症(例えば、重度の乳糖不耐症)の病歴、(16)スクリーニング後30日以内に、全身療法を必要とする活動性の感染症、(17)妊娠中もしくは授乳中の女性対象、または妊娠を計画している女性対象、または本試験の予想実施期間内に父親となる予定の男性対象、(18)3ヵ月以内に全身治療を必要とした活動性の自己免疫疾患(例えば、疾患修飾薬、コルチコステロイドまたは免疫抑制薬の使用)、(19)既知の精神疾患または薬物乱用障害があり、本試験の要件への協力に支障がある場合、(20)治験責任医師の意見により、安全な参加を妨げ、試験結果を混乱させ、または本試験の全期間の参加を妨害する可能性のある、あるいは参加することが対象の最善の利益にならないような状態、治療法、または臨床的に重大な臨床検査値の異常の既往歴または現在の証拠、(21)以下のいずれかの方法でステロイド薬を常用(静脈内投与、筋肉内投与、経口投与)した既往歴、過去1年間に1ヵ月を超えるステロイドの連日経口投与歴、または過去1ヵ月間にステロイドの連日経口投与歴、または過去1年間に2回を超える1週間以上のステロイドの連日経口投与歴、(22)他の非食物アレルゲン(例:環境アレルゲン、ハチ毒)に対する免疫療法の「ビルドアップ期」にある(すなわち、少なくとも2週間は維持投与に達していない)、(23)SPTおよびDBPCFCの少なくとも5半減期前に抗ヒスタミン薬を中止できない、(24)現在または過去6ヵ月以内もしくは5半減期のいずれか長い方の期間内に、治療用抗体(デュピルマブ、オマリズマブ、メポリズマブ、レスリズマブなど)を使用している、(25)現在または過去12週間以内に食物免疫療法(例えば、経口、舌下、経皮など)を使用している、(26)β遮断薬(経口)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)又はカルシウム拮抗薬の使用、(27)治験薬の試験に現在参加中、または、スクリーニング前4週間以内または他の治験薬の5半減期(5-harf-lives)のいずれか長い方の期間内に治験薬の試験に参加したことがある、(28)スクリーニングDBPCFC中にプラセボに対する用量制限症状が発現した、(29)エピネフリンまたは治験薬の賦形剤に対する過敏症、(30)この研究または他のOIT/mOIT研究に参加している別の対象(兄弟など)と同じ住所に居住している。
【0213】
評価
二重盲検プラセボ対照食物負荷試験法
この研究で使用される二重盲検プラセボ対照食物負荷試験(DBPCFC)手順は、FAを診断するためのゴールドスタンダードと考えられており、PRACTALLコンセンサスガイドライン(Sampson et al. (2012) J Allergy Clin Immunol 130(6): 1260-1274)が、アップドーズスケジュールは、PRACTALLの推奨事項からわずかに変更されており、表6に示されている。最大用量は、スクリーニングDBPCFC(
図2)では1000mg、出口DBPCFC(
図4)では4000mgである。
【0214】
DBPCFCを開始する前に、以下のことが起こる。
-対象には、経口抗ヒスタミン薬(5半減期(5-harf-lives))、β-アゴニスト(12時間)、テオフィリン(24時間)、クロモリン(12時間)など、DBPCFCの評価に支障をきたす可能性のある薬剤の使用を制限してもらう。
-対象はパルスオキシメトリーで酸素化状態を記録する。食物チャレンジの手順を継続するためには、対象の酸素状態が>95%でなければならない。
-すべての対象(6歳以上)は病歴に関係なくスパイロメトリーを受け、DBPCFCを開始する前にFEV1が年齢予測値の>80%でなければならない。4歳から6歳未満の対象は肺機能評価を受ける。
-喘息の既往歴のある対象は、各食事チャレンジの前に、活発な喘鳴または予測値のPEFR<80%により判断される喘息症状の悪化を評価される。喘息症状の悪化が認められた場合は、対象が喘鳴を認めず、肺機能が年齢予測値の80%以上になるまで、食物チャレンジの予定を変更する。
-対象は、DBPCFC実施時にアトピー性疾患(例:アトピー性皮膚炎)の再燃、または併発が疑われる疾患がないこと。
