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▶ セラダプティブ インクの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(54)【発明の名称】セラミック組成物および使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 27/10 20060101AFI20240221BHJP
   A61L 27/56 20060101ALI20240221BHJP
   A61L 27/50 20060101ALI20240221BHJP
   A61L 27/18 20060101ALI20240221BHJP
   A61L 27/12 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
A61L27/10
A61L27/56
A61L27/50
A61L27/18
A61L27/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551120
(86)(22)【出願日】2022-02-23
(85)【翻訳文提出日】2023-09-28
(86)【国際出願番号】 US2022017508
(87)【国際公開番号】W WO2022182749
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】63/153,279
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.UNIX
2.テフロン
(71)【出願人】
【識別番号】520351185
【氏名又は名称】セラダプティブ インク
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルバレス,ルイス
(72)【発明者】
【氏名】ヘイル,トッド
【テーマコード(参考)】
4C081
【Fターム(参考)】
4C081AB02
4C081CA172
4C081CE02
4C081CF011
4C081CF031
4C081DB03
4C081EA13
(57)【要約】
【解決手段】本開示は、印刷された三次元の構造体に結合された治療剤を含むデバイスを提供する。三次元印刷のためのインク製剤がさらに開示される。加えて、デバイスを製造するための方法、および、例えば、それを必要とする対象において疾病を処置する際のその使用の方法が本明細書で提供される。
【選択図】図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のマイクロポアを有する、約50重量%~約90重量%のセラミックおよび約10重量%~約50重量%のポリマーを含む三次元の構造体。
【請求項2】
前記マイクロポアは、直径約1ミクロン~約500ミクロン、または約50ミクロン~約250ミクロン、または約150ミクロンの平均孔径を有する、請求項1に記載の三次元の構造体。
【請求項3】
前記マイクロポアは、治療剤と接触するための追加の表面積を前記構造体に提供する、請求項1または請求項2に記載の三次元の構造体。
【請求項4】
前記マイクロポアは、前記構造体から1つ以上の細孔形成剤を除去した後形成される、請求項1~3のいずれか1つに記載の三次元の構造体。
【請求項5】
前記細孔形成剤は、第2のポリマー、糖、もしくは塩、またはこれらの組み合わせを含む、請求項4に記載の三次元の構造体。
【請求項6】
前記マイクロポアは、前記構造体の製造中に存在する発泡剤からの二酸化炭素の放出によって形成される、請求項1~5のいずれかに記載の三次元の構造体。
【請求項7】
前記発泡剤は、重炭酸ナトリウムを含む、請求項6に記載の三次元の構造体。
【請求項8】
約15%~約50%の開放気孔率を有する、約50重量%~約90重量%のセラミックおよび約10重量%~約50重量%のポリマーを含む三次元の構造体。
【請求項9】
約1g/cm3~約2g/cm3の密度を有する、約50重量%~約90重量%のセラミックおよび約10重量%~約50重量%のポリマーを含む三次元の構造体。
【請求項10】
約300マイクロメートル~約600マイクロメートルのストラット直径を有する、約50重量%~約90重量%のセラミックおよび約10重量%~約50重量%のポリマーを含む三次元の構造体。
【請求項11】
前記セラミックは、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨、ケイ酸塩、またはバナジン酸塩、あるいはそれらの組み合わせを含む、請求項1~10のいずれか1つに記載の三次元の構造体。
【請求項12】
前記ポリマーは、ポリカプロラクトン、カプロラクトン/グリコリドコポリマー、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマー、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1~10のいずれか1つに記載の三次元の構造体。
【請求項13】
前記セラミックは、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨、ケイ酸塩、またはバナジン酸塩、あるいはそれらの組み合わせを含み、および前記ポリマーは、ポリカプロラクトン、カプロラクトン/グリコリドコポリマー、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマー、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1~10のいずれか1つに記載の三次元の構造体。
【請求項14】
前記ポリマーは、ポリカプロラクトンを含み、および前記セラミックは、リン酸カルシウムを含む、請求項1~10のいずれか1つに記載の三次元の構造体。
【請求項15】
約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のポリカプロラクトンを含む、請求項14に記載の三次元の構造体。
【請求項16】
約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のポリカプロラクトンを含む三次元の構造体。
【請求項17】
前記ポリマーは、カプロラクトン/グリコリドコポリマーを含み、および前記セラミックは、リン酸カルシウムを含む、請求項1~10のいずれか1つに記載の三次元の構造体。
【請求項18】
約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のカプロラクトン/グリコリドコポリマーを含む、請求項17に記載の三次元の構造体。
【請求項19】
約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のカプロラクトン/グリコリドコポリマーを含む三次元の構造体。
【請求項20】
前記ポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマーを含み、および前記セラミックは、リン酸カルシウムを含む、請求項1~10のいずれか1つに記載の三次元の構造体。
【請求項21】
約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマーを含む、請求項20に記載の三次元の構造体。
【請求項22】
約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマーを含む三次元の構造体。
【請求項23】
インクから形成され、前記セラミック、前記ポリマー、および犠牲的細孔形成剤を含む請求項1~22のいずれかに記載の三次元の構造体。
【請求項24】
押出に基づく三次元印刷法を使用してフィラメントから形成される、請求項1~23のいずれかに記載の三次元の構造体。
【請求項25】
請求項1~24のいずれか1つに記載の三次元の構造体および治療剤を含む、デバイス。
【請求項26】
前記治療剤は、骨形成タンパク質(BMP)を含む、請求項25に記載のデバイス。
【請求項27】
前記治療剤は、標的化部分を含み、および前記標的化部分は、前記三次元の構造体に非共有結合される、請求項25または26に記載のデバイス。
【請求項28】
前記標的化部分は、表2~表3の配列のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一のポリペプチドを含む、請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記治療剤は、配列番号433~441のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含むキメラポリペプチドを含む、請求項24~28のいずれか1つに記載デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2021年2月24日に出願された米国出願第63/153,279号の利益を主張するものであり、当該文献の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
政府の権利
本発明は、米国陸軍医療物資司令部(U.S.Army Medical Material Command)によって与えられたW81XWH-18-C-0182および米国陸軍医療研究調達機関(U.S.Army Medical Research Acquisition Activity)によって与えられたW81XWH-20-C-0069の下で政府支援を受けて行われた。政府は本発明において一定の権利を有している。
【0003】
配列表
本出願は配列表を含んでおり、この配列表はEFS-Webを介してASCIIフォーマットで提出され、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。2020年12月3日に作成されたASCIIコピーは、50222-709_601_SL.txtのファイル名であり、285,147バイトのサイズである。
【背景技術】
【0004】
三次元(3D)印刷は、デジタルファイルから三次元の固体物体を作製する製造プロセスである。3D印刷のアディティブ法では、最大マイクロメートル精度で、所望の物体が作成されるまで連続する材料層を配置することによって、物体が作成される。コンピュータ支援設計(CAD)ソフトウェアと組み合わせることで、3D印刷は、従来の製造法と比較して、容易にカスタマイズすることができる複雑な機能的形状の生成を可能にする。
【0005】
組織再生を促進するためにスキャフォールドおよび/または他の形態の移植片材料を外科的に移植することは、インプラントが天然組織の機械的特性と一致し得る場合に有用な技術である。組織を模倣し、組織の再成長を可能にする材料を含む、様々な材料が、移植のための多孔性3D印刷構造の製造におけるインクとして使用され得る。効果的な生物活性および機械的特性を備えたインクは、天然組織の再生に必要とされ、3D印刷で使用する場合は、カスタマイズして、大きな組織欠損の修復に採用することができる。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、3D印刷スキャフォールドのためのインク製剤および方法を提供する。さらに、そのようなインク製剤および方法を使用して生成され得るスキャフォールドが提供される。スキャフォールドは、骨成長を促進するものなどの治療剤で被覆され、および/または組織置換および移植において使用するためのデバイスを生成するために細胞を播種されてもよい。いくつかのデバイスについては、治療剤は、セラミック材料などのスキャフォールド構成要素と相互に作用する標的化部分を介して、スキャフォールドに係留されてもよい。本明細書に記載される材料および方法の利点は、3D印刷されたカスタマイズ可能なインプラント、および、一片、塊、または円柱状の物体などのより普遍的な物体を提供することを含む。インプラントが3D印刷される場合、インプラントの幾可学的形状の正確な制御が可能になる。したがって、これらのインクで印刷されたインプラントは、長骨修復、脊椎固定術、顎顔面構造などを含む多数の様々な治療に適している。インクの様々な製剤は、異なる多孔率および柔軟性を含む、異なる特性を備えた埋込み型デバイスを結果としてもたらす材料を生成する。
【0007】
本開示の様々なインクおよびスキャフォールドは、β-リン酸三カルシウムのようなセラミック材料などのスキャフォールド構成要素への治療剤および/または標的化部分のアクセス可能性を高めるように設計されている。例えば、実施例1~2に記載のインク製剤。
【0008】
本開示の様々なインクおよび方法は、インクを直径1.75mmのフィラメントに変換することによって、3D印刷されたスキャフォールドの製造可能性を改善するように設計されている。(シリンジベースのバイオプリンティングインクではなく)フィラメント形態では、3Dプリンター内で材料を再充填する必要がある前に、より大量の材料(例えば、スプールに巻き付けられた1kgのフィラメント)を調製し、貯蔵し、連続的に使用することができる。加えて、溶融フィラメント製造(FFF)3Dプリンターは、概して、シリンジベースのバイオプリンターよりも大きな利用可能な構築体積を有し、より速いノズル速度で印刷することができ、両方とも製造スループットを改善する。さらに、シリンジベースのバイオプリンターの比較的小さな分類と比較して、非常に幅広い多様なFFFプリンターが市場に存在する。例えば、インク製剤#5および#6は両方とも、直径1.75mmのフィラメント材料に作製され、実施例1~2にさらに記載されるように、FFF 3Dプリンターにおいて実証された。
【0009】
本開示の様々なインクおよびスキャフォールドは、スキャフォールドの生体吸収性を最適化するように設計されている。例えば、インク製剤#2(カプロラクトン/グリコリドコポリマー(95:5))、インク製剤#3(カプロラクトン/グリコリドコポリマー(90:10))、およびインク製剤#4(ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50))に使用されるコポリマーは、ポリカプロラクトンよりも速い吸収速度を有する。吸収速度は、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクトン/ポリグリコリドコポリマー(95:5)、ポリカプロラクトン/グリコリドコポリマー(90:10)、ポリジオキサノン/L-ラクチドコポリマー(90:10)、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50)のように、最も遅いものから最も速いものまで変化する。
【0010】
一態様では、本明細書で提供されるのは、複数のマイクロポアを有する、約50重量%~約90重量%のセラミックおよび約10重量%~約50重量%のポリマーを含む三次元の構造体である。いくつかの実施形態では、マイクロポアは、直径約1ミクロン~約500ミクロン、または約50ミクロン~約250ミクロン、または約150ミクロンの平均孔径を有する。いくつかの実施形態では、マイクロポアは、治療剤と接触するための追加の表面積を構造体に提供する。いくつかの実施形態では、マイクロポアは、構造体から1つ以上の細孔形成剤を除去した後形成される。いくつかの実施形態では、細孔形成剤は、第2のポリマー、糖、もしくは塩、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、マイクロポアは、構造体の製造中に存在する発泡剤からの二酸化炭素の放出によって形成される。いくつかの実施形態では、発泡剤は、重炭酸ナトリウムを含む。
【0011】
他の態様では、本明細書で提供されるのは、約15%~約50%の開放気孔率を有する、約50重量%~約90重量%のセラミックおよび約10重量%~約50重量%のポリマーを含む三次元の構造体である。
【0012】
他の態様では、本明細書で提供されるのは、約1g/cm~約2g/cmの密度を有する、約50重量%~約90重量%のセラミックおよび約10重量%~約50重量%のポリマーを含む三次元の構造体である。
【0013】
他の態様では、本明細書で提供されるのは、約300マイクロメートル~約600マイクロメートルのストラット(strut)直径を有する、約50重量%~約90重量%のセラミックおよび約10重量%~約600重量%のポリマーを含む三次元の構造体である。
【0014】
本明細書で提供される構造体のいくつかの実施形態では、セラミックは、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨、ケイ酸塩、あるいはバナジン酸塩、またはそれらの組み合わせを含む。本明細書で提供される構造体のいくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリカプロラクトン、カプロラクトン/グリコリドコポリマー、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマー、またはそれらの組み合わせを含む。本明細書で提供される構造体のいくつかの実施形態では、セラミックは、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨、ケイ酸塩、またはバナジン酸塩、あるいはそれらの組み合わせを含み、およびポリマーは、ポリカプロラクトン、カプロラクトン/グリコリドコポリマー、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマー、またはそれらの組み合わせを含む。
【0015】
本明細書で提供される構造体のいくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリカプロラクトンを含み、およびセラミックは、リン酸カルシウムを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のポリカプロラクトンを含む。いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるのは、約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のポリカプロラクトンを含む構造体である。
【0016】
本明細書で提供される構造体のいくつかの実施形態では、ポリマーは、カプロラクトン/グリコリドコポリマーを含み、およびセラミックは、リン酸カルシウムを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のカプロラクトン/グリコリドコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるのは、約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のカプロラクトン/グリコリドコポリマーを含む構造体である。本明細書で提供される構造体のいくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマーを含み、およびセラミックは、リン酸カルシウムを含む。いくつかの実施形態では、 構造体は、約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるのは、約65重量%~約85重量%のリン酸カルシウム、および約15重量%~約35重量%のポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマーを含む構造体である。
【0017】
本明細書で提供される構造体のいくつかの実施形態では、構造体は、セラミック、ポリマーおよび犠牲細孔形成剤を含むインクから形成される。本明細書で提供される構造体のいくつかの実施形態では、構造体は、押出に基づく三次元印刷法を使用してフィラメントから形成される。
【0018】
さらに提供されるのは、本明細書で提供される構造体、および治療剤を含むデバイスである。いくつかの実施形態では、治療剤は骨形成タンパク質(BMP)を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、標的化部分を含み、および標的化部分は三次元の構造体に非共有結合されている。いくつかの実施形態では、標的化部分は、表2~表3の配列のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、配列番号433~441のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含むキメラポリペプチドを含む。
【0019】
一態様では、本明細書でデバイスが提供され、該デバイスは、治療剤、および印刷された三次元の構造体を含み、印刷された三次元の構造体は、約50重量%~約90重量%のセラミックと、約10重量%~約50重量%のポリマーとを含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、印刷された三次元の構造体に非共有結合されている。いくつかの実施形態では、セラミックは、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨、ケイ酸塩、あるいはバナジン酸塩、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、セラミックは、β-リン酸三カルシウム(β-TCP)を含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約70重量%~約80重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約75重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリエステルを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコリド、ラクチド、またはポリジオキサノン(PDS)、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリジオキサノン(PDS)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、ラクチドは、L-ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、ラクチドは、ポリ(D,L-ラクチド)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、コポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)およびポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPCLおよび約~10モル%のポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約40~60モル%のポリ(D,L-ラクチド)および約40~60モル%のポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、PDS-グリコリドコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、PDS-L-ラクチドコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のL-ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約15重量%~約25重量%のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約25重量%のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、印刷された三次元の構造体は、約30重量%~約70重量%のセラミック、約10重量%~約30重量%のポリマー、および任意選択で1つ以上の追加の薬剤を含むインクから形成される。いくつかの実施形態では、インクは、約50重量%~約70重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、インクは、約60重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、インクは、約15重量%~約25重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、インクは、約20重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、インクは、1つ以上の追加の薬剤を含む。いくつかの実施形態では、インクは、約1重量%~約30重量%の1つ以上の追加の薬剤を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の薬剤は、追加のポリマー、微粒子、または発泡剤、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の薬剤は、追加のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、追加のポリマーは、ポリエチレングリコールを含む。いくつかの実施形態では、追加のポリマーは、約10重量%~約30重量%でインクの中に存在する。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の薬剤は、微粒子を含む。いくつかの実施形態では、微粒子は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、スクロース、トレハロース(例えば、α,αトレハロース二水和物)、またはマンニトール(例えば、D-マンニトール)、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、微粒子は、約1重量%~約10重量%でインクの中に存在する。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の薬剤は、発泡剤を含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、ベーキングパウダー(例えば、第一リン酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、コーンスターチ)および/またはアゾジカーボンアミドを含む。いくつかの実施形態では、微粒子は、約5重量%~約20重量%のインクの中に存在する。いくつかの実施形態では、治療剤は、哺乳動物成長因子またはその機能的部分を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、表1から選択される1つ以上のポリペプチド、またはその機能的部分を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は骨形成タンパク質(BMP)を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、標的化部分を含み、および標的化部分は印刷された三次元の構造体に非共有結合されている。いくつかの実施形態では、標的化部分は、約1pM~約100μMの親和性で、印刷された三次元の構造体に結合される。いくつかの実施形態では、標的化部分は、表2~表3の配列のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、標的化部分は、表2~表3の配列から選択される約2、3、4、5、6、7、8、9、または10の配列を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、配列番号433~441のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含むキメラポリペプチドを含む。
【0020】
さらに提供されるのは、それを必要とする対象の疾病を処置する方法であり、該方法は、対象にデバイスを投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、疾病は、骨欠損、軟骨欠損、軟組織欠損、腱欠損、筋膜欠損、靭帯欠損、器官欠損、骨腱組織(osteotendinous tissue)欠損、皮膚欠損、骨軟骨欠損、骨粗鬆症、無血管性壊死、あるいは先天性骨格奇形、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、方法は脊椎固定術を含む。いくつかの実施形態では、脊椎固定術は、後側方固定術(posterior lumbar fusion)(PLF)および/または椎体間固定術を含む。いくつかの実施形態では、方法は、骨修復、歯科修復、頭蓋顎顔面修復、足関節固定、椎骨形成術、骨形成術、舟状骨骨折修復、腱骨修復、肋骨再建、軟骨下骨修復、軟骨修復、または三次元の構造体またはデバイスの外科的移植、あるいはそれらの組み合わせを含む。
【0021】
さらに提供されるのは、約30重量%~約70重量%のセラミック、約10重量%~約30重量%のポリマー、および任意選択で1つ以上の追加の薬剤を含む製剤である。いくつかの実施形態では、セラミックは、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨、ケイ酸塩、あるいはバナジン酸塩、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、セラミックは、β-リン酸三カルシウム(β-TCP)を含む。いくつかの実施形態では、インクは、約50重量%~約70重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、インクは、約60重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリエステルを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコリド、ラクチド、またはポリジオキサノン(PDS)、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリジオキサノン(PDS)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、ラクチドは、L-ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、ラクチドは、ポリ(D,L-ラクチド)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、コポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)およびポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPCLおよび約5~10モル%のポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約40~60モル%のポリ(D,L-ラクチド)および約40~60モル%のポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、PDS-グリコリドコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、PDS-L-ラクチドコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のL-ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、インクは、1つ以上の追加の薬剤を含む。いくつかの実施形態では、インクは、約1重量%~約30重量%の1つ以上の追加の薬剤を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の薬剤は、追加のポリマー、微粒子、または発泡剤、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の薬剤は、追加のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、追加のポリマーは、ポリエチレングリコールを含む。いくつかの実施形態では、追加のポリマーは、約10重量%~約30重量%でインクの中に存在する。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の薬剤は、微粒子を含む。いくつかの実施形態では、微粒子は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、スクロース、トレハロース(例えば、α,αトレハロース二水和物)、またはマンニトール(例えば、D-マンニトール)、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、微粒子は、約1重量%~約10重量%でインクの中に存在する。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の薬剤は、発泡剤を含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、ベーキングパウダー(例えば、第一リン酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、コーンスターチ)および/またはアゾジカーボンアミドを含む。いくつかの実施形態では、微粒子は、約5重量%~約20重量%のインクの中に存在する。
【0022】
さらに提供されるのは、製剤を含むフィラメントである。いくつかの実施形態では、フィラメントは、約1.5mm~約2mmの直径を有する。
【0023】
さらに提供されるのは、三次元の構造体を調製する方法であり、該方法は、三次元印刷法において形成物を使用することを含む。
【0024】
さらに提供されるのは、インク製剤を使用して調製された三次元の構造体である。いくつかの実施形態では、構造体は、約50重量%~約90重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約50重量%~約90重量%のリン酸三カルシウムを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約10重量%~約50重量%のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリエステルを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコリド、ラクチド、またはポリジオキサノン(PDS)、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリジオキサノン(PDS)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、ラクチドは、L-ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、ラクチドは、ポリ(D,L-ラクチド)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、コポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)およびポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPCLおよび約5~10モル%のポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約40~60モル%のポリ(D,L-ラクチド)および約40~60モル%のポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、PDS-グリコリドコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、PDS-L-ラクチドコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のL-ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約15重量%~約25重量%のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約25重量%のポリマーを含む。
