(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(54)【発明の名称】油電ハイブリッド射出成形機
(51)【国際特許分類】
B29C 45/03 20060101AFI20240221BHJP
【FI】
B29C45/03
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553649
(86)(22)【出願日】2021-11-25
(85)【翻訳文提出日】2023-10-31
(86)【国際出願番号】 CN2021133066
(87)【国際公開番号】W WO2022188463
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】202110263907.7
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523077147
【氏名又は名称】蘇州錦珂塑膠科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】陳 明華
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206JA07
4F206JL02
4F206JM04
4F206JN11
4F206JT01
4F206JT21
4F206JT32
4F206JT33
4F206JT37
4F206JT40
(57)【要約】
本発明は、マシンベース、マテリアルバレル、スクリュー及びパワーシステムを含む油電ハイブリッド射出成形機である。このパワーシステムが動力モータ、射出ユニット、フィードユニット、及び油圧補助ユニットを含み、射出ユニットが射出動力部材、射出トランスミッション部材、第1クラッチを含み、フィードユニットがフィード動力部材、フィードトランスミッション部材、第2クラッチを含み、第1、2クラッチが間隔をあけて出力シャフトに設けられ、油圧補助ユニットが補助シリンダ及びアキュミュレータを含み、射出時に、アキュミュレータがエネルギーを解放し、補助シリンダのロッドレスキャビティにオイルが充填される。本発明の油電ハイブリッド射出成形機は、同軸配置のデュアルクラッチの協力により、射出及びフィードが同一モータを利用し、モータの選定規格を低減させることができる一方、補助シリンダの使用により、油電ハイブリッドで、特に射出時に、射出の圧力、スピード及び精度が確保すると同時に、後リリース及びバックプレッシャー動作の場合に、油圧の制御により、スクリューの高精度の動きを実現することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マシンベースと、
内部にキャビティが形成されたシリンダー本体と、シリンダー本体の先端部に設けられたノズルとを含み、前記シリンダー本体にプラスチック原料入口が設けられたマテリアルバレルと、
前記マテリアルバレルの長手方向に延び、且つ後端部が前記シリンダー本体から露出して設けられたスクリューと、前記スクリューが自身の軸線を中心に回転したり、自身の長手方向に沿って直線運動を行ったりするように駆動するパワーシステムと、を含む油電ハイブリッド射出成形機であって、
前記パワーシステムは、出力シャフトと前記スクリューとが平行する動力モータと、射出ユニットと、フィードユニットと、油圧補助ユニットと、を含み、
前記射出ユニットは、前記スクリューが自身の長手方向に動くように推進可能である射出動力部材と、前記射出動力部材と前記出力シャフトとをドライブ接続した射出トランスミッション部材と、前記出力シャフトに設けられ前記出力シャフトと前記射出トランスミッション部材とを相対的に接合・分離することができる第1クラッチとを含み、
前記フィードユニットは、前記出力シャフトにドライブ接続され、前記スクリューが回動するように駆動することができるフィード動力部材と、前記フィード動力部材と前記出力シャフトとをドライブ接続したフィードトランスミッション部材と、前記出力シャフトに設けられ、前記出力シャフトと前記フィードトランスミッション部材とを相対的に接合・分離することができる第2クラッチとを含み、
前記射出動力部材及び前記フィード動力部材は1つの前記動力モータを共用し、
前記第1クラッチと前記第2クラッチは間隔をあけて前記出力シャフトに設けられ、
前記油圧補助ユニットは、前記スクリューと平行に設けられた補助シリンダと、前記補助シリンダの油路に連通するアキュミュレータとを含み、
射出時に、前記アキュミュレータはエネルギーを解放し、
前記補助シリンダのロッドレスキャビティはオイルが充填され、
前記フィード動力部材及び前記射出動力部材は、前記スクリューと同軸に設けられ、且つ前記フィード動力部材と前記射出動力部材は相対的に回動可能に設けられ、
前記マシンベースには射出ヘッドプレート、射出中プレート及び射出テールプレートが形成され、前記マテリアルバレル及び前記射出ヘッドプレートは固定され、前記射出中プレートは、前記スクリューが自身の長手方向に沿って動くことに伴って前記マシンベースに摺動可能に設けられ、前記動力モータ、前記射出ユニット、及び前記フィードユニットは、前記射出中プレートに設けられ、前記補助シリンダは、前記射出中プレートと前記射出テールプレートとの間に設けられ、前記フィード動力部材は、前記スクリューと同軸で前記スクリューの後端部に固定接続されたフィードトランスミッションシャフトと、前記フィードトランスミッションシャフトに固定されたフィードプーリーとを含み、前記フィードトランスミッション部材は、前記第2クラッチを介して前記出力シャフトに接続されたフィード駆動輪と、前記フィードプーリーと前記フィード駆動輪とをドライブ接続するためのフィード伝動ベルトと、を含み、前記射出動力部材は、前記フィードトランスミッションシャフトに同軸で回動可能に接続された射出トランスミッションシャフトと、前記射出トランスミッションシャフトに固定された射出プーリーと、前記射出トランスミッションシャフトに固定接続されたドライブスクリューとを含み、前記射出トランスミッションシャフトは、前記射出中プレートから通し、且つ前記射出中プレートに対して回動可能に設けられ、前記ドライブスクリューは、固定プレートを介して射出テールプレートに接続され、前記射出トランスミッション部材は、第1クラッチを介して前記出力シャフトに接続された射出駆動輪と、前記射出駆動輪と前記射出プーリーとをドライブ接続するための射出伝動ベルトとを含み、前記射出ユニットは、前記射出伝動ベルトの内部に位置し前記射出プーリー及び/又は前記射出伝動ベルトに合わせるエンコーダと、前記固定プレートと前記射出テールプレートとの間に設けられた圧力センサとをさらに含み、前記補助シリンダは2つあり、前記スクリューの中心線の対向両側に位置し、
或いは、前記マシンベースには射出ヘッドプレート、及び射出テールプレートが形成され、前記マテリアルバレル及び前記射出ヘッドプレートは固定され、前記射出テールプレートは、前記スクリューが自身の長手方向に沿って動くことに伴って前記マシンベースに摺動可能に設けられ、前記動力モータ、及び前記フィードユニットは、前記射出テールプレートに設けられ、前記射出ユニット及び前記補助シリンダは、前記射出ヘッドプレート及び前記射出テールプレートに設けられ、前記フィード動力部材は、前記スクリューと同軸で前記スクリューの後端部に固定接続されたフィードトランスミッションシャフトと、前記フィードトランスミッションシャフトに固定されたフィードプーリーとを含み、前記フィードトランスミッション部材は、前記第2クラッチを介して前記出力シャフトに接続されたフィード駆動輪と、前記フィードプーリーと前記フィード駆動輪とをドライブ接続するためのフィード伝動ベルトと、を含み、前記フィードトランスミッションシャフトは、前記射出テールプレートを横切って、軸受を介して前記射出テールプレートに回動可能に設けられ、前記射出動力部材は、中心線が前記スクリューの中心線に平行し、前記スクリューの対向両側に対応して設けられた2セットのドライブスクリューと、各セットの前記ドライブスクリューの前記射出テールプレートを通すねじ棒端部に設けられた射出プーリーと、を含み、前記射出トランスミッション部材は、第1クラッチを介して前記出力シャフトに接続された射出駆動輪と、前記射出駆動輪と2つの前記射出プーリーとをドライブ接続するための射出伝動ベルトとを含み、前記射出ユニットは、前記射出伝動ベルトの内部に位置し前記射出プーリー及び/又は前記射出伝動ベルトに合わせるエンコーダと、前記射出テールプレートに固定的に設けられ、前記フィードトランスミッションシャフトを通す圧力センサとをさらに含み、前記補助シリンダは2つあり、且つ前記ドライブスクリューと上下位置を合わせる、油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項2】
マシンベースと、
