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特表2024-509205両側入気の燃料ガス予混合密封フード及び焼結機排煙ガスの循環システム
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  • 特表-両側入気の燃料ガス予混合密封フード及び焼結機排煙ガスの循環システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(54)【発明の名称】両側入気の燃料ガス予混合密封フード及び焼結機排煙ガスの循環システム
(51)【国際特許分類】
   B01F 25/30 20220101AFI20240221BHJP
   B01F 23/10 20220101ALI20240221BHJP
【FI】
B01F25/30
B01F23/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553676
(86)(22)【出願日】2022-04-19
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 CN2022087686
(87)【国際公開番号】W WO2022262406
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202110661065.0
(32)【優先日】2021-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509031567
【氏名又は名称】中国科学院過程工程研究所
【氏名又は名称原語表記】INSTITUTE OF PROCESS ENGINEERING,CHINESE ACADEMY OF SCIENCES
【住所又は居所原語表記】NO.1 Zhongguancun North Second Street,Haidian District Beijing 100190,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朱 廷▲ギュ▼
(72)【発明者】
【氏名】徐文青
(72)【発明者】
【氏名】李超群
(72)【発明者】
【氏名】楊陽
【テーマコード(参考)】
4G035
【Fターム(参考)】
4G035AB02
4G035AC22
(57)【要約】
本願は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード及び焼結機排煙ガスの循環システムを提供し、前記した両側入気の燃料ガス予混合密封フードは、密封フード本体を備え、前記した密封フード本体の外周の同一の断面箇所には、2つの対称に設けられた循環排煙ガス入気管が繋ぎ込まれ、前記した密封フード本体内には、燃料ガス入気管が突き込まれ、前記した密封フード本体内には、支管及び2つの燃料ガス分布リングが設けられており、前記した燃料ガス入気管及び支管はT形に分布し、前記2つの燃料ガス分布リングは、支管の両端に対称に接続され、各燃料ガス分布リングは、1つの循環排煙ガス入気管に対応する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周の同一の断面箇所に2つの対称に設けられた循環排煙ガス入気管が繋ぎ込まれ、燃料ガス入気管が内に突き込まれ、前記した燃料ガス入気管とT形に分布する支管、及び支管の両端に対称に接続されて各々が1つの循環排煙ガス入気管に対応する2つの燃料ガス分布リングが設けられた、密封フード本体を備える、
両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項2】
前記した密封フード本体は、ドーム状である、
請求項1に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項3】
前記した循環排煙ガス入気管は、漸拡管段により密封フード本体に接合される、
請求項1又は請求項2に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項4】
前記した漸拡管段の直径は、排煙ガスの流れ方向に沿って徐々に増大する、
請求項3に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項5】
前記した漸拡管段と水平面との挟角は、15°~75°である、
請求項4に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項6】
前記した燃料ガス入気管と水平面とは互いに垂直である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項7】
前記した燃料ガス入気管の入口端には、燃料ガス給気管が接続されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項8】
前記した燃料ガス入気管と燃料ガス給気管との接続箇所には、調節弁が設けられている、
請求項7に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項9】
前記した燃料ガス分布リングは、少なくとも1周の開孔円形管を備える、
請求項1~8のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項10】
前記少なくとも1周の開孔円形管は、同心円に分布する、
請求項9に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項11】
前記少なくとも1周の開孔円形管の数は、1~8周である、
請求項9に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項12】
前記少なくとも1周の開孔円形管のうちの隣り合う開孔円形管の間の間隔は、同じである、
請求項10に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項13】
前記少なくとも1周の開孔円形管のうちの各周の開孔円形管の開孔数は、同じである、
請求項9に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項14】
前記した燃料ガス分布リングの表面と循環排煙ガス入気管の軸線との挟角は、60°~90°である、
請求項1~13のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項15】
前記した支管の出口端には、燃料ガス分布リングの中心が接続される、
請求項1~13のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フードを備え、密封フード本体の下端に設けられて下端に少なくとも10個の焼結機風箱が接続されたベルト式焼結機及び循環煙道をさらに備え、
前記少なくとも10個の焼結機風箱のうちの少なくとも1つの焼結機風箱には、主煙道及び前記循環煙道が接続され、
排煙ガスは、前記少なくとも1つの焼結機風箱を経て前記循環煙道に入り込んで循環し、最後に密封フード本体に戻り、前記ベルト式焼結機の表面に噴射される、
焼結機排煙ガスの循環システム。
【請求項17】
除塵装置及び循環装置をさらに備える、
請求項16に記載の循環システム。
【請求項18】
前記した主煙道には、除塵装置及び循環装置が排煙ガスの流れ方向に沿って順次接続される、
請求項17に記載の循環システム。
【請求項19】
前記した循環装置は、循環ブロワである、
請求項17に記載の循環システム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの焼結機風箱の直管段には、風箱切替弁が設けられている、
請求項16に記載の循環システム。
【請求項21】
排煙ガスは、前記少なくとも1つの焼結機風箱を経て前記循環煙道に入り込んで循環し、最後に密封フード本体に戻り、前記ベルト式焼結機の表面に噴射されて焼結され、1回の循環を完成させる、
請求項16に記載の循環システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年6月15日に中国専利局に出願された、出願番号が202110661065.0である中国特許出願の優先権を主張し、該出願の全ての内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本願は、冶金業界の焼結生産の技術分野に属し、密封フード及び排煙ガス循環システムに関し、例えば両側入気の燃料ガス予混合密封フード及び焼結機排煙ガスの循環システムに関する。