【0025】
さらに提供されるのは、約50重量%~約90重量%のセラミック、および約10%~約30%のポリマーを含む三次元の構造体である。いくつかの実施形態では、セラミックは、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨、ケイ酸塩、あるいはバナジン酸塩、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、セラミックは、β-リン酸三カルシウム(β-TCP)を含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約65重量%~約85重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約70重量%~約80重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約75重量%のセラミックを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリエステルを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコリド、ラクチド、またはポリジオキサノン(PDS)、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリジオキサノン(PDS)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、ラクチドは、L-ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、ラクチドは、ポリ(D,L-ラクチド)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、コポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)およびポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPCLおよび約5~10モル%のポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約40~60モル%のポリ(D,L-ラクチド)および約40~60モル%のポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、PDS-グリコリドコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、PDS-L-ラクチドコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のL-ラクチドを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約15重量%~約25重量%のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約25重量%のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、構造体は、三次元印刷方法によって調製される。
【0026】
さらに提供されるのは、三次元の構造体を製造する方法であり、該方法は、インク製剤を三次元形態に堆積させる工程を含む。いくつかの実施形態では、インク製剤は、本明細書のインク製剤を含む。
【0027】
さらに提供されるのは、それを必要とする対象の疾病を処置する方法であり、該方法は、対象の器官または組織に構造体を送達する工程を含む。
【0028】
さらに提供されるのは、それを必要とする対象の疾病を処置する方法であり、該方法は、対象の器官または組織に本明細書の方法によって製造された構造体を送達する工程を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、疾病は、骨欠損、軟骨欠損、軟組織欠損、腱欠損、筋膜欠損、靭帯欠損、器官欠損、骨腱組織(osteotendinous tissue)欠損、皮膚欠損、骨軟骨欠損、骨粗鬆症、無血管性壊死、あるいは先天性骨格奇形、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、方法は脊椎固定術を含む。いくつかの実施形態では、脊椎固定術は、後側方固定術(posterior lumbar fusion)(PLF)および/または椎体間固定術を含む。いくつかの実施形態では、方法は、骨修復、歯科修復、頭蓋顎顔面修復、足関節固定、椎骨形成術、骨形成術、舟状骨骨折修復、腱骨修復、肋骨再建、軟骨下骨修復、軟骨修復、または三次元の構造体またはデバイスの外科的移植、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、該方法は、対象を治療剤で処置する工程をさらに含む。
【0030】
さらに提供されるのは、必要とする対象に治療剤を送達する方法であり、該方法は、治療剤および構造体を含むデバイスを、対象の器官または組織に送達する工程を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、治療剤は、哺乳動物成長因子またはその機能的部分を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、表1から選択される1つ以上のポリペプチド、またはその機能的部分を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は骨形成タンパク質(BMP)を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、構造体に非共有結合する標的化部分を含む。いくつかの実施形態では、標的化部分は、約1pM~約100μMの親和性で、印刷された三次元の構造体に結合する。いくつかの実施形態では、標的化部分は、表5~表6の配列のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、標的化部分は、表5~表6の配列から選択される約2、3、4、5、6、7、8、9、または10の配列を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、配列番号433~441のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%,または100%同一の配列を含むキメラポリペプチドを含むか、またはキメラポリペプチドの一部である。
【0032】
本明細書のデバイスおよび/または構造体のいくつかの実施形態では、構造体は、約1g/cm~約2g/cmの密度を有する。本明細書のデバイスおよび/または構造体のいくつかの実施形態では、構造体は、約15%~約50%の開放気孔率を有する。本明細書のデバイスおよび/または構造体のいくつかの実施形態では、約300マイクロメートル~約600マイクロメートルのストラット直径を有する、請求項91~139のいずれか1つに記載の構造体である。
【0033】
本開示の1つ以上の実施形態の詳細は、添付図面および以下の説明に記載されている。本開示の他の特徴、目的、および利点は、説明、図面、および請求項から明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1A】実施例2に概説されるインク製剤#1で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図1Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図1B】実施例2に概説されるインク製剤#1で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図1Bは、物体の側面のSEM画像である。
図1C】実施例2に概説されるインク製剤#1で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図1Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図2A】実施例2に概説されるインク製剤#2で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図2Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図2B】実施例2に概説されるインク製剤#2で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図2Bは、物体の側面のSEM画像である。
図2C】実施例2に概説されるインク製剤#2で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図2Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図3A】実施例2に概説されるインク製剤#3で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図3Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図3B】実施例2に概説されるインク製剤#3で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図3Bは、物体の側面のSEM画像である。
図3C】実施例2に概説されるインク製剤#3で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図3Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図4A】実施例2に概説されるインク製剤#4で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図4Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図4B】実施例2に概説されるインク製剤#4で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図4Bは、物体の側面のSEM画像である。
図4C】実施例2に概説されるインク製剤#4で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図4Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図5A】実施例2に概説されるインク製剤#5で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図5Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図5B】実施例2に概説されるインク製剤#5で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図5Bは、物体の側面のSEM画像である。
図5C】実施例2に概説されるインク製剤#5で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図5Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図6A】実施例2に概説されるインク製剤#6で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図6Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図6B】実施例2に概説されるインク製剤#6で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図6Bは、物体の側面のSEM画像である。
図6C】実施例2に概説されるインク製剤#6で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図6Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図7A】実施例2に概説されるインク製剤#7で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図7Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図7B】実施例2に概説されるインク製剤#7で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図7Bは、物体の側面のSEM画像である。
図7C】実施例2に概説されるインク製剤#7で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図7Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図8A】実施例2に概説されるインク製剤#8で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図8Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図8B】実施例2に概説されるインク製剤#8で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図8Bは、物体の側面のSEM画像である。
図8C】実施例2に概説されるインク製剤#8で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図8Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図9A】実施例2に概説されるインク製剤#9で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図9Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図9B】実施例2に概説されるインク製剤#9で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図9Bは、物体の側面のSEM画像である。
図9C】実施例2に概説されるインク製剤#9で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図9Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図10A】実施例2に概説されるインク製剤#10で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図10Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図10B】実施例2に概説されるインク製剤#10で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図10Bは、物体の側面のSEM画像である。
図10C】実施例2に概説されるインク製剤#10で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図10Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図11A】実施例2に概説されるインク製剤#11で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図11Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図11B】実施例2に概説されるインク製剤#11で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図11Bは、物体の側面のSEM画像である。
図11C】実施例2に概説されるインク製剤#11で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図11Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図12A】実施例2に概説されるインク製剤#12で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図12Aは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
図12B】実施例2に概説されるインク製剤#12で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図12Bは、物体の側面のSEM画像である。
図12C】実施例2に概説されるインク製剤#12で作製された例示的な3D印刷物体の走査型電子顕微鏡からの画像(SEM画像)である。図12Cは、拡大倍率での物体の表面のSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
様々な製剤および構造体は本明細書に提供される。構造体は、係留構造体の移植後の骨成長の促進などの所望の治療効果のために、係留可能なタンパク質(例えば、成長因子)で被覆されることがある。
【0036】
製剤
一態様では、3D印刷された構造を製作するための製剤が本明細書で提供される。非限定的な例として、製剤には、セラミック材料、例えば、リン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウム、βリン酸三カルシウム、αリン酸三カルシウム)、ハイドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨(例えば、脱灰骨)、ガラス(バイオガラス)、例えば、ケイ酸塩、バナジン酸塩、および関連するセラミックミネラル、またはキレート化された二価金属イオン、あるいはそれらの組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態では、セラミック材料は、βリン酸三カルシウム(β-TCP)を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、製剤の約30~70、30~65、30~60、30~55、30~50、30~45、30~40、30~35、35~70、35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~70、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~70、45~65、45~60、45~55、45~50、50~70、50~65、50~55、55~70、55~65、55~60、60~70、60~65、または65~70重量パーセントのセラミックである。例えば、製剤は、約30重量%、31重量%、32重量%、33重量%、34重量%、35重量%、36重量%、37重量%、38重量%、39重量%、40重量%、41重量%、42重量%、43重量%、44重量%、45重量%、46重量%、47重量%、48重量%、49重量%、50重量%、51重量%、52重量%、53重量%、54重量%、55重量%、56重量%、57重量%、58重量%、59重量%、60重量%、61重量%、62重量%、63重量%、64重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、または70重量%のセラミックである。いくつかの実施形態では、セラミックはβ-TCPである。いくつかの実施形態では、β-TCPは粉末として製剤に導入される。いくつかの実施形態では、製剤は1つ以上の追加の構成要素を含む。追加の構成要素の非限定的な例は、水、(コポリマーを含む)ポリマー、消泡剤、分散剤、溶剤、微粒子、発泡剤、および可塑剤を含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、製剤は、1つ以上のポリマー、例えば、約1、2、3、4、または5つのポリマーを含む。ポリマーの非限定的な例は、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリエチレングリコール(PEG)、およびポリエステルを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、製剤の約5~30重量パーセントであるポリマーを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約20~60重量パーセントの総ポリマーである。例えば、総ポリマーは、製剤中に2つ以上のポリマーを含み、製剤中のポリマーの総割合は、製剤の重量の約20~60パーセントである。いくつかの実施形態では、製剤は、約30~50重量パーセントの総ポリマーである。非限定的な例として、製剤は、約35~45重量パーセントの総ポリマーである。一例では、ポリマーはポロキサマーを含む。ポロキサマーは、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)およびポリ(プロピレンオキシド)(PPO)のブロックコポリマーである。ポロキサマーの非限定的な例は、Pluronic(登録商標)F-127などのポロキサマー407である。場合によっては、製剤は、約5~20、5~15、5~10、10~20、10~15、または15~20重量パーセントのポロキサマー407を含む。別の例として、ポリマーはポリエチレングリコール(PEG)を含む。場合によっては、製剤は、約5~30、5~25、5~20、5~15、5~10、10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントのPEGを含む。例えば、製剤は、約5~30、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30重量パーセントのPEGを含む。いくつかの実施形態では、第1の分子量を有する第1のPEG、および第2の分子量を有する第2のPEGが存在する。いくつかの実施形態では、PEGは、500g/mol~25,000gの/molの分子量を有し得得る。場合によっては、PEGの分子量は、約500g/mol、約1,000g/mol、約1,500g/mol、20,00g/mol、約2,500g/mol、約3,000g/mol、約3,500g/mol、約4,000g/mol、約4,500g/mol、約5,000g/mol、約5,500g/mol、約6,000g/mol、約6,500g/mol、約7,000g/mol、約7,500g/mol、約8,000g/mol、約8,500g/mol、約9,000g/mol、約9,500g/mol、約10,000g/mol、約10,500g/mol、約11,000g/mol、約11,500g/mol、約12,000g/mol、約12,500g/mol、約13,000g/mol、約13,500g/mol、約14,000g/mol、約14,500g/mol、約15,000g/mol、約15,500g/mol、約16,000g/mol、約16,500g/mol、約17,000g/mol、約17,500g/mol、約18,000g/mol、約18,500g/mol、約19,000g/mol、約19,500g/mol、約20,000g/mol、約20,500g/mol、約21,000g/mol、約21,500g/mol、約22,000g/mol、約22,500g/mol、約23,000g/mol、約23,500g/mol、約24,000g/mol、約24,500g/mol、または約25,000g/molである。非限定的な例示的実施形態では、製剤は、1,500g/molの分子量を有するPEGを含む。さらなる非限定的な例示的実施形態では、製剤は、8,000g/molの分子量を有するPEGを含む。さらなる非限定的な例示的実施形態では、製剤は、20,000g/molの分子量を有するPEGを含む。非限定的な例示的実施形態では、製剤は、約15重量パーセントで第1のPEGおよび約15重量パーセントで第2のPEGを含む。別の例として、ポリマーは、ポリジオキサノン(PDS)を含む。場合によっては、製剤は、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントのPDSを含む。例えば、製剤は、約15~25、または15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、あるいは25重量パーセントのPDSを含む。別の例として、ポリマーはポリエステルを含む。いくつかの実施形態では、ポリエステルは、ポリカプロラクトン(PCL)などの生分解性ポリエステルを含む。場合によっては、製剤は、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントのPCLを含む。例えば、製剤は、約15-25、または15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、あるいは25重量パーセントのPCLを含む。場合によっては、製剤は、50,000g/molの分子量を有するPCLを含む。いくつかの実施形態では、ポリエステルは、ポリグリコリドまたはポリ(グリコール酸)(PGA)を含む。場合によっては、製剤は、約0.5~20、0.5~18、0.5~16、0.5~14、0.5~12、0.5~10、0.5~8、0.5~6、0.5~4、0.5~2、1~20、1~18、1~16、1~14、1~12、1~10、1~8、1~6、1~4、1~2、2~20、2~18、2~16、2~14、2~12、2~10、2~8、2~6、2~4、3~20、3~18、3~16、3~14、3~12、3~10、3~8、3~6、3~4、4~20、4~18、4~16、4~14、4~12、4~10、4~8、4~6、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、または8~10重量パーセントのPGAを含む。例えば、製剤は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15重量パーセントのPGAを含む。場合によっては、PGAは、約38,000~54,000の分子量を有する。いくつかの実施形態では、ポリエステルは、ポリ(D,L-ラクチド)などのポリラクチドを含む。場合によっては、製剤は、約0.5~20、0.5~18、0.5~16、0.5~14、0.5~12、0.5~10、0.5~8、0.5~6、0.5~4、0.5~2、1~20、1~18、1~16、1~14、1~12、1~10、1~8、1~6、1~4、1~2、2~20、2~18、2~16、2~14、2~12、2~10、2~8、2~6、2~4、3~20、3~18、3~16、3~14、3~12、3~10、3~8、3~6、3~4、4~20、4~18、4~16、4~14、4~12、4~10、4~8、4~6、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、または8~10重量パーセントのポリラクチドを含む。例えば、製剤は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15重量パーセントのポリラクチドを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、コポリマーを含む。場合によっては、コポリマーは、ポリグリコリドを含む。場合によっては、コポリマーは、PCLおよびポリグリコリドを含む。例えば、コポリマーは、約80~99、80~98、80~97、80~96、80~95、80~94、80~93、80~92、80~91、80~90、80~89、80~88、80~87、80~86、80~85、85~99、85~98、85~97、85~96、85~95、85~94、85~93、85~92、85~91、85~90、90~99、90~98、90~97、90~96、90~95、90~94、90~93、90~92、90~91、95~99、95~98、95~97、または95~96モルパーセントのPCL、および約1~20、1~18、1~16、1~14、1~12、1~10、1~8、1~6、1~4、1~2、2~20、2~18、2~16、2~14、2~12、2~10、2~8、2~6、2~4、3~20、3~18、3~16、3~14、3~12、3~10、3~8、3~6、3~4、4~20、4~18、4~16、4~14、4~12、4~10、4~8、4~6、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、または8~10モルパーセントのポリグリコリドを含む.
場合によっては、コポリマーは、約90~95モルパーセントのPCLおよび約5~10モルパーセントのポリグリコリドを含む。場合によっては、コポリマーは、PDSおよびポリグリコリドを含む。例えば、コポリマーは、約80~99、80~98、80~97、80~96、80~95、80~94、80~93、80~92、80~91、80~90、80~89、80~88、80~87、80~86、80~85、85~99、85~98、85~97、85~96、85~95、85~94、85~93、85~92、85~91、85~90、90~99、90~98、90~97、90~96、90~95、90~94、90~93、90~92、90~91、95~99、95~98、95~97、または95~96モルパーセントのPDS、および約1~20、1~18、1~16、1~14、1~12、1~10、1~8、1~6、1~4、1~2、2~20、2~18、2~16、2~14、2~12、2~10、2~8、2~6、2~4、3~20、3~18、3~16、3~14、3~12、3~10、3~8、3~6、3~4、4~20、4~18、4~16、4~14、4~12、4~10、4~8、4~6、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、または8~10モルパーセントのポリグリコリドを含む。場合によっては、コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のポリグリコリドを含む。場合によっては、コポリマーは、PDS-グリコリドコポリマーを含む。例えば、製剤は、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、25~30、または20重量パーセントのPDS-グリコリドコポリマーを含む。場合によっては、コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む。例えば、製剤は、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、25~30、または20重量パーセントのポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む。場合によっては、コポリマーは、ラクチド(例えば、ポリ(D,L-ラクチド))およびポリグリコリドを含む。例えば、コポリマーは、約35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~65、45~60、45~55、45~50、50~65、50~60、50~55、55~65、55~60、60~65モルパーセントのラクチド(例えば、ポリ(D,L-ラクチド))および約35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~65、45~60、45~55、45~50、50~65、50~60、50~55、55~65、55~60、60~65モルパーセントのグリコリドを含む。場合によっては、コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む。例えば、製剤は、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、25~30、または20重量パーセントのポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む。場合によっては、コポリマーは、ラクチド(例えば、L-ラクチド)およびPDSを含む。例えば、コポリマーは、約35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~65、45~60、45~55、45~50、50~65、50~60、50~55、55~65、55~60、60~65モルパーセントのPDS、および約35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~65、45~60、45~55、45~50、50~65、50~60、50~55、55~65、55~60、60~65モルパーセントのラクチド(例えば、L-ラクチド)を含む。場合によっては、コポリマーは、PDS-L-ラクチドコポリマーを含む。例えば、製剤は、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、25~30、または20重量パーセントのPDS-L-ラクチドコポリマーコポリマーを含む。場合によっては、コポリマーは、ジオキサノンを含む。場合によっては、コポリマーは、ジオキサノンおよびラクチド(例えば、L-ラクチド)を含む。例えば、コポリマーは、約80~99、80~98、80~97、80~96、80~95、80~94、80~93、80~92、80~91、80~90、80~89、80~88、80~87、80~86、80~85、85~99、85~98、85~97、85~96、85~95、85~94、85~93、85~92、85~91、85~90、90~99、90~98、90~97、90~96、90~95、90~94、90~93、90~92、90~91、95~99、95~98、95~97、または95~96モルパーセントのジオキサノン、および
約1~20、1~18、1~16、1~14、1~12、1~10、1~8、1~6、1~4、1~2、2~20、2~18、2~16、2~14、2~12、2~10、2~8、2~6、2~4、3~20、3~18、3~16、3~14、3~12、3~10、3~8、3~6、3~4、4~20、4~18、4~16、4~14、4~12、4~10、4~8、4~6、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、または8~10モルパーセントのラクチド(例えば、L-ラクチド)を含む。場合によっては、コポリマーは、約85~95モルパーセントのジオキサノン、および約5~15モルパーセントのラクチド(例えば、L-ラクチド)を含む。
【0039】
