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  • 特表-テレビ装置 図1
  • 特表-テレビ装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(54)【発明の名称】テレビ装置
(51)【国際特許分類】
   H04R 5/02 20060101AFI20240221BHJP
   H04R 1/02 20060101ALI20240221BHJP
   H04R 1/00 20060101ALI20240221BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
H04R5/02 C
H04R1/02 102Z
H04R1/00 318A
H04N5/64 541N
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553488
(86)(22)【出願日】2022-03-01
(85)【翻訳文提出日】2023-10-19
(86)【国際出願番号】 EP2022055184
(87)【国際公開番号】W WO2022184728
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】102021105028.6
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523333582
【氏名又は名称】ヘルト、フランク
【氏名又は名称原語表記】HELD, Frank
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘルト、フランク
【テーマコード(参考)】
5D017
【Fターム(参考)】
5D017AC14
5D017AE24
(57)【要約】
キャリア(2)を備えるテレビ装置及び/又は画像表示装置(1)であって、スクリーンユニット(4)及び第1のラウドスピーカユニット(6)がキャリア(2)に固定され、第1のラウドスピーカユニットは、ラウドスピーカユニットが増幅器ユニット(62)及び少なくとも1つの低音ラウドスピーカ要素(64)を備えるような能動ラウドスピーカユニットであり、装置は、スクリーンユニット(4)の横方向に隣接してキャリア(2)上に配置される2つの更なるラウドスピーカユニット(12,14)を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリア(2)を伴うテレビ装置及び/又は画像表示装置(1)であって、スクリーンユニット(4)及び第1のラウドスピーカユニット(6)が前記キャリア(2)に固定され、前記第1のラウドスピーカユニットは、前記ラウドスピーカユニットが増幅器ユニット(62)及び少なくとも1つの低音ラウドスピーカ要素(64)を有するような能動ラウドスピーカユニットであり、前記装置(1)は、前記スクリーンユニット(4)の横方向に隣接して前記キャリア(2)上に配置される2つの更なるラウドスピーカユニット(12,14)を有する、テレビ装置及び/又は画像表示装置(1)。
【請求項2】
前記キャリアがキャリア要素(22)を備え、前記スクリーンユニット(4)が前記キャリア要素(22)の前側に配置され、前記第1のラウドスピーカユニット(6)が前記キャリア要素(22)の後側に配置され、それにより、前記キャリア要素(22)が前記スクリーンユニット(4)と前記ラウドスピーカユニット(6)との間に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記2つのラウドスピーカユニット(12,14)のうちの少なくとも一方、好ましくは両方のラウドスピーカユニット(12,14)は、前記2つの更なるラウドスピーカユニット(12,14)間の距離を変えることができるように、前記キャリア上に移動可能に配置されることを特徴とする、請求項1及び2の少なくとも一項に記載のテレビ装置(1)。
【請求項4】
前記2つのラウドスピーカユニット(12,14)のうちの少なくとも一方が、伸縮機構(26)によって前記キャリア上に配置されることを特徴とする、請求項1~3の少なくとも一項に記載のテレビ装置(1)。
【請求項5】
前記キャリア(2)がスタンドフット要素(28)を備えることを特徴とする、請求項1~4の少なくとも一項に記載のテレビ装置(1)。
【請求項6】
前記キャリア(2)が壁に直接に装着するのに適しており且つ壁に直接に装着するようになっていることを特徴とする、請求項1~5の少なくとも一項に記載のテレビ装置(1)。
【請求項7】
前記低音ラウドスピーカ要素(62)と前記増幅器ユニット(64)とが共通のハウジングに組み込まれることを特徴とする、請求項1~6の少なくとも一項に記載のテレビ装置(1)。