【背景技術】
【0003】
焼結排煙ガス循環技術は、一部の燃焼後の廃ガスを簡単に浄化した後に、焼結材面に戻して焼結に再参加させる過程であり、循環使用される廃ガスの比率が高いほど、焼結機の外部排出排煙ガス量の排出削減は顕著であるが、循環排煙ガスの比率が上がるにつれて、1回の燃焼に参加した大量の廃ガスが焼結材面に戻り、これにより、焼結材面が過量の循環風を消化吸収しにくくなり、同時に循環廃ガスの中の酸素の含有量が低すぎるため、焼結過程の燃料の燃焼が不十分になり、ベッド層の温度が下がり、焼結生産過程に深刻な影響を与える。
【0004】
CN108168324Aには、焼結排煙ガス循環均流フード及び焼結システムが開示されており、均流フードは、上から下へ順次連通される排煙ガス分配エリア、排煙ガス導流エリア及び排煙ガス受入エリアを備え、排煙ガス分配エリアの中部は、排煙ガス入気管路に連通され、排煙ガス分配エリアは、その中間位置に関して対称な第1の段及び第2の段を備え、第1の段及び第2の段の横断面サイズは、排煙ガス分配エリアの中間位置から離れた方向に沿って徐々に小さくなり、排煙ガス導流エリア内には、排煙ガスを垂直下向きに流動可能な複数の縦板が設けられており、排煙ガス受入エリアの底部には、焼結台車の材面へ通じる開口が設けられている。該出願は、排煙ガス分配エリア及び排煙ガス導流エリアの構造を最適化し、排煙ガスが排煙ガス分配エリア及び排煙ガス導流エリアにより均圧、導流された後に排煙ガス受入エリアに到達することで、排煙ガスが台車面で均一に流動することを保証し、フード内で気流が不均一である現象を回避し、排煙ガスを安定して送り出し、焼結材が排煙ガスを安定して吸収するために条件を作ることができる。
【0005】
CN105066700Bには、焼結機の循環排煙ガスを使用する部分に焼結機を覆うように排煙ガスフードが取り付けられたことを含む密封熱風フード装置及びその応用が開示されており、前記排煙ガスフードの頂部には、循環入気管が設けられ、循環入気管には、ストップ弁が取り付けられており、前記排煙ガスフードの両側には、緊急通気孔が設けられ、緊急通気孔には、電動弁が取り付けられており、前記排煙ガスフードの前後端面と焼結材層のベッド面との間の隙間箇所で密封を行う。該出願は、排煙ガスフードに漏入される常温空気を顕著に減少させ、焼結排煙ガスの循環効果を確保することができ、同時に循環排煙ガスの、排煙ガスフード内における気体の均一程度を高めることもできる。
【0006】
CN110553516Aには、酸素富化の焼結排煙ガス循環システム及び応用が開示され、前記酸素富化の焼結排煙ガス循環システムは、焼結機、第1の除塵器、第1のブロワ、酸素添加システム、第2の除塵器、第2のブロワ及び後処理ユニットを備え、前記酸素添加システムは、酸素と循環排煙ガスを均一に混合させ、焼結産量及び品質の安定を保証し、検出ユニットは、循環排煙ガスにおける酸素含有量をリアルタイムに検出し、制御ユニットにより酸素の添加量を調節し、混合後の排煙ガスにおける酸素含有量をリアルタイムに検出し、制御ユニットによりフィードバックし、流量調節装置を調節して循環排煙ガスの酸素含有量を18~30%にする。該出願に記載の酸素添加システムは、構造が簡単で、酸素流量を精確で速やかに調節可能であるため、外に付けられた円形クーラの冷却廃ガス又は空気による循環排煙ガス流量の減少という欠陥を回避し、排煙ガス循環率を最高で60%に向上可能であるため、排煙ガス排出削減の効果を高める。
【0007】
密封フード内の流れ場の分布の問題に対して、関連技術において、より多くの循環排煙ガスを消化吸収するために、密封及び導流などの形式により密封フード内の流れ場の分布を最適化することが提出されたが、排煙ガス循環比率が30%以上に上がるにつれて、排煙ガス量が巨大になり、排煙ガスの衝撃運動エネルギーが密封フード内で渦流を形成し、局所の圧力が高くなりすぎて排煙ガスが外へ溢れるという状況が不可避的に起きてしまう。循環排煙ガスの酸素の含有量が不足している問題に対して、関連技術において、酸素富化気体を補充することで固体燃焼の酸素要求量を満たすことが提出され、経済コストが高く、且つ排煙ガス循環比率が上がるにつれて、補充が必要な酸素濃度及び用量をいずれも大幅に高める必要がある。
【0008】
以上の難題に基づき、30%以上の高い比率の循環のシステムに対して、循環排煙ガスの運動エネルギーをうまく利用することにより、排煙ガスの密封フード内における流れ場の分布を最適化し、燃料ガス予混合効果を強化させ、循環排煙ガスの消化吸収能力を高め、焼結ベッド層の燃焼の酸素要求量を低減させる両側入気の燃料ガス予混合密封フードを研究、開発する必要がある。
【発明の概要】
【0009】
本願は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード及び焼結機排煙ガスの循環システムを提供する。
【0010】
本願は以下の技術案を採用する。
【0011】
第1の態様において、本願は、外周の同一の断面箇所に2つの対称に設けられた循環排煙ガス入気管が繋ぎ込まれ、燃料ガス入気管が内に突き込まれ、前記した燃料ガス入気管とT形に分布する支管、及び支管の両端に対称に接続されて各々が1つの循環排煙ガス入気管に対応する2つの燃料ガス分布リングが設けられた、密封フード本体を備える両側入気の燃料ガス予混合密封フードを提供する。
【0012】
本願において、両側入気の燃料ガス予混合密封フードの入気方式は両側入気であり、局所の圧力が高くなりすぎることによる排煙ガスの外への溢れが効果的に回避され、2本の循環排煙ガス入気管の位置に対する調整により、焼結台面の排煙ガスを消化吸収する能力を高め、両側入気の燃料ガス予混合密封フードの循環排煙ガスの出口には、燃料ガス分布リングが設けられ、対向衝突、拡散により、燃料ガスと循環排煙ガスとの十分で均一な混合を実現し、これにより、焼結鉱産の品質を保証する前提で、COの排出を減少させ、30%以上の高い比率の排煙ガス循環を安全で効率よく実現することができる。
【0013】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した密封フード本体は、ドーム状である。
【0014】
なお、本願は、密封フード本体のサイズ及び材質などの構造的特徴について要求も特殊な限定もせず、密封フード本体の本願における役割は、密封容器を提供するものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の密封フード本体はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて密封フード本体のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0015】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した循環排煙ガス入気管は、漸拡管段により密封フード本体に接合される。
【0016】
好ましくは、前記した漸拡管段の直径は、排煙ガスの流れ方向に沿って徐々に増大する。
【0017】
好ましくは、前記した漸拡管段と水平面との挟角は、15°~75°であり、例えば15°、20°、25°、30°、35°、40°、45°、50°、55°、60°、65°、70°、75°であってもよいが、列挙された数値のみに限られず、該数値範囲内の他の列挙されていない数値が同様に適用される。
【0018】
なお、本願に記載の漸拡管段は末広段と呼ばれてもよく、本願は、漸拡管段のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、漸拡管段の本願における役割は、排煙ガスとベッド層との接触面を増大させ、排煙ガスのベッド層への衝撃を減少させるものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の漸拡管段はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて漸拡管段のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0019】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した燃料ガス入気管と水平面とは互いに垂直である。
【0020】
好ましくは、前記した燃料ガス入気管の入口端には、燃料ガス給気管が接続されている。
【0021】
好ましくは、前記した燃料ガス入気管と燃料ガス給気管との接続箇所には、調節弁が設けられている。
【0022】
