(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(54)【発明の名称】水処理モジュールおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
C02F 1/44 20230101AFI20240221BHJP
C02F 9/00 20230101ALI20240221BHJP
B01D 61/58 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
C02F1/44 A
C02F9/00
B01D61/58
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553577
(86)(22)【出願日】2022-03-07
(85)【翻訳文提出日】2023-10-31
(86)【国際出願番号】 US2022019184
(87)【国際公開番号】W WO2022192154
(87)【国際公開日】2022-09-15
(32)【優先日】2021-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520346918
【氏名又は名称】リニュー ヘルス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】タリー,ウィリアム,エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】デュピュイ,ジェフ
(72)【発明者】
【氏名】アルダナ,ビクター
(72)【発明者】
【氏名】オブライエン,ミッチ
(72)【発明者】
【氏名】ルッフォロ,アレックス
(72)【発明者】
【氏名】ジュニ,ジャック
(72)【発明者】
【氏名】リーズベック,トーマス
【テーマコード(参考)】
4D006
【Fターム(参考)】
4D006GA03
4D006GA06
4D006JA51Z
4D006JA53Z
4D006JA63Z
4D006KA01
4D006KA52
4D006KA55
4D006KA56
4D006KA57
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4D006KB04
4D006KB11
4D006KB12
4D006KB14
4D006KE01P
4D006PA01
4D006PB02
4D006PB05
4D006PC02
(57)【要約】
本開示は、容量または純度の要求される基準を達成するように適合させられ得る水処理モジュールに関する。本開示は、要求される基準を達成するための異なる水処理モジュールの連結について説明する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水処理モジュールであって、
少なくとも1列の媒体タンクであって、
前記少なくとも1列の媒体タンクは、少なくとも2つの媒体タンクを備え、
前記少なくとも2つの媒体タンクは、並列に流体接続されており、
かつ
前記媒体タンクは、前記処理モジュール内で垂直に配向されている、少なくとも1列の媒体タンクと、
少なくとも1つの媒体マニホールドであって、
前記少なくとも1つの媒体マニホールドは、前記少なくとも1列のタンクの各々の頂部に取り付けられている、少なくとも1つの媒体マニホールドと、
エンクロージャと、
入口と、
出口と、
ドレインと、を備える、水処理モジュール。
【請求項2】
少なくとも1列の媒体タンクの各列が、触媒炭素、軟化剤、沈殿媒体、方解石、ならびに鉄およびヒ素を除去するための媒体からなる群から選択される媒体を含む、請求項1に記載の水処理モジュール。
【請求項3】
媒体タンクの各列が、2つの媒体タンクを含む、請求項1に記載の水処理モジュール。
【請求項4】
前記水処理モジュールが2列の媒体タンクを備え、前記2列の媒体タンクが並列に流体接続されている、請求項1に記載の水処理モジュール。
【請求項5】
前記水処理モジュールが2列の媒体タンクを備え、前記2列の媒体タンクが直列に流体連結されている、請求項1に記載の水処理モジュール。
【請求項6】
前記水処理モジュールが3列の媒体タンクを備え、第1の列の媒体タンクが第2の列の媒体タンクに直ぐ隣接して位置決めされており、前記第2の列のタンクが第3の列の媒体タンクに直ぐ隣接して位置決めされている、請求項1に記載の水処理モジュール。
【請求項7】
3対の媒体タンクが、並列に流体接続されている、請求項6に記載の水処理モジュール。
