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特表2024-509104液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置及びその制御方法
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  • 特表-液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置及びその制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(54)【発明の名称】液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   F16H 3/48 20060101AFI20240221BHJP
   F16H 3/08 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
F16H3/48
F16H3/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551742
(86)(22)【出願日】2022-02-23
(85)【翻訳文提出日】2023-08-24
(86)【国際出願番号】 CN2022077357
(87)【国際公開番号】W WO2023155216
(87)【国際公開日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】202210147942.7
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517405840
【氏名又は名称】江▲蘇▼大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】朱 鎮
(72)【発明者】
【氏名】張 奕涵
(72)【発明者】
【氏名】蔡 英鳳
(72)【発明者】
【氏名】陳 龍
(72)【発明者】
【氏名】夏 長高
(72)【発明者】
【氏名】孫 暁東
(72)【発明者】
【氏名】田 翔
(72)【発明者】
【氏名】▲後▼ 睿
(72)【発明者】
【氏名】盛 杰
【テーマコード(参考)】
3J528
【Fターム(参考)】
3J528EB33
3J528EB53
3J528EB61
3J528EB78
3J528FB05
3J528FC13
3J528FC23
3J528FC32
3J528FC42
3J528JA01
3J528JD07
3J528JE06
3J528JF01
3J528JG06
3J528JH01
(57)【要約】
【課題】本発明は、液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置及びその制御方法を開示する。
【解決手段】上記の液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置は、入力軸部品、液圧式伝動部品、遊星歯車伝動部品、中央歯車伝動部品、出力軸部品が含まれ、クラッチとブレーキとの組み合わせを切り替えることにより、液圧式伝動モード、機械式伝動モード、及び液圧機械複合伝動モードの切り替えを実現する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力軸(11)、第1のクラッチC(12)、リンク中央歯車列(13)、及び第5のクラッチC(14)を含む入力軸部品(1)、
可変ポンプ(21)、定量モーター(22)、及び第2のクラッチC(23)を含み、前記の可変ポンプ(21)は第2のクラッチC(23)を介して入力軸(11)に接続される液圧式伝動部品(2)、
リングギア(31)、遊星キャリア(32)、太陽歯車(33)、及び第6のクラッチC(34)を含み、前記の第6のクラッチC(34)は太陽歯車(33)に接続され、前記の第5のクラッチC(14)はリングギア(31)に接続される遊星歯車伝動部品(3)、
第1の伝動歯車(41)、第2の伝動歯車(42)、第3の伝動歯車(43)、第4の伝動歯車(44)、第3のクラッチC(45)、第4のクラッチC(46)、及びブレーキB(47)を含み、前記の第1の伝動歯車(41)は定量モーター(22)の出力軸に固定して接続され、前記の第1の伝動歯車(41)は第2の伝動歯車(42)に噛み合い、前記の第2の伝動歯車(42)は第4のクラッチC(46)により第3の伝動歯車(43)に接続され、前記の第3の伝動歯車(43)は第4の伝動歯車(44)に噛み合い、前記の第4の伝動歯車(44)は太陽歯車(33)とブレーキB(47)にそれぞれ接続され、前記の定量モーター(22)の出力軸は、第3のクラッチC(45)と第5のクラッチC(14)によりリンク中央歯車列(13)に接続され、前記の定量モーター(22)の出力軸は第3のクラッチC(45)と第6のクラッチC(34)により太陽歯車(33)に接続される中央歯車伝動部品(4)、及び