なお、本願は、燃料ガス入気管及び燃料ガス給気管のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、燃料ガス入気管及び燃料ガス給気管の本願における役割は、燃料ガスの流通経路であり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の燃料ガス入気管及び燃料ガス給気管はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて燃料ガス入気管及び燃料ガス給気管のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0023】
なお、本願は、調節弁のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、調節弁の本願における役割は、燃料ガスの流速を制御するものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の調節弁はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて調節弁のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0024】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した燃料ガス分布リングは、少なくとも1周の開孔円形管を備える。
【0025】
好ましくは、前記少なくとも1周の開孔円形管は、同心円に分布する。
【0026】
好ましくは、前記少なくとも1周の開孔円形管の数は、1~8周であり、例えば1周、2周、3周、4周、5周、6周、7周、8周であってもよい。
【0027】
好ましくは、前記少なくとも1周の開孔円形管のうちの隣り合う開孔円形管の間の間隔は、同じである。
【0028】
好ましくは、前記少なくとも1周の開孔円形管のうちの各周の開孔円形管の開孔数は、同じである。
【0029】
なお、本願は、開孔円形管のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、開孔円形管は、本願における役割が燃料ガスを流通させるものであり、排煙ガス入気管の末広段の大きさ及び排煙ガス吹き量に応じて定められ、そのため、この種類の機能を実現可能な他の開孔円形管はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて開孔円形管のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0030】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した燃料ガス分布リングの表面と循環排煙ガス入気管の軸線との挟角は、60°~90°であり、例えば60°、65°、70°、75°、80°、85°、90°であってもよいが、列挙された数値のみに限られず、該数値範囲内の他の列挙されていない数値が同様に適用される。
【0031】
好ましくは、前記した支管の出口端には、燃料ガス分布リングの中心が接続される。
【0032】
第2の態様において、本願は、前記した両側入気の燃料ガス予混合密封フードを備え、密封フード本体の下端に設けられて下端に少なくとも10個の焼結機風箱が接続されたベルト式焼結機及び循環煙道をさらに備え、前記した少なくとも10個の焼結機風箱のうちの少なくとも1つの焼結機風箱には、主煙道及び前記循環煙道が接続され、排煙ガスは、前記した少なくとも1つの焼結機風箱を経て前記循環煙道に入り込んで循環し、最後に密封フード本体に戻り、前記ベルト式焼結機の表面に噴射される、焼結機排煙ガスの循環システムを提供する。
【0033】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した循環システムは、除塵装置及び循環装置をさらに備える。
【0034】
好ましくは、前記した主煙道には、除塵装置及び循環装置が排煙ガスの流れ方向に沿って順次接続される。
【0035】
好ましくは、前記した循環装置は、循環ブロワである。
【0036】
なお、本願は、除塵装置のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、除塵装置の本願における役割は、排煙ガスを浄化するものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の除塵装置はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて除塵装置のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0037】
なお、本願は、循環装置のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、循環装置の本願における役割は、排煙ガスを循環して流通させるものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の循環装置はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて循環装置のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0038】
本願の1つの好ましい技術案として、前記少なくとも1つの焼結機風箱の直管段には、風箱切替弁が設けられている。
【0039】
なお、本願において、風箱切替弁は、一般的に2つのバルブからなり、1つは、排煙ガスが下へ流動する時の遮断弁であり、該バルブがオフにされると、右へのものを遮断するバルブはオンになり、排煙ガスは、本来の下向きの主煙道への入り込みから、右向きの循環煙道への流れ込みに変えられ、即ち、排煙ガスは循環システムに入り込んで循環再利用され、逆に、右側のバルブがオフにされ、下のバルブがオンにされると、排煙ガスは主煙道に入り込み、主煙道の後ろには、排煙ガスを処理した後に煙突により排出するように、相応する脱硫脱硝装置が接続される。
【0040】
なお、本願は、風箱切替弁のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、風箱切替弁の本願における役割は、排煙ガス循環の流れ方向を制御するものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の風箱切替弁はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて風箱切替弁のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0041】
本願の1つの好ましい技術案として、排煙ガスは、前記少なくとも1つの焼結機風箱を経て循環煙道に入り込んで循環し、最後に密封フード本体に戻り、ベルト式焼結機の表面に噴射されて焼結され、1回の循環を完成させる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本願の1つの具体的な実施形態に係る両側入気の燃料ガス予混合密封フードの構造模式図である。
図2】本願の1つの具体的な実施形態に係る燃料ガス分布リングの構造模式図である。
図3】本願の1つの具体的な実施形態に係る燃料ガス分布リングの部分構造模式図である。
図4】本願の1つの具体的な実施形態に係る焼結機排煙ガスの循環システムの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
なお、本願の説明において、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などによって指示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願の説明を容易にし、説明を簡略化するためのものにすぎず、係る装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成されて操作されなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本願を制限するものとしては理解できない。また、用語「第1」、「第2」などは、説明の目的のためのものにすぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するもの、又は指示された技術的特徴の数を暗黙的に示すものとしては理解できない。従って、「第1」、「第2」などが限定された特徴は、少なくとも1つの該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本願の説明において、別途説明されない限り、「複数」の意味は、少なくとも2つ以上である。