いくつかの例では、コポリマーは、単一のポリマーよりも速い吸収速度を有する。例えば、インク製剤#2(ポリカプロラクトン/ポリグリコリドコポリマー(95:5))、インク製剤#3(ポリカプロラクトン/ポリグリコリドコポリマー(90:10))、およびインク製剤#4(ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50))の例示的実施形態に使用されるコポリマーは、ポリカプロラクトンよりも速い吸収速度を有する。吸収速度は、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクトン/ポリグリコリドコポリマー(95:5)、ポリカプロラクトン/グリコリドコポリマー(90:10)、ポリジオキサノン/L-ラクチドコポリマー(90:10)、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50)のように、最も遅いものから最も速いものまで変化する。
【0040】
いくつかの実施形態では、製剤は2つ以上のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約5~30、5~25、5~20、5~15、5~10、10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントの第1のポリマー、および約5~30、5~25、5~20、5~15、5~10、10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントの第2のポリマーである。非限定的な例では、製剤は、約10~30重量パーセントの第1のポリマー、および約10~30重量パーセントの第2のポリマーであり、あるいは約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30重量パーセントの第1のポリマー、および約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29または30重量パーセントの第2のポリマーである。場合によっては、第1および/または第2のポリマーはPEGを含む。場合によっては、第1のポリマーはPCLを含み、かつ第2のポリマーはPEGを含む。場合によっては、第1のポリマーはPDSを含み、かつ第2のポリマーはPEGを含む。場合によっては、第1のポリマーはコポリマーを含み、かつ第2のポリマーはPEGを含む。コポリマーは、PCLおよびポリグリコリド(例えば、95モル%のポリカプロラクトン、5モル%のポリグリコリド;90モル%のポリカプロラクトン、10モル%のポリグリコリド)を含む場合がある。コポリマーは、ポリラクチド(例えば、ポリ(D,L-ラクチド)およびポリグリコリド(例えば、50モル%のポリ(D,L-ラクチド))、50モル%のポリグリコリド)を含む場合がある。コポリマーは、PDS-グリコリドコポリマー(例えば、90モル%のPDS、10モル%のポリグリコリド)を含む場合がある。コポリマーは、PDS-L-ラクチドコポリマー(例えば、90モル%のPDS、10モル%のL-ラクチド)を含む場合がある。
【0041】
いくつかの実施形態では、製剤は1つ以上の微粒子を含む。微粒子は細孔形成剤であってもよい。微粒子は水溶性であってもよい。微粒子は、塩のおよび/または糖を含んでもよい。微粒子の非限定的な例は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、スクロース、トレハロース(例えばα,αトレハロース二水和物)、およびマンニトール(例えば、D-マンニトール)を含む。場合によっては、微粒子はスクロースを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、1~10、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、2~10、2~9、2~8、2~7、2~6、2~5、3~10、3~9、3~8、3~7、3~6、3~5、4~10、4~9、4~8、4~7、4~6、4~5、5~10、5~9、5~8、5~7または5~6重量パーセントの微粒子を含む。場合によっては、製剤は、約1~10%、あるいは約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%の微粒子を含む。いくつかの実施形態では、微粒子、または細孔形成剤は、直径約1ミクロン~約500ミクロンの平均孔径を有する。例えば、直径約1ミクロン~約450ミクロン、約1ミクロン~約400ミクロン、約1ミクロン~約350ミクロン、約1ミクロン~約300ミクロン、約1ミクロン~約250ミクロン、約1ミクロン~約200ミクロン、約1ミクロン~約150ミクロン、約50ミクロン~約500ミクロン、約50ミクロン~約450ミクロン、約50ミクロン~約400ミクロン、約50ミクロン~約350ミクロン、約50ミクロン~約300ミクロン、約50ミクロン~約250ミクロン、約50ミクロン~約200ミクロン、約50ミクロン~約150ミクロン、約100ミクロン~約500ミクロン、約100ミクロン~約450ミクロン、約100ミクロン~約400ミクロン、約100ミクロン~約350ミクロン、約100ミクロン~約300ミクロン、約100ミクロン~約250ミクロン、約100ミクロン~約200ミクロン、約100ミクロン~約150ミクロン、約150ミクロン~約500ミクロン、約150ミクロン~約450ミクロン、約150ミクロン~約400ミクロン、約150ミクロン~約350ミクロン、約150ミクロン~約300ミクロン、約150ミクロン~約250ミクロン、または約150ミクロン~約200ミクロンである。場合によっては、微粒子、または細孔形成剤は、直径約50ミクロン~約250ミクロン、約60ミクロン~約240ミクロン、約70ミクロン~約230ミクロン、約80ミクロン~約220ミクロン、または約90ミクロン~直径約210ミクロンの平均孔径を有する。いくつかの実施形態では、微粒子、または細孔形成剤は、直径約100ミクロン~約200ミクロン、例えば、約110ミクロン~約190ミクロン、約120ミクロン~約180ミクロン、約130ミクロン~約170ミクロン、約140ミクロン~約160ミクロン、あるいは約100ミクロン、約110ミクロン、約120ミクロン、約130ミクロン、約140ミクロン、約150ミクロン、約160ミクロン、約170ミクロン、約180ミクロン、約190ミクロン、または約200ミクロンの平均孔径を有する。いくつかの実施形態では、微粒子、または細孔形成剤は、直径約150ミクロンの平均孔径を有する。いくつかの実施形態では、微粒子または細孔形成剤を除去すると、製剤から形成された構造体は、微粒子または細孔形成剤を欠く製剤で形成された構造体と比較して、治療薬と接触するために構造体にさらなる表面積を提供するマイクロポアを有する。いくつかの実施形態では、構造体のマイクロポアは、直径約1ミクロン~約500ミクロン、または約50ミクロン~約250ミクロン、または約150ミクロンの平均孔径を有する。
【0042】
いくつかの実施形態では、製剤は1つ以上の発泡剤を含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、6~20、6~18、6~16、6~14、6~12、6~10、6~8、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、8~10、10~20、10~18、10~16、10~14、10~12、5~15、あるいは約5、6、7、8、9、10、11、12,13、14、または15重量パーセントの発泡剤を含む。場合によっては、発泡剤は、印刷中に二酸化炭素塩基を放出し、3D印刷構造体の多孔性を増加させることができる発泡構造体を生成する。発泡剤の非限定的な例は、ベーキングパウダー(例えば、第一リン酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、コーンスターチ)およびアゾジカーボンアミドを含む。場合によっては、発泡剤は、重炭酸ナトリウムを含む。場合によっては、製剤は、約5~15、あるいは5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15重量パーセントの重炭酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、構造体中に約1ミクロン~約500ミクロン、または約50ミクロン~約250ミクロン、または約150ミクロンの平均直径を有するマイクロポアを提供する。
【0043】
いくつかの実施形態では、製剤はセラミック材料(例えば、β-TCP)およびポリマーを含む。ポリマーは、PEO、PPO、PDS、PEG、ポリエステル、コポリマー、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約30~70、30~65、30~60、30~55、30~50、30~45、30~40、30~35、35~70、35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~70、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~70、45~65、45~60、45~55、45~50、50~70、50~65、50~60、50~55、55~70、55~65、55~60、60~70、60~65、または65~70重量パーセントのセラミック材料(例えば、β-TCP)、例えば、約30重量%、31重量%、32重量%、33重量%、34重量%、35重量%、36重量%、37重量%、38重量%、39重量%、40重量%、41重量%、42重量%、43重量%、44重量%、45重量%、46重量%、47重量%、48重量%、49重量%、50重量%、51重量%、52重量%、53重量%、54重量%、55重量%、56重量%、57重量%、58重量%、59重量%、60重量%、61重量%、62重量%、63重量%、64重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、または70重量%のセラミック材料(例えば、β-TCP)である。場合によっては、製剤は、約5~20、5~15、5~10、10~20、10~15、または15~20重量パーセントのポロキサマー407を含む。場合によっては、製剤は、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントのPEGを含む。場合によっては、製剤は、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントのPCLを含む。場合によっては、製剤は、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントのPDSを含む。いくつかの実施形態では、製剤は消泡剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は分散剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は溶剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は可塑剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は微粒子をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は発泡剤をさらに含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、製剤はセラミック材料(例えば、β-TCP)および微粒子を含む。微粒子は水溶性であってもよい。微粒子の非限定的な例は、塩および糖、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、スクロース、トレハロース(例えばα,αトレハロース二水和物)、およびマンニトール(例えば、D-マンニトール)を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約30~70、30~65、30~60、30~55、30~50、30~45、30~40、30~35、35~70、35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~70、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~70、45~65、45~60、45~55、45~50、50~70、50~65、50~60、50~55、55~70、55~65、55~60、60~70、60~65、または65~70重量パーセントのセラミック材料(例えば、β-TCP)、例えば、約30重量%、31重量%、32重量%、33重量%、34重量%、35重量%、36重量%、37重量%、38重量%、39重量%、40重量%、41重量%、42重量%、43重量%、44重量%、45重量%、46重量%、47重量%、48重量%、49重量%、50重量%、51重量%、52重量%、53重量%、54重量%、55重量%、56重量%、57重量%、58重量%、59重量%、60重量%、61重量%、62重量%、63重量%、64重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、または70重量%のセラミック材料(例えば、β-TCP)である。いくつかの実施形態では、製剤は、1~10、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、2~10、2~9、2~8、2~7、2~6、2~5、3~10、3~9、3~8、3~7、3~6、3~5、4~10、4~9、4~8、4~7、4~6、4~5、5~10、5~9、5~8、5~7、または5~6重量パーセントの微粒子を含む。いくつかの実施形態では、製剤は水をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤はポリマーをさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は消泡剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は分散剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は溶剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は可塑剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は発泡剤をさらに含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、製剤はセラミック材料(例えば、β-TCP)および発泡剤を含む。発泡剤の非限定的な例は、ベーキングパウダー(例えば、第一リン酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、コーンスターチ)およびアゾジカーボンアミドを含む。発泡剤は重炭酸ナトリウムを含む場合がある。いくつかの実施形態では、製剤は、約30~70、30~65、30~60、30~55、30~50、30~45、30~40、30~35、35~70、35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~70、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~70、45~65、45~60、45~55、45~50、50~70、50~65、50~60、50~55、55~70、55~65、55~60、60~70、60~65、または65~70重量パーセントのセラミック材料(例えば、β-TCP)、例えば、約30重量%、31重量%、32重量%、33重量%、34重量%、35重量%、36重量%、37重量%、38重量%、39重量%、40重量%、41重量%、42重量%、43重量%、44重量%、45重量%、46重量%、47重量%、48重量%、49重量%、50重量%、51重量%、52重量%、53重量%、54重量%、55重量%、56重量%、57重量%、58重量%、59重量%、60重量%、61重量%、62重量%、63重量%、64重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、または70重量%のセラミック材料(例えば、β-TCP)である。いくつかの実施形態では、発泡剤は、5~20、5~18、5~16、5~15、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、6~20、6~18、6~16、6~14、6~12、6~10、6~8、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、8~10、10~20、10~18、10~16、10~14、10~12、5~15、あるいは約5,6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15重量パーセントの発泡剤を含む。場合によっては、製剤は、約5~15、あるいは約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15重量パーセント重炭酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、製剤は水をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤はポリマーをさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は消泡剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は分散剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は溶剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は可塑剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤は微粒子をさらに含む。
【0046】
他の態様では、製剤はセラミック材料および1つ以上のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約30%~約70%のセラミック材料(例えば、β-TCP)を含む。例えば、製剤は、約30~70、30~65、30~60、30~55、30~50、30~45、30~40、30~35、35~70、35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~70、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~70、45~65、45~60、45~55、45~50、50~70、50~65、50~60、50~55、60~70、60~65、65~70、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、または70重量パーセントのセラミック材料(例えば、β-TCP)を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、第1のポリマー、例えば、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントの第1のポリマーを含む。第1のポリマーはポリカプロラクトン(PCL)であり得る。第1のポリマーはポリジオキサノン(PDS)であり得る。いくつかの実施形態では、製剤は、第2のポリマー、例えば、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントの第2のポリマーを含む。第2のポリマーはポリエチレングリコール(PEG)であり得る。非制限的な実施形態では、製剤は、約30~70重量%のセラミック、約10~30重量%第1のポリマー、および約10~30重量%の第2のポリマーを含む。例えば、製剤は、約30~70重量%のβ-TCP、約10~30重量%のPCL、および約10~30重量%のPEGを含み得る。別の例として、製剤は、約30~70重量%のβ-TCP、約10~30重量%のPDS、および約10~30重量%のPEGを含み得る。
【0047】
いくつかのさらなる実施形態では、製剤は微粒子を含む。微粒子は水溶性であってもよい。場合によっては、微粒子はスクロースを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、1~10、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、2~10、2~9、2~8、2~7、2~6、2~5、3~10、3~9、3~8、3~7、3~6、3~5、4~10、4~9、4~8、4~7、4~6、4~5、5~10、5~9、5~8、5~7または5~6重量パーセントの微粒子を含む。例えば、製剤は、約30~70重量%のβ-TCP、約10~30重量%のPCL、約10~30重量%のPEG、および約1~10重量%の微粒子を含み得る。
【0048】
いくつかのさらなる実施形態では、製剤は発泡剤を含む。場合によっては、発泡剤は重炭酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、6~20、6~18、6~16、6~14、6~12、6~10、6~8、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、8~10、10~20、10~18、10~16、10~14、10~12、5~15、あるいは約5、6、7、8、9、10、11、12,13、14、または15重量パーセントの発泡剤を含む。例えば、製剤は、約30~70重量%のβ-TCP、約10~30重量%のPCL、約10~30重量%のPEG、および約5~20重量%の発泡剤を含み得る。
【0049】
いくつかのさらなる実施形態では、製剤のポリマーは、PCLおよびポリグリコリドコポリマーなどのコポリマーである。例えば、コポリマーは、約80~99、80~90、80~98、80~97、80~96、80~95、80~94、80~93、80~92、80~91、80~90、80~89、80~88、80~87、80~86、80~85、85~99、85~98、85~97、85~96、85~95、85~94、85~93、85~92、85~91、85~90、90~99、90~98、90~97、90~96、90~95、90~94、90~93、90~92、90~91、95~99、95~98、95~97、または95~96モルパーセントのPCL、および約1~20、1~18、1~16、1~14、1~12、1~10、1~8、1~6、1~4、1~2、2~20、2~18、2~16、2~14、2~12、2~10、2~8、2~6、2~4、3~20、3~18、3~16、3~14、3~12、3~10、3~8、3~6、3~4、4~20、4~18、4~16、4~14、4~12、4~10、4~8、4~6、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、または8~10モルパーセントのポリグリコリドを含む。場合によっては、コポリマーは、約90~95モル%のPCL、および約5~10モル%のグリコリドを含む。一例では、製剤は、約30~70%のβ-TCP、約10~30重量%のPCLとポリグリコリドコポリマー(例えば、95モル%のポリカプロラクトン、5モル%のポリグリコリド)、および約10~30重量%のPEGを含むことがある。一例では、製剤は、約30~70%のβ-TCP、約10~30重量%のPCLとポリグリコリドコポリマー(例えば、90モル%のポリカプロラクトン、10モル%のポリグリコリド)、および約10~30重量%のPEGを含むことがある。
【0050】
いくつかのさらなる実施形態では、製剤のポリマーは、PDSおよびポリグリコリドコポリマーなどのコポリマーである。例えば、コポリマーは、約80~99、80~90、80~98、80~97、80~96、80~95、80~94、80~93、80~92、80~91、80~90、80~89、80~88、80~87、80~86、80~85、85~99、85~98、85~97、85~96、85~95、85~94、85~93、85~92、85~91、85~90、90~99、90~98、90~97、90~96、90~95、90~94、90~93、90~92、90~91、95~99、95~98、95~97、または95~96モルパーセントのPDS、および約1~20、1~18、1~16、1~14、1~12、1~10、1~8、1~6、1~4、1~2、2~20、2~18、2~16、2~14、2~12、2~10、2~8、2~6、2~4、3~20、3~18、3~16、3~14、3~12、3~10、3~8、3~6、3~4、4~20、4~18、4~16、4~14、4~12、4~10、4~8、4~6、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、8~10モルパーセントのポリグリコリドを含む。場合によっては、コポリマーは、約90~95モル%のPDS、および約5~10モル%のグリコリドを含む。一例では、製剤は、約30~70%のβ-TCP、約10~30重量%のPDSとポリグリコリドコポリマー(例えば、90モル%のPDS、10モル%のポリグリコリド)、および約10~30重量%のPEGを含むことがある。
【0051】
いくつかのさらなる実施形態では、製剤のポリマーは、PDSおよびラクチドコポリマーなどのコポリマーである。例えば、コポリマーは、約80~99、80~98、80~97、80~96、80~95、80~94、80~93、80~92、80~91、80~90、80~89、80~88、80~87、80~86、80~85、85~99、85~98、85~97、85~96、85~95、85~94、85~93、85~92、85~91、85~90、90~99、90~98、90~97、90~96、90~95、90~94、90~93、90~92、90~91、95~99、95~98、95~97、または95~96モルパーセントのPDS、および約1~20、1~18、1~16、1~14、1~12、1~10、1~8、1~6、1~4、1~2、2~20、2~18、2~16、2~14、2~12、2~10、2~8、2~6、2~4、3~20、3~18、3~16、3~14、3~12、3~10、3~8、3~6、3~4、4~20、4~18、4~16、4~14、4~12、4~10、4~8、4~6、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、または8~10モルパーセントのラクチドを含む。場合によっては、コポリマーは、約90~95モル%のPDS、および約5~10モル%のラクチドを含む。一例では、製剤は、約30~70%のβ-TCP、約10~30重量%のPDSとラクチドコポリマー(例えば、90モル%のPDS、10モル%のラクチド)、および約10~30重量%のPEGを含むことがある。
【0052】
他の態様では、製剤はセラミック材料および1つ以上のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約30%~約70%のセラミック材料(例えば、β-TCP)を含む。例えば、製剤は、約30~70、30~65、30~60、30~55、30~50、30~45、30~40、30~35、35~70、35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~70、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~70、45~65、45~60、45~55、45~50、50~70、50~65、50~60、50~55、60~70、60~65、65~70、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、または70重量パーセントのセラミック材料(例えば、β-TCP)を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、第1のポリマー、例えば、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントの第1のポリマーを含む。第1のポリマーはコポリマーであってもよい。いくつかの実施形態では、コポリマーは、ラクチド(例えば、ポリ(D,L-ラクチド))およびポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コポリマーは、約50モル%のポリ(D,L-ラクチド)および約50モル%のポリグリコリドを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、第2のポリマー、例えば、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントの第2のポリマーを含む。第2のポリマーはポリエチレングリコール(PEG)であり得る。非制限的な実施形態では、製剤は、約30~70重量%のセラミック、約10~30重量%第1のポリマー、および約10~30重量%の第2のポリマーを含む。例えば、製剤は、約30~70重量%のβ-TCP、約10~30重量%のコポリマー、および約10~30重量%のPEGを含み得る。
【0053】
いくつかのさらなる実施形態では、製剤はセラミック材料および1つ以上のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約30%~約70%のセラミック材料(例えば、β-TCP)を含む。例えば、製剤は、約30~70、30~65、30~60、30~55、30~50、30~45、30~40、30~35、35~70、35~65、35~60、35~55、35~50、35~45、35~40、40~70、40~65、40~60、40~55、40~50、40~45、45~70、45~65、45~60、45~55、45~50、50~70、50~65、50~60、50~55、60~70、60~65、65~70、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、または70重量パーセントのセラミック材料(例えば、β-TCP)を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、第1のポリマー、例えば、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントの第1のポリマーを含む。第1のポリマーは、ジオキサノンおよびラクチド(例えば、L-ラクチド)コポリマーなどのコポリマーであってもよい。例えば、コポリマーは、約80~99、80~98、80~97、80~96、80~95、80~94、80~93、80~92、80~91、80~90、80~89、80~88、80~87、80~86、80~85、85~99、85~98、85~97、85~96、85~95、85~94、85~93、85~92、85~91、85~90、90~99、90~98、90~97、90~96、90~95、90~94、90~93、90~92、90~91、95~99、95~98、95~97、または95~96モルパーセントのジオキサノン、および約1~20、1~18、1~16、1~14、1~12、1~10、1~8、1~6、1~4、1~2、2~20、2~18、2~16、2~14、2~12、2~10、2~8、2~6、2~4、3~20、3~18、3~16、3~14、3~12、3~10、3~8、3~6、3~4、4~20、4~18、4~16、4~14、4~12、4~10、4~8、4~6、5~20、5~18、5~16、5~14、5~12、5~10、5~8、5~6、8~20、8~18、8~16、8~14、8~12、または8~10モルパーセントのラクチドを含む。場合によっては、コポリマーは、約90~95モル%のジオキサノン、および約5~10モル%のラクチドを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、第2のポリマー、例えば、約10~30、10~25、10~20、10~15、15~30、15~25、15~20、20~30、20~25、または25~30重量パーセントの第2のポリマーを含む。第2のポリマーはポリエチレングリコール(PEG)であり得る。非制限的な実施形態では、製剤は、約30~70重量%のセラミック、約10~30重量%第1のポリマー、および約10~30重量%の第2のポリマーを含む。例えば、製剤は、約30~70重量%のβ-TCP、約10~30重量%のコポリマー、および約10~30重量%のPEGを含み得る。一例では、製剤は、約30~70%のβ-TCP、約10~30重量%のPDSとラクチドコポリマー(例えば、90モル%のジオキサノン、10モル%のL-ラクチド)、および約10~30重量%のPEGを含むことがある。
【0054】
一態様では、製剤は、小さい直径のノズルに通して押し出すために製造中に有用であり得る低い粘度を有する。ノズルの直径は、約240μm~約500μm、または約280~約450μm、例えば、約240、260、280、300、320、340、360、380、400、420、440、460、480、または500μmであり得る。非限定的な例示な実施形態では、製剤は、均質液体インキを作製するために二重非対称遠心ミキサーで溶融混合される。
【0055】
一態様では、製剤は、製剤をフィラメントに形成することによって製造中に有用であり得るより高い粘度を有する。その後、フィラメントは溶融フィラメント製造に使用されてもよい。
【0056】
一態様では、製剤はフィラメントの形態である。例えば、実施例2にさらに記載されるように、インク製剤は、溶融フィラメント製造(FFF)3Dプリンター上の3D印刷構造体で使用するためのフィラメントに調製された。いくつかの実施形態では、フィラメント製剤の直径は、約1~約3mm、あるいは約1~約2.75mm、約1~約2.5mm、約1~約2.25mm、約1~約2mm、約1~約1.75mm、約1~約1.5mm、約1.25~約3mm、約1.25~約2.75mm、約1.25~約2.5mm、約1.25~約2.25mm、約1.25~約2mm、約1.25~約1.75mm、約1.25~約1.5mm、約1.5~約3mm、約1.5~約2.75mm、約1.5~約2.5mm、約1.5~約2.25mm、約1.5~約2mm、約1.5~約1.75mm、約1.75~約3mm、約1.75~約2.75mm、約1.75~約2.5mm、約1.75~約2.25mm、約1.75~約2mm、約2~約3mm、約2~約2.75mm、約2~約2.5mm、または約2~約2.25mmである。非限定的な例として、フィラメント製剤の直径は、約1.5mm~約2mm、あるいは約1.5mm、約1.75mm、または約2mmである。
【0057】