【請求項8】
前記3対の媒体タンクの全てが、同じ媒体を収容している、請求項6に記載の水処理モジュール。
【請求項9】
前記媒体タンクの各列が、直ぐ隣接する媒体タンクの列と直列である、請求項6に記載の水処理モジュール。
【請求項10】
前記処理モジュールが、濾過モジュール、逆浸透システム、ポンプ、方解石モジュール、水殺菌システム、限外濾過システム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの部材に流体接続されている、請求項1に記載の水処理モジュール。
【請求項11】
前記処理モジュールが、少なくとも1つの逆浸透モジュールと直列に流体接続されている、請求項1に記載の水処理モジュール。
【請求項12】
前記処理モジュールが、ポンプと流体接続されている、請求項1に記載の水処理モジュール。
【請求項13】
前記少なくとも1つの媒体マニホールドの各々が、少なくとも1つのソレノイドおよび少なくとも1つのゲート弁を備える、請求項1に記載の水処理システム。
【請求項14】
少なくとも1つのシリアルポートコネクタを更に備える、請求項1に記載の水処理システム。
【請求項15】
水処理システムであって、
a.少なくとも1つの濾過処理モジュールであって、
前記少なくとも1つの濾過処理モジュールは、触媒炭素、軟化剤、沈殿媒体、方解石、鉄およびヒ素を除去するための媒体からなる群から選択される少なくとも1つの媒体を含む、少なくとも1つの濾過処理モジュールと、
b.少なくとも1つの逆浸透モジュールであって、
前記少なくとも1つの逆モジュールは、前記少なくとも1つの処理モジュールと直列に流体接続されており、前記少なくとも1つの逆浸透モジュールは、前記少なくとも1つの濾過処理モジュールによって処理された水を受け取る、少なくとも1つの逆浸透モジュールと、を備える、水処理システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
公共給水の品質は継続的な問題であり、公共給水で使用される水処理方法を補うまたは置き換える水処理方法の人気が高まっている。更に、多くの状況では、公共給水へのアクセスが制限されている場合があり、独立型の水処理システムが水を浄化する唯一の方法であり得る。例えば、井戸水は、唯一の利用可能な水源であり得る。
【0002】
これらおよび他の状況において、水処理システムは、特定の水源に適合可能でなければならない。例えば、水源は、鉄もしくはヒ素などの選択された汚染物質、または沈殿物を特に高レベルで有する場合があり、特定の汚染物質を除去するように容易に適合可能またはカスタマイズされた水処理モジュールが望ましいであろう。加えて、経時的な水供給の変化に容易に適合させられ得る水処理モジュールを有することが有利であろう。
【0003】
加えて、異なるユーザは、水処理に対する異なる基準および要件を有する。例えば、住宅用ユーザは、商業用ユーザよりも少ない水処理能力しか必要としない場合がある。一部の使用者は、より高い純度基準に処理された水を必要とする場合もある。例えば、医療または科学用途のための水は、透析、実験室用途、または薬剤の調製のためなど、特に高い基準の水を必要とする。要求される能力、要求される水純度基準を達成することができ、または所望の能力および/もしくは純度の両方を達成することができる、容易に適合可能な水処理モジュールを有することが非常に望ましいであろう。また、容易に維持され、安価なシステムでこれらの目標を達成することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、要求される能力または要求される純度基準などの特定の浄水状況に適合可能な水処理モジュールに関する。本開示によれば、水処理モジュールは、処理モジュールが異なる材料および媒体を組み込むこれらの要件を達成するように接続されてもよい。
【0005】
いくつかの実施例では、本開示の処理モジュールは、沈殿物フィルタ、活性炭、または鉄およびヒ素を除去する媒体などの濾過媒体を利用するように構成される。濾過水処理システムは、逆浸透システムおよびモジュールなどの他の水処理方法を用いるモジュールまたはシステムに流体接続されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示による水処理モジュールの外側を示す。
【
図2a】モジュールの内側を示す、本開示による水処理モジュールの更なる例を示す。
【
図2b】
図2aの水処理モジュールの図を示し、正面から見たモジュールの内側の更なる図を示す。