内部にキャビティが形成されたシリンダー本体と、シリンダー本体の先端部に設けられたノズルとを含み、前記シリンダー本体にプラスチック原料入口が設けられたマテリアルバレルと、
前記マテリアルバレルの長手方向に延び、且つ後端部が前記シリンダー本体から露出して設けられたスクリューと、
前記スクリューが自身の軸線を中心に回転したり、自身の長手方向に沿って直線運動を行ったりするように駆動するパワーシステムと、を含む油電ハイブリッド射出成形機であって、
前記パワーシステムは、出力シャフトと前記スクリューとが平行する動力モータと、第1クラッチ及び第2クラッチのそれぞれによって前記出力シャフトに同軸に接続された射出ユニット及びフィードユニットと、油圧補助ユニットと、を含み、
前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが間隔をあけて前記出力シャフトに設けられ、且つ射出時に、前記射出ユニットは前記スクリューが動くように駆動し、
前記アキュミュレータはエネルギーを解放し、前記補助シリンダのロッドレスキャビティはオイルが充填される、油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項3】
前記射出ユニットは、前記スクリューが自身の長手方向に動くように推進可能である射出動力部材と、前記射出動力部材と前記出力シャフトとをドライブ接続した射出トランスミッション部材と、前記出力シャフトに設けられ前記出力シャフトと前記射出トランスミッション部材とを相対的に接合・分離することができる第1クラッチとを含み、
前記フィードユニットは、前記出力シャフトにドライブ接続され、前記スクリューが回動するように駆動することができるフィード動力部材と、前記フィード動力部材と前記出力シャフトとをドライブ接続したフィードトランスミッション部材と、前記出力シャフトに設けられ、前記出力シャフトと前記フィードトランスミッション部材とを相対的に接合・分離することができる第2クラッチとを含むことを特徴とする請求項2に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項4】
前記フィード動力部材及び前記射出動力部材は、前記スクリューと同軸に設けられ、且つ前記フィード動力部材と前記射出動力部材は相対的に回動可能に設けられることを特徴とする請求項3に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項5】
前記マシンベースには射出ヘッドプレート、射出中プレート及び射出テールプレートが形成され、前記マテリアルバレル及び前記射出ヘッドプレートは固定され、前記射出中プレートは、前記スクリューが自身の長手方向に沿って動くことに伴って前記マシンベースに摺動可能に設けられ、前記動力モータ、前記射出ユニット、及び前記フィードユニットは、前記射出中プレートに設けられ、前記補助シリンダは、前記射出中プレートと前記射出テールプレートとの間に設けられることを特徴とする請求項2-4のいずれか1項に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項6】
前記フィード動力部材は、前記スクリューと同軸で前記スクリューの後端部に固定接続されたフィードトランスミッションシャフトと、前記フィードトランスミッションシャフトに固定されたフィードプーリーとを含み、前記フィードトランスミッション部材は、前記第2クラッチを介して前記出力シャフトに接続されたフィード駆動輪と、前記フィードプーリーと前記フィード駆動輪とをドライブ接続するためのフィード伝動ベルトと、を含むことを特徴とする請求項5に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項7】
前記射出動力部材は、前記フィードトランスミッションシャフトに同軸で回動可能に接続された射出トランスミッションシャフトと、前記射出トランスミッションシャフトに固定された射出プーリーと、前記射出トランスミッションシャフトに固定接続されたドライブスクリューとを含み、前記射出トランスミッションシャフトは、前記射出中プレートから通し、且つ前記射出中プレートに対して回動可能に設けられ、前記ドライブスクリューは、固定プレートを介して射出テールプレートに接続されることを特徴とする請求項6に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項8】
前記射出トランスミッション部材は、第1クラッチを介して前記出力シャフトに接続された射出駆動輪と、前記射出駆動輪と前記射出プーリーとをドライブ接続するための射出伝動ベルトとを含むことを特徴とする請求項7に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項9】
前記射出ユニットは、前記射出伝動ベルトの内部に位置し前記射出プーリー及び/又は前記射出伝動ベルトに合わせるエンコーダと、前記固定プレートと前記射出テールプレートとの間に設けられた圧力センサとをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項10】
前記補助シリンダは2つあり、前記スクリューの中心線の対向両側に位置することを特徴とする請求項5に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項11】
前記マシンベースは、射出テーブルと、前記射出テーブルに位置する支柱とを含み、前記射出テーブルは四角形を呈し、支柱は4本あり、且つ射出テーブルの四隅に対応して分布し、前記パワーシステムは、前記スクリューの長手方向に延びる2本の射出レバーを介して前記支柱に架橋されることを特徴とする請求項10に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項12】
2本の前記射出レバーは、同側にある2本の前記支柱を対応して通し、前記射出ヘッドプレート、前記射出テールプレート、及び前記射出中プレートは2本の前記射出レバーの間に位置し、且つ前記射出レバーのそれぞれは順に対応する側の前記射出ヘッドプレート、前記射出中プレート、前記射出テールプレートを横切り、前記射出中プレートは、前記射出レバーに摺動可能に設けられ、前記射出ヘッドプレートと前記射出テールプレートとの間は、距離が一定でそのまま前記射出レバーに位置決められることを特徴とする請求項11に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項13】
前記射出レバーのそれぞれの一端部に第1ロッドスリーブを形成し、同側の2つの前記支柱間にある前記射出レバーに第2ロッドスリーブと、射出レバーが自身の長手方向に沿って動くように駆動するレギュレーターとを形成することを特徴とする請求項12に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項14】
前記レギュレーターは、前記射出レバーの他端部に接続され、前記射出レバーの延び方向に一致する伸縮ロッドであることを特徴とする請求項13に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項15】
前記マシンベースには射出ヘッドプレート、及び射出テールプレートが形成され、前記マテリアルバレル及び前記射出ヘッドプレートは固定され、前記射出テールプレートは、前記スクリューが自身の長手方向に沿って動くことに伴って前記マシンベースに摺動可能に設けられ、前記動力モータ、及び前記フィードユニットは、前記射出テールプレートに設けられ、前記射出ユニット及び前記補助シリンダは、前記射出ヘッドプレート及び前記射出テールプレートに設けられることを特徴とする請求項2-4のいずれか1項に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項16】
前記フィード動力部材は、前記スクリューと同軸で前記スクリューの後端部に固定接続されたフィードトランスミッションシャフトと、前記フィードトランスミッションシャフトに固定されたフィードプーリーとを含み、前記フィードトランスミッション部材は、前記第2クラッチを介して前記出力シャフトに接続されたフィード駆動輪と、前記フィードプーリーと前記フィード駆動輪とをドライブ接続するためのフィード伝動ベルトと、を含むことを特徴とする請求項15に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項17】
前記フィードトランスミッションシャフトは、前記射出テールプレートを横切って、軸受を介して前記射出テールプレートに回動可能に設けられることを特徴とする請求項16に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項18】