【請求項8】
前記キャリア要素(22)が板状又は枠状の要素(22)であることを特徴とする、請求項1~7の少なくとも一項に記載のテレビ装置(1)。
【請求項9】
前記キャリア(2)が金属又はプラスチックから形成されることを特徴とする、請求項1~8の少なくとも一項に記載のテレビ装置(1)。
【請求項10】
前記スクリーンユニット(4)は、少なくとも1つの軸に対して回動可能に前記キャリア(2)上に配置されることを特徴とする、請求項1~9の少なくとも一項に記載のテレビ装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ装置又はスクリーン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような装置は、従来技術から知られている。従来技術で知られているTVセットは、通常、実際のスクリーン又はディスプレイに加えて1つ以上のラウドスピーカを有する。製造業者は、通常、対応するディスプレイ又はスクリーンの画質を非常に重要視するが、ラウドスピーカの音質を無視することもある。これは、多数の映画ジャンル、例えば多数の長編映画では許容可能であるが、コンサート、特にライブコンサートなどの他の形態では憂慮すべきことである又は許容できない。
【0003】
例えばビデオゲーム又はコンピュータアニメーションなどの幾つかの他の用途においても、より良好な音質が望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、そのようなテレビセット、より一般的には画像表示装置の音質も改善するという目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、これは、独立請求項に係るテレビ装置又は画像表示装置によって達成される。有利な実施形態及び更なる発展形態が、従属請求項の主題である。
【0006】
本発明に係るテレビ装置はキャリアを有し、スクリーンユニット及び第1のラウドスピーカユニットがキャリアに配置又は取り付けられ、第1のラウドスピーカユニットが能動ラウドスピーカユニットであり、それにより、ラウドスピーカユニットが増幅器ユニットと少なくとも1つの低音ラウドスピーカ要素とを有する。更に、テレビ装置又は画像表示装置は、スクリーンユニットの横方向に隣接してキャリア上に配置される少なくとも2つの更なるラウドスピーカユニットを有する。
【0007】
したがって、本発明によれば、改良されたラウドスピーカ概念を有するテレビ装置又は画像表示装置が提案される。したがって、低音ラウドスピーカ、特にサブウーファーは、好ましくは装置の背面に配置され、ラウドスピーカ装置全体も増幅器ユニットを有する。このようにすると、テレビユニット又はテレビ受信機の音声又はオーディオ出力信号を使用して良好な音響体験に処理することができる。第1のラウドスピーカユニットを、例えばテレビユニットの背面に、省スペースで配置することも可能である。これは、聴取者が低周波音の音源を見つけることができないため、古典的なサブウーファーユニットでは役割を果たさない。
【0008】
好ましい実施形態では、キャリアがキャリア要素を有し、スクリーンユニットがこのキャリア要素の前側に配置され、第1のラウドスピーカユニットは、キャリア要素がスクリーンユニットと第1のラウドスピーカユニットとの間に少なくとも部分的に配置されるように、このキャリア要素の後側に配置される。このようにすると、スクリーンユニット及び第1のラウドスピーカユニットの重量がより大きくても、装置が例えば床の上に安定して立つように、全体的な重心を選択することができる。第1のラウドスピーカユニットをキャリア上に直接に配置することも可能であるが、ラウドスピーカユニットをハウジング内に配置し、このハウジングをキャリア上に配置することも考えられる。
【0009】
好ましくは、スクリーンユニットは、フラットスクリーンユニット、特にLEDベースのスクリーンユニットである。これは、例えば、ねじ又はボルトによってキャリア要素上に配置することができる。スクリーンユニットが引っ掛けられるキャリア要素に突起が形成されることも可能である。好ましくは、スクリーンユニットは、キャリアデバイス上に着脱可能又は取り外し可能に配置される。好ましくは、第1のラウドスピーカユニットもキャリア上に着脱可能に配置される。
【0010】
好ましくは、増幅器ユニットは、少なくとも2つの更なるラウドスピーカユニットも供給する。好ましい実施形態では、2つの更なるラウドスピーカユニットが同じ形態を成す。
【0011】