【
図2c】
図2aの水処理モジュールの図を示し、側面から見たモジュールの内側の更なる図を示す。
【
図3】本開示による水処理モジュールの更なる例を示す。
【
図4a】内側を示すためにパネルが取り外された、本開示による水処理モジュールの図を示す。
【
図4b】
図4aの水処理モジュールを上から見た図を示し、頂部パネルが取り外されている。
【
図5a】水処理モジュールにおける媒体マニホールドの配置の一例を示す。
【
図5b】
図5aの水処理モジュールの更なる図を示す。
【
図6a】並列に配置された媒体タンクの列を通る水の流れの概略図を示す。
【
図6b】直列に配置された媒体タンクの列を通る水の流れの概略図を示す。
【
図7a】本開示による逆浸透モジュールの一例を示す。
【
図7b】
図7aの逆浸透モジュールを上から見た図を示す。
【
図8a】本開示による水処理モジュールの例を示す。
【
図8b】
図8aの水処理モジュールを上から見た図を示す。
【
図9】本開示による水処理モジュールのアセンブリを示す。
【
図10】本開示による水処理モジュールのアセンブリを示す。
【
図11】本開示による水処理モジュールのアセンブリを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で説明されるシステムおよび方法は、それらの用途において、説明に示されるかまたは図面に示される構成要素の構成および配置の詳細に限定されない。本開示は、他の開示が可能であり、様々な方法で実践または実行することができる。また、本明細書で使用される語法および用語は、説明を目的とするものであって、限定とみなされるべきではない。本明細書における「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「伴う(involving)」およびそれらの変形の使用は、その後に列挙される項目、それらの同等物、および追加の項目、ならびにその後に排他的に列挙された項目からなる代替の例を包含することを意図している。
【0008】
他の態様、実施形態、およびこれらの例示的な態様および実施形態の利点について、以下で詳細に説明する。この説明は、クレームされた態様および例の性質および特徴を理解するための概要またはフレームワークを提供することを目的としている。
【0009】
添付の図面は、様々な態様および例および実施形態の説明および更なる理解をもたらすために含まれており、本明細書の一部に組み込まれ、これを構成している。図面は、明細書と共に、記載およびクレームされた態様および実施形態を説明するのに役立つ。
【0010】
本開示は、所望の水純度を達成するための、または所望の水出力(毎分の流量ガロンもしくは容量、総ガロン)を達成するための、または所望の出力および純度の両方を達成するための水処理システムを構築するために組み立てられ得る水処理モジュールに関する。好ましい例では、本開示は、水純度の選択された基準もしくは所望の水処理能力、またはこれらの要件の組み合わせなどの特定の要件に適合させられる、またはカスタマイズされ得る水処理モジュールに関する。本開示の水処理モジュールは、住宅用途、商業用途、個人用途、または公共用途に使用されてもよい。例えば、水処理モジュールは、住宅または商業用建物を含む建物への給水の入口付近に配置されてもよい。他の例では、本開示の処理モジュールは、水の所望の特性を達成するために、住宅、商業、または公共の建物内に配置されてもよい。
【0011】
いくつかの実施例では、水処理モジュールは、政府指定の基準などの確立された基準を達成するために、水純度を高める構成要素を含むことができる。好ましい例では、本開示の処理モジュールは、医療または科学用途に使用されてもよい。好ましい例では、処理モジュールから出力される水は、透析処置に使用するのに十分な品質であってもよい。好ましい例では、本開示の処理モジュールから出力される水は、科学実験室で使用されるのに十分な品質であってもよい。好ましい例では、本開示の処理モジュールから出力される水は、薬剤の調製に使用されるのに十分な品質であってもよい。
【0012】
本開示の処理モジュールは、公共給水、井戸水、海水、汽水、または淡水を含むがこれらに限定されない様々な給水源と共に使用されてもよい。本開示の処理モジュールは、経時的な水組成の変化に適合させられてもよい。例えば、水組成の変化に対応するために、処理モジュール全体または処理モジュールの構成要素を容易に交換することができる。
【0013】