出力軸(51)と中央歯車(52)とを含み、前記の出力軸(51)は中央歯車(52)により遊星キャリア(32)に接続される出力軸部品(5)
が含まれることを特徴とする、液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置。
【請求項2】
クラッチとブレーキとの組み合わせを切り替えることにより、液圧式伝動モード、機械式伝動モード、及び液圧機械複合伝動モードの切り替えを実現することを特徴とする、請求項1に記載の液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置の制御方法。
【請求項3】
前記の液圧機械複合伝動モードは、液圧機械タンデム伝動モード、及び液圧機械パラレル伝動モードが含まれることを特徴とする、請求項2に記載の液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置の制御方法。
【請求項4】
前記の液圧式伝動モードの制御方法において、
第2のクラッチC(23)、第3のクラッチC(45)、及び第6のクラッチC(34)が接合すると共に、第1のクラッチC(12)、第4のクラッチC(46)、第5のクラッチC(14)、及びブレーキB(47)が離間し、動力が入力軸(11)から第2のクラッチC(23)を介して可変ポンプ(21)を駆動して作動させ、可変ポンプ(21)が高圧油を出力し、定量モーター(22)を液圧駆動して回転させ、定量モーター(22)の出力軸から出力された動力が第3のクラッチC(45)、第6のクラッチC(34)、太陽歯車(33)、遊星キャリア(32)、及び中央歯車(52)を順次介して出力軸(51)で出力される
ことを特徴とする、請求項2に記載の液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置の制御方法。
【請求項5】
前記の機械式伝動モードは、機械式伝動の第1のギア、機械式伝動の第2のギア、及び機械式伝動の第3のギアが含まれ、具体的な制御方法において、
機械式伝動の第1のギアでは、第1のクラッチC(12)、第5のクラッチC(14)、及びブレーキB(47)が接合すると共に、第2のクラッチC(23)、第3のクラッチC(45)、第4のクラッチC4(46)、及び第6のクラッチC(34)が離間し、動力が入力軸(11)から第1のクラッチC(12)、リンク中央歯車列(13)、第5のクラッチC(14)、リングギア(31)、遊星キャリア(32)、及び中央歯車(52)を順次介して出力軸(51)で出力され、
機械式伝動の第2のギアでは、第1のクラッチC(12)、第5のクラッチC(14)、及び第6のクラッチC(34)が接合すると共に、第2のクラッチC(23)、第3のクラッチC(45)、第4のクラッチC(46)、及びブレーキB(47)が離間し、動力が入力軸(11)から第1のクラッチC(12)、リンク中央歯車列(13)、第5のクラッチC(14)、第6のクラッチC(34)、太陽歯車(33)、遊星キャリア(32)、及び中央歯車(52)を順次介して出力軸(51)で出力され、
機械式伝動の第3のギアでは、第1のクラッチC(12)、第3のクラッチC(45)、第4のクラッチC(46)、及び第5のクラッチC(14)が接合すると共に、第2のクラッチC(23)、第6のクラッチC(34)、及びブレーキB(47)が離間し、動力が入力軸(11)から第1のクラッチC(12)、リンク中央歯車列(13)を順次介して第5のクラッチC(14)に達して分路し、一つの分路が第3のクラッチC(45)、第1の伝動歯車(41)、第2の伝動歯車(42)、第4のクラッチC(46)、第3の伝動歯車(43)、第4の伝動歯車(44)、太陽歯車(33)を介して遊星キャリア(32)に達し、もう一つの分路がリングギア(31)を介して遊星キャリア(32)で中央歯車伝動部品(4)の動力と合流し、合流した動力が遊星キャリア(32)、中央歯車(52)を介して出力軸(51)で出力される
ことを特徴とする、請求項2に記載の液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置の制御方法。
【請求項6】
前記の液圧機械タンデム伝動モード、及び液圧機械パラレル伝動モードの制御方法において、
液圧機械タンデム伝動モードでは、第2のクラッチC(23)、第4のクラッチC(46)、及び第6のクラッチC(34)が接合すると共に、第1のクラッチC(12)、第3のクラッチC(45)、第5のクラッチC(14)、及びブレーキB(47)が離間し、動力が入力軸(11)から第2のクラッチC(23)を介して可変ポンプ(21)を駆動して作動させ、可変ポンプ(21)が高圧油を出力し、定量モーター(22)を液圧駆動して回転させ、定量モーター(22)の出力軸から出力された動力が第1の伝動歯車(41)、第2の伝動歯車(42)、第4のクラッチC(46)、第3の伝動歯車(43)、第4の伝動歯車(44)、太陽歯車(33)、遊星キャリア(32)、及び中央歯車(52)を順次介して出力軸(51)で出力され、