一態様では、製剤はペレットの形態である。例えば、実施例2にさらに記載されるように、インク製剤は、3D構造体で使用するためにペレットに調製された。いくつかの実施形態では、ペレットはフィラメントに作製され得る。いくつかの実施形態では、ペレットは粉末に作製され得る。いくつかの実施形態では、ペレットの長さは、約1~約6mm、あるいは約1~約5.5mm、約1~約5mm、約1~約4.5mm、約1~約4mm、約1~約3.5mm、約1~約3mm、約1~約2.5mm、約1~約2mm、約1~約1.5mm、約1.5~約6mm、約1.5~約5.5mm、約1.5~約5mm、約1.5~約4.5mm、約1.5~約4mm、約1.5~約3.5mm、約1.5~約3mm、約1.5~約2.5mm、約2~約6mm、約2~約5.5mm、約2~約5mm、約2~約4.5mm、約2~約4mm、約2~約3.5mm、約2~約3mm、約2~約2.5mm、約2.5~約6mm、約2.5~約5.5mm、約2.5~約5mm、約2.5~4.5mm、約2.5~約4mm、約2.5~約3.5mm、約2.5~約3mm、約3~約6mm、約3~約5.5mm、約3~約5mm、約3~約4.5mm、約3~約4mm、約3~約3.5mm、約3.5~約6mm、約3.5~約5.5mm、約3.5~約5mm、3.5~約4.5mm、約3.5、~約4mm、約4~約6mm、約4~約5.5mm、約4~約5mm、約4~約4.5mm、約4.5~約6mm、約4.5~約5.5mm、約4.5~約5mm、約5~約6mm、約5~約5.5mm、または5.5~約6mmである。非限定的な例実施形態として、ペレットの長さは、約2.5mm~約4.5mm、あるいは約2.5mm、約3mm、約3.5mm、約4mm、または約4.5mmである。いくつかの実施形態では、ペレットは、スピア、ロッド、顆粒、ブロック、粒子、および任意の適切な形状の粒子を含む、種々の異なる形状を包含する。
【0058】
一態様では、製剤は粉末の形態である。いくつかの実施形態では、粉末はペレットから製造することができる。非限定的な例示的実施形態では、製剤の成分は均質インクに溶融混合され、凍結粉砕して粉末が形成される。非限定的な例示的実施形態では、製剤の成分を溶媒系スラリーに溶解し、噴霧乾燥して粉末を形成する。いくつかの実施形態では、粉末は、選択的なレーザ焼結に使用される。
【0059】
3D印刷された構造体
他の態様では、3D印刷された構造体が本明細書で提供される。構造体は、本明細書に記載される製剤および/または製造方法を使用して調製され得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、三次元の構造体はマイクロポアを備える。マイクロポアは、微粒子または細孔形成剤の除去後に形成されることがある。マイクロポアは、製剤中に発泡剤の使用によって形成されることがある。いくつかの実施形態では、マイクロポアは、マイクロポアを欠く構造体と比較して、治療剤との接触のために構造体に追加の表面積を提供する。非限定的な例では、治療剤は、構造体のセラミック材料に非共有結合されている標的化部分を含む。いくつかの実施形態において、マイクロポアの平均直径は、約1ミクロン~約500ミクロンである。例えば、直径約1ミクロン~約450ミクロン、約1ミクロン~約400ミクロン、約1ミクロン~約350ミクロン、約1ミクロン~約300ミクロン、約1ミクロン~約250ミクロン、約1ミクロン~約200ミクロン、約1ミクロン~約150ミクロン、約50ミクロン~約500ミクロン、約50ミクロン~約450ミクロン、約50ミクロン~約400ミクロン、約50ミクロン~約350ミクロン、約50ミクロン~約300ミクロン、約50ミクロン~約250ミクロン、約50ミクロン~約200ミクロン、約50ミクロン~約150ミクロン、約100ミクロン~約500ミクロン、約100ミクロン~約450ミクロン、約100ミクロン~約400ミクロン、約100ミクロン~約350ミクロン、約100ミクロン~約300ミクロン、約100ミクロン~約250ミクロン、約100ミクロン~約200ミクロン、約100ミクロン~約150ミクロン、約150ミクロン~約500ミクロン、約150ミクロン~約450ミクロン、約150ミクロン~約400ミクロン、約150ミクロン~約350ミクロン、約150ミクロン~約300ミクロン、約150ミクロン~約250ミクロン、または約150ミクロン~約200ミクロンである。場合によっては、マイクロポアの平均直径は、約50ミクロン~約250ミクロン、約60ミクロン~約240ミクロン、約70ミクロン~約230ミクロン、約80ミクロン~約220ミクロン、または約90ミクロン~約210ミクロンである。いくつかの実施形態では、マイクロポアの平均直径は、約100ミクロン~約200ミクロン、例えば、約110ミクロン~約190ミクロン、約120ミクロン~約180ミクロン、約130ミクロン~約170ミクロン、約140ミクロン~約160ミクロン、あるいは約100ミクロン、約110ミクロン、約120ミクロン、約130ミクロン、約140ミクロン、約150ミクロン、約160ミクロン、約170ミクロン、約180ミクロン、約190ミクロン、または約200ミクロンである。いくつかの実施形態において、マイクロポアの平均直径は、約150ミクロンである。
【0061】
いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約1g/cm~約3g/cmの密度を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約1g/cm~約2g/cmの密度を有する。(例えば、約1、1.1、1.15、1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、1.5、1.55、1.6、1.65、1.7、1.75、1.8、1.85、1.9、1.95、または2g/cm、あるいはそれらの間の任意の値)。
【0062】
いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約15%~約50%、約15%~約45%、約15%~約40%、約20%~約50%、約20%~約45%、約25%~約40%、約25%~約50%、約25%~約45%、または約25%~約40%の開放気孔率を有する。いくつかの実施形態では、開放気孔率は、約25%~約40%、例えば、約25%、30%、35%、または40%、あるいはそれらの間の任意の値である。
【0063】
いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約300μm~約600μm、約325μm~約600μm、約350μm~約600μm、375μm~約600μm、400μm~約600μm、約425μm~約600μm、約450μm~約600μm、約475μm~約600μm、約500μm~約600μm、約525μm~約600μm、約550μm~約600μm、約300μm~約575μm、約325μm~約575μm、約350μm~約575μm、約375μm~約575μm、約400μm~約575μm、約425μm~約575μm、約450μm~約575μm、約475μm~約575μm、約500μm~約575μm、約525μm~約575μm、約550μm~約575μm、約300μm~約550μm、約325μm~約550μm、約350μm~約550μm、約375μm~約550μm、約400μm~約550μm、約425μm~約550μm、約450μm~約550μm、約475μm~約550μm、約500μm~約550μm、約525μm~約550μm、約300μm~約525μm、約325μm~約525μm、約350μm~約525μm、約375μm~約525μm、約400μm~約525μm、約425μm~約525μm、約450μm~約525μm、約475μm~約525μm、約500μm~約525μm、約300μm~約500μm、約325μm~約500μm、約350μm~約500μm、約375μm~約500μm、約400μm~約500μm、約425μm~約500μm、約450μm~約500μm、約475μm~約500μm、約300μm~約475μm、約325μm~約475μm、約350μm~約475μm、約375μm~約475μm、約400μm~約475μm、約425μm~約475μm、約450μm~約475μm、約300μm~約450μm、約325μm~約450μm、約350μm~約450μm、約375μm~約450μm、約400μm~約450μm、約425μm~約450μm、約300μm~約400μm、約325μm~約400μm、約350μm~約400μm、または約375μm~約400μmのストラット直径を有する。
【0064】
いくつかの実施形態では、構造体は、リン酸カルシウムなどのセラミック材料を含む。いくつかの実施形態では、構造体は、約50~100、50~95、50~90、50~85、50~80、50~75、50~70、50~65、50~60、50~55、55~100、55~95、55~90、55~85、55~80、55~75、55~70、55~65、55~60、60~100、60~95、60~90、60~85、60~80、60~75、60~70、60~65、65~100、65~95、65~90、65~85、65~80、65~75、65~70、70~100、70~95、70~90、70~85、70~80、70~75、75~100、75~95、75~90、75~85、75~80、80~100、80~95、80~90、80~85、85~100、85~95、85~90、90~100、90~95、95~100、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100パーセントのセラミック材料を含む。場合によっては、セラミック材料は、βリン酸三カルシウム(β-TCP)などのリン酸カルシウムである。
【0065】
非限定的な例では、構造体は、β-TCPなどの約50~90%のセラミック材料を有する。場合によっては、構造は、約50、55、60、65、70、75、80、85、または90%のセラミック材料、例えば、β-TCPを有する。いくつかの実施形態では、構造体は、約10~50%のポリマー、例えば、ポリカプロラクトン(PCL)またはポリジオキサノン(PDS)を有する。場合によっては、構造は、約10、15、20、25、30、35、40、45、または50%のポリマー、例えば、PCLまたはPDSを有する。例示的な構造体は、約85~90重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約10~15重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約80~85重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約15~20重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約75~80重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約20~25重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約70~75重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約25~30重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約65~70重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約30~35重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約60~65%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約35~40重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約55~60%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約40~45重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約50~55%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約45~50重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約90重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約10重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約89重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約11重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約88重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約12重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約87重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約13重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約86重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約14重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約85重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約15重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約84重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約16重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約83重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約17重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約82重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約18重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約81重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約19重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約80重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約20重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約79重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約21重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約78重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約22重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約77重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約23重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約76重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約24重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約75重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約25重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約74重量%のセラミック(例えばβ-TCP)および約26重量%のポリマー(例えばPCLまたはPDS)、約73重量%のセラミック(例えばβ-TCP)および約27重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約72重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約28重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約71重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約29重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約70重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約30重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約69重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約31重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約68重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約32重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約67重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約33重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約66重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約34重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約65重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約35重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約64重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約36重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約63重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約37重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約62重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約38重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約61重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約39重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約60重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約40重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約59重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約41重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約58重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約42重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約57重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約43重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約56重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約44重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、重量%の、β-TCPおよび重量%の、約55重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約45重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約54重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約46重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約53重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約47重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約52重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約48重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約51重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約49重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)、約50重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約50重量%のポリマー(例えば、PCLまたはPDS)を有するものを含む。
【0066】
構造体は、約30~70重量%のβ-TCP粉末、約10~30重量%の第1のポリマー、および約10~30重量%の第2のポリマーを含むインクから、3D印刷を使用して製造され得る。場合によっては、第1ポリマーは、PCLを含む。場合によっては、第1ポリマーは、PDSを含む。場合によっては、第2ポリマーは、PEGを含む。場合によっては、インクは、約1~10重量%の微粒子(例えば、スクロース)をさらに含む。場合によっては、インクは、約5~20%の発泡剤(例えば、重炭酸ナトリウム)をさらに含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約1g/cm~約2g/cm、または約1.25g/cm~約1.75g/cmの密度を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約20%~約40%、約25%~約35%、例えば、約25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、または35%の開放気孔率を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約400μm~約500μm、約400μm~約450μm、約425μm~約450μmのストラット直径を有する。
【0068】
いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約1g/cm~約2g/cm、または約1g/cm~約1.5g/cmの密度を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約30%~約50%、約35%~約45%、例えば、約35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、または45%の開放気孔率を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約325μm~約425μm、約350μm~約400μm、約360μm~約390μmのストラット直径を有する。
【0069】
いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約1g/cm~約2g/cm、または約1g/cm~約1.5g/cmの密度を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約30%~約50%、約35%~約45%、例えば、約35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、または45%の開放気孔率を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約350μm~約450μm、約350μm~約400μm、約380μm~約405μmのストラット直径を有する。
【0070】
非限定的な例では、構造体は、β-TCPなどの約50~90%のセラミック材料を有する。場合によっては、構造体は、約50、55、60、65、70、75、80、85、または90%のβ-TCPなどのセラミック材料を有する。いくつかの実施形態では、構造体は、ポリカプロラクトン/ポリグリコリドコポリマー(PCL/PGA、例えば、90:10、95:5)、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリドコポリマー(PLGA、例えば、50:50)、PDS-グリコリドコポリマー(PDS/PGA、例えば、90:10)、PDS-L-ラクチドコポリマー(PDS/PLA、例えば、90:10)、またはジオキサノン/L-ラクチドコポリマー(例えば、90:10)などの約10~50%のコポリマーを有する。場合によっては、構造体は、約10、15、20、25、30、35、40、45、または50%のPCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチドなどのポリマーを有する。例示的な構造体は、約85~90重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約10~15重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約80~85重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約15~20重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約75~80%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約20~25重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約70~75%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約25~30重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約65~70%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約30~35重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約60~65重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約35~40重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約55~60重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約40~45重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約50~55重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約45~50重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約90%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約10重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約89重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約11%重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約88重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約12重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約87重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約13重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約86%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約14重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約87%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約13重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約86重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約14%重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約85重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約15重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約84重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約16重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約83重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約17重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約82重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約18重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約81重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約19重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約80重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約20重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約79重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約21重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約78%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約22重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約77重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約23%重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約76重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約24重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約75重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約25重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約74重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約26重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約73重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約27重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約72重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約28重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約71重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約29重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約70重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約30重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約69%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約31重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約68重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約32%重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約67重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約33重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約66重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約34重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約65重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約35重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約64重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約36重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約63重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約37重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約62%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約38重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約61重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約39%重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約60重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約40重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約59重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約41重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約58重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約42重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約57%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約43重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約56重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約44%重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約55重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約45重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約54重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約46重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約53重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約47重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約52%重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約48重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約51重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約49%重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)、約50重量%のセラミック(例えば、β-TCP)および約50重量%のポリマー(例えば、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチド)を有するものを含む。構造体は、約30~70重量%のβ-TCP粉末、約10~30重量%の第1のポリマー、および約10~30重量%の第2のポリマー