更に好ましい実施形態において、2つの更なるラウドスピーカユニットのうちの少なくとも一方、好ましくは両方のラウドスピーカユニットは、2つのラウドスピーカユニット間の距離を変更できるようにキャリア上に移動可能に配置される。好ましくは、これらの更なるラウドスピーカユニットは、スクリーンによって形成される平面内にも位置する方向に移動可能である。好ましくは、2つのラウドスピーカユニットは、キャリア上で直線方向に沿って移動可能に配置される。しかしながら、好ましくは、2つの更なるラウドスピーカユニットと支持ユニット(少なくともキャリアユニットに取り付けられた状態にある)との間の機械的接続は残る。
【0012】
従来のTVセットの欠点は、ラウドスピーカがスクリーンの側方に配置されるが、これによって依然としてラウドスピーカ間の距離が比較的小さいという点である。このようにすると、特にステレオ聴覚感覚が損なわれる可能性がある(特に、視聴者がデバイスからより離れている場合)。したがって、前記実施形態は、スピーカが、フレーム上又はキャリア上に配置されたままであるが、互いからより長い距離に移動することができ、それにより、全体的なステレオ聴取体験を改善できることを提案する。
【0013】
更に好ましい実施形態において2つのラウドスピーカユニットのうちの少なくとも一方は、伸縮機構によってキャリア要素上又はキャリア上に配置される。好ましくは、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも2つの伸縮機構が設けられ、それによって更なるスピーカユニットのうちの少なくとも一方がキャリア要素上に配置される。好ましくは、他の更なるラウドスピーカユニットもまた少なくとも1つの伸縮要素によって、好ましくは少なくとも2つの伸縮要素によってキャリア要素上に配置される。
【0014】
好ましくは、更なるラウドスピーカユニットは、ミッドレンジ及び/又はツイータユニットである。好ましくは、これらの更なるラウドスピーカユニットは、前述の能動増幅器ユニットによっても供給される。好ましくは、これらのミッドレンジ/ツイータユニットは、200Hz-20000Hzの周波数範囲を有する。好ましくは、クロスオーバー周波数は70HZ~150HZの高-中範囲にある。
【0015】
更なる有利な実施形態では、更なるラウドスピーカユニットがそれぞれ、400g~20kg、好ましくは400g~4kgの重量を有する。好ましくは、ラウドスピーカユニットはそれぞれ、それぞれのラウドスピーカ要素が組み込まれるハウジングを有する。
【0016】
更なる有利な実施形態において、2つの更なるラウドスピーカユニット間の距離は、少なくとも10cm、好ましくは少なくとも20cm、好ましくは少なくとも30cm、好ましくは少なくとも40cm、好ましくは少なくとも50cm変化又は増大され得る。好ましくは、距離は、最大200cm、好ましくは最大180cm、好ましくは最大160cm増大され得る。更なる実施形態では、更なるラウドスピーカユニットをキャリアから取り外して例えば部屋内の他の位置に設置することも可能である。
【0017】
更に好ましい実施形態において、更なるラウドスピーカユニットは、ケーブル接続によって増幅器デバイスに接続される。これらのケーブル接続は、例えば、それぞれの伸縮要素内で案内され得る。しかしながら、ここで説明した伸縮の代わりに、シザー機構などの他の固定具も考えられる。
【0018】
更に好ましい実施形態では、キャリアがスタンドフット要素を有する。このスタンドフット要素によって、キャリア、特にテレビ装置全体を床上に配置することができる。更に好ましい実施形態では、スタンドフット要素又は幾つかのスタンドフット要素がキャリア上に取り外し可能に配置される。このようにすると、キャリアを床装着から壁装着に変更することができる。
【0019】
更に好ましい実施形態において、キャリアは、壁に直接に装着するのに適しており且つ壁に直接に装着するようになっている。この目的のために、一方では増幅器ユニットをキャリア上に保持するが、他方では壁装着に適しており且つ壁装着するようになっているホルダ又はキャリア要素を設けることができる。したがって、これらのキャリア要素が最初に壁に固定され、その後、増幅器ユニットがこれらのキャリア要素内に固定され、更にまた、逆に、スクリーンを保持するキャリア要素がこれらの保持要素上又はこれらのホルダ上に配置されることが可能である。前記キャリア要素は、特に金属から形成され、特にステンレス鋼から形成される。
【0020】
更に好ましい実施形態では、低音ラウドスピーカ要素及び増幅器ユニットが共通のハウジングに組み込まれる。幾つかの低音ラウドスピーカ要素がこのハウジングに組み込まれることも考えられる。
【0021】
更に好ましい実施形態では、キャリア要素が板状及び/又は枠状の要素である。この枠状の要素では、増幅器ユニット及びスクリーンユニットの両方を固定することができる。更に好ましい実施形態では、キャリアが金属又はプラスチックから形成される。特に好ましくは、キャリアがステンレス鋼から形成される。