液圧機械パラレル伝動モードでは、第1のクラッチC(12)、第2のクラッチC(23)、第4のクラッチC(46)、及び第5のクラッチC(14)が接合すると共に、第3のクラッチC(45)、第6のクラッチC(34)、及びブレーキB(47)が離間し、動力が入力軸部品(1)で分路し、一つの分路の動力が入力軸(11)から第2のクラッチC(23)を介して可変ポンプ(21)を駆動して作動させ、可変ポンプ(21)が高圧油を出力し、定量モーター(22)を液圧駆動して回転させ、定量モーター(22)の出力軸から出力された動力が第1の伝動歯車(41)、第2の伝動歯車(42)、第4のクラッチC(46)、第3の伝動歯車(43)、第4の伝動歯車(44)、太陽歯車(33)を順次介して遊星キャリア(32)に達し、
もう一つの分路の動力が第1のクラッチC(12)、リンク中央歯車列(13)、第5のクラッチC(14)、リングギア(31)を順次介して遊星キャリア(32)で液圧式伝動部品(2)と中央歯車伝動部品(4)とを介した動力と合流し、合流した動力が遊星キャリア(32)、中央歯車(52)を介して出力軸(51)で出力される
ことを特徴とする、請求項3に記載の液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置の制御方法。
【請求項7】
前記の液圧式伝動モードにおける出力軸(51)の回転数nの計算法は、
【数16】
であり、式中、nは出力軸(51)の回転数であり、nは入力軸(11)の回転数であり、iはリングギア(31)と中央歯車(52)とのギア比であり、iは中央歯車(52)と出力軸(51)とのギア比であり、eは液圧式伝動部品(2)の排気量比であることを特徴とする、請求項4に記載の液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置の制御方法。
【請求項8】
前記の機械式伝動の第1のギア、機械式伝動の第2のギア、及び機械式伝動の第3のギア出力軸(51)の回転数nの計算法は、
機械式伝動の第1のギアでは、
【数17】
であり、式中、nは出力軸(51)の回転数であり、nは入力軸(11)の回転数であり、iは第1のクラッチC(12)とリンク中央歯車列(13)とのギア比であり、iはリンク中央歯車列(13)と第5のクラッチC(14)とのギア比であり、iはリングギア(31)と中央歯車(52)とのギア比であり、iは中央歯車(52)と出力軸(51)とのギア比であり、kは遊星歯車伝動部品(3)における歯車列の特性パラメーターであり、
機械式伝動の第2のギアでは、
【数18】
であり、式中、nは出力軸(51)の回転数であり、nは入力軸(11)の回転数であり、iは第1のクラッチC(12)とリンク中央歯車列(13)とのギア比であり、iはリンク中央歯車列(13)と第5のクラッチC(14)とのギア比であり、iはリングギア(31)と中央歯車(52)とのギア比であり、iは中央歯車(52)と出力軸(51)のギア比であり、
機械式伝動の第3のギアでは、
【数19】
であり、式中、nは出力軸(51)の回転数であり、nは入力軸(11)の回転数であり、iは第1のクラッチC(12)とリンク中央歯車列(13)とのギア比であり、iはリンク中央歯車列(13)と第5のクラッチC(14)とのギア比であり、iは第1の伝動歯車(41)と第2の伝動歯車(42)とのギア比であり、iは第3の伝動歯車(43)と第4の伝動歯車(44)とのギア比であり、iはリングギア(31)と中央歯車(52)とのギア比であり、iは中央歯車(52)と出力軸(51)とのギア比であり、kは遊星歯車伝動部品(3)における歯車列の特性パラメーターである
ことを特徴とする、請求項5に記載の液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置の制御方法。
【請求項9】
前記の液圧機械タンデム伝動モード、及び液圧機械パラレル伝動モードにおける出力軸(51)の回転数nの計算法において
液圧機械タンデム伝動モードでは、
【数20】
であり、式中、nは出力軸(51)の回転数であり、nは入力軸(11)の回転数であり、iは第1の伝動歯車(41)と第2の伝動歯車(42)とのギア比であり、iは第3の伝動歯車(43)と第4の伝動歯車(44)とのギア比であり、iはリングギア(31)と中央歯車(52)とのギア比であり、iは中央歯車(52)と出力軸(51)のギア比であり、
液圧機械パラレル伝動モードでは、
【数21】
であり、式中、nは出力軸(51)の回転数であり、nは入力軸(11)の回転数であり、iは第1のクラッチC(12)とリンク中央歯車列(13)とのギア比であり、iはリンク中央歯車列(13)と第5のクラッチC(14)とのギア比であり、iは第1の伝動歯車(41)と第2の伝動歯車(42)とのギア比であり、iは第3の伝動歯車(43)と第4の伝動歯車(44)とのギア比であり、iはリングギア(31)と中央歯車(52)とのギア比であり、iは中央歯車(52)と出力軸(51)とのギア比であり、kは遊星歯車伝動部品(3)における歯車列の特性パラメーターであり、eは液圧式伝動部品(2)の排気量比である