を含むインクから、3D印刷を使用して製造され得る。場合によっては、第1のポリマーは、PCL/PGA、PDS/PGA、PDS/PLA、PLGA、またはジオキサノン/L-ラクチドを含む。場合によっては、第2ポリマーは、PEGを含む。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約1g/cm~約2g/cm、または約1.25g/cm~約1.75g/cmの密度を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約15%~約35%、約20%~約30%、例えば、約20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、または30%の開放気孔率を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約350μm~約450μm、約375μm~約425μm、または約385μm~約415μmのストラット直径を有する。
【0071】
いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約1g/cm~約2g/cm、または約1.5g/cm~約2g/cmの密度を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約15%~約35%、約20%~約30%、例えば、約20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、または30%の開放気孔率を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約500μm~約600μm、約550μm~約600μm、または約555μm~約585μmのストラット直径を有する。
【0072】
いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約1g/cm~約2g/cm、または約1.25g/cm~約1.75g/cmの密度を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約20%~約40%、約25%~約35%、例えば、約25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、または35%の開放気孔率を有する。いくつかの実施形態では、三次元の構造体は、約400μm~約500μm、約450μm~約500μm、または約450μm~約475μmのストラット直径を有する。
【0073】
いくつかの実施形態では、本明細書におけるインク製剤の組成物は、比表面積を最適化するように変えられる。表面積は、ある治療剤との組み合わせのために最適化され得る。例えば、構造体は、BMPタンパク質(例えば、tBMP-2)との組み合わせのために、約0.2~2m/gの表面積を有する。いくつかの実施形態では、本明細書における構造体の表面積は、約0.2~2、0.2~1.8、0.2~1.6、0.2~1.4、0.2~1.2、0.2~1、0.2~0.8、0.2~0.6、0.2~0.4、0.4~2、0.4~1.8、0.4~1.6、0.4~1.4、0.4~1.2、0.4~1、0.4~0.8、0.4~0.6、0.6~2、0.6~1.8、0.6~1.6、0.6~1.4、0.6~1.2、0.6~1、0.6~0.8、0.8~2、0.8~1.8、0.8~1.6、0.8~1.4、0.8~1.2、0.8~1、1~2、1~1.8、1~1.6、1~1.4、1~1.2、1.2~2、1.2~1.8、1.2~1.6、1.2~1.4、1.4~2、1.4~1.8、1.4~1.6、1.6~2、1.6~1.8、または1.8~2m/gである。いくつかの実施形態では、表面積は、ガス物理吸着によってBrunauer-Emmett-Teller(BET)によって計算される。
【0074】
いくつかの実施形態では、本明細書のインク製剤の組成物は、スキャフォールドの1つ以上の材料の吸収速度を最適化するために変更される。例えば、ポリマーは、吸収速度に基づいて選択される。吸収速度は、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクトン/ポリグリコリドコポリマー(95:5)、ポリカプロラクトン/グリコリドコポリマー(90:10)、ポリジオキサノン/L-ラクチドコポリマー(90:10)、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50)の、最も遅いものから最も早いものまで変動する。
【0075】
製造方法
他の態様では、3D印刷技法を使用して、構造体を製造する方法が提供される。
【0076】
いくつかの実施形態では、上記方法は、シリンジベースの溶融押出バイオプリンティングを含む。この方法における例示的なインクは、狭いノズルに通してインクを押し出すために粘度が低い場合がある。この方法を使用する製造方法の非限定的な例は、例えば、印刷インク製剤#1、#2、#3、#4に関して、実施例2に記載される。
【0077】
一態様では、上記方法は、材料をノズルから押し出す3D印刷方法を含む、押出しを用いる方法である。
【0078】
いくつかの実施形態では、押出しを用いる方法は、バイオプリンティング(シリンジベースの空気圧印刷)または溶融顆粒加工(FGF)を包含し、このとき供給原料のペレットは、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。いくつかの実施形態では、インクは、小さな(例えば、2~5mmの)ペレットまたは顆粒に形成される。
【0079】
いくつかの実施形態では、上記方法は、溶融フィラメント製造(FFF)を含む。この方法における例示的なインクは、FFF 3Dプリンター上で印刷するためのフィラメントに形成され得る。この方法を使用する製造方法の非限定的な例は、例えば、印刷インク製剤#5および#6に関して、実施例2に記載される。
【0080】
いくつかの実施形態では、上記方法は、ペレット化溶融堆積モデリングを含む。溶融堆積モデリング(FDM)は、付加的な製造プロセスである。三次元物体は、熱可塑性材料の個々の層の押出しおよび堆積によって形成される。FDMは、加熱されたノズルに通したフィラメント材料の溶融押出し、およびプラットフォーム上での薄い固体層としての堆積を含む。熱可塑性ポリマー材料は、温度制御されたFDM押出ヘッドに供給され、半液体状態になるまで加熱される。その後、FDM押出ヘッドは、超薄層にある材料を押し出して、ベース上に精密に堆積させる。材料は、先の層に積層されて凝固する。このように、複数部分が層状に製造され、このとき各層は、「ロード」と称される材料の小さなビーズを、層が隣接するロードで覆われるように特定のパターンで押し出すことによって、構築される。各層が完成した後、押出ヘッドの高さを上げて、続く層を構築して部分を構成する。通常、FDMは、ソリッドモデルを製作するために使用される。多孔性構造体を製作するために、ラスタフィルギャップ(raster fill gap)は、構築層内にチャネルを付与するために適用される正の値を有する。チャネルは規則的に配置されて、三次元でも相互接続される。層ごとの製作により、スキャフォールド構造体にわたって変動する細孔形態の設計が可能になる。
【0081】
いくつかの実施形態では、上記方法は、選択的レーザ焼結(SLS)を含む。選択的レーザ焼結(SLS)は、ディスペンサが粉末化材料の層を標的領域に堆積させるプロセスである。物品設計が記憶されたコンピュータを典型的に備えるレーザ制御機構が存在する。レーザ制御機構は、レーザビームを変調かつ移動させることで、設計の定められた境界内で粉末層を選択的に照射し、レーザビームが降下する粉末を溶融する。これは、連続粉末層を選択的に焼結するために行われる。上記方法は、一体的に焼結された複数の層で構成される完成品を製造する。
【0082】
いくつかの実施形態では、3D印刷後、得られた対象物を水に浸漬させて、インクの特定の成分、例えば、PEG、微粒子(例えば、細孔形成剤、スクロース)、発泡剤(例えば、重炭酸ナトリウム)、またはそれらの組み合わせを溶解する。次いで、構造体を乾燥させるか、滅菌するか、本明細書の他の箇所に記載されるような治療剤で処理するか、またはそれらの組み合わせを行ってもよい。
【0083】
本明細書に記載される3D印刷された構造体のいずれかは、係留可能なタンパク質(例えば、tBMP2)で被覆することができる。本明細書に論じる方法のいずれかを使用して構造体を完成させた後、構造体は、酸性酢酸ナトリウム緩衝液で洗浄され得る。これは、1回、2回、またはそれより多くの洗浄とすることができる。洗浄後、1mg/mLの濃度のtBMP2タンパク質を含有する酢酸ナトリウム緩衝液中で、構造体に対し2時間のインキュベーションを行うことができる。係留可能なtBMP2は、単層の埋込み型構造のβ-TCP表面に結合する。
【0084】
さらなる実施形態では、本明細書で論じられるインク製剤は、ロボキャスティングまたは溶融押出しよりも速い追加の製造技法であるデジタル光処理(DLP)のためにセラミック粉末と混合される、感光性樹脂を含むことができる。骨インプラントのDLP 3D印刷のための感光性セラミック充填樹脂中の成分には、典型的に、セラミック粉末(例えば、β-TCP、ヒドロキシアパタイト、バイオガラス、典型的に10μm以下の粒子径)、1つ以上の架橋アクリレートまたはメタクリレート(例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリカプロラクトンメタクリレート)、樹脂粘度を低下させる可塑剤(例えば、水)、粉末凝集体の分解を促進する分散剤(例えば、Darvan(登録商標)821-A)、光架橋反応を開始する光開始剤(例えば、リチウムフェニル-2,4,6-トリメチルベンゾイルホスフィネート)、および高いx-y分解能を保持する光吸収剤(photoabsorber)(例えば、タルトラジン)が挙げられる。樹脂製剤が成分の非対称的な遠心混合によって調製されると、インクは層ごとにDLP画像に曝露され、これにより、樹脂が光に当たると、照らされたピクセルが選択的に凝固させられる。埋込み型構造は、層ごとに構築されると、熱処理されることで、含まれるポリマーが焼結され、かつセラミック(例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート含有樹脂)を高密度化するか、またはそのままにして、柔軟性のあるセラミック/ポリマー複合材料インプラント(例えば、ポリカプロラクトンメタクリレート含有樹脂)が得られる。
【0085】
デバイス
他の態様では、本明細書に記載される3D印刷された構造および治療剤を含む、デバイスおよびキットが提供される。いくつかの実施形態では、デバイスは、3D印刷された構造と接続されるか、3D印刷された構造内で分散されるか、または他の方法で3D印刷された構造と組み合わせられる治療剤を含む。本明細書で使用される場合、治療剤は、2、3、4、または5つの治療剤などの複数の治療剤を含む。
【0086】
治療剤
いくつかの実施形態では、治療剤は、哺乳動物成長因子またはその機能的部分を含む。哺乳動物成長因子は、骨修復プロセスを開始または増強することができる骨誘導分子であり得る。哺乳動物成長因子の機能的部分は、治療効果を有する領域である。例えば、哺乳動物成長因子の機能的部分は骨誘導性である。別の例として、哺乳動物成長因子の機能的部分は、骨修復を開始および/または増強することができる。哺乳動物成長因子の機能的部分は、骨形成活性を有し得る。
【0087】
哺乳動物成長因子の非限定的な例が本明細書に記載されている。いくつかの例では、哺乳類の成長因子は、上皮成長因子(EGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、インスリン様増殖因子(IGF-1)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、線維芽細胞増殖因子2(FGF2)、線維芽細胞増殖因子18(FGF18)、形質転換増殖因子α(TGF-α)、形質転換増殖因子β(TGF-β)、形質転換増殖因子β-1(TGF-β1)、形質転換増殖因子β3(TGF-β3)、骨原性タンパク質1(OP-1)、骨原性タンパク質1(OP-2)、骨原性タンパク質3(OP-3)、骨形成タンパク質2(BMP-2)、骨形成タンパク質3(BMP-3)、骨形成タンパク質4(BMP-4)、骨形成タンパク質5(BMP-5)、骨形成タンパク質6(BMP-6)、骨形成タンパク質7(BMP-7)、骨形成タンパク質9(BMP-9)、骨形成タンパク質10(BMP-10)、骨形成タンパク質11(BMP-11)、骨形成タンパク質12(BMP-12)、骨形成タンパク質13(BMP-13)、骨形成タンパク質15(BMP-15)、象牙質リンタンパク質(DPP)、植物関連成長因子(Vgr)、増殖分化因子1(GDF-1)、増殖分化因子3(GDF-3)、増殖分化因子5(GDF-5)、増殖分化因子6(GDF-6)、増殖分化因子7(GDF-7)、増殖分化因子8(GDF8)、増殖分化因子11(GDF11)、増殖分化因子15(GDF15)、血管内皮増殖因子(VEGF)、ヒアルロン酸結合タンパク質(HABP)、およびコラーゲン結合タンパク質(CBP)、線維芽細胞増殖因子18(FGF-18)、ケラチノサイト増殖因子(KGF)、腫瘍壊死因子α(TNFα)、腫瘍壊死因子(TNF)関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)、wntファミリーメンバー1(WNT1)、wntファミリーメンバー2(WNT2)、wntファミリーメンバー2B(WNT2B)、wntファミリーメンバー3(WNT3)、wntファミリーメンバー3A(WNT3A)、wntファミリーメンバー4(WNT4)、wntファミリーメンバー5A(WNT5A)、wntファミリーメンバー5B(WNT5B)、wntファミリーメンバー6(WNT6)、wntファミリーメンバー7A(WNT7A)、wntファミリーメンバー7B(WNT7B)、wntファミリーメンバー8A(WNT8A)、wntファミリーメンバー8B(WNT8B)、wntファミリーメンバー9A(WNT9A)、wntファミリーメンバー9B(WNT9B)、wntファミリーメンバー10A(WNT10A)、wntファミリーメンバー10B(WNT10B)、wntファミリーメンバー11(WNT11)、またはwntファミリーメンバー16(WNT16)、あるいはその成熟ペプチドもしくは機能的部分を含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、哺乳動物成長因子はヒト成長因子である。ヒト成長因子および成熟ペプチドおよび/またはその機能的部分の非限定的な例は、表1で提供される。いくつかの実施形態では、哺乳動物成長因子は、表1の配列のいずれかまたは任意の分泌されたヒト成長因子と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一)である配列を含み、骨形成活性を有する。いくつかの実施形態では、様々な種間で保存される哺乳動物成長因子中のアミノ酸は、骨形成活性にとって重要である可能性があり、変異しない場合があるが、様々な種間で保存されない哺乳動物成長因子中のアミノ酸は、骨形成活性にとって重要である可能性があり、変異する場合がある。
【0089】
いくつかの実施形態では、哺乳動物成長因はBMP-2を含む。いくつかの実施形態では、哺乳動物成長因子はBMP-2の成熟ペプチドである(例えば、シグナル配列を含まない)。いくつかの実施形態では、哺乳動物成長因子はBMP-2の機能的部分を含む。いくつかの実施形態では、BMP-2の機能的部分は、QAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR(配列番号454)に少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、哺乳動物成長因子は、配列番号454と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、哺乳動物成長因子は、配列番号454と少なくとも約90%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、哺乳動物成長因子は配列番号454を含む。
【0090】
いくつかの実施形態では、哺乳動物成長因子は非ヒト哺乳動物成長因子である。非ヒト哺乳動物成長因子は、表1のヒト成長因子の1つ以上などのヒト成長因子と相同であり得る。いくつかの実施形態では、ヒト以外の哺乳動物成長因子は、この出願日の時点で、NCBI Blastアライメントアルゴリズムを使用して決定されるように、ヒト哺乳動物成長因子に少なくとも約80%同一である場合、ヒト以外の哺乳動物成長因子はヒト成長因子に相同である。いくつかの例では、カバレッジは少なくとも約90%である。いくつかの実施形態では、非ヒト哺乳動物成長因子は、この出願日の時点で、NCBI Blastアライメントアルゴリズムを使用して決定されるように、ヒト哺乳動物成長因子と比較して少なくとも約80%陽性である場合、非ヒト哺乳動物成長因子はヒト成長因子に相同である。いくつかの例では、カバレッジは少なくとも約90%である。いくつかの実施形態では、この出願日の時点で、NCBI Blastを使用して、ヒト成長因子と整列したヒト以外の哺乳動物成長因子が、少なくとも約90%のクエリ・カバーを用いる、約1E-40、少なくとも約1E-50、1E-60、1E-70、または1E-10未満のE値を有する場合、ヒト以外の哺乳動物成長因子はヒト成長因子に相同である。
【0091】
【表1-1】
【0092】
【表1-2】
【0093】
【表1-3】
【0094】
【表1-4】
【0095】
【表1-5】
【0096】
【表1-6】
【0097】
標的化部分
いくつかの実施形態では、デバイスまたはキットは、治療剤を構造体に係留する標的化部分を含む。いくつかの実施形態では、標的化部分は治療剤に接続され、該部分は構造体に非共有結合する。非限定的な例として、標的化部分は、ペプチド結合によって治療剤に共有結合される。例えば、標的化部分は標的化ペプチドを含み、標的化ペプチドは、ペプチド結合によって治療剤に連結される。
【0098】
いくつかの実施形態では、標的化部分は、構造体、または構造体の成分、例えば、リン酸カルシウムなどの構造体のセラミック材料への親和性を有する。いくつかの実施形態では、標的化部分と、構造体またはその成分との間の結合のための解離定数(KD)は、(i)少なくとも約1fM、少なくとも約10fM、少なくとも約100fM、または少なくとも約1pM;および(ii)約100μM未満、約90μM未満、約80μM未満、約70μM未満、約60μM、約50μM未満、約40μM未満、約30μM未満、約20μM未満、約10μM未満、約5μM未満、約1μM未満、または約100pM未満である。例えば、標的化部分は、約100fM~約100μM、約1pM~約100μM、約10pM~約100μM、約100pM~約100μM、または約1μM~約100μMの親和性で、βリン酸三カルシウムに結合することができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、標的化部分は、それぞれが構造体に結合する1つ以上の標的化ペプチドを含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは構造体のセラミック材料に結合する。例えば、標的化ペプチドは、リン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウム、βリン酸三カルシウム、αリン酸三カルシウム)、ハイドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨(例えば、脱灰骨)、ガラス(バイオガラス)、例えば、ケイ酸塩、バナジン酸塩、および関連するセラミックミネラル、またはキレート化された二価金属イオン、あるいはそれらの組み合わせに結合する。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、2つ以上の標的化ペプチドを含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の標的化ペプチドは、約50、45、40、35、30、25、20、15、または10以下の標的化ペプチドである。いくつかの実施形態では、2つ以上の標的化ペプチドは、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、または30の標的化ペプチドである。いくつかの実施形態では、2つ以上の標的化ペプチドは、約2~約10の標的化ペプチドである。いくつかの実施形態では、2つ以上の標的化ペプチドは、約5つの標的化ペプチドである。
【0100】
いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号1と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号2と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号3と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号4と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号5と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号6と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号7と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号8と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号9と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号10と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号11と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号12と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号13と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号14と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号15と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号16と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号17と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号18と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号19と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号20と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号21と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号22と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号23と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号24と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号25と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号26と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号27と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号28と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号29と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号30と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号31と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号32と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号33と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号34と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号35と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号36と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号37と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号38と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号39と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号40と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号41と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号42と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号43と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号44と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号45と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号46と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号47と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号48と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号49と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号50と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号51と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号52と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号53と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号54と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号55と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号56と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号57と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号58と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号59と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号60と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、配列番号61と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。
【0101】
【表2-1】
【0102】
【表2-2】
【0103】
いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、表2の1つ以上の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、表2の配列と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。
【0104】
【表3-1】
【0105】
【表3-2】
【0106】
【表3-3】
【0107】
【表3-4】
【0108】
【表3-5】
【0109】
いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、表3の1つ以上の配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、表3の配列と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。
【0110】
本開示において有用な追加の標的化ペプチドは、米国特許第7,572,766号の配列番号1~配列番号558のいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、標的化ペプチドは、米国特許第7,572,766号の配列番号1~配列番号558のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。
【0111】