-被験者が試験を継続するためには、対象は、治験責任医師が決定する適性に応じて、少なくとも3日間、先行する疾患から完全に回復していなければならない(ベースラインの健康状態に戻っていなければならない)。
【0215】
試験の実施およびDBPCFC以外のデータ収集に関与しない独立した医師が、DBPCFCを監督する。この医師は、各食品チャレンジの内容について盲検化され、スクリーニングおよびDBPCFC終了時に対象の反応を評価する。評価担当者によるバイアスの可能性を排除するため、各対象について、試験される食品の順番は無作為で盲検化される。
【0216】
食物チャレンジは、PRACTALLコンセンサス・ガイドラインに従って、医師の観察下で、アレルゲンと疑われる食物を嗜好性のある食物と混合して徐々に増量して与えることにより実施される。反応が発現している可能性が疑われる場合、研究チームは臨床的判断の下、投与間隔を最大30分(投与間隔は最大1時間)あけることができる。プラセボチャレンジには、活性食品と同じ投与回数および同程度の投与量のプラセボ材料が含まれる(各活性食品チャレンジの量は、食品のタンパク質含有率によって異なる)。
【0217】
対象に客観的症状又はPRACTALLガイドラインに従って重大とみなされる自覚症状が出始めた場合、食物負荷試験は中止され、対象に適切な治療が行われる。
【0218】
対象がDBPCFC中に食品源に関連した軽度の症状しか示さない場合、その食品源はその対象にとって非反応性食品とみなされる。
【表6】
【0219】
スクリーニングにおいて、適格な対象は、個々の食物源について以下の基準のいずれかを満たす場合、特定の食物に対するDBPCFCを受けることが求められる(
図2及び
図3参照)。(i)既知のFAに対する有意な交差反応性(例えば、ピスタチオにアレルギーがある場合、カシューに対する交差反応性)を含む陽性臨床歴、または(ii)対象がその食品を摂取したことがないか、または最近その食品に暴露されたことがないため、特定の食品の臨床歴が不明である場合、スクリーニング時のSPTで陰性対照より3mmより大きい平均膨疹径が観察された場合、DBPCFCが実施される。
【0220】
治療割り付けに関係なく、第40週目までに少なくとも50mgの用量レベルへのアップドージングを完了した対象は、以下に概説するように、出口DBPCFCを受ける。すべての反応性食品(適格および非適格の両方)は、出口DBPCFCでチャレンジされる。したがって、以下のいずれかが存在する場合、スクリーニング時の個々の非反応性食品について、出口DBPCFCが開始される。(i)最近摂取した食品中にアレルギー症状が認められた場合、または(ii)最近摂取していない食品について、スクリーニングと比較して第38週にSPT平均膨疹直径が3mm以上増加した場合(陰性対照と比較して)。
【0221】
患者報告アウトカム
FAの影響は、恐怖、不安及び対象に直接尋ねることによってのみ測定することができる他の影響として現れる。製剤Aが対象のFA関連QoLに経時的にどのように影響するかを理解するために、以下に列挙する患者報告アウトカム(PRO)を実施する。
【0222】
食物アレルギーQOL質問票(FAQLQ)は、FAを有する対象のための疾患特異的質問票である。FAQLQのバージョンは、良好な信頼性および妥当性を示し、変化が生じた場合の応答性を示している(Flokstra-de Blok et al. (2009) Allergy 64(8): 1209-1217; van der Velde et al. (2009) Qual Life Res 18(2): 245-251; DunnGalvin et al. (2010) Clin Exp Allergy 40(3): 476-485; Wassenberg et al. (2012) Pediatr Allergy Immunol 23(5): 412-419)
【0223】
事故暴露質問票は、既知の食物アレルゲン暴露、経験した関連症状(もしあれば)、および対象がアレルギーである食物への事故暴露後に受けた治療(もしあれば)について尋ねる11項目を含む自記式質問票である。