前記射出動力部材は、中心線が前記スクリューの中心線に平行し、前記スクリューの対向両側に対応して設けられた2セットのドライブスクリューと、各セットの前記ドライブスクリューの前記射出テールプレートを通すねじ棒端部に設けられた射出プーリーと、を含み、前記射出トランスミッション部材は、第1クラッチを介して前記出力シャフトに接続された射出駆動輪と、前記射出駆動輪と2つの前記射出プーリーとをドライブ接続するための射出伝動ベルトとを含むことを特徴とする請求項17に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項19】
前記射出ユニットは、前記射出伝動ベルトの内部に位置し前記射出プーリー及び/又は前記射出伝動ベルトに合わせるエンコーダと、前記射出テールプレートに固定的に設けられ、前記フィードトランスミッションシャフトを通す圧力センサとをさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項20】
2つの前記射出プーリー及び前記射出駆動輪は三角形分布を呈し、前記射出駆動輪は前記フィード駆動輪の内側に位置し、2つの前記射出プーリーは前記フィードプーリーと前記射出テールプレートとの間に位置することを特徴とする請求項18に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項21】
前記補助シリンダは2つあり、且つ前記ドライブスクリューと上下合わせ、前記アキュミュレータによって提供される瞬発力で、2つの前記補助シリンダは同期して動いて射出することを特徴とする請求項20に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項22】
前記ドライブスクリューの下方にはリアルガイドレールが設けられ、前記射出ヘッドプレート及び前記射出テールプレートは底部からリアルガイドレールに摺動可能に設けられるとともに、リアルガイドレールのそれぞれの上方には、射出ベースシリンダが対応して設けられ、射出ベースシリンダの駆動で、位置調整が実現されることを特徴とする請求項18に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項23】
前記第1クラッチはドグクラッチであり、前記第2クラッチはワンウェイクラッチであることを特徴とする請求項2に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形機分野に属し、具体的に油電ハイブリッド射出成形機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の全電気式射出成形機は、以下の作動状態を有する。
射出:射出モータは、ねじ棒が回転するように駆動して、スクリューの進行を推進する。
圧力保持:金型キャビティ及びバレルのプレッシャーをある期間でそのまま保持し、この場合に、射出モータは仕事をし続けている。
フィード:フィードモータは、スクリューが回転する(スクリューは一方向にしか回動できない)ように駆動し、フィードモータがスクリューの回転を駆動する場合に、スクリューの前部分の圧力はますます大きくなり、背圧を発生させ、この際に、ボールねじ棒は後へ動いて背圧を解放し、この際に、フィードモータ及び射出モータは同時に作動する。
後リリース(キャスト防止):フィード動作が完了した後、ソルオーバーフローを防止するために、射出スクリューは所定の変位量だけ後退する必要がある。
【0003】
しかし、ほとんどの射出成形機については、射出シャフト及びフィードシャフトのそれぞれは、1つのサーボモータによって制御され、射出モータは、射出ベルトによってボールねじ棒の回転を駆動し、スクリューの進行及び後退を推進し、フィード時に、フィードモータは、スクリューの回転を駆動する。このようにして、射出及びフィードのそれぞれには、1つのサーボモータの必要があり(一般的に、射出サーボモータはフィードサーボモータによりも大きい)、射出プロセス全体において、それらは、同時に最大トルクを発揮して仕事をすることがない(つまり、射出モータの出力パワーが最大である場合に、フィードモータは同時に最大に出力することではなく、逆にこの通りである)ため、モータの使用効率は比較的に低い。そのため、サーボモータの選定は射出成形機のコストを増加させ、そして、サーボモータの利用率が低く、射出成形のコストが高くなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術課題は、従来技術の不足を克服し、改良された油電ハイブリッド射出成形機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術課題を解決するために、本発明で採用する技術的解決策は、下記である。
油電ハイブリッド射出成形機であって、
マシンベースと、
内部にキャビティが形成されたシリンダー本体と、シリンダー本体の先端部に設けられたノズルとを含み、シリンダー本体にプラスチック原料入口が設けられたマテリアルバレルと、
マテリアルバレルの長手方向に延び、且つ後端部がシリンダー本体から露出して設けられたスクリューと、
スクリューが自身の軸線を中心に回転したり、自身の長手方向に沿って直線運動を行ったりするように駆動するパワーシステムと、を含み、
特に、パワーシステムは、出力シャフトとスクリューとが平行する動力モータと、第1クラッチ及び第2クラッチのそれぞれによって出力シャフトに同軸に接続された射出ユニット及びフィードユニットと、油圧補助ユニットと、を含み、
第1クラッチ及び第2クラッチが間隔をあけて出力シャフトに設けられ、且つ射出の際に、射出ユニットはスクリューが動くように駆動し、アキュミュレータはエネルギーを解放し、補助シリンダのロッドレスキャビティにはオイルが充填される。
【0006】
好ましくは、射出ユニットは、スクリューが自身の長手方向に動くように推進可能である射出動力部材と、射出動力部材と出力シャフトとをドライブ接続した射出トランスミッション部材と、出力シャフトに設けられ出力シャフトと射出トランスミッション部材とを相対的に接合・分離することができる第1クラッチとを含み、フィードユニットは、出力シャフトにドライブ接続され、スクリューが回動するように駆動することができるフィード動力部材と、フィード動力部材と出力シャフトとをドライブ接続したフィードトランスミッション部材と、出力シャフトに設けられ、出力シャフトとフィードトランスミッション部材とを相対的に接合・分離することができる第2クラッチとを含む。このようにして、1つの動力モータを共有して射出又はフィードプロセスを実施することができる。
【0007】
好ましくは、フィード動力部材及び射出動力部材は、スクリューと同軸に設けられ、且つフィード動力部材と射出動力部材は相対的に回動可能に設けられる。このようにして、第1及び第2クラッチの対応するクラッチ状態の切換で、1つの動力モータ(サーボモータ)のみが作動するだけで、スクリューの射出成形を実施することができ、特に射出成形時に、最大射出圧力は、サーボモータ及び補助シリンダによって同時にエネルギー供給が行われるので、サーボモータの規格は、全電動射出成形用の射出シャフトサーボモータよりも小さく、これによってモータ規格の選定コストを低減させるだけではなく、同時に射出成形コストを低減させる。
【0008】
本発明の一つの具体的な実施及び好ましい形態によれば、マシンベースには射出ヘッドプレート、射出中プレート及び射出テールプレートが形成され、マテリアルバレル及び射出ヘッドプレートは固定され、射出中プレートは、スクリューが自身の長手方向に沿って動くことに伴ってマシンベースに摺動可能に設けられ、動力モータ、射出ユニット、及びフィードユニットは、射出中プレートに設けられ、補助シリンダは、射出中プレートと射出テールプレートとの間に設けられる。三つのプレートの設置で、パワーシステムの取り付けが実現され、構造がコンパクトに、体積が小さく、且つ実施しやすく、同時に、補助シリンダの補助で、さらに射出及び加工の実施を便利にし、特に射出時に、アキュミュレータ解放の瞬間で、スクリュー射出のスピートを速くすることができる。
【0009】
好ましくは、フィード動力部材は、スクリューと同軸でスクリューの後端部に固定接続されたフィードトランスミッションシャフトと、フィードトランスミッションシャフトに固定されたフィードプーリーとを含み、フィードトランスミッション部材は、第2クラッチを介して出力シャフトに接続されたフィード駆動輪と、フィードプーリーとフィード駆動輪とをドライブ接続するためのフィード伝動ベルトと、を含む。フィードプーリーとスクリューとの同期により、フィード際に、スクリュー状態の精確制御を便利にする。
【0010】