【0044】
なお、本願の説明において、別途明確な規定及び限定がない限り、用語「設ける」、「繋がる」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、取外し可能な接続であってもよいし、又は一体的に接続されてもよく、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよく、直接繋がってもよいし、中間媒体を介して間接的に繋がってもよく、2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者であれば、上記用語の本願における具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解できる。
【0045】
当業者であれば、本願には、工程の完全を実現するための必要な配管、通常のバルブ及び汎用のポンプ設備が備えられるのが必然的であるが、以上の内容は本願の主な発明点に属せず、当業者は工程フロー及び設備構造の選定に基づいて、自ら増設、配置をすることができ、本願はこれについて特殊な要求も限定もしないことを理解すべきである。
【0046】
以下、図面を参照して具体的な実施形態により本願の技術案を説明する。
【0047】
1つの具体的な実施形態において、本願は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14を提供し、図1に示すように、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14は、密封フード本体1を備え、例示的に、密封フード本体1は、ドーム状である。密封フード本体1の外周の同一の断面箇所には、2つの対称に設けられた循環排煙ガス入気管2が繋ぎ込まれ、密封フード本体1内には、燃料ガス入気管3が突き込まれ、密封フード本体1内には、支管5及び燃料ガス分布リング4(図2及び図3に示すように)が設けられており、燃料ガス入気管3及び支管5はT形に分布し、燃料ガス分布リング4は、支管5の両端に対称に接続され、各燃料ガス分布リング4は、1つの循環排煙ガス入気管2に対応する。
【0048】
循環排煙ガス入気管2と密封フード本体1との接合箇所の管段は、漸拡管段8であり、漸拡管段8の直径は、排煙ガスの流れ方向に沿って徐々に増大し、例示的に、漸拡管段8と水平面との挟角は、15°~75°である。燃料ガス入気管3と水平面とは互いに垂直であり、燃料ガス入気管3の入口端には、燃料ガス給気管が接続されており、例示的に、燃料ガス入気管3と燃料ガス給気管との接続箇所には、調節弁が設けられている。
【0049】
燃料ガス分布リング4は、少なくとも1周の開孔円形管11を備え、例示的に、少なくとも1周の開孔円形管11は、同心円に分布し、開孔円形管11の数は、1~8周であり、特殊的に、少なくとも1周の開孔円形管11のうちの隣り合う開孔円形管11の間の間隔は、同じであり、各周の開孔円形管11の開孔数は、同じであり、燃料ガス分布リング4の表面と循環排煙ガス入気管2の軸線との挟角は、60°~90°であり、支管5の出口端には、燃料ガス分布リング4の中心が接続される。
【0050】
他の1つの具体的な実施形態において、焼結機排煙ガスの循環システムは、前記した両側入気の燃料ガス予混合密封フード14を備え、図4に示すように、ベルト式焼結機13及び循環煙道20をさらに備え、前記したベルト式焼結機13は、密封フード本体1の下端に設けられ、前記したベルト式焼結機13の下端には、少なくとも10個の焼結機風箱7が接続されており、前記少なくとも10個の焼結機風箱7のうちの少なくとも1つの焼結機風箱7には、主煙道19及び循環煙道20が接続され、排煙ガスは、前記少なくとも1つの焼結機風箱7を経て循環煙道20に入り込んで循環し、最後に密封フード本体1に戻り、ベルト式焼結機13の表面に噴射される。
【0051】
循環システムは、除塵装置16及び循環装置をさらに備え、主煙道19には、除塵装置16及び循環装置が排煙ガスの流れ方向に沿って順次接続され、例示的に、循環装置は、循環ブロワ15であり、前記少なくとも1つの焼結機風箱7の直管段には、風箱切替弁17が設けられている。
【0052】
排煙ガスは、前記少なくとも1つの焼結機風箱7を経て循環煙道20に入り込んで循環し、最後に密封フード本体1に戻り、ベルト式焼結機13の表面に噴射されて焼結され、1回の循環を完成させる。
【0053】
実施例1
本実施例は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14を提供し、1つの具体的な実施形態に係る両側入気の燃料ガス予混合密封フード14に基づき、そのうち、漸拡管段8と水平面との挟角は、15°であり、開孔円形管11の数は、1周であり、燃料ガス分布リング4の表面と循環排煙ガス入気管2の軸線との挟角は、60°である。
【0054】
他の1つの具体的な実施形態に係る焼結機排煙ガスの循環システムに基づき、本実施例は、焼結機排煙ガスの循環システムの応用方法を提供し、そのうち、
【0055】
焼結機風箱7における排煙ガスは、風箱直管段18における風箱切替弁17で導き出され、循環煙道20に入り込んで吸い出され、除塵装置16で除塵され、循環ブロワ15により焼結機の材層の表面に送られて循環焼結が行われ、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14の両側に同時に入気することで、各入気管の入気流量を減少させ、大量の循環排煙ガスの直接の材面への衝撃を低減させ、且つ2筋の排煙ガスの対向衝突、拡散により、密封フード内の流れ場の均一分布を実現し、焼結材層の表面の排煙ガスの消化吸収能力を高め、焼結機排煙ガスの循環システムの循環効率を35%にする。
【0056】
実施例2
本実施例は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14を提供し、1つの具体的な実施形態に係る両側入気の燃料ガス予混合密封フード14に基づき、そのうち、漸拡管段8と水平面との挟角は、30°であり、開孔円形管11の数は、4周であり、燃料ガス分布リング4の表面と循環排煙ガス入気管2の軸線との挟角は、70°である。
【0057】
他の1つの具体的な実施形態に係る焼結機排煙ガスの循環システムに基づき、本実施例は、焼結機排煙ガスの循環システムの応用方法を提供し、そのうち、焼結機風箱7における排煙ガスは、風箱直管段18における風箱切替弁17で導き出され、循環煙道20に入り込んで吸い出され、除塵装置16で除塵され、循環ブロワ15により焼結機の材層の表面に送られて循環焼結が行われ、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14の両側に同時に入気することで、各入気管の入気流量を減少させ、大量の循環排煙ガスの直接の材面への衝撃を低減させ、且つ2筋の排煙ガスの対向衝突、拡散により、密封フード内の流れ場の均一分布を実現し、焼結材層の表面の排煙ガスの消化吸収能力を高め、焼結機排煙ガスの循環システムの循環効率を45%にする。
【0058】
実施例3
本実施例は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14を提供し、1つの具体的な実施形態に係る両側入気の燃料ガス予混合密封フード14に基づき、そのうち、漸拡管段8と水平面との挟角は、75°であり、開孔円形管11の数は、8周であり、燃料ガス分布リング4の表面と循環排煙ガス入気管2の軸線との挟角は、90°である。
【0059】
他の1つの具体的な実施形態に係る焼結機排煙ガスの循環システムに基づき、本実施例は、焼結機排煙ガスの循環システムの応用方法を提供し、そのうち、焼結機風箱7における排煙ガスは、風箱直管段18における風箱切替弁17で導き出され、循環煙道20に入り込んで吸い出され、除塵装置16で除塵され、循環ブロワ15により焼結機の材層の表面に送られて循環焼結が行われ、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14の両側に同時に入気することで、各入気管の入気流量を減少させ、大量の循環排煙ガスの直接の材面への衝撃を低減させ、且つ2筋の排煙ガスの対向衝突、拡散により、密封フード内の流れ場の均一分布を実現し、焼結材層の表面の排煙ガスの消化吸収能力を高め、焼結機排煙ガスの循環システムの循環効率を40%にする。
【0060】