ことを特徴とする、請求項6に記載の液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝動装置及びその制御方法に関し、特に液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置及びその制御方法を提供し、変速伝動装置の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
液圧式伝動は、低速で高トルクの特性があるが、伝動効率が高くなく、機械式伝動は、高い伝動効率があるが、無段変速を実現することが難しい。液圧式伝動と機械式伝動とを組み合わせることにより、両方の利点を十分に活用し、欠点を取り除くことができる。液圧伝動機構と機械伝動機構とのタンデム技術は、相対的に成熟しており、同種の液圧伝動機構の速度調整範囲を拡大できるが、全体の効率は、高くなく、液圧伝動機構と機械伝動機構とのパラレル技術は、制御が難しいが、効率的な無段階調速特性を有する。いくつかの低出力作業が必要な場合、「大きな動力で小さな車を引っ張る」という状況を回避するため、液圧機械タンデムは、より適切に適合でき、高出力の作業が必要な場合、液圧機械パラレル方法により動力を満たすパワーを前提で無段階変速を実現することができる。様々な作業条件に適合するように液圧式伝動、機械式伝動、及び機械液圧式伝動が含まれる変速伝動装置を設計し、機械液圧式伝動は、液圧機械タンデム伝動及び液圧機械パラレル伝動の2種類が含まれ、異なる動力要件を満たし、システムの動力性や省燃費性という現実的な意義がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、従来技術の不足に対して、液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置及びその制御方法を提供し、本発明は、液圧式伝動、機械式伝動、及び機械液圧式複合伝動の変速伝動モードが含まれ、様々な作業状態を満たすことができ、機械液圧式複合伝動は、液圧機械タンデム伝動及び液圧機械パラレル伝動の2種類が含まれ、異なる動力の要件を満たし、システムの動力性と省燃費性を保証することができる。
【0004】
本発明の液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置は、入力軸、第1のクラッチC、リンク中央歯車列、及び第5のクラッチCを含む入力軸部品、
可変ポンプ、定量モーター、及び第2のクラッチCを含み、上記の可変ポンプは第2のクラッチCを介して入力軸に接続される液圧式伝動部品、
リングギア、遊星キャリア、太陽歯車、及び第6のクラッチCを含み、上記の第6のクラッチCは太陽歯車に接続され、上記の第5のクラッチCはリングギアに接続される遊星歯車伝動部品、
第1の伝動歯車、第2の伝動歯車、第3の伝動歯車、第4の伝動歯車、第3のクラッチC、第4のクラッチC、及びブレーキBを含み、上記の第1の伝動歯車は定量モーターの出力軸に固定して接続され、上記の第1の伝動歯車は第2の伝動歯車に噛み合い、上記の第2の伝動歯車は第4のクラッチCにより第3の伝動歯車に接続され、上記の第3の伝動歯車は第4の伝動歯車に噛み合い、上記の第4の伝動歯車は太陽歯車とブレーキBにそれぞれ接続され、上記の定量モーターの出力軸は第3のクラッチCと第5のクラッチCとによりリンク中央歯車列に接続され、上記の定量モーターの出力軸は第3のクラッチCと第6のクラッチCとにより太陽歯車に接続される中央歯車伝動部品、及び
出力軸と中央歯車とを含み、上記の出力軸は中央歯車により遊星キャリアに接続される出力軸部品が含まれる。
【0005】
液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置の制御方法は、クラッチとブレーキとの組み合わせを切り替えることにより、液圧式伝動モード、機械式伝動モード、及び液圧機械複合伝動モードの切り替えを実現する。
【0006】
好ましくは、上記の液圧機械複合伝動モードは、液圧機械タンデム伝動モードと液圧機械パラレル伝動モードとが含まれる。
【0007】
好ましくは、上記の液圧式伝動モードの制御方法において、
第2のクラッチC、第3のクラッチC、及び第6のクラッチCが接合すると共に、第1のクラッチC、第4のクラッチC、第5のクラッチC、及びブレーキBが離間し、動力が入力軸から第2のクラッチCを介して可変ポンプを駆動して作動させ、可変ポンプが高圧油を出力し、定量モーターを液圧駆動して回転させ、定量モーターの出力軸から出力された動力が第3のクラッチC、第6のクラッチC、太陽歯車、遊星キャリア、及び中央歯車を順次介して出力軸で出力される。
【0008】
上記の液圧式伝動モードにおける出力軸の回転数nの計算法は、
【数1】