本開示によれば、出力される水の所望の特性を達成するために、2つ以上の処理モジュールが連結または接続されてもよい。2つ以上の処理モジュールは、流体的に、機械的に、もしくは電気的に、またはこれらの連結の何らかの組み合わせで接続されてもよい。例えば、水は、1つの処理モジュールから第2の処理モジュールに流れてもよい。更なる例では、水がモジュールからモジュールに流れることができる第3、第4、第5、または5つを超えるモジュールが追加されてもよく、各モジュールは、同じまたは異なる媒体を使用して水を処理して、要求される純度または要求される出力を達成する。処理モジュールは、1つ以上の貯蔵タンク、ポンプ、または水殺菌構成要素などの他の水処理構成要素などの他の構成要素に連結されてもよい。接続されたモジュールは、出力または純度に対する要件に応じて、並列または直列に配置されてもよい。
【0014】
好ましい例では、処理モジュールは、エンクロージャと、浄水のための媒体または他の構成要素を含有する少なくとも1つの媒体タンクまたはカートリッジと、媒体マニホールドと、を含む。概して、媒体タンクは、入力水が各タンクの頂部の開口部の1つを通ってタンクに出入りするように、垂直に配向される。
【0015】
好ましい例では、処理モジュールは、少なくとも2つのタンクが並んで処理モジュール内にタンクの列を形成するように、並列に接続された少なくとも2つの媒体タンクを有する。これらの例では、タンク列内の並列タンクの各々は、同じタイプの媒体を有する。
【0016】
好ましい例では、少なくとも2つの並列タンクの少なくとも2つの列は、処理モジュール内に配置されてもよい。好ましい例では、並列タンクの列は、互いに直ぐ隣接して配置される。好ましい例では、処理モジュールは、1列のタンクを有するか、2列のタンクを有するか、または3列のタンクもしくは3列超のタンクを有する。タンクの各列は、隣接する列と同じまたは異なる媒体を収容することができる。
【0017】
処理モジュールのタンクは、沈殿物を除去するための濾過媒体を含んでもよく、活性炭を含んでもよく、鉄およびヒ素を除去するための媒体、または水を軟化させるための媒体を含んでもよい。濾過のための処理モジュールは、逆浸透システムもしくはモジュール、限外濾過構成要素を使用するシステム、水を殺菌する構成要素、脱イオン化樹脂を含むモジュール、またはこれらのモジュールの組み合わせに連結されてもよく、個々の処理モジュールは、浄水のための2つ以上の構成要素の組み合わせを有してもよい。
【0018】
好ましい例では、処理される水は、処理モジュールを通して連続的に流されてもよく、または要件に応じて処理モジュールを通して間欠的に流されてもよい。塩水媒体タンクからなど、カートリッジ材料の逆洗または再生を可能にするために、処理モジュールを通して水を流すこともできる。好ましい例では、水処理モジュールは、浄化のため、媒体を逆洗するため、または媒体を再生するために水の流れを制御することができる。
【0019】
いくつかの実施例では、この例の水処理モジュールは、それ自体の電源、センサ、流量計、センサ、およびコントローラを有する独立型であってもよい。例えば、各水処理モジュールは、総溶解固形物を監視するセンサを有してもよく、総溶解固形物の濃度は、システムの仕様を超えた場合にモジュールを停止させるかまたはアラームを送信し得るコントローラに中継される。同様に、各モジュールは、モジュール全体の水圧を監視するための流量計を有することができ、その情報をコントローラに中継することができる。好ましい例では、各モジュールは、Wifiネットワークまたは同様の方法を使用して監視および制御され得る。
【0020】
実施例1 濾過媒体を含む処理モジュール
図1~
図6は、1つ以上のタイプの濾過媒体を組み込む処理モジュールの態様を示す。概して、濾過処理モジュールの構成要素は、モジュールで用いられる濾過媒体のタイプに関係なく、非常に類似している。媒体タンクおよびマニホールドなどの交換可能な構成要素の使用は、処理モジュールの単純化されたアセンブリ、保守、または適合性を可能にする。表1は、本開示の水処理モジュールにおいて用いられ得る濾過媒体の非限定的な例を提供する。
【表1】
【0021】
図1は、本開示の水処理モジュールに用いることができるエンクロージャ10の一例を示す。エンクロージャは、フロントパネル12と、サイドパネル14と、頂部パネル16と、ベース17と、ステータス画面インジケータ18と、を含む。ステータス画面は、システムに関してコントローラ(図示せず)によって収集されたデータを反映する。エンクロージャは、耐紫外線性耐性プラスチックから製造されてもよい。