さらには、射出動力部材は、フィードトランスミッションシャフトに同軸で回動可能に接続された射出トランスミッションシャフトと、射出トランスミッションシャフトに固定された射出プーリーと、射出トランスミッションシャフトに固定接続されたドライブスクリューとを含み、射出トランスミッションシャフトは、射出中プレートから通し、且つ射出中プレートに対して回動可能に設けられ、ドライブスクリューは、固定プレートを介して射出テールプレートに接続され、射出トランスミッション部材は、第1クラッチを介して出力シャフトに接続された射出駆動輪と、射出駆動輪と射出プーリーとをドライブ接続するための射出伝動ベルトとを含む。フィードトランスミッションシャフト、射出トランスミッションシャフト、及びスクリューの三者の間の同軸接続により、フィード動力部材と射出動力部材との相対的な回動を実現する。
【0011】
本発明の他の一つの具体的な実施及び好ましい形態によれば、射出ユニットは、射出伝動ベルトの内部に位置し射出プーリー及び/又は射出伝動ベルトに合わせるエンコーダと、固定プレートと射出テールプレートとの間に設けられた圧力センサとをさらに含む。エンコーダの設置で、射出精度のコントロールのために、スクリューの動き状態を精確に制御することができる。
【0012】
具体的には、圧力センサは主に、射出時にスクリューの圧力のフィードバックを取得するとともに、フィードバック値に応じて射出プロセスを対応に調整する。
【0013】
本例示においては、フィードプロセスとしては、
フィード(一):サーボモータが反時計の回りに回転し、この場合に、第1クラッチ(ドグクラッチ)は離脱状態にあり、第2クラッチ(ワンウェイクラッチ)は逆止めて仕事をし、スクリューがその場で回転してフィードするように駆動し、フィード動作が続くと、スクリューの先端での物質がますます蓄積し、発生する圧力がますます大きくなり、この圧力センサが感じる圧力もますます大きくなるプロセス、
フィード(二):圧力センサの感じた圧力が設定値よりも大きい場合に、補助シリンダのロッドレスキャビティは、比例絞り弁によってオイルアンロードが行われ、スクリュー後退圧力を低減させ、この際に、補助シリンダは後退し、ボールねじ棒は反時計の回りに回転するように駆動され、スクリューは後退し、圧力センサの感じた圧力が設定値よりも小さい場合に、比例絞り弁のオイルアンロード量を低減させ、フィード(一)及びフィード(二)を繰り返して、スクリューが次回の開始射出位置に達するまで、フィード動作が完了するプロセスに分けられる。
【0014】
好ましくは、補助シリンダは2つあり、スクリューの中心線の対向両側に位置する。アキュミュレータによって提供される瞬発力で、デュアル補助シリンダの同期動きによって、射出のスピード及び安定性が確保される。
【0015】
また、上記したマシンベースは、射出テーブルと、射出テーブルに位置する支柱とを含み、射出テーブルは四角形を呈し、支柱は4本あり、且つ射出テーブルの四隅に対応して分布し、パワーシステムは、スクリューの長手方向に延びる2本の射出レバーを介して支柱に架橋される。
【0016】
具体的には、2本の射出レバーは、同側にある2本の支柱を対応して通し、射出ヘッドプレート、射出テールプレート、及び射出中プレートは2本の射出レバーの間に位置し、且つ各射出レバーは順に対応側の射出ヘッドプレート、射出中プレート、射出テールプレートを横切り、射出中プレートは、射出レバーに摺動可能に設けられ、射出ヘッドプレートと射出テールプレートとの間は、距離が一定でそのまま射出レバーに位置決められる。
【0017】
本例示においては、射出位置の調整(つまり、ノズルと金型との間の距離)を満たすために、各本の射出レバーの一端部に第1ロッドスリーブを形成し、同側の2つの支柱間にある射出レバーに第2ロッドスリーブと、射出レバーが自身の長手方向に沿って動くように駆動するレギュレーターとを形成する。
【0018】
本例示においては、レギュレーターは、射出レバーの他端部に接続され、射出レバーの延び方向に一致する伸縮ロッドであり、具体的には、伸縮ロッドは、射出ベースシリンダであり、射出ベースシリンダの駆動で、第1ロッドスリーブ及び第2ロッドスリーブの設定位置を通し、射出テールプレートの両側がテール支柱と第1ロッドスリーブとの間に貼り合わせ、第2ロッドスリーブの両側がヘッドカラムと射出ヘッドプレートとの間に張り合わせたまで、射出位置の調整が実現される。
【0019】
その具体的な射出プロセスは下記の通りである。
射出:サーボモータ及びアキュミュレータの両者は協力して貢献し、ボールねじ棒が時計の回りに回転するように駆動し、射出中プレート及びスクリューが進行するように推進し、この際に、フィードベルトは、ワンウェイ軸受による逆止めを受けて動かないように保持する(スクリューが回動しないように保持する)。
圧力保持:サーボモータ及びアキュミュレータの両者は協力して貢献し、一定の圧力を維持する。
フィード:
(1)、サーボモータが反時計の回りに回転し、この場合に、ドグクラッチは離脱状態にあり、ワンウェイクラッチは逆止めて仕事をし、スクリューがその場で回転してフィードするように駆動し、フィード動作が続くと、スクリューの先端での物質がますます蓄積し、発生する圧力がますます大きくなり、この圧力センサが感じる圧力もますます大きくなる。
(2)、圧力センサの感じた圧力が設定値よりも大きい場合に、射出補助シリンダのロッドレスキャビティは、比例絞り弁によってオイルアンロードが行われ、スクリュー後退圧力を低減させ、この際に、シリンダロッドは後退し、ボールねじ棒は反時計の回りに回転するように駆動され、スクリューは後退し、圧力センサの感じた圧力が設定値よりも小さい場合に、比例絞り弁のオイルアンロード量を低減させ、フィード(1)及びフィード(2)を繰り返して、スクリューが次回の開始射出位置に達するまで、フィード動作が完了する。
後リリース(キャスト防止):ドグクラッチ及びワンウェイクラッチはいずれも離脱状態にあり、サーボモータは作動せず、射出補助シリンダのロッドキャビティは、油圧サーボシステムの油路を介して油が充填され、ボールねじ棒は反時計回りに回転し、スクリュー(回転はしない)及び射出中プレートは直線的に後退する。
【0020】
本発明の別の一つの具体的な実施及び好ましい形態によれば、マシンベースには射出ヘッドプレート、及び射出テールプレートが形成され、マテリアルバレル及び射出ヘッドプレートは固定され、射出テールプレートは、スクリューが自身の長手方向に沿って動くことに伴ってマシンベースに摺動可能に設けられ、動力モータ、及びフィードユニットは、射出テールプレートに設けられ、射出ユニット及び補助シリンダは、射出ヘッドプレートと前記射出テールプレートとの間に設けられる。二つのプレートの設置で、パワーシステムの取り付けが実現され、構造がコンパクト、体積が小さく、且つ実施しやすく、同時に、補助シリンダの補助で、さらに射出及び加工の実施を便利にし、特に射出時に、アキュミュレータ解放の瞬間で、スクリュー射出のスピートを速くすることができる。
【0021】
好ましくは、フィード動力部材は、スクリューと同軸でスクリューの後端部に固定接続されたフィードトランスミッションシャフトと、フィードトランスミッションシャフトに固定されたフィードプーリーとを含み、フィードトランスミッション部材は、第2クラッチを介して出力シャフトに接続されたフィード駆動輪と、フィードプーリーとフィード駆動輪とをドライブ接続するためのフィード伝動ベルトと、を含み、フィードトランスミッションシャフトは、射出テールプレートを横切って、軸受を介して射出テールプレートに回動可能に設けられる。
【0022】
さらには、射出動力部材は、中心線がスクリューの中心線に平行し、スクリューの対向両側に対応して設けられた2セットのドライブスクリューと、各セットのドライブスクリューの前記射出テールプレートを通すねじ棒端部に設けられた射出プーリーと、を含み、射出トランスミッション部材は、第1クラッチを介して出力シャフトに接続された射出駆動輪と、射出駆動輪と2つの射出プーリーとをドライブ接続するための射出伝動ベルトとを含む。このようにすると、フィード駆動輪と射出駆動輪とが相対的に独立して設置しても、射出駆動輪及びフィード駆動輪が同軸であることによって、1台の動力モータの作動で、射出及びフィード動作を実施することが実現される。
【0023】
本例示においては、2つの射出プーリー及び射出駆動輪は三角形分布を呈し、射出駆動輪はフィード駆動輪の内側に位置し、2つの射出プーリーはフィードプーリーと射出テールプレートとの間に位置する。配布空間をより合理的にする。
【0024】
好ましくは、射出ユニットは、射出伝動ベルトの内部に位置し、且つ射出プーリー及び/又は射出伝動ベルトに合わせるエンコーダと、射出テールプレートに固定的に設けられ、フィードトランスミッションシャフトを通す圧力センサとをさらに含む。
【0025】
具体的には、補助シリンダは2つあり、且つドライブスクリューと上下合わせ、アキュミュレータによって提供される瞬発力で、デュアル補助シリンダの同期動きによって、射出のスピード及び安定性が確保される。
【0026】