であり、式中、nは出力軸の回転数であり、nは入力軸の回転数であり、iはリングギアと中央歯車とのギア比であり、iは中央歯車と出力軸とのギア比であり、eは液圧式伝動部品の排気量比である。
【0009】
好ましくは、上記の機械式伝動モードは、機械式伝動の第1のギア、機械式伝動の第2のギア、及び機械式伝動の第3のギアが含まれ、具体的な制御方法において、
機械式伝動の第1のギアでは、第1のクラッチC、第5のクラッチC、及びブレーキBが接合すると共に、第2のクラッチC、第3のクラッチC、第4のクラッチC、及び第6のクラッチCが離間し、動力が入力軸から第1のクラッチC、リンク中央歯車列、第5のクラッチC、リングギア、遊星キャリア、及び中央歯車を順次介して出力軸で出力され、
機械式伝動の第2のギアでは、第1のクラッチC、第5のクラッチC、及び第6のクラッチCが接合すると共に、第2のクラッチC2、第3のクラッチC、第4のクラッチC、及びブレーキBが離間し、動力が入力軸から第1のクラッチC、リンク中央歯車列、第5のクラッチC、第6のクラッチC、太陽歯車、遊星キャリア、及び中央歯車を順次介して出力軸で出力され、
機械式伝動の第3のギアでは、第1のクラッチC、第3のクラッチC、第4のクラッチC、及び第5のクラッチCが接合すると共に、第2のクラッチC、第6のクラッチC、及びブレーキBが離間し、動力が入力軸から第1のクラッチC、リンク中央歯車列を順次介して第5のクラッチCに達して分路し、一つの分路が第3のクラッチC、第1の伝動歯車、第2の伝動歯車、第4のクラッチC、第3の伝動歯車、第4の伝動歯車、太陽歯車を介して遊星キャリアに達し、もう一つの分路がリングギアを介して遊星キャリアで中央歯車伝動部品の動力と合流し、合流した動力が遊星キャリア、中央歯車を介して出力軸で出力される。
【0010】
上記の機械式伝動の第1のギア、機械式伝動の第2のギア、及び機械式伝動の第3のギア出力軸の回転数nの計算法において、
機械式伝動の第1のギアでは、
【数2】
であり、式中、nは出力軸の回転数であり、nは入力軸の回転数であり、iは第1のクラッチCとリンク中央歯車列とのギア比であり、iはリンク中央歯車列と第5のクラッチC5とのギア比であり、iはリングギアと中央歯車とのギア比であり、iは中央歯車と出力軸とのギア比であり、kは遊星歯車伝動部品における歯車列の特性パラメーターであり、
機械式伝動の第2のギアでは、
【数3】
であり、式中、nは出力軸の回転数であり、nは入力軸の回転数であり、iは第1のクラッチCとリンク中央歯車列とのギア比であり、iはリンク中央歯車列と第5のクラッチCとのギア比であり、iはリングギアと中央歯車とのギア比であり、iは中央歯車と出力軸とのギア比であり、
機械式伝動の第3のギアでは、
【数4】
であり、式中、nは出力軸の回転数であり、nは入力軸の回転数であり、iは第1のクラッチCとリンク中央歯車列とのギア比であり、iはリンク中央歯車列と第5のクラッチCとのギア比であり、iは第1の伝動歯車と第2の伝動歯車とのギア比であり、iは第3の伝動歯車と第4の伝動歯車とのギア比であり、iはリングギアと中央歯車とのギア比であり、iは中央歯車と出力軸とのギア比であり、kは遊星歯車伝動部品における歯車列の特性パラメーターである。
【0011】
好ましくは、上記の液圧機械タンデム伝動モード、及び液圧機械パラレル伝動モードの制御方法において、
液圧機械タンデム伝動モードでは、第2のクラッチC、第4のクラッチC、及び第6のクラッチCが接合すると共に、第1のクラッチC1、第3のクラッチC、第5のクラッチC、及びブレーキBが離間し、動力が入力軸から第2のクラッチCを介して可変ポンプを駆動して作動させ、可変ポンプが高圧油を出力し、定量モーターを液圧駆動して回転させ、定量モーターの出力軸から出力された動力が第1の伝動歯車、第2の伝動歯車、第4のクラッチC、第3の伝動歯車、第4の伝動歯車、太陽歯車、遊星キャリア、及び中央歯車を順次介して出力軸で出力され、
液圧機械パラレル伝動モードでは、第1のクラッチC、第2のクラッチC、第4のクラッチC、及び第5のクラッチC5が接合すると共に、第3のクラッチC、第6のクラッチC、及びブレーキBが離間し、動力が入力軸部品で分路し、一つの分路の動力が入力軸から第2のクラッチCを介して可変ポンプを駆動して作動させ、可変ポンプが高圧油を出力し、定量モーターを液圧駆動して回転させ、定量モーターの出力軸から出力された動力が第1の伝動歯車、第2の伝動歯車、第4のクラッチC、第3の伝動歯車、第4の伝動歯車、太陽歯車を順次介して遊星キャリアに達し、
もう一つの分路の動力が第1のクラッチC、リンク中央歯車列、第5のクラッチC、リングギアを順次介して遊星キャリアで液圧式伝動部品と中央歯車伝動部品とを介した動力と合流し、合流した動力が遊星キャリア、中央歯車を介して出力軸で出力される。
【0012】
上記の液圧機械タンデム伝動モードと液圧機械パラレル伝動モードにおける出力軸の回転数nの計算法において、
液圧機械タンデム伝動モードでは、
【数5】