【0022】
図2a~
図2cは、エンクロージャの更なる例を示す。この実施例では、エンクロージャ20は、
図1に示されるエンクロージャよりも小さく、このエンクロージャは、例えば、住宅の状況で用いられ得る。この実施例では、エンクロージャは、約21インチの奥行、29インチの幅、および59インチの高さである。フロントパネル22およびベース27が、リアパネル23と共に示されている。
図2a~
図2cでは、処理モジュールの内側を示すために、選択されたパネルがエンクロージャから取り外されている。この実施例では、2つの媒体タンク21、24が示されており、入口25、出口27、およびドレイン29がエンクロージャ20のリアパネル上に配置され、水が入口25を通って処理モジュールに入り、マニホールド26を通って媒体タンクに流れる。この実施例では、マニホールド26はカバー28を有する。ステータス画面31も示されている。
【0023】
媒体タンクは、水が各タンクの頂部32から媒体タンク22、24に入り、媒体内に下向きに流れるように、垂直に配向される。モジュールマニホールド26は、タンクの頂部に取り付けられ、マニホールド(この図には示されていない)を通る水の流れを調整するためにソレノイドによって制御されるゲート弁を含む。マウント30は、タンクを所定位置に保持する。
【0024】
この実施例では、両方の媒体タンクは、同じ寸法を有する。例えば、この例における媒体タンクは、約10インチの直径および約44インチの高さを有する円筒形である。他の例では、媒体タンクは、他の形状および寸法をとってもよい。
【0025】
概して、
図2a~
図2cに示すように、並んでいる2つの濾過媒体タンクは、同じ濾過媒体を有する点で対になっている。対になったタンクは、タンクの列を形成する。対になったタンク(列)は、水が入口25を通って、次いでモジュールマニホールド26を通って処理モジュールに流入するとき、水が列の両方の媒体タンクを同時に通って流れるように、並列に接続される。水圧は、供給水を強制的にタンク内の媒体に通し、次にタンク22、24の頂部32を通して出口27に戻す。
【0026】
図3は、処理モジュールと同様の水処理モジュール40の更なる例を示す。エンクロージャ42は、サイドパネルが取り外された状態で示されている。この実施例では、処理モジュール40は、4つの垂直に配向された濾過媒体タンクを有する。2つのタンクを有する第1の列46は、エンクロージャの後部に向かって位置決めされており、2つのタンクの第2の列48は、エンクロージャの前部に向かって、第1の列48に直ぐ隣接して位置決めされている。この実施例では、マニホールド50のキャップは、ソレノイド52を示すために取り外されている。
【0027】
図4aおよび
図4bは、本開示による濾過処理モジュール60の更なる例を示す。
図4aは斜視図であり、
図4bは上からの例を示す。入口74、出口72、およびドレイン70も示されている。この実施例では、モジュールは、2つのタンクの第1の列62、2つのタンクの第2の列64、および2つのタンクの第3の列66に配置された、6つの垂直に配向された媒体タンクを有する。この実施例では、タンクの第1の列62は入口に最も近く、第2の列64は第1の列に直ぐ隣接している。第3の列66は、第2の列64に直ぐ隣接している。タンクは近接して配置され、隣接するタンク間には隙間がない。この配置は、要求される材料を削減し、モジュールの設置面積を削減し、または保守を容易にする。
【0028】
媒体マニホールド68は、媒体タンクの各列の頂部に位置決めされ、タンクの頂部を覆う。この実施例では、マニホールドの構成要素は、キャップによって保護されている。媒体マニホールド68の構成は、媒体タンクの配置を可能にし、タンクの対を通る水の流れを制御する。
図4bはまた、第1のライン80、第2のライン82、およびドレインライン84を示す。この実施例では、ポートコネクタが第1のライン80およびマニホールド68を流体接続するシリアルポートコネクタ86も示されている。
【0029】
いくつかの実施例では、6つ全てのタンク(各列に2つのタンクの3つの列)は、同じ媒体を有してもよい。例えば、6つ全てのタンクは、触媒炭素を収容することができる。この状況では、タンクの各列は、要求される出力体積(例えば、ガロン)または出力流量(例えば、毎分ガロン)を達成するように、隣接する列と並列に配列されてもよい。この場合、モジュールマニホールド68は、入力水が6つ全てのタンクを通って同時に流れることを可能にするように構成される。
【0030】