本願は、2本の循環排煙ガス入気管2により、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14の両側に同時に入気することで、各入気管の入気流量を減少させ、大量の循環排煙ガスの直接の材面への衝撃を低減させ、且つ2筋の排煙ガスの対向衝突、拡散により、密封フード内の流れ場の均一分布を実現し、焼結材層の表面の排煙ガスの消化吸収能力を高め、これにより、焼結鉱産の品質を保証する前提で、30%以上の高い比率の排煙ガス循環を安全で効率よく実現することができる。一方で、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14内において、燃料ガス分布リング4を設けることにより、循環排煙ガスの両側入気の燃料ガス予混合密封フード14に入る運動エネルギー及び対向衝突、拡散の予混合作用を利用し、一部の焼結固体燃料の代わりに循環排煙ガスの中に可燃ガスを混入させ、気体の混合が均一で、均質燃焼に必要な空気過剰係数が低いため、焼結ベッド層6の燃焼の酸素要求量を低減させると同時に、焼結ベッド層6の温度を保証できる。水素系燃料及びバイオマス固体燃料を採用すると、さらに焼結過程のCOの排出を減少可能である。
【符号の説明】
【0061】
1・・・密封フード本体、2・・・循環排煙ガス入気管、3・・・燃料ガス入気管、4・・・燃料ガス分布リング、5・・・支管、6・・・焼結ベッド層、7・・・焼結機風箱、8・・・漸拡管段、9・・・燃料ガス分布リング入気口、10・・・燃料ガス入気管径方向支管、11・・・開孔円形管、12・・・燃料ガス排気孔、13・・・ベルト式焼結機、14・・・両側入気の燃料ガス予混合密封フード、15・・・循環ブロワ、16・・・除塵装置、17・・・風箱切替弁、18・・・風箱直管段、19・・・主煙道、20・・・循環煙道
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-09-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年6月15日に中国専利局に出願された、出願番号が202110661065.0である中国特許出願の優先権を主張し、該出願の全ての内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本願は、冶金業界の焼結生産の技術分野に属し、密封フード及び排煙ガス循環システムに関し、例えば両側入気の燃料ガス予混合密封フード及び焼結機排煙ガスの循環システムに関する。
【背景技術】
【0003】
焼結排煙ガス循環技術は、一部の燃焼後の廃ガスを簡単に浄化した後に、焼結材面に戻して焼結に再参加させる過程であり、循環使用される廃ガスの比率が高いほど、焼結機の外部排出排煙ガス量の排出削減は顕著であるが、循環排煙ガスの比率が上がるにつれて、1回の燃焼に参加した大量の廃ガスが焼結材面に戻り、これにより、焼結材面が過量の循環風を消化吸収しにくくなり、同時に循環廃ガスの中の酸素の含有量が低すぎるため、焼結過程の燃料の燃焼が不十分になり、ベッド層の温度が下がり、焼結生産過程に深刻な影響を与える。
【0004】
CN108168324Aには、焼結排煙ガス循環均流フード及び焼結システムが開示されており、均流フードは、上から下へ順次連通される排煙ガス分配エリア、排煙ガス導流エリア及び排煙ガス受入エリアを備え、排煙ガス分配エリアの中部は、排煙ガス入気管路に連通され、排煙ガス分配エリアは、その中間位置に関して対称な第1の段及び第2の段を備え、第1の段及び第2の段の横断面サイズは、排煙ガス分配エリアの中間位置から離れた方向に沿って徐々に小さくなり、排煙ガス導流エリア内には、排煙ガスを垂直下向きに流動可能な複数の縦板が設けられており、排煙ガス受入エリアの底部には、焼結台車の材面へ通じる開口が設けられている。該出願は、排煙ガス分配エリア及び排煙ガス導流エリアの構造を最適化し、排煙ガスが排煙ガス分配エリア及び排煙ガス導流エリアにより均圧、導流された後に排煙ガス受入エリアに到達することで、排煙ガスが台車面で均一に流動することを保証し、フード内で気流が不均一である現象を回避し、排煙ガスを安定して送り出し、焼結材が排煙ガスを安定して吸収するために条件を作ることができる。
【0005】
CN105066700Bには、焼結機の循環排煙ガスを使用する部分に焼結機を覆うように排煙ガスフードが取り付けられたことを含む密封熱風フード装置及びその応用が開示されており、前記排煙ガスフードの頂部には、循環入気管が設けられ、循環入気管には、ストップ弁が取り付けられており、前記排煙ガスフードの両側には、緊急通気孔が設けられ、緊急通気孔には、電動弁が取り付けられており、前記排煙ガスフードの前後端面と焼結材層のベッド面との間の隙間箇所で密封を行う。該出願は、排煙ガスフードに漏入される常温空気を顕著に減少させ、焼結排煙ガスの循環効果を確保することができ、同時に循環排煙ガスの、排煙ガスフード内における気体の均一程度を高めることもできる。
【0006】
CN110553516Aには、酸素富化の焼結排煙ガス循環システム及び応用が開示され、前記酸素富化の焼結排煙ガス循環システムは、焼結機、第1の除塵器、第1のブロワ、酸素添加システム、第2の除塵器、第2のブロワ及び後処理ユニットを備え、前記酸素添加システムは、酸素と循環排煙ガスを均一に混合させ、焼結産量及び品質の安定を保証し、検出ユニットは、循環排煙ガスにおける酸素含有量をリアルタイムに検出し、制御ユニットにより酸素の添加量を調節し、混合後の排煙ガスにおける酸素含有量をリアルタイムに検出し、制御ユニットによりフィードバックし、流量調節装置を調節して循環排煙ガスの酸素含有量を18~30%にする。該出願に記載の酸素添加システムは、構造が簡単で、酸素流量を精確で速やかに調節可能であるため、外に付けられた円形クーラの冷却廃ガス又は空気による循環排煙ガス流量の減少という欠陥を回避し、排煙ガス循環率を最高で60%に向上可能であるため、排煙ガス排出削減の効果を高める。
【0007】
密封フード内の流れ場の分布の問題に対して、関連技術において、より多くの循環排煙ガスを消化吸収するために、密封及び導流などの形式により密封フード内の流れ場の分布を最適化することが提出されたが、排煙ガス循環比率が30%以上に上がるにつれて、排煙ガス量が巨大になり、排煙ガスの衝撃運動エネルギーが密封フード内で渦流を形成し、局所の圧力が高くなりすぎて排煙ガスが外へ溢れるという状況が不可避的に起きてしまう。循環排煙ガスの酸素の含有量が不足している問題に対して、関連技術において、酸素富化気体を補充することで固体燃焼の酸素要求量を満たすことが提出され、経済コストが高く、且つ排煙ガス循環比率が上がるにつれて、補充が必要な酸素濃度及び用量をいずれも大幅に高める必要がある。
【0008】
以上の難題に基づき、30%以上の高い比率の循環のシステムに対して、循環排煙ガスの運動エネルギーをうまく利用することにより、排煙ガスの密封フード内における流れ場の分布を最適化し、燃料ガス予混合効果を強化させ、循環排煙ガスの消化吸収能力を高め、焼結ベッド層の燃焼の酸素要求量を低減させる両側入気の燃料ガス予混合密封フードを研究、開発する必要がある。
【発明の概要】
【0009】
本願は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード及び焼結機排煙ガスの循環システムを提供する。
【0010】
本願は以下の技術案を採用する。
【0011】
第1の態様において、本願は、外周の同一の断面箇所に2つの対称に設けられた循環排煙ガス入気管が繋ぎ込まれ、燃料ガス入気管が内に突き込まれ、前記した燃料ガス入気管とT形に分布する支管、及び支管の両端に対称に接続されて各々が1つの循環排煙ガス入気管に対応する2つの燃料ガス分布リングが設けられた、密封フード本体を備える両側入気の燃料ガス予混合密封フードを提供する。
【0012】
本願において、両側入気の燃料ガス予混合密封フードの入気方式は両側入気であり、局所の圧力が高くなりすぎることによる排煙ガスの外への溢れが効果的に回避され、2本の循環排煙ガス入気管の位置に対する調整により、焼結台面の排煙ガスを消化吸収する能力を高め、両側入気の燃料ガス予混合密封フードの循環排煙ガスの出口には、燃料ガス分布リングが設けられ、対向衝突、拡散により、燃料ガスと循環排煙ガスとの十分で均一な混合を実現し、これにより、焼結鉱産の品質を保証する前提で、COの排出を減少させ、30%以上の高い比率の排煙ガス循環を安全で効率よく実現することができる。
【0013】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した密封フード本体は、ドーム状である。
【0014】