【0224】
免疫療法関連QOL(IQoL)は、FAとともに生活することによって影響を受ける健康関連QOL(HRQoL)の側面を評価するためにデザインされた質問票である。FAQLQとは対照的に、IQoLは、OITによって特異的に治療される食物に対するアレルギーに起因する知覚障害を評価することを目的としている。IQoLは、食物アレルゲン免疫療法の文脈における心理社会的負担の一因としてOIT治療患者が特定した構成要素を評価する。
【0225】
薬物治療満足度調査票(TSQM-9)は、患者の薬物治療に対する満足度を評価するために開発された、十分に検証された、自記式の9項目の質問票である(Bharmal et al. (2009) Health Qual Life Outcomes 7:36)。
【0226】
食物アレルギーQOL-両親負担質問票(FAQL-PB)は、0~17歳の食物アレルギー児を有する両親の負担を測定するために開発された、自記式の17項目質問票である(Cohen et al. (2004) J Allergy Clin Immunol 114(5): 1159-1163)。
【0227】
バイオマーカー
FAの生物学的機序およびOITによる治療の影響の理解を向上させ、OITから利益を得る可能性のある対象を同定するのに役立つ可能性のあるバイオマーカーが、本試験において測定される。したがって、本試験のバイオマーカー結果は、FA診断のための非侵襲的マーカー、DBPCFC転帰の予測因子、および製剤Aを用いたOITに対する反応を同定するための将来の取り組みに役立つ可能性がある。
【0228】
以下の血液生物試料が収集される。一部のマーカーは試験期間中を通して分析し、他のマーカーは試験の後半で一括バイオマーカー分析を行うために保存する。
-製剤Aに含まれる15種類の食品すべてのsIgE値を測定するための血清。
-総IgE、総IgG4および特異的IgG4、サイトカインおよびマイクロRNAを含むがこれらに限定されない、その他の関連バイオマーカー測定用の血清。
-末梢血単核球(PBMC)を分離するための全血。このPBMCは保存され、T細胞の活性化およびレパートリーを含むがこれらに限定されない様々な免疫関連バイオマーカーについて分析される。
-DNAのエピジェネティックな変化やT細胞レパートリーの決定などに関連するバイオマーカーを分析するための全血、但しこれに限定されない。
【0229】
便サンプルは、FAを有する対象のマイクロバイオーム異常、および製剤Aを用いたOIT前後のマイクロバイオームに対するOITの影響を決定するために使用される。
【0230】
本試験で収集・保存された血液サンプルは、製剤Aに含まれない食品、花粉、草、昆虫毒、ダニ、ゴキブリ、フケおよび上皮を含むがこれらに限定されない、さまざまなアレルゲン性タンパク質に対する感作プロファイルを特徴付けるためにも使用される。
【0231】
安全性評価
安全性の評価には、身体検査が含まれる。完全な身体検査には、最低限、皮膚、心血管系、呼吸器系、胃腸系、神経系の評価が含まれる。身長と体重も測定し、記録する。簡単な症状指向の身体検査には、最低限、皮膚および心血管系、呼吸器系、胃腸系、神経系の評価が含まれる。対象者はまた、EoEの特異的な徴候や症状についても評価される。バイタルサインは、同じ時点/来院時に行われる採血の前に測定される。
【0232】
追加の評価
対象には、食物アレルゲンの皮膚プリックテスト(SPT)を実施する。SPTに先立ち、治験責任医師は、対象が抗ヒスタミン薬を少なくとも5半減期投与されていないことを確認しなければならない。市販のアレルゲンエキス溶液を、15種類の食物源ごとにランセットまたは皮膚プリックで表皮に導入し、FAを有する対象の症状の引き金となる可能性のある選択された食物に対する感受性を測定する。アレルゲンに加えて、陽性対照(ヒスタミン)および陰性対照(生理食塩水-グリセリン)をそれぞれ導入し、反応が遮断されないことを確認し、皮膚造影があるかどうかを判定する。陽性および陰性対照試験は、アレルゲンSPTとともに実施し、測定すべきである。