いくつかの実施形態では、デバイスまたはキットは、標的化ペプチドと標的化部分とを含むキメラポリペプチドを含む。場合によっては、キメラポリペプチドは、配列番号433(ASGAGGSEGGGSEGGTSGATGAGTSTSGGGASTGGGTGQAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR)と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。場合によっては、キメラポリペプチドは、配列番号434(MPIGSLLADTTHHRPWTVIGESTHHRPWSIIGESSHHKPFTGLGDTTHHRPWGILAESTHHKPWTASGAGGSEGGGSEGGTSGATGAGTSTSGGGASTGGGTGQAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR)と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。場合によっては、キメラポリペプチドは、配列番号435(LLADTTHHRPWTVIGESTHHRPWSIIGESSHHKPFTGLGDTTHHRPWGILAESTHHKPWTASGAGGSEGGGSEGGTSGATGAGTSTSGGGASTGGGTGQAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR)と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。場合によっては、キメラポリペプチドは、配列番号436(VIGESTHHRPWSIIGESSHHKPFTGLGDTTHHRPWGILAESTHHKPWTASGAGGSEGGGSEGGTSGATGAGTSTSGGGASTGGGTGQAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR)と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。場合によっては、キメラポリペプチドは、配列番号437(IIGESSHHKPFTGLGDTTHHRPWGILAESTHHKPWTASGAGGSEGGGSEGGTSGATGAGTSTSGGGASTGGGTGQAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR)と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。場合によっては、キメラポリペプチドは、配列番号438(GLGDTTHHRPWGILAESTHHKPWTASGAGGSEGGGSEGGTSGATGAGTSTSGGGASTGGGTGQAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR)と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。場合によっては、キメラポリペプチドは、配列番号439(ILAESTHHKPWTASGAGGSEGGGSEGGTSGATGAGTSTSGGGASTGGGTGQAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR)と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。場合によっては、キメラポリペプチドは、配列番号440((X)QAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR)と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含み、ここで、Xは、標的化ペプチドおよび任意選択でリンカーを含む。例えば、標的化ペプチドは、配列番号1~41の1つ以上を含む。場合によっては、キメラポリペプチドは、配列番号441((X)ASGAGGSEGGGSEGGTSGATGAGTSTSGGGASTGGGTGQAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR)と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含み、ここで、Xは、標的化ペプチドおよび任意に選択的にリンカーを含む。例えば、標的化ペプチドは、配列番号1~41の1つ以上を含む。
【0112】
いくつかの実施形態では、治療剤は、標的化部分を使用して構造体に接続されない。例えば、治療剤は、非共有結合によって構造体と相互作用し得る。治療剤は、水素結合、イオン結合、疎水性相互作用、またはファンデルワールス力によって構造体に接続され得る。治療剤はまた、共有結合を使用して構造体に接続され得る。共有結合を使用して接続するための方法の例には、アミン、チオール、および炭水化物などのタンパク質内の活性基を修飾するために使用される化学的なリンカーおよびスペーサーが含まれる。
【0113】
いくつかの実施形態では、細胞を播種した構造体を含むデバイスが提供される。細胞の非限定的な例は、骨細胞および他の骨細胞、軟骨細胞、および半月板細胞を含む。いくつかの例では、細胞は、完成した埋込み型構造体に添加されてもよい。
【0114】
デバイスの製造
構造体と治療剤とを含むデバイスを製造する方法が本明細書でさらに提供される。いくつかの方法は:(a)治療剤(例えば、治療剤と標的化部分とを含むキメラポリペプチド)の第1の溶液を提供する工程、(b)3D構造体を提供する工程、および(c)(a)と(b)を組み合わせる工程を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、約0.25~1.5、0.25~1.25、0.25~1、0.25~0.75、0.25~0.5、0.5~1.5、0.5~1.25、0.5~1、0.5~0.75、0.75~1.5、0.75~1.25、0.75~1、1~1.5、1~1.25、1.25~1.5、0.25、0.5、1、1.25、または1.5mg/mLの濃度で、第1の溶液中に存在する。いくつかの方法では、工程(c)は、約10~240、10~180、10~120、20~240、20~180、20~120、30~240、30~180、30~120、40~240、40~180、40~120、50~240、50~180、50~120、60~240、60~180、60~120、70~240、70~180、70~120、80~240、80~180、80~120、90~240、90~180、90~120、100~240、100~180、100~120、110~240、110~180、110~120、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、または240分間、第1の溶液と構造体をインキュベートすることを含む。いくつかの方法では、工程(c)は、循環および/または振盪機(例えば、プレートシェーカーを使用)などの動作により、第1の溶液と構造体をインキュベートすることを含む。場合によっては、第1の溶液は緩衝剤を含む。例えば、緩衝液は酢酸ナトリウムおよび酢酸を含む。場合によっては、第1の溶液は、約4~約5、または、約4、4.1、4.15、4.2、4.25、4.3、4.35、4.4、4.45、4.5、4.45、4.6、4.65、4.7、4.75、4.8、4.85、4.9、4.95、あるいは5のpHを有する。場合によっては、第1の溶液は塩を含む。例えば、第1の溶液は、50~150、50~140、50~130、50~120、50~110、50~100、50~90、50~80、50~70、50~60、60~150、60~140、60~130、60~120、60~110、60~100、60~90、60~80、60~70、70~150、70~140、70~130、70~120、70~110、70~100、70~90、70~80、80~150、80~140、80~130、80~120、80~110、80~100、80~90、90~150、90~140、90~130、90~120、90~110、90~100、100~150、100~140、100~130、100~120、100~110、110~150、110~140、110~130、110~120、120~150、120~140、120~130、130~150、130~140、または140~150などの塩化ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、第1の溶液は、10mMの酢酸ナトリウム、7mMの酢酸、100mMのNaCl、pH=4.75を含む。いくつかの実施形態では、方法は、(d)工程(c)の3D構造体を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)などの第2の溶液で洗浄する工程をさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、工程(c)または工程(d)の3D構造体を乾燥させる工程をさらに含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、デバイス中の構造体の1立方センチメートル当たりの治療剤(例えば、治療剤単独、あるいは標的化部分に接続された治療剤)の質量は、約0.05~50(mg/cc)の間(例えば、約0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50mg/cc)、あるいはそれらの間の任意の数である。例えば、治療剤は、立方センチメートルのデバイス当たり約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2mgである。構造体へ結合された治療用ペプチドの量を測定する1つの方法は、(1)第1の溶液中の治療用ペプチド入力の質量を測定すること、(2)構造体と組み合わせて構造体から除去した後に第1の溶液中に残っている治療剤の質量を測定すること、(3)洗浄工程が含まれる場合、第2の溶液中の治療剤の質量を測定すること、(4)(2)と(3)を合計し、(1)から(4)の合計を引くこと、を含む。
【0116】
処置の方法
他の態様では、本明細書の構造体で対象を処置する方法が提供される。いくつかの方法では、対象は、治療用ペプチドと構造体とを含むデバイスで処置される。いくつかの例では、対象は骨折または骨欠損を抱えている。いくつかの例では、対象は脊椎の椎骨融合を必要とする。いくつかの例では、対象は軟骨断裂または軟骨欠損を抱えている。いくつかの例では、対象は軟骨損失を有する。
【0117】
いくつかの実施形態では、対象は、骨、軟骨、軟組織、腱、筋膜、靭帯、器官、骨腱組織、皮膚、骨軟骨の欠損、または前述の欠損の1つ以上の組み合わせに患っている。いくつかの実施形態では、欠損は、骨、軟骨、軟組織、腱、筋膜、靭帯、器官、骨腱組織、皮膚、または骨軟骨の不足、あるいは前述の欠損の1つ以上の組み合わせである。いくつかの実施形態では、対象の欠損は外傷から生じる。いくつかの実施形態では、対象の欠損は先天性の疾病により生じる。いくつかの実施形態では、対象の欠損は後天性の疾病により生じる。いくつかの実施形態では、欠損は、身体の組織および/または器官の非存在、損失、および/または破損を指す。いくつかの実施形態では、「骨欠損」とは、対照の健康な対象では存在するであろう対象の解剖学的位置での骨の非存在または損失(例えば、部分的な損失)を指す。骨欠損は、感染(例えば、骨髄炎)、腫瘍、外傷、または処置の有害事象の結果である場合がある。骨欠損はさらに、骨欠損を取り巻く筋肉、軟組織、腱、または関節に影響を及ぼし、損傷を引き起こす場合がある。いくつかの実施形態では、骨欠損は、軟組織への損傷を含む。いくつかの実施形態では、「軟骨欠損」とは、対照の健康な対象では存在するであろう対象の解剖学的位置での軟骨の非存在または損失(例えば、部分的な損失)を指す。軟骨欠損は、疾患、骨軟骨炎、骨壊死、または外傷の結果である場合がある。例えば、軟骨欠損は膝関節に影響を及ぼす場合がある。
【0118】
本明細書に記載される構造体またはデバイスでの処置に適した疾病の非限定的な例は、変形性関節症、椎間板変性(disc degeneration)、先天性欠損、脊柱管狭窄症、脊椎すべり症、脊椎症、骨折、脊椎側彎症、脊柱後弯、脊椎固定術(PLF、および椎体間固定)、骨の外傷修復、歯科修復、頭蓋顎顔面修復、足関節固定、椎骨形成術、バルーン骨形成術、舟状骨骨折修復、腱骨修復、骨粗鬆症、無血管性壊死、先天性骨格奇形、肋骨再建、軟骨下骨修復、軟骨修復(例えば、低用量で)、または外傷、あるいはそれらの組み合わせを含む。BMP2は毛包の発育にも関与し、したがって、方法は、毛包への処置を含み得る。外傷は、骨、軟骨、軟組織、腱、筋膜、靭帯、器官、骨腱組織、または皮膚組織、あるいは骨軟骨組織に対するものである。いくつかの実施形態では、方法は、骨軟骨の損傷を処置するためのものである。
【0119】
処置方法は脊椎固定術を含む場合がある。いくつかの実施形態では、脊椎固定術は、2つ以上の椎骨を接合する外科的手法である。いくつかの実施形態では、脊椎固定術はPLFを含む。いくつかの実施形態では、脊椎固定術は椎体間固定を含む。
【0120】
本明細書では、対象において骨または軟骨の形成を促進する方法が提供され、該方法は、治療上有効な量の本明細書に記載される構造体またはデバイスのいずれかを対象に投与する工程を含む。これらの方法のいくつかの実施形態は、骨または軟骨の形成を必要とする対象を最初に選択する工程をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、構造体またはデバイスは、対象における骨または軟骨の形成の所望部位の近位で対象に投与される。
【0121】
さらに、対象の骨または軟骨を交換および/または修復する方法が本明細書で提供され、治療上有効な量の本明細書に記載される構造体またはデバイスのいずれかを対象に投与する工程を含む。これらの方法のいくつかの実施形態は、骨置換、骨修復、軟骨置換、または軟骨修復を必要とする対象を最初に選択する工程をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、構造体またはデバイスは、対象の骨または軟骨の置換または修復の所望部位の近位で対象に投与される。
【0122】
必要とする対象の骨折または骨損失を処置する方法も本明細書で提供され、上記方法は、治療上有効な量の本明細書に記載される構造体またはデバイスを対象に投与する工程を含む。これらの方法のいくつかの実施形態は、骨折または骨損失を抱えている対象を最初に選択する工程をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、構造体またはデバイスは、対象における骨折または骨損失部位の近位で対象に投与される。
【0123】
必要とする対象の軟組織を修復する方法も本明細書で提供され、該方法は、治療上有効な量の本明細書に記載される構造体またはデバイスのいずれかを、対象に投与する工程を含む。これらの方法のいくつかの実施形態は、骨折または骨損失を抱えている対象を最初に選択する工程をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、組成物は、対象における骨折または骨損失部位の近位で対象に投与される。
【0124】
さらに、必要とする対象に治療薬を局所的に送達する方法が本明細書で提供され、該方法は、治療上有効な量の本明細書に記載される構造体またはデバイスのいずれかを対象に投与する工程を含む。これらの方法のいくつかの実施形態は、骨折または骨損失を抱えている対象を最初に選択する工程をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、構造体またはデバイスは、対象における骨折または骨損失部位の近位で対象に投与される。
【0125】
対象における骨折または骨損失の処置の有効性を決定する方法は、当該技術分野で知られており、例えば、画像処理技術(例えば、磁気共鳴画像法、X線、またはコンピュータ断層撮影法)を含む。
【0126】
対象における骨または軟骨の形成、あるいは骨または軟骨の置換または修復を検出する方法も、当該技術分野では知られており、例えば、画像処理技術(例えば、磁気共鳴画像法、X線、またはコンピュータ断層撮影法)を含む。
【0127】
骨折または骨損失の処置、骨または軟骨の形成、あるいは骨または軟骨の置換または修復に適した動物モデルが、当該技術分野で知られている。そのような動物モデルの非限定的な例は、実施例および、例えば、Drosse et al.,Tissue Engineering Part C 14(1):79-88,2008;Histing et al.,Bone 49:591-599,2011;ならびにPoser et al.,Hindawi Publishing Corporation,BioMed Research International;Article ID 348635,2014に記載されている。
【0128】
本明細書で使用される場合、処置方法は、本明細書の構造体またはデバイスを対象に投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、投与は、本明細書のポリペプチドまたは組成物を移植することを含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、BMP-2を含む本明細書のポリペプチドおよび/または組成物は、対象に投与される。いくつかの実施形態では、BMP2は、配列番号454と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、BMP-2は、対象における骨の形成を誘導するために投与される。いくつかの実施形態では、BMP-2は、軟骨の形成を誘導するために投与される。いくつかの実施形態では、BMP-2は、脊椎固定術において投与される。
【0130】
本明細書で使用される用語は、特別のケースだけを記載することを目的としており、本発明を制限することを意図していない。単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」、および「その(the)」は、文脈上他の意味を明白に示していない限り、同様に複数形を含むことを意図している。用語「含むこと(including)」、「含む(includes)」「有すること(having)」、「有する(has)」、「有する(with)」、またはその変形が、詳細な記載および/または請求項のいずれかで使用される限り、そのような用語は、用語「含む(comprising)」に類似した方法で含まれるように意図される。
【0131】
いくつかの実施形態では、本明細書で使用されるように、用語「約(about)」または「およそ(approximately)」は、当業者によって決定されるような特定の値の許容可能な誤差範囲内であることを意味し、これは、その値がどのように測定または決定されるか、例えば測定システムの限界に部分的に左右される。例えば、「約」とは、任意の値での慣例に従って、1以内または1を超える標準偏差を意味し得る。
【0132】
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、任意の哺乳動物を指す。したがって、対象は、例えば、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、モルモット、ラット、ヒト、サルなどを指す。対象がヒトである場合、対象は本明細書において患者と呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、対象または「処置を必要とする対象」は、イヌ科の動物(例えば、イヌ)、ネコ科の動物(例えば、ネコ)、ウマ科の動物(例えば、ウマ)、ヒツジ、ウシ、ブタ、ヤギ、霊長類、例えば、サル(例えば、マーモセット、ヒヒ)、または類人猿(例えば、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、またはテナガザル)、ヒト、あるいはげっ歯類(例えば、マウス、モルモット、ハムスター、またはラット)であり得る。いくつかの実施形態では、対象または「処置を必要とする対象」は、ヒト以外の哺乳動物、特に、ヒトにおける治療用有効性を実証するためのモデルとして従来から使用されている哺乳動物(例えば、ネズミ科の動物、ウサギ科の動物、ブタの動物、イヌ科の動物、または霊長類動物)であり得る。
【0133】
いくつかの実施形態では、「治療有効量」という用語は、対象の疾患、疾病、または障害を「処置する」のに有効なポリペプチドまたは組成物の量を指す。場合によっては、治療有効量のポリペプチドまたは組成物は、疾患、疾病、または障害の症状の重症度を低下させる。いくつかの例では、疾患、疾病、または障害は、器官または組織の欠損を含む。
【0134】
いくつかの実施形態では、「親和性」は、β-TCP結合配列(またはβ-TCP結合配列を含むキメラポリペプチドもしくはポリペプチド)とその結合パートナー(例えば、β-TCP)との間の非共有結合相互作用の総和の強度を指す。親和性は、本明細書に記載されるものを含む、当該技術分野で既知の一般の方法によって測定することができる。親和性は、例えば、表面プラズモン共鳴(SPR)技術(例えば、BIACORE(登録商標))またはバイオレイヤー干渉法(例えば、FORTEBIO(登録商標))を使用して、決定することができる。
【0135】
参照ポリペプチド配列に対するパーセント(%)配列同一性は、最大パーセントの配列同一性を達成するために、必要に応じて、配列をアラインメントさせてギャップを導入した後の、参照ポリペプチド配列におけるアミノ酸残基と同一である候補配列におけるアミノ酸残基のパーセンテージであり、任意の保存的置換を配列同一性の一部として考慮しない。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的のためのアラインメントは、既知の様々な方法で、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、またはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公開されている利用可能なコンピュータソフトウェアを用いて、達成可能である。比較される配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するために必要なアルゴリズムを含む、配列をアラインメントさせるための適切なパラメータを決定することができる。しかし、本明細書における目的のために、%アミノ酸配列同一性の値は、配列比較コンピュータプログラムALIGN-2を使用して生成される。ALIGN-2配列比較コンピュータプログラムは、Genentech,Inc.によって作成され、ソースコードは米国著作権局(Washington D.C.,20559)にユーザードキュメントとともに提出されており、米国著作権登録第TXU510087号で登録されている。ALIGN-2プログラムは、Genentech,Inc.(South San Francisco,Calif.)から公に入手可能であるか、またはソースコードからコンパイルされ得る。ALIGN-2プログラムは、デジタルUNIX V4.0Dを含むUNIXオペレーティングシステム上で使用するためにコンパイルされなければならない。すべての配列比較パラメータはALIGN-2プログラムによって設定され、変化することはない。
【0136】
ALIGN-2がアミノ酸配列比較に使用される状況では、所与のアミノ酸配列B(所与のアミノ酸配列Bに対する%アミノ酸配列同一性を有するか、または含む所与のアミノ酸配列Aとして代替的に表現され得る)に対する、所与のアミノ酸配列Aの%アミノ酸配列同一性は、以下のように計算される:画分X/Yを100倍し、ここで、Xは、配列アラインメントプログラムALIGN-2によって、そのプログラムのAとBの配列において同一マッチとしてスコアリングされたアミノ酸残基の数であり、ここで、Yは、Bにおけるアミノ酸残基の合計数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、A対Bの%アミノ酸配列同一性は、B対Aの%アミノ酸配列同一性と等しくないことを理解されたい。特段の定めのない限り、ALIGN-2コンピュータプログラムを使用して、直前のパラグラフに記載されているように、本明細書で使用される%アミノ酸配列同一性の値がすべて得られる。
【0137】
本明細書に記載および例証される実施形態の各々は、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離またはその特徴と組み合わせることができる別個の構成要素および特徴を有する。任意の列挙された方法を、列挙された事象の順序で、または論理上可能な他の順序で実行することができる。
【0138】
本開示の多くの実施形態が記載されている。しかし、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされてもよいことが理解される。さらに、インクのための特定の製剤が記載されているが、各インク成分の特定の量の変動が可能である。したがって、他の実施形態は以下の請求項の範囲内にある。
【0139】
例示的実施形態
1.治療剤、および印刷された三次元の構造体を含み、印刷された三次元の構造体は、約50重量%~約90重量%のセラミックと、約10重量%~約50重量%のポリマーとを含む、デバイス。
2.治療剤は、印刷された三次元の構造体に非共有結合されている、実施形態1に記載のデバイス。
3.セラミックは、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨、ケイ酸塩、またはバナジン酸塩、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態1または実施形態2に記載のデバイス。
4.セラミックは、βリン酸三カルシウム(β-TCP)を含む、実施形態1~3のいずれか1つに記載のデバイス。
5.構造体は、約70重量%~約80重量%のセラミックを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載のデバイス。
6.構造体は、約75重量%のセラミックを含む、実施形態5に記載のデバイス。
7.ポリマーは、ポリエステルを含む、実施形態1~6のいずれか1つに記載のデバイス。
8.ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコリド、ラクチド、またはポリジオキサノン(PDS)、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態1~7のいずれか1つに記載のデバイス。
9.ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)を含む、実施形態1~8のいずれか1つに記載のデバイス。
10.ポリマーは、ポリグリコリドを含む、実施形態1~9のいずれか1つに記載のデバイス。
11.ポリマーは、ポリジオキサノン(PDS)を含む、実施形態1~10のいずれか1つに記載のデバイス。
12.ポリマーは、ラクチドを含む、実施形態1~11のいずれか1つに記載のデバイス。
13.ラクチドは、L-ラクチドを含む、実施形態12に記載のデバイス。
14.ラクチドは、ポリ(D,L-ラクチド)を含む、実施形態12または実施形態13に記載のデバイス。
15.ポリマーは、コポリマーを含む、実施形態1~14のいずれか1つに記載のデバイス。
16.コポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)およびポリグリコリドを含む、実施形態15に記載のデバイス。
17.コポリマーは、約90~95モル%のPCLおよび約5~10モル%のポリグリコリドを含む、実施形態16に記載のデバイス。
18.コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む、実施形態15~17のいずれか1つに記載のデバイス。
19.コポリマーは、約40~60モル%のポリ(D,L-ラクチド)および約40~60モル%のポリグリコリドを含む、実施形態18に記載のデバイス。
20.コポリマーは、PDSグリコリドコポリマーを含む、実施形態15~19のいずれか1つに記載のデバイス。
21.コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のグリコリドを含む、実施形態20に記載のデバイス。
22.コポリマーは、PDS-L-ラクチドコポリマーを含む、実施形態15~21のいずれか1つに記載のデバイス。
23.コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のL-ラクチドを含む、実施形態20に記載のデバイス。
24.構造体は、約15重量%~約25重量%のポリマーを含む、実施形態1~23のいずれか1つに記載のデバイス。
25.構造体は、約25重量%のポリマーを含む、実施形態24に記載のデバイス。
26.印刷された三次元の構造体は、約30重量%~約70重量%のセラミック、約10重量%~約30重量%のポリマー、および任意選択で1つ以上の追加の薬剤を含むインクから形成される、実施形態1~25のいずれか1つに記載のデバイス。
27.インクは、約50重量%~約70重量%のセラミックを含む、実施形態26に記載のデバイス。
28.インクは、約60重量%のセラミックを含む、実施形態27に記載のデバイス。
29.インクは、約15重量%~約25重量%のセラミックを含む、実施形態26~28のいずれか1つに記載のデバイス。
30.インクは、約20重量%のセラミックを含む、実施形態29に記載のデバイス。
31.インクは、1つ以上の追加の薬剤を含む、実施形態26~30のいずれか1つに記載のデバイス。
32.インクは、約1重量%~約30重量%の1つ以上の追加の薬剤を含む、実施形態26~31のいずれか1つに記載のデバイス。
33.1つ以上の追加の薬剤は、追加のポリマー、微粒子、または発泡剤、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態26~32のいずれか1つに記載のデバイス。
34.1つ以上の追加の薬剤は、追加のポリマーを含む、実施形態33に記載のデバイス。
35.追加のポリマーは、第1のポリエチレングリコールと、任意選択で第2のポリエチレングリコールを含み、ここで、第2のポリエチレングリコールは、存在する場合、第1のポリエチレングリコールとは異なる分子量を有する、実施形態33または実施形態34に記載のデバイス。
36.追加のポリマーは、約10重量%~約30重量%でインク中に存在する、実施形態33~35のいずれか1つに記載のデバイス。
37.1つ以上の追加の薬剤は、微粒子を含む、実施形態33~36のいずれか1つに記載のデバイス。
38.微粒子は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、スクロース、トレハロース(例えば、α,αトレハロース二水和物)、またはマンニトール(例えば、D-マンニトール)、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態33~37のいずれか1つに記載のデバイス。
39.微粒子は、約1重量%~約10重量%でインク中に存在する、実施形態33~38のいずれか1つに記載のデバイス。
40.1つ以上の追加の薬剤は、発泡剤を含む、実施形態33~39のいずれか1つに記載のデバイス。
41.発泡剤は、ベーキングパウダー(例えば、第一リン酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、コーンスターチ)および/またはアゾジカーボンアミドを含む、実施形態33~40のいずれか1つに記載のデバイス。
42.微粒子は、約5重量%~約20重量%でインク中に存在する、実施形態33~41のいずれか1つに記載のデバイス。
43.治療剤は、哺乳動物成長因子またはその機能的部分を含む、実施形態1~42のいずれか1つに記載のデバイス。
44.治療剤は、表1から選択される1つ以上のポリペプチド、またはその機能的部分を含む、実施形態1~43のいずれか1つに記載のデバイス。
45.治療剤は、骨形成タンパク質(BMP)を含む、実施形態1~44のいずれか1つに記載のデバイス。
46.治療剤は標的化部分を含み、該標的化部分は、印刷された三次元の構造体に非共有結合される、実施形態1~45のいずれか1つに記載のデバイス。
47.標的化部分は、約1pM~約100μmの親和性で、印刷された三次元の構造体に結合される、実施形態46に記載のデバイス。
48.標的化部分は、表2~表3の配列のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一のポリペプチドを含む、実施形態46または実施形態47に記載のデバイス。
49.標的化部分は、表2~表3の配列から選択される約2、3、4、5、6、7、8、9、または10の配列を含む、実施形態46または実施形態47に記載のデバイス。
50.治療剤は、配列番号433~441のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含むキメラポリペプチドを含む、実施形態1~49のいずれか1つに記載のデバイス。
51.必要とする対象の疾病を処置する方法であって、該方法は、実施形態1~50のいずれか1つに記載のデバイスを対象に投与する工程を含む、方法。
52.疾病は、骨欠損、軟骨欠損、軟組織欠損、腱欠損、筋膜欠損、靭帯欠損、器官欠損、骨腱組織欠損、皮膚欠損、骨軟骨欠損、骨粗鬆症、無血管性壊死、または先天性骨格奇形、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態51に記載の方法。
53.方法は脊椎固定術を含む、実施形態51または実施形態52に記載の方法。
54.脊椎固定術は、後側方固定術(PLF)および/または椎体間固定術を含む、実施形態53に記載の方法。
55.方法は、骨修復、歯科修復、頭蓋顎顔面修復、足関節固定、椎骨形成術、骨形成術、舟状骨骨折修復、腱骨修復、肋骨再建、軟骨下骨修復、軟骨修復、あるいは三次元の構造体またはデバイスの外科的移植、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態51または実施形態52に記載の方法。
56.約30重量~%約70重量%のセラミック、約10重量~%約30重量%のポリマー、および任意選択で1つ以上の追加の薬剤を含む、製剤。
57.セラミックは、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨、ケイ酸塩、またはバナジン酸塩、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態56に記載の製剤。
58.セラミックは、βリン酸三カルシウム(β-TCP)を含む、実施形態56または実施形態57に記載の製剤。
59.インクは、約50重量%~約70重量%のセラミックを含む、実施形態56~58のいずれか1つに記載の製剤。
60.インクは、約60重量%のセラミックを含む、実施形態59に記載の製剤。
61.ポリマーは、ポリエステルを含む、実施形態56~60のいずれか1つに記載の製剤。
62.ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコリド、ラクチド、またはポリジオキサノン(PDS)、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態56~61のいずれか1つに記載の製剤。
63.ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)を含む、実施形態56~62のいずれか1つに記載の製剤。
64.ポリマーは、ポリグリコリドを含む、実施形態56~63のいずれか1つに記載の製剤。
65.ポリマーは、ポリジオキサノン(PDS)を含む、実施形態56~64のいずれか1つに記載の製剤。
66.ポリマーは、ラクチドを含む、実施形態56~65のいずれか1つに記載の製剤。
67.ラクチドは、L-ラクチドを含む、実施形態56~66のいずれか1つに記載の製剤。
68.ラクチドは、ポリ(D,L-ラクチド)を含む、実施形態56~67のいずれか1つに記載の製剤。
69.ポリマーは、コポリマーを含む、実施形態56~68のいずれか1つに記載の製剤。
70.コポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)およびポリグリコリドを含む、実施形態69に記載の製剤。
71.コポリマーは、約90~95モル%のPCLおよび約5~10モル%のポリグリコリドを含む、実施形態70に記載の製剤。
72.コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む、実施形態69~71のいずれか1つに記載の製剤。