なお、本願は、密封フード本体のサイズ及び材質などの構造的特徴について要求も特殊な限定もせず、密封フード本体の本願における役割は、密封容器を提供するものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の密封フード本体はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて密封フード本体のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0015】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した循環排煙ガス入気管は、漸拡管段により密封フード本体に接合される。
【0016】
好ましくは、前記した漸拡管段の直径は、排煙ガスの流れ方向に沿って徐々に増大する。
【0017】
好ましくは、前記した漸拡管段と水平面との挟角は、15°~75°であり、例えば15°、20°、25°、30°、35°、40°、45°、50°、55°、60°、65°、70°、75°であってもよいが、列挙された数値のみに限られず、該数値範囲内の他の列挙されていない数値が同様に適用される。
【0018】
なお、本願に記載の漸拡管段は末広段と呼ばれてもよく、本願は、漸拡管段のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、漸拡管段の本願における役割は、排煙ガスとベッド層との接触面を増大させ、排煙ガスのベッド層への衝撃を減少させるものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の漸拡管段はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて漸拡管段のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0019】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した燃料ガス入気管と水平面とは互いに垂直である。
【0020】
好ましくは、前記した燃料ガス入気管の入口端には、燃料ガス給気管が接続されている。
【0021】
好ましくは、前記した燃料ガス入気管と燃料ガス給気管との接続箇所には、調節弁が設けられている。
【0022】
なお、本願は、燃料ガス入気管及び燃料ガス給気管のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、燃料ガス入気管及び燃料ガス給気管の本願における役割は、燃料ガスの流通経路であり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の燃料ガス入気管及び燃料ガス給気管はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて燃料ガス入気管及び燃料ガス給気管のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0023】
なお、本願は、調節弁のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、調節弁の本願における役割は、燃料ガスの流速を制御するものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の調節弁はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて調節弁のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0024】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した燃料ガス分布リングは、少なくとも1周の開孔円形管を備える。
【0025】
好ましくは、前記少なくとも1周の開孔円形管は、同心円に分布する。
【0026】
好ましくは、前記少なくとも1周の開孔円形管の数は、1~8周であり、例えば1周、2周、3周、4周、5周、6周、7周、8周であってもよい。
【0027】
好ましくは、前記少なくとも1周の開孔円形管のうちの隣り合う開孔円形管の間の間隔は、同じである。
【0028】
好ましくは、前記少なくとも1周の開孔円形管のうちの各周の開孔円形管の開孔数は、同じである。
【0029】
なお、本願は、開孔円形管のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、開孔円形管は、本願における役割が燃料ガスを流通させるものであり、排煙ガス入気管の末広段の大きさ及び排煙ガス吹き量に応じて定められ、そのため、この種類の機能を実現可能な他の開孔円形管はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて開孔円形管のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0030】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した燃料ガス分布リングの表面と循環排煙ガス入気管の軸線との挟角は、60°~90°であり、例えば60°、65°、70°、75°、80°、85°、90°であってもよいが、列挙された数値のみに限られず、該数値範囲内の他の列挙されていない数値が同様に適用される。
【0031】
好ましくは、前記した支管の出口端には、燃料ガス分布リングの中心が接続される。
【0032】
第2の態様において、本願は、前記した両側入気の燃料ガス予混合密封フードを備え、密封フード本体の下端に設けられて下端に少なくとも10個の焼結機風箱が接続されたベルト式焼結機及び循環煙道をさらに備え、前記した少なくとも10個の焼結機風箱のうちの少なくとも1つの焼結機風箱には、主煙道及び前記循環煙道が接続され、排煙ガスは、前記した少なくとも1つの焼結機風箱を経て前記循環煙道に入り込んで循環し、最後に密封フード本体に戻り、前記ベルト式焼結機の表面に噴射される、焼結機排煙ガスの循環システムを提供する。
【0033】
本願の1つの好ましい技術案として、前記した循環システムは、除塵装置及び循環装置をさらに備える。
【0034】
好ましくは、前記した循環煙道には、除塵装置及び循環装置が排煙ガスの流れ方向に沿って順次接続される。
【0035】
好ましくは、前記した循環装置は、循環ブロワである。
【0036】
なお、本願は、除塵装置のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、除塵装置の本願における役割は、排煙ガスを浄化するものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の除塵装置はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて除塵装置のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0037】
なお、本願は、循環装置のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、循環装置の本願における役割は、排煙ガスを循環して流通させるものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の循環装置はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて循環装置のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0038】
本願の1つの好ましい技術案として、前記少なくとも1つの焼結機風箱の直管段には、風箱切替弁が設けられている。
【0039】
なお、本願において、風箱切替弁は、一般的に2つのバルブからなり、1つは、排煙ガスが下へ流動する時の遮断弁であり、該バルブがオフにされると、右へのものを遮断するバルブはオンになり、排煙ガスは、本来の下向きの主煙道への入り込みから、右向きの循環煙道への流れ込みに変えられ、即ち、排煙ガスは循環システムに入り込んで循環再利用され、逆に、右側のバルブがオフにされ、下のバルブがオンにされると、排煙ガスは主煙道に入り込み、主煙道の後ろには、排煙ガスを処理した後に煙突により排出するように、相応する脱硫脱硝装置が接続される。
【0040】
なお、本願は、風箱切替弁のサイズ及び材質などの特徴について要求も特殊な限定もせず、風箱切替弁の本願における役割は、排煙ガス循環の流れ方向を制御するものであり、そのため、この種類の機能を実現可能な他の風箱切替弁はいずれも本願に使用可能であり、当業者であれば、使用場面及びテスト条件に応じて風箱切替弁のサイズ及び材質を適応的に調整可能であることを理解できる。
【0041】