他の例では、タンクの各列は、異なるタイプの媒体を収容することができる。例えば、入口に最も近い第1の列のタンク62は、鉄およびヒ素を減少させるための媒体を収容することができ、第2の列のタンクは、軟化剤媒体を収容することができ、第3の列のタンクは、触媒炭素を収容することができる。この実施例では、各タンクの各列は、直ぐ隣接するタンクの列と直列に接続される。この実施例では、モジュールマニホールドは、入力水が各対のタンクを通って逐次的に流れることを可能にするように構成され、水は、鉄/ヒ素媒体から軟化剤媒体、触媒炭素媒体へと、各タイプの媒体を逐次的に通過する。
【0031】
他の例では、2列のタンクは同じ媒体を有してもよく、第3の列は第2のタイプの媒体を有してもよい。例えば、第1の列は、沈殿物濾過媒体であってもよく、残りの第2および第3の列は、軟化剤媒体であってもよい。この場合、第1の列と第2の列とが互いに直列に位置決めされてもよく、第2の列と第3の列とが互いに並列に位置決めされる。この実施例では、水は、最初に、沈殿物濾過媒体を有する第1の列を通って流れ、次いで、同時に、軟化剤を有する媒体タンクの第2の列および第3の列を通って流れる。
【0032】
実施例2
図5aおよび
図5bは、本開示による媒体マニホールドの拡大された図を示す処理モジュール90の図を示す。この実施例では、マニホールドのキャップは、取り外されている。
【0033】
図5aには、入口92、出口94、およびドレイン96が示されている。これらの図は、3列の媒体タンク91、93、および95を示しており、タンクの列91は入口92に最も近く、列93は列91に直ぐ隣接している。タンクの各列は、2つの媒体タンクを有する。この実施例では、水が全てのタンクに同時に流れるように、3列のタンクが並列に接続されている。タンクの各列は、同様の媒体マニホールド106を有する。ソレノイド99も示されており、ソレノイドは媒体マニホールド106内のゲート弁を制御する。モータ98はまた、各マニホールド上に位置決めされて示され、各モータは、それぞれの媒体マニホールド内のソレノイドの動作を駆動する。第1のライン100、第2のライン102、およびドレインライン104は、
図5bに最も明確に示されている。
【0034】
タンクの列が直列に接続される例では、マニホールドを第1のライン100と流体接続するために、1つ以上のシリアルポートコネクタが挿入される。シリアルコネクタ86が
図4bに示されている。
【0035】
図6aおよび
図6bは、システムを通る入力水の流れの概略図を示す。タンクの列が全て並列である場合、水の流れは、
図6aに示されるものと同様である。この実施例では、ソレノイド99がゲート弁を開くと、水が入口92から第1のライン100に流れ、タンク列91に取り付けられた媒体モジュール96を通って流れる。水の一部は、列91のタンク内の媒体を通って流れ、水の残りは、第1のライン100を通って、タンクの第2の列93および第3の列95に位置決めされたマニホールドに流れる。タンクの各列について、水は媒体を通って流れ、タンクを出て、次いで第2のライン102を通って出口94に流れる。
【0036】
図6bでは、タンクの列が直列に位置決めされ、水がタンクの各列を通って逐次的に流れるときの水の流れが示されている。この実施例では、ソレノイド99がゲート弁を開くと、水は入口92から第1のライン100に流れ、タンク列91に取り付けられた媒体マニホールド96を通って流れる。水は、列91の両方のタンクを出て、第1のライン100に流体接続されたシリアルポートコネクタ103を通過する。これにより、第1の列のタンクで処理された水は、第2の列のタンクに流れて処理される。同様に、タンクの列の2番目を出る水は、第2のシリアルポートコネクタ103を通って流れて、処理された水を第3の列のタンクにおける処理のために第1のライン100に流す。第3の列のタンクを出る処理された水は、第2のライン102に流れ、それによって出口94に流れる。上記の説明はまた、タンクの列が直列である、および並列である両方の状況に当てはまる。
【0037】
実施例3
好ましい例では、1つ以上の濾過処理モジュールは、水を浄化するための追加の方法を用いる更なるモジュールまたはシステムに連結されてもよい。特に好ましい例では、1つ以上の濾過処理モジュールは、少なくとも1つの逆浸透システムまたはモジュールと直列または並列に連結されてもよい。
【0038】
図7aおよび