【0233】
喘息の重症度は、スクリーニング中および38週目の診察時に、喘息の診断および管理に関するNHLBIガイドライン(専門家パネル報告書3[EPR-3])を用いて評価する(National Asthma Education Prevention Program (2007) J Allergy Clin Immunol 120 (5 Suppl): S94-138; Urbano et al. (2008) J Manag Care Pharm 14(1): 41-49)。喘息コントロールテスト(ACT)質問票を用いた喘息患者の喘息コントロールの評価(Schatz et al. (2006) J Allergy Clin Immunol 117(3): 549-556)または小児喘息コントロールテスト(C-ACT)質問票(Bime et al. (2016) NPJ Prim Care Respir Med 26: 16075)を実施する。
【0234】
実施例2
実施例1に記載されたプロトコルは、軽度から中等度の食物アレルギーを有する対象に対して、自宅でのアップドージングを可能にするように適合させることができる。特定の状況における自宅での更新投与は、頻繁な来院の実行可能性を改善し、および/または関連する医療支援へのより大きなアクセスを与え、それによって患者の利便性および全体的なケアへのアクセスを改善し得る。
【0235】
試験薬、目的および評価項目、全体設計、包含/除外基準および評価を含む、実施例1に記載されたプロトコールのすべての側面が、本実施例において別様に示される場合、または軽度から中等度の食物アレルギーを有する対象のための家庭でのアップドージングという目的と矛盾する場合を除き、適用されるであろう。
【0236】
対象は、軽度から中等度の食物アレルギーを有し、これは、例えば、中等度から重度の食物アレルギーを有する対象に比べて、スクリーニングDBPCFC中の食物に対する誘発用量が高いこと(例えば、誘発用量≧100mg)、併存疾患が中等度であること(例えば、喘息がないか、または十分にコントロールされていること)および食物アレルギーの症状は十分にコントロールされているが、生活の質が損なわれていること、のうちの1つ以上によって特徴付けることができる。対象は、単アレルギーまたは多アレルギー、成人または小児を問わない。除外基準には、重篤な喘息がないこと(喘息がある場合、良好にコントロールされている)、食物アレルギーによるERまたはICU受診歴がないことが含まれる。
【0237】
最初の治療量はクリニックで投与される。その後、約2週間ごとに遠隔治療が行われる。遠隔医療はアップドージングにも使用される。遠隔医療による診察には、支援ツール、反応管理(エピネフリンなど)、詳細な訓練および教育資料が伴う。アップドージングを含むクリニックでの裁量的訪問は、全体的な臨床像との関連において、臨床医と対象者または家族の共同決定に基づいて許可される。
【0238】
主要アウトカムには、有害事象(AE)アウトカム、生活の質(QOL)及びアドヒアランスの記述統計が含まれる。探索的アウトカムには、過去のAE、QOL及びアドヒアランスとの比較が含まれる。対象は、終了時の食品チャレンジを必要としない。対象は一般的な非盲検延長(OLE)にロールオーバーすることができる。
【0239】
参照による援用
以下に列挙するものを含め、本明細書で言及するすべての刊行物および特許は、個々の刊行物または特許が具体的かつ個別に参照により組み込まれたかのように、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。矛盾する場合には、本明細書中の定義を含む本出願が優先される。
均等物
本開示の特定の実施形態について説明してきたが、上記の明細書は例示であり、制限的なものではない。本開示の多くの変形例は、本明細書を検討することにより当業者に明らかである。本開示の全範囲は、そのような変形例とともに、均等物の全範囲とともに、特許請求の範囲および明細書を参照して決定されるべきである。
【国際調査報告】