本願の1つの好ましい技術案として、排煙ガスは、前記少なくとも1つの焼結機風箱を経て循環煙道に入り込んで循環し、最後に密封フード本体に戻り、ベルト式焼結機の表面に噴射されて焼結され、1回の循環を完成させる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本願の1つの具体的な実施形態に係る両側入気の燃料ガス予混合密封フードの構造模式図である。
図2】本願の1つの具体的な実施形態に係る燃料ガス分布リングの構造模式図である。
図3】本願の1つの具体的な実施形態に係る燃料ガス分布リングの部分構造模式図である。
図4】本願の1つの具体的な実施形態に係る焼結機排煙ガスの循環システムの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
なお、本願の説明において、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などによって指示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願の説明を容易にし、説明を簡略化するためのものにすぎず、係る装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成されて操作されなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本願を制限するものとしては理解できない。また、用語「第1」、「第2」などは、説明の目的のためのものにすぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するもの、又は指示された技術的特徴の数を暗黙的に示すものとしては理解できない。従って、「第1」、「第2」などが限定された特徴は、少なくとも1つの該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本願の説明において、別途説明されない限り、「複数」の意味は、少なくとも2つ以上である。
【0044】
なお、本願の説明において、別途明確な規定及び限定がない限り、用語「設ける」、「繋がる」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、取外し可能な接続であってもよいし、又は一体的に接続されてもよく、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよく、直接繋がってもよいし、中間媒体を介して間接的に繋がってもよく、2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者であれば、上記用語の本願における具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解できる。
【0045】
当業者であれば、本願には、工程の完全を実現するための必要な配管、通常のバルブ及び汎用のポンプ設備が備えられるのが必然的であるが、以上の内容は本願の主な発明点に属せず、当業者は工程フロー及び設備構造の選定に基づいて、自ら増設、配置をすることができ、本願はこれについて特殊な要求も限定もしないことを理解すべきである。
【0046】
以下、図面を参照して具体的な実施形態により本願の技術案を説明する。
【0047】
1つの具体的な実施形態において、本願は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14を提供し、図1に示すように、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14は、密封フード本体1を備え、例示的に、密封フード本体1は、ドーム状である。密封フード本体1の外周の同一の断面箇所には、2つの対称に設けられた循環排煙ガス入気管2が繋ぎ込まれ、密封フード本体1内には、燃料ガス入気管3が突き込まれ、密封フード本体1内には、支管5及び燃料ガス分布リング4(図2及び図3に示すように)が設けられており、燃料ガス入気管3及び支管5はT形に分布し、燃料ガス分布リング4は、支管5の両端に対称に接続され、各燃料ガス分布リング4は、1つの循環排煙ガス入気管2に対応する。
【0048】
循環排煙ガス入気管2と密封フード本体1との接合箇所の管段は、漸拡管段8であり、漸拡管段8の直径は、排煙ガスの流れ方向に沿って徐々に増大し、例示的に、漸拡管段8と水平面との挟角は、15°~75°である。燃料ガス入気管3と水平面とは互いに垂直であり、燃料ガス入気管3の入口端には、燃料ガス給気管が接続されており、例示的に、燃料ガス入気管3と燃料ガス給気管との接続箇所には、調節弁が設けられている。
【0049】
燃料ガス分布リング4は、少なくとも1周の開孔円形管11を備え、例示的に、少なくとも1周の開孔円形管11は、同心円に分布し、開孔円形管11の数は、1~8周であり、特殊的に、少なくとも1周の開孔円形管11のうちの隣り合う開孔円形管11の間の間隔は、同じであり、各周の開孔円形管11の開孔数は、同じであり、燃料ガス分布リング4の表面と循環排煙ガス入気管2の軸線との挟角は、60°~90°であり、支管5の出口端には、燃料ガス分布リング4の中心が接続される。
【0050】
他の1つの具体的な実施形態において、焼結機排煙ガスの循環システムは、前記した両側入気の燃料ガス予混合密封フード14を備え、図4に示すように、ベルト式焼結機13及び循環煙道20をさらに備え、前記したベルト式焼結機13は、密封フード本体1の下端に設けられ、前記したベルト式焼結機13の下端には、少なくとも10個の焼結機風箱7が接続されており、前記少なくとも10個の焼結機風箱7のうちの少なくとも1つの焼結機風箱7には、主煙道19及び循環煙道20が接続され、排煙ガスは、前記少なくとも1つの焼結機風箱7を経て循環煙道20に入り込んで循環し、最後に密封フード本体1に戻り、ベルト式焼結機13の表面に噴射される。
【0051】
循環システムは、除塵装置16及び循環装置をさらに備え、循環煙道20には、除塵装置16及び循環装置が排煙ガスの流れ方向に沿って順次接続され、例示的に、循環装置は、循環ブロワ15であり、前記少なくとも1つの焼結機風箱7の直管段には、風箱切替弁17が設けられている。
【0052】
排煙ガスは、前記少なくとも1つの焼結機風箱7を経て循環煙道20に入り込んで循環し、最後に密封フード本体1に戻り、ベルト式焼結機13の表面に噴射されて焼結され、1回の循環を完成させる。
【0053】
実施例1
本実施例は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14を提供し、1つの具体的な実施形態に係る両側入気の燃料ガス予混合密封フード14に基づき、そのうち、漸拡管段8と水平面との挟角は、15°であり、開孔円形管11の数は、1周であり、燃料ガス分布リング4の表面と循環排煙ガス入気管2の軸線との挟角は、60°である。
【0054】
他の1つの具体的な実施形態に係る焼結機排煙ガスの循環システムに基づき、本実施例は、焼結機排煙ガスの循環システムの応用方法を提供し、そのうち、
【0055】
焼結機風箱7における排煙ガスは、風箱直管段18における風箱切替弁17で導き出され、循環煙道20に入り込んで吸い出され、除塵装置16で除塵され、循環ブロワ15により焼結機の材層の表面に送られて循環焼結が行われ、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14の両側に同時に入気することで、各入気管の入気流量を減少させ、大量の循環排煙ガスの直接の材面への衝撃を低減させ、且つ2筋の排煙ガスの対向衝突、拡散により、密封フード内の流れ場の均一分布を実現し、焼結材層の表面の排煙ガスの消化吸収能力を高め、焼結機排煙ガスの循環システムの循環効率を35%にする。
【0056】
実施例2
本実施例は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14を提供し、1つの具体的な実施形態に係る両側入気の燃料ガス予混合密封フード14に基づき、そのうち、漸拡管段8と水平面との挟角は、30°であり、開孔円形管11の数は、4周であり、燃料ガス分布リング4の表面と循環排煙ガス入気管2の軸線との挟角は、70°である。
【0057】