であり、式中、nは出力軸の回転数であり、nは入力軸の回転数であり、iは第1の伝動歯車と第2の伝動歯車とのギア比であり、iは第3の伝動歯車と第4の伝動歯車とのギア比であり、iはリングギアと中央歯車とのギア比であり、iは中央歯車と出力軸とのギア比であり、
液圧機械パラレル伝動モードでは、
【数6】
であり、式中、nは出力軸の回転数であり、nは入力軸の回転数であり、iは第1のクラッチCとリンク中央歯車列とのギア比であり、iはリンク中央歯車列と第5のクラッチCとのギア比であり、iは第1の伝動歯車と第2の伝動歯車とのギア比であり、iは第3の伝動歯車と第4の伝動歯車とのギア比であり、iはリングギアと中央歯車とのギア比であり、iは中央歯車と出力軸とのギア比であり、kは遊星歯車伝動部品における歯車列の特性パラメーターであり、eは液圧式伝動部品の排気量比である。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、液圧機械タンデム伝動により液圧式伝動の速度調整範囲を拡大すると共に、圧式伝動と組み合わせて精度と速度調整範囲の要件を満たし、液圧機械のタンデム伝動とパラレル伝動との組み合わせにより低出力と高出力の作業状態の要件を満たし、始動、作業及び移行の作業状態に適した多種の伝動モードを形成する。
【0014】
以下、本発明又は従来技術の実施例における技術的手段をより明確に説明するために、実施例又は従来技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に説明し、以下の説明は、本発明の実施例に過ぎず、当業者は、創造的な作業なしに提供された図面に従って他の図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】は、本発明の構造原理図である。
図2】は、本発明の液圧式伝動モードにおけるパワーフローの模式図である。
図3】は、本発明の機械式伝動の第1のギアのパワーフローの模式図である。
図4】は、本発明の機械式伝動の第2のギアのパワーフローの模式図である。
図5】は、本発明の機械式伝動の第3のギアのパワーフローの模式図である。
図6】は、本発明液圧機械タンデム伝動モードにおけるパワーフローの模式図である。
図7】は、本発明液圧機械パラレル伝動モードにおけるパワーフローの模式図である。
図8】は、本発明の速度調整特性の曲線図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本発明の実施例中の添付の図面を参照して、本発明の実施例における技術的手段を明確かつ完全に説明し、明らかに、説明された実施例は、本発明のすべての実施例ではなく、いくつかの実施例にすぎない。本発明の実施例に基づいて、業者が創造的な努力をすることなく得た他のすべての実施例は、本発明の保護範囲に属する。
【0017】
本発明の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づき、本発明を便利に又は簡単に説明するために使用されるものであり、指定された装置又は部品が特定の方位にあり、特定の方位において構造され操作されると指示又は示唆するものと解釈されるべきではない。
【0018】
本発明では、他に明確に指定及び限定されない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触するのを含むことができ、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触していないことも含むことができる。又、それらの間の別の特徴的な接触を通じて.さらに、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含み、又は単に第1の特徴の水平方向の高さが第2の特徴よりも高いことを意味する。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」、「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下にあることを含み、単に第1の特徴の水平方向の高さが第2の特徴より低いことを意味する。
【0019】
図1に示されるように、液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置は、入力軸11、第1のクラッチC12、リンク中央歯車列13、及び第5のクラッチC14を含む入力軸部品1、
可変ポンプ21、定量モーター22、及び第2のクラッチC23を含み、上記の可変ポンプ21は第2のクラッチC23を介して入力軸11に接続される液圧式伝動部品2、
リングギア31、遊星キャリア32、太陽歯車33、及び第6のクラッチC34を含み、上記の第6のクラッチC34は太陽歯車33に接続され、上記の第5のクラッチC14はリングギア31に接続される遊星歯車伝動部品3、