73.コポリマーは、約40~60モル%のポリ(D,L-ラクチド)および約40~60モル%のポリグリコリドを含む、実施形態69~72のいずれか1つに記載の製剤。
74.コポリマーは、PDS-グリコリドコポリマーを含む、実施形態69~73のいずれか1つに記載の製剤。
75.コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のグリコリドを含む、実施形態74に記載の製剤。
76.コポリマーは、PDS-L-ラクチドコポリマーを含む、実施形態69~75のいずれか1つに記載の製剤。
77.コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のL-ラクチドを含む、実施形態76に記載の製剤。
78.インクは、1つ以上の追加の薬剤を含む、実施形態56~77のいずれか1つに記載の製剤。
79.インクは、約1重量%~約30重量%の1つ以上の追加の薬剤を含む、実施形態56~78のいずれか1つに記載の製剤。
80.1つ以上の追加の薬剤は、追加のポリマー、微粒子、または発泡剤、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態56~79のいずれか1つに記載の製剤。
81.1つ以上の追加の薬剤は、追加のポリマーを含む、実施形態80に記載の製剤。
82.追加のポリマーは、第1のポリエチレングリコールと、任意選択で第2のポリエチレングリコールを含み、ここで、第2のポリエチレングリコールは、存在する場合、第1のポリエチレングリコールとは異なる分子量を有する、実施形態80または実施形態81に記載の製剤。
83.追加のポリマーは、約10重量%~約30重量%でインク中に存在する、実施形態80~82のいずれか1つに記載の製剤。
84.1つ以上の追加の薬剤は、微粒子を含む、実施形態80~83のいずれか1つに記載の製剤。
85.微粒子は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、スクロース、トレハロース(例えば、α,αトレハロース二水和物)、またはマンニトール(例えば、D-マンニトール)、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態80~84のいずれか1つに記載の製剤。
86.微粒子は、約1重量%~約10重量%でインク中に存在する、実施形態80~85のいずれか1つに記載の製剤。
87.1つ以上の追加の薬剤は、発泡剤を含む、実施形態80~86のいずれか1つに記載の製剤。
88.発泡剤は、ベーキングパウダー(例えば、第一リン酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、コーンスターチ)および/またはアゾジカーボンアミドを含む、実施形態80~87のいずれか1つに記載の製剤。
89.微粒子は、約5重量%~約20重量%でインク中に存在する、実施形態80~88のいずれか1つに記載の製剤。
90.三次元の構造体を調製する方法であって、該方法は、三次元印刷方法における、実施形態56~89のいずれか1つに記載される製剤(formation)を使用することを含む、方法。
91.実施形態56~89のいずれか1つに記載のインク製剤を使用して調製される三次元の構造体。
92.約50重量%~約90重量%のセラミックを含む、実施形態91に記載の構造体。
93.約50重量%~約90重量%のリン酸三カルシウムを含む、実施形態91に記載の構造体。
94.約10重量%~約50重量%のポリマーを含む、実施形態91~93のいずれか1つに記載の構造体。
95.ポリマーは、ポリエステルを含む、実施形態94に記載の構造体。
96.ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコリド、ラクチド、またはポリジオキサノン(PDS)、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態94または実施形態95に記載の構造体。
97.ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)を含む、実施形態94~96のいずれか1つに記載の構造体。
98.ポリマーは、ポリグリコリドを含む、実施形態94~97のいずれか1つに記載の構造体。
99.ポリマーは、ポリジオキサノン(PDS)を含む、実施形態94~98のいずれか1つに記載の構造体。
100.ポリマーは、ラクチドを含む、実施形態94~99のいずれか1つに記載の構造体。
101.ラクチドは、L-ラクチドを含む、実施形態100に記載の構造体。
102.ラクチドは、ポリ(D,L-ラクチド)を含む、実施形態100または実施形態101に記載の構造体。
103.ポリマーは、コポリマーを含む、実施形態94~102のいずれか1つに記載の構造体。
104.コポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)およびポリグリコリドを含む、実施形態103に記載の構造体。
105.コポリマーは、約90~95モル%のPCLおよび約5~10モル%のポリグリコリドを含む、実施形態104に記載の構造体。
106.コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む、実施形態103~105のいずれか1つに記載の構造体。
107.コポリマーは、約40~60モル%のポリ(D,L-ラクチド)および約40~60モル%のポリグリコリドを含む、実施形態103~106のいずれか1つに記載の構造体。
108.コポリマーは、PDS-グリコリドコポリマーを含む、実施形態103~107のいずれか1つに記載の構造体。
109.コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のグリコリドを含む、実施形態108に記載の構造体。
110.コポリマーは、PDS-L-ラクチドコポリマーを含む、実施形態103~109のいずれか1つに記載の構造体。
111.コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のL-ラクチドを含む、実施形態110に記載の構造体。
112.構造体は、約15重量%~約25重量%のポリマーを含む、実施形態94~111のいずれか1つに記載の構造体。
113.構造体は、約25重量%のポリマーを含む、実施形態112に記載の構造体。
114.約50重量%~約90重量%のセラミックと、約10%~約30%のポリマーとを含む、三次元の構造体。
115.セラミックは、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素リン灰石、骨、ケイ酸塩、またはバナジン酸塩、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態114に記載の構造体。
116.セラミックは、βリン酸三カルシウム(β-TCP)を含む、実施形態114または実施形態115に記載の構造体。
117.約65重量%~約85重量%のセラミックを含む、実施形態114~116のいずれか1つに記載の構造体。
118.約70重量%~約80重量%のセラミックを含む、実施形態117に記載の構造体。
119.約75重量%のセラミックを含む、実施形態118に記載の構造体。
120.ポリマーは、ポリエステルを含む、実施形態114~119のいずれか1つに記載の構造体。
121.ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコリド、ラクチド、またはポリジオキサノン(PDS)、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態114~120のいずれか1つに記載の構造体。
122.ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)を含む、実施形態114~121のいずれか1つに記載の構造体。
123.ポリマーは、ポリグリコリドを含む、実施形態114~122のいずれか1つに記載の構造体。
124.ポリマーは、ポリジオキサノン(PDS)を含む、実施形態114~123のいずれか1つに記載の構造体。
125.ポリマーは、ラクチドを含む、実施形態114~124のいずれか1つに記載の構造体。
126.ラクチドは、L-ラクチドを含む、実施形態125に記載の構造体。
127.ラクチドは、ポリ(D,L-ラクチド)を含む、実施形態125または実施形態126に記載の構造体。
128.ポリマーは、コポリマーを含む、実施形態114~127のいずれか1つに記載の構造体。
129.コポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)およびポリグリコリドを含む、実施形態128に記載の構造体。
130.コポリマーは、約90~95モル%のPCLおよび約5~10モル%のポリグリコリドを含む、実施形態129に記載の構造体。
131.コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む、実施形態128~130のいずれか1つに記載の構造体。
132.コポリマーは、約40~60モル%のポリ(D,L-ラクチド)および約40~60モル%のポリグリコリドを含む、実施形態131に記載の構造体。
133.コポリマーは、PDS-グリコリドコポリマーを含む、実施形態128~132のいずれか1つに記載の構造体。
134.コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のグリコリドを含む、実施形態133に記載の構造体。
135.コポリマーは、PDS-L-ラクチドコポリマーを含む、実施形態128~134のいずれか1つに記載の構造体。
136.コポリマーは、約90~95モル%のPDSおよび約5~10モル%のL-ラクチドを含む、実施形態135に記載の構造体。
137.構造体は、約15重量%~約25重量%のポリマーを含む、実施形態114~136のいずれか1つに記載の構造体。
138.構造体は、約25重量%のポリマーを含む、実施形態137に記載の構造体。
139.三次元印刷方法によって調製される、実施形態91~138のいずれか1つに記載の構造体。
140.実施形態91~139のいずれか1つに記載の三次元の構造体を製造する方法であって、該方法は、三次元形態にインク製剤を堆積させる工程を含む、方法。
141.インク製剤は、実施形態56~89のいずれか1つに記載のインク製剤を含む、実施形態140に記載の方法。
142.必要とする対象の疾病を処置する方法であって、該方法は、実施形態91~139のいずれか1つに記載の構造体を対象の器官または組織に送達する工程を含む、方法。
143.必要とする対象の疾病を処置する方法であって、該方法は、実施形態90、140、または141のいずれか1つに記載の方法によって製造された構造体を、対象の器官または組織に送達する工程を含む、方法。
144.疾病は、骨欠損、軟骨欠損、軟組織欠損、腱欠損、筋膜欠損、靭帯欠損、器官欠損、骨腱組織欠損、皮膚欠損、骨軟骨欠損、骨粗鬆症、無血管性壊死、または先天性骨格奇形、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態142または実施形態143に記載の方法。
145.方法は脊椎固定術を含む、実施形態142~144のいずれか1つに記載の方法。
146.脊椎固定術は、後側方固定術(PLF)および/または椎体間固定術を含む、実施形態145に記載の方法。
147.方法は、骨修復、歯科修復、頭蓋顎顔面修復、足関節固定、椎骨形成術、骨形成術、舟状骨骨折修復、腱骨修復、肋骨再建、軟骨下骨修復、軟骨修復、あるいは三次元の構造体またはデバイスの外科的移植、あるいはそれらの組み合わせを含む、実施形態142または実施形態143に記載の方法。
148.対象を治療剤で処置する工程をさらに含む、実施形態142~147のいずれか1つに記載の方法。
149.必要とする対象に治療剤を送達する方法であって、該方法は、治療剤と、実施形態91~139のいずれか1つに記載の構造体とを含むデバイスを、対象の器官または組織に送達する工程を含む、方法。
150.治療剤は、哺乳動物成長因子またはその機能的部分を含む、実施形態148または実施形態149に記載の方法。
151.治療剤は、表1から選択される1つ以上のポリペプチド、またはその機能的部分を含む、実施形態148~150のいずれか1つに記載の方法。
152.治療剤は、骨形成タンパク質(BMP)を含む、実施形態148~151のいずれか1つに記載の方法。
153.治療剤は、構造体に非共有結合する標的化部分を含む、実施形態148~152のいずれか1つに記載の方法。
154.標的化部分は、約1pM~約100μmの親和性で、印刷された三次元の構造体に結合する、実施形態153に記載の方法。
155.標的化部分は、表5~6の配列のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一のポリペプチドを含む、実施形態153または実施形態154に記載の方法。
156.標的化部分は、表5~6の配列から選択される約2、3、4、5、6、7、8、9、または10の配列を含む、実施形態153または実施形態154に記載の方法。
157.治療剤は、配列番号433~441のいずれか1つと少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%同一の配列を含むキメラポリペプチドを含む、実施形態148~156のいずれか1つに記載の方法。
158.構造体は、約1g/cm~約2g/cmの密度を有する、実施形態1~50のいずれか1つに記載のデバイス、実施形態51~55、90、140~157のいずれか1つに記載の方法、または実施形態91~139のいずれか1つに記載の構造体。
159.構造体は、約15%~約50%の開放気孔率を有する、実施形態1~50のいずれか1つに記載のデバイス、実施形態51~55、90、140~157のいずれか15つに記載の方法、実施形態91~139のいずれか1つに記載の構造体。160.構造体は、約300μm~約600μmのストラット直径を有する、実施形態1~50のいずれか1つに記載のデバイス、実施形態51~55、90、140~157のいずれか1つに記載の方法、実施形態91~139のいずれか1つに記載の構造体。
161.実施形態56~89のいずれか1つに記載の製剤を含む、フィラメント。
162.直径が約1.5mm~約2mmである、実施形態161に記載のフィラメント。
163.実施形態56~89のいずれか1つに記載の製剤を含む、ペレット。
164.長さが約3mm~約4mmである、実施形態163に記載のペレット。
【実施例
【0140】
実施例1:インク製剤および3D印刷されたスキャフォールド
インク製剤およびスキャフォールド#1:
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、tBMP2結合においてより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、2つの犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコールおよび水溶性スクロース)を含有する。このインクは、Allevi3空気圧バイオプリンター上、直径400μmのノズルに通して押し出された低粘度製剤である。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲ポリエチレングリコールおよびスクロース細孔形成剤を溶解した。得られたスキャフォールド#1は、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のポリカプロラクトンを含有する。
【0141】
このインクはさらにフィラメントの形態に変換され、溶融フィラメント製造(FFFまたはFDM)3Dプリンターを使用して、3D印刷されたスキャフォールドを調製するために利用される。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコールおよびスクロース細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のポリカプロラクトンを含有する。
【0142】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0143】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0144】
【表4】
【0145】
インク製剤#2
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。この製剤は、ポリカプロラクトンと比較してより速い生体吸収特性のために95モル%カプロラクトン5モル%グリコリドコポリマーを使用する。このインクは、Allevi3空気圧バイオプリンター上、直径320μmのノズルに通して押し出された低粘度製剤である。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解した。得られたスキャフォールド#2は、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のカプロラクトン/グリコリドコポリマー(95:5)を含有する。
【0146】
このインクはさらにフィラメントの形態に変換され、溶融フィラメント製造(FFFまたはFDM)3Dプリンターを使用して、3D印刷されたスキャフォールドを調製するために利用される。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のカプロラクトン/グリコリドコポリマー(95:5)を含有する。
【0147】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0148】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0149】
【表5】
【0150】
インク製剤#3
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。この製剤は、ポリカプロラクトンと比較して速い生体吸収特性のために90モル%カプロラクトン10モル%グリコリドコポリマーを使用する。このインクは、Allevi3空気圧バイオプリンター上、直径320μmのノズルに通して押し出された低粘度製剤である。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解した。得られたスキャフォールド#3は、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のカプロラクトン/グリコリドコポリマー(90:10)を含有する。
【0151】
このインクはさらにフィラメントの形態に変換され、溶融フィラメント製造(FFFまたはFDM)3Dプリンターを使用して、3D印刷されたスキャフォールドを調製するために利用される。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のカプロラクトン/グリコリドコポリマー(90:10)を含有する。
【0152】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0153】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0154】
【表6】
【0155】
インク製剤#4
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。この製剤は、ポリカプロラクトンと比較して速い生体吸収特性のために50モル%:50モル%のポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを使用する。このインクは、Allevi3空気圧バイオプリンター上、直径400μmのノズルに通して押し出された低粘度製剤である。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解した。得られたスキャフォールド#4は、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50)を含有する。
【0156】
このインクはさらにフィラメントの形態に変換され、溶融フィラメント製造(FFFまたはFDM)3Dプリンターを使用して、3D印刷されたスキャフォールドを調製するために利用される。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50)を含有する。
【0157】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0158】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0159】
【表7】
【0160】
インク製剤#5
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。このインクは、直径400μmのノズルを備えるRepRapスタイルFFF 3Dプリンター(例えば、Prusa i3 MK3S 3Dプリンター)での3D印刷のために1.75mmのフィラメントに形成された中程度粘度の製剤である。分子量のより高いポリエチレングリコール(FFF 3Dプリンティングでは8000MW対シリンジベースのバイオプリンティングでは1500MW)は、直径1.75mmのフィラメントの押出しを援助するより高い粘度の材料となる。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解した。得られたスキャフォールド#5は、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のポリカプロラクトンを含有する。
【0161】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0162】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0163】
【表8】
【0164】
インク製剤#6
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。このインクは発泡剤(重炭酸ナトリウム)をさらに含有し、該発泡剤は、3D印刷中にCO2ガスを熱分解および放出して発泡構造を生成し、このように、3D印刷されたスキャフォールドの多孔性を増加させる。このインクは、直径400μmのノズルを備えるRepRapスタイルFFF 3Dプリンター(例えば、Prusa i3 MK3S 3Dプリンター)での3D印刷のために1.75mmのフィラメントに形成された中程度粘度の製剤である。分子量のより高いポリエチレングリコール(FFF 3Dプリンティングでは8000MW対シリンジベースのバイオプリンティングでは1500MW)は、直径1.75mmのフィラメントの押出しを援助するより高い粘度の材料となる。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤および重炭酸ナトリウム熱分解からの炭酸ナトリウム副産物を溶解した。得られたスキャフォールド#6は、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のポリカプロラクトンを含有する。
【0165】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0166】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0167】
【表9】
【0168】
インク製剤#7
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。この製剤は、ポリカプロラクトンと比較してより速い生体吸収特性のために90モル%:10モル%のポリ(ジオキサノン-コ-L-ラクチド)コポリマーを使用する。このインクは、Allevi3空気圧バイオプリンター上、直径400μmのノズルに通して押し出され得る低粘度製剤である。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のジオキサノン/L-ラクチドコポリマー(90:10)を含有する。
【0169】
このインクはさらにフィラメントの形態に変換され、溶融フィラメント製造(FFFまたはFDM)3Dプリンターを使用して、3D印刷されたスキャフォールドを調製するために利用される。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のジオキサノン/L-ラクチドコポリマー(90:10)を含有する。
【0170】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0171】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0172】
【表10】
【0173】
インク製剤#8
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。このインクは、直径400μmのノズルを備えるRepRapスタイルFFF 3Dプリンター(例えば、Prusa i3 MK3S 3Dプリンター)での3D印刷のために1.75mmのフィラメントに形成され得る中程度粘度の製剤である。分子量のより高いポリエチレングリコール混合物(FFF 3Dプリンティングでは8000MWおよび20000MW対シリンジベースのバイオプリンティングでは1500MW)は、直径1.75mmのフィラメントの押出しを援助するより高い粘度の材料となる。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のポリカプロラクトンを含有する。
【0174】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0175】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0176】
【表11】
【0177】
インク製剤#9
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、2つの犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコールおよび水溶性グルコース)を含有する。このインクは、直径400μmのノズルを備えるRepRapスタイルFFF 3Dプリンター(例えば、Prusa i3 MK3S 3Dプリンター)での3D印刷のために1.75mmのフィラメントに形成され得る中程度粘度の製剤である。分子量のより高いポリエチレングリコール混合物(FFF 3Dプリンティングでは8000MWおよび20000MW対シリンジベースのバイオプリンティングでは1500MW)は、直径1.75mmのフィラメントの押出しを援助するより高い粘度の材料となる。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコールおよびスクロース細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のポリカプロラクトンを含有する。
【0178】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0179】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0180】
【表12】
【0181】
インク製剤#10
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留し得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。この製剤は、ポリカプロラクトンと比較してより速い生体吸収特性のために95モル%カプロラクトン5モル%グリコリドコポリマーを使用する。このインクは、直径400μmのノズルを備えるRepRapスタイルFFF 3Dプリンター(例えば、Prusa i3 MK3S 3Dプリンター)での3D印刷のために1.75mmのフィラメントに形成され得る中程度粘度の製剤である。分子量のより高いポリエチレングリコール混合物(FFF 3Dプリンティングでは8000MWおよび20000MW対シリンジベースのバイオプリンティングでは1500MW)は、直径1.75mmのフィラメントの押出しを援助するより高い粘度の材料となる。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のカプロラクトン/グリコリドコポリマー(95:5)を含有する。
【0182】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0183】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0184】
【表13】
【0185】
インク製剤#11
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留し得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。この製剤は、ポリカプロラクトンと比較して速い生体吸収特性のために90モル%カプロラクトン10モル%グリコリドコポリマーを使用する。このインクは、直径400μmのノズルを備えるRepRapスタイルFFF 3Dプリンター(例えば、Prusa i3 MK3S 3Dプリンター)での3D印刷のために1.75mmのフィラメントに形成され得る中程度粘度の製剤である。分子量のより高いポリエチレングリコール混合物(FFF 3Dプリンティングでは8000MWおよび20000MW対シリンジベースのバイオプリンティングでは1500MW)は、直径1.75mmのフィラメントの押出しを援助するより高い粘度の材料となる。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のカプロラクトン/グリコリドコポリマー(90:10)を含有する。
【0186】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0187】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0188】
【表14】
【0189】
インク製剤#12
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。この製剤は、ポリカプロラクトンと比較して速い生体吸収特性のために50モル%:50モル%のポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを使用する。このインクは、直径400μmのノズルを備えるRepRapスタイルFFF 3Dプリンター(例えば、Prusa i3 MK3S 3Dプリンター)での3D印刷のために1.75mmのフィラメントに形成され得る中程度粘度の製剤である。分子量のより高いポリエチレングリコール混合物(FFF 3Dプリンティングでは8000MWおよび20000MW対シリンジベースのバイオプリンティングでは1500MW)は、直径1.75mmのフィラメントの押出しを援助するより高い粘度の材料となる。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られたスキャフォールドは、75重量%のβ-TCP粉末、および25重量%のポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50)を含有する。
【0190】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0191】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0192】
【表15】
【0193】
インク製剤#13
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。3D印刷は、シリンジインクおよびフィラメント形態の製剤を使用して実施される。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られるスキャフォールドは、β-TCPおよびPDSを含有する。
【0194】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0195】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0196】
【表16】
【0197】
インク製剤#14
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。3D印刷は、シリンジインクおよびフィラメント形態の製剤を使用して実施される。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られるスキャフォールドは、β-TCPおよびPDS-グリコリドコポリマー(90:10)を含有する。
【0198】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0199】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0200】
【表17】
【0201】
インク製剤#15
この3D印刷インク材料は、tBMP2など、治療剤に係留され得るβ-TCPを含有する可撓性のポリマー-セラミック複合材料である。この製剤は、薬剤結合のためにより多くのβ-TCP表面の面積を露出させるために、犠牲的細孔形成剤(水溶性ポリエチレングリコール)を含有する。3D印刷は、シリンジインクおよびフィラメント形態の製剤を使用して実施される。3D印刷が完了した後、得られたスキャフォールドを水に浸漬させて、犠牲的ポリエチレングリコール細孔形成剤を溶解する。得られるスキャフォールドは、β-TCPおよびL-ラクチドコポリマー(90:10)を含有する。
【0202】
このインクはさらにペレット変換され(例えば、フィラメントは小さなペレットに形成される)、ホッパーから、材料を溶融して微細ノズルから押し出すミニスクリュー押出ヘッドに供給される。
【0203】
このインクはまた、凍結粉砕されることで微粉末とされる。レーザにより、SLS法を用いて粉末を所望の形状に加熱する。
【0204】
【表18】
【0205】
実施例2:インク調製、および3D印刷によるスキャフォールド製造
インク製剤およびスキャフォールド#1
方法:5.3ccのバッチのインクを作製するために、5.6gのβ-TCP粉末、1.87gのポリカプロラクトン粉末、1.87gのポリエチレングリコールフレーク、および0.49gのスクロースを、ガラスの混合容器に添加した。ガラス瓶を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。ミキサーを高強度(3500rpm)で5分間混合した。混合中、内部摩擦によりポリカプロラクトンとポリエチレングリコールを融解させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末とスクロース粉末の均質な分散を促進する。ブレンドしたインクを10~15分間冷却し、その後、3500rpmでさらに5分間混合した。混合/冷却プロセスを、5分間の3500rpmでの混合で合計4回繰り返した。3500rpmでの4回目の混合の後、インク装入物をガラスプレート上に流し込み、2つのスパチュラを使用して、直径約1cm×長さ6cmのシリンダーを形成した。インクがまだ半溶融状態であるうちに、西洋かみそりで1~2cmの長さに切断した。