また、射出位置の調整(つまり、ノズルと金型との間の距離)を実現するために、本例示においては、ドライブスクリューの下方にはリアルガイドレールが設けられ、射出ヘッドプレート及び射出テールプレートは底部からリアルガイドレールに摺動可能に設けられるとともに、リアルガイドレールのそれぞれの上方には、上記同一の射出ベースシリンダが対応して設けられ、射出ベースシリンダの駆動で、位置調整が実現される。
【0027】
同時に、上記した第1クラッチはドグクラッチであり、第2クラッチはワンウェイクラッチである。これらは市場で直接的に購買されることができ、ここでその原理について説明しないが、明確で実施可能なものである。
【0028】
その具体的な射出プロセスは下記の通りである。
射出:サーボモータ及びアキュミュレータの両者は協力して貢献し、ボールねじ棒が時計の回りに回転するように駆動し、射出テールプレート及びスクリューが進行するように推進し、この際に、フィードベルトは、ワンウェイ軸受による逆止めを受けて動かないように保持する(スクリューが回動しないように保持する)。
圧力保持:サーボモータ及びアキュミュレータの両者は協力して貢献し、一定の圧力を維持する。
フィード:
(1)、サーボモータが反時計の回りに回転し、この場合に、ドグクラッチは離脱状態にあり、ワンウェイクラッチ)は逆止めて仕事をし、スクリューがその場で回転してフィードするように駆動し、フィード動作が続くと、スクリューの先端での物質がますます蓄積し、発生する圧力がますます大きくなり、この圧力センサが感じる圧力もますます大きくなる。
(2)、圧力センサの感じた圧力が設定値よりも大きい場合に、射出補助シリンダのロッドレスキャビティは、比例絞り弁によってオイルアンロードが行われ、スクリュー後退圧力を低減させ、この際に、シリンダロッドは後退し、ボールねじ棒は反時計の回りに回転するように駆動され、スクリューは後退し、圧力センサの感じた圧力が設定値よりも小さい場合に、比例絞り弁のオイルアンロード量を低減させ、フィード(1)及びフィード(2)を繰り返して、スクリューが次回の開始射出位置に達するまで、フィード動作が完了する。
後リリース(キャスト防止):ドグクラッチ及びワンウェイクラッチはいずれも離脱状態にあり、サーボモータは作動せず、射出補助シリンダのロッドキャビティは、油圧サーボシステムの油路を介して油が充填され、ボールねじ棒は反時計回りに回転し、スクリュー(回転はしない)及び射出テールプレートは直線的に後退する。
【0029】
上記技術的解決手段の実施により、本発明は従来技術に比べて以下の利点を有する。本発明は、同軸配置のデュアルクラッチの協力により、射出及びフィードが同一モータを利用し、モータの選定規格を低減させることができる一方、補助シリンダの使用により、油電ハイブリッドで、特に射出時に、射出の圧力、スピード及び精度が確保するとともに、後リリース及びバックプレッシャー動作の場合に、油圧の制御により、スクリューの高精度の動きが実現されることができ、構造が簡単で、実施が便利になる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】実施形態1における油電ハイブリッドの3プラテン式射出成形機の構成模式図である。
【
図6】実施形態2における油電ハイブリッドの2プラテン式射出成形機の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
<実施形態1>
図1に示すように、本実施形態の油電ハイブリッドの3プラテン式射出成形機であって、マシンベース1、マテリアルバレル2、スクリュー3、パワーシステム4を含む。
【0032】
具体的には、マシンベース1は、射出テーブル10と、射出テーブル10に位置する支柱11とを含み、射出テーブル10は四角形を呈し、支柱11は4本あり、且つ射出テーブル10の四隅に対応して分布し、パワーシステム4は、スクリュー3の長手方向に延びる2本の射出レバー5を介して支柱11に架橋する。
【0033】
本実施形態においては、2本の射出レバー5は、同側に位置する2本の支柱11を対応して通る。
【0034】
マテリアルバレル2は、内部にキャビティが形成されたシリンダー本体20と、シリンダー本体20の先端部に設けられたノズル21とを含み、シリンダー本体20にはプラスチック原料入口20aが設けられている。
【0035】
スクリュー3は、マテリアルバレル2の長手方向に延び、且つ後端部がシリンダー本体20から露出して設けられている。
【0036】
パワーシステム4は、主にスクリュー3が自身の軸線回りに回動したり、自身の長手方向に直線運動を行ったりするように駆動するためのものである。
【0037】
図2に示すように、射出レバー5において、前から後へ順に射出ヘッドプレート6、射出中プレート7及び射出テールプレート8が形成され、シリンダー本体20は、後端部から射出ヘッドプレート6に固定され、射出ヘッドプレート6と射出テールプレート8は相対的に固定されて射出レバー5に設けられ、射出中プレート7は、射出ヘッドプレート6と射出テールプレート8との間に位置し、射出レバー5に摺動可能に設けられる。
【0038】
パワーシステム4は、出力シャフト400とスクリュー3とが平行する動力モータ40と、射出ユニット41と、フィードユニット42と、油圧補助ユニット43とを含む。
【0039】
図3に示すように、動力モータ40、射出ユニット41、及びフィードユニット42は、射出中プレート7に設けられ、油圧補助ユニット43は、射出中プレート7と射出テールプレート8との間に設けられる。
【0040】
具体的には、動力モータ40は、一般的に使用されるサーボモータであり、架台を介して射出中プレート7に固定され、出力シャフト400は、射出ヘッドプレート6と射出中プレート7との間に位置し、且つ射出中プレート7の頂部に位置する。
【0041】
図4及び
図5に示すように、射出ユニット41は、スクリュー3が自身の長手方向に動くように推進することができる射出動力部材410と、射出動力部材410と出力シャフト400とをドライブ接続した射出トランスミッション部材411と、出力シャフト400に設けられ、出力シャフト400と射出トランスミッション部材411とを相対的に接合・分離することができる第1クラッチ412と、を含む。
【0042】
フィードユニット42は、出力シャフト400にドライブ接続され、スクリュー3が回動するように駆動することができるフィード動力部材420と、フィード動力部材420と出力シャフト400とをドライブ接続したフィードトランスミッション部材421と、出力シャフト400に設けられ、出力シャフト400とフィードトランスミッション部材421とを相対的に接合・分離することができる第2クラッチ422とを含む。
【0043】
油圧補助ユニット43は、スクリュー3と平行して設けられた補助シリンダ430を含み、補助シリンダ430は、射出中プレート7と、射出テールプレート8との間に設けられた。
【0044】
本実施形態においては、射出動力部材410及びフィード動力部材420は1つの動力モータ40を共用し、第1クラッチ412と第2クラッチ422は間隔をあけて出力シャフト400に設けられる。
【0045】
具体的には、フィード動力部材420は、スクリュー3と同軸で、且つスクリュー3の後端部に設けられたフィードトランスミッションシャフトaと、フィードトランスミッションシャフトa上に固定されたフィードプーリーbとを含み、フィードトランスミッション部材421は、第2クラッチ422を介して出力シャフト400に接続されたフィード駆動輪cと、フィードプーリーbとフィード駆動輪cとをドライブ接続するためのフィード伝動ベルトdとを含む。フィードプーリーとスクリューとの同期により、フィード際に、スクリュー状態の精確制御を便利にする。
【0046】
射出動力部材410は、フィードトランスミッションシャフトaと同軸で、且つドライブ接続された射出トランスミッションシャフトeと、射出トランスミッションシャフトeに固定された射出プーリーfと、射出トランスミッションシャフトeに固定接続されたドライブスクリューgとを含み、射出トランスミッションシャフトeは、射出中プレート7を通り、射出中プレート7に対して回動可能に設けられ、ドライブスクリューgは、固定プレートhによって射出テールプレート8に接続される。
【0047】
射出トランスミッション部材411は、第1クラッチ412を介して出力シャフト400に接続された射出駆動輪iと、射出駆動輪iと射出プーリーfとをドライブ接続された射出伝動ベルトjとを含む。
【0048】
したがって、上記したフィードトランスミッションシャフトa、射出トランスミッションシャフトe、及びスクリュー3の三者間の同軸接続により、フィードプーリーbと射出プーリーfとの相対的な回動が実現される。
【0049】
射出ユニット41は、射出伝動ベルトjの内部に位置し、射出プーリーfと同期して動くことができるエンコーダ413と、固定プレートhと射出テールプレート8との間に設けられた圧力センサ414とをさらに含む。
【0050】