図7bは、逆浸透システム200の一例を示し、斜視図および上から見たものである。この実施例では、パネルは、内側を示すためにエンクロージャ201から取り外されている。この例は、並列に連結された4つの逆浸透カートリッジ202を示す。サージタンク204も示されている。
【0039】
更なる例では、要件に応じて、更なるモジュールまたはシステムを使用して、更なる水処理方法が用いられてもよい。例えば、水は、タンクが方解石を収容する前述の濾過処理モジュールを通過させられてもよい。この場合、二酸化炭素を低減することができ、出力水のpHを安定させることができる。
【0040】
更なる例では、実験室で使用するための滅菌水および超純水を生成するモジュールを利用することができる。
図8aおよび
図8bは、水を脱イオン化するための並列の2つのカートリッジ304と、限外濾過のための並列の2つのカートリッジ302および紫外線殺菌のための並列の2つのカートリッジ306とを含むモジュールを示す。
【0041】
他の例では、更なる処理モジュールは、脱イオン化樹脂、限外濾過カートリッジ、または紫外線殺菌のうちの1つ以上を有する。この例によれば、18メガオーム/メートルを超える抵抗率を有する水を出力することができる。この例によれば、抵抗率計は、予め設定された基準を達成するための処理モジュールの故障を示すために、連結されたアラームと共に存在し得る。
【0042】
実施例4
図9は、水を浄化するためのモジュールの1つのアセンブリまたはシステムを示す。ここに記載された配置は、住宅の状況に好適であろう。この実施例では、濾過モジュール402は、逆浸透モジュールに流体連結され、入力水は、最初に濾過モジュールを通って流れ、次いで逆浸透モジュールに流れる。例えば、濾過モジュールは、第1の列の沈殿物フィルタタンクおよび2列の軟化剤タンクを収容することができる。逆浸透モジュールは、2つの逆浸透カートリッジを収容することができる。この実施例では、システムは、1分当たり出力量9ガロンを超える能力がある。入口410、ドレイン416、出口408が各出口に対して示されている。バイパスライン412も示されている。
【0043】
実施例5
図10は、水を浄化するためのモジュールの1つのアセンブリまたはシステムを示す。ここに記載された配置は、大規模な住宅またはより小規模な商業の状況に好適であろう。この実施例では、入力水は最初に沈殿物濾過モジュール502に流されて、最小で約20ミクロンまでの物質を除去する。次いで、水は、軟化剤媒体を有する3対(列)のタンクを有する第1の処理モジュール504に流れる。次いで、水は、触媒炭素を有する3対(列)のタンクを備えた第2の処理モジュール506に流れる。第2の処理モジュール506は、逆浸透モジュール510と直列に流体接続され、逆浸透モジュールは各々、4つの逆浸透カートリッジを有する。この実施例では、システムは、1分当たり最大約35ガロンを超えて出力することができる。
【0044】
実施例6
図11は、本開示による水処理システムの更なる例を示す。この実施例では、処理モジュールは、逆浸透モジュールと組み合わされたいくつかの異なる処理モジュールを組み込む。この実施例は、商業的な設定において、またはより大きな建物において使用され得る1つの配置を示す。この実施例では、開示された処理システムは、1分当たり最大で80ガロンの出力水を提供する。
【0045】
この実施例では、入力水は最初に、約20ミクロンより大きい材料を濾過する前置フィルタユニット602に流入する。水は、並列に接続された3つの処理モジュール604、606、608のうちの1つに流入する。この実施例では、3つの処理モジュールは全て、各モジュール内の列が並列に接続された活性炭媒体の6つのタンク(3列)を収容する。
【0046】
次いで、活性炭モジュールを通過した水は、約5ミクロンより大きい材料を濾過する前置フィルタユニット(610)に流入する。
【0047】
この実施例はまた、抗スケーレントまたは抗菌剤が処理水に導入され得る注入モジュール612を示し、抗スケーレントは水の硬度、鉄およびアルミニウムを減少させ、抗菌剤は細菌汚染を低減する。次いで、水は、2つのポンプシステム(614)に流れて、水の流れを維持することができる。
【0048】
この実施例では、濾過された水は、並列に連結された5つの逆浸透モジュール(616、618、620、610、622、624)のうちの1つに流れる。
【0049】
前述の説明は例示のみを意図しており、上記の教示に照らして、本開示の多くの修正および変形が可能である。したがって、本開示の範囲内で、システムおよび方法は、具体的に記載されている以外の方法で実施され得ることが理解されるべきである。
【国際調査報告】