第1の伝動歯車41、第2の伝動歯車42、第3の伝動歯車43、第4の伝動歯車44、第3のクラッチC45、第4のクラッチC46、及びブレーキB47を含み、上記の第1の伝動歯車41は定量モーター22の出力軸に固定して接続され、上記の第1の伝動歯車41は第2の伝動歯車42に噛み合い、上記の第2の伝動歯車42は第4のクラッチC46により第3の伝動歯車43に接続され、上記の第3の伝動歯車43は第4の伝動歯車44に噛み合い、上記の第4の伝動歯車44は太陽歯車33とブレーキB47とにそれぞれ接続され、上記の定量モーター22の出力軸は第3のクラッチC45と第5のクラッチC14とによりリンク中央歯車列13に接続され、上記の定量モーター22の出力軸は第3のクラッチC45と第6のクラッチC34とにより太陽歯車33に接続される中央歯車伝動部品4、及び
出力軸51と中央歯車52とを含み、上記の出力軸51は中央歯車52により遊星キャリア32に接続される出力軸部品5が含まれる。
【0020】
表1に示されるように、液圧機械のタンデムとパラレル共存の伝動装置の制御方法は、クラッチとブレーキとの組み合わせを切り替えることにより、液圧式伝動モード、機械式伝動モード、及び液圧機械複合伝動モードの切り替えを実現することを特徴とする。
【0021】
上記の液圧機械複合伝動モードは、液圧機械タンデム伝動モードと液圧機械パラレル伝動モードとが含まれる。
【0022】
【表1】
【0023】
図2に示されるように、上記の液圧式伝動モードの制御方法において、
第2のクラッチC23、第3のクラッチC45、及び第6のクラッチC34が接合すると共に、第1のクラッチC12、第4のクラッチC46、第5のクラッチC14、及びブレーキB47が離間し、動力が入力軸11から第2のクラッチC23を介して可変ポンプ21を駆動して作動させ、可変ポンプ21が高圧油を出力し、定量モーター22を液圧駆動して回転させ、定量モーター22の出力軸から出力された動力が第3のクラッチC45、第6のクラッチC34、太陽歯車33、遊星キャリア32、及び中央歯車52を順次介して出力軸51で出力される。
【0024】
上記の液圧式伝動モードにおける出力軸51の回転数nの計算法は、
【数7】
であり、式中、nは出力軸51の回転数であり、nは入力軸11の回転数であり、iはリングギア31と中央歯車52とのギア比であり、iは中央歯車52と出力軸51とのギア比であり、eは液圧式伝動部品2の排気量比である。
【0025】
図3図4、及び図5に示されるように、上記の機械式伝動モードは、機械式伝動の第1のギア、機械式伝動の第2のギア、及び機械式伝動の第3のギアが含まれ、具体的な制御方法及び各モードにおける出力軸51の回転数nの計算法は、次の通りである。
【0026】
図3に示されるように、機械式伝動の第1のギアでは、第1のクラッチC12、第5のクラッチC14、及びブレーキB47が接合すると共に、第2のクラッチC23、第3のクラッチC45、第4のクラッチC46、及び第6のクラッチC34が離間し、動力が入力軸11から第1のクラッチC12、リンク中央歯車列13、第5のクラッチC14、リングギア31、遊星キャリア32、及び中央歯車52を順次介して出力軸51で出力され、
【数8】
であり、式中、nは出力軸51の回転数であり、nは入力軸11の回転数であり、iは第1のクラッチC12とリンク中央歯車列13とのギア比であり、iはリンク中央歯車列13と第5のクラッチC14とのギア比であり、iはリングギア31と中央歯車52とのギア比であり、iは中央歯車52と出力軸51とのギア比であり、kは遊星歯車伝動部品3における歯車列の特性パラメーターであり、
図4に示されるように、機械式伝動の第2のギアでは、第1のクラッチC12、第5のクラッチC14、及び第6のクラッチC34が接合すると共に、第2のクラッチC23、第3のクラッチC45、第4のクラッチC46、及びブレーキB47が離間し、動力が入力軸11から第1のクラッチC12、リンク中央歯車列13、第5のクラッチC14、第6のクラッチC34、太陽歯車33、遊星キャリア32、及び中央歯車52を順次介して出力軸51で出力され、
【数9】
であり、式中、nは出力軸51の回転数であり、nは入力軸11の回転数であり、iは第1のクラッチC12とリンク中央歯車列13とのギア比であり、iはリンク中央歯車列13と第5のクラッチC14とのギア比であり、iはリングギア31と中央歯車52とのギア比であり、iは中央歯車52と出力軸51のギア比であり、
図5に示されるように、機械式伝動の第3のギアでは、第1のクラッチC12、第3のクラッチC45、第4のクラッチC46、及び第5のクラッチC14が接合すると共に、第2のクラッチC23、第6のクラッチC34、及びブレーキB47が離間し、動力が入力軸11から第1のクラッチC12、リンク中央歯車列13を順次介して第5のクラッチC14に達して分路し、一つの分路が第3のクラッチC45、第1の伝動歯車41、第2の伝動歯車42、第4のクラッチC46、第3の伝動歯車43、第4の伝動歯車44、太陽歯車33を介して遊星キャリア32に達し、もう一つの分路がリングギア31を介して遊星キャリア32で中央歯車伝動部品4の動力と合流し、合流した動力が遊星キャリア32、中央歯車52を介して出力軸51で出力される。