具体的には、射出プーリーf、射出駆動輪i、及びエンコーダ413は、歯車であり、射出伝動ベルトjは歯槽ベルトであり、エンコーダ413と射出プーリーfとは噛み合って設けられる。このようにすると、エンコーダ413の設置で、射出精度のコントロールのために、スクリュー3の動き状態を精確に制御する。
【0051】
具体的には、圧力センサは主に、射出時にスクリューの圧力のフィードバックを取得するとともに、フィードバック値に応じて射出プロセスを対応に調整する。
【0052】
具体的には、フィードプロセスとしては、
フィード(一):サーボモータが反時計の回りに回転し、この場合に、第1クラッチ(ドグクラッチ)は離脱状態にあり、第2クラッチ(ワンウェイクラッチ)は逆止めて仕事をし、スクリューがその場で回転してフィードするように駆動し、フィード動作が続くと、スクリューの先端での物質がますます蓄積し、発生する圧力がますます大きくなり、この圧力センサが感じる圧力もますます大きくなるプロセス、
フィード(二):圧力センサの感じた圧力が設定値よりも大きい場合に、補助シリンダのロッドレスキャビティは、比例絞り弁によってオイルアンロードが行われ、スクリュー後退圧力を低減させ、この際に、補助シリンダは後退し、ボールねじ棒は反時計の回りに回転するように駆動され、スクリューは後退し、圧力センサの感じた圧力が設定値よりも小さい場合に、比例絞り弁のオイルアンロード量を低減させ、フィード(一)及びフィード(二)を繰り返して、スクリューが次回の開始射出位置に達するまで、フィード動作が完了するプロセスに分けられる。
【0053】
また、油圧補助ユニット43は、補助シリンダ430の油路に連通するアキュミュレータ431をさらに含み、射出時に、アキュミュレータ431はエネルギーを解放し、補助シリンダ430のロッドレスキャビティにはオイルが充填される。アキュミュレータによって提供される瞬発力で、デュアル補助シリンダの同期動きによって、射出のスピードが確保される。
【0054】
したがって、第1クラッチ412及び第2クラッチ422の対応するクラッチ状態の切換で、1つの動力モータ40(サーボモータ)のみが作動するだけで、スクリュー3の射出成形を実施することができ、特に射出成形時に、最大射出圧力は、サーボモータ及び補助シリンダ430によって同時にエネルギー供給が行われるので、サーボモータの規格は、全電動射出成形用の射出シャフトサーボモータよりも小さく、これによってモータ規格の選定コストを低減させるだけではなく、同時に射出成形コストを低減させる。
【0055】
同時に、ノズルと金型との間の距離調整を満たすために、各本の射出レバー5の一端部に第1ロッドスリーブt1を形成し、同側の2つの支柱間にある射出レバー5に第2ロッドスリーブt2と、射出レバー5が自身の長手方向に沿って動くように駆動するレギュレーターt3とを形成する。
【0056】
本実施形態においては、レギュレーターt3は、射出レバー5の他端部に接続され、射出レバー5の延び方向に一致する伸縮ロッドである。
【0057】
具体的には、伸縮ロッドは射出ベースシリンダt30であり、射出ベースシリンダt30の駆動で、第1ロッドスリーブt1及び第2ロッドスリーブt2の設定位置を通し、射出テールプレート8の両側は、テール支柱11と第1ロッドスリーブt1との間に貼り合わせ、第2ロッドスリーブt2の両側がヘッドカラム11と射出ヘッドプレート6との間に貼り合わせたまで、射出位置の調整が実現される。
【0058】
また、上記した第1クラッチ412はドグクラッチであり、第2クラッチ422はワンウェイクラッチであり、市場で直接的に購買されることができ、具体的には、ワンウェイクラッチとしては、ワンウェイはワンウェイクラッチとも呼ばれ、つまり、単一の方向にしか伝達できず、動力源が受動素子をドライブする場合、単一の方向にのみドライブし、動力源が方向を変える(例えば、時計回りから反時計回りに変わる)と、受動素子の伝達機能が停止するようになる。
【0059】
ドグクラッチ:端面にドグがある半クラッチからなり、半クラッチIはドライブシャフトに固定され、半クラッチIIは、ガイドフラットキー(又はスプライン)を用いてドリブンシャフトに連結され、操作機構によりスライドブロックを軸方向に移動し軸方向移動させ、クラッチ作用を機能する。
【0060】
要するに、本実施形態の射出成形機における、その射出成形のプロセスは下記の通りである。
射出:サーボモータ及びアキュミュレータの両者は協力して貢献し、ドグクラッチは接合状態にあり、ワンウェイクラッチは離脱し、この際の射出プーリーは、ボールねじ棒が時計の回りに回転するように駆動し、射出中プレート及びスクリューが進行するように推進し、この際に、フィードベルトはワンウェイ軸受による逆止めを受けて動かないように保持する(スクリューが回動しないように保持する)。
圧力保持:サーボモータ及びアキュミュレータの両者は協力して貢献し、一定の圧力を維持する。
フィード(下記のプロセスに分けられる):(1)、サーボモータが反時計の回りに回転し、この場合に、ドグクラッチは離脱状態にあり、ワンウェイクラッチ)は逆止めて仕事をし、フィードプーリーはスクリューがその場で回転してフィードするように駆動し、フィード動作が続くと、スクリューの先端での物質がますます蓄積し、発生する圧力がますます大きくなり、この圧力センサが感じる圧力もますます大きくなるプロセス、(2)、圧力センサの感じた圧力が設定値よりも大きい場合に、補助シリンダのロッドレスキャビティは、比例絞り弁によってオイルアンロードが行われ、スクリュー後退圧力を低減させ、この際に、補助シリンダは後退し、ボールねじ棒は反時計の回りに回転するように駆動され、スクリューは後退し、圧力センサの感じた圧力が設定値よりも小さい場合に、比例絞り弁のオイルアンロード量を低減させ、フィード(1)及びフィード(2)を繰り返して、スクリューが次回の開始射出位置に達するまで、フィード動作が完了するプロセスである。
後リリース(キャスト防止):ドグクラッチ及びワンウェイクラッチはいずれも離脱状態にあり、サーボモータは作動せず、射出補助シリンダのロッドキャビティは、油圧サーボシステムの油路を介して油が充填され、ボールねじ棒は反時計回りに回転し、スクリュー(回転せず)及び射出中プレートは直線的に後退する。
【0061】
<実施形態2>
図5に示すように、本実施形態の油電ハイブリッドの2プラテン式射出成形機は、その基本構造、実施原理は実施形態1と同一であるが、相違点としては、本実施形態においては射出ヘッドプレート6及び射出テールプレート8のみあることであり、そしてパワーシステム4の実施形態にも相違点がある。
【0062】
図6に示すように、シリンダー本体20は、後端部から射出ヘッドプレート6に固定され、射出テールプレート8は、スクリュー3が自身の長手方向に沿って動くことに伴ってマシンベース1に摺動可能に設けられ、動力モータ40、及びフィードユニット42は、射出テールプレート8に設けられ、射出ユニット41及び補助シリンダ430は、射出ヘッドプレート6及び射出テールプレート8に設けられる。二プレートの設置で、パワーシステムの取り付けが実現され、構造がコンパクト、体積が小さく、且つ実施しやすく、同時に、補助シリンダの補助で、さらに射出及び加工の実施を便利にし、特に射出時に、アキュミュレータ解放の瞬間で、スクリュー射出のスピートを速くすることができる。
【0063】
図7に示すように、フィード動力部材420は、スクリュー3と同軸で、且つスクリュー3の後端部に設けられたフィードトランスミッションシャフトaと、フィードトランスミッションシャフトa上に固定されたフィードプーリーbとを含み、フィードトランスミッション部材421は、第2クラッチ422を介して出力シャフト400に接続されたフィード駆動輪cと、フィードプーリーbとフィード駆動輪cとをドライブ接続するためのフィード伝動ベルトdとを含む。フィードプーリーとスクリューとの同期により、フィード際に、スクリュー状態の精確制御を便利にする。
【0064】
射出動力部材410は、中心線がスクリュー3の中心線に平行し、スクリュー3の対向両側に対応して設けられた2セットのドライブスクリューgと、各セットのドライブスクリューgの射出テールプレート8を通すねじ棒端部に設けられた射出プーリーfと、を含み、射出トランスミッション部材411は、第1クラッチ412を介して出力シャフト400に接続された射出駆動輪iと、射出駆動輪iと2つの射出プーリーfとをドライブ接続するための射出伝動ベルトjとを含む。このようにすると、フィード駆動輪と射出駆動輪とが相対的に独立して設置しても、射出駆動輪及びフィード駆動輪が同軸であることによって、1台の動力モータの作動で、射出及びフィード動作を実施することが実現される。
【0065】
射出プーリーfの組み立てのために、ドライブスクリューgの端部には射出トランスミッションシャフトeが固定接続され、射出プーリーfは、射出トランスミッションシャフトeに固定される。
【0066】