【0022】
更に好ましい実施形態において、スクリーンユニットは、キャリア上で少なくとも1つの軸に対して回動可能である。したがって、スクリーンユニットが垂直軸を中心に回動可能であることが想定し得るが、スクリーンユニットが水平軸を中心に回動可能であることも想定し得る。スクリーンユニットが垂直軸及び水平軸の両方の周りで旋回することも可能である。これらの軸をキャリア要素上に配置することもできる。
【0023】
サブウーファーを伴うステレオ装置が好ましい。しかしながら、全てのドルビーサラウンド音、3D音、THX音(特にTHX規格による)、没入音、及び/又は、部屋内及び/又は装置上に分散された幾つかのラウドスピーカを必要とする将来の装置も想定することができ、したがって、これらは、好ましくは統合することもできる幾つかの増幅器チャネルを必要とする。また、装置は、幾つかのオーディオ入力を有することもでき、したがってステレオシステムを置き換えることができる。
【0024】
サブウーファーは、1~4つの低音シャーシを含むことができ、及び/又は、閉鎖型、低音反射型、ホーン、バンドパス又は他のハウジング概念として設計され得る。
【0025】
高-中範囲のクロスオーバー周波数は70HZ~150HZの範囲とすることができ、低音範囲の周波数も70HZ~150HZの範囲とすることができる。
【0026】
増幅器チャネルの電力は、価格クラス及び/又はサイズに依存することが好ましい。増幅器チャネルの電力は、好ましくは少なくとも10ワット、特に好ましくは最大1200ワットである。
【0027】
装置のサイズは様々な方法で提供される。コンピュータモニタから非常に大型のTVセットまで。
【0028】
好ましくは、装置は、少なくとも50cm、好ましくは少なくとも70cm、好ましくは少なくとも1m、好ましくは少なくとも1.50mの幅を有する。好ましくは、装置は、最大3m、好ましくは最大2m、特に好ましくは最大1.50mの幅を有する。好ましくは、装置は、少なくとも30cm、好ましくは少なくとも50cm、特に好ましくは少なくとも1mの高さを有する。好ましくは、装置は、最大2m、好ましくは最大1.5m、特に好ましくは最大1mの高さを有する。
【0029】
更なる利点及び実施形態は、添付図面において見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明に係るテレビ装置又はスクリーン装置の第1の表示を示す。
図2図1に示されるテレビ装置又はスクリーン装置の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、本発明に係るテレビ装置又はスクリーン装置1を示す。参照符号4はスクリーンユニットを指す。2つの更なるラウドスピーカユニット12及び14が、このスクリーンユニットの横方向に配置される。これらのスピーカユニットを、矢印P1に対して移動させることができ、すなわち、スクリーンユニットに近づけたり遠ざけたりすることができることが分かる。これらのスピーカユニット12、14を移動させるために、キャリア(図1には図示せず)上に配置される伸縮ロッド要素26が設けられる。
【0032】
参照符号28は、スクリーンユニットを床に配置するために使用されるスタンドフットを示す。
【0033】
図2は、図1に示されるテレビ装置の側面図である。ここでは、スクリーン要素4及びラウドスピーカユニット6の両方が配置されるキャリア要素2又はキャリア2が設けられる。このラウドスピーカユニット6は、ラウドスピーカ要素64(概略的にのみ示されている)及び増幅器デバイス62を有する。ラウドスピーカユニット6をキャリア2上に吊り下げることが可能である。参照符号32は保持クランプを示し、この保持クランプを用いてラウドスピーカユニット6がキャリア2に保持される。これらの保持要素32は、増幅器ユニット又はテレビ装置全体を壁に取り付けるために使用することもできる。この場合、スタンドフット要素28をキャリア2から取り外すことができる。更なるラウドスピーカ(図示せず)の可動配置に役立つ伸縮要素26は、好ましくはキャリア2内に格納可能である。
【0034】
本出願人は、個別に又は組み合わせて従来技術と比較して新しいものであれば、出願書類に開示された全ての特徴を本発明に不可欠なものとして主張する権利を留保する。更に、個々の図は、それ自体が有利であり得る特徴も記載していることが指摘される。当業者は、図に記載された特定の特徴がこの図から更なる特徴を採用することなく有利であり得ることを直ちに認識する。更に、当業者は、個々の図又は異なる図に示される幾つかの特徴の組み合わせから利点ももたらされ得ることを認識する。
図1
図2
【国際調査報告】