他の1つの具体的な実施形態に係る焼結機排煙ガスの循環システムに基づき、本実施例は、焼結機排煙ガスの循環システムの応用方法を提供し、そのうち、焼結機風箱7における排煙ガスは、風箱直管段18における風箱切替弁17で導き出され、循環煙道20に入り込んで吸い出され、除塵装置16で除塵され、循環ブロワ15により焼結機の材層の表面に送られて循環焼結が行われ、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14の両側に同時に入気することで、各入気管の入気流量を減少させ、大量の循環排煙ガスの直接の材面への衝撃を低減させ、且つ2筋の排煙ガスの対向衝突、拡散により、密封フード内の流れ場の均一分布を実現し、焼結材層の表面の排煙ガスの消化吸収能力を高め、焼結機排煙ガスの循環システムの循環効率を45%にする。
【0058】
実施例3
本実施例は、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14を提供し、1つの具体的な実施形態に係る両側入気の燃料ガス予混合密封フード14に基づき、そのうち、漸拡管段8と水平面との挟角は、75°であり、開孔円形管11の数は、8周であり、燃料ガス分布リング4の表面と循環排煙ガス入気管2の軸線との挟角は、90°である。
【0059】
他の1つの具体的な実施形態に係る焼結機排煙ガスの循環システムに基づき、本実施例は、焼結機排煙ガスの循環システムの応用方法を提供し、そのうち、焼結機風箱7における排煙ガスは、風箱直管段18における風箱切替弁17で導き出され、循環煙道20に入り込んで吸い出され、除塵装置16で除塵され、循環ブロワ15により焼結機の材層の表面に送られて循環焼結が行われ、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14の両側に同時に入気することで、各入気管の入気流量を減少させ、大量の循環排煙ガスの直接の材面への衝撃を低減させ、且つ2筋の排煙ガスの対向衝突、拡散により、密封フード内の流れ場の均一分布を実現し、焼結材層の表面の排煙ガスの消化吸収能力を高め、焼結機排煙ガスの循環システムの循環効率を40%にする。
【0060】
本願は、2本の循環排煙ガス入気管2により、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14の両側に同時に入気することで、各入気管の入気流量を減少させ、大量の循環排煙ガスの直接の材面への衝撃を低減させ、且つ2筋の排煙ガスの対向衝突、拡散により、密封フード内の流れ場の均一分布を実現し、焼結材層の表面の排煙ガスの消化吸収能力を高め、これにより、焼結鉱産の品質を保証する前提で、30%以上の高い比率の排煙ガス循環を安全で効率よく実現することができる。一方で、両側入気の燃料ガス予混合密封フード14内において、燃料ガス分布リング4を設けることにより、循環排煙ガスの両側入気の燃料ガス予混合密封フード14に入る運動エネルギー及び対向衝突、拡散の予混合作用を利用し、一部の焼結固体燃料の代わりに循環排煙ガスの中に可燃ガスを混入させ、気体の混合が均一で、均質燃焼に必要な空気過剰係数が低いため、焼結ベッド層6の燃焼の酸素要求量を低減させると同時に、焼結ベッド層6の温度を保証できる。水素系燃料及びバイオマス固体燃料を採用すると、さらに焼結過程のCOの排出を減少可能である。
【符号の説明】
【0061】
1・・・密封フード本体、2・・・循環排煙ガス入気管、3・・・燃料ガス入気管、4・・・燃料ガス分布リング、5・・・支管、6・・・焼結ベッド層、7・・・焼結機風箱、8・・・漸拡管段、9・・・燃料ガス分布リング入気口、10・・・燃料ガス入気管径方向支管、11・・・開孔円形管、12・・・燃料ガス排気孔、13・・・ベルト式焼結機、14・・・両側入気の燃料ガス予混合密封フード、15・・・循環ブロワ、16・・・除塵装置、17・・・風箱切替弁、18・・・風箱直管段、19・・・主煙道、20・・・循環煙道
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周の同一の断面箇所に2つの対称に設けられた循環排煙ガス入気管が繋ぎ込まれ、燃料ガス入気管が内に突き込まれ、前記した燃料ガス入気管とT形に分布する支管、及び支管の両端に対称に接続されて各々が1つの循環排煙ガス入気管に対応する2つの燃料ガス分布リングが設けられた、密封フード本体を備える、
両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項2】
前記した密封フード本体は、ドーム状である、
請求項1に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項3】
前記した循環排煙ガス入気管は、漸拡管段により密封フード本体に接合される、
請求項1又は請求項2に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項4】
前記した漸拡管段の直径は、排煙ガスの流れ方向に沿って徐々に増大する、
請求項3に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項5】
前記した漸拡管段と水平面との挟角は、15°~75°である、
請求項4に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項6】
前記した燃料ガス入気管と水平面とは互いに垂直である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項7】
前記した燃料ガス入気管の入口端には、燃料ガス給気管が接続されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項8】
前記した燃料ガス入気管と燃料ガス給気管との接続箇所には、調節弁が設けられている、
請求項7に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項9】
前記した燃料ガス分布リングは、少なくとも1周の開孔円形管を備える、
請求項1~8のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項10】
前記少なくとも1周の開孔円形管は、同心円に分布する、
請求項9に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項11】
前記少なくとも1周の開孔円形管の数は、1~8周である、
請求項9に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項12】
前記少なくとも1周の開孔円形管のうちの隣り合う開孔円形管の間の間隔は、同じである、
請求項10に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項13】
前記少なくとも1周の開孔円形管のうちの各周の開孔円形管の開孔数は、同じである、
請求項9に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項14】
前記した燃料ガス分布リングの表面と循環排煙ガス入気管の軸線との挟角は、60°~90°である、
請求項1~13のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項15】
前記した支管の出口端には、燃料ガス分布リングの中心が接続される、
請求項1~13のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フード。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の両側入気の燃料ガス予混合密封フードを備え、密封フード本体の下端に設けられて下端に少なくとも10個の焼結機風箱が接続されたベルト式焼結機及び循環煙道をさらに備え、
前記少なくとも10個の焼結機風箱のうちの少なくとも1つの焼結機風箱には、主煙道及び前記循環煙道が接続され、
排煙ガスは、前記少なくとも1つの焼結機風箱を経て前記循環煙道に入り込んで循環し、最後に密封フード本体に戻り、前記ベルト式焼結機の表面に噴射される、
焼結機排煙ガスの循環システム。
【請求項17】
除塵装置及び循環装置をさらに備える、
請求項16に記載の循環システム。
【請求項18】
前記した循環煙道には、除塵装置及び循環装置が排煙ガスの流れ方向に沿って順次接続される、
請求項17に記載の循環システム。
【請求項19】
前記した循環装置は、循環ブロワである、
請求項17に記載の循環システム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの焼結機風箱の直管段には、風箱切替弁が設けられている、
請求項16に記載の循環システム。
【請求項21】
排煙ガスは、前記少なくとも1つの焼結機風箱を経て前記循環煙道に入り込んで循環し、最後に密封フード本体に戻り、前記ベルト式焼結機の表面に噴射されて焼結され、1回の循環を完成させる、
請求項16に記載の循環システム。
【国際調査報告】