図8に示すように、2つの射出プーリーf及び射出駆動輪iは三角形分布を呈し、射出駆動輪iはフィード駆動輪cの内側に位置し、2つの射出プーリーfはフィードプーリーbと射出テールプレート8との間に位置する。
【0067】
図9及び
図10に示すように、射出ユニット41は、射出伝動ベルトの内部jに位置し、射出プーリーfと同期して動くことができるエンコーダ413と、射出テールプレート8に固定的に設けられ、フィードトランスミッションシャフトaを通す圧力センサ414とをさらに含む。
【0068】
本実施形態においては、射出プーリーf、射出駆動輪i、及びエンコーダ413は、歯車であり、射出伝動ベルトjは歯槽ベルトであり、エンコーダ413と射出プーリーfとは噛み合って設けられる。このようにすると、エンコーダ413の設置で、射出精度のコントロールのために、スクリュー3の動き状態を精確に制御する。
【0069】
具体的には、補助シリンダ430は2つあり、且つドライブスクリューgと上下合わせ、補助シリンダ430及びアキュミュレータ431は、射出ヘッドプレート6に固定され、ドライブスクリューは一般的に使用されるボールねじ構造である。
【0070】
また、射出位置の調整(つまり、ノズルと金型との間の距離)を実現するために、本実施形態においては、ドライブスクリューgの下方にはリアルガイドレールxが設けられ、射出ヘッドプレート6及び射出テールプレート8は底部からリアルガイドレールxに摺動可能に設けられるとともに、リアルガイドレールxのそれぞれの上方には、上記同一の射出ベースシリンダt30が対応して設けられ、射出ベースシリンダt30の駆動で、位置調整が実現される。
【0071】
同時に、本実施形態の射出成形プロセスは下記の通りである。
射出:サーボモータ及びアキュミュレータの両者は協力して貢献し、ドグクラッチは接合状態にあり、ワンウェイクラッチは離脱し、この際の射出プーリーは、ボールねじ棒が時計の回りに回転するように駆動し、射出テールプレート及びスクリューが進行するように推進し、この際に、フィードベルトはワンウェイ軸受による逆止めを受けて動かないように保持する(スクリューが回動しないように保持する)。
圧力保持:サーボモータ及びアキュミュレータの両者は協力して貢献し、一定の圧力を維持する。
フィード:(1)、サーボモータが反時計の回りに回転し、この場合に、ドグクラッチは離脱状態にあり、ワンウェイクラッチ)は逆止めて仕事をし、スクリューがその場で回転してフィードするように駆動し、フィード動作が続くと、スクリューの先端での物質がますます蓄積し、発生する圧力がますます大きくなり、この圧力センサが感じる圧力もますます大きくなるプロセス、(2)、圧力センサの感じた圧力が設定値よりも大きい場合に、射出補助シリンダのロッドレスキャビティは、比例絞り弁によってオイルアンロードが行われ、スクリュー後退圧力を低減させ、この際に、シリンダロッドは後退し、ボールねじ棒は反時計の回りに回転するように駆動され、スクリューは後退し、圧力センサの感じた圧力が設定値よりも小さい場合に、比例絞り弁のオイルアンロード量を低減させ、フィード(1)及びフィード(2)を繰り返して、スクリューが次回の開始射出位置に達するまで、フィード動作が完了するプロセスである。
後リリース(キャスト防止):ドグクラッチ及びワンウェイクラッチはいずれも離脱状態にあり、サーボモータは作動せず、射出補助シリンダのロッドキャビティは、油圧サーボシステムの油路を介して油が充填され、ボールねじ棒は反時計回りに回転し、スクリュー(回転せず)及び射出テールプレートは直線的に後退する。
【0072】
したがって、上述実施形態の射出成形機を採用することは下記のメリットを持つ。
1、同軸のワンウェイクラッチ及びドグクラッチの併用により、射出及びフィードに同一のモータを使用させることができ、モータの選定規格を低減させるだけではなく、射出成形のコストも低減させる。
2、補助シリンダ及びアキュミュレータの使用により、補助シリンダ及びサーボモータで形成された油電ハイブリッドで、特に射出際に、射出スピードが確保すると同時に、後リリース及びバックプレッシャー動作の場合に、油圧の制御により、スクリューの高精度の動きが実現されることができ、構造が簡単で、実施が便利になる。
3、エンコーダの設置により、スクリューの位置状態を記録したり精確的に了解したりすることができ、高精度の射出成形の需要を満たすと同時に、フィードプロセスがフィード(一)とフィード(二)に分けられ、射出成形の圧力が射出成形の需要を満たすように確保される。
【0073】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、これらは当業者が本発明の内容を理解して実施することができるようにするためのものであり、これにより本発明の保護範囲を限定するものではなく、本発明の思想に基づいて行われた等価変化又は修飾は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0074】
1:マシンベース、10:射出テーブル、11:支柱、x:リアルガイドレール、2:マテリアルバレル、20:シリンダー本体、21:ノズル、20a:プラスチック原料入口、3:スクリュー、4:パワーシステム、40:動力モータ(サーボモータ)、400:出力シャフト、41:射出ユニット、410:射出動力部材、e:射出トランスミッションシャフト、f:射出プーリー、g:ドライブスクリュー、h:固定プレート、411:射出トランスミッション部材、i、射出駆動輪、j、射出伝動ベルト、412:第1クラッチ(第1クラッチ)、413:エンコーダ、414:圧力センサ、42:フィードユニット、420:フィード動力部材、a:フィードトランスミッションシャフト、b:フィードプーリー、421:フィードトランスミッション部材、c:フィード駆動輪、d:フィード伝動ベルト、422:第2クラッチ(ワンウェイクラッチ)、43:油圧補助ユニット、430:補助シリンダ、431:アキュミュレータ、t1:第1ロッドスリーブ、t2:第2ロッドスリーブ、t3:レギュレーター、t30:射出ベースシリンダ、5:射出レバー、6:射出ヘッドプレート、7:射出中プレート、8:射出テールプレート。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マシンベースと、
内部にキャビティが形成されたシリンダー本体と、シリンダー本体の先端部に設けられたノズルとを含み、前記シリンダー本体にプラスチック原料入口が設けられたマテリアルバレルと、
前記マテリアルバレルの長手方向に延び、且つ後端部が前記シリンダー本体から露出して設けられたスクリューと、
前記スクリューが自身の軸線を中心に回転したり、自身の長手方向に沿って直線運動を行ったりするように駆動するパワーシステムと、を含む油電ハイブリッド射出成形機であって、
前記パワーシステムは、出力シャフトと前記スクリューとが平行する動力モータと、第1クラッチ及び第2クラッチのそれぞれによって前記出力シャフトに同軸に接続された射出ユニット及びフィードユニットと、油圧補助ユニットと、を含み、
前記油圧補助ユニットは、前記スクリューと平行に設けられた補助シリンダと、前記補助シリンダの油路に連通するアキュミュレータとを含み、
前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが間隔をあけて前記出力シャフトに設けられ、且つ射出時に、前記射出ユニットは前記スクリューが動くように駆動し、
前記アキュミュレータはエネルギーを解放し、前記補助シリンダのロッドレスキャビティはオイルが充填される、油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項2】
前記射出ユニットは、前記スクリューが自身の長手方向に動くように推進可能である射出動力部材と、前記射出動力部材と前記出力シャフトとをドライブ接続した射出トランスミッション部材と、前記出力シャフトに設けられ前記出力シャフトと前記射出トランスミッション部材とを相対的に接合・分離することができる第1クラッチとを含み、
前記フィードユニットは、前記出力シャフトにドライブ接続され、前記スクリューが回動するように駆動することができるフィード動力部材と、前記フィード動力部材と前記出力シャフトとをドライブ接続したフィードトランスミッション部材と、前記出力シャフトに設けられ、前記出力シャフトと前記フィードトランスミッション部材とを相対的に接合・分離することができる第2クラッチとを含むことを特徴とする請求項
1に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項3】
前記フィード動力部材及び前記射出動力部材は、前記スクリューと同軸に設けられ、且つ前記フィード動力部材と前記射出動力部材は相対的に回動可能に設けられることを特徴とする請求項
2に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項4】