【数10】
であり、式中、nは出力軸51の回転数であり、nは入力軸11の回転数であり、iは第1のクラッチC12とリンク中央歯車列13とのギア比であり、iはリンク中央歯車列13と第5のクラッチC14とのギア比であり、iは第1の伝動歯車41と第2の伝動歯車42とのギア比であり、iは第3の伝動歯車43と第4の伝動歯車44とのギア比であり、iはリングギア31と中央歯車52とのギア比であり、iは中央歯車52と出力軸51とのギア比であり、kは遊星歯車伝動部品3における歯車列の特性パラメーターである。
【0027】
図6図7に示されるように、上記の液圧機械タンデム伝動モード、及び液圧機械パラレル伝動モードの制御方法並びに出力軸51の回転数nの計算法は、次の通りである。
【0028】
図6に示されるように、液圧機械タンデム伝動モードでは、第2のクラッチC23、第4のクラッチC46、及び第6のクラッチC34が接合すると共に、第1のクラッチC12、第3のクラッチC45、第5のクラッチC14、及びブレーキB47が離間し、動力が入力軸11から第2のクラッチC23を介して可変ポンプ21を駆動して作動させ、可変ポンプ21が高圧油を出力し、定量モーター22を液圧駆動して回転させ、定量モーター22の出力軸から出力された動力が第1の伝動歯車41、第2の伝動歯車42、第4のクラッチC46、第3の伝動歯車43、第4の伝動歯車44、太陽歯車33、遊星キャリア32、及び中央歯車52を順次介して出力軸51で出力され、
液圧機械タンデム伝動モードでは、
【数11】
であり、式中、nは出力軸51の回転数であり、nは入力軸11の回転数であり、iは第1の伝動歯車41と第2の伝動歯車42とのギア比であり、iは第3の伝動歯車43と第4の伝動歯車44とのギア比であり、iはリングギア31と中央歯車52とのギア比であり、iは中央歯車52と出力軸51のギア比であり、
図7に示されるように、液圧機械パラレル伝動モードでは、第1のクラッチC12、第2のクラッチC23、第4のクラッチC46、及び第5のクラッチC14が接合すると共に、第3のクラッチC45、第6のクラッチC34、及びブレーキB47が離間し、動力が入力軸部品1で分路し、一つの分路の動力が入力軸11から第2のクラッチC23を介して可変ポンプ21を駆動して作動させ、可変ポンプ21が高圧油を出力し、定量モーター22を液圧駆動して回転させ、定量モーター22の出力軸から出力された動力が第1の伝動歯車41、第2の伝動歯車42、第4のクラッチC46、第3の伝動歯車43、第4の伝動歯車44、太陽歯車33を順次介して遊星キャリア32に達し、
もう一つの分路の動力が第1のクラッチC12、リンク中央歯車列13、第5のクラッチC14、リングギア31を順次介して遊星キャリア32で液圧式伝動部品2と中央歯車伝動部品4とを介した動力と合流し、合流した動力が遊星キャリア32、中央歯車52を介して出力軸51で出力される。
【0029】
液圧機械パラレル伝動モードでは、
【数12】
であり、式中、nは出力軸51の回転数であり、nは入力軸11の回転数であり、iは第1のクラッチC12とリンク中央歯車列13とのギア比であり、iはリンク中央歯車列13と第5のクラッチC14とのギア比であり、iは第1の伝動歯車41と第2の伝動歯車42とのギア比であり、iは第3の伝動歯車43と第4の伝動歯車44とのギア比であり、iはリングギア31と中央歯車52とのギア比であり、iは中央歯車52と出力軸51とのギア比であり、kは遊星歯車伝動部品3における歯車列の特性パラメーターであり、eは液圧式伝動部品2の排気量比である。
【0030】
図8に示されるように、各歯車対と遊星歯車伝動部品の特性パラメーターを設定することにより、速度調整特性の曲線図を獲得し、
=1.0、i=0.25、i=1.0、k=3であると、
液圧式伝動モードでは、n=enであり、
液圧機械タンデム伝動モードでは、n=4enであり、
液圧機械パラレル伝動モードでは、
【数13】
であり、
機械式伝動の第1のギアでは、
【数14】
であり、
機械式伝動の第2のギアでは、n=nであり、及び
機械式伝動の第3のギアでは、
【数15】
である。
【0031】
本明細書の各実施例は段階的に説明され、各実施例は他の実施例との相違点に焦点を当てており、各実施例の同一及び類似の部分は互いに参照することができる。実施例で開示される装置に関しては、実施例で開示される方法に対応するため、説明は比較的簡単であり、関わる内容は方法に対する説明を参照してもよい。
【0032】
開示された実施例に対する上記の説明は、当業者が本発明を作成又は使用できるようにするために提供されている。これらの実施例に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施例で実施され得る。従って、本発明は、本明細書に示される実施例に限定されるものではなく、本明細書に開示される原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】