【0206】
3D印刷:固体ポリマー/β-TCP片を、(Allevi3 Bioprinterで使用するために)5ccのステンレス製シリンジに移した。押出機CORE印刷ヘッドを135℃に加熱し、インクの溶融を確実にするために約30分間滞留させた。インクは、70psiの圧力および7mm/秒のノズル速度を使用して、400ミクロン内径の円錐形金属ルアーロック先端を用いて印刷された。スキャフォールドを、ガラス顕微鏡スライド、より大きいガラスプレート、または96ウェルプレートの蓋などの滑らかなガラスまたはポリマー表面に適用したペインターテープ上に3D印刷した。
【0207】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールおよびスクロースを溶解し、このように、多孔性かつ可撓性のβ-TCP/ポリカプロラクトン複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2タンパク質などの治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図1A図1Cで示される。
【0208】
3D印刷は、FFF 3Dプリンターを使用してさらに実施される。インク#1をフィラメントに押出し、フィラメントをFFF 3Dプリンターに投入して3Dプリントスキャフォールドを生成する。スキャフォールドを、上記で概説した後処理方法を使用して処理する。
【0209】
インク製剤およびスキャフォールド#2
方法:5ccのバッチのインクを作るために、5.6gのβ-TCP粉末、1.87gの95:5カプロラクトン/グリコリドコポリマーペレット、および1.87gのポリエチレングリコールフレークを、ガラス混合容器に添加した。ガラス瓶を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。混合物を高強度(3500rpm)で5分間混合した。混合中、内部摩擦により95:5カプロラクトン/グリコリドコポリマーとポリエチレングリコールを融解させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末の均質な分散を促進する。ブレンドしたインクを10~15分間冷却し、その後、3500rpmでさらに5分間混合した。混合/冷却プロセスを、5分間の3500rpmでの混合で合計4回繰り返した。3500rpmでの4回目の混合の後、インク装入物をガラスプレート上に流し込み、2つのスパチュラを使用して、直径約1cm×長さ6cmのシリンダーを形成した。インクがまだ半溶融状態であるうちに、西洋かみそりで1~2cmの長さに切断した。
【0210】
3D印刷:固体ポリマー/β-TCP片を、(Allevi3 Bioprinterで使用するために)5ccのステンレス製シリンジに移した。押出機CORE印刷ヘッドを130℃に加熱し、インクの溶融を確実にするために約30分間滞留させた。インクは、80psiの圧力および6mm/秒のノズル速度を使用して、320ミクロン内径の円錐形金属ルアーロック先端を用いて印刷された。スキャフォールドを、ガラス顕微鏡スライド、より大きいガラスプレート、または96ウェルプレートの蓋などの滑らかなガラスまたはポリマー表面に適用したペインターテープ上に3D印刷した。
【0211】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールおよびを溶解し、これにより多孔性かつ可撓性のβ-TCP/95:5カプロラクトン/グリコリドコポリマー複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2のような治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図2A図2Cで示される。
【0212】
3D印刷は、FFF 3Dプリンターを使用してさらに実施される。インク#2をフィラメントに押出し、フィラメントをFFF 3Dプリンターに投入して3Dプリントスキャフォールドを生成する。スキャフォールドを、上記で概説した後処理方法を使用して処理する。
【0213】
インク製剤およびスキャフォールド#3
方法:5ccのバッチのインクを作るために、5.6gのβ-TCP粉末、1.87gの90:10カプロラクトン/グリコリドコポリマーチップ、および1.87gのポリエチレングリコールフレークを、ガラス混合容器に添加した。混合物を、ガラス瓶中に二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。その後、それを高強度(3500rpm)で5分間混合した。混合中、内部摩擦により90:10カプロラクトン/グリコリドコポリマーとポリエチレングリコールを融解させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末の均質な分散を促進する。ブレンドしたインクを10~15分間冷却し、その後、3500rpmでさらに5分間混合した。混合/冷却プロセスを、5分間の3500rpmでの混合で合計4回繰り返した。4回目の3500rpmでの混合後、インク装入物をガラスプレート上に流し込み、2つのスパチュラを使用して、直径約1cm×長さ6cmのシリンダーを形成した。インクがまだ半溶融状態であるうちに、西洋かみそりで1~2cmの長さに切断した。
【0214】
3D印刷:固体ポリマー/β-TCP片を、(Allevi3 Bioprinterで使用するために)5ccのステンレス製シリンジに移した。押出機CORE印刷ヘッドを130℃に加熱し、インクの溶融を確実にするために約30分間滞留させた。インクは、45psiの圧力および7mm/秒のノズル速度を使用して、320ミクロン内径の円錐形金属ルアーロック先端を用いて印刷された。スキャフォールドを、ガラス顕微鏡スライド、より大きいガラスプレート、または96ウェルプレートの蓋などの滑らかなガラスまたはポリマー表面に適用したペインターテープ上に3D印刷した。
【0215】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールおよびを溶解し、これにより多孔性かつ可撓性のβ-TCP/90:10カプロラクトン/グリコリドコポリマー複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2のような治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図3A図3Cで示される。
【0216】
3D印刷は、FFF 3Dプリンターを使用してさらに実施される。インク#3をフィラメントに押出し、フィラメントをFFF 3Dプリンターに投入して3Dプリントスキャフォールドを生成する。スキャフォールドを、上記で概説した後処理方法を使用して処理する。
【0217】
インク製剤およびスキャフォールド#4
方法:2.5ccのバッチのインクを作るために、2.8gのβ-TCP粉末、0.94gの50:50ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーの塊および0.94gのポリエチレングリコールフレークを、ガラス混合容器に添加した。ガラス瓶を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。それを高強度(3500rpm)で5分間混合した。混合中、内部摩擦により50:50ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーとポリエチレングリコールを流動させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末の均質な分散を促進する。ブレンドしたインクを10~15分間冷却し、その後、3500rpmでさらに5分間混合した。混合/冷却プロセスを、5分間の3500rpmでの混合で合計4回繰り返した。3500rpmでの4回目の混合の後、インク装入物をガラスプレート上に流し込み、2つのスパチュラを使用して、直径約1cm×長さ3cmのシリンダーを形成した。インクがまだ半溶融状態であるうちに、西洋かみそりで1~2cmの長さに切断した。
【0218】
3D印刷:固体ポリマー/β-TCP片を、(Allevi3 Bioprinterで使用するために)5ccのステンレス製シリンジに移した。押出機CORE印刷ヘッドを85℃に加熱し、インクの溶融を確実にするために約30分間滞留させた。インクは、60psiの圧力および7mm/秒のノズル速度を使用して、400ミクロン内径の円錐形金属ルアーロック先端を用いて印刷された。スキャフォールドを、ガラス顕微鏡スライド、より大きいガラスプレート、または96ウェルプレートの蓋などの滑らかなガラスまたはポリマー表面に適用したペインターテープ上に3D印刷した。
【0219】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールを溶解し、これにより多孔性かつ可撓性のβ-TCP/50:50ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー複合物を作製する。スキャフォールドは、tBMP2のような治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図4A図4Cで示される。
【0220】
3D印刷は、FFF 3Dプリンターを使用してさらに実施される。インク#4をフィラメントに押出し、フィラメントをFFF 3Dプリンターに装填して3Dプリントスキャフォールドを生成する。スキャフォールドを、上記で概説した後処理方法を使用して処理する。
【0221】
インク製剤およびスキャフォールド#5
方法:5ccのバッチのインクを作製するために、5.6gのβ-TCP粉末、1.87gのポリカプロラクトン粉末、および1.87gのポリエチレングリコールフレークを、ガラスの混合容器に添加した。ガラス瓶を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。それを高強度(3500rpm)で5分間混合した。混合中、内部摩擦によりポリカプロラクトンとポリエチレングリコールを融解させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末の均質な分散を促進する。溶融インクをガラス板上に注ぎ、冷却のためにスパチュラで約3mmの厚さの層に平らにした。冷却後、剪断を使用して約3~4mmのペレットに切断した。これを追加の5ccのバッチに対して2回繰り返し、フィラメント押出のために合計15ccのペレットを作製した。
【0222】
フィラメント製造:15ccの3~4mmペレットをフィラメント押出機(Filabot EX2 Filament Extruder)のホッパーに投入した。直径1.75mmの孔サイズを有する(フィルタスクリーンを除去した)3×長さの延伸溶融フィルタノズルを使用した。押し出されたフィラメントの凝固を加速するために、冷却ファンを押出ノズルの近くに配置した。直径1.75mmのフィラメントを、押出温度62℃、および押出速度アナログダイヤル1/2(約1cm/秒押出速度)で押出した。
【0223】
3D印刷:1.75mmのフィラメントを、Prusa i3 MK3S 3Dプリンターに投入した。このフィラメント材料を、400ミクロン真鍮ノズル、105℃押出機温度、および15mm/秒の印刷速度を使用して印刷した。
【0224】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールを溶解し、このように、多孔性かつ可撓性のβ-TCP/ポリカプロラクトン複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2のような治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図5A図5Cで示される。
【0225】
インク製剤およびスキャフォールド#6
方法:5.5ccのバッチのインクを作製するために、5.6gのβ-TCP粉末、1.87gのポリカプロラクトン粉末、1.87gのポリエチレングリコールフレーク、および1.04gの重炭酸ナトリウムを、ガラスの混合容器に添加した。ガラス瓶を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。それを高強度(3500rpm)で2分間混合した。混合中、内部摩擦によりポリカプロラクトンとポリエチレングリコールを融解させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末と重炭酸ナトリウム粉末の均質な分散を促進する。溶融インクをガラス板上に注ぎ、冷却のためにスパチュラで約3mmの厚さの層に平らにした。冷却後、剪断を使用して約3~4mmのペレットに切断した。これを追加の5.5ccのバッチに対して2回繰り返し、フィラメント押出のために合計16.5ccのペレットを作製した。
【0226】
フィラメント製造:16.5ccの3~4mmペレットをフィラメント押出機(Filabot EX2 Filament Extruder)のホッパーに投入した。直径1.75mmの孔サイズを有する(フィルタスクリーンを除去した)3×長さの延伸溶融フィルタノズルを使用した。押し出されたフィラメントの凝固を加速するために、冷却ファンを押出ノズルの近くに配置した。直径1.75mmのフィラメントを、押出温度62℃、および押出速度アナログダイヤル1/2(約1cm/秒押出速度)で押出した。
【0227】
3D印刷:1.75mmのフィラメントを、Prusa i3 MK3S 3Dプリンターに投入した。このフィラメント材料を、400ミクロン真鍮ノズル、155℃押出機温度、および15mm/秒の印刷速度を使用して印刷した。
【0228】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、発泡印刷物からポリエチレングリコールおよび炭酸ナトリウム(重炭酸ナトリウム熱分解の副生成物)を溶解し、これにより多孔性かつ可撓性のβ-TCP/ポリカプロラクトン複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2のような治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図6A図6Cで示される。
【0229】
インク製剤およびスキャフォールド#7
方法:10ccのバッチのインクを作製するために、11.2gのβ-TCP粉末、3.74gのジオキサノン/L-ラクチド(90:10)コポリマーチップ、および3.74gのポリエチレングリコールフレークをガラスの混合容器に添加した。ガラス瓶を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。ガラス瓶をホットプレートに移し、(IR温度計で測定の)185°Cに達するまで加熱した。次に、ガラス瓶を直ちに二重非対称遠心ミキサーに戻し、高強度(3500rpm)で5分間混合した。液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末の均質な分散を促進する。次に、ガラス瓶を直ちにホットプレートに戻し、温度を185°Cに上昇させた。温度に達すると、ガラス瓶を直ちに二重非対称遠心ミキサーに戻し、3500rpmでさらに5分間混合した。混合/加熱プロセスを、5分間の3500rpmでの混合で合計4回繰り返した。4回目の3500rpmでの混合後、インク装入物をガラスプレート上に流し込み、2つのスパチュラを使用して、直径約1cm×長さ6cmのシリンダーを形成した。インクがまだ半溶融状態であるうちに、西洋かみそりで1~2cmの長さに切断した。
【0230】
3D印刷:固体ポリマー/β-TCP片を、(Allevi3 Bioprinterで使用するために)5ccのステンレス製シリンジに移した。押出機CORE印刷ヘッドを110℃に加熱し、インクの溶融を確実にするために約30分間滞留させた。インクは、15psiの圧力および10mm/秒のノズル速度を使用して、400ミクロン内径の円錐形金属ルアーロック先端を用いて印刷された。スキャフォールドを、ガラス顕微鏡スライド、より大きいガラスプレート、または96ウェルプレートの蓋などの滑らかなガラスまたはポリマー表面に適用したペインターテープ上に3D印刷した。
【0231】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールを溶解した。そのプロセスによって多孔性かつ可撓性のβ-TCP/90:10ジオキサノン-L-ラクチドコポリマー複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2タンパク質などの治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図7A図7Cで示される。
【0232】
3D印刷は、FFF 3Dプリンターを使用してさらに実施される。インク#7をフィラメントに押出し、フィラメントをFFF 3Dプリンターに投入して3Dプリントスキャフォールドを生成する。スキャフォールドを、上記で概説した後処理方法を使用して処理する。
【0233】
インク製剤およびスキャフォールド#8
方法:16ccのバッチのインクを作製するために、18gのβ-TCP粉末、6gのポリカプロラクトン粉末、3gのポリエチレングリコール(8,000MW)フレーク、および3gのポリエチレングリコール(20,000MW)フレークを、テフロンの混合容器に添加した。テフロンの容器を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。次に、テフロンの容器を高強度(3500rpm)で2.5分間混合した。混合中、内部摩擦によりポリカプロラクトンとポリエチレングリコールを融解させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末の均質な分散を促進する。溶融インクをガラス板上に注ぎ、冷却のためにスパチュラで約3mmの厚さの層に平らにした。それを10~15分間冷却した。混合物をテフロンの容器に戻し、さらに2.5分間高強度(3500rpm)で混合した。混合/冷却プロセスを、2.5分間の3500rpmでの混合で合計4回繰り返した。4回目かつ最終混合後にインクを冷却した後、せん断を用いて約3~4mmのペレットに切断した。
【0234】
フィラメント製造:16ccの3~4mmペレットをフィラメント押出機(Filabot EX2 Filament Extruder)のホッパーに投入した。直径1.75mmの孔サイズを有する(フィルタスクリーンを除去した)3×長さの延伸溶融フィルタノズルを使用した。押し出されたフィラメントの凝固を加速するために、冷却ファンを押出ノズルの近くに配置した。直径1.75mmのフィラメントを、押出温度62℃、および押出速度アナログダイヤル1/2(約1cm/秒押出速度)で押出した。
【0235】
3D印刷:1.75mmのフィラメントを、Prusa i3 MK3S 3Dプリンターに投入した。このフィラメント材料を、400ミクロン真鍮ノズル、105℃押出機温度、および15mm/秒の印刷速度を使用して印刷した。
【0236】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールを溶解し、このように、多孔性かつ可撓性のβ-TCP/ポリカプロラクトン複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2のような治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図8A図8Cで示される。
【0237】
インク製剤およびスキャフォールド#9
方法:16.3ccのバッチのインクを作製するために、17.1gのβ-TCP粉末、5.7gのポリカプロラクトン粉末、2.85gのポリエチレングリコール(8,000MW)フレーク、および2.85gのポリエチレングリコール(20,000MW)フレークを、テフロンの混合容器に添加した。テフロンの容器を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。次に、テフロンの容器を高強度(3500rpm)で2分間混合した。混合中、内部摩擦によりポリカプロラクトンとポリエチレングリコールを融解させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末の均質な分散を促進する。溶融インクをガラス板上に注ぎ、冷却のためにスパチュラで約3mmの厚さの層に平らにした。それを10~15分間冷却した。混合物をテフロンの容器に戻し、さらに2分間高強度(3500rpm)で混合した。混合/冷却プロセスを、2分間の3500rpmでの混合で合計4回繰り返した。4回目かつ最終混合後にインクを冷却した後、せん断を用いて約3~4mmのペレットに切断した。
【0238】
フィラメント製造:16.3ccの3~4mmペレットをフィラメント押出機(Filabot EX2 Filament Extruder)のホッパーに投入した。直径1.75mmの孔サイズを有する(フィルタスクリーンを除去した)3×長さの延伸溶融フィルタノズルを使用した。押し出されたフィラメントの凝固を加速するために、冷却ファンを押出ノズルの近くに配置した。直径1.75mmのフィラメントを、押出温度62℃、および押出速度アナログダイヤル1/2(約1cm/秒押出速度)で押出した。
【0239】
3D印刷:1.75mmのフィラメントを、Prusa i3 MK3S 3Dプリンターに投入した。このフィラメント材料を、400ミクロン真鍮ノズル、140℃押出機温度、および10mm/秒の印刷速度を使用して印刷した。
【0240】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールおよびスクロースを溶解し、このように、多孔性かつ可撓性のβ-TCP/ポリカプロラクトン複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2のような治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図9A図9Cで示される。
【0241】
インク製剤およびスキャフォールド#10
方法:16ccのバッチのインクを作製するために、18gのβ-TCP粉末、6gのカプロラクトン/グリコリドコポリマー(95:5)ペレット、3gのポリエチレングリコール(8,000MW)フレーク、および3gのポリエチレングリコール(20,000MW)フレークを、テフロンの混合容器に添加した。テフロンの容器を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。次に、テフロンの容器を高強度(3500rpm)で2.5分間混合した。混合中に、内部摩擦によりカプロラクトン/グリコリドコポリマー(95:5)とポリエチレングリコールを融解させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末の均質な分散を促進する。溶融インクをガラス板上に注ぎ、冷却のためにスパチュラで約3mmの厚さの層に平らにした。それを10~15分間冷却した。混合物をテフロンの容器に戻し、さらに4分間高強度(3500rpm)で混合した。混合/冷却プロセスを、3500rpmで2.5分間の混合を合計1回、4分間の混合を3回繰り返した。4回目かつ最終混合後にインクを冷却した後、せん断を用いて約3~4mmのペレットに切断した。
【0242】
フィラメント製造:16ccの3~4mmペレットをフィラメント押出機(Filabot EX2 Filament Extruder)のホッパーに投入した。直径1.75mmの孔サイズを有する(フィルタスクリーンを除去した)3×長さの延伸溶融フィルタノズルを使用した。押し出されたフィラメントの凝固を加速するために、冷却ファンを押出ノズルの近くに配置した。直径1.75mmのフィラメントを、押出温度62℃、および押出速度アナログダイヤル1/2(約1cm/秒押出速度)で押出した。
【0243】
3D印刷:1.75mmのフィラメントを、Prusa i3 MK3S 3Dプリンターに投入した。このフィラメント材料を、400ミクロン真鍮ノズル、150℃押出機温度、および10mm/秒の印刷速度を使用して印刷した。
【0244】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールを溶解し、このように、多孔性かつ可撓性のβ-TCP/カプロラクトン/グリコリドコポリマー(95:5)複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2のような治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図10A図10Cで示される。
【0245】
インク製剤およびスキャフォールド#11
方法:16ccのバッチのインクを作製するために、18gのβ-TCP粉末、6gのカプロラクトン/グリコリドコポリマー(90:10)チップ、3gのポリエチレングリコール(8,000MW)フレーク、および3gのポリエチレングリコール(20,000MW)フレークを、テフロンの混合容器に添加した。テフロンの容器を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。次に、テフロンの容器を高強度(3500rpm)で2分間混合した。混合中に、内部摩擦によりカプロラクトン/グリコリドコポリマー(90:10)とポリエチレングリコールを融解させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末の均質な分散を促進する。溶融インクをガラス板上に注ぎ、冷却のためにスパチュラで約3mmの厚さの層に平らにした。それを10~15分間冷却した。混合物をテフロンの容器に戻し、さらに5分間高強度(3500rpm)で混合した。混合/冷却プロセスを、3500rpmで2分間の混合を合計1回、5分間の混合を3回繰り返した。4回目かつ最終混合後にインクを冷却した後、せん断を用いて約3~4mmのペレットに切断した。
【0246】
フィラメント製造:16ccの3~4mmペレットをフィラメント押出機(Filabot EX2 Filament Extruder)のホッパーに投入した。直径1.75mmの孔サイズを有する(フィルタスクリーンを除去した)3×長さの延伸溶融フィルタノズルを使用した。押し出されたフィラメントの凝固を加速するために、冷却ファンを押出ノズルの近くに配置した。直径1.75mmのフィラメントを、押出温度62℃、および押出速度アナログダイヤル1/2(約1cm/秒押出速度)で押出した。
【0247】
3D印刷:1.75mmのフィラメントを、Prusa i3 MK3S 3Dプリンターに投入した。このフィラメント材料を、400ミクロン真鍮ノズル、150℃押出機温度、40℃の印刷床温度、および10mm/秒の印刷速度を使用して印刷した。
【0248】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールを溶解し、このように、多孔性かつ可撓性のβ-TCP/カプロラクトン/グリコリドコポリマー(90:10)複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2のような治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図11A図11Cで示される。
【0249】
インク製剤およびスキャフォールド#12
方法:8ccのバッチのインクを作製するために、9gのβ-TCP粉末、3gのポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50)塊、1.5gのポリエチレングリコール(8,000MW)フレーク、および1.5gのポリエチレングリコール(20,000MW)フレークを、テフロンの混合容器に添加した。テフロンの容器を二重非対称遠心ミキサー(FlackTek Speedmixer)に入れ、低強度(300rpm)で2分間混合し、粉末ブレンドを高回転数で混合する前に均質化した。次に、テフロンの容器を高強度(3500rpm)で2分間混合した。混合中、内部摩擦によりポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50)とポリエチレングリコールを溶解させ、インクを粘着性の溶融液に変える。この液相混合は、溶融ポリマーブレンドへのβ-TCP粉末の均質な分散を促進する。溶融インクをガラス板上に注ぎ、冷却のためにスパチュラで約3mmの厚さの層に平らにした。それを10~15分間冷却した。混合物をテフロンの容器に戻し、さらに2.5分間高強度(3500rpm)で混合した。混合/冷却プロセスを、3500rpmで2分間の混合を合計1回、2.5分間の混合を2回繰り返した。3回目かつ最終混合後にインクを冷却した後、せん断を用いて約3~4mmのペレットに切断した。
【0250】
フィラメント製造:8ccの3~4mmペレットをフィラメント押出機(Filabot EX2 Filament Extruder)のホッパーに投入した。直径1.75mmの孔サイズを有する(フィルタスクリーンを除去した)3×長さの延伸溶融フィルタノズルを使用した。押し出されたフィラメントの凝固を加速するために、冷却ファンを押出ノズルの近くに配置した。直径1.75mmのフィラメントを、押出温度62℃、および押出速度アナログダイヤル1/2(約1cm/秒押出速度)で押出した。
【0251】
3D印刷:1.75mmのフィラメントを、Prusa i3 MK3S 3Dプリンターに投入した。このフィラメント材料を、400ミクロン真鍮ノズル、140℃押出機温度、および10mm/秒の印刷速度を使用して印刷した。
【0252】
後処理:3D印刷された構造体を蒸留水に一晩浸漬し、印刷物からポリエチレングリコールを溶解し、これにより多孔性かつ可撓性のβ-TCP/ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)コポリマー(50:50)複合物を作製した。スキャフォールドは、tBMP2のような治療剤と結合する前に、多孔性のスキャフォールドから残留水分が蒸発したことを保証するために、少なくとも12時間乾燥させた。スキャフォールドは、70%エタノール溶液に2~4時間浸して殺菌し、およびバイオセイフティーキャビネット内で約12時間乾燥させた。スキャフォールドの画像は、図12A図12Cで示される。
【0253】
インク製剤およびスキャフォールド#13
インク#13は、シリンジベースの溶融押出印刷法を使用して、例えば、インク#1~#4を印刷するために記載されるような方法を使用して印刷される。インク#13は、溶融フィラメント製造3D印刷を使用して、例えば、インク#5およびインク#6を印刷するために記載されるような方法を使用して印刷される。
【0254】
インク製剤およびスキャフォールド#14
インク#14は、シリンジベースの溶融押出印刷法を使用して、例えば、インク#1~#4を印刷するために記載されるような方法を使用して印刷される。インク#14は、溶融フィラメント製造3D印刷を使用して、例えば、インク#5およびインク#6を印刷するために記載されるような方法を使用して印刷される。
【0255】
インク製剤およびスキャフォールド#15
インク#9は、シリンジベースの溶融押出印刷法を使用して、例えば、インク#1~#4を印刷するために記載されるような方法を使用して印刷される。インク#15は、溶融フィラメント製造3D印刷を使用して、例えば、インク#5およびインク#6を印刷するために記載されるような方法を使用して印刷される。
【0256】
構造体の特性
スキャフォールド#1~#6の物理的性を決定し、表19に概説する。
【0257】
【表19】
【0258】
本実施例の構造体を、ガス物理吸着によって、Brunauer-Emmett-Teller(BET)表面積分析を使用して、試験した。
【0259】
圧縮試験も構造体に対して実施する。
【0260】
実施例3:治療剤
5つのβリン酸三カルシウム結合ペプチドに接続されたBMP治療用ペプチドを含むキメラポリペプチドを、標準的な発現および精製方法を使用して、発現させ、精製した。キメラポリペプチドはtBMP-2と称され、以下の配列を有する:
MPIGSLLADTTHHRPWTVIGESTHHRPWSIIGESSHHKPFTGLGDTTHHRPWGILAESTHHKPWTASGAGGSEGGGSEGGTSGATGAGTSTSGGGASTGGGTGQAKHKQRKRLKSSCKRHPLYVDFSDVGWNDWIVAPPGYHAFYCHGECPFPLADHLNSTNHAIVQTLVNSVNSKIPKACCVPTELSAISMLYLDENEKVVLKNYQDMVVEGCGCR(配列番号434)。
【0261】
実施例4:デバイスの製造
3D印刷された構造体をtBMP-2治療剤と組み合わせてデバイスを作製する。0.75mg/mLのtBMP-2結合溶液(10mMの酢酸ナトリウム、7mMの酢酸、100mMのNaCl、pH=4.75)を調製し、0.22μmのフィルターを用いて殺菌した。バイオセーフティキャビネットにおいて、tBMP-2結合溶液を、3D印刷されたスキャフォールドのgあたり15mgのtBMP-2の比率が達成されるように、滅菌ピペットを用いて滅菌ポリプロピレン管に加える。無菌スキャフォールドを結合溶液に無菌ピンセットを用いて添加し、その後、ポリプロピレン管を閉じ、パラフィルムで包む。上記管をLabLine Instruments Titer Plate Shakerに置き、速度を6に設定し、2時間振盪した。バイオセイフティーキャビネットにおいて、スキャフォールド+tBMP-2は無菌のピンセットで取り出し、無菌のPBS(tBMP-2結合溶液と同じ量)を含有する異なる無菌のポリプロピレン管に入れる。蓋を閉めて、パラフィルムで包み、Titer Plate Shakerに戻し、速度6で5分間振盪した。上記管をバイオセイフティーキャビネット内で開け、無菌のピンセットを用いてスキャフォールド+tBMP-2を取り除き、無菌のペトリ皿に置いた。スキャフォールド+tBMP-2を、バイオセイフティーキャビネット内で一晩乾燥させ、結果としてtBMP-2デバイスがもたらされた。
【0262】
結合溶液中の残りのtBMP-2の質量、およびPBS洗浄溶液中のtBMP-2の質量を、A280吸光度測定を使用して測定する。これらの質量の合計を算出し、その後、結合溶液中のtBMP-2の初期の質量から引き、3D印刷したスキャフォールドに結合したままのtBMP-2の質量を得た。
【0263】
実施例5:動物モデル
本明細書に記載される実施形態の有用性の実証は、動物モデル(例えば、ラット、ウサギ、ヤギ、ブタ、イヌ、ヒツジ)において骨再生を実証し、μCT画像化および組織学的分析を通じて評価することによって行われる。適応症は、腰椎固定術(脊椎固定用ケージに3D印刷したインサート)、後側方(PLF)脊椎固定術(横突起にまたがる3D印刷したスキャフォールド)、脛骨分節欠損(患者のCTデータに基づいて3D印刷したスキャフォールド)、および/または歯槽堤増大術(3D印刷した薄いバリア膜)などを含み得る。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
【配列表】
2024509089000001.app
【国際調査報告】