前記マシンベースには射出ヘッドプレート、射出中プレート及び射出テールプレートが形成され、前記マテリアルバレル及び前記射出ヘッドプレートは固定され、前記射出中プレートは、前記スクリューが自身の長手方向に沿って動くことに伴って前記マシンベースに摺動可能に設けられ、前記動力モータ、前記射出ユニット、及び前記フィードユニットは、前記射出中プレートに設けられ、前記補助シリンダは、前記射出中プレートと前記射出テールプレートとの間に設けられることを特徴とする請求項
1-3のいずれか1項に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項5】
前記フィード動力部材は、前記スクリューと同軸で前記スクリューの後端部に固定接続されたフィードトランスミッションシャフトと、前記フィードトランスミッションシャフトに固定されたフィードプーリーとを含み、前記フィードトランスミッション部材は、前記第2クラッチを介して前記出力シャフトに接続されたフィード駆動輪と、前記フィードプーリーと前記フィード駆動輪とをドライブ接続するためのフィード伝動ベルトと、を含むことを特徴とする請求項
4に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項6】
前記射出動力部材は、前記フィードトランスミッションシャフトに同軸で回動可能に接続された射出トランスミッションシャフトと、前記射出トランスミッションシャフトに固定された射出プーリーと、前記射出トランスミッションシャフトに固定接続されたドライブスクリューとを含み、前記射出トランスミッションシャフトは、前記射出中プレートから通し、且つ前記射出中プレートに対して回動可能に設けられ、前記ドライブスクリューは、固定プレートを介して射出テールプレートに接続されることを特徴とする請求項
5に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項7】
前記射出トランスミッション部材は、第1クラッチを介して前記出力シャフトに接続された射出駆動輪と、前記射出駆動輪と前記射出プーリーとをドライブ接続するための射出伝動ベルトとを含むことを特徴とする請求項
6に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項8】
前記射出ユニットは、前記射出伝動ベルトの内部に位置し前記射出プーリー及び/又は前記射出伝動ベルトに合わせるエンコーダと、前記固定プレートと前記射出テールプレートとの間に設けられた圧力センサとをさらに含むことを特徴とする請求項
7に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項9】
前記補助シリンダは2つあり、前記スクリューの中心線の対向両側に位置することを特徴とする請求項
4に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項10】
前記マシンベースは、射出テーブルと、前記射出テーブルに位置する支柱とを含み、前記射出テーブルは四角形を呈し、支柱は4本あり、且つ射出テーブルの四隅に対応して分布し、前記パワーシステムは、前記スクリューの長手方向に延びる2本の射出レバーを介して前記支柱に架橋されることを特徴とする請求項
9に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項11】
2本の前記射出レバーは、同側にある2本の前記支柱を対応して通し、前記射出ヘッドプレート、前記射出テールプレート、及び前記射出中プレートは2本の前記射出レバーの間に位置し、且つ前記射出レバーのそれぞれは順に対応する側の前記射出ヘッドプレート、前記射出中プレート、前記射出テールプレートを横切り、前記射出中プレートは、前記射出レバーに摺動可能に設けられ、前記射出ヘッドプレートと前記射出テールプレートとの間は、距離が一定でそのまま前記射出レバーに位置決められることを特徴とする請求項
10に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項12】
前記射出レバーのそれぞれの一端部に第1ロッドスリーブを形成し、同側の2つの前記支柱間にある前記射出レバーに第2ロッドスリーブと、射出レバーが自身の長手方向に沿って動くように駆動するレギュレーターとを形成することを特徴とする請求項
11に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項13】
前記レギュレーターは、前記射出レバーの他端部に接続され、前記射出レバーの延び方向に一致する伸縮ロッドであることを特徴とする請求項
12に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項14】
前記マシンベースには射出ヘッドプレート、及び射出テールプレートが形成され、前記マテリアルバレル及び前記射出ヘッドプレートは固定され、前記射出テールプレートは、前記スクリューが自身の長手方向に沿って動くことに伴って前記マシンベースに摺動可能に設けられ、前記動力モータ、及び前記フィードユニットは、前記射出テールプレートに設けられ、前記射出ユニット及び前記補助シリンダは、前記射出ヘッドプレート及び前記射出テールプレートに設けられることを特徴とする請求項
1-3のいずれか1項に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項15】
前記フィード動力部材は、前記スクリューと同軸で前記スクリューの後端部に固定接続されたフィードトランスミッションシャフトと、前記フィードトランスミッションシャフトに固定されたフィードプーリーとを含み、前記フィードトランスミッション部材は、前記第2クラッチを介して前記出力シャフトに接続されたフィード駆動輪と、前記フィードプーリーと前記フィード駆動輪とをドライブ接続するためのフィード伝動ベルトと、を含むことを特徴とする請求項
14に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項16】
前記フィードトランスミッションシャフトは、前記射出テールプレートを横切って、軸受を介して前記射出テールプレートに回動可能に設けられることを特徴とする請求項
15に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項17】
前記射出動力部材は、中心線が前記スクリューの中心線に平行し、前記スクリューの対向両側に対応して設けられた2セットのドライブスクリューと、各セットの前記ドライブスクリューの前記射出テールプレートを通すねじ棒端部に設けられた射出プーリーと、を含み、前記射出トランスミッション部材は、第1クラッチを介して前記出力シャフトに接続された射出駆動輪と、前記射出駆動輪と2つの前記射出プーリーとをドライブ接続するための射出伝動ベルトとを含むことを特徴とする請求項
16に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項18】
前記射出ユニットは、前記射出伝動ベルトの内部に位置し前記射出プーリー及び/又は前記射出伝動ベルトに合わせるエンコーダと、前記射出テールプレートに固定的に設けられ、前記フィードトランスミッションシャフトを通す圧力センサとをさらに含むことを特徴とする請求項
17に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項19】
2つの前記射出プーリー及び前記射出駆動輪は三角形分布を呈し、前記射出駆動輪は前記フィード駆動輪の内側に位置し、2つの前記射出プーリーは前記フィードプーリーと前記射出テールプレートとの間に位置することを特徴とする請求項
17に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項20】
前記補助シリンダは2つあり、且つ前記ドライブスクリューと上下合わせ、前記アキュミュレータによって提供される瞬発力で、2つの前記補助シリンダは同期して動いて射出することを特徴とする請求項
19に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項21】
前記ドライブスクリューの下方にはリアルガイドレールが設けられ、前記射出ヘッドプレート及び前記射出テールプレートは底部からリアルガイドレールに摺動可能に設けられるとともに、リアルガイドレールのそれぞれの上方には、射出ベースシリンダが対応して設けられ、射出ベースシリンダの駆動で、位置調整が実現されることを特徴とする請求項
17に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【請求項22】
前記第1クラッチはドグクラッチであり、前記第2クラッチはワンウェイクラッチであることを特徴とする請求項
1に記載の油電ハイブリッド射出成形機。
【国